JP7085132B2 - ロールユニット、ロール装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置 - Google Patents

ロールユニット、ロール装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置 Download PDF

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Description

本発明はロールユニット、ロール装置、払拭装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置に関する。
例えば、液体を吐出する液体吐出ヘッドを使用する場合、ノズルの状態を維持回復するため、ノズル面をキャッピングするキャップ、ノズル面を払拭清掃する払拭装置などを含む維持回復機構(メンテナンス装置)を備える。
従来、ノズル面を払拭する払拭部材としてウェブを使用するものが知られている(特許文献1)。また、ウェブの繰り出しローラ及び巻取りローラにそれぞれモータを接続して、繰り出しローラへの巻戻しを行えるようにしたものが知られている(特許文献2)。
特許第5467117号公報 特開2010-264675号公報
ところで、ウェブ状部材を使用して、巻取り側ロールに駆動源を接続し、繰り出し側ロールを自由回転させる構成とした場合、巻取り側ロールが停止したときに、繰り出し側ロールが追従できずに余分に回転し、ウェブ状部材が弛むことがある。
この場合、繰り出し側ロールの最外周の巻き部分と内側の巻き部分とが重なる重なり部分があると、次の巻取り動作を行ったときに、重なり部分で生じる摩擦によって繰り出し側ロールが回転し、弛んだ部分だけを巻き取ることが難しくなる。そのため、弛みが徐々に大きくなるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、繰り出し側ロールのウェブ状部材の弛みの増大を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係るロールユニットは、
ウェブ状部材を巻き回した繰り出し側ロールと、
前記ウェブ状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
前記繰り出し側ロールから繰り出される前記ウェブ状部材の最外周の巻き部分と前記最外周の巻き部分が重なる内側の巻き部分との間に仕切り部材が挟まれて配置されており、
前記仕切り部材はシート状部材である
構成とした。
本発明によれば、繰り出し側ロールのウェブ状部材の弛みの増大を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るロールユニットとしての払拭カートリッジの外観斜視説明図である。 同払拭カートリッジを図1とは反対側から見た外観斜視説明図である。 同払拭カートリッジの平面説明図である。 同払拭カートリッジの正面説明図である。 同払拭カートリッジの側面説明図である。 同払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明に係るロール装置としての払拭装置の側面説明図である。 払拭カートリッジにおけるウェブの這い回しにおけるウェブの払拭面と繰り出し側ロールの表面との関係の説明に供する説明図である。 同じくウェブの払拭面と巻取り側ロールの表面との関係の説明に供する説明図である。 払拭カートリッジにおけるウェブの弛みの発生の説明に供する説明図である。 同じく巻取り動作を行ったときの説明に供する説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第1例の配置構成におけるウェブの弛みの状態の説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第2例の配置構成におけるウェブの弛みの状態の説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第3例の配置構成におけるウェブの弛みの状態の説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第1例の配置構成におけるウェブの弛みと巻取り動作の説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第3例の配置構成におけるウェブの弛みと巻取り動作の説明図である。 案内ローラと繰り出し側ロールとの第1例及び第3例の配置構成における払拭ユニットの必要可動スペースの説明に供する側面説明図である。 第1実施形態に係る払拭カートリッジにおける巻取り動作の説明に供する側面説明図である。 第1実施形態に係る払拭カートリッジにおける払拭動作に伴う繰り出し側ロール及び巻取り側ロールの遷移状態の説明に供する側面説明図である。 同じく図19に続く遷移状態の説明に供する側面説明図である。 同じく図20に続く遷移状態の説明に供する側面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る払拭ユニット(ロールユニット)として払拭カートリッジの側面説明図である。 同じくウェブの弛みが発生した状態の側面説明図である。 本発明に係る液体を吐出する装置の一例の機構部の平面説明図である。 同じく要部側面説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は同実施形態に係るロールユニットとしての払拭カートリッジの外観斜視説明図、図2は同払拭カートリッジを図1とは反対側から見た外観斜視説明図である。図3は同払拭カートリッジの平面説明図、図4は同払拭カートリッジの正面説明図、図5は同払拭カートリッジの側面説明図である。図6は同払拭カートリッジの内部側面説明図である。
払拭カートリッジ100は、シート状部材である払拭部材としてのウェブ2をロール状に巻き回した繰り出し側ロール2Aの軸芯部材である繰り出しローラ3と、繰り出し側ロール2Aから繰り出されるウェブ2を巻き取る巻取り側ロール2Bの軸芯部材である巻取りローラ6とを備えている。
なお、初期状態では巻取りローラ6にウェブ2が巻き取られていない状態であるが、説明を明確にするため、図6では、巻取り側ロール2Bが形成されている状態で示している。
ウェブ2としては、吸収性を有し、少なくとも使用する液体に対して耐液性を有するとともに、毛羽立ちや発塵を生じないシート状の材料からなることが好ましく、例えば、不織布、布、フィルム、紙などが挙げられる。
ウェブ2は、繰り出しローラ3の繰り出し側ロール2Aから繰り出され、案内ローラ8、9と、搬送ローラ4、5を経て、巻取りローラ6に巻取り側ロール2Bとして巻き取られる。ここでは、繰り出し側ロール2Aからの繰り出し側と巻取り側ロール2Bへの巻取り側を対向させている。
これらの繰り出しローラ3、巻取りローラ6、案内ローラ8、9と、搬送ローラ4、5は、払拭カートリッジ100の二分割可能なカートリッジケース101(101A、101B)に回転可能に保持されている。
そして、繰り出しローラ3及び巻取りローラ6の内の一方の軸芯部材である繰り出しローラ3は、カートリッジケース101に形成したガイド溝102に移動可能に保持し、他方の軸芯部材である巻取りローラ6に対して相対移動可能に配置している。
ここで、ガイド溝102は、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3が、他方の軸芯部材である巻取りローラ6から離れながら斜め上方向に向かって移動可能な湾曲形状に形成している。
これにより、繰り出しローラ3は、初期において、繰り出し側ロール2Aの自重によって、ガイド溝102の下端位置に移動して、巻取りローラ6との距離が最も近付いた位置になる。
また、2つの搬送ローラ4、5の間には、ウェブ2を払拭対象に押し付ける押し付け部材11が配置されている。押し付け部材11は、払拭対象にウェブ2を接触させるときには、スプリング12によって所定の押し付け力でウェブ2を払拭対象に押し付ける。
搬送ローラ4にはコードホイール14が取付けられている。
また、図6に示すように、繰り出し側ロール2Aから繰り出されるウェブ2の最外周の巻き部分2aと最外周の巻き部分2aが重なる内側の巻き部分2bとの間に、仕切り部材17が挟まれて配置されている。
仕切り部材17の先端部17aは、巻き方向に対してカウンタとなる方向から、ウェブ2の最外周の巻き部分2aと巻き部分2bとの間に差し込まれている。仕切り部材17の後端部は、カートリッジケース101に形成した仕切り部材支持部18に保持されている。
この構成により、最外周の巻き部分2aと最外周の巻き部分2aが重なる内側の巻き部分2bとが直接接触していないため、最外周の巻き部分2aが繰り出されるときに内側の巻き部分2bとの摩擦力で繰り出し側ロール2Aが回転することが防止される。
したがって、繰り出し側ロール2Aのウェブ2に弛みが発生した場合でも、最外周の巻き部分2aのみを繰り出して弛みを解消した後、繰り出し側ロール2Aが回転することになり、ウェブ2の弛みが増大することを抑制できる。
ここで、仕切り部材17は、マイラシートなどの可撓性部材で形成することが好ましい。これにより、繰り出し側ロール2Aの巻き径の変化に応じて仕切り部材17が追従して変位することができる。
また、仕切り部材17は、ウェブ2との間の静止摩擦係数が、ウェブ2同士の静止摩擦係数よりも小さいことが好ましい。このような仕切り部材17は、上記したマイラシートで構成することができる。
また、鉛直方向において、ウェブ2は繰り出し側ロール2Aから上方に繰り出し、仕切り部材17は先端部17aが繰り出し側ロール2Aの軸心Oよりも下方に位置するように配置している。
これにより、ウェブ2が弛んだときに、最外周の巻き部分2aが内側の巻き部分2bと直接接触することがなくなり、最外周の巻き部分2aを繰り出すときに弛みが解消されるまで、繰り出し側ロール2Aを回転させることなく、弛んだ部分を送ることができる。
次に、本発明に係るロール装置としての払拭装置について図7を参照して説明する。図7は払拭カートリッジを含む払拭装置の側面説明図である。
この払拭装置1は、液体を吐出する装置の液体吐出ヘッド(以下、「ヘッド」ともいう。)411のノズル面411aを払拭対象とする。
そして、ロールユニット(ここでは、払拭ユニット)としての払拭カートリッジ100が移動部材30上に着脱自在に装着される。
移動部材30には、払拭カートリッジ100を装着したときに巻取りローラ6に設けたギヤ39と噛み合う伝達機構37と、伝達機構37を介して巻取りローラ6を回転させる巻取りモータ38を備えている。
また、移動部材30には、払拭カートリッジ100のコードホイール14に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ15を設けている。これらのコードホイール14とエンコーダセンサ15によってウェブ2の移動距離(送り量)を検出するエンコーダ16を構成している。
移動部材30は、ヘッド411のノズル配列方向である矢印Y方向に往復移動可能に配置されている。この移動部材30の払拭方向Y1への移動は、ラック31及びピニオン32と、ピニオン32を回転させる移動部材移動モータ33を含む移動機構、或いは、タイミングベルトとプーリを含む移動機構などで行うことができる。
また、移動部材30は、ウェブ2がノズル面411aに対して進退する方向、ここでは上下方向に移動可能(昇降可能)に配置されている。移動部材30の昇降は、例えばカム35と、カム35を回転させる移動部材昇降モータ36を含む昇降機構、或いは、ラック・ピニオンを含む昇降機構などで行うことができる。
次に、払拭装置1による払拭動作について説明する。
払拭装置1によってヘッド411のノズル面411aを払拭するときには、移動部材30が上昇して、ヘッド411のノズル面411aの払拭開始となる一端部に、ウェブ2が押し付け部材11により所定の押し付け力で押付けられる。
そして、移動部材30が払拭方向(Y1方向)に移動されることで、ウェブ2によってノズル面411aに残留している液体(廃液という)が払拭ないし吸収されて除去される。
その後、又は、次の払拭動作の前に、巻取りローラ6を回転させてウェブ2を巻取り側ロール2Bに巻取り、ウェブ2の未使用部分が次に払拭するときにノズル面411aに接触するようにする。なお、巻取りローラ6を回転させてウェブ2を巻取り側ロール2Bに巻取りながら、つまり、ウェブ2を送りながら払拭を行うこともできる。
次に、払拭カートリッジにおけるウェブの這い回しについて図8及び図9を参照して説明する。図8はウェブの払拭面と繰り出し側ロールの表面との関係の説明に供する説明図である、図9はウェブの払拭面と巻取り側ロールの表面との関係の説明に供する説明図である。なお、図8及び図9では、繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材としての案内ローラ8のみを図示している。
まず、図8(a)に示すように、ウェブ2の払拭面が繰り出し側ロール2Aの表面と異なる面になるようにウェブ2を這い回す。
これにより、繰り出し側ロール2Aの表面に紙粉やほこりなどの汚れ、異物(以下、「付着物」という)300が付着したとき、付着物300が付着している面は払拭面とならない。したがって、払拭時に付着物300が払拭面に転移することがなくなる。
これに対し、図8(b)に示すように、ウェブ2の払拭面と繰り出し側ロール2Aの表面とが同じ面になるようにウェブ2を這い回すと、付着物300が付着した面で払拭することになる。そのため、付着物300払拭面に転移し、あるいは、ノズル内に押し込まれて吐出不良が発生する。
次に、図9(a)に示すように、ウェブ2の払拭面と巻き取り側ロール2Bの表面が異なる面になるようにウェブ2を這い回す。
これにより、ヘッド411のノズル面411aを払拭することでウェブ2に転移した廃液301が巻取り側ロール2Bに巻き込まれるようにウェブ2が巻き取られ、巻取り側ロール2Bの表面に廃液301が露出しない。
これに対し、図9(b)に示すように、ウェブ2の払拭面と巻き取り側ロール2Bの表面が同じ面になるようにウェブ2を這い回すと、廃液301が巻取り側ロール2Bの表面に露出した状態でウェブ2が巻き取られる。そのため、払拭カートリッジ(ワイピングユニット)の交換を行うときになどにユーザーが触れやすく、ユーザーの手を汚しやすくなる。
次に、払拭カートリッジにおけるウェブの弛みの発生及び巻取り動作について図10及び図11を参照して説明する。図10はウェブの弛みの発生の説明に供する説明図、図11は巻取り動作を行ったときの説明に供する説明図である。なお、図10及び図11では、上記実施形態における案内ローラ8、9を省略し、搬送ローラ4を繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材(上記実施形態における案内ローラ8に相当する。)として図示している。
繰り出し側ロール2Aから巻き取り側ロール2Bへとウェブ2を巻き取る構成は、ウェブ2を巻き取るにつれて、巻き取り側ロール2Bの巻き径が増えるため、ウェブ2の巻取りトルクが増大する。そのため、例えば、繰り出し側ロール2Aを回転自在に支持することで、ウェブ2の巻き取り量に応じて変化する巻き取りトルクの増加を抑えることできる。
ここで、繰り出し側ロール2Aを回転自在に支持した構成においては、図10(a)に示すように巻き取り側ロール2Bを回転駆動してウェブ2を所定量巻き取り、図10(b)に示すように、巻き取り側ロール2Bの回転駆動を停止する。このとき、繰り出し側ロール2Aは自由回転できるため、巻取り側ロール2Bの停止に繰り出し側ロール2Aが追従しきれず、繰り出し側ロール2Aに余分に回転してしまい、ウェブ2が余分に繰り出されることがある。
このよう、繰り出し側ロール2Aを回転自在に支持していることにより、巻き取り側ロール2Bと繰り出し側ロール2Aを同時に停止できない結果、図10(c)に示すように、繰り出し側ロール2Aにウェブ2の弛み部分2cが発生する。
ここで、ウェブ2に弛み部分2cが発生した場合、図11(a)に示すように、ウェブ2の最外周の巻き部分2aと内側の巻き部分2bとが重なる重なり部分2dが発生する。このウェブ2の重なり部分2dにおけるウェブ2同士の摩擦力により、図11(b)に示すように、ウェブ2を巻き取るとき、繰り出し側ロール2Aごと回転してしまう。そのため、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができず、弛み部分2cを解消できなくなる。そして、上述したように、巻取り動作を停止したときに繰り出し側ロール2Aが余分に回転することで、徐々に弛み部分2cが大きくなっていく。
ウェブ2の弛み部分2cが大きくなり、他の箇所に接触することにより、未払拭のウェブ2にゴミやインク汚れが付いてしまうことがある。未払拭のウェブ2が汚れることで、本来であれば清潔なウェブ2によりノズル面411aを払拭するところが、汚れが付着したウェブ2で払拭することになる。
そうすると、払拭面であるノズル面411aの清掃性が下がったり、付着した異物(乾燥したインクなど)を払拭動作によりノズル面411aに押し付けることになり、ノズル面411aを傷つけたり、汚れをノズルに押し込んで吐出不良を引き起こしたり、弛んだウェブ2が絡まることで正常な巻き取り動作を阻害するという問題が生じる。
次に、案内ローラと繰り出し側ロールとの位置関係によるウェブのたるみの変化について図12ないし図14を参照して説明する。図12ないし図14は案内ローラと繰り出し側ロールとの異なる位置関係と弛みの状態の説明図である。なお、図12ないし図14では、繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材としての案内ローラ8のみを図示している。
繰り出し側ロール2Aと繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材(案内ローラ8)の位置関係により、ウェブ2の弛みが発生したとき、次の巻き取り動作によって弛み部分2cを巻き取れるかどうかが異なる。
つまり、ウェブ2の弛み部分2cは重力により鉛直下方向に垂れる(無風、無稼動、他部材への接触無しの条件とする。)。
ここで、図12に示す第1例では、繰り出し側ロール2Aの軸心Oに対して、案内ローラ8がウェブ2の繰り出し側ロール2Aの繰り出し側と反対側に配置されている。
この第1例の配置では、案内ローラ8と繰り出し側ロール2Aの繰り出し側に接線を引いたとき、鉛直方向において、ウェブ2の巻き部分2aが繰り出し側ロール2Aから繰り出される位置Pは繰り出し側ロール2Aの軸心Oより上方に位置する。
したがって、図12(a)に示すように、ウェブ2の使用を開始した初期において、繰り出し側ロール2Aの繰り出し位置Pより繰り出し方向上流側(ロール回転方向と逆方向上流側)で繰り出される最外周の巻き部分2aとその内側の巻き部分2bとの重なり部分2dが生じる。
そのため、図12(b)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送るとき、ウェブ2の重なり部分2dで生じるウェブ2同士の摩擦により、ウェブ2を巻き取っても、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができない。繰り出し側ロール2Aごと回転してしまい、ウェブ2の弛みを解消できず、徐々に弛みが大きくなる。
同様に、図12(c)に示すように、ウェブ2がエンド付近になって繰り出し側ロール2Aのロール径が小さくなっても、重なり部分2は解消されない。そのため、図12(d)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送っても、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができない。
次に、図13に示す第2例では、繰り出し側ロール2Aの軸心Oの鉛直上でウェブ2が案内ローラ8に接触する位置になるように案内ローラ8が配置されている。
この第2例の配置でも、案内ローラ8と繰り出し側ロール2Aの繰り出し側に接線を引いたとき、鉛直方向において、ウェブ2が繰り出し側ロール2Aから繰り出される位置Pは繰り出し側ロール2Aの軸心Oより上方に位置する。
したがって、図13(a)に示すように、ウェブ2の使用を開始した初期において、繰り出し側ロール2Aの繰り出し位置Pより繰り出し方向上流側(ロール回転方向と逆方向上流側)で繰り出される最外周の巻き部分2aとその内側の巻き部分2bとの重なり部分2dが生じる。
そのため、図13(b)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送るとき、ウェブ2の重なり部分2dで生じるウェブ2同士の摩擦により、ウェブ2を巻き取っても、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができない。繰り出し側ロール2Aごと回転してしまい、ウェブ2の弛みを解消できず、徐々に弛みが大きくなる。
同様に、図13(c)に示すように、ウェブ2がエンド付近になって繰り出し側ロール2Aのロール径が小さくなっても、重なり部分2dは解消されない。そのため、図13(d)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送っても、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができない。
次に、図14に示す第3例では、繰り出し側ロール2Aの軸心Oに対して、案内ローラ8が繰り出し側ロール2Aのウェブ2の繰り出し側と同じ側に配置されている。そして、案内ローラ8は、ウェブ2が案内ローラ8に接触する位置が、水平方向で繰り出し側ロール2Aから繰り出される位置Pに対して、軸心Oと反対側に離間した位置になるように配置されている。
この第3例の配置構成では、案内ローラ8と繰り出し側ロール2Aの繰り出し側に接線を引いたとき、ウェブ2が繰り出し側ロール2Aから繰り出される位置Pは繰り出し側ロール2Aの軸心Oより下方に位置することになる。
したがって、図14(a)に示すように、ウェブ2の使用を開始した初期において、繰り出し側ロール2Aのウェブ2の弛み部分2cがその下に巻かれたウェブ2に重なることがなくなる。
これにより、図14(b)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送るとき、繰り出し側ロール2Aが連れ回らず、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができるので、弛みが大きくなることが抑制される。
同様に、図14(c)に示すように、ウェブ2がエンド付近になって繰り出し側ロール2Aのロール径が小さくなっても、重なり部分は生じない。そのため、図14(b)に示すように、次の巻取り動作でウェブ2を送るとき、繰り出し側ロール2Aが連れ回らず、ウェブ2の弛み部分2cだけを巻き取ることができるので、弛みが大きくなることが抑制される。
次に、案内ローラと繰り出し側ロールとの位置関係によるウェブのたるみの変化について図15及び図16を参照して説明する。図15及び図16は案内ローラと繰り出し側ロールとの異なる位置関係と巻取り動作の説明図である。なお、図15及び図16では、繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材としての案内ローラ8のみを図示している。
図15は前述した第1例の配置構成であり、図15(a)に示すように、繰り出し側ロール2Aからのウェブ2の繰り出し位置Pが繰り出し側ロール2Aの軸心Oより上方に位置している。この構成では、図15(b)に示すように、繰り出し側ロール2Aの最外周のウェブ2とその内側のウェブ2とが重なる重なり部分2dが発生する。したがって、ウェブ2に弛み部分2cが生じる場合でも、重なり部分2dが発生する。
そのため、図15(c)に示すように、巻取り動作を行っても、重なり部分2dの摩擦によって繰り出し側ロール2A自体が回転するので、ウェブ2の弛み部分2cだけを送ることができず。弛み部分2cは解消されない。
図16は前述した第3例の配置構成であり、図15(a)に示すように、繰り出し側ロール2Aからのウェブ2の繰り出し位置Pが繰り出し側ロール2Aの軸心Oより上方に位置している。この構成では、図15(b)に示すように、繰り出し側ロール2Aの最外周のウェブ2とその内側のウェブ2とが重なる重なり部分2dが発生する。したがって、ウェブ2に弛み部分2cが生じる場合でも、重なり部分2dが発生する。
そのため、図15(c)に示すように、巻取り動作を行っても、重なり部分2dの摩擦によって繰り出し側ロール2A自体が回転するので、ウェブ2の弛み部分2cだけを送ることができず。弛み部分2cは解消されない。
図16は前述した第3例の配置構成であり、図16(a)に示すように、繰り出し側ロール2Aからのウェブ2の繰り出し位置Pが繰り出し側ロール2Aの軸心Oより下方に位置している。この構成では、図16(b)に示すように、繰り出し側ロール2Aの最外周のウェブ2とその内側のウェブ2とが重なる重なり部分2dが発生しない。したがって、ウェブ2に弛み部分2cが生じた場合、弛み部分2cは繰り出し側ロール2Aの外周から離間して垂れた状態になる。
そのため、図16(c)に示すように、巻取り動作を行うことで、まずウェブ2の弛み部分2cだけが送られるので、弛み部分2cが解消される。
次に、上記第1例及び第3例における払拭ユニットの必要可動スペースについて図17を参照して説明する。図17は同必要可動スペースの説明に供する側面説明図である。なお、図17では、上記実施形態における案内ローラ8、9を省略し、搬送ローラ4を繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材(上記実施形態における案内ローラ8に相当する。)として図示している。
第1例の配置構成では、図17(a)に示すように、鉛直方向において、搬送ローラ4などが繰り出し側ロール2Aのほぼ上方に配置される構成となり、払拭方向において、押し付け部材11と繰り出し側ロール2Aの軸心との距離を短くできる。
したがって、ヘッド411のノズル面411aを払拭するときには、ノズル面411aの一端から他端までを払拭するので、第1例の配置構成では最小必要可動スペースは距離Laとなる。
これに対して、第3例の配置構成では、図17(b)に示すように、払拭方向において、繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する搬送ローラ4との接触位置が繰り出し側ロール2Aの外周面から離間した位置に配置する必要がある。
そのため、払拭方向において、繰り出し側ロール2A、搬送ローラ4、押し付け部材11の順に略直列に並ぶ配置となり、押し付け部材11と繰り出し側ロール2Aの軸心との距離が第1例の配置構成よりも長くなる。
したがって、ヘッド411のノズル面411aを払拭するときには、ノズル面411aの一端から他端までを払拭するので、第3例の配置構成では最小必要可動スペースは距離Lb(Lb>La)となり、装置が大型化することになる。
このように第1例の配置構成(第2例も同じ)ではウェブの弛みを解消できないが、装置の小型化を図れる。一方、第3例の配置構成では、ウェブの弛みを解消できるものの、装置が大型化する
次に、上記第1実施形態に係る払拭カートリッジにおける巻取り動作について図18を参照して説明する。図18は同巻取り動作の説明に供する側面説明図である。なお、図18では、上記実施形態における案内ローラ8、9を省略し、搬送ローラ4を繰り出し側ロール2Aから繰り出されたウェブ2が最初に接触する部材(上記実施形態における案内ローラ8に相当する。)として図示している。
本実施形態に係る払拭カートリッジ100は、前述したように、繰り出し側ロール2Aから繰り出されるウェブ2の最外周の巻き部分2aと最外周の巻き部分2aが重なる内側の巻き部分2bとの間に、仕切り部材17が挟まれて配置されている。
これにより、図18(a)に示すように、第1例の配置構成とすることでウェブ2の重なり部分が生じる場合でも、繰り出されるウェブ2は仕切り部材17と接触するので、繰り出されるウェブ2と繰り出し側ロール2Aとの摩擦が軽減され、繰り出されるウェブ2によって繰り出し側ロール2Aが連れ回ることがない。
したがって、ウェブ2の弛み部分2cが生じた場合でも、図18(b)に示すように、巻取り動作を行うときに、まず弛み部分2cが送られて、弛み部分2cのみを巻き取ることができる。
このように、ウェブ2の巻き取り動作によりウェブ2の弛みが発生しても、その次の巻き取り動作を行うことで弛み部分2cを巻き取ることができ、繰り出し側ロール2Aにおけるウェブ2の弛みが大きくなることを抑制できる。
そして、前述したように、第1例の配置構成とすることで、押し付け部材11と繰り出し側ロール2Aとを近づけて配置することができて、必要可動スペースが相対的に短くなり、小型化を図れる。
次に、払拭動作に伴う繰り出し側ロール及び巻取り側ロールの遷移状態について図19ないし図21を参照して説明する。図19ないし図21は同説明に供する側面説明図である。
まず、前述した図6に示すように、初期状態では、繰り出し側ロール2Aの外径が大きく、巻取り側ロール2Bの外径は小さい状態(又は、巻き取られていない状態)である。そして、繰り出し側ロール2Aの自重によって、繰り出しローラ3はガイド溝102の下端位置に移動しており、巻取りローラ6に最も近付いている。
この初期状態における繰り出しローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離が最短軸心間距離L1となる。
この初期状態から払拭動作を繰り返し行うことで、繰り出し側ロール2Aからウェブ2が繰り出されて巻取り側ロール2B側に巻き取られ、繰り出し側ロール2Aの外径が小さくなり、巻取り側ロール2Bの外径が大きくなる。
そして、巻取り側ロール2Bへの巻取りが進むと、例えば図19に示すように、巻取り側ロール2Bの外周が繰り出し側ロール2Aの外周と接触する。この状態になるまでは最短軸心間距離L1が維持される。
さらに、図20に示すように、巻取り側ロール2Bの外径が大きくなるに従って繰り出し側ロール2Aが押される。これにより、繰り出しローラ3はガイド溝102に沿って、矢印方向に、巻取りローラ6から離れながら斜め上方向に移動する。
そして、巻取り側ロール2Bの外径と繰り出し側ロール2Aの外径がほぼ同じになる。このとき、繰り出しローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離L2は、最長軸心間距離となる(L2>L1)。
さらに、ウェブ2がすべて使用済になると、図21に示すように、繰り出し側ロール2Aの外径が最小となり、巻取り側ロール2Bの外径が最大径となる。
このように、本実施形態では、繰り出し側ロール2Aの軸芯部材(繰り出しローラ33)及び巻取り側ロール2Bの軸芯部材(巻取りローラ6)の少なくとも一方、ここでは繰り出しローラ33は、他方の巻取りローラ6に対して相対移動可能に配置されている。
ここで、繰り出しローラ33及び巻取りローラ6がいずれも相対移動のしない構成である場合、前述した図20の状態を採れるように、繰り出しローラ33と巻取りローラ6とを最長軸心間距離L2の間隔で配置しておかなければならない。
そのため、ウェブ2の長さが長くなって繰り出し側ロール2Aの最大外径が大きくなると、それに伴って繰り出しローラ33と巻取りローラ6との軸心間距離を長くしなければならず、ロールユニット及びロール装置が大型化することになる。一方、ロールユニット及びロール装置の大型化を避けるためには繰り出し側ロールの外径が大きくならないようにしなければならず、ウェブ2の交換頻度が高くなることになる。
これに対し、本実施形態のように、繰り出しローラ33が巻取りローラ6に対して相対移動して軸心間距離を変化できるように構成することで、繰り出しローラ33と巻取りローラ6とを最長軸心間距離L2よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材(ロール)の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(ロールユニット、払拭カートリッジ)及び払拭装置(ロール装置)の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、繰り出しローラ3が巻取りローラ6に対して相対移動する構成で説明しているが、巻取りローラ6が繰り出しローラ3に対して相対移動する構成とすることもできる。ただし、巻取りローラ6を回転駆動するため、従動する繰り出しローラ3を相対移動させる構成の方が簡単になる。
次に、本発明の第2実施形態について図22及び図23を参照して説明する。図22は同実施形態に係る払拭ユニット(ロールユニット)として払拭カートリッジの側面説明図、図23は同じくウェブの弛みが発生した状態の側面説明図である。
本実施形態では、繰り出し側ロール2から繰り出されたウェブ2が最初に接触するガイド部材としてのローラ部材19を有している。ローラ部材19は、繰り出し側ロール2Aからのウェブ2の繰り出し位置Pが、繰り出し側ロール2Aの軸心Oよりも鉛直方向下方になる位置に配置されている。
このように構成したので、前記第3例の配置構成と同様に、繰り出し側ロール2Aでウェブ2の重なり部分が発生しない。したがって、図23に示すように、ウェブ2に弛み部分2cが生じた場合でも、次の巻取り動作で、まず、弛み部分2cを送ることができ、このとき繰り出し側ロール2Aは回転しないので、弛みが増加することが抑制される。
このとき、ガイド部材(ローラ部材19)は、払拭方向において、巻取り側ロール2Bに近い側(押し付け部材11の下方)に配置している。これにより、払拭方向におけるサイズを小さくしている。
なお、ガイド部材としてはローラ部材に限るものではなく、単なる板状部材や曲面部材でもよい。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図24及び図25を参照して説明する。図24は同装置の機構部の平面説明図、図25は同じく要部側面説明図である。
この液体を吐出する装置400は、シリアル型装置である。左右の側板401A、401Bに架け渡した主ガイド部材402及び従ガイド板403などのガイド機構でキャリッジ405を主走査方向に移動可能に保持している。
キャリッジ405には、3つの液体吐出ユニット410(410a~410c)を搭載している。液体吐出ユニット410は、液体吐出手段としての液体吐出ヘッド(ヘッド)411と、ヘッド411に液体を供給するサブタンク412とを一体化して構成している。
装置本体側には、各色の液体を収容した複数のメインタンク(液体カートリッジ)420が交換可能に装着されるカートリッジホルダ421が配置されている。このカートリッジホルダ421に装着されたメインタンク420から送液ポンプなどによって各色の供給チューブで構成した液体経路423を介して各液体吐出ユニット410のヘッド411に各色の液体が供給される。
一方、シート材430を搬送方向に搬送するために、シート材430を吸着してヘッド411に対向して搬送する搬送手段440を備えている。
搬送手段440は、搬送ローラ441と、搬送ローラ441に加圧されて接触する加圧ローラ442と、ヘッド411に対向するプラテン部材443と、プラテン部材443の吸引孔443aを介してシート材430を吸着する吸引機構部434などで構成される。なお、図では吸引孔443aは部分的に図示しているが、プラテン部材443の全体に配置される。
また、キャリッジ405の主走査方向の一方側にはヘッド411の維持回復(メンテナンス)を行う維持回復機構450が配置されている。
維持回復機構450は、本発明に係るヘッドメンテナンス装置であり、例えばヘッド411のノズル面411aをキャッピングするキャップ451と、ノズル面411aを払拭する本発明に係る払拭装置1の払拭カートリッジ100を備えている。
この液体を吐出する装置400においては、シート材430を搬送ローラ441及び加圧ローラ442によってプラテン部材443上を吸着しながら搬送方向に搬送する。
そこで、キャリッジ405を主走査方向に移動させながら印刷信号に応じてヘッド411を駆動することにより、停止しているシート材430に所要の色の液体を吐出して1行分を印刷し、シート材430を所定量搬送後、次の行の印刷を行うことを繰り返して印刷し、シート材430を排出する。
このように、本発明に係る払拭装置を含むメンテナンス装置を備えていることで、ヘッド面を清浄化して安定した液体吐出を行うことができ、また、装置の小型化を図ることができる。
上記実施形態においては、ウェブ状部材としてウェブなどの払拭部材を使用したロールユニットとしての払拭カートリッジ、ロール装置としての払拭装置、メンテナンス装置、液体を吐出する装置について説明したが、ウェブ状部材は払拭部材に限るものではない。例えば、ロール紙のロールユニット、ロール装置等にも応用可能である。
つまり、繰り出し側ロール及び巻取り側ロールに巻かれる対象はウェブだけに限定されるものではなく、ロール紙などの紙類、ラベル、テープ、衣類等に用いる生地など、一般的にロール状に巻かれるもの(ウェブ状部材)であれば本発明を適用することができる。
また、ウェブ状部材の厚さや素材も限定されない。ウェブ状部材の搬送ルート(這い回し)やロールの配置は、ロールユニットやロール装置の用途に応じて適宜変更可能である。
本発明は、ロールの移動のしやすさを考慮すると、繰り出し側ロールとして巻かれているウェブ状部材の総重量が小さい製品に対して特に有効である。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 払拭装置(ロール装置)
2 ウェブ
2A 繰り出し側ロール
2B 巻取り側ロール
3 繰り出しローラ
4、5 搬送ローラ
6 巻取りローラ
8、9 案内ローラ
17 仕切り部材
19 ローラ部材(ガイド部材)
100 払拭カートリッジ(ロールユニット)
411 液体吐出ヘッド
411a ノズル面(払拭対象)
450 維持回復機構(ヘッドメンテナンス装置)

Claims (9)

  1. ウェブ状部材を巻き回した繰り出し側ロールと、
    前記ウェブ状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記ウェブ状部材の最外周の巻き部分と前記最外周の巻き部分が重なる内側の巻き部分との間に仕切り部材が挟まれて配置されており、
    前記仕切り部材はシート状部材である
    ことを特徴とするロールユニット。
  2. 前記仕切り部材の先端部は、最外周の前記ウェブ状部材が前記繰り出し側ロールから繰り出される位置よりも繰り出し方向上流側まで潜り込んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  3. ウェブ状部材を巻き回した繰り出し側ロールと、
    前記ウェブ状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記ウェブ状部材の最外周の巻き部分と前記最外周の巻き部分が重なる内側の巻き部分との間に仕切り部材が挟まれて配置されており、
    前記仕切り部材は可撓性を有している
    ことを特徴とするロールユニット。
  4. ウェブ状部材を巻き回した繰り出し側ロールと、
    前記ウェブ状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記ウェブ状部材の最外周の巻き部分と前記最外周の巻き部分が重なる内側の巻き部分との間に仕切り部材が挟まれて配置されており、
    前記仕切り部材と前記ウェブ状部材との静止摩擦係数は、前記ウェブ状部材同士の静止摩擦係数よりも小さい
    ことを特徴とするロールユニット。
  5. 前記ウェブ状部材は前記繰り出し側ロールの上方に向けて繰り出され、
    前記仕切り部材の先端部は前記繰り出し側ロールの軸心よりも下方に位置している
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のロールユニット。
  6. ウェブ状部材を巻き回した繰り出し側ロールと、
    前記ウェブ状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記ウェブ状部材の最外周の巻き部分と前記最外周の巻き部分が重なる内側の巻き部分との間に仕切り部材が挟まれて配置されており、
    前記仕切り部材はシート状部材である
    ことを特徴とするロール装置。
  7. 前記ウェブ状部材が払拭部材である
    ことを特徴とする請求項6に記載のロール装置。
  8. 液体吐出ヘッドのメンテナンスを行うヘッドメンテナンス装置であって、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する請求項に記載のロール装置を備えている
    ことを特徴とするヘッドメンテナンス装置。
  9. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する請求項に記載のロール装置、又は、請求項に記載のヘッドメンテナンス装置と、を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
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