JP5347324B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特にインクジェット記録ヘッドのノズル形成面を払拭するためのワイパーブレードを備えたインクジェット記録装置に関する。
インクジェットヘッドにおいて、インクを吐出するためのノズル孔が設けられたノズル面に塵埃や排インク等が付着すると、ノズル孔からのインクの吐出方向、吐出速度、及びインク滴径にばらつきが生じ、記録品位の低下をもたらす。そこで従来、これら付着物を除去するため、ゴム等の弾性材料からなるワイパーブレードによってこれら付着物をインク吐出口面から拭き取る(以下、この動作をワイピングと称す)ことが行われている。
例えば、特許文献1に開示されているインクジェット記録装置によると、クリーニング部材19の先端部が吐出領域、即ちノズル形成面、からインクを掻き取ることで付着物を除去する。そして、掻き取られたインクは、開口部19aを介してクリーニング部材19の裏面に逃がされる。また、クリーニング部材の裏面には複数本の溝部19bが形成されているので、クリーニング部材19の裏面に流れるインクは、この溝部に沿って重力方向に誘導されることになり、この結果、クリーニング部材19からのインクの排出を促進させることができる。
特開2001−347678号公報
上記のようなワイピングが終了した後、ワイピング時にインクジェットヘッドに摺接していたワイパーブレードとインクジェットヘッドとを互いに離す必要がある。そのため従来、インクジェットヘッドに摺接し弾性変形していたワイパーブレードが、インクジェットヘッドの領域を越え元の形状に復帰するように、ワイピングの進行方向にさらにワイパーブレードを移動させること、または、インクジェットヘッドとワイパーブレードとをノズル形成面に直交する方向に関して相対的に離すことが主に行われていた。
しかしながら、上記従来のようなインクジェット記録装置では、ワイピングが終了した時点で、ノズル形成面から掻き寄せたインクが、クリーニング部材19の開口部19aに未だ到達しておらずクリーニング部材19の先端付近に大量に残っている場合、ワイピング終了後にクリーニング部材19と記録ヘッド7とを互いに離す動作を行うと、当該残留したインクが装置の他の部分に飛び散ったり、記録ヘッド7に残留することがある。そして、このインクが固化することにより装置の円滑な動作を阻害して信頼性を低下させるという技術的課題を抱えていた。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、吐出領域から掻き寄せたインクを効率的に除去することが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に設けられた溝であって、前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも前記溝の開放端の一部が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御する。
上記の構成によると、非吐出領域において、ワイパーブレードが第1の当接位置から第2の当接位置に移動するため、吐出面から掻き寄せたインクをインク除去手段によって効率的に除去することが可能である。従って、吐出面及びインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、吐出領域から掻き寄せたインクは、非吐出領域において除去されるため、インクと共に掻き寄せられた異物等が吐出口に侵入する事態を回避できる。従って、吐出口の吐出特性が変化しないため、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、インク除去終端動作においてインク除去手段が吐出面に近づいたときに、少なくとも溝の開放端の一部が吐出面と同じ高さとなることによって、吐出領域から掻き寄せたインクが毛管力によって溝内に誘導される。従って、非吐出領域またはインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
また、本発明のインクジェット記録装置は、別の観点では、インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に開口を有するように設けられた孔であって、前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも、前記孔の開口の一部が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御する。
上記の構成によると、非吐出領域において、ワイパーブレードが第1の当接位置から第2の当接位置に移動するため、吐出面から掻き寄せたインクをインク除去手段によって効率的に除去することが可能である。従って、吐出面及びインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、吐出領域から掻き寄せたインクは、非吐出領域において除去されるため、インクと共に掻き寄せられた異物等が吐出口に侵入する事態を回避できる。従って、吐出口の吐出特性が変化しないため、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、インク除去終端動作においてインク除去手段が吐出面に近づいたときに、少なくとも、孔の開口の一部が吐出面と同じ高さとなることによって、吐出領域から掻き寄せたインクが毛管力によって孔内に誘導される。従って、非吐出領域またはインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
また、本発明のインクジェット記録装置は、別の観点では、インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に固定された多孔質体であって、前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも、前記多孔質体の先端が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御する。
上記の構成によると、非吐出領域において、ワイパーブレードが第1の当接位置から第2の当接位置に移動するため、吐出面から掻き寄せたインクをインク除去手段によって効率的に除去することが可能である。従って、吐出面及びインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、吐出領域から掻き寄せたインクは、非吐出領域において除去されるため、インクと共に掻き寄せられた異物等が吐出口に侵入する事態を回避できる。従って、吐出口の吐出特性が変化しないため、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、インク除去終端動作においてインク除去手段が吐出面に近づいたときに、少なくとも、多孔質体の先端が吐出面と同じ高さとなることによって、多孔質体が吐出領域から掻き寄せたインクに接触し、当該インクを効率的に吸収し除去することが可能である。従って、非吐出領域またはインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
また本発明において、前記ワイピング制御手段は、前記非吐出領域において、前記インク除去終端動作が行われたであって前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとが前記直交方向に関して相対移動する前に、前記ワイパーブレードが前記インクジェットヘッドに対して前記一方向に相対移動するように前記第2の移動機構を制御することが好ましい。
上記の構成によると、インク除去手段が吐出面に近づくインク除去終端動作が行われた後に、ワイパーブレードがインクジェットヘッドに対して一方向に相対移動するため、吐出領域から掻き寄せたインクをインク除去手段によってさらに効率的に除去することが可能である。例えば、吐出領域から掻き寄せたインクが大量に非吐出領域に存在し、インク除去終端動作によって当該インクが全て除去できずに残留したとき、ワイパーブレードがインクジェットヘッドに対して一方向に相対移動しつつ、残留したインクをインク除去手段によって除去することが可能である。従って、非吐出領域またはインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
また本発明のインクジェット記録装置は、前記溝内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていてもよい。
上記の構成によると、溝内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていることによって、溝内のインクを効率的に吸引除去することが可能である。従って、溝内にインクが残留し凝固する事態を防止できるため、インク除去手段及びインクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
また本発明のインクジェット記録装置は、前記孔内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていてもよい。
上記の構成によると、孔内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていることによって、孔内のインクを効率的に吸引除去することが可能である。従って、孔内にインクが残留し凝固することによって孔が詰まる事態を防止できるため、インク除去手段及びインクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
本発明のインクジェット記録装置によると、非吐出領域において、ワイパーブレードが第1の当接位置から第2の当接位置に移動するため、吐出面から掻き寄せたインクをインク除去手段によって効率的に除去することが可能である。従って、吐出面及びインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、吐出領域から掻き寄せたインクは、非吐出領域において除去されるため、インクと共に掻き寄せられた異物等が吐出口に侵入する事態を回避できる。従って、吐出口の吐出特性が変化しないため、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。また、インク除去終端動作においてインク除去手段が吐出面に近づいたときに、少なくとも溝の開放端の一部、又は、孔の開口の一部、又は、多孔質体の先端が吐出面と同じ高さとなることによって、吐出領域から掻き寄せたインクが毛管力によって溝又は孔内に誘導される、又は、多孔質体が吐出領域から掻き寄せたインクに接触し、当該インクを効率的に吸収し除去することが可能である。従って、非吐出領域またはインクジェット記録装置の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェット記録装置の性能悪化を防止することが可能である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る画像記録装置であるインクジェットプリンタ1を示す。図1に示すインクジェットプリンタ1は、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。インクジェットプリンタ1には、図1中左方に給紙機構11、図1中右方に排紙部12が設けられている。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙機構11から排紙部12に向かって記録媒体である用紙が搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙機構11には、ピックアップローラ22が設けられている。ピックアップローラ22は、ピックアップモータ(図示せず)の駆動により回転すると、用紙トレイ21内の最も上方にある用紙を繰り出し、図1中左方から右方に送る。用紙搬送経路の中間部には、用紙搬送機構が配置されている。用紙搬送機構は、二つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とを有している。
搬送ベルト8の外周面8aにはシリコーン処理が施され粘着性を有している。給紙機構11のすぐ下流側には、搬送ベルト8と対向する位置に押さえローラ5が配置されており、給紙機構11から送り出された用紙を搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けている。これにより、外周面8aに押さえ付けられた用紙は、外周面8aの粘着力により保持されながら、搬送方向Bに沿って搬送される。このとき、用紙搬送方向下流側のベルトローラ6は、搬送モータ(図示せず)から駆動力が与えられ、図1中時計回り(矢印A方向)に回転している。
用紙搬送経路に沿って搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離プレート13が設けられている。剥離プレート13は、搬送ベルト8の外周面8aに保持されている用紙を外周面8aから剥離して、右方の排紙部12へ向けて送るように構成されている。
搬送ベルト8によって囲まれた領域内には、ほぼ直方体形状のプラテン9が配置されている。このプラテン9は、インクジェットヘッド2と対向する位置、つまり上側にある搬送ベルト8の下面と接触しており、搬送ベルト8の内周側からこれを支持している。図1に示すように、プラテン9によって搬送ベルト8の上面とインクジェットヘッド2の下面との間に、所定の間隙が形成される。
図2は、インクジェットプリンタ1の部分的な平面図である。図3は、図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。4つのインクジェットヘッド2は、図2に示すように、それぞれ主走査方向(副走査方向に直交する方向であって、図1の紙面に直交している)に延在し、副走査方向(搬送方向Bに沿った方向)に並設されている。つまり、インクジェットプリンタ1は、主走査方向に延びた吐出領域が形成されたライン式プリンタである。
インクジェットヘッド2は、図1及び図3に示すように、その下端にヘッド本体3を有する。ヘッド本体3は、圧力室を含む個別インク流路が複数形成された流路ユニットと、圧力室内のインクに吐出の圧力を与えるアクチュエータとが貼り合わされたものであり、主走査方向に細長な直方体形状を有する。ヘッド本体3の底面、即ち吐出面3aは、後述する図5に示すように、ノズルの一端である微小径の吐出口が多数並べて形成された吐出領域R1と、吐出面3aの長手方向両端に設けられていると共に吐出口が形成されていない非吐出領域R2とで構成されている。
ヘッド本体3の上面には、図1及び図3に示すように、インクを一時的に貯溜するリザーバユニット10が固定されている。リザーバユニット10は、ヘッド本体3より長く、ヘッド本体3の長手方向両側から突出している。リザーバユニット10は、当該突出した部分において、フレーム4に固定されている。フレーム4は矩形の開口を有し、一対のフランジ4aが主走査方向の対向辺から開口の内側に向かって突出している。フランジ4aには、リザーバユニット10の端部がそれぞれ固定され、開口からは吐出面3aが下方に露出している。フランジ4aとリザーバユニット10の長手方向両端とは、ネジ50で固定されている。吐出面3aは、フレーム4の底面とほぼ同じ高さである。
ヘッド本体3は、吐出面3aと搬送ベルト8のプラテン9によって支持された部分とが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面3aと搬送ベルト8との間に僅かな隙間が形成されるように配置されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。搬送ベルト8の外周面8a上に保持されつつ搬送されてきた用紙が4つのヘッド本体3のすぐ下方を順に通過する際に、用紙の上面すなわち印字面に向けて各色のインクが吐出されることで、用紙上に所望のカラー画像が形成される。
<昇降機構>
フレーム4は、図2及び図3に示すように、プリンタ1に設けられた一対の昇降機構51により、鉛直方向に移動可能に支持されている。一対の昇降機構51は、副走査方向に関して4つのインクジェットヘッド2を挟んで両側に配置されている。各昇降機構51は、フレーム4を鉛直方向に移動させる駆動源としてのヘッドモータ52と、ヘッドモータ52の軸に固定されたピニオンギヤ53と、ピニオンギヤ53と噛合するラックギヤ54と、ピニオンギヤ53との間にラックギヤ54を挟む位置に配置されたガイド56とを含む。
昇降機構51に含まれるヘッドモータ52は、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1aにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1aは、副走査方向に関して対向するよう配置されている。ラックギヤ54は、鉛直方向に延在し、その下端がフレーム4の側面に固定されている。ラックギヤ54のピニオンギヤ53とは反対側の側面は、ガイド56と摺動可能に接している。ガイド56は、本体フレーム1aに固定されている。
2つのヘッドモータ52を同調させてピニオンギヤ53を正逆方向に回転させると、ラックギヤ54が上又は下方向に移動する。ラックギヤ54の移動に伴い、フレーム4が4つのインクジェットヘッド2と共に鉛直方向に昇降する。
フレーム4における副走査方向に沿った両辺には、一対のガイドユニット59が配設されている。各ガイドユニット59は、バー58、及び、バー58を挟む一対のガイド57を含む。一対のガイド57は、図3に示すように、鉛直方向に延在し、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1bにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1bは、主走査方向に関して対向するよう配置されている。バー58は、ガイド57と同様に鉛直方向に延在し、フレーム4の上記辺における本体フレーム1bに対向する側面にそれぞれ固定されている。バー58は、一対のガイド57のそれぞれと摺動可能に接している。
ガイドユニット59は、昇降機構51によってフレーム4が鉛直方向に昇降したときに、インクジェットヘッド2の吐出面3aが搬送ベルト8のプラテン9によって支持された部分に対して傾くのを防いでいる。つまり、昇降機構51でフレーム4及びインクジェットヘッド2を鉛直方向に昇降させても、吐出面3aはプラテン9の上面と常に平行となる。その結果、印字時において、用紙に対するインクの着弾精度が向上する。また、後述のクリーニング時において、吐出面3aをワイパー72でムラなく払拭することができる。
昇降機構51によって、フレーム4は、鉛直方向に異なる5つの位置に配置される。用紙に画像を形成するための印字位置、メンテナンスユニット70(後述)を吐出面3aの下に通すための第1ヘッド位置、およびワイパー72(後述)で吐出面3aを払拭するための第2ヘッド位置と第3ヘッド位置、さらに吐出面3aをキャップ76(後述)で覆うキャッピング位置である。このうち、印字位置においては、図3に示すように、フレーム4が鉛直方向の一番下方に配置される。このとき、吐出面3aは、搬送ベルト8の外周面(上面)8aと所定の間隙を介して対向する。
<メンテナンスユニットの構成>
次に、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット70について説明する。メンテナンスとは、インクジェットヘッド2からインクを強制的に吐出するパージ、後述するクリーニング、及び、必要に応じて吐出面3aをキャップで覆うキャッピングである。
図2及び図3に示すように、フレーム4が印字位置にあるときは、メンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の左側に配置されている。メンテナンスユニット70は、水平移動可能な2つのトレイ71、75を有している。このうち、トレイ71は、上方に開口したほぼ方形の箱形状を有し、トレイ75を内包している。トレイ71とトレイ75とは、後述の凹部74bと凸部83aとが係合すること、及び、その係合が解除されることで、両者が連結した状態と両者の連結が解除された状態とを切り換え可能になっている。
メンテナンスユニット70が右方に水平移動する際には、予めフレーム4が最も上方(図3中矢印C方向)の第1ヘッド位置まで移動し、4つの吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70の移動用スペースが確保される。この後、メンテナンスユニット70が、図3中矢印D方向に水平移動する。トレイ71は、インクジェットヘッド2から遠い方の側面が開放されており、凹部74bと凸部83aとの係合が解かれているとき(例えばパージ動作時)、トレイ75を残して、トレイ71のみが右方に水平移動する。なお、フレーム4が第1ヘッド位置に配置されているとき、メンテナンスユニット70が右方に水平移動しても、メンテナンスユニット70のいずれの部分も吐出面3aに接触しない。
メンテナンスユニット70のすぐ下方には、廃インク受けトレイ77が配置されている。この廃インク受けトレイ77は、平面視でトレイ71を内包するサイズを有し、トレイ71が図2において右端まで移動したときでも、トレイ71のインクジェットヘッド2と反対側の辺縁部が重なる形状を有している。廃インク受けトレイ77のインクジェットヘッド2に近い方の端部には、インク排出孔77aが形成されている。インク排出孔77aは、廃インク受けトレイ77上に流れ込んだインクを図示しない廃インク溜めに流通させる。インク排出口77aは、トレイ71からのインクが流れ込む位置の近傍に存在しており、廃インク受けトレイ77をほとんど汚すことなくインクがインク排出口77aから排出されることになる。
トレイ71内には、インクジェットヘッド2に近い側から順に、ワイパー72及びトレイ75が配置されている。トレイ75内には、各インクジェットヘッド2に対応して、矩形平面形状を有した4つのキャップ76が並べて設けられている。各キャップ76は、その長手方向をインクジェットヘッド2の長手方向に平行とされ、副走査方向にインクジェットヘッド2と同じピッチで配置されている。
キャップ76は、吐出面3aとほぼ同サイズの長方形平面形状を有する板状部材76bと、板状部材76bの周縁部から上方に突出した環状突起76aとからなる。環状突起76aは、ゴムなどの弾性材料から形成されており、吐出面3aの周縁部と対向するサイズと形状を有している。キャップ76は、環状突起76aと吐出面3aの周縁部とが当接して吐出面3aを覆う。また、各キャップ76は、複数のバネ(図示せず)によってトレイ75の底面に支持されつつ上方に付勢されている。これによって、環状突起76aが吐出面3aに密着し、キャップ76の内側に密閉空間が形成される。
トレイ71には、ワイパー72の他、取り付け部材78と保持部材74とが固定されている。ワイパー72が取り付け部材78に支持され、取り付け部材78は保持部材74に固定されている。保持部材74は、平面形状がコ型形状となっている。保持部材74の副走査方向に沿う部分の上面には、副走査方向に沿って延びた溝74aが形成されている。そして、溝74a内に取り付け部材78が配置されている。一方、保持部材74から主走査方向に延在した2つの部分の上面には、凹部74bがそれぞれ形成されている。
ワイパー72は、ゴムなどの弾性材料からなる。ワイパー72は、並列した4つのインクジェットヘッド2全体の幅よりも若干長く形成されており、その長手方向が副走査方向に沿って配置されている。取り付け部材78は、ワイパー72と同方向に延在した直方体形状を有している。ワイパー72の詳細については後述する。
トレイ71、75の副走査方向に対向する各辺近傍には、凹部74b及び引っ掛け部材83がそれぞれ設けられている。引っ掛け部材83は、主走査方向に延在しており、その中央において回動可能となっている。引っ掛け部材83のインクジェットヘッド2に近い方の端部には、凸部83aが形成されている。引っ掛け部材83が時計回りに回動して図3に示す状態になると、凸部83aが凹部74bに係合することになる。メンテナンスユニット70の上方には、当接部材84が2つの引っ掛け部材83にそれぞれ対応して配置されている。トレイ71とトレイ75とは、凹部74bと凸部83aとが係合しているか否かに応じて、トレイ71とトレイ75とが連結された状態と両者の連結が解除された状態とを切り換え可能になっている。
メンテナンスユニット70は、インクジェットヘッド2のメンテナンス非実行時には、図2及び図3に示すように、インクジェットヘッド2と対向しない「退避位置」にて静止している。そして、メンテナンス開始時には、メンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の吐出面3aに対向した「メンテナンス位置」へと退避位置から水平に移動する。このとき、フレーム4は第1ヘッド位置に配置されているため、ワイパー72やキャップ76の先端は吐出面3aに接触しない。
なお、メンテナンス実行時においてもパージ動作時には、トレイ75は残してトレイ71だけが退避位置からメンテナンス位置に移動して排出されたインクを受け取る。吐出面3aをキャップ76で覆うときには、トレイ71とトレイ75が凹部74bと凸部83aとの係合によって連結して、キャップ76と吐出面3aとが対向する位置にメンテナンスユニット70が移動する。
各トレイ71、75は、主走査方向に延びた一対のガイド軸96a、96bに摺動可能に支持されている。トレイ71には、2つの軸受け部材97a、97bが設けられている。軸受け部材97a、97bは、保持部材74の副走査方向両側面から突出している。トレイ75には、2つの軸受け部材98a、98bが設けられている。軸受け部材98a、98bは、トレイ75の副走査方向両側面から突出している。また、一対のガイド軸96a、96bは、それぞれの両端が本体フレーム1b、1dに固定されており、両フレーム1b、1d間に互いに平行に配置されている。
ここで、トレイ71、75をガイド軸96a、96bに沿って水平方向(矢印D方向)に移動させる水平移動機構91について説明する。水平移動機構91は、図2に示すように、トレイモータ92、モータプーリ93、アイドルプーリ94、タイミングベルト95、及び、ガイド軸96a、96b等を有する。
トレイモータ92は、副走査方向に平行に延びる本体フレーム1bの端部に形成された取り付け部1cに固定されている。モータプーリ93は、トレイモータ92に接続されており、トレイモータ92の駆動に伴って回転する。アイドルプーリ94は、図2中最も左側の本体フレーム1dに回転可能に支持されている。タイミングベルト95は、ガイド軸96aと平行に配設され、モータプーリ93とアイドルプーリ94との間に架け渡されるように巻回されている。また、タイミングベルト95は、保持部材74に設けられた軸受け部材97aに接続されている。
この構成において、トレイモータ92を駆動すると、モータプーリ93が正又は逆方向に回転するのに伴ってタイミングベルト95が走行する。タイミングベルト95の走行により、タイミングベルト95に軸受け部97aを介して接続されたトレイ71が、水平方向に沿って移動する。保持部材74の凹部74bと凸部83aとが係合しているときは、トレイ71内のワイパー72と、トレイ75内のキャップ76とが一緒に移動する。一方、凸部83aが凹部74bに係合していないときは、トレイ71内のワイパー72だけが移動する。
<ワイパー>
次に、図4を参照し、本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタ1のワイパー72について詳細に説明する。図4(a)は、ワイパー72及び取り付け部材78の正面図、即ち、図3中左側からワイパー72及び取り付け部材78を見た図である。図4(b)は、ワイパー72及び取り付け部材78の側面図である。
図4(a)に示すように、ワイパー72は、後述するワイピング動作進行方向前方の表面、即ち、図3中左側の表面に、8つの同形状の溝72aが設けられている。そして、各溝72a内には、インクを吸収可能なスポンジ73が溝72aの全長を埋めるように収容されている。
溝72aは、ワイパー72の当該表面において、ワイパー72の先端付近から取り付け部材78の上面に固定された他端まで延在している。即ち、ワイパー72の当該表面において、ワイパー72の先端と各溝72aとの間には僅かな間隔が形成されている一方、ワイパー72の他端側では、各溝72aが取り付け部材78の上面で終端するような構造となっている。また、8つの溝72aは、ワイパー72がメンテナンス位置にあるとき、端から2つずつを1組として、4つのインクジェットヘッド2に1組の溝72aがそれぞれ配置されている。
次に、ヘッド2のメンテナンスについて説明する。吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2を回復させるパージ動作を行う場合は、昇降機構51によりフレーム4を第1ヘッド位置に移動させた後、当接部材84によりトレイ71とトレイ75との連結を解除し、その後、水平移動機構91によりトレイ71のみをメンテナンス位置に移動させる。次に、インクタンク内のインクをインクジェットヘッド2へ強制的に送るポンプ(図示せず)を駆動し、インクジェットヘッド2のノズル3bからトレイ71内にインクを吐出するパージ動作を行う。このパージ動作によって、吐出不良に陥っていたノズル3bの詰まりやノズル3b内のインクの増粘が解消される。トレイ71内に吐出されたインクはトレイ71の底面に沿って図3中左方に移動し、廃インク受けトレイ77に流れ込む。そして、廃インク受けトレイ77のインク排出孔77aからパージされたインクが排出される。しかし、一部のインクは、インク滴となって吐出面3aに残留する。
ここで、図5及び図6を参照して、パージ動作後に行われるクリーニング動作について説明する。クリーニング動作は、ワイパー72による吐出面3aの払拭動作を行うワイピングと、ワイピング後に行われ、吐出面3aから掻き寄せたインクを除去するインク除去終端動作及びインク除去補助動作とで成り立つ。図5(a)はワイピング開始時の様子、図5(b)はワイピング終了時の様子、図5(c)はインク除去終端動作時の様子を示したものである。また、図6(a)は図5(b)におけるワイパー72付近の拡大図、図6(b)は図5(c)におけるワイパー72付近の拡大図、図6(c)はインク除去補助動作時の様子を示した拡大図である。
まず、ワイパー72により吐出面3aのクリーニングを行うため、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を下方(図3中矢印C方向と反対の方向)の第2ヘッド位置に移動させる。第2ヘッド位置とは、図5(a)に示すようなインクジェットヘッド2が印字位置と第1ヘッド位置との間にある位置である。このように、インクジェットヘッド2が第2ヘッド位置に、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に配置されているとき、ワイパー72の先端は、吐出面3aにおける図5中右側の非吐出領域R2に当接している。従って、ワイパー72が左方に水平に移動した場合、ワイパー72は吐出面3aにおける吐出領域R1に当接し払拭可能である。このようなワイパー72が吐出面3aを払拭するときの、ワイパー72の吐出面3aとの相対的な位置を、第1の当接位置と称する。
ワイピングでは、ワイパー72が、図5(a)に示すような、図5中右側の非吐出領域R2に当接した位置から、図5(b)に示すような、左側の非吐出領域R2に当接した位置まで水平に移動しながら、吐出面3aを払拭する。このとき、水平移動機構91によってトレイ71が左側に移動される。この間、ワイパー72は、その上端が吐出面3aに当接する位置にあるので、吐出面3aと接触し、パージによって吐出面3aに付着したインクを拭き取る。従って、ワイピング終了時には、図5(b)及び図6(a)に示すように、吐出面3aから掻き寄せたインクが、ワイパー72の先端におけるワイピング動作進行方向前方の表面に集められた状態となっている。なお、ワイパー72が吐出面3aに接触したとき、溝72aが吐出面3aから離隔している範囲で、ワイパー72の先端が撓んでいてもよい。
次に、ワイピングによって吐出面3aから掻き寄せたインクを除去するためのインク除去終端動作を行う。インク除去終端動作では、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を第2ヘッド位置から若干下方(図3中矢印C方向と反対の方向)の第3ヘッド位置まで移動させる。第3ヘッド位置とは、図5(c)及び図6(b)に示すような、インクジェットヘッド2が第2ヘッド位置と印字位置との間にある位置である。また、インクジェットヘッド2が第2ヘッド位置に配置されているとき、即ち、第1の当接位置に配置されているときよりもワイパー72が吐出面3aに近づき、より撓んだ状態となる位置である。このようにインクジェットヘッド2が第3ヘッド位置に配置されているときのワイパー72の吐出面3aとの相対的な位置を、第2の当接位置と称すると、インク除去終端動作とは、ワイパー72を第1の当接位置から第2の当接位置まで変位させることである。
さらに、図6(b)に示すように、吐出面3aが第1の当接位置から第2の当接位置まで移動したとき、溝72aの開放端の一部が吐出面3aと同じ高さとなる。従って、ワイパー72の先端におけるワイピング動作進行方向前方の表面に集められたインクが、毛管力により溝72a内に誘導される。さらにこのとき、溝72a内に誘導されたインクは、溝72a内に収容されたスポンジ73によって吸収される。
その後、インク除去補助動作を行う。インク除去補助動作では、図6(c)に示すように、ワイパー72が図6中左方、即ちワイピング動作進行方向に僅かに移動するように、水平移動機構91によりトレイ71を僅かに左方に移動させる。これにより、残留したほとんど全てのインクを溝72a内に誘導し除去する。
このような一連のクリーニング動作が終了すると、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を再び第1ヘッド位置に配置させる。これにより、ワイパー72とインクジェットヘッド2とが互いに離される。
その後、必要であれば、吐出面3aをキャップ76で覆うキャッピングを行うため、水平移動機構91によってトレイ71を図3中左側(すなわち、退避位置)に移動させる。続いて、トレイ71とトレイ75が凹部74bと凸部83aとの係合によって連結し、再びキャップ76と吐出面3aとが対向する位置(すなわち、メンテナンス位置)にメンテナンスユニット70を移動させる。そして、環状突起76aと吐出面3aの周縁部とが当接する位置(キャッピング位置)まで、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を下方(図3中矢印C方向と反対の方向)に移動させる。これによって、吐出面3aはキャップ76に覆われ、キャッピングが完了する。
また、上述のクリーニング動作に続いて印字を再開するときには、水平移動機構91によってメンテナンスユニット70を退避位置まで戻し、昇降機構51によってフレーム4を印刷位置に配置する。さらに、用紙の搬送を再開するとともに、インクジェットヘッド2からインクを吐出して用紙に画像を形成する。以上説明した一連のメンテナンス動作を実行することによって、吐出不良を正常な状態に回復させることができる。
以上説明した本発明に係る第1の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
ワイパー72が、吐出領域R1において、第1の当接位置に位置し、インクジェットヘッド2と相対移動して吐出面3aを払拭する。吐出領域R1に続く非吐出領域R2においては、第2の当接位置に移動(インク除去終端動作)するため、吐出領域R1から掻き寄せたインクを溝72aによって効率的に除去することが可能である。さらに、吐出領域R1から掻き寄せたインクは、非吐出領域R2において除去されるため、インクと共に掻き寄せられた異物等が吐出口に侵入する事態を回避できる。従って、吐出口の吐出特性が維持され、インクジェットプリンタ1の性能悪化を防止することが可能である。
また、溝72aが吐出面3aに近づくインク除去終端動作が行われた後に、ワイパー72がワイピング動作進行方向に移動するため、吐出領域R1から掻き寄せたインクを溝72aによってさらに効率的に除去することが可能である。例えば、吐出領域R1から掻き寄せたインクが大量に非吐出領域R2に存在し、インク除去終端動作によって当該インクが全て除去できずに残留したとしても、ワイパー72がワイピング動作進行方向にさらに移動するので、残留したインクを溝72aによってほとんど全て除去することが可能である。従って、非吐出領域R2またはインクジェットプリンタ1の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェットプリンタ1の性能悪化を防止することが可能である。
また、インク除去終端動作において溝72aが吐出面3aに近づいたときに、溝72aの開放端の一部が吐出面3aと同じ高さとなることによって、吐出領域R1から掻き寄せたインクが毛管力によって溝72a内に誘導される。従って、非吐出領域R2またはインクジェットプリンタ1の他の部分にインクが残留したり飛散することを抑止でき、インクジェットプリンタ1の性能悪化を防止することが可能である。
また、溝72a内のインクを吸引するスポンジ73をさらに備えていることによって、溝72a内のインクを効率的に吸引除去することが可能である。従って、溝72a内にインクが残留し凝固する事態を防止できるため、溝72a及びインクジェットプリンタ1の性能悪化を防止することが可能である。
次に、図7及び図8を参照し、第1の実施形態に変更を加えた第2の実施形態について説明する。但し、第1の実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
ワイパー72及びスポンジ73の代わりに、図7に示すようなワイパー172及びスポンジ173であってもよい。図7(a)は、ワイパー172及び取り付け部材78の正面図、即ち、ワイピング動作進行方向の前方からワイパー172及び取り付け部材78を見た図である。図7(b)は、ワイパー172及び取り付け部材78の側面図である。
図7に示すように、ワイパー172には、ワイピング動作進行方向前方の表面に開口172bを有するように、8つの同形状の孔172aが設けられている。そして、各孔172a内には、インクを吸収可能なスポンジ173が孔172aの全長を埋めるように収容されている。
孔172aは、ワイパー172の先端付近から取り付け部材78の上面に固定された他端まで延在している。即ち、ワイパー172の先端と各孔172aの開口172bとの間には僅かな間隔が形成されている一方、ワイパー172の他端側では、各孔172aが取り付け部材78の上面で終端するような構造となっている。また孔172aは、ワイパー172がインクジェットヘッド2の吐出面3aに対向する位置に配置されているとき、端から2つずつが、それぞれ1つのインクジェットヘッド2の吐出面3aの下に位置するようになっている。
次に、図8を参照して、メンテナンスのクリーニング(ワイピング、インク除去終端動作、及び、インク除去補助動作)におけるワイパー172及びインクジェットヘッド2の動作を説明する。ただし、ワイピングにおけるワイパー172及びインクジェットヘッド2の動作は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。図8(a)はワイピング終了時のワイパー172付近の拡大図、図8(b)はインク除去終端動作時のワイパー172付近の拡大図、図8(c)はインク除去補助動作時の様子を示した拡大図である。
ワイピングによって吐出面3aから掻き寄せたインクを除去するためのインク除去終端動作では、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を図8(a)に示すような第2ヘッド位置から図8(b)に示すような第3ヘッド位置まで移動させる。つまり、ワイパー172を第1の当接位置から第2の当接位置まで変位させる。これにより、ワイパー172は、インクジェットヘッド2が第2ヘッド位置に配置されているとき、即ち、第1の当接位置に配置されているときよりも吐出面3aに近づき、より撓んだ状態となる。またこれにより、孔172aの開口172bが吐出面3aと同じ高さとなる。従って、ワイパー172の先端におけるワイピング動作進行方向前方の表面に集められたインクが、毛管力により孔172a内に誘導される。さらにこのとき、孔172a内に誘導されたインクは、孔172a内に収容されたスポンジ173によって吸収される。
その後、インク除去補助動作を行う。インク除去補助動作では、図8(c)に示すように、ワイパー172が図8中左方、即ちワイピング動作進行方向に僅かに移動するように、水平移動機構91によりトレイ71を僅かに左方に移動させる。これにより、インク除去終端動作によって吐出面3aから掻き寄せたインクが全て除去できずに残留したとしても、ワイパー172を左方に移動させることで、残留したインクを孔172a内にほとんど全て誘導し除去する。
以上説明した本発明に係る第2の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
インク除去終端動作において孔172aが吐出面3aに近づいたときに、孔172aの開口172bが吐出面3aと同じ高さとなることによって、吐出領域R1から掻き寄せたインクが毛管力によって孔172a内に誘導される。従って、非吐出領域R2にインクが残留することを抑止できる。
また、孔172a内のインクを吸引するスポンジ173をさらに備えていることによって、孔172a内のインクを効率的に吸引除去することが可能である。従って、孔172a内にインクが残留し凝固することによって孔172aが詰まる事態を防止できる。
本実施の形態の変形例を簡単に説明する。上述の実施例では、図8に示すように、インク除去終端動作時およびインク除去補助動作時に、孔172aの開口172bが吐出面3aと同じ高さに配置されている。このとき、開口172bの少なくとも一部が吐出面3aと同じ高さに配置されていてもよい。開口172bの残りの部分(ワイピング動作進行方向前方の部分)は、吐出面3aから離隔しており、ワイパー172の上面にたまっているインクと接することになる。これによって、インクの孔172a内への導入が滑らかに行われる。
次に、図9を参照し、第1の実施形態に変更を加えた第3の実施形態について説明する。但し、第1の実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
ワイパー72及びスポンジ73の代わりに、図9に示すようなワイパー272及びスポンジ273を備えていてもよい。図9に示すように、ワイパー272は、ワイピング動作進行方向前方の表面に、インクを吸収可能なスポンジ273が固定されている。スポンジ273の上端は、ワイパー272の上端よりも低い高さ、及び、ワイパー272とほぼ同じ幅を有している。また、スポンジ273は、当該表面において、ワイパー272の先端よりも下位から取り付け部材78の上面に固定された他端まで延在するように設けられている。
次に、図9を参照して、メンテナンスのクリーニング(ワイピング、インク除去終端動作、及び、インク除去補助動作)におけるワイパー272及びインクジェットヘッド2の動作を説明する。ただし、ワイピングにおけるワイパー272及びインクジェットヘッド2の動作は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。図9(a)はワイピング終了時のワイパー272付近の拡大図、図9(b)はインク除去終端動作時のワイパー272付近の拡大図、図9(c)はインク除去補助動作時の様子を示した拡大図である。
ワイピングによって吐出面3aから掻き寄せたインクを除去するためのインク除去終端動作では、昇降機構51によってインクジェットヘッド2を図9(a)に示すような第2ヘッド位置から図9(b)に示すような第3ヘッド位置まで移動させる。つまり、ワイパー272を第1の当接位置から第2の当接位置まで変位させる。これにより、ワイパー272は、インクジェットヘッド2が第2ヘッド位置に配置されているとき、即ち、第1の当接位置に配置されているときよりも吐出面3aに近づき、より撓んだ状態となる。またこれにより、スポンジ273の先端が吐出面3aに近接する。従って、スポンジ273の先端が、ワイパー272の先端におけるワイピング動作進行方向前方の表面に集められたインクに接触し、当該インクを吸収する。
その後、インク除去補助動作を行う。インク除去補助動作では、図9(c)に示すように、ワイパー272が図9中左方、即ちワイピング動作進行方向に僅かに移動するように、水平移動機構91によりトレイ71を僅かに左方に移動させる。これにより、インク除去終端動作によって吐出面3aから掻き寄せたインクが全て除去できずに残留したとしても、ワイパー272を左方に移動させることで、残留したインクをスポンジ273がほとんど全て吸収し除去する。
以上説明した本発明に係る第3の実施形態によれば、次のような効果が得られる。
インク除去終端動作においてスポンジ273が吐出面3aに近づいたときに、スポンジ273の先端が吐出面3aに近接することによって、スポンジ273が吐出領域R1から掻き寄せたインクに接触し、当該インクを効率的に吸収し除去することが可能である。従って、非吐出領域R2にインクが残留することを抑止できる。
本実施の形態の変形例を、簡単に説明する。上述の実施例では、図9に示すように、インク除去終端動作及びインク除去補助動作時に、スポンジ273の上端が吐出面3aと接触するほどに近づく。このとき、スポンジ273の上端の少なくとも一部が吐出面3aと同じ高さに配置されてもよい。あるいは、スポンジ273の上端全体が吐出面3aに接触していてもよい。これによって、インクが確実にスポンジ273に吸収される。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明はこのような構成に限られない。
例えば、上記の第1の実施形態では、スポンジ73によって溝72a内に誘導されたインクが吸収され、第2の実施形態では、スポンジ173によって孔172a内に誘導されたインクが吸収されるが、これらのスポンジの代わりに溝72a内または孔172a内に連結した吸引ポンプであってもよい。
また、上記の実施形態では、インク除去終端動作後にインク除去補助動作を行うが、インク除去補助動作は行わなくてもよい。即ち、インク除去終端動作後にキャッピング動作や印字動作に移るようにしてもよい。
上記の実施形態では、パージ動作後にクリーニングを行うが、クリーニングの前にパージ動作を行わなくてもよい。
第1の実施形態では、8つの溝72aがそれぞれ独立してワイパー72上に形成されているが、1つの組とされる2つの溝72aの各上端同士が、別の溝で連結されていてもよい。この別の溝は、各組毎に形成され、インク除去終端動作時にはインク吐出面3aと同じ高さに配置される。あるいは、その一部がインク吐出面3aと同じ高さに配置されるようにしてもよい。これによって、インクジェットヘッド2の幅方向(副走査方向)のほぼ全域に亘って均一な毛管力が及び、拭き残しのないワイピングが行える。もちろん、この別の溝は、全ての溝72aの上端を連結するように形成されていてもよい。
これと同様にして、第2の実施形態では、1つの組とされる2つの孔172aの開口172b同士が、表面に形成された溝によって連結されていてもよい。この表面に溝は、各組毎に形成され、インク除去終端動作時にはインク吐出面3aと同じ高さに配置される。あるいは、その一部がインク吐出面3aと同じ高さに配置されるようにしてもよい。これによって、インクジェットヘッド2の幅方向(副走査方向)のほぼ全域に亘って均一な毛管力が及び、拭き残しのないワイピングが行える。もちろん、この別の溝も、全ての溝72aの上端を連結するように形成されていてもよい。
また、以上の実施形態では、1つのワイパー上に、複数の組の溝72aや孔172aが形成されていたが、溝72aや孔172aの組毎にワイパーが設けられていてもよい。この場合、ワイパーが組毎に離隔してそれぞれ設けられていてもよいし、1つのワイパーの先端部を組毎に分離するスリットが設けられていてもよい。これによって、少なくともワイパーの先端が吐出面3a毎に個別に接触することになるので、払拭時の混色を回避することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの側面図である。 図1に描かれたインクジェットプリンタの部分的な平面図である。 図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。 図3に描かれたワイパーの正面図、及び、側面図である。 図4に描かれたワイパーを用いたクリーニング動作について説明するための側面図である。 図4に描かれたワイパーを用いたクリーニング動作について説明するための拡大図である。 本発明の別の実施形態に係るインクジェットプリンタのワイパーの正面図、及び、側面図である。 図7に描かれたワイパーを用いたクリーニング動作について説明するための拡大図である。 本発明の別の実施形態に係るインクジェットプリンタのワイパーを用いたクリーニング動作について説明するための拡大図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
3 ヘッド本
3a 吐出面
70 メンテナンスユニット
72 ワイパー
72a 溝
73 スポンジ
172 ワイパー
172a 孔
172b 開口
173 スポンジ
272 ワイパー
273 スポンジ

Claims (6)

  1. インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、
    前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、
    前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と
    前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、
    前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に設けられた溝であって、
    前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも前記溝の開放端の一部が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、
    前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、
    前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と、
    前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、
    前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に開口を有するように設けられた孔であって、
    前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも、前記孔の開口の一部が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. インクを吐出する吐出口が複数形成された吐出領域と、前記吐出口が形成されていない非吐出領域とを含む吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    一方向に移動して前記吐出面を払拭する弾性体のワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードと一体に移動可能に配置されており、前記吐出面に近づくことで前記ワイパーブレードの前記一方向下流側の面に集められたインクを除去するインク除去手段と、
    前記吐出面に直交する直交方向に関して、少なくとも、前記ワイパーブレードが前記吐出面を払拭する第1の当接位置と、前記インク除去手段が前記第1の当接位置よりも前記吐出面に近づく第2の当接位置との間で、前記ワイパーブレードを前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第1の移動機構と、
    前記ワイパーブレードを、前記吐出面に沿って、前記インクジェットヘッドに対して相対移動させる第2の移動機構と、
    前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置で前記吐出面に当接しつつ前記吐出領域から前記非吐出領域へと移動して前記吐出面の払拭動作が行われるように、前記第1の移動機構及び前記第2の移動機構を制御し、前記非吐出領域において、前記ワイパーブレードが前記第1の当接位置から前記第2の当接位置に変位することで、前記インク除去手段が前記吐出面に近づくインク除去終端動作が行われるように前記第1の移動機構を制御した後に、前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとを前記直交方向に関して相対移動させて、前記非吐出領域から前記ワイパーブレードが離隔するように、前記第1移動機構を制御するワイピング制御手段とを備えており、
    前記インク除去手段が、前記一方向に移動する前記ワイパーブレードの下流側表面に固定された多孔質体であって、
    前記ワイピング制御手段は、前記インク除去終端動作において前記インク除去手段が前記吐出面に近づいたときに、少なくとも、前記多孔質体の先端が前記吐出面と同じ高さとなるように前記第1の移動機構を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 記ワイピング制御手段は、
    前記非吐出領域において、前記インク除去終端動作が行われたであって前記ワイパーブレードと前記インクジェットヘッドとが前記直交方向に関して相対移動する前に、前記ワイパーブレードが前記インクジェットヘッドに対して前記一方向に相対移動するように前記第2の移動機構を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記溝内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記孔内のインクを吸引する吸引部材をさらに備えていることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
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