JP6319146B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、記録ヘッドのインク吐出面を清掃するためのワイパーブレードを備えるインクジェット記録装置が知られている。インク吐出面は、インクを吐出するノズルが設けられる面である。当該インクジェット記録装置は、ワイパーブレードをインク吐出面に押し当てた状態で移動させることで、インク吐出面に付着したインクの拭き取り(以下「ワイピング」という場合がある)を行う。
例えば、特許文献1に記載のインクジェット記録装置は、先端部にリブ形状部材が設けられたワイパーブレードを備える。特許文献1には、当該インクジェット記録装置によれば、インク吐出面が凹部を有している場合でも、ワイパーブレードの先端部の凹部内への追随性を確保することができ、ワイピング性能を維持することができると記載されている。
ところで、記録ヘッドから吐出されたインクは、時間の経過に伴ってその揮発成分が蒸発して粘度が増加(増粘)する。記録ヘッドから吐出された後インク吐出面に残留して増粘したインク(以下「残留インク」という)は、ワイパーブレードの移動による物理的な力を加えただけでは除去することが困難である。一方で、増粘したインクは、増粘していないフレッシュなインク(以下「フレッシュインク」という)と混ざり合うことでその粘度が下がるという性質を有する。
そこで、インク吐出面に付着した残留インクを綺麗に除去するため、フレッシュインクをインク吐出面に排出してからワイピングを行うという方法が採用される。当該方法によれば、ワイピング前又はワイピング中に残留インクがフレッシュインクと混ざり合うことでその粘度が下がるので、インクジェット記録装置は、残留インクを綺麗に除去できるようになる。
特開2001−71513号公報
しかしながら、フレッシュインクを用いたワイピング方法において、例えば、次のような問題がある。すなわち、残留インクがフレッシュインクの排出領域から離れた位置に付着している場合に、十分な量のフレッシュインクがその残留インクの付着位置まで運ばれてこないと、その残留インクは、粘度が十分に下がらない。従って、残留インクが綺麗に除去されないこととなる。延いては、できるだけ多くのフレッシュインクを運搬しながらワイピングを行えるインクジェット記録装置が求められる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インク吐出面を清掃する際のフレッシュインクの運搬量が増加されつつ、清掃された後のインク吐出面に不要なインクが付着することを抑制するインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明の一観点に係るインクジェット記録装置は、被記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドのインク吐出面を清掃するためのワイパーブレードと、制御部とを備える。前記制御部は、前記ワイパーブレードが撓みを有するように前記ワイパーブレードを前記インク吐出面に押し当てて所定の移動方向へ移動させることにより、前記ワイパーブレードに前記インク吐出面上のインクを拭き取らせる。前記ワイパーブレードは、前記移動方向に向かって突出する突出部を有する。前記突出部は、前記ワイパーブレードが前記インク吐出面上のインクを拭き取っている状態で前記インク吐出面に所定間隔を隔てて対向するインク保持面を有する。前記インク保持面は、前記ワイパーブレードが撓みを有することなく前記インク吐出面に接している状態で、前記インク保持面上のインクと前記インク吐出面上のインクとが分離する位置に配置されている。
本発明によれば、インク吐出面を清掃する際のフレッシュインクの運搬量が増加されつつ、清掃された後のインク吐出面に不要なインクが付着することを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す構成図である。 本発明の実施形態に係るヘッド部を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る記録ヘッドを示す側面図である。 本発明の実施形態に係るワイパー部を示す構成図である。 (a)本発明の実施形態に係るワイパーブレードを示す正面図である。(b)本発明の実施形態に係るワイパーブレードを示す側面図である。 (a)本発明の実施形態に係るワイパーブレードが撓みを有するようにインク吐出面に接する際のワイパーブレードの形状を示す図である。(b)本発明の実施形態に係るワイパーブレードが撓みを有することなくインク吐出面に接する際のワイパーブレードの形状を示す図である。 (a)本発明の第1の変形例に係るワイパーブレードを示す正面図である。(b)本発明の第2の変形例に係るワイパーブレードを示す側面図である。(c)本発明の第3の変形例に係るワイパーブレードを示す側面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明する構成要素の全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。複数の図を通じて同一の符号は、同一の構成要素を示している。本実施形態において、図中のX軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。また、X軸及びY軸は水平面に平行であり、Z軸は鉛直線に平行である。
図1は、実施形態に係るインクジェット記録装置1の構成図である。
インクジェット記録装置1は、トレイ200と、給送ローラー201と、第1搬送ユニット205と、ヘッド部3と、第2搬送ユニット212と、排出ローラー216と、ワイパー部60と、キャップユニット290と、制御部50とを備える。
トレイ200は、被記録媒体の一種である用紙Pを収納する。トレイ200は、第1搬送ユニット205よりも用紙Pの搬送方向D0の上流側(図1では右側)に配置される。トレイ200の搬送方向D0の下流端には、給送ローラー201が設けられる。給送ローラー201は、トレイ200に収容された用紙Pを一枚ずつ第1搬送ユニット205へ供給する。
第1搬送ユニット205は、給送ローラー201から供給された用紙Pを、第1搬送ベルト208に載置して搬送方向D0(図1では右から左へ向かう方向)へ向けて搬送する。第1搬送ユニット205は、第1駆動ローラー206と、第1従動ローラー207と、第1搬送ベルト208とを備える。第1搬送ベルト208は、第1駆動ローラー206及び第1従動ローラー207に掛け渡される。第1駆動ローラー206が図略のモーターによって回転駆動されることによって、第1搬送ベルト208が回転し、第1搬送ベルト208上に載置された用紙Pが搬送方向D0に沿って搬送される。
ヘッド部3は、第1搬送ユニット205に対向して配置される。ヘッド部3は、第1搬送ユニット205によって搬送される用紙Pに対してインクを吐出して用紙Pに画像を形成する。以下、図2及び図3を参照して、ヘッド部3及びヘッド部3に含まれる記録ヘッド10の構成を説明する。
図2は、実施形態に係るヘッド部3の斜視図である。
ヘッド部3は、ヘッドハウジング18と、複数種類(本実施形態では4種類)のラインヘッド10Y、10M、10C、10Kとを備える。ラインヘッド10Yは、イエロー色用のラインヘッドである。ラインヘッド10Mは、マゼンタ色用のラインヘッドである。ラインヘッド10Cは、シアン色用のラインヘッドである。ラインヘッド10Kは、ブラック色用のラインヘッドである。
複数種類のラインヘッド10Y、10M、10C、10Kは、ヘッドハウジング18に保持される。ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kは、用紙Pの搬送方向D0の上流側から下流側へ向けて、ラインヘッド10K、ラインヘッド10C、ラインヘッド10M、ラインヘッド10Yの順に配置される。本実施形態において、ラインヘッド10Y、10M、10C、10Kは、それぞれ、搬送方向D0に直交する方向(本実施形態ではX軸方向)に沿って千鳥状に配置される3個の記録ヘッド10を含む。ラインヘッド10Yの3つの記録ヘッド10のそれぞれは、イエロー色のインクを吐出する。ラインヘッド10Mの3つの記録ヘッド10のそれぞれは、マゼンタ色のインクを吐出する。ラインヘッド10Cの3つの記録ヘッド10のそれぞれは、シアン色のインクを吐出する。ラインヘッド10Kの3つの記録ヘッド10のそれぞれは、ブラック色のインクを吐出する。
図3は、実施形態に係る記録ヘッド10の側面図である。
記録ヘッド10は、複数のノズル11と、インク流入口13と、インク流出口15とを備える。記録ヘッド10における複数のノズル11が設けられる面が、インク吐出面17である。複数のノズル11は、例えば、インク吐出面17の中央部に配置される。ノズル11は、用紙Pに画像を形成するためのインクを吐出する。また、ノズル11は、パージ処理において、記録ヘッド10内の不要物と共にインクを排出する。画像形成時又はパージ処理時にノズル11によって吐出又は排出されるインクは、図略のインクタンクからインク流入口13を経由して記録ヘッド10内に流入される。インクは、インクタンク内において、その揮発成分の蒸発が防止されている。従って、ノズル11から吐出又は排出されるインクは、増粘していないフレッシュなインク(フレッシュインク)Nf(図4参照)である。
図1に戻り、インクジェット記録装置1の説明を続ける。第2搬送ユニット212は、第1搬送ユニット205よりも搬送方向D0の下流側(図1では左側)に配置される。第2搬送ユニット212は、第2駆動ローラー213と、第2従動ローラー214と、第2搬送ベルト215とを備える。第2搬送ベルト215は、第2駆動ローラー213及び第2従動ローラー214に掛け渡される。第2駆動ローラー213が図略のモーターによって回転駆動されることによって、第2搬送ベルト215が回転し、第2搬送ベルト215上に載置された用紙Pが搬送方向D0に沿って搬送される。
ヘッド部3によって画像が形成された用紙Pは、第2搬送ユニット212へ送られ、用紙Pが第2搬送ユニット212を通過する間に、用紙Pの表面に付着したインクが乾燥される。排出ローラー216は、第2搬送ユニット212によって搬送されてきた用紙Pを、インクジェット記録装置1の外部へ排出する。
ワイパー部60及びキャップユニット290は、第2搬送ユニット212の下方に配置される。ワイパー部60は、ワイパーブレード20を用いて、記録ヘッド10のインク吐出面17に付着したインクの拭き取り(ワイピング)を行う。インク吐出面17に付着したインクの拭き取りとは、すなわち、インク吐出面17を清掃することである。キャップユニット290は、記録ヘッド10が一定時間以上利用されない場合に、記録ヘッド10のインク吐出面17に装着される。これにより、記録ヘッド10内のインクの乾燥が防止される。ワイパー部60の構成については、図4を参照して後述する。
制御部50は、インクジェット記録装置1全体の動作を制御する。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリーとを有する。メモリーには、CPUによって実行される種々のコンピュータープログラムが記憶される。CPUが、メモリーに記憶された各種のコンピュータープログラムを実行することにより、制御部50の機能が実現される。
例えば、制御部50は、ワイパー部60にインク吐出面17のワイピングを行わせる。具体的には、制御部50は、ワイパーブレード20をインク吐出面17に押し当てて所定の移動方向へ移動させることにより、ワイパーブレード20にインク吐出面17上のインクを拭き取らせる。なお、制御部50は、ワイパー部60にインク吐出面17のワイピングを行わせる前に、第1搬送ユニット205を下降させる。そして、制御部50は、ワイパー部60を水平移動させてヘッド部3の下方の待機位置(ヘッド部3と第1搬送ユニット205との間の位置)に位置させる。
また、例えば、制御部50は、記録ヘッド10のインク吐出面17をキャッピングする前に、第1搬送ユニット205を下降させる。その後、制御部50は、キャップユニット290を水平移動させてヘッド部3の下方に位置させる。そして、制御部50は、キャップユニット290を上方に移動させて記録ヘッド10のインク吐出面17に装着させる。
図4は、実施形態に係るワイパー部60の構成図である。
ワイパー部60は、ワイパーブレード20と、移動機構30とを含む。図4では、説明の便宜上、ワイパーブレード20が1つだけ示されているが、実際には、ワイパー部60は、複数の記録ヘッド10のそれぞれに対応する複数のワイパーブレード20を備える。複数のワイパーブレード20のうちの一のワイパーブレード20は、対応する記録ヘッド10のインク吐出面17のワイピングを行う。ワイパーブレード20の構成については、図5及び図6を参照して後述する。
移動機構30は、制御部50の指示に応じて、ワイパーブレード20を移動させる。本実施形態において、移動機構30は、ワイピング方向D1、上昇方向D3、及び下降方向D4へワイパーブレード20を移動させることができる。ワイピング方向D1は、X軸に沿う方向、すなわちインク吐出面17に沿う方向である。上昇方向D3と、上昇方向D3と逆向きの下降方向D4とは、Z軸に沿う方向である。
例えば、制御部50は、ワイパーブレード20にインク吐出面17のワイピングを行わせる場合、まず、第1搬送ユニット205を下降させる。そして、制御部50は、ワイパー部60を水平移動させてヘッド部3の下方の待機位置(ヘッド部3と第1搬送ユニット205との間の位置)に位置させる。次に、記録ヘッド10にパージ処理を行わせ、インク吐出面17にフレッシュインクNfを排出させる。その後、制御部50は、移動機構30を制御して、ワイパーブレード20を上昇方向D3へ移動させ、ワイパーブレード20をインク吐出面17に押し当てた状態とする。そして、制御部50は、移動機構30を制御して、ワイパーブレード20をインク吐出面17に押し当てた状態でワイピング方向D1へ移動させる。その結果、インク吐出面17上のインク、すなわち残留インクNv(第1のインク)及びフレッシュインクNf(第2のインク)が、ワイパーブレード20によって拭き取られる。また、インク吐出面17に付着した不要物(例えば、ゴミ、埃)も、ワイパーブレード20によって拭き取られる。
ここで、残留インクNvは、記録ヘッド10から吐出された後、インク吐出面17に残留して増粘したインクであり、ワイパーブレード20の移動による物理的な力を加えただけではインク吐出面17から除去することが困難である。一方で、残留インクNvは、増粘していないフレッシュインクNfと混ざり合うことでその粘度が下がる。従って、インクジェット記録装置1は、フレッシュインクNfをインク吐出面17に排出してからワイピングを行うことで、残留インクNvをフレッシュインクNfと混合させて、残留インクNvの粘度を下げることができ、残留インクNvを綺麗に除去できるようになる。
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に係るワイパーブレード20の構成を説明する。
図5(a)は、ワイパーブレード20を示す正面図である。図5(b)は、ワイパーブレード20を示す側面図である。図6(a)は、撓みを有するようにインク吐出面に押し当てられるワイパーブレード20を示す。図6(b)は、撓みを有することなくインク吐出面17に接するワイパーブレード20を示す。
図5(a)に示すように、ワイパーブレード20は、例えば、平板形状を有し、その上端(インク吐出面17に押し当てられる側の端)は、平坦である。ワイパーブレード20を正面視した場合の前後方向は、X軸に沿う方向、すなわちワイピング方向である。ワイパーブレード20の前面20A(運搬面)は、ワイピング方向に直交する。ワイピング方向は、インク吐出面17の長手方向に沿っており、ワイピング方向に直交する方向は、インク吐出面17の短手方向に沿っている。
ワイパーブレード20は、弾性を有する。ワイパーブレード20は、例えば、弾性部材、具体的には合成ゴム又は合成樹脂により構成される。図6(a)に示すように、ワイパーブレード20は、インク吐出面17上のインクを拭き取っている状態において、ワイパーブレード20が撓みを有するようにインク吐出面17に押し当てられる。以下、ワイパーブレード20がインク吐出面17上のインクを拭き取っている状態を「拭き取り状態」という。
ワイパーブレード20の前面20Aは、ワイパーブレード20がワイピング方向D1へ移動する際にインク吐出面17上のインクを運ぶ面である。本実施形態において、ワイパーブレード20は、前面20Aに、ワイピング方向D1に向かって突出する突出部(以下「前側突出部」という)21Aを有する。前側突出部21Aは、例えば、ワイパーブレード20に一体に形成される。前側突出部21Aは、インク吐出面17の短手方向に沿って延びている。
前側突出部21Aは、前側インク保持面22A(インク保持面)及び前側インク逃がし面24A(インク逃がし面)を有する。前側インク保持面22Aは、前面20Aに対して所定角度(例えば、45度)傾斜し前面20Aに接続される。前側インク保持面22Aは、拭き取り状態でインク吐出面17に所定間隔H1を隔てて対向する。所定間隔H1は、前側インク保持面22Aの全域において同一であってもよいし、前側インク保持面22A上の複数の領域において異なってもよい。本実施形態において、所定間隔H1は、前側インク保持面22Aの全域において略同一、すなわち、拭き取り状態において、前側インク保持面22Aは、インク吐出面17に対して略平行である。
上記構成により、拭き取り状態において、前側インク保持面22Aと、インク吐出面17のうちの前側インク保持面22Aに対向する領域(以下「前側対向領域」という)17Aと、前面20Aの部分領域23Aとによって、インク吐出面17上のインク、特にフレッシュインクNfを収容するポケットが形成される。ここで、前面20Aの部分領域23Aは、前面20Aのうちの前側インク保持面22Aとの接続位置からインク吐出面17に接する位置までの領域である。これにより、ワイパーブレード20は、ワイピング方向D1へワイピングする際に、前側インク保持面22Aが設けられない場合に比べて、より多くのフレッシュインクNfを運搬できるようになる。なお、前側インク保持面22Aの面積が大きいほど、ワイパーブレード20は、より多くのフレッシュインクNfを運搬できるようになる。
所定間隔H1は、例えば、前側対向領域17Aに存在するインク、特にフレッシュインクNfが、前側インク保持面22Aに接し得る間隔である。換言すると、所定間隔H1は、表面張力によって形成されるフレッシュインクNfの第1液柱が、前側対向領域17Aの側と前側インク保持面22Aの側とに分離されない限界の高さ(以下「限界高さ」という)を超えない間隔である。第1液柱とは、拭き取り状態において前側対向領域17Aと前側インク保持面22Aとの間に形成される液柱のことである。
ここで、所定間隔H1が大きいほど、ワイパーブレード20によるフレッシュインクNfの運搬量が大きくなる。一方で、所定間隔H1が第1限界高さを超えると、前側インク保持面22Aを設けることによる効果、すなわちフレッシュインクNfの運搬量が増加するという効果が得られにくくなる。従って、所定間隔H1は、好適には、限界高さに近い間隔に設定される。なお、限界高さは、フレッシュインクNfの材質等により異なる。
また、前側インク保持面22Aは、ワイパーブレード20の上端から長さL離れた位置で前面20Aに接続される。具体的には、図6(b)に示すように、前側インク保持面22Aは、ワイパーブレード20が撓みを有することなくインク吐出面17に接している状態で、ワイパーブレード20に運搬されたフレッシュインクNfが前側インク保持面22A上のフレッシュインクNfとインク吐出面17上のフレッシュインクNfとに分離する位置に配置されている。本実施形態において、前側インク保持面22A上のフレッシュインクNfは、インク吐出面17上のインクから所定間隔H2だけ離れている。従って、長さLは、表面張力によって形成されるフレッシュインクNfの第2液柱がインク吐出面17の側と前側インク保持面22Aの側とに分離される限界の長さ(以下「限界長さ」という)を超えるように設定される。なお、限界長さは、フレッシュインクNfの材質等により異なる。第2液柱とは、ワイパーブレード20が撓みを有することなくインク吐出面17に接している状態でインク吐出面17と前側インク保持面22Aとの間に形成される液柱のことである。
これにより、第2液柱が、インク吐出面17の側と前側インク保持面22Aの側とに分離されない場合に比べて、ワイパーブレード20が下降方向D4に下降する際に、ワイパーブレード20の上端にインクが付着することを抑制できる。従って、再びワイパーブレード20を上昇方向D3に上昇させてインク吐出面17に押し当てる際に、インク吐出面17に不要なインクが付着することを抑制することができる。
ここで、長さLが限界長さを超えるほど、第2液柱は分離しやすい。一方で、長さLが限界長さを超えて更に大きくなると、所定間隔H1は、限界高さを超える。すなわち、長さLが限界長さを超えて更に大きくなると、第1液柱が、前側対向領域17Aの側と前側インク保持面22Aの側とに分離される。以上のことから、長さLは、限界長さを超えつつ、所定間隔H1が限界高さを超えないように設定される。
前側インク逃がし面24Aは、前面20Aに対して所定角度(例えば、45度)傾斜し前側インク保持面22A(前側インク保持面22Aの突出側の端部)と前面20Aとに接続される。前側インク逃がし面24Aが設けられることで、前側インク保持面22Aに堆積したインクが、ワイピング終了後に、前側インク逃がし面24Aを伝ってワイパーブレード20の下方へ流れ落ちやすくなる。よって、前側インク保持面22Aにインクが堆積して固着するという問題の発生が抑制される。
以上、図1〜図6を参照して説明したように、本実施形態によれば、インク吐出面17を清掃する際のフレッシュインクNfの運搬量が増加されつつ、清掃された後のインク吐出面17に不要なインクが付着することを抑制する。具体的には以下の通りである。
前側インク保持面22Aは、ワイパーブレード20がインク吐出面17上のインクを拭き取っている状態でインク吐出面17に所定間隔H1を隔てて対向する。従って、ワイパーブレード20は、前側インク保持面22Aが設けられない場合に比べて、より多くのフレッシュインクNfを運搬できる。加えて、前側インク保持面22Aは、ワイパーブレード20が撓みを有することなくインク吐出面17に接している状態で、前側インク保持面22A上のフレッシュインクNfとインク吐出面17上のフレッシュインクNfとが分離する位置に配置される。従って、ワイパーブレード20がインク吐出面17を清掃してインク吐出面17から離れる際に、ワイパーブレード20の上端にインクが付着することを抑制する。その結果、再びワイパーブレード20をインク吐出面17に押し当てて清掃する際に、インク吐出面17にワイパーブレード20の上端に付着するインクが付着することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、ワイパーブレード20は、前面20Aに前側インク保持面22Aを有する前側突出部21Aを有する。従って、ワイパーブレード20がインク吐出面17を清掃する際のフレッシュインクNfの運搬量が増加される。その結果、残留インクNvがフレッシュインクNfの排出領域(複数のノズル11が配置される中央部)から離れた位置に付着している場合でも、十分な量のフレッシュインクNfをその残留インクNvの付着位置まで運ぶことができ、その残留インクNvをその粘度を下げて綺麗に除去することができる。
次に、図7を参照して、本発明の第1の変形例、第2の変形例、及び第3の変形例のそれぞれに係るワイパーブレード20について説明する。以下、主に実施形態に係るワイパーブレード20と第1の変形例〜第3の変形例のそれぞれに係るワイパーブレード20との相違点を説明する。
まず、本発明の第1の変形例について説明する。図7(a)は、第1の変形例に係るワイパーブレード20の一例を示す。第1の変形例に係るワイパーブレード20の前側突出部21Aには、溝(以下「前側溝」という)25Aが形成される。前側溝25Aは、インク吐出面17の短手方向に交差する方向に沿って延びる。本変形例において、前側溝25Aは、前側突出部21Aの延びる方向、すなわち、インク吐出面17の短手方向に直交する方向に延びている。ただし、前側溝25Aは、インク吐出面17の短手方向に交差する方向に沿って延びればよく、前側突出部21Aの延びる方向に直交していなくてもよい。
第1の変形例によれば、前側突出部21Aには、前側溝25Aが設けられる。従って、前側インク保持面22Aに堆積したインクが、ワイピング終了後に、前側溝25Aを伝ってワイパーブレード20の下方へ流れ落ちやすくなる。その結果、前側インク保持面22Aにインクが堆積して固着するという問題が発生することを抑制できる。
次に、本発明の第2の変形例について説明する。図7(b)は、第2の変形例に係るワイパーブレード20の一例を示す。第2の変形例に係るワイパーブレード20は、後面20Bに、ワイピング方向D1と逆向きの方向に向かって突出する後側突出部21Bを有する。第2の変形例に係るワイパーブレード20は、ワイパーブレード20がワイピング方向D1と逆向きの方向へ移動する際にインク吐出面17上のインクを運ぶ。後側インク保持面22Bは、前側インク保持面22Aと同様の構成を有し、同様の効果を奏する。また、後側インク逃がし面24Bは、前側インク逃がし面24Aと同様の構成を有し、同様の効果を奏する。
第2の変形例によれば、ワイパーブレード20は、ワイピング方向D1と逆向きの方向に向かって突出する後側突出部21Bを有する。従って、ワイパーブレード20は、ワイピング方向D1と逆向きの方向にインク吐出面17を清掃できる。その結果、ワイパーブレード20が一方方向にワイピングする場合に比べて、インク吐出面17をより効果的に清掃できる。
次に、本発明の第3の変形例について説明する。図7(c)は、第3の変形例に係るワイパーブレード20の一例を示す。第3の変形例に係るワイパーブレード20の前側インク逃がし面24Aは、前面20Aに対して略垂直に接続される。従って、前側インク逃がし面24Aが所定角度を有するように前面20Aに接続される場合と比較して、前側突出部21Aを形成する部材が小さくなる。その結果、ワイパーブレード20の製造コストを抑制できる。ワイパーブレード20が後側突出部21Bを有する場合には、同様にして、後側インク逃がし面24Bは、後面20Bに対して略垂直に接続される。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態及び変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(4))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)図6(a)を参照して説明したように、インク吐出面17とインク保持面(前側インク保持面22A又は後側インク保持面22B)とは、略平行であったが、これに限られず、例えばインク吐出面17に対してインク保持面が若干傾斜していてもよい。
(2)図1を参照して説明したように、被記録媒体は、用紙Pであったが、これに限られず、記録ヘッド10によって画像が形成されるその他の媒体、例えば、封筒や布帛であってもよい。
(3)図7(a)を参照して説明したように、前側突出部21Aには、単数の前側溝25Aが形成された。ただし、前側突出部21Aには、複数の前側溝25Aが形成されてもよい。
(4)図7(a)を参照して説明したように、前側突出部21Aには、前側溝25Aが形成された。ただし、ワイパーブレード20が後側突出部21Bを有する場合には、後側突出部21Bにも後側溝が形成されてもよい。
1 インクジェット記録装置
10 記録ヘッド
17 インク吐出面
20 ワイパーブレード
20A 前面
20B 後面
21A 前側突出部
21B 後側突出部
22A 前側インク保持面
22B 後側インク保持面
24A 前側インク逃がし面
24B 後側インク逃がし面
50 制御部
D1 ワイピング方向
P 用紙

Claims (6)

  1. 被記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのインク吐出面を清掃するためのワイパーブレードと、
    前記ワイパーブレードが撓みを有するように前記ワイパーブレードを前記インク吐出面に押し当てて所定の移動方向へ移動させることにより、前記ワイパーブレードに前記インク吐出面上のインクを拭き取らせる制御部と、
    を備え、
    前記ワイパーブレードは、前記移動方向に向かって突出する突出部を有し、
    前記突出部は、前記ワイパーブレードが前記インク吐出面上のインクを拭き取っている状態で前記インク吐出面に所定間隔を隔てて対向するインク保持面を有し、
    前記インク保持面は、前記ワイパーブレードが撓みを有することなく前記インク吐出面に接している状態で、前記インク保持面上のインクと前記インク吐出面上のインクとが分離する位置に配置され、
    前記ワイパーブレードは、前記インク吐出面上のインクを運ぶ面である運搬面を更に有し、
    前記突出部は、前記運搬面に設けられ、
    前記突出部は、前記インク保持面に加えて、前記運搬面に対して所定角度傾斜し前記インク保持面と前記運搬面とに接続されるインク逃がし面を有する、インクジェット記録装置。
  2. 前記インク吐出面上のインクは、増粘した第1のインクと、増粘していない第2のインクとを含み、
    前記制御部は、前記記録ヘッドを制御して前記第2のインクを前記インク吐出面に排出させてから、前記ワイパーブレードに前記インク吐出面上のインクを拭き取らせる、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ワイパーブレードが前記インク吐出面に押し当てられる状態において、前記インク保持面は前記インク吐出面に対して略平行である、請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記所定間隔は、前記インク吐出面のうちの前記インク保持面に対向する領域上のインクが、前記インク保持面に接し得る間隔である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記ワイパーブレードは、弾性を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記突出部には、前記インク吐出面の短手方向に交差する方向に沿って延びる溝が形成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。

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