JP2011011498A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイピング動作時間が長くなるのを抑制し、かつ、ノズル面に固化したインクをほとんど除去することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】塗布ブレード113の受け部113aへインクを空吐出して、塗布ブレード113の受け部113aにインク液を付着させる。次に、塗布ブレード113でノズル面にインク液が塗布し、ズル面に付着している固化インクを液状化させる。そして、ワイパーブレード112で、ノズル面をワイピングして、ノズル面に付着したインク液を除去する。
【選択図】図3
【解決手段】塗布ブレード113の受け部113aへインクを空吐出して、塗布ブレード113の受け部113aにインク液を付着させる。次に、塗布ブレード113でノズル面にインク液が塗布し、ズル面に付着している固化インクを液状化させる。そして、ワイパーブレード112で、ノズル面をワイピングして、ノズル面に付着したインク液を除去する。
【選択図】図3
Description
本発明は、インクジェット方式の複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来から、記録ヘッドのノズルからインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が知られている。この種のインクジェット方式の画像形成装置においては、例えば、特許文献1に記載されているように、ノズルから吐出するインク滴の飛翔状態を変化させる原因となるノズル面に付着したインクをワイパーブレードなどでふき取るワイピング動作が行われる。
しかし、ノズル面にインクが付着してからワイピング動作が行われるまでの時間が長い場合、ノズル面に付着したインク内の蒸発成分が蒸発して、インクが固化してしまう。ノズル面に付着した固化インクは、ワイピング動作で十分に除去することができず、また、除去できたとしても、ワイパーブレードに付着した固化インクがノズル面と摺擦して、ノズル面を傷つけるおそれがあった。
特許文献2、3には、ワイピング動作時にノズルからインク液を滲み出させて、ノズルから滲み出したインク液をブレードでノズル面に塗布し、その後、ワイパーブレードで、ノズル面をワイピングする画像形成装置が記載されている。ノズルから滲み出したインク液をブレードでノズル面に塗布することで、インク液の溶剤成分がノズル面の固化したインクに染み込み、固化したインクが溶解して再び液状化する。その結果、ワイパーブレードでノズル面に付着したインクを良好に除去でき、また、ノズル面の傷つきを抑制することができる。
しかしながら、特許文献2、3においては、ノズルから滲み出したインク液をブレードでノズル面に塗布するため、次のような問題が起こる。すなわち、図13に示すように、ブレードをノズル面の図中下端に当接させて、図中上端にまでブレードを移動させても、ノズル201から滲み出したインク液滲み出し領域Jよりもブレード移動方向上流側の領域Bには、ノズル201から滲み出したインクが塗布されない。このため、滲み出し領域Jよりもブレード移動方向下流側の領域Aに付着している固化したインクG2は、ノズルから滲み出したインク液により溶解するが、滲み出し領域Jよりもブレード移動方向上流側の領域Bに付着している固化したインクG1は、溶解しない。その結果、ノズル201よりもブレード移動方向上流側の領域Bに付着している固化したインクG1は、ワイピング動作により除去されずに、そのままノズル面42aに残留してしまうおそれがある。また、固化インクG1が、ワイパーブレードに付着して、ノズル面を傷つけてしまうおそれもある。このような不具合が生じないようにするため、ノズル201から滲み出したインク液を上記領域Bにも塗布するには、ブレードを往復移動させる必要がある。このように、ブレードがノズル面を往復移動するため、ノズル面がブレードによって傷つけられるおそれが高くなる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ノズル面の傷つきを抑制し、かつ、ノズル面に固化したインクをほとんど除去することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段と、前記インク吐出手段のノズル面と当接して移動し、該ノズル面をワイピングするワイピング部材とを備えた画像形成装置において、前記インク吐出手段から吐出されたインク滴を受ける受け部を有し、該受け部が前記ノズル面に当接して移動し、該受け部に付着したインク液をノズル面に塗布する塗布部材と、前記インク吐出手段で、該塗布部材の受け部に向けてインク滴を吐出して、該受け部にインク液を付着させるステップと、該塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布するステップと、前記ワイピング部材でノズル面をワイピングするステップとを実行させるよう当該画像形成装置内の装置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記制御手段は、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端に当接させ、前記ノズル面の他端まで、前記塗布部材の受け部をノズル面に当接させた状態で移動させるよう当該画像形成装置内の装置を制御して、該塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、前記制御手段は、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記インク吐出手段で該塗布部材の受け部にインクを付着させ、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端へ移動させることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材の硬度が、前記ワイピング部材の硬度よりも低いことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材の厚みを、前記ワイピング部材の厚みよりも薄くしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、前記受け部が、凹形状であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材に切り欠き部を設け、該切欠き部を前記受け部としたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、前記制御手段は、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端に当接させ、前記ノズル面の他端まで、前記塗布部材の受け部をノズル面に当接させた状態で移動させるよう当該画像形成装置内の装置を制御して、該塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、前記制御手段は、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記インク吐出手段で該塗布部材の受け部にインクを付着させ、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端へ移動させることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材の硬度が、前記ワイピング部材の硬度よりも低いことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材の厚みを、前記ワイピング部材の厚みよりも薄くしたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、前記受け部が、凹形状であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、前記塗布部材に切り欠き部を設け、該切欠き部を前記受け部としたことを特徴とするものである。
本発明によれば、塗布部材の受け部に向けてインク滴を吐出して、受け部にインクを付着させるので、塗布部材をノズル面と当接させずに、インク液を受け部に付着させることができる。このように、塗布部材の受け部に向けてインク滴を吐出して、受け部にインクを付着させるので、ノズルから滲み出したインク液を塗布部材に付着させる特許文献2、3に記載の画像形成装置のように塗布部材をノズル面と当接させて移動させずとも、塗布部材にインクを付着させることができる。
そして、本発明によれば、塗布部材の受け部にインク液を付着させてから、塗布部材の受け部をノズル面と当接させて、ノズル面にインク液を塗布することができるので、次のようにして、塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布すれば、往移動だけで、ノズル面全体にインク液を塗布することができる。すなわち、まず、受け部にインク液が付着した塗布部材をノズル面と当接させずに塗布部材をノズル面の一端と対向する位置まで移動させる。次に、塗布部材の受け部をノズル面の一端に当接させ、ノズル面の他端まで、塗布部材の受け部をノズル面に当接させた状態で移動させるのである。その結果、塗布部材にインク液が付着する前に、塗布部材をノズル面と当接させて移動させる必要のある特許文献2、3に記載の画像形成装置のように塗布部材が往復移動しなければノズル面全体にインク液が塗布できないものに比べて、ノズル面の傷つきを抑制することができる。
そして、本発明によれば、塗布部材の受け部にインク液を付着させてから、塗布部材の受け部をノズル面と当接させて、ノズル面にインク液を塗布することができるので、次のようにして、塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布すれば、往移動だけで、ノズル面全体にインク液を塗布することができる。すなわち、まず、受け部にインク液が付着した塗布部材をノズル面と当接させずに塗布部材をノズル面の一端と対向する位置まで移動させる。次に、塗布部材の受け部をノズル面の一端に当接させ、ノズル面の他端まで、塗布部材の受け部をノズル面に当接させた状態で移動させるのである。その結果、塗布部材にインク液が付着する前に、塗布部材をノズル面と当接させて移動させる必要のある特許文献2、3に記載の画像形成装置のように塗布部材が往復移動しなければノズル面全体にインク液が塗布できないものに比べて、ノズル面の傷つきを抑制することができる。
以下、本発明を適用したインクジェット方式の画像形成装置の一実施形態として、インクジェットプリンタについて説明する。
図1は、インクジェットプリンタ100の概略正面図であり、図2は、インクジェットプリンタ100の概略上面図である。
このインクジェットプリンタ100は、記録媒体Pを積載し給紙する給紙トレイ20、印刷された記録媒体Pを排紙積載する排紙トレイ30、記録媒体を給紙トレイ20から排紙トレイ30まで搬送する搬送部50などを備えた装置本体10などを有している。装置本体10の上部には、ヘッド部40、ヘッドメンテナンス装置60などが設けられている。
図1は、インクジェットプリンタ100の概略正面図であり、図2は、インクジェットプリンタ100の概略上面図である。
このインクジェットプリンタ100は、記録媒体Pを積載し給紙する給紙トレイ20、印刷された記録媒体Pを排紙積載する排紙トレイ30、記録媒体を給紙トレイ20から排紙トレイ30まで搬送する搬送部50などを備えた装置本体10などを有している。装置本体10の上部には、ヘッド部40、ヘッドメンテナンス装置60などが設けられている。
ヘッド部40には、記録媒体の移動方向(副走査方向)に千鳥状に4つ並んで配置されたラインヘッド41a,41b,41c,41dを有している。各ラインヘッドは、記録媒体の幅方向(主走査方向)に並んで配置された5つの記録ヘッド42を有している。第1のラインヘッド41aの各記録ヘッド42aには、イエロー(Y)色のインクを吐出するノズル列と、マゼンタ(M)色のインクを吐出するノズル列を有している。同様に、第2のラインヘッド41bの各記録ヘッド42bにも、イエロー(Y)色のインクを吐出するノズル列と、マゼンタ(M)色のインクを吐出するノズル列を有している。第3のラインヘッド41cの各記録ヘッド42cには、シアン(C)色のインクを吐出するノズル列と、ブラック(K)色のインクを吐出するノズル列を有している。第4のラインヘッド41dの各記録ヘッド42dも、シアン(C)色のインクを吐出するノズル列と、ブラック(K)色のインクを吐出するノズル列を有している。
本実施形態においては、ラインヘッドを千鳥配置させることによって、各ラインヘッドが形成できる主走査方向画素密度に対して倍の画素密度の画像を形成することができる。具体的に、本実施形態においては、主走査方向に150[dpi]の画像を形成している。
なお、ヘッド部40の構成は、これに限られない。例えば、8個のラインヘッドを千鳥状に副走査方向に配置し、第1、第2のラインヘッドでY色のインクを吐出し、第3、第4のラインヘッドでM色のインクを吐出し、第5、第6のラインヘッドでC色のインクを吐出し、第7、第8のラインヘッドでK色のインクを吐出するよう構成してもよい。また、本実施形態においては、複数の記録ヘッドを主走査方向に並べて、ラインヘッドを構成しているが、ひとつの記録ヘッドでラインヘッドを構成してもよい。また、各色の配置は特に限定はない。
ヘッド部40の上部には、各記録ヘッド42にそれぞれインク液を供給するための不図示の分岐管が各記録ヘッド42に対応して設けられている。分岐管よりもインク液移動方向上流側には不図示のサブタンクが配置され、サブタンクと各記録ヘッド42との水頭差によって、各記録ヘッド42のノズルのメニスカスを、インクを保持するのに適切な負圧に保つことができる。さらに、サブタンクよりもインク液移動方向上流側にはインクを貯蔵する不図示のメインタンクが配置されている。
また、ヘッド部40は用紙搬送方向に対して鉛直方向に移動自在であり、後述するメンテナンス時にヘッドメンテナンス装置60がヘッド部40の下部に侵入してくるスペースを確保する位置まで上昇する。
また、ヘッド部40は用紙搬送方向に対して鉛直方向に移動自在であり、後述するメンテナンス時にヘッドメンテナンス装置60がヘッド部40の下部に侵入してくるスペースを確保する位置まで上昇する。
装置本体10の上部、ヘッド部40の図中左脇には、ヘッドメンテナンス装置60と、クリーニング手段70とが設けられている。ヘッドメンテナンス装置60は、記録ヘッド42のノズル面をそれぞれ個別にキャッピングするためのキャップ(不図示)と、ノズル面を清掃するための後述する清掃機構110(図3参照)とからなる維持回復機構61が、記録ヘッド42と同数設けられている。複数の維持回復機構61は、ヘッド部40の記録ヘッド42の配置同様、主走査方向に5個維持回復機構61が並んだ列が、副走査方向に4個千鳥状に配置されている。維持回復機構61の下部には、各維持回復機構61の列に対応する4つの圧力室62が設けられており、各圧力室62は、それぞれ対応する維持回復機構61のキャップと流路管で接続されている。また、各圧力室62には、不図示の吸引手段が接続されている。なお、本実施形態においては、圧力室、吸引手段が、維持回復機構61の下部に配置されているが、これに限らず、コンパクト化を図り、これらを図示しない本体装置の後側板の外側に配置し、流路管をチューブなどで構成して、圧力室とキャップとを接続してもよい。このメンテナンス装置は用紙搬送方向に沿ってスライド移動可能に構成されている。画像形成時においては、メンテナンス装置は、図に示すように、ヘッド部40の図中左脇に位置して、クリーニング手段70の下部にもぐりこんでいる。そして、ヘッドメンテナンス装置60によるメンテナンス時には、ヘッド部40が、上方へ移動した後、ヘッドメンテナンス装置60がスライド移動して、記録ヘッド下部にもぐりこむ。
クリーニング手段70は、下面に多孔体71が設けられている。このクリーニング手段70は、後述する塗布ブレードやワイパーブレード、キャップの縁に付着したインクを多孔体71で拭き取り、クリーニングするものである。クリーニング手段70には、多孔体71を軸部材に巻きつけてロール状に収容する収容部とインクが付着して汚れた多孔体71を軸部材にロール状に巻きつけて回収する回収部とを備えている。そして、ヘッドメンテナンス装置60と対向している多孔体71が汚れたら、回収部の軸部材を回転駆動させて、汚れた多孔体を回収部の軸部材に巻き取る。これと同時に、収容部からヘッドメンテナンス装置60と対向する位置へインクで汚れていない多孔体71が送り出される。
電源OFF時などの非スタンバイ状態のときは、ヘッドメンテナンス装置60が記録ヘッド下部にもぐりこんでおり、維持回復機構の各キャップが各記録ヘッド42のノズル面をキャッピングして、ノズルを湿潤状態に保っている。また、画像形成枚数が、所定の枚数に達したときや、不図示の操作部で、ユーザーがクリーニングモードを実行したときは、各キャップで各記録ヘッド42をキャッピングした状態で、不図示の吸引手段で気泡やノズルに付着したゴミなどをインクとともに吸い出して、吐出不良を改善する。
装置本体10は、図示しない前後側板、ステーで構成されており、装置本体内部には、搬送部50、吸引ファン90などを備えている。
搬送部50は、無端帯状の搬送ベルト51を有しており、搬送ベルト51は、駆動ローラ53及び従動ローラ52に適当なテンションで掛け渡されている。搬送ベルト51には、複数の吸引孔が設けられている。駆動ローラ53は、図示しない駆動モータによって所定の回転速度で回転駆動され、それに伴い搬送ベルト51も所定の速度で回転する。また、搬送部50は、記録媒体Pを従動ローラ52に対向する位置で搬送ベルト51に押さえつける入口ガイドローラ23を有している。また、搬送部50は、記録媒体Pを駆動ローラ53に対向する位置で搬送ベルト51に押さえつける出口ガイドローラ24を有している。入口ガイドローラ23および出口ガイドローラ24は、図2に示すように記録媒体Pの幅方向に複数設けられており、記録媒体Pをガイドする不図示のガイド部材に自重で支持されている。
搬送部50は、無端帯状の搬送ベルト51を有しており、搬送ベルト51は、駆動ローラ53及び従動ローラ52に適当なテンションで掛け渡されている。搬送ベルト51には、複数の吸引孔が設けられている。駆動ローラ53は、図示しない駆動モータによって所定の回転速度で回転駆動され、それに伴い搬送ベルト51も所定の速度で回転する。また、搬送部50は、記録媒体Pを従動ローラ52に対向する位置で搬送ベルト51に押さえつける入口ガイドローラ23を有している。また、搬送部50は、記録媒体Pを駆動ローラ53に対向する位置で搬送ベルト51に押さえつける出口ガイドローラ24を有している。入口ガイドローラ23および出口ガイドローラ24は、図2に示すように記録媒体Pの幅方向に複数設けられており、記録媒体Pをガイドする不図示のガイド部材に自重で支持されている。
搬送部50の図中下部には、吸引ファン90が設けられており、この吸引ファン90により、給紙トレイ20から搬送ベルト51に進入した記録媒体Pが搬送ベルト51のおもて面に吸着せしめられる。本実施形態においては、搬送ベルト51に吸引孔を複数設け、吸引ファン90により用紙を搬送ベルト51に吸着させているが、搬送ベルトを帯電させる帯電手段を設け、静電吸着によって用紙を吸着させ搬送させる構成でも構わない。
搬送部50の用紙搬送方向下流側には、排紙ガイド部80が設けられている。排紙ガイド部80は、記録媒体Pの画像形成面とは反対側の面と対向して記録媒体Pをガイドする排紙ガイド板81と排紙ローラ対82とを有しており、排紙ローラ対82は、排紙ガイド板81に支持されている。排紙ローラ対82にて搬送された用紙は排紙トレイ30に排紙される。排紙トレイ30は、用紙の幅方向に規制する対のサイドフェンス31と用紙の先端を規制するエンドフェンス32とを有している。
次に、本実施形態のインクジェットプリンタ100の画像形成動作について説明する。
図示しないパーソナルコンピュータ等の外部機器から通信ケーブル等を介して画像情報である画像データを受信したら、給紙トレイ上の用紙Pをインク吐出領域へ搬送する。具体的には、給紙ローラ21の回転を開始し、給紙トレイ20に積載された用紙束における一番上の用紙Pを分離ローラ22へ向けて繰り出す。給紙ローラ21によって給紙トレイ20から繰り出された用紙Pは、分離ローラ23で1枚に分離され、搬送部50へ搬送される。搬送部50へ搬送された用紙Pは、入口ガイドローラ23により搬送ベルト51に押さえつけられる。搬送ベルト上の用紙Pは、吸引ファン90によって、搬送ベルト51のおもて面に吸着し、搬送ベルト51の無端移動に伴って搬送される。
図示しないパーソナルコンピュータ等の外部機器から通信ケーブル等を介して画像情報である画像データを受信したら、給紙トレイ上の用紙Pをインク吐出領域へ搬送する。具体的には、給紙ローラ21の回転を開始し、給紙トレイ20に積載された用紙束における一番上の用紙Pを分離ローラ22へ向けて繰り出す。給紙ローラ21によって給紙トレイ20から繰り出された用紙Pは、分離ローラ23で1枚に分離され、搬送部50へ搬送される。搬送部50へ搬送された用紙Pは、入口ガイドローラ23により搬送ベルト51に押さえつけられる。搬送ベルト上の用紙Pは、吸引ファン90によって、搬送ベルト51のおもて面に吸着し、搬送ベルト51の無端移動に伴って搬送される。
用紙Pがインク吐出領域にまで搬送されたら、不図示の制御手段たる制御部で画像データに基づいて各記録ヘッド42を制御し、所定のノズルからインク滴を吐出させて、用紙上に画像を形成する。画像が形成された用紙Pは、搬送ベルト51によって排紙ガイド部80へ搬送され、搬送ガイド部80の排紙ローラ対82によって排紙トレイ30のエンドフェンス32とサイドフェンス31とに囲われた領域に排紙される。
図3は、清掃機構110の概略構成図である。
図に示すように清掃機構110は、記録ヘッド42にインク液を塗布するための塗布部材たる塗布ブレード113と、記録ヘッド42のノズル面に付着したインクをワイピングするワイピング部材たるワイパーブレード112とを備えている。ワイパーブレード112の下端、塗布ブレード113の下端は、ブレード台111に固定されている。ワイパーブレード112は、塗布ブレード113よりも給紙側に取り付けられている。また、ワイパーブレード112および塗布ブレード113の主走査方向長さは、記録ヘッド42の主走査方向長さと同じ長さとなっている。また、塗布ブレード113のノズル面への当接圧が、ワイパーブレード112のノズル面への当接圧よりも低くなるように構成されている。具体的には、塗布ブレード113の硬度を、ワイパーブレード112の硬度よりも低くしたり、図4に示すように、塗布ブレード113の厚みCを、ワイパーブレード112の厚みDよりも薄く(C<D)したりしている。また、塗布ブレード113のブレード台111の上面からの高さEと、ワイパーブレード112のブレード台111からの高さを同じに設定している。また、図5に示すように、塗布ブレード113の天面には、記録ヘッド42のノズルから空吐出されたインク滴を受ける凹形状の受け部113aを有している。また、受け部113aは、図6に示すように、塗布ブレード113の上端のワイピング方向下流側を切り欠いて、その切り欠き部を受け部113aとしてもよい。もちろん、平面な天面を受け部113aとしてもよい。受け部113aを凹形状にすることで、平面な天面を受け部にした場合に比べて、インク液を多く安定的に保持することができる。また、図6に示すように、切り欠き部を受け部113aとすることで、平面な天面を受け部にした場合に比べて、インク液の保持性が良好になる。また、図7に示すように、塗布ブレード113の上端をノズル面に当接させて移動させると、塗布ブレード113の先端がワイピング方向と逆方向に撓む。このとき、図7(b)に示すように、切り欠き部を受け部113aとした塗布ブレード113の方が、図7(a)に示すように、天面を受け部113aとした塗布ブレード113に比べて、受け部113aに保持されたインク液がノズル面と接触する面積が大きくなる。その結果、切り欠き部を受け部113aとした塗布ブレード113の方が、天面を受け部113aとした塗布ブレード113に比べて、塗布性が良好になる。
図に示すように清掃機構110は、記録ヘッド42にインク液を塗布するための塗布部材たる塗布ブレード113と、記録ヘッド42のノズル面に付着したインクをワイピングするワイピング部材たるワイパーブレード112とを備えている。ワイパーブレード112の下端、塗布ブレード113の下端は、ブレード台111に固定されている。ワイパーブレード112は、塗布ブレード113よりも給紙側に取り付けられている。また、ワイパーブレード112および塗布ブレード113の主走査方向長さは、記録ヘッド42の主走査方向長さと同じ長さとなっている。また、塗布ブレード113のノズル面への当接圧が、ワイパーブレード112のノズル面への当接圧よりも低くなるように構成されている。具体的には、塗布ブレード113の硬度を、ワイパーブレード112の硬度よりも低くしたり、図4に示すように、塗布ブレード113の厚みCを、ワイパーブレード112の厚みDよりも薄く(C<D)したりしている。また、塗布ブレード113のブレード台111の上面からの高さEと、ワイパーブレード112のブレード台111からの高さを同じに設定している。また、図5に示すように、塗布ブレード113の天面には、記録ヘッド42のノズルから空吐出されたインク滴を受ける凹形状の受け部113aを有している。また、受け部113aは、図6に示すように、塗布ブレード113の上端のワイピング方向下流側を切り欠いて、その切り欠き部を受け部113aとしてもよい。もちろん、平面な天面を受け部113aとしてもよい。受け部113aを凹形状にすることで、平面な天面を受け部にした場合に比べて、インク液を多く安定的に保持することができる。また、図6に示すように、切り欠き部を受け部113aとすることで、平面な天面を受け部にした場合に比べて、インク液の保持性が良好になる。また、図7に示すように、塗布ブレード113の上端をノズル面に当接させて移動させると、塗布ブレード113の先端がワイピング方向と逆方向に撓む。このとき、図7(b)に示すように、切り欠き部を受け部113aとした塗布ブレード113の方が、図7(a)に示すように、天面を受け部113aとした塗布ブレード113に比べて、受け部113aに保持されたインク液がノズル面と接触する面積が大きくなる。その結果、切り欠き部を受け部113aとした塗布ブレード113の方が、天面を受け部113aとした塗布ブレード113に比べて、塗布性が良好になる。
従来から、定期的にワイピング動作を自動で実行するものが知られているが、このように、定期的にワイピング動作を実行する装置においては、ノズル面に長期間、紙粉やインクミストが付着する場合があった。例えば、300枚印刷ごとにノズル面清掃のためにワイピングを行う装置において、299枚印刷終了後に装置の電源がOFFされて、長期間放置された場合、299枚分の紙粉やインクミストがノズル面についたまま長期間放置されることになる。この長期間放置された間にノズル面についたインクミストが固化してしまう。その結果、300枚印刷後にワイピング動作を実行したとき、ワイパーブレードが、固化したインクが付着したノズル面を清掃することになるが、固化したインクは、ワイパーブレードで良好に除去することができず、ノズル面に固化したインクが残留してしまう場合がある。また、除去できたとしても、ワイパーブレードに付着した固化インクがノズル面と摺擦して、ノズル面の撥水層を傷つけるおそれがあった。
このため、電源スイッチがOFFにされたときや数時間放置後など、スタンバイ状態から非スタンバイ状態に切り換わり、不図示の各キャップで、各記録ヘッドをキャッピングする前に、ワイピング動作を実行することが考えられる。しかし、キャッピングのまえにスタンバイ状態(非印刷状態)が長時間あったとすると、それまでの印刷時に堆積したノズル面のインクミストが固化してしまっている事も考えられる。
このため、電源スイッチがOFFにされたときや数時間放置後など、スタンバイ状態から非スタンバイ状態に切り換わり、不図示の各キャップで、各記録ヘッドをキャッピングする前に、ワイピング動作を実行することが考えられる。しかし、キャッピングのまえにスタンバイ状態(非印刷状態)が長時間あったとすると、それまでの印刷時に堆積したノズル面のインクミストが固化してしまっている事も考えられる。
これらの対策のために、ワイピング動作実行前に、各キャップで各記録ヘッド42をキャッピングして、不図示の吸引手段でノズルからインクを吸引するキャップ吸引動を実行することも考えられる。キャップ吸引動作を行うことで、ノズルからインク液が染み出し、ノズル面にインク液が付着したり、キャップに落下したインク滴が飛び散り、インク液がノズル面に付着したりする。このように、ノズル面にインク液が付着することで、ノズル面の固化インクに付着したインク液の溶剤成分が染み込んで、固化インクが、再び液状化する。よって、キャップ吸引後に、ワイピング動作を実行することによって、ノズル面を良好に清掃できる。しかし、毎回、ワイピング動作の前にキャップ吸引動作を行うと、消費インク量がふえてしまう。
そこで、本実施形態においては、上述したように、清掃機構に塗布ブレードを設け、塗布ブレードで、インク液をノズル面に塗布してから、ワイパーブレードでノズル面をワイピングするようにしている。
図8は、ワイピング動作の制御フロー図であり、図9は、図8の各ステップにおける動作説明図である。
ワイピング動作の指示を受ける(S1)と、不図示の制御部は、図9(b)に示すように、ヘッド部40を上昇させ(S2)、図9(c)に示すように、ヘッドメンテナンス装置60を記録ヘッド側へスライド移動させる(S3)。次に、制御部は、図9(d)示すように、塗布ブレード113が、記録ヘッド42のノズル列と対向する位置でヘッドメンテナンス装置60を一次停止させる。次に、各記録ヘッド42が、塗布ブレード113の受け部113aへインクを空吐出(S4)して、塗布ブレード113の受け部113aにインク液を付着させる。なお、本実施形態においては、塗布ブレード113の受け部113aをノズル面から離間させてインク液を付着させているが、ノズル面に塗布ブレード113の受け部113aを当接させた状態で、ノズルからインク液を吐出させて、付着させてもよい。塗布ブレードの受け部にインクが付着したら、図9(e)に示すように、塗布ブレード113が、対応する記録ヘッド42よりも給紙側に位置するよう、ヘッドメンテナンス装置60を、給紙側へスライド移動させる(S5)。次に、図9(f)に示すように、記録ヘッド42のノズル面が、塗布ブレード113およびワイパーブレード112と当接する位置までヘッド部40を下降させる(S6)。ヘッド40の下降が終了したら、ヘッドメンテナンス装置60を排紙側へスライド移動させる(S7)。すると、図9(g)に示すように、塗布ブレード113の上端が、ノズル面と当接して移動していき、ノズル面にインク液が塗布される。このように、ノズル面にインク液が塗布されることにより、ノズル面に付着している固化インクに、インク液の溶剤成分が染み込んで、固化インクが溶解して、液状化する。また、塗布ブレード113は、ワイパーブレード112より柔らかく構成されており、ノズル面に対する当接圧を弱くしているので、塗布ブレード113との摺擦によりノズル面の撥水層が傷つくのが抑制される。そして、ヘッドメンテナンス装置60が排紙側へさらに移動すると、図9(h)に示すように、ワイパーブレード112の上端が、ノズル面と当接して移動していき、ノズル面に付着したインクをワイピングしていく。このとき、ノズル面の固化インクは、液状化して、インク液に再分散しているので、ワイパーブレード112で良好に除去することができる。また、固化インクがワイパーブレード112に付着して、ノズル面を傷つけることもない。
さらに、ヘッドメンテナンス装置60が排紙側へ移動して、ヘッドメンテナンス装置60が、クリーニング手段70の下部にきて、塗布ブレード113、ワイパーブレード112が、多孔体71と当接し、多孔体71が、塗布ブレード113、ワイパーブレード112に付着したインクを拭き取る。そして、ヘッドメンテナンス装置60がクリーニング手段70の下部にもぐりこんで停止したら、図9(i)に示すように、ヘッド部40を下降させる(S8)。
ワイピング動作の指示を受ける(S1)と、不図示の制御部は、図9(b)に示すように、ヘッド部40を上昇させ(S2)、図9(c)に示すように、ヘッドメンテナンス装置60を記録ヘッド側へスライド移動させる(S3)。次に、制御部は、図9(d)示すように、塗布ブレード113が、記録ヘッド42のノズル列と対向する位置でヘッドメンテナンス装置60を一次停止させる。次に、各記録ヘッド42が、塗布ブレード113の受け部113aへインクを空吐出(S4)して、塗布ブレード113の受け部113aにインク液を付着させる。なお、本実施形態においては、塗布ブレード113の受け部113aをノズル面から離間させてインク液を付着させているが、ノズル面に塗布ブレード113の受け部113aを当接させた状態で、ノズルからインク液を吐出させて、付着させてもよい。塗布ブレードの受け部にインクが付着したら、図9(e)に示すように、塗布ブレード113が、対応する記録ヘッド42よりも給紙側に位置するよう、ヘッドメンテナンス装置60を、給紙側へスライド移動させる(S5)。次に、図9(f)に示すように、記録ヘッド42のノズル面が、塗布ブレード113およびワイパーブレード112と当接する位置までヘッド部40を下降させる(S6)。ヘッド40の下降が終了したら、ヘッドメンテナンス装置60を排紙側へスライド移動させる(S7)。すると、図9(g)に示すように、塗布ブレード113の上端が、ノズル面と当接して移動していき、ノズル面にインク液が塗布される。このように、ノズル面にインク液が塗布されることにより、ノズル面に付着している固化インクに、インク液の溶剤成分が染み込んで、固化インクが溶解して、液状化する。また、塗布ブレード113は、ワイパーブレード112より柔らかく構成されており、ノズル面に対する当接圧を弱くしているので、塗布ブレード113との摺擦によりノズル面の撥水層が傷つくのが抑制される。そして、ヘッドメンテナンス装置60が排紙側へさらに移動すると、図9(h)に示すように、ワイパーブレード112の上端が、ノズル面と当接して移動していき、ノズル面に付着したインクをワイピングしていく。このとき、ノズル面の固化インクは、液状化して、インク液に再分散しているので、ワイパーブレード112で良好に除去することができる。また、固化インクがワイパーブレード112に付着して、ノズル面を傷つけることもない。
さらに、ヘッドメンテナンス装置60が排紙側へ移動して、ヘッドメンテナンス装置60が、クリーニング手段70の下部にきて、塗布ブレード113、ワイパーブレード112が、多孔体71と当接し、多孔体71が、塗布ブレード113、ワイパーブレード112に付着したインクを拭き取る。そして、ヘッドメンテナンス装置60がクリーニング手段70の下部にもぐりこんで停止したら、図9(i)に示すように、ヘッド部40を下降させる(S8)。
次に、本実施形態におけるヘッドメンテナンス装置60によるメンテナンス動作について、説明する。本実施形態においては、メンテナンス動作を、印字開始前、および、キャッピング前に行っている。
図10は、印字開始前のメンテナンス動作の動作説明図であり、図11は、キャッピング前のメンテナンス動作の動作説明図である。
図10は、印字開始前のメンテナンス動作の動作説明図であり、図11は、キャッピング前のメンテナンス動作の動作説明図である。
印字開始前のメンテナンス動作は、図示しないパーソナルコンピュータ等の外部機器から通信ケーブル等を介して画像情報である画像データを受信したら、図10(a)に示すように、ヘッド部40を上昇させた後、図10(b)に示すように、ヘッドメンテナンス装置60を給紙側へ移動させて、ヘッド40の下部へもぐり込ませる。そして、図10(c)に示すように、後述する所定のメンテナンス動作を実行し、メンテナンス動作終了後、図10(d)に示すように、ヘッドメンテナンス装置60を排紙側へスライド移動させて、クリーニング手段70の下部にもぐりこませる。ヘッドメンテナンス装置60の移動が終了したら、ヘッド部40を下降させて、印字(画像形成動作)を開始する。
キャッピング前のメンテナンス動作は、例えば、電源のスイッチがOFFされるなどして、プリンタ100が、スタンバイ状態から非スタンバイ状態に切り換わったら、図11(a)に示すように、ヘッド部40を上昇させた後、図11(b)に示すように、ヘッドメンテナンス装置60を給紙側へ移動させて、ヘッド40の下部へもぐり込ませる。そして、図11(c)に示すように、後述する所定のメンテナンス動作を実行し、メンテナンス動作終了後、ヘッド部40を下降させ、不図示のキャップで、ヘッド部の記録ヘッドのノズル面をキャッピングする。
図12は、メンテナンス動作の制御フロー図である。電源のスイッチがONされるなどして、非スタンバイ状態からスタンバイ状態に切り換わると、記録ヘッドのキャッピングが外されて、ヘッドメンテナンス装置60が、クリーニング手段70の下部へ移動し、ヘッド部40が下降して、図1に示すような状態となる。不図示の制御部は、スタンバイ状態になったら、タイム測定を開始し、印字動作が終了したら、タイムをリセットするよう制御している。
メンテナンス動作が実行されると、不図示の制御部は、測定タイムを読み出し、測定タイムが、2時間以内か否かをチェックする。2時間以内の場合は、上述したように、塗布ブレード113に対してインク滴を空吐出する(S11)。そして、塗布ブレード113に付着したインク液をノズル面に塗布しつつ、ワイパーブレード112でノズル面のワイピングを行う(S12)。その後、キャップに空吐出を行い(S13)、ノズルのメカニカスを整える。
一方、測定タイムが、2時間を超えた場合は、キャップ吸引を行った後、塗布ブレードでキャップ吸引によって付着したインク液をノズル面に広げて、ワイパーブレードでノズル面のワイピングを行う。この場合は、キャップ吸引を行っており、ノズル面にインク液が既に付着しているので、塗布ブレードの受け部にインク液の空吐出を行わない。その後、キャップに空吐出を行い(S13)、ノズルのメカニカスを整える。また、キャップ吸引の後に、加圧メンテナンスを行ってもよい。加圧メンテナンスは、タンクからインクを供給して、ノズル内を加圧することによってノズル内に発生した気泡などを除去する。この加圧メンテナンス時においては、空吐出時と同様、各キャップを記録ヘッドと所定距離を開けて対向させる。タンクからインクを供給して、ノズル内を加圧すると、ノズルからインク滴が落下するので、キャップでノズルから落下したインクを受け止める。
メンテナンス動作が実行されると、不図示の制御部は、測定タイムを読み出し、測定タイムが、2時間以内か否かをチェックする。2時間以内の場合は、上述したように、塗布ブレード113に対してインク滴を空吐出する(S11)。そして、塗布ブレード113に付着したインク液をノズル面に塗布しつつ、ワイパーブレード112でノズル面のワイピングを行う(S12)。その後、キャップに空吐出を行い(S13)、ノズルのメカニカスを整える。
一方、測定タイムが、2時間を超えた場合は、キャップ吸引を行った後、塗布ブレードでキャップ吸引によって付着したインク液をノズル面に広げて、ワイパーブレードでノズル面のワイピングを行う。この場合は、キャップ吸引を行っており、ノズル面にインク液が既に付着しているので、塗布ブレードの受け部にインク液の空吐出を行わない。その後、キャップに空吐出を行い(S13)、ノズルのメカニカスを整える。また、キャップ吸引の後に、加圧メンテナンスを行ってもよい。加圧メンテナンスは、タンクからインクを供給して、ノズル内を加圧することによってノズル内に発生した気泡などを除去する。この加圧メンテナンス時においては、空吐出時と同様、各キャップを記録ヘッドと所定距離を開けて対向させる。タンクからインクを供給して、ノズル内を加圧すると、ノズルからインク滴が落下するので、キャップでノズルから落下したインクを受け止める。
以上、本実施形態の画像形成装置たるインクジェットプリンタ100は、インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段たる記録ヘッド42と、記録ヘッドのノズル面と当接して移動し、ノズル面をワイピングするワイピング部材たるワイパーブレード112とを備えている。また、記録ヘッド42から吐出されたインク滴を受ける受け部113aを有し、受け部113aがノズル面に当接して移動し、受け部113aに付着したインク液をノズル面に塗布する塗布部材たる塗布ブレード113を備えている。そして、制御手段たる制御部は、記録ヘッド42で塗布ブレードの受け部113aに向けてインク滴を吐出して、受け部113aにインク液を付着させるステップと、塗布ブレードの受け部113aに付着したインク液をノズル面に塗布するステップと、ワイパーブレード112でノズル面をワイピングするステップとを実行する。そして、塗布ブレードの受け部113aに付着したインク液をノズル面に塗布するステップにおいて、塗布ブレード113の受け部113aをノズル面の一端に当接させ、ノズル面の他端まで、塗布ブレードの受け部をノズル面に当接させた状態で移動させれば、往移動で、ノズル面全体にインク液を塗布と、ノズル面に付着したインクをワイピングとを行うことが可能となる。これにより、ノズル面と塗布ブレードとの摺動する機会が減り、ノズル面の劣化を抑制することができる。また、ノズル面にインク液を塗布することによって、ノズル面に付着した固化インクを液状化することができ、インク液塗布後のワイパーブレードでノズル面を傷つけることなくを良好にワイピングすることができる。
また、塗布ブレードの受け部をノズル面から離間した状態で、記録ヘッドで塗布ブレードの受け部にインクを付着させ、塗布ブレードの受け部をノズル面から離間した状態で、塗布ブレードの受け部をノズル面の一端へ移動させる。これにより、受け部材にインク液を付着させる際に、受け部をノズル面に当接させて、付着させるものに比べて、受け部材にインク液を付着させる際に、塗布ブレードをノズル面に対して接離させる動作が必要でなくなり、簡単な制御で、塗布ブレードの受け部へインクを付着させて、塗布ブレードの受け部をノズル面から離間した状態で、塗布ブレードの受け部をノズル面の一端へ移動させることができる。
また、塗布ブレード113の硬度が、ワイピングブレードの硬度よりも低いので、塗布ブレード113が、ノズル面と当接したときに、塗布ブレード113が柔軟に変形して、塗布ブレードとノズル面との当接圧を、ワイピングブレードとノズル面との当接圧よりも弱めることができる。これにより、塗布ブレードによりノズル面が傷つけられるのを抑制することができる。また、ワイパーブレードのノズル面との当接圧は、塗布ブレードのノズル面との当接圧よりも強いので、ノズル面に付着したインク液を良好に払拭することができる。
また、塗布ブレードの厚みを、ワイパーブレードの厚みよりも薄くしてもよい。このように構成することでも、塗布ブレード113が、ノズル面と当接したときに、塗布ブレード113が柔軟に変形して、塗布ブレードとノズル面との当接圧を、ワイピングブレードとノズル面との当接圧よりも弱めることができる。
また、塗布ブレードの受け部を、凹形状にすることによって、受け部で安定的にインク液を保持することができる。
また、塗布ブレードに切り欠き部を設け、この切欠き部を受け部とすることでも、安定的にインク液を保持することができる。また、切り欠き部を塗布ブレードのインク液塗布時の移動方向下流側に設けることにより、塗布ブレードでインク液をノズル面に塗布するとき、受け部が、ノズル面と対向し、受け部に保持したインク液を良好に塗布することができる。
40:ヘッド部
41a,41b,41c,41d:ラインヘッド
42:記録ヘッド
60:ヘッドメンテナンス装置
61:維持回復機構
110:清掃機構
111:ブレード台
112:ワイパーブレード
113:塗布ブレード
113a:受け部
41a,41b,41c,41d:ラインヘッド
42:記録ヘッド
60:ヘッドメンテナンス装置
61:維持回復機構
110:清掃機構
111:ブレード台
112:ワイパーブレード
113:塗布ブレード
113a:受け部
Claims (7)
- インク滴を吐出するノズルを有するインク吐出手段と、
前記インク吐出手段のノズル面と当接して移動し、該ノズル面をワイピングするワイピング部材とを備えた画像形成装置において、
前記インク吐出手段から吐出されたインク滴を受ける受け部を有し、該受け部が前記ノズル面に当接して移動し、該受け部に付着したインク液をノズル面に塗布する塗布部材と、
前記インク吐出手段で、該塗布部材の受け部に向けてインク滴を吐出して、該受け部にインク液を付着させるステップと、該塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布するステップと、前記ワイピング部材でノズル面をワイピングするステップとを実行させるよう当該画像形成装置内の装置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端に当接させ、前記ノズル面の他端まで、前記塗布部材の受け部をノズル面に当接させた状態で移動させるよう当該画像形成装置内の装置を制御して、該塗布部材の受け部に付着したインク液をノズル面に塗布することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記インク吐出手段で該塗布部材の受け部にインクを付着させ、前記塗布部材の受け部をノズル面から離間した状態で、前記塗布部材の受け部を前記ノズル面の一端へ移動させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、
前記塗布部材の硬度が、前記ワイピング部材の硬度よりも低いことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、
前記塗布部材の厚みを、前記ワイピング部材の厚みよりも薄くしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、
前記受け部が、凹形状であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5いずれかの画像形成装置において、
前記塗布部材に切り欠き部を設け、該切欠き部を前記受け部としたことを特徴とする画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9162452B2 (en) | 2011-12-27 | 2015-10-20 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus |
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-
2009
- 2009-07-03 JP JP2009158908A patent/JP2011011498A/ja not_active Withdrawn
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