JP4893692B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、液滴を吐出して記録媒体に画像を記録する記録装置に関する。
記録用紙等の記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録するインクジェットプリンタとして、記録媒体にインク滴を吐出する複数のノズルが開口するインク吐出面を有するインクジェットヘッドを備えるものがある。そして、このインクジェットヘッドのインク吐出面に付着したインクを除去するため、ワイパの先端をインク吐出面に接触させた状態で、当該ワイパをインク吐出面の長手方向に移動させることによって当該インク吐出面を払拭する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−167928号公報(図1)
上述した技術によると、ワイパでインク吐出面を払拭したとき、払拭されたインクが、ワイパの側面に沿ってインク吐出面の幅方向に関する外側に向かって移動するため、インク吐出面の幅方向に関する各端部に連続する側面などにインクが残存しやすい。このため、印刷時において、残存したインクが落下して記録媒体を汚すことがある。
そこで、本発明は、吐出面に付着している液体を確実に回収することができる記録装置を提供することを目的とする。
本発明の記録装置は、液滴を吐出する一方向に延在した吐出面を有する液滴吐出ヘッドと、前記吐出面を払拭する板状のワイパと、前記ワイパの先端が前記吐出面と接触した状態で、前記一方向に沿って前記ワイパを移動させるワイパ移動機構と、前記一方向と直交する直交方向に関する少なくともいずれかの前記ワイパの端面に隣接するように配置されていると共に、前記吐出面に垂直な方向に関して前記ワイパの先端側の端面が前記一方向に延在する吸引面となっている吸引部材とを備えている。前記吸引面の前記一方向に関する長さが、前記ワイパの移動範囲の前記一方向に関する長さ以上である。
本発明によると、ワイパの移動範囲の全てにおいて、ワイパの直交方向に関する端面に隣接するように吸引部材の吸引面が配置されているため、ワイパが吐出面を払拭するとき、ワイパの直交方向に関する端部から外側に向かって移動した液体が吸引面を介して吸引部材に吸引される。このため、吐出面に付着した液体を確実に回収することができる。これにより、液滴吐出ヘッドに残存した液体が記録媒体に落下するのを防止することができる。
本発明においては、前記吸引部材が、前記ワイパの前記直交方向に関する各端面にそれぞれ隣接するように配置されていることが好ましい。これによると、吐出面に付着した液体をより確実に回収することができる。
また、本発明においては、複数の前記液滴吐出ヘッドが前記直交方向に配列されており、複数の前記ワイパと複数の前記吸引部材とが、前記直交方向に関して交互に互いに隣接するように配置されていてもよい。これによると、液滴吐出ヘッド間に移動した液体が吸引部材に吸引されるため、液滴吐出ヘッド間に液体が溜まるのを防止することができる。
さらに、本発明においては、前記ワイパが前記直交方向に沿って延在していてもよい。これによると、ワイパが吐出面を均一に払拭するため、吐出面を効率よくクリーニングすることができる。
または、本発明においては、前記ワイパが前記一方向に対して傾斜するように延在しており、前記吸引部材が、前記一方向に沿った払拭方向に関する上流側の端面に隣接していてもよい。これによると、ワイパに払拭された液体が、ワイパの一方向に関する上流側の端面に向かって押し流されて、当該端面に隣接する吸引部材によって吸引される。このため、1つの吐出面に対して1つの吸引部材で、吐出面に付着した液体を確実に回収することができる。
本発明においては、前記吸引部材が、前記吸引面に開口した吸引口を有する吸引室、及び、前記吸引室内の空気を吸引する吸引ポンプを含んでいることが好ましい。これによると、吸引部材の吸引面における吸引力を安定させることができる。
または、本発明においては、前記吸引部材が、前記吸引面に露出する多孔質体を含んでいることが好ましい。これによると、吸引部材を安価に構成することができる。
このとき、前記吸引部材が、前記多孔質体内の液体を吸引する吸引ポンプをさらに含んでいることがより好ましい。これによると、多孔質体の吸引力が低下するのを抑制することができる。
さらに、本発明においては、前記ワイパが、V字状に配置された少なくと2枚の前記板状の部分を含んでおり、前記V字の頂点が、前記一方向に関して、前記ワイパが前記吐出面に対して移動する方向の先端となっていてもよい。これによると、ワイパに払拭された液体がワイパの一方向に対して傾斜している傾斜面に沿って効率よく吸引面に案内される。
本発明によると、ワイパの移動範囲の全てにおいて、ワイパの払拭方向に対して直交方向に関する端面に隣接するように吸引部材の吸引面が配置されているため、ワイパが吐出面を払拭するとき、ワイパの払拭方向に対して直交方向に関する端部から外側に向かって移動した液体が吸引面を介して吸引部材に吸引される。このため、吐出面に付着した液体を確実に回収することができる。これにより、液滴吐出ヘッドに残存した液体が記録媒体に落下するのを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る実施形態のインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1を有するカラーインクジェットプリンタであり、インクジェットプリンタ101全体の動作を制御する制御装置16を有している。このインクジェットプリンタ101には、図中左方に給紙部11が、図中右方に排紙部12が、図中紙面奥側にメンテナンスユニット30(図5参照)がそれぞれ構成されている。
図1に示すように、インクジェットプリンタ101の内部には、給紙部11から排紙部12に向かって用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙部11のすぐ下流側には、用紙を狭持搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙部11から図中右方に送り出すためのものである。用紙搬送経路の中間部には、搬送機構13が設けられている。この搬送機構13は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内に配置されたプラテン15とを含む。プラテン15は、インクジェットヘッド1と対向する位置において搬送ベルト8が下方に撓まないように搬送ベルト8を支持するものである。ベルトローラ7と対向する位置には、ニップローラ4が配置されている。ニップローラ4は、給紙部11から送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けるものである。
図示しない搬送モータがベルトローラ6を回転させることによって、搬送ベルト8が走行される。これにより、搬送ベルト8が、ニップローラ4によって外周面8aに押さえ付けられた用紙Pを粘着保持しつつ排紙部12に向けて搬送する。なお、搬送ベルト8の表面には、弱粘着性のシリコン樹脂層が形成されている。
搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離プレート14が設けられている。剥離プレート14は、搬送ベルト8の外周面8aに粘着されている用紙Pを外周面8aから剥離して、図1中右方の排紙部12に向けて導くように構成されている。
4つのインクジェットヘッド1は、4色(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)のインクに対応して、搬送方向に配列された状態で図示しないヘッドフレームに固定されている。つまり、このインクジェットプリンタ101は、ライン式プリンタである。このヘッドフレームは、図示しない昇降機構によって、4つのインクジェットヘッド1と共に昇降可能となっている。後述するように、制御装置16は、4つのインクジェットヘッド1が、印刷位置(図1及び図6(a)参照)、退避位置(図6(c)及び図6(b)参照)、ワイプ位置(図6(d)参照)のいずれかに配置されるように、昇降機構を制御する。
インクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な細長い直方体形状となっている。また、ヘッド本体2の底面が搬送ベルト8の外周面8aに対向するインク吐出面2aとなっている。インクジェットヘッド1が印刷位置に配置されているとき、搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に向けてインク吐出面2aから各色のインクが吐出されることで、用紙Pの印刷面に所望のカラー画像を形成できるようになっている。
次に、図2〜図4を参照しつつ、ヘッド本体2について説明する。図2は、ヘッド本体2の平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル108を実線で描いている。図4は、図3に示すIV−IV線に沿った部分断面図である。
図2に示すように、ヘッド本体2は、4つのアクチュエータユニット21が、流路ユニット9の上面9aに固定されている。図3に示すように、流路ユニット9は、圧力室110等を含むインク流路が内部に形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、ドライバICに駆動されることによって、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
図2に示すように、流路ユニット9は、直方体形状となっている。流路ユニット9の上面9aには、インクが供給される計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、図2及び図3に示すように、それぞれが、流路ユニット9の短手方向(副走査方向)に関する端部近傍において流路ユニット9の長手方向(主走査方向)に配列された5個のインク供給口105bに連通する2つのマニホールド流路105が形成されている。また、各マニホールド流路105は、互いに平行に且つ主走査方向に延在するように分岐している複数の副マニホールド流路105aを有している。流路ユニット9の下面には、多数のノズル108がマトリクス状に配置されたインク吐出面2aが形成されている。圧力室110も流路ユニット9におけるアクチュエータユニット21の固定面においてノズル108と同様マトリクス状に多数配列されている。
本実施形態では、等間隔に流路ユニット9の長手方向に並ぶ圧力室110の列が、短手方向に互いに平行に16列配列されている。各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、後述のアクチュエータユニット21の外形形状(台形形状)に対応して、その長辺側から短辺側に向かって次第に少なくなるように配置されている。ノズル108も、これと同様の配置がされている。このように、インク吐出面2aにおいては、多数のノズル108の開口が主走査方向に配列されている。
図4に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼など金属材料からなる9枚のプレート122〜130から構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。
これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート122〜130に形成された貫通孔が連結され、流路ユニット9内に、2つのマニホールド流路105、そして各マニホールド流路105に係る副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
次に、流路ユニット9におけるインクの流れについて説明する。インク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105において副マニホールド流路105aに分岐される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路132に流れ込み、絞りとして機能するアパーチャ112及び圧力室110を介してノズル108に至る。
次に、図5を参照しつつ、メンテナンスユニット30について説明する。図5は、インクジェットプリンタ101の概略平面図である。メンテナンスユニット30は、インクジェットヘッド1のメンテナンスを行うものであり、図5に示すように、主走査方向に移動可能なXステージ31と、廃インクトレイ62と、4つのワイパ51と、5つの吸引装置53とを有している。
Xステージ31は、4つのインクジェットヘッド1と対向し得る上面を有していると共に、インクジェットヘッド1の配列方向に関する両端近傍において主走査方向に延在する一対のガイドレール32に摺動自在に支持されている。さらに、Xステージ31は、その下部において、ガイドレール32と平行に延在するボールネジ33と螺合している。ボールネジ33の端部に接続されたメンテナンスモータ34が、ボールネジ33を回転させることによって、Xステージ31が主走査方向に移動可能となっている。制御装置16は、メンテナンスモータ34の駆動を制御することによって、Xステージ31の主走査方向に関する移動を制御している。
廃インクトレイ62は、Xステージ31の上面に固定されており、上方に開口した凹部を有している。また、廃インクトレイ62は、Xステージ31の移動に伴って、主走査方向に移動可能となっている。後述するように、廃インクトレイ62は、インク受け位置に配置されたとき(図6(c)参照)、4つのインクジェットヘッド1と対向し得る広さの底面を有している。
4つのワイパ51は、対応するインクジェットヘッド1のインク吐出面2aを払拭するものであり、ゴムや樹脂などの弾性材料からなる矩形状の板部材である。廃インクトレイ62の底面には、互いに平行に主走査方向に延在する4つのガイドレール52が形成されている。各ワイパ51は、ガイドレール52に対してそれぞれ摺動自在に固定されており、制御装置16によって制御される図示しないアクチュエータによってガイドレール52上を主走査方向に移動可能となっている。このとき、ワイパ51は、副走査方向に延在するように且つインク吐出面2aに対して所定の角度で傾斜した状態で接触するように配置されている。ここで、図5中右方から左方に向かう方向が、後述のワイプ動作においてワイパ51がインク吐出面2aを払拭するときの払拭方向である。ワイパ51は、この払拭方向に関して上流側に傾斜している。なお、ワイプ動作におけるワイパ51の移動範囲は、ガイドレール52の図5中右方側端部近傍のワイプ開始位置から図5中左方側端部近傍のワイプ終了位置となっている。
5つの吸引装置53は、一方向に延在する直方体形状をそれぞれ有しており、その延在方向が主走査方向に沿うように、且つ、副走査方向に配列されるように廃インクトレイ62の底面に固定されている。このとき、4つのワイパ51と5つの吸引装置53とが、副走査方向に関して互いに隣接するように交互に配置されている。これにより、副走査方向に関するワイパ51の両端面にそれぞれ隣接するように吸引装置53が配置されている。したがって、ワイパ51は、副走査方向に互いに隣り合う2つの吸引装置53の間において主走査方向に移動する。また、吸引装置53の上面(インク吐出面2aに垂直な方向に関してワイパ51の先端側の端面)が主走査方向に延在すると共にワイパ51の先端より下方に位置している吸引面54となっている。吸引面54の主走査方向に関する長さが、ワイパ51の移動範囲の主走査方向に関する長さ、即ち、ワイプ開始位置からワイプ終了位置までの長さ以上となっている(図7参照)。これにより、主走査方向に関して吸引面54がワイパ51の移動範囲に含まれる。
後述のワイプ動作を行うとき、上方から見て、4つのインク吐出面2aと5つの吸引面54(吸引口54a:後述)とが、副走査方向に関して互いに一部がオーバーラップするように交互に配列される。オーバーラップする領域において、インク吐出面2aの副走査方向に関する各端部全域が吸引面54と対向している。また、副走査方向に互いに隣り合う2つのインク吐出面2aの間に形成された空隙が、1つの吸引面54と対向している(図7参照)。
吸引面54には、吸引装置53の内部空間である吸引室53aと外部とを連通させる複数の吸引口54aが主走査方向に配列するように開口している。そして、吸引ポンプ56により、吸引室53a内の空気を吸引することによって、外部から吸引口54aを介して吸引室53aに向かう空気の流れが形成される(図8参照)。これにより、吸引装置53は、吸引面54からインクを吸引することが可能となる。ワイプ動作時には、ワイパ51によってインク吐出面2aの副走査方向両端部に寄せられたインクが除去されることになる。
次に、図6〜図8を参照しつつ、インクジェットヘッド1のメンテナンスを行うときの、メンテナンスユニット30の動作について説明する。図6は、メンテナンスを行うときの各工程におけるメンテナンスユニット30の概略側面図である。図7は、図6(d)における、上方から見たときのインク吐出面2aと吸引面54との位置関係を示す図である。図8は、図6(d)に示すVIII-VIII線に係る概略断面図である。インクジェットヘッド1のメンテナンスには、流路内のインクを強制排出するパージ動作と、パージ動作によってインク吐出面2aに付着したインクを払拭するワイプ動作とが含まれる。パージ動作を行うことによって、流路内の増粘したインクや不純物(気泡やゴミなど)がノズル108から外部に排出される。さらに、ワイプ動作を行うことによって、インク吐出面2aに付着したインクや不純物が除去される。インクジェットヘッド1のメンテナンスは、インクジェットプリンタ101の電源投入時、電源投入して所定時間が経過した後、印刷開始前、ユーザからの指示があったときなどに開始される。
図6(a)に示すように、通常の印刷時においては、インクジェットヘッド1が、インク吐出面2aと搬送ベルト8の外周面8aとの間で所定の間隙を形成する印刷位置に配置されている。また、廃インクトレイ62が、4つのインクジェットヘッド1に係るインク吐出面2aと対向しない待機位置に配置されている。待機位置は、インクジェットヘッド1の並びの側方であって、主走査方向に関して左方に隣接した位置である(図5参照)。さらに、ワイパ51がガイドレール52の図6中右方側端部近傍のワイプ開始位置に位置している。
インクジェットヘッド1のメンテナンスが開始されると、まず、制御装置16が、図示しない昇降機構を制御して、インクジェットヘッド1を、インク吐出面2aがワイパ51の先端よりも高い位置にある退避位置に移動させる。これにより、インク吐出面2aと搬送ベルト8との間に、メンテナンスユニット30の可動部が移動可能な空間が形成される。その後、図6(b)に示すように、制御装置16が、メンテナンスモータ34を制御して、廃インクトレイ62が4つのインクジェットヘッド1に係るインク吐出面2aと対向するインク受け位置に配置されるように、Xステージ31を図6中右方に向かって移動させる。このとき、インクジェットヘッド1が退避位置に配置されているため、ワイパ51の先端が、インク吐出面2aに接触することがない。
廃インクトレイ62がインク受け位置に配置されると、図6(c)に示すように、制御装置16が、インクジェットヘッド1にインクを強制的に供給することによってノズル108から所定量のインクを強制排出するパージ動作を行う。このとき、ノズル108から強制排出されたインクは、廃インクトレイ62に落下する。廃インクトレイ62に落下したインクは、図示しないポンプによって吸引されて廃インクタンクに貯溜される。
パージ動作が完了すると、図6(d)に示すように、制御装置16が、昇降機構を制御して、インクジェットヘッド1を、退避位置と印刷位置との間であって、インク吐出面2aがワイパ51の先端よりも僅かに低い位置あるワイプ位置に移動させる。
インクジェットヘッド1がワイプ位置に配置されると、図7に示すように、上方から見て、4つのインク吐出面2aと5つの吸引面54とが、副走査方向に関して互いに一部がオーバーラップするように交互に配置される。このオーバーラップする領域において、インク吐出面2aの副走査方向に関する各端部の全域が吸引面54と対向している。また、副走査方向に互いに隣り合う2つのインク吐出面2aの間に形成された空隙が、1つの吸引面54と対向している。さらに、このとき、ワイプ開始位置が払拭方向に関するインク吐出面2aの上流側に位置しており、ワイプ終了位置が払拭方向に関するインク吐出面2aの下流側に位置している。つまり、ワイプ開始位置からワイプ終了位置までの長さ(ワイパ51の移動範囲)が、インク吐出面2aの主走査方向に関する長さよりも長くなっており、上述したように、主走査方向に関して吸引面54の長さよりも短くなっている。
そして、図8に示すように、制御装置16が吸引ポンプ56を駆動することによって、外部から吸引口54aを介して吸引室53aに向かう空気の流れを形成する。この状態で、制御装置16が図示しないアクチュエータを駆動してワイパ51をワイプ開始位置からワイプ終了位置に向かって払拭方向に移動させる。このとき、ワイパ51の先端がインク吐出面2aに接触しつつ主走査方向に移動する。これにより、インク吐出面2aがワイパ51に払拭される。ワイパ51に払拭されたインクの大半は、ワイパ51の表面を伝って下方に移動し、廃インクトレイ62に落下する。そして、ワイパ51の副走査方向に関する両端部近傍に掃き寄せられたインクは、ワイパ51の副走査方向に関する各端部から外側に向かって移動しつつ、吸引面54に開口する吸引口54aに吸引される。吸引口54aに吸引されたインクは、吸引室53aを介して図示しない廃インクタンクに貯溜される。そして、ワイパ51が、インク吐出面2aを通過してワイプ終了位置に到達するとワイプ動作が完了する。
ワイプ動作が完了すると、制御装置16が、昇降機構を制御して、インクジェットヘッド1を退避位置に移動させた後に、メンテナンスモータ34を制御して、廃インクトレイ62が待機位置に配置されるように、Xステージ31を図6中左方に向かって移動させる。さらに、制御装置16が、図示しないアクチュエータを駆動してワイパ51をワイプ開始位置まで移動させる。そして、制御装置16が、昇降機構を制御して、インクジェットヘッド1を印刷位置に移動させる。以上で、メンテナンスが完了する。これに続き、印刷を行うならは、用紙Pが搬送され、全ての動作を終了するのであれば、各インク吐出面2aがキャップ(不図示)によって覆われて装置が停止する。
以上、説明した本実施形態によると、ワイパ51の払拭方向に関する移動範囲の全てにおいて、ワイパ51の副走査方向に関する各端面に隣接するように各吸引装置53が配置されているため、ワイパ51がインク吐出面2aを払拭するとき、ワイパ51の副走査方向に関する各端部から外側に向かって移動したインクが、インクジェットヘッド1の側面に溜まることなく、吸引装置53の吸引面54に吸引される。このため、インク吐出面2aに付着したインクを確実に回収することができる。これにより、インクジェットヘッド1に残存したインクが落下することによって、用紙Pや搬送機構13が汚れるのを防止することができる。
また、ワイプ動作を行うとき、上方から見て、4つのインク吐出面2aと5つの吸引面54とが、副走査方向に関して互いに一部がオーバーラップするように交互に配置されることによって、副走査方向に互いに隣り合う2つのインクジェットヘッド1の間に形成された空隙が吸引面54と対向している。このため、インクジェットヘッド1間に移動しようとするインクが吸引面54によって吸引される。これにより、インクジェットヘッド1の間にインクが溜まるのを確実に防止することができる。
さらに、ワイパ51が副走査方向に延在するように配置されているため、ワイパ51がインク吐出面2aを均一に払拭する。これにより、インク吐出面2aを効率よくクリーニングすることができる。
加えて、吸引装置53において、吸引ポンプ56が、吸引室53a内の空気を吸引することによって、吸引面54からインクを吸引するため、吸引面54における吸引力を安定させることができる。
<第1変形例>
次に、本実施形態に係る第1変形例について図9を参照しつつ説明する。図9は、第1変形例に係るメンテナンスユニットの部分平面図である。上述のワイパ51は、副走査方向に延在する形状となっているが、ワイパの形状は任意のものであってよい。例えば、図9に示すように、ワイパ151が、V字形状、言い換えれば、V字状に配置された2枚の板状の部分を含む形状を有していてもよい。この場合、ワイプ動作において、ワイパ151のV字の頂点が、ワイパ151がインク吐出面2aに対して移動する方向(払拭方向:図9中上方から下方に向かう方向)の先端となっていることが好ましい。これによると、ワイパ151に払拭されたインクがワイパ151の払拭方向に対して傾斜している傾斜面に沿って効率よく吸引装置53の吸引面54に案内される。このため、インク吐出面2aに付着したインクをより確実に回収することができる。なお、この変形例では、ワイパ151は一体で形成されているが、別体の2つの部分から構成されていてもよい。
<第2変形例>
次に、本実施形態に係る第2変形例について図10を参照しつつ説明する。図10は、第2変形例に係るメンテナンスユニットの部分平面図である。上述のワイパ51が副走査方向に延在するように配置されており、副走査方向に関するワイパ51の各端面に隣接するように各吸引装置53が配置される構成であるが、図10に示すように、ワイパ151が払拭方向(図10中上方から下方に向かう方向)に対して傾斜しつつ延在するように配置されており、吸引装置53が、払拭方向に関する上流側の端面にのみ隣接するように配置されていてもよい。これによると、ワイパ251に払拭されたインクが、ワイパ251の払拭方向に関する上流側の端面に向かって押し流され、当該端面に隣接する吸引装置53に吸引される。このため、1つのインク吐出面2aに対して1つの吸引装置53でインク吐出面2aに付着したインクを確実に回収することができる。これにより、インクジェットプリンタの低コスト化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態においては、ワイプ動作を行うとき、上方から見て、副走査方向に互いに隣り合う2つのインクジェットヘッド1の間に形成された空隙が1つの吸引面54と対向するように吸引装置53が配置される構成となっているが、当該空隙が2つ以上の吸引面54と対向するように吸引装置53が配置される構成であってもよい。例えば、吸引面が副走査方向に2分割されており、それぞれ個別にポンプ吸引可能であってもよい。
さらに、上述の実施形態においては、吸引装置53において、吸引ポンプ56が吸引室53a内の空気を吸引することによって、吸引面54からインクを吸引する構成であるが、吸引面においてインクが吸引される構成であれば吸引装置の構成は任意のものであってよい。例えば、図11に示すように、吸引装置153が吸引面154に露出する多孔質体153aを有する構成であってもよい。これによると、吸引装置153を安価に構成することができる。この場合、吸引ポンプ56により多孔質体153a内のインクを吸引することが好ましい。これによると、多孔質体153aの吸引力が低下するのを抑制することができる。この構成において、多孔質体153aのインク吐出面2a側の端部が、インク吐出面2aに当接するように配置されていてもよい。このとき、ワイパによって掃き寄せられたインクがインク吐出面2aの副走査方向両端部から容易に除去される。また、さらに、ワイパの副走査方向端部が、多孔質体153aの側面を摺動するように配置されていてもよい。この場合には、掃き寄せられたインクを確実に除去することができる。
加えて、上述の実施形態においては、各インク吐出面2aに対応する4つのワイパ51及びこれに隣接するように配置された5つの吸引装置53によって、4つのインク吐出面2aを同時に払拭する構成であるが、1つのワイパ51及びこれに隣接する2つの吸引装置53が一体となって副走査方向に移動しつつ、各インク吐出面2aを個別に払拭する構成となっていてもよい。
また、上述の実施形態においては、インクジェットプリンタ101が4つのインクジェットヘッド1を有する構成であるが、インクジェットプリンタが1つ〜3つ、又は5つ以上のインクジェットヘッド1を有する構成であってもよい。
さらに、パージ及びワイプ動作は、全てのインク吐出面2aに対して行う必要はなく、選択的に行ってもよい。このとき、選択されたインク吐出面2aの副走査方向両側の吸引面だけが動作するようにすればよい。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの外観側面図である。 図1に示すヘッド本体の平面図である。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すIV−IV線断面図である。 図1に示すインクジェットプリンタの概略平面図である。 図1に示すインクジェットヘッドのメンテナンスを行う時の各工程を示すメンテナンスユニットの概略側面図である。 図6(d)における、上方から見たときのインク吐出面と吸引面との位置関係を示す図である。 図6(d)に示すVIII-VIII線に係る断面図である。 第1変形例を説明するための図である。 第2変形例を説明するための図である。 さらなる変形例を説明するための図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 ヘッド本体
2a インク吐出面
16 制御装置
30 メンテナンスユニット
31 Xステージ
32 ガイドレール
33 ボールネジ
34 メンテナンスモータ
51、151、251 ワイパ
52 ガイドレール
53 吸引装置
53a 吸引室
54 吸引面
54a 吸引口
62 廃インクトレイ
101 インクジェットプリンタ
108 ノズル

Claims (9)

  1. 液滴を吐出する一方向に延在した吐出面を有する液滴吐出ヘッドと、
    前記吐出面を払拭する板状のワイパと、
    前記ワイパの先端が前記吐出面と接触した状態で、前記一方向に沿って前記ワイパを移動させるワイパ移動機構と、
    前記一方向と直交する直交方向に関する少なくともいずれかの前記ワイパの端面に隣接するように配置されていると共に、前記吐出面に垂直な方向に関して前記ワイパの先端側の端面が前記一方向に延在する吸引面となっている吸引部材とを備えており、
    前記吸引面の前記一方向に関する長さが、前記ワイパの移動範囲の前記一方向に関する長さ以上であることを特徴とする記録装置。
  2. 前記吸引部材が、前記ワイパの前記直交方向に関する各端面にそれぞれ隣接するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 複数の前記液滴吐出ヘッドが前記直交方向に配列されており、
    複数の前記ワイパと複数の前記吸引部材とが、前記直交方向に関して交互に互いに隣接するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記ワイパが前記直交方向に沿って延在していることを特徴とする請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 前記ワイパが前記一方向に対して傾斜するように延在しており、
    前記吸引部材が、前記一方向に沿った払拭方向に関する上流側の端面に隣接していることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記吸引部材が、前記吸引面に開口した吸引口を有する吸引室、及び、前記吸引室内の空気を吸引する吸引ポンプを含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記吸引部材が、前記吸引面に露出する多孔質体を含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 前記吸引部材が、前記多孔質体内の液体を吸引する吸引ポンプをさらに含んでいることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記ワイパは、V字状に配置された少なくと2枚の前記板状の部分を含んでおり、前記V字の頂点が、前記一方向に関して、前記ワイパが前記吐出面に対して移動する方向の先端となることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の記録装置。
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