JP4947009B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置に関する。
液体吐出装置の一例として、複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタが知られている。特許文献1には、インクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッドのメンテナンス方法として、インクカートリッジ内のインクをインクジェットヘッドに強制的に送るポンプを駆動し、全てのノズルからインクを排出させるパージ動作を行った後、ワイパーをノズル面に接触させつつノズル面に沿って移動させることによって、ノズル面を払拭するワイピングを行う方法が開示されている。このようなメンテナンスを行うことにより、ノズル面に付着したインクや紙粉等の異物が除去され、インク吐出特性が回復する。
上述のようなメンテナンス方法では、パージ動作によってノズル面に付着するインクにより、ノズル面とワイパーとの間の摩擦を減らすことができる。したがって、摩擦によってノズル面が損傷するのを防ぐことができる。また、長時間ノズルからのインクの吐出が行われないと、ノズル面に付着したインクが増粘した状態となるが、ワイピングを行う前にパージ動作を行うことで増粘したインクを溶解させ、ワイピングで除去できる。
特開2008−137351号公報
しかしながら、上述のメンテナンス方法では、ワイピングを行う毎に事前にパージ動作を行うので、インクの消費量が増大するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、液体の消費量を削減することができる液体吐出装置を提供することである。
発明の液体吐装置は、複数のノズルの吐出口が形成されたノズル面及び前記ノズルから液体を吐出させるための吐出エネルギーを発生させるアクチュエータを有する液体吐出ヘッドと、前記ノズル面を払拭するワイパーと、前回の前記ノズルからの液体の吐出から所定時間が経過しているか否かを判断する判断手段と、前記ノズルから液滴を吐出するフラッシング動作が行われるように前記アクチュエータの駆動を制御するフラッシング制御手段と、前記ワイパー及び前記ノズル面を対向させつつ、前記液体吐出ヘッド及び前記ワイパーを前記ノズル面に沿って相対移動させる相対移動機構と、前記相対移動機構の駆動を制御する相対移動制御手段と、前記液体吐出ヘッド内の液体に外部から圧力を加える圧力印加機構と、全ての前記ノズルから液体が排出されるパージ動作が行われるように前記圧力印加機構の駆動を制御する圧力印加制御手段とを備えている。そして、前記判断手段によって所定時間が経過していないと判断された場合には、前記ワイパーを前記ノズル面に接触させた状態で、前記フラッシング制御手段の制御により前記フラッシング動作を行うことで、前記ノズルから吐出された液滴を前記ワイパーに付着させ、さらに前記ワイパーを前記ノズル面と接触させた状態で、前記フラッシング制御手段の制御による前記フラッシング動作を行うと同時に、前記相対移動制御手段により前記液体吐出ヘッド及び前記ワイパーを相対移動させることによって、前記ノズル面を払拭するワイピングを行い、前記所定時間が経過したと判断された場合には、前記圧力印加制御手段の制御により前記パージ動作を行った後、前記相対移動制御手段の制御による前記ワイピングを行う。前記フラッシング制御手段は、前記ノズル面における前記ワイパーの接触位置よりも前記液体吐出ヘッドに対する前記ワイパーの相対移動方向の下流側にあって、前記ノズル面と直交する方向から見て少なくとも前記ワイパーと対向する1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量が、前記接触位置よりも前記相対移動方向の上流側にある1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量よりも多くなるように制御する。
上記構成によると、前回の液体の吐出から所定時間が経過していない場合には、液体の消費量が比較的多いパージ動作を行わなくとも、フラッシング動作により吐出されワイパーに付着した液体により、ノズル面とワイパーとの間の摩擦を減らすことができる。よって、ワイパーとの摩擦によりノズル面が損傷するのを防ぎつつ、液体の消費量を削減することができる。一方、前回の液体の吐出から所定時間が経過している場合には、パージ動作を実行することで増粘した液体を溶解できる。しかも、ワイパーをノズル面と接触させた状態でフラッシング動作を行うと同時にワイピングを行うことから、ワイパーへの液体の付着とワイピングとを別々に行う場合に比べて、メンテナンス時間を短縮することができる。さらに、フラッシング制御手段による吐出量の制御により、接触位置よりも相対移動方向下流側でワイパーを十分に潤滑させることができると共に、接触位置よりも相対移動方向上流側では、液体の消費量を抑えつつノズルの吐出口に形成されるメニスカス面を整えることができる。
前記フラッシング制御手段は、前記アクチュエータの駆動周波数、及び、1印字周期中のパルス数のいずれかを制御することにより、前記ノズル面における前記ワイパーの接触位置よりも前記相対移動方向の下流側にあって、前記ノズル面と直交する方向から見て少なくとも前記ワイパーと対向する1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量が、前記接触位置よりも前記相対移動方向の上流側にある1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量よりも多くなるように制御することが好ましい。
また、本発明の液体吐出装置では、前記フラッシング動作が行われる際の前記ワイパーの相対移動方向とは反対の方向の気流を前記ワイパーに向けて発生させる気流発生機構をさらに備えていることが好ましい。
上記構成によると、気流によりノズルから吐出された液体を確実にワイパーに付着させることができる。
また、本発明の液体吐出装置では、前記液体吐出ヘッドによる記録媒体への記録を複数枚連続して行う際に、所定枚数毎に、前記フラッシング制御手段の制御により前記フラッシング動作を行うことで、前記ノズルから吐出された液滴を前記ワイパーに付着させ、さらに前記相対移動制御手段の制御による前記ワイピングを行ってもよい。
上記構成によると、記録を行う際にノズル面に付着する紙粉等の異物を取り除く都度にパージを行う必要がない。
上述のように、本発明の液体吐出装置は、前回の液体の吐出から所定時間が経過していない場合には、液体の消費量が多いパージ動作を行わなくとも、フラッシング動作により吐出されワイパーに付着した液体により、ノズル面とワイパーとの間の摩擦を減らすことができる。よって、ワイパーとの摩擦によりノズル面が損傷するのを防ぎつつ、液体の消費量を削減することができる。一方、前回の液体の吐出から所定時間が経過している場合には、パージ動作を実行することで増粘した液体を溶解できる。しかも、ワイパーをノズル面と接触させた状態でフラッシング動作を行うと同時にワイピングを行うことから、ワイパーへの液体の付着とワイピングとを別々に行う場合に比べて、メンテナンス時間を短縮することができる。さらに、フラッシング制御手段による吐出量の制御により、接触位置よりも相対移動方向下流側でワイパーを十分に潤滑させることができると共に、接触位置よりも相対移動方向上流側では、液体の消費量を抑えつつノズルの吐出口に形成されるメニスカス面を整えることができる。
以下、本発明の参考例及び好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の参考例
図1は、本発明の参考例にかかるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。図2は、図1に示すインクジェットプリンタの要部の概略平面図である。
図1に示すように、本参考例のインクジェットプリンタ(以降、単に「プリンタ」と称する)1は、4つのインクジェットヘッド2を備えたカラーインクジェットプリンタである。プリンタ1の図1中左方及び右方には、給紙トレイ11及び排紙トレイ12がそれぞれ設けられている。さらに、用紙Pをインクジェットヘッド2の下面であるノズル面2aと対向させつつ、用紙搬送方向(図1中左方から右方に向かう方向)に搬送する搬送機構13を備えている。また、図2に示すように、プリンタ1には、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット30が設けられている。さらに、図1に示すように、プリンタ1には、プリンタ1の動作を制御する制御装置70が備えられている。
給紙トレイ11の近傍には、給紙トレイ11に載置された用紙Pを挟持し図1中右方に送り出す送りローラ対5が設けられている。そして、送りローラ対5によって送り出された用紙Pは、搬送機構13に供給される。
搬送機構13は、2つのベルトローラ6、7と、ベルトローラ6、7間に架け渡されたエンドレスの搬送ベルト8とを備えている。図1に示すように、ベルトローラ6、7のうち用紙搬送方向の下流側、すなわち図中右方に位置するベルトローラ6は、駆動モータ6aにより、図中時計回りに回転駆動される。搬送ベルト8によって囲まれた領域内には、搬送ベルト8を内周面側から支持する略直方体形状のプラテン15が配置されている。また、ベルトローラ7と対向する位置には、給紙トレイ11から送りローラ対5によって送り出された用紙Pを搬送ベルト8の外周面である搬送面8aに押さえ付けるニップローラ4が配置されている。
また、搬送ベルト8と排紙トレイ12との間には、剥離部材14が設けられている。剥離部材14は、搬送ベルト8の搬送面8aに保持されている用紙Pを搬送面8aから剥離して、排紙トレイ12へ向けて導くように構成されている。
図1に示すように、インクジェットヘッド2の下面は多数のノズルの吐出口10(図4及び図5参照)が形成されたノズル面2aとなっており、搬送ベルト8の搬送面8aに対向している。また、4つのインクジェットヘッド2は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)にそれぞれ対応しており、互いに異なる色のインクを吐出するものである。各インクジェットヘッド2は、平面視で用紙搬送方向と直交する方向である主走査方向に長尺な直方体形状を有している。そして、4つのインクジェットヘッド2は、これらが用紙搬送方向に沿って並ぶように、平面視で略正方形形状のフレーム3に固定されている。つまり、このプリンタ1は、ライン式プリンタである。
フレーム3は、フレーム移動機構51により、上下に移動可能に支持されている。フレーム移動機構51は、図2に示すように、用紙搬送方向(図中上下方向)に沿ってフレーム3の両側にそれぞれ配設されている。各フレーム移動機構51は、上下移動の駆動源である駆動モータ52と、各駆動モータ52の軸に固定されたピニオンギア53と、各ピニオンギア53と噛合されたラックギア54と、ピニオンギア53とでラックギア54を挟む位置に配置されたガイド55とを含んでいる。このうち、駆動モータ52とガイド55とは、プリンタ1の本体フレーム1aに固定され、ラックギア54はフレーム3に立設されている。
この構成において、2つの駆動モータ52を同調させて各ピニオンギア53を正及び逆方向に回転させると、ラックギア54が上下方向に移動する。このラックギア54の上下動に伴ってフレーム3及び4つのインクジェットヘッド2が上下方向に移動する。
通常、フレーム3は、4つのインクジェットヘッド2が用紙Pに対してインクを吐出し印刷する印刷位置(図1に示す位置)に配置される。このとき、インクジェットヘッド2のノズル面2aと搬送ベルト8の搬送面8aとの間には、用紙搬送経路の一部となる僅かなすきまが形成される。そして、搬送ベルト8で搬送される用紙Pがノズル面2aのすぐ下方側を順に通過する際に、この用紙Pの上面に向けて吐出口10から各色のインク滴が吐出されることで、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。フレーム3は、インクジェットヘッド2の後述するメンテナンス時には、フレーム移動機構51によって移動され、印刷位置よりも上方に配置される。
また、図2に示すように、フレーム3には、用紙搬送方向に延在するインク吸収体19が取り付けられている。より詳細には、インク吸収体19は、フレーム3における図2中左方の用紙搬送方向に延びる部分の側面に取り付けられている。インク吸収体19は、後述するワイパー45に付着したインクを吸収するためのものであり、フレーム移動機構51の駆動により、インクジェットヘッド2と共に上下に移動する。
次に、図3〜図6を参照しつつ、インクジェットヘッド2の構成についてより詳細に説明する。図3は、インクジェットヘッド2の平面図である。図4は、図3の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図4では説明の都合上、後述するアクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべきもの(後述するアパーチャ92、圧力室91及び吐出口10)を実線で描いている。図5は、インクジェットヘッド2の部分断面図である。
図3に示すように、インクジェットヘッド2は、平面視において主走査方向に細長な略矩形状を有する流路ユニット9と、流路ユニット9の上面に千鳥状に固定された4つの台形形状のアクチュエータユニット21とを含んでいる。より詳細には、4つのアクチュエータユニット21は、流路ユニット9の上面において、その上辺(台形の上底)及び下辺(台形の下底)が流路ユニット9の長手方向に一致すると共に、互いに隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が平行で且つ流路ユニット9の長手方向に関する位置が同じになるように配置されている。
なお、インクジェットヘッド2は、上述のようにアクチュエータユニット21が固定された流路ユニット9に、インクを供給するリザーバユニット(不図示)やアクチュエータユニット21を駆動させる駆動信号を生成するドライバIC16(図7参照)が組み付けられることによって形成される。
図4に示すように、流路ユニット9の下面におけるアクチュエータユニット21にそれぞれ対向する領域には、マトリクス状に多数配列された吐出口10が開口している。流路ユニット9の上面には、各吐出口10に連通していると共に、マトリクス状に多数配列された圧力室91が開口している。圧力室91は、平面視で角部が丸められた略菱形形状を有している。そして、1つのアクチュエータユニット21は多数の圧力室91を覆うように配置されている。ここで、アクチュエータユニット21は、各圧力室91に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室91内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
さらに、図3に示すように、流路ユニット9の上面には、リザーバユニットのインク流出流路(不図示)に対応して、計10個のインク供給口80が開口している。インク供給口80は、いずれもアクチュエータユニット21の接着領域を避けるように形成されている。
流路ユニット9の内部には、図3に示すように、インク供給口80に連通するマニホールド流路81、及びマニホールド流路81から分岐してアクチュエータユニット21と対向する領域において流路ユニット9の長手方向に延びる複数の副マニホールド流路81aが形成されている。さらに、流路ユニット9の内部には、図5に示すように、副マニホールド流路81aから絞りとして機能するアパーチャ92及び圧力室91を経て吐出口10に至る個別インク流路95が形成されている。すなわち、個別インク流路95は、各吐出口10(圧力室91)に対応するように、吐出口10と同じ数だけ形成されている。
これにより、リザーバユニットからのインクは、インク供給口80を介してマニホールド流路81に供給され、さらに各圧力室91に分配される。そして、アクチュエータユニット21により圧力室91に選択的に吐出エネルギーが付与されると、圧力室91内のインクの圧力が上昇し、この圧力室91に連通する吐出口10からインクが吐出される。
図5に示すように、流路ユニット9は、ステンレス鋼など金属材料からなる9枚のプレート82〜90から構成されている。これらプレート82〜90を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート82〜90に形成された貫通孔が連結され、流路ユニット9内に、マニホールド流路81、副マニホールド流路81a、及び副マニホールド流路81aの出口から、アパーチャ92及び圧力室91を経て吐出口10に至る多数の個別インク流路95が形成される。
また、インクジェットヘッド2は、ポンプ17(図7参照)を介して、図1に示すように、搬送機構13の下方において用紙搬送方向に並設された4つのインクカートリッジ18とそれぞれチューブ(不図示)で接続されている。この4つのインクカートリッジ18は、4色のインク(マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック)にそれぞれ対応しており、ポンプ17は、インクカートリッジ18内のインクを対応する色を吐出するインクジェットヘッド2内に強制的に送るためのものである。したがって、ポンプ17を駆動することによって、マニホールド流路81、副マニホールド流路81a、及び個別インク流路95内のインクを加圧し、インクジェットヘッド2内に混入したエア、塵、及び増粘したインク等の異物を、インクと共に外部に強制的に排出するパージ動作を行うことができる。なお、ポンプ17は、用紙Pに対する画像形成中は停止している。停止中のポンプ17は、インクカートリッジ18とインクジェットヘッド2とが連通するように、内部にインク流路が形成されている。
次に、図6をさらに参照しつつ、メンテナンスユニット30について説明する。図6は、メンテナンスユニット30の概略側面図である。図2及び図6に示すように、メンテナンスユニット30は、主走査方向(X方向)に移動可能なXステージ31と、Xステージ31の上面において用紙搬送方向(Y方向)に移動可能なワイピングユニット40と、Xステージ31の図2、6中左方側の面に固定された移動トレイ61とを有している。
Xステージ31は、用紙搬送方向に沿って延在していると共に、その用紙搬送方向に関する両端近傍において主走査方向に延在する一対のガイドレール32に摺動自在に支持されている。Xステージ31の用紙搬送方向に関する伸延長さは、用紙搬送方向に沿って並べられた4つのインクジェットヘッド2に跨る長さ以上である。また、Xステージ31は、その下部において、ガイドレール32と平行に、すなわち主走査方向に延在するボールネジ33と螺合している。ボールネジ33の端部に接続された駆動モータ34が、ボールネジ33を回転させることによって、Xステージ31が主走査方向に移動可能となっている。
Xステージ31に固定された移動トレイ61は、平面視において矩形状の板部材であり、廃インクトレイ62を支持している。したがって、廃インクトレイ62は、Xステージ31の移動に伴って、主走査方向に移動可能となっている。廃インクトレイ62は、上下方向に関して4つのインクジェットヘッド2と対向し得る広さの底面を有している。
ワイピングユニット40は、Yステージ41と、ワイパー45と、ホルダ46と、排出トレイ47とを有している。Yステージ41は、Xステージ31の上面に用紙搬送方向に延在するように敷設された一対のガイドレール42に摺動自在に支持されている。また、Yステージ41は、その内部においてガイドレール42と平行に、すなわち用紙搬送方向に延在するボールネジ43と螺合している。ボールネジ43の端部に接続された駆動モータ44が、ボールネジ43を回転させることによって、Yステージ41が用紙搬送方向に移動可能となっている。なお、図6に示すように、Yステージ41の上面は、廃インクトレイ62よりも上方に位置している。
ワイパー45は、ノズル面2aに付着したインクや紙粉等の異物を払拭するものであり、ゴムや樹脂などの弾性材料からなる矩形状の板部材である。ホルダ46は、Yステージ41の上面に固定されており、ワイパー45がノズル面2aに対して所定の角度で傾斜するように、ワイパー45を支持している。排出トレイ47は、ホルダ46と共にYステージ41の上面に固定されており、ワイパー45の下方端部近傍から廃インクトレイ62に向かって傾斜する傾斜面を有している。図2に示すように、ワイパー45の払拭部(ノズル面2aと当接して払拭する部分)は、インクジェットヘッド2の幅(用紙搬送方向に沿う長さ)より少し長く形成されている。ワイパー45によって拭き取られらインクは、排出トレイ47を介して廃インクトレイ62に移動することになる。
このように、ワイパー45を支持するホルダ46が、用紙搬送方向に移動可能なYステージ41に固定されており、また、Yステージ41が主走査方向に移動可能なXステージ31に支持されているため、ワイパー45は、用紙搬送方向及び主走査方向に関して移動可能になっている。
ここで、制御装置70について説明する。制御装置70は、例えば汎用のパーソナルコンピュータによって構成されている。かかるコンピュータは、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プリンタ1の全体の動作を制御する為のプログラムを含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、後述の各部71〜75(図7参照)が構築されている。
制御装置70の概略構成を示すブロック図である図7に示すように、制御装置70には、上述のドライバIC16、ポンプ17、及び駆動モータ34、44、52、60に加えて、タイマー65が接続されている。また、制御装置70は、用紙搬送制御部71と、インク吐出制御部72a及びパージ制御部72bを含むヘッド制御部72と、判断部73と、フレーム位置制御部74と、X方向移動制御部75a及びY方向移動制御部75bを含むワイパー制御部75とを備えている。
用紙搬送制御部71は、搬送機構13のベルトローラ6を駆動する駆動モータ6aを制御することによって、搬送機構13による用紙Pの搬送を制御する。
ヘッド制御部72のインク吐出制御部72aは、アクチュエータユニット21への駆動信号を生成するドライバIC16を制御することによって、インクジェットヘッド2の複数のノズルの吐出口10からのインクの吐出を個別に制御する。インク吐出制御部72aが、外部から供給される画像データに基づいてインク滴を吐出口10から吐出することで、用紙Pに画像が形成される。また、インク吐出制御部72aが、用紙Pへの画像形成とは別にインク滴を吐出口10から吐出することで、後述のフラッシング動作が行われることになる。また、パージ制御部72bは、ポンプ17を駆動することによって、マニホールド流路81、副マニホールド流路81a、及び個別インク流路95内のインクを加圧し、全ての吐出口10からインクを排出するパージ動作を実行する。
判断部73は、タイマー65によってカウントされた経過時間が所定時間を超えているか否かを判断する。ここで、タイマー65は、前回パージ制御部72bによってパージ動作が実行されてからの経過時間をカウントするものである。なお、判断部73における判断の基準となる所定時間とは、ノズル面2aに付着したインクが、単にワイパー45で払拭するだけでは除去が困難なほど増粘するのに掛かる時間であり、気温、湿度、インクの種類等によって適宜設定されるものである。
フレーム位置制御部74は、フレーム移動機構51の駆動モータ52を制御することで、フレーム3に固定されているインクジェットヘッド2及びインク吸収体19の高さ位置を制御する。本参考例では、フレーム位置制御部74による制御によって、退避位置、ワイプ位置、パージ位置および印刷位置の4つの異なる高さの位置に、フレーム3が配置される。
ワイパー制御部75は、インクジェットヘッド2に対するワイピングユニット40の相対移動を行うものであって、X方向移動制御部75aは、メンテナンスユニット30の主走査方向に延在するボールネジ33を駆動する駆動モータ34を制御することで、Xステージ31の移動を制御する。これにより、廃インクトレイ62及びワイピングユニット40の主走査方向に関する位置を制御できる。また、Y方向移動制御部75bは、メンテナンスユニット30の用紙搬送方向に延在するボールネジ43を駆動する駆動モータ44を制御することで、Yステージの移動を制御する。これにより、ワイピングユニット40の用紙搬送方向に関する位置を制御できる。
次に、図8〜図10を参照しつつ、プリンタ1で行われるメンテナンス方法の一例について説明する。図8は、メンテナンス時におけるプリンタ1の動作を示すフローチャートである。図9、10は、メンテナンス時におけるインクジェットヘッド2及びメンテナンスユニット30の動きを説明するための図である。
ここで、インクジェットヘッド2のメンテナンスとは、印刷を行う際に搬送機構13によって搬送される用紙Pから飛んだ紙粉や長時間インクを吐出していない吐出口10の近傍に付着した増粘したインク等を、ノズル面2aから除去するための一連の動作を意味する。インクジェットヘッド2のメンテナンスは、インクジェットプリンタ1の電源投入時、印刷開始前、ユーザからの指示があったときなどに開始される。
なお、メンテナンス開始前、すなわちメンテナンスが行われていない際には、メンテナンスユニット30は、廃インクトレイ62及びワイピングユニット40が、4つのインクジェットヘッド2のノズル面2aと対向しない待機位置に配置されている。待機位置は、インクジェットヘッド2の並びの側方で、図2に示すように、主走査方向に関して左方に隣接した位置である。また、このとき、ワイピングユニット40は、図2に示すように、用紙搬送方向の最も上流側に位置するインクジェットヘッド2の近傍に位置する状態となっている。
プリンタ1においてメンテナンスを行う際には、まず、フレーム位置制御部74の制御により、印刷位置に位置するインクジェットヘッド2を、図9(a)に示すように、上方に移動させる(S11)。より詳細には、インクジェットヘッド2のノズル面2aの高さ位置が、ワイパー45の先端の高さ位置よりも高くなる退避位置まで移動する。次に、判断部73によって、前回パージ動作が実行されてから所定時間が経過したか否かの判断を行う(S12:判断ステップ)。
ここで、ステップS12において所定時間が経過していないと判断された場合には(S12:NO)、X方向移動制御部75aの制御により、Xステージ31を図9中右方に向かって移動させ、ワイパー45がフラッシング位置に達する位置まで廃インクトレイ62及びワイピングユニット40を移動させる(S13)。フラッシング位置とは、図9(a)に示すように、ノズル面2aの吐出口10が形成された領域に対向する位置である。
その後、インク吐出制御部72aの制御により吐出口10からインクを吐出するフラッシング動作を行い、ワイパー45にインクを付着させる(S14:液体付着ステップ)。このとき、図9(b)に示すように、インク吐出制御部72aは、ノズル面2aにおいてワイパー45と対向する領域に配置された吐出口10のみからインクが吐出されるように制御する。そして、ワイパー45には、4つのインクジェットヘッド2のうち、このとき対向するインクジェットヘッド2である対象ヘッドから吐出されたインクが付着する。なお、このとき、インクジェットヘッド2が退避位置に配置されているため、ワイパー45の先端が、対象ヘッドのノズル面2aに接触することがない。
続いて、X方向移動制御部75aの制御により、再度Xステージ31を図9中右方に向かって移動させ、廃インクトレイ62及びワイピングユニット40を初期位置まで移動させる(S15)。初期位置とは、図9(c)に示すように、廃インクトレイ62が4つのインクジェットヘッド2のノズル面2aと対向すると共にワイパー45がノズル面2aと対向しない位置である。
次いで、フレーム位置制御部74の制御により、ノズル面2aの高さ位置がワイパー45の先端の高さ位置よりも僅かに低いワイプ位置にインクジェットヘッド2を移動させる。さらに、X方向移動制御部75aの制御により、図9(d)に示すように、Xステージ31を図中左方に向かって移動させる。これにより、ワイパー45は、対象ヘッドのノズル面2aに接触しつつ初期位置から待機位置まで移動し、ノズル面2aに付着した異物を拭き取る(S18:ワイピングステップ)。このとき、ステップS14においてワイパー45に付着したインクにより、ワイパー45はノズル面2a上を低摩擦状態で移動する。
一方、ステップS12において所定時間が経過したと判断された場合には(S12:YES)、X方向移動制御部75aの制御により、Xステージ31を図10中右方に向かって移動させ、廃インクトレイ62及びワイピングユニット40を初期位置まで移動させる(S16)。その後、図10(b)に示すように、フレーム位置制御部74の制御により、インクジェットヘッド2を退避位置よりも下方のパージ位置に移動させ、パージ制御部72bの制御により、パージ動作を実行する(S17:パージステップ)。このとき、吐出口10から排出されたインクは、廃インクトレイ62に落下し、廃インクトレイ62に落下したインクは、図示しないポンプによって吸引されて廃インクタンクに貯溜される。
このようにパージ動作を行うことによって、ノズル面2aに付着し時間の経過により増粘したインクを溶解することができる。また、ノズル面2aは、パージ動作により吐出口10から排出されたインクにより濡れた状態となる。
次いで、フレーム位置制御部74の制御により、インクジェットヘッド2をワイプ位置に移動させる。さらに、図10(c)に示すように、Xステージ31を図中左方に向かって移動させることによって、ワイパー45を対象ヘッドのノズル面2aに接触させつつ初期位置から待機位置まで移動させて、ノズル面2aに付着した異物を拭き取る(S18:ワイピングステップ)。このとき、ステップS17においてノズル面2aに付着したインクにより、ワイパー45はノズル面2a上を低摩擦状態で移動する。
なお、ワイピングステップ後、フレーム位置制御部74の制御により、フレーム3に取り付けられたインク吸収体19がワイパー45に接触する位置までフレーム3を降下させることによって、ワイパー45に付着したインクをインク吸収体19によって吸収する。
続いて、全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了したか否かの判断が行われる(S19)。ここで、まだ全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了していないと判断された場合には(S19:NO)、Y方向移動制御部75bの制御により、Yステージ41を用紙搬送方向に移動させる(S20)。より詳細には、図2に示すように、用紙搬送方向に関して最も上流側に位置するインクジェットヘッド2の近傍に位置していたワイピングユニット40が、用紙搬送方向に関して上流側から2番目に位置するインクジェットヘッド2の近傍まで移動するように、Yステージ41を移動させる。その後、ステップS12に戻って、再度、前回のパージ動作から所定時間が経過したか否かの判断が行われる。
一方、全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了したと判断された場合には(S19:YES)、メンテナンスを終了する。
すなわち、本参考例においては、用紙搬送方向に関して上流側に位置するインクジェットヘッド2から順番に対象ヘッドとされ、ステップS13〜S15、又はステップ16、17の動作が4回繰り返して行われ、全てのインクジェットヘッド2のメンテナンスが行われる。
以上のように、本参考例のインクジェットヘッド2のメンテナンス方法では、判断部73によって、前回のパージ動作から所定時間が経過していないと判断された場合には、フラッシング動作によって吐出されるインクをワイパー45に付着させる液体付着ステップ及びワイパー45によってノズル面2aを払拭するワイピングステップが行われ、所定時間が経過したと判断された場合には、全ての吐出口10からインクを排出させるパージ動作を行うパージステップ及びワイピングステップが行われる。したがって、前回のパージ動作から所定時間経過していない場合には、インクの使用量が比較的多いパージ動作を行わなくとも、フラッシング動作により吐出されワイパー45に付着したインクにより、ワイピングステップにおけるノズル面2aとワイパー45との間の摩擦を減らすことができる。よって、ワイパー45との摩擦によりノズル面2aが損傷するのを防ぎつつ、インクの消費量を削減することができる。一方、前回のパージ動作から所定時間が経過している場合には、パージ動作を実行することで増粘したインクを除去できる。
また、本参考例のインクジェットヘッド2のメンテナンス方法では、液体付着ステップにおいて、ノズル面2aにおける吐出口10が形成された領域に対向すると共に、ノズル面2aから離隔して配置されているワイパー45にインクを付着させ、その後ワイピングステップを行う。したがって、ワイパー45にインクを付着させた後にワイパー45をノズル面2aに接触させるので、ノズル面2aの損傷を確実に防ぐことができる。また、ワイパー45に対象ヘッドが吐出するインクとは異なる色のインクが付着していた場合でも、ワイピング前に付着するインクにより、異なる色のインクを洗い流し又は薄めることができる。したがって、ノズル面2aにおける混色を防ぐことができる。
本発明の実施の形態>
次に、図11〜13を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図11は、本実施の形態のメンテナンス時におけるプリンタ1の動作を示すフローチャートである。図12は、本実施の形態のメンテナンス時におけるインクジェットヘッド2及びメンテナンスユニット30の動きを説明するための図である。図13は、本実施の形態においてワイピングが行われる際のワイパー45の拡大図である。
本実施の形態のメンテナンス方法が参考例のメンテナンス方法と主に異なる点は、参考例では、判断部73によって所定時間が経過していなと判断された場合に、液体吐出ステップを行った後ワイピングステップを行うが、本実施の形態においては、液体吐出ステップ及びワイピングステップを同時に行う点である。また、図12に示すように、本実施の形態のプリンタには、主走査方向に関してワイパー45に対向する位置に設けられており、待機位置から初期位置に向かう方向(図中左方から右方に向かう方向)の気流を発生させるファン68を備えている。さらに、制御装置70は、ファン68の駆動を制御するファン制御部76を有している。プリンタ1のその他の構成については、参考例と同様であるので、同じ符号を付してその説明を省略することとし、以下メンテナンス方法について説明する。
まず、印刷位置に位置するインクジェットヘッド2を、図12(a)に示すように、退避位置まで移動させる(S21)。次に、判断部73によって、前回パージ動作が実行されてから所定時間が経過したか否かの判断を行い(S22:判断ステップ)、所定時間が経過していないと判断された場合には(S22:NO)、ワイパー45を待機位置から初期位置に向かって移動させる(S23)。そして、図12(b)に示すように、インクジェットヘッド2を退避位置からワイプ位置に移動させた後、図12(c)に示すように、インク吐出制御部72aの制御によりフラッシング動作を行いつつ、X方向移動制御部75aの制御によりワイパー45を待機位置まで移動させる(S24:液体付着ステップ及びワイピングステップ)。
より詳細には、このときインク吐出制御部72aは、アクチュエータの駆動周波数や1印字周期(副走査方向の印字解像度に対応する距離(すなわち、最小ドット間隔)だけ用紙Pが搬送されるのに要する時間)中のパルス数を制御することで、図13に示すように、ノズル面2aにおけるワイパー45の接触位置よりもワイパー45の移動方向(図中右方から左方に向かう方向)下流側にあって、ノズル面2aに直交する方向に関してワイパー45と対向する吐出口10からの単位時間当たりのインクの吐出量が、接触位置よりもワイパー45の移動方向上流側にある吐出口10からの単位時間当たりのインクの吐出量よりも多くなるように制御する。
また、ステップS24において液体付着ステップ及びワイピングステップが行われる際に、ファン制御部76の制御によりファン68が駆動され、図13中白抜き矢印で示すように待機位置から初期位置に向かう方向、すなわち黒塗り矢印で示すワイパー45の移動方向とは反対の方向の気流が生成される。この気流により、ワイパー45の接触位置よりもワイパー45の移動方向下流側の吐出口10から吐出されたインクは、ワイパー45に向けて押し流されてワイパー45に付着する。このようにしてワイパー45に付着したインクにより、ワイパー45はノズル面2a上を低摩擦状態で移動する。なお、接触位置よりも移動方向上流側にある吐出口10からのインク吐出によって、払拭動作によって吐出口10内に入り込む虞のある他の色のインクや異物が、完全に排出されることになる。
一方、ステップS22において所定時間が経過したと判断された場合には(S22:YES)、参考例のステップS16〜S18と同様に、ワイパー45を初期位置まで移動させた後(S25)、パージ動作を実行し(S26:パージステップ)、さらにワイパー45によってノズル面2aを払拭する(S27:ワイピングステップ)。
続いて、全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了したか否かの判断を行い(S28)、全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了していないと判断した場合には(S28:NO)、Yステージ41を用紙搬送方向に移動させ、ワイピングユニット40を隣接するインクジェットヘッド2の近傍へと移動させる(S29)。その後、ステップS22に戻って、再度、前回のパージ動作から所定時間が経過したか否かの判断が行われる。一方、全てのインクジェットヘッド2のワイピングが終了したと判断した場合には(S28:YES)、メンテナンスを終了する。
以上のように、本実施の形態では、参考例の場合と同様に、ワイパー45との摩擦によりノズル面2aが損傷するのを防ぎつつ、インクの消費量を削減することができる。
また、本実施の形態では、ワイパー45をノズル面2aに接触させた状態でワイパー45にインクを付着させ、液体付着ステップ及びワイピングステップを同時に行う。したがって、液体付着ステップ及びワイピングステップを別々に行う場合に比べて、メンテナンス時間を短縮することができる。
さらに、本実施の形態では、液体付着ステップにおいて、ワイパー45の移動方向とは反対の方向の気流がワイパー45に当てられる。したがって、気流により吐出口10から吐出されたインクを確実にワイパー45に付着させることができる。
加えて、本実施の形態では、液体付着ステップにおいて、ノズル面2aにおけるワイパー45の接触位置よりもワイパー45の移動方向下流側にある吐出口10からのインクの吐出量が、接触位置よりもワイパー45の移動方向上流側にある吐出口10からのインクの吐出量よりも多い。したがって、接触位置よりも移動方向下流側でワイパー45を十分に潤滑させることができる。また、接触位置よりも移動方向上流側では、インクの消費量を抑えつつノズルの吐出口10に形成されるメニスカス面を整えることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の実施の形態では、液体付着ステップにおいて、ワイパー45の移動方向とは反対の方向の気流を発生させる場合について説明したが、気流は発生させなくてもよい。
加えて、上述の参考例び実施の形態では、インクジェットプリンタ1の電源投入時、印刷開始前、ユーザからの指示があったときなどにインクジェットヘッド2のメンテナンスが行われる場合について説明したが、メンテナンスが行われるのはこのような場合に限定されるものではない。すなわち例えば、用紙Pへの印刷を複数枚連続して行う際に、所定枚数毎にメンテナンスが行われるようにしてもよい。この場合、連続して印刷される用紙Pの枚数をカウントするカウンターをさらに備えており、このカウンターによるカウント値に基づいてメンテナンスが実行される。これによると、連続して多数の用紙Pへの印刷を行う場合には、用紙Pからの紙粉がノズル面2aに多数付着するのでノズル面2aのワイピングが必要となるが、その都度パージ動作を実行する必要がない。したがって、インクの消費量を削減できる。
なお、本実施形態のメンテナンス方法では、全てのインクジェットヘッド2をワイパー45による払拭対象としているが、予め指定されたインクジェットヘッド2に対して上述のようなメンテナンス処理を行ってもよい。
本発明の参考例にかかるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略側面図である。 図1に示すインクジェットプリンタの要部の概略平面図である。 図1に示すインクジェットヘッドの平面図である。 図3の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3に示すインクジェットヘッドの部分断面図である。 図2に示すメンテナンスユニットの概略側面図である。 図1に示す制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示すインクジェットプリンタにおいてメンテナンスが行われる際のプリンタの動作を示すフローチャートである。 図1に示すインクジェットプリンタにおけるメンテナンス時(所定時間経過していない場合)のインクジェットヘッド及びメンテナンスユニットの動きを説明するための図である。 図1に示すインクジェットプリンタにおけるメンテナンス時(所定時間経過している場合)のインクジェットヘッド及びメンテナンスユニットの動きを説明するための図である。 本発明の実施の形態のメンテナンス時におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態のメンテナンス時におけるインクジェットヘッド及びメンテナンスユニットの動きを説明するための図である。 本発明の実施の形態においてワイピングが行われる際のワイパーの拡大図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
2 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
2a ノズル面
10 吐出口
17 ポンプ(圧力印加機構)
21 アクチュエータユニット
33 ボールネジ(相対移動機構)
34 駆動モータ(相対移動機構)
45 ワイパー
51 フレーム移動機構(直交移動機構)
68 ファン(気流発生機構)
73 判断部(判断手段)
72a インク吐出制御部(フラッシング制御手段)
72b パージ制御部(圧力印加制御手段)
74 フレーム位置制御部(直交移動制御手段)
75a X方向移動制御部(相対移動制御手段)

Claims (4)

  1. 複数のノズルの吐出口が形成されたノズル面及び前記ノズルから液体を吐出させるための吐出エネルギーを発生させるアクチュエータを有する液体吐出ヘッドと、
    前記ノズル面を払拭するワイパーと、
    前回の前記ノズルからの液体の吐出から所定時間が経過しているか否かを判断する判断手段と、
    前記ノズルから液滴を吐出するフラッシング動作が行われるように前記アクチュエータの駆動を制御するフラッシング制御手段と、
    前記ワイパー及び前記ノズル面を対向させつつ、前記液体吐出ヘッド及び前記ワイパーを前記ノズル面に沿って相対移動させる相対移動機構と、
    前記相対移動機構の駆動を制御する相対移動制御手段と、
    前記液体吐出ヘッド内の液体に外部から圧力を加える圧力印加機構と、
    全ての前記ノズルから液体が排出されるパージ動作が行われるように前記圧力印加機構の駆動を制御する圧力印加制御手段とを備えており、
    前記判断手段によって所定時間が経過していないと判断された場合には、前記ワイパーを前記ノズル面に接触させた状態で、前記フラッシング制御手段の制御により前記フラッシング動作を行うことで、前記ノズルから吐出された液滴を前記ワイパーに付着させ、さらに前記ワイパーを前記ノズル面と接触させた状態で、前記フラッシング制御手段の制御による前記フラッシング動作を行うと同時に、前記相対移動制御手段により前記液体吐出ヘッド及び前記ワイパーを相対移動させることによって、前記ノズル面を払拭するワイピングを行い、前記所定時間が経過したと判断された場合には、前記圧力印加制御手段の制御により前記パージ動作を行った後、前記相対移動制御手段の制御による前記ワイピングを行い、
    前記フラッシング制御手段は、前記ノズル面における前記ワイパーの接触位置よりも前記液体吐出ヘッドに対する前記ワイパーの相対移動方向の下流側にあって、前記ノズル面と直交する方向から見て少なくとも前記ワイパーと対向する1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量が、前記接触位置よりも前記相対移動方向の上流側にある1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量よりも多くなるように制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記フラッシング制御手段は、前記アクチュエータの駆動周波数、及び、1印字周期中のパルス数のいずれかを制御することにより、前記ノズル面における前記ワイパーの接触位置よりも前記相対移動方向の下流側にあって、前記ノズル面と直交する方向から見て少なくとも前記ワイパーと対向する1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量が、前記接触位置よりも前記相対移動方向の上流側にある1つの前記ノズルからの単位時間当たりの液体の吐出量よりも多くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記フラッシング動作が行われる際の前記相対移動方向とは反対の方向の気流を前記ワイパーに向けて発生させる気流発生機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドによる記録媒体への記録を複数枚連続して行う際に、所定枚数毎に、前記フラッシング制御手段の制御により前記フラッシング動作を行うことで、前記ノズルから吐出された液滴を前記ワイパーに付着させ、さらに前記相対移動制御手段の制御による前記ワイピングを行うことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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