JP2015223763A - 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015223763A
JP2015223763A JP2014109722A JP2014109722A JP2015223763A JP 2015223763 A JP2015223763 A JP 2015223763A JP 2014109722 A JP2014109722 A JP 2014109722A JP 2014109722 A JP2014109722 A JP 2014109722A JP 2015223763 A JP2015223763 A JP 2015223763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
liquid
wiper
wiping
pressure chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014109722A
Other languages
English (en)
Inventor
張 俊華
Junhua Zhang
俊華 張
金谷 美春
Yoshiharu Kanetani
美春 金谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014109722A priority Critical patent/JP2015223763A/ja
Publication of JP2015223763A publication Critical patent/JP2015223763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ノズル面を払拭するワイピング動作によりノズル内に混入した気泡を効率よく排出することが可能な液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法を提供する。【解決手段】ノズル面に開口したノズル37に連通する圧力室38、及び、該圧力室38内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーター33を有し、当該アクチュエーター33の作動によってノズル37から液体を噴射可能な液体噴射ヘッド6と、ノズル面を払拭するワイパー26と、を備え、メンテナンス駆動波形Pfによりアクチュエーター33を駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を行いながら、ワイパー26によりノズル面を払拭するワイピング動作を行う。【選択図】図7

Description

本発明は、インクジェット式記録装置などの液体噴射装置、これに搭載される液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法に関し、特に、ノズルが形成されたノズル面をワイパーにより払拭させるワイピング動作を行う液体噴射装置、これに搭載される液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
この種の液体噴射ヘッドを搭載する液体噴射装置は、ノズルが開口したノズル面を払拭するワイパー(払拭部材)を備えている(例えば、特許文献1)。そして、液体噴射装置は、所定時間が経過した後や記録動作が終了した際等に、このワイパーをノズル面に対して摺動させ、当該ノズル面を払拭するワイピング動作を行う。これにより、ノズル面に付着した液体(液体が固化したものも含む)やゴミ(記録用紙等から発生する紙粉や埃)等をノズル面から排除している。
特開2014−037133号公報
しかしながら、ワイピング動作においてノズル面を払拭させた際に、ワイパーが払拭した後のノズル面に開口したノズル内の液体に気泡が入り込むことがある。このような気泡は、時間と共にメニスカス近傍からノズルに連通する圧力室側へ移動してしまうため、排出することが困難となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズル面を払拭するワイピング動作によりノズル内に混入した気泡を効率よく排出することが可能な液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記ノズル面を払拭するワイパーと、を備え、
メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を行いながら、前記ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、ノズルメンテナンス動作を行いながらワイピング動作を行うので、ワイパーがノズル面を払拭した際に気泡がノズル内に混入したとしても、速やかに当該気泡を排出することができる。
上記構成において、前記メンテナンス駆動波形は、前記ノズルにおけるメニスカスを初期位置から前記圧力室側に積極的に引き込むことなく噴射側に押し出して当該ノズルから液体を噴射させる駆動波形である構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、メニスカスの引き込みにより気泡が圧力室側に移動することを抑制できる。このため、ノズル内の気泡をより効率よく排出することができる。
また、上記構成において、前記メンテナンス駆動波形は、前記ノズルにおけるメニスカスを初期位置から前記圧力室側に変化させてから噴射側に押し出して当該ノズルから液体を噴射させる駆動波形である構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、記録動作時にノズルから液体を噴射させる記録動作用の駆動波形もメンテナンス駆動波形として使用することができる。
さらに、上記各構成において、前記ノズルメンテナンス動作は、前記ワイピング動作において前記ワイパーが払拭した後のノズル面に開口したノズルについて噴射動作を行わせる構成を採用することが望ましい。
上記構成によれば、液体の無駄な消費を抑えつつノズル内部の気泡を排出することが可能となる。
また、本発明は、ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドの駆動方法であって、
ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作が行われている際に、メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を実行することを特徴とする。
さらに、本発明は、ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記ノズル面を払拭するワイパーと、を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
前記ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作が行われている際に、メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を実行することを特徴とする。
プリンターの内部構成を説明する正面図である。 プリンターの電気的な構成を説明するブロック図である。 記録ヘッドの内部構成を説明する断面図である。 フラッシング動作で用いられる駆動信号の構成を説明する波形図である。 フラッシング動作で用いられるその他の駆動信号の構成を説明する波形図である。 フラッシング動作においてノズルからインクが噴射される様子を説明する模式図である。 ワイピング動作を説明する模式図である。 その他の実施形態におけるワイピング動作を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1は、プリンター1の内部構成を説明する正面図、図2は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。本実施形態におけるプリンター1は、例えばコンピューター等の電子機器等の外部装置2と無線又は有線で電気的に接続されており、この外部装置2から記録用紙等の記録媒体(液体の着弾対象)に画像やテキストを印刷させるため、その画像等に応じた印刷データを受信する。このプリンター1は、プリンターコントローラー7とプリントエンジン13とを有している。液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッド6は、インクカートリッジ17(液体供給源)を搭載したキャリッジ16の底面側に取り付けられている。そして、当該キャリッジ16は、キャリッジ移動機構4によってガイドロッド18に沿って往復移動可能に構成されている。すなわち、プリンター1は、紙送り機構3によって記録媒体をプラテン12上に順次搬送すると共に、記録ヘッド6を記録媒体の幅方向(主走査方向)に相対移動させながら当該記録ヘッド6のノズル37(図3および図9参照)から本発明における液体の一種であるインクを噴射させて、記録媒体上に着弾させることにより画像等を記録する。なお、インクカートリッジ17がプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジ17のインクが供給チューブを通じて記録ヘッド6側に送られる構成を採用することもできる。
上記インクとしては、染料インクや顔料インク等種々のものを用いることができる。本実施形態においては、常温(例えば、25℃)の粘度η1が4.12〔mPa・s〕程度のインクが用いられる。また、常温の粘度η2が5.0〔mPa・s〕程度のインクを用いることもできる。いずれも密度については、1050〔g/cm3〕以上1100〔g/cm3〕以下の範囲であることが望ましく、粘度については、3〔mPa・s〕以上6〔mPa・s〕以下の範囲内にあるものが好適である。
プラテン12に対して主走査方向の一端側(図2右側)に外れた位置には、記録ヘッド6の待機位置であるホームポジションが設定されている。このホームポジションには、一端側から順にキャッピング機構20および、ワイピング機構22が設けられている。キャッピング機構20は、例えば、エラストマー等の弾性部材からなるキャップ25を有しており、当該キャップ25を記録ヘッド6のノズル面(ノズルプレート31)に対して当接させて封止した状態(キャッピング状態)あるいは当該ノズル面から離隔した待避状態に変換可能に構成されている。そして、ノズル面に対してキャッピングした状態でキャップ内の空間を負圧化(吸引)することで、ノズル37からインクをキャップ内に排出させるクリーニング動作を行うことができる。
本実施形態のワイピング機構22は、弾性部材からなるワイパー26(払拭部材)と、ワイパー26の基端側(下端側)に配置されるフラッシングボックス23とを備えている。ワイパー26は、払拭方向(本実施形態では主走査方向あるいはノズル列方向)に対して交差する方向(副走査方向)における幅がノズル面の同方向における幅よりも広く形成された薄板状の部材である。このワイパー26の基端部であってフラッシングボックス23より下方には、ワイパー駆動源24(図2参照)が配置されている。このワイパー駆動源24の駆動により、ワイパー26は記録ヘッド6のノズル面に対して当接した状態と、当該ノズル面から離隔した待避状態とに変換可能になっている。なお、ワイパー26としては、種々の構成のものを採用することができる。例えば、樹脂等からなるブレード本体の表面に撥水膜を形成したものや、ノズル面との接触部が布からなる布ワイパー等を採用することができる。
ノズル面を払拭するワイピング動作は、ワイパー駆動源24の駆動によりワイパー26をノズル面に当接した状態で、記録ヘッド6を相対的に移動させる。これにより、ノズル列の一方から他方に向けてワイパー26が摺動して、ノズル面を払拭することができる。本発明に係るワイピング動作は、フラッシング動作と同時に行われる。このワイピング動作に関しては、後述する。なお、副走査方向にノズル列が延在した記録ヘッドを採用することもできる。この場合、ワイパーをノズル面に当接させた状態で、当該ワイパーが副走査方向(ノズル列方向)に沿って移動するように構成される。要は、ワイパーまたは記録ヘッドの何れかを移動させることでワイパーを記録ヘッドに対して相対的に移動させて、当該ワイパーによりノズル面をノズル列方向に払拭させる構成であればどのような構成であってもよい。
フラッシングボックス23は、ワイピング動作と共に行われる、記録ヘッド6のノズル37からインクを強制的に噴射させるフラッシング動作(ノズルメンテナンス動作の一種)の際に噴射されたインクを受けるトレイ状の部材である(図7参照)。なお、本実施形態のフラッシングボックス23は、上下方向(ワイパー26の進退方向)の位置が固定されているが、ワイパー駆動源24の駆動によりワイパー26と共に上下方向に移動する構成を採用することもできる。また、フラッシングボックス23の内部にインクを捕集するスポンジ等の多孔質部材を配置することもできる。さらに、本実施形態のフラッシングボックス23は、ワイピング動作とは別に、例えばプリンター1の電源が投入されてから記録動作に先立ってノズル37内や圧力室38内の増粘したインクや気泡を排出するために行われるフラッシング動作の際においても、噴射されたインクを受けるように構成されている。なお、本実施形態のフラッシングボックス23とは別に、例えばワイピング機構とはプラテンを挟んで主走査方向の反対側にフラッシングボックスを設け、当該フラッシングボックスにより前記したプリンターの電源投入時等に行われるフラッシング動作の際に噴射されるインクを受けるようにしてもよい。
プリンターコントローラー7は、プリンター1の各部の制御を行う制御ユニットである。本実施形態におけるプリンターコントローラー7は、インターフェース(I/F)部8と、制御部9と、記憶部10と、駆動信号生成部11と、を有する。インターフェース部8は、外部装置2からプリンター1へ印刷データや印刷命令を送ったり、プリンター1の状態情報を外部装置2側に出力したりする際にプリンター1の状態データの送受信を行う。制御部9は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。記憶部10は、制御部9のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。制御部9は、記憶部10に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。また、本実施形態における制御部9は、外部装置2からの印刷データに基づき、記録動作時にどのノズル37からどのタイミングでインクを噴射させるかを示す噴射データを生成し、当該噴射データを記録ヘッド6のヘッド制御部15に送信する。さらに、本実施形態における制御部9は、ワイピング動作及びフラッシング動作を行う制御手段として機能する。
駆動信号生成部11(駆動波形生成手段)は、記録媒体に対してインクを噴射して画像等を記録するための駆動パルスを含む駆動信号を発生する。また、本実施形態における駆動信号生成部11は、メンテナンス駆動波形(フラッシングパルスPf)を含むメンテナンス用駆動信号(フラッシング用駆動信号COM)を発生可能に構成されている。フラッシング用駆動信号の詳細については後述する。
次に、プリントエンジン13について説明する。このプリントエンジン13は、図2に示すように、紙送り機構3、キャリッジ移動機構4、リニアエンコーダー5、ワイパー駆動源24、及び、記録ヘッド6等を備えている。キャリッジ移動機構4は、記録ヘッド6が取り付けられたキャリッジ16と、このキャリッジ16を、タイミングベルト等を介して走行させる駆動モーター(例えば、DCモーター)等からなり(図示せず)、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6を主走査方向に移動させる。紙送り機構3は、紙送りモーター及び紙送りローラー等(いずれも図示せず)からなり、記録媒体をプラテン12上に順次送り出して副走査を行う。また、リニアエンコーダー5は、キャリッジ16に搭載された記録ヘッド6の走査位置に応じたエンコーダパルスを、主走査方向における位置情報としてプリンターコントローラー7に出力する。プリンターコントローラー7は、リニアエンコーダー5側から受信したエンコーダパルスに基づいて記録ヘッド6の走査位置(現在位置)を把握することができる。ワイパー駆動源24は、ワイピング動作時にワイパー26を上昇させてノズル面に当接させる機構であり、例えばDCモーター等からなる。
図3は、記録ヘッド6の内部構成を説明する要部断面図である。
本実施形態における記録ヘッド6は、ノズルプレート31、流路基板32、および、圧電素子33等から概略構成され、これらの部材を積層した状態でケース35に取り付けられている。ノズルプレート31は、ドット形成密度に対応したピッチで複数のノズル37を列状に開設したシリコン単結晶基板からなる部材である。本実施形態では、並設された複数のノズル37から構成されるノズル列(ノズル群の一種)がノズルプレート31に2列並設されている。また、本実施形態のノズル列は、主走査方向に沿って並設されている。そして、このノズルプレート31のインクが噴射される側の面が、ノズル面に相当する。
上記ノズル37は、ドライエッチングにより内径が異なる複数段の円筒状に形成されている。本実施形態におけるノズル37は、後述する圧力室38側の第1のノズル部37aと、噴射側の第2のノズル部37bとにより2段構造となっている(図6参照)。そして、第1のノズル部37aの内径は、第2のノズル部37bの内径よりも大きく設定されている。より具体的には、第2のノズル部37bの内径が20〔μm〕であるのに対し、第1のノズル部37aの内径は45〔μm〕となっている。また、第2のノズル部37bの中心軸方向の長さが30〔μm〕、第1のノズル部37aの中心軸方向の長さは40〔μm〕となっている。なお、ノズルプレート31としては、シリコン単結晶基板に限られず、例えばステンレス鋼等の金属板より構成することもできる。また、ノズル37としては、内径が一定な円筒状のストレート部を噴射側に少なくとも有するものであればよく、ノズル全体の内径が一定のもの(円筒状のノズル)や、第1のノズル部37aに対応する部分の内径が噴射側から圧力室側に向けて拡大するテーパー形状のもの等を採用することもできる。
流路基板32は、複数の隔壁で区画された圧力室38が各ノズル37に対応して複数形成されている。この流路基板32における圧力室38の列の外側には、共通液室39の一部を区画する共通液室39が形成されている。この共通液室39は、インク供給口43を介して各圧力室38と個々に連通している。また、共通液室39には、インクカートリッジ17側からのインクがケース35のインク導入路42を通じて導入される。流路基板32のノズルプレート31側とは反対側の上面には、弾性膜40を介して圧電素子33(アクチュエーターの一種)が形成されている。圧電素子33は、金属製の下電極膜と、例えばチタン酸ジルコン酸鉛等からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜(何れも図示せず)とを順次積層することで形成されている。この圧電素子33は、所謂撓みモードの圧電素子であり、圧力室38の上部を覆うように形成されている。本実施形態において、2列のノズル列に対応して2列の圧電素子列が、ノズル列方向で見て圧電素子33が互い違いとなる状態でノズル列に直交する方向に並設されている。各圧電素子33は、配線部材41を通じて駆動信号が印加されることにより変形する。これにより、当該圧電素子33に対応する圧力室38内のインクに圧力変動が生じ、このインクの圧力変動を制御することによりノズル37からインクが噴射される。
本発明に係るプリンター1では、例えば記録媒体に対する記録動作が終了した際や所定時間が経過した後等に、圧電素子33を駆動して噴射動作を行わせるフラッシング動作を行いながら、ワイパー26によりノズル面を払拭するワイピング動作を行う点に特徴を有している。換言すると、ワイピング動作を行いながらフラッシング動作を行う点に特徴を有している。以下、この点について説明する。
まず、フラッシング動作について説明する。本実施形態におけるフラッシング動作は、ワイピング動作においてノズル37の内部(メニスカス近傍)に発生した気泡を排出することを目的とするノズルメンテナンス動作であり、プリンター1の電源が投入されてから記録動作に先立ってノズル37内や圧力室38内の増粘したインクや気泡を排出するために行われるフラッシング動作とは異なるものである。ここで、フラッシング動作における噴射動作は、ノズル37からインクが実際に噴射されるか否かに拘わらず、フラッシングパルスPfにより圧電素子33を駆動して圧力室38内に圧力変動を生じさせる動作を意味する。
図4は、フラッシング動作で用いられるフラッシング用駆動信号に含まれるフラッシングパルスPfの構成を説明する波形図である。本実施形態におけるフラッシングパルスPfは、ノズル37におけるメニスカスを初期位置(圧電素子33)から圧力室38側に積極的に引き込むことなく噴射側に押し出してインクを噴射させるメンテナンス駆動波形の一種である。より具体的に説明すると、本実施形態におけるフラッシングパルスPfは、収縮要素p1と、収縮維持要素p2と、膨張要素p3と、からなる。収縮要素p1は、基準電位Vbから収縮電位VHまで電位がプラス側に比較的急峻な勾配で変化する波形要素である。ここで、基準電位Vbが圧電素子33に印加されている状態は初期状態(基準状態)であり、この初期状態におけるノズル37内のメニスカスの位置は本発明における初期位置に相当する。この初期位置にあるメニスカスは、ノズル37における噴射側(圧力室38とは反対側)の開口付近(やや圧力室38寄り)に位置する。本実施形態では、基準電位Vbから収縮電位VHまでの電位差Vdおよび収縮要素p1の電位変化の勾配は、上記構成の記録ヘッド6で噴射可能な最大量のインクをノズル37から噴射させ得るように設定されている。収縮維持要素p2は、収縮電位VHを所定時間維持する波形要素である。そして、膨張要素p3は、収縮電位VHから基準電位Vbまで電位が十分に緩やかな勾配で変化する波形要素である。
図6は、フラッシング動作においてノズル37からインクが噴射される様子を説明する模式図(ノズル37の断面図)である。図6(a)は、上記の初期状態を示している。この状態において、ノズル37における第2のノズル部37bの内部のインクには気泡Bが滞留している。このようなノズル37への気泡Bの混入は、ワイピング動作においてワイパー26がノズル37(詳しくはノズル37の開口縁)を通過した際に生じやすい。上記のように構成されたフラッシングパルスPfがこのノズル37に対応する圧電素子33に印加されると、収縮要素p1により圧電素子33が圧力室38の内側(ノズルプレート31に近接する側)に撓む。これに伴い、圧力室38は基準電位Vbに対応する基準容積から収縮電位VHに対応する収縮容積まで急激に収縮される。これにより、圧力室38内のインクが加圧されて、初期位置にあるメニスカスがノズル軸方向に沿って噴射側に急激に押し出され、液柱のように伸びる(図6(b))。この際、メニスカス近傍の気泡Bは、ノズル37内のインクに追従して噴射側に押し出される。このとき、気泡Bは、圧力室38の内圧の上昇に伴って収縮する。
圧力室38の収縮状態は、収縮維持要素p2によって一定時間維持される。この間には、噴射側に押し出された液柱の後端部分がメニスカスと分離して、気泡Bを含んだ状態で、フラッシングボックス23に向けて飛翔する(図6(c))。収縮維持要素p2の後、続いて膨張要素p3が印加されることにより、圧電素子33が基準電位Vbに対応する状態まで収縮する。これに伴い、圧力室38は、収縮容積から基準電位Vbに対応する基準容積まで緩やかに膨張して復帰する。これにより、メニスカスが初期位置まで次第に復帰する。このフラッシングパルスPfによりノズル37から噴射されるインクの1滴あたりの重量は、約10〔ng〕である。これに対し、記録媒体に対して画像等を記録する際にノズル37から噴射されるインク1滴あたりの重量は、約7〔ng〕である。フラッシングパルスPfにおいて、膨張要素p3は、収縮要素p1と比較して電位の変化が緩やかであるため、この膨張要素p3により圧電素子33が駆動して圧力室38内に生じる圧力変化も比較的緩やかである。このため、噴射動作後の残留振動も比較的低く抑えることができる。
ここで、ワイピング動作において発生する気泡Bを排出するためには、気泡Bが発生してからできるだけ早くフラッシング動作を行うことが肝要となる。例えば、ノズル37の軸方向においてメニスカスから圧力室側に35〔μm〕の範囲に気泡Bが位置していれば、フラッシングパルスPfによるフラッシング動作によって当該気泡Bを排出することができる。しかしながら、ズル37の軸方向においてメニスカスから35〔μm〕の範囲を超えて気泡Bが遠ざかってしまうと、フラッシング動作によっても気泡Bを排出することが困難となってしまう。
ここで、ノズル37内の気泡Bに働く浮力は、気泡Bの直径をr、インクの密度をρ、重力加速度をgとして、アルキメデスの定理より、以下の式(1)で表される。
F=4πrρg/3 …(1)
次に、気泡Bに働く抵抗力は、インクの粘度をη、気泡Bの速度(ノズル内壁による流路抵抗を無視した場合の速度(無限液中速度))をUとして、以下の式(2)で表される。
F=6πηrV …(2)
式(1)および式(2)より、インク内の気泡Bの浮上速度Uは、以下の式(3)で表される。
U=4.5rρg/η …(3)
なお、ノズル37内における気泡Bの浮上速度uは、ノズル37の内径をd、λ=r/dとして、以下のCliftら提案の式(4)またはWallis提案の式(5)で表すことができる。
u/U=(1−λ3/2 for λ<0.6 …(4)
u/U=(1.13exp(−λ) for λ<0.6 …(5)
例えば、d=20〔μm〕、r=10〔μm〕とすると、λ=0.5となり、第2のノズル部37bにおける気泡Bの浮上速度uは、
式(4)より u=0.650×U=9.42〔μm/s〕
式(5)より u=0.685×U=9.94〔μm/s〕
となる。
したがって、メニスカスに気泡が混入してから、圧力室38側に35〔μm〕移動する時間tは、
式(4)より t=35/u=3.72〔s〕
式(5)より t=35/u=3.52〔s〕
となる。
このため、仮にワイピング動作において気泡が混入したとすれば、この気泡をより確実に排出するためには、ノズル37(ノズル37の開口縁)をワイパー26が通過してから約3.5〔s〕以内にフラッシングパルスPfによるフラッシング動作を行う必要がある。本実施形態においては、ワイパー26がノズル37を通過してからの時間を可及的に短くするべく、ワイピング動作を行いながらフラッシング動作を行っている。
図7は、ワイピング動作を行いながらフラッシング動作を行う様子を説明する模式図である。ワイピング動作は、キャリッジ移動機構4の駆動によりキャリッジ16に取り付けられた記録ヘッド6をワイピング機構22の上方に移動させて行う。まず、図7(a)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させると共に、ワイパー駆動源24の駆動によりワイパー26をノズル面(ノズルプレート31)側に移動させる。この際、フラッシングボックス23上のノズル37からフラッシング動作を開始し、フラッシングボックス23に向けてインクIdを噴射する。この噴射されたインクIdは、フラッシングボックス23内に着弾して捕集される。なお、フラッシング動作は、ワイパー26がノズル面に当接してから開始してもよいし、当接する前から開始してもよい。そして、図7(a)に示すように、ワイパー26をノズル面(ノズルプレート31)の一側の端部に当接させてワイピング動作を開始する。次に、図7(b)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させてワイパー26によりノズル面を払拭させながら、フラッシング動作によりワイパー26の前後のノズル37からインクIdを噴射させる。すなわち、ワイパー26の前後のノズル37に対してフラッシング動作が行われる。これにより、ワイパー26が通過した直後のノズル37からインクIdの噴射が行われる。その後、図7(c)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させて、ワイパー26をノズル面の他側の端部まで移動させて、ワイピング動作を終了する。各ノズル37は、ワイピング動作が終了するまでにフラッシング動作が行われる。
なお、ワイパー26が通過中のノズル37、すなわちワイパー26と重なったノズル37からは、インクIdが噴射されないようにタイミングが調整されている。また、フラッシング動作によるインクの噴射は、ワイパー26が通過した直後から3回行われることが望ましい。この点に関し、詳しくは後述する。さらに、ワイピング動作が終了してからフラッシング動作を継続する構成を採用してもよい。
これにより、ワイパー26がノズル面を払拭した際に気泡がノズル37内に混入したとしても、速やかに当該気泡を排出することができる。すなわち、ワイパー26がノズル37を通過した直後にフラッシングパルスPfによるフラッシング動作を行うので、ワイパー26の通過により発生した気泡が浮力によって圧力室38側に移動してしまう前に、フラッシング動作によって当該気泡を排出することができる。これにより、フラッシング動作による噴射動作の回数を減らすことができ、インクを無駄に消費することを抑制できる。その結果、ワイピング動作により発生した気泡を効率よく排出することができる。
また、本実施形態では、ノズル37におけるメニスカスを初期位置から圧力室38側に引き込んで、その後インクを噴射させるフラッシングパルスをフラッシング動作用の駆動波形として採用していないため、メニスカスの引き込みにより気泡Bが圧力室38側に移動することを抑制できる。例えば、ノズル37におけるメニスカスを初期位置から圧力室38側に引き込むと、メニスカス近傍の気泡Bも圧力室38側に移動する。また、このときの圧力室38内の内圧の減少に伴って気泡Bが膨張する。ここで、上記式(3)より、気泡Bが大きいほど、その浮上速度が上昇することがわかる。このため、気泡Bが浮上してメニスカス近傍から圧力室38側に離れてしまう虞がある。これに対して、本実施形態のフラッシングパルスPfは、ノズル37におけるメニスカスを初期位置から圧力室38側に積極的に引き込むことなくインクを噴射させるので、フラッシング動作において圧力室38内の急激な減圧を避けて気泡Bが膨張することによる浮上を抑制することができる。
なお、前のフラッシングパルスPfの終端(膨張要素p3の終端)から次のフラッシングパルスPfの始端(収縮要素p1の始端)までの時間は、圧力室38内のインクに生じる振動(圧力波)のヘルムホルツ振動周期(固有振動周期)Tc以上となるように設定されることが望ましい。これにより、前の噴射動作により生じた残留振動が概ね収束している状態で次の噴射動作が行われるので、気泡Bが不必要に膨張・収縮することが低減される。このため、気泡Bが浮力により圧力室38側に移動することが抑制され、気泡排出性を高めることができる。また、フラッシング動作は、ワイピング動作においてワイパー26が通過してから上記間隔で噴射動作を3回行うことが望ましい。上記間隔で噴射動作を3回行うことで、ノズル37内の気泡を概ね排出することができる。例えば、ノズル37の内壁に気泡が付着していて、1回目の噴射動作によりノズル37からインクを噴射させなかったとしても、1回目の噴射動作でインクが噴射側に押し出されるので、このインクの動きにより気泡がノズル内壁から離れて動きやすくなり、2回目、3回目の噴射動作により、気泡Bをインクと共にノズル37から排出させることができる。なお、ノズル37内のインクの気泡をより効果的に排出するには、本実施形態のようにフラッシングパルスPfにより3回噴射動作を行うことが望ましいが、例えば、3回の噴射動作のうち少なくとも最初の噴射動作をフラッシングパルスPfで行い、残りを他の駆動パルス、具体的には後述する一般的なフラッシングパルスPf′あるいは通常の記録動作で使用される駆動パルス等を用いて行う構成を採用することもできる。また、フラッシング動作においては、3回の噴射動作には限られず、4回以上とすることも可能である。この場合、4回目以降の駆動パルスは、フラッシングパルスPfでも他の駆動パルスでも良い。
ここで、上記Tcは、ノズル37、圧力室38、インク供給口43、及び圧電素子33等の各構成部材の形状、寸法、及び剛性などにより、記録ヘッド6毎に固有に定まる。この固有の振動周期Tcは、例えば、次式(1)で表すことができる。
Tc=2π√[〔(Mn×Ms)/(Mn+Ms)〕×Cc] …(6)
但し、式(4)において、Mnはノズル37におけるイナータンス、Msはインク供給口43におけるイナータンス、Ccは圧力室38のコンプライアンス(単位圧力あたりの容積変化、柔らかさの度合いを示す。)である。また、上記式(6)において、イナータンスMとは、流路における液体の移動し易さを示し、換言すると、単位断面積あたりの液体の質量である。そして、流体の密度をρ、流路の流体の流下方向と直交する面の断面積をS、流路の長さをLとしたとき、イナータンスMは次式(7)で近似して表すことができる。
M=(ρ×L)/S …(7)
なお、上記Tcは、上記式(6)で規定されるものに限られず、記録ヘッド6の圧力室38が有している振動周期であればよい。
ところで、上記した実施形態では、ワイパー26が払拭する前のノズル面に開口したノズル37からもインクを噴射したが、これには限られない。例えば、図8に示すその他の実施形態では、ワイパー26が払拭する前のノズル面に開口したノズル37からは噴射動作を行わずに、ワイパー26が払拭した後のノズル面に開口したノズル37について噴射動作を行うように構成されている。
具体的には、図8(a)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させると共に、ワイパー駆動源24の駆動によりワイパー26をノズル面側に移動させ、ワイパー26をノズル面の一側の端部に当接させてワイピング動作を開始する。この際、リニアエンコーダー5からのエンコーダパルス(位置情報)によって検出された記録ヘッド6の位置から、ワイパー26とノズル37との相対位置を算出し、ワイパー26が通過していないノズル37は、フラッシング動作を行わない。次に、図8(b)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させてワイパー26によりノズル面を払拭させながら、ワイパー26が通過したノズル37から順次フラッシング動作によるインクIdの噴射を開始する。すなわち、ワイパー26の進行方向における後側のノズル37に対してフラッシング動作が行われる。これにより、ワイパー26が通過した直後のノズル37からインクIdの噴射が行われる。その後、図8(c)に示すように、記録ヘッド6を相対的に移動させて、ワイパー26をノズル面の他側の端部まで移動させて、ワイピング動作を終了する。なお、その他の構成は、上記した実施形態と同じであるため、説明を省略する。
このように、本実施形態では、気泡の混入の虞があるワイパー26が通過した後のノズル37のみフラッシング動作を行うように構成しているので、インクの無駄な消費を抑えつつノズル37内部の気泡を排出することが可能となる。
また、フラッシング動作においては、上記フラッシングパルスPfには限られず従来の一般的なフラッシング動作に用いられるフラッシングパルスPf′を採用することもできる。その他の実施形態として、従来のフラッシングパルスPf′の構成を説明する。このフラッシングパルスPf′は、図5に示すように、予備膨張要素p11と、膨張維持要素p12と、収縮要素p13と、収縮維持要素p14と、膨張要素p15と、からなる。予備膨張要素p11は、基準電位Vb′から膨張電位VL′まで電位がマイナス側に変化する波形要素である。膨張維持要素p12は、膨張電位VL′を所定時間維持する波形要素である。収縮要素p13は、膨張電位VL′から収縮電位VH′まで電位がプラス側に比較的急峻な勾配で変化する波形要素である。収縮維持要素p14は、収縮電位VH′を所定時間維持する波形要素である。膨張要素p15は、収縮電位VH′から基準電位Vb′まで電位がマイナス側に再度変化する波形要素である。すなわち、このフラッシングパルスPf′は、ノズル37からインクを噴射させる前に、まず、予備膨張要素p11により圧力室38を膨張させて、メニスカスを圧力室38側に大きく引き込む。そして、その後、収縮要素p13により圧力室38が収縮し、ノズル37からインクが噴射される。
このフラッシングパルスPf′は、上記フラッシングパルスPfと比較して気泡排出性は劣るものの、フラッシング動作を行いながらワイピング動作を行うことで、ワイパー26が通過した直後のノズル37から速やかにインクの噴射を行うことができるため、当該気泡を排出することができる。もっとも、気泡の排出性に関しては、上記したように従来のフラッシングパルスPf′よりもフラッシングパルスPfの方が望ましい。一方で、従来のフラッシングパルスPf′は、記録動作時にノズル37からインクを噴射させる記録動作用の駆動波形として使用することができる。これにより、駆動波形を共通化させることで、省電力に寄与することができる。また、フラッシングパルスPfとフラッシングパルスPf′とを混在させてフラッシング動作を行うこともできる。この場合、上述したように、フラッシング動作において少なくとも最初に圧電素子33に印加される駆動パルスをフラッシングパルスPfとすることが望ましい。
なお、上記実施形態では、アクチュエーターとして、所謂撓み振動型の圧電素子33を例示したが、これには限られず、例えば、所謂縦振動型の圧電素子を採用することも可能である。この場合、上記実施形態で例示したフラッシングパルスPf、Pf′に関し、電位の変化方向、つまり上下が反転した波形となる。
また、アクチュエーターとしては圧電素子には限らず、静電気力を利用して圧力室の容積を変動させる静電アクチュエーター等の各種アクチュエーターを用いる場合にも本発明を適用することができる。
そして、本発明は、ノズル内の気泡を排出させるフラッシング動作を行う液体噴射装置であれば、上記のプリンターに限らず、プロッター、ファクシミリ装置、コピー機等、各種のインクジェット式記録装置、あるいは、着弾対象の一種である布帛(被捺染材)に対して液体噴射ヘッドからインクを着弾させて捺染を行う捺染装置、または、記録装置以外の液体噴射装置、例えば、ディスプレイ製造装置、電極製造装置、チップ製造装置等にも適用することができる。
1…プリンター,6…記録ヘッド,9…制御部,11…駆動信号生成部,20…キャッピング機構,22…ワイピング機構,23…フラッシングボックス,25…キャップ,26…ワイパー,31…ノズルプレート,33…圧電素子,37…ノズル,38…圧力室

Claims (6)

  1. ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記ノズル面を払拭するワイパーと、を備え、
    メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を行いながら、前記ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作を行うことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記メンテナンス駆動波形は、前記ノズルにおけるメニスカスを初期位置から前記圧力室側に積極的に引き込むことなく噴射側に押し出して当該ノズルから液体を噴射させる駆動波形であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記メンテナンス駆動波形は、前記ノズルにおけるメニスカスを初期位置から前記圧力室側に変化させてから噴射側に押し出して当該ノズルから液体を噴射させる駆動波形であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  4. 前記ノズルメンテナンス動作は、前記ワイピング動作において前記ワイパーが払拭した後のノズル面に開口したノズルについて噴射動作を行わせることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドの駆動方法であって、
    ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作が行われている際に、メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を実行することを特徴とする液体噴射ヘッドの制御方法。
  6. ノズル面に開口したノズルに連通する圧力室、及び、該圧力室内の液体に圧力変動を生じさせるアクチュエーターを有し、当該アクチュエーターの作動によって前記ノズルから液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
    前記ノズル面を払拭するワイパーと、を備えた液体噴射装置の制御方法であって、
    前記ワイパーにより前記ノズル面を払拭するワイピング動作が行われている際に、メンテナンス駆動波形によりアクチュエーターを駆動して噴射動作を行わせるノズルメンテナンス動作を実行することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
JP2014109722A 2014-05-28 2014-05-28 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法 Pending JP2015223763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014109722A JP2015223763A (ja) 2014-05-28 2014-05-28 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014109722A JP2015223763A (ja) 2014-05-28 2014-05-28 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015223763A true JP2015223763A (ja) 2015-12-14

Family

ID=54840914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014109722A Pending JP2015223763A (ja) 2014-05-28 2014-05-28 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015223763A (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003145729A (ja) * 2001-08-29 2003-05-21 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2003341053A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置及び画像形成装置
JP2005246976A (ja) * 2001-08-29 2005-09-15 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2006212863A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置、及びインクジェット記録ヘッドのノズル面の清掃方法
JP2007268804A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2008080797A (ja) * 2006-08-28 2008-04-10 Brother Ind Ltd 液滴吐出ヘッド及びこれを備えた液滴吐出装置
US20100053259A1 (en) * 2008-08-28 2010-03-04 Hewlett-Packard Development Company Lp Movable web support and cap
JP2010046815A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Brother Ind Ltd 液体吐出ヘッドのメンテナンス方法、及び液体吐出装置
JP2013111897A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置
JP2013163303A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013180440A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003145729A (ja) * 2001-08-29 2003-05-21 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2005246976A (ja) * 2001-08-29 2005-09-15 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2003341053A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置及び画像形成装置
JP2006212863A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置、及びインクジェット記録ヘッドのノズル面の清掃方法
JP2007268804A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2008080797A (ja) * 2006-08-28 2008-04-10 Brother Ind Ltd 液滴吐出ヘッド及びこれを備えた液滴吐出装置
JP2010046815A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Brother Ind Ltd 液体吐出ヘッドのメンテナンス方法、及び液体吐出装置
US20100053259A1 (en) * 2008-08-28 2010-03-04 Hewlett-Packard Development Company Lp Movable web support and cap
JP2013111897A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置
JP2013163303A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013180440A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Brother Industries Ltd インクジェット記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3061608B1 (en) Liquid ejecting apparatus
US9475280B2 (en) Liquid ejecting apparatus, control method of liquid ejecting head, and control method of liquid ejecting apparatus
JP2008168565A (ja) 流体噴射装置
JP2011073390A (ja) 液体噴射装置
JP2016000475A (ja) 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法
JP4241838B2 (ja) 液体噴射装置のフラッシング方法、及び液体噴射装置
JP2012148534A (ja) 液体噴射装置
JP4379477B2 (ja) 液体噴射装置のフラッシング方法
US9492997B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2005041039A (ja) 画像形成装置
JP2012171261A (ja) 液体噴射装置
JP6063108B2 (ja) 液体噴射装置、および、その制御方法
JP6307904B2 (ja) 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法
JP2021030520A (ja) インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタの制御方法
JP6277706B2 (ja) 液体噴射装置、および、液体噴射装置の制御方法
JP2011207078A (ja) 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法
JP2017159565A (ja) 液体吐出ヘッド、および、液体吐出装置
JP6512036B2 (ja) 液体吐出装置
US20120256986A1 (en) Liquid ejecting apparatus and method of controlling liquid ejecting apparatus
JP2011104916A (ja) 液体噴射装置
JP2015223763A (ja) 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法
JP6048098B2 (ja) 液体吐出ヘッドの駆動方法及び画像形成装置
JP2014193558A (ja) 液体噴射装置
JP6071039B2 (ja) 画像形成装置
JP2015229343A (ja) 液体噴射装置、液体噴射ヘッドの制御方法、および、液体噴射装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180816

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190129