JP2013220714A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用シート10は、シートバック14に対し初期位置からポップアップ位置へ移動可能に設けられたポップアップバー18と、作動されることでポップアップバー18を初期位置からポップアップ位置に移動させるインフレータ26と、上端部がポップアップバー18に接続されると共にシートバック14の側部に収納されガス供給を受けて着座乗員の肩部及び胸部の側方で膨張展開されるサイドエアバッグ36と、車両の衝突を検知又は予測した場合にサイドエアバッグ36の膨張展開の開始に先行して又はサイドエアバッグ36の膨張展開の開始と同時に、ポップアップバー18の初期位置からポップアップ位置への移動が開始されるようにインフレータ26を作動させる側突ECU44とを備えている。
【選択図】図1
Description
車両用シート10は、乗員拘束装置11を構成する可動支持体としてのポップアップバー18を備えている。ポップアップバー18は、シートバック14に対し、図1(A)及び図3に示す格納位置(初期位置)から、図1(B)及び図2に示す如く格納位置よりも上方の位置であるポップアップ位置(突出位置)へ移動可能とされている。以下、具体的に説明する。
図2及び図4に示される如く、乗員拘束装置11は、後述する側突時に車両用シート10の側方で展開され側方展開部材としてのテンションクロス28を備えている。テンションクロス28は、展開状態での側面視で略三角形状を成している。この実施形態では、車両用シート10の左右両側にテンションクロス28が設けられた例を示す。車幅方向外側に設けられるテンションクロス28は、主に側面衝突等の衝突時に着座乗員Pの車幅方向外側への移動を規制するようになっている。一方、車幅方向内側に設けられるテンションクロス28は、主に側面衝突等の衝突時に隣席の着座乗員Pとの干渉を抑制するようになっている。
乗員拘束装置11は、車両用シート10の左右両側にサイドエアバッグ装置が設けられている。具体的には、車両用シート10を構成するシートバック14の車幅方向外側の側部には、ニアサイドエアバッグ装置32が設けられており、シートバック14の車幅方向内側の側部には、ファーサイドエアバッグ装置34が設けられている。
図2及び図4(A)に示される如く、ニアサイドエアバッグ装置32は、着座乗員Pに対する車幅方向外側で膨張展開されるニアサイドエアバッグ36を有する。ニアサイドエアバッグ36は、上記したインフレータ26からのガス供給を受けて、膨張展開される構成とされている。ニアサイドエアバッグ36は、膨張展開の際には後述するテンションクロス28と共にシートバック14に形成された切れ目30からシートバック14外に突出されるようになっている。
図2及び図4(B)に示される如く、ファーサイドエアバッグ装置34は、着座乗員Pに対する車幅方向内側で膨張展開されるファーサイドエアバッグ40を有する。ファーサイドエアバッグ40は、後述する如くインフレータ26からのガス供給を受けて、膨張展開される構成とされている。このファーサイドエアバッグ40は、膨張展開の際には後述するテンションクロス28と共にシートバック14に形成された切れ目30からシートバック14外に突出されるようになっている。
車両用シート10の乗員拘束装置11では、上記した通り、インフレータ26がポップアップバー18を格納位置からポップアップ位置へ移動させるアクチュエータと、左右のサイドエアバッグ36、40を膨張展開させるガス発生手段とを兼ねている。このインフレータ26は、図1(A)に示される如く、制御装置としての側突ECU44にて制御されるようになっている。側突ECU44は、インフレータ26の他、側面衝突を検知又は予測する側突センサ46に電気的に接続されている。側突ECU44は、側突センサ46からの信号に基づいて側面衝突を検知又は予測した場合にインフレータ26を作動する構成とされている。
ここで、ニアサイドエアバッグ36は、その上端部がポップアップバー18に接続されているので、膨張展開開始前に又は開始と共にシートバック14に対する上方すなわち着座乗員Pの肩部の側方近傍に引き出される。すなわち、車室側部と乗員の肩部との間の空間が狭い車幅方向外側(ニアサイド)において、該狭い空間にニアイサイドエアバッグ36が引き出される。また、ポップアップバー18によってニアサイドエアバッグ36の展開反力が支持される。これらにより、例えばニアサイドエアバッグ36を、膨張展開開始から短時間で、着座乗員Pの肩部と車室側部との間の狭い空間で展開させることができ、衝突初期における所要の着座乗員Pの拘束性能が確保される。
さらに、車両用シート10では、テンションクロス28の上端28Bがポップアップバー18のバー本体20に接続されている。このため、例えば上端がシートバック14の上端部に接続された比較例に係る側方展開部材と比較して、展開状態でのテンションラインTLが前側に位置する。しかも、ポップアップ位置でのバー本体20の上下位置がヘッドレスト16の最上部よりも上側とされているため、テンションクロス28の上端28Bのポップアップバー18への接続点が着座乗員Pの頭部よりも上方又は略同等の上下位置に位置する。このため、ポップアップ位置でヘッドレスト上端よりも下方に位置するポップアップバーを備えた構成と比較して、テンションラインTLが前側に位置する。
本発明の第2の実施形態に係る車両用シート50について、図6に基づいて説明する。なお、上記第1の形態の構成と基本的に同様の構成については、上記第1の形態の構成と同一の符号を付して、その説明、図示を省略する場合がある。
12 シートクッション
14 シートバック
18 ポップアップバー(可動支持体)
20P 受圧部
22 スライダ
24 ガイドパイプ
26 インフレータ(アクチュエータ、ガス発生手段)
28 テンションクロス(側方展開部材)
36 ニアサイドエアバッグ(サイドエアバッグ)
36B 頭部保護チャンバ
40 ファーサイドエアバッグ(サイドエアバッグ)
40B 頭部保護チャンバ
44 側突ECU(制御装置)
50 車両用シート
Claims (7)
- シートバックに対して、初期位置から車両上方に突出する突出位置へ移動可能に設けられた可動支持体と、
作動されることで、前記可動支持体を前記初期位置から突出位置に移動させるアクチュエータと、
上端部が前記可動支持体に接続されると共に前記シートバックの側部に収納され、ガス供給を受けて着座乗員の肩部及び胸部の側方で膨張展開されるサイドエアバッグと、
車両の衝突を検知又は予測した場合に、前記サイドエアバッグの膨張展開の開始に先行して又は前記サイドエアバッグの膨張展開の開始と同時に、前記可動支持体の前記初期位置から突出位置への移動が開始されるように、アクチュエータを作動させる制御装置と、
を備えた車両用シート。 - 前記サイドエアバッグは、ガス供給を受けて着座乗員の頭部の側方で膨張展開される頭部保護チャンバを含んで構成されており、該頭部保護チャンバの上端部において前記可動支持体に接続されている請求項1記載の車両用シート。
- 前記可動支持体は、前記サイドエアバッグに供給されるガスを通し、該ガスを前記サイドエアバッグとの接続部位から車両下方又は車両前方に向けて供給する中空構造とされている請求項1又は請求項2記載の車両用シート。
- 前記アクチュエータは、ガス圧によって前記可動支持体を前記初期位置から突出位置へ移動させる構成とされており、前記サイドエアバッグにガスを供給するガス発生手段を兼ねている請求項3記載の車両用シート。
- 前記シートバックの車幅方向両側に、共通の前記ガス発生手段が発生したガスの供給を受けてそれぞれ膨張展開される一対の前記サイドエアバッグが設けられており、
前記中空構造の可動支持体は、車幅方向内側に位置する前記サイドエアバッグへのガス供給に先行して車幅方向外側に位置する前記サイドエアバッグへガスを供給する請求項3又は請求項4記載の車両用シート。 - 前記可動支持体は、前記シートバックに固定されたガイドパイプにスライド可能に挿入され、該シートバックに対し上下方向にスライドする中空のスライダと、該スライダの上端に設けられ内部が前記スライダ内部と連通された受圧部として機能する可動部本体とを有し、
前記アクチュエータは、前記ガイドパイプ内でガスを発生する構成とされ、
前記サイドエアバッグは、前記可動部本体における前記スライダの連通側とは反対側の部分にガス供給可能に接続されており、前記ガイドパイプ、前記スライダ、及び前記可動部本体の内部を通じて、前記アクチュエータを兼ねる前記ガス発生手段のガスが供給されるように構成されている請求項4又は請求項4を引用する請求項5記載の車両用シート。 - 上端側が前記可動支持体に接続されると共に下端側がシートクッションの前端側に接続され、かつ前記シートクッションの側部からシートバックの側部にかけて収納され、前記可動支持体が前記初期位置から突出位置に移動することで、該可動支持体との接続部と前記シートクッションとの接続部との間に張力が作用するように前記サイドエアバッグに対する車幅方向の着座乗員側とは反対側で展開される側方展開部材をさらに備えた請求項1〜請求項6の何れか1項記載の車両用シート。
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