JP2011168128A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員拘束性能を確保しつつエアバッグを小容量化することができるエアバッグ装置を得る。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグ20は、インフレータ22からガスが供給されるヘッダ部28と、ヘッダ部28から車両後方及び上方に向けて膨張、展開され少なくとも一部がウインドシールドガラス14に接触される上側チューブ30と、ヘッダ部28から車両後方及び下方に向けて膨張、展開され少なくとも一部がインストルメントパネル15に接触される下側チューブ32と、ヘッダ部28から上側チューブ30及び下側チューブ32と上下方向に離れて膨張、展開される中間チューブ34と、車両上下方向に沿って膨張展開されると共に上記各チューブ30〜34の後端を繋ぐ乗員側チューブ36と、を有する一対の半体20L、20Rが車幅方向に並んで膨張、展開されるように接合されて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗員に対する車両前方で膨張展開されて該乗員の前方への移動を拘束するためのエアバッグ装置に関する。
助手席用のエアバッグの一部にガスを供給して該エアバッグを展開させることで、ガス容量を低減したエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、左右一対のバッグの後端間に乗員の頭部を入り込ませる凹部が形成されるように展開されるエアバッグ装置が知られている(例えば、特許文献4、5参照。
特開2007−106376号公報 特開2007−161201号公報 特開2007−145098号公報 特開2006−88856号公報 特開2006−88998号公報
ところで、助手席用のエアバッグは、乗員拘束の際に、主にウインドシールドガラス、インストルメントパネルとの摩擦力によって車両前方への移動が抑制される。このため、例えばエアバッグをインストルメントパネルの後部に配置すると、エアバッグのウインドシールドガラスとの接触面積が減るので、乗員拘束性能を確保するために改善の余地がある。
本発明は、乗員拘束性能を確保しつつエアバッグを小容量化することができるエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、インストルメントパネルにおける車両上下方向の上側及び車両前後方向の後側を共に向く部分の内側に配置されたガス発生装置と、前記インストルメントパネル内に前記ガス発生装置と共に設けられ、該ガス発生装置からガス供給を受けて車室側で膨張、展開されるエアバッグと、を備え、前記エアバッグは、前記ガス発生装置からガスが供給されるガス供給部と、前記ガス供給部から車両後方及び上方に向けて膨張、展開され、少なくとも一部がウインドシールドガラスに接触される第1チューブと、前記ガス供給部から車両後方及び下方に向けて膨張、展開され、少なくとも一部が前記インストルメントパネルに接触される第2チューブと、前記ガス供給部から前記第1チューブ及び第2チューブのそれぞれと上下方向に離れて膨張、展開される第3チューブと、車両上下方向に沿って膨張展開されると共に前記第1〜第3チューブの後端を繋ぐ第4チューブと、を有する一対の半体が車幅方向に並んで膨張、展開されるように接合されて構成されている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、エアバッグは、左右の半体を接合して構成されており、左右の半体の間に乗員の頭部を入り込ませつつ、該乗員の肩等を左右の半体の後端側で拘束する。この際、エアバッグは、各半体の第1チューブが接触するウインドシールドガラス、第2チューブが接触するインストルメントパネルとの摩擦によって、乗員の拘束に対する反力が確保される。これにより、乗員は、車両の前面衝突等の際に慣性によって前方に移動されることに対し効果的に保護される。
ここで、本エアバッグ装置では、第1チューブと第3チューブとが上下に離間されると共に、第2チューブと第3チューブとが上下に離間されている。このため、エアバッグの各半体は、ガス供給部、第1チューブ、第3チューブ、第4チューブで囲まれた空間、及びガス供給部、第2チューブ、第3チューブ、第4チューブで囲まれた空間が、ガス供給を受けることなく展開され、これらの空間分だけエアバッグの容量を低減することができる。
このように、上記態様のエアバッグ装置では、乗員拘束性能を確保しつつエアバッグを小容量化することができる。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記第3チューブは、側面視で、車両急減速時にシートベルト装置にて車両用シートに拘束された乗員の頭部が移動する方向に長手となるように膨張、展開される。
請求項2記載のエアバッグ装置では、シートベルト装置によって拘束された乗員の頭部がエアバッグに対し前下向きに進入してくる。この進入方向(移動軌跡)が側面視で第3チューブの長手方向に略一致するので、乗員の頭部の拘束に伴い良好な拘束荷重(反力)を生じさせることができる。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記各半体における前記ガス供給部、前記第1チューブ、前記第3チューブ、前記第4チューブにて囲まれた空間、及び前記ガス供給部、前記第2チューブ、前記第3チューブ、前記第4チューブにて囲まれた空間の少なくとも一方は、該半体を構成する基布又は該基布とは別の基布によって、車幅方向の外側から閉止されている。
請求項3記載のエアバッグ装置では、エアバッグにおけるガス供給部、第1チューブ、第3チューブ、第4チューブで囲まれた空間、及びガス供給部、第2チューブ、第3チューブ、第4チューブで囲まれた空間の少なくとも一方が閉止されているので、該空間が露出されることがなく、乗員拘束性能の向上に寄与する。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、乗員拘束性能を確保しつつエアバッグを小容量化することができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を構成するエアバッグの展開状態を模式的に示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を模式的に示す乗員側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置におけるエアバッグの展開状態を模式的に示す反乗員側から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を構成するエアバッグの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を構成するエアバッグの変形例を示す分解斜視図である。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置としての助手席用エアバッグ装置10について、図1〜図4に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれ助手席用エアバッグ装置10が適用された自動車Vの前方向(進行方向)、上方向、車幅方向を示している。また、以下の説明でエアバッグ20(その構成部分)の形状等を説明する場合、特に断りのない場合は膨張展開状態における形状等をいうものとする。
図1には、助手席用エアバッグ装置10の作動状態における自動車Vの車室C内の前部が模式的な側断面図にて示されている。この図に示される如く、車室C内前部には、車両用シートとしての助手席12が配置されている。助手席12は、乗員Pが車両前向きに着座するためのシートクッション12Aと、シートクッション12Aに着座した乗員Pを車両後方から支持するシートバック12Bとを有する。
助手席12に対する車両前方には、車室Cの車両前端を規定するウインドシールドガラス14が配置されている。また、ウインドシールドガラス14に対する車両下方には、インストルメントパネル15が設けられている。インストルメントパネル15は助手席12側に突出しており、助手席12に着座した乗員Pはインストルメントパネル15の下方に足を入れるようになっている。
また、自動車Vには、助手席12に着座した乗員Pの車両前方への移動を拘束するためのシートベルト装置16が設けられている。シートベルト装置16は、一端が図示しないリトラクタ引き出し可能に巻き取られると共に他端がアンカを介して固定されたウエビング16Aの中間部が、タングプレート16Bを介してバックル16Cに係止されることで、乗員Pに装着されるようになっている。より具体的には、ウエビング16Aのうち乗員Pの一方の肩からバックル16Cにかけてのショルダウエビング16Dが乗員Pの上体Uに斜めに装着され、バックル16Cからアンカにかけてのラップウエビング16Eが乗員Pの腰部Lに装着されるようになっている。したがって、この実施形態におけるシートベルト装置16は、所謂3点式シートベルト装置とされている。
助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル15内に配置されたエアバッグモジュール18を備えている。エアバッグモジュール18は、乗員Pの上体Uを車両前方から拘束するためのエアバッグ20と、エアバッグ20にガスを供給するためのガス発生装置としてのインフレータ22と、エアバッグ20及びインフレータ22を保持(一部収容)したエアバッグケース24とを主要部として構成されている。エアバッグモジュール18は、エアバッグケース24においてインストルメントパネル15に設けられた取付部15Aに保持されている。
この実施形態では、エアバッグモジュール18は、水平方向に対し傾斜された姿勢で、インストルメントパネル15における車両前後方向の後部(後端近傍)の車両上方及び後方を共に向く湾曲部15Bに配置されている。すなわち、助手席用エアバッグ装置10は、エアバッグモジュール18がインストルメントパネル15の車両前部の略平坦な上面15Cに配置される所謂トップマウントタイプのエアバッグ装置と比較して、エアバッグモジュール18が車両後方に配置されるミッドマウントタイプのエアバッグ装置とされている。
具体的には、エアバッグケース24は、その開口部が車両後方及び上方を共に向く姿勢で取付部15Aに保持されており、図1に二点鎖線にて示される如く折り畳み状態のエアバッグ20を保持(一部収容)している。エアバッグ20は、図示しない保持シート等に包まれることで、折り畳み状態が維持されている。インフレータ22は、ガス噴出口22Aを含む一部がエアバッグ20内に挿入された状態で、エアバッグケース24に固定的に保持されている。この実施形態では、インフレータ22は、所謂ディスクタイプのインフレータとされている。
図2及び図3に示される如く、エアバッグ20は、車幅方向に並んで展開される左右一対の半体20L、20Rを接合することで構成された所謂ツインチャンバのエアバッグ(オムニバッグ)とされている。このエアバッグ20は、半体20Lと半体20Rとの間における少なくとも乗員側(後側)が、凹部20Nとされている。すなわち、エアバッグ20は、乗員の頭部Hに対応する車幅方向に一致する幅方向の中央部が凹部20Nとされ、該凹部20Nに対する幅方向両側に乗員Pの肩部に当接する左右一対の後端部20Bが形成されている。
各半体20L、20Rは、図1に示される如く側面視で略扇形状を成している。そして、各半体20L、20Rは、ガス圧によって膨張、展開される部分が上下一対の切抜き部26を囲む形状を有している。具体的には、各半体20L、20Rは、インフレータ22のガスが供給されるガス供給部としてのヘッダ部28と、ヘッダ部28から上後方に斜めに延びる第1チューブとしての上側チューブ30と、ヘッダ部28から下後方に斜めに延びる第2チューブとしての下側チューブ32と、上側チューブ30と下側チューブ32との間でヘッダ部28から上後方に斜めに延びる第3チューブとしての中間チューブ34と、上側チューブ30、下側チューブ32及び中間チューブ34の後端を繋ぐ乗員側チューブ36とを主要部として構成されている。乗員側チューブ36は車両上下方向に沿って延在している。
これら半体20L、20Rは、ヘッダ部28、上側チューブ30、下側チューブ32、中間チューブ34、及び乗員側チューブ36にガスが供給(充填)されることで、これらの各部が切抜き部26を囲む如くガス圧にて膨張、展開されるようになっている。この膨張、展開状態で各半体20L、20Rは、図1に示される如く、インストルメントパネル15及びウインドシールドガラス14のそれぞれに接触される構成である。
具体的には、エアバッグ20の膨張、展開状態(少なくとも乗員Pを拘束する状態)では、上側チューブ30の一部(上後部)がウインドシールドガラス14に接触されると共に、下側チューブ32の一部(前下部)がインストルメントパネル15に接触される構成とされている。これらの各半体20L、20Rの接触圧に基づくインストルメントパネル15及びウインドシールドガラス14との摩擦によって、乗員Pを拘束する際の荷重(反力)の一部が支持されるようになっている。
また、この実施形態における中間チューブ34は、シートベルト装置16のウエビング16Aを適正に装着した乗員Pの頭部Hの前面衝突時の移動方向に沿って配置(延在)されている。具体的には、自動車Vの前面衝突の際に、シートベルト装置16にて拘束された乗員Pの上体Uは、ラップウエビング16Eにて腰部の前方移動が規制される一方、リトラクタからショルダウエビング16Dを引き出しつつ前方に移動する。すなわち、前突の際に上体Uは、図3に矢印Aにて示される如く前側に倒れる如く変位する。これに伴って頭部Hは、前下方に向けて斜めに変位することとなる。中間チューブ34は、側面視で、この頭部Hの変位方向に沿って(頭部Hの変位軌跡に一致するように)配置されている。乗員Pの体格が考慮される場合、中間チューブ34は、例えばAF05(米国女性のうち、体型の小さい側から0〜5%に属される女性)のような比較的小柄な乗員Pの頭部Hの変位方向に沿って配置される。
以上説明した各半体20L、20Rは、図4に示される如く、内側基布40と外側基布42との縫製により袋状に形成されている。内側基布40及び外側基布42は、側面視で各半体20L、20Rの外縁に略一致する外縁を有する形状とされると共に、切抜き部26に対応する切抜き部40A、42Aを有している。この外側基布42と内側基布40とを互いの内外縁において縫製することで、上記の如く切抜き部26を有する各半体20L、20Rが形成されている。
また、各半体20L、20Rの切抜き部26は、閉止布44にて閉止されている。この実施形態では、外側基布42の外側から、該外側基布42、内側基布40とは別の布である閉止布44にて切抜き部26を覆うことで、各切抜き部26が閉止されている。閉止布44は、その周縁が外側基布42における切抜き部26(切抜き部42A)の周縁部に縫製等により接合されている。このように閉空間とされた切抜き部26が展開するために、エアバッグ20には、切抜き部26を外気と連通させる図示しない連通部を有する。この連通部は、例えば閉止布44に孔を形成したり、また例えば閉止布44と外側基布42との縫製部に疎な部分を設定したりすることで、設けることができる。この連通部は、乗員Pから遠い部分に形成されている。
また、図1に示される如く、インストルメントパネル15におけるエアバッグモジュール18を取り付けた部分には、エアバッグ20の膨張、展開圧によって破断され開口するエアバッグドア46が形成されている。この実施形態に係るエアバッグドア46は、インストルメントパネル15がその内面側に形成した溝状のティアラインにおいて開裂されることでヒンジ部を中心に上下に展開され、該インストルメントパネル15に開口を形成するようになっている。この開口を通じて、エアバッグ20のインストルメントパネル15外すなわち車室Cへの膨張、展開が許容される構成である。
以上説明した助手席用エアバッグ装置10では、例えば図示しない衝突センサの出力に基づいて自動車Vの前面衝突が検出され又は前面衝突が不可避であることが予測された場合に、図示しない制御装置としてのエアバッグECUがインフレータ22を作動させるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、衝突センサからの信号に基づいて自動車Vの前面衝突が検出又は予測されると、エアバッグECUは、インフレータ22を作動(着火)させる。すると、インフレータ22からガス供給を受けたエアバッグ20は、インストルメントパネル15内で膨張され、その展開圧でエアバッグドア46を展開させて形成された開口を通じて車室Cで膨張展開される。
この際、エアバッグ20を構成する左右の半体20L、20Rは、インフレータ22のガスがヘッダ部28を通じて供給されることで、該ヘッダ部28。上側チューブ30、下側チューブ32、中間チューブ34、乗員側チューブ36の各部が膨張、展開される。また、この膨張、展開に伴って、切抜き部26も図示しない連通部から車室Cの空気を吸い込みつつ、閉空間として展開される。
そして、シートベルト装置16にて拘束されている乗員Pは、図3に矢印Aに示される如く上体Uが前側に倒れるようにしてエアバッグ20に接触し、該エアバッグ20によって前方への移動がさらに規制される。また、シートベルト装置16を装着していない乗員Pは、図3に矢印Bにて示される如くほぼ真直ぐ前方に移動してエアバッグ20に接触し、該前方への移動が規制される。
これらの場合、上記の通り左右の半体20L、半体20R間に凹部20Nが形成されているエアバッグ20は、該凹部20Nに乗員Pの頭部Hを入り込ませつつ、左右一対の後端部20Bで乗員Pの肩部に接触することで、上記の通り乗員Pの前方への移動を規制する。このような乗員Pの拘束の際にエアバッグ20は、一対の半体20L、20Rが上側チューブ30、下側チューブ32においてウインドシールドガラス14、インストルメントパネル15のそれぞれと接触する。そして、エアバッグ20は、これらウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル15との摩擦にて乗員拘束に伴う反力を得る。
ここで、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグ20における主にウインドシールドガラス14、インストルメントパネル15と接触する部分である上側チューブ30、下側チューブ32を含む部分にインフレータ22からのガス(流れ)を集中させることで、所要の摩擦力(摩擦抗力)を得ている。これにより、上記の通りシートベルト装置16を装着していない乗員Pの大きな慣性に対しても十分な反力を得ることができる。
例えば、インストルメントパネル15の上面15C内に搭載されるトップマウントのエアバッグ装置では、図1に二点鎖線にて示される如く、エアバッグ100とウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル15との接触面積を大きくとることができる。このため、所要の支持反力を得やすい。しかしながら、この比較例に係るエアバッグ装置では、エアバッグ100とウインドシールドガラス14との接触面積に頼って所用の反力を得る構造であるため、該エアバッグ100の容量、ひいてはインフレータの容量が大きくなってしまう。
これに対して助手席用エアバッグ装置10では、一対の半体20L、20Rの一部にガスを集中させて上記摩擦による反力を確保する構成であるため、上記比較例と比較してエアバッグ20のガス容量が小さい。すなわち、エアバッグ20では、上記比較例に係るトップマウントのエアバッグ100と比較してエアバッグの展開形状自体が小さい。しかも、エアバッグ20は、その一部がインフレータ22からのガスにて膨張、展開される構成であるため、同じ展開形状で全体としてガス圧により膨張、展開される構成と比較して、上下左右の計4つの切抜き部26に相当する分だけガス容量が小さくなる。
このように、助手席用エアバッグ装置10では、乗員拘束性能を確保しつつエアバッグ20を小容量化することができる。
特に、助手席用エアバッグ装置10では、エアバッグ20は、ウインドシールドガラス14に接触する上側チューブ30と、インストルメントパネル15に接触する下側チューブ32と、これらを繋ぐヘッダ部28及び乗員側チューブ36にガス圧が集中される。換言すれば、各半体20L、半体20Rがガス圧によっては環状に形成される部分を含んで構成されている。これによりエアバッグ20は、ガス圧によって膨張されない切抜き部26を有する構造でありながら、上記の通りウインドシールドガラス14及びインストルメントパネル15との接触圧すなわち摩擦(反力)を確保することができる。さらに、上側チューブ30と下側チューブ32との間でヘッダ部28と乗員側チューブ36とを繋ぐ中間チューブ34によって、乗員P拘束時の各半体20L、20Rの形状(姿勢)が維持されやすい。
しかも、エアバッグ20における中間チューブ34は、シートベルト装置16のウエビング16Aにて拘束された乗員Pの頭部Hの前面衝突時の移動軌跡に略一致して配置されている。このため、助手席用エアバッグ装置10では、例えば中間チューブ34を有しない構成と比較して、一対の半体20L、20Rの中間チューブ34によって、自動車Vの前面衝突時に乗員Pの頭部Hを良好に(適度な荷重で)拘束することができる。
また、助手席用エアバッグ装置10では、切抜き部26が閉止布44にて閉止されているので、該切抜き部26(の周縁部)が展開過程や展開状態で車室部品や乗員Pと引っ掛かることが防止され、エアバッグ20の展開性、エアバッグ20による乗員保護性能が確保される。
なお、上記した実施形態では、各半体20L、20Rが内側基布40と外側基布42との縫製にて構成された例を示したが、これには限定されず、例えば、図5に示される変形例の如く構成しても良い。変形例に係る各半体20L、20Rは、切抜き部40Aが形成された内側基布40と、切抜き部42Aに相当する切抜き部を有しない外側基布48とを縫製して構成されている。これにより、変形例に係る各半体20L、20Rにおいても、ヘッダ部28、上側チューブ30、下側チューブ32、乗員側チューブ36にて囲まれた2つの切抜き部26が形成されている。また、この変形例では、外側基布48よって切抜き部26が閉止されている。内側基布40と外側基布48とを逆にして、切抜き部26が幅方向外向きに開口される構成としても良い。
また、上記した実施形態では、一対の半体20L、20Rが各2つの切抜き部26を有する例を示したが、本発明はこれに限定されず、各半体がヘッダ部28、上側チューブ30、下側チューブ32、中間チューブ34、乗員側チューブ36を有する構成であれば足りる。したがって例えば、各半体20L、20Rが3つ以上の切抜き部26を有する構成としても良く、さらに例えば一方側の半体20L、20Rと他方側の半体20L、20Rとで、切抜き部26の数や形状、配置が異なる構成としても良い。
また、本発明に係るエアバッグ装置が助手席用エアバッグ装置10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されない。したがって例えば、本発明に係るエアバッグ装置は、車幅方向に3人の乗員が着座し得るシートのうち車幅方向中央のシート等に適用することができる。また、このような中央座席が本発明においては助手席に含まれると捉えることも可能である。
10 助手席用エアバッグ装置
14 ウインドシールドガラス
15 インストルメントパネル
16 シートベルト装置
20 エアバッグ
20L 各半体
20R 半体
22 インフレータ(ガス発生装置)
28 ヘッダ部(ガス供給部)
30 上側チューブ(第1チューブ)
32 下側チューブ(第2チューブ)
34 中間チューブ(第3チューブ)
36 乗員側チューブ(第4チューブ)

Claims (3)

  1. インストルメントパネルにおける車両上下方向の上側及び車両前後方向の後側を共に向く部分の内側に配置されたガス発生装置と、
    前記インストルメントパネル内に前記ガス発生装置と共に設けられ、該ガス発生装置からガス供給を受けて車室側で膨張、展開されるエアバッグと、
    を備え、
    前記エアバッグは、
    前記ガス発生装置からガスが供給されるガス供給部と、
    前記ガス供給部から車両後方及び上方に向けて膨張、展開され、少なくとも一部がウインドシールドガラスに接触される第1チューブと、
    前記ガス供給部から車両後方及び下方に向けて膨張、展開され、少なくとも一部が前記インストルメントパネルに接触される第2チューブと、
    前記ガス供給部から前記第1チューブ及び第2チューブのそれぞれと上下方向に離れて膨張、展開される第3チューブと、
    車両上下方向に沿って膨張展開されると共に前記第1〜第3チューブの後端を繋ぐ第4チューブと、
    を有する一対の半体が車幅方向に並んで膨張、展開されるように接合されて構成されているエアバッグ装置。
  2. 前記第3チューブは、側面視で、車両急減速時にシートベルト装置にて車両用シートに拘束された乗員の頭部が移動する方向に長手となるように膨張、展開される請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記各半体における前記ガス供給部、前記第1チューブ、前記第3チューブ、前記第4チューブにて囲まれた空間、及び前記ガス供給部、前記第2チューブ、前記第3チューブ、前記第4チューブにて囲まれた空間の少なくとも一方は、該半体を構成する基布又は該基布とは別の基布によって、車幅方向の外側から閉止されている請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
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