JP2020164130A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供する。【解決手段】乗員保護装置101は、座席シート10の側面に沿ってエアバッグ121a、121bおよびエアバッグ121e、121dを展開させるとともに、連通路210の左右で、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kを展開させる。エアバッグ121a、121bおよびエアバッグ121e、121dは、エアバッグ121cなどで連通され、乗員Pを取り囲むように円環状に展開されるエアバッグ121の一部となっている。また、エアバッグ121の内部に設けられたサブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kを、連通路210内の収納部12dの径よりも大きく展開させる。【選択図】図2

Description

本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突等から乗員を保護するため、自動車などの車両では、シートベルト装置やエアバッグ装置が用いられている。
このようなエアバッグ装置として、乗員の前側から後ろ向きに展開するフロントエアバッグがある。このフロントエアバッグは、例えば、車両が前方から衝突する場合に展開され、前方衝突(前突)の際に前に移動しようとする乗員を受け止めて支え、保護するものである。
また、車両の側方からの衝突に備えたカーテンエアバッグもある。このカーテンエアバッグは、車両の側面内側に沿って前後方向に展開するものである。例えば、車両の側方から衝突があった場合に展開され、側方衝突(側突)の際に車幅方向外側に向かって移動しようとする乗員を受け止めて支え、保護するものである。
一方、側方衝突の場合、衝突物が接触する側(ニアサイド)から遠い方(ファーサイド)の座席の乗員は、慣性によってニアサイド側に大きく移動するため、運転席と助手席との間に展開させるファーサイドエアバッグも考えられている。
ただし、一般的なファーサイドエアバッグでは、ニアサイドで展開するエアバッグと異なり、サイドドアのような支えになる物体と隣接していないため、膨張展開しても乗員を受け止めた際の衝撃によって倒れ、十分に乗員拘束を行うことができない虞がある。
そこで、ファーサイド側に小さなエアバッグを展開し、その外側にベルトを張ってエアバッグを支えるサイドエアバッグ装置が提供されている(特許文献1参照)。
特開2014−012495号公報
しかしながら、車両への衝突は、あらゆる方向から多くの衝突形態が考えられ、例えば、ローリングや、ヨーイングなどの複雑な動きをする場合もあり、多くの衝突形態に対応するためには、コストがかかりすぎてしまうという問題があった。また、上記従来のエアバッグ装置のように、局所的な拘束を複数で行うようにすると、特定の箇所に大きな力が集中してしまう虞がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、乗員に対して局所的に大きな力がかかることを防止し、また、乗員にかかる衝撃そのものを和らげることができ、乗員の保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供することを課題とする。
本発明に係る乗員保護装置は、座席シートの左右でそれぞれ展開可能なエアバッグと、車両の衝突または衝突予測時にガスを供給し、前記エアバッグを展開させるインフレータと、前記座席シートの上部に設けられた連通路と、を備え、前記エアバッグは、前記連通路を介して左右に連結されており、前記連通路の径よりも大きな径を有する、ことを特徴とする。
また、前記エアバッグは、展開時に前記座席シートの左右の両側面でともにそれぞれ展開する、ようにしてもよい。
さらに、前記連通路は、乗員の後頭部の後方に設けられている、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグは、展開時に前記連通路の左右で前記連通路の径よりも大きく展開する拡幅部を有する、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグの前記拡幅部は、前記エアバッグの他の領域とは気室が分けられている、ようにしてもよい。
さらに、車両の衝突検知または衝突予測を行い、衝突方向を検知し、検知された前記衝突方向に基づいて、左右の前記エアバッグの展開量を制御するエアバッグ展開量制御装置と、を備える、ようにしてもよい。
さらに、車両の衝突検知または衝突予測を行い、衝突方向を検知し、検知された前記衝突方向に基づいて、左右の前記エアバッグの展開順序を制御するエアバッグ展開順序制御装置と、を備える、ようにしてもよい。
本発明によれば、乗員に対して局所的に大きな力がかかることを防止し、また、乗員にかかる衝撃そのものを和らげることができ、乗員の保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるエアバッグの収納状態および展開状態を示す図である。 本発明の実施の形態におけるシートバックの上部近辺を示す拡大図である。 本発明の実施の形態における切り替え装置を示す模式図である。 本発明の他の実施の形態における切り替え装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の構成について、説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の断面図である。また、図2は、本発明の実施の形態におけるエアバッグの収納状態および展開状態を示す図である。また、図3は、本発明の実施の形態におけるシートバックの上部近辺を示す拡大図である。
(車両1の構成)
図1に示すように、車両1の乗員室は、下部にアンダーフロア3、上部にルーフ4が設けられている。また、アンダーフロア3には、座席シート10が配備されている。
座席シート10は、車両1に乗車した乗員Pが着座するものである。また、座席シート10は、乗員Pの臀部から大腿部を支えるシートクッション11(座部)と、リクライニング可能に設けられたシートバック12(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支えるヘッドレスト13(ヘッド部)と、を備えている。また、シートバック12の上部には、連通路210が設けられている。したがって、連通路210は、乗員Pの後頭部の後方に設けられることとなる。なお、後述するように、シートクッション11やシートバック12内に配設されたエアバッグ121が展開すると、シートの一部を破って外部に展開するようになっているが、連通路210は、裂けることがないようになっているため、連通路210内のエアバッグ121は、連通路210内で膨張し、ガスの流通等を行うこととなる。
また、座席シート10には、後述するエアバッグ121を収納する収納部10Aが設けられている。収納部10Aは、シートバック12の収納部12a、12b、12c、12d、12eと、シートクッション11の収納部11a、11b、11cと、から構成される。
シートバック12の収納部12aは、シートバック12の左側の側部に沿って、上方から下端まで設けられている。また、シートバック12の収納部12bは、シートバック12の右側の側部に沿って、上方から下端まで設けられている。さらに、シートバック12の収納部12cは、シートバック12の上部に沿って連通路210の右側に設けられている。
また、シートバック12の収納部12dは、連通路210の内部に設けられている。また、シートバック12の収納部12eは、シートバック12の上部に沿って連通路210の左側に設けられている。
そして、シートバック12の収納部12bと収納部12cとが連結され、収納部12cと収納部12dとが連結され、収納部12dと収納部12eとが連結され、収納部12eと収納部12aとが連結されている。
シートクッション11の収納部11a、収納部11b、収納部11cは、シートクッション11の座面(シート座面)の下に設けられている。
また、シートクッション11の収納部11aは、シートクッション11の左側の側部に沿って、後方から前方に向けて設けられ、また、後方がシートクッション11の上端まで延びている。また、シートクッション11の収納部11bは、シートクッション11の内部を左右に横断するように設けられている。
さらに、シートクッション11の収納部11cは、シートクッション11の右側の側部に沿って、後方から前方に向けて設けられ、また、後方がシートクッション11の上端まで延びている。
そして、シートクッション11の収納部11aと収納部11bとが連結され、収納部11bと収納部11cとが連結されている。
さらに、シートバック12の収納部12aとシートクッション11の収納部11aとが連結され、シートクッション11の収納部11cとシートバック12の収納部12bとが連結されている。
したがって、座席シート10の収納部10Aは、シートバック12の収納部12aから、シートクッション11の収納部11a、収納部11b、収納部11c、シートバック12の収納部12b、収納部12c、収納部12d、収納部12e、そして、収納部12aの順に、すべてが連結されている。
また、座席シート10のシートクッション11には、シートクッション11の収納部11bに収納されたエアバッグ121が、展開時に移動するための案内経路131が設けられている。
案内経路131は、シートクッション11の収納部11bから車両1の下方および斜め前方向に向かった通路であり、先端に向かうほど幅が広くなるように設けられている。また、案内経路131の先端部は、シートクッション11の下部付近まで延在している。そして、シートクッション11の下部で、案内経路131の先端部付近は、エアバッグ121の展開時には破断可能であって、エアバッグ121が外部に突出できるようになっている。
(乗員保護装置101の構成)
次に、本発明の実施の形態における乗員保護装置の構成について、説明する。なお、本実施の形態の乗員保護装置は、エアバッグ展開制御ユニット(ACU)や、車両制御装置(ECU)等によって制御されるものである。
乗員保護装置101は、インフレータ111と、エアバッグ121と、切り替え装置151と、を備えている。
(インフレータ111)
インフレータ111は、車両1に対する衝突検知や衝突予測が行われると、異常検知部やECU等から送られた信号に基づいて、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させ、エアバッグ121にガスを圧入させる。すなわち、インフレータ111は、エアバッグ121にガスを供給するものである。なお、インフレータ111は、座席シート10のシートバック12の上方の内部に設けられている。
(エアバッグ121)
エアバッグ121は、インフレータ111によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折りたたまれている。また、エアバッグ121は、座席シート10の内部に収納されている。
具体的には、エアバッグ121は、座席シート10の収納部10Aに収納されている。すなわち、エアバッグ121は、シートバック12の収納部12a、12b、12c、12d、12eと、シートクッション11の収納部11a、11b、11cと、に収納されている。したがって、エアバッグ121は、座席シート10の左右双方、および、上下に配設されている。
これにより、エアバッグ121は、シートバック12の上部から側壁に沿って下方まで設けられ、シートバック12の下部からシートクッション11の後方側部に入り込み、シートクッション11の側部を前方に向かう。そして、エアバッグ121は、シートクッション11の内部を逆の側部に横断し、逆の側部から後方に配設され、シートバック12の下部の側部に入る。さらに、エアバッグ121は、シートバック12の下部から側部を通って、上部に向かう。そして、シートバック12の側部から上部に沿って配設され、連通路210内の収納部12dを通り、さらに、シートバック12の上部に沿って、元の位置まで繋がって、円環状となっている。
したがって、エアバッグ121は、シートバック12の上方から側面に沿って、シートクッション11の座面(シート座面)の下方にまで回り込んで配設されている。また、エアバッグ121は、座席シート10の左右一方の設けられたエアバッグ部と、左右他方に設けられたエアバッグ部と、が上方および下方で連通している。
また、本発明の趣旨としては、図2に示すように、エアバッグ121が連通路210の径よりも大きな径を有していればよいが、本願の特徴をより明確に示すため、本実施の形態では、図3に示すように、連通路210の左右で大きく展開するサブエアバッグ121Sを有するものとする。すなわち、シートバック12の収納部12c、12d、12eには、上記エアバッグ121内に他の領域とは気室が分けられたサブエアバッグ121Sが設けられている。そして、サブエアバッグ121Sは、シートバック12の収納部12c、12d、12eで連通している。すなわち、サブエアバッグ121Sは、連通路210を介して、左右に設けられている。さらに、サブエアバッグ121Sは、シートバック12の収納部12cに設けられた袋体と、シートバック12の収納部12eに設けられた袋体と、が別の気室に分けられていてもよい。
なお、本実施の形態では、エアバッグ121は、シートバック12の上方から配設するようにしたが、ヘッドレストから配設するようにしてもよい。
また、エアバッグ121は、作動されると、乗員Pを取り囲むように展開するが、展開時の乗員Pの凹凸に合わせた形状となっている。すなわち、エアバッグ121の内周は、乗員Pの凸部形状の部位に対しては、凹部となっており、乗員Pの凹部形状の部位に対しては、凸部となっている。例えば、エアバッグ121の内周は、乗員Pの肩などと当たる部分よりも、腰などと当たる部分の方が、内側まで大きく展開する形状となっている。
また、以下の説明のため、便宜上、シートバック12の収納部12a、シートクッション11の収納部11a、11b、11c、シートバック12の収納部12b、12c、12d、12eに収納されているエアバッグ121の各部位を、それぞれエアバッグ121a、121b、121c、121d、121e、121f、121g、121hとする。
また、サブエアバッグ121Sについても、シートバック12の収納部12c、12d、12eに収納されているサブエアバッグ121Sの各部位を、それぞれサブエアバッグ121i、121j、121kとする。
なお、エアバッグ121は円環状に連続して繋がったものであって、これらの各部位はあくまで説明の便宜上設けたものであり、厳密にその位置を示すものではなく、各収納部に収納されたおおよその範囲の部分を示すものである。
また、前述のように、エアバッグ121は、ガスが入力され膨張すると、主にシートクッション11の収納部11bに収納されている部位、エアバッグ121cが、案内経路131に沿って下方および前方に移動することとなる。すなわち、案内経路131が、エアバッグ移動手段として機能する。なお、エアバッグ121cの移動は、これに限らず、例えば、移動用のインフレータを用いて、下方および前方に移動させたり、エアバッグ121cを巻き取り機構等で引っ張って移動させたり、油圧機構によって移動させたり、するものでもよい。
また、エアバッグ121は、膨張展開すると、エアバッグ121a、121eは、シートバック12の側部から外側に突出し、エアバッグ121f、121hは、シートバック12の上部から上方に突出するようになっている。なお、連通路210は裂けることがないので、エアバッグ121gは、連通路210内で膨張することとなる。また、エアバッグ121b、121dは、シートクッション11の側部から外側に突出するようになっている。これにより、エアバッグ121は、座席シート10の左右の両側面でそれぞれ展開可能となっている。
また、サブエアバッグ121Sは、膨張展開すると、サブエアバッグ121iは連通路210の右側で、サブエアバッグ121kは連通路210の左側で、それぞれ膨張展開することとなる。また、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kは、それぞれ連通路210内の収納部12dの径よりも、大きく展開するものである。すなわち、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kは、それぞれ拡幅部として機能する。
なお、本実施の形態では、サブエアバッグ121Sに、連通路210の両側で大きく展開するサブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kを用いるものとしたが、これに限らず、サブエアバッグ121Sの径が連通路210の径よりも大きければ良い。また、サブエアバッグ121Sを用いずに、エアバッグ121の径が連通路210の径よりも大きいものであればよい。例えば、エアバッグ121gの径、あるいは、エアバッグ121fおよびエアバッグ121h等の径が、連通路210の径よりも大きければ良い。
また、本実施の形態では、エアバッグ121は外側に突出するようにしたが、これに限らず、例えば、エアバッグ121a、121e、121f、121hが、シートバック12の前方に突出するものであったり、エアバッグ121b、121dが、シートクッション11の上方に突出するものであってもよい。
(切り替え装置151)
図4(a)は、本実施の形態における切り替え装置151を示す模式図である。
図4(a)に示すように、切り替え装置151は、インフレータ111から入力されたガスを、出力先として、エアバッグ121およびサブエアバッグ121Sに対して切り替えるものである。
具体的には、切り替え装置151は、1つの入力部と、2つの出力部と、を有している。切り替え装置151の入力部は、インフレータ111と接続されている。また、切り替え装置151の出力部は、エアバッグ121とサブエアバッグ121Sとに、それぞれ接続されている。例えば、切り替え装置151の1つ目の出力部は、エアバッグ121gに接続されており、切り替え装置151の2つ目の出力部は、サブエアバッグ121jに接続されている。
そして、切り替え装置151は、ECUの制御によって、入力部と指定された出力部とを連通させることにより、出力先を切り替えるようになっている。
すなわち、切り替え装置151は、ECUの制御により、インフレータ111から入力されたガスを、エアバッグ121に対してのみに出力させるか、エアバッグ121およびサブエアバッグ121Sの双方に対して出力させるか、を切り替えるものである。
なお、本実施の形態では、切り替え装置151は、インフレータ111から入力されたガスを、サブエアバッグ121Sに対してのみに出力させる構成を有していないが、サブエアバッグ121Sに対してのみに出力させる構成を有するものであってもよい。
また、例えば、座席シート10が左側の座席であって、左側が車両1の側方にあたる場合、切り替え装置151の1つ目の出力部を、エアバッグ121aに接続し、切り替え装置151の2つ目の出力部を、サブエアバッグ121iに接続する構成としてもよい。これにより、衝突の衝撃により近い側のエアバッグ121を早く展開し、衝撃に近い側への移動をより早く規制することができる。
また、本実施の形態では、切り替え装置151は、出力先のみを切り替えるようにしているが、これに限らず、出力量を切り替えられるようにしてもよい。これにより、エアバッグ121の展開量を制御することができる。このとき、切り替え装置151は、例えば、インフレータ111から入力されたガスを、エアバッグ121およびサブエアバッグ121Sの双方に対して出力させる場合に、エアバッグ121とサブエアバッグ121Sとで、それぞれ出力量を切り替えられるようにしてもよい。
(乗員保護装置101の動作)
次に、車両1が衝突物と衝突する際の乗員保護装置101の動作について、説明する。
このような乗員保護装置101において、車両1に対する衝突や衝突予測が検知されると(衝突時または衝突予測時)、ECUにより切り替え装置151の切り替え先が制御されるとともに、インフレータ111が作動され、インフレータ111からガスが出力される。
ECUは、切り替え装置151の切り替え先をエアバッグ121として制御する。これにより、インフレータ111と、エアバッグ121gと、が連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121gに入力される。
エアバッグ121gに入力されたガスは、エアバッグ121hおよびエアバッグ121fに入力され、エアバッグ121hおよびエアバッグ121fが膨張展開する。また、エアバッグ121hおよびエアバッグ121fに入力されたガスは、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eに入力され、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eが膨張展開する。これにより、エアバッグ121a、121eは、シートバック12の両外側に飛び出して展開する。
そして、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eに入力されたガスは、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dに入力され、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dが膨張展開する。これにより、エアバッグ121a、121bも膨張し、シートクッション11の両外側に飛び出して展開する。
さらに、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dに入力されたガスは、エアバッグ121cに入力され、エアバッグ121cが膨張展開する。そして、エアバッグ121cが膨張すると、シートクッション11の収納部11bに収まりきらなくなり、案内経路131に沿って下方および前方に移動する。これにより、エアバッグ121が乗員Pの周りを全体的に取り囲むこととなる。
また、ECUは、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dにガスが入力されている間に、切り替え装置151の切り替え先を、エアバッグ121のみへの出力から、エアバッグ121およびサブエアバッグ121Sの双方への出力として切り替える。これにより、インフレータ111とエアバッグ121gとの連通に加え、インフレータ111と(サブエアバッグ121Sの)サブエアバッグ121jとが連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121gとともに、サブエアバッグ121jにも入力される。
サブエアバッグ121jに入力されたガスは、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kに入力され、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kが膨張展開する。
ここで、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kは、連通路210の収納部12dの径よりも大きく膨張展開するので、エアバッグ121が左側に移動されようとしても、サブエアバッグ121iが移動を規制し、エアバッグ121が右側に移動されようとしても、サブエアバッグ121kが移動を規制する。
また、ECUは、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kが十分に展開したころを見計らって、切り替え装置151の切り替え先を、エアバッグ121およびサブエアバッグ121Sの双方への出力から、エアバッグ121のみへの出力として、切り替える。これにより、インフレータ111とサブエアバッグ121jとの連通が遮断され、インフレータ111から出力されたガスを、すべてエアバッグ121に入力させることができ、インフレータ111のガスを有効に活用することができる。
以上により、エアバッグ121が乗員Pの周りを円環状に取り囲むように展開するので、乗員Pの側面等を全体的に大きく覆うため、局所的に大きな力がかかることを防止でき、乗員Pに対する保護機能を高めることができる。
また、エアバッグ121は、サブエアバッグ121Sが、連通路210の左右で、連通路210の収納部12dの径より大きなサブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kが膨張展開するので、車両1に対する衝突によって乗員Pが左右に移動し、エアバッグ121を外側に押し込む力に対して、逆方向に十分な反力を与えることができる。
また、エアバッグ121は、下方のエアバッグ121cが下方および前方に移動するので、上方のエアバッグ121fとの距離が長くなり、エアバッグ121a、121bやエアバッグ121d、121e等に張力が働き、乗員Pの側方への移動に対し、反力を与えることができる。
したがって、例えば、乗員Pの左側から衝突が起こった場合、乗員Pは左方向に移動し、エアバッグ121の左側の輪の部分(エアバッグ121a)に接触することとなる。このとき、エアバッグ121は、円環状につながっているため、エアバッグ121の右側の輪の部分(エアバッグ121e)が左側の輪の部分(エアバッグ121a)の移動を阻害する(右側から反力が得られる)、すなわち、逆方向に張力を与える張力部として機能することとなる。また、右方向からの衝突の場合、エアバッグ121の左側の輪の部分(エアバッグ121a)が右側の輪の部分(エアバッグ121e)に対する張力部として機能する。したがって、エアバッグ121の左右一方が、他方に張力を与えることとなる。
このため、エアバッグ121が、乗員Pが左側へ移動することを抑制し、左側からの衝突による車載部品等との接触を回避することができる。また、車載部品等との接触の回避までできなかったとしても、乗員Pがエアバッグ121ごと車載部品等に突入する勢いを弱めることができ、乗員Pにかかる衝撃を和らぎ、保護性能を高めることができる。
なお、本実施の形態においては、サブエアバッグ121Sとして、エアバッグ121と気室を分けるものとして説明したが、これに限らず、エアバッグ121の一部がサブエアバッグ121Sのように、膨張展開するものであってもよい。例えば、エアバッグ121fおよびエアバッグ121hが、連通路210の収納部12dの径よりも大きく膨張展開するものであってもよい。
また、本実施の形態においては、インフレータ111と、切り替え装置151と、を別々の装置として説明したが、インフレータ111に、切り替え装置151と同様の機能を有したものであってもよい。
次に、左右に展開するサブエアバッグのうち、所定のサブエアバッグのみを展開させる例について、説明する。
なお、図4(b)は、本実施の形態における切り替え装置を示す模式図である。
(乗員保護装置102の構成)
本実施の形態における乗員保護装置102は、インフレータ111と、エアバッグ121と、切り替え装置152と、を備えている。
(インフレータ111)
インフレータ111は、上述したインフレータ111と同様のものであり、車両1に対する衝突または衝突予測の検知に基づいて、ガスを発生させ、エアバッグ121にガスを圧入させるものである。
(エアバッグ121)
エアバッグ121は、上述したエアバッグ121と同様に、円環状の袋体が座席シート10の内部に収納されている。すなわち、エアバッグ121は、シートバック12の収納部12a、シートクッション11の収納部11a、11b、11c、シートバック12の収納部12b、12c、12d、12eに収納されている。
さらに、シートバック12の収納部12c、12d、12eには、サブエアバッグ121Sが設けられている。ここで、サブエアバッグ121Sは、シートバック12の収納部12d、12cに設けられるサブエアバッグ121Sと、シートバック12の収納部12d、12eに設けられるサブエアバッグ121Sと、で気室が分けられている。
なお、本実施の形態においても、便宜上、シートバック12の収納部12a、シートクッション11の収納部11a、11b、11c、シートバック12の収納部12b、12c、12d、12eに収納されているエアバッグ121の各部位を、それぞれエアバッグ121a、121b、121c、121d、121e、121f、121g、121hとする。また、シートバック12の収納部12c、12d、12eに収納されているサブエアバッグ121Sの各部位を、それぞれサブエアバッグ121i、121j、121kとする。
(切り替え装置152)
図4(b)は、本実施の形態における切り替え装置152を示す模式図である。
図4(b)に示すように、切り替え装置152は、インフレータ111から入力されたガスを、出力先として、エアバッグ121およびサブエアバッグ121i、121kに対して切り替えるものである。
具体的には、切り替え装置152は、1つの入力部と、3つの出力部と、を有している。切り替え装置152の入力部は、インフレータ111と接続されている。また、切り替え装置152の出力部は、エアバッグ121とサブエアバッグ121iとサブエアバッグ121kとに、それぞれ接続されている。例えば、切り替え装置152の1つ目の出力部は、エアバッグ121gに接続されており、切り替え装置152の2つ目の出力部は、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iに接続されており、切り替え装置152の3つ目の出力部は、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121kに接続されている。
そして、切り替え装置152は、ECUの制御によって、入力部と指定された出力部とを連通させることにより、出力先を切り替えるようになっている。
具体的には、切り替え装置152は、ECUの制御により、インフレータ111から入力されたガスを、エアバッグ121に対してのみに出力させるか、エアバッグ121およびサブエアバッグ121iに対して出力させるか、エアバッグ121およびサブエアバッグ121kに対して出力させるか、を切り替えるものである。
なお、ECUは、検知された車両1に対する衝突方向等によって、切り替え装置152の出力先を切り替える。例えば、ECUは、エアバッグ121に対する出力に加え、車両1に対して左側から衝突が起こると検知された場合には、インフレータ111から入力されたガスをサブエアバッグ121iに対して出力させ、右側から衝突が起こると検知された場合には、インフレータ111から入力されたガスをサブエアバッグ121kに対して出力させる。
また、本実施の形態では、切り替え装置152は、インフレータ111から入力されたガスを、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kの双方に対して出力させる構成や、サブエアバッグ121iやサブエアバッグ121kに対してのみに出力させる構成を有していないが、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kの双方や、サブエアバッグ121i、サブエアバッグ121kに対してのみに出力させる構成等を有するものであってもよい。
また、本実施の形態においても、上述の切り替え装置151と同様に、切り替え装置152は、出力先のみならず、出力量も切り替えられるようにしてもよい。例えば、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kの双方に、インフレータ111のガスを出力させるように、衝突方向とは逆側のサブエアバッグ121iまたはサブエアバッグ121kに対する出力量を多く、衝突方向側のサブエアバッグ121iまたはサブエアバッグ121kに対する出力量を少なくするようにすれば、衝突時の衝撃に対しての移動を十分に規制しながら、揺り戻しの際の移動に対しても、対応することができるようになる。
(乗員保護装置102の動作)
次に、車両1が衝突物と衝突する際の乗員保護装置102の動作について、説明する。
このような乗員保護装置102において、車両1に対する衝突や衝突予測が検知されると、ECUにより切り替え装置152の切り替え先が制御されるとともに、インフレータ111が作動され、インフレータ111からガスが出力される。
なお、このとき、ECUは、車両1に対する衝突方向も把握する。以下、本実施の形態では、車両1の左側から衝突がある場合の例について、説明する。
ECUは、衝突や衝突予測が検知されると、切り替え装置152の切り替え先をエアバッグ121として制御する。これにより、インフレータ111と、エアバッグ121gと、が連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121gに入力される。
以下、上記実施の形態と同様に、エアバッグ121gに入力されたガスは、エアバッグ121hおよびエアバッグ121fに入力され、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eに入力され、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dに入力され、エアバッグ121cに入力される。これにより、エアバッグ121が、シートバック12およびシートクッション11から外側に飛び出して展開し、乗員Pの周りを全体的に取り囲むこととなる。
また、ECUは、エアバッグ121bおよびエアバッグ121dにガスが入力されている間に、切り替え装置152の切り替え先を、エアバッグ121のみへの出力から、エアバッグ121およびサブエアバッグ121iへの出力として切り替える。
なお、ECUは、衝突が右側からである場合には、切り替え装置152の切り替え先を、エアバッグ121およびサブエアバッグ121kへの出力として切り替える。
これにより、インフレータ111とエアバッグ121gとの連通に加え、インフレータ111とサブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iとが連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121gとともに、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iにも入力される。
インフレータ111から出力されたガスが、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iに入力されることにより、サブエアバッグ121iが膨張展開する。
ここで、サブエアバッグ121iは、連通路210の収納部12dの径よりも大きく膨張展開するので、エアバッグ121が左側に移動されようとしても、サブエアバッグ121iが移動を規制する。
また、ECUは、サブエアバッグ121iが十分に展開したころを見計らって、切り替え装置152の切り替え先を、エアバッグ121およびサブエアバッグ121iの双方への出力から、エアバッグ121のみへの出力として、切り替える。これにより、インフレータ111とサブエアバッグ121jとの連通が遮断され、インフレータ111から出力されたガスを、すべてエアバッグ121に入力させることができ、インフレータ111のガスを有効に活用することができる。
このような乗員保護装置102において、車両1に対する衝突または衝突予測が検知されると、上記と同様に、エアバッグ121は、座席シート10の周りに展開する。また、切り替え装置152により、衝突方向とは逆側のサブエアバッグ121iまたはサブエアバッグ121kを展開するので、衝突時の衝撃に対する移動を規制することができるとともに、他方のサブエアバッグ121kまたはサブエアバッグ121iを展開せずに済むので、インフレータ111のガスを有効に活用することができ、インフレータ111の規模を抑えることができる。
次に、衝突側のエアバッグが優先的に展開する例について、説明する。
なお、図5は、本実施の形態における切り替え装置を示す模式図である。
(乗員保護装置103の構成)
本実施の形態における乗員保護装置103は、インフレータ111と、エアバッグ121と、切り替え装置153と、を備えている。
(インフレータ111)
インフレータ111は、上述したインフレータ111と同様のものであり、車両1に対する衝突または衝突予測の検知に基づいて、ガスを発生させ、エアバッグ121にガスを圧入させるものである。
(エアバッグ121)
エアバッグ121は、上述したエアバッグ121と同様に、円環状の袋体が座席シート10の内部に収納されている。また、本実施の形態においては、シートバック12の収納部12dに収納されているエアバッグ121gが、略中央で分離され、エアバッグ121hを介してエアバッグ121aに接続される流路と、エアバッグ121fを介してエアバッグ121eに接続される流路と、に分かれている。
また、サブエアバッグ121Sは、上記実施の形態と同様に、シートバック12の収納部12d、12cに設けられるサブエアバッグ121Sと、シートバック12の収納部12d、12eに設けられるサブエアバッグ121Sと、で気室が分けられている。
(切り替え装置153)
図5は、本実施の形態における切り替え装置153を示す模式図である。
図5に示すように、切り替え装置153は、インフレータ111から入力されたガスを、出力先として、エアバッグ121a、121eおよびサブエアバッグ121i、121kに対して切り替えるものである。
具体的には、切り替え装置153は、1つの入力部と、4つの出力部と、を有している。切り替え装置153の入力部は、インフレータ111と接続されている。また、切り替え装置153の出力部は、エアバッグ121aと、エアバッグ121eと、サブエアバッグ121iと、サブエアバッグ121kとに、それぞれ接続されている。
例えば、切り替え装置153の1つ目の出力部は、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iに接続されており、切り替え装置153の2つ目の出力部は、エアバッグ121g、121fを介してエアバッグ121eに接続されている。また、切り替え装置153の3つ目の出力部は、エアバッグ121g、121hを介してエアバッグ121aに接続され、切り替え装置153の4つ目の出力部は、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121kに接続されている。
そして、切り替え装置153は、ECUの制御によって、入力部と指定された出力部とを連通させることにより、出力先を切り替えるようになっている。
具体的には、切り替え装置153は、ECUの制御により、インフレータ111から入力されたガスを、エアバッグ121aおよびサブエアバッグ121iに対して出力させるか、エアバッグ121aに対してのみに出力させるか、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eに対して出力させるか、エアバッグ121eおよびサブエアバッグ121kに対して出力させるか、を切り替えるものである。
なお、本実施の形態では、切り替え装置153は、インフレータ111から入力されたガスを、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kの双方に対して出力させる構成や、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eの双方に出力している際に、サブエアバッグ121iやサブエアバッグ121kに対して出力させる構成を有していないが、これらの含め、他の切り替え構成を有するものであってもよい。
また、本実施の形態においても、切り替え装置153は、出力先のみならず、出力量も切り替えられるようにしてもよい。
(乗員保護装置103の動作)
次に、車両1が衝突物と衝突する際の乗員保護装置103の動作について、説明する。
このような乗員保護装置103において、車両1に対する衝突や衝突予測が検知されると、ECUにより切り替え装置153の切り替え先が制御されるとともに、インフレータ111が作動され、インフレータ111からガスが出力される。
なお、このとき、ECUは、車両1に対する衝突方向も把握する。以下、本実施の形態では、車両1の左側から衝突がある場合の例について、説明する。
ECUは、衝突や衝突予測が検知されると、切り替え装置153の切り替え先をエアバッグ121aとして制御する。これにより、インフレータ111と、エアバッグ121g、121hを介してエアバッグ121aと、が連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121g、121h、121aに入力される。
これにより、エアバッグ121aが早期に展開し、車両1の左側から乗員Pに加わる虞のある衝撃をいち早く緩和することができる。
また、エアバッグ121aに入力されたガスは、エアバッグ121b、121c、121d、121e、121fへと入力される。これにより、エアバッグ121が、シートバック12およびシートクッション11から外側に飛び出して展開し、乗員Pの周りを全体的に取り囲むこととなる。
なお、ECUは、衝突が右側からである場合には、切り替え装置153の切り替え先を、エアバッグ121eへの出力から開始する。
また、ECUは、エアバッグ121aやエアバッグ121bにガスが入力されている間に、切り替え装置153の切り替え先を、エアバッグ121aのみへの出力から、エアバッグ121aおよびサブエアバッグ121iへの出力として切り替える。
これにより、インフレータ111とエアバッグ121g、121hを介してエアバッグ121aとの連通に加え、インフレータ111とサブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iとが連通され、インフレータ111から出力されたガスが、エアバッグ121aとともに、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iにも入力される。
インフレータ111から出力されたガスが、サブエアバッグ121jを介してサブエアバッグ121iに入力されることにより、サブエアバッグ121iが膨張展開する。
ここで、サブエアバッグ121iは、連通路210の収納部12dの径よりも大きく膨張展開するので、エアバッグ121が左側に移動されようとしても、サブエアバッグ121iが移動を規制する。
また、ECUは、サブエアバッグ121iが十分に展開したころを見計らって、切り替え装置153の切り替え先を、エアバッグ121aおよびサブエアバッグ121iへの出力から、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eへの出力として、切り替える。これにより、インフレータ111とサブエアバッグ121jとの連通が遮断され、インフレータ111から出力されたガスを、すべてエアバッグ121に入力させることができるとともに、エアバッグ121に対して、左側からもガスを入力することができるため、エアバッグ121の展開を早く行うことができる。
なお、本実施の形態では、エアバッグ121aおよびエアバッグ121eの双方が展開するようにしたが、衝突方向のエアバッグ121aまたはエアバッグ121eのみが展開するようにしてもよい。
このような乗員保護装置103において、車両1に対する衝突または衝突予測が検知されると、上記と同様に、エアバッグ121は、座席シート10の周りに展開する。また、切り替え装置153により、衝突方向に応じてインフレータ111から出力されるガスの入力先を切り替えるので、衝突形態に応じたエアバッグ121の展開順序とすることができ、緊急度に応じた適切な乗員保護を行うことができる。
以上のように、本実施の形態における乗員保護装置101〜103は、座席シート10の側面に沿って上方から下方までエアバッグ121を展開させるとともに、連通路210の左右で、サブエアバッグ121iおよびサブエアバッグ121kを、連通路210内の収納部12dの径よりも大きく展開させるので、乗員Pに対して局所的に大きな力がかかることを防止でき、さらに、エアバッグ121の左右の移動を規制するので、乗員Pにかかる衝撃そのものを和らげることができ、乗員の保護機能を高めることができる。
なお、本実施の形態において、ECUおよび切り替え装置151〜153は、本願のエアバッグ展開量制御装置、および、エアバッグ展開順序制御装置を構成する。
1 車両、3 アンダーフロア、4 ルーフ、10 座席シート、10A 収納部、11 シートクッション、11a、11b、11c 収納部、12 シートバック、12a、12b、12c、12d、12e 収納部、13 ヘッドレスト、101、102、103 乗員保護装置、111 インフレータ、121 エアバッグ、121S サブエアバッグ、131 案内経路、151、152、153 切り替え装置、210 連通路

Claims (7)

  1. 座席シートの左右でそれぞれ展開可能なエアバッグと、
    車両の衝突または衝突予測時にガスを供給し、前記エアバッグを展開させるインフレータと、
    前記座席シートの上部に設けられた連通路と、
    を備え、
    前記エアバッグは、前記連通路を介して左右に連結されており、前記連通路の径よりも大きな径を有する、
    ことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグは、展開時に前記座席シートの左右の両側面でともにそれぞれ展開する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記連通路は、乗員の後頭部の後方に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記エアバッグは、展開時に前記連通路の左右で前記連通路の径よりも大きく展開する拡幅部を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記エアバッグの前記拡幅部は、前記エアバッグの他の領域とは気室が分けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の乗員保護装置。
  6. 車両の衝突検知または衝突予測を行い、衝突方向を検知し、検知された前記衝突方向に基づいて、左右の前記エアバッグの展開量を制御するエアバッグ展開量制御装置と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  7. 車両の衝突検知または衝突予測を行い、衝突方向を検知し、検知された前記衝突方向に基づいて、左右の前記エアバッグの展開順序を制御するエアバッグ展開順序制御装置と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
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