JP5495738B2 - エアバッグ - Google Patents

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本発明は、例えば、自動車の車室の左右方向の中央部に沿って展開して乗員を保護するエアバッグに関する。
従来、自動車の車室にエアバッグを膨張展開して乗員を保護するエアバッグ装置について、ステアリングホイールに備えられる運転席用のエアバッグ装置やインストルメントパネルに備えられる助手席用のエアバッグ装置の他、側面衝突時の衝撃から乗員を保護するため、座席の側方に展開するサイドエアバッグ装置や、ルーフサイド部から下方に展開するカーテンエアバッグ装置などが知られている。
さらに、側面衝突時に、乗員同士の接触などを防止するため、乗員同士の間にエアバッグ膨張展開するエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、例えばエアバッグを天井内に格納し、衝突時には、並んだシートに着席している乗員の間の領域にエアバッグを展開して、乗員が隣の乗員や座席の反対側の側面の内装部品に衝突することを防止することが図られている(例えば、特許文献1参照)。また、この特許文献1には、具体的な構成は記載されていないものの、3人以上の乗員が横に並んで着席する場合には、天井に格納したエアバッグを各座席の間の領域に展開する旨が記載されている。
特開2008−114713号公報 (第5頁、第8頁、図4)
上記のように、3人の乗員が横に並んで着席する場合に、エアバッグを各座席の間の領域に展開する構成では、上方から偏平に展開するエアバッグを乗員同士の間の狭い空間に膨張展開させることは必ずしも容易ではない。そして、上方から偏平に展開したエアバッグについて、中央部の乗員が存在しない場合には、外側の乗員がエアバッグに当接した際にこのエアバッグを所望の位置に安定して支持することは容易ではない。また、中央部の乗員が存在する場合には、この中央部の乗員の両側部にエアバッグを配置しても、前側に投げ出される乗員を保護するためには、別個のエアバッグ装置が必要になる。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、複数の座席を備えた空間に展開して乗員を保護するエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグは、車両の後席の中央座席と、この中央座席の左右に配置された側部座席とを備える車両の車室に展開するエアバッグであって、前記中央座席と両側の前記側部座席との間の空間にそれぞれ膨張展開するとともに互いに連通する気室を備え、かつ、前記中央座席の乗員と前記側部座席の乗員との接触を防止する保護領域を設けた一対の側部展開部と、これら側部展開部を連結し、前記中央座席の前方の空間に展開するとともに、少なくとも前記側部展開部間に囲まれた空間であり前記中央座席の乗員の頭部に対向して凹設されたポケット部を備えた中央展開部とを具備したものである。
求項記載のエアバッグは、請求項記載のエアバッグにおいて、中央展開部は、各側部展開部の上側部から上側に傾斜して延設され前記各側部展開部同士を連結するとともに前記側部展開部の気室に連通する気室を有する上部連結部と、前記各側部展開部の下側部から延設されて前記各側部展開部同士を連結する下部連結部とを備え、これら上部連結部、下部連結部、及び両側の側部展開部に囲まれてポケット部が構成されたものである。
請求項記載のエアバッグは、請求項記載のエアバッグにおいて、エアバッグは、上部連結部、下部連結部、及び両側の側部展開部が後側展開部を構成し、この後側展開部に連通し、前記後席の前方に位置する左右の前席の間の空間に展開する前側展開部を備えたものである。
請求項1記載のエアバッグによれば、車両の後席の中央座席と両側の側部座席との間の車室にそれぞれ展開する一対の側部展開部に中央座席の乗員と側部座席の乗員との接触を防止する保護領域を設けることにより、乗員の側方への移動を抑制し、座席に着席した乗員同士の当接や、乗員の他の座席側への移動を抑制して乗員を保護できる。中央座席の乗員の頭部に対向して凹設されたポケット部を備える中央展開部により、中央座席の乗員の前方への移動を抑制するとともに中央座席の乗員を安定して支持し、乗員を保護できる。中央展開部により両側の側部展開部を連結し、エアバッグの展開形状を容易に安定させることができる。両側の側部展開部は連通し、かつ、ポケット部を少なくともこれら側部展開部間に囲む空間とするため、エアバッグ及びこのエアバッグを備えるエアバッグ装置の構成を簡略化して製造コストを低減できる。
求項記載のエアバッグによれば、請求項記載の効果に加え、中央展開部は、各側部展開部の上部及び下部をそれぞれ上部連結部と下部連結部とで連結したため、簡略な構造で、展開形状を安定させることができる。上部連結部により各側部展開部間でガスを円滑に流通させて迅速な展開を実現できる。また、下部連結部で中央座席の乗員の胴部を支持できるとともに、上部連結部は顔面を避けて頭部を柔らかく受け止めるように膨張展開させることができる。
請求項記載のエアバッグによれば、請求項記載の効果に加え、前側展開部により、前席の乗員同士の当接を抑制し、後側展開部により、後席の乗員同士の当接を抑制できるとともに、後席の中央座席の乗員を支持して保護できる。前側展開部と後側展開部とは互いに連通するため、エアバッグ及びこのエアバッグを備えるエアバッグ装置の構成を簡略化して製造コストを低減できる。
本発明のエアバッグの一実施の形態を模式的に示すエアバッグ装置のエアバッグが展開した状態の車両の説明図である。 同上エアバッグ装置のエアバッグの展開前の状態を模式的に示す車両の説明図である。 同上エアバッグ装置のエアバッグの展開過程の状態を模式的に示す車両の説明図である。 同上エアバッグ装置のエアバッグが展開した状態の車両の平面の説明図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す斜め前方から見た斜視図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す斜め後方から視た斜視図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す後方から見た斜視図である。 同上エアバッグの展開した状態を示す側方から見た斜視図である。 同上エアバッグの展開した状態の前席との関係を示す斜め前方から見た説明図である。 同上エアバッグの展開した状態の後席の乗員との関係を示す前方から見た説明図である。 同上エアバッグの展開した状態の後席の乗員との関係を示す上方から見た説明図である。 同上エアバッグの展開した状態の後席の中央の乗員との関係を示す側方から見た説明図である。 本発明のエアバッグ及びエアバッグ装置の他の実施の形態を模式的に示すエアバッグが展開した状態の説明図である。
以下、本発明のエアバッグの一実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図4において、1は車両としての自動車を構成する車体で、この車体1の空間としての車室2に、エアバッグシステム3が備えられている。
なお、以下、前後方向、車幅方向である両側方向である左右方向、上下方向などの方向は、車体1の直進方向を基準とし、前側方向(図1などに示す矢印F方向)、上方(図1に示す矢印U方向)、右方向、左方向、外方などを説明する。また、各図において、Aは着席した乗員の頭部の位置を模式的に示し、Dは乗員を模したダミーを示している。
そして、この自動車の車体1は、車室2内に乗員が着座可能な前席5(5L,5R)及びこの前席5の後方に位置する後席6(6C,6L,6R)を備えている。そして、前席5は、左右に独立して位置調整可能な2個の座席である左側の前席5Lと右側の前席5Rとを備えている。一方、後席6は、3人分の座面が左右方向に連続するベンチシート状で、中央座席6Cと、この中央座席6Cの左右に位置する側部座席6L,6Rとを備えている。また、この車体1には、これら前席5及び後席6に対応して、開口可能な窓部(サイドウィンドウ)を備えたドアが設けられている。また、車室2の両側部には、前側から順に、Aピラーとも呼ばれるフロントピラー11、Bピラーとも呼ばれるセンターピラー12、Cピラーとも呼ばれるリアピラー13が設けられている。そして、これらピラー11,12,13の上側、すなわち窓部の一縁部である上縁部に、ルーフサイドレール14が設けられ、このルーフサイドレール14を介して図示しない天井部の天井パネルが支持されている。また、両側のフロントピラー11の前側にはフロントガラス(フロントウインドシールド)が設けられ、両側のリアピラー13の後側にはリアガラスが設けられている。
また、エアバッグシステム3は、複数のエアバッグ装置を備え、本実施の形態では、運転席用のエアバッグ装置16、助手席用のエアバッグ装置17、カーテンエアバッグ装置18、及び前席5の外側から外側方に展開するサイドエアバッグ装置19に加え、車室2の左右方向の中央部に沿って展開するエアバッグ装置としてのファーサイドエアバッグ装置21を備え、図示しない制御装置に接続されている。
そして、運転席用のエアバッグ装置16は、ステアリングホイールに備えられ、車体1の前方からの衝撃に対して運転席に着席した乗員の前方にエアバッグを展開し、ステアリングホイールなどへの当接を防止して乗員を保護する。また、助手席用のエアバッグ装置17は、インストルメントパネルに備えられ、車体1の前方からの衝撃に対して助手席に着席した乗員の前方にエアバッグを展開し、インストルメントパネルなどへの当接を防止して乗員を保護する。また、カーテンエアバッグ装置18は、ルーフサイド部に備えられ、車体1の側方からの衝撃に対して、窓部に沿って扁平にエアバッグを下方に展開し窓部などへの当接を防止して乗員の頭部などを保護する。さらに、サイドエアバッグ装置19は、ニアサイドエアバッグ装置とも呼び得るもので、前席5の背部(シートバック)の外側部、すなわち、左側の前席5Lの左側及び右側の前席5Rの右側に配置され、車体1の外側方からの衝撃に対して、いわば衝撃に近い側(ニアサイド)であるドア部に沿ってエアバッグを扁平に展開して、乗員の外側を覆い、乗員のドアパネルなどへの当接を防止して保護する。
さらに、ファーサイドエアバッグ装置21は、主として車体1の外側方からの衝撃に対して、いわば衝撃から遠い側(ファーサイド)である車室2の左右方向の中央部に沿って展開するもので、本実施の形態では、運転席すなわち右側の前席5Rの背部に収納され、この背部の左側からエアバッグ22を展開して、左右の前席5L,5Rの間から、後席6の側部座席6L,6R同士の間すなわち中央座席6Cの前側にかけて膨張展開するようになっている。
より詳細には、ファーサイドエアバッグ装置21は、エアバッグ22と、一方の前席としての右側の前席5Rの背部の側部に取り付けられたエアバッグ収納部を構成するケース体23と、このケース体23に取り付けられた1個のインフレータ24とを備えている。そして、エアバッグ22は、折り畳んだ状態でケース体23に収納され、制御手段の制御によりインフレータ24からガスが供給されると、ケース体23を押し開いて車室2に膨張展開する。
そして、エアバッグ22は、図1ないし図12に示すように、サイドエアバッグあるいはファーサイドエアバッグとも呼び得るもので、複数枚の基布を縫い合わせるなどして、全体として1個の袋状の外殻部が形成され、この外殻部の内側に、前端部から後端部まで一体に連通する気室が形成されている。そして、このエアバッグ22は、左右の前席5L,5Rの間の空間に展開する前側展開部31と、この前側展開部31の後側に位置する後側展開部32と、これら前側展開部31と後側展開部32との間に位置する展開基部33とを備えている。そして、展開基部33は、前後に開口する略筒状をなし、一側部がケース体23に取り付けられるとともにインフレータ24に接続されて最初期にガスが供給されるインフレータ接続部が設けられている。
そして、前側展開部31は、サイドエアバッグ装置19のエアバッグに近似した形状で、展開基部33から前方に延びるとともに、前端側から上方に延設され、側面視略L字状の袋状になっている。さらに、この前側展開部31では、複数の規制部35で基布同士が線状あるいは円形状などに縫い合わされるなどして連結され、展開時の左右方向の寸法が規制され、左右の前席5L,5Rの間の空間、すなわち左右の前席5L,5Rに着席した乗員同士の間の空間に扁平に展開する。
また、後側展開部32は、展開基部33から後方に延び、両側一対の側部展開部41,41と、これら側部展開部41の下端部同士を連結し中央展開部を構成するシート状の下部連結部42と、側部展開部41の上端部同士を連結し中央展開部を構成する上部連結部44とを備え、これら側部展開部41,41、及び上部連結部44の内側の気室は、展開基部33の内側の気室に連通するとともに、互いに連通している。そして、側部展開部41は、サイドローブとも呼び得るもので、一対の側部展開部41を備えた本実施の形態は、いわばダブルサイドローブ型エアバッグとなっている。また、下部連結部42は、ストラップとも呼び得るもので、エアバッグ22の外殻を構成する基布と同じ基布の帯であり、略水平状、ここでは水平に配置されるとともに、両端部が各側部展開部41の下端部に縫い合わせて連結されている。また、上部連結部44は、内側に各側部展開部41に連通する気室を有し、各側部展開部41の上端部から上側に傾斜して延設され、いわば逆V字状に屈曲して配置されている。
そして、これら側部展開部41,41、下部連結部42、及び上部連結部44に囲まれた部分が、後方に開口しすなわち前方に向かって凹設されたポケット部46となっている。すなわち、ポケット部46は、2つのサイドローブの間に形成されており、後側展開部32の先端部に形成された凹形状である。そして、下部連結部42及び上部連結部44で構成される中央展開部は、インタローブとも呼び得るもので、ポケット部46の少なくとも一部の縁部に位置して形成されている。すなわち、下部連結部42は、ポケット部46の下側の縁部側に位置して下部が単純な面状をなし、上部連結部44は、ポケット部46の上側の縁部側に位置して膨張展開する。さらに、上部連結部44は、いわばニアサイドローブから延設されたニアサイドインタローブ部と、ファーサイドローブから延設されたファーサイドインタローブとを、上端部で屈曲するように連結した形状となっている。また、気室を有する側部展開部41,41、及び上部連結部44には、それぞれ複数の規制部47で基布同士が線状あるいは円形状などに縫い合わされるなどして連結され、膨張展開時の厚さ寸法が規制されている。
そして、この後側展開部32は、全体としては後席の中央座席6Cを前側から覆うように展開し、ポケット部46が、後席の中央座席6Cに着席した乗員の頭部に対向してこの頭部を収納するとともに、各側部展開部41が後席6の側部座席6L,6Rと中央座席6Cとの間に展開して中央座席6Cの乗員の肩部の前側に対向しさらには当接し、さらに、下部連結部42が中央座席6Cの乗員の胴部の胸部の前側に対向しさらには当接して乗員を拘束する。
一方、インフレータ24は、円柱状えるいは円盤状などのインフレータ本体部を備え、このインフレータ本体部に、薬剤を燃焼させる燃焼式(パイロテクニックタイプ)、ガスを高圧で貯蔵する貯蔵式(ストレージタイプ)、あるいはこれら燃焼式と貯蔵式とを組み合わせたハイブリッド式などのガス発生手段が内蔵されている。
さらに、制御装置は、センサなどを備え、エアバッグシステム3の各エアバッグ装置16,17,18,19,21のインフレータ24に電気的に接続されている。
次に、エアバッグ1の展開動作を説明する。
制御装置は、衝突を検出または予知すると、衝突の状態や各座席5,6の乗員の有無などに応じて、各エアバッグ装置16,17,18,19,21を作動させ、例えば、前面(正面)衝突の場合には、運転席用のエアバッグ装置16及び助手席用のエアバッグ装置17を作動させるとともに、場合によりファーサイドエアバッグ装置21を作動させる。一方、例えば図10に矢印Cで示すように衝撃が加わる側面衝突あるいは横転などの際には、カーテンエアバッグ装置18及びサイドエアバッグ装置19とともに、ファーサイドエアバッグ装置21を作動させる。
すなわち、ファーサイドエアバッグ装置21は、制御装置によりインフレータ24が作動し、このインフレータ24から噴射されるガスがエアバッグ22の展開基部33に供給される。すると、図2に示す状態から、エアバッグ22は、膨張展開する圧力により、ケース体23および右側の前席5Rの生地に設けた破断予定部を押し開いて左右の前席5L,5Rの背部同士の間に突出し、次いで、図3及び図1に示すように、この部分から車体1の車室2の中央に沿って前後に膨張展開する。
そして、エアバッグ22の前側展開部31は、車両左右方向に並列して配置された一対の前席5L,5Rに着席した乗員の間の空間に展開し、カーテンエアバッグ装置18のエアバッグ及びサイドエアバッグ装置19のエアバッグ22とともに前席5L,5Rの乗員の側部に展開して乗員を保護する。特に、ファーサイドエアバッグ装置21のエアバッグ22は、前席5L,5Rの乗員同士の間の空間に展開し、保護領域(図9に31aで示す部分)を乗員の頭部などに対向させ、前席5L,5Rの乗員同士の接触や反対側の前席5L,5R側への移動を抑制して乗員を保護する。なお、座席に設けられたアームレストや突部などにより、乗員の腰部から下は動きが規制されるため、前側展開部31が展開する幅寸法は、ほぼ左右の前席5L,5Rの間の寸法で、基本的に胸部と頭部の動きを規制できる大きさに広がるように設定されている。
また、エアバッグ22の後側展開部32は、後席6まで届く長さになっており、全体としては車体1の前方から後席6に着座する乗員に向かって展開し、さらに、後席6の中央座席6Cを前側から覆うように展開し、各側部展開部41が後席6の側部座席6L,6Rと中央座席6Cとの間の空間に展開し、カーテンエアバッグ装置18のエアバッグ及びサイドエアバッグ装置19のエアバッグ22とともに各後席6C,6L,6Rの乗員の側部に展開して乗員を保護する。特に、ファーサイドエアバッグ装置21のエアバッグ22は、後席6C,6L,6Rの乗員同士の間の空間に展開し、保護領域(図8に32aで示す部分)を乗員の頭部などに対向させ、後席6C,6L,6Rの乗員同士の接触、例えば中央座席6Cの乗員が左右の側部座席6L,6Rの乗員と接触することを防止し、また、乗員が反対側すなわち隣接する後席6C,6L,6R側への移動を抑制して乗員を保護する。
例えば、図10に矢印Cで示すように、左側から衝撃が加わった場合は、乗員の頭部の衝突側方に近い側すなわち衝突の入力側(例えば事故相手車両の衝突側)であるニアサイド側については、後席6の中央座席6Cの乗員は、ニアサイド側を覆ってニアサイドローブとなる側部展開部41が位置し、乗員の頭部の衝突側方から遠い側すなわち衝突の入力側から遠い側であるファーサイド側を覆ってファーサイドローブとなる側部展開部41が位置して、頭部を両側においてカバーするので、衝突側の側部座席6L,6Rの乗員と中央座席6Cの乗員との間にニアサイドローブが位置してぶつかり合いを防止する。また、ファーサイドローブは、中央座席6Cの乗員の頭部の反衝突側に当たって、リバウンド時のニアサイドローブからの頭部の離脱を抑制する。
また、この状態で、後席6の左側の側部座席6Lの乗員は、矢印M1のように移動しようとするが、カーテンエアバッグ装置18のエアバッグがいわばニアサイドのエアバッグ、エアバッグ22の側部展開部41がファーサイドのエアバッグとなって保護される。さらに、後席6の右側の側部座席6Rの乗員は、矢印M2のように移動しようとするが、エアバッグ22の側部展開部41がいわばニアサイドのエアバッグ、カーテンエアバッグ装置18のエアバッグがファーサイドのエアバッグとなって保護される。
さらに、エアバッグ22の後側展開部32は、中央座席6Cの乗員の前側に展開し、前面衝突時には中央座席6Cの乗員の前側への移動や前傾を軽減し、頭部や腰部などを保護する。すなわち、後席の中央座席6Cの乗員の頭部の一部あるいは全部をポケット部46に収容し、顔面にエアバッグ22の先端部が直接接触し難くするとともに、膨張展開した各側部展開部41の当接部(図7に41aで示す部分)に中央座席6Cの乗員の肩部を当接させて規制し、展開した下部連結部42の当接部(図7に42aで示す部分)に中央座席6Cの乗員の胸部を当接させて規制するとともに、膨張展開した上部連結部44で頭部の顔面を外れた上側部などを当接させて規制し、車体1の正面系衝突時に、前方に前席5が存在しない後席の中央座席6Cの乗員の移動と衝撃とを緩和する。
このように、本実施の形態によれば、車体1の車室2の中央部分に沿って展開する前側展開部31と後側展開部32とを設けたエアバッグ22を備えたファーサイドエアバッグ装置21であり、前席5及び後席6について、側面衝突時などに乗員同士の接触などを抑制し、乗員を保護できる。
そして、後側展開部32は、中央座席6Cと両側の側部座席6L,6Rとの間の空間にそれぞれ展開する側部展開部41により、乗員の側方への移動を抑制し、中央座席6Cの乗員の左右の側部座席6L,6Rの乗員への直接の接触など、3人が並んで着席する座席の乗員同士の当接や、乗員の他の座席側への移動を抑制して乗員を保護できる。
さらに、正面衝突などの正面系衝突においては、後側展開部32は、中央座席6Cの乗員の前方に対向し当接する中央展開部であり胸部に対向し当接する下部連結部42及び上部連結部44を備えるとともに、側部展開部41が中央座席6Cの乗員の肩部に対向し当接するため、前方に座席がない中央座席6Cの乗員の前傾や前方への移動を抑制し、衝撃を吸収して乗員を保護できる。
また、下部連結部42及び上部連結部44により両側の側部展開部41の上部及び下部を連結したため、簡略な構造で、エアバッグ22の展開形状を容易に安定させることができる。
また、上部連結部44により各側部展開部41間でガスを円滑に流通させ、エアバッグ22の迅速な展開を実現できる。
また、後側展開部32は、中央座席6Cの乗員の頭部に対向して凹設されたポケット部46を備えたため、中央座席6Cの乗員を安定して支持し、乗員を保護できる。
さらに、シート状の下部連結部42で中央座席の乗員の胴部の胸部を安定して支持できるとともに、気室を有し上側に傾斜する上部連結部44は顔面を避けて乗員の頭部を柔らかく受け止めるように膨張展開させることができる。
さらに、エアバッグ22の全ての気室は一体に連通して一体に展開し、すなわち、展開基部33、前側展開部31、及び後側展開部33の側部展開部41及び上部連結部44は互いに連通するため、インフレータ24は1個で良く、エアバッグ22及びこのエアバッグ22を備えるファーサイドエアバッグ装置21の構成を簡略化して製造コストを低減できる。
また、ファーサイドエアバッグ装置21の作動後は、1個の前席5を交換するのみで、通常同時に作動するサイドエアバッグ装置19とともに交換が完了し、交換を要する部品を削減し、交換作業に要するコストを低減できる。
また、エアバッグ22は、座席から展開するため、天井から展開する構成に比べ、乗員に近接して展開させることができ、エアバッグ22を小形化及び軽量化でき、製造コストを低減できる。また、エアバッグ22は前席5から展開するため、座席の位置いわゆるシートポジションを変化させても、前席5の乗員に対して容易に好適な位置に展開できる。特に、運転席側の前席5Rから展開させることにより、必ず着席している乗員である運転者に対して、保護領域31aを変化無く容易に好適な位置に維持することができる。すなわち、天井から下方の座席間に展開する構成では、エアバッグ22を大きな空間させる必要があり、カーテンエアバッグ装置18のエアバッグよりも大きな形状、厚さが必要になり、インフレータ24の出力も大きくする必要が生じるとともに、展開時に振られないように左右の挙動を拘束する手段が必要となる場合があり、製造コストの低減や軽量化が困難になる。
さらに、エアバッグ22は車室2中央に沿って展開するため、車体1の形状に影響を受けにくく、汎用性を向上して製造コストを低減できる。また、車体1の大小により、前席5L,5R同士の間隔は若干変化するが、間隔が最も狭い部分である前席5L,5R同士の間の座席の背部からエアバッグ22を突出させる構成により、造形部品に影響されることなく、エアバッグ22を安定して展開させ、汎用性を向上して製造コストを低減できる。
このようにして、本実施の形態では、前後の座席を備え、前列に2個座席を備え、後列に3人掛けの座席を備えた車体1に対して、エアバッグ22により、前席5及び後席6の乗員を同時に保護でき、特に、3人掛けの後席6の乗員の側突時の保護が可能となり、さらに、後席6の中央座席6Cの乗員を有効に保護できる。
なお、上記の実施の形態では、運転席である右側の前席5Rの背部の横からエアバッグ22を突出させる構成としたが、この構成に限られず、助手席である左側の前席5Lからエアバッグ22を突出させ、あるいは、座席の座部の横からエアバッグ22を突出させ、あるいは、インストルメントパネルからエアバッグ22を突出させ、あるいは、図13に示すように、天井部50から乗員の頭部を包むようにエアバッグ22を展開することもできる。
また、上記の実施の形態では、下部連結部42は、基布によりシート状に形成したが、気室を有する膨張部とし、後側展開部32の乗員に対向する先端部を環状の気室とすることもできる。
また、上記の実施の形態では、前後の2列の座席を備えた車体1について説明したが、この構成に限られない。例えば、3列の座席を有する車体1について、前から1列目と2列目に適用し、あるいは、2列目が左右2個の座席を有する構成では、1列目あるいは2列目の座席から突出させたエアバッグ22を1列目から3列目にかけて展開させることもできる。
本発明は、例えば、自動車の車室の左右方向の中央部に沿ってエアバッグを展開して乗員を保護するエアバッグ装置に適用できる。
1 車両としての車体
車室
5 前席
5L 左側の前席
5R 右側の前席
6 後席
6C 中央座席
6L 6R 側部座席
22 エアバッグ
31 前側展開部
32 後側展開部
32a 保護領域
41 側部展開部
42 中央展開部を構成する下部連結部
44 中央展開部を構成する上部連結部
46 ポケット部

Claims (3)

  1. 車両の後席の中央座席と、この中央座席の左右に配置された側部座席とを備える車両の車室に展開するエアバッグであって、
    前記中央座席と両側の前記側部座席との間の空間にそれぞれ膨張展開するとともに互いに連通する気室を備え、かつ、前記中央座席の乗員と前記側部座席の乗員との接触を防止する保護領域を設けた一対の側部展開部と、
    これら側部展開部を連結し、前記中央座席の前方の空間に展開するとともに、少なくとも前記側部展開部間に囲まれた空間であり前記中央座席の乗員の頭部に対向して凹設されたポケット部を備えた中央展開部とを具備した
    ことを特徴とするエアバッグ
  2. 中央展開部は、
    各側部展開部の上側部から上側に傾斜して延設され前記各側部展開部同士を連結するとともに前記側部展開部の気室に連通する気室を有する上部連結部と、
    前記各側部展開部の下側部から延設されて前記各側部展開部同士を連結する下部連結部とを備え、
    これら上部連結部、下部連結部、及び両側の側部展開部に囲まれてポケット部が構成された
    ことを特徴とする請求項記載のエアバッグ。
  3. アバッグは、
    上部連結部、下部連結部、及び両側の側部展開部が後側展開部を構成し、
    この後側展開部に連通し、前記後席の前方に位置する左右の前席の間の空間に展開する前側展開部を備えた
    ことを特徴とする請求項記載のエアバッグ。
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