JP2008114713A - センターエアバッグ装置 - Google Patents

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伸二 田中
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Abstract

【課題】側面衝突時に、側面衝突の衝撃による乗員の横方向への移動を抑制するようにしたセンターエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】横に並んで配置された二つのシートの間の領域付近にて車室天井内に格納されており、衝突時にこれらの並んだシートに着座している乗員P1,P2の間の領域に展開するエアバッグ袋体11を備えるように、センターエアバッグ装置10を構成する。側突の衝撃によって、乗員に対して側方内側に荷重が加えられたとき、乗員が内側に向かって、即ち隣の乗員に向かって、そして反対側の車室内壁に向かって跳ばされようとしても、乗員間に展開しているエアバッグ袋体によりその移動が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の乗員を保護するためのエアバッグ装置に係り、特に側面衝突時に乗員の側方への移動を規制するセンターエアバッグ装置に関するものである。
自動車の前面衝突時の乗員に対する衝撃を緩和するための保護装置として、エアバッグ装置が広く普及している。従来のエアバッグ装置は、ステアリング装置内,インストルメントパネル内に取り付けられ、自動車の前面衝突時に、運転席,助手席の前側にエアバッグを展開することで、運転席,助手席に座っている乗員の前方への移動を抑制する。これにより、自動車の前面衝突時における運転席,助手席の乗員が有効に保護される。
近年では、自動車の側面衝突時における乗員保護も重要視されており、所謂、サイドエアバッグ装置やカーテンシールドエアバッグ装置が車両に搭載されている。具体的には、例えば図7に示すように、自動車1において、助手席側では、カーテンシールドエアバッグ装置2は、フロントドア1aの上部のガラスの内側付近に展開するように構成されており、またサイドエアバッグ装置3は、フロントドア1aの下部の内側付近に展開するように構成されている。図7では、カーテンシールドエアバッグ装置2及びサイドエアバッグ装置3は、助手席側のみ図示されているが、実際には、運転席側にも設置されている。
図7に矢印Xで示すように、他車4が側方から衝突してきたとき、カーテンシールドエアバッグ装置2及びサイドエアバッグ装置3がそれぞれフロントドア1aの内側付近、即ち助手席の外側領域に展開して、助手席の乗員の身体が直接にフロントドア1aに接触しないように保護される。
これに対して、特許文献1には、車室天井内に取り付けられていて、自動車の前面衝突時に下方に向かって乗員の前側に展開するようにしたエアバッグ装置が開示されている。特許文献2には、運転席と助手席との間のコンソール内に取り付けられていて、自動車の側面衝突時等に、運転席のシートバックと助手席のシートバックとの間に展開するようにしたエアバッグ装置が開示されている。
特許文献3には、例えば助手席側にて、インストルメントパネル内に取り付けられていて、自動車の前面衝突時に、エアバッグ袋体が助手席の乗員の前側に展開すると共に、天井付近に設けられたパネル部材が、下方に回動して、車室内側に展開したエアバッグ袋体の一部の天井付近における後方への移動を規制するようにした、エアバッグ装置が開示されている。
特許文献4には、例えば助手席側にて、インストルメントパネル内に取り付けられていて、自動車の前面衝突時に、左右に分割されたメインエアバッグ袋体が助手席の乗員の前側に展開すると共に、助手席の天井付近に設けられた天井エアバッグ袋体が、下方に向かって展開して、車室内側に展開したメインエアバッグ袋体の分割された左右部分の間の空間部に係合し、メインエアバッグの横方向のずれを規制してメインエアバッグが予期しない方向に展開しないようにした、エアバッグ装置が開示されている。
特開2000−185618号公報 特開2004−217109号公報 特開2005−067272号公報 特開2005−145225号公報
しかしながら、図7に示したカーテンシールドエアバッグ装置2及びサイドエアバッグ装置3においては、側面衝突時に、側面衝突された側とは反対側の乗員、図示の場合、運転席側の乗員が側面衝突の衝撃によって矢印Aで示すように衝突側に向かって跳んでしまい、カーテンシールドエアバッグ装置2とサイドエアバッグ装置3との間に露出する内装部品や助手席の乗員と衝突してしまう虞がある。
さらに、側面衝突時に、図8に示すように、側面衝突された側の乗員、図示の場合、助手席側の乗員が側面衝突の衝撃によって矢印Bで示すように側面衝突された側とは反対側に向かって跳んでしまい、運転席側の乗員と衝突してしまう虞もある。
これに対して、特許文献1によるエアバッグ装置においては、前面衝突時に、後席の乗員を保護するように天井から乗員の前側にエアバッグが展開するが、側面衝突時の乗員を保護するようには構成されていない。
また、特許文献2によるエアバッグ装置においては、側面衝突時等に、運転席と助手席のシートバックの間に展開することにより側面衝突の衝撃による運転席または助手席にかかる荷重を、シートバックを介して助手席または運転席のシートバックに伝達しつつ分散して、運転席または助手席が側面衝突された側と反対側に倒れることを抑制する。従って、特許文献2のエアバッグ装置は、側面衝突時等において隣接する乗員保護を目的とするものではない。
さらに、特許文献3及び特許文献4によるエアバッグ装置においても、前面衝突時における乗員を保護することを目的としており、側面衝突時に乗員を保護するようには構成されていない。
本発明は、以上の点に鑑みて創作されたものであり、側面衝突時に、側面衝突の衝撃による乗員の横方向への移動を抑制するようにしたセンターエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る第1構成のセンターエアバッグ装置は、横に並んで配置された二つのシートの間の領域付近に格納されており、衝突時にこれらの並んだシートに着座している乗員の間の領域に展開するエアバッグ袋体を備えたことを特徴としている。
上記目的を達成するために、本発明の第2の構成に係るセンターエアバッグ装置は、横に並んで着座した複数の乗員の間の領域付近にそれぞれ格納されており、衝突時に各乗員の間の領域に展開するエアバッグ袋体を備えたことを特徴としている。
エアバッグ袋体は、例えば車室天井内、シートの間に設けられたコンソール内、シートの少なくとも一方の内部に格納されている。
エアバッグ袋体は、好ましくは、展開時に、左右両側の乗員の肩,腰及び膝の間の領域に展開するように形成されている。
エアバッグ袋体は、好ましくは、展開時に、前後に並んだ複数列のシートに着座している乗員の間の領域に展開するように形成されている。
上記構成によれば、衝突時に、エアバッグ袋体が横に並んで配置された二つのシートに着座している乗員の間の領域に展開する。これにより、衝突の衝撃によって、これらの乗員に対して側方内側に荷重が加えられたとき、乗員が内側に向かって、即ち隣の乗員に向かって、そして反対側の車室内壁に向かって跳ばされようとしても、乗員間に展開しているエアバッグ袋体により、その移動が抑制される。従って、側面衝突時等の衝突時に、衝突の衝撃により乗員が隣の乗員や反対側の内装部品に衝突してしまうのが防止される。
エアバッグ袋体が、車室天井内やシートの間に設けられたコンソール内、あるいはシートの少なくとも一方の内部に格納されている場合には、エアバッグ袋体の非展開時に、センターエアバッグ装置が邪魔になって、車室内の居住性が損なわれることがない。
エアバッグ袋体が、展開時に、左右両側の乗員の肩,腰及び膝の間の領域に展開するように形成されている場合には、衝突時にエアバッグ袋体が展開したとき、乗員が内側に向かって跳ばされようとしても、乗員間に展開しているエアバッグ袋体により、その移動が抑制されると共に、乗員の身体の一部がシート間のコンソールに衝突することが防止される。
エアバッグ袋体が、展開時に、前後に並んだ複数列のシートに着座している乗員の間の領域に展開するように形成されている場合には、衝突時に、例えば前席及び後席の乗員の間の領域にエアバッグ袋体が展開することにより、例えば前席においても後席においても、各乗員が内側に向かって跳ばされようとしたとき、これらの乗員間に展開しているエアバッグ袋体によりその移動が抑制され得る。
このようにして、本発明によれば、側面衝突時に、並んだシートに着座している乗員の間の領域にエアバッグ袋体を展開することにより、側面衝突の衝撃による乗員の横方向への移動を抑制し、隣の乗員や内装部品への衝突を防止することができる。
[実施の形態1]
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明によるセンターエアバッグ装置の第一の実施形態の構成を示している。図1及び図2において、センターエアバッグ装置10は、車室天井の横方向中央付近の内部に組み込まれており、下方に向かって横方向中央付近にて左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開するエアバッグ袋体11と、非展開時のエアバッグ袋体11を隠蔽するカバー12と、から構成されている。なお、図面では見易くするために、各乗員が着座しているシートを省略している。また、図示の場合、左側(助手席)の乗員P2の横方向外側には、公知の構成のカーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14も備えられている。ここで、これらのカーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14は、図1では助手席側のみ図示されているが、実際には運転席側にも設置される。
エアバッグ袋体11は、衝突センサー(図示せず)からの検出信号に応じて作動するインフレータ(図示せず)により気体が噴出して膨張し、図1及び図2に示すように、左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開する。その際、このエアバッグ袋体11は、前後方向に関しては、図2に示すように、前席の乗員P1,P2そして後席の乗員P3,P4の間の領域に展開するように形成されている。カバー12は、例えば樹脂製であって、エアバッグ袋体11の非展開時に、車室天井内に格納されたエアバッグ袋体11等を覆っている。カーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14は、公知の構成であって、側面衝突等の衝突時には、車室内壁、例えばドア内面に沿って展開する。
本発明の実施形態1に係るセンターエアバッグ装置10は、以上のように構成されており、通常は、即ちエアバッグ袋体11の非展開時には、エアバッグ袋体11は車室天井内に格納されており、カバー12により隠蔽されている。従って、このときセンターエアバッグ装置10は車室天井内に格納されると共に、カバー12で隠蔽されていることで、車室天井の見栄えが損なわれるようなことはない。さらに、カバー12が車室天井に設けられた天井コンソールと一体化した意匠を有していると、さらにセンターエアバッグ装置10そしてカバー12の外観見栄えが向上する。
エアバッグ袋体11の非展開状態から、例えば図1にて矢印Xで示すように、他車(図示せず)が側方から衝突してきたとき、カーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14が左側(助手席)の乗員の外側、即ち左側にて、車室側壁、例えばドア15の内面に沿って展開すると共に、センターエアバッグ装置10のエアバッグ袋体11が、前席の左右の乗員P1,P2の間、そして後席の左右の乗員P3,P4の間の領域に展開する。
これにより、例えば他車が側方から矢印Xで示すように側面衝突してきたとき、従来と同様に、カーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14がそれぞれドア15の内側付近、即ち左側の乗員P2,P4の外側領域に展開し、これにより助手席側の乗員P2,P4の身体が直接にドア15に接触しないように保護される。
また、本発明によるセンターエアバッグ装置10のエアバッグ袋体11が、前席及び後席の左右の乗員の間の領域に展開することにより、側面衝突された側とは反対側の乗員、即ち運転席側の乗員P1,P3が側面衝突の衝撃によって、矢印Aで示すように衝突側に向かって移動しようとしても、当該乗員P1,P3の内側にセンターエアバッグ装置10のエアバッグ袋体11が在ることから、その移動が抑制される。従って、当該乗員P1,P3が、助手席側のカーテンシールドエアバッグ装置13とサイドエアバッグ装置14との間に露出する内装部品や助手席側の乗員P2,P4と衝突してしまうことはない。
さらに、側面衝突時に、側面衝突された側の乗員、即ち助手席側の乗員P2,P4が、側面衝突の衝撃によって、矢印Bで示すように、側面衝突された側とは反対側に向かって移動しようとしても、当該乗員P2,P4の内側にセンターエアバッグ装置10のエアバッグ袋体11が在ることから、その移動が抑制される。従って、当該乗員P2,P4が、運転席側の乗員P1,P3と衝突してしまうようなことはない。
このようにして、側面衝突等の衝突時に、センターエアバッグ装置10のエアバッグ袋体11が、運転席側及び助手席側のシートに着座している乗員P1,P2,P3,P4の間の領域に展開することで、側面衝突等の衝撃による乗員P1〜P4の横方向への移動が抑制されるので、この衝撃によって当該乗員が隣の乗員や内装部品に衝突することが効果的に防止され、乗員の安全性がより一層向上する。
[実施の形態2]
図3は本発明によるセンターエアバッグ装置の第二の実施形態の構成を示している。図3において、センターエアバッグ装置20は、左右のシートの内部にそれぞれ組み込まれており、横方向中央付近にて左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開するエアバッグ袋体21,22を含んでいる。なお、図3では、各乗員P1,P2が着座しているシートS1,S2を鎖線で示している。
エアバッグ袋体21,22は、衝突センサー(図示せず)からの検出信号に応じて作動するインフレータ(図示せず)により、気体が噴出して膨張し、図3に示すように、左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開する。
その際、このエアバッグ袋体21,22は、前後方向に関しては、図1に示したセンターエアバッグ装置10におけるエアバッグ袋体11と同様に、前席の乗員P1,P2そして後席の乗員P3,P4の間の領域に展開してもよい。また前席の乗員P1,P2の間の領域のみに展開してもよい。この場合には、後席についても、そのシートに同様の構成のセンターエアバッグ装置20が設けられればよい。
この実施形態2においては、カバー12が設けられておらず、エアバッグ袋体21,22は、それぞれシート内部に格納されてシート表皮により覆われるので、外観見栄えが損なわれるようなことはない。また、展開時には、エアバッグ袋体21,22が、膨張によりシート表皮を破って展開する。
このような構成のセンターエアバッグ装置20によれば、図1に示したセンターエアバッグ装置10と同様に作用すると共に、天井にセンターエアバッグ装置のカバーが露出しないので、外観見栄えを考慮せずに設置することが可能である。
[実施の形態3]
図4は本発明によるセンターエアバッグ装置30の第三の実施形態の構成を示している。図4において、センターエアバッグ装置30は、図1に示したセンターエアバッグ装置10と図2に示したセンターエアバッグ装置20を組み合わせた構成、即ち、エアバッグ袋体11,21,22を備えた構成になっている。
このような構成のセンターエアバッグ装置30によれば、側面衝突時に、エアバッグ袋体11が、上方から前席及び後席の左右の乗員の間の領域に展開すると共に、エアバッグ袋体21,22がシート内部から同様に前席及び後席の左右の乗員の間の領域に展開する。これにより、側面衝突等の衝突時に、センターエアバッグ装置30のエアバッグ袋体11,21,22が、それぞれ運転席側及び助手席側のシートに着座している乗員P1,P2,P3,P4の間の領域に展開することで、側面衝突等の衝撃による乗員P1〜P4の横方向への移動が抑制されるので、この衝撃によって当該乗員が隣の乗員や内装部品に衝突することが効果的に防止され、乗員の安全性がより一層向上する。
[実施の形態4]
図5は本発明によるセンターエアバッグ装置の第四の実施形態の構成を示している。図5において、センターエアバッグ装置40は、左右のシートの間に設けられた所謂センターコンソール内部に組み込まれており、このセンターコンソール両側からそれぞれ上方に向かって横方向中央付近にて左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開するエアバッグ袋体41,42を含んでいる。図示の場合、左側(助手席)の乗員P2の横方向外側には、図1に示した実施形態の場合と同様に、公知の構成のカーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14も備えられている。
エアバッグ袋体41,42は、非展開時にはセンターコンソール43の内部に格納されており、衝突センサー(図示せず)からの検出信号に応じて作動するインフレータ(図示せず)により、気体が噴出して膨張し、図5に示すように左右両側の乗員P1,P2の間の領域に展開する。その際、このエアバッグ袋体41,42は、乗員P1,P2が着座しているシートSに関して、図6に示すように、乗員P1,P2の肩,腰及び膝の間の領域に展開するように形成されていると共に、特に展開時に肩及び膝に対応する部分が他の部分よりも高い張りを有している。
このような構成のセンターエアバッグ装置40によれば、通常は、即ちエアバッグ袋体41,42の非展開時には、エアバッグ袋体41,42はセンターコンソール43内に格納されている。この状態から、例えば図5にて矢印Xで示すように、他車(図示せず)が側方から衝突してきたとき、カーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14が左側(助手席)の乗員P2の外側、即ち左側にて、車室側壁、例えばドア15の内面に沿って展開すると共に、センターエアバッグ装置40のエアバッグ袋体41,42が、前席の左右の乗員P1,P2の間の領域に展開する。
これにより、例えば他車が側方から矢印Xで示すように側面衝突してきたとき、従来と同様に、カーテンシールドエアバッグ装置13及びサイドエアバッグ装置14がそれぞれドア15の内側付近、即ち左側の乗員P2の外側領域に展開することにより、助手席側の乗員P3の身体が直接にドア15に接触しないように保護され得る。
また、エアバッグ袋体41,42が、前席の左右の乗員の間の領域に展開することにより、側面衝突された側とは反対側の乗員、即ち運転席側の乗員P1が側面衝突の衝撃によって衝突側に向かって移動しようとしても、当該乗員P1の内側にセンターエアバッグ装置40のエアバッグ袋体41が在ることから、その移動が抑制される。従って、当該乗員P1が、助手席側のカーテンシールドエアバッグ装置13とサイドエアバッグ装置14との間に露出する内装部品や助手席側の乗員P2と衝突してしまうようなことはない。
さらに、側面衝突時に、側面衝突された側の乗員、即ち助手席側の乗員P2が、側面衝突の衝撃によって側面衝突された側とは反対側に向かって移動しようとしても、当該乗員P2の内側にセンターエアバッグ装置40のエアバッグ袋体421が在ることから、その移動が抑制される。従って、当該乗員P2が、運転席側の乗員P1,P3と衝突してしまうようなことはない。
このようにして、側面衝突等の衝突時にセンターエアバッグ装置40のエアバッグ袋体41,42が、運転席側及び助手席側のシートに着座している乗員P1,P2の間の領域に展開することにより、側面衝突等の衝撃による乗員P1,P2の横方向への移動が抑制されるので、この衝撃によって当該乗員が隣の乗員や内装部品に衝突することが効果的に防止され、乗員の安全性がより一層向上する。
さらに、エアバッグ袋体41,42が、乗員P1,P2の肩,腰及び膝の領域に展開するので、乗員P1,P2が横方向に荷重を受けて、センターコンソール43側に移動しようとしたとき、エアバッグ袋体41,42により支持されるので、乗員P1,P2がセンターコンソール43に当たってしまうようなことがない。
その際、エアバッグ袋体41,42の展開時に乗員P1,P2の肩及び膝に対応する部分が、他の部分より高い張りを有していることにより、乗員P1,P2の肩及び膝が、エアバッグ袋体41,42によって確実に支持され得る。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、上述した実施形態では、主として前席、即ち運転席及び助手席の乗員の間に、エアバッグ袋体11,21,22または41,42を展開させる場合について説明したが、これに限らず、後席、あるいは三列等の複数列のシートを備える場合については各列の座席に関して、また3人以上の乗員が横に並んで着座するようなベンチシート又は三つ以上の座席が左右に密着して並んで配置されている場合には、各座席の間の領域に展開するようなエアバッグ袋体を備えるように構成することができる。なお、ベンチシートなどに着座した複数(例えば3人)の乗員の間の領域にそれぞれ展開するエアバッグ袋体は、車室天井に格納されている。
また、上述した実施形態においては、所謂乗用車について説明したが、これに限らず、例えばバスやトラック等の大型自動車においても、本発明によるセンターエアバッグ装置を備えることが可能である。
本発明によるセンターエアバッグ装置の第一の実施形態の構成を示す概略背面図である。 図1のセンターエアバッグ装置の側面図である。 本発明によるセンターエアバッグ装置の第二の実施形態の構成を示す概略背面図である。 本発明によるセンターエアバッグ装置の第三の実施形態の構成を示す概略背面図である。 本発明によるセンターエアバッグ装置の第四の実施形態の構成を示す概略背面図である。 図5のセンターエアバッグ装置の側面図である。 従来のエアバッグ装置の一例の構成を示す概略背面図である。 図7のエアバッグ装置における側面衝突時の乗員の移動を示す説明図である。
符号の説明
10 センターエアバッグ装置
11 エアバッグ袋体
12 カバー
13 カーテンシールドエアバッグ装置
14 サイドエアバッグ装置
20 センターエアバッグ装置
21,22 エアバッグ袋体
30 センターエアバッグ装置
40 センターエアバッグ装置
41,42 エアバッグ袋体
43 センターコンソール

Claims (7)

  1. 横に並んで配置された二つのシートの間の領域付近に格納されており、衝突時に上記シートに着座している乗員の間の領域に展開するエアバッグ袋体を備えたことを特徴とする、センターエアバッグ装置。
  2. 横に並んで着座した複数の乗員の間の領域付近にそれぞれ格納されており、衝突時に各乗員の間の領域に展開するエアバッグ袋体を備えたことを特徴とする、センターエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグ袋体が、車室天井内に格納されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のセンターエアバッグ装置。
  4. 前記エアバッグ袋体が、前記シートの間に設けられたコンソール内に格納されていることを特徴とする、請求項1に記載のセンターエアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグ袋体が、前記シートの少なくとも一方の内部に格納されていることを特徴とする、請求項1に記載のセンターエアバッグ装置。
  6. 前記エアバッグ袋体が、展開時に、左右両側の乗員の肩,腰及び膝の間の領域に展開するように形成されていることを特徴とする、請求項1,4〜5の何れかに記載のセンターエアバッグ装置。
  7. 前記エアバッグ袋体が、展開時に、前後に並んだ複数列のシートに着座している乗員の間の領域に展開するように形成されていることを特徴とする、請求項1,4〜6の何れかに記載のセンターエアバッグ装置。
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