JP2007223525A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両への側突時に、ファーサイドにおいて受ける可能性のある衝撃から搭乗員を保護する乗員保護装置を提供する。
【解決手段】搭乗員P1,P2に配置されるエアバッグ20は、車両2の天井部7に折り畳んだ状態で収容されており、膨張時には搭乗員P1,P2との接触による衝撃力を受け止める反力が生じることとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の天井部に設けられるとともに、車両への側突から搭乗員を保護する乗員保護装置に関する。
従来、車両の搭乗員を保護する乗員保護装置としては、天井部の内部に設けられ車室内に向かって膨張及び展開可能なエアバッグ装置がある(例えば、特許文献1)。より具体的には、前記天井部は車外に面するルーフパネルと、当該ルーフパネルにより車内に面した態様で支持されるともにパッド材により構成された柔軟性を有するルーフライニングにより構成されている。そして、エアバッグは、ルーフパネルとルーフライニングの間に折り畳まれて設けられており、ルーフライニングを車内側に押し出しながら膨張及び展開する。そして、車両がバウンドして搭乗員の頭部が天井部にぶつかった際に、エアバッグとルーフライニングによってその衝撃を吸収して搭乗員の保護を図っている。
特開平11−334515号公報
ところで、車両に乗車した搭乗員に加わる衝撃としては、上記従来のような車両のバウンド等に起因する上下方向の衝撃に加え、車両への側突の際に発生する衝撃も考えられる。従って、このような車両側突による衝撃から搭乗員を保護する乗員保護装置を車両に搭載するのが望ましい。
また、こうした車両の側突から搭乗員を保護するものとして、衝突があったボディサイドと搭乗員が着座したシートとの間で膨張及び展開するサイドエアバッグ装置が存在し、衝突されたボディサイドにおける衝撃から搭乗員は保護される。そして、このようなサイドエアバッグ装置に加え、衝突があったボディサイドと反対側(ファーサイド)において受ける可能性のある衝撃から搭乗員を保護する乗員保護装置を搭載すればより確実に搭乗員を保護することが可能となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ファーサイドにおいて受ける可能性のある衝撃から搭乗員を保護する乗員保護装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、二人の搭乗員を車幅方向に隣りあわせで着座させる一対の分離型シート又は一体型シートを配置した車両に装備される乗員保護装置において、前記シートに着座した前記搭乗員間に配置されて当該搭乗員を拘束する拘束部材を備え、前記拘束部材は、前記車両の天井部に収容されるとともに、車室内において配置される際には前記搭乗員との接触による衝撃力を受け止める反力が生じることを要旨とする。
同構成によれば、車両のボディサイドに側突があった場合、搭乗員には側突方向(ボディ側とは逆方向)の力が加わる。このとき、2人の搭乗員の間で拘束部材が配置されて搭乗員を受け止める。そして、当該拘束部材は、搭乗員を受け止めた際に加わる力によって側突方向側に移動しようとするが、反力が生じているため、移動が規制されて搭乗員を確実に受け止めることできる。従って、当該乗員保護装置は、ファーサイドにおいて受ける可能性のある衝撃から搭乗員を保護することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗員保護装置において、前記拘束部材は、エアバッグであるとともに、前記車両の前後方向から見た場合に正面視V字状をなすように膨張することで反力が生じることを要旨とする。
同構成によれば、車両のボディサイドに側突があった場合、エアバッグは正面視V字状に膨張及び展開し、衝突のあった側の膨張部が搭乗員を受け止める。この際、衝突のあった側と反対側の膨張部により搭乗員側の膨張部が支持されるため、エアバッグに好適に反力を生じさせることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の乗員保護装置において、前記拘束部材は、エアバッグであるとともに、膨張した状態で前記シートと係合し膨張時の姿勢が保持されることで反力が生じることを要旨とする。
同構成によれば、エアバッグがシートと係合されるため、エアバッグの左右方向、すなわち衝突があった際に搭乗員が移動する方向への移動が規制され、搭乗員から衝撃力を受けた場合でも、折れ曲がったりすることなく膨張時の姿勢を保持される。従って、エアバッグに好適に反力を生じさせることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗員保護装置において、前記車両への衝突を予測するプリクラッシュセンサを更に備え、前記拘束部材は、前記プリクラッシュセンサにより衝突が予測された時点で、車室内において配置されることを要旨とする。
同構成よれば、プリクラッシュセンサの予測によって拘束部材が車室内に配置されるため、実際に衝突があってから搭乗員を保護可能な状態になるまでの時間を短縮することができる。
本発明に係る当該乗員保護装置は、ファーサイドにおいて受ける可能性のある衝撃から搭乗員を保護することができる。
(第1の実施形態)
本発明の乗員保護装置1を具体化した第1の実施形態を図1〜図4に基づき説明する。なお、以下の説明において、前方とは、車両の前進方向、後方とは、車両の後進方向のことである。又、右側とは、車両の前進方向に見て右側のことであり、左側とは、車両の前進方向に見て左側のことである。車両に関連する上、下とは、車両の前進方向に見て鉛直方向の上、下のことである。
図1及び図2に示すように、本実施形態の車両2には、車両2の車内の床を構成するフロアコンソールFに運転席としてのシート3と、助手席としてのシート4とが配置されている。シート3,4は、一対の分離型シートであり、シート3に着座した搭乗員P1とシート4に着座した搭乗員P2とが夫々車幅方向に隣り合うように配置されている。シート3は、搭乗員P1が着座する部分である腰掛部3a、搭乗員P1がもたれる背もたれ部3b、及び搭乗員P1の頭部を支えるヘッド部3cにより構成されている。また、シート4は、搭乗員P2が着座する部分である腰掛部4a、搭乗員P2がもたれる背もたれ部4b、及び搭乗員P2の頭部を支えるヘッド部4cにより構成されている。また、シート3とシート4との間には、図示しないコンソールボックス等が設けられており、そのためシート3とシート4との間は距離L1の間隔を有している。
また、フロアコンソールFには、車両の左右両側においてボディサイド部5が設けられており、ボディサイド部5からは上方に向けてピラー6が延設されている。そして、車両2は、当該ピラー6により天井部7が支持される構成をしている。
次に、天井部7の詳細な構造を図3及び図4に基づき説明する。図3は天井部7を車両正面からみた断面図であり、図における左側が車両の右側となり、図における右側が車両の左側となる。図4は、天井部7を車両の右側面からみた断面図であり、図における左右方向が車両2の前後方向に相当する。
図3に示すように、ピラー6は、車両2の左右両側において、車両2の前後方向に伸びる左右一対のルーフサイドレール8を支持している。ルーフサイドレール8は、インナーパネル8a及びアウターパネル8bにより構成されるとともに、インナーパネル8a及びアウターパネル8bは、夫々上端及び下端において溶接により結合され、ルーフサイドレール8の剛性が高められている。
また、左右のルーフサイドレール8は、ほぼ水平に伸びる板金製のルーフパネル9を支持している。また、ルーフサイドレール8には、ルーフパネル9の車室側の面(下面)に全体的に対面するルーフライニング10が連結されている。ルーフライニング10は、ウレタンフォームや発泡ポリエチレンなどのパッド材で成形され柔性と弾性を有している。
また、ルーフパネル9とルーフライニング10とは間隔をあけて設けられているため、ルーフパネル9とルーフライニング10との間には、車両2の前後方向に伸びる空間11が形成されている。
図3、図4に示すように、ルーフパネル9には、車両2の左右方向中央位置において、車両2への衝突を検知する図示しないセンサからの信号の入力を契機にガスを噴出するインフレータ12が装着されている。また、ルーフパネル9には、インフレータ12の左右両側にブラケット13,14が取付けられている。また、ルーフパネル9には、ブラケット13と前後方向において対向する位置であって、シート3よりも後方の位置に、ブラケット15が取付けられているとともに、ブラケット14と前後方向において対向する位置であって、シート4よりも後方の位置に、ブラケット16が取付けられている。
そして、これらブラケット13〜16には、袋状の拘束部材としてのエアバッグ20がカシメ等によって連結されている。エアバッグ20は、ブラケット13,15と連結されて車両2の右側において膨張する右側膨張部20aと、ブラケット14,16と連結されて車両2の左側において膨張する左側膨張部20bとを有しており、これら2つの膨張部が一体的に連結されている。また、図2に示すように、エアバッグ20は、膨張時においては、シート3,4及び各シートに着座した搭乗員P1,P2と左右方向において対向し、搭乗員P1,P2が左右方向に移動した場合に搭乗員P1,P2と接触しうる前後方向の長さを有している。そして、エアバッグ20は、図1に示すように、膨張時においては、正面視V字状になるように形成されている。なお、エアバッグ20は、省スペース化のために蛇腹状に折り畳まれて収納されている。また、エアバッグ20は、車両2の左右方向中央に位置する中央部20cにおいて、前述したインフレータ12と連結されるガス流入部21を有しており、ガス流入部21を介してインフレータ12から噴出されたガスが流入する。これら、インフレータ12及びエアバッグ20が乗員保護装置1に相当する。
次に、本実施形態における乗員保護装置1の作用、すなわちエアバッグ20の展開態様を説明する。
車両2の左側、すなわち搭乗員P2の着座側から所定以上の衝撃が加えられると、衝突を検知するセンサが信号を出力して、インフレータ12に信号が入力される。これにより、ガス流入部21を介してインフレータ12から袋状のエアバッグ20に膨張用のガスが供給され、エアバッグ20は空間11において膨張及び展開していく。
そして、図1に示すように、エアバッグ20が所定以上に膨らむと、エアバッグ20は、ルーフライニング10を突き抜けて車室内で膨張及び展開する。
このとき、エアバッグ20は、図3、図4に示すように、車両右側に配置されたブラケット13,15及び車両左側に配置されたブラケット14,16と連結されている。また、エアバッグ20はガス流入部21と直接連結されている中央部20cからガスが流入し、中央部20cからエアバッグ20の左右側に順次ガスが流入する。そして、エアバッグ20は、図1に示すように正面視V字状に膨張及び展開するとともに、図2に示すように側面視略台形状に膨張及び展開する。なお、この際、エアバッグ20は、右側膨張部20aが搭乗員P1と左右方向において対向するとともに、左側膨張部20bが搭乗員P2と左右方向において対向する。
そして、助手席側のシート4に座した搭乗員P2が、車両2への衝突により、車両の右側、すなわち搭乗員P1側に向けて衝撃により移動しようとした場合、エアバッグ20の左側膨張部20bと接触する。このとき、左側膨張部20bは、図1において矢印Aで示した方向に移動しようとするが、右側膨張部20aが左側膨張部20bを支持するため、左側膨張部20bの移動を規制する。従って、エアバッグ20は、正面視V字状に膨張することで反力が生じて左側膨張部20bが搭乗員P2を受け止めることが可能となり、ファーサイド(この場合、車両右側)において搭乗員P1とぶつかるのを防止することができる。
一方、車両2の右側、すなわち搭乗員P1の着座側から所定以上の衝撃が加えられた場合も上述の場合と同様にエアバッグ20は膨張展開する。そして、運転席側のシート3に座した搭乗員P1が、車両2への衝突により、車両の左側、すなわち搭乗員P2側に向けて衝撃により移動しようとした場合、エアバッグ20の右側膨張部20aと接触する。このとき、右側膨張部20aは、図1において矢印Bで示した方向に移動しようとするが、左側膨張部20bが右側膨張部20aを支持するため、右側膨張部20aの移動を規制する。従って、エアバッグ20は、正面視V字状に膨張することで反力が生じて右側膨張部20aが搭乗員P1を受け止めることが可能となり、ファーサイド(この場合、車両左側)において搭乗員P2とぶつかるのを防止することができる。すなわち、第1の実施形態においては、エアバッグ20は、エアバッグ20の構造という内的要因によって搭乗員P1,P2との接触による衝撃力を受け止める反力を生じさせている。
以上に説明した乗員保護装置1は以下の効果を奏することができる。
(1)搭乗員P1,P2の間に配置される拘束部材としてのエアバッグ20は、搭乗員P1,P2との接触による衝撃力を受け止める反力が生じることとした。車室内に配置されたエアバッグ20には、車両2に側突があった場合に搭乗員P1,P2が車幅方向に移動して接触してくる。このときエアバッグ20は、搭乗員P1,P2から衝撃力を受けるが、反力が生じているため折れ曲がって搭乗員P1,P2を受け止められなくなるといったことがない。従って、エアバッグ20は、搭乗員P1,P2の間で各搭乗員P1,P2を拘束して車幅方向の移動を規制するため、ファーサイドにおいてうける可能性のある衝撃から搭乗員P1,P2を保護することができる。
(2)エアバッグ20は、車両前後方向から見た場合に正面視V字状に膨張展開することで剛体化し、反力が付与されることとした。車両2のボディサイド部5に側突があった場合、搭乗員P1,P2には側突(車幅)方向の力が加わる。このとき、搭乗員P1が着座しているシート3と、搭乗員P2が着座するシート4との間でエアバッグ20が膨張展開する。そして、搭乗員P1又は搭乗員P2は、衝突の衝撃により自らと対向する側のエアバッグ20の膨張部と接触するが、この際、反対側の膨張部により各搭乗員側の膨張部が支持されるため、エアバッグ20に好適に反力を生じさせることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態について、第1の実施形態とは異なる部分を中心に、図5及び図6に基づき説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同一の符合を付すとともに、重複する説明は省略する。
本実施形態におけるエアバッグ30は、第1実施形態のエアバッグ20とは異なる構造をしており、図5に示すように、膨張時においては略四角柱状になるとともに、左右方向においてシート3,4間の距離L1よりも小さい幅を有するよう形成されている。また、エアバッグ30は、図6に示すように、膨張時においては、搭乗員P1,P2及び各シートの背もたれ部3b,4bの側面と左右方向において対向する。従って、エアバッグ30は、膨張時において、背もたれ部3b,4bの側面と対向し得るよう下端部30aが背もたれ部3b,4bの上端よりも下方に位置するように形成されている。
そして、図5及び図6に示すように、車両2の左側、すなわち搭乗員P2の着座側から所定以上の衝撃が加えられると、エアバッグ30は、左右方向の幅が各シートの背もたれ部3b,4bの間の距離L1より小さいため、シート3,4間に位置した姿勢で膨張及び展開する。また、膨張したエアバッグ30は、その右側側面30b及び左側側面30cに搭乗員P1,P2が衝撃によって車幅方向に移動した際に接触可能な位置にある。
そして、助手席側のシート4に座した搭乗員P2が、車両2への衝突により、車両2の右側、すなわち搭乗員P1側に向けて衝撃により移動しようとした場合、エアバッグ30は左側側面30cにより搭乗員P2を受け止める。エアバッグ30は、搭乗員P2を受け止めた際に生ずる衝撃力により図5において矢印Cで示す方向(車両右側)に移動するが、背もたれ部3bの側面と右側側面30bとが係合するため、当該移動が規制される。従って、エアバッグ30は、シート3と係合して背もたれ部3b及び4bの間で膨張した姿勢を保持することができる。その結果、エアバッグ30は搭乗員P2が接触しても、エアバッグ30に生じる反力により搭乗員P2を受け止めて、ファーサイド(この場合、車両右側)において搭乗員P1とぶつかるのを防止することができる。
一方、運転席側のシート3に座した搭乗員P1が、車両2への衝突により、車両2の左側、すなわち搭乗員P2側に向けて衝撃により移動しようとした場合、エアバッグ30は右側側面30bにより搭乗員P1を受け止める。エアバッグ30は、搭乗員P1を受け止めた際に生ずる衝撃力により図5において矢印Dで示す方向(車両左側)に移動するが、背もたれ部4bと左側側面30cとが係合して移動を規制される。従って、エアバッグ30は、シート4と係合して背もたれ部3b及び4bの間で膨張した姿勢を保持することができる。その結果、エアバッグ30は搭乗員P1が接触しても、エアバッグ30に生じる反力により搭乗員P1を受け止めて、ファーサイド(この場合、車両右側)において搭乗員P2とぶつかるのを防止することができる。本実施形態においては、エアバッグ30は、シート3,4に係合されるというエアバッグ30に作用する外的要因によって搭乗員P1,P2との接触による衝撃力を受け止める反力を生じさせている。
以上に説明した乗員保護装置1は、第1の実施形態の効果(1)に加えて、以下の効果を奏することができる。
(3)エアバッグ30は、膨張した状態でシート3,4と係合し、膨張時の姿勢が保持されることとした。従って、エアバッグ30が1対のシート3,4と係合されるため、エアバッグ30の左右方向への移動が規制され、搭乗員P1,P2から衝撃力を受けた場合でも、折れ曲がったりすることなく膨張時の姿勢が保持される。従って、エアバッグ30に搭乗員P1,P2との接触による衝撃力を受け止める反力を好適に生じさせることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した第3の実施形態について、第1の実施形態とは異なる部分を中心に、図7に基づき説明する。なお、第1の実施形態と同じ部材には同一の符合を付すとともに、重複する説明は省略する。
本実施形態においては、拘束部材として第1実施形態と同様にエアバッグ20が用いられている。そして、エアバッグ20は、膨張していない状態では天井部7に収納されており、その下方をルーフライニング10の一部である開放部26によって支持されている。開放部26は、ルーフライニング10の一部であって、車室内に向けて開放可能なように構成されており、開放時においては、図7において2点鎖線で示すように、その一端をルーフライニング10の他の部分に連結された状態で車両2の後方に向かって開放する。
また、図7に示すように、車両2の両側のボディサイド部5には、プリクラッシュセンサ27が夫々設けられおり、プリクラッシュセンサ27は、車両2への衝突を予測するためのセンサであり、衝突が予測されると図示しない開放部26を開放させるためのアクチュエータに信号を出力する。
そして、車両2の側方から他の車両が接近してプリクラッシュセンサ27が作動すると、図7に示すように、上記アクチュエータは信号が入力されて開放部26が開放し、開放部26によって支持されなくなったエアバッグ20が車室内に展開される。
そして、実際に車両2の左側のボディサイド部5に衝突があり、衝突を検知するセンサからの信号がインフレータ12に入力されると、第1実施形態において図1に示したように、車室内に展開されているエアバッグ20が膨張して搭乗員P1,P2を拘束して車幅方向の移動を規制する。
以上に説明した乗員保護装置1は、第1の実施形態の効果(1)、(2)に加え、以下の効果を奏することができる。
(4)車両2への衝突を予測するプリクラッシュセンサ27を更に備え、エアバッグ20は、プリクラッシュセンサ27により衝突が予測された場合、車室内において展開されることとした。プリクラッシュセンサ27の予測によってエアバッグ20が展開するため、実際に衝突があってから搭乗員を保護可能な状態にエアバッグ20が膨張するまでの時間を短縮することができる。
(変形例)
なお、上記各実施形態は以下のように変形してもよい。
・シート3,4は一対の分離型シートのものを示したが、これをベンチタイプの一体型シートに変更し、シートに着座した二人の搭乗員の間でエアバッグが展開及び膨張するよう変更してもよい。この場合、ベンチタイプのシートの背もたれ部とエアバッグとが当接するとエアバッグの膨張が阻害されてしまうため、エアバッグは背もたれ部と干渉せずに膨張するよう形成する必要がある。また、ベンチタイプのシートに2人以上座っている場合、エアバッグと搭乗員とが接触してしまう可能性があるため、各実施形態を具体化する場合にはベンチタイプのシートの着座定員数を2人に設定しておくことが好ましい。
・第2の実施形態のようなエアバッグ30の構成であってもプリクラッシュセンサ27を設けるよう変更してもよい。この場合、第3の実施形態の場合と同様に、天井部7を開放可能にするとともに、プリクラッシュセンサ27からの信号の入力に基づいて、エアバッグを衝突に先立って車室内に展開させる。
・エアバッグ30が係合するシート3,4の部分を背もたれ部3b,4bではなく、ヘッド部3c,4c等他の部分に変更してもよい。この場合、ヘッド部3c,4cの左右方向における間隔は、背もたれ部3b,4bの左右方向における間隔の距離L1に比して長いため、第2の実施形態の同様のエアバッグ30の構造では、エアバッグ30がシート3,4と係合されるまでの距離が大きくなってしまう。そのため、膨張時においてヘッド部3c,4cの側面と対向するエアバッグの部位を、ヘッド部3c,4cの方向に突出させる等することが望ましい。この場合、エアバッグがヘッド部3c,4cと迅速に係合することが可能であり、エアバッグの左右方向の移動が好適に抑制されて、エアバッグは膨張時の姿勢を保持することが可能となる。
・エアバッグ20,30に反力を生じさせる構成を示したが、車室内の搭乗員P1,P2間に剛体を配置することで搭乗員P1,P2を拘束するように変更してもよい。なお、この際には搭乗員P1,P2が剛体から受ける衝撃を緩和するように、剛体の周囲を緩衝部材で覆って構成するのが好ましい。
次に、上記実施形態およびその態様の変更から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記エアバッグは、車両側方への衝突時に前記シートの座部間の間隔よりも小さい幅で、かつ着座した搭乗員が衝撃を受けて車両幅方向へ移動した際に接触可能な前後長で膨張するよう構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の乗員保護装置。
(ロ)二人の搭乗員を車幅方向に隣りあわせで着座させる一対の分離型シート又は一体型シートを配置した車両に装備され、前記シートに着座した前記搭乗員との間で展開及び膨張するエアバッグを備えた乗員保護装置において、前記エアバッグは、前記エアバッグ自体の内的要因又は前記エアバッグに作用する外的要因により膨張時に前記搭乗員との接触による衝撃力を受け止める反力が生じることを特徴とする乗員保護装置。
第1実施形態の車両を正面から見た場合の断面図。 第1実施形態の車両を右側面から見た場合の一部破断断面図。 第1実施形態の車両の天井部を正面からみた場合の断面図。 第1実施形態の車両の天井部を右側面からみた場合の断面図。 第2実施形態の車両を正面から見た場合の断面図。 第2実施形態の車両を右側面から見た場合の一部破断断面図。 第3実施形態の車両を正面から見た場合の断面図。
符号の説明
P1,P2…搭乗員、1…乗員保護装置、2…車両、3,4…シート、5…ボディサイド、7…天井部、20,30…エアバッグ、20a…右側膨張部、20b…左側膨張部、25…保持体、27…プリクラッシュセンサ。

Claims (4)

  1. 二人の搭乗員を車幅方向に隣りあわせで着座させる一対の分離型シート又は一体型シートを配置した車両に装備される乗員保護装置において、
    前記シートに着座した前記搭乗員間に配置されて当該搭乗員を拘束する拘束部材を備え、
    前記拘束部材は、前記車両の天井部に収容されるとともに、車室内において配置される際には前記搭乗員との接触による衝撃力を受け止める反力が生じることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記拘束部材は、エアバッグであるとともに、前記車両の前後方向から見た場合に正面視V字状をなすように膨張することで反力が生じることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記拘束部材は、エアバッグであるとともに、膨張した状態で前記シートと係合し膨張時の姿勢が保持されることで反力が生じることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  4. 前記車両への衝突を予測するプリクラッシュセンサを更に備え、
    前記拘束部材は、前記プリクラッシュセンサにより衝突が予測された時点で、車室内において配置されることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の乗員保護装置。
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