JP2013157084A - 全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、イオン伝導抵抗が低く、高充填率の固体電解質層を有する全固体電池の提供を主目的とする。
【解決手段】正極活物質層、負極活物質層、ならびに、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された、固体電解質層を有する全固体電池であって、上記固体電解質層が、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、上記固体電解質層の厚さAμmと上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmとが、A>B≧(1/100)Aを満たし、かつ、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmと上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmとが、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たし、上記2種類の固体電解質粒子の総含有量に対する、上記第一の固体電解質粒子の含有量が50質量〜90質量%の範囲内であること、を特徴とする全固体電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン伝導抵抗が低く、高充填率の固体電解質層を有する全固体電池に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。
現在市販されているリチウム電池は、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。これに対し、電解液を固体電解質層に変えて、電池を全固体化した全固体電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
固体電解質層は、イオンが移動して酸化反応と還元反応を仲立ちする働きをするため、高い電池性能を得るためにはイオンを効率良く伝導する必要がある。そこで、固体電解質層におけるイオン伝導性の向上が検討されている。例えば特許文献1では、微細化された固体電解質粒子を用いた全固体電池が開示されている。微細化された固体電解質粒子を用いることにより、薄層化された固体電解質層を形成することが可能となる。これにより、イオン伝導時に生じる抵抗を抑制し、全固体電池の電池性能の向上を図っている。
特開2011−165467号公報
上述した特許文献1に記載されるように、高い電池性能を有する全固体電池を得るためには、微細化された固体電解質粒子を用いて固体電解質層を薄層化させることにより、イオン伝導抵抗を抑制することが好ましいとされている。さらに、固体電解質層を薄層化すると、上記固体電解質層に含有される固体電解質粒子の充填率が低い場合、全固体電池の作製過程において、電極活物質層に含有される導電性物質が固体電解質層に混入し短絡が発生しやすくなることから、短絡発生を抑制するには、微細化された固体電解質粒子を用いて充填率を向上させることが好ましいとされている。
しかしながら、固体電解質粒子の微細化により固体電解質層を薄層化させ、且つ、固体電解質層に生じるイオン伝導抵抗を抑制するという効果を十分に得ることができず、電池性能の更なる向上が図れていない。すなわち、従来は、固体電解質粒子は微粒子であるほど充填率の高い薄層の固体電解質層を形成することができ、より高い電池性能が得られると考えられており、固体電解質粒子の微細化により電池性能の低下が生じる可能性については検討されていない。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、イオン伝導抵抗が低く、高充填率の固体電解質層を有する全固体電池の提供を主目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、固体電解質粒子の微粒子の大きさによっては、かえって電池性能の低下を生じるという、新たな課題を見出した。固体電解質粒子を微細化しすぎると、固体電解質層内においてイオンが伝導する際に上記粒子同士の接触界面(以下、粒界と省略する場合がある。)に生じる抵抗(以下、粒界抵抗と省略する場合がある。)が高くなる。固体電解質層の薄層化のために上記微細化された固体電解質粒子を用いると、充填率の増加に伴い、上記粒界および上記粒界抵抗も増加し、結果として全固体電池の電池性能の低下が生じるという問題があることを解明した。
また、本発明者らは、平均粒径の小さい固体電解質粒子のみを用いて固体電解質層を形成すると、上述したように固体電解質粒子の充填率を高め、短絡の発生を抑制できる反面、イオン伝導抵抗が増加するという課題があり、一方、平均粒径の大きい固体電解質粒子のみを用いて固体電解質層を形成すると、イオン伝導抵抗の増加を抑制できる反面、固体電解質粒子の充填率が低下するため、薄層化により短絡が発生するという課題があることを見出した。
そこで本発明者らは、平均粒径の大きい固体電解質粒子と、平均粒径の小さい固体電解質粒子と、の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有させることにより、イオン伝導抵抗を抑制し、且つ、充填率の高い、薄層の固体電解質層を得ることを可能とし、上記固体電解質層を用いることにより高電池性能を有する全固体電池が得られることを発見し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は正極活物質層、負極活物質層、ならびに、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された、固体電解質層を有する全固体電池であって、上記固体電解質層が、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、上記固体電解質層の厚さAμmと上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmとが、A>B≧(1/100)Aを満たし、かつ、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmと上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmとが、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たし、上記2種類の固体電解質粒子の総含有量に対する、上記第一の固体電解質粒子の含有量が、50質量%〜90質量%の範囲内であること、を特徴とする全固体電池を提供する。
本発明によれば、固体電解質層が平均粒径の大きい第一の固体電解質粒子および平均粒径の小さい第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、上記固体電解質層の厚さと上記2種類の固体電解質粒子の平均粒径とが上述の関係を有することにより、イオン伝導時に生じる抵抗が抑制され、また、上記2種類の固体電解質粒子を用いることにより固体電解質粒子が高い充填率で充填されることとなり、全固体電池の作製過程において、電極活物質層に含有される導電性物質が固体電解質層内部に混入することを防ぎ、短絡が起こりにくい薄層の固体電解質層を形成することができる。それにより、高電池性能を有する全固体電池を得ることが可能となる。
上記発明においては、上記固体電解質層の厚さが5μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。固体電解質層を薄層化させることにより、高電池性能を有する全固体電池を得ることができるからである。
上記発明においては、上記第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子が、硫化物固体電解質粒子であることが好ましい。硫化物固体電解質はイオン伝導性に優れているからである。
本発明によれば、固体電解質層のイオン伝導性が向上し、高充填率を有することにより薄層化が可能となり、高い電池性能を有する全固体電池を得ることができるという効果を奏する。
本発明の全固体電池の一例を示す概略断面図である。 実施例1〜11および比較例1〜13で得られた評価用電池の、硫化物固体電解質層における硫化物固体電解質粒子の充填率(%)と、各評価用電池の直流抵抗値(Ω)との関係を示すグラフである。
以下、本発明の全固体電池について、詳細に説明する
A.全固体電池
まず、本発明の全固体電池について説明する。本発明の全固体電池は、正極活物質層、負極活物質層、ならびに、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された、固体電解質層を有する全固体電池であって、上記固体電解質層が、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、上記固体電解質層の厚さAμmと上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmとが、A>B≧(1/100)Aを満たし、かつ、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmと上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmとが、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たし、上記2種類の固体電解質粒子の総含有量に対する、上記第一の固体電解質粒子の含有量が、50質量%〜90質量%の範囲内であることを特徴とするものである。
図1は、本発明の全固体電池の一例を示す概略断面図である。図1に例示する全固体電池の発電要素10は、正極活物質2、第一の固体電解質粒子1aおよび第二の固体電解質粒子1bを含有する正極活物質層5と、負極活物質3と上記第一の固体電解質粒子1aおよび上記第二の固体電解質粒子1bを含有する負極活物質層6と、上記正極活物質層5および上記負極活物質層6の間に形成された、上記第一の固体電解質粒子1aおよび上記第二の固体電解質粒子1bを含有する固体電解質層4と、上記正極活物質層5の集電を行う正極集電体7と、上記負極活物質層6の集電を行う負極集電体8と、を有するものである。
本発明においては、上記固体電解質層4が、平均粒径の大きい第一の固体電解質粒子1aおよび平均粒径の小さい第二の固体電解質粒子1bの2種類の固体電解質粒子(以下、単に「2種類の固体電解質粒子」と省略する場合がある)を含有し、上記第一の固体電解質粒子1aの平均粒径Bμmおよび上記第二の固体電解質粒子1bの平均粒径Cμmが、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たし、且つ、上記固体電解質層の厚さAμmと上記第一の固体電解質粒子1aの平均粒径BμmとがA>B≧(1/100)Aを満たすことを特徴とする。
従来から、全固体電池の電池特性を高めるために、固体電解質層内におけるイオン伝導効率の向上が求められており、固体電解質粒子を微細化させ、上記固体電解質層内における充填率を高めることにより、固体電解質層の厚さを薄くすることが好ましいとされている。
しかし、固体電解質層に含有される固体電解質粒子として、平均粒径の小さい固体電解質粒子のみを用いた場合、固体電解質粒子の充填率を高めることができ、固体電解質層の薄層化および短絡の発生を抑制することができるが、固体電解質粒子同士の接触界面が増加することにより、イオン伝導時に接触界面に生じる抵抗が増加するため、電池性能を低下させてしまう。
一方固体電解質層に含有される固体電解質粒子として、平均粒径の大きい固体電解質粒子を用いた場合、粒子同士の接触界面は少ないため、イオン伝導時に接触界面に生じる抵抗を抑制することができるが、上記固体電解質層における固体電解質粒子の充填率が低下するため、電池性能の低下や、全固体電池の作製過程において電極活物質層に含有される導電性物質が固体電解質層内に混入しやすくなり、短絡を生じやすくなる。
本発明によれば、固体電解質層が平均粒径の異なる第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、第一の固体電解質粒子の平均粒径の範囲を固体電解質層の厚さにより規定し、第二の固体電解質粒子の平均粒径の範囲を上記第一の固体電解質粒子の平均粒径により規定することにより、平均粒径の大きい固体電解質粒子のみを用いて固体電解質層を形成した場合に問題となる充填率の低下を抑え、薄層化により短絡が生じるのを防ぐことができ、且つ、平均粒径の小さい固体電解質粒子のみを用いて固体電解質層を形成した場合に問題となるイオン伝導抵抗の増加を抑制することができる。
それにより、イオン伝導抵抗の低い高充填率を有する薄層の固体電解質層を得ることが可能となり、高電池性能を有する全固体電池を得ることができる。
以下、本発明の全固体電池について、構成ごとに説明する。
1.固体電解質層
まず、本発明における固体電解質層について説明する。
本発明の固体電解質層は、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有するものであり、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmは、上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmよりも大きいことを特徴とするものである。
固体電解質層が平均粒径Bμmを有する第一の固体電解質粒子のみから形成される場合、上記第一の固体電解質粒子は大きいため、固体電解質層に含有される粒子数および粒子間に生じる粒界の数は減少する。それにより粒界抵抗の発生を抑制することができる。しかし、上記第一の固体電解質粒子の充填率が低いことにより、上記固体電解質層を薄層化させて用いる際に、電極活物質層に含有される導電性物質が固体電解質層内に混入しやすくなり、短絡が生じる可能性がある。
一方、固体電解質層が平均粒径Cμmを有する第二の固体電解質粒子のみから形成される場合、上記第二の固体電解質粒子は小さいため、多くの粒子を充填させることができ、固体電解質層の薄層化および短絡の防止が可能となる。しかし、上記第二の固体電解質粒子の充填率が高いことにより、粒界の数が増加し、粒界抵抗が大きくなるため、イオン伝導抵抗の増加を招く可能性がある。
本発明においては、平均粒径の大きい第一の固体電解質粒子と、平均粒径の小さい第二の固体電解質粒子とを混在させて固体電解質層を形成することにより、イオン伝導抵抗の増加を抑制し、且つ、高充填率を有する薄層とすることができる。
本発明においては、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmおよび上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmは、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たすことを特徴とするものである。
第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmおよび第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmが上記関係を有することにより、イオン伝導抵抗の増加を抑制し、且つ、高い充填率を有する固体電解質層を得ることができる。
本発明においては、中でも、(1/5)B≧C≧(1/40)Bを満たすことが好ましく、特に、(1/10)B≧C≧(1/40)Bを満たすことが好ましい。
また、上記第一の固体電解質粒子および上記第二の固体電解質粒子の含有量を規定することにより、得られる固体電解質層は上述した所望の効果を有することができる。
本発明おいては、上記第一の固体電解質粒子の含有量は、上記2種類の固体電解質粒子の総含有量(100質量%)に対して、50質量%〜90質量%の範囲内で含有されることを特徴とするものである。
本発明においては、中でも、60質量%〜80質量%の範囲内で含有されることが好ましい。
さらに、第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmは、固体電解質層の厚さAμmで規定されるものであり、本発明においては、上記固体電解質層の厚さAμmおよび上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmは、A>B≧(1/100)Aを満たすことを特徴とするものである。
本発明においては、中でもA>B≧(1/50)Aを満たすことが好ましく、特に(1/5)A≧B≧(1/20)Aを満たすことが好ましい。
第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmが上記範囲を下回ると、固体電解質層の第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmおよび第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmが所望の大きさよりも小さくなるため、固体電解質層内において粒界の数が増加し、粒界抵抗が大きくなる可能性があるからである。
一方、上記範囲を上回ると、固体電解質層を所望の厚さにすることができない可能性や、塗工性、成型性が悪くなる可能性があるからである。
以下、本発明における固体電解質層について、詳細に説明する。
(1)第一の固体電解質粒子
本発明における固体電解質層に用いられる、第一の固体電解質粒子は、イオン伝導性を有するものであり、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmは、後述する第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmよりも大きく、固体電解質層の厚さAμmと、A>B≧(1/100)Aの関係を有するものである。
上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmは、具体的には、1.0μm〜20μmの範囲内にあることが好ましく、1.5μm〜5.0μmの範囲内にあることがよりに好ましい。
第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmが上記範囲よりも大きい場合、固体電解質層を形成する際に塗工性、成型性が悪くなり、所望の厚さにすることができず、イオン伝導抵抗が増加することにより電池性能が低下する可能性があり、一方、上記範囲よりも小さい場合、固体電解質粒子同士の接触界面が増加し、イオン伝導時に接触界面に生じる粒界抵抗も増加するため、電池性能が低下する可能性があるからである。
なお、上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmの測定方法については、後述する項において説明するため、ここでの記載は省略する。
また、上記第一の固体電解質粒子の粒度分布は狭いことが好ましい。上記固体電解質粒子の粒度分布を後述する測定法を用いて測定し、累積粒度分布の微粒子側から、累積10%の粒径をD10とし、累積90%の粒径をD90としたとき、粒度分布D90/D10の値が、10以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。
上記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmおよび粒度分布の測定方法は、湿式レーザー回折・散乱式粒度分布測定法を用いる。上記測定方法は、溶媒に分散させた粒子にレーザー光を照射し、その散乱光を算出することにより、粒子の平均粒径および粒度分布を測定する方法である。
上記第一の固体電解質粒子は、真球状、針状または楕円球状等であることが好ましい。
本発明において、第一の固体電解質粒子を微細化する方法としては、所望の粒径が得られる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、メディア粉砕法、ジェット粉砕法、キャビンテーション粉砕法等を挙げることができる。
また、粉砕機としては特に限定されるものではないが、例えば、ビーズミル、遊星ボールミル等を挙げることができる。粉砕メディアとしてボールを用いる場合、ボール径はφ0.1mm〜φ2mmの範囲内であることが好ましく、φ0.1mm〜φ1mmの範囲内であることがより好ましい。
ボール径が上述の範囲から外れると、粉砕により得られる第一の固体電解質粒子の粒径が、所望の大きさにならない可能性があるからである。
本発明に用いられる第一の固体電解質粒子の種類としては、例えば、硫化物固体電解質粒子、酸化物固体電解質粒子、窒化物固体電解質粒子等の無機固体電解質粒子を挙げることができるが、中でも本発明においては、硫化物固体電解質粒子および酸化物固体電解質粒子を用いることが好ましく、硫化物固体電解質粒子を用いることがより好ましい。硫化物固体電解質粒子はイオン伝導性が高いからである。
硫化物固体電解質粒子は、通常は、伝導するイオンとなる金属元素(M)と、硫黄(S)とを含有する。上記Mとしては、例えばLi、Na、K、Mg、Ca等を挙げることができ、中でもLiが好ましい。中でも、硫化物固体電解質粒子は、Li、A(Aは、P、Si、Ge、Al、Bからなる群から選択される少なくとも一種である。)、Sを含有することが好ましく、Li、PおよびSを主成分として含有することが特に好ましい。また、硫化物固体電解質粒子は、Cl、Br、I等のハロゲンを含有していても良い。ハロゲンを含有することにより、イオン伝導性を向上させることができる。また、硫化物固体電解質粒子はOを含有していても良い。Oを含有することにより、化学的安定性を向上させることができる。
Liイオン伝導性を有する硫化物固体電解質粒子としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiO−LiI、LiS−SiS、LiS−SiS−LiI、LiS−SiS−LiBr、LiS−SiS−LiCl、LiS−SiS−B−LiI、LiS−SiS−P−LiI、LiS−B、LiS−P−Z(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、LiS−GeS、LiS−SiS−LiPO、LiS−SiS−LiMO(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質粒子を意味し、他の記載についても同様である。
また、硫化物固体電解質粒子は、LiSを実質的に含有しないことが好ましい。化学的安定性の高い硫化物固体電解質粒子とすることができるからである。LiSは水と反応することで、硫化水素が発生する。例えば、原料組成物に含まれるLiSの割合が大きいと、LiSが残存しやすい。「LiSを実質的に含有しない」ことは、X線回折により確認することができる。具体的には、LiSのピーク(2θ=27.0°、31.2°、44.8°、53.1°)を有しない場合は、LiSを実質的に含有しないと判断することができる。
また、硫化物固体電解質粒子は、架橋硫黄を実質的に含有しないことが好ましい。化学的安定性の高い硫化物固体電解質粒子とすることができるからである。「架橋硫黄」とは、LiSと、上記Aの硫化物とが反応してなる化合物における架橋硫黄をいう。例えば、LiSおよびPが反応してなるSP−S−PS構造の架橋硫黄が該当する。このような架橋硫黄は、水と反応しやすく、硫化水素が発生しやすい。さらに、「架橋硫黄を実質的に含有しない」ことは、ラマン分光スペクトルの測定により、確認することができる。例えば、LiS−P系の硫化物固体電解質粒子の場合、SP−S−PS構造のピークが、通常402cm−1に現れる。そのため、このピークが検出されないことが好ましい。また、PS 3−構造のピークは、通常417cm−1に現れる。本発明においては、402cm−1における強度I402が、417cm−1における強度I417よりも小さいことが好ましい。より具体的には、強度I417に対して、強度I402は、例えば70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、35%以下であることがさらに好ましい。
また、硫化物固体電解質粒子が、LiSおよびPを含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiSおよびPの合計に対するLiSの割合は、例えば70mol%〜80mol%の範囲内であることが好ましく、72mol%〜78mol%の範囲内であることがより好ましく、74mol%〜76mol%の範囲内であることがさらに好ましい。オルト組成またはその近傍の組成を有する硫化物固体電解質粒子とすることができ、化学的安定性の高い硫化物固体電解質粒子とすることができるからである。ここで、オルトとは、一般的に、同じ酸化物を水和して得られるオキソ酸の中で、最も水和度の高いものをいう。本発明においては、硫化物で最もLiSが付加している結晶組成をオルト組成という。LiS−P系ではLiPSがオルト組成に該当する。LiS−P系の硫化物固体電解質粒子の場合、オルト組成を得るLiSおよびPの割合は、モル基準で、LiS:P=75:25である。なお、上記原料組成物におけるPの代わりに、AlまたはBを用いる場合も、好ましい範囲は同様である。LiS−Al系ではLiAlSがオルト組成に該当し、LiS−B系ではLiBSがオルト組成に該当する。
また、硫化物固体電解質粒子が、LiSおよびSiSを含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiSおよびSiSの合計に対するLiSの割合は、例えば60mol%〜72mol%の範囲内であることが好ましく、62mol%〜70mol%の範囲内であることがより好ましく、64mol%〜68mol%の範囲内であることがさらに好ましい。オルト組成またはその近傍の組成を有する硫化物固体電解質粒子とすることができ、化学的安定性の高い硫化物固体電解質粒子とすることができるからである。LiS−SiS系ではLiSiSがオルト組成に該当する。LiS−SiS系の硫化物固体電解質粒子の場合、オルト組成を得るLiSおよびSiSの割合は、モル基準で、LiS:SiS=66.6:33.3である。なお、上記原料組成物におけるSiSの代わりに、GeSを用いる場合も、好ましい範囲は同様である。LiS−GeS系ではLiGeSがオルト組成に該当する。
また、硫化物固体電解質粒子が、LiX(X=F、Cl、Br、I)を含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiXの割合は、原料組成物に対して、例えば1mol%〜60mol%の範囲内であることが好ましく、5mol%〜50mol%の範囲内であることがより好ましく、10mol%〜40mol%の範囲内であることがさらに好ましい。また、硫化物固体電解質粒子が、LiOを含有する原料組成物を用いてなるものである場合、LiOの割合は、原料組成物に対して、例えば1mol%〜25mol%の範囲内であることが好ましく、3mol%〜15mol%の範囲内であることがより好ましい。
また、硫化物固体電解質粒子は、硫化物ガラスであっても良く、結晶化硫化物ガラスであっても良く、固相法により得られる結晶質材料であっても良い。
一方、Liイオン伝導性を有する酸化物固体電解質粒子としては、例えばNASICON型構造を有する化合物等を挙げることができる。NASICON型構造を有する化合物の一例としては、一般式Li1+xAlGe2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物を挙げることができる。中でも、上記酸化物固体電解質粒子は、Li1.5Al0.5Ge1.5(POであることが好ましい。また、NASICON型構造を有する化合物の他の例としては、一般式Li1+xAlTi2−x(PO(0≦x≦2)で表される化合物を挙げることができる。中でも、上記酸化物固体電解質粒子は、Li1.5Al0.5Ti1.5(POであることが好ましい。また、酸化物固体電解質粒子の他の例としては、LiLaTiO(例えば、Li0.34La0.51TiO)、LiPON(例えば、Li2.9PO3.30.46)、LiLaZrO(例えば、LiLaZr12)等を挙げることができる
本発明における第一の固体電解質粒子がリチウムイオンを伝導する場合、リチウムイオン伝導度は、常温において1.0×10−5S/cm以上であることが好ましく、1.0×10−4S/cm以上であることがより好ましく、1.0×10−3S/cm以上であることがさらに好ましい。
(2)第二の固体電解質粒子
本発明における固体電解質層に用いられる第二の固体電解質粒子は、イオン伝導性を有するものであり、上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmは、上述した第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmよりも小さく、(1/2)B≧C≧(1/40)Bの関係を有するものである。
上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmは、具体的には0.1μm〜1.0μmの範囲内にあることが好ましく、0.1μm〜0.5μmの範囲内にあることがよりに好ましい。
第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmが上記範囲よりも大きい場合、固体電解質層における固体電解質粒子の充填率が低下するため、上記固体電解質層を薄層化した際に短絡を生じる可能性や、塗工性および成型性の悪化により薄層にすることができず、イオン伝導時に抵抗が生じ、電池性能が低下する可能性があるからであり、一方、第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmが上記範囲よりも小さい場合、固体電解質粒子同士の接触界面が増加し、イオン伝導時に接触界面に生じる粒界抵抗も増加するため、電池性能が低下する可能性があるからである。
なお、上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmの測定方法については、後述する項において説明するため、ここでの記載は省略する。
また、上記第二の固体電解質粒子の粒度分布は狭いことが好ましい。上記、第二の固体電解質粒子の粒度分布を後述する測定法を用いて測定し、累積粒度分布の微粒子側から、累積10%の粒径をD10とし、累積90%の粒径をD90としたとき、粒度分布D90/D10の値が、10以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。
なお、上記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmおよび粒度分布の測定方法は、上述した「(1)第一の固体電解質粒子」の項に記載した内容と同様であるため、ここでの記載は省略する。
本発明において、第二の固体電解質粒子を微細化する方法としては、上述した「(1)第一の固体電解質粒子」の項に記載した方法を用いることができ、第一の固体電解質粒子を微細化した方法と同様の方法および粉砕機を用いることができる。粉砕メディアとしてボールを用いる場合、ボール径はφ0.1mm〜φ2mmの範囲内であることが好ましく、φ0.1mm〜φ1mmの範囲内であることがより好ましい。
ボール径が上述の範囲から外れると、粉砕により得られる第二の固体電解質粒子の粒径が、所望の大きさにならない可能性があるからである。
本発明に用いられる第二の固体電解質粒子の種類としては、上述の「(1)第一の固体電解質粒子」に記載した粒子を用いることが好ましい。本発明においては、第二の固体電解質粒子と上述した第一の固体電解質粒子とが、同じ種類(例えば第一の固体電解質粒子と第二の固体電解質粒子とが、共に硫化物固体電解質粒子である。)であっても良く、異なる種類(例えば、第一の固体電解質粒子が硫化物固体電解質粒子であり、第二の固体電解質粒子が硫化物固体電解質粒子以外の種類である。)であっても良い。同様に、第二の固体電解質粒子と上述した第一の固体電解質粒子とが、同じ組成(例えば第一の固体電解質粒子と第二の固体電解質粒子とが、共にLiS−P系の硫化物固体電解質粒子である。)であっても良く、異なる組成であってもよい。同様に、第二の固体電解質粒子と上述した第一の固体電解質粒子とが、同じ態様(例えば第一の固体電解質粒子と第二の固体電解質粒子とが、共に結晶化硫化物ガラスである。)であっても良く、異なる態様であっても良い。同様に、第二の固体電解質粒子と上述した第一の固体電解質粒子とが、同一の化合物であっても良く、異なる化合物であっても良い。
なお、第二の固体電解質粒子の種類、形状およびその他の物性等については、上述した「(1)第一の固体電解質粒子」に記載した内容と同様であるため、ここでの記載は省略する。
(3)固体電解質層
本発明に用いられる固体電解質層において、上記第一の固体電解質粒子および上記第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子の総充填率は、90%〜100%の範囲内であることが好ましく、92%〜100%の範囲内であることがより好ましく、95%〜100%の範囲内であることがさらに好ましい。
第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の総充填率が上記範囲よりも少ない場合、全固体電池の作製過程において、電極活物質層に含有される導電性物質が固体電解質層内に混入しやすくなり、短絡を生じる可能性があるからである。
本発明に用いられる固体電解質層において、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の総含有量は、固体電解質層全体量(100質量%)から上記2種類の固体電解質粒子以外の後述する材料の含有量を除いた量となる。
本発明に用いられる固体電解質層は、上記第一の固体電解質粒子および上記第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有するが、さらに、上記第一固体電解質粒子および上記第二の固体電解質粒子とは異なる平均粒径を有する固体電解質粒子(以下、その他の固体電解質粒子と省略する場合がある。)を含有させてもよい。
上記その他の固体電解質粒子の種類としては、上述の「(1)第一の固体電解質粒子」に記載した種類の粒子を用いることが好ましい。本発明においては、その他の固体電解質粒子と上述した2種類の固体電解質粒子とが、同じ種類であっても良く、異なる種類であっても良い。同様に、その他の固体電解質粒子と上述した2種類の固体電解質粒子とが、同じ組成であっても良く、異なる組成であってもよい。同様に、その他の固体電解質粒子と上述した2種類の固体電解質粒子とが、同じ態様であっても良く、異なる態様であっても良い。同様に、その他の固体電解質粒子と上述した2種類の固体電解質粒子とが、同一の化合物であっても良く、異なる化合物であっても良い。
また、上記その他の固体電解質粒子の平均粒径は、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の平均粒径よりも小さいことが好ましい。固体電解質層の充填率をさらに高めることが可能となるからである。
なお、上記その他の固体電解質粒子の種類および特性については、上述の「(1)第一の固体電解質粒子」に記載した内容と同様であるため、ここでの記載は省略する。
また、その他の固体電解質粒子の含有量は、上記2種類の固体電解質粒子の含有量よりも少ないことが好ましい。上記その他の固体電解質粒子の含有量が多いと、固体電解質層の充填率を高めることができる反面、固体電解質粒子同志の接触が増えることにより粒界抵抗の増加を招く可能性があるからである。
また、本発明に用いられる固体電解質層は、上述した第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の他に結着材を含有していても良い。結着材を含有することにより、可撓性を有する固体電解質層を得ることができるからである。結着材としては、例えば、PTFE、PVDF等のフッ素含有結着材を挙げることができる。
上記固体電解質層における結着材の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.1質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、1質量%〜30質量%の範囲内であることがより好ましい。
本発明に用いられる固体電解質層の厚さは、5μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜50μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
固体電解質層の厚さが上記範囲よりも上回ると、イオン伝導時に生じる抵抗が高くなり、電池性能の低下を生じる可能性があり、一方、固体電解質の厚さが上記範囲よりも下回ると、正極活物質層と負極活物質層とが接触し、短絡を生じる可能性があるからである。
本発明に用いられる固体電解質層は、一般的な方法を用いて形成することができ、特に限定されるものではない。例えば、第一の固体電解質粒子、第二の固体電解質粒子、その他の固体電解質粒子および結着材等を含有する材料をプレスする方法により、固体電解質層を形成することができる。上述の方法におけるプレス圧力は、特に限定されるものではないが、0.1ton/cm〜10ton/cmの範囲内であることが好ましく、0.5ton/cm〜5ton/cmの範囲内であることがより好ましい。
2.正極活物質層
次に、本発明における正極活物質層について説明する。本発明で用いられる正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質粒子、導電化材および結着材の少なくとも一つをさらに含有していても良い。
正極活物質の種類は、全固体電池の種類に応じて適宜選択され、例えば、酸化物活物質、硫化物活物質等を挙げる事ができる。リチウム全固体電池に用いられる正極活物質としては、例えば、LiCo、LiNiO、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiVO、LiCrO等の層状正極活物質、LiMn、Li(Ni0.25Mn0.75、LiCoMnO、LiNiMn等のスピネル型正極活物質、LiCoPO、LiMnPO、LiFePO等のオリビン型正極活物質、Li12等のNASICON型正極活物質等を挙げることができる。
上記正極活物質の形状としては、例えば粒子形状、薄膜形状等を挙げることができ、中でも粒子形状であることが好ましい。上記正極活物質が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば、1nm〜100μmの範囲内であることが好ましく、10nm〜30μmの範囲内であることがより好ましい。
また、正極活物質層における上記正極活物質の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、40質量%〜99質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明における正極活物質層は、固体電解質粒子を含有していても良い。固体電解質粒子を添加することにより、正極活物質層のイオン伝導性を向上させることができる。なお、上記正極活物質層に用いられる固体電解質粒子の種類については、上記「1.固体電解質層」に記載した固体電解質粒子を挙げることができ、中でも、上述した第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子と同じ種類の固体電解質粒子を用いることが好ましい。また、上述した第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子のどちらか一方の固体電解質粒子を含有していても良く、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の両方を含有していても良い。
上記正極活物質層に含有される固体電解質粒子は、例えば真球状、針状または楕円球状であることが好ましく、上記固体電解質粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、40μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。また、上記「1.固体電解質層」で記載した第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子の平均粒径の範囲内であっても良い。
上記正極活物質層における上記固体電解質粒子の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、10質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、固体電解質粒子に関するその他の項目については、「1.固体電解質層」に記載した内容と同様であるため、ここでの記載は省略する。
また、上記正極活物質層は、導電化材を含有していても良い。導電化材を添加することにより、上記正極活物質層の電子伝導性を向上させることができるからである。導電化材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。また、上記正極活物質層は、結着材を含有することが好ましい。可撓性に優れた正極活物質層を得ることができるからである。結着材としては、例えば、PTFE、PVDF等のフッ素含有結着材を挙げることができる。
上記正極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
上記正極活物質層の形成方法は、一般的な方法を用いることができる。例えば、正極活物質、固体電解質粒子、結着材および導電化材を含有する正極活物質層形成用ペーストを、後述する正極集電体上に塗工して乾燥させた後、プレスすることにより正極活物質層を形成することができる。
3.負極活物質層
本発明における負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質粒子、導電化材および結着材の少なくとも一つをさらに含有していても良い。
負極活物質としては、例えば、カーボン活物質、酸化物活物質および金属活物質等を挙げることができる。カーボン活物質としては、炭素を含有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。酸化物活物質としては、例えばNb、LiTi12、SiO等を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。また、負極活物質として、Li含有金属活物質を用いても良い。Li含有金属活物質としては、少なくともLiを含有する活物質であれば特に限定されるものではなく、Li金属であっても良く、Li合金であっても良い。Li合金としては、例えば、Liと、In、Al、SiおよびSnの少なくとも一種とを含有する合金を挙げることができる。
上記負極活物質の形状としては、例えば粒子形状、薄膜形状等を挙げることができ、中でも粒子形状であることが好ましい。上記負極活物質が粒子形状である場合、その平均粒径は、例えば、1nm〜100μmの範囲内であることが好ましく、10nm〜30μmの範囲内であることがより好ましい。
また、負極活物質層における上記負極活物質の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、40質量%〜99質量%の範囲内であることが好ましい。
本発明における負極活物質層は、固体電解質粒子を含有していても良い。固体電解質粒子を添加することにより、負極活物質層のイオン伝導性を向上させることができる。なお、上記負極活物質層に用いられる固体電解質粒子の種類については、上記「1.固体電解質層」に記載した固体電解質粒子を挙げることができ、中でも、上述した第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子と同じ種類の固体電解質粒子を用いることが好ましい。また、上述した第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子のどちらか一方の固体電解質粒子を含有していても良く、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の両方を含有していても良い。
上記負極活物質層に含有される固体電解質粒子は、例えば真球状、針状または楕円球状であることが好ましく、上記固体電解質粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、40μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。また、上記「1.固体電解質層」で記載した、第一の固体電解質粒子または第二の固体電解質粒子の平均粒径の範囲内であっても良い。
上記負極活物質層における上記固体電解質粒子の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、10質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、固体電解質粒子に関するその他の項目については、「1.固体電解質層」に記載した内容と同様であるため、ここでの記載は省略する。
上記負極活物質層は、導電化材を含有していても良い。導電化材を添加することにより、上記負極活物質層の電子伝導性を向上させることができるからである。また、上記負極活物質層は、結着材を含有することが好ましい。可撓性に優れた負極活物質層を得ることができるからである。なお、上記負極活物質層に用いられる導電化材および結着材については、上述した「2.正極活物質層」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
上記負極活物質層の厚さは、例えば、0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、1μm〜100μmの範囲内であることがより好ましい。
4.その他の構成
本発明の全固体電池は、上述した固体電解質層、正極活物質層および負極活物質層を少なくとも有するものである。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および負極活物質層の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げられることができ、中でもSUSが好ましい。一方、負極集電体の材料としては、例えば、SUS、銅、ニッケル、およびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。また、正極集電体および負極集電体の厚さや形状等については、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。また、本発明に用いられる電池ケースには、一般的な全固体電池に使用される電池ケースを用いることができ、例えば、SUS製電池ケース等を挙げることができる。また、本発明の全固体電池は、発電要素を絶縁リングの内部に形成したものであっても良い。
5.全固体電池
本発明の全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電できるため、例えば車載用電池として有用であるからである。本発明の全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。本発明の全固体電池の製造方法は、上述した全固体電池を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。
[合成例]
(硫化物固体電解質粗材料の合成)
出発原料として、硫化リチウム(LiS)および五硫化二リン(P)を用いた。次に、Ar雰囲気下(露点−70℃)のグローブボックス内で、LiSおよびPを、75LiS・25Pのモル比(LiPS、オルト組成)となるように秤量した。この混合物2gを、メノウ乳鉢で5分間混合した。その後、得られた混合物2gを、遊星型ボールミルの容器(45cc、ZrO製)に投入し、脱水ヘプタン(水分量30ppm以下)4gを投入し、さらにZrOボール(φ=5mm)53gを投入し、容器を完全に密閉した(Ar雰囲気)。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ製P7)に取り付け、台盤回転数500rpmで、40時間メカニカルミリングを行った。その後、得られた試料を、150℃で乾燥させ、75LiS・25Pガラスを得た。次に、得られた75LiS・25Pガラスを、真空中で700℃に加熱することで、表面に残存したヘプタンを炭化させ、本発明の硫化物固体電解質粗材料を得た。
(第一の硫化物固体電解質粒子の微細化工程)
上述の合成例により得られた硫化物固体電解質粒子の粗材料1gを、遊星型ボールミルの容器(45ml、ZrO製)に投入し、脱水ヘプタン(関東化学社製、水分量30ppm以下)8.9g、ブチルエーテル(添加剤、ナカライテクス社製)0.1gを投入し、さらにZrOボール(φ=2mm、40g)を投入し、容器を完全に密閉した(Ar雰囲気)。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ社製、P7)に取り付け、台盤回転数100rpm、0.5時間の条件によりMM法にて粉砕を行い、第一の硫化物固体電解質粒子を得た。
得られた硫化物固体電解質粒子について、レーザー回折・散乱式粒度分析計(MT3300EXII、日機装社製)を用いて、粒子屈折率1.81、粒子透過性、非球形、溶媒屈折率1.43の条件で粒径を確認したところ、平均粒径は20.5μmであった。また、粒度分布D90/D10は4.5であった。
(第二の硫化物固体電解質粒子の微細化工程)
上述の合成例により得られた硫化物固体電解質粒子の粗材料1gを、遊星型ボールミルの容器(45ml、ZrO製)に投入し、脱水ヘプタン(関東化学社製、水分量30ppm以下)8.9g、ブチルエーテル(添加剤、ナカライテクス社製)0.1gを投入し、さらにZrOボール(φ=0.3mm、40g)を投入し、容器を完全に密閉した(Ar雰囲気)。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ社製、P7)に取り付け、台盤回転数200rpm、20時間の条件によりMM法にて粉砕を行い、第二の硫化物固体電解質粒子を得た。
得られた硫化物固体電解質粒子について、レーザー回折・散乱式粒度分析計(MT3300EXII、日機装社製)を用いて、粒子屈折率1.81、粒子透過性、非球形、溶媒屈折率1.43の条件で粒径を確認したところ、平均粒径は0.7μmであった。また、粒度分布D90/D10は2.4であった。
(硫化物固体電解質粒子の混合物の調製)
上述の微細化工程により得られた第一の硫化物固体電解質粒子20.5mgと、第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを秤量し、混合物を得た。上記第一の硫化物固体電解質粒子と上記第二の硫化物固体電解質粒子との粒径比は31.1%であった。
(評価用電池の作製)
LiNi1/3Co1/3Mn1/3(正極活物質)および上記硫化物固体電解質粒子の混合物を、正極活物質:硫化物固体電解質粒子の混合物=6:4の重量比となるように秤量し、湿式にて超音波分散機で混合し、乾燥させることにより正極合材を得た。
次に、黒鉛(負極活物質)および上記硫化物固体電解質粒子の混合物を、負極活物質:硫化物固体電解質粒子の混合物=6:4の重量比となるように秤量し、湿式にて超音波分散機で混合し、乾燥させることにより負極合材を得た。
上述の硫化物固体電解質粒子の混合物22mg、正極合材16mgおよび負極合材12mgをシリンダーに投入し、4.3ton/cmの圧力でコールドプレスを行い、評価用電池を作製した。
[実施例2]
硫化物固体電解質層が、上述の第一の硫化物固体電解質粒子を11.0mgと上述の第二の硫化物固体電解質粒子を11.0mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例3]
上記第一の硫化物固体電解質粒子の微細化工程において、ZrOボール(φ=1mm、40g)を用い、台盤回転数150rpmで0.5時間、MM法により粉砕し、平均粒径が9.3μm、粒度分布D90/D10が2.9である第一の硫化物固体電解質粒子を調製し、上記第一の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて硫化物固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例4]
硫化物固体電解質層が、実施例3で調製した第一の硫化物固体電解質粒子11.0mgと実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子11.0mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例5]
上記第一の硫化物固体電解質粒子の微細化工程において、ZrOボール(φ=1mm、40g)を用い、台盤回転数150rpmで1時間、MM法により粉砕し、平均粒径が4.4μm、粒度分布D90/D10が2.8である第一の硫化物固体電解質粒子を調製し、上記第一の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて硫化物固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例6]
硫化物固体電解質層が、実施例5で調製された第一の硫化物固体電解質粒子11.0mgと、実施例1で調製された第二の硫化物固体電解質粒子11.0mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例7]
上記第一の硫化物固体電解質粒子の微細化工程において、ZrOボール(φ=1mm、40g)を用い、台盤回転数150rpmで5時間、MM法により粉砕し、平均粒径が2.6μm、粒度分布D90/D10が3.0である第一の硫化物固体電解質粒子を調製し、上記第一の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて硫化物固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例8]
硫化物固体電解質層が、実施例7で調製された第一の硫化物固体電解質粒子11.0mgと実施例1で調製された第二の硫化物固体電解質粒子11.0mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例9]
上記第一の硫化物固体電解質粒子の微細化工程において、ZrOボール(φ=0.3mm、40g)を用い、台盤回転数150rpmで5時間、MM法により粉砕し、平均粒径が1.5μm、粒度分布D90/D10が2.8である第一の硫化物固体電解質粒子を調製し、上記第一の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて硫化物固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例10]
上記第二の硫化物固体電解質粒子の微細化工程において、ZrOボール(φ=0.3mm、40g)を用い、台盤回転数150rpmで15時間、MM法により粉砕し、平均粒径が1.0μm、粒度分布D90/D10が3.5である第二の硫化物固体電解質粒子を調製し、実施例5で調製した第一の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、上記第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて硫化物固体電解質層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[実施例11]
硫化物固体電解質層が、実施例5で調製した第一の硫化物固体電解質粒子11.0mgと、実施例10で調製した第二の硫化物固体電解質粒子11.0mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
実施例1から実施例11で得られた硫化物固体電解質粒子の混合物について、各硫化物固体電解質粒子の平均粒径(μm)および配合量(mg)、第一の硫化物固体電解質粒子と第二の硫化物固体電解質粒子との粒径比および第一の硫化物固体電解質粒子の含有量(%)を表1に示す。
Figure 2013157084
[比較例1]
硫化物固体電解質層が、実施例1で調製した第一の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例2]
硫化物固体電解質層が、実施例3で調製した第一の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例3]
硫化物固体電解質層が、実施例5で調製した第一の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例4]
硫化物固体電解質層が、実施例7で調製した第一の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例5]
硫化物固体電解質層が、実施例9で調製した第一の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例6]
硫化物固体電解質層が、実施例10で調製した第二の硫化物固体電解質粒子22mgのみで形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例8]
硫化物固体電解質層が、実施例1で調製した第一の硫化物固体電解質粒子5.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例9]
硫化物固体電解質層が、実施例3で調製した第一の硫化物固体電解質粒子5.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例10]
硫化物固体電解質層が、実施例5で調製した第一の硫化物固体電解質粒子5.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例11]
硫化物固体電解質層が、実施例7で調製した第一の硫化物固体電解質粒子5.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例7と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例12]
硫化物固体電解質層が、実施例9で調製した第一の硫化物固体電解質粒子5.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
[比較例13]
硫化物固体電解質層が、実施例10で調製した第二の硫化物固体電解質粒子16.5mgと、実施例1で調製した第二の硫化物固体電解質粒子5.5mgとを混合させて形成されたこと以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。
比較例1から比較例13で得られた硫化物固体電解質粒子の混合物について、各硫化物固体電解質粒子の平均粒径(μm)および配合量(mg)、第一の硫化物固体電解質粒子と第二の硫化物固体電解質粒子との粒径比および第一の硫化物固体電解質粒子の含有量(%)を表2に示す。
Figure 2013157084
[評価]
(硫化物固体電解質粒子の充填率)
各評価用電池について、硫化物固体電解質層の厚さより硫化物固体電解質層の体積を求め、上記硫化物固体電解質層に含有される硫化物固体電解質粒子の充填率(%)を算出した。
(交流インピーダンス測定)
大気非暴露環境下で恒温層を用い、25℃で温度調整をした後、評価用電池を設置した。充電レート1Cで3.6Vまで定電流充電し、その後、3.6Vでの定電圧充電を10時間行い、評価用電池の充電を行った。充電後、ソーラートロン1260(東陽テクニカ社製)を用いて交流インピーダンス測定を行い、硫化物固体電解質層の抵抗を求めた。インピーダンス測定の条件は、電圧振幅300mV、測定周波数1MHz〜1000Hz、25℃とした。
実施例1〜11および比較例1〜13で得られた各評価用電池における、硫化物固体電解質層の厚さ、硫化物固体電解質層に含有される硫化物固体電解質粒子の充填率および交流インピーダンス測定による直流抵抗値の結果を表3に示す。
Figure 2013157084
また、実施例1〜11および比較例1〜13で得られた評価用電池の、硫化物固体電解質層における硫化物固体電解質粒子の充填率(%)と、各評価用電池の直流抵抗値(Ω)との関係を示すグラフを図2に示す。
表3より、実施例1から実施例11で得られた硫化物固体電解質層では、硫化物固体電解質粒子の充填率が高く、硫化物固体電解質層を薄層にしても短絡が生じにくいと考えられる。また、第一の硫化物固体電解質粒子の含有量が50%以上であることから、硫化物固体電解質粒子同士の接触界面は少なく、上記接触界面に生じる抵抗の発生が抑制されていると考えられる。
つまり、平均粒径の異なる2つの硫化物固体電解質粒子を、所望の配合率で有する硫化物固体電解質層を用いることにより、高出力の電池を得ることができる。
一方、比較例1から比較例7で得られた硫化物固体電解質層では、第一の硫化物固体電解質粒子のみを含有しているため、硫化物固体電解質層における硫化物固体電解質粒子の充填率が低く、得られる電池は短絡を生じやすいことが示唆される。また、第一の硫化物固体電解質粒子の平均粒径が小さくなる程、電池の直流抵抗値が上昇しており、粒界の増加に伴い粒界抵抗も増加していると考えられる。
つまり、第一の硫化物固体電解質粒子のみを含有した硫化物固体電解質層では、所望の全固体電池を得ることが難しい。
また、比較例8から比較例10で得られた硫化物固体電解質層では、平均粒径の異なる2種類の硫化物固体電解質粒子を含有しているが、第一の硫化物固体電解質粒子の含有量が25%と、第二の硫化物固体電解質粒子よりも少なく、硫化物固体電解質層における硫化物固体電解質粒子の充填率が比較例1から比較例7で得られる硫化物固体電解質層に比べて高い。そのため、上記硫化物固体電解質層を薄層化しても、短絡は生じにくいと思われる。しかし、平均粒径が1μm以下と微細化された硫化物固体電解質粒子が多く含有されているため、粒界の増加に伴い粒界抵抗も増加するため、電池の抵抗値が上昇していることがわかる。
つまり、第一の硫化物固体電解質粒子の含有量が少ない硫化物固体電解質層では、所望の全固体電池を得ることが難しい。
1a … 第一の固体電解質粒子
1b … 第二の固体電解質粒子
2 … 正極活物質
3 … 負極活物質
4 … 固体電解質層
5 … 正極活物質層
6 … 負極活物質層
7 … 正極集電体
8 … 負極集電体
10 … 発電要素

Claims (3)

  1. 正極活物質層、負極活物質層、ならびに、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された、固体電解質層を有する全固体電池であって、
    前記固体電解質層が、第一の固体電解質粒子および第二の固体電解質粒子の2種類の固体電解質粒子を少なくとも含有し、
    前記固体電解質層の厚さAμmと前記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmとが、A>B≧(1/100)Aを満たし、
    かつ、前記第一の固体電解質粒子の平均粒径Bμmと前記第二の固体電解質粒子の平均粒径Cμmとが、(1/2)B≧C≧(1/40)Bを満たし、
    前記2種類の固体電解質粒子の総含有量に対する、前記第一の固体電解質粒子の含有量が、50質量%〜90質量%の範囲内であること、を特徴とする全固体電池。
  2. 前記固体電解質層の厚さが5μm〜100μmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の全固体電池。
  3. 前記第一の固体電解質粒子および前記第二の固体電解質粒子が、硫化物固体電解質粒子であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の全固体電池。
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