以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
図1には、この発明の実施の形態のパチンコ遊技機と島設備装置とが設置された島設備の部分斜視図が示されている。
この発明の実施の形態に係る島設備装置200は、呼出装置としての機能を兼ね備え、島設備800に配設された各パチンコ遊技機100の上方部に設置される。また、島設備800には、各パチンコ遊技機100に隣接させて台間玉貸し機と呼ばれるカード処理装置300が設置され、このカード処理装置300にはカード挿排口301が設けられている。
図2には、この発明の実施の形態のパチンコ遊技機と遊技設備を含む遊技運営システムの構成を示すブロック図である。
同図に示す遊技運営システム(遊技システム)は、パチンコ遊技機100、島設備装置200、カード処理装置300、データ公開装置400、球計数装置500、景品交換装置600、及び集中管理装置700からなる。
パチンコ遊技機100は、遊技店内の島設備(図示省略)に複数並設されており、それぞれが島設備に設置された島設備装置200を介して集中管理装置700に接続されている。各島設備装置200と集中管理装置700はローカルエリアネットワーク(LAN)を構成しており、相互にデータの交信を行えるようになっている。
カード処理装置300は、通常各パチンコ遊技機100に隣接させた状態で設置され、カードの残り度数のチェックなどを行っている。そして、そのカードの残り度数の範囲内で、パチンコ遊技機100側の球貸しスイッチなどの操作に基づきパチンコ遊技機100の供給皿(後述)に球が排出されるようになっている。
データ公開装置400は、遊技店内に設置されている各パチンコ遊技機100の遊技情報を来店者に公開するための表示装置であり、集中管理装置700により収集された最新情報をCRT(陰極線管)等のディスプレイに一覧表示できるようになっている。このデータ公開装置400は通常遊技店内の複数箇所に設置される。
球計数装置500は、遊技者が獲得した球を景品交換する際に計数して景品カード(レシート)を発行するための装置である。景品交換装置600は、遊技者の獲得賞球数に応じた度数の景品交換カードの読みとり処理や、景品交換カードの度数に応じた景品交換処理を行う装置である。
集中管理装置700は、パチンコ遊技機100、島設備装置200、カード処理装置300、データ公開装置400、球計数装置500、及び景品交換装置600との間でデータ交信を行って、遊技運営を含む全体の管理を行うものである。
次に、上記遊技設備の各構成要素について詳しく説明する。
まず、パチンコ遊技機100について説明する。
図3には、パチンコ遊技機100の外観構成を示す斜視図を示す。
このパチンコ遊技機100は、遊技店の島設備800に固定される機枠130内に上下のヒンジ131を介して片開き形式に開閉自在に装着され、下部側前面には発射装置(図示省略)操作ダイヤル104及び発射装置が設けられている。パチンコ遊技機100の前側上部の透明ガラス板内には、可変表示装置4(特別図柄表示装置4a)を具備した遊技盤1が設けられ、この遊技盤1の上部には後述する、始動記憶オーバーフロー計数値などを表示する枠表示器13が設けられている。
図4には、パチンコ遊技機100の遊技盤1の部分正面図を示す。
このパチンコ遊技機100はいわゆる第1種のもので、遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域3には、特別図柄(特図ともいう。)の可変表示装置4、特別変動入賞装置5、普通図柄(普図ともいう。)の始動ゲート(始動口)6,6、普図の始動記憶表示器6a,6a,…、補助可変表示部としての普図の可変表示器7、一般入賞口8,8,…、特図始動口を兼ねた普通変動入賞装置9、風車とよばれる方向変換部材10,10,…、サイドランプ11,11、障害釘などが配設されている。
特図の可変表示装置4には、例えば液晶表示画面などによって構成される可変表示部4a、特図の始動記憶表示器4b,4b,…等が設けられている。この可変表示部4aにおいて、特図の可変表示遊技や後述する特殊補助表示遊技が行われる。
特別変動入賞装置5は開閉扉5aによって開閉される大入賞口5bを備えている。開閉扉5aは常時は閉じているが、可変表示装置4の特図可変表示遊技結果(停止表示態様)の如何によって、大当たりが発生して開放されるようになっている。
普図の可変表示器7は、補助可変表示遊技である普図可変表示遊技を行うもので、例えば1桁の7セグメント型の表示器により構成されている。
特定遊技発生手段を構成する普通変動入賞装置9は、左右一対の開閉部材9a,9aを備えている。これら左右一対の開閉部材9a,9aは、常時は遊技球1個分受け入れうる間隔を開けた状態に閉じているが、可変表示器7の普図可変表示遊技の停止表示結果如何によって、逆「ハ」の字状に開いて遊技球を受け入れやすい状態に変化(特定遊技状態)する。
図5には、パチンコ遊技機100の裏側に設置された、遊技系統の制御を行う役物制御回路、及び表示制御回路等の主要制御ブロック図を示す。
同図に示すように、役物制御回路20は、内部にCPU(Central Processing Unit)21aおよびRAM(Random Access Memory)21bを備え、外部にROM(Read Only Memory)22を備えた役物用IC(Integrated Circuit)21、分周回路23、電源回路24、I/Oバス30、サウンドジェネレータ32、出力ポート25、ドライバー26、ローパスフィルタ27、バッファゲート28などにより構成されている。
そして、ローパスフィルタ27には、普図始動ゲート6の普図始動スイッチ6b、普通変動入賞装置9の特図始動スイッチ9b、不図示の大入賞口内のカウントスイッチ5c及び継続スイッチ5d、およびパチンコ遊技機100の裏側の確率設定装置38、後述の始動記憶オーバーフロー発生の計数結果をクリアするクリアスイッチ39などが接続されている。このクリアスイッチ39は、パチンコ遊技機100の裏面もしくは前面に備えられている。
ドライバー26には、後述の始動記憶オーバーフローの計数値などを表示する枠表示器13、サイドランプ11などの装飾ランプやLED、普通図柄可変表示装置7、普通変動入賞装置9、特別変動入賞装置5、特図始動記憶表示器4bなどが接続されている。
また、このドライバー26は、第1の外部情報端子101を介して島設備装置200に接続されており、後述する各種信号(大当たり信号、特図変動信号、特図始動入賞信号、普図変動信号、普図始動入賞信号、普図時短信号、普電開放信号、確率変動信号、カウント入賞信号、継続入賞信号など)を島設備装置200に送出するようになっている。
サウンドジェネレータ32には、アンプ33を介してスピーカー34が接続されている。
また、役物用IC21には、球貸しスイッチからの球排出要求信号を受けた場合の貸し球の排出の制御や、入賞時などにおける賞球排出の制御を行う排出制御回路40と、特別図柄表示装置4aの表示制御を行う表示制御回路50とが接続されている。
排出制御回路40は、第2の外部情報端子102を介して島設備装置200の入出力装置216に接続され、役物用IC21やカード処理装置300からの信号を受けて球排出処理を行うとともに、排出球数を示す球排出信号を島設備装置200へ送出するように構成されている。
CPU21aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグなどを備え、演算制御を行う他、特図大当たり(特別遊技)や普図当たりの発生確率を定める乱数および普図の時短遊技(時短ゲーム)回数を決定するための乱数なども生成している。
RAM21bはCPU21aで生成される大当たり用の乱数値や普図当たり用の乱数値の他、時短ゲーム回数を決定する乱数や各種データ、始動遊技の無効分を表すオーバーフロー計数値を一時的に記憶する記憶領域や作業領域を備え、ROM22には、パチンコ遊技機の遊技制御、特図の可変表示制御指令用制御プログラム、普通図柄可変表示の制御プログラム、普図乱数の抽出等の処理を行うSW入力処理プログラム、所定の条件成立に従って始動入賞の無効分であるオーバーフロー計数値をクリアするオーバーフロー機能処理プログラム、特別遊技である大当たり動作を制御する大当たり処理プログラム、特図の大当たりや普図当たりの発生を判定するための通常確率と高確率の乱数判定値などが書き込まれている。
図6には、図5の表示制御回路50のブロック図を示す。
この表示制御回路50は、表示用CPU51、制御ROM51a、制御RAM51b、VDP(Video Digital Processor)52、キャラクタROM52a、
ビデオRAM52b、ドライバ53、サウンドジェネレータ54、アンプ55などを備えている。そして、表示用CPU51は、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行うようになっている。また、キャラクタROM52aには、特別図柄表示装置4aへの各種表示データ(特別図柄の可変表示遊技用表示データや、外れ、大当たり、リーチ、呼び込みなどの演出表示(装飾表示)用データなどを含む)や表示プログラムなどが書き込まれている。VDP52は、キャラクタROM52aに記憶されたキャラクタデータを読み出し、その読み出したデータに基づいて画像データを生成し、ビデオRAM52bに一時的に記憶させ、その記憶させた画像データを画像駆動信号(R,G,B画像信号)に載せてドライバ53に出力して特別図柄表示装置4aに画像表示させる。ビデオRAM52bは、例えば、2つの記憶部を備え、一方に表示図柄に関するデータを、もう一方に装飾表示(メッセージやキャラクタ画像なども含む)に関するデータ(背景を含む)を記憶する。
この表示制御回路50が、役物制御回路20の制御の下で、可変表示装置4に、客寄せ用の呼び込み表示や、遊技の進行状況に応じた各種表示を行わせる。即ち、遊技が行われていないときには客寄せ用の呼び込み表示を、特別図柄の可変表示遊技時にはその遊技の表示とその遊技の流れに合せた演出表示(装飾表示)を、それぞれ行わせるようになっている。
上記のように構成されたこの実施の形態に係るパチンコ遊技機100では、役物制御回路20や表示制御回路50により、例えば、次のような遊技制御と表示制御が行われる。即ち、常時は、役物制御回路20からの制御信号に基づき、表示制御回路50により、特別図柄表示装置4aに、客寄せ用呼び込み表示などの画像表示が行われている。
この状態で、遊技領域3に発射された遊技球が普図の始動ゲート6,6中を通過して普図始動スイッチ6bによる検出信号がローパスフィルター27側から入力されると、役物用IC21からのドライバー26への出力に基づき普図の可変表示器7による補助可変表示遊技である普図の可変表示遊技が行われる。即ち、普図の可変表示器7の表示が変動して停止する遊技が行われる。
この表示の変動時間は、役物制御回路20により、通常、例えば60秒に制御され、普図の可変表示遊技の実行回数があまり多くならないように規制されている。この普図の可変表示遊技中に普図の始動ゲート6,6中を遊技球が通過して普図始動スイッチ6bからの検出信号がローパスフィルター27側から入力されると、その通過の検出回数が所定の上限回数(例えば、4個)の範囲内でRAM21bに記憶され、その記憶個数分だけの普図の可変表示遊技が順に行われる。
この普図の可変表示遊技の停止表示結果が特定の停止表示態様(例えば、「7」)であれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置9の開閉部材9a,9aが逆「ハ」の字状に開いて、遊技球が入賞し易い特定遊技状態に所定時間(例えば、通常0.5秒間)変換される。この普通変動入賞装置9の開放によって、普通変動入賞装置9に遊技球が入り易くなり、その分、特別図柄の可変表示遊技が行われ易くなる。
一方、遊技領域3中に打ち込まれた遊技球が普通変動入賞装置9に入賞すると、その入賞が特図始動スイッチ9bに検出されてRAM21bに記憶され、その記憶に基づいて、役物用IC21から表示制御回路50に送信データが送られて、可変表示装置4の特別図柄表示装置4aに特別図柄の変動表示がなされることにより、特図の可変表示遊技が行われる。
この特別図柄の可変表示遊技中にさらに普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特図始動スイッチ9bにより検出されたときには、その入賞によって特図可変表示遊技が未処理となっている回数(未処理始動回数)が所定の上限範囲(例えば、4個)内でRAM21bに記憶され、その未処理記憶の数分だけ、特図始動記憶表示器4bが点灯される。そして、その可変表示遊技の終了後に、その未処理となっている回数分の可変表示遊技が順次行われ、それが行われる毎に、RAM21bの未処理記憶数が減算されるとともに特図の始動記憶表示器4bが1つずつ順に消灯される。
上記特図可変表示遊技の未処理始動回数を特図の始動記憶数ともいい、その始動記憶数が上限値(例えば、4)に達しているときには特図始動スイッチ9bからの検出信号があっても未処理始動回数としてはRAM21bに記憶されない。つまり、その始動記憶数を超えた分の特図始動スイッチ9bからの検出信号に基づく特図の可変表示遊技の開始は無効とされ、その検出信号に基づいては特図の可変表示遊技は行われない。そして、その未処理始動回数が所定の上限範囲(例えば、4個)を超えた場合は、未処理始動回数としてではなく、無効始動入賞回数として、CPU21aにより計数されてRAM21bに記憶されるとともに、その計数結果が可変表示装置4と枠表示器13に表示される。この無効始動入賞回数の計数結果(パチンコ遊技機100の外部で計数する場合は、無効始動入賞信号)を外部出力するための処理も併せて行われる。無効始動入賞入賞回数の計数値は所定の値(例えば、999)で上限補正される。
遊技店では、可変表示装置4や枠表示装置13などに表示された無効始動入賞回数を見て遊技店独自のサービスを行ったりする。例えば、無効始動入賞記憶回数が所定値に達した場合には遊技者に景品をプレゼントしたり、大当たり特別遊技終了後そのまま持ち球遊技を許容するラッキーナンバーの数を増やしたりする。また、例えば、無効始動入賞回数が所定値(遊技店で任意に定めてよい。)に達した場合に打ち止め無しの無制限にするなどである。
特別図柄(特図)の可変表示遊技の停止表示結果として、その停止図柄が大当たりを発生させる所定の停止表示態様(例えば、「1,1,1」、「2,2,2」、「3,3,3」などのぞろめ)となった場合は、大当たりと呼ばれる特別遊技が発生される。大当たりの発生により、RAM21b中に記憶されている無効始動入賞回数の計数値はクリアされる。そして、大当たり中の無効始動入賞回数が新たにCPU21aに計数されてRAM21bに特別オーバーフロー回数として記憶される。この特別オーバーフロー回数に基づいて、大当たりの特別遊技終了後の普図の時短ゲーム回数(時短遊技回数)が決定される。
この特別遊技は役物用制御回路20の制御の下で行われ、特別変動入賞装置5の開閉扉5aが所定時間(例えば、29.5秒)開放されて閉じるサイクルを1サイクルとし、各サイクル中、遊技球が大入賞口5b中の継続入賞領域の継続スイッチ5d(後述)に検出されることを条件に最大限所定サイクル(例えば、16サイクル)まで継続される遊技である。但し、各サイクル中、大入賞口5bに遊技球が所定個数(例えば、10個)入賞したときはその時点でそのサイクルを終了する。各サイクル中、大入賞口5bへの入賞個数は、カウントスイッチ5cにより検出されてRAM21bに記憶され、所定個数に達すると、特別変動入賞装置5のソレノイド5eが消磁されて開閉扉5aが閉じられて特別遊技のそのサイクルが終了する。
特別遊技が、大当たり発生の所定の停止図柄態様(例えば、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」など、特定図柄が3個揃ったぞろめ、即ち確率変動図柄)で発生したときには、その大当たりの特別遊技の終了後、役物制御回路20の制御の下で、例えば、その後に大当たりが1回発生するまで特図の大当たりと普図の当りの発生確率が高確率となる確率変動状態が発生される。確率変動状態は、その他に、特図の大当りの発生確率は変わらず、普図の当りの発生確率だけが高確率になる状態としてもよい。
そして、特別遊技が終了した時点で、役物制御回路20により、普図の可変表示遊技の時間短縮遊技(時短ゲーム)が発生される。すなわち、普図可変表示遊技における普図可変表示器7の変動表示時間が、例えば、通常時60秒だったものが6秒に短縮される。また、その時短ゲーム中には、その他に、普図と特図の即止め制御と、普図当りによる普通変動入賞装置9の開放時間が、例えば、通常0.5秒だったものが5.0秒(又はその間に遊技球が2個入賞するまで)に変更される制御もあわせて行われる。
上記即止め制御とは、普図始動ゲート6,6の遊技球通過の検出が役物用IC21のRAM21bに記憶されているものの中で、既にその通過から6秒以上経過しているものによる普図可変表示遊技ついては、表示変動を6秒以内で停止させる制御である。時短ゲーム中には、普図の可変表示遊技が多く行われるため、その分普図の当りの発生も多くなり、その結果、普通変動入賞装置9の開放が増え、特図の可変表示遊技が発生しやすくなる。この時短ゲーム中は、特図の可変表示遊技の即止制御もなされ、特図の始動記憶のオーバーフローによる無効が少なくなり、その分、大当たり発生の可能性が増える。適度に普図可変表示遊技が当たるように、例えば、1/4乃至1/2位の確率にしてある場合がある。
時短ゲームの継続期間は、その時短ゲーム中における特図の可変表示遊技の発生回数に基づいて規制される。例えば、時短ゲームを発生させる大当たりの特別遊技の終了後に、時短ゲームが開始され、特図の可変表示遊技が所定の回数発生した時点で、時短ゲームが終了される。この時短ゲームが開始されて終了までの期間を規制するための特図の可変表示遊技回数を時短ゲーム回数と呼ぶ。時短ゲーム回数は、特別遊技状態中の無効始動入賞回数により決定される。
時短ゲーム中に特図の大当りが発生した場合は、その大当りの特別遊技中も、時短ゲームを継続させることにより獲得球が増える。その時点での時短ゲーム回数は、大当りが発生した時点で残っていた時短ゲーム回数に、選択された乱数に基づいて定められた時短回数が加算されたものになる。また、時短ゲーム回数の加算結果はあまり大きくならないように、例えば、300回以上になった場合には300回に上限補正される。
また、リーチ時や大当たりの発生時などにはスピーカー34から各種電子音が発せられ、装飾ランプやLED等にもそれを知らせる装飾表示としての点灯や点滅がなされる。また、特別遊技中にはカウントスイッチ5cや継続スイッチ5dからの検出信号に基づき、可変表示部4aに各サイクルごとの大入賞口5bへの遊技球の入賞個数や特別遊技のサイクルの継続回数などの表示がなされる。
島設備装置200の前面部には、図18の島設備装置200の前面部の図に示すように、パチンコ遊技機100の遊技情報を表示する情報表示装置201と、遊技機の台番号を表示する台番号表示器202と、データスイッチ203と、呼び出しスイッチ204と、リモコン受光部207とが設けられている。また、島設備装置200の前面部には、その左右両側部及び上部を縁取るようにして、5つのランプ208a〜208eが設けられている。
情報表示装置201の表示部205は、例えばドットマトリックス型の液晶表示パネルからなり、特図始動入賞の無効分すなわちオーバーフローの計数値(無効始動入賞回数、或いは発生回数ともいう。)が所定値(例えば100回)になった場合、オーバーフロー数と共に係員を呼ぶ旨のメッセージ及び景品プレゼント有りを知らせる旨のメッセージ(図17参照)を表示したり、その所定値以上のオーバーフローの発生に対してデータスイッチ203の押下があれば、大当たり回数、通常時スタート回数、スタート回数、通常時確率、大当たり確率、確変時確率、確率設定値、オーバーフロー数などからなる表示内容のデータ(図19参照)を表示できるようになっている。さらに、所定値以上のオーバーフローの発生では、データスイッチ203の押下に伴って確率設定値などの普段秘密の情報も入手できるように表示するようになっている。一方、台番号表示器202の表示部206は、セグメント型の液晶表示パネルからなり、3桁までの数字やアルファベットを表示できるようになっている。
データスイッチ203は、情報表示装置201の表示を切り替えるためのスイッチで、このスイッチをオン/オフすることにより、前記現在の遊技状態のデータと特別遊技状態データとを交互に表示させたり、オーバーフローの発生回数(無効始動入賞回数)が所定値以上もしくは以下で異なった表示内容を情報表示装置201に表示させるようになっている。
呼び出しスイッチ204は、球詰まりなどの異常発生時に係員を呼び出すためのスイッチで、このスイッチが押されると一番上のランプ208aとその両側のランプ208b、208cが点灯するようになっている。また、大当たり発生時には5つのランプ208a〜208eが全て点滅し、確率遊技中には一番上とその両側の呼出ランプ208a〜208cが点滅し、時短ゲーム中には一番上のランプ208aが点滅し、ラッキー遊技(ラッキーナンバーの遊技)中には右下のランプ208eが点灯するようになっている。なお、呼出ランプ208a〜208eにおいて、オーバーフローの発生回数(無効始動入賞回数)が所定値に達した場合、情報表示装置201での表示と共に自動点灯もしくは自動点滅させてもよい。
リモコン受光部207は、情報表示装置201の表示部205の上方近傍に形成された光入射窓の内側にフォトトランジスタを設けてなり、図示しないリモコン装置から島設備装置200の前面部に向けて送信される光信号を受信できる構造になっている。このリモコン受光部207では、図示しないリモコン装置からオーバーフロー数をクリアする信号を受光して、そのクリア信号を制御部210に出力することもできる。この場合、制御部210によって現在のオーバーフロー数に対応するデータがクリアされるが、このオーバーフロー発生回数(無効始動入賞回数)は大当たり発生の信号を検出してもクリアされるようになっている。
図7には、島設備装置200の回路ブロック図を示す。
同図において、制御装置210はCPU(中央処理装置)を有し、この制御装置210には、前記情報表示装置201、台番号表示器202、データスイッチ203、呼出スイッチ204、確率設定装置206、リモコン受光部207、及び呼出ランプ208a〜208eの他、制御ROM211、制御RAM212、電源回路213、記憶装置214、図柄ROM215、第1の入出力装置216、及び第2の入出力装置217が接続されている。
第1の入出力装置216の外部入力部には、パチンコ遊技機100の第1及び第2の外部情報端子101、102が接続されている。そして、ドライバ26から出力される各種遊技状態信号が第1の外部情報端子101を介して、排出制御回路40から出力される球排出信号が第2の外部情報端子102を介して制御装置210に入力されるようになっている。
また、この第1の入出力装置216の外部入力部には、図示しないパチンコ遊技機上部の球貯留タンク(図示省略)中の球無し状態検出センサ、ガラス枠開放検出センサ、及びアウト球検出センサなどの各信号出力部が接続されており、貯留タンク中の球の残量が所定量以下になったことを示す補給信号、遊技盤のガラス枠が開放されていることを示すガラス枠開放信号、及びアウト球回収口に球が回収されたことを示すアウト球信号がそれぞれのセンサから制御装置210に入力されるようになっている。また、第1の入出力装置216の外部出力部は、パチンコ遊技機100の図示しない発射制御回路に接続されており、打止め時などに集中管理装置700から発せられる発射停止信号が発射制御回路に送出されるようになっている。
第2の入出力装置217は、集中管理装置700に接続されており、この入出力装置217を介して制御装置210と集中管理装置700との間でデータの交信がなされるようになっている。
制御ROM211には、制御装置210にて実行される各種プログラム、例えば、島設備装置200とパチンコ遊技機100との間での信号の入出力を制御する通信制御プログラム、パチンコ遊技機100からの各種遊技状態信号に基づいて大当たり発生回数などのカウントや、時短ゲーム成功率の演算等を行うデータ処理プログラム、島設備装置200と集中管理装置700とのデータ交信を制御する通信制御プログラム、ランプ208a〜208eの点滅を制御するプログラム、情報表示装置201及び台番号表示器202の表示を制御するプログラム、オーバーフロー信号の発生回数などのカウントやそのカウント値を表示するためのプログラム、大当たり発生回数などのカウント値や演算結果などのデータ記憶処理を行うプログラムなどの他、画像データも格納されている。なお、この制御ROM211を交換可能な構成とし、制御ROM211ごとデータ交換を行えるようにしてもよい。
制御RAM212は、制御装置210がプログラムを実行する際に各種データを一時記憶しておくための記憶領域や、情報表示装置201により表示させる画像データを展開するための作業領域を備えている。
制御装置210は、制御部、演算部の他、呼び出しスイッチのオン/オフ状態を記憶するレジスタ、大当たり発生状態か否かを記憶するレジスタ、確率変動遊技中か否かを記憶するレジスタ、普図時短ゲーム中か否かを記憶するレジスタ、データスイッチ203のオン/オフ状態を記憶するレジスタなどを有する記憶部を備えている。
電源回路213は、外部電源に接続されており、島設備装置200の背面部に設けられた電源スイッチにより通電がオン/オフされるようになっている。
記憶装置214は、RAMで構成されており、制御装置210によって数日分の大当たり発生回数のデータや、時短ゲーム成功率のデータなどが書き込まれるようになっている。
図柄ROM215は、サービス提供の表示内容を図柄データなどで格納したメモリであり、その表示内容を変更できるように島設備装置200に着脱自在に構成されている。
確率設定装置206は島設備装置200で可変表示ゲームを実行させる場合の当り発生確率を設定する構成を備えている他、サービスを提供するオーバーフロー数の設定を遊技店で自由に変更できるようにしている。
次に、図8の集中管理装置の構成ブロック図に基づいて、集中管理装置の構成について説明する。
同図に示すように、集中管理装置700は、制御装置701と、制御装置701にそれぞれ接続された記憶装置702、放送装置703、キーボード704、ディスプレイ705、プリンタ706、及び第1〜第4の入出力装置707〜710等を備えている。
第1の入出力装置707には、各遊技機100に接続された島設備装置200が接続され、第2の入出力装置708には、この遊技運営システムを構成する全ての遊技機100に接続されたカード処理装置300が接続されている。そして、第3及び第4の入出力装置709、710には、景品交換装置600およびデータ公開装置400がそれぞれ接続されている。
図示はしないが、制御装置701はCPUとROMとRAM等を備えており、そのROMには、CPUにおいて実行される各種プログラム、例えば、島設備装置200やカード処理装置300などの外部装置とのデータの入出力を制御する通信制御プログラムや、入力されたデータの計数演算処理を行うプログラムや、データ集計処理プログラムや、ディスプレイ705やプリンタ706の周辺機器の制御プログラムや、オーバーフローに関するデータ収集及びオーバーフロー信号と他の信号(大当たり、スタート、確変、時短など)と関連させたデータ収集するデータ収集プログラムなどが格納されている。そして、CPUがRAMを作業領域に使用しつつ、ROMに格納されたプログラムを実行することにより、各種演算処理並びに周辺機器等の制御処理が行われる。
記憶装置702には、集計データや店内放送用のメッセージデータなどが保存されている。この記憶装置702は、フロッピー(登録商標)ディスクその他の記憶媒体にデータを記録し又は読み出すことができるようになっている。放送装置703は、遊技店内に配置されたサウンドシステムに接続されており、制御装置701からの制御信号に応じて、大当たりが発生したパチンコ遊技機100の台番号などのメッセージを自動放送するようになっている。キーボード704は、集中管理装置700の各種操作を行うための入力装置である。ディスプレイ705は、遊技店における各種集計データ等を係員がモニタするための装置であり、ディスプレイ画面を見ながらキーボード704を操作することにより、遊技店全体の運営状況をモニタできるようになっている。プリンタ706は、各種集計データ等を印刷するための装置で、キーボード704を操作することにより印刷するデータを指定できるようになっている。
図9には、役物制御回路20によって行われるメイン遊技制御処理(ゼネラルフロー)のフローチャートを示す。
この制御処理は、図5の分周回路23により作り出される基準時間に基づき役物用IC21内で作成されるリセット信号の周期(例えば、約2ms)毎に1シーケンスずつ行われる。
役物用IC21に分周回路23からのリセット信号が入ると、この処理が開始され、ステップS1において先ず電源の投入時であるか否かを判定する。この判定の結果、電源投入時であれば、ステップS2で電源投入処理をしてそのまま1シーケンスの処理を終了する。
が、電源投入時でなければステップS3においてスイッチ入力処理をしてステップS4に移行する。ステップS4では役物用IC21による制御処理の過程で定められる処理NO.に従って、ステップS5〜S16の内の該当する処理を行う分岐処理がなされる。
この分岐処理の順序としては、図10の制御処理の流れの説明図に示すように、普段処理(ステップS5)で特図始動口(普通変動入賞装置9)への入賞に基づく始動記憶があるときに、該普段処理時に高速変動処理への処理NO.に変更されて、ゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスで高速変動処理(ステップS6)がなされる。この高速変動処理は可変表示部4aに表示される特別図柄可変表示用の左、中、右の可変表示図柄(例えば、数字、アルファベット、記号、図形、絵などの図柄)を人の目で追えない程度の速さで変動させる処理である。
この高速変動処理で左図柄停止処理の処理NO.に変更されて、ゼネラルフローの次のシーケンスで左図柄停止処理(ステップS7)が行われ、該左図柄停止処理の終了時に中図柄停止処理の処理NO.に変更されてゼネラルフロー(図9)の更に次ぎのシーケンスで中図柄停止処理(ステップS8)が行われる。
この中図柄停止処理において、リーチ図柄になっていればリーチ停止処理の処理NO.に、リーチ図柄になっていなければ左図柄停止処理の処理NO.に、それぞれ変更されて、ゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスでその変更された処理NO.に応じた、リーチ停止処理(ステップS9)又は右図柄停止処理(ステップS10)のいずれかが行われる。
これらリーチ停止処理(ステップS9)と右図柄停止処理(ステップS10)において、停止図柄判定処理の処理NO.に変更されてゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスで停止図柄判定処理(ステップS11)が行われる。
この停止図柄判定処理において、大当たり図柄での停止であればファンファーレ処理の処理NO.に、大当たり停止図柄以外の図柄での停止であれば外れ処理の処理NO.に、それぞれ変更されて、ゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスでその変更された処理NO.に応じた、ファンファーレ処理(ステップS12)又は外れ処理(ステップS15)が行われる。
その結果、外れ処理が行われたときには普段処理の処理NO.に変更されて、ゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスでその普段処理(ステップS5)にもどされる。
一方ファンファーレ処理が行われたときには、該処理の中で大当たり処理の処理NO.に変更されて次のシーケンスで大当たり処理(ステップS14)が行われ、大当たり処理で継続条件が満たされて、かつ、最終回でない場合はインターバル処理の処理NO.に、大当たり処理の最終回である場合、或いは最終回でなくても継続条件が満たされていない場合は大当たり終了処理の処理NO.に、それぞれ変更されて、ゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスで、その変更された処理NO.に対応したインターバル処理(ステップS13)又は大当たり終了処理(ステップS16)がなされる。インターバル処理(ステップS13)は特別遊技の各サイクル間の間をとらせる処理である。
その結果、インターバル処理がなされた場合は大当たり処理の処理NO.に変更されてゼネラルフロー(図3)の次のシーケンスで大当たり処理(ステップS14)に戻される。
一方、大当たり終了処理がなされた場合は普段処理の処理NO.に変更されてゼネラルフロー(図3)の次のシーケンスで普段処理(ステップS5)に戻される。
このような順序で行われる上記ステップS4における分岐処理により、普段処理(ステップS5)、高速変動処理(ステップS6)、左図柄停止処理(ステップS7)、中図柄停止処理(ステップS8)、リーチ停止処理(ステップS9)、右図柄停止処理(ステップS10)、停止図柄判定処理(ステップS11)、ファンファーレ処理(ステップS12)、インターバル処理(ステップS13)、大当たり処理(ステップS14)、外れ処理(ステップS15)、大当たり終了処理(ステップS16)のうちの処理NO.に対応する処理をして次のステップS17に移行する。
その後、順に、外部情報端子101を介して島設備装置200や集中管理装置700との情報のやり取りの制御処理に関する外部情報処理(ステップS17)、特別遊技の発生、普図当たりおよびリーチ発生態様に関与する乱数等の更新をCPU21aで行ってその更新した乱数をRAM21bに記憶更新させる処理に関する乱数更新処理(ステップS18)、可変表示部4aの特別図柄等の停止表示態様の更新等をCPU21aで行ってRAM21bに外れ図柄態様と大当たり図柄態様等に分けて記憶更新させる等の処理に関する停止図柄更新処理(ステップS19)、始動記憶のオーバーフロー機能処理(ステップS21)、役物用IC21から表示制御回路50へのデータ転送に関するデータ転送処理(ステップS22)、各種装飾ランプ、LED等への出力処理(ステップS23)をして1シーケンスの処理を終了する。
そして、役物用IC21に分周回路23からの次のリセット信号が入るのを待って、次のシーケンス処理(ステップS1〜S23)が行われる。
図11には、ゼネラルフロー(図9)のステップS3において行われるスイッチ入力処理(SW入力処理) のサブルーチンのフローチャートを示す。
このスイッチ入力処理が開始されると、まず、ステップS31において普通変動入賞装置(特図始動口)9への遊技球の入賞による特図始動スイッチ9bからのオン(ON)信号が入力されたか否かを判定し、入力されていなければステップS39にジャンプするか、入力されていなければそのままステップS32に移行する。
ステップS32では、普通変動入賞装置(特図始動口)9への入賞に基づく特図の始動記憶が「4」であるか否かを判定し、「4」であればステップS36に移行するが、「4」でなければステップS33,S34でRAM21b中の特図の始動記憶のインクリメントとRAM21bからの特図の乱数値の抽出をしてステップS35に移行する。
ステップS35では、ステップS34で抽出した乱数値(抽出結果)をRAM21bの該当する始動記憶領域に格納して、さらに処理をステップS39に移行する。
一方、上記ステップS32において普通変動入賞装置(特図始動口)9への入賞に基づく特図の始動記憶が「4」以上であると判定した場合、ステップS36に移行してオーバーフロー信号の計数処理を行い、その計数値をRAM21bに格納し、次のステップS37においてそのオーバーフロー信号を外部出力するためのデータを作成してこれもRAM21bに格納する。そして、ステップS38においてオーバーフローの計数値が例えば上限「999」を越える場合には上限を「999」に補正処理する。
続くステップS39では、普図の始動ゲート6,6中を遊技球が通過したことにより普図始動スイッチ6bからオン(ON)信号が入力されたか否かを判定し、入力されていなければそのままこのスイッチ入力処理を終了してゼネラルフロー(図9)のステップS4に移行するが、入力されていればステップS40に移行する。
そして、ステップS40では、普図の始動ゲート6,6中を遊技球が通過(入賞)したことに基づく普図の始動記憶が「4」以上であるか否かを判定し、「4」以上であればスイッチ入力処理を終了してゼネラルフロー(図9)のステップS4に移行するが、「3」以下であればステップS41,S42でRAM21b中の普図の始動記憶のインクリメントとRAM21bからの普図の乱数値の抽出をしてこのスイッチ入力処理を終了してゼネラルフロー(図9)のステップS4に移行する。
図12には、ゼネラルフロー(図9)のステップS14において行われる大当たり処理のサブルーチンのフローチャートが示されている。
この大当たり処理が開始されると、ステップS51〜S55で、特別変動入賞装置5を各ラウンド期間中のみ開放する処理をして、大当たりの特別遊技のサイクル中における大入賞口5bへの入賞個数のチェック(カウントスイッチ5cのオン信号継続スイッチ5dのオン信号に基づいて行われる。)であるカウント入賞チェック、大入賞口5bの継続入賞領域への入賞のチェック(継続スイッチ5dのオン信号に基づいて行われる。)であるV入賞のチェック、特別図柄表示装置4aにカウント個数を表示させるためのカウント入賞情報のセット、特別図柄表示装置4aに特別遊技の継続サイクル数を表示させるための継続回数情報のセットの処理を順に行ってステップS56に移行する。
ステップS56では、オーバーフロー信号の検出によりオーバーフローの発生があったか否かを判定し、オーバーフローがあったときはステップS57で特別オーバーフロー信号計数処理を実行してからステップS58に移行するが、オーバーフローが無かったときにはそのままステップS58に移行する。ステップS57の特別オーバーフロー信号計数処理では、大当たり状態中のオーバーフロー(特別オーバーフロー)回数が計数され、その計数値は時短ゲーム回数の決定に利用される。
ステップS58では、大当たり(特別遊技)のラウンドの終了条件(特別遊技のサイクルの終了条件)が成立したか否かが判定され、成立していなければこの大当たり処理を終了してゼネラルフロー(図9)のステップS17に移行するが、成立していればステップS59に移行する。
ステップS59では、大当たり処理(特別遊技)の継続サイクルは最終回(上限継続サイクル或いは継続条件不成立)か否かを判定し、最終回でなければステップS60でゼネラルフロー(図9)の次のシーケンスでの処理をインターバル処理にすべく処理NO.を変更してこのサブルーチンを終了してゼネラルフロー(図9)のステップS17に移行するが、最終回数であればステップS51に移行する。
ステップS61では、大当たり図柄は確率変動図柄か否かを判定し、確率変動図柄であればステップS62で確率変動カウンタの内容を「1」にセットしてステップS63に移行するが、確率変動図柄でなければそのままステップS63に移行する。
ステップS63では、大当たり状態中の特別オーバーフロー数に基づいて普図時短ゲーム回数を決定する処理が行われる。ここで、時短ゲーム回数の振り分けとして、大当たり中の特別オーバーフロー数(計数値)と時短ゲーム回数とを対応させてみると、例えば、
(特別オーバーフロー数) (時短ゲーム)
10個以下 10回
11〜20個 20回
21〜30個 30回
30個以上 100回
の関係になるようにされ、この関係に従って時短ゲーム回数が決定される。なお、このオーバーフロー数をそのまま時短ゲーム回数にするなど、どのように関係させてもよい。
そして、ステップS64においてステップS63で用いた特別オーバーフローの計数値をクリアしてステップS65に移行し、次のゼネラルフロー(図9)のシーケンスで大当たり終了処理をすべく処理NO.に変更してこのサブルーチンを終了しゼネラルフロー(図9)のステップS17に移行する。
図13には、ゼネラルフロー(図9)のステップS21において行われるオーバーフロー機能処理のサブルーチンのフローチャートを示す。
これは、ゼネラルフロー(図9)の1シーケンスの処理毎に実行されるもので、特図始動記憶のオーバーフローの発生に従ってその発生回数を枠表示器13(或いは特別図柄表示装置4aなど)に表示する処理である。
この処理が開始されると、ステップS71において表示制御回路50へ送信するための特図始動記憶のオーバーフローの計数結果情報(無効始動記憶回数)をRAM21bに格納し、次のステップS72において枠表示器13にオーバーフローの計数結果を表示してステップS73に移行する。
ステップS73では、オーバーフロー計数値のクリア条件の成立か否かの判定が行われる。クリア条件として、例えば、大当たり状態終了、集中管理装置700からのクリア操作、遊技者自身のクリア操作、係員のリモコン操作などがある。
このステップS73において以上のクリア条件のいずれかが成立していればステップS74でRAM21bに格納されているオーバーフローの計数結果をクリアしてからゼネラルフロー(図9)のステップS22に移行するが、成立していなければそのままゼネラルフロー(図9)のステップS22に移行する。
次に、上述した図5〜図8のブロック図、及び図9、図11、図12および図13のフローチャート等に関連させて、特図の表示パターンについて説明する。
図14は特図の変動表示中の特別図柄表示装置にオーバーフローの発生数が合成表示された画像表示図、図15はオーバーフローの発生回数(計数値)が所定値に達した場合に特別図柄表示装置4aに表示される画像表示図、図16はオーバーフローの発生回数(計数値)が所定値に達した場合に特別図柄表示装置4aに表示される画像表示図、図17は大当たり中或いは確変中に発生したオーバーフロー数で時短ゲーム回数を決定する場合の特別図柄表示装置4aに表示される大当たり終了表示の画像表示図である。
通常遊技中、普通変動入賞装置(特図始動口)9への入賞(特図始動入賞)により、特図始動記憶が所定数(特図始動記憶が4)に達すると、その所定数を超えて特図始動入賞した分(オーバーフロー分)を、SW入力処理(図11参照)のステップS36において計数し、その計数値のデータをゼネラルフロー(図9)ステップS22で表示制御回路50に転送して、図14に示すように特別図柄表示装置4aに表示させる。図14に示す特別図柄表示装置4aの画像表示図には、特図が変動中(可変表示遊技中)の通常遊技中で、始動記憶数が「4」、特図始動記憶のオーバーフロー数が「50」になった状態が示されている。
通常遊技中の特図始動記憶のオーバーフロー値が所定値(例えば、100)に達したときには、役物制御回路20から表示制御回路50へのデータ転送(図9のゼネラルフローのステップS22)、遊技者による島設備装置200のデータスイッチ203の操作、或いは集中管理装置700からの指令などに基づいて特別図柄表示装置4aに図15に示すように情報表示がなされる。このときの特別図柄表示装置4aの画像表示としては、図15に示すように、オーバーフロー数が「100」に達した場合の今日の遊技情報として、大当たり回数、確変大当たり、スタート回数、大当たり確率(トータル)、通常時スタート、確変時スタート、通常時確率確変時スタート、通常時確率、確変時確率、確率設定値などがなされる。
特図始動記憶のオーバーフロー数が所定値「100」を超えた場合には、表示制御回路50により、特別図柄表示装置4aの画像表示に、例えば図16に示すように、「オーバーフロー数が100を越えましたので景品をプレゼント致します。係員をお呼び下さい。」の表示がなされる。この表示は、表示制御回路50のROM52aを交換或いは集中管理装置700からのデータ転送をすることにより、遊技店側で自由に変更するようにしてよい。
その他、オーバーフロー信号を集中管理装置700に送信し、集中管理装置700側でオーバーフローの所定値(例えば、100)を自動検出し、その検出結果により、該当台の遊技者まで景品を運んで行く方法もある。その場合、「○○番台のお客様所定数に達しましたので、景品をプレゼント致します。」を自動放送するようにしてもよい。
大当たり中、或いは各確変中に発生したオーバーフロー数で時短ゲーム回数を決定する場合の大当たり終了表示として、表示制御回路50により、特別図柄可変表示装置4aに、例えば図17に示すように、大当たり中のオーバーフロー数(例えば、26)と、「大当たり終了」の表示と、「時短ゲーム回数30回獲得」などの画像表示がなされる。
この実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、以上のような遊技制御と表示制御を行いつつ、その時々の遊技状態に応じて、大当たり信号、特図変動信号、特図始動入賞信号、大当たり図柄識別信号、普図変動信号、普図始動入賞信号、普図時短信号、普電開放信号、確率変動信号、カウント入賞信号、継続入賞信号、オーバーフロー信号などの各種状態信号を外部情報端子101より島設備装置200に出力する。
ここで、大当たり信号は特図大当たりが発生したことを示す信号であり、特図変動信号は特図可変表示遊技が行われる毎に出力される信号である。特図始動入賞信号は特図始動スイッチ9bにより入賞球が検出される毎に出力される信号であり、大当たり図柄識別信号は大当たりを発生させた図柄の種類を識別させる信号である。普図変動信号は普図の可変表示遊技が行われる毎に出力される信号であり、普図始動入賞信号は普図始動スイッチ6bにより遊技球の通過が検出される毎に出力される信号である。普図時短信号は普図の可変表示遊技の時間短縮遊技(時短ゲーム)中常に出力される信号であり、普電開放信号は普通変動入賞装置9の開閉部材9a、9aが開放される毎に出力される信号である。確率変動信号は確率変動中常に出力される信号であり、カウント入賞信号は特別遊技の各サイクル中に変動入賞装置の大入賞口5b中に入賞した遊技球の数をカウントするための信号である。継続入賞信号は特別遊技の各サイクル中に変動入賞装置5の大入賞口5b中の継続入賞領域に入賞したことを知らせる信号であり、オーバーフロー信号は未処理始動回数(始動記憶数)が所定の上限範囲(例えば、4個)を超えた状態で特図の始動検出があった場合に送られてくる信号である。
次に、島設備装置200について説明する。
図18〜図22には、情報表示装置に、遊技に関連する各種表示がなされた島設備装置の正面図を示す。
島設備装置200では、制御装置210により、パチンコ遊技機100との間での信号の入出力が制御される。そして、制御装置210において、パチンコ遊技機100からの各種遊技状態信号に応じた各種遊技データを生成する処理、特に、大当たり発生回数のカウント処理、時短ゲーム中における大当たり発生回数のカウント処理、及び時短ゲームの成功率計算処理が行われる。すなわちこの例では、大当たり信号が入力される毎に大当たり発生回数をカウントする処理、普図時短信号が入力された状態で、大当たり信号が入力される毎に時短ゲーム中における大当たり発生回数をカウントする処理、及び時短ゲーム中に次の大当たりが発生した確率を計算する処理、パチンコ遊技機100からオーバーフロー発生に伴ってパチンコ遊技機100より入力されるオーバーフロー信号を計数してパチンコ遊技機100と同様に所定値に達すると図柄ROM215に記憶された図柄データを読み出してサービス内容を情報表示装置201に表示する処理とが制御装置210により実行される。
そして、制御装置210は、上記処理の結果生成された各種遊技データを集中管理装置700へ送出するとともに、アウト球信号やガラス枠開放信号等をも含むパチンコ遊技機100からの全ての信号を集中管理装置700へ送出する。
また、制御装置210は、上記処理の結果生成された各種遊技データを、記憶装置214等に随時書き込み、データスイッチ203が押される毎に、記憶装置214に書き込まれているデータの中から、本日の大当たり回数のデータ、昨日の大当たり回数のデータ、時短ゲーム中の大当たり回数のデータ、及び時短ゲーム成功率のデータを読み出して、これらを情報表示装置201に表示させる。
また、制御装置210は、入出力装置216を介して役物制御回路20から入力されるオーバーフロー信号を計数し、その計数結果を制御RAM212に書き込み、その書き込まれたオーバーフロー値を情報表示装置201に表示させるとともに、そのオーバーフロー値のデータを入出力装置217を介して集中管理装置700に送っている。
次に、上述したオーバーフローが発生した際の島設備装置200の動作について図18〜図22を用いて説明する。図18〜図22には、島設備装置200の正面図が示されている。
島設備装置200において、制御装置210は、入出力装置216にパチンコ遊技機100からオーバーフロー信号が受信されると、そのオーバーフロー信号の受信数すなわちオーバーフロー数を計数して、情報表示装置201にその計数値を出力する。情報表示装置201には、図19に示した如くオーバーフロー数表示エリア205が設けられており、そこにオーバーフロー数が例えば「100」のように表示される。このオーバーフロー数「100」は前述した如くサービス提供を行うための予め設定された所定値のため、パチンコ遊技機100の特別図柄表示装置4aに表示させたサービス提供内容と同様に今日の遊技情報が表示され、続いてこれも前述の特別図柄表示装置4aに表示させた景品プレゼントの内容が図18に示した如く表示される。
このように、今日の遊技情報が表示されると、遊技者は、図19に示した如く所定値を越えると確率設定値などの普段入手できない普段秘密の情報を入手することができる。
この島設備装置200には、リモコン受信部207が情報表示装置201の上部に設けられており、遊技場において係員が携帯している図示せぬリモコン送信機からクリア信号を送信することで、リモコン受信部207より制御装置210にクリア信号が伝送されてオーバーフロー数はクリアされる。その際、制御装置210は、クリア信号を入出力装置216に出力してパチンコ遊技機100にクリア信号を出力することもできる。このクリア信号を受信したパチンコ遊技機100では、オーバーフロー数がクリアされる。
また、オーバーフロー数が所定値に達した場合に、或いはオーバーフローの発生毎にゲームを行いそのゲーム結果に基づいて、上述した景品プレゼント(図18参照)や遊技データ(確率変動値などの秘密の情報)の公開の他に、図20〜図22において情報表示装置201に示した如く、可変ゲームの遊技をサービス提供したり、例えば表示当たり「7、7、7」の際に豪華景品プレゼントをサービス提供したり、可変表示大当たりによりラッキーナンバーの増加或いは無制限をサービス提供することも可能である。
このように、オーバーフローの発生に基づき、毎回、島設備200でゲームを行うことにより、止め打ち遊技が防止でき、パチンコ遊技機での遊技の他に島設備200での遊技も同時に楽しめる。
以上、この発明の第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100によれば、オーバーフロー数(無効にされた始動口への入賞)を始動遊技の開始とは別の付加機能の発生制御に関連させ、例えば、遊技者にわかりやすいように特別図柄表示装置4aにオーバーフロー数とそのオーバーフロー数に応じたサービス提供内容を表示するようにしたので、遊技者にその台の無効分(例えばオーバーフロー)の発生状況を認識させることができ、始動入賞がどの位発生するのか的確な認識を行うことができると共に、始動入賞に対する記憶個数を例えば4個に制限しても、遊技者に付加的機能(価値)を与えることができる。そこで、考えられるサービスとして、オーバーフロー数が所定値に達した場合に、遊技者に景品をプレゼントするようにしたり、大当たり後に持ち玉遊技を許容するラッキーナンバーの数を増やしたり、無制限にするなどがある。なお、この場合、遊技店で景品をプレゼントする所定値の設定や、その場合の表示内容を設定変更可能にするため、設定スイッチやROM交換可能な構成にする必要がある。
また、役物用IC21で遊技データを作成し、オーバーフローが所定値になった場合に、サービスとして遊技データの公開を行うようにしてもよく、この場合、普段分からないような確率設定値などの特別な情報を表示すると、より付加価値が向上して効果的である。
さらに、オーバーフロー数に基づき始動口への遊技球の入賞率を変化させることにより遊技者に有利な状態にする始動入賞率変化状態の発生制御を行うようにしたので、大当たり状態中に発生するオーバーフローが計数されて、そのオーバーフロー数により始動入賞口への入賞率を変化させる、いわゆる普図時短状態の発生制御を行うことになり、これによって、大当たり中の始動入賞は可変表示遊技が行われないため、ほとんどは無効になっていたが、今まで無駄になっていた大当たり中の始動入賞を有効的に利用でき、遊技者の不満を解消できる。また、大当たり状態中の始動口への入賞状態により大当たり後の遊技状態に影響するため、大当たり中にアタッカーへの入賞遊技と始動口への入賞遊技との2通りの遊技のポイントができ、遊技内容に幅がでて興趣の向上した大当たり遊技が行える。
このように、オーバーフロー数に応じてサービスを提供することから、遊技者に始動入賞の無効の不満を和らげることができると共に、止め打ちを行う煩わしさを解消できる。また、遊技店において止め打ちでも正確な実稼働データの収集や、或いは売り上げダウンの回避が可能にある。なお、この始動入賞の無効に相当する状態には、オーバーフローなどの状態が相当する。
また、この第1の実施の形態に係る集中管理装置700によれば、パチンコ遊技機100の外部情報端子(外部出力手段)よりオーバーフロー信号を入力して、そのオーバーフロー信号に関連したデータ収集を行うようにしたので、オーバーフローに関するデータ収集が行え、各台でどの位のオーバーフローが発生しているかを的確に認識することが可能である。また、オーバーフローの発生に関して行われるサービスの提供状況も把握することが可能であり、サービス提供時の店内放送や係員への指示などが可能になる。
さらに、この第1の実施の形態に係る島設備装置200によれば、パチンコ遊技機100からのオーバーフロー信号(外部出力信号)を入力して、パチンコ遊技機100と同様、オーバーフローに関する機能を行うと共に、この島設備装置200で遊技データを作成してオーバーフロー数が所定値に達すると、サービスとしてその遊技データを公開することで、普段分からないような確率設定値などの特別な情報を表示すると、サービスがより効果的である。なお、遊技データの表示はオーバーフローが所定値になったときに行う場合と、データスイッチを押した場合に表示する場合とが考えられる。また、パチンコ遊技機100からのオーバーフロー信号を受信した場合には、情報表示装置201で可変表示遊技を行い、その結果により各種サービスを行うようにしてもよい。そこで、例えば、可変表示遊技が「7、7、7」で停止した場合、装飾ランプ表示を行い、集中管理装置700に当たり信号を送信して、その集中管理装置700でその当たりの放送を行って、景品を該当台まで届けるサービスが考えられる。また、可変表示遊技が「7、7、7」で停止した場合、装飾ランプ表示を行い、ラッキーナンバーを増加させたり、或いは無制限にすることも考えられる。なお、可変表示遊技の当り確率は、設定変更可能にする。
また、島設備装置200側でこのような機能を備えて、パチンコ遊技機100側に備える必要が無くなったので、パチンコ遊技機100の交換時にも継続して使用することができる。さらに、遊技店の多種類のサービスにも対応可能な構成にすることができ、例えば、パチンコ遊技機100よりも簡単にROM交換等が行ることや、継続して使用できるため多少高価でも多機能な装備を備えられることが挙げられる。
集中管理装置700では、制御装置701により、この遊技運営システムを構成する各パチンコ遊技機100に接続された島設備装置200およびカード処理装置300とのデータの入出力制御がなされる。そして、各島設備装置200から、大当たり発生回数データ、時短ゲーム中の大当たり発生回数データ、時短ゲームの成功率データ等の遊技データの他、パチンコ遊技機100からの全データが制御装置701に入力されて集計される。
図23には、集中管理装置の集計に基づいて集中管理装置のディスプレイに表示される表示データの図表例を示す。
同図表に示すように、パチンコ遊技機の台番ごとに、スタート合計(特図可変表示遊技のスタート合計)、通常スタート(通常遊技時における特図可変表示遊技のスタート回数)、確変スタート(確率変動時のスタート回数)、時短スタート(普図の時短ゲームのスタート回数)、通常オーバーフローとその比率(通常確率時における特図始動記憶のオーバーフローとその比率)、確変オーバーフローとその比率(確率変動時における特図始動記憶のオーバーフローとその比率)、時短オーバーフローとその比率(普図の時短ゲーム時における特図始動入賞記憶のオーバーフローとその比率)、オーバーフローの合計、サービス回数(オーバーフローに対するサービス回数)等が集計され、その集計結果が集中管理装置700のディスプレイ705に画像表示される。同表中、通常オーバーフローの比率は通常時のオーバーフロー数と通常スタート回数との比率、確変オーバーフローは確変時のオーバーフロー回数と確変時のスタート回数との比率、時短オーバーフローの比率は時短時のオーバーフロー回数と時短スタート回数との比率である。
通常時のオーバーフローのサービス設定として、遊技店側で例えばオーバーフロー回数を「130」などと設定することができる。
特図の可変表示遊技結果が所定の図柄、例えば「3」、「5」又は「7」の何れかが3つ揃ったぞろめの態様で停止したときには、特図と普図の確率変動の大当たりとなり、その大当たり(特別遊技)の終了後に50回の時短ゲームが与えられる。50回の時短ゲームとは特図可変表示遊技が50回行われるまで、普図の時間短縮可変表示ゲームが行われるということである。
図表中のサービス回数の欄に※に印があるのは、サービス提供中の意味である。遊技店側では、集中管理装置700のディスプレイ705に表示されるこの図表を見ることにより、経営上役立つ次のようなことが解る。
例えば、360番台は通常状態中のオーバーフロー数が少ないことから通常状態中の特図始動口(普通変動入賞装置9)への入賞釘の調整が狭くなされていることが解る。また、確変中及び時短中のオーバーフロー数比率が大きいことから、普電(普通変動入賞装置9)が開放した場合に、よく入賞する釘調整になっていることが解る。
361番台は、通常、確変、時短中のいずれもオーバーフロー比率が小さく、特図始動口(普通変動入賞装置9)の周りの釘調整は全て狭くなっている。
362番台は通常状態中のオーバーフロー比率が大きく、普段から良く始動入賞するような釘調整になっている。が、確変中や時短中には比率が小さくなっていることから、普電(普通変動入賞装置9)開放中には他のパチンコ遊技機に比べて特図始動口(普通変動入賞装置9)に入賞し難い釘調整になっていることが解る。
また、各項目の最後にサービス提供数表示があるので、一目でサービス提供回数が解って便利である。
なお、このデータ収集された結果については、一旦プリンタ706で印刷出力して紙上で判断するようにしてもよい。
この実施の形態に係るパチンコ遊技機は、上記のように、特図始動口(普通変動入賞装置5)への遊技球の入賞に基づき特図の可変表示遊技(始動遊技)を行い、該始動遊技の遊技結果に基づき特別遊技状態を発生可能であって、特図始動入賞記憶が所定個数(例えば、4)になったこと(所定条件の成立)に基づき、前記特図始動口への入賞があっても、前記特図可変表示遊技の開始を無効にするとともに、当該無効にされた前記特図始動口への入賞を、前記特図の可変表示遊技の開始とは別の付加機能(普図の時短ゲーム)の発生制御に関連させたので、特図始動入賞に対する記憶個数を制限しても、その制限を超えた特図始動入賞に対して、遊技者に始動遊技の開始とは別の付加的機能(遊技店のサービスとしての景品プレゼント、ラッキーナンバーの増加、特別情報の提供、普図の時短ゲームなど)を与えることができる。このため、遊技者に特図始動入賞の無効の不満を和らげることができると共に、止め打ちを行う煩わしさを解消できる。また、遊技店にとっても止め打ちによる不正確な実稼働データの収集や、或いは売り上げダウンなどの問題点を解消できる。なお、この始動入賞の無効に相当する状態には、オーバーフローなどの状態が相当する。
また、前記無効にされた特図始動口への入賞回数を計数する無効入賞計数手段(役物用IC21)と、該無効入賞計数手段により計数された計数結果を表示する無効入賞表示手段(表示制御回路50)とを備え、無効入賞計数手段により、無効にされた特図始動口への入賞を発生させる信号を検出して計数し、無効入賞表示手段によりその計数結果を表示するようにしたので、その表示に基づいて、サービスの提供が行える。遊技店でサービスを行う場合、遊技者にその遊技機の無効分(例えばオーバーフロー)の発生状況を認識させることができ、始動入賞がどの位発生するのか的確な認識を行うことができる。また、計数結果の表示により、始動入賞状態が予想できるため、遊技者の台選びの参考データとなる。
無効入賞計数手段は、例えば、役物制御回路20によって構成され、無効入賞表示手段は、可変表示装置4や枠表示器13等の表示手段によって構成される。
また、前記無効入賞計数手段により計数された計数結果に基づき遊技者に所定のサービスを提供可能にするサービス提供手段(例えば、景品データや特別遊技データの表示を行わせる役物用IC21)を備え、無効入賞計数手段により計数された計数結果に基づき遊技者に所定のサービスを提供可能にしたので、始動入賞が無効になっても、所定のサービスを提供できることから、遊技者の不満が解消され、満タン時にも煩わしい止め打ちを行う必要も無くなり、さらに、遊技店にとっても止め打ちによる稼働データの変化や売り上げの低下などの問題点が解消される。
前記所定のサービスは、遊技者に対して特定の遊技データ(例えば、通常は公開しない、当該パチンコ遊技機の大当たり回数、確変大当たり回数、特図可変表示遊技のスタート回数、大当たり確率、通常時の特図可変表示遊技のスタート回数、確変時の特図可変表示遊技のスタート回数、通常時の大当たりの発生確率、確変時の大当たり発生確率、大当たりの確率設定値などの今日の遊技情報)を公開することを含み、遊技者に対してそれら特定の遊技データを公開するようにしたので、始動入賞の無効分(例えばオーバーフロー)の発生を計数してその計数結果により、例えば、計数値が所定数になったら特定の遊技情報を表示したり、或いは所定数になったら自動的に(遊技店独自の)景品のプレゼント表示を行う等の遊技店におけるサービスの提供に非常に役立つ。また、遊技者においては、始動入賞が無効になることによる不満が解消され、満タン時にも煩わしい止め打ちを行う必要も無くなり、さらに、遊技店にとっても止め打ちによる稼働データの変化や売り上げの低下などの問題点が解消される。
また、所定条件の成立(特図始動入賞記憶が所定数、例えば、4になったこと)に基づき、前記特図始動口への入賞があっても、前記特図可変表示遊技の開始を無効にするとともに、前記特別遊技状態中に、前記無効にされた特図始動口への入賞を計数し当該計数結果に基づき、前記特図始動口への遊技球の入賞率を、遊技者に有利な状態に変化させる制御を行うようにしたので、特別遊技状態中(例えば大当たり状態中)に発生する無効分(例えばオーバーフロー)が計数されて、その計数結果により始動入賞口への入賞率を変化させる、いわゆる普図時短状態の発生制御を行うことになり、これによって、大当たり中の始動入賞は可変表示遊技が行われないため、ほとんどは無効になっていたが、今まで無駄になっていた大当たり中の始動入賞を有効的に利用でき、遊技者の不満を解消できる。また、大当たり状態中の始動口への入賞状態により大当たり後の遊技状態に影響するため、大当たり中にアタッカーへの入賞遊技と始動口への入賞遊技との2通りの遊技のポイントができ、遊技内容に幅がでて興趣の向上した大当たり遊技が行える。
始動口への遊技球の入賞、始動遊技、特別遊技状態、所定条件の成立、始動遊技の開始を無効にする、などの語句の意味は請求項1における語句の意味と同じである。所定条件の成立に基づき、前記始動口への入賞があっても、前記始動遊技の開始を無効にするとともに、前記特別遊技状態中に、前記無効にされた前記始動口への入賞を計数し当該計数結果に基づき、前記始動口への遊技球の入賞率を、遊技者に有利な状態に変化させる制御は、例えば、役物制御回路20によって行われる。
また、特別遊技状態の発生に関連して、遊技者に有利な特定遊技状態(例えば、確率変動状態)の発生が可能であって、特定遊技状態中に計数された無効始動入賞回数(オーバーフロー数)の計数結果に基づき始動入賞率変化状態の発生制御を行うようにしたので、特定遊技状態中に発生する無効分を計数して、その計数結果により始動入賞口への入賞率を変化させる、いわゆる普図時短状態の発生制御を行うことになり、これによって、確率変動中は普図の確率も高確率になり普電の開放が頻繁になるため、始動入賞の無効が多くなるが、今まで無駄になっていた確率変動中の始動入賞を有効的に利用でき、遊技者の不満を解消できる。また、確率変動中の始動口への入賞状態により確率変動に伴い発生する大当たり状態の後の遊技状態に影響するため、確率変動中の可変表示遊技と始動口への入賞遊技との2通りの遊技のポイントができ、遊技内容に幅がでて興趣の向上した大当たり遊技が行える。
始動口への遊技球の入賞、始動遊技、特別遊技状態、所定条件の成立、始動遊技の開始を無効にする、などの語句の意味は請求項1における語句の意味と同じである。特定遊技状態とは、例えば、確率変動状態などの遊技状態をいい、無効分とは始動記憶のオーバーフロー分である。特別遊技状態の発生に関連して遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるとともに、所定条件の成立に基づき、前記始動口への入賞があっても、前記始動遊技の開始を無効にする制御や、前記特定遊技状態中に、前記無効にされた前記始動口への入賞回数を計数し、当該計数結果に基づき、前記始動口への遊技球の入賞率を、遊技者に有利な状態に変化させる制御は、例えば、役物制御回路20によって行われる。
また、前記無効にされた特図始動口への入賞を検出する信号を遊技機外部に出力する外部出力手段(外部情報端子101,102)を備えたので、この信号を、遊技機外部の装置(例えば、島設備装置200など)で無効分の発生に関する各種サービスに利用できる。
なお、遊技機の実施の形態として、第1種のパチンコ遊技機100を挙げて説明したが、第2種、第3種のパチンコ遊技機、パチコン機、雀球遊技機などの弾球遊技機に適用してもよい。また、上記特図始動口への遊技球の入賞には始動ゲート形式の始動口を遊技球が通過する場合も含む。入賞に基づきとは、入賞のみならず入賞記憶に基づく場合も含む。始動遊技とは、いわゆる第1種,第3種のパチンコ遊技機では可変表示遊技、第2種のパチンコ遊技機では変動入賞装置の1回又は2回の開放遊技である。特別遊技状態とは、変動入賞装置が開放されるなどして遊技者に多くの賞球獲得のチャンスを与える遊技状態をいう。遊技機にはパチンコ遊技機、パチコン機などの弾球遊技機を含む。所定条件の成立とは、始動記憶手段(役物制御回路20)による始動記憶が所定数(例えば、4)に達した場合などである。始動遊技の開始を無効にするとは、その始動口への入賞にもとづいて始動遊技は開始させないことを意味する。始動遊技の開始とは別の付加機能とは、例えば、遊技者に景品をプレゼントしたり、大当たり後持ち球遊技を許容許容するラッキーナンバーの数を増やしたり、或いは特別遊技データの表示をすることである。
また、上記集中管理装置700は、パチンコ遊技機に接続され、前記外部出力手段により出力された信号を入力することにより、前記無効にされた特図始動口への入賞に関連したデータ収集を行うようにしたので、無効分(例えばオーバーフロー)に関するデータ収集が行え、各台でどの位の無効分(例えばオーバーフロー)が発生しているかを的確に認識することが可能である。また、無効分(例えばオーバーフロー)の発生に関して行われるサービスの提供状況も把握することが可能である。
また、上記島設備装置200は、パチンコ遊技機100に接続され、前記外部出力手段により出力された信号を入力することにより、前記無効にされた前記始動口への入賞回数を計数し、当該計数された計数結果を表示する外部表示手段と、を備えたので、例えば、遊技店でサービスを行う場合に、その計数結果の表示を遊技店で自由に利用でき、これによって、遊技者はその台の無効分(例えばオーバーフロー)の発生状況を認識することができると共に、始動入賞がどの位発生するか的確な認識を行うことができる。また、島設備側でこのような機能を備えて、遊技機側に備える必要が無くなったので、遊技機の交換時にも継続して使用することができる。さらに、遊技店の多種類のサービスにも対応可能な構成にすることができ、例えば、遊技機よりも簡単にROM交換等が行ることや、継続して使用できるため多少高価でも多機能な装備を備えられることが挙げられる。
また、島設備装置200は、無効分(例えばオーバーフロー)の計数結果に基づいて遊技者に所定のサービスを提供可能にしたので、例えば、計数結果が所定数になったら特定の遊技情報を表示したり、或いは所定数になったら自動的に(遊技店独自の)景品のプレゼント表示を行う等の遊技店におけるサービスの提供に非常に役立つ。また、遊技者は始動入賞が無効になることによる不満が解消され、満タン時にも煩わしい止め打ちを行う必要も無くなり、さらに、遊技店にとっても止め打ちによる稼働データの変化や売り上げの低下などの問題点が解消される。また、島設備側でこのような機能を備えることにより、遊技機側に備える必要が無くなり遊技機の交換時にも継続して使用できる。さらに、遊技店の多種類のサービスにも対応可能な構成にすることができ、例えば、遊技機よりも簡単にROM交換等が行えることや、継続して使用できるため多少高価でも多機能な装備を備えられることが挙げられる。
なお、上記オーバーフローに対する時短ゲーム回数の振り分けは任意に変更して良いし、その振り分けられる時短ゲーム回数も任意に変更してよい。
また、大当たり中、或いは確変中のオーバーフロー数により、時短ゲームの発生制御を行うが、その他、通常遊技中オーバーフロー数により、時短ゲームを発生させてもよい。
[第2の実施の形態]
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、パチンコ遊技機100、島設備装置200および集中管理装置700においてオーバーフローの発生を検出して各種サービスの提供に利用する技術であり、特に、確率変動中における特図始動記憶のオーバーフローの計数値に対応させて、確率変動終了時に普図の時短ゲーム回数を決定している。
以下、第1の実施の形態とは異なる部分を説明する。
図23には、ゼネラルフロー(図9)のオーバーフロー機能処理(ステップS21)とデータ転送処理(ステップS22)との間に追加して行われる特別オーバーフロー制御処理のサブルーチンのフローチャートを示す。
前述の第1の実施の形態では、通常遊技中および大当たり中にオーバーフロー数を計数してその計数値から各種サービスを提供するようにしていた。
が、この第2の実施の形態では、図23に示した如く、ステップS71及びS72において確率変動中にオーバーフローが発生したか否かを判定する。
その結果、確率変動中にオーバーフローが発生した場合にはステップS73に移行してこの確率変動中に発生したオーバーフロー数についても大当たり中と同様に特別オーバーフローとして計数し、続くステップS74において、特別図柄表示装置4aにその特別オーバーフロー数を表示させるため、表示制御回路50に出力する特別オーバーフロー数をRAM21bにセットしてステップS75に移行する。が、確率変動中に特別オーバーフローが発生していない場合にはそのままステップS71或いはS72からステップS75に移行する。
ステップS75では、確率変動終了時(確率変動に伴う大当たりの終了時)か否かを判定し、確率変動が終了していなければそのままゼネラルフロー(図9)のステップS22に移行するが、確率変動の終了時であれば、ステップS76において、RAM21bに格納された最終的な特別オーバーフロー数が読み出され、その特別オーバーフロー数に対応する普図時短ゲーム回数が決定される。ここでの普図時短ゲーム回数の振り分けは、
例えば、
(特別オーバーフロー数) (普図時短ゲーム回数)
20回以下 30回
21〜40回 50回
41〜100回 100回
100回以上 200回
となる。なお、この特別オーバーフロー数と普図時短ゲーム回数とを対応させたデータテーブルは、予めROM22などの記憶装置に格納されている。
このように、普図時短ゲーム回数が決定すると、前述の図17に示したメッセージ表示エリア402に、例えばオーバーフロー数が26回であれば、
“確率変動終了
時短ゲーム回数50回獲得”
のメッセージを表示させるように制御すればよい。
そして、ステップS77においてRAM21bに格納された特別オーバーフロー数(計数値)をクリアして、リターンする。
このように、第2の実施の形態において、特別オーバーフロー数(確率変動時)に基づき普図の時短ゲーム回数を決定するようにしたので、確率変動終了後においても確率変動中における特図始動記憶のオーバーフロー回数に応じて時短ゲーム回数が決定されるので、確率変動時においても、遊技者に始動入賞の無効の不満を和らげることができると共に、止め打ちを行う煩わしさを解消できる。また、遊技店において止め打ちでも正確な実稼働データの収集や、或いは売り上げダウンの回避が可能となる。
なお、特別オーバーフローに対する時短ゲーム回数の振り分けは上記のものに限定せず、どのように振り分けても良いし、振り分けの時短ゲーム回数も任意に変更して良い。