JP6798477B2 - 硫化物固体電解質 - Google Patents
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Description
本開示の硫化物固体電解質は、一般式:Li(4−x−y+2z)Sn(1−x)P(x)S(4−y+z)Cl(y)(x=0.73、y=0.1、0.19≦z≦0.34)で表される組成を有し、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=19.9°±0.5°、26.6°±0.5°、29.2°±0.5°の位置にピークを有する結晶相を有する。
LGPS型結晶相においては、結晶構造における四面体PS4ユニットのPがGe、SiまたはSnに置換される。Ge、SiおよびSnのイオン半径は、それぞれ0.44Å、0.53Å、0.71Åであり、Sn(Sn4+)は最も大きいイオン半径を有する。そのため、PがSnに置換されたLiSnPSでは、本来のLGPS型結晶構造(Liイオン伝導パスが形成された結晶構造)から歪みが生じると推測される。その結果、LiSnPSのLiイオン伝導度が低くなってしまうと推測される。
LiSnPSに対しClを添加すると、結晶構造におけるPS4四面体あるいはSnS4四面体がLiCl4四面体に置換されると推測される。ここで、Liのイオン半径は、Pのイオン半径より大きくSnのイオン半径とほぼ等しい。また、Clのイオン半径は、Sのイオン半径とほぼ等しい。したがって、LiCl4四面体は、SnS4四面体と大きさがほぼ等しく、PS4四面体より大きくなる。そのため、PS4四面体がLiCl4に置換されることで、SnS4四面体との大きさの差が小さくなり、結晶構造の歪みが一部解消されると推測される。その結果、結晶構造におけるイオン伝導経路が改善され、Liイオン伝導度が向上すると推測される。
LiSnPSは、Li4SnS4とLi3PS4との固溶体である。LiSnPS中のLi3PS4の割合(モル割合)をxとすると、LiSnPSは、下記一般式2で表すことができる。また、下記一般式2は、Li2S、SnS2、P2S5を用いて、下記一般式3と表すこともできる。
(1-x)Li4SnS4・(x)Li3PS4=Li(4-x)Sn(1-x)P(x)S4(一般式2)
(2-x/2)Li2S・(1-x)SnS2・(x/2)P2S5(一般式3)
(2-x/2-y)Li2S・(1-x)SnS2・(x/2)P2S5・(y)LiCl
=Li(4-x-y)Sn(1-x)P(x)S(4-y)Cl(y)(一般式4)
(2-x/2-y+z)Li2S・(1-x)SnS2・(x/2)P2S5・(y)LiCl
=Li(4-x-y+2z)Sn(1-x)P(x)S(4-y+y)Cl(y)(一般式1)
以下、リチウム固体電池における各構成について説明する。
リチウム固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。
Cl添加量の違いによる、硫化物固体電解質のLiイオン伝導度の変化を確認するため、比較例1〜6の硫化物固体電解質を合成し、以下の評価1を行った。
組成比を、x=0.73、y=0.05、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.15、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.2、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.3、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
出発原料SnS2をGeS2(三津和化学工業製)にかえ、Li(4−x−y+2z)Ge(1−x)P(x)S(4−y+z)Cl(y)の組成比をx=0.67、y=0、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
出発原料SnS2をGeS2(三津和化学工業製)にかえ、LiClをLiBr(東京化成工業製)にかえ、Li(4−x−y+2z)Ge(1−x)P(x)S(4−y+z)Br(y)の組成比をx=0.67、y=0.1、z=0としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
(Liイオン伝導度測定)
得られた硫化物固体電解質を100mg秤量し、マコール製のシリンダに入れて6tonでプレスした。SUSピンでペレットの両端をはさみ、ボルトにて6.0N・mで拘束することで評価セルを構築し、25℃に保った状態で交流インピーダンス測定を行い、硫化物固体電解質のリチウムイオン伝導度を算出した。
測定には、Biologic社製VMP3を用い、印加電圧10mV、測定周波数域0.01MHz〜1MHzとした。結果を表1および図3に示す。図3においては、比較例1〜6のLiイオン伝導度測定の結果を示している。
得られた硫化物固体電解質を粉末X線回折装置(Uttma IV,リガク製)を用いてCuKα線にて、2θ=10°〜60°の範囲でXRD測定を行った。結果を表1に示す。
図3に示すように、y=0.1としたときに、硫化物固体電解質のLiイオン伝導度が極大値をとることが確認された。この結果から、y=0.1としたときに、Cl添加による硫化物固体電解質のLiイオン伝導度を効果的に向上させることができる可能性が高いことが示唆された。そこで、yの値をy=0.1に固定し、以下の検討を行った。
Li2S成分の添加量の違いによる、Liイオン伝導度の変化を確認するため、比較例7、8、実施例1〜3および比較例9の硫化物固体電解質を合成し、下記の評価2を行った。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0.12としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0.19としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0.26としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0.34としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
組成比を、x=0.73、y=0.1、z=0.50としたこと以外、比較例1と同様の手順で硫化物固体電解質を合成した。
評価1と同様に、得られた硫化物固体電解質のLiイオン伝導度測定およびXRD測定を行った。Liイオン伝導度測定の結果を表2および図4に示す。図4においては、実施例1〜3および比較例3、比較例7〜9のLiイオン伝導度測定の結果を示している。また、XRD測定の結果を表2および図5に示す。図5においては、実施例1、比較例1、3、7〜9のXRD測定の結果を示している。
一方、z=0.05、0.12とした比較例7、8は、比較例1に比べてLiイオン伝導度が低くなることが確認された。また、z=0.50とした比較例9は、比較例1に比べてLiイオン伝導度が低くなることが確認された。
具体的には、図5に示すように、LGPS型結晶相に起因する回折ピークとして、2θ=14.4°、17.2°、19.9°、23.8°、26.6°、29.2°、および36.3°の位置に回折ピークが確認された。
また、図5に示すように、比較例3(z=0)、比較例7(z=0.05)、および比較例8(z=0.12)においては、2θ=32.3°、および33.7°の位置にLi4P2S6結晶相のピークが確認された。さらにまた、図5に示すように、実施例1(z=0.19)、比較例8(z=0.12)、および比較例9(z=0.50)においては、2θ=15.4°、17.8°、25.4°、30.0°、および31.4°の位置にアルジロダイト型結晶相のピークが確認された。
2 … 負極活物質層
3 … 電解質層
4 … 正極集電体
5 … 負極集電体
6 … 電池ケース
10 … リチウム固体電池
Claims (1)
- 一般式:Li(4−x−y+2z)Sn(1−x)P(x)S(4−y+z)Cl(y)(x=0.73、y=0.1、0.19≦z≦0.34)で表される組成を有し、CuKα線を用いたX線回折測定において、2θ=19.9°±0.5°、26.6°±0.5°、29.2°±0.5°の位置にピークを有する結晶相を有する、硫化物固体電解質。
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