図1はこの発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機1の外観構成を示す正面図である。パチンコ遊技機1は、図示されていないベース枠に開閉自在に取り付けられた正面扉3を有している。正面扉3には、その上部を開口する略円形の窓4が形成されている。窓4には、例えばガラス板などの透明板が嵌め込まれており、この透明板を介して、その奥側に設けられた遊技盤5を視認できる。
正面扉3の下部には、遊技媒体である遊技球を貯留するための球受容器(球受け皿)6が配置されている。球受容器6に貯留された遊技球は、パチンコ遊技機1の内部に設けられた発射装置(図示せず)に1球ずつ供給される。球受容器6の右側にはハンドル7が設けられており、遊技者がこのハンドル7を握って、軸線回りに回転させることにより、発射装置から遊技盤5に向かって遊技球が1つずつ発射される。
遊技盤5の下部には操作手段として作動する押しボタン8,9,10が配置されている。押しボタン8,10は、大当たり遊技中に例えば物語の種類が表示されたときに、遊技者自らがいずれかを操作することにより、カーソル表示を左右に移動させ、押しボタン9を操作することでいずれかの物語を選択決定できるようになっている。また、遊技盤5の下部の左右には、効果音を報知するためのスピーカ11,12が設けられている。
遊技盤5の周縁には、発射装置から発射された遊技球を遊技盤5の左側上部に導くための略円弧状のガイドレール13が配置されている。遊技盤5には、図示しないが多数本の障害釘が配設されており、ガイドレール13に沿って遊技盤5の左側上部から上方に放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘の間を通って下方へと落下していく。
遊技盤5のほぼ中央には、可変表示装置の一例の演出表示部として作用する液晶表示部14が配置されている。液晶表示部14は、リーチ演出を含む図柄変動を表示する(図1では、図柄を省略している)。図柄には、1,2,3…などの数字を使用するが、アルファベットなどの文字やキャラクタ絵柄などを使用することができる。なお、液晶表示部14に代えて、ブラウン管や回転リールなどの可変表示装置を用いてもよい。
液晶表示部14の下方には、可変役物入賞装置72が配置されている。前記可変役物入賞装置72は、通常時には遊技球が入球不可能で、特別遊技時に所定の時間及び所定の回数左右に開翼する可変役物(特別電動役物)74と特別入賞口22(以下大入賞口と記載する場合有り)から構成される。また、前記可変役物入賞装置72の左右には特別遊技における特別入賞口22への遊技球の入賞を促進する第1の遊技球誘導手段として作用する可動誘導部材73が配置されている。図1は前記可変役物74は閉じ、可動誘導部材73は倒伏している状態である。一方、図2では可変役物74が開翼し、可動誘導部材73が起立している状態である。この可変役物入賞装置72及び可動誘導部材73については後に詳述する。また、図2の他の構成については図1と同様なので省略する。
特別入賞口22への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の賞球が、図示しない賞球払出装置により賞球として、図1に示した球受容器6に払い出される。大当たり遊技に突入すると、前記可変役物74が開状態となり、可動誘導部材73のアシストもあり、迅速かつ容易に遊技球が特別入賞口22に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。また、後に詳述するが、前記可変役物74は、入賞口内で、入賞球が滞留せず、入賞口入口から入賞検知センサまでの距離が短く、直ちに入賞検知される電動式チューリップ構造が望ましい。
前記可変役物入賞装置72の下方には、例えば左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な始動入賞口18が配置されている。この始動入賞口18に関連して、始動入賞口18に遊技球を案内する開状態および始動入賞口18に遊技球が入るのを阻止する閉状態に開閉可能な開閉板23が設けられている。すなわち、開閉板23は、遊技盤面5に沿った状態で始動入賞口18を閉塞して、始動入賞口18に遊技球が入るのを阻止することができ、また、この状態から、始動入賞口18の下端縁に沿って配置された回動軸(図示せず)を中心に手前側に倒伏することにより、始動入賞口18を開放して、始動入賞口18近傍に転動してくる遊技球を始動入賞口22内に導き入れることができる。液晶表示部14の左隣には遊技球の通過により普通図柄抽選の契機となる特定領域である普通図柄始動ゲート21が設けられている。遊技球がこのゲート21を通過する際に乱数抽選が行われ、当該抽選に当選すると、前記始動入賞口18の開閉板(普通電動役物)23が所定の時間及び回数開放される。
始動入賞口18に遊技球が入ると、予め定める個数の賞球(遊技球)が遊技者に付与されるとともに、遊技者が大当たり遊技を実行できるか否かを決定するための大当たり抽選が行われる。大当たり抽選の抽選結果は、所定時間変動後、特別図柄表示部24の図柄で表示される。また、遊技者に大当たり抽選の結果を分かりやすく報知するために、液晶表示部14には3つの絵柄がスクロールされるように表示される。液晶表示部14の表示は、始動入賞口18に遊技球が入るのに応答して変動を開始し、所定時間が経過した後、スクロールしている3つの絵柄が順に停止されていく。大当たりの抽選結果は、例えば3つの絵柄の表示が停止したときに、液晶表示部14に表示される図柄の組合せによって表示される。
前記始動入賞口18の斜め上左右両側には、転動する遊技球を始動入賞口を設けた方向に向けて誘導する第2の遊技球誘導手段として作用する固定誘導部材82が配置されている。この固定誘導部材の作用効果については、後ほど詳述する。
液晶表示部14の左右両側には、遊技球の流れに影響を与えるための風車29が配置されている。また、遊技盤面5の下部には、遊技球の入球に対して賞球が付与されるだけの普通入賞口28が、左側に3つ配置されている。大入賞口22、始動入賞口18、および普通入賞口28に入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤5の下部に形成されたアウト球回収口98から機内に回収される。
さらに、液晶表示部14の周囲には液晶表示部に遊技球が進入するためと、装飾効果をかねて飾り役物86が設置されている。前記飾り役物の上部には、特別図柄変動時に装飾効果を演出するための演出ランプL1が設けられており、その他にパチンコ遊技機1における遊技の雰囲気を盛り上げるためのランプなど発光部L2が上部を中心に遊技盤5の周縁部に配置されている。
液晶表示部14の右下側には特別図柄表示部24と、普通図柄表示部25と、特別図柄用保留表示部26と、普通図柄保留表示部27とが設けられている。特別図柄表示部24は7セグメント表示器が用いられており、始動入賞ごとの特別図柄抽選結果を示すセグメント表示を行う。普通図柄表示部25は、例えば赤色と緑色の発光ダイオードが用いられており、普通図柄始動ゲート21を遊技球が通過時に抽選が行われ、当該抽選に当選したときは、所定時間変動した後に、赤色発光ダイオードが点灯し、開閉板23が所定の時間および回数開く。一方、外れのときは緑色発光ダイオードが点灯する。特別図柄保留表示部26、普通図柄保留表示部27は、それぞれ4個のランプが配置されており、特別図柄と普通図柄の抽選に関しての結果表示を保留している遊技球数をランプの点灯で表示する。
次に、可変役物(特別電動役物)を具備した大入賞口22を含む前記可変役物入賞装置72及び可動誘導部材73の変化態様について説明する。図3(a)は可変入賞役物装置及び可動誘導部材の正面図であり、図3(b)は可動誘導部材のA−A断面図である。図3は、基本的に通常遊技、確変遊技(なおこの実施例では確変遊技状態では、普通電動役物開放延長機能が必ず作動しているものとする)、または普通電動役物開放延長遊技(いわゆる時短遊技で特別図柄の当選確率は低確率)等の大当たり遊技以外の遊技状態での前記可変役物入賞装置72及び可動誘導部材73の形態である。前記可変役物入賞装置72は、可変役物(特別電動役物)74が閉塞した状態であり、この形態では、前記可変役物入賞装置72の上部の障害部材83により、遊技球が大入賞口22に入球不可能となっている。
次に図4は大当たり遊技(特別遊技)時のラウンド中の可変役物入賞装置72及び可動誘導部材73の状態である。可変役物(特別電動役物)74は開翼し、遊技球が容易に大入賞口22に入球する状態となっている。前記可変役物74の開翼に連動して可動誘導部材73が稼動する。稼動時には、可動誘導部材73は、倒伏している状態(図3)から起立状態(図4)になる。それぞれの場合のA−A断面図が図3(b)及び図4(b)である。稼動時には、遊技球誘導面75が遊技盤面5に対して略直角に起立する。起立した可動誘導部材の誘導面に沿って転動することにより、遊技球の大入賞口22への入球が促進される。なお、大当たり遊技中でも、ラウンド間インターバルでは可変役物及び可動誘導部材は、図3に示す状態になっている。
次に図3(b)及び図4(b)を参照して、可動誘導部材73の構造及び動作について説明する。可動誘導部材73は、以下の構成要素により状態変化する。即ち可動誘導部材の一側面の遊技球誘導面75、可動部材の回転軸となる支軸76、可動部誘導部材に接合している回転片77、回転片から突出している突出ピン78、前記突出ピンをその一端で挟み込むピン係合部材79、前記ピン係合部材79を、励磁することにより下方に移動させるソレノイド80、ソレノイド80が非励磁状態のときに、ピン係合部材を上方に付勢する弾性部材81から構成される。
図3(b)に示すように、可動誘導部材73が非稼動(倒伏状態)のときは、ソレノイド80は励磁されていないので、ピン係合部材79は弾性部材81により上方に付勢されており、遊技球誘導面75が遊技盤面4(89)と面一状態になっている。
一方、図4(b)に示すように、可動誘導部材73が稼動(起立状態)のときは、ソレノイド80は励磁され、ピン係合部材79が下方に移動するため、遊技球誘導面75は遊技盤面89に対して略垂直方向に突出する状態になる。なお、遊技球を遊技球誘導面75に沿って転動させるためには、遊技球誘導面は遊技盤面89に対して、垂直よりもやや上方に突出することが望ましい。なお、ここでは可動誘導部材73は、可変役物74の開閉に連動して作動するが、可変役物74の開閉に関係なく常に可変役物入賞装置72が設置されている方向へ球を誘導する固定誘導部材でも良い。
次に、前記可変役物入賞装置72と前記可動誘導部材73の稼動状態とそのときの遊技球の動きについて、図5を参照して説明する。(a)は特別遊技(大当たり遊技)以外の通常遊技、確変遊技、普通電動役物開放延長遊技(いわゆる時短遊技)の場合である。可変役物74は閉塞状態で、可動誘導部材73は倒伏状態である。可動誘導部材73の遊技球誘導面75上を自由に遊技球が通過する状態である。
(b)は大当たり遊技中(ラウンド中)の場合である。可変役物74は開翼状態で、可動誘導部材73は起立状態である。可変役物74の延長方向に可動誘導部材73が配置され、さらに、可動誘導部材73の一方の先端が、開翼した可変役物の先端と連接し、略一体構造となっている。可動誘導部材73の補助により高速で大入賞口22への遊技球の入球が促進され、大当たり遊技を迅速に消化する。
(c)は大当たり遊技のラウンド間インターバルもしくは、大当たり遊技終了時で、可変役物74及び可動誘導部材73は(a)と同じ状態である。ただ、その直前まで可動誘導部材上を転動していた遊技球が、下部に落下し、多くは固定誘導部材に誘導されて始動入賞口を設けた方向に向けて転動する(d)。
前記の可変役物入賞装置72と前記可動誘導部材73の位置関係と動作について説明する。大入賞口22を始動入賞口18の上部に配置するのは、まずは大当たり遊技の消化を迅速にするために、前記可動誘導部材のアシストにより大入賞口に遊技球を集め、そのこぼれ球を始動入賞口が拾う遊技状態にするのが好ましいからである。つまり、大当たり遊技の消化速度を向上するとともに、大入賞口が閉鎖状態(確変中や時短中に加え、前記可動誘導部材のアシストがない大当たり遊技終了時及びインターバル中)に始動入賞口に遊技球を集め、保留球を確保するとともに、賞球を払出す遊技状態にすることにより、大当たり遊技/確変遊技ループ中において、常に賞球払出が継続しつつ、遊技の消化速度が速くなる。これにより、遊技者に賞球払出のスピードを実感させることを実現している。
次に図6の本発明の実施例のスペックを参照して、可変役物入賞装置72と前記可動誘導部材73を中心に機構面について説明する。
まず、可変役物入賞装置72関連について説明する。まず、前記のように大入賞口22に可変役物74(特別電動役物)が付設されている。可変役物入賞装置72は大当たり遊技の迅速な消化のためには、入球直後に、検知される(つまり大入賞口内での滞留時間が短い)入賞口入口から入賞検知センサまでの距離が短い電動式チューリップ入賞装置タイプが望ましい。通常遊技時は大入賞口22に入賞不可能で、基本的に条件装置作動時(大当たり遊技時)のみ入賞可能(最大10秒開放)である。大当たり遊技は0.5秒間のインターバルを挟んで2ラウンドで入賞球数は2カウント(15球賞球)である。前記電動式チューリップ入賞装置と連動して遊技球を前記電動式チューリップ役物の配置方向に向けて誘導する可動誘導部材73が作動するので、大当たり遊技は、実機検証により確認したところ、通常は5〜8秒で消化できる。
次に、可動誘導部材73について説明する。大当たり遊技時には、可変役物74と連動して稼動し、大入賞口22に遊技球を誘導可能状態となり、大当たり遊技の迅速な消化を促進する。前記可動誘導部材73は、可変役物74開翼時の延長方向に起立出現する。可変役物74が開翼状態から閉塞状態に切換ったときに前記可動誘導部材73が倒伏し、その時点で可動誘導部材上に転動状態にあった遊技球を下方に落下させ、後述する固定誘導部材82(配列釘)を経て、始動入賞口18に入賞させる。ここでは、下方に落下した遊技球を始動入賞口18から斜め上方に配置されている固定誘導部材82により、始動入賞口18を設けた方向に向けて誘導する機構となっているのが肝要で、始動入賞口18の略真下方向に遊技球を落下させると、始動入賞口18の開閉板23(普通電動役物)が開放中に開閉板に遊技球がぶつかり、バウンドして、始動入賞口18に入賞しない場合が生じるので好ましくない。また、前記固定誘導部材は、始動入賞口18を設けた方向に向けて誘導しつつ、遊技球の勢いを削ぐために、釘配列が望ましい。(始動入賞口に斜め上方向から落下してくる遊技球の勢いが強すぎると前記開閉板の表面を移動して始動入賞口に入賞することなく逆方向にこぼれてしまう可能性がある)。
次に図6の本発明の実施例のスペックを参照して、始動入賞口関連について説明する。開閉板(普通電動役物)23は通常遊技時の大部分は始動入賞口に入賞不可能な閉塞状態であり、特別図柄が通常状態(低確率時短なし状態)もしくは大当たり遊技状態における普通図柄の当選確率は低確率の5/251であり、このときの普通図柄当選時の前記開閉板23の開放態様は6秒間1回である。一方、特別図柄が高確率遊技状態もしくは特別図柄が低確率時短有り状態における普通図柄当選確率は、高確率の250/251であり、ほぼ100%に近い確率で当選する。普通図柄当選時の開閉板の開放態様は1.4秒が4回(インターバル1秒)である。または、前記開放態様中でも、10球の遊技球が入賞すれば、開閉板は閉塞する。大入賞口に入賞せずに落下してきた球を多く入賞させるために、前記のように普通電動役物は入賞口入口の幅が広く取れる開閉板タイプが望ましい。
また前記普通図柄の高確率時における1回の普通図柄当選に対して、普通電動役物(開閉板23)が複数回開放し、そのときの普通電動役物の開放時の合計時間が閉鎖時の合計時間よりも長く、前記普通電動役物の開閉に要する時間の合計が、大当たり遊技中の時間よりも長くなる仕様が望ましい。つまり、周知のCRパチンコ遊技機では、大当たり遊技中に、普通電動役物が当選することは、普通図柄の変動時間及び当選確率が通常時と同じになるので、大当たりゲームの終了近くに、普通図柄に当選した場合、前記変動時間が確変(時短)遊技に食い込むことが生じる場合が多発する。このような状態を避けるために、前記普通電動役物の開閉パターン実行時間を長くし、確変状態を含む時短(普通電動役物開放延長遊技)中に普通図柄が当選した場合に、前記開閉パターンを実行する間に、大当たり遊技が終了し、次に普通図柄が変動開始するときには時短状態になっているという遊技状態を生じやすい関係各構成要素の制御を実行している。これは例えば後述する図7のT2のような制御を意味する。
また、条件装置作動から非作動時(確変時)に切換るとき(つまり大当たり遊技が終了した時)に、普通図柄低確率仕様(12秒変動後、当選(当選確率5/251)すると6秒間1回開放)で変動中の普通図柄の変動をリセット(強制終了)し、普通図柄高確率仕様の変動(0.5秒変動後、当選(当選確率250/251)にすると、1.4秒間4回開放、インターバル1秒)を開始する制御仕様でも良い。
また、固定誘導部材82は、始動入賞口の外端から斜め上方向に配置されており、その外端は可動誘導部材の外端よりも、中央部に近い位置に配置されており、大入賞口に入賞しなかった遊技球を始動入賞口を設けた方向に向けて誘導する。特に前記可動誘導部材73が稼動(起立状態)から非稼動(倒伏状態)に切換ったときに前記可動誘導部材上を転動しており、下方に落下してくる遊技球を受止めて始動入賞口18を設けた方向に向けて誘導する役目を担っている。
次に大当たり抽選の結果を表示する特別図柄について説明する。本実施例のパチンコ遊技機の大当たり当選確率は低確率(通常)時は1/37で、高確率(確変)時は10/37である。確変時に4個の保留球に大当たり乱数が保留記憶されている確率は約72%である。すなわち、確変時、一回の抽選で外れる確率は(1−1/3.7)、4回続けて外れとなる確率は(1−1/3.7)を4乗した約0.28(28%)となり、4回続けて外れとならない即ち4個の保留球により大当たりとなる確率は約72%となる。
大当たり時の確変突入率(継続率)は97%で、その他の3%の大当たりは、通常大当たりで、大当たり遊技終了後時短遊技(大当たり確率は低確率(1/37)であるが、普通電動役物(開閉板23)は前記開放態様延長仕様となる)回数が10回、20回、30回が1%づつ割り当てられている。しかし、基本的に確変(高確率)時短遊技と通常(低確率)時短遊技とは遊技者は判別不可能である。
特別図柄の変動時間は、通常(低確率)遊技時は、保留球がないときは20秒間であり、保留球有りでは0.5秒である。図柄確定後ディレイ時間はともに0.5秒である。普通図柄が当選したときは、始動入賞口の普通電動役物が6秒間1回開放するので、大抵の場合は最初に始動入賞口に入賞した遊技球に保留球4個を加えた5回の変動に亘って、後述する連続演出(魚釣り演出)が液晶表示部14で実行される。
一方、確変(高確率)時及び通常(低確率)時短時の特別図柄の変動は、保留球の有無に関わらず0.5秒間である。図柄確定後ディレイ時間はともに0.5秒である。大当たり遊技終了後に高確率遊技(確変遊技)に移行するので、通常は保留球は上限値(4個)でスタートする。前記特別遊技開始時から前記通常時短時が終了し、その後、保留球が0になるまで、後述する擬似大当たり継続演出(札束演出)が実行される。
次に始動入賞口18を遊技球が入球可能な状態にするか否かを決定する普通図柄について説明する。変動時間は、通常時(特別図柄が低確時時短なし状態もしくは大当たり遊技時)は、保留球無しの場合は12秒間であり、保留球数有りの場合は0.5秒である。ディレイは保留球の有無に関係なく0.5秒である。一方、高確時(特別図柄高確状態もしくは特別図柄低確時短状態、要するに前記役物開放態様延長手段作動時)の変動時間は保留球の有無に関係なく0.5秒で、ディレイも保留球の有無に関係なく0.5秒である。また、普通図柄の当選確率は、低確率時は5/251で、高確時は250/251である。
また、普通図柄抽選に当選すると、通常時(低確時)は、普通電動役物(開閉板23)が6秒間1回開放する。一方、高確時は、前記普通電動役物が1秒のインターバル(閉状態)をそれぞれ挟んで、1.4秒間開放を4回行う。ただし、何れの場合も、前記普通電動役物が作動中に10球の入賞があった時点で、前記作動は終了する。
なお、本パチンコ遊技機では、特別図柄が確変(高確)時で、普通図柄が非時短遊技(図6では通常時(低確時)のスペック)になりうることが有っても良い。即ち、例えば、特別図柄が確変時における時短(前記役物開放態様延長手段作動)回数が、特別図柄10回転に制限制御されているとき、特別図柄10回転以内に、大当たり抽選に当選しなければ、以降は確変非時短(前記役物開放態様延長手段非作動)状態になり、演出も擬似大当たり演出(札束演出)から魚釣り演出に切換る。基本的に本パチンコ遊技機では、大当たり確率が高確率であるか低確率であるかを積極的に報知しないので、このような遊技性にすることにより、遊技者に低確率に落ちたと考えて遊技を止めるか、それとも高確率のままと考えて遊技を続行するかの選択を付与することができるという効果が生じるとともに、実際は高確率から低確率に転落していても、高確率状態が継続しているのではないかとの期待を遊技者に与え、遊技を続行することもあるので、本パチンコ遊技機の稼働率向上に寄与するという効果も生じる。
図7に本発明の大当たり中も確変中もほぼ常に賞球払出が生じ、かつ払出(出玉)のスピード感を高めるための確変遊技→大当たり遊技→確変遊技→大当たり遊技→確変遊技→大当たり遊技→確変遊技→大当たり遊技ループのタイムチャートを示す。
まず、A部の「普通図柄」の動作について説明する。確変状態では普通図柄は変動時間0.5秒で、当選確率は250/251でほぼ毎回当選するので、T11から0.5秒変動後、T12で当選図柄が表示される。そこで、B部の「普通電動役物」が作動する。T2がT12の当選に応じた「普通電動役物(開閉板23)」の開閉パターンである。ここで、大当たり遊技時に大入賞口入球による賞球(出玉)に加え、始動入賞口入賞による賞球数を極端な偏りなく上乗せし、始動保留を確保するために、次の普通図柄が変動開始するとき(T31)には、T2のパターンが終了するまでに、大当たり遊技が終了し(T4)、再び確変遊技中であることが肝要である。T31の普通図柄当選、T5の普通電動役物(開閉板23)の開閉及びT6の大当たり終了時の関係も前記と同様である。各種制御による前記のような関係が本パチンコ遊技機では頻発する。
また、T72の普通図柄の当選に応じた普通電動役物の開閉パターンT8が、T9の時点で入賞球数の上限である10球入賞したとすると、その時点で前記普通電動役物の開閉は終了し、次の普通図柄の変動が始まる(T101)。ここは大当たり遊技中なので、時短制御(普通電動役物の開放態様延長)は働かず、普通図柄の当選確率は5/251なので、ほぼハズレである。普通図柄の保留球数は、ほぼ常に上限の4個となるスルーゲート(普通図柄始動ゲート)21のゲージ構成となっているので、0.5秒で変動が終了し、ハズレ図柄で停止し、次の0.5秒変動時(T112)は、確変状態となっているので、当選確率250/251でほぼ100%当選し、再び前記開閉パターンが開始される(T121)ので、例え、大当たり遊技中に、普通電動役物の開閉動作が終了しても、賞球の上乗せや始動保留の確保にはほとんど影響を与えない構成となっている。つまり図7のT13が、大当たり中に普通図柄抽選が実行されるときに生じる普通電動役物が開放状態にならない期間であるが、大当たり遊技中は大入賞口入賞にともなう賞球があり、確変に入ると再び普通電動役物の開閉が実行されるので、常に賞球払出が継続している状態を作るのに、ほとんど影響を与えないという趣旨である。
また、以降に述べる大当たり遊技の高速消化と相俟って、大当たり遊技中に極端な偏りなく、始動入賞口入賞による賞球を発生させるために、前記普通電動役物の開閉時間を遊技球が入賞するために、充分の開放時間を具備するとともに、開閉パターンに有する時間も大当たり遊技時間に合わせて、適切な時間を要するように制御することが肝要である。これらは実機での検証の結果に基づいて、各構成要素が制御されている結果である。
次に、大当たり遊技の高速消化について説明する。確変中の特別図柄の大当たり確率は、10/37であるので、数回程度以下の特別図柄の抽選で、大当たり遊技に当選する。図7で例えばT142で大当たりに当選したとすると、特別電動役物(電動式チュ−リップ74)と可動誘導部材73が稼動状態となるので、2個の遊技球が大入賞口に入賞するまで約2秒(T18)要したとすると、インターバル(前記特別電動役物が閉状態、かつ可動誘導部材が倒伏状態)0.5秒を経て再び特別電動役物74と可動誘導部材73が稼動状態(図4(a)の状態)となり、2球大入賞口に入賞するまで約2秒(T19)要したことになっている。その他、図7では大当たり状態が2回(T20,T25,T21とT22,T26,T23)あるが、概ね大当たり遊技消化時間は5秒から8秒程度という短時間で終了する。これらも実機の検証の結果に基づいて、各構成要素が制御されている結果生じる効果である。
また、大当たり遊技のラウンド間インターバル(T24、T25、T26、T27)と第2ラウンド終了時(T192、T212、T232)には、図5(c)(d)に示す状態が生じる。つまり、可動誘導部材73上を遊技球が転動している状態で、前記可動誘導部材が非稼動状態になり、前記遊技球が下方へ落下する状態である。前記インターバルに前記可動誘導部材上の遊技球が落下するとそのほとんどは固定誘導部材82(配列釘)を経由して、始動入賞口を設けた方向に向けて誘導される。このとき図7のT28のような状態であれば、インターバル中に前記可動誘導部材から落下した遊技球が、始動入賞口に入賞する可能性が極めて高い(T30、T42、T34も同様である)。これらの遊技球により前記インターバル中もしくは次のラウンドが始まる初期段階で、遊技球の始動入賞口入賞により、賞球払出の上乗せ効果(出玉の放出速度の向上)が実現する。
次に、大当たり遊技の第2ラウンドの終了時にも、可動誘導部材上の遊技球が、下方に落下して、固定誘導部材82により始動入賞口を設けた方向に向けて誘導される。例えば、図7のT29、T41は、大当たり遊技が終了するのと、普通電動役物23が開放するのがほぼ同時であるが、前記可動誘導部材上の遊技球が始動入賞口に達するのに多少時間がかかるので、始動入賞口の開放時に前記遊技球が入賞する可能性が高く、賞球の上乗せに加えて、このときは確変状態なので、高速で消費される始動保留を溜める役目をする。これらも実機で検証の結果に基づいて、各構成要素が制御されている結果生じる効果である。
ここで、図8を参照して、本発明のパチンコ遊技機の一実施例の電気制御ハードブロック図を説明する。図8において、制御部100は、I/Oポート101A,101Bと、ドライバ回路102,103,104、105と、主制御部110と、副制御部120,140と、中継基板150とを含む。I/Oポート101Aは、主制御部110と、入力部30のうちの始動入賞口センサ31と、大入賞口センサ32と、スルーゲート(普通図柄始動ゲート)センサ33と、複数の普通入賞口28のそれぞれに設けられる普通入賞口センサ41,42,43とのインタフェースであり、ドライバ回路102,103,104、105は、出力部60を駆動する。
主制御部110は、パチンコ遊技機1における遊技の基本となる動作を制御するためのものであり、ROM112内に記憶されている遊技制御プログラム119に基づいて、制御の中枢となる第1の抽選手段、第2の抽選手段、特別遊技種別決定手段、特別遊技移行手段、特別遊技実行制御手段、第2役物態様制御手段、第1役物態様制御手段、第1の遊技球誘導制御手段、役物開放態様延長手段、第3の遊技球誘導制御手段、役物開放態様切換手段、可変役物駆動手段、当選確率制御手段として作動するCPU111や、大当たり抽選を行うための乱数発生部と前記遊技制御プログラム119とが記憶されたROM112や、制御時に必要なデータが書込まれるRAM113を含むマイクロコンピュータで構成されている。
ROM112は、特別図柄変動開始時に内部抽選の当否に従って特別図柄の変動時間を決定制御するプログラム114を含む。なお、本発明の実施例では特別図柄の変動時間テーブルは、保留数によって切換える(後に詳述する図15、図16参照)場合がある。また、ROM112は、特別図柄の変動時間テーブルを設け、時間データを記憶している特別図柄変動時間データ115を記憶格納している。なお、本発明の実施例では、変動時間テーブルは、保留球無しの場合は、例えば20秒変動といった比較的長時間の変動(以下、「長時間変動」と記載する場合有り)のテーブル構成になっており、保留球有りのときは、例えば1秒変動や0.5秒変動といった短時間の変動(以下、「短時間変動と記載する場合有り」)のテーブル構成となっている(後述する図15、図16参照)。
RAM113は、現在の遊技状態(通常遊技、確変遊技、時短遊技等)を記憶している遊技状態記憶部116を含んでいる。また、RAM113は、現在の特別図柄及び普通図柄の保留球数を記憶している保留数記憶部117を含んでいる。また、RAM113は、普通電動役物(開閉板23)の開放時間延長機能が現在作動中であるか非作動中であるかを記憶している開放延長作動/非作動一時記憶部も含んでいる。
主制御部110は、入力部30からI/Oポート101Aを介して入力された信号に基づいて、抽選結果に応じたコマンドやデータなどを中継基板150を介して副制御部120に一方向に出力するとともに、ドライバ回路102を介して出力部60に含まれる特別図柄表示部24と、普通図柄表示部25と、特別図柄用保留表示部26と、普通図柄用保留表示部27と、始動入賞口開閉板駆動部61と、可変役物駆動部63と可動誘導部材駆動部64とから構成される大入賞口用役物駆動部62とに制御信号を与える。始動入賞口開閉板駆動部61は、図1に示した始動入賞口18を開閉状態にする開閉板23を駆動する。大入賞口用役物駆動部62は、可変役物駆動部63と可動誘導部材駆動部64とから構成され、可変役物駆動部63は、可変役物74を開翼し、遊技球が大入賞口に入賞できる状態に駆動する。また、可動誘導部材駆動部64は、可動部材を起立状態に駆動する(図4参照)。始動入賞口入賞に基づいて行われる抽選処理はCPU111により実行される。
副制御部120は、ドライバ回路103を介して液晶表示部14の表示を制御するとともに、ドライバ回路104を介してランプ類L1、L2を制御するものであり、演出決定表示制御プログラム126に基づいて、第1の演出実行手段、第2の演出実行手段、演出表示実行手段、演出切換制御手段、演出パターン選択実行手段、第1の統合演出制御手段、第2の統合演出制御手段及び統合演出切換制御手段として作動するCPU121と、ROM122と、RAM123とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
図9に詳細を図示するROM122は、通常遊技時の演出(後述する魚釣り演出)を記憶している第1演出記憶部124と、擬似大当たり継続演出(後述する札束演出)を記憶している第2演出記憶部125とを含む。また、ROM122は、前記第1演出記憶部124、第2演出記憶部125には、それぞれ第1変動演出パターンデータ記憶部127、第2変動演出パターンデータ記憶部147が格納記憶されている。さらに第1変動演出パターンデータ記憶部127、第2変動演出パターンデータ記憶部147にはそれぞれ第1長時間変動演出テーブル記憶部148及び第1短時間変動演出テーブル記憶部154、第2長時間変動演出テーブル記憶部149及び第2短時間変動演出テーブル記憶部155が格納記憶されている。また、それぞれの長時間変動演出テーブルの各変動時間には、複数の変動パターンを有しており、前回実行した変動したパターンが長時間変動か短時間変動かにより、今回の変動をCPU121が選択する。前記選択される変動は、図9に示されている第1演出記憶部124と第2演出記憶部125のそれぞれに、第1の演出パターン記憶部(150、152)と第2の演出パターン記憶部(151、153)(後述する「開始演出」と「終了演出」図15、図16参照)である。さらに、ROM122は、主制御部で決定した特別図柄変動時間および前回実行した変動パターン記憶部に記憶している変動パターンに基づき、演出パターンを決定表示する制御を実行するプログラムである演出決定表示制御プログラム126を含む。
RAM123は、現在実行している演出変動パターンを一時記憶している現在実行中変動パターン記憶部128と、前回実行した演出変動パターンを一時記憶する前回実行変動パターン記憶部129と、現在実行されている演出は前記第1演出なのか前記第2演出なのかを記憶している演出実行記憶部130と、大当たり遊技継続回数記憶部131とを含む。
CPU121は、CPU111からの抽選結果に応じたコマンドを受けて、各種演出表示を液晶表示部14で行う。副制御部120には、I/Oポート101Bを介して入力部30の左押しボタンセンサ51,中押しボタンセンサ52,右押しボタンセンサ53からセンサ信号が与えられる。また、副制御部120には、双方向でデータを送受信する副制御部140が接続されている。副制御部140は、ドライバ回路105を介して、スピーカ11,12を制御するものであり、CPU141と、ROM142と、RAM143とを含む。
副制御部140の詳細部を図27に示す。第1の音楽発生実行手段、第2の音楽発生実行手段、音楽発生制御手段、発生音楽切換手段、第1の統合演出制御手段、第2の統合演出制御手段として作用するCPU141は、主制御部のCPU111からの制御信号を受けたCPU121と相互に通信し、CPU121が制御信号を送り、液晶表示部14で実行する複数の演出画像のそれぞれと対応する音楽を前記それぞれの演出画像と同期して、スピーカ11、12で音楽を発生するための制御信号を送信する。
副制御部140のROM142には、遊技状態に応じて、どの音楽を発生するかを決定する音楽制御プログラム171と遊技状態ごとの音楽データを記憶している音楽データ記憶部172とを含む。また、RAM143には、後述する擬似大当たり継続演出状態であるか否かを記憶する特別音楽(擬似連続大当たり継続演出用音楽)再生有無記憶部173と、音楽データ記憶部172から読み出し現在再生している音楽を一時記憶するエリアである再生中音楽一時記憶部174とを含む。なお、例えば特別音楽(擬似連続大当たり継続演出用音楽)再生有無記憶部173に、特別音楽(擬似連続大当たり継続演出用音楽)再生中であるときは「1」を、特別音楽(擬似連続大当たり継続演出用音楽)再生中でないとき(通常音楽再生中)は、「0」を記憶する。
入力部30は、始動入賞口センサ31と、大入賞口センサ32と、スルーゲートセンサ33と、複数の普通入賞口28のそれぞれに設けられる普通入賞口センサ41,42,43と、押しボタン8に関連して設けられる左押しボタンセンサ51と、押しボタン9に関連して設けられる中押しボタンセンサ52と、押しボタン10に関連して設けられる右押しボタンセンサ53とを含む。
始動入賞口センサ31は、始動入賞口18への遊技球の入球を検出し、大入賞口センサ32は、特別入賞口22への入球を検出する。スルーゲートセンサ33は、普通図柄始動ゲート21を遊技球が通過したことを検出する。普通入賞口センサ41,42,43はそれぞれ複数の普通入賞口28への遊技球の入球を検出する。左押しボタンセンサ51と、中押しボタンセンサ52と、右押しボタンセンサ53は、押しボタン8,9,10のそれぞれが押されたことを検出する。
次に、図10を参照して主制御部110のRAM113内の特別乱数記憶エリア、保留記憶部及び乱数記憶部の詳細について説明する。保留球数が0のときに始動入賞口18に遊技球が入賞すると大当たり乱数等を取得するが、まず、第1保留用乱数記憶部161に取得した乱数を記憶し、当該乱数を直ちに作動用乱数記憶部160にシフトして特別図柄が変動する。前記乱数が前記作動用乱数記憶部160にシフトしたことを条件に、後述する液晶表示部14で表示される画像演出パターンを大当たり抽選の当否や保留数記憶部の値に基づいて、信号を受信したCPU121が実行する。また、前記始動入賞口18に遊技球が入賞したときに、保留数が1の場合は、第2保留用乱数記憶部162に、保留数が2の場合は、第3保留用乱数記憶部163に、保留数が3の場合は、第4保留用乱数記憶部164にそれぞれ獲得した乱数を記憶する。なお、前記始動入賞口18に遊技球が入賞したときに、保留数が4の場合は、取得した乱数を破棄する。前記保留球数は、保留数記憶部117に記憶される。
また、始動入賞口入賞に伴い、例えば、その乱数が大当たりか否かを決定するための大当たり乱数と、前記乱数が大当たり乱数であるときに、大当たり遊技の種類を決定する大当たり図柄乱数と、演出パターンを決定する演出パターン決定乱数とが取得される(図10、165参照)。
次に図11を参照して、主制御部110の乱数処理について説明する。CPU111は割込み処理により、始動入賞口に遊技球が入賞したか否かを監視している(ST1)。始動入賞口への遊技球の入賞を検知したとき(ST1でYES)は、前記各種乱数を取得する(ST2)。次に、保留球記憶部の値は「4(保留上限値)」であるかを判断する(ST3)。ここで、YESの場合は当該取得した各種乱数を破棄する(ST6)。一方で、ST3でNOの場合は、該当する特別図柄乱数記憶エリアの第n保留用乱数記憶部に所録した各種乱数を格納する(ST4)。ここでnは1〜4の自然数で、各種乱数値がセットされていない最小の値を意味する。次に保留数記憶部117の値に1を加算する(ST5)。
図12はCPU111による作動用乱数記憶部160の乱数に対する制御処理図である。まず、特別図柄の第1保留用乱数記憶部に各種乱数を記憶しているか判断する(ST21)。NOの場合は、引続き始動保留を監視する。ST21でYESの場合は、特別図柄用乱数記憶部シフト処理を行う(ST22)。つまり、第1保留用乱数記憶部161の乱数を作動用乱数記憶部160へ、第2保留用乱数記憶部162の乱数は第1保留用乱数記憶部161へ、第3保留用乱数記憶部163の乱数を第2保留用乱数記憶部162へ、第4保留用乱数記憶部164の乱数を第3保留用記憶部163へシフトする。
次に、特別図柄用保留数記憶部117の保留球数を1減算する(ST23)。次に各種乱数に従って変動パターン番号と保留数記憶部値を副制御部120に送信する(ST24)。次に特別図柄の変動を開始する(ST25)。所定の時間、特別図柄が変動した後、副制御部120に変動停止信号を送信した後、特別図柄の変動が終了し、大当たりに当選か否かを特別図柄で報知する(ST26)。次に、特別図柄用乱数記憶エリアの作動用乱数記憶部の各種乱数値をクリアする(ST27)。その後、ST21に戻り、前記と同様の制御処理を行う。
次に図13を参照して、液晶表示部14で実行される各種演出について説明する。まず、特別図柄の当選確率が低確率もしくは大当たり遊技中に実行される普通図柄の演出について説明する。本発明の実施例では、前述したように、スルーゲート21通過時に実行される普通図柄抽選の当選確率は5/251なので、容易に当選しない場合も生じる。そこで、普通図柄用演出を、液晶表示部14で実行し、遊技者の興趣減退を防ぐ。ここでは通常の縦スクロール3ラインの左右スクロールラインを使用する。遊技球がゲート21通過時の普通図柄変動時と連動して、左右スクロールラインの演出図柄がスクロールする(a)。普通図柄当選時には、いわゆる左右に同じ演出図柄が停止するいわゆるリーチ状態になる(c)。ハズレ時は左右図柄が異なる数字で停止する(b)。特別図柄の当選確率が高確率遊技状態や低確率時短有り状態では、液晶画面の左右両端下部に小さく表示しても良いし、普通図柄の演出表示を止めても良い。
次に図13を参照して、液晶表示部14で実行される特別図柄用演出について説明する。特別図柄当選確率が低確率(通常)遊技状態では、上記のように普通図柄当選時に、いわゆるリーチ状態になり、普通図柄当選時に伴う普通電動役物(開閉板23)の開放時に始動入賞口に遊技球が入賞すれば、真中の図柄がスクロールし(d)、後述するいわゆるスーパーリーチに相当する連続演出である釣り演出に発展する。大当たりに当選しているときは、その遊技で魚を釣り上げる。当選していないときは魚に逃げられる。図13のように、特別図柄用演出図柄は通常の縦スクロール3ラインの中央のみ(当:大当たり(e)、×:ハズレ(f))である。通常状態で、普通図柄に当選すると、普通電動役物(開閉板23)が6秒間開放するので、保留球が4個貯留される場合が多い。そのときは最初に始動入賞口に入賞した分と保留球数の4個の和の少なくとも5回分の回転に亘って後述する魚釣りの連続演出が実行される。
ここで図14を参照して、魚釣り演出を背景に普通図柄演出及び特別図柄演出が実行される液晶画像について説明する。まず、(a)はアイドリング画像である。スルーゲート21に遊技球が通過するのに応じて、普通図柄が変動する。ここでは、魚釣り演出を前記第1の演出とする。第1の演出実行中は、原則として遊技状態が特別図柄の当選確率が低確率、かつ普通電動役物(開閉板23)の開放延長機能が作動していない状態である。(a)における左右の「1」及び「2」が普通図柄用演出図柄である。また、中央上部の「×」が、特別図柄用演出図柄である。
次に、図14(b)について説明する。スルーゲート21に遊技球が通過し、普通図柄が変動するのと連動して、左右の普通図柄用演出図柄が例えばスクロール変動する。普通図柄の変動停止に連動して、普通図柄用演出図柄も停止するが、このとき左右両サイドの普通図柄用演出図柄が同じ数字で停止すれば(いわゆる通常のパチンコ遊技機の演出図柄のリーチ状態)、普通図柄抽選に当選したことを意味し、異なる数字で停止すれば、普通図柄抽選にはずれたことを意味する。普通図柄抽選に当選すれば、普通電動役物(開閉板23)が作動し、始動入賞口18が開放される。背景画像では釣り人が、釣り糸と釣り針を海中に投入する。
次に図14(c)について説明する。左右の普通図柄用演出図柄が同じ数字(ここでは「7」)で停止している。普通図柄抽選に当選したことを意味しているので、普通電動役物(開閉板23)が作動し、始動入賞口18が開放される。背景画像では、釣り人の竿の針に魚がかかった状態である。
次に図14(d)について説明する。このとき、始動入賞口18に遊技球が入賞すれば、特別図柄が変動開始し、特別図柄の変動に連動して、真中の特別図柄用演出図柄が変動する。特別図柄の停止に連動して、前記特別図柄用演出図柄が「当」で停止すれば、大当たり抽選に当選したことを意味し、「×」で停止すれば、ハズレを意味する。背景画像では釣り人がかかった魚を釣り上げようとしている。
図14(e)では特別図柄用演出図柄が「当」で停止しているので、大当たり抽選に当選したことを報知している。背景画像では、釣り人がみごと魚を釣り上げている。
次に図18及び図19を参照して、通常遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が非作動)時の連続演出について説明する。前述したように、通常遊技時にスルーゲート21を遊技球が通過した時に、普通図柄の抽選が実行されるが、当選確率は5/251のため、容易には当選しない。つまり、始動入賞口の開閉板23は、容易には始動入賞口開放状態にはならない。しかし、前記普通図柄が当選すると、前記開閉板23が6秒間開放状態となるため、大部分の場合は、最初に(保留球数0状態で)始動入賞口に入賞した遊技球と当該遊技球の始動入賞口入賞を契機とする特別図柄変動中(例えば20秒)に、4個の遊技球が始動入賞口に入賞すると考えられる。そのとき、5回転分の遊技に亘って連続演出が前記液晶表示部14で実行される。
図18及び図19の詳細な説明の前に、前記連続演出が実行されるときの演出画像の選択処理について図15を参照して説明する。本発明のパチンコ遊技機では、通常遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が非作動)状態で、特別図柄の保留球数が0のときの特別図柄変動時に選択される10〜30秒変動(図15(b)もしくは(d)。(b)は大当たり抽選ハズレ時の変動テーブルであり、一方、(d)は大当たり抽選当選時の変動テーブルである。以下、「長時間変動」と記載する)と、保留球数が1〜4個のときの特別図柄変動時に選択される1〜3秒変動(図15(a)もしくは(c)。(a)は大当たり抽選ハズレ時の変動テーブルであり、一方、(c)は大当たり抽選当選時の変動テーブルである。以下、「短時間変動」と記載する)が主制御部のROM112の特別図柄変動時間データ115に記憶されている。
主制御部のROM112の特別図柄変動時間データ115に記憶されているそれぞれの変動時間データに対応して副制御部120のROM122の第1変動演出パターンデータ記憶部127には特別図柄の保留記憶が無い場合に選択される第1長時間変動演出テーブル記憶部148と前記保留記憶がある場合に選択される第1短時間変動演出テーブル記憶部154が格納記憶されている。第1変動演出パターンデータ記憶部127に記憶されている長時間変動テーブル(図15(B)もしくは(D))には、1つの変動パターン番号に対して2つの演出パターンが存在する。つまり、変動時間が同一の特別図柄の長時間変動において、直前の変動で「短時間変動」が選択されたのか、それとも「長時間変動」が選択されたのかによって、副制御部側の演出パターンを選択する。具体的には、例えば、今回の変動が図15(B)の変動パターン番号2のハズレ長時間変動の場合で、例えば前回の特別図柄の変動が短時間テーブル(A)から選ばれたものであるときは、「パターンb前短」演出を選択する。この「パターンb前短」演出は後述するこの回の遊技で連続演出が終了することを報知する連続演出終了演出に相当する。
また、今回の変動が図15(B)の変動パターン番号2のハズレ長時間変動の場合で、前回の特別図柄の変動が長時間テーブル(B)から選ばれたものであるときは、「パターンb前長」演出を選択する。この「パターンb前長」演出は後述するこの回の遊技から連続演出が開始することを報知する連続演出開始演出に相当する。なお、「パターンb前短」とは、「今回の演出は、演出パターンbで前回この特別図柄で選択された変動は短時間変動」という意味であり、「パターンb前長」とは、「今回の演出は、演出パターンbで前回この特別図柄で選択された変動は長時間変動」という意味である。なお、図9を参照すると、第1の演出パターン記憶部150には前記「連続演出開始演出」が格納記憶されており、第2の演出パターン記憶部151には前記「連続演出終了演出」が格納記憶されている。
次に図17を参照して、上記で説明した副制御部120で実行される演出パターン選択処理について説明する。まず、副制御部のCPU121が主制御部110から変動パターン番号と保留数記憶値を受信したかの判断を行う(ST31)。受信しない場合(ST31でNO)は、受信するまで待機する。受信した場合(ST31でYES)の場合は現在実行中変動パターン記憶部128の情報を前回実行した変動パターン記憶部にセットする(ST32)。
次に、受信した保留数記憶値は「0」か否かの判断を行う(ST33)。ST33がNOの場合は、短時間変動テーブル(図15(A)もしくは(C))より演出を選択し、現在実行中変動パターン記憶部128にセットする(ST37)。他方、ST33でYESの場合は、前回実行した変動パターン記憶部は短時間変動テーブルのものか否かを判断し(ST34)、YESの場合は、長時間変動テーブル(図15(B)もしくは(D))より「前短」を選択し、現在実行中変動パターン記憶部128にセットする(ST35)。また、ST34でNOの場合は、長時間変動テーブル(図15(B)もしくは(D))より「前長」を選択し、現在実行中変動パターン記憶部128にセットする(ST36)。そして、ST38において、ST35もしくはST36もしくはST37で選択した変動テーブルの演出を液晶表示部14に表示する(ST38)。その後、ST31に戻る。
次に、図18を参照して通常遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が非作動)における連続演出(魚釣り演出)を液晶表示部で実行したときの一例を説明する。まず(a)は、いわゆるアイドリング状態画面である。次に(b)の状態は、スルーゲート21を遊技球が通過した状態である。このときはまだ、始動入賞口18に遊技球が入賞しておらず、保留球数0の状態である。次に(c)は、普通図柄に当選し、普通電動役物(開閉板23)が開放し、遊技球が始動入賞口18に入賞したときの液晶画像である。最初の1球が始動入賞口18に入賞したときは、ここでは、保留球数は0で、かつ前回実行したパターンは必然的に長時間変動(前回の変動時は保留球数0)であるので、副制御部の前回実行した変動パターン記憶部129には「長時間変動」が記憶されているので、ここでは例えば図14(B)の変動パターン番号2の長時間変動の「パターンb前長」パターンが選択される。ここでは、変動時間(演出実行時間)20秒の「パターンb前長」の演出は連続演出開始演出である「チャンスストーリー」開始演出が実行される。
前述したように、前記通常遊技では、普通図柄に当選した場合、6秒間始動入賞口が開放状態となるので、1個目の遊技球が始動入賞口に入賞し、当該特別図柄の変動中(ここでは例えば図15(B)の変動パターン番号「2」の20秒)に次々と遊技球が始動入賞口に入賞し、保留数は上限値の4個となる場合がほとんどである。図18(c)は始動入賞口に次々と遊技球が入賞している状態でもある。ここでは、保留球数が上限の4個になったとする。ただし、ここでは当該特別図柄と保留球も含め全てがハズレの場合を記載する。ここでは1回目の特別図柄が変動中であり、液晶演出も継続中である。ここでは、例えば図13で記載した普通図柄用演出図柄及び特別図柄用演出図柄は省略しているが、連続演出中は前記演出図柄を表示しないようにしても良い。また、図18(c)は1回目の特別図柄変動開始から1回目の特別図柄変動終了までの液晶演出であり、1回目の特別図柄の変動時間は20秒である。
図18(d)は、特別図柄変動2回目〜4回目である。このとき、シフト後の保留球数が3〜1なので、演出は短時間変動テーブルより選択される(例えば図15(A)の変動番号1の演出パターンaが選択される)。もしこの間に新たに始動入賞口への入賞があれば、保留球数が0になるまで、演出は引続き短時間変動より選択される。液晶表示部の背景画像には、かかった魚を必死で釣り上げようとする釣り人の画像が表示されている。
図18(e)〜(f)は5回目(最後)の特別図柄変動時の演出である。このとき(e)の保留数は0で、かつ前回実行した変動パターン記憶部129が「短時間変動」だったので、長時間変動の「前短」(例えば図15(B)の変動番号2のパターンb前短)が選択される。ここでは、「前短」の演出は「最後のチャンス」の連続演出終了演出となっている。図18(f)は特別図柄変動の5回目終了時の演出である。魚を釣りそこない、ハズレが表示される。
次に図19を参照して、前記連続演出実行時に大当たりになる場合を説明する。まず(a)は、いわゆるアイドリング状態画面である。次に(b)の状態は、スルーゲート21を遊技球が通過した状態である。このときはまだ、始動入賞口18に遊技球が入賞しておらず、保留球数0の状態である。次に(c)は、普通図柄に当選し、普通電動役物(開閉板23)が開放し、遊技球が始動入賞口18に入賞したときの液晶画像である。最初の1球が始動入賞口18に入賞したときは、保留球数は0で、かつ前回実行したパターンは必然的に長時間変動(前回の変動時は保留球数0)であるので、副制御部の前回実行した変動パターン記憶部129には「長時間変動」が記憶されている。従って、ここでは例えば図15(B)の変動パターン番号2の長時間変動の「パターンb前長」パターンが選択される。ここでは、変動時間(演出実行時間)20秒の「パターンb前長」の演出は連続演出開始演出である「チャンスストーリー開始」演出が実行される。
図19(c)は始動入賞口に次々と遊技球が入賞している状態でもある。ここでは、保留球数が上限の4個になったとする。ただし、ここでは当該特別図柄と保留球含め何れかで大当たりになる場合を記載する。ここでは1回目の特別図柄が変動中であり、液晶演出も継続中である。また、図19(c)は1回目の特別図柄変動開始から1回目の特別図柄変動終了の液晶演出であり、1回目の特別図柄の変動時間は20秒である。なお、ここで大当たりの場合は、例えば図15(D)の変動パターン番号2のパターンB前長演出が選択され最終的には(f)のような、大当たりを報知する魚を釣り上げた演出となる。
図19(d)は、特別図柄変動2回目〜4回目である。このとき、シフト後の保留球数が3〜1なので、短時間変動テーブルより選択される(例えば図15(A)の変動番号1の演出パターンaが選択される)。もしこの間に新たに始動入賞口への入賞があれば、保留球数が0になるまで、演出は引続き短時間変動より選択される。また、ここで大当たりの場合には、例えば図15(C)の変動パターン番号1のパターンA演出が選択され、図19(f)のような、大当たりを報知する演出を実行する。
図19(e)〜(f)は5回目(最後)の特別図柄変動である。この変動で大当たりになるとする。このとき(e)の保留球数は0で、かつ前回実行した変動パターン記憶部129が「短時間変動」を記憶しているので、長時間変動の「前短」(例えば図15(D)の変動番号2のパターンB前短)が選択される。ここでは、「前短」の演出は「最後のチャンス」の連続演出終了演出となっている。図19(f)は特別図柄変動の5回目終了時の演出である。魚を釣り上げ、大当たりを報知する演出が実行される。なお、ここまでに記載した演出は、後述する擬似大当たり継続演出ではないので、それぞれの演出に応じた音楽がCPU141の制御信号に基づいて、再生される。
次に図16を参照して、確変遊技中(特別図柄の当選確率が高確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)や時短遊技中(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)の演出パターンの一例について説明する。基本的に前記通常遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が非作動)状態と同じであるが、異なる点は保留球が存在するときには、確変状態を迅速に消化し、大当たり遊技間の確変時間状態を短くするために、特別図柄の変動時間は0.5秒となっており、当該変動時間に連動する短時間演出も0.5秒となっている(図16(a)、(c)参照)。その他は、図15と同様である。なお、図16の(B)と(D)のパターン「前長」は図9の第1の演出パターン記憶部152に、記憶格納され、パターン「前短」は第2の演出パターン記憶部153に記憶格納されている。なお、ここでは、前記確変遊技中や時短遊技中に、前記保留球が0の場合に長時間変動の「連続演出開始演出」や「連続演出終了演出」を実行することになっているが、後述する擬似大当たり継続演出を実行する場合には、遊技の消化速度を向上させるために、長時間変動の「連続演出開始演出」や「連続演出終了演出」を実行しなくても良い。または、短時間変動で、前記「連続演出開始演出」や「連続演出終了演出」を実行しても良い。
次に図20及び図21を参照にして、主制御部110の大当たり遊技や普通電動役物の開放延長機能に関するCPU111の制御処理について説明する。具体的には、大当たり遊技/確変遊技ループから通常大当たりに当選し、時短遊技を経て、時短遊技が終了し、保留球が0になる場合のCPU111の制御処理について説明する。
まず、保留用乱数を記憶しているか否かを判断する(ST41)。ここでNOの場合は、保留用乱数を記憶するまで待機する。ST41でYESの場合は、図12のST22と同様の乱数記憶部シフト処理を実行する(ST42)。次に保留数記憶部から保留数の値を1減算する(ST43)。
次に、作動用乱数記憶部160の各種乱数に従って、変動パターン番号と保留数記憶部117の値を副制御部120に送信する(ST44)。次に特別図柄の変動を開始して(ST45)、所定時間変動した後、副制御部120に演出終了信号を送信して、特別図柄の変動を終了し(ST46)、大当たりかハズレかの報知を図柄で表示する(ST47)。
大当たりである場合は大当たり情報を副制御部120に送信する(ST48)。そして図21に移行して、大当たり遊技を実行し(ST49)、前記大当たり遊技終了後の遊技状態(例えば特別図柄の当選確率の高低や普通電動役物の開放延長機能の作動/非作動等)を遊技状態記憶部116や開放延長作動/非作動一時記憶部118にセットする。
次に、時短回数(普通電動役物の開放延長機能が作動)が残っているか否かの判断を行う(ST51)。なお、ST47で大当たりでない(ハズレ)と判断した時にも、ST48〜ST50をカットしてST51の判断処理を実行する。ST51の判断がYESのときには、開放延長機能作動情報を副制御部120に送信する(ST52)。その後、作動用乱数記憶部の各種乱数値をクリアし(ST56)、ST41に戻る。
他方、時短遊技が終了してしまったとき(ST51でNOのとき)は、普通電動役物(開閉板23)の開放延長機能非作動情報を副制御部120に送信する(ST53)。次に保留数記憶部の値は0が否かの判断を実行し(ST54)、YESの場合は、大当たり継続リセット情報を副制御部120に送信し(ST55)、続いて、作動用乱数記憶部の各種乱数値をクリアし(ST56)、ST41に戻る。他方、ST54がNOのときはST55をスキップして、作動用乱数記憶部の各種乱数値をクリアし(ST56)、ST41に戻る。
図21のST51→ST53→ST54〜ST56の具体的な処理内容は、例えば本発明のパチンコ遊技機で大当たり/確変ループ中に、通常大当たりに当選したときに、所定の回数(図6参照)時短遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)が実行されるがこの状態でも副制御部120が制御する液晶表示部14では、大当たりが継続していることを表示しつづける(後述する「擬似大当たり継続演出」)とともに、前記所定回数の時短遊技が終了した時も保留球が0になるまでは「擬似大当たり継続演出」を継続することを意味している。なお、前述したように、保留球が0になったときの、特別図柄の変動に連動する擬似大当たり継続演出は、RAM123の前回実行変動パターン記憶部129には短時間変動(例えば図16のAの変動パターン信号2の演出パターンb)が記憶されているので、例えば図16(B)の変動パターン番号2のパターンb前短演出が行われる。このパターンb前短演出は、大当たり遊技/確変ループ遊技が終了したことを遊技者に報知する擬似大当たり継続演出の終了演出である。
図22を参照して、図20及び図21で説明した主制御部110の大当たり遊技や普通電動役物の開放延長機能に関するCPU111の制御コマンドを受信した副制御部120のCPU121の演出実行切換制御処理を説明する。
まず、前記通常遊技中は、演出実行記憶部130に第1の演出である「魚釣り演出」データをセットしている(ST61)。次に主制御部110から大当たり継続情報を受信したか否かを判断する(ST62)。受信したときは、大当たり遊技継続回数記憶部131に継続回数1を加算した後、ST64の処理に進む。一方、受信しないとき(ST62でNO)は、ST64へ進む。ST64では主制御部から大当たりリセット情報を受信したか否かを判断する。受信したとき(ST64でYES)は、大当たり遊技継続回数記憶部131に継続回数をリセット(ST65)した後、ST67に進む。他方、ST64でNOのときは、ST67へ進む。
ST67は、主制御部から普通電動役物の開放延長機能作動情報を受信したか否かを判断する。受信した場合(ST67でYES)は、演出実行記憶部130に後述する第2の演出である「札束演出」のデータをセットした後、ST69に進む。一方、受信しないとき(ST67でNO)は、ST69に進む。ST69は、主制御部から普通電動役物(開閉板23)の開放延長機能終了情報を受信したか否かを判断する。受信した場合(ST69でYES)は、ST70で保留球数は0か否かを判断し、保留球数が0である場合(ST70がYES)は、ST61に戻って、「魚釣り演出」を液晶表示部で実行する。他方、ST70がNOの場合は、演出実行記憶部に第2の演出である「札束」演出のデータをセット(ST71)した後、ST62へ戻る。また、ST69でNOの場合は、ST62へ戻る。
前記処理は要するに、前記通常遊技中は「魚釣り演出」を実行し、大当りを契機に、大当たり遊技終了後、普通電動役物開放延長作動遊技(ほとんどの場合は確変)に移行し、大当たり遊技/確変遊技をループするが、前記ループ中は擬似大当たり継続演出である「札束演出」を実行する。そして、前記通常大当たりに当選したことを契機に、前記時短遊技に移行するが、そこでも「札束演出」がそのまま継続され、前記時短中に大当たりに当選しなかった場合は、保留数0になるまで「札束演出」を実行し、保留数が0になる変動で擬似大当たり継続終了演出を実行し、次の遊技からは前記通常状態の「魚釣り演出」を実行する。
次に図23を参照して、大当たり遊技/確変遊技(特別図柄の当選確率が高確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)ループから時短遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)を経て、前記通常遊技に戻るまでに、液晶表示部14で実行される擬似大当たり継続演出について説明する。図(a)は前記通常状態(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が非作動)で魚を釣り上げ、中央のスクロールラインに「当」の文字が停止し、大当たりを遊技者に報知する。
次に大当たり遊技に突入する(b)。前述したように、大当たり遊技は2ラウンドで2カウントラウンド間インターバル0.5秒である上に、前記可変役物74の開翼時には、前記可動誘導部材73も起立状態になり(図4参照)、遊技球の大入賞口22への入賞を促進するために、概ね大当たり遊技消化時間は5秒から8秒程度という短時間で終了する。これらは実機の検証の結果に基づいて、各構成要素が制御されている結果生じる効果である。この大当たり遊技中では前記通常遊技状態とは、異なる演出に切換る。液晶表示部14では札束が画面奥から遊技者の方向に押し寄せてくる札束演出が実行されるとともに、大当たり1連続の文字が表示される。
当該大当たりが確変大当たりとすると、大当たり遊技終了後、確変遊技に移行する。このときの液晶表示部14での演出制御は図16のテーブルに従って実行される。(a)の大当たり当選時には、保留球数が0でない場合がほとんどであるのに加え、大当たりラウンド中(特にラウンド間インターバル時、大当たり遊技終了時)にも始動入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、当該確変時には、保留球が存在する可能性が高い。よって、図23(c)〜(f)の演出は、ハズレ時は図16(A)のテーブルから選択される。すなわち、大当たり遊技中と同様の札束演出が実行される。
もし、大当たり終了時点で保留球が0のときや、確変遊技の途中で遊技者が意図的に遊技球の発射を停止した結果保留球が0になったときは、次に始動入賞口に遊技球が入賞したときは、当該遊技がハズレの時は図16(B)の例えばパターンb前長から演出を選択する。その演出は図24(O)に示すような確変遊技開始演出(擬似大当たり継続開始演出)である。
大当たり遊技時に保留球がある前記大当たり遊技から確変遊技に移行するときの演出について説明する。図23(c)は大当たり遊技が終了し、確変遊技に移行した状態である。引続き前記札束演出が継続する。次に(d)では確変遊技中にまだ大当たりに当選していない状態で、普通図柄の演出表示図柄である左右のスクロール図柄が同図柄で停止した状態を示している。つまり、普通図柄が当選し、始動入賞口18が開放した状態である。引続き札束演出が継続する。
(e)は始動保留球に基づいて、特別図柄が変動中に液晶表示部の中央スクロールラインの特別図柄用演出図柄が変動している状態である。特別図柄の変動停止と連動して、前記特別図柄用演出図柄も停止する。そのとき「当」図柄が停止すれば大当たりであり、「×」で停止すればハズレである。依然札束演出が継続される。次に(f)では、特別図柄用演出図柄が「当」図柄で停止したので、大当たり遊技に当選である。引続き札束演出が継続する。
(g)は大当たり遊技実行中である。可変役物74が開翼し、大入賞口22が開口するとともに可動誘導部材73も稼動し起立状態になる。大当たり遊技中も札束演出が継続する。大当たりの継続回数も更新される。以下、前記通常大当たりに当選するまでは、上記の演出の繰り返しである。
(h)は80回目の大当たりで通常大当たりに当選して大当たり遊技が実行されている演出画像である。しかし容易には外見では通常大当たりに当選したことは遊技者には分からず、札束演出が継続する。
図24(i)〜(k)は時短遊技(特別図柄の当選確率が低確率かつ普通電動役物の開放延長機能が作動中)である。しかし、液晶表示部14では引続き「札束演出」が継続され、基本的に前記確変中か前記時短中かは遊技者には判別できない。(i)は両サイドの普通図柄用演出図柄がスクロールし変動中である。(j)では前記変動図柄図柄が同じ数字で停止し、普通図柄に当選した状態である。普通図柄の保留記憶の消化を契機として、始動入賞口の開閉板23が開閉パターンを実行する。引続き札束演出が継続する。(k)は特別図柄始動保留に基づいて、特別図柄の変動と連動して特別図柄用演出図柄が変動している状態である。引続き札束演出が継続する。(l)は特別図柄の変動停止と連動して特別図柄用演出図柄が停止し、「×」図柄で、ハズレを報知している状態である。引続き札束演出が継続する。
次に(m)の状態について説明する。前記時短遊技中に大当たりに当選せず、時短回数を完全に消化すると、普通電動役物の開放延長機能の作動が停止する。さらに時短遊技終了後、通常遊技で保留球数が0になることを条件に擬似大当たり継続演出である札束演出が終了するがこのときは、例えば図16(B)の変動パターン番号2のパターンb前短演出が実行される。これは20秒間の擬似大当たり継続終了演出で、擬似大当たり遊技が終了したことを報知するとともに、大当たりの継続回数表示も終了する。その後(n)で、札束演出から通常遊技状態の魚釣り演出に切換わる。また、前記時短遊技終了後、保留球数が0になるまでに特別図柄で大当たりした場合は、その時点まで保持されている大当たり遊技継続回数記憶部131の継続回数データの記憶を更新し、液晶表示部14への大当たり遊技継続回数表示が更新される。なお、前記札束演出を行う際には、遊技の消化速度をより向上するために、すべての特別図柄は短時間変動で、前記擬似大当たり継続開始演出並びに擬似大当たり継続終了演出を行わなくても良いし、短時間変動で前記擬似大当たり継続開始演出並びに擬似大当たり継続終了演出を実行しても良い。
また、なお、本パチンコ遊技機では、特別図柄が確変(高確)時で、普通図柄が非時短遊技(図6では通常時(低確時)のスペック)になりうることが有っても良い。即ち、例えば、特別図柄が確変時における時短(前記役物開放態様延長手段作動)回数が、特別図柄10回転に制限制御されているとき、特別図柄10回転以内に、大当たり抽選に当選しなければ、以降は確変非時短(前記役物開放態様延長手段非作動)状態になり、演出も擬似大当たり演出(札束演出)から魚釣り演出に切換る。なお、前記擬似大当たり継続演出(札束演出)から通常演出(魚釣り演出)に切換る時期は、前記特別図柄が10回目の変動を停止した直後でも良いし、保留球が無くなる変動停止時でも良い。基本的に本パチンコ遊技機では、大当たり確率が高確率であるか低確率であるかを積極的に報知しないので、このような遊技性にすることにより、遊技者に低確率に落ちたと考えて遊技を止めるか、それとも高確率のままと考えて遊技を続行するかの選択を付与することができるという効果が生じるとともに、実際は高確率から低確率に転落していても、高確率状態が継続しているのではないかとの期待を遊技者に与え、遊技を続行することもあるので、本パチンコ遊技機の稼働率向上に寄与するという効果も生じる。
次に、図28を参照して、前記擬似連続大当たり継続演出中に再生される音楽制御について説明する。まず、例えば副制御部120(CPU121)から遊技状態情報を受信したのを受けて(ST81)、大当たり遊技中か否かを判断する(ST82)。大当たり遊技中でないときは(ST82でNO)、始動入賞口18の開閉板23の前記開放延長機能が作動中(前記時短遊技中)か否かを判断する(ST83)。開放延長機能が非作動である(ST83でNO)と判断したときは、大当たりとなる演出図柄が変動後確定表示か否かを判断、すなわち前記通常遊技状態で、大当たりが演出図柄で確定表示されたか否かを判断する(ST84)。次に通常遊技中のときは(ST84でNO)、保留球記憶数が0となる特別図柄変動終了直後か否かを判断する(ST85)。ここでYESのとき、すなわち例えば前記大当たり/確変遊技のループから転落して、時短遊技でも大当たりをせず、通常遊技に戻り、保留球をすべて消化してしまったとき、もしくは、それ以外の通常遊技中のときで、保留球を全て消化してしまったときは、ST86に移行する。
次にST86で、前記擬似大当たり継続演出有無記憶部173は「1」か否かを判断する。つまり、例えば前記大当たり/確変遊技のループから転落して、時短遊技でも大当たりをせず、通常遊技に戻り、保留球をすべて消化してしまったときは、ST86でYESなので、ST87へ移行し、擬似大当たり継続演出有無記憶部を「0」にセット、即ち、通常遊技用音楽データを再生中音楽一時記憶部174に記憶した後、ST81に戻る。なお、ここでは、いわゆる初当たりが確変大当たりでないときは、時短遊技に突入し、当該時短遊技時に大当たりせず、通常状態に戻り、保留球を全て消化してしまったケースも生じうる。一方、ST86でNOのとき、つまり、前記以外の通常遊技中のときで、保留球を全て消化してしまったときは、擬似大当たり継続演出有無記憶部には「0」がセット済なので、ST81に戻る。
一方、ST82でYESと判断したとき、ST83でYESと判断したとき、ST84でYESと判断したときは、ST90へ移行する。このとき、ST82及びST83は、すでに擬似大当たり継続演出実行中(特別音楽再生中)なので、ST90でNOの判断となり、ST81へ戻る。また、ST84でYESと判断したときにおいて、いわゆる初当たりのときは、ST90でYESとなるので、ST91で、擬似大当たり継続演出有無記憶部173に「1」をセットした後、ST92で特別音楽データを再生中音楽一時記憶部174に記憶した後、ST81に戻る。一方、ST84でYESと判断したときにおいて、いわゆる連荘中であるときは、すでに擬似大当たり継続演出実行中(特別音楽再生中)、すなわち擬似大当たり継続演出有無記憶部に「1」をセット済なので、ST90でNOと判断し、ST81に戻る。
また、ST85でNOと判断したときは、ST89へ移行し、例えば前記大当たり/確変遊技のループから転落して、時短遊技でも大当たりをせず、通常遊技に戻り、保留球を消化中のとき(ST89でYES)は、擬似大当たり継続演出有無記憶部は「1」がセットされているので、ST90でNOと判断し、ST81に戻る。一方、ST89でNOと判断したときは、前記を除く通常遊技中において、保留球を消化中のときになるので、擬似大当たり継続演出有無記憶部は「0」がセットされているおり、ST86でNOと判断し、ST81へ戻る。なお、ST81は、主制御部から直接遊技状態情報を受信しても良い。
次に上記とは別の遊技盤を用いた実施例について図29を参照して説明する。大部分は図1と同じなので、異なる点を中心に説明する。まず、前記可変役物装置72の上方に第2始動入賞口90が設置されている。この第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、大当たり抽選の結果を第2特別図柄表示部87に第2特別図柄が所定時間変動後、表示する。前記第2特別図柄が変動中に、前記第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、保留球数を第2特別図柄保留表示部87にランプの点灯により表示する。なお、保留球の消化は、第1特別図柄、第2特別図柄を問わず、先に入賞した順に消化されても良いし、どちらかの特別図柄を優先的に消化してもよいし、それぞれの特別図柄が独立して消化されても良い。
例えば、普通電動役物に係る始動入賞口(第1始動入賞口)97に遊技球が入賞したことを条件に、変動する第1始動口に係る特別図柄を優先的に消化する制御を実施することにより、大当たり/確変遊技のループ中は、特別図柄の抽選を効率良く高速消化させることが可能となる。これに加え、遊技球を発射していると、普通電動役物に係らない始動入賞口(第2始動入賞口)90にも遊技球が入賞するので、第2始動口に係る特別図柄に保留を残すことができる。従って、仮に第1始動口に係る特別図柄の保留が一時的に無くなった場合においても、第2始動口に係る特別図柄の保留を消化する制御を行うことで、確変遊技中の特別図柄変動の「途切れ」頻度を更に減少させることが可能となる。
また、液晶表示部14の前部の飾り役物に囲まれた空間部に、クルーン役物91が設置されている。飾り役物の左右側部85L,85Rには、遊技盤面の遊技球を前記クルーン役物に誘導する誘導部(図示せず)へ繋がる開口部(図示せず)がある。クルーン役物91に誘導された遊技球は、クルーン役物上を回転して、最終的に、3つの孔(92、93、94)のいずれかに落下する。その中でも、落下孔93に落下した遊技球のみ、開口部95から遊技盤に放出後、前記第2始動入賞口90に入賞する可能性が高い。一方、他の落下孔92、94に落下した遊技球は、それぞれ、開口部94、96から遊技盤面に放出され、前記第2の始動入賞口に入賞することはない。逆に言えば、第2の始動入賞口90に遊技球が入賞する可能性が有るのは、遊技球が前記クルーン役物91の落下孔93に落下後、開口部95から遊技盤に放出されるときのみである。一方、遊技球が前記クルーン役物91の落下孔92、94に落下後、それぞれ開口部94、96から遊技盤に放出されたときに、前記可動誘導部材73が作動中のときは、前記遊技球が、前記可変役物入賞装置72が設置されている方向へ誘導されるようにしても良い。
第1始動入賞口97もしくは第2始動入賞口90に入賞し、大当たり遊技に抽選して、大当たり遊技が始まると、前記擬似大当たり継続演出及び当該演出用の音楽の発生が同期して開始される。このときは、第1始動入賞口は、開閉板の23の開放延長機能が作動するので、第1始動入賞口97のほうが第2の始動入賞口90よりも圧倒的に遊技球が入賞しやすい。大当たり抽選で通常大当たりを引いたときには、回数制限のある時短遊技に突入する。時短遊技中も前記擬似継続演出が継続する。前記時短遊技中に大当たりしない場合は、通常遊技に転落するが、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球がなくなり、当該変動が終了した時点で、前記擬似大当たり継続演出及び当該演出用音楽再生が終了し、通常演出及び当該演出用音楽再生に戻る。例え、時短遊技経過後、通常遊技に転落しても、保留球が有るときは、特別図柄は前記短時間変動なので、大当たり遊技が継続しているかのような感覚を視覚的にも聴覚的にも遊技者に与えることができる。
また、前記第2始動入賞口90は、ほとんど入賞しないゲージ構成であるときは、前記第2始動入賞口に対応する第2特別図柄は、保留球は、ほとんど溜まらないが、例えば、第1特別図柄の保留球消化を優先して行えば、前記第2始動入賞口に保留球が1個ある状態で、第1特別図柄の保留球がなくなるときは、当該変動がハズレで終了するまで、前記短時間変動(図16参照)が継続するので、前記擬似大当たり継続演出及び当該演出用音楽再生を継続することにより、大当たり遊技が継続しているような感覚を視覚的にも聴覚的にも遊技者に与えることが出来る。よって、いずれか一方の特別図柄の保留球がなくなり、当該変動がハズレで終了するまで、前記擬似継続演出及び当該演出用音楽再生を継続することにしても良い。
図30に本実施例の電気制御ブロック図を示す。図8と異なる点は、入力部30に第2始動口センサ34が追加された点と、出力部60に第2特別図柄表示部86、第2特別図柄保留表示部87が追加された点である。
なお、特別図柄が2種類ある本実施例の他の制御は、保留球が各特別図柄に4個割り当てられ、計8個となること以外は基本的に、特別図柄が1種類の場合と同様であり、図6〜図7、図9〜図28を準用するものとする。
また、本発明の可動誘導部材73であるが、図25のように可変役物入賞装置72が非作動のときは、遊技盤に埋没しており(a、b)、可変役物入賞装置72が作動中には、遊技盤から突出する(c、d)ようなタイプや、図26に示すように、可変役物入賞装置72が非作動のときは、格納部材85に隠れており(a、b)、可変役物入賞装置72が作動中には、可変役物に連接するように伸張する(c、d)ようなタイプでも良い。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。