以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[遊技機の構成]
本実施形態における遊技機の概観について図1から図4を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1から図3に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、基板ユニット400、遊技価値を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、図3に示すように、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、図1に示すように、開口11aが形成されている。また、この開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア11が閉鎖された状態で、後述する遊技盤14の前面に対面するように配設されている。特に、この保護ガラス19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤14の前面領域16(以降、遊技領域外16と称する)に対面するように配設されてもよい。
また、ガラスドア11は、その開口11aの下方に、コントロールパネル80が配設されている。このコントロールパネル80には、遊技球の貸し出し用操作部82、メニュー画面表示、メニュー選択、決定、取り消しなどのメニュー操作部84、遊技の進行に関する操作などのゲーム操作部88などが含まれている。尚、このゲーム操作部88などは、遊技者によって操作可能な操作手段の一例である。
上述した皿ユニット21は、図3に示すように、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21には、図1に示すように、その上方に上皿20が設けられている。また、上皿20の下方には下皿22が設けられている。上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。また、上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、後述する球払出ユニット500に貯留されている遊技球が排出されることとなる。
上述した発射装置130は、図3に示すように、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、図1に示すように、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されている。発射ハンドル26は、回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)、球送りソレノイド(図示せず)などが設けられている。尚、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能なパチンコ遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、このパチンコ遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、この発射ハンドル26の周縁には、タッチセンサ(図示せず)、発射停止スイッチ(図示せず)などが設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。また、発射ハンドル26が回動操作されている場合であっても、この発射停止スイッチが操作されたときには、発射装置130によって遊技球が発射されない。
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
上述した遊技盤14は、図3に示すように、ガラスドア11における保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。この遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。つまり、遊技盤14は、透光性部材により一部又は全部が後方を視認可能に形成されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、図1に示すように、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の障害釘(図示せず)が設けられている。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。
また、この遊技盤14の前面中央には、図1及び図4に示すように、前方に向かって凸形状である屋根部材58a、ステージ部材58bが設けられている。このような屋根部材58a、ステージ部材58bは、遊技球の転動に影響を与えることとなる。尚、屋根部材58aとステージ部材58bとの間には、詳しく後述するが、遊技球の流下しない非流下領域58cが設けられることとなる。
この遊技盤14の前面中央には、始動口44、シャッタ40などが設けられている。この始動口44に遊技球が入球したことを条件として、識別情報の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この識別情報の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態、所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ容易な開放状態となることがある。また、このような遊技盤14においては、各種の役物が取り付け可能となっている。
上述したように、ガラスドア11、遊技盤14、皿ユニット21、発射装置130が配設されたベースドア13は、図3に示すように、木枠12に軸着されている。ベースドア13の中央には開口13aが形成されている。このため、ベースドア13の後方に配設される液晶表示装置32の表示領域32aが、透過性を有する遊技盤14、保護ガラス19を介して、前方から視認可能となる。また、このベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の中央には、図4に示すように、可変表示手段としての特別図柄表示装置33が背面側から配設されている。この特別図柄表示装置33は、7セグ表示が可能な表示装置であり、特別図柄ゲームにおいて特別図柄としての識別情報の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置33における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄としての識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“3”、“7”の数字、“−”の絵柄を用いる。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置33において、識別情報の導出表示が行われ、導出表示された識別情報が特定の表示態様(例えば、“3”、“7”のいずれかが導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行することとなる。また、導出表示された識別情報が非特定の表示態様(例えば、“−”が導出表示される態様、所謂「はずれ態様」)になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。
また、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様(例えば、“7”が導出表示される態様、所謂「確変大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態(高確率遊技状態、確率向上遊技状態)に移行することとなる。一方、導出表示された識別情報が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様ではない非特別の表示態様(例えば、“3”が導出表示される態様、所謂「普通大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、遊技者に相対的に不利な通常遊技状態に移行することとなる。
上述したような確変状態では、通常遊技状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。尚、導出表示された識別情報が特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する遊技状態を、確変大当り遊技状態と称する。また、導出表示された識別情報が非特別の表示態様となった場合に大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する遊技状態を、普通大当り遊技状態と称する。
また、大当り遊技状態となった後に、確変状態となる特別大当りにおいては、大当り遊技状態中におけるラウンド制御の上限ラウンド数が15ラウンドとなる。一方、大当り遊技状態となった後に、確変状態とならない普通大当りにおいては、大当り遊技状態中におけるラウンド制御の上限ラウンド数が2ラウンドとなる。
上述した液晶表示装置32は、ベースドア13に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、開口13aを介して、遊技盤14の後方(背面側)に配設されることとなる。また、液晶表示装置32は、表示領域32aが開口13aを介して遊技盤14の全部又は一部と背面側から奥行き方向に重なるように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、詳しくは後述するが、特別図柄ゲームにおける特別図柄に伴う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の表示態様で表示されることとなる。つまり、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を表示する。また、言い換えると、液晶表示装置32は、遊技に関する演出画像を視認可能に表示する表示領域32aを有することとなる。また、言い換えると、液晶表示装置32は、装飾図柄の可変表示を行う。特に、詳しくは後述するが、液晶表示装置32は、所定のデモ演出画像を表示する。尚、本実施形態における液晶表示装置32は、表示手段、演出画像表示手段、デモ演出実行手段の一例に相当する。
また、この液晶表示装置32には、特別図柄表示装置33における識別情報の可変表示に合わせて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する装飾図柄が可変表示される。これら複数の図柄列において装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置33における識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“12”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行することとなる。また、特別図柄表示装置33における識別情報の可変表示の結果が確変大当り表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが、特定の組合せのうちの特別の組合せ(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”、“3”、“5”、“7”、“9”、“11”のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「確変大当り表示態様」)となり、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行し、その特定遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。液晶表示装置32には、これらの装飾図柄の他にも、背景画像、演出用の演出画像、普通図柄画像等が表示される。尚、本実施形態においては、装飾図柄を複数の図柄列で構成したが、これに限らず、例えば、装飾図柄を一列の図柄列で構成してもよい。
このように、遊技者によってパチンコ遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、ガラスドア11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤14の背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤14の前面側に透過性を有する保護ガラス19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像が、透過性を有する遊技盤14及び保護ガラス19を介して遊技者に対して視認可能となる。
このため、詳しくは後述するが、透過性を有する遊技盤14の背面に液晶表示装置32が配設され、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて各種の演出を行うことによって、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。また、従来の遊技機においては、表示領域のサイズを大きくすることによって、遊技領域のサイズが小さくなる可能性があった。また、表示領域のサイズを大きくしないで、各種の画像を表示することは、遊技者にとって視認することが煩雑となるおそれもあった。そこで、後述するような表示演出を実行することによって、液晶表示装置32における表示領域のサイズにとらわれない多種多様な演出を実行でき、興趣の向上を図ることができる。また、遊技盤14と、その遊技盤14の後方に配設される液晶表示装置32との間に隙間を設けたので、障害釘の調整を行う際などにおける衝撃が液晶表示装置32に伝導しにくく、液晶表示装置32を傷つけることを防止し、液晶表示装置32の製品寿命を永らえることができる。尚、液晶表示装置32に、役物、入賞口、球流路、リールの配置等のための穴を設けてもよい。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した木枠12は、木製の枠体であり、図3に示すように、その前方にベースドア13が軸着される。尚、本実施形態においては、木製の木枠12を用いた構成としたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、金属製、樹脂製の枠体を用いた構成としてもよい。また、この木枠12の中央には、開口12aが形成されている。この開口12aには、上述したベースドア13、液晶表示装置32、詳しく後述する基板ユニット400、球払出ユニット500などが配置される。
上述した基板ユニット400は、ベースドア13の後方に軸着されている。基板ユニット400には、パチンコ遊技機10を制御するための回路が形成された各種の基板(図示せず)などが内蔵されており、それらの基板が基板ケース(図示せず)によって覆われている。
特に、基板ユニット400には、図2に示すように、後述する副制御回路200(図5参照)に電気的に接続される設定スイッチ142及び144が設けられている。これら設定スイッチ142及び144は、パチンコ遊技機10のベースドア13などを開放状態とすることによって、操作可能となる手段である。つまり、本実施形態において、これら設定スイッチ142及び144は、遊技場の管理者等によって操作可能な操作手段であるが、操作可能な操作手段であればこれに限らず、例えば、遊技者等によって操作可能なものであってもよい。特に、本実施形態においては、設定スイッチ142の操作状態によって、電源投入時における背景データの種類が設定可能であり、設定スイッチ144の操作状態によって、所定の待機状態となってからデモ演出が実行されるまでの時間の種類が設定可能である。尚、これら設定スイッチ142及び144は、DIPスイッチ(ディップスイッチ)を用いたが、これに限らず、操作可能となるものであればよい。
上述した球払出ユニット500は、ベースドア13の後方に軸着されている。球払出ユニット500には、遊技球を貯留するための球貯留タンク(図示せず)と、球通路ケース(図示せず)とから構成され、球貯留タンクに貯留されている遊技球を、上述した払出口20a、22aへと導くこととなる。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図4を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の中央には、上述した可変表示手段としての特別図柄表示装置33が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54a及び54bが設けられている。この球通過検出器54a及び54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32aに普通図柄(図示せず)の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56aから56dが設けられている。また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された識別情報が特定の態様である場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第一の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、V・カウントセンサ102(図5参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図5参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。尚、このような大入賞口39及びシャッタ40は、遊技領域15に設けられ、遊技球を受け入れ容易な第一の状態と、遊技球を受け入れ難い第二の状態とに変化可能な可変入賞装置の一例である。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図5参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)識別情報の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。このような始動口44は、液晶表示装置32における表示領域32aと奥行き方向に重なり、遊技盤14における遊技領域15に設けられた始動領域の一例である。
また、特別図柄ゲームにおける識別情報の可変表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される、つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、識別情報の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分は保留される。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図5に示す。
パチンコ遊技機10は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものである。副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うものである。
主制御回路60は、図5に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、特定遊技状態である大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の可変表示が実行できないときに、当該可変表示を保留するが、その保留されている識別情報の可変表示回数を示すものである。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図5に示すように、特別図柄表示装置33、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
特別図柄表示装置33は、主制御回路60からの信号に応じて、特別図柄ゲームにおける特別図柄としての識別情報の可変表示を行うものである。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bに設けられている。この通過球センサ114、115は、球通過検出器54a及び54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図1に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。また、カードユニット150には、貸し出し用操作部82が接続されており、その操作に応じて、カードユニット150に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。尚、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払出す払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の駆動制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図1においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ(図示せず)などを含むランプ132の制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、表示制御手段、予告画像表示制御手段、ラウンド数表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、副制御回路200には、メニュー操作部84、ゲーム操作部88、設定スイッチ142及び144などが接続されており、その操作(操作状態)に応じて操作信号が副制御回路200に供給される。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターン(一又は複数の演出ブロック)を選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。表示制御回路250は、表示制御手段、予告画像表示制御手段、ラウンド数表示制御手段の一例に相当する。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。
また、表示制御回路250は、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等の各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている。特に、表示制御回路250には、識別情報の可変表示中に液晶表示装置32に表示させるための複数種類の背景画像データが記憶されている。言い換えると、表示制御回路250における画像データROMには、識別情報の可変表示中に液晶表示装置32に表示させるための複数種類の背景画像データが記憶されている。尚、このようなデータを記憶している表示制御回路250(画像データROM)は、背景画像データ記憶手段の一例に相当する。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データを読み出す等、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置32に表示させるための画像データを生成する。そして、表示制御回路250は、生成した画像データを一時的にフレームバッファに格納する。そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[予告選択テーブル]
上述したような構成のパチンコ遊技機10におけるプログラムROM208に記憶されている予告選択テーブルについて図6を用いて説明する。尚、以下に説明する予告選択テーブルがプログラムROM208に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムがプログラムROM208に記憶されていればよい。
プログラムROM208に記憶された予告選択テーブルは、予告演出の種類を選択するためのテーブルである。この予告選択テーブルは、図6(A)に示すように、確変大当りとなる場合に選択される確変大当り時予告選択テーブル、図6(B)に示すように、通常大当りとなる場合に選択される通常大当り時予告選択テーブル、図6(C)に示すように、リーチとなるがはずれとなる場合に選択されるはずれリーチ時予告選択テーブル、図6(D)に示すように、リーチにもならずはずれとなる場合に選択されるはずれ時予告選択テーブルとがある。これらの予告選択テーブルにおいては、予告種類と、予告振分率とが対応付けられている。
また、予告の種類には、予告なし、剣予告、ランプ予告、竜予告、大当り予告、超大当り予告などが含まれている。予告なしにおいては、予告画像としての煙画像が表示されない。また、剣画像、ランプ予告、竜予告、大当り予告、超大当り予告においては、予告画像としての煙画像が表示される。また、この予告画像としての煙画像が表示された場合には、その後に、宝箱画像や、操作促進画像としてのボタン画像が表示される。また、宝箱画像や、操作促進画像としてのボタン画像が表示された後においては、ゲーム操作部88の操作に応じて、剣画像、ランプ画像、竜画像、大当り画像、超大当り画像などの操作後画像が表示されることとなる。
具体的なテーブルとしては、確変大当りとなる場合においては、図6(A)に示すように、予告なしの予告振分率が“10%”、剣予告の予告振分率が“5%”、ランプ予告の予告振分率が“45%”、竜予告の予告振分率が“20%”、大当り予告の予告振分率が“10%”、超大当り予告の予告振分率が“10%”に設定されている。
通常大当りとなる場合においては、図6(B)に示すように、予告なしの予告振分率が“15%”、剣予告の予告振分率が“5%”、ランプ予告の予告振分率が“25%”、竜予告の予告振分率が“40%”、大当り予告の予告振分率が“15%”、超大当り予告の予告振分率が“0%”に設定されている。
リーチとなるがはずれとなる場合においては、図6(C)に示すように、予告なしの予告振分率が“40%”、剣予告の予告振分率が“25%”、ランプ予告の予告振分率が“20%”、竜予告の予告振分率が“15%”、大当り予告の予告振分率が“0%”、超大当り予告の予告振分率が“0%”に設定されている。
リーチにもならずはずれとなる場合においては、図6(D)に示すように、予告なしの予告振分率が“95%”、剣予告の予告振分率が“5%”、ランプ予告の予告振分率が“0%”、竜予告の予告振分率が“0%”、大当り予告の予告振分率が“0%”、超大当り予告の予告振分率が“0%”に設定されている。
このような予告選択テーブルが参照されることによって、予告演出、操作促進画像の表示などを行うか否かの選択、操作後画像の種類を選択が行われることとなる。特に、図6に示すように、はずれ時予告選択テーブルにおいては、予告なし、剣予告のうちいずれかが選択され、それ以外のテーブルにおいては、ランプ予告などが選択可能であるため、ランプ予告、竜予告、大当り予告、超大当り予告が実行されることによって、リーチに発展することが確定することとなる。また、はずれ時予告選択テーブル、はずれリーチ時予告選択テーブルにおいては、予告なし、剣予告、ランプ予告、竜予告のうちいずれかが選択され、それ以外のテーブルにおいては、大当り予告などが選択可能であるため、大当り予告、超大当り予告が実行されることによって、大当りとなることが確定することとなる。また、はずれ時予告選択テーブル、はずれリーチ時予告選択テーブル、通常大当り時予告選択テーブルにおいては、予告なし、剣予告、ランプ予告、竜予告、大当り予告のうちいずれかが選択され、確変大当り時予告選択テーブルにおいては、超大当り予告などが選択可能であるため、超大当り予告が実行されることによって、特別大当りとなることが確定することとなる。
[画像演出についての説明]
上述したような構成のパチンコ遊技機10において実行される画像演出について図7から図9を用いて説明する。尚、図7から図9は、遊技盤14と、液晶表示装置32との関係を示す説明図である。
上述したように、遊技盤14は、図7に示すように、遊技領域15を有する。この遊技領域15は、遊技球が転動(流下)可能な領域である。また、遊技盤14には、始動口44が設けられている。この始動口44は、上方に向かって開放されており、上方などから流下されてきた遊技球を受け入れ可能なものである。また、遊技盤14には、屋根部材58aと、ステージ部材58bとが形成されている。これら屋根部材58aの側端と、ステージ部材58bの側端との間には、それぞれ障害釘などが設けられており、屋根部材58aと、ステージ部材58bとの間には、遊技球が流下しない非流下領域58c(図1及び図4参照)が設けられることとなる。この非流下領域58cは、遊技領域15に囲まれている。
このような遊技盤14と奥行き方向には液晶表示装置32が重ねられて配設されている。また、言い換えると、この液晶表示装置32における表示領域32aは、遊技領域15と重ねられている。
液晶表示装置32における表示領域32aには、上述した始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bが含まれている。この予告表示領域32bには、図8(A)に示すように、予告画像としての煙画像が表示される。また、このような煙画像が表示されるタイミングは、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前である。また、予告表示領域32bに煙画像が表示された後には、図8(B)に示すように、第一の表示領域32cに宝箱画像や操作ボタン画像などが表示される。尚、この操作ボタン画像は、ゲーム操作部88による操作を促す操作促進画像である。これら宝箱画像や操作促進画像が表示された後に、ゲーム操作部88による操作が行われた場合には、図8(C)に示すように、剣画像などの操作後画像が第一の表示領域32cに表示される。尚、宝箱画像、操作ボタン画像、剣画像などが表示されるタイミングも、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前である。
尚、本実施形態においては、図8(A)に示すように、予告画像としての煙画像が予告表示領域32bに表示された後に、図8(B)及び図8(C)に示すように、宝箱画像、操作ボタン画像、剣画像などが、第一の表示領域32cに表示されたが、これに限らず、例えば、図8(D)及び図8(E)に示すように、宝箱画像、操作ボタン画像、剣画像が、予告表示領域32bに表示されてもよい。この場合において、宝箱画像、剣画像は、予告画像として表示される。また、操作ボタン画像は、上述したように、操作促進画像である。つまり、ボタン画像などの操作促進画像が予告表示領域32bに表示させた後に、ゲーム操作部88による操作が行われた場合には、剣画像などの予告画像が予告表示領域32bに表示される。
この場合においては、操作手段による操作を促す操作促進画像を予告表示領域に表示させた後に、操作手段による操作が行われた場合には、選択された予告画像を予告表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって予告表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、液晶表示装置32における表示領域32aには、上述した非流下領域58cと奥行き方向に重なる第一の表示領域32cと、遊技球が流下する遊技領域15と奥行き方向に重なる第二の表示領域32dとが含まれている。このような第一の表示領域32cや、第二の表示領域32dには、ラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像(例えば、「ラウンド1」という画像)が表示される。このようなラウンド制御実行回数画像は、大入賞口39を開放するシャッタ40が開放状態(第一の状態)となった場合には、図9(A)に示すように、第一の表示領域32cに表示され、その後、第一の表示領域32cから第二の表示領域32dに移動表示され、図9(B)に示すように、第二の表示領域32dにラウンド制御実行回数画像の表示が変更される。
[表示画面の説明]
また、上述した構成によって実行される特別図柄ゲームに関する表示画面について図10から図14を用いて説明する。
[特別図柄ゲームの説明]
特別図柄表示装置33においては、図4に示すように、特別図柄としての識別情報が可変表示される。具体的には、識別情報の導出表示がされている場合において、所定の可変表示開始条件が成立したときには、識別情報の可変表示が実行される。そして、停止表示され、その導出表示された識別情報が、非特定の表示態様(例えば、“3”、“7”などにならない態様、“−”)となったことを条件に、大当り遊技状態に移行せず、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持され、特定の表示態様(例えば、“3”、“7”など)となったことを条件に、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、特別図柄表示装置33における特別図柄を装飾するための複数列の装飾図柄の可変表示が行われる。具体的には、特別図柄が導出表示されている場合には、図10(A)に示すように、装飾図柄も導出表示されている。そして、上述した所定の可変表示開始条件が成立したときには、特別図柄と同じように、図10(B)に示すように、装飾図柄の可変表示も実行される。そして、特別図柄が導出表示され前に、図10(C)に示すように、左列に装飾図柄が停止表示され、その後、右列に装飾図柄が停止表示される。そして、特別図柄が導出表示されるタイミングで、中列の装飾図柄が停止表示され、装飾図柄が導出表示されることとなる。
また、導出表示される装飾図柄は、導出表示される特別図柄と関連性を有する。具体的には、特別図柄が“−”である場合には、装飾図柄は、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となり、特別図柄が“3”、“7”である場合には、装飾図柄は、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となる。つまり、全ての列が停止表示され、その導出表示された複数列の装飾図柄が、図10(D)に示すように、非特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃わない態様)となると、特別図柄が“−”として導出表示され、通常遊技状態等、現在の遊技状態が維持される。一方、複数列の装飾図柄が、図11(A)に示すように、特定の表示態様(例えば、同一図柄が3個揃った態様)となると、特別図柄が“3”、“7”として導出表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行されることとなる。
そして、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には、図11(B)に示すように、大当りとなった旨の画像や、上限ラウンド数を示す画像などが表示され、大当り遊技状態に移行される。尚、本実施形態においては、識別情報の可変表示の結果が特別の表示態様となった場合には、特別大当りとなり、上限ラウンド数が15ラウンドとなる。一方、識別情報の可変表示の結果が、特定の表示態様のうち、非特別の表示態様となった場合には、通常大当りとなり、上限ラウンド数が2ラウンドとなる。
そして、大当り遊技状態中においては、上述したように、シャッタ40が開放状態、閉鎖状態に制御されるラウンド制御がされるが、シャッタ40が開放状態に制御されたときには、図11(C)に示すように、実行しているラウンド数を示す画像(ラウンド制御実行回数画像)が、液晶表示装置32の表示領域32aの略中央に表示される。この画像が表示される領域は、上述したように、遊技盤14における遊技領域15に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域58cと奥行き方向に重なる第一の表示領域32cである。
また、その後、所定の時間が経過したときには、第一の表示領域32cに表示されていたラウンド制御実行回数画像が、移動表示され、図11(D)に示すような領域に表示される。このラウンド制御実行回数画像が移動表示された領域は、上述したように、遊技球が流下する遊技領域15と奥行き方向に重なる第二の表示領域32dである。
従って、可変入賞装置が第一の状態となったときには、表示領域のうち第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、遊技者に対して、ラウンド制御実行回数画像を明確に認識させることができるとともに、可変入賞装置が第一の状態となった後には、表示領域のうち第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を抑制することができる。また、第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されているので、ラウンド制御実行回数がわからなくなってしまうこともない。
また、第一の表示領域は、遊技領域に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域と奥行き方向に重なる領域であり、第二の表示領域は、遊技球が流下する流下領域と奥行き方向に重なる領域であるため、可変入賞装置が第一の状態となったときには、遊技球が流下しない表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示された後に、遊技球が流下する表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されることとなり、ラウンド制御実行回数画像の表示を、遊技球の流下によって妨害させることがなく、より明確に認識させることができるとともに、ラウンド制御実行回数画像が第二の表示領域へ表示が変更された後は、遊技者の注視する第一の表示領域における大当り遊技状態中であることに対する演出画像の演出効果の低減を抑制できる。
更には、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、ラウンド制御実行回数画像をスムーズに第二の表示領域に表示させることができ、違和感ない表示態様によって、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を更に抑制することができる。また、第二の表示領域へ移動表示された後におけるラウンド制御実行回数画像の表示位置を容易に視認することができる。
また、識別情報の可変表示が行われている最中には、図12に示すように、予告画像が表示されることがある。この予告画像は、大当り遊技状態に移行する期待感を高揚させるためのものである。
具体的には、識別情報の可変表示が開始され、所定時間が経過したときに、図12(A)に示すように、始動口44から上方に向かって煙がたち、図12(B)に示すように、宝箱画像や操作ボタンを示す画像(ボタン画像)などが表示される。また、この操作ボタンを示すボタン画像は、ゲーム操作部88の操作を促すための画像(操作促進画像)として表示される。そして、このような操作促進画像が表示された後に、ゲーム操作部88の操作が行われたときには、図12(C)に示すように、剣画像が表示されることがあり、図12(D)に示すように、ランプ画像が表示されることもある。この予告画像としての煙画像は、液晶表示装置32における表示領域32aのうち、始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32b(図8参照)に表示される。また、操作促進画像が表示された後に、ゲーム操作部88の操作が行われたときには、剣画像、ランプ画像などの操作後画像が第一の表示領域32cに表示されることとなる。更には、操作促進画像が表示された後に、ゲーム操作部88の操作が行われたときには、剣画像、ランプ画像などの複数種類の操作後画像からいずれかが選択され、その選択された操作後画像が第一の表示領域32cに表示されることとなる。
このように、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、表示領域のうち、始動領域の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域に所定の予告画像を表示させるので、始動領域の遊技球の通過を注視させながら、予告画像の見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、予告画像を予告表示領域に表示させた後に、遊技者による操作を促す操作促進画像を所定の表示領域に表示させ、その後に、操作が行われた場合には、操作後画像を所定の表示領域に表示させるので、遊技者に対する操作を促し、操作に応じて予告画像を操作後画像に変更させることによって、予告画像、操作後画像の表示による演出効果を更に向上させることができ、遊技に対する遊技意欲を高めることができる。
更には、操作促進画像を表示させた後に、操作手段による操作が行われた場合には、複数種類の操作後画像からいずれかから選択された操作後画像を所定の表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって操作後画像の表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、液晶表示装置32における表示領域32a上では、上述したような装飾図柄や、ラウンド数を示す画像、予告画像の他にも、図13(B)及び図13(C)に示すように、背景画像が表示されることがある。これら背景画像には、例えば、図13(B)に示すように、山を冒険するような山背景画像や、図13(C)に示すように、川を冒険するような川背景画像などがある。
これら複数種類の背景画像は、所定の条件によって表示される種類が変更されることがある。特に、電源投入時においては、図13(A)に示すように、初期設定が行われることとなるが、上述した設定スイッチ142の設定状態に基づいて、図13(B)に示すように、山背景画像が表示されたり、図13(C)に示すように、川背景画像が表示されたりする。また、このように表示される背景画像は、詳しくは後述するが、スーパーリーチとなった後に変更されることとなる。
このように、電源の投入に関連して検出される操作手段の操作状態に基づいて、複数種類の背景画像データからいずれかを選択し、その背景画像データに基づく背景画像を表示させる制御を行うので、例えば、遊技場に複数の遊技機が並設されている場合においては、電源投入後であっても、異なる種類の背景画像が表示されることがある。このため、遊技場の管理者等にとっては、複数種類の背景画像が表示されることとなり、例えば、遊技場のディスプレイ効果、遊技場のサービス報知効果などを向上させることによって、背景画像の表示演出効果を向上させることができる。
また、電源が投入され、初期化が終了した後に、図13(B)や図13(C)に示すような画像が表示され、所定の待機状態となる。そして、所定の待機状態となってから、識別情報の可変表示が行われずに所定の時間が経過した場合には、図13(D)に示すように、タイトル等を含むデモ演出画像が表示される。特に、設定スイッチ144の設定状態によって、所定の待機状態となってからデモ演出画像が表示されるまでの時間(デモ演出開始時間)が変更可能である。本実施形態においては、設定スイッチ144の設定状態に基づいて、デモ演出開始時間が2分30秒と3分とで切替が可能となる。
このように、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことが検出されてから、複数種類のデモ演出開始時間のうちから設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、所定のデモ演出を実行するので、遊技機によってはデモ演出開始時間が異なるように設定可能であり、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
また、電源が投入されたことに基づいて行われる所定の初期設定が終了したことを条件に、所定の待機状態となったことを検出するので、例えば、複数の遊技機に同時に電源が投入され、電源投入後に識別情報の可変表示が行われていない遊技機が複数あった場合であっても、異なるデモ演出開始時間に設定されていることによって、一斉には所定のデモ演出が実行されないことがある。このため、誰にも遊技されていない遊技機であることを容易に認識させないことにより遊技者に敬遠されることを抑制できるので、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
更には、電源が供給されなくなる電断状態となった後、バックアップ復帰する場合には、図14(A)に示すような画面が表示される。電断状態となる以前に所定の待機状態であった場合には、図14(A)に示すように、待機状態中である旨が表示される。そして、初期設定時と同じように、バックアップ復帰が終了した後には、図14(B)や図14(C)に示すように、所定の待機状態となる。そして、所定の待機状態となってから、識別情報の可変表示が行われずに所定の時間が経過した場合には、図14(D)に示すように、タイトル等を含むデモ演出画像が表示される。この場合においても、設定スイッチ144の設定状態によって、デモ演出開始時間が変更可能である。
このように、電源が遮断されたときに、電源が遮断される前の記憶状態を、電源遮断時においても保持可能であり、保持されている記憶状態に基づいて遊技を再開させる場合において、電源が遮断される前の状態が所定の待機状態であったときには、所定の待機状態となったことを検出する、つまり、例えば、識別情報の可変表示中や大当り遊技状態において電源が遮断された場合等、電源遮断前の状態が所定の待機状態以外の場合には、所定の待機状態であることを検出しないので、処理効率が向上する。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図15から図18、図20から図38に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図18)の状態遷移について図19を用いて説明する。
[メイン処理]
最初に、図15に示すように、バックアップ復帰条件を満たしたか否かを判断する(ステップS10)。この処理において、メインCPU66は、バックアップ復帰条件を満たした場合には、ステップS13に処理を移し、バックアップ復帰条件を満たしていない場合には、ステップS11に処理を移す。尚、このバックアップ復帰条件とは、後述する電断検知フラグがオンである、つまり、電断の発生により、後述するステップS61からステップS64の実行が終了し、各種のデータや状態などのバックアップが取れていることが条件となる。
ステップS13においては、メインCPU66は、バックアップ復帰処理を実行し、電断発生前のアドレスへジャンプすることとなる。つまり、メインCPU66は、所定の復帰条件が成立したときに、後述するメイン電断割込処理(図17参照)によって保持されている記憶状態に基づいて、遊技を再開させることとなる。尚、本実施形態においては、ステップS13を実行するメインCPU66は、初期設定手段の一例に相当する。尚、バックアップ復帰処理において、メインCPU66は、電断復帰コマンドを副制御回路200のサブCPU206に供給する。これによって、副制御回路200においても、主制御回路60で電断復帰した旨が認識可能となる。
一方、ステップS11においては、メインCPU66は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、メインCPU66は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS11を実行するメインCPU66は、初期設定手段の一例に相当する。尚、初期設定処理において、メインCPU66は、初期化コマンドを副制御回路200のサブCPU206に供給する。これによって、副制御回路200においても、主制御回路60で初期化した旨が認識可能となる。
そして、詳しくは図18を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図23を用いて後述するが、メインCPU66は、始動口44等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[メイン電断割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理、システムタイマ割込処理を実行している状態であっても、それら処理を中断させ、最優先にメイン電断割込処理を実行することがある。供給電源電圧値を監視し、所定期間中にその値が所定の閾値以下となっていたと検知された場合に、以下のメイン電断割込処理を実行することとなる。このメイン電断割込処理について図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、メインCPU66は、一時的にデータが格納されているレジスタの値をメインRAM70の所定領域に退避させる(ステップS61)。そして、メインCPU66は、割込み許可/禁止状態を記憶する(ステップS62)。そして、メインCPU66は、実行中のプログラムのアドレスなどを示すスタックポインタをメインRAM70の所定領域に退避させる(ステップS63)。そして、メインCPU66は、作業領域が損傷しているか否かをチェックするための作業領域損傷チェック値を算出し、メインRAM70の所定領域に記憶する(ステップS64)。そして、メインCPU66は、電断検知フラグをメインRAM70の所定領域に記憶する(ステップS65)。このように、メインCPU66やメインRAM70は、電源が遮断されたときに、電源が遮断される前の記憶状態を、電源遮断時においても保持可能な記憶状態保持手段の一例に相当する。そして、メインCPU66は、RAMアクセスを禁止する(ステップS66)。このような処理を行った後には、供給電源電圧値の低下により電断状態となっても、電断状態以前の状態がバックアップされているため、バックアップ復帰が可能となる。
[特別図柄制御処理]
図15のステップS15において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。尚、図18において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図18に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図20を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。つまり、大当りとなる場合には、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様に制御されるため、ステップS74を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には(所定の遊技状態移行条件が成立すると)、遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。尚、ステップS74を実行するメインCPU66は、遊技状態制御手段の一例である。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口39が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口39の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。詳しくは図22を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、ラウンド数を示すデータを含み、大入賞口39が開放中である旨の大入賞口開放中コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域にセットする。これによって、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、ラウンド数や、大入賞口39の状態が認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。そして、メインCPU66は、大当り図柄が確変図柄である場合には、確変状態に移行させる制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。また、メインCPU66は、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。これによって、この始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、始動記憶情報が“1”減少した旨が認識可能となる。そして、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図19に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図18に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図18に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。尚、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、大当りラウンド最大継続数(上限ラウンド数、例えば、本実施形態においては2又は15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
このように、ステップS75からステップS77を実行するメインCPU66は、制御状態フラグを制御することによって、大当り遊技状態中において、大入賞口39、シャッタ40を開放状態とし、所定の閉鎖条件の成立により閉鎖状態にするラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として繰り返し行うこととなる。尚、このようなメインCPU66は、ラウンド制御手段の一例に相当する。また、ステップS78においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタの更新によって、ラウンド制御の実行回数を計数することとなる。尚、このようなメインCPU66は、ラウンド数計数手段の一例に相当する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図18のステップS72において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。つまり、ステップS102においては、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合には、後述するステップS273において始動記憶情報が記憶されているか否かを判定することとなる。尚、ステップS102を実行するメインCPU66は、成立情報判定手段の一例に相当する。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。詳しくは図21を用いて後述するが、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。例えば、通常時における大当り判定テーブルでは、2個の大当り判定値が設定されているが、高確率時における大当り判定テーブルでは、10個の大当り判定値が設定されており、高確率フラグに基づいて大当り判定テーブルを選択することによって、特定遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、高確率フラグが所定の値(例えば“77”)である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、特定遊技状態に移行する確率(識別情報の可変表示の結果を特定の表示態様とする確率)は、通常時よりも向上することとなるのである。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な特定遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。言い換えると、メインCPU66は、所定の大当り移行条件が成立したか否かを判定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、特別図柄としての識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。特に、メインCPU66は、識別情報を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定する場合には、上述したステップS79において確変状態に移行させる制御を行うこととなる。また、言い換えると、メインCPU66は、識別情報を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定するか、識別情報を非特別の表示態様(大当り図柄が非確変図柄となる表示態様)として決定するかによって、後述するステップS134において、上限ラウンド数が15ラウンドである特別大当りに移行させるか、上限ラウンド数が2ラウンドである普通大当りに移行させるかを決定することとなる。このように記憶された識別情報を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が導出表示されることとなる。また、このように記憶された識別情報を示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄を、特別図柄としての識別情報に決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された識別情報を示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が導出表示されることとなる。また、このように記憶された識別情報を示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する装飾図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
つまり、ステップS107やステップS108を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示の結果を決定する可変表示結果決定手段の一例に相当する。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインCPU66は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置33に供給される。これによって、特別図柄表示装置33に、特別図柄としての識別情報が、決定した変動パターンで、変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動時間を示す変動時間テーブルと、に基づいて、変動時間を算出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[デモ表示処理]
図20のステップS103において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、メインCPU66は、デモ表示フラグが“1”であるか否かを判断する(ステップS91)。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に位置付けられたデモ表示フラグを読み出し、“1”であるか否かを判断する。メインCPU66は、デモ表示フラグが“1”であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU66は、デモ表示フラグが“1”ではないと判別した場合には、ステップS92に処理を移す。尚、このデモ表示フラグは、識別情報の可変表示が行われる際に“1”以外にセットされ、後述するステップS92において“1”とセットされるため、識別情報の可変表示が終了した後に保留個数が“0”となったときなどにおいて、ステップS92に処理を移すこととなる。
ステップS92において、メインCPU66は、デモ表示フラグに“1”をセットし、デモ表示コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする(ステップS93)。このように、デモ表示コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206にデモ表示コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、デモ表示コマンドの受信に応じて、所定の待機状態であると検知することとなる。つまり、ステップS47、ステップS92を実行するメインCPU66は、所定の待機状態となったときに待機コマンドを送信することとなる。尚、このようなメインCPU66は、コマンド送信手段の一例に相当する。また、このようなメインCPU66などを含む主制御回路60(遊技制御手段の一例)は、コマンド送信手段を含む。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[大入賞口再開放待ち時間管理処理]
図18のステップS76において実行されるサブルーチンについて図22を用いて説明する。
最初に、図22に示すように、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であるか否かの判断(ステップS171)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS172)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値であり、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS173に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値であると判別しなかった場合、又は、待ち時間タイマが“0”であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS173の処理においては、大入賞口開放回数カウンタに対して“1”増加する処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタから読み出された値に“1”を加算し、加算した値を大入賞口開放回数カウンタに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS177に処理を移す。
ステップS177の処理においては、大入賞口開放中コマンドをセットする。この処理において、メインCPU66は、実行しているラウンド数が認識可能な大入賞口開放中コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このように、大入賞口開放中コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に大入賞口開放中コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した大入賞口開放中コマンドに基づいて、実行しているラウンド数(ラウンド制御実行回数)を認識可能となる。つまり、ステップS47、ステップS177を実行するメインCPU66は、可変入賞装置における状態が第一の状態となることに関連して、所定のコマンドを送信することとなる。尚、ステップS47、ステップS177を実行するメインCPU66は、コマンド送信手段の一例に相当する。また、このようなメインCPU66を備える主制御回路60、即ち、ラウンド制御手段は、コマンド送信手段を有することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS174に処理を移す。
ステップS174の処理においては、大入賞口開放設定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大入賞口39を開放させる旨のデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図16のステップS46の処理において、このように記憶されたデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド120に供給する。このように、メインCPU66などは、大入賞口39の開閉制御を行う。この処理が終了した場合には、ステップS175に処理を移す。
ステップS175においては、メインCPU66は、制御状態フラグとして大入賞口開放中を示す値(04)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、大入賞口開放中に対応する時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS176)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[入力検出処理]
図16のステップS43において実行されるサブルーチンについて図23を用いて説明する。
最初に、図23に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS251)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるV・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、始動入賞球センサ116等の各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS252に処理を移す。
ステップS252においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図24を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連するV・カウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS253に処理を移す。
ステップS253においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、普通図柄の始動記憶等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチ入力処理]
図23のステップS252において実行されるサブルーチンについて図24を用いて説明する。
最初に、図24に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263においては、V・カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、V・カウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、V・カウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させるとともに大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新するV・カウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。一方、メインCPU66は、V・カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態におけるステップS265を実行するCPU66は、遊技盤14における遊技領域15に設けられた始動口44を通過した遊技球を検出する始動領域検出手段の一例に相当する。
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図25を用いて説明するが、メインCPU66は、保留個数を示すデータが“4”より小さいと判別した場合には、大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[始動口検出時処理]
図24のステップS266において実行されるサブルーチンについて図25を用いて説明する。
最初に、図25に示すように、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(所謂、上述した「保留個数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が“4”以上であるか否かの判断を行う(ステップS271)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が“4”以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、保留個数が上限数に至っている場合には、始動口44に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が“4”より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを“1”増加させ(ステップS272)、ステップS273に処理を移す。
ステップS273においては、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する。このように記憶された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を示すデータは、図20のステップS105などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当りであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることとなる。このように、メインCPU66は、始動口44に遊技球が通過したが、識別情報の可変表示中であり、所定の可変表示保留条件が成立した場合、つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合に、所定の可変表示実行条件が成立した始動記憶情報(成立情報)を、所定数を上限として記憶することとなる。尚、この所定の可変表示実行条件とは、始動口44に遊技球が通過したことを主な条件としているが、これに限らない。また、所定の可変表示開始条件とは、識別情報の可変表示が行われていない状態、又は、識別情報の可変表示が終了した状態において、始動口44に遊技球が通過した、又は、始動記憶情報が記憶されていることを主な条件としているが、これに限らない。尚、本実施形態におけるステップS273を実行するメインCPU66、メインRAM70は、成立情報記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS274に処理を移す。
ステップS274においては、メインCPU66は、始動記憶情報を含み、保留個数が“1”増加する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70における所定の記憶領域にセットする。これによって、この始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図16のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200においても、始動記憶情報が“1”増加した旨が認識可能となる。また、副制御回路200においても、始動記憶情報が参照可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、本実施形態においては、始動記憶情報の数を液晶表示装置32における表示領域32aに表示するようにしたが、これに限らず、例えば、主制御回路60に保留ランプなどを電気的に接続し、それら保留ランプの点灯、消灯の制御が行われるようにしてもよい。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図26を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。言い換えると、この副制御回路メイン処理は、電源が意図して遮断されたか、意図せず遮断されたかに関わらず(後述する初期設定を行う状態か、所定の復帰条件が成立してバックアップ復帰を行う状態かを問わず)、電源が投入された場合に開始される処理である。
最初に、図26に示すように、スイッチの状態をモニタする(ステップS210)。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたDIP1フラグ、DIP2フラグを読み出すことによって、設定スイッチ142、144の操作状態をモニタする。つまり、サブCPU206は、電源の投入に関連して設定スイッチ142及び144(操作手段)による操作状態を検出することとなる。尚、本実施形態において、ステップS210を実行するサブCPU206は、操作状態検出手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS211に処理を移す。
ステップS211において、サブCPU206は、DIP1フラグが“0”であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS210のモニタ結果に基づいて、DIP1フラグが“0”であるか否かを判断する。サブCPU206は、DIP1フラグが“0”であると判別した場合には、山背景データをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS212)、ステップS214に処理を移す。一方、サブCPU206は、DIP1フラグが“0”ではないと判別した場合には、川背景データをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS213)、ステップS214に処理を移す。
つまり、サブCPU206は、ステップS210によって検出された結果に基づいて、複数種類の背景画像データからいずれかを選択することとなる。尚、ステップS211からステップS213を実行するサブCPU206は、電源投入時背景画像データ選択手段の一例に相当する。
そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、セットされた背景データを表示制御回路250に供給する。このようなデータを受け取った表示制御回路250は、セットされた背景データに基づいて、液晶表示装置32における背景画像の種類を変更させる制御を行うこととなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、ステップS211からステップS213において選択された背景画像データに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させる制御を行うこととなる。尚、このようにセットされた背景画像データは、後述する図35のステップS454や、図36のステップS464において用いられ、表示制御回路250に供給されることとなる。つまり、サブCPU206は、電源の投入に関連する時期(例えば、初期設定時、電断によるバックアップ復帰時など)に背景画像データの設定をモニタし、その設定状態に応じた背景画像データを表示制御回路250に供給することとなる。
このように、電源の投入に関連して検出される操作手段の操作状態に基づいて、複数種類の背景画像データからいずれかを選択し、その背景画像データに基づく背景画像を表示させる制御を行うので、例えば、遊技場に複数の遊技機が並設されている場合においては、電源投入後であっても、異なる種類の背景画像が表示されることがある。このため、遊技場の管理者等にとっては、複数種類の背景画像が表示されることとなり、例えば、遊技場のディスプレイ効果、遊技場のサービス報知効果などを向上させることによって、背景画像の表示演出効果を向上させることができる。
ステップS214において、サブCPU206は、DIP2フラグが“0”であるか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS210のモニタ結果に基づいて、DIP2フラグが“0”であるか否かを判断する。サブCPU206は、DIP2フラグが“0”であると判別した場合には、デモ開始時間として2分30秒を示すデータをワークRAM210の所定領域(後述するデモ表示開始時間テーブルなど)にセットし(ステップS215)、ステップS200に処理を移す。一方、サブCPU206は、DIP2フラグが“0”ではないと判別した場合には、デモ開始時間として3分を示すデータをワークRAM210の所定領域(後述するデモ表示開始時間テーブルなど)にセットし(ステップS216)、ステップS200に処理を移す。
つまり、ステップS214からステップS216を実行するサブCPU206は、設定スイッチ144(操作手段)の操作に応じて、複数種類のデモ演出開始時間のうちいずれかを設定する。また、ステップS214からステップS216を実行するサブCPU206は、電源の投入に関連する時期にのみデモ演出開始時間を設定可能である。尚、ステップS214からステップS216を実行するサブCPU206は、デモ演出開始時間設定手段の一例に相当する。
このように、操作可能な操作手段の操作に応じてデモ演出開始時間の設定を行うので、操作者の意図する演出開始時間に容易に設定可能となる。また、電源の投入に関連する時期にのみデモ演出開始時間を設定可能である、即ち、稼働中など電源の投入に関連する時期以外においては、デモ演出開始時間の設定を規制するので、稼働中にデモ演出開始時間の設定が変更されることによる制御上の不都合が発生することを防止することができる。
そして、ステップS200において、サブCPU206は、バックアップ復帰条件を満たしたか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、バックアップ復帰条件を満たした場合には、ステップS219に処理を移し、バックアップ復帰条件を満たしていない場合には、ステップS201に処理を移す。尚、このバックアップ復帰条件とは、後述する電断検知フラグがオンである、つまり、電断の発生により、後述するステップS291からステップS294の実行が終了し、各種のデータや状態などのバックアップが取れていることが条件となる。
ステップS219において、サブCPU206は、バックアップ復帰処理を実行し、電断発生前のアドレスへジャンプすることとなる。つまり、サブCPU206は、所定の復帰条件が成立したときに、後述するサブ電断割込処理(図30参照)によって保持されている記憶状態に基づいて、遊技を再開させることとなる。尚、本実施形態においては、ステップS219を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。
一方、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。詳しくは図31及び図32を用いて後述するが、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。詳しくは図37を用いて後述するが、サブCPU206は、液晶表示装置32における画像の表示制御を行う。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ132の発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。この処理が終了した場合には、再度、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS206の処理を繰り返し実行することとなる。
[コマンド割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、コマンドを受信したタイミングなど)によりコマンド割込処理を実行することとなる。このコマンド割込処理について図27を用いて説明する。
最初に、図27に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS221)行い、主制御回路60から受信した各種の受信コマンドを、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファに格納する(ステップS222)。そして、サブCPU206は、ステップS221において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS223)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[VDP割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、表示装置における垂直同期のタイミング(1/60s)など、一定の周期毎など)によりVDP割込処理を実行することとなる。このVDP割込処理について図28を用いて説明する。
最初に、図28に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS231)行い、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたVDPカウンタを“1”増加させて記憶する、つまり、インクリメントする(ステップS232)。このVDPカウンタは、画像を表示させるためのカウンタであり、画像を表示させるタイミングをカウントする。具体的には、垂直同期のタイミング毎に呼び出される本処理を実行する度に、VDPカウンタが“1”増加することとなる。これによって、後述する表示制御処理(図37参照)において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”増加する毎に、表示制御を行うためのデータを表示制御回路250に供給することとなる。つまり、本処理を実行するサブCPU206は、画像を表示するためのタイミングをカウントしている。そして、サブCPU206は、ステップS231において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS233)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミング(例えば、2msなど、一定の周期毎など)によりタイマ割込処理を実行することとなる。このタイマ割込処理について図29を用いて説明する。
最初に、図29に示すように、サブCPU206は、レジスタの退避(ステップS241)行い、各種タイマの更新処理を実行する(ステップS242)。そして、サブCPU206は、スイッチ入力処理を実行する(ステップS243)。詳しくは図38を用いて後述するが、サブCPU206は、遊技者の操作に応じて、各種の処理を実行することとなる。そして、サブCPU206は、ステップS241において退避させたレジスタを復帰させる(ステップS244)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[サブ電断割込処理]
また、サブCPU206は、上述した各種の処理を実行している状態であっても、それら処理を中断させ、最優先にサブ電断割込処理を実行することがある。供給電源電圧値を監視し、所定期間中にその値が所定の閾値以下となっていたと検知された場合に、以下のサブ電断割込処理を実行することとなる。このサブ電断割込処理について図30を用いて説明する。
最初に、図30に示すように、サブCPU206は、一時的にデータが格納されているレジスタの値をワークRAM210の所定領域に退避させる(ステップS291)。特に、サブCPU206は、後述する制御状態フラグ等もワークRAM210の所定領域に退避させるため、バックアップ復帰した後であっても、電源が遮断される前が所定の待機状態であったか否かを認識可能となる。そして、サブCPU206は、割込み許可/禁止状態を記憶する(ステップS292)。そして、サブCPU206は、実行中のプログラムのアドレスなどを示すスタックポインタをワークRAM210の所定領域に退避させる(ステップS293)。そして、サブCPU206は、作業領域が損傷しているか否かをチェックするための作業領域損傷チェック値を算出し、ワークRAM210の所定領域に記憶する(ステップS294)。そして、サブCPU206は、電断検知フラグをワークRAM210の所定領域に記憶する(ステップS295)。このように、サブCPU206やワークRAM210は、電源が遮断されたときに、電源が遮断される前の記憶状態を、電源遮断時においても保持可能な記憶状態保持手段の一例に相当する。そして、サブCPU206は、RAMアクセスを禁止する(ステップS296)。このような処理を行った後には、供給電源電圧値の低下により電断状態となっても、電断状態以前の状態がバックアップされているため、バックアップ復帰が可能となる。
[コマンド解析処理]
図26のステップS203において実行されるサブルーチンについて図31及び図32を用いて説明する。
最初に、図31に示すように、サブCPU206は、受信コマンドがあるか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、コマンド割込処理(図27参照)のステップS222においてコマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、受信コマンドがあるか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出し(ステップS402)、ステップS403に処理を移す。一方、サブCPU206は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、ステップS402を実行するサブCPU206は、主制御回路60によって送信された各種のコマンド(例えば、所定のコマンド、待機コマンドなど)を受信することとなる。尚、本実施形態において、ステップS402を実行するサブCPU206は、コマンド受信手段の一例に相当する。
ステップS403において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS404に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS406に処理を移す。
ステップS404において、サブCPU206は、演出パターン決定処理を実行する。詳しくは図33を用いて説明するが、サブCPU206は、装飾図柄の可変表示に関する演出パターンや、予告演出に関する演出パターンなど、各種の演出パターンを決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS406において、サブCPU206は、大入賞口開放中コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、大入賞口開放中コマンドを受信したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、大入賞口開放中コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS407に処理を移す。一方、サブCPU206は、大入賞口開放中コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS408に処理を移す。
ステップS407において、サブCPU206は、ラウンド数表示データをセットする。この処理において、サブCPU206は、以前のラウンド数表示データをワークRAM210から読み出し、そのラウンド数表示データを“1”増加させるように更新する。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、ラウンド数表示データに基づく演出制御データを、表示制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して供給する。これによって、副制御回路200などは、ラウンド数が報知可能となる。
特に、サブCPU206、表示制御回路250は、大入賞口39、シャッタ40が第一の状態となった場合には、計数されたラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像を、液晶表示装置32における第一の表示領域32cに表示させ、その後に、第一の表示領域32cから第二の表示領域32dに移動表示させ、第二の表示領域32dにラウンド制御実行回数画像の表示を変更させることとなる。また、言い換えると、サブCPU206、表示制御回路250は、大入賞口開放中コマンド(所定のコマンド)が受信された場合には、第一の表示領域32cにラウンド制御実行回数画像を表示させることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
このように、演出画像表示手段における表示領域に遊技に関する演出画像を表示させるとともに、可変入賞装置が第一の状態となった場合には、演出画像表示手段における表示領域のうち、遊技領域に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域と奥行き方向に重なる第一の表示領域に、ラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、遊技球が流下する流下領域と奥行き方向に重なる第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像の表示を変更させる。従って、可変入賞装置が第一の状態となったときには、表示領域のうち第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、遊技者に対して、ラウンド制御実行回数画像を明確に認識させることができるとともに、可変入賞装置が第一の状態となった後には、表示領域のうち第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を抑制することができる。また、第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されているので、ラウンド制御実行回数がわからなくなってしまうこともない。
また、第一の表示領域は、遊技領域に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域と奥行き方向に重なる領域であり、第二の表示領域は、遊技球が流下する流下領域と奥行き方向に重なる領域であるため、可変入賞装置が第一の状態となったときには、遊技球が流下しない表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示された後に、遊技球が流下する表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されることとなり、ラウンド制御実行回数画像の表示を、遊技球の流下によって妨害させることがなく、より明確に認識させることができるとともに、ラウンド制御実行回数画像が第二の表示領域へ表示が変更された後は、遊技者の注視する第一の表示領域における大当り遊技状態中であることに対する演出画像の演出効果の低減を抑制できる。
また、可変入賞装置が第一の状態となった場合には、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、第一の表示領域から第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像を移動表示させるので、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、ラウンド制御実行回数画像をスムーズに第二の表示領域に表示させることができ、違和感ない表示態様によって、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を更に抑制することができる。また、第二の表示領域へ移動表示された後におけるラウンド制御実行回数画像の表示位置を容易に視認することができる。
また、ラウンド制御手段が、可変入賞装置における状態が第一の状態となることに関連して、所定のコマンドを送信し、ラウンド数表示制御手段が、その送信された所定のコマンドを受信し、所定のコマンドが受信された場合には、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させるので、ラウンド制御手段は、所定のコマンドを送信するのみを行うこととなるため、ラウンド制御手段の制御負担を軽減することができるとともに、ラウンド制御を確実に統制することができる。
ステップS408において、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、デモ表示コマンドを受信したか否かを判断することとなる。また、このデモ表示コマンドは、始動記憶情報が記憶されておらず、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことを示す待機コマンドである。この処理において、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS409に処理を移す。つまり、サブCPU206は、待機コマンドとしてのデモ表示コマンドを受信したことに基づいて、始動記憶情報が記憶されておらず、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことを検出することとなる。尚、本ステップを実行するサブCPU206は、待機状態検出手段の一例に相当する。一方、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信していないと判別した場合には、図32のステップS411に処理を移す。
ステップS409において、サブCPU206は、デモ表示処理を実行する。詳しくは図34を用いて後述するが、サブCPU206は、デモ演出に関する制御を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図32のステップS411において、サブCPU206は、電断復帰コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、電断復帰コマンドを受信したか否かを判断することとなる。また、この電断復帰コマンドは、主制御回路60などにおいて電源が遮断された後に、バックアップ復帰が行われ、遊技が再開される場合に送信されるコマンドである。この処理において、サブCPU206は、電断復帰コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS412に処理を移す。一方、サブCPU206は、電断復帰コマンドを受信していないと判別した場合には、図32のステップS413に処理を移す。
ステップS412において、サブCPU206は、電断復帰処理を実行する。詳しくは図35を用いて後述するが、サブCPU206は、電断によるバックアップ復帰後における処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS413において、サブCPU206は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ステップS402において読み出したコマンドデータに基づいて、初期化コマンドを受信したか否かを判断することとなる。また、この初期化コマンドは、主制御回路60などにおいて電源が投入された後に、初期化設定が行われ、遊技が開始される場合に送信されるコマンドである。つまり、サブCPU206は、初期化が行われたか否かを判定する。この処理において、サブCPU206は、初期化コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS414に処理を移す。一方、サブCPU206は、初期化コマンドを受信していないと判別した場合には、受信コマンドに対応する演出制御データをセットし(ステップS415)、本サブルーチンを終了する。つまり、サブCPU206は、初期化コマンドを受信していないと判別した場合には、その他のコマンドを受信したこととなり、その他のコマンドに対応する演出制御データをセットする。具体的な一例としては、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信した場合には、その導出図柄指定コマンドに対応する導出装飾図柄(導出表示させる装飾図柄)を決定し、その導出装飾図柄を示すデータを表示制御回路250などに供給することとなる。これによって、サブCPU206は、装飾図柄の可変表示の結果を決定することとなる。
ステップS414において、サブCPU206は、初期化処理を実行する。詳しくは図36を用いて後述するが、サブCPU206は、初期化された後における処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対して、変動パターン指定コマンド、大入賞口開放中コマンド、デモ表示コマンド、電断復帰コマンド、初期化コマンドなど、各種のコマンドを受信することによって、上述したように、コマンドに対応する処理を実行するようにしたが、これに限らず、別のコマンドを受信した場合に、上述したような処理を実行するようにしてもよい。具体的には、本実施形態においては、サブCPU206は、大入賞口開放中コマンドを受信した場合に、上述したような処理(例えば、ステップS407)を実行していたが、これに限らず、例えば、大入賞口が閉鎖した旨のコマンドを受信してから所定時間が経過した後に、上述したような処理(例えば、ステップS407)を実行するようにしてもよい。もちろん、このようなコマンドに応じることなく、上述したような処理を実行しないようにしてもよい。また、本実施形態において、副制御回路200は主制御回路60よりデモ表示コマンドを受信することによってデモ表示開始時間をタイマにセットし、デモ表示開始時間となったら所定のデモ演出を実行するようにしたが、これに限らず、例えば、特別図柄を確定停止させるときに送信される図柄停止コマンドや、大当り遊技状態が終了したときに送信される大当り終了コマンドを受信したときに上述したような処理を実行するようにしてもよい。
[演出パターン決定処理]
図31のステップS404において実行されるサブルーチンについて図33を用いて説明する。
最初に、図33に示すように、サブCPU206は、前回の変動パターンがスーパーリーチであったか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、前回に受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、前回の変動パターンがスーパーリーチであったか否かを判断することとなる。サブCPU206は、前回の変動パターンがスーパーリーチであったと判別した場合には、ステップS422に処理を移す。一方、サブCPU206は、前回の変動パターンがスーパーリーチではなかったと判別した場合には、ステップS423に処理を移す。
ステップS422において、サブCPU206は、背景データの切替処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、背景データを示すデータを読み出し、山を示す背景データである場合には、川を示す背景データに更新し、川を示す背景データである場合には、山を示す背景データに更新する。つまり、ステップS421を実行するサブCPU206は、所定の背景変更条件が成立したか否かを検出することとなる。そして、ステップS422を実行するサブCPU206は、ステップS421において所定の背景変更条件が成立したと検出された場合には、複数種類の背景画像データからいずれかを選択することとなる。特に、サブCPU206は、ステップS421において所定の背景変更条件が成立したと検出された場合には、複数種類の背景画像データから、以前に選択されていないものを選択することとなる。言い換えると、サブCPU206は、複数種類の背景画像データから、以前に選択されていたものとは異なるいずれかに選択することとなる。尚、ステップS421を実行するサブCPU206は、変更条件検出手段の一例に相当する。また、ステップS422を実行するサブCPU206は、変更条件検出時背景データ選択手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS423に処理を移す。尚、本実施形態においては、所定の背景変更条件を、前回の変動パターンがスーパーリーチであったこととしたが、これに限らない。
そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、更新された背景データを表示制御回路250に供給する。このようなデータを受け取った表示制御回路250は、更新された背景データに基づいて、液晶表示装置32における背景画像の種類を変更させる制御を行うこととなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、ステップS422において選択された背景画像データに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させる制御を行うこととなる。
このように、所定の背景変更条件が成立した場合には、複数種類の背景画像データからいずれかを選択し、その背景画像データに基づく背景画像を表示させる制御を行うので、例えば、電源投入時でなくても、所定の背景変更条件が成立することによって、背景の変更が行われ、演出効果を向上させることができる。
ステップS423において、サブCPU206は、予告決定用乱数値を取得し、予告種類選択処理を実行する(ステップS424)。この処理において、サブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、参照する予告選択テーブル(図6参照)を選択する。そして、サブCPU206は、取得した予告決定用乱数値に基づいて、予告演出を選択する。そして、サブCPU206は、選択した予告演出を示す予告演出データを、ワークRAM210の所定領域にセットする(ステップS425)。また、このような処理においては、サブCPU206は、剣画像、ランプ画像などの複数種類の操作後画像からいずれかを選択することとなる。つまり、このような処理を実行するサブCPU206は、複数種類の操作後画像からいずれかを選択する操作後画像選択手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS426に処理を移す。
そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、セットした予告演出データを表示制御回路250に供給する。このようなデータを受け取った表示制御回路250は、煙画像などの予告画像を液晶表示装置32における予告表示領域32bに表示させる制御を行うこととなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させることとなる。
このように、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、表示領域のうち、始動領域の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域に所定の予告画像を表示させるので、始動領域の遊技球の通過を注視させながら、予告画像の見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、サブCPU206は、宝箱画像、ボタン画像などのゲーム操作部88の操作を促す操作促進画像をも、第一の表示領域32cに表示させることとなる。
尚、本実施形態においては、予告画像としての煙画像が予告表示領域32bに表示された後に、宝箱画像、操作ボタン画像、剣画像などが、第一の表示領域32cに表示されたが、これに限らず、例えば、宝箱画像、操作ボタン画像、剣画像が、予告表示領域32bに表示されてもよい。この場合においては、宝箱画像、剣画像は、予告画像として表示される。また、操作ボタン画像は、上述したように、操作促進画像である。つまり、ボタン画像などの操作促進画像が予告表示領域32bに表示させた後に、ゲーム操作部88による操作が行われた場合には、剣画像などの予告画像が予告表示領域32bに表示されることとなる。つまり、上述したステップS424を実行するサブCPU206は、複数種類の予告画像からいずれかを選択することとなる。尚、ステップS424を実行するサブCPU206は、予告画像選択手段の一例に相当する。
この場合においては、操作手段による操作を促す操作促進画像を予告表示領域に表示させた後に、操作手段による操作が行われた場合には、選択された予告画像を予告表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって予告表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
ステップS426において、サブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに対応する演出データをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS427に処理を移す。
そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、セットした変動パターン指定コマンドに対応する演出データを表示制御回路250に供給する。このようなデータを受け取った表示制御回路250は、装飾図柄の可変表示を液晶表示装置32に行わせることとなる。
ステップS427において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた制御状態フラグを、図柄変動中を示すデータにセットする。これによって、サブCPU206は、図柄変動中であるという状態を記憶することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[デモ表示処理]
図31のステップS409において実行されるサブルーチンについて図34を用いて説明する。
最初に、図34に示すように、デモ表示開始時間テーブルを参照する処理を実行する(ステップS441)。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられたデモ表示開始時間テーブルを参照する。この表示開始時間テーブルは、ステップS214からステップS216において、電源の投入に関連する時期にのみ設定されるテーブルである。そして、サブCPU206は、参照した結果、該当するデモ表示開始時間をタイマにセットする(ステップS442)。そして、サブCPU206は、デモ演出を実行するためのデモ演出データをセットする(ステップS443)。この処理が終了した場合には、ステップS444に処理を移す。
尚、サブCPU206は、ステップS442においてセットしたデモ表示開始時間が経過したことが検知された場合には、ステップS443においてセットしたデモ演出データを、表示制御回路250などに供給する。つまり、サブCPU206は、デモ表示コマンドを受信した場合には、所定の待機状態となったことを検出し、所定の待機状態となったことが検出されてから、ステップS214からステップS216において設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、デモ演出データを表示制御回路250などに供給する。尚、このような処理を実行するサブCPU206は、デモ演出開始時間検出手段の一例に相当する。
そして、表示制御回路250などは、デモ演出データを受け取り、液晶表示装置32などにデモ画面を表示させるなど、デモ演出を実行させることとなる。つまり、液晶表示装置32などは、サブCPU206によってデモ演出開始時間となったことが検出された場合には所定のデモ演出を実行することとなる。尚、このような液晶表示装置32は、デモ演出実行手段の一例に相当する。もちろん、デモ画像のみならず、デモ音声、デモ電飾であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
このように、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことが検出されてから、複数種類のデモ演出開始時間のうちから設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、所定のデモ演出を実行するので、遊技機によってはデモ演出開始時間が異なるように設定可能であり、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
また、例えば、他の遊技機と比べて有利な遊技機(所謂、サービス台)に対して、特定のデモ演出開始時間が設定されているなど、デモ演出開始時間が異なることによる遊技場のサービス報知効果などを向上させることによって、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。もちろん、有利な遊技機に対して、特定のデモ演出開始時間が実際に設定されていない場合であっても、設定されているかもしれないといった意識を遊技者に持たせることができ、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
また、例えば、遊技場における遊技機の稼働率に応じて、デモ演出開始時間を調節することができる。具体的な一例としては、稼働率の低い遊技機が多い遊技場においては、デモ演出開始時間を短く設定することによって、相対的に頻繁にデモ演出を実行することにより、遊技意欲を高揚させることができる。一方、稼働率の低い遊技機が少ない遊技場においては、デモ演出が頻繁に実行されることによって、反って、遊技者に煩わしく感じさせることがあるため、デモ演出開始時間を長く設定することによって、遊技意欲を高揚させることができる。
また、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合に、所定の可変表示実行条件が成立した成立情報を記憶し、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合に、成立情報が記憶されていないと判定されたことに基づいて所定の待機状態となったことを検出するので、所定の待機状態となったことを検出するために特別な部材を設ける必要がないため、部品点数の低減を図ることができる。
また、遊技の制御を行う遊技制御手段は、所定の待機状態となったときに待機コマンドを送信し、遊技の進行に応じた演出の制御を行う演出制御手段は、送信された待機コマンドを受信するコマンド受信手段などを含み、待機コマンドの受信に基づいて所定の待機状態となったことを検出することとなるので、遊技制御手段に制御の負担をかけることなく、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
ステップS444において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた制御状態フラグを、所定の待機状態中を示すデータにセットする。これによって、サブCPU206は、所定の待機状態中であるという状態を記憶することとなる。尚、サブCPU206は、その他、大当り開始コマンドなどを受信した場合には、制御状態フラグとして大当り中フラグを示すデータなどをセットすることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[電断復帰処理]
図32のステップS412において実行されるサブルーチンについて図35を用いて説明する。
最初に、図35に示すように、制御状態フラグが待機状態中であるか否かを判断する(ステップS451)。この処理において、サブCPU206は、電源遮断前にワークRAM210の所定領域にセットされた制御状態フラグを読出し、その制御状態フラグに基づいて、待機状態中であるか否かを判断する。つまり、サブCPU206は、電断などによるバックアップ復帰後に、遊技が再開される場合において、電源が遮断される前の状態が、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態であったか否かを判定(検出)することとなる。その結果、サブCPU206は、上述したように、ステップS219において副制御回路200におけるバックアップ復帰を行った後に、電断復帰コマンドを受信した場合において、電断復帰前における制御状態フラグが所定の待機状態を示すデータであったときには、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態であった(所定の待機状態となった)と判定(検出)することとなる。尚、本ステップを実行するサブCPU206は、待機状態検出手段の一例に相当する。サブCPU206は、制御状態フラグが待機状態中であると判別した場合には、ステップS452に処理を移す。一方、サブCPU206は、制御状態フラグが待機状態中ではないと判別した場合には、ステップS455に処理を移す。尚、本実施形態において、主制御回路60では、電断復帰時においてデモ表示コマンドが送信されない処理となっているが、これに限らない。
そして、ステップS452において、サブCPU206は、デモ表示開始時間テーブルを参照する処理を実行する。この表示開始時間テーブルは、ステップS214からステップS216において、電源の投入に関連する時期にのみ設定されるテーブルである。そして、サブCPU206は、参照した結果、該当するデモ表示開始時間をタイマにセットする(ステップS453)。そして、サブCPU206は、簡易画面の表示を行った後にデモ演出を実行するためのデモ演出データをセットする(ステップS454)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、サブCPU206は、簡易画面の表示を行う旨のデータを表示制御回路250などに供給するが、ステップS453においてセットしたデモ表示開始時間が経過したことが検知された場合には、ステップS454においてセットしたデモ演出データを、表示制御回路250などに供給する。つまり、サブCPU206は、所定の待機状態となったことが検出されてから、ステップS214からステップS216において設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、デモ演出データを表示制御回路250などに供給する。尚、このような処理を実行するサブCPU206は、デモ演出開始時間検出手段の一例に相当する。
そして、表示制御回路250などは、デモ演出データを受け取り、液晶表示装置32などに、簡易画面の表示を行わせた後に、デモ画面を表示させるなど、デモ演出を実行させることとなる。つまり、液晶表示装置32などは、サブCPU206によってデモ演出開始時間となったことが検出された場合には所定のデモ演出を実行することとなる。尚、このような液晶表示装置32は、デモ演出実行手段の一例に相当する。もちろん、デモ画像のみならず、デモ音声、デモ電飾であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
このように、電源が遮断されたときに、電源が遮断される前の記憶状態を、電源遮断時においても保持可能であり、保持されている記憶状態に基づいて遊技を再開させる場合において、電源が遮断される前の状態が所定の待機状態であったときには、所定の待機状態となったことを検出する、つまり、例えば、識別情報の可変表示中や大当り遊技状態において電源が遮断された場合等、電源遮断前の状態が所定の待機状態以外の場合には、所定の待機状態であることを検出しないので、処理効率が向上する。
一方、ステップS455において、サブCPU206は、簡易画面を表示した後に、制御状態フラグに対応する演出を実行するための演出データをセットする。サブCPU206は、簡易画面の表示を行う旨のデータを表示制御回路250などに供給し、所定のタイミングで、制御状態フラグに対応する演出データを供給する。これによって、表示制御回路250などは、演出データを受け取り、液晶表示装置32などに、簡易画面の表示を行わせた後に、制御状態フラグに対応する画面(例えば、装飾図柄の可変表示演出など)を表示させるなど、デモ演出を実行させることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、本実施形態においては、上述したステップS219において、副制御回路200のバックアップ復帰を行い、主制御回路60からの電断復帰コマンドを受信することによって、実際に、復帰させた遊技を再開させていたが、これに限らず、例えば、ステップS219のタイミングでは実際にバックアップ復帰を行わずに、主制御回路60からの電断復帰コマンドを受信することによって、バックアップ復帰を行い、復帰させた遊技を再開させてもよい。つまり、主制御回路60と副制御回路200との間で、遊技を再開させるタイミングが同期されればよい、つまり、同期させるための電断復帰コマンドの受信タイミングによって、遊技を再開させればよく、バックアップ復帰のタイミングは問わない。
[初期化処理]
図32のステップS414において実行されるサブルーチンについて図36を用いて説明する。
最初に、図36に示すように、サブCPU206は、初期化データをセットする(ステップS461)。この処理において、サブCPU206は、例えば、主制御回路60から供給された初期化コマンドに基づく初期化データを、ワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206は、ステップS201において副制御回路200における初期化を行うとともに、本ステップにおいて主制御回路60における初期化の状態を認識可能となる。つまり、サブCPU206は、ステップS201が終了した後に、初期化コマンドを受信した場合には、初期設定が終了したと判定することとなる。本処理が終了した場合には、ステップS462に処理を移す。尚、本実施形態において、主制御回路60では、初期化時においてデモ表示コマンドが送信されるが、副制御回路200においては、初期化時におけるデモ表示コマンドは無視されることとなるが、これに限らない。
そして、ステップS462において、サブCPU206は、デモ表示開始時間テーブルを参照する処理を実行する。この表示開始時間テーブルは、ステップS214からステップS216において、電源の投入に関連する時期にのみ設定されるテーブルである。そして、サブCPU206は、参照した結果、該当するデモ表示開始時間をタイマにセットする(ステップS463)。そして、サブCPU206は、デモ演出データをセットする(ステップS464)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
尚、サブCPU206は、ステップS463においてセットしたデモ表示開始時間が経過したことが検知された場合には、ステップS464においてセットしたデモ演出データを、表示制御回路250などに供給する。つまり、サブCPU206は、初期設定が終了したことを条件に、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことを検出し、所定の待機状態となったことが検出されてから、ステップS214からステップS216において設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、デモ演出データを表示制御回路250などに供給する。尚、このような処理を実行するサブCPU206は、待機状態検出手段、デモ演出開始時間検出手段の一例に相当する。
そして、表示制御回路250などは、デモ演出データを受け取り、液晶表示装置32などに、デモ画面を表示させるなど、デモ演出を実行させることとなる。つまり、液晶表示装置32などは、サブCPU206によってデモ演出開始時間となったことが検出された場合には所定のデモ演出を実行することとなる。尚、このような液晶表示装置32は、デモ演出実行手段の一例に相当する。もちろん、デモ画像のみならず、デモ音声、デモ電飾であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
このように、電源が投入されたことに基づいて行われる所定の初期設定が終了したことを条件に、所定の待機状態となったことを検出するので、例えば、複数の遊技機に同時に電源が投入され、電源投入後に識別情報の可変表示が行われていない遊技機が複数あった場合であっても、異なるデモ演出開始時間に設定されていることによって、一斉には所定のデモ演出が実行されないことがある。このため、誰にも遊技されていない遊技機であることを容易に認識させないことにより遊技者に敬遠されることを抑制できるので、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
尚、本実施形態においては、上述したステップS201において、コマンドを受信可能にする処理や、バックアップ復帰を行うためのデータをクリアする処理など、副制御回路200の初期設定を行い、主制御回路60からの初期化コマンドを受信することによって、実際に、遊技を開始させていたが、これに限らず、例えば、ステップS201のタイミングでは、実際には、バックアップ復帰を行うためのデータをクリアする処理を行わず、コマンドを受信可能にする処理などを行い、主制御回路60からの初期化コマンドを受信することによって、バックアップ復帰を行うためのデータをクリアし、遊技を開始させてもよい。つまり、主制御回路60と副制御回路200との間で、遊技を開始させるタイミングが同期されればよい、つまり、同期させるための初期化コマンドの受信タイミングによって、遊技を開始させればよく、バックアップ復帰を行うためのデータをクリアするタイミングは問わない。
[表示制御処理]
図26のステップS204において実行されるサブルーチンについて図37を用いて説明する。
最初に、図37に示すように、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であるか否かを判断する(ステップS351)。この処理において、サブCPU206は、上述したVDP割込処理(図28参照)のステップS232においてカウントされているVDPカウンタからVDPカウンタ値を読み出し、“2”であるか否かを判断する。つまり、上述したように、VDP割込処理において、1/60s毎にVDPカウンタが“1”増加するため、サブCPU206は、1/30s経過したか否かを判断することとなる。この処理において、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”であると判別した場合には、ステップS352に処理を移す。一方、サブCPU206は、VDPカウンタが“2”ではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS352において、サブCPU206は、制御データ出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、画像を表示させるための制御データを、表示制御回路250に供給する。例えば、サブCPU206は、画像データを示すデータなど、演出を示す制御データを表示制御回路250に供給することとなる。そして、サブCPU206は、VDPカウンタに“0”をセットする(ステップS353)。そして、サブCPU206は、バンク切替指示を表示制御回路250に供給する(ステップS354)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図29のステップS243において実行されるサブルーチンについて図38を用いて説明する。
最初に、図38に示すように、サブCPU206は、ボタン予告演出を行うことが可能であるか否かの所定の操作有効条件が成立によって、操作有効タイミングであるか否かを判断する(ステップS301)。この所定の操作有効条件は、予告選択テーブル(図6参照)によって予告なしとは選択されなかったことを第一の条件、ボタン有効時間内(例えば、変動開始から4秒など)である第二の条件を主な条件としている。この処理において、サブCPU206は、ステップS425においてセットされた予告演出データを読出し、予告なしとは選択されなかったか否かを判断する。そして、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したタイミングに応じ、識別情報の可変表示が開始されてからの時間に基づいて、ボタン有効時間内であるか否かを判断する。このように、サブCPU206は、所定の操作有効条件が成立したか否かによって、操作有効タイミングであるか否かを判断する。サブCPU206は、第一の操作有効タイミングであると判別した場合には、ステップS302に処理を移す。一方、サブCPU206は、操作有効タイミングではないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS302において、サブCPU206は、ボタンを入力したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、ゲーム操作部88によりボタン入力が行われたと判別した場合には、ボタン演出データをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS303)、本サブルーチンを終了する。尚、操作有効条件が成立しているときには、上述したように、宝箱画像や、ボタン画像などの操作促進画像が第一の表示領域32cに表示されることとなる。
そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、セットしたボタン演出データを表示制御回路250に供給する。このようなデータを受け取った表示制御回路250は、ゲーム操作部88の操作に応じた画像を液晶表示装置32に表示させる制御を行う。特に、サブCPU206、表示制御回路250は、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合において、ゲーム操作部88による操作が行われたときには、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、所定の表示領域(本実施形態においては、第一の表示領域32c)に所定の画像を表示させることとなる。つまり、サブCPU206、表示制御回路250は、煙画像などの予告画像を予告表示領域32bに表示させた後に、遊技者による操作を促す操作促進画像(例えば、ボタン画像など)を所定の表示領域(例えば、第一の表示領域32c)に表示させ、その後に、操作が行われた場合には、煙画像などの予告画像を、剣画像、ランプ画像などの操作後画像に変更させて所定の表示領域(例えば、第一の表示領域32c)に表示させるので、遊技者に対する操作を促し、操作に応じて予告画像を操作後画像に変更させることによって、予告画像、操作後画像の表示による演出効果を更に向上させることができ、遊技に対する遊技意欲を高めることができる。また、言い換えると、サブCPU206は、操作手段による操作が行われた場合には、上述したステップS424において複数種類の操作後画像からいずれかから選択された操作後画像を所定の表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって操作後画像の表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
一方、サブCPU206は、ゲーム操作部88によりボタン入力が行われたと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
[その他の実施形態]
また、本実施形態においては、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合以外であっても、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させるように構成したが、これに限らず、例えば、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させるように構成すれば問題ない。
また、本実施形態においては、遊技盤14の遊技領域15に設けられた始動口44の全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させたが、これに限らず、例えば、遊技盤14の遊技領域15に設けられた始動口44の一部と奥行き方向に重なる予告表示領域に所定の予告画像を表示させてもよい。また、例えば、操作促進画像が、始動口44の開状態となっている方向に飛び出すように予告表示領域32bに表示された後に、所定の予告画像が予告表示領域32bに表示される。つまり、操作促進画像、所定の予告画像などが始動口44付近より出現し、中央の見やすい領域に移動表示されることにより、予告に対する注目度を向上させつつ、演出効果を向上させることができる。もちろん、これに限らず、例えば、始動口44の開状態となっている方向に限らず、その始動口44と視認可能な領域であれば問題なく、例えば、始動口44の側方に向かって移動表示されるように操作促進画像、所定の予告画像が予告表示領域32bに表示される態様であったり、始動口44付近に表示したままであったりなどしてもよい。
また、上述した実施形態においては、遊技者によって操作可能なゲーム操作部88による操作を促す操作促進画像を予告表示領域32bに表示させた後に、ゲーム操作部88による操作が行われた場合には、予告画像を予告表示領域32bに表示させるようにしたが、これに限らず、例えば、ゲーム操作部88の操作に応じなくても、予告表示領域32bに予告画像を表示させてもよい。また、例えば、操作促進画像を表示しなくてもよい。
また、本実施形態においては、所定のコマンドが受信された場合には、第一の表示領域32cにラウンド制御実行回数画像を表示させるように構成したが、これに限らず、例えば、主制御回路60、副制御回路200など、各種の回路を別々に設けないなど、所定のコマンドが受信されなくても、第一の表示領域32cにラウンド制御実行回数画像を表示させるように構成してもよい。
また、本実施形態においては、大入賞口39、シャッタ40が第一の状態となった場合には、第一の表示領域32cにラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、第一の表示領域32cから第二の表示領域32dにラウンド制御実行回数画像を移動表示させるようにしたが、これに限らず、例えば、第一の表示領域32cから第二の表示領域32dにラウンド制御実行回数画像を移動表示させずに、ラウンド制御実行回数画像の表示位置を、第一の表示領域32cから第二の表示領域32dに変更させるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、遊技盤14における遊技領域15に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域の一部が奥行き方向に重なる領域を第一の表示領域32cとしたが、これに限らず、例えば、遊技球が流下しない非流下領域の全部が奥行き方向に重なる領域を第一の表示領域としてもよい。また、遊技領域15に囲まれなくても問題ない。また、この非流下領域とは、遊技球を遊技領域15に発射させるなど、一般的な遊技が行われた場合に、その遊技球が通常流下しない領域であればよい。もちろん、非流下領域は、ベースドア13を開放するなどして、遊技球が通過するような領域であってもよい。
また、本実施形態においては、以前の変動パターンがスーパーリーチであった場合など、所定の背景変更条件が成立したと検出された場合には、複数種類の背景画像データからいずれかに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させるが、これに限らず、例えば、このような所定の背景変更条件が、ランダムな抽選の結果などであってもよい。もちろん、このような所定の背景変更条件がなく、電源投入時に設定された背景画像以外が表示されないようにしても問題ない。
また、本実施形態においては、待機コマンドを受信したことに基づいて、所定の待機状態となったことを検出するように構成したが、これに限らず、例えば、主制御回路60、副制御回路200など、各種の回路を別々に設けないなど、待機コマンドが受信されなくても、所定の待機状態となったことを検出するように構成してもよい。
また、本実施形態においては、電源の投入に関連する時期にのみデモ演出開始時間を設定可能であるが、これに限らず、例えば、電源の投入に関連する時期以外にも、デモ演出開始時間を設定可能としてもよい。
また、本実施形態においては、操作可能な設定スイッチ144の操作に応じて、デモ演出開始時間の設定を行うように構成したが、これに限らず、例えば、設定スイッチ144などの操作手段の操作に応じることなく、遊技の履歴(例えば、前日の大当り回数など)等、他の条件に基づいて、デモ演出開始時間の設定を行うように構成してもよい。もちろん、これらの組み合わせであってもよい。
また、本実施形態においては、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合に、始動記憶情報(成立情報)が記憶されているか否かを判定し、始動記憶情報が記憶されていないと判定されたことに基づいて所定の待機状態となったことを検出するように構成した。また、本実施形態においては、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行い、その初期設定が終了したことを条件に、所定の待機状態となったことを検出するように構成した。また、本実施形態においては、所定の復帰条件が成立したときに、電源遮断時においても保持されている電源が遮断される前の記憶状態に基づいて、遊技を再開させ、その再開される場合において、電源が遮断される前の状態が所定の待機状態であったときには、所定の待機状態となったことを検出するように構成した。このような構成に限らず、例えば、これらの組み合わせのうちいずれかであってもよい。例えば、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合、電断復帰時においては所定の待機状態となったことが検出されず、初期設定が終了したときにのみ、所定の待機状態となったことを検出するように構成してもよい。また、例えば、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合、初期設定終了時においては所定の待機状態となったことが検出されず、電断復帰が行われ、遊技が再開されたときにのみ、所定の待機状態となったことを検出するように構成してもよい。もちろん、例えば、遊技が再開されたときに、復帰前が所定の待機状態でない場合も、所定の待機状態となったことを検出するように構成してもよい。また、例えば、初期設定終了時、電断復帰時においては所定の待機状態となったことが検出されず、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合にのみ、所定の待機状態となったことを検出するように構成してもよい。
[遊技盤の構成]
尚、上述した実施形態においては、遊技盤14の全部を、透過性を有する部材によって構成したが、これに限らず、別の態様であってもよい。遊技盤の具体的な構成の例について図39を用いて説明する。尚、図39は、理解を容易とするために、複数の障害釘等を省略したものである。
例えば、遊技盤の一部を、透過性を有さない部材で構成してもよい。具体的には、図39(A)に示すように、遊技盤314を、透過性を有する部材314aと平板状の透過性を有さない部材314b(例えば、木材)とを結合させて構成してもよい。もちろん、図39(A)に示すように、透過性を有する部材314aと、透過性を有さない部材314bとを単に結合させて構成するだけでなく、図39(B)に示すように、透過性を有する部材315aを、透過性を有さない部材315bで囲むように結合させる構成としてもよい。
また、例えば、透過性を有する遊技盤の一部を遮蔽させる加工を施すように構成してもよい。例えば、図39(C)に示すように、透過性を有する遊技盤316の一部316bを、遮光性を有する色で塗装してもよい。これによって、符号316aに示すように、一部に透過性を有する遊技盤316を構成することができる。もちろん、塗装するかわりに、ブラスト加工、サンドペーパによる微細粗面を形成する光散乱加工を施し、可視光線が散乱してあたかも発光するかのように形成してもよい。
つまり、遊技盤は、その一部分が少なくとも透過性を有するものであればよい。言い換えると、遊技領域15の全部又は一部の後方に位置する表示領域32aに、その遊技領域15の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されるように構成すればよい。
更には、上述した実施形態においては、一部又は全部に透過性を有する遊技盤14を用いたが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、透過性を有さない遊技盤を用いてもよい。
[表示装置の構成]
透過性を有さない遊技盤を用いた構成について図40を用いて説明する。
図40に示すように、扉311には、表示装置332が備えられており、各種の演出画像が表示される。この表示装置332は、遊技者により触接された座標位置を検出するタッチパネル351と、保護カバーである透明アクリル板353、355と、それら透明アクリル板353、355の間に透明液晶表示装置から構成される液晶表示装置354と、が積層されている。この表示装置332(液晶表示装置354)は、表示領域に透過性の高い画像を表示可能となる。尚、液晶表示装置354は、表示領域に透過性の高い画像を表示するだけでなく、識別情報の可変表示、普通図柄の可変表示、演出用の演出画像の表示、衝突画像の表示等を行う。
また、この液晶表示装置354の上方及び下方には、液晶表示装置354のバックライトとしての照明装置の役割を果たす液晶バックライト352が設けられている。また、この液晶バックライト352は、電源供給時においては、点灯するように制御されている。このため、液晶バックライト352を常時電源供給時において常時駆動させることにより、液晶表示装置354に表示される画像を遊技者に対して明瞭に視認可能とさせる。この液晶バックライト352は、主として冷陰極管が採用されているが、本発明はこれに限らない。
遊技盤314には障害釘313が打ちこまれている。この遊技盤314と扉311との間に遊技領域315が設けられ、その遊技領域315に発射された遊技球317が転動可能となる。
尚、この表示装置332は、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶表示装置354、液晶バックライト352等を備えているが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、タッチパネル351、透明アクリル板353、355、液晶バックライト352等を備えることなく、液晶表示装置354のみを備えるように構成しても問題ない。
このように、液晶表示装置354は、表示領域と、遊技盤314における遊技領域315の全部又は一部とが重なるように遊技盤314の前方に配設され、表示領域に透過性の高い画像を表示可能とするものであるので、遊技領域315の全部又は一部の近傍を介して前方から画像が視認可能に表示されることとなる。言い換えると、液晶表示装置354は、遊技盤314の前方に設けられ、遊技盤314を透過して視認可能であり、遊技に関する演出画像を表示する表示領域を有する装置である。
尚、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図41に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機、権利モノと称される第3種パチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
尚、本実施形態においては、図1に示すようなパチンコ遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、例えば、図42に示すようなパチスロ遊技機410や、図43に示すようなゲーム機501など、各種の遊技機に本発明を採用してもよい。具体的には、図42に示すように、パチスロ遊技機410には、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置430と、その液晶表示装置430の後方にリール(図示せず)とを備えている。このため、液晶表示装置430に透過性の高い画像が表示されている場合には、遊技者に対してリールを視認可能な状態となる。また、図43に示すように、ゲーム機501にも、透過性の高い画像を表示可能な液晶表示装置505と、その液晶表示装置505の後方にリール503L、503C、503Rとを備えている。もちろん、このようなスロットゲームが実行されるゲーム機501でなくとも、ビンゴゲームやクジが実行されるゲーム機に本発明を適用してもよい。
また、ゲーム機などに適用してもよい。例えば、図44に示すように、ゲーム機600は、ゲームの進行を制御するとともに、各種の画像を表示させる制御、各種の音声を発生させる制御を行うゲーム機本体604と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、各種の画像を表示する表示装置602と、ゲーム機本体604に電気的に接続され、遊技者によって操作可能な操作部606とから構成される。ゲーム機本体604は、上述したような制御を行う制御部(図示せず)を有する。また、このゲーム機本体604は、上述したような制御を制御部に行わせるためのプログラムが記憶された情報記憶媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROMなど)を着脱可能である。
また、上述した実施形態においては、各種の処理をコンピュータに実行させるためのシミュレーションプログラムにも適用可能である。このシミュレーションプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
[シミュレーションプログラムの実施形態]
パチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて図45を用いて説明する。尚、図45は、このシミュレーションプログラムを実行するコンピュータを示す概略図である。
図45に示すように、コンピュータ300Aは、コンピュータ本体302、表示領域304aに画像を表示する表示装置304、操作部としてのキーボード306を備えている。コンピュータ本体302には、表示装置304と、キーボード306と、が電気的に接続されている。尚、本実施形態においては、キーボード306を操作部として構成したが、本発明はこれに限らず、操作可能であれば他の態様であってもよく、例えば、マウス、コントローラ等でもよい。
コンピュータ本体302には、制御回路(図示せず)が内蔵されている。この制御回路は、CPU等からなる制御部(図示せず)と、各種のデータ、プログラム等を記憶する記憶部(図示せず)と、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体からデータを読み出すドライブ装置(図示せず)と、を備えている。また、制御回路は、表示装置304及びキーボード306等の外部装置を制御するためのインターフェイス回路(図示せず)を備えている。
尚、本実施形態においては、コンピュータとしてパーソナルコンピュータを用いた構成としたが、本発明はこれに限らず、別の態様であってもよく、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置であってもよい。
また、本実施形態においては、上述した実施形態におけるパチンコ遊技を模したシミュレーションプログラムについて説明する。このシミュレーションプログラムは、具体的には以下のような処理(ステップ)をコンピュータに実行させるためのものである。
(A1) 遊技球画像の転動表示が可能な遊技領域と、遊技に関する演出画像とを重ねて表示領域に表示させる演出画像表示制御処理。
(A2) 所定の可変表示開始条件が成立すると、前記遊技領域に含まれる始動領域に遊技球画像を通過表示させて、識別情報の可変表示の表示制御を行う可変表示制御処理。
(A3) 前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合に、遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御処理。
(A4) 前記識別情報の可変表示の結果を決定する可変表示結果決定処理。
(A5) 前記可変表示結果決定処理において前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、前記識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、前記表示領域に所定の予告画像を表示させる予告画像表示制御処理。
(A6) 前記予告画像表示制御処理において、前記表示領域のうち、前記始動領域の一部又は全部と重なる予告表示領域に前記予告画像を表示させる処理。
(A7) 前記予告画像表示制御処理において、前記予告画像を前記予告表示領域に表示させた後に、遊技者によって操作可能な操作手段による操作を促す操作促進画像を所定の表示領域に表示させる処理。
(A8) 前記予告画像表示制御処理において、前記操作促進画像を表示させた後に、前記操作手段による操作が行われた場合には、前記予告画像を変更させて所定の表示領域に表示させる処理。
(A9) 複数種類の前記操作後画像からいずれかを選択する操作後画像選択処理。
(A10) 前記予告画像表示制御処理において、前記操作促進画像を表示させた後に、前記操作手段による操作が行われた場合には、前記操作後画像選択処理において選択された操作後画像を所定の表示領域に表示させる処理。
(A11) 複数種類の予告画像からいずれかを選択する予告画像選択処理。
(A12) 前記予告画像表示制御処理において、遊技者によって操作可能な操作手段による操作を促す操作促進画像を前記予告表示領域に表示させた後に、前記操作手段による操作が行われた場合には、前記予告画像選択処理において選択された予告画像を前記予告表示領域に表示させる処理。
(A13) 前記遊技領域に含まれ、遊技球画像を受け入れ容易な第一の状態と、遊技球画像を受け入れ難い第二の状態とに可変入賞表示させる可変入賞表示制御処理。
(A14) 所定の遊技状態移行条件が成立すると、遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御処理。
(A15) 前記遊技状態制御処理において移行される大当り遊技状態中において、前記可変入賞表示を、前記第一の状態とし、所定の閉鎖条件の成立により前記第二の状態にするラウンド制御を、所定のラウンド数を上限として繰り返し行うラウンド制御処理。
(A16) 前記ラウンド制御処理において行われるラウンド制御の実行回数を計数するラウンド数計数処理。
(A17) 前記ラウンド数計数処理において計数されたラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像を前記表示領域に表示させるラウンド数表示制御処理。
(A18) 前記ラウンド数表示制御処理において、前記可変入賞表示が前記第一の状態となった場合には、前記表示領域のうち、前記遊技領域に囲まれ、遊技球画像が流下表示しない非流下領域に前記ラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、遊技球画像が流下表示する遊技領域にラウンド制御実行回数画像を表示させる処理。
(A19) 前記ラウンド表示制御処理において、前記可変入賞表示が前記第一の状態となった場合には、前記非流下領域に前記ラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、前記非流下表示領域から前記遊技領域にラウンド制御実行回数画像を移動表示させる処理。
(A20) 前記ラウンド制御処理において、前記可変入賞表示における状態が前記第一の状態となることに関連して、所定のコマンドを送信するコマンド送信処理。
(A21) 前記ラウンド表示制御処理において、前記コマンド送信処理において送信された所定のコマンドを受信するコマンド受信処理。
(A22) 前記ラウンド表示制御処理において、前記コマンド受信処理において前記所定のコマンドが受信された場合には、前記非流下領域に前記ラウンド制御実行回数画像を表示させる処理。
(A23) 所定の可変表示開始条件が成立したときに、識別情報の可変表示の表示制御を行う可変表示制御処理。
(A24) 前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には、遊技者に相対的に有利な特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御処理。
(A25) 複数種類のデモ演出開始時間のうちいずれかを設定するデモ演出開始時間設定処理。
(A26) 前記識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことを検出する待機状態検出処理。
(A27) 前記待機状態検出処理において前記所定の待機状態となったことが検出されてから、前記デモ演出開始時間設定処理において設定されたデモ演出開始時間となったことを検出するデモ演出開始時間検出処理。
(A28) 前記デモ演出開始時間検出処理において前記デモ演出開始時間となったことが検出された場合には、所定のデモ演出を実行するデモ演出実行処理。
(A29) シミュレーションプログラムが起動されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行う初期設定処理。
(A30) 前記待機状態検出処理において、前記初期設定処理における前記初期設定が終了したことを条件に、前記所定の待機状態となったことを検出する処理。
(A31) シミュレーションプログラムが中断されたときに、シミュレーションプログラムが中断される前の記憶状態を、シミュレーションプログラム中断時においても保持可能な記憶状態保持処理。
(A32) 前記初期設定処理において、所定の復帰条件が成立したときに、前記記憶状態保持処理において保持されている前記記憶状態に基づいて、シミュレーションプログラムを再開させる処理。
(A33) 前記待機状態検出処理において、前記初期設定処理においてシミュレーションプログラムが再開される場合において、シミュレーションプログラムが中断される前の状態が前記所定の待機状態であったときには、前記所定の待機状態となったことを検出する処理。
(A34) 所定の可変表示実行条件が成立したが、前記所定の可変表示開始条件が成立していない場合に、所定の可変表示実行条件が成立した成立情報を所定の記憶領域に記憶させる成立情報記憶処理。
(A35) 前記識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合には、前記成立情報記憶処理において前記成立情報が記憶されているか否かを判定する成立情報判定処理。
(A36) 前記待機状態検出処理において、前記成立情報判定処理において前記成立情報が記憶されていないと判定されたことに基づいて前記所定の待機状態となったことを検出する処理。
(A37) 前記デモ演出開始時間設定処理において、操作可能な操作手段の操作に応じて、デモ演出開始時間の設定を行う処理。
(A38) 前記デモ演出開始時間設定処理において、シミュレーションプログラムの起動及び再開に関連する時期にのみデモ演出開始時間を設定可能な処理。
(A39) 遊技の制御を行う遊技制御処理。
(A40) 遊技の進行に応じた演出の制御を行う演出制御処理。
(A41) 前記遊技制御処理において、所定の待機状態となったときに待機コマンドを送信するコマンド送信処理。
(A42) 前記演出制御処理において、前記遊技制御処理において送信された前記待機コマンドを受信するコマンド受信処理。
(A43) 前記待機状態検出処理において、前記コマンド受信処理において前記待機コマンドを受信したことに基づいて、前記所定の待機状態となったことを検出する処理。
このように、(A1)から(A6)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、表示領域のうち、始動領域の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域に所定の予告画像を表示させるので、始動領域の遊技球の通過を注視させながら、予告画像の見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、(A7)及び(A8)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、遊技者によって操作可能な操作手段を備え、前記予告画像表示制御手段は、前記予告画像を前記予告表示領域に表示させた後に、前記操作手段による操作を促す操作促進画像を所定の表示領域に表示させる機能を有し、前記予告画像表示制御手段は、前記操作促進画像を表示させた後に、前記操作手段による操作が行われた場合には、前記予告画像を変更させて所定の表示領域に表示させる機能を有することを特徴とする遊技機。
また、(A9)及び(A10)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、操作促進画像を表示させた後に、操作手段による操作が行われた場合には、複数種類の操作後画像からいずれかから選択された操作後画像を所定の表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって操作後画像の表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
また、(A11)及び(A12)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、操作手段による操作を促す操作促進画像を第一の表示領域に表示させた後に、操作手段による操作が行われた場合には、選択された予告画像を第一の表示領域に表示させるので、操作手段の操作によって予告表示への期待感を高めることができるとともに、操作手段の操作タイミングの見逃しを防止することができるため、演出効果を高め、十分に遊技性を向上させることができる。
このように、(A1)、(A2)、(A13)から(A18)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、演出画像表示手段における表示領域に遊技に関する演出画像を表示させるとともに、可変入賞装置が第一の状態となった場合には、演出画像表示手段における表示領域のうち、遊技領域に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域と奥行き方向に重なる第一の表示領域に、ラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、遊技球が流下する流下領域と奥行き方向に重なる第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像の表示を変更させる。従って、可変入賞装置が第一の状態となったときには、表示領域のうち第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、遊技者に対して、ラウンド制御実行回数画像を明確に認識させることができるとともに、可変入賞装置が第一の状態となった後には、表示領域のうち第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されるため、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を抑制することができる。また、第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されているので、ラウンド制御実行回数がわからなくなってしまうこともない。
また、第一の表示領域は、遊技領域に囲まれ、遊技球が流下しない非流下領域と奥行き方向に重なる領域であり、第二の表示領域は、遊技球が流下する流下領域と奥行き方向に重なる領域であるため、可変入賞装置が第一の状態となったときには、遊技球が流下しない表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示された後に、遊技球が流下する表示領域にラウンド制御実行回数画像が表示されることとなり、ラウンド制御実行回数画像の表示を、遊技球の流下によって妨害させることがなく、より明確に認識させることができるとともに、ラウンド制御実行回数画像が第二の表示領域へ表示が変更された後は、遊技者の注視する第一の表示領域における大当り遊技状態中であることに対する演出画像の演出効果の低減を抑制できる。
また、(A19)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、可変入賞装置が第一の状態となった場合には、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、第一の表示領域から第二の表示領域にラウンド制御実行回数画像を移動表示させるので、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させた後に、ラウンド制御実行回数画像をスムーズに第二の表示領域に表示させることができ、違和感ない表示態様によって、大当り遊技状態中であることに対する演出画像による演出効果の減退を更に抑制することができる。また、第二の表示領域へ移動表示された後におけるラウンド制御実行回数画像の表示位置を容易に視認することができる。
また、(A20)から(A22)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、ラウンド制御手段が、可変入賞装置における状態が第一の状態となることに関連して、所定のコマンドを送信し、ラウンド数表示制御手段が、その送信された所定のコマンドを受信し、所定のコマンドが受信された場合には、第一の表示領域にラウンド制御実行回数画像を表示させるので、ラウンド制御手段は、所定のコマンドを送信するのみを行うこととなるため、ラウンド制御手段の制御負担を軽減することができるとともに、ラウンド制御を確実に統制することができる。
また、(A23)から(A28)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことが検出されてから、複数種類のデモ演出開始時間のうちから設定されたデモ演出開始時間となったことを検出し、所定のデモ演出を実行するので、遊技機によってはデモ演出開始時間が異なるように設定可能であり、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
また、(A29)及び(A30)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、シミュレーションプログラムが起動されたことに基づいて行われる所定の初期設定が終了したことを条件に、所定の待機状態となったことを検出するので、例えば、複数のゲーム機に同時にシミュレーションプログラムが起動され、起動後に識別情報の可変表示が行われていないゲーム機が複数あった場合であっても、異なるデモ演出開始時間に設定されていることによって、一斉には所定のデモ演出が実行されないことがある。このため、誰にもゲームされていないゲーム機であることを容易に認識させないことにより遊技者に敬遠されることを抑制できるので、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
また、(A31)から(A33)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、シミュレーションプログラムが中断されたときに、シミュレーションプログラムが中断される前の記憶状態を、中断時においても保持可能であり、保持されている記憶状態に基づいてシミュレーションプログラムを再開させる場合において、シミュレーションプログラムが中断される前の状態が所定の待機状態であったときには、所定の待機状態となったことを検出する、つまり、例えば、識別情報の可変表示中や特定遊技状態においてシミュレーションプログラムが中断された場合等、シミュレーションプログラムの中断前の状態が所定の待機状態以外の場合には、所定の待機状態であることを検出しないので、処理効率が向上する。
また、(A34)から(A36)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合に、所定の可変表示実行条件が成立した成立情報を所定の記憶領域に記憶させ、識別情報の可変表示の結果が導出表示された場合に、成立情報が記憶されていないと判定されたことに基づいて所定の待機状態となったことを検出するので、所定の待機状態となったことを検出するために特別な部材を設ける必要がないため、部品点数の低減を図ることができる。
また、(A37)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、操作可能な操作手段の操作に応じてデモ演出開始時間の設定を行うので、操作者の意図する演出開始時間に容易に設定可能となる。
また、(A38)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、シミュレーションプログラムの起動及び再開に関連する時期にのみデモ演出開始時間を設定可能である、つまり、稼働中などシミュレーションプログラムの起動及び再開に関連する時期以外においては、デモ演出開始時間の設定を規制するので、稼働中にデモ演出開始時間の設定が変更されることによる制御上の不都合が発生することを防止することができる。
また、(A39)から(A43)の処理をコンピュータ300Aに実行させることにより、遊技の制御を行う遊技制御手段は、所定の待機状態となったときに待機コマンドを送信し、遊技の進行に応じた演出の制御を行う演出制御手段は、送信された待機コマンドを受信するコマンド受信手段などを含み、待機コマンドの受信に基づいて所定の待機状態となったことを検出することとなるので、遊技制御手段に制御の負担をかけることなく、遊技者における遊技意欲を高揚させることができる。
尚、本実施形態においては、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジ等、コンピュータ300Aに挿脱可能な記憶媒体に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、制御部を各種の手段として機能させるように構成したが、本発明はこれに限らず、例えば、上述した記憶媒体よりコンピュータ300Aに内蔵された記憶部にプログラムをインストールし、コンピュータ300Aに内蔵された記憶部に記憶されたシミュレーションプログラムに従い、上述した実施形態における各種の手段として制御部を機能させるように構成してもよい。
また、上述した実施形態においては、一つのコンピュータ300Aにおいて各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、他のコンピュータ(例えばゲームサーバ)と、それらの処理を別々に分けて実行させるように構成してもよい。
他のコンピュータを用いて実行されるシミュレーションプログラムについて図46を用いて説明する。尚、図46は、シミュレーションプログラムを実行するゲームシステムを示す概略図である。
図46に示すように、ネットワーク500には、コンピュータ300A、300B、…と、その他のコンピュータであるゲームサーバ400と、が接続されている。つまり、これらのコンピュータ300A、300B、…は、ゲームサーバ400に対して通信可能に接続されている。また、ゲームサーバ400は、制御部(図示せず)と、プログラムを記憶する記憶部(図示せず)と、を備え、制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する。
この場合には、上述した実施形態において具体的に記載された処理を、コンピュータ300A、300B、…と、ゲームサーバ400とに、別々に分けて実行させるように構成してもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技を模するシミュレーションプログラムの一例を挙げると、上述した(A3)、(A4)、(A13)から(A16)、(A20)、(A24)、(A29)、(A31)、(A32)、(A34)、(A35)、(A39)、(A41)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをゲームサーバ400の記憶部に記憶し、上述した(A1)、(A2)、(A5)から(A12)、(A17)から(A19)、(A21)から(A23)、(A25)から(A28)、(A30)、(A33)、(A36)から(A38)、(A40)、(A42)、(A43)の処理を実行させるシミュレーションプログラムをコンピュータ300A、300B、…の記憶部に記憶する。これにより、ゲームサーバ400の制御部は、(A3)、(A4)、(A13)から(A16)、(A20)、(A24)、(A29)、(A31)、(A32)、(A34)、(A35)、(A39)、(A41)の処理を実行し、コンピュータ300A、300B、…の制御部は、(A1)、(A2)、(A5)から(A12)、(A17)から(A19)、(A21)から(A23)、(A25)から(A28)、(A30)、(A33)、(A36)から(A38)、(A40)、(A42)、(A43)の処理を実行することとなる。
尚、本実施形態においては、コンピュータ300A、300B、…の各々とゲームサーバ400とに、シミュレーションプログラムに含まれる各種の処理を実行させるように構成したが、本発明はこれに限らず、各種の処理を実行させるためのシミュレーションプログラムをゲームサーバ400に記憶し、コンピュータ300A、300B、…からゲームサーバ400に供給されるダウンロード要求に応じて、ゲームサーバ400からコンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムをダウンロードすることにより、コンピュータ300A、300B、…にシミュレーションプログラムを実行させるように構成してもよい。
また、本実施形態においては、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となることが決定された場合に、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に、始動口44の一部又は全部と奥行き方向に重なる予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させるように構成したが、これに限らず、例えば、識別情報の可変表示の結果が導出表示される以降に所定の予告画像を表示させてもよい。また、例えば、予告表示領域32bに所定の予告画像を表示させなくてもよい。
また、本実施形態においては、大入賞口39、シャッタ40が第一の状態となった場合には、計数されたラウンド制御の実行回数に基づくラウンド制御実行回数画像を、上述した第一の表示領域32cに表示させた後に、第二の表示領域32dにその表示を変更させるが、これに限らず、例えば、ラウンド制御実行回数画像を第一の表示領域32cに表示させた後に、第二の表示領域32dに表示させないようにしてもよい。また、例えば、ラウンド制御実行回数画像を第一の表示領域32cに表示させないようにしてもよい。また、例えば、ラウンド制御実行回数画像を第二の表示領域32dに表示させないようにしてもよい。もちろん、シャッタ40が第一の状態となった場合に、ラウンド制御実行回数画像を表示させないようにしてもよい。
また、本実施形態においては、電源の投入に関連して、操作可能な設定スイッチ142による操作状態に基づいて、複数種類の背景画像データのうちいずれかに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させるが、これに限らず、例えば、操作可能な設定スイッチ142による操作状態に基づくことなく、複数種類の背景画像データのうちいずれかに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させるようにしてもよい。また、例えば、複数種類の背景画像データのうちいずれかに基づく背景画像を液晶表示装置32に表示させなくてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、所定の可変表示開始条件が成立したときに識別情報の可変表示を行う可変表示手段と、前記識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には、遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段と、複数種類のデモ演出開始時間のうちいずれかを設定するデモ演出開始時間設定手段と、前記識別情報の可変表示が行われていない所定の待機状態となったことを検出する待機状態検出手段と、前記待機状態検出手段によって前記所定の待機状態となったことが検出されてから、前記デモ演出開始時間設定手段によって設定されたデモ演出開始時間となったことを検出するデモ演出開始時間検出手段と、前記デモ演出開始時間検出手段によって前記デモ演出開始時間となったことが検出された場合には所定のデモ演出を実行するデモ演出実行手段を備えたことを特徴とするものであるが、可変表示手段、遊技状態制御手段、デモ演出開始時間設定手段、待機状態検出手段、デモ演出開始時間検出手段、デモ演出実行手段、初期設定手段、記憶状態保持手段、成立情報記憶手段、成立情報判定手段、操作手段、遊技制御手段、演出制御手段、コマンド送信手段、コマンド受信手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。