JP2003052993A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003052993A
JP2003052993A JP2001243043A JP2001243043A JP2003052993A JP 2003052993 A JP2003052993 A JP 2003052993A JP 2001243043 A JP2001243043 A JP 2001243043A JP 2001243043 A JP2001243043 A JP 2001243043A JP 2003052993 A JP2003052993 A JP 2003052993A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期動作を行うための制御の迅速化および安
定化を図る。 【解決手段】 電力供給開始時処理において、初期化処
理を行う場合には、CPUは、初期化時コマンド送信テ
ーブルに従って、各サブ基板を初期化するための初期化
コマンドを送信する。また、状態復旧処理を行う場合に
は、CPUは、バックアップRAMエリアに格納されて
いたデータ、およびバックアップ時コマンド送信テーブ
ルに従って、各サブ基板の制御状態を復旧させるための
初期コマンドを送信する。また、RAMに格納されてい
る特別図柄プロセスフラグの値等にもとづいて、特別図
柄バックアップ時コマンド送信テーブルを選択し、選択
したテーブルに従って初期コマンドを送信する。このよ
うに処理されることにより、初期動作を行うための制御
の迅速化および安定化を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、識別情報を可変表
示可能な可変表示装置を備え、可変表示装置に表示結果
として表示される識別情報が特定の表示態様となった場
合に所定の遊技価値を付与可能となるパチンコ遊技機な
どの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるよ
うに構成されたものがある。
【0003】なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に
設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい
遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとっ
て有利な状態となるための権利を発生させたりすること
や、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になること
である。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。
大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放
して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そ
して、各開放期間において、所定個(例えば10個)の
大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そし
て、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウ
ンド)に固定されている。なお、各開放について開放時
間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に
達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成す
る。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例え
ば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が
成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最終停止図柄
(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図
柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している
状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状
態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動した
り、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結
果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している
状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)にお
いて行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ演
出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態
において、変動パターンを通常状態における変動パター
ンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣
が高められている。そして、可変表示装置に可変表示さ
れる図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさな
い場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了す
る。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽し
みつつ遊技を行う。
【0006】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変
表示部に表示される識別情報、キャラクタ画像および背
景画像は、マイクロコンピュータの指示に応じて画像デ
ータを生成して可変表示部側に転送するビデオディスプ
レイプロセッサ(VDP)とによって制御されるが、マ
イクロコンピュータのプログラム容量は大きい。
【0007】従って、プログラム容量に制限のある遊技
制御手段のマイクロコンピュータで可変表示部に表示さ
れる識別情報等を制御することはできず、遊技制御手段
のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイクロ
コンピュータ等による表示制御手段を搭載した図柄制御
基板が設置される。遊技の進行を制御する遊技制御手段
は、表示制御手段に対して表示制御のためのコマンドを
送信する必要がある。
【0008】賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊
技制御手段が搭載されている主基板とは別の払出制御基
板に搭載されている場合、遊技の進行は主基板に搭載さ
れた遊技制御手段によって制御されるので、入賞にもと
づく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、払出
制御基板に送信される。一方、遊技媒体の貸し出しは、
遊技の進行とは無関係であるから、一般に、遊技制御手
段を介さず払出制御手段によって制御される。
【0009】以上のように、遊技機には、遊技制御手段
の他に種々の制御手段が搭載されている。そして、遊技
の進行を制御する遊技制御手段は、遊技状況に応じて動
作指示を示す各コマンドを、各制御基板に搭載された各
制御手段に送信する。以下、遊技制御手段その他の制御
手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭
載された基板を電気部品制御基板ということがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、各電気部品制
御手段はマイクロコンピュータを含んだ構成とされる。
すなわち、ROM等にプログラムが格納され、制御上一
時的に発生するデータや制御進行に伴って変化するデー
タがRAMに格納される。すると、遊技機に停電等によ
る電力供給停止状態が発生すると、RAM内のデータは
失われてしまう。よって、停電等からの復旧時には、最
初の状態(例えば、遊技店においてその日最初に遊技機
に電源投入されたときの状態)に戻さざるを得ないの
で、遊技者に不利益がもたらされる可能性がある。例え
ば、大当たり遊技中において電力供給停止状態が発生し
遊技機が最初の状態に戻ってしまうのでは、遊技者は大
当たりの発生にもとづく利益を享受することができなく
なってしまう。
【0011】電力供給停止状態が発生しても遊技者に対
する不利益がもたらされないように、制御状態を復旧さ
せることが可能な遊技機がある。このような遊技機にお
いても、遊技制御手段が各電気部品制御手段に向けて初
期画面や初期制御状態を指定する制御信号を送信するこ
とで、電力供給開始後の初期画面を可変表示装置に表示
させるための制御や、電力供給開始後の初期制御状態を
ランプやLEDなどの発光体などによって報知させる制
御が行われる。しかし、複数の識別情報によって初期画
面が構成されるなどの理由によって、初期画面を表示さ
せるための制御を迅速に行うことができず、そのような
制御が複雑で不安定なものとなってしまうおそれがあ
る。また、報知する制御状態には様々なものがあるた
め、制御状態を報知させるための制御についても、同様
に複雑で不安定なものとなってしまうおそれがある。
【0012】そこで、本発明は、簡単な制御によって可
変表示装置に初期画面を表示させるとともに電気部品を
用いて制御状態を報知させることができ、初期動作を行
うための制御の迅速化および安定化を図ることが可能な
遊技機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
識別情報を可変表示可能な可変表示装置(例えば、可変
表示装置9)を備え、可変表示装置に表示結果として表
示される識別情報が特定の表示態様となった場合に所定
の遊技価値を付与可能となる遊技機であって、可変表示
装置を制御するための表示制御手段(例えば、表示制御
用CPU101)と、遊技機の状態を報知可能な報知用
電気部品(例えば、賞球ランプ51、球切れランプ5
2)を制御するための電気部品制御手段(例えば、ラン
プ制御用CPU351)と、遊技機への電力供給が停止
しても所定期間(例えば、バックアップ電源としてのコ
ンデンサ916から電力が供給される期間)は記憶内容
を保持することが可能な変動データ記憶手段(例えば、
RAM55)を有し、遊技の進行を制御するとともに、
遊技の進行状況に応じて表示制御手段および電気部品制
御手段に対しコマンドを送信する遊技制御手段(例え
ば、CPU56)とを備え、遊技制御手段が、電力供給
の開始に関連して、表示制御手段に対し、電力供給開始
時における可変表示装置の表示態様を指定する起動時表
示態様指定手段(例えば、CPU56)と、電気部品制
御手段に対し、電力供給開始時における報知用電気部品
の報知態様を指定する起動時報知態様指定手段(例え
ば、CPU56)とを含み、起動時表示態様指定手段
が、電力供給開始時に、変動データ記憶手段の記憶内容
にもとづいて制御状態を復旧する復旧起動した場合に
は、制御状態の復旧時に表示する表示態様を指定する復
旧コマンド(例えば、図13、図15〜図19、図2
1、図22に示す制御コマンド)を、変動データ記憶手
段の記憶内容にもとづいて復旧する復旧制御状態毎に選
択して送信するとともに、電力供給開始時に、変動デー
タ記憶手段の記憶内容にもとづかず初期状態より制御を
開始する初期起動した場合には、あらかじめ定められた
識別情報の初期表示態様(例えば、電力供給が開始され
たあとに最初に表示するあらかじめ定められた識別情報
の表示状態、あるいは表示された識別情報の様子を意味
する。初期表示態様として、例えば、表示する識別情報
の種類、大きさ、表示位置などがあらかじめ定められて
いる。具体的には、初期表示態様として、例えば
「1」、「2」、「3」の特別図柄を左中右の図柄表示
エリアにそれぞれ表示することが定められる。)の表示
の実行を指定する単一のコマンドである初期表示態様コ
マンド(例えば、特別図柄電源投入時指定コマンド、普
通図柄電源投入時指定コマンド)を送信し、表示制御手
段が、復旧コマンドを受信した場合には、受信した復旧
コマンドの指定内容に従い、制御状態の復旧時に表示す
る表示態様を可変表示装置に表示するとともに、初期表
示態様コマンドを受信した場合には、受信した初期表示
態様コマンドの指定内容に従い、初期表示態様を可変表
示装置に表示し、起動時報知態様指定手段は、復旧起動
した場合または初期起動した場合のいずれの場合でも、
報知用電気部品の報知態様を指定する起動時報知態様コ
マンド(例えば、図11、図13に示す制御コマンド)
を送信し、電気部品制御手段が、起動時報知態様コマン
ドを受信した場合には、受信した起動時報知態様コマン
ドの指定内容に従い、報知用電気部品を用いた遊技機の
状態の報知を行うことを特徴とする。
【0014】表示制御手段が、可変表示装置を制御する
際に用いられるデータが格納された不揮発性の表示デー
タ記憶手段(例えば、キャラクタROM86)を備え、
初期表示態様を示すデータは、表示データ記憶手段に記
憶され、初期表示態様を示すデータを用いて初期表示態
様コマンドの受信に応じて識別情報を初期表示態様にて
表示する構成とされていてもよい。
【0015】遊技制御手段から指定された識別情報の可
変表示の表示結果として表示する識別情報の態様を記憶
する識別情報態様記憶領域(例えば、表示制御基板80
が備える左中右図柄バッファ)を含み、表示制御手段
が、電力供給開始時に、初期表示態様を示すデータを表
示データ記憶手段(例えば、キャラクタROM86)か
ら読み出して、識別情報態様記憶領域に記憶させるとと
もに、初期表示態様コマンドの受信に応じて識別情報を
初期表示態様にて表示する制御を実行する際に、識別情
報態様記憶領域に記憶されたデータにもとづいて識別情
報を表示させるように構成されていてもよい。
【0016】遊技制御手段が、所定期間の経過毎に発生
するタイマ割込に関連して、表示制御手段および電気部
品制御手段に対し遊技の進行状態に応じたコマンドを送
信し得る遊技制御処理を実行し、起動時表示態様指定手
段により、電力供給開始時における可変表示装置の表示
態様が指定されるとともに、起動時報知態様指定手段に
より、電力供給開始時における報知用電気部品の報知態
様が指定されるまでは(例えば、ステップS14の処理
を終えるまで、あるいはステップS86の処理を終える
まで)、タイマ割込による遊技制御処理の実行を制限す
るように構成されていてもよい。
【0017】電力供給開始時に復旧起動した場合には、
起動時報知態様指定手段が、電気部品制御手段に対し、
変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて復旧する遊
技機の制御状態に応じて、起動時報知態様コマンド(例
えば、図13に示す制御コマンド)により、報知用電気
部品の報知態様を指定するように構成されていてもよ
い。
【0018】電力供給開始時に初期起動した場合には、
起動時報知態様指定手段が、電気部品制御手段に対し、
起動時報知態様コマンド(例えば、図11に示す制御コ
マンド)により、初期状態における報知用電気部品の所
定の報知態様である初期報知態様を指定するように構成
されていてもよい。
【0019】遊技機の状態に関するデータを記憶する遊
技状態データ記憶領域(例えば、RAM55)を備え、
起動時報知態様指定手段は、遊技状態データ記憶領域の
記憶内容にもとづいて、電気部品制御手段に対し、起動
時報知態様コマンドを送信するように構成されていても
よい。
【0020】遊技制御手段は、電気部品制御手段に対
し、遊技の進行に応じた遊技機の状態に応じて報知用電
気部品の報知態様を指定する通常時報知態様指定コマン
ド(遊技の進行の制御などのために遊技機において通常
用いられている制御コマンド)を送信し、起動時報知態
様指定コマンドを、通常時報知態様指定コマンドと共通
のコマンドとして用いた構成とされていてもよい。すな
わち、既存の制御コマンドを起動時報知態様指定コマン
ドとして用いる構成とされていてもよい。
【0021】可変表示装置に表示結果として表示される
識別情報が特定の表示態様となったことを条件に遊技者
にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるととも
に、表示結果として表示される識別情報が特別の表示態
様となったことを条件に特定遊技状態が発生しやすい特
別遊技状態(例えば、確変状態)に制御可能となる遊技
機であって、報知用電気部品は、特別遊技状態であるか
否かを報知するために用いられる特別遊技状態報知電気
部品(例えば、確変報知ランプ)を含むように構成され
ていてもよい。
【0022】報知用電気部品に、遊技者に付与すべき遊
技結果価値(例えば、賞球)があるか否かを報知するた
めに用いられる遊技結果価値残量報知電気部品(例え
ば、賞球ランプ51)を含むように構成されていてもよ
い。
【0023】報知用電気部品に、遊技者に付与するため
の遊技媒体が遊技機内に貯留されているか否かを報知す
るために用いられる貯留遊技媒体報知電気部品(例え
ば、球切れランプ52)を含むように構成されていても
よい。
【0024】表示制御手段が、複数の可変表示装置(例
えば、可変表示装置9と普通図柄表示器10)をそれぞ
れ制御することが可能であり、起動時表示態様指定手段
が、復旧コマンドおよび初期表示態様コマンドを、複数
の可変表示装置それぞれの表示態様を指定するためにそ
れぞれ別個に送信する(例えば、可変表示装置9に初期
表示態様を指定するために特別図柄電源投入時指定コマ
ンドを送信し、普通図柄表示器10に初期表示態様を指
定するために普通図柄電源投入時指定コマンドを送信す
る)ように構成されていてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種
パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1は
パチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の
前面を示す正面図である。
【0026】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0027】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0028】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられてい
る。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可
変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に
入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイ
ッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14
の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けら
れている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によ
って開状態とされる。
【0029】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。
【0030】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達
していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、
普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表
示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表
示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10におい
て表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなけ
れば、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。普通図柄
表示器10の近傍には、普通図柄始動記憶数を表示する
4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表
示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある
毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを
1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開
始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別
図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示する
ように構成することもできる。その場合には、特別可変
表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現
される。
【0031】この実施の形態では、左右のランプ(点灯
時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによ
って可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば2
9秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のラ
ンプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲ
ート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値
が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定され
る。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が
当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所
定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態に
なる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図
柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって
不利な状態から有利な状態に変化する。
【0032】さらに、確変状態では、普通図柄表示器1
0における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる
とともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数と
のうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさ
らに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、
普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)
が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利
になるようにしてもよい。
【0033】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の
左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25
が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収する
アウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上
部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられ
ている。また、スピーカ27が設けられている部分に
は、遊技状態が確変状態であるときに点灯する確変報知
ランプ(図1の各スピーカ27をそれぞれ囲む左右の略
三角形状をなしている部分を点灯させるランプ)が設け
られている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28
a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けら
れている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入
賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠
ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28
cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾
発光体の一例である。
【0034】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0035】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0036】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0037】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開
閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞ス
イッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20
の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例
えば15ラウンド)許容される。
【0038】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0039】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面か
ら見た背面図である。
【0040】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示
器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラ
ンプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラ
ンプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピー
カ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された
音制御基板70も設けられている。また、また、DC3
0V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成す
る電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板
91が設けられている。
【0041】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤34が
設置されている。
【0042】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能な変動データ記憶手
段すなわちバックアップRAM)に記憶されたバックア
ップデータをクリアするための操作手段としてのクリア
スイッチ921が搭載されたスイッチ基板190が設け
られている。スイッチ基板190には、クリアスイッチ
921と、主基板31等の他の基板と接続されるコネク
タ922が設けられている。
【0043】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レールを通り、賞球ケース40Aで覆われた球払出装置
に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段
としての球切れスイッチ187が設けられている。球切
れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の
払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通
路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留
タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイ
ッチ167も誘導レールにおける上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0044】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、さらに遊技球が払い出されると、遊技
球は余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出さ
れると、満タンスイッチ48(図3において図示せず)
がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータ
の回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに
発射装置の駆動も停止する。
【0045】図4は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0046】なお、図4には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。スイッチと称されてい
るものがセンサと称されているもの等でもよいこと、す
なわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であること
は、他の実施の形態でも同様である。
【0047】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0048】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0049】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0050】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0051】この実施の形態では、ランプ制御基板35
に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられ
ている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器4
1および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠
側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28
b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れラ
ンプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDそ
の他の種類の発光体でもよく、この実施の形態および他
の実施の形態で用いられているLEDも他の種類の発光
体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例
である。また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9
および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表
示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御
手段によって行われる。
【0052】図5は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。
【0053】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0054】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示され
る画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマン
ドに応じた指令をVDP(ビデオディスプレイプロセッ
サ)103に与える。VDP103は、キャラクタRO
M86から必要なデータを読み出す。VDP103は、
入力したデータに従ってLCD82に表示するための画
像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をL
CD82に出力する。
【0055】なお、図5には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される
人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からな
る画像などである。
【0056】入力バッファ回路105A,105Bは、
主基板31から図柄制御基板80へ向かう方向にのみ信
号を通過させることができる。従って、図柄制御基板8
0側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すな
わち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポ
ートともに不可逆性情報入力手段を構成する。図柄制御
基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造
によって出力される信号が主基板31側に伝わることは
ない。
【0057】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0058】図6は、主基板31およびランプ制御基板
35における信号送受信部分を示すブロック図である。
この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられてい
る点枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ2
8cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯/
消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯
/消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からラ
ンプ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示器
18および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示
すランプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板
35に出力される。
【0059】図6に示すように、ランプ制御に関するラ
ンプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポー
ト部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,5
73から出力される。出力ポート(出力ポート3)57
3は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1
ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35に
おいて、主基板31からの制御コマンドは、入力バッフ
ァ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU
351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路355A,355Bとランプ制御用CPU351と
の間に、I/Oポートが設けられる。
【0060】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ
28c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従っ
て、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ
28c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力
する。点灯/消灯信号は、天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、装飾ランプ25に出力さ
れる。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CP
U351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されて
いる。
【0061】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、遊
技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている球切れス
イッチ187(図3参照)が遊技球を検出しなくなると
球切れランプ52の点灯を指示する制御コマンドを出力
する。ランプ制御基板35において、各制御コマンド
は、入力バッファ回路355A,355Bを介してラン
プ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用CPU
351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ランプ
51および球切れランプ52を点灯/消灯する。なお、
点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内
蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
【0062】さらに、ランプ制御用CPU351は、制
御コマンドに応じて始動記憶表示器18および普通図柄
始動記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出力す
る。
【0063】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0064】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板35から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0065】図7は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35
および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立し
て設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構
部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24
V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12
VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電
源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、D
C+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラ
インから充電される。なお、VSLは、整流回路912に
おいて、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによ
って生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0066】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図7では1つのみを示す。)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は例
えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制御
基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0067】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図7には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0068】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0069】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧
は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電
源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であること
が好ましい。この例では、交流から直流に変換された直
後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC
902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板
37等に供給される。
【0070】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0071】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0072】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0073】なお、図7に示された構成では、電源監視
用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と
払出制御基板37とに出力される電源断信号について、
電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電
圧を異ならせてもよい。
【0074】図8は、主基板31におけるCPU56周
りの一構成例を示すブロック図である。図8に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段;第
1の電源監視手段)からの電源断信号が、CPU56の
マスク不能割込端子(XNMI端子)に接続されてい
る。従って、CPU56は、マスク不能割込(NMI)
処理によって遊技機への電力供給の停止の発生を確認す
ることができる。
【0075】図8には、システムリセット回路65も示
されている。リセットIC651は、電源投入時に、外
付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をロ
ーレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベル
にする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち上
げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセット
IC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と等し
い電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所
定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値
よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。
従って、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号
に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システ
ムリセットされる。
【0076】図8に示すように、リセットIC651か
らのリセット信号は、NAND回路947に入力される
とともに、反転回路(NOT回路)944を介してカウ
ンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタI
C941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0077】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0078】なお、電源監視回路とシステムリセット回
路65とが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
また、システムリセット回路65は、第2の電源監視手
段に相当する。
【0079】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0080】なお、図8に示す構成では、電源投入時に
CPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロー
レベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上が
りタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除さ
れるCPUを使用する場合には、符号941〜949で
示された回路素子は不要である。その場合、リセットI
C651の出力がそのままCPU56のリセット端子に
接続される。
【0081】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。
【0082】次に遊技機の動作について説明する。図9
は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およ
びROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理
を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投
入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになる
と、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開
始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必
要な初期設定を行う。
【0083】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0084】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0085】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0086】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0087】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0088】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0089】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0090】次いで、CPU56は、入力ポートを介し
て入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を
1回だけ確認する(ステップS7)。その確認において
オンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化
処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。
クリアスイッチ921がオンである場合(押下されてい
る場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力
されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッ
チ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給
を開始することによって、容易に初期化処理を実行させ
ることができる。すなわち、RAMクリア等を行うこと
ができる。
【0091】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0092】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。この例
では、図10に示すように、バックアップフラグ領域に
「55H」が設定されていればバックアップあり(オン
状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていれ
ばバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0093】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0094】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0095】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0096】このように、バックアップフラグとチェッ
クサム等のチェックデータとを用いてバックアップRA
M領域のデータが保存されているか否かを確認すること
によって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻
すことができる。すなわち、バックアップRAM領域の
データにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。な
お、この実施の形態では、バックアップフラグとチェッ
クデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデ
ータが保存されているか否かを確認しているが、いずれ
か一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフ
ラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を
実行するための契機としてもよい。
【0097】また、バックアップフラグの状態によって
「バックアップあり」が確認されなかった場合には、後
述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する初期化
処理を行うようにしているので、バックアップデータが
存在しないのにもかかわらず遊技状態復旧処理が実行さ
れてしまうことを防止することができ、初期化処理によ
って制御状態を初期状態に戻すことが可能となる。
【0098】さらに、チェックデータを用いたチェック
結果が正常でなかった場合には、後述する遊技状態復旧
処理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにし
ているので、電力供給停止時とは異なる内容となってし
まっているバックアップデータにもとづいて遊技状態復
旧処理が実行されてしまうことを防止することができ、
初期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可
能となる。
【0099】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、普通図柄プロセスフラグ、払
出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラ
グ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理
を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定
処理を行う(ステップS12)。
【0100】次いで、CPU56は、初期化時コマンド
送信テーブルに従って、サブ基板(払出制御基板37、
ランプ制御基板35、音制御基板70、表示制御基板8
0)を初期化するための初期化コマンドを送信する(ス
テップS13)。初期化時コマンド送信テーブルには、
図11に示すように、賞球ランプ51および球切れラン
プ52等の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板3
5に対して)や、可変表示装置9に表示される初期図柄
を示すコマンド(表示制御基板80に対して)等の初期
化コマンドを送信するためのINTデータ、コマンドデ
ータ1およびコマンドデータ2が設定されている。本例
では、CPU56は、初期化時コマンド送信テーブルに
各初期化コマンドを設定する際に、必要な場合にはステ
ップS12にて初期値が設定されたワークエリア(作業
領域)を参照する。
【0101】この例では、図11に示すように、初期化
コマンドには、始動記憶表示器18を消灯させるための
始動入賞記憶数ランプ指定コマンド(E100
(H))、普通図柄始動記憶表示器41を消灯させるた
めのゲート通過記憶数ランプ指定コマンド(E000
(H))、賞球ランプ51を消灯させるための賞球残な
しランプ指定コマンド(E200(H))、球切れラン
プ52を消灯させるための球あり中ランプ指定コマンド
(E300(H))、確変報知ランプを消灯させるため
の確率状態ランプ指定コマンド(B002(H))、可
変表示装置9に電源投入時の画面を表示させるための特
別図柄電源投入時指定コマンド(8F00(H):初期
表示態様コマンド)、普通図柄表示器10に電源投入時
に実行される表示を行わせるための普通図柄電源投入時
指定コマンド(8F01(H):初期表示態様コマン
ド)、および球払出装置97からの払出が可能であるこ
とを指示する払出許可状態指定コマンド(0101
(H))がある。なお、図11に示す初期化時コマンド
送信テーブルは、初期化コマンドが設定された状態の後
述するコマンド送信テーブルである。また、コマンドの
具体的な送出形態については後述する。
【0102】また、CPU56は、ROM54に格納さ
れている特別図柄の初期画面を示すデータを、RAM5
5に設けられている左中右図柄バッファに格納する(ス
テップS14)。さらに、CPU56は、ROM54に
格納されている普通図柄の初期表示内容を示すデータに
ついても、RAM55に設けられている普通図柄バッフ
ァに格納しておく。なお、左中右図柄バッファおよび普
通図柄バッファの記憶内容にもとづく制御コマンドの送
信は行わない。
【0103】左中右図柄バッファおよび普通図柄バッフ
ァに初期画面や初期表示内容のデータを格納しておくの
は、特別図柄や普通図柄の可変表示が開始される前に再
度電力供給が停止したあと、再び電力供給が開始して状
態復旧する場合に、ROM54に格納されているデータ
と同じデータにもとづいて初期画面を指定する制御コマ
ンドが送信されるようにするためである。
【0104】例えば、特別図柄について言えば、状態復
旧する際には、後述するステップS84にて左中右図柄
バッファの格納データにもとづいて図柄指定コマンドが
送出される。この例では、上記のように、電力供給再開
時に左中右図柄バッファにROM54に格納されている
初期図柄のデータが記憶されたあと、特別図柄の可変表
示が開始される前(左中右図柄バッファの記憶内容が書
き換えられる前)に再度電力供給が停止し、その後に電
力供給が再開して状態復旧がなされる場合には、図柄指
定コマンドが送出するための参照される左中右図柄バッ
ファにはROM54に格納されている初期図柄のデータ
が記憶された状態となっている。従って、上記のような
状態復旧がなされる場合には、後述するステップS84
にて、ROM54に格納されている初期図柄のデータが
記憶されている左中右図柄バッファの格納データにもと
づいて図柄指定コマンドが送出される。よって、ROM
54に格納されているデータにもとづいて初期画面を指
定する制御コマンドが送出された場合と同様の結果とな
る。
【0105】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0106】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0107】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0108】図12は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS81)。スタックポインタの値は、後で詳
述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリ
ア(電源バックアップされている作業領域におけるスタ
ックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、
ステップS81では、そのRAMエリアの値をスタック
ポインタに設定することによって復帰させる。なお、復
帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちスタッ
ク領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値や
プログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0109】次いで、CPU56は、バックアップRA
Mエリアに格納されていたデータ、およびバックアップ
時コマンド送信テーブルに従って、各サブ基板の制御状
態を復旧させるための復旧コマンドを送信する(ステッ
プS82)。バックアップ時コマンド送信テーブルに
は、図13に示すように、賞球ランプ51および球切れ
ランプ52等の状態復旧を指示するコマンド(ランプ制
御基板35に対して)や、可変表示装置9の制御状態を
復旧させるためのコマンド(表示制御基板80に対し
て)等の復旧コマンドを送信するためのINTデータ、
コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設定されて
いる。
【0110】この例では、図13に示すように、ステッ
プS82で送信される復旧コマンドには、始動記憶表示
器18の状態を復旧させるための始動入賞記憶数ランプ
指定コマンド(E1XX(H):XX=始動入賞記憶
数)、普通図柄始動記憶表示器41の状態を復旧させる
ためのゲート通過記憶数ランプ指定コマンド(E0XX
(H):XX=ゲート通過記憶数)、賞球ランプ51の
状態を復旧させるための賞球ランプコマンド(賞球残な
しランプ指定コマンド(E200(H))または賞球残
ありランプ指定コマンド(E201(H)))、球切れ
ランプ52の状態を復旧させるための球切れランプコマ
ンド(球あり中ランプ指定コマンド(E300(H))
または球切れ中ランプ指定コマンド(E301
(H)))、確変報知ランプの状態を復旧させるための
確率状態ランプコマンド(高確率状態ランプ指定コマン
ド(B001(H))または低確率状態ランプ指定コマ
ンド(B002(H)))、可変表示装置9の制御状態
(ここでは、確変中か否かについての制御状態を意味す
る)を復旧させるための特別図柄復旧指定コマンド(B
6XX(H):XX=確変状態か否か)、可変表示装置
9の制御状態(ここでは、高確率状態か否かについての
制御状態を意味する)を復旧させるための普通図柄復旧
指定コマンド(B7XX(H))、普通図柄表示器10
に電源投入時に実行される表示を行わせるための普通図
柄電源投入時指定コマンド(8F01(H))、球払出
装置97からの払出が可能であるか否かを指示する払出
可否状態指定コマンド(01XX(H):XX=01
(払出が可能)、XX=00(払出禁止))がある。な
お、図13に示すバックアップ時コマンド送信テーブル
は、復旧コマンドが設定された状態の後述するコマンド
送信テーブルである。
【0111】始動入賞記憶数、ゲート通過記憶数、賞球
ランプ51や球切れランプ52の状態、確変状態であっ
たか否か、および払出停止状態であったか否かは、電源
バックアップされているRAMエリアに保存されている
所定の作業領域(例えば、始動入賞記憶数バッファ、ゲ
ート通過記憶数バッファ、確変フラグ、賞球中フラグ、
球切れフラグ、払出停止フラグなど)のデータによって
確認される。
【0112】また、CPU56は、電源バックアップさ
れているRAMエリアに格納されている特別図柄プロセ
スフラグの値等にもとづいて、特別図柄バックアップ時
コマンド送信テーブルのいずれかを選択する(ステップ
S83)。特別図柄バックアップ時コマンド送信テーブ
ルは、例えば図14に示すように、待機時バックアップ
コマンド送信テーブルと、変動時バックアップコマンド
送信テーブルと、大入賞口開放前バックアップコマンド
送信テーブルと、大入賞口開放中バックアップコマンド
送信テーブルと、大当り終了時バックアップコマンド送
信テーブルとがある。
【0113】待機時バックアップコマンド送信テーブル
は、電力供給が停止したときに特別図柄変動待ち処理等
(ステップS300〜ステップS304:図28参照)
の実行中であった場合に選択される。変動時バックアッ
プコマンド送信テーブルは、電力供給が停止したときに
全図柄停止待ち処理の実行中(ステップS305:図2
8参照)であった場合に選択される。大入賞口開放前バ
ックアップコマンド送信テーブルは、電力供給が停止し
たときに大入賞口開放開始処理(ステップS306:図
28参照)の実行中であった場合に選択される。大入賞
口開放中バックアップコマンド送信テーブルは、電力供
給が停止したときに大入賞口開放中処理等(ステップS
307〜ステップS308:図28参照)が実行されて
いた場合に選択される。大当り終了時バックアップコマ
ンド送信テーブルは、電力供給が停止したときに大当り
の終了処理(ステップS309:図28参照)の実行中
であった場合に選択される。上記の演出状態は、電源バ
ックアップされているRAMエリアに格納されている特
別図柄プロセスフラグの値等によって確認される。
【0114】特別図柄バックアップ時コマンド送信テー
ブルを選択すると、CPU56は、選択した特別図柄バ
ックアップ時コマンド送信テーブルに従って復旧コマン
ドを送信する(ステップS84)。
【0115】待機時バックアップコマンド送信テーブル
には、図15に示すように、復旧コマンドとして、左中
右の特別図柄を指定するコマンド(識別情報態様指定コ
マンド)、特別図柄確定コマンド、および客待ちデモ表
示指定コマンドを送信するためのINTデータ、コマン
ドデータ1およびコマンドデータ2が設定されている。
ここで、表示制御コマンドで指定される左中右の図柄
は、左中右図柄バッファの格納情報にもとづいて特定さ
れ、ここでは電力供給が停止する前の最後の特別図柄変
動で停止表示された図柄となる。電力供給が停止したと
きに可変表示装置9において変動パターンコマンド受信
待ち中であった場合には、上記の表示制御コマンドが表
示制御基板80に送信される。なお、図15に示す待機
時バックアップコマンド送信テーブルは、復旧コマンド
が設定された状態の後述するコマンド送信テーブルであ
る。
【0116】表示制御手段は、確定コマンドを受信する
と、左中右の図柄を指定する表示制御コマンドで指定さ
れた特別図柄を可変表示装置9に表示させる制御を行
う。また、客待ちデモコマンドを受信すると、可変表示
装置9の背景等の表示状態を待機状態の表示状態にする
制御を行う。
【0117】また、変動時バックアップコマンド送信テ
ーブルには、図16に示すように、復旧コマンドとし
て、左中右の特別図柄を指定するコマンド(識別情報態
様指定コマンド)、および特別図柄停電復旧表示コマン
ドを送信するためのINTデータ、コマンドデータ1お
よびコマンドデータ2が設定されている。ここで、表示
制御コマンドで指定される左中右の図柄は、電力供給が
停止したときに行われていた特別図柄変動で停止表示さ
れるはずであった図柄である。電力供給が停止したとき
に可変表示装置9において特別図柄変動中であった場合
には、上記の表示制御コマンドが表示制御基板80に送
信される。
【0118】表示制御手段は、特別図柄停電復旧表示コ
マンドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、
可変表示装置9に停電が生じた旨の表示を行う。電源バ
ックアップされていた各種情報にもとづいて、遊技状態
が電力供給停止前の状態に戻るのであるが、その後、特
別図柄の変動期間が終了すると、遊技制御手段は表示制
御手段に対して確定コマンドを送信する。表示制御手段
は、確定コマンドを受信したことにもとづいて、次の特
別図柄の変動を行える状態になる。
【0119】また、大入賞口開放前バックアップコマン
ド送信テーブルには、図17に示すように、復旧コマン
ドとして、左中右の特別図柄を指定するコマンド(識別
情報態様指定コマンド)、特別図柄確定コマンド、およ
び大入賞口開放前表示コマンドを送信するためのINT
データ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設
定されている。ここで、表示制御コマンドで指定される
左中右の図柄は、電力供給が停止する前の最後の特別図
柄変動で停止表示された大当り図柄である。従って、電
力供給が停止したときに大入賞口開放前処理中であった
場合には、上記の表示制御コマンドが表示制御基板80
に送信される。
【0120】表示制御手段は、大入賞口開放前表示コマ
ンドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、可
変表示装置9にこれから実行されるラウンド遊技のラウ
ンド数の表示を行う。
【0121】また、大入賞口開放中バックアップコマン
ド送信テーブルには、図18に示すように、復旧コマン
ドとして、左中右の特別図柄を指定するコマンド(識別
情報態様指定コマンド)、特別図柄確定コマンド、大入
賞口開放時表示コマンド、およびカウント表示コマンド
を送信するためのINTデータ、コマンドデータ1およ
びコマンドデータ2が設定されている。ここで、表示制
御コマンドで指定される左中右の図柄は、電力供給が停
止する前の最後の特別図柄変動で停止表示された大当り
図柄である。従って、電力供給が停止したときに大入賞
口開放処理中であった場合には、上記の表示制御コマン
ドが表示制御基板80に送信される。
【0122】表示制御手段は、大入賞口開放時表示コマ
ンドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、可
変表示装置9に実行中のラウンド遊技のラウンド数の表
示を行う。また、表示制御手段は、カウント表示コマン
ドを受信すると、ラウンド遊技におけるカウントスイッ
チ23でのカウント数の表示を行う。
【0123】さらに、大当り終了時バックアップコマン
ド送信テーブルには、図19に示すように、復旧コマン
ドとして、左中右の特別図柄を指定するコマンド(識別
情報態様指定コマンド)、特別図柄確定コマンド、およ
び大当り終了表示コマンド(特定大当り終了表示コマン
ドまたは非特定大当り終了表示コマンド)を送信するた
めのINTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデ
ータ2が設定されている。ここで、表示制御コマンドで
指定される左中右の図柄は、電力供給が停止する前の最
後の特別図柄変動で停止表示された大当り図柄である。
従って、電力供給が停止したときに大当の終了に関する
処理中であった場合には、上記の表示制御コマンドが表
示制御基板80に送信される。
【0124】表示制御手段は、大当り終了表示コマンド
を受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、大当り
遊技状態が終了したことを示す表示を行う。また、表示
制御手段は、大当り終了後の遊技状態が確変状態に制御
される場合には、可変表示装置9の背景色を変更する制
御を行う。
【0125】なお、この例では、電力供給が開始され上
述したステップS14の保存処理が実行されたあと、特
別図柄の可変表示が開始される前(左中右図柄バッファ
の内容が書き換えられる前)に電力供給停止状態とな
り、その後に電力供給が再開した場合には、ステップS
84にて送信される表示制御コマンドで指定される左中
右の図柄は、ROM54に格納されているデータにもと
づく初期画面となる。
【0126】すなわち、ステップS84では左中右図柄
バッファの格納データにもとづいて図柄指定コマンドが
送出されるが、上述したステップS14の保存処理が実
行されたあと、特別図柄の可変表示が開始される前(左
中右図柄バッファの記憶内容が書き換えられる前)に電
力供給が停止し、その後に電力供給が再開して状態復旧
がなされる場合には、図柄指定コマンドが送出するため
に参照される左中右図柄バッファにはROM54に格納
されている初期図柄のデータが記憶された状態となって
いる(左中右図柄バッファの格納データはバックアップ
され、左中右図柄バッファの格納状態はすでに復旧され
ている)。従って、上記のような電力供給再開時に状態
復旧がなされる場合には、ステップS84にて、ROM
54に格納されている初期図柄のデータが記憶されてい
る左中右図柄バッファの格納データにもとづいて図柄指
定コマンドが送出される。よって、ROM54に格納さ
れているデータにもとづいて初期画面を指定する制御コ
マンドが送出された場合と同様の結果となる。
【0127】なお、上記のように、ステップS14の保
存処理が実行されたあと、特別図柄の可変表示が開始さ
れる前に電力供給停止状態となり、その後に電力供給が
再開されて状態復旧がなされる場合に、ステップS84
にて、ROM54に格納されているデータにもとづいて
可変表示装置9に表示させる左中右図柄を指定する制御
コマンドを送出するようにしてもよい。この場合、例え
ば、電力供給が開始したとき(例えば、ステップS14
の保存処理が実行されたときであってもよい)にセット
され、特別図柄の可変表示が開始されたとき(より具体
的には、左中右図柄バッファの記憶内容が書き換えられ
たとき)にリセットされる復旧状態フラグを設ける構成
とし、ステップS84にて、復旧状態フラグがセットさ
れていればROM54に格納されているデータにもとづ
いて初期画面を指定する制御コマンドを送出し、復旧状
態フラグがセットされていなければ左中右図柄バッファ
に格納されているデータにもとづいて可変表示装置9に
表示させる左中右図柄を指定する制御コマンドを送出す
る構成とすればよい。
【0128】また、CPU56は、電源バックアップさ
れているRAMエリアに格納されている普通図柄プロセ
スフラグの値等にもとづいて、普通図柄バックアップ時
コマンド送信テーブルを選択する(ステップS85)。
普通図柄バックアップ時コマンド送信テーブルは、例え
ば図20に示すように、普通図柄変動時バックアップコ
マンド送信テーブルと、普通図柄停止時バックアップコ
マンド送信テーブルとがある。
【0129】普通図柄変動時バックアップコマンド送信
テーブルは、電力供給が停止したときに普通図柄表示器
10において普通図柄が変動中であった場合に選択され
る。普通図柄停止時バックアップコマンド送信テーブル
は、電力供給が停止したときに普通図柄表示器10にお
いて普通図柄の変動が行なわれていなかった場合に選択
される。普通図柄の変動中であったか否かは、電源バッ
クアップされているRAMエリアに格納されている普通
図柄プロセスフラグの値等によって確認される。
【0130】普通図柄バックアップ時コマンド送信テー
ブルを選択すると、CPU56は、選択した普通図柄バ
ックアップ時コマンド送信テーブルに従って復旧コマン
ドを送信する(ステップS86)。
【0131】普通図柄変動時バックアップコマンド送信
テーブルには、図21に示すように、復旧コマンドとし
て、左右の普通図柄を指定するコマンド、および普通図
柄停電復旧表示コマンドを送信するためのINTデー
タ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設定さ
れている。ここで、表示制御コマンドで指定される左右
の図柄の状態(点灯状態、あるいは消灯状態)は、電力
供給が停止したときに行われていた普通図柄変動のあと
の停止時に点灯/消灯状態とされるはずであった状態で
ある。従って、電力供給が停止したときに普通図柄表示
器10において普通図柄変動中であった場合には、上記
の表示制御コマンドが表示制御基板80に送信される。
なお、図21に示す普通図柄変動時バックアップコマン
ド送信テーブルは、復旧コマンドが設定された状態の後
述するコマンド送信テーブルである。
【0132】表示制御手段は、普通図柄停電復旧表示コ
マンドを受信すると、所定の報知処理を行う。例えば、
普通図柄表示器10に停電が生じた旨の表示(例えば、
左右の領域を点滅させる表示)を行う。電源バックアッ
プされていた各種情報にもとづいて、遊技状態が電力供
給停止前の状態に戻るのであるが、その後、普通図柄の
変動期間が終了すると、遊技制御手段は表示制御手段に
対して普通図柄停止コマンドを送信する。表示制御手段
は、普通図柄停止コマンドを受信したことにもとづい
て、次の普通図柄の変動を行える状態になる。
【0133】また、普通図柄停止時バックアップコマン
ド送信テーブルには、図22に示すように、復旧コマン
ドとして、左右の普通図柄を指定するコマンド、および
普通図柄停止コマンドを送信するためのINTデータ、
コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設定されて
いる。ここで、表示制御コマンドで指定される左右の図
柄は、電力供給が停止する前の最後の普通図柄変動で停
止表示された図柄である。従って、電力供給が停止した
ときに普通図柄表示器10において図柄変動が行なわれ
ていなかった場合には、上記の表示制御コマンドが表示
制御基板80に送信される。なお、図22に示す普通図
柄停止時バックアップコマンド送信テーブルは、復旧コ
マンドが設定された状態の後述するコマンド送信テーブ
ルである。
【0134】表示制御手段は、普通図柄停止コマンドを
受信すると、左右の図柄を指定する表示制御コマンドで
指定された点灯/消灯状態で普通図柄を普通図柄表示器
10に表示させる制御を行う。
【0135】なお、この例では、電力供給が開始され上
述したステップS14の保存処理とともに実行される普
通図柄の初期表示図柄の保存処理が実行されたあと、普
通図柄の可変表示が開始される前(普通図柄バッファの
内容が書き換えられる前)に電力供給停止状態となり、
その後に電力供給が再開した場合には、ステップS86
にて送信される表示制御コマンドで指定される左右の普
通図柄は、ROM54に格納されているデータにもとづ
く初期画面となる。
【0136】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS91)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグをリセットする。よって、制御状態の復旧後
に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
また、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出
して、各種レジスタ(IXレジスタ、HLレジスタ、D
Eレジスタ、BCレジスタ)に設定する(ステップS9
2)。すなわち、レジスタ復元処理を行う。なお、各レ
ジスタが復元させる毎に、スタックポインタの値が減ら
される。すなわち、スタックポインタの値が、スタック
領域の1つ前のアドレスを指すように更新される。そし
て、パリティフラグがオンしていない場合には割込許可
状態にする(ステップS93,S94)。最後に、AF
レジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)をス
タック領域から復元する(ステップS95)。
【0137】そして、RET命令が実行される。RET
命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポ
インタが指す領域に格納されているデータをプログラム
カウンタに設定することによってプログラムのリターン
動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技
状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ス
テップS81においてスタックポインタの復帰処理がな
され、ステップS92でレジスタの復元処理が終了した
後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NM
Iによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行さ
れていたプログラムのアドレスが退避している領域を指
している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指
すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、
プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発
生したアドレスである。従って、ステップS95の次の
RET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生し
たアドレスにリターンする。すなわち、スタック領域に
退避されていたアドレスにもとづいて復旧制御が実行さ
れている。
【0138】次に、タイマ割込処理について説明する。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退
避処理(ステップS20)を行った後、図23に示すス
テップS21〜S32の遊技制御処理を実行する。遊技
制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路
58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ
14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ2
4a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判
定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0139】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0140】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0141】図24は、各乱数を示す説明図である。各
乱数は、以下のように使用される。 (1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する
(大当り判定用=特別図柄決定用) (2)ランダム2−1〜2−3:左中右のはずれ図柄決
定用 (3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する
(大当り図柄決定用=特別図柄判定用) (4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する
(変動パターン決定用)
【0142】なお、遊技効果を高めるために、上記
(1)〜(4)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定
用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期
的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている
初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(4)の乱
数が互いに同期しないように構成されていることが望ま
しい。ステップS23では、CPU56は、(1)の大
当り判定用乱数および(3)の大当り図柄判定用乱数を
生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を
行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以
外の乱数が表示用乱数である。
【0143】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0144】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0145】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0146】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0147】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく
入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す
払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載
されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す
払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
次いで、CPU56は、始動入賞記憶数を確認し、前回
確認したときと比べて現在の始動入賞記憶数が変化して
いた場合に、始動記憶表示器18の該当する保留ランプ
を点灯/消灯させることを指定するランプ制御コマンド
をコマンド送信テーブルに設定する記憶処理を実行する
(ステップS33)。なお、普通図柄始動記憶表示器4
1の保留ランプの点灯/消灯を指定する場合にも、始動
記憶表示器18の保留ランプの点灯/消灯を指定する際
に用いられるモジュールと共通のモジュールが使用され
る。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS3
4)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
【0148】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0149】図25は、電源基板910からの電源断信
号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電力供給停
止時処理)の処理例を示すフローチャートである。マス
ク不能割込が発生すると、CPU56に内蔵されている
割込制御機構は、マスク不能割込発生時に実行されてい
たプログラムのアドレス(具体的には実行完了後の次の
アドレス)を、スタックポインタが指すスタック領域に
退避させるとともに、スタックポインタの値を増やす。
すなわち、スタックポインタの値がスタック領域の次の
アドレスを指すように更新する。
【0150】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)をスタックポインタが指すスタック領域に退避する
(ステップS51)。このとき、スタックポインタの値
が、スタック領域の次のアドレスを指すように更新され
る。また、割込フラグをパリティフラグにコピーする
(ステップS52)。パリティフラグはバックアップR
AM領域に形成されている。割込フラグは、割込許可状
態であるのか割込禁止状態であるのかを示すフラグであ
って、CPU56が内蔵する制御レジスタ中にある。割
込フラグのオン状態が割込禁止状態であることを示す。
上述したように、パリティフラグは遊技状態復旧処理で
参照される。そして、遊技状態復旧処理において、パリ
ティフラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定
されない。
【0151】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタおよびIXレジスタをスタックポインタが指す
スタック領域に退避する(ステップS54〜57)。こ
の段階で、スタック領域には、マスク不能割込発生時に
実行されていたプログラムのアドレス、BCレジスタ、
DEレジスタ、HLレジスタおよびIXレジスタの各値
が順に格納されたことになる。なお、各レジスタが退避
される毎に、スタックポインタの値が、スタック領域の
次のアドレスを指すように更新される。また、スタック
ポインタの値を作業領域における所定の領域(スタック
ポインタ退避バッファ)に退避する(ステップS5
8)。
【0152】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ
S60〜S67)。すなわち、まず、クリアデータ(0
0)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ
S60)、チェックサム算出開始アドレスをポインタに
セットする(ステップS61)。また、チェックサム算
出回数をセットする(ステップS62)。
【0153】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS63)。演算結果をチェックサム
データエリアにストアするとともに(ステップS6
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS65)、チ
ェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS6
6)。ステップS63〜S66の処理が、チェックサム
算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップS
67)。
【0154】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS68)。そして、
反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアす
る(ステップS69)。このデータが、電源投入時にチ
ェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMア
クセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ
S70)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなく
なる。従って、電圧低下に伴ってプログラムの暴走が生
じても、RAMの記憶内容が破壊されるようなことはな
い。
【0155】そして、RAMアクセスレジスタにアクセ
ス禁止値を設定すると、CPU56は、待機状態(ルー
プ状態)に入る。従って、システムリセットされるま
で、何もしない状態になる。
【0156】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0157】図26は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例で
は、+22Vにまで低下すると、電源基板910に搭載
されている電源監視用IC902から電源断信号が出力
される(ローレベルになる)。
【0158】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0159】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0160】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0161】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図26に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0162】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧
を監視したが、電源断信号を発生するタイミングが、I
C駆動電圧で動作する電気部品制御手段が所定の電力供
給停止時処理を行うための動作時間が確保されるような
タイミングであれば、監視対象電圧は、最も高い電源V
SLの電圧でなくてもよい。すなわち、少なくともIC駆
動電圧よりも高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段
が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確
保されるようなタイミングで電源断信号を発生すること
ができる。
【0163】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、電力供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待
できる電圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の
各種スイッチに供給される電圧(スイッチ電圧)が+1
2Vであることから、+12V電源電圧が落ち始める以
前の段階で、電圧低下を検出できることが好ましい。よ
って、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を監視す
ることが好ましい。
【0164】図27は、この実施の形態で用いられる左
中右図柄の一例を示す説明図である。図27に示すよう
に、この実施の形態では、左中右図柄として表示される
各図柄は、左中右で同一の10図柄である。図柄番号0
の図柄が表示されると、次に、図柄番号9の図柄が表示
される。そして、左中右図柄が、例えば、「1」、
「3」、「5」、「7」または「9」で揃って停止する
と高確率状態となる。すなわち、それらが確変図柄とな
る。
【0165】図28は、CPU56が実行する特別図柄
プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャート
である。図28に示す特別図柄プロセス処理は、図23
のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処
理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う
際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を
行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S
309のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマ
は、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間
を設定するためのタイマである。
【0166】特別図柄変動待ち処理(ステップS30
0):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ1
4aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオン
すると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞
記憶数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出す
る。
【0167】特別図柄判定処理(ステップS301):
特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入
賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、
抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りと
するかはずれとするか決定する。
【0168】停止図柄設定処理(ステップS302):
左中右図柄の停止図柄を決定する。
【0169】リーチ動作設定処理(ステップS30
3):左中右の停止図柄の組み合わせにもとづいてリー
チ動作するか否か決定するとともに、リーチとすること
に決定した場合には、変動パターン決定用乱数の値に応
じてリーチ時の変動期間を決定する。
【0170】全図柄変動開始処理(ステップS30
4):可変表示装置9において全図柄が変動開始される
ように制御する。このとき、図柄制御基板80に対し
て、左中右最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが
送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラ
グ)をステップS305に移行するように更新する。
【0171】全図柄停止待ち処理(ステップS30
5):所定時間(ステップS310の変動短縮タイマで
示された時間)が経過すると、可変表示装置9において
表示される全図柄が停止される。そして、停止図柄が大
当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(プロ
セスフラグ)をステップS306に移行するように更新
する。そうでない場合には、内部状態をステップS30
0に移行するように更新する。
【0172】大入賞口開放開始処理(ステップS30
6):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的に
は、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイ
ド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセス
タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定
し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)
のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセス
フラグ)をステップS307に移行するように更新す
る。
【0173】大入賞口開放中処理(ステップS30
7):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータ
を図柄制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条
件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の
閉成条件が成立したら、内部状態をステップS308に
移行するように更新する。
【0174】特定領域有効時間処理(ステップS30
8):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大
当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大
当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウ
ンドがある場合には、内部状態をステップS306に移
行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当
り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全
てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS
309に移行するように更新する。
【0175】大当り終了処理(ステップS309):大
当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための
表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステッ
プS300に移行するように更新する。
【0176】図29は打球が始動入賞口14に入賞した
ことを判定する処理を示すフローチャートである。打球
が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞する
と、始動口スイッチ14aがオンする。例えば、特別図
柄プロセス処理のステップS300の特別図柄変動待ち
処理において、図29に示すように、CPU56は、ス
イッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオンし
たことを判定すると(ステップS41)、始動入賞記憶
数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ス
テップS42)。始動入賞記憶数が4に達していなけれ
ば、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大
当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、そ
れらを始動入賞記憶数の値に対応した乱数値格納エリア
に格納する(ステップS44)。なお、始動入賞記憶数
が4に達している場合には、始動入賞記憶数を増やす処
理を行わない。すなわち、この実施の形態では、最大4
個の始動入賞口14に入賞した打球数が記憶可能であ
る。さらに、本例では、表示図柄の可変表示が開始でき
る状態(表示図柄の可変表示処理が実行されていない状
態)でなければ(ステップS45のN)、ステップS4
3にて加算されたあとの始動入賞記憶数を保留数記憶エ
リアに記憶するとともに(ステップS46)、始動記憶
表示器18の該当する保留ランプを点灯させるためのラ
ンプ制御コマンドの送信設定を行う(ステップS4
7)。なお、保留数記憶エリアは、例えばRAM55の
所定の領域に設けられている。
【0177】CPU56は、ステップS26の特別図柄
プロセス処理において、図30に示すように始動入賞記
憶数の値を確認する(ステップS51)。始動入賞記憶
数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱数
値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに
(ステップS52)、始動入賞記憶数の値を1減らし、
かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップ
S53)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,
3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている
各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納
エリアに格納する。次いで、CPU56は、保留数記憶
エリアに保存されている始動入賞記憶数と、ステップS
53にて減算された現在の始動入賞記憶数とを比較し、
値が異なっている場合(現在の始動入賞記憶数の方が1
小さい場合)には始動記憶表示器18の該当する保留ラ
ンプを消灯させるためのランプ制御コマンドの送信設定
を行うとともに、現在の始動入賞記憶数を保留数記憶エ
リアに記憶する処理を行う(ステップS53a)。この
ように、表示図柄の可変表示が開始できる状態であれば
始動記憶表示器18の保留ランプを点灯する処理を実行
せず、保留数記憶エリアの記憶値を用いて始動記憶表示
器18の保留ランプを消灯するか否か決定する構成とし
ているので、始動検出がなされたあとすぐにその始動検
出にもとづく表示図柄の可変表示がなされる場合には、
当該始動検出によって始動記憶表示器18の保留ランプ
を点灯/消灯する処理が実行されないので、始動記憶表
示器18の保留ランプが一瞬だけ点灯することを防止す
ることができる。なお、上述した図29および図30の
処理は、1つの共通したモジュール(この場合、ステッ
プS45にて「Y」と判断された場合にステップS51
の処理に移行する構成とすればよい。)にて実行される
ことが望ましい。
【0178】そして、CPU56は、ステップS52で
読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱
数の値にもとづいて当たり/はずれを決定する(ステッ
プS54)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜299
の範囲の値をとることにする。図31に示すように、低
確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当
り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」
と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,
「7」,「79」,「103」,「107」のいずれか
である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である
場合には「はずれ」と決定する。
【0179】大当りと判定されたときには、大当り図柄
決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当
り図柄を決定する(ステップS55)。この実施の形態
では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テ
ーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図
柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種
類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左中
右の図柄番号が設定されている。また、ステップS52
で読み出した値、すなわち抽出されている変動パターン
決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて図柄の変動
パターンを決定する(ステップS56)。
【0180】はずれと判定された場合には、CPU56
は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この
実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄
を決定する(ステップS57)。また、ランダム2−2
の値に従って中図柄を決定する(ステップS58)。そ
して、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する
(ステップS59)。ここで、決定された中図柄が左右
図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に
1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄とし
て、大当り図柄と一致しないようにする。
【0181】さらに、CPU56は、左右図柄が同じに
なった場合には、すなわちリーチが成立することに決定
された場合には、ステップS52で読み出した値、すな
わち抽出されている変動パターン決定用乱数(ランダム
4)の値にもとづいて図柄の変動パターンを決定する
(ステップS60)。
【0182】なお、高確率状態である場合に、はずれ時
の変動パターンとして変動時間が短縮されたものを使用
するようにしてもよい。このようにすれば、時間あたり
の変動回数を多くすることができ、遊技者に対して大当
りとなる機会を多く与えることができるようになる。
【0183】以上のようにして、始動入賞にもとづく図
柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とする
か、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組
合せが決定される。
【0184】なお、図30に示された処理は、図28に
示された特別図柄プロセス処理におけるステップS30
1〜S303の処理をまとめて示した場合の処理に相当
する。
【0185】次に、主基板31から図柄制御基板80に
対する表示制御コマンドの送出について説明する。図3
2は、主基板31から図柄制御基板80に送信される表
示制御コマンドの信号線を示す説明図である。図32に
示すように、この実施の形態では、表示制御コマンド
は、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板3
1から図柄制御基板80に送信される。また、主基板3
1と図柄制御基板80との間には、ストローブ信号を送
信するための表示制御INT信号の信号線も配線されて
いる。
【0186】遊技制御手段から他の電気部品制御基板
(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするとき
に、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行わ
れる。図33(A)は、コマンド送信テーブルの一構成
例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは
3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設
定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、
制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定され
る。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御
コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
【0187】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0188】図33(B)は、INTデータの一構成例
を示す説明図である。INTデータにおけるビット0
は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべき
か否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制
御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU5
6は、例えば賞球処理(タイマ割込処理のステップS3
2)において、INTデータに「01(H)」を設定す
る。また、INTデータにおけるビット1は、表示出制
御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示
す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンド
を送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例え
ば特別図柄コマンド制御処理(タイマ割込処理のステッ
プS28)において、INTデータに「02(H)」を
設定する。
【0189】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テ
ーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマ
ンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出する
ときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定さ
れ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMOD
EデータおよびEXTデータが設定される。
【0190】この実施の形態では、払出制御コマンドに
ついて、図33(C)に示すように、リングバッファお
よび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理
において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に
応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。ま
た、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、
リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送
される。なお、図33(C)に示す例では、リングバッ
ファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデー
タが格納可能になっている。すなわち、12個のバッフ
ァがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数
は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であれば
よい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞に
もとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だから
である。
【0191】図34は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図34に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。
【0192】図35は、図柄制御基板80に対する制御
コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号
(ストローブ信号)との関係を示すタイミング図であ
る。図35に示すように、MODEまたはEXTのデー
タが出力ポートに出力されてから、所定期間が経過する
と、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT
信号をオン状態にする。また、そこから所定期間が経過
するとINT信号をオフ状態にする。
【0193】なお、ここでは、表示制御コマンドについ
て説明したが、他のサブ基板に送出される各制御コマン
ドも、図34および図35に示された形態と同一であ
る。
【0194】図36は、表示制御基板80に送出される
表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図
36に示す例において、コマンド8000(H)〜80
XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄を
可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パ
ターンを指定する表示制御コマンドである。なお、変動
パターンを指定するコマンドは変動開始指示も兼ねてい
る。
【0195】コマンド8F00(H)および8F01
(H)は、電源投入時に送出される特別図柄電源投入時
指定コマンド(初期表示態様コマンドの一例)および普
通図柄電源投入時指定コマンド(初期表示態様コマンド
の一例)である。初期表示態様コマンドは、電源供給開
始時に可変表示装置9に表示させる識別情報の態様(初
期表示態様)を指示するとともに、その初期表示態様の
表示を指示するためのコマンドである。具体的には、初
期表示態様コマンドは、例えば、初期表示態様を示すデ
ータはキャラクタROM86の所定の領域に保存されて
いること、およびキャラクタROM86の所定の領域か
ら初期表示態様を示すデータを読み出して可変表示装置
9に表示させることを指示するコマンドである。なお、
初期表示態様コマンドは、例えば、初期表示態様は
「7」、「8」、「9」の特別図柄であること、および
その初期表示態様を可変表示装置9に表示させることを
指示するコマンドであるとされていてもよい。なお、普
通図柄電源投入時指定コマンドは、表示制御手段が普通
図柄変動制御を行う場合に用いられ、普通図柄表示器1
0がランプ制御手段で制御される場合には、表示制御基
板80には送出されない。表示制御手段は、特別図柄電
源投入時指定コマンドを受信すると、初期表示を行う制
御を開始する。
【0196】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄
を指定する表示制御コマンドである。また、コマンドA
000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する
表示制御コマンド(確定コマンド)である。
【0197】コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開
始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コ
マンドである。コマンドB1XX(H)は、大当り遊技
中における大入賞口の開放回数(ラウンド数)の表示を
指定するための表示制御コマンドである。コマンドB2
00(H)は、大当り遊技が開始されるときに、大当り
遊技の開始を示す表示を指定するための表示制御コマン
ドである。コマンドB2XX(H)(XX=01以上)
は、大当り遊技中における、大入賞口の開放前の表示
(例えば、これから実行されるラウンドが何ラウンド目
であるかを報知する表示)を指定するための表示制御コ
マンドである。また、コマンドB3XX(H)は、図示
はしないが、大当り遊技中の各ラウンド遊技でのカウン
トスイッチ23によるカウント数の表示を指定するため
の表示制御コマンド(カウント表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大当り遊技中において、所
定のタイミングで所定の回数(例えば各ラウンド間に大
当り図柄が表示されるようなタイミングで、ラウンド数
−1回)送出されるコマンドであり、大当り図柄の表示
を指定する表示制御コマンド(大当り図柄表示コマン
ド)である。コマンドB500(H)は、非特定大当り
(非確変大当り)が終了したことを示す表示を指定する
ための表示制御コマンドである。コマンドB501
(H)は、特定大当り(確変大当り)が終了したことを
示す表示を指定するための表示制御コマンドである。コ
マンドB6XX(H)は、図示はしないが、特別図柄復
旧表示を指定するための表示制御コマンド(特別図柄復
旧指定コマンド)である。コマンドB7XX(H)は、
図示はしないが、普通図柄復旧表示を指定するための表
示制御コマンド(普通図柄復旧指定コマンド)である。
また、コマンドCXXX(H)は、特別図柄の変動およ
び大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に
関する表示制御コマンドである。そして、コマンドD0
00(H)〜D400(H)は、普通図柄の変動パター
ンに関する表示制御コマンドである。
【0198】図柄制御基板80の表示制御手段は、主基
板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを
受信すると図36に示された内容に応じて可変表示装置
9および普通図柄表示器10の表示状態を変更する。
【0199】図37は、遊技の制御を行う主基板31か
らランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマンド
の内容の一例を示す説明図である。ランプ制御コマンド
もMODEとEXTの2バイト構成である。図37に示
す例において、コマンド80XX(X=4ビットの任意
の値)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パタ
ーンに対応したランプ・LED表示制御パターンを指定
するランプ制御コマンドである。また、図示はしない
が、コマンドA0XX(H)は、特別図柄の可変表示の
停止時のランプ・LED表示制御パターンを指示するラ
ンプ制御コマンドであり、コマンドBXXX(H)は、
大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間のランプ・
LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンド
である。そして、コマンド9001(H)は、客待ちデ
モンストレーション時のランプ・LED表示制御パター
ンを指示するランプ制御コマンドである。
【0200】なお、コマンド8XXX(H)、9XXX
(H),AXXX(H)、BXXX(H)およびCXX
X(H)は、遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送
出されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段
は、主基板31の遊技制御手段から上述したランプ制御
コマンドを受信すると図37に示された内容に応じてラ
ンプ・LEDの表示状態を変更する。なお、コマンド8
XXX(H)、9XXX(H),AXXX(H)、BX
XX(H)およびCXXX(H)は、表示制御コマンド
や音声制御コマンドと例えば共通の制御状態において共
通に用いられる。
【0201】コマンドE1XX(H)は、始動記憶表示
器18の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例
えば、ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における
「XX(H)」で指定される個数の表示器を点灯状態と
する。また、コマンドE0XX(H)は、普通図柄始動
記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドで
ある。例えば、ランプ制御手段は、普通図柄始動記憶表
示器41における「XX(H)」で指定される個数の表
示器を点灯状態とする。すなわち、それらのコマンド
は、保留個数という情報を報知するために設けられてい
る発光体の制御を指示するコマンドである。なお、始動
記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41の点
灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すように
構成されていてもよい。
【0202】コマンドE200(H)およびE201
(H)は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制
御コマンドであり、コマンドE300(H)およびE3
01(H)は、球切れランプ52の表示状態に関するラ
ンプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板3
1の遊技制御手段から「E201(H)」のランプ制御
コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球
残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態と
し、「E200(H)」のランプ制御コマンドを受信す
ると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合とし
てあらかじめ定められた表示状態とする。また、主基板
31の遊技制御手段から「E300(H)」のランプ制
御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を
球あり中の表示状態とし、「E301(H)」のランプ
制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態
を球切れ中の表示状態とする。すなわち、コマンドE2
00およびE201(H)は、未賞球の遊技球があるこ
とを遊技者等に報知するために設けられている発光体を
制御することを示すコマンドであり、コマンドE300
(H)およびE301(H)は、補給球が切れているこ
とを遊技者や遊技店員に報知するために設けられている
発光体を制御することを示すコマンドである。
【0203】図38は、コマンドセット処理の処理例を
示すフローチャートである。コマンドセット処理は、コ
マンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理であ
る。コマンドセット処理において、CPU56は、ま
ず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退
避する(ステップS331)。そして、ポインタが指し
ていたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1に
ロードする(ステップS332)。引数1は、後述する
コマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマ
ンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップ
S333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアド
レスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
【0204】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0205】図39は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、まず、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
次いで、送信回数=4を、処理数として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS352)。そし
て、払出制御信号を出力するためのポート1のアドレス
をIOアドレスにセットする(ステップS353)。こ
の実施の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信
号を出力するための出力ポートのアドレスである。ま
た、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ
制御信号、音声制御信号を出力するための出力ポートの
アドレスである。
【0206】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0207】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0208】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認
し(ステップS359)、値が0になっていなければ、
ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフ
ト処理が行われる。
【0209】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コ
マンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0210】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0211】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0212】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハ
イレベルになる。
【0213】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図20のタイミング図に示されたI
NT信号(制御信号INT)のオン期間を設定するため
の処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、ク
リアデータ(00)を設定して(ステップS365)、
そのデータをポート0に出力する(ステップS36
6)。よって、INT信号はローレベルになる。そし
て、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS3
62)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステッ
プS368,S369)。この処理は、図35のタイミ
ング図に示された1つ目のINT信号の立ち下がりから
EXTデータ出力開始までの期間を設定するための処理
である。ただし、ここで設定される実際の期間は、ステ
ップS367〜S369で作成される時間に、その後の
処理時間(この時点でMODEデータが出力されている
場合にはEXTデータを出力するまでに要する制御にか
かる時間)が加算された期間となる。このように、IN
T信号の立ち下がりからEXTデータ出力開始までの期
間が設定されることによって、連続してコマンドが送出
される場合であっても、一のコマンドの出力完了後、次
にコマンドの送出が開始されるまでに所定期間がおかれ
ることになり、コマンドを受信する電気部品制御手段の
側で、容易に連続するコマンドの区切りを識別すること
ができ、各コマンドは確実に受信される。
【0214】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、1つ目のINT信号の立ち下が
りからEXTデータ出力開始までの期間が、制御コマン
ド受信対象となる全ての電気部品制御手段(サブ基板に
搭載されているCPU等)が確実にコマンド受信処理を
行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェ
イトカウンタに設定される値は、その期間が、ステップ
S351〜S359の処理に要する時間よりも長くなる
ような値である。
【0215】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図38に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステッ
プS341)。なお、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であるときに拡張データを使用するように構成さ
れている場合には、コマンド拡張データアドレステーブ
ルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタ
にコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算し
てアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエ
リアのデータを引数2にロードする。
【0216】送信バッファには賞球個数を特定可能なデ
ータが設定されているので、引数2にそのデータが設定
される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」で
あるときに拡張データを使用するように構成されている
場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、
電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設
定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマ
ンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引
数2にロードされる。
【0217】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。
【0218】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始するのであるが、いずれの電気部品制御手段に
ついても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段か
らの新たな信号が信号線に出力されることはない。すな
わち、各電気部品制御手段において、確実なコマンド受
信処理が行われる。なお、各電気部品制御手段は、IN
T信号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開
始してもよい。また、INT信号の極性を図20に示さ
れた場合と逆にしてもよい。
【0219】また、この実施の形態では、賞球処理にお
いて、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能な
データが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッ
ファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンド
を送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッ
ファの領域のデータが送信バッファに転送される。従っ
て、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それ
らの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータが
リングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづ
くコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0220】さらに、この実施の形態では、1回の賞球
処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態
指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出
することができる。すなわち、2ms毎に起動される1
回の制御期間内において、複数のコマンドを送出するこ
とができる。また、この実施の形態では、各制御手段へ
の制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞ
れ複数のリングバッファが用意されているので、例え
ば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能
なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音制御コマンドを送出するように構成することも
可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち
2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制
御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行
上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発
生するので、このように構成されているのは便利であ
る。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは
無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出
されることはない。
【0221】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段の例として、表示制御手段について説明する。
【0222】図40は、表示制御用CPU101が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処
理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設
定、また表示制御の起動間隔を決めるための33msタ
イマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる
(ステップS701)。その後、この実施の形態では、
表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視
(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行す
る。なお、ループ内では所定の乱数を発生するためのカ
ウンタを更新する処理も行われる(ステップS71
0)。そして、図41に示すように、タイマ割込が発生
すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグ
をセットする(ステップS711)。メイン処理におい
て、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御
用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS
703)、以下の可変表示制御処理を実行する。
【0223】なお、この実施の形態では、タイマ割込は
33ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処
理は、33ms毎に起動される。また、この実施の形態
では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、
具体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行して
もよい。
【0224】可変表示制御処理において、表示制御用C
PU101は、まず、受信した表示制御コマンドを解析
する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次
いで表示制御用CPU101は、表示制御プロセス処理
を行う(ステップS708)。表示制御プロセス処理で
は、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状
態に対応したプロセスを選択して実行する。その後、ス
テップS710に戻る。なお、表示制御プロセス処理に
は、特別図柄プロセス処理と、普通図柄プロセス処理と
を含む。特別図柄プロセス処理と、普通図柄プロセス処
理とは、それぞれ別個のプロセスフラグに従ってプロセ
スが選択され、処理がそれぞれ独立して行なわれる。
【0225】次に、主基板31からの表示制御コマンド
受信処理について説明する。図42は、主基板31から
受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受
信バッファの一構成例を示す説明図である。この例で
は、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能な
リングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられ
る。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバ
ッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そし
て、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示す
コマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信
個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしも
リングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定
コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド
受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコ
マンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受
信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声
制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リング
バッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場
合、表示制御手段、音声制御手段、ランプ制御手段は、
変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマン
ドにもとづき制御される。これにより、主基板31から
の指示に迅速に対応することができる。
【0226】図43は、割込処理による表示制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101
の割込端子に入力されている。例えば、主基板31から
のINT信号がオン状態になると、表示制御用CPU1
01において割込がかかる。そして、図43に示す表示
制御コマンドの受信処理が開始される。
【0227】表示制御コマンドの受信処理において、表
示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS670)。なお、割込が発生す
ると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に
設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを
用いている場合には、ステップS670の処理の実行前
に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好まし
い。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当て
られている入力ポートからデータを読み込む(ステップ
S671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
672)。
【0228】1バイト目であるか否かは、受信したコマ
ンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認さ
れる。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成で
ある表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイ
ト目)のはずである(図34参照)。そこで、表示制御
用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効
な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示
す受信コマンドバッファに格納する(ステップS67
3)。
【0229】表示制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS674)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0230】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ
(2バイト目)のはずである(図34参照)。なお、ス
テップS674における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0231】ステップS675において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS676)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS677)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、
割込許可に設定する(ステップS680)。
【0232】表示制御コマンドは2バイト構成であっ
て、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)と
は、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわ
ち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受
信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受
信側において直ちに検出できる。よって、上述したよう
に、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定する
ことができる。なお、このことは、払出制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドについても
同様である。
【0233】図44は、コマンド解析処理(ステップS
705)の具体例を示すフローチャートである。主基板
31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバ
ッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コ
マンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認
される。
【0234】コマンド解析処理において、表示制御用C
PU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマ
ンドが格納されているか否か確認する(ステップS68
1)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタ
の値と読出ポインタとを比較することによって判定され
る。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納さ
れていない場合である。コマンド受信バッファに受信コ
マンドが格納されている場合には、表示制御用CPU1
01は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み
出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポ
インタの値を+1しておく。
【0235】読み出した受信コマンドが左図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのE
XTデータを今回格納エリアの左停止図柄格納エリア
(左図柄バッファ)に格納し(ステップS684)、対
応する有効フラグをセットする(ステップS685)。
なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの
表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデー
タ)によって直ちに認識できる。
【0236】読み出した受信コマンドが中図柄指定コマ
ンドであれば(ステップS686)、そのコマンドのE
XTデータを今回格納エリアの中停止図柄格納エリア
(中図柄バッファ)に格納し(ステップS687)、対
応する有効フラグをセットする(ステップS688)。
読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば
(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを
今回格納エリアの右停止図柄格納エリア(右図柄バッフ
ァ)に格納し(ステップS690)、対応する有効フラ
グをセットする(ステップS691)。なお、左中右停
止図柄格納エリア(左中右図柄バッファ)は、表示制御
基板80が備える例えばRAMに設けられている。
【0237】読み出した受信コマンドが変動パターンコ
マンドであれば(ステップS692)、表示制御用CP
U101は、そのコマンドのEXTデータを変動パター
ン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パタ
ーン受信フラグをセットする(ステップS694)。な
お、変動パターン格納エリアは、表示制御基板80が備
える例えばRAMに設けられている。
【0238】読み出した受信コマンドがその他の表示制
御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフ
ラグをセットする(ステップS695)。
【0239】図45は、変動パターンコマンドのEXT
データと変動内容(変動パターンテーブル)の関係を示
す説明図である。図45に示すように、変動パターンコ
マンドのEXTデータと変動内容とが対応付けられてい
るため、変動パターンコマンドのEXTデータにもとづ
いて一の変動内容が特定される。
【0240】図46は、変動パターンテーブルの内容の
例を示す説明図である。変動パターンテーブルは、表示
制御基板80が有するROMに設定されている。図46
に示すように、各変動パターンテーブルは、変動パター
ンコマンドのEXTデータに対応して設けらている。ま
た、各変動パターンテーブルは、複数の変動ブロックに
よって構成され、各変動状態(変動速度やその速度での
変動期間等)が設定されている。
【0241】図47は、図40に示されたメイン処理に
おける表示制御プロセス処理(ステップS708)を示
すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、
表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800
〜S805のうちのいずれかの処理が行われる。各処理
において、以下のような処理が実行される。
【0242】表示制御コマンド受信待ち処理(ステップ
S800):コマンド受信割込処理によって、変動時間
を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマン
ド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パタ
ーンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットさ
れたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマン
ドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターン
コマンドである場合にセットされる。この例では、電源
供給が開始されたあとの初期設定にて、表示制御プロセ
スフラグの値が表示制御コマンド受信待ち処理に対応し
た値に設定される。従って、可変表示装置9の表示状態
を復旧させるための表示制御もステップS800の処理
に含まれる。
【0243】変動パターンテーブル設定処理(ステップ
S801):受信した変動パターンコマンドに応じた変
動パターンテーブルをセットする処理を行う。
【0244】全図柄変動開始処理(ステップS80
2):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0245】図柄変動中処理(ステップS803):変
動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キ
ャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動
時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行
う。
【0246】全図柄停止待ち設定処理(ステップS80
4):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示
制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄
の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を
行う。
【0247】大当り表示処理(ステップS805):変
動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示
の制御を行う。
【0248】図48および図49は、表示制御コマンド
受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャー
トである。表示制御コマンド受信待ち処理において、表
示制御用CPU101は、まず、特別図柄電源投入時指
定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS81
1)。特別図柄電源投入時指定コマンドを受信していれ
ば、表示制御基板80が備えるROMに格納されている
初期画面データを読み出して左中右図柄バッファに記憶
させたあと、その左中右図柄バッファに記憶されている
識別情報を示すデータにもとづいて可変表示装置9に初
期画面を表示させる(ステップS812)。従って、可
変表示装置9に初期画面が表示される前に、主基板31
の左中右図柄バッファの記憶内容と、表示制御基板80
における左中右図柄バッファの記憶内容とが共通の内容
とされることになる。初期画面には、この例では、予め
定められた組み合わせの特別図柄が表示される。なお、
特別図柄電源投入時指定コマンドは、上述した初期化時
コマンド送信テーブル(図11参照)に設定されて送信
される表示制御コマンドであり、電力供給が開始したと
きに制御状態を初期化する場合に送信される表示制御コ
マンドである。
【0249】なお、上述したステップS811や、後述
するステップS813、ステップS815、ステップS
816、ステップS819、ステップS821、ステッ
プS824、およびステップS828における表示制御
コマンドを受信したか否かの確認は、該当するコマンド
が受信されたことを示すフラグの状態を確認することが
行なわれる。例えば特別図柄電源投入時指定コマンドに
ついて言えば、特別図柄電源投入時指定コマンドが受信
されたことを示すフラグがセットされたか否かを確認す
ることで行なわれる。そのようなフラグは、受信コマン
ドバッファに格納された受信コマンドが、特別図柄電源
投入時指定コマンドである場合にセットされる。そし
て、フラグがセットされていることにもとづく処理が実
行される前あるいは後に、そのフラグがリセットされ
る。
【0250】特別図柄電源投入時指定コマンドの受信を
示すフラグがセットされていなければ、表示制御用CP
U101は、特別図柄確定コマンドを受信したか否か確
認する(ステップS813)。特別図柄確定コマンドを
受信していれば、電力供給が開始されたあとに受信した
図柄指定コマンドに応じて格納されている左中右図柄バ
ッファの格納データを読み出して、可変表示装置9に特
別図柄を表示させる(ステップS814)。なお、ここ
で受信が確認される特別図柄確定コマンドは、上述した
待機時バックアップコマンド送信テーブル(図15参
照)、大入賞口開放前バックアップコマンド送信テーブ
ル(図17参照)、大入賞口開放中バックアップコマン
ド送信テーブル(図18参照)、または大当り終了時バ
ックアップコマンド送信テーブル(図19参照)に設定
されて送信される表示制御コマンドであり、電力供給が
開始したあとに制御状態を復旧させる場合に送信される
表示制御コマンドである。
【0251】特別図柄確定コマンドの受信を示すフラグ
がセットされていなければ、表示制御用CPU101
は、客待ちデモ表示指定コマンドを受信したか否か確認
する(ステップS815)。客待ちデモ表示指定コマン
ドを受信していれば、後述するステップS827の処理
を行う。なお、客待ちデモ表示指定コマンドは、上述し
た待機時バックアップコマンド送信テーブル(図15参
照)に設定されて送信される表示制御コマンドであり、
電力供給が開始したあとに制御状態を復旧させる場合に
送信される表示制御コマンドである。
【0252】客待ちデモ表示指定コマンドの受信を示す
フラグがセットされていなければ、表示制御用CPU1
01は、特別図柄停電復旧表示コマンドを受信したか否
か確認する(ステップS816)。特別図柄停電復旧表
示コマンドを受信していれば、表示制御基板80が備え
るROMに格納されているデータにもとづいて、可変表
示装置9に特別図柄停電復旧表示画面を表示させる(ス
テップS817)。なお、特別図柄停電復旧表示コマン
ドは、上述した変動時バックアップコマンド送信テーブ
ル(図16参照)に設定されて送信される表示制御コマ
ンドであり、電力供給が開始したあとに制御状態を復旧
させる場合に送信される表示制御コマンドである。特別
図柄停電復旧表示画面を表示させると、表示制御プロセ
スフラグの値を図柄変動中処理(ステップS803)に
対応した値に変更する(ステップS818)。
【0253】特別図柄停電復旧表示コマンドの受信を示
すフラグがセットされていなければ、表示制御用CPU
101は、大入賞口開放前表示コマンドを受信したか否
か確認する(ステップS819)。大入賞口開放前表示
コマンドを受信していれば、表示制御基板80が備える
ROMに格納されているデータにもとづいて、可変表示
装置9に大入賞口開放前表示画面を表示させる(ステッ
プS820)。なお、大入賞口開放前表示コマンドは、
上述した大入賞口開放前バックアップコマンド送信テー
ブル(図17参照)に設定されて送信される表示制御コ
マンドであり、電力供給が開始したあとに制御状態を復
旧させる場合に送信される表示制御コマンドである。大
入賞口開放前表示画面を表示させると、表示制御プロセ
スフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に
対応した値に変更する(ステップS823)。
【0254】大入賞口開放前表示コマンドの受信を示す
フラグがセットされていなければ、表示制御用CPU1
01は、大入賞口開放時表示コマンドを受信したか否か
確認する(ステップS821)。大入賞口開放時表示コ
マンドを受信していれば、表示制御基板80が備えるR
OMに格納されているデータにもとづいて、可変表示装
置9に大入賞口開放時表示画面を表示させる(ステップ
S822)。なお、大入賞口開放時表示コマンドは、上
述した大入賞口開放中バックアップコマンド送信テーブ
ル(図18参照)に設定されて送信される表示制御コマ
ンドであり、電力供給が開始したあとに制御状態を復旧
させる場合に送信される表示制御コマンドである。大入
賞口開放時表示画面を表示させると、表示制御プロセス
フラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対
応した値に変更する(ステップS823)。
【0255】大入賞口開放時表示コマンドの受信を示す
フラグがセットされていなければ、表示制御用CPU1
01は、大当り終了コマンドを受信したか否か確認する
(ステップS824)。大当り終了コマンドを受信して
いれば、表示制御基板80が備えるROMに格納されて
いるデータにもとづいて、可変表示装置9に大当り終了
表示画面を表示させる(ステップS825)。なお、大
当り終了コマンドは、上述した大当り終了時バックアッ
プコマンド送信テーブル(図19参照)に設定されて送
信される表示制御コマンドであり、電力供給が開始した
あとに制御状態を復旧させる場合に送信される表示制御
コマンドである。
【0256】大当り終了コマンドの受信を示すフラグが
セットされていなければ、表示制御用CPU101は、
コマンド無受信タイマがタイムアウトしたか否か確認す
る(ステップS826)。コマンド無受信タイマは、所
定期間以上主基板31から図柄の変動を示す表示制御コ
マンドを受信しなかったときにタイムアウトとする。タ
イムアウトした場合には、表示制御用CPU101は、
可変表示装置9にデモンストレーション画面を表示する
制御を行う(ステップS827)。なお、主基板31
が、図柄の変動を示す表示制御コマンドを送信していな
い期間を計測し、計測期間が所定期間以上となった場合
に、デモンストレーション画面の表示を指示する表示制
御コマンドを送信するようにしてもよい。このように構
成すれば、可変表示装置9でのデモンストレーション表
示の際に、遊技演出装置29等による演出を行うことが
できるようになる。また、主基板31が、デモンストレ
ーション演出を行うことを指示するコマンドをランプ制
御基板35や音制御基板70にも送信するようにすれ
ば、発光体や音声によるデモンストレーション演出を行
うことも可能となる。
【0257】コマンド無受信タイマがタイムアウトして
いなければ、表示制御用CPU101は、変動パターン
を特定可能な表示制御コマンドを受信したか否か確認す
る(ステップS828)。この実施の形態では、変動パ
ターンを特定可能な表示制御コマンドは、図36に示さ
れた変動パターン指定コマンド(変動パターン指定#1
〜変動パターン指定XX−1)のいずれかである。変動
パターンを特定可能な表示制御コマンドを受信した場合
には、表示制御プロセスフラグの値を変動パターンテー
ブル設定処理(ステップS801)に対応した値に変更
する(ステップS829)。
【0258】特別図柄を変動させるときに、主基板31
から表示制御基板80に最初に送信される表示制御コマ
ンドは、変動パターンを示すコマンドと左中右図柄の停
止図柄を指定するコマンドである。それらは、確定コマ
ンドバッファに格納されている。
【0259】図50は、変動パターンテーブル設定処理
(ステップS801)を示すフローチャートである。変
動パターンテーブル設定処理において、表示制御用CP
U101は、受信した変動パターンコマンドのEXTデ
ータの値にもとづいて、変動パターンテーブルを特定
し、その変動パターンテーブルを使用する変動パターン
テーブルとして設定する(ステップS831)。そし
て、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラ
グの値を全図柄変動開始処理(ステップS802)に対
応した値に変更する(ステップS832)。
【0260】ここで、変動パターンコマンドおよび左中
右図柄の停止図柄を指定するコマンドの送出形態につい
て説明する。変動パターンコマンドおよび左中右図柄の
停止図柄を指定するコマンドは、上述した表示制御コマ
ンド制御処理において送信される。これらのコマンドが
送出される際には、例えば図51に示すように、CPU
56によって、コマンド送信個数カウンタが指している
コマンド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデー
タ1およびコマンドデータ2が設定される。まず、上記
3つのデータによって構成される1つ目のコマンドデー
タ(コマンド送信テーブル+0に設定されている変動パ
ターンを指定するためのコマンドデータ)が送信され
る。次いで、次の2msの間(この実施の形態では、C
PU56の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生する
繰り返し周期が2msに設定されるため)に実行される
表示制御コマンド制御処理において、次のコマンドデー
タ(コマンド送信テーブル+1に設定されている特別図
柄左停止図柄を指定するためのコマンドデータ)が送信
される。そして、このような処理が繰返されて、特別図
柄コマンド送信ポインタが終了コードを指し示すと、特
別図柄コマンド送信ポインタにて有効にコマンド送信テ
ーブルが指定されるまでコマンドデータが送信されない
状態となる。このようにして送信されたコマンドデータ
は、上述したコマンド受信処理によって受信され、受信
コマンドバッファに格納される。なお、図51に示すコ
マンドを示す各値は一例であり、特別図柄左中右図柄を
示す81(H)、82(H)、83(H)は、それぞ
れ、例えば「1」、「2」、「3」を可変表示装置9に
表示させるためのコマンドである。
【0261】図52は、表示制御プロセス処理における
全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフロー
チャートである。全図柄変動開始処理において、表示制
御用CPU101は、まず、変動時間タイマをスタート
する(ステップS840)。次いで、特別図柄の変動を
開始し(ステップS841)、表示制御プロセスフラグ
の値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS
842)。
【0262】図53は、図柄変動中処理(ステップS8
03)を示すフローチャートである。図柄変動中処理に
おいて、表示制御用CPU101は、ステップS821
で設定した変動パターンテーブルに示された内容に従っ
て可変表示装置9に変動表示を行う(ステップS85
1)。具体的には、表示制御用CPU101は、設定さ
れている変動パターンテーブルに従って、可変表示装置
9における表示が行われるようにVDP103を制御す
る。
【0263】次いで、表示制御用CPU101は、変動
時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステッ
プS852)。変動時間タイマがタイムアウトした場合
には、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処
理(ステップS804)に対応した値に変更する(ステ
ップS853)。
【0264】図54は、全図柄停止待ち処理(ステップ
S804)を示すフローチャートである。全図柄停止待
ち処理において、表示制御用CPU101は、全図柄停
止を指示する表示制御コマンドを受信しているか否か確
認する(ステップS871)。全図柄停止を指示する表
示制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止
図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS87
2)。そして、次の表示制御コマンドの受信までの時間
を監視するために、コマンド無受信タイマをスタートさ
せる(ステップS873)。
【0265】全図柄停止を指定する表示制御コマンドを
受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトし
ているかどうか確認する(ステップS875)。タイム
アウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断し
て、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う
(ステップS876)。
【0266】ステップS873の処理を行ったら、ステ
ップS872にて大当り図柄を表示した場合には、表示
制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を
大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設
定する(ステップS874)。なお、ステップS872
にて大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示し
た場合)には、表示制御用CPU101は、表示制御プ
ロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理(ス
テップS800)に対応した値に設定する。
【0267】図55は、大当り表示処理(ステップS8
05)を示すフローチャートである。大当り表示処理に
おいて、表示制御用CPU101は、確変大当りか否か
判定する(ステップS881)。表示制御用CPU10
1は、例えば、確定図柄にもとづいて確変大当りか否か
を判定することができる。確変大当りであれば、表示制
御用CPU101は、例えば、「確変大当り」を可変表
示装置9に表示させる表示制御を行う(ステップS88
2)。具体的には、「確変大当り」の表示指示をVDP
103に通知する。すると、VDP103は、指示され
た表示の画像データを作成する。また、画像データを背
景画像と合成する。確変大当りでなければ、表示制御用
CPU101は、例えば、「大当り」を可変表示装置9
に表示させる表示制御を行う(ステップS883)。
【0268】その後、大当り表示処理では、主基板31
から送信される大当り遊技状態における表示制御コマン
ドにもとづいて可変表示装置9の表示制御を行う。例え
ば、ラウンド数の表示や、ラウンド遊技においてカウン
トスイッチ23で検出された遊技球数を示すカウント数
の表示等が行われる。そして、主基板31から大当り遊
技の終了を示す表示制御コマンドを受信すると(ステッ
プS884)、表示制御プロセスフラグの値を表示制御
コマンド受信待ち(ステップS800)に対応した値に
設定する(ステップS885)。
【0269】上記のように、ここでは、表示制御プロセ
ス処理(ステップS708)における特別図柄プロセス
処理について説明し、普通図柄プロセス処理については
説明しなかったが、普通図柄プロセス処理では、例えば
特別図柄プロセス処理とは別個の表示制御プロセスフラ
グの値に応じて、上述した特別図柄プロセス処理と同様
に処理が行われる。例えば、普通図柄の可変表示制御実
行されていない表示制御コマンドの受信待ち処理におい
て、普通図柄電源投入時指定コマンドを受信した場合に
は、表示制御用CPU101は、ROM54から初期画
面データを読み出して、その初期画面データにもとづい
て普通図柄表示器10に初期表示態様を表示する。この
ように、普通図柄プロセス処理では、特別図柄プロセス
処理と同様にして普通図柄の表示制御が実行される。
【0270】なお、本例では、可変表示装置9の制御内
容を指定する表示制御コマンドと、普通図柄表示器10
の制御内容を指定する表示制御コマンドとを別個にして
いるが、同一の表示制御コマンドによって可変表示装置
9および普通図柄表示器10の制御内容を指定するよう
にしてもよい。この場合、例えば、表示制御用CPU1
01は、普通図柄電源投入時指定コマンド(特別図柄電
源投入時指定コマンドと普通図柄電源投入時指定コマン
ドの機能を有する表示制御コマンドの例)の受信に応じ
て、可変表示装置9および普通図柄表示器10に対し
て、それぞれ初期表示態様で特別図柄および普通図柄を
表示する制御を行うようにすればよい。
【0271】次に表示制御手段以外の演出制御手段の動
作について説明する。まず、演出制御手段の一例である
ランプ制御基板35に搭載されたランプ制御用CPU3
51を含む発光体制御手段としてのランプ制御手段の動
作を説明する。
【0272】図56は、ランプ制御用CPU351が実
行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ
制御用CPU351は、メイン処理において、まず、レ
ジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等
を初期化する初期化処理を実行する(ステップS44
1)。次いで、主基板31からランプ制御コマンドを受
信したか否かの確認を行う(ステップS442:コマン
ド確認処理)。また、受信したランプ制御コマンドの内
容に応じて乱数を更新する処理を行う(ステップS44
3)。
【0273】次いで、受信したランプ制御コマンドに応
じて、使用するランプデータを変更する等の処理である
コマンド実行処理を行う(ステップS444)。なお、
主基板31からのランプ制御コマンドは、INT信号の
入力に応じて起動される割込処理で取り込まれ、RAM
に形成されている入力バッファに格納される。
【0274】その後、この実施の形態では、ランプ制御
用CPU351は、タイマ割込フラグの監視(ステップ
S445)を行うループ処理に移行する。そして、図5
7に示すように、タイマ割込が発生すると、ランプ制御
用CPU351は、タイマ割込フラグをセットする(ス
テップS449)。メイン処理において、タイマ割込フ
ラグがセットされていたら、ランプ制御用CPU351
は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS44
6)、ランププロセス更新処理およびポート出力処理を
行う(ステップS447,S448)。
【0275】この実施の形態では、遊技の進行に応じて
点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、RO
Mに格納されているランプデータに応じて制御される。
ランプデータは、制御パターンの種類毎に用意されてい
る(図37に示された変動パターン指定の種類を示す制
御コマンドおよび遊技進行状況に応じて遊技制御手段か
ら送出されるその他の遊技演出に関する制御コマンド毎
に用意されている)。ランプデータには、ランプ・LE
Dを点灯または消灯することを示すデータ、および点灯
または消灯の期間(プロセスタイマ値)を示すデータが
設定されている。すなわち、制御用データ領域には、発
光体の点灯パターンを示すデータが格納されている。
【0276】ランププロセス更新処理では、プロセスタ
イマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処
理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、ランプ
データにおける次のアドレスに設定されているデータに
応じてランプ・LEDを消灯または点灯させることに決
定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイ
マ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値が
タイマに設定されたときには点灯/消灯の切替がなされ
たときであるから、ポート出力処理において、ランプ・
LEDを点灯または消灯のためのデータが該当する出力
ポートに出力される。
【0277】また、この実施の形態では、タイマ割込は
2ms毎にかかるとする。すなわち、ランププロセス更
新処理およびポート出力処理は、2ms毎に起動され
る。
【0278】ここで、ランプ制御基板35に搭載された
ROMのアドレスマップについて説明する。ROM領域
には制御用データ領域と制御プログラム領域とがある。
制御用データ領域には、レジスタ、RAMおよび出力ポ
ート等の初期化に際して用いられる初期化データテーブ
ルや、始動記憶表示器18などの点灯/消灯制御に際し
て用いられる記憶表示LED表示テーブルや、後述する
ランプデータなどが格納されている。また、制御プログ
ラム領域には、メイン処理プログラムや、初期化処理、
コマンド認識処理、コマンド実行処理の各プログラムが
格納され、また、特定ランプ・LED処理、ランププロ
セス更新処理、ポート出力処理、コマンド受信割込処
理、タイマ割込処理のプログラムが格納されている。
【0279】図58は、制御用データ領域に格納されて
いるランプデータの内容の一例を示す説明図である。こ
の実施の形態では、ランプ・LEDの点灯のパターンを
示すデータが制御用データ領域におけるランプデータに
格納されている。ランプデータに格納されているランプ
・LEDの点灯のパターンには、図58に示すようなラ
ンプ・LEDの点灯のパターンが、変動パターンコマン
ド(80XX(H))に対応して定められている。すな
わち、この例では、ランプデータに格納されているラン
プ・LEDの点灯のパターンが、表示制御基板80にお
いて実行される表示の変動態様に同期してランプ・LE
Dの点灯がなされるように設定されている。そして、メ
イン処理におけるランププロセス更新処理(ステップS
447)において、ランプデータを参照してランプ・L
EDの点灯/消灯が制御される。従って、主基板31か
らの変動パターンコマンドに応じて選択されるランプ・
LEDの点灯のパターンによって制御を行うと、表示制
御基板80における表示と同期してランプ・LEDの点
灯/消灯が制御されるようになる。
【0280】図59は、ランプ制御用CPU351が実
行するコマンド実行処理の一例を示すフローチャートで
ある。コマンド実行処理において、ランプ制御用CPU
351は、始動入賞記憶数ランプ指定コマンドを受信し
たか否か確認する(ステップS444a)。始動入賞記
憶数ランプ指定コマンドを受信していれば、始動記憶表
示器18が備えるランプを、受信したコマンドによって
指定された始動入賞記憶数に応じて点灯あるいは消灯さ
せる(ステップS444b)。
【0281】例えば、上述した初期化時コマンド送信テ
ーブル(図11参照)に従って送信された始動入賞記憶
数ランプ指定コマンドを受信した場合には、ランプ制御
用CPU351は、始動記憶表示器18が備える全ての
ランプを消灯する制御を行う。また、例えば、上述した
バックアップ時コマンド送信テーブル(図13参照)に
従って送信された始動入賞記憶数ランプ指定コマンドを
受信した場合には、ランプ制御用CPU351は、受信
した始動入賞記憶数ランプ指定コマンドの内容に応じて
始動記憶表示器18が備えるランプを点灯/消灯する制
御を行う。
【0282】次いで、ランプ制御用CPU351は、ゲ
ート通過記憶数ランプ指定コマンドを受信したか否か確
認する(ステップS444c)。ゲート通過記憶数ラン
プ指定コマンドを受信していれば、普通図柄始動記憶表
示器41が備えるランプを、受信したコマンドによって
指定されたゲート通過記憶数に応じて点灯あるいは消灯
させる(ステップS444d)。
【0283】例えば、上述した初期化時コマンド送信テ
ーブル(図11参照)に従って送信されたゲート通過記
憶数ランプ指定コマンドを受信した場合には、ランプ制
御用CPU351は、普通図柄始動記憶表示器41が備
える全てのランプを消灯する制御を行う。また、例え
ば、上述したバックアップ時コマンド送信テーブル(図
13参照)に従って送信されたゲート通過記憶数ランプ
指定コマンドを受信した場合には、ランプ制御用CPU
351は、受信したゲート通過記憶数ランプ指定コマン
ドの内容に応じて普通図柄始動記憶表示器41が備える
ランプを点灯/消灯する制御を行う。
【0284】また、ランプ制御用CPU351は、賞球
ランプコマンドを受信したか否か確認する(ステップS
444e)。賞球ランプコマンドを受信していれば、受
信したコマンドの内容に応じて賞球ランプ51を点灯あ
るいは消灯させる(ステップS444f)。この例で
は、ランプ制御用CPU351は、受信した賞球ランプ
コマンドが賞球残なしランプ指定コマンドであった場合
には賞球ランプ51を消灯させ、受信した賞球ランプコ
マンドが賞球残ありランプ指定コマンドであった場合に
は賞球ランプ51を点灯させる。
【0285】例えば、上述した初期化時コマンド送信テ
ーブル(図11参照)に従って送信された賞球残なしラ
ンプ指定コマンドを受信した場合には、ランプ制御用C
PU351は、賞球ランプ51を消灯する制御を行う。
また、例えば、上述したバックアップ時コマンド送信テ
ーブル(図13参照)に従って送信された賞球ランプコ
マンドを受信した場合には、ランプ制御用CPU351
は、受信した賞球ランプコマンドの内容に応じて賞球ラ
ンプ51を点灯/消灯する制御を行う。
【0286】また、ランプ制御用CPU351は、球切
れランプコマンドを受信したか否か確認する(ステップ
S444g)。球切れランプコマンドを受信していれ
ば、受信したコマンドの内容に応じて球切れランプ52
を点灯あるいは消灯させる(ステップS444h)。こ
の例では、ランプ制御用CPU351は、受信した球切
れランプコマンドが球あり中ランプ指定コマンドであっ
た場合には球切れランプ52を消灯させ、受信した球切
れランプコマンドが球なし中ランプ指定コマンドであっ
た場合には球切れランプ52を点灯させる。
【0287】例えば、上述した初期化時コマンド送信テ
ーブル(図11参照)に従って送信された球あり中ラン
プ指定コマンドを受信した場合には、ランプ制御用CP
U351は、球切れランプ52を消灯する制御を行う。
また、例えば、上述したバックアップ時コマンド送信テ
ーブル(図13参照)に従って送信された球切れランプ
コマンドを受信した場合には、ランプ制御用CPU35
1は、受信した球切れランプコマンドの内容に応じて球
切れランプ52を点灯/消灯する制御を行う。
【0288】さらに、ランプ制御用CPU351は、確
率状態ランプコマンドを受信したか否か確認する(ステ
ップS444h)。確率状態ランプコマンドを受信して
いれば、受信したコマンドの内容に応じて確変報知ラン
プを点灯あるいは消灯させる(ステップS444j)。
この例では、ランプ制御用CPU351は、受信した確
率状態ランプコマンドが低確率状態ランプ指定コマンド
であった場合には確変報知ランプを消灯させ、受信した
確率状態ランプコマンドが高確率状態ランプ指定コマン
ドであった場合には確変報知ランプを点灯させる。
【0289】例えば、上述した初期化時コマンド送信テ
ーブル(図11参照)に従って送信された確率状態ラン
プコマンドを受信した場合には、ランプ制御用CPU3
51は、確変報知ランプを消灯する制御を行う。また、
例えば、上述したバックアップ時コマンド送信テーブル
(図13参照)に従って送信された確率状態ランプコマ
ンドを受信した場合には、ランプ制御用CPU351
は、受信した確率状態ランプコマンドの内容に応じて確
変報知ランプを点灯/消灯する制御を行う。
【0290】以上説明したように、遊技制御手段(CP
U56)が、電力供給の開始に関連して、表示制御手段
(表示制御用CPU101)に対し、電力供給開始時に
おける可変表示装置の表示態様を指示する起動時表示態
様指定手段(CPU56)を含み、起動時表示態様指定
手段が、変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて制
御状態を復旧する復旧起動した場合には、変動データ記
憶手段の記憶内容により特定される復旧制御状態に応じ
たコマンド(例えば、図13、図15〜図19、図2
1、図22に示された制御コマンド)を送信するととも
に、変動データ記憶手段の記憶内容にもとづかず初期状
態より制御を開始する初期起動した場合には、あらかじ
め定められた電力供給開始時の可変表示装置における識
別情報の表示態様である初期表示態様とその表示を指示
する初期表示態様コマンド(例えば、特別図柄電源投入
時画面表示コマンド)を単一のコマンド(「コマンドデ
ータ1、およびコマンドデータ2による組み合わせで構
成される1つのコマンド」を意味する)にて送信し、表
示制御手段が、初期表示態様コマンドの受信に応じて、
識別情報をあらかじめ定められた初期表示態様にて表示
する制御を実行する構成としたので、簡単な制御によっ
て電力供給開始時の初期表示動作を行うことが可能とな
り、電力供給開始時の初期表示動作の迅速化および安定
化を図ることができるようになる。
【0291】また、上述したように、初期表示態様を示
すデータが不揮発性の表示データ記憶手段(表示制御基
板80に搭載されているROM86)に記憶され、初期
表示態様コマンドの受信に応じて識別情報を初期表示態
様にて表示する制御を実行する際に、不揮発性の表示デ
ータ記憶手段から読み出されて用いられる構成としたの
で、不揮発性の表示データ記憶手段に記憶されている予
め定められたデータにもとづいて初期表示態様を表示す
ることが可能となる。また、初期表示態様である左中右
図柄を指定する必要がないので、初期表示態様コマンド
のデータ量が大きくなってしまうことを防止することが
でき、遊技制御手段の制御負担を軽減させることができ
る。
【0292】また、上述したように、遊技制御手段が初
期起動した場合には、制御の開始に関連して、不揮発性
の表示データ記憶手段(ROM54)に記憶されている
初期表示態様を示すデータを表示態様記憶領域(左中右
図柄バッファ)に記憶させるように構成されているの
で、可変表示装置に表示される初期表示態様を遊技制御
手段で把握しておくことができる。
【0293】また、上述したように、初期起動したあ
と、可変表示装置において最初の識別情報の可変表示が
実行されるまでに電力供給が停止した場合には、復旧起
動する場合において、起動時表示態様指定手段が、前回
初期起動した際の制御の開始に関連して表示態様記憶領
域に記憶した初期表示態様を示すデータにもとづいて、
識別情報の表示態様を指定するコマンドを送信するよう
に構成されているので、初期起動後に電力供給が停止し
なければ本来表示されていた初期表示態様を可変表示装
置に表示させることが可能となる。
【0294】また、上述したように、遊技制御手段が、
所定期間の経過毎に発生するタイマ割込に応じて、表示
制御手段に対し遊技の進行状態に応じたコマンドを送信
し得る遊技制御処理を実行し、起動時表示態様指定手段
により、電力供給開始時における可変表示装置の表示態
様が指定されるまで(初期化時には図9に示すステップ
S13の処理、復旧時には図12に示すステップS86
の処理を終えるまで)は、タイマ割込による遊技制御処
理の実行を制限するように構成されているので、電力供
給開始時における可変表示装置の表示態様が指定される
までは表示制御に用いられるコマンドは送信されず、起
動時のコマンドの送信処理を円滑に実行することがで
き、起動時の表示態様についての制御を確実に実行する
ことができる。
【0295】なお、この例では、電源供給が開始された
ときに割込禁止に設定され(図9に示したステップS
1)、遊技状態復旧処理において割込許可状態に復旧す
る場合にはステップS94(図12参照)にて割込許可
状態とされ、初期化処理が行なわれる場合にはタイマ割
込の設定が行なわれたあとに実行されるループ処理(図
9に示したステップS19)にて割込許可状態とされ
る。なお、初期化処理が行なわれる場合に、タイマ割込
の設定を行ったあと(図9に示したステップS15のあ
と)に割込許可状態とするようにしてもよい。また、遊
技状態復旧処理において割込許可状態に復旧しない場合
には、遊技状態が復旧したあとの処理(例えば、図9に
示したステップS19、図23に示したステップS3
5)で割込許可状態とされる。遊技状態復旧処理におい
てタイマ割込による遊技制御処理の実行中に復旧する場
合であっても、遊技制御処理が再開される前に遊技状態
復旧処理での図9に示した各処理は完了している。上記
のように、本例では、少なくとも電力供給開始時におけ
る可変表示装置の表示態様が指定されるまで(初期化時
には図9に示すステップS13の処理、復旧時には図1
2に示すステップS86の処理を終えるまで)は、割込
禁止状態とされているため、タイマ割込による遊技制御
処理の実行が制限される。
【0296】また、上述したように、起動時表示態様指
定手段が、復旧時コマンド送信テーブル(図13、図1
5〜図19、図21、図22に示されたバックアップ時
コマンド送信テーブル)に応じて、電力供給開始時にお
ける可変表示装置の表示態様を指定するためのコマンド
を送信するように構成されているので、起動時の表示態
様を指定するためのコマンドの送信に関わる制御負担が
軽減される。
【0297】また、上述したように、復旧制御状態(遊
技状態復旧処理において、バックアップRAMの記憶内
容にもとづいて復旧される制御状態)が、可変表示装置
における識別情報の可変表示の実行中であった場合に
は、識別情報の表示態様を指定する識別情報態様指定コ
マンド(図柄指定コマンド)により、復旧される可変表
示の表示結果である識別情報の態様を指定するととも
に、制御状態の復旧を行うことを示す復旧画面の表示を
指定する復旧表示コマンド(特別図柄停電復旧表示コマ
ンド)を送信するように構成されているので、可変表示
装置における識別情報の可変表示の実行中の制御状態に
復旧させる場合に、復旧時の可変表示装置の表示態様を
指定することができる。また、これらのコマンドは復旧
時コマンド送信テーブル(図16参照)に応じて送信さ
れる構成とされており、送信する制御信号が復旧させる
制御状態に応じて予め定められているので、制御状態を
復旧させるための制御信号の送信に関わる制御負担が軽
減される。
【0298】本例では、表示制御手段は、遊技制御手段
からの変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示を
所定期間実行する構成とされている。遊技制御手段は、
可変表示の実行中の可変表示装置9の表示態様を把握す
ることができず、復旧制御状態が可変表示装置における
識別情報の可変表示の実行中であった場合には、復旧す
る制御状態として可変表示中の表示態様を指定すること
はできないため、制御状態の復旧を行うことを示す復旧
画面(例えば、「ただいま、制御状態を復旧しておりま
す。」などの復旧中であることを示す画面)の表示態様
を指定する制御を行う。従って、本例では、復旧制御状
態が可変表示装置における識別情報の可変表示の実行中
であった場合には、表示制御手段は、電源供給開始時
に、特別図柄停電復旧表示コマンドの受信に応じて復旧
画面を所定期間(可変表示が実行される残存期間)可変
表示装置9に表示したあと、受信した図柄指定コマンド
にもとづいて確定図柄を表示させる制御を行う。
【0299】なお、表示制御手段が、可変表示を実行す
る際に、遊技制御手段からのコマンドの受信に応じて表
示態様を変更し、コマンドを受信するまではその表示を
維持する構成とされていてもよい。この場合、復旧制御
状態が可変表示装置における識別情報の可変表示の実行
中であった場合には、電源供給開始時に、電力供給が停
止する前に送信したコマンドを遊技制御手段が再度送信
する構成として、可変表示装置9の表示態様を電力供給
が停止したときの表示態様に復旧させる制御を行うよう
にすればよい。
【0300】また、上述したように、復旧制御状態が、
可変表示装置における識別情報の可変表示の実行の待機
状態であった場合には、識別情報の表示態様を指定する
識別情報態様指定コマンド(図柄指定コマンド)によ
り、前回の可変表示の表示結果である識別情報の態様を
指定するとともに、待機状態であることを示す待機状態
の表示を指定する待機画面表示コマンド(客待ち出も表
示指定コマンド)を送信するように構成されているの
で、可変表示装置における識別情報の可変表示の実行の
待機状態に復旧させる場合に、復旧時の可変表示装置の
表示態様を指定することができる。また、これらのコマ
ンドは復旧時コマンド送信テーブル(図15参照)に応
じて送信される構成とされており、送信する制御信号が
復旧させる制御状態に応じて予め定められているので、
制御状態を復旧させるための制御信号の送信に関わる制
御負担が軽減される。
【0301】また、上述したように、復旧制御状態が、
特定遊技状態に関する遊技状態であった場合には、識別
情報の表示態様を指定する識別情報態様指定コマンド
(図柄指定コマンド)により、当該特定遊技状態発生の
条件となった可変表示の表示結果である識別情報の態様
を指定するとともに、特定遊技状態の進行状態に応じた
遊技状態を示す指定を行う(例えば、大入賞口開放前表
示コマンド、大入賞口開放時表示コマンド、大当り終了
コマンドを送信することで指定を行う)ように構成され
ているので、特定遊技状態に関する遊技状態に復旧させ
る場合に、復旧時の可変表示装置の表示態様を指定する
ことができる。また、これらのコマンドは復旧時コマン
ド送信テーブル(図17〜図19参照)に応じて送信さ
れる構成とされており、送信する制御信号が復旧させる
制御状態に応じて予め定められているので、制御状態を
復旧させるための制御信号の送信に関わる制御負担が軽
減される。
【0302】また、上述したように、復旧制御状態が、
特定遊技状態におけるラウンド遊技中(大当り遊技状態
におけるラウンド遊技の実行中)であった場合には、識
別情報の表示態様を指定する識別情報態様指定コマンド
(図柄指定コマンド)により、当該特定遊技状態発生の
条件となった可変表示の表示結果である識別情報の態様
を指定するとともに、ラウンド中画面の表示を指定する
コマンド(大入賞口開放時表示コマンド)を送信するよ
うに構成されているので、特定遊技状態におけるラウン
ド遊技中の遊技状態に復旧させる場合に、復旧時の可変
表示装置の表示態様を指定することができる。また、こ
れらのコマンドは復旧時コマンド送信テーブル(図18
参照)に応じて送信される構成とされており、送信する
制御信号が復旧させる制御状態に応じて予め定められて
いるので、制御状態を復旧させるための制御信号の送信
に関わる制御負担が軽減される。
【0303】なお、復旧制御状態が特定遊技状態におけ
るラウンド遊技中であった場合には、電力供給開始時
に、遊技制御手段がV入賞(V入賞スイッチ22による
遊技球の検出)があったか否かを示すコマンドを送信す
る構成とし、復旧した可変表示装置9の表示画面にV入
賞の有無(ラウンド継続権が得られたか否か)を表示す
る構成としてもよい。
【0304】また、上述したように、復旧制御状態が、
特定遊技状態におけるラウンドインターバル中であった
場合には、識別情報の表示態様を指定する識別情報態様
指定コマンド(図柄指定コマンド)により、当該特定遊
技状態発生の条件となった可変表示の表示結果である識
別情報の態様を指定するとともに、ラウンドインターバ
ル画面の表示を指定するコマンド(大入賞口開放前表示
コマンド)を送信するように構成されているので、特定
遊技状態におけるラウンドインターバル中の遊技状態に
復旧させる場合に、復旧時の可変表示装置の表示態様を
指定することができる。また、これらのコマンドは復旧
時コマンド送信テーブル(図17参照)に応じて送信さ
れる構成とされており、送信する制御信号が復旧させる
制御状態に応じて予め定められているので、制御状態を
復旧させるための制御信号の送信に関わる制御負担が軽
減される。
【0305】また、上述したように、復旧制御状態が、
特定遊技状態の終了時であった場合には、識別情報の表
示態様を指定する識別情報態様指定コマンド(図柄指定
コマンド)により、当該特定遊技状態発生の条件となっ
た可変表示の表示結果である識別情報の態様を指定する
とともに、特定遊技状態の終了を示す画面の表示を指定
するコマンド(大当り終了コマンド)を送信するように
構成されているので、特定遊技状態の終了時の遊技状態
に復旧させる場合に、復旧時の可変表示装置の表示態様
を指定することができる。また、これらのコマンドは復
旧時コマンド送信テーブル(図19参照)に応じて送信
される構成とされており、送信する制御信号が復旧させ
る制御状態に応じて予め定められているので、制御状態
を復旧させるための制御信号の送信に関わる制御負担が
軽減される。
【0306】また、上述したように、復旧制御状態がい
かなる制御状態であっても、識別情報の表示態様を指定
する識別情報態様指定コマンド(図柄指定コマンド)を
送信するように構成されているので、可変表示装置に表
示させる表示態様を遊技制御手段と表示制御手段とで常
に同期させておくことができる。
【0307】また、上述したように、電力供給が開始さ
れた場合に初期化処理を行う場合には、初期化時コマン
ド送信テーブルに従って、ランプやLEDなどで構成さ
れる発光体により制御状態を報知する報知用電気部品
(例えば、始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示
器41、賞球ランプ51、球切れランプ52など)の状
態を初期化するための初期化コマンド(起動時報知態様
コマンド:図11参照)を送信する構成としたので、簡
単な制御によって電力供給開始時の報知用電気部品の初
期化を行うことが可能となるとともに、遊技機の状態を
誤って報知してしまうことを防止することができる。従
って、電力供給開始時の初期動作の迅速化および安定化
を図ることができるようになる。
【0308】また、上述したように、電力供給が開始さ
れたあとに状態復旧処理を行う場合には、バックアップ
時コマンド送信テーブルに従って、ランプやLEDなど
で構成される発光体により制御状態を報知する報知用電
気部品(例えば、始動記憶表示器18、普通図柄始動記
憶表示器41、賞球ランプ51、球切れランプ52な
ど)の状態を復旧させるための復旧コマンド(起動時報
知態様コマンド:図13参照)を送信する構成としたの
で、簡単な制御によって電力供給開始時の報知用電気部
品の状態復旧を行うことが可能となるとともに、遊技機
の状態を誤って報知してしまうことを防止することがで
きる。従って、電力供給開始時の初期動作の迅速化およ
び安定化を図ることができるようになる。
【0309】また、上述したように、ランプやLEDな
どで構成される発光体により制御状態を報知する報知用
電気部品(例えば、始動記憶表示器18、普通図柄始動
記憶表示器41、賞球ランプ51、球切れランプ52な
ど)の状態を初期化する場合と復旧させる場合とで、異
なるコマンド送信テーブルを用いる構成としているの
で、誤った制御状態を報知してしまうことを防止するこ
とができる。
【0310】また、上述したように、起動時に送信され
る初期化コマンドや復旧コマンドは、通常の制御で用い
られる制御コマンドと共通のものであるので、本例のよ
うに初期化あるいは復旧させたい制御状態に応じたコマ
ンド送信テーブルを用いて初期動作を行う構成として
も、コマンド数が増加することはない。従って、本例の
ように起動時に初期化コマンドや復旧コマンドを送信す
る構成とした場合に、主基板31が備えるRAM54の
容量を増加させてしまうことを回避することができる。
【0311】また、上述したように、復旧起動した場合
には、遊技制御手段が、復旧コマンド(起動時報知態様
コマンド:図13参照)により、変動データ記憶手段の
記憶内容にもとづいて復旧する遊技機の制御状態に応じ
た報知用電気部品の報知態様を指定する構成としている
ので、復旧の際の遊技機の内部状態(制御状態)に応じ
た報知態様を指定することができ、遊技機の内部状態と
報知用電気部品による報知状態とを適合させることがで
きるので、誤った報知がなされることを防止することが
できる。例えば、球切れの発生時や解除時などの内部状
態が変更したときのみ制御コマンドが送信される構成の
遊技機において、復旧したあと内部状態の変更があるま
で(例えば球切れ状態で復旧した場合には、球切れ状態
が解除されるまで)報知用電気部品による報知状態が点
灯状態あるいは消灯状態のまま維持されてしまうことが
防止される。
【0312】また、上述したように、電力供給が開始さ
れ状態復旧処理を行う場合には、遊技者に付与すべき未
払出の賞球があるか否かを示す復旧コマンド(賞球ラン
プコマンド)を送信する構成とし、賞球ランプ51の状
態を復旧させる構成としたので、遊技者の利益を保護す
ることが可能となる。
【0313】また、上述したように、電力供給が開始さ
れ状態復旧処理を行う場合には、遊技者に付与するため
の遊技媒体が遊技機に所定量以上貯留されているか否か
を示す復旧コマンド(球切れランプコマンド)を送信す
る構成とし、球切れランプ52の状態を復旧させる構成
としたので、遊技者の利益を保護することが可能とな
る。
【0314】さらに、上述したように、可変表示装置9
での可変表示の表示結果として表示される識別情報が記
憶される左中右図柄バッファに、起動時に送信される初
期化コマンドにもとづいて特定される初期表示態様を示
すデータを格納する構成としたので、表示制御手段にお
ける制御の効率化を図ることができる。具体的には、初
期表示態様を表示する処理と識別情報を表示するための
通常の処理とを共通のプログラムに従って行うことがで
きるようになる。また、既存の左中右図柄バッファを利
用しているので、初期表示態様を示すデータを格納する
新たなバッファを用意する必要がなく、表示制御基板8
0が備えるRAMの容量の軽減を図ることができる。
【0315】なお、上述した実施の形態において、「単
一のコマンド」とは、コマンド受信側の各電気部品制御
基板に対して制御指令を行う1つのコマンドを意味す
る。上述した実施の形態では、MODEデータとEXT
データの組み合わせによって「単一のコマンド」が構成
されている。なお、MODEデータとEXTデータのい
ずれか一方で制御指令を行う構成とし、その1方のデー
タで「単一のコマンド」が構成されるようにしてもよ
い。なお、「単一のコマンド」は、制御指令を行う1つ
のコマンドとして認められるものであれば、どのような
バイト構成とされていてもよい。
【0316】なお、上述した実施の形態では、表示制御
手段が、初期態様表示コマンド(例えば、特別図柄電源
投入時画面表示コマンド)の受信に応じて、キャラクタ
ROM86に格納されている初期表示態様を示すデータ
を読み出して、初期表示態様を可変表示装置9に表示す
る構成としていたが、キャラクタROM86に格納され
ている初期表示態様を示すデータを用いない、あるいは
キャラクタROM86に初期表示態様を示すデータが格
納されない構成としてもよい。この場合、初期態様表示
コマンドに初期表示態様を特定するためのデータ(例え
ば、初期表示態様を示すデータ)を含む構成とし、表示
制御手段が、受信した初期態様表示コマンドによって導
き出される初期表示態様を可変表示装置9に表示するよ
うにすればよい。
【0317】また、上述した実施の形態では、表示制御
手段が、初期態様表示コマンド(例えば、特別図柄電源
投入時画面表示コマンド)の受信に応じて、キャラクタ
ROM86に格納されている初期表示態様を示すデータ
を読み出して、初期表示態様を可変表示装置9に表示す
る構成としていたが、表示制御手段が、キャラクタRO
M86に格納されているデータにもとづいて導き出した
初期表示態様を可変表示装置9に表示する処理を実行す
る構成としてもよい。この場合、例えば、キャラクタR
OM86に格納されている複数のデータを演算し、その
演算結果に従って初期表示態様を導き出すようにすれば
よい。
【0318】また、上述した実施の形態では、電力供給
開始時に、コマンド送信テーブル(図11、図13、図
15〜図19、図21、図22参照)を用いて送信する
コマンドを決定する構成としていたが、ソフトウェアに
もとづく処理に従って送信するコマンドを決定する構成
としてもよい。
【0319】また、上述した実施の形態では、電力供給
が開始されて状態復旧処理を行う場合に、特別遊技状態
(例えば、確変状態、時短状態)であるか否かを示すコ
マンド(例えば、確変状態が否かを指定する特別図柄復
旧指定コマンド、時短状態であるか否かを指定する普通
図柄復旧指定コマンド:図13参照)を送信する構成と
し、そのコマンドの受信に応じて表示制御手段が可変表
示装置9の背景色を変更する例について述べたが、例え
ば、遊技機に制御状態が特別遊技状態であるか否かを報
知するための遊技状態ランプを設ける構成とし、特別遊
技状態であるか否かを示すコマンドの受信に応じてラン
プ制御手段が遊技状態ランプを点灯/消灯させる構成と
してもよい。
【0320】また、上述した実施の形態では、報知用電
気部品としてランプやLEDなどの発光体を用いる構成
としたが、報知用電気部品は、スピーカなどの音声出力
手段や表示器などの表示手段であってもよい。また、上
述した実施の形態における「報知態様」は、発光体の点
灯/消灯によるものに限らず、発光体の点灯態様(例え
ば、点滅、点滅タイミング、点灯や点滅するランプの
色)、ブザーや警告音による音声出力態様(音の種類、
音の出力タイミング、音の大きさ)、表示器としての可
変表示装置9の背景色など、様々な報知の状態や様子を
含む。
【0321】なお、上述した実施の形態において、「特
定遊技状態」とは、所定の遊技価値が付与された遊技者
にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特定遊
技状態」は、例えば、例えば可変入賞球装置の状態が打
球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊
技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利
が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやす
くなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態で
ある。
【0322】また、上述した実施の形態において、「特
別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者に有利な
状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例
えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態と
される確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数
が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間
や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとな
る確率が高められている高確率状態である。なお、時短
状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められてい
ることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時
間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、
大当りとなる確率が高められている状態といえる。ま
た、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開
成期間や開成回数が高められていることから単位時間あ
たりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の
可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高
められている状態といえる。
【0323】さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊
技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変
表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せに
なると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種
パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放
する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価
値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、
始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が
所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物へ
の入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種
パチンコ遊技機であっても本発明を適用できる。
【0324】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、遊技機を、起動時表示態様指定手段が、電力供給
開始時に、変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて
制御状態を復旧する復旧起動した場合には、制御状態の
復旧時に表示する表示態様を指定する復旧コマンドを、
変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて復旧する復
旧制御状態毎に選択して送信するとともに、電力供給開
始時に、変動データ記憶手段の記憶内容にもとづかず初
期状態より制御を開始する初期起動した場合には、あら
かじめ定められた識別情報の初期表示態様の表示の実行
を指定する単一のコマンドである初期表示態様コマンド
を送信し、表示制御手段が、復旧コマンドを受信した場
合には、受信した復旧コマンドの指定内容に従い、制御
状態の復旧時に表示する表示態様を可変表示装置に表示
するとともに、初期表示態様コマンドを受信した場合に
は、受信した初期表示態様コマンドの指定内容に従い、
初期表示態様を可変表示装置に表示し、起動時報知態様
指定手段は、復旧起動した場合または初期起動した場合
のいずれの場合でも、報知用電気部品の報知態様を指定
する起動時報知態様コマンドを送信し、電気部品制御手
段が、起動時報知態様コマンドを受信した場合には、受
信した起動時報知態様コマンドの指定内容に従い、報知
用電気部品を用いた遊技機の状態の報知を行うことを特
徴とするので、簡単な制御によって電源供給開始時の初
期表示動作を行うことが可能となるとともに、簡単な制
御によって電源供給開始時の初期制御状態の報知を行う
ことが可能となり、電源供給開始時の初期動作の迅速化
および安定化を図ることができるようになるという効果
を有する。
【0325】請求項2記載の発明では、初期表示態様を
示すデータが、表示データ記憶手段に記憶され、初期表
示態様を示すデータを用いて初期表示態様コマンドの受
信に応じて識別情報を初期表示態様にて表示する構成と
されているので、初期表示態様コマンドのデータ量が大
きくなってしまうことを防止することができ、遊技制御
手段の制御負担を軽減させることができる。
【0326】請求項3記載の発明では、表示制御手段
が、電力供給開始時に、初期表示態様を示すデータを表
示データ記憶手段から読み出して、識別情報態様記憶領
域に記憶させるとともに、初期表示態様コマンドの受信
に応じて識別情報を初期表示態様にて表示する制御を実
行する際に、識別情報態様記憶領域に記憶されたデータ
にもとづいて識別情報を表示させるように構成されてい
るので、初期表示態様を表示する処理と識別情報を表示
するための通常の処理とを共通に行うことができるよう
になるとともに、識別情報態様記憶領域を利用している
ので記憶領域の容量の軽減を図ることもできる。
【0327】請求項4記載の発明では、遊技制御手段
が、所定期間の経過毎に発生するタイマ割込に関連し
て、表示制御手段および電気部品制御手段に対し遊技の
進行状態に応じたコマンドを送信し得る遊技制御処理を
実行し、起動時表示態様指定手段により、電力供給開始
時における可変表示装置の表示態様が指定されるととも
に、起動時報知態様指定手段により、電力供給開始時に
おける報知用電気部品の報知態様が指定されるまでは、
タイマ割込による遊技制御処理の実行を制限するように
構成されているので、電源供給開始時の初期動作の安定
化を図ることができるようになる。
【0328】請求項5記載の発明では、電力供給開始時
に復旧起動した場合には、起動時報知態様指定手段が、
電気部品制御手段に対し、変動データ記憶手段の記憶内
容にもとづいて復旧する遊技機の制御状態に応じて、起
動時報知態様コマンドにより、報知用電気部品の報知態
様を指定するように構成されているので、変動データ記
憶手段の記憶内容と報知用電気部品の報知状態を適合さ
せることができ、遊技機の状態を誤って報知してしまう
ことを防止することができる。
【0329】請求項6記載の発明では、電力供給開始時
に初期起動した場合には、起動時報知態様指定手段が、
電気部品制御手段に対し、起動時報知態様コマンドによ
り、初期状態における報知用電気部品の所定の報知態様
である初期報知態様を指定するように構成されているの
で、初期起動した場合に初期報知態様で報知させること
ができ、遊技機の状態を誤って報知してしまうことを防
止することができる。
【0330】請求項7記載の発明では、起動時報知態様
指定手段が、遊技状態データ記憶領域の記憶内容にもと
づいて、電気部品制御手段に対し、起動時報知態様コマ
ンドを送信するように構成されているので、遊技状態デ
ータ記憶領域の記憶内容と報知態様とを適合させること
ができ、遊技機の状態を誤って報知してしまうことを防
止することができる。
【0331】請求項8記載の発明では、遊技制御手段
が、電気部品制御手段に対し、遊技の進行に応じた遊技
機の状態に応じて報知用電気部品の報知態様を指定する
通常時報知態様指定コマンドを送信し、起動時報知態様
指定コマンドを、通常時報知態様指定コマンドと共通の
コマンドとして用いた構成とされているので、コマンド
の数が増加してしまうことを回避することができる。
【0332】請求項9記載の発明では、報知用電気部品
は、特別遊技状態であるか否かを報知するために用いら
れる特別遊技状態報知電気部品を含むように構成されて
いるので、特別遊技状態であるか否かを認識させること
ができ、遊技者の利益を保護することができる。
【0333】請求項10記載の発明では、報知用電気部
品は、遊技者に付与すべき遊技結果価値があるか否かを
報知するために用いられる遊技結果価値残量報知電気部
品を含むように構成されているので、付与すべき遊技結
果価値があるか否かを認識させることができ、遊技者の
利益を保護することができる。
【0334】請求項11記載の発明では、報知用電気部
品は、遊技者に付与するための遊技媒体が遊技機内に貯
留されているか否かを報知するために用いられる貯留遊
技媒体報知電気部品を含むように構成されているので、
遊技媒体が貯留されているか否かを認識させることがで
き、遊技者の利益を保護することができる。
【0335】請求項12記載の発明では、表示制御手段
が、複数の可変表示装置をそれぞれ制御することが可能
であり、起動時表示態様指定手段が、復旧コマンドおよ
び初期表示態様コマンドを、複数の可変表示装置それぞ
れの表示態様を指定するためにそれぞれ別個に送信する
ように構成されているので、複数の可変表示装置の制御
を混同することなく正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図5】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図6】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロック
図である。
【図7】 電源基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図8】 電源監視および電源バックアップのためのC
PU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図9】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図10】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図11】 初期化時コマンド送信テーブルの例を示す
説明図である。
【図12】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図13】 バックアップ時コマンド送信テーブルの例
を示す説明図である。
【図14】 特別図柄バックアップ時コマンド選択テー
ブルの例を示す説明図である。
【図15】 待機時バックアップコマンド送信テーブル
の例を示す説明図である。
【図16】 変動時バックアップコマンド送信テーブル
の例を示す説明図である。
【図17】 大入賞口開放前バックアップコマンド送信
テーブルの例を示す説明図である。
【図18】 大入賞口開放中バックアップコマンド送信
テーブルの例を示す説明図である。
【図19】 大当り終了時バックアップコマンド送信テ
ーブルの例を示す説明図である。
【図20】 普通図柄バックアップ時コマンド選択テー
ブルの例を示す説明図である。
【図21】 普通図柄変動時バックアップコマンド送信
テーブルの例を示す説明図である。
【図22】 普通図柄停止時バックアップコマンド送信
テーブルの例を示す説明図である。
【図23】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図24】 各乱数を示す説明図である。
【図25】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図26】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図27】 左中右図柄の一例を示す説明図である。
【図28】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャー
トである
【図29】 打球が始動入賞口に入賞したことを判定す
る処理を示すフローチャートである。
【図30】 可変表示の停止図柄を決定する処理および
変動パターンを決定する処理を示すフローチャートであ
る。
【図31】 大当たり判定の処理を示すフローチャート
である。
【図32】 表示制御コマンドの信号線を示す説明図で
ある。
【図33】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図34】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図35】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図36】 表示制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図37】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図38】 コマンドセット処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図39】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図40】 表示制御用CPUが実行するメイン処理を
示すフローチャートである。
【図41】 タイマ割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図42】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図
である。
【図43】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図44】 コマンド解析処理を示すフローチャートで
ある。
【図45】 変動パターンコマンドのEXTデータと変
動パターンテーブルとの対応の例を示す説明図である。
【図46】 変動パターンテーブルの例を示す説明図で
ある。
【図47】 表示制御プロセス処理を示すフローチャー
トである。
【図48】 表示制御プロセス処理の表示制御コマンド
受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図49】 表示制御プロセス処理の表示制御コマンド
受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図50】 表示制御プロセス処理の変動パターンテー
ブル設定処理を示すフローチャートである。
【図51】 コマンド送信テーブルに変動パターンコマ
ンドなどが設定された状態の例を示す説明図である。
【図52】 表示制御プロセス処理の全図柄変動開始処
理を示すフローチャートである。
【図53】 表示制御プロセス処理の図柄変動中処理を
示すフローチャートである。
【図54】 表示制御プロセス処理の全図柄停止待ち処
理を示すフローチャートである。
【図55】 表示制御プロセス処理の大当り表示処理を
示すフローチャートである。
【図56】 ランプ制御用CPUが実行するメイン処理
を示すフローチャートである。
【図57】 ランプ制御用CPUが実行するタイマ割込
処理を示すフローチャートである。
【図58】 ランプ制御基板に搭載されたROMのアド
レスマップにおけるランプデータを示す説明図である。
【図59】 コマンド実行処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 9 可変表示装置 10 普通図柄表示器 31 主基板 35 ランプ制御基板 54 ROM 55 RAM(変動データ記憶手段) 56 CPU 80 表示制御基板 101 表示制御用CPU 351 ランプ制御用CPU

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別情報を可変表示可能な可変表示装置
    を備え、前記可変表示装置に表示結果として表示される
    識別情報が特定の表示態様となった場合に所定の遊技価
    値を付与可能となる遊技機であって、 前記可変表示装置を制御するための表示制御手段と、 遊技機の状態を報知可能な報知用電気部品を制御するた
    めの電気部品制御手段と、 遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を
    保持することが可能な変動データ記憶手段を有し、遊技
    の進行を制御するとともに、遊技の進行状況に応じて前
    記表示制御手段および前記電気部品制御手段に対しコマ
    ンドを送信する遊技制御手段とを備え、 前記遊技制御手段は、電力供給の開始に関連して、前記
    表示制御手段に対し、電力供給開始時における前記可変
    表示装置の表示態様を指定する起動時表示態様指定手段
    と、前記電気部品制御手段に対し、電力供給開始時にお
    ける前記報知用電気部品の報知態様を指定する起動時報
    知態様指定手段とを含み、 前記起動時表示態様指定手段は、 電力供給開始時に、前記変動データ記憶手段の記憶内容
    にもとづいて制御状態を復旧する復旧起動した場合に
    は、制御状態の復旧時に表示する表示態様を指定する復
    旧コマンドを、前記変動データ記憶手段の記憶内容にも
    とづいて復旧する復旧制御状態毎に選択して送信すると
    ともに、 電力供給開始時に、前記変動データ記憶手段の記憶内容
    にもとづかず初期状態より制御を開始する初期起動した
    場合には、あらかじめ定められた識別情報の初期表示態
    様の表示の実行を指定する単一のコマンドである初期表
    示態様コマンドを送信し、 前記表示制御手段は、 前記復旧コマンドを受信した場合には、受信した復旧コ
    マンドの指定内容に従い、制御状態の復旧時に表示する
    表示態様を前記可変表示装置に表示するとともに、 前記初期表示態様コマンドを受信した場合には、受信し
    た初期表示態様コマンドの指定内容に従い、前記初期表
    示態様を前記可変表示装置に表示し、 前記起動時報知態様指定手段は、前記復旧起動した場合
    または前記初期起動した場合のいずれの場合でも、報知
    用電気部品の報知態様を指定する起動時報知態様コマン
    ドを送信し、 前記電気部品制御手段は、起動時報知態様コマンドを受
    信した場合には、受信した起動時報知態様コマンドの指
    定内容に従い、前記報知用電気部品を用いた遊技機の状
    態の報知を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 表示制御手段は、可変表示装置を制御す
    る際に用いられるデータが格納された不揮発性の表示デ
    ータ記憶手段を備え、 初期表示態様を示すデータは、前記表示データ記憶手段
    に記憶され、前記初期表示態様を示すデータを用いて初
    期表示態様コマンドの受信に応じて識別情報を初期表示
    態様にて表示する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技制御手段から指定された識別情報の
    可変表示の表示結果として表示する識別情報の態様を記
    憶する識別情報態様記憶領域を含み、 表示制御手段は、電力供給開始時に、初期表示態様を示
    すデータを表示データ記憶手段から読み出して、前記識
    別情報態様記憶領域に記憶させるとともに、 初期表示態様コマンドの受信に応じて識別情報を初期表
    示態様にて表示する制御を実行する際に、前記識別情報
    態様記憶領域に記憶されたデータにもとづいて識別情報
    を表示させる請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 遊技制御手段は、所定期間の経過毎に発
    生するタイマ割込に関連して、表示制御手段および電気
    部品制御手段に対し遊技の進行状態に応じたコマンドを
    送信し得る遊技制御処理を実行し、 起動時表示態様指定手段により、電力供給開始時におけ
    る可変表示装置の表示態様が指定されるとともに、起動
    時報知態様指定手段により、電力供給開始時における報
    知用電気部品の報知態様が指定されるまでは、前記タイ
    マ割込による遊技制御処理の実行を制限する請求項1か
    ら請求項3のうちいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 電力供給開始時に復旧起動した場合に
    は、起動時報知態様指定手段は、電気部品制御手段に対
    し、変動データ記憶手段の記憶内容にもとづいて復旧す
    る遊技機の制御状態に応じて、起動時報知態様コマンド
    により、報知用電気部品の報知態様を指定する請求項1
    から請求項4のうちいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 電力供給開始時に初期起動した場合に
    は、起動時報知態様指定手段は、電気部品制御手段に対
    し、起動時報知態様コマンドにより、初期状態における
    報知用電気部品の所定の報知態様である初期報知態様を
    指定する請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の
    遊技機。
  7. 【請求項7】 遊技機の状態に関するデータを記憶する
    遊技状態データ記憶領域を備え、 起動時報知態様指定手段は、前記遊技状態データ記憶領
    域の記憶内容にもとづいて、電気部品制御手段に対し、
    起動時報知態様コマンドを送信する請求項1から請求項
    6のうちいずれかに記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 遊技制御手段は、電気部品制御手段に対
    し、遊技の進行に応じた遊技機の状態に応じて報知用電
    気部品の報知態様を指定する通常時報知態様指定コマン
    ドを送信し、 起動時報知態様指定コマンドを、前記通常時報知態様指
    定コマンドと共通のコマンドとして用いた請求項1から
    請求項7のうちいずれかに記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 可変表示装置に表示結果として表示され
    る識別情報が特定の表示態様となったことを条件に遊技
    者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるととも
    に、前記表示結果として表示される識別情報が特別の表
    示態様となったことを条件に前記特定遊技状態が発生し
    やすい特別遊技状態に制御可能となる遊技機であって、 報知用電気部品は、前記特別遊技状態であるか否かを報
    知するために用いられる特別遊技状態報知電気部品を含
    む請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の遊技
    機。
  10. 【請求項10】 報知用電気部品は、遊技者に付与すべ
    き遊技結果価値があるか否かを報知するために用いられ
    る遊技結果価値残量報知電気部品を含む請求項1から請
    求項9のうちいずれかに記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 報知用電気部品は、遊技者に付与する
    ための遊技媒体が遊技機内に貯留されているか否かを報
    知するために用いられる貯留遊技媒体報知電気部品を含
    む請求項1から請求項10のうちいずれかに記載の遊技
    機。
  12. 【請求項12】 表示制御手段は、複数の可変表示装置
    をそれぞれ制御することが可能であり、 起動時表示態様指定手段は、復旧コマンドおよび初期表
    示態様コマンドを、前記複数の可変表示装置それぞれの
    表示態様を指定するためにそれぞれ別個に送信する請求
    項1から請求項11のうちいずれかに記載の遊技機。
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