以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した一実施形態を図面に基づき説明する。
(1)パチンコ機10全体の概略構成
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。このパチンコ機10は機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。外枠11には、機体を構成する縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、前枠14が横開き可能で開閉可能に組み付けられている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、窓口14aの下方に上球皿15が一体的に組み付けられた構造を有している。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス(図示略)が組み付けられている。また、前枠14の前面には、上側枠ランプ16a、左側枠ランプ16b及び右側枠ランプ16cが設けられている。各枠ランプ16a〜16cは、図示しない発光体(本実施形態では発光ダイオード)を備えた発光手段であり、発光体にレンズ部材を覆い被せることによって構成されている。これらの枠ランプ16a〜16cでは、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光演出が実行されるようになっている。
さらに、図1に示されるように、前枠14の下部には、下球皿18が一体的に組み付けられている。下球皿18の右方には、打球発射装置(図示略)を構成する操作ハンドル19が装着されている。そして、遊技者が操作ハンドル19を回動操作すると、上球皿15に貯留された遊技球は、打球発射装置によって発射されて遊技盤13の遊技盤面13a(図2,図3参照)上に導かれるようになる。なお、本実施形態では、前枠14の下部に下球皿18及び操作ハンドル19が一体的に組み付けられているが、下球皿18及び操作ハンドル19を中枠12の前面側において前枠14の下方に組み付けるようにしてもよい。
(2)遊技盤13の構成
図2,図3に示される遊技盤13は、ベニヤ板などの木製基板の表面に樹脂製のセルを貼付することによって略矩形板状に形成されている。なお、遊技盤13は、アクリル樹脂などの樹脂材料の射出成形によって略矩形板状に形成されたものであってもよい。遊技盤13の遊技盤面13aには、遊技球が流下可能な遊技領域を区画する内レール33a及び外レール33bが略円形状に敷設されている。内レール33aと外レール33bとの間に生じる発射経路33には、操作ハンドル19を操作した際に発射された遊技球が通過するようになっている。そして、打球発射装置によって発射されて発射経路33を通過した遊技球は、発射経路33の終端部から遊技領域に進入し、遊技領域内を流下するようになっている。また、遊技領域の略全域には、複数の遊技釘35が配設されている。遊技釘35は、遊技領域内を流下する遊技球の方向を変更するようになっている。
また、遊技盤面13aの略中央部には、開口部50aを有する枠状のセンター役物50が装着されている。なお、遊技盤13の裏側には、『図柄表示手段』及び『演出図柄表示手段』である演出図柄表示装置60が着脱自在に取り付けられている。演出図柄表示装置60の表示画面は、センター役物50の開口部50aを介して遊技盤13の前面側から視認可能となっている。なお、本実施形態の演出図柄表示装置60は液晶式であるが、ドットマトリクス式、エレクトロルミネッセンス素子式、7セグメント式、ドラム式の演出図柄表示装置であってもよい。また、演出図柄表示装置60では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、演出図柄表示装置60では、表示演出に関連して、複数種類の演出図柄E1(図3参照)を3列で変動させる演出図柄変動ゲームが表示されるようになっている。なお、演出図柄E1は「0」〜「9」の10通りの数字を示す図柄である。
図2,図3に示されるように、遊技盤面13a上におけるセンター役物50の下方位置には、第1始動入賞口51aが形成された第1始動入賞装置51が配設されている。第1始動入賞装置51の奥方には、第1始動入賞口51aに入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSE1(図4参照)が設けられている。第1始動口スイッチSE1は、第1始動入賞装置51に入賞した遊技球を検知したことを契機として、オン状態となり、第1入賞信号を出力するようになっている。一方、第1始動口スイッチSE1は、遊技球を検知していないときにオフ状態となり、第1入賞信号を出力しなくなる。そして、第1入賞信号が出力された場合には、特別図柄表示装置61による特別図柄変動ゲームが行われるとともに、演出図柄表示装置60による演出図柄変動ゲームが行われ、所定数(本実施形態では3個)の賞球の払い出しが行われる。
また、センター役物50の右下位置には、第2始動入賞口52aが形成された第2始動入賞装置52が配設されている。第2始動入賞装置52の奥方には、第2始動入賞口52aに入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSE2(図4参照)が設けられている。第2始動口スイッチSE2は、第2始動入賞装置52に入球した遊技球を検知したことを契機として、オン状態となり、第2入賞信号を出力するようになっている。一方、第2始動口スイッチSE2は、遊技球を検知していないときにオフ状態となり、第2入賞信号を出力しなくなる。なお、第2入賞信号が出力された場合には、第1入賞信号が出力された場合と同様に、特別図柄表示装置61による特別図柄変動ゲームが行われるとともに、演出図柄表示装置60による演出図柄変動ゲームが行われ、所定数(本実施形態では3個)の賞球の払い出しが行われる。
図2,図3に示されるように、第2始動入賞装置52には、『開閉手段』である一対の開閉羽根52bからなる普通電動役物が一体的に構成されている。一対の開閉羽根52bは、普通電動役物ソレノイドSOL1(図4参照)の励磁作用により、遊技球を受け入れない閉状態、及び、遊技球を受け入れやすい開状態に切替可能となっている。本実施形態において、「閉状態」とは、一対の開閉羽根52bが閉じることにより、遊技球を第2始動入賞口52aに入賞させることが不能となる状態をいう。一方、「開状態」とは、一対の開閉羽根52bが開くことにより、遊技球を第2始動入賞口52aに入賞させることが可能となる状態をいう。なお、一対の開閉羽根52bが閉状態から開状態に切り替えられた際に、遊技領域内に導かれた遊技球を入賞させる第1入賞経路R1(図2参照)が形成される。
図2,図3に示されるように、遊技領域における第1始動入賞装置51と第2始動入賞装置52との間の位置には、『入賞手段』である大入賞装置53が配設されている。また、大入賞装置53には、大入賞口扉53aからなる特別電動役物が設けられている。大入賞口扉53aは、大入賞口ソレノイドSOL2(図4参照)の励磁作用により、遊技球を受け入れない閉鎖状態、及び、遊技球を受け入れやすい開放状態に切替可能になっている。本実施形態において、「閉鎖状態」とは、大入賞口扉53aが完全に閉じることにより、遊技領域内に導かれた遊技球が入賞不能となる状態をいう。一方、大入賞口扉53aの「開放状態」とは、大入賞口扉53aが完全に開くことにより、遊技領域内に導かれた遊技球が入賞可能となる状態をいう。なお、大入賞口扉53aが閉鎖状態から開放状態に切り替えられた際(大入賞装置53の作動時)には、遊技領域内に導かれた遊技球を大入賞装置53に入賞させる第2入賞経路R2(図2参照)が形成される。そして、大入賞装置53の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図4参照)が設けられている。カウントスイッチSE3にて遊技球が検知された場合には、所定数(本実施形態では15個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
なお、図2,図3に示されるように、センター役物50の左側及び左下側に配置された遊技釘35は、センター役物50の左側を狙って発射された遊技球の一部を第1始動入賞装置51に誘導するようになっている。即ち、第1始動入賞装置51は、遊技領域の左側(具体的には、センター役物50の左側を通る遊技球の流路上)に配置されている。一方、センター役物50の右側及び右下側に配置された遊技釘35は、センター役物50の右側を狙って発射された遊技球の一部を第2始動入賞装置52や大入賞装置53に誘導するようになっている。即ち、第2始動入賞装置52(普通電動役物)及び大入賞装置53は、遊技領域の左側よりも遊技釘35などの障害物が少ない遊技領域の右側(具体的には、センター役物50の右側を通る遊技球の流路上)に配置されている。
また、センター役物50の右側には、遊技球の通過を検知する機能を有するゲート54が設けられている。なお、センター役物50の右側に配置された遊技釘35は、センター役物50の右側を通過する遊技球の一部をゲート54へ誘導するようになっている。即ち、ゲート54は、遊技領域の右側(具体的には、センター役物50の右側を通る遊技球の流路上)に配置されている。
さらに、ゲート54の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSE4(図4参照)が設けられている。なお、ゲートスイッチSE4にて遊技球が検知された場合に乱数(普通当り判定用乱数)を取得し、取得した乱数が所定の乱数値(普通当り判定値)であるか否かを判定した結果に基づいて普通電動役物ソレノイドSOL1が駆動される。このような判定(普通当り判定)によって普通電動役物の一対の開閉羽根52bが開放されるため、第2始動入賞口52aに遊技球が入賞しやすくなる。
図3に示されるように、センター役物50の右下方には、可視表示部を備えた『図柄表示手段』である特別図柄表示装置61が配設されている。特別図柄表示装置61では、第1始動入賞装置51及び第2始動入賞装置52への遊技球の入賞を契機として、複数種類の特別図柄(本実施形態では、「0」〜「9」の10種類の図柄)を変動させる特別図柄変動ゲームが表示され、該特別図柄変動ゲームの結果として、大当り及びハズレの表示結果が表示されるようになっている。例えば、特別図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、特別図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄として「0」〜「9」の10通りの数字を示す図柄が表示される。一方、特別図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合、特別図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄としてハズレを示す「−」の図柄が表示される。
ここで、大当りとなる場合に表示される特別図柄は、確変図柄及び非確変図柄からなっている。確変図柄は、特別図柄変動ゲームにおいて大当りが導出される確率が高確率となる確率変動状態(高確率状態)を開始させる契機となる図柄である。非確変図柄は、確率変動状態を開始させる契機とはならない通常状態となる図柄である。本実施形態の確変図柄は、「1」,「3」,「5」,「7」,「9」の数字を示す特別図柄である。一方、本実施形態の非確変図柄は、「0」,「2」,「4」,「6」,「8」の数字を示す特別図柄である。
さらに、本実施形態では、特別図柄表示装置61での特別図柄変動ゲームに合わせて、演出図柄表示装置60による演出図柄変動ゲームが行われる。具体的には、特別図柄変動ゲームの開始とほぼ同時に演出図柄変動ゲームが開始され、特別図柄変動ゲームの終了(大当りまたはハズレの結果が表示)とほぼ同時に演出図柄変動ゲームの結果が表示されるようになっている。なお、本実施形態では、演出図柄表示装置60で行われる演出図柄変動ゲームと特別図柄表示装置61で行われる特別図柄変動ゲームとを「変動ゲーム」と称している。
図3に示されるように、センター役物50の左下部には、特別図柄保留表示装置Cが配設されている。特別図柄保留表示装置Cは、第1保留ランプC1、第2保留ランプC2、第3保留ランプC3及び第4保留ランプC4からなる複数(4個)の発光手段によって構成されている。保留ランプC1〜C4は、第1始動入賞装置51及び第2始動入賞装置52への入賞を契機として記憶された遊技球(始動保留球)が存在する場合に点灯し、始動保留球が存在しない場合に消灯する。各保留ランプC1〜C4は、始動保留球の数(始動保留球数)を示すためのものである。例えば、始動保留球が3個である場合、3個の保留ランプC1〜C3が点灯する。
ここで、「始動保留球数」とは、特別図柄(演出図柄E1)の変動中に第1始動入賞装置51及び第2始動入賞装置52に入賞した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。始動保留球数は、第1始動入賞装置51及び第2始動入賞装置52への遊技球の入賞により「+1」され、特別図柄変動ゲームの開始により「−1」される。
図3に示されるように、センター役物50の右下方には、普通図柄表示装置62が特別図柄表示装置61の近傍に配設されている。普通図柄表示装置62は、第1ランプ62a及び第2ランプ62bからなる複数(2個)の発光手段によって構成されている。この普通図柄表示装置62では、ゲート54(図2,図3参照)への遊技球の通過を契機として、普通図柄を変動させる普通図柄変動ゲームが実行され、該普通図柄変動ゲームの結果として、乱数抽選の結果を示す普通図柄が停止表示されるようになっている。なお、本実施形態では、2つのランプ62a,62bによって3種類の普通図柄を表示するようになっている。具体的に言うと、2つのランプ62a,62bが共に点灯することによって普通図柄「0」を表示し、第1ランプ62aのみが点灯することによって普通図柄「1」を表示し、第2ランプ62bのみが点灯することによって普通図柄「2」を表示するようになっている。なお、本実施形態では、普通図柄「0」がハズレの図柄であり、普通図柄「1」,「2」が当りの図柄である。そして、当りの図柄が導出された場合(普通図柄変動ゲームに当選した場合)、普通電動役物ソレノイドSOL1が所定時間だけ駆動され、一対の開閉羽根52bが開放されるようになっている。
(3)パチンコ機10の電気的構成
図4に示されるように、このパチンコ機10は、主制御基板21、統括制御基板22、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24を備えている。主制御基板21には統括制御基板22が電気的に接続され、統括制御基板22には、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24が電気的に接続されている。
(3−1)主制御基板21の電気的構成
主制御基板21は、パチンコ機10を制御するメインCPU21aを備えている。メインCPU21aには、第1始動口スイッチSE1、第2始動口スイッチSE2、カウントスイッチSE3及びゲートスイッチSE4が接続されている。また、メインCPU21aには、特別図柄表示装置61、特別図柄保留表示装置C、普通図柄表示装置62、普通電動役物ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
図4に示されるメインCPU21aには、メインROM(図示略)及びメインRAM(図示略)が電気的に接続されている。メインCPU21aは、特別図柄変動ゲームに係る各種抽選に用いる大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動時間判定用乱数などの各種乱数の値や、普通図柄変動ゲームに係る抽選に用いる普通当り判定用乱数、普通図柄振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU21aは、更新後の値をメインRAMの乱数記憶領域に設定して更新前の値を書き換えている。また、メインRAMのフラグ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のフラグが記憶(設定)されるようになっている。メインRAMのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。また、メインRAMの保留球記憶領域には、始動保留球が記憶されるようになっている。
なお、大当り判定用乱数は、変動ゲームが大当りか否かを判定する際(大当り判定時)に用いられる乱数である。大当り図柄用乱数は、変動ゲームの結果が大当りとなる場合に特別図柄を決定する際に用いられる乱数である。変動時間判定用乱数は、変動ゲームにおける図柄の変動時間を決定する際に用いられる乱数である。なお、決定した変動時間に基づいて、変動ゲームにおける遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)の演出内容を特定するための変動パターンが決定されるようになっている。普通当り判定用乱数は、普通図柄変動ゲームが当りか否かを決定する際(普通当り判定時)に用いられる乱数である。普通図柄振分乱数は、普通図柄変動ゲームの結果が当りである場合に普通図柄を決定する際に用いられる乱数である。
また、メインROMには、変動ゲームの変動時間M1〜M8を特定可能に構成された通常時変動時間テーブルT1H(図5(a)参照)及び通常時変動時間テーブルT1A(図5(b)参照)が記憶されている。各変動時間M1〜M8は、特別図柄表示装置61に表示される図柄(特別図柄)が変動を開始(特別図柄変動ゲームを開始)してから図柄が停止(特別図柄変動ゲームが終了)するまでの時間を特定するとともに、演出図柄表示装置60に表示される各列の図柄(演出図柄E1)が変動を開始(演出図柄変動ゲームを開始)してから全列の図柄が停止(演出図柄変動ゲームが終了)するまでの時間を特定するためのものである。具体的に言うと、変動時間M1は、通常変動が実行される場合における変動時間を特定しており、通常変動のベースとなる変動パターンP1に対応付けられている。変動時間M2は、通常変動よりも変動時間を延長したロング変動1が実行される場合における変動時間を特定しており、ロング変動1のベースとなる変動パターンP2に対応付けられている。変動時間M3は、ロング変動1よりも変動時間を延長したロング変動2が実行される場合における変動時間を特定しており、ロング変動2のベースとなる変動パターンP3に対応付けられている。変動時間M4は、ノーマルリーチ(Nリーチ)となるリーチ演出が実行される場合における変動時間を特定しており、ノーマルリーチのベースとなる変動パターンP4に対応付けられている。なお、ノーマルリーチとなるリーチ演出とは、左図柄及び右図柄が同一種類の図柄で確定停止した状態で、中図柄を変動させた後に確定停止して図柄組み合わせを導出させる演出をいう。変動時間M5は、ノーマルリーチよりも変動時間を延長したロングリーチ(Lリーチ)となるリーチ演出が実行される場合における変動時間を特定しており、ロングリーチのベースとなる変動パターンP5に対応付けられている。変動時間M6は、スーパーリーチ1(SP1)となるリーチ演出が実行される場合における変動時間を特定しており、スーパーリーチ1のベースとなる変動パターンP6に対応付けられている。変動時間M7は、スーパーリーチ2(SP2)となるリーチ演出が実行される場合における変動時間を特定しており、スーパーリーチ2のベースとなる変動パターンP7に対応付けられている。変動時間M8は、スーパーリーチ3(SP3)となるリーチ演出が実行される場合における変動時間を特定しており、スーパーリーチ3のベースとなる変動パターンP8に対応付けられている。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出とは、左図柄及び右図柄が同一種類の図柄で確定停止した状態で、特別な演出を行うとともに、中図柄を変動させた後に確定停止して図柄組み合わせを導出させる演出をいう。
また、通常時変動時間テーブルT1H(図5(a)参照)は、変動ゲームの結果がハズレとなる場合に用いられるテーブルである。通常時変動時間テーブルT1Hでは、変動時間判定用乱数のとりうる数値を0〜999(全1000通りの整数)とし、変動時間判定用乱数の各値がそれぞれ変動時間M1〜M8に対応付けられている。即ち、変動時間M1には510個の変動時間判定用乱数の値(0〜509)が対応付けられ、変動時間M2には50個の変動時間判定用乱数の値(510〜559)が対応付けられ、変動時間M3には50個の変動時間判定用乱数の値(560〜609)が対応付けられ、変動時間M4には120個の変動時間判定用乱数の値(610〜729)が対応付けられ、変動時間M5には90個の変動時間判定用乱数の値(730〜819)が対応付けられ、変動時間M6には100個の変動時間判定用乱数の値(820〜919)が対応付けられ、変動時間M7には50個の変動時間判定用乱数の値(920〜969)が対応付けられ、変動時間M8には30個の変動時間判定用乱数の値(970〜999)が対応付けられている。なお、変動時間判定用乱数の振り分けは、本実施形態のものに限定される訳ではなく、適宜変更することが可能である。
一方、通常時変動時間テーブルT1A(図5(b)参照)は、変動ゲームの結果が大当りとなる場合に用いられるテーブルである。通常時変動時間テーブルT1Aでは、変動時間M1に40個の変動時間判定用乱数の値(0〜39)が対応付けられ、変動時間M2に100個の変動時間判定用乱数の値(40〜139)が対応けられ、変動時間M3に100個の変動時間判定用乱数の値(140〜239)が対応付けられ、変動時間M4に40個の変動時間判定用乱数の値が(240〜279)が対応付けられ、変動時間M5に40個の変動時間判定用乱数の値(280〜319)が対応付けられ、変動時間M6に300個の変動時間判定用乱数の値(320〜619)が対応付けられ、変動時間M7に200個の変動時間判定用乱数の値(620〜819)が対応付けられ、変動時間M8に180個の変動時間判定用乱数の値(820〜999)が対応付けられている。なお、変動時間判定用乱数の振り分けは、本実施形態のものに限定される訳ではなく、適宜変更することが可能である。
なお、ハズレ用の通常時変動時間テーブルT1Hでは、スーパーリーチ1〜3となるリーチ演出の変動時間M6〜M8よりもノーマルリーチとなるリーチ演出の変動時間M4に、より多くの変動時間判定用乱数が振り分けられている。一方、大当り用の通常時変動時間テーブルT1Aでは、ノーマルリーチとなるリーチ演出の変動時間M4よりもスーパーリーチ1〜3となるリーチ演出の変動時間M6〜M8に、より多くの変動時間判定用乱数が振り分けられている。よって、スーパーリーチ1〜3となる場合に大当りとなる信頼度は、ノーマルリーチとなる場合に大当りとなる信頼度よりも高くなる。また、リーチとならない通常変動の変動時間M1には、ハズレ用の通常時変動時間テーブルT1Hにおいて最も多くの変動時間判定用乱数の値が振り分けられる一方、大当り用の通常時変動時間テーブルT1Aにおいては変動時間判定用乱数の値が最も少なく振り分けられるため、リーチにならない場合に大当りとなる信頼度は極めて低くなる。即ち、変動ゲームの結果が大当りとなる信頼度を、ハズレ用の通常時変動時間テーブルT1Hに振り分けられた変動時間判定用乱数と大当り用の通常時変動時間テーブルT1Aに振り分けられた変動時間判定用乱数との割合に基づいて設定することができる。
また、ハズレ用の通常時変動時間テーブルT1H(図5(a)参照)においても大当り用の通常時変動時間テーブルT1A(図5(b)参照)においても、通常変動の変動時間M1は10秒であり、ロング変動1の変動時間M2は15秒であり、ロング変動2の変動時間M3は20秒であり、ノーマルリーチとなるリーチ演出の変動時間M4は15秒であり、ロングリーチとなるリーチ演出の変動時間M5は20秒であり、スーパーリーチ1(SP1)となるリーチ演出の変動時間M6は40秒であり、スーパーリーチ2(SP2)となるリーチ演出の変動時間M7は60秒であり、スーパーリーチ3(SP3)となるリーチ演出の変動時間M8は90秒である。
さらに、メインROMには、変動ゲームの変動時間M9〜M13を特定可能に構成された時短時変動時間テーブルT2H(図6(a)参照)及び時短時変動時間テーブルT2A(図6(b)参照)が記憶されている。各変動時間M9〜M13は、特別図柄表示装置61に表示される図柄(特別図柄)が変動を開始(特別図柄変動ゲームを開始)してから図柄が停止(特別図柄変動ゲームが終了)するまでの時間を特定するとともに、演出図柄表示装置60に表示される各列の図柄(演出図柄E1)が変動を開始(演出図柄変動ゲームを開始)してから全列の図柄が停止(演出図柄変動ゲームが終了)するまでの時間を特定するためのものである。具体的に言うと、変動時間M9は、通常変動よりも変動時間を短縮した短縮変動1が実行される場合における変動時間を特定しており、短縮変動1のベースとなる変動パターンP9に対応付けられている。変動時間M10は、通常変動及び短縮変動1よりも変動時間を短縮した短縮変動2が実行される場合における変動時間を特定しており、短縮変動2のベースとなる変動パターンP10に対応付けられている。変動時間M11は、通常変動及び短縮変動1,2よりも変動時間を短縮した短縮変動3が実行される場合における変動時間を特定しており、短縮変動3のベースとなる変動パターンP11に対応付けられている。変動時間M12は、通常変動及び短縮変動1〜3よりも変動時間を短縮した短縮変動4が実行される場合における変動時間を特定しており、短縮変動4のベースとなる変動パターンP12に対応付けられている。変動時間M13は、通常変動及び短縮変動1〜4よりも変動時間を短縮した短縮変動5が実行される場合における変動時間を特定しており、短縮変動5のベースとなる変動パターンP13に対応付けられている。
また、時短時変動時間テーブルT2H(図6(a)参照)は、変動ゲームの結果がハズレとなる場合に用いられるテーブルである。時短時変動時間テーブルT2Hでは、始動保留球数がそれぞれ変動時間M9〜M13に対応付けられている。即ち、変動時間M9には始動保留球数「0」が対応付けられ、変動時間M10には始動保留球数「1」が対応付けられ、変動時間M11には始動保留球数「2」が対応付けられ、変動時間M12には始動保留球数「3」が対応付けられ、変動時間M13には始動保留球数「4」が対応付けられている。そして、時短時変動時間テーブルT2Hでは、短縮変動1の変動時間M9が5秒となり、短縮変動2の変動時間M10が4秒となり、短縮変動3の変動時間M11が3秒となり、短縮変動4の変動時間M12が2秒となり、短縮変動5の変動時間M13が1秒となっている。即ち、本実施形態では、始動保留球数の値が大きい程、選択される変動時間が短くなっている。なお、始動保留球数の振り分けは、本実施形態のものに限定される訳ではなく、適宜変更することが可能である。具体的に言うと、始動保留球数が例えば「0」である場合に、50/100の確率で変動時間M9(5秒)が選択され、20/100の確率で変動時間M10(4秒)が選択され、15/100の確率で変動時間M11(3秒)が選択され、10/100の確率で変動時間M12(2秒)が選択され、5/100の確率で変動時間M13(1秒)が選択されるようになっていてもよい。一方、始動保留球数が例えば「4」である場合には、5/100の確率で変動時間M9が選択され、10/100の確率で変動時間M10が選択され、15/100の確率で変動時間M11が選択され、20/100の確率で変動時間M12が選択され、50/100の確率で変動時間M13が選択されるようになっていてもよい。即ち、始動保留球数の値が大きい程、短い変動時間が選択されやすくなっていればよい。
一方、時短時変動時間テーブルT2A(図6(b)参照)は、変動ゲームの結果が大当りとなる場合に用いられるテーブルである。時短時変動時間テーブルT2Aでは、変動時間M9に200個の変動時間判定用乱数の値(0〜199)が対応付けられ、変動時間M10に200個の変動時間判定用乱数の値(200〜399)が対応けられ、変動時間M11に200個の変動時間判定用乱数の値(400〜599)が対応付けられ、変動時間M12に200個の変動時間判定用乱数の値が(600〜799)が対応付けられ、変動時間M13に200個の変動時間判定用乱数の値(800〜999)が対応付けられている。なお、変動時間判定用乱数の振り分けは、本実施形態のものに限定される訳ではなく、適宜変更することが可能である。そして、時短時変動時間テーブルT2Aでは、時短時変動時間テーブルT2Hと同様に、短縮変動1の変動時間M9が5秒となり、短縮変動2の変動時間M10が4秒となり、短縮変動3の変動時間M11が3秒となり、短縮変動4の変動時間M12が2秒となり、短縮変動5の変動時間M13が1秒となる。
次に、図4に示されるメインCPU21aが実行する変動ゲームに係る各種処理(大当り判定、大当り図柄、ハズレ図柄、変動時間の決定など)を説明する。なお、メインROMには、上記の各種処理に用いられるプログラム(当り判定プログラム、当り遊技付与プログラム、特典付与判定プログラム、特典付与プログラム、演出継続プログラム)が記憶されている。
まず、メインCPU21aは、第1始動口スイッチSE1からの第1入賞信号または第2始動口スイッチSE2からの第2入賞信号が入力されたか否かを判定する。第1入賞信号または第2入賞信号が入力されたと判定された場合、メインCPU21aは、特別図柄変動ゲームを実行させる制御を行う。具体的に言うと、メインCPU21aは、乱数抽選によって抽出されて所定の周期ごとに更新される大当り図柄用乱数の値をメインRAMから取得し、取得した値をメインRAMの乱数記憶領域に格納(記憶)する。また、メインCPU21aは、始動入賞条件の成立を契機として、乱数抽選によって抽出されて所定の周期ごとに更新される大当り判定用乱数の値をメインRAMから取得し、取得した値をメインRAMの乱数記憶領域に格納(記憶)する。さらに、メインCPU21aは、第1始動入賞装置51及び第2始動入賞装置52への遊技球の入賞数を始動保留球数としてメインRAMに記憶する。
当り判定プログラムとは、図4に示されるメインCPU21aを『当り判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU21aは、第1入賞信号または第2入賞信号が入力された場合に、特別図柄変動ゲーム(変動ゲーム)の結果が大当りになるか否かを判定するようになっている。詳述すると、メインCPU21aは、特別図柄変動ゲームの開始直前に、メインRAMの乱数記憶領域に格納されている大当り判定用乱数の値とメインROMに記憶されている大当り判定値とを比較して、特別図柄変動ゲームの当否を判定する大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、本実施形態では、大当り判定用乱数のとりうる数値を0〜599(全600通りの整数)としている。そして、メインCPU21aは、大当り判定用乱数のとりうる数値の中から2個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を600分の2(=300分の1)として大当り判定を行う。
大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU21aはハズレを決定する。そして、メインCPU21aは、ハズレを示す「−」の図柄を特別図柄として決定する。さらに、メインCPU21aは、決定した特別図柄に対応したデータを、次回の特別図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAMに記憶する。
一方、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、図4に示されるメインCPU21aは大当りを決定する。大当りの決定がなされると、メインCPU21aは、メインRAMの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、「0」〜「9」のいずれか1つを示す特別図柄を決定する。そして、メインCPU21aは、決定した特別図柄に対応したデータを、次回の特別図柄変動ゲームに係る処理を行うまでの間、メインRAMに記憶する。
また、メインCPU21aは、メインRAMの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、特別図柄が確変図柄であるか非確変図柄であるかを判定する。本実施形態では、大当り図柄用乱数の値が「1」,「3」,「5」,「7」,「9」のいずれかであれば、特別図柄が確変図柄であると判定され、大当り図柄用乱数の値が「0」,「2」,「4」,「6」,「8」のいずれかであれば、特別図柄が非確変図柄であると判定される。そして、特別図柄が確変図柄であると判定された場合に、大当り遊技1(図7参照)の終了後に開始される特別図柄変動ゲームにおいて、確率変動状態を付与するようになっている。一方、メインCPU21aは、特別図柄が非確変図柄であると判定された場合に、大当り遊技1の終了後に開始される特別図柄変動ゲームにおいて、通常遊技状態を付与するようになっている。なお、「大当り遊技」とは、大入賞装置53が開放状態となることにより、多くの賞球が得られる遊技状態である。
そして、特別図柄変動ゲームにおいて確率変動状態が付与された場合、図4に示されるメインCPU21aは、大当り判定用乱数のとりうる数値の中から20個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を600分の20(=30分の1)として大当り判定を行う。即ち、確率変動状態時の大当り判定値の数は、確率変動状態前の10倍となる。なお、確率変動状態は、複数回(例えば10000回)の図柄の変動表示が実行されるまでの間、継続されるようになっているが、次回の大当り遊技が開始されるまでの間、継続されるようになっていてもよい。
また、メインCPU21aは、大当り判定の判定結果に基づいて変動時間M1〜M8のいずれか1つを決定する。具体的に言うと、大当り判定において大当りが決定された場合、メインCPU21aは、メインRAMから変動時間判定用乱数の値を読み出し、該値に基づき、通常時変動時間テーブルT1A(図5(b)参照)に記憶されている変動時間M1〜M8のいずれか1つを決定する。大当り判定においてハズレが決定された場合、メインCPU21aは、メインRAMから読み出した変動時間判定用乱数の値に基づき、通常時変動時間テーブルT1H(図5(a)参照)に記憶されている変動時間M1〜M8のいずれか1つを決定する。
さらに、図4に示されるメインCPU21aは、特別図柄表示装置61に特別図柄を表示させる制御を行う。詳述すると、メインCPU21aは、特別図柄及び変動時間を決定すると、決定した変動時間を特別図柄タイマとしてメインRAMのタイマ記憶領域に設定(記憶)し、特別図柄表示装置61に特別図柄の変動を開始させる。
また、メインCPU21aは、最初に、決定した変動時間M1〜M8のいずれか1つを指定するとともに図柄の変動開始を指示する変動時間指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAMに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。次に、メインCPU21aは、特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを、制御コマンドとして設定(メインRAMに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。また、メインCPU21aは、変動開始時に設定した特別図柄タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。そして、特別図柄タイマが0msになると、メインCPU21aは、特別図柄及び演出図柄E1の停止を指示する図柄停止コマンドを、制御コマンドとして設定(出力)する。
当り遊技付与プログラムとは、図4に示されるメインCPU21aを『当り遊技付与手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU21aは、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に、大入賞装置53が開放状態となる大当り遊技1(図7参照)を付与するようになっている。なお、大当り遊技1では、1回のオープニング演出と、15回のラウンドと、1回のエンディング演出とが実行される。オープニング演出は、大入賞装置53が閉鎖状態である場合であって、大当り遊技1が開始されるとき(第1ラウンドの開始前)に実行されるようになっている。各ラウンドは、大入賞口ソレノイドSOL2の励磁作用によって大入賞装置53が閉鎖状態から開放状態に切り替えられる場合に実行されるようになっている。1回当りのラウンドは、大入賞装置53が開放状態に切り替えられてから閉鎖状態に切り替えられるまでの間に実行されるようになっている。また、エンディング演出は、大入賞装置53が開放状態から閉鎖状態に切り替えられる場合であって、大当り遊技1が終了するとき(本実施形態では、最終ラウンドである第15ラウンドの終了後)に実行されるようになっている。
また、大当り遊技1では、オープニング演出のオープニング時間が「10000ms(=10s)」に設定され、1回当りのラウンドのラウンド時間(規定時間)が「25000ms(=25s)」に設定され、エンディング演出のエンディング時間が「40ms(=0.04s)」に設定されている。即ち、エンディング演出のエンディング時間は、エンディング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さに設定される。また、本実施形態では、1回のラウンドの規定入賞個数が「8個」に設定されている。よって、各ラウンドは、規定入賞個数分(8個分)の遊技球が入球すると終了するようになっている。
そして、図4に示されるメインCPU21aは、図柄停止コマンドが出力された後に、オープニング演出の開始を指示するオープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして出力する。次に、メインCPU21aは、第1〜第15ラウンドの開始を指示するラウンド指定コマンドを制御コマンドとして順番に出力する。その後、メインCPU21aは、エンディング演出の開始を指示するエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。
特典付与判定プログラムとは、メインCPU21aを『特典付与判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU21aは、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に、確率変動状態、及び、特別図柄の変動時間を短縮する特別図柄変動時間短縮状態の両方を、特典として付与するか否かを判定する。具体的に言うと、メインCPU21aは、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に、メインRAMの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、特別図柄が確変図柄であるか非確変図柄であるかを判定する。本実施形態では、大当り図柄用乱数の値が「1」,「3」,「5」,「7」,「9」のいずれかであれば、特別図柄が確変図柄であると判定され、大当り図柄用乱数の値が「0」,「2」,「4」,「6」,「8」のいずれかであれば、特別図柄が非確変図柄であると判定される。そして、特別図柄が確変図柄であると判定された場合、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方を特典として付与すると判定する。一方、特別図柄が非確変図柄であると判定された場合、メインCPU21aは、確率変動状態も特別図柄変動時間短縮状態も特典として付与しないと判定する。
特典付与プログラムとは、図4に示されるメインCPU21aを『特典付与手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方を付与すると判定された場合に、大当り遊技1(図7参照)の終了後に確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態を付与する。また、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態を付与すると判定された場合に、大当り遊技1の終了後に特別図柄変動時間短縮状態の付与を指示するための変動時間短縮フラグとして「01H」をメインRAMに記憶(設定)する。変動時間短縮フラグは、特別図柄変動時間短縮状態が付与されているか否かを示すものであり、特別図柄変動時間短縮状態が付与されている場合には変動時間短縮フラグとして「01H」が設定され、特別図柄変動時間短縮状態が付与されていない場合には変動時間短縮フラグとして「00H」が設定される。さらに、メインCPU21aは、特別図柄変動時間短縮中変動回数の値をメインRAMに記憶する。特別図柄変動時間短縮中変動回数は、特別図柄変動時間短縮状態が付与される変動ゲームの残り回数を示すものであり、大当り遊技1の終了時に100回(64H)が設定される。なお、特別図柄変動時間短縮状態は、複数回(本実施形態では100回)の図柄の変動表示が実行されるまでの間、継続されるようになっているが、次回の大当り遊技が開始されるまでの間、継続されるようになっていてもよい。また、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の付与時に演出図柄表示装置60に表示される演出図柄E1(図9参照)は、特別図柄変動時間短縮状態の非付与時に演出図柄表示装置60に表示される演出図柄E1(図3参照)よりも小さく表示される。詳述すると、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の付与時において、演出図柄E1は、演出図柄表示装置60の表示画面の右下部に小さく表示される。
なお、本実施形態では、特別図柄変動時間短縮状態が付与されている期間(メインRAMに変動時間短縮フラグ01Hが記憶されている期間)においてハズレとなる変動ゲームの変動時間M9〜M13を定める変動パターンとして、特別図柄変動時間短縮状態が付与されていない期間(メインRAMに変動時間短縮フラグ00Hが記憶されている期間)においてハズレとなる変動ゲームの変動時間M1〜M8を定める変動パターンP1〜P8(図5(a)参照)よりも変動時間が短い変動パターンP9〜P13(図6(a)参照)が選択可能である。また、特別図柄変動時間短縮状態が付与されている期間において大当りとなる変動ゲームの変動時間M9〜M13を定める変動パターンとして、特別図柄変動時間短縮状態が付与されていない期間において大当りとなる変動ゲームの変動時間M1〜M8を定める変動パターンP1〜P8(図5(b)参照)よりも変動時間が短い変動パターンP9〜P13(図6(b)参照)が選択可能である。
例えば、メインRAMに記憶されている変動時間短縮フラグが「01H」である場合に、大当り判定においてハズレが決定されると、メインCPU21aは、メインRAMに記憶されている始動保留球数が0であれば、時短時変動時間テーブルT2H(図6(a)参照)から変動時間M9(変動パターンP9)を選択する。また、メインCPU21aは、メインRAMに記憶されている変動時間短縮フラグが「01H」である場合に、大当り判定においてハズレが決定されると、始動保留球数が1であれば変動時間M10(変動パターンP10)を選択し、始動保留球数が2であれば変動時間M11(変動パターンP11)を選択し、始動保留球数が3であれば変動時間M12(変動パターンP12)を選択し、始動保留球数が4であれば変動時間M13(変動パターンP13)を選択する。一方、メインRAMに記憶されている変動時間短縮フラグが「01H」である場合に、大当り判定において大当りが決定されると、メインCPU21aは、メインRAMから変動時間判定用乱数の値を読み出し、該値に基づき、時短時変動時間テーブルT2A(図6(b)参照)に記憶されている変動時間M9〜M13のいずれか1つを決定する。そして、メインCPU21aは、決定した変動時間M9〜M13のいずれか1つを指定するとともに図柄の変動開始を指示する変動時間指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAMに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。
演出継続プログラムとは、図4に示されるメインCPU21aを『演出継続手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方が付与される場合に、大当り遊技1(図7参照)中に実行されていた音声演出及び表示演出を、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態が付与される大当り遊技1後の特定期間t1(図7参照)内において継続して実行させる。本実施形態において、特定期間t1内において継続して実行される音声演出は、大当り遊技1中にスピーカ17から流れていた音楽(BGM)を、特定期間t1内においても引き続き流す演出である。なお、音声演出は、大当り遊技1から特定期間t1に切り替わる時点でも途切れることなく続くため、音声演出の演出内容は、大当り遊技1中であるのか特定期間t1内の変動ゲーム中であるのかを判別できないものとなっている。また、特定期間t1内において継続して実行される表示演出は、演出図柄表示装置60にキャラクタC1(図9参照)を表示させる演出であり、大当り遊技1中に走り続けていたキャラクタC1が、特定期間t1内においても引き続き走り続ける演出である。なお、表示演出は、音声演出と同様に、大当り遊技1から特定期間t1に切り替わる時点での途切れることなく続くため、表示演出の演出内容は、大当り遊技1中であるのか特定期間t1内の変動ゲーム中であるのかを判別できないものとなっている。
詳述すると、図4に示されるメインCPU21aは、特別図柄変動時間短縮状態が付与されているか否か、即ち、メインRAMに変動時間短縮フラグ01Hが記憶されているか否かを判定する。特別図柄変動時間短縮状態が付与されている場合、即ち、メインRAMに変動時間短縮フラグ01Hが記憶されている場合、メインCPU21aは、音声演出及び表示演出の継続を指示する演出継続指示コマンドを制御コマンドとして設定(メインRAMに記憶)する。なお、ここでセットされた演出継続指示コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。また、メインCPU21aは、特別図柄変動時間短縮中変動回数を1減算して更新し、更新後、特別図柄変動時間短縮中変動回数の値をメインRAMに記憶する。即ち、特別図柄変動時間短縮中変動回数は、変動ゲームを実行するごとに減算されるようになっている。
そして、特別図柄変動時間短縮中変動回数が0になった場合、即ち、大当り遊技1の終了後からの変動ゲームの実行回数が所定回数(100回)に到達した場合、図4に示されるメインCPU21aは、メインCPU21aは、特別図柄変動時間短縮状態を終了させるために、メインRAMに記憶されている変動時間短縮フラグとして「00H」をセットする。
また、メインCPU21aは、大当りとなる変動ゲームが特定期間t1中に実行される場合や、大当り遊技2(図7参照)が特定期間t1中に実行される場合においても、音声演出及び表示演出を継続して実行させる。特定期間t1中に付与される大当り遊技2では、オープニング時間が「40ms(=0.04s)」に設定され、1回当りのラウンドのラウンド時間(規定時間)が「25000ms(=25s)」に設定され、エンディング時間が「40ms(=0.04s)」に設定されている。即ち、特定期間t1中に付与される大当り遊技2においては、オープニング演出のオープニング時間が、オープニング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さに設定され、エンディング演出のエンディング時間が、エンディング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さに設定される。
そして、特定期間t1中に大当り遊技2が付与された場合、図4に示されるメインCPU21aは、図柄停止コマンドが出力された後に、オープニング演出の開始を指示する特定期間用オープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして出力する。次に、メインCPU21aは、第1〜第15ラウンドの開始を指示する特定期間用ラウンド指定コマンドを制御コマンドとして順番に出力する。その後、メインCPU21aは、エンディング演出の開始を指示する特定期間用エンディング指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。
(3−2)統括制御基板22の電気的構成
統括制御基板22は、演出図柄表示装置60の表示内容を制御する統括制御CPU22aを備えており、統括制御CPU22aには統括ROM(図示略)及び統括RAM(図示略)が電気的に接続されている。統括制御CPU22aは、遊技演出の決定のために用いる各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、統括制御CPU22aは、更新後の値を統括RAMの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。例えば、統括RAMの乱数記憶領域には、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ中図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数などが記憶されている。統括RAMのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。
ところで、変動時間指定コマンドが入力されると、図4に示される統括制御CPU22aは、変動時間指定コマンドにて指定された変動時間を統括RAMに記憶する。また、特別図柄指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、特別図柄指定コマンドが指定する特別図柄を統括RAMに記憶する。そして、統括制御CPU22aは、統括RAMに記憶された変動時間を確認し、その変動時間を演出図柄タイマとして統括RAMにセット(一時的に記憶)する。
さらに、統括制御CPU22aは、統括RAMに記憶されている特別図柄(及び変動時間)に基づいて、演出図柄変動ゲームの終了時に演出図柄表示装置60に停止表示される演出図柄E1を生成するようになっている。例えば、統括RAMに記憶されている特別図柄が「0」〜「9」のいずれかである場合、統括制御CPU22aは大当りを決定する。この場合、統括制御CPU22aは、演出図柄表示装置60に最終的に停止させる演出図柄E1(演出図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように生成する。具体的に言うと、統括制御CPU22aは、特別図柄に基づいて、演出図柄左、演出図柄中及び演出図柄右(各演出図柄は同一種類)を生成する。例えば、特別図柄が「1」であれば演出図柄E1を「1」とし、特別図柄が「2」であれば演出図柄E1を「2」とする。この生成された演出図柄(演出図柄左、中、右)が、演出図柄表示装置60に最終的な組み合わせとして導出される。そして、統括制御CPU22aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。
統括RAMに記憶されている特別図柄が「−」であって、統括RAMに記憶されている変動時間がリーチ演出が実行される変動ゲームの変動時間(変動時間M4〜M8のいずれか1つ)である場合、図4に示される統括制御CPU22aはハズレリーチを決定する。この場合、統括制御CPU22aは、演出図柄左、中、右を、左列と右列とが同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。具体的には、ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左及び演出図柄右(両演出図柄は同一種類)を生成する。そして、ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を生成する。そして、統括制御CPU22aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。本実施形態では、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数及びハズレ中図柄用乱数の各乱数のとりうる数値を0〜9の10通りの整数とし、図柄の種類ごとに1つの数値が対応付けられている。
統括RAMに記憶されている特別図柄が「−」であって、統括RAMに記憶されている変動時間がリーチ演出が実行されない変動ゲームの変動時間(変動時間M1〜M3,M9〜M13のいずれか1つ)である場合、図4に示される統括制御CPU22aはハズレを決定する。この場合、統括制御CPU22aは、演出図柄左、中、右を、全列が同一種類の図柄とならないように(即ち、大当りの図柄組み合わせとならないように)生成する。また、統括制御CPU22aは、演出図柄左、中、右を、リーチの図柄組み合わせとならないように生成する。そして、統括制御CPU22aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。
なお、統括制御CPU22aは、演出図柄E1を決定すると、統括RAMに記憶されている変動時間を演出図柄タイマとして統括RAMのタイマ記憶領域に設定(記憶)する。また、統括制御CPU22aは、統括RAMに記憶されている変動時間を指定する変動時間指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御基板23の表示制御CPU23a、及び、音声・ランプ制御基板24の音声・ランプ制御CPU24aに出力する。これにより、表示制御基板23及び音声・ランプ制御基板24が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板22によって統括的に制御される。
さらに、図4に示される統括制御CPU22aは、演出図柄左を指定する演出図柄左指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23aに出力する。同様に、統括制御CPU22aは、演出図柄右を指定する演出図柄右指定コマンド、及び、演出図柄中を指定する演出図柄中指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23aに出力する。また、統括制御CPU22aは、変動開始時に設定した演出図柄タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。その後、演出図柄タイマが0msになると、統括制御CPU22aは、メインCPU21aから入力された図柄停止コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。
また、メインCPU21aからオープニング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力されたオープニング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。次に、メインCPU21aから第1〜第15ラウンド用のラウンド指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力されたラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。その後、メインCPU21aからエンディング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力されたエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。
また、メインCPU21aから演出継続指示コマンドが入力されると、図4に示される統括制御CPU22aは、入力された演出継続指示コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。次に、メインCPU21aから特定期間用オープニング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力された特定期間用オープニング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。さらに、メインCPU21aから第1〜第15ラウンド用の特定期間用ラウンド指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力された特定期間用ラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。その後、メインCPU21aから特定期間用エンディング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU22aは、入力された特定期間用エンディング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aに出力する。
(3−3)表示制御基板23の電気的構成
図4に示されるように、表示制御基板23は表示制御CPU23aを備えており、表示制御CPU23aには表示ROM(図示略)及び表示RAM(図示略)が接続されている。表示RAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、表示ROMには、演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる複数種類の表示演出データが記憶されている。表示演出データとは、表示制御CPU23aが、演出図柄表示装置60の表示内容(図柄変動など)を制御するための情報、即ち、演出図柄表示装置60に表示演出の実行を指示するための情報である。
さらに、表示ROMには、演出図柄変動ゲーム後の大当り遊技1(図7参照)において用いられる1種類のオープニング表示演出データ、15種類のラウンド表示演出データ、及び、1種類のエンディング表示演出データが記憶されている。オープニング表示演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各ラウンド表示演出データは、第1〜第15ラウンドごとに対応付けて記憶されている。エンディング表示演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング表示演出データ、ラウンド表示演出データ及びエンディング表示演出データとは、図4に示される表示制御CPU23aが、演出図柄表示装置60に表示演出(本実施形態では、キャラクタC1(図8参照)が走り続ける演出)の実行を指示するための情報である。
また、表示ROMには、特定期間t1中の演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる1種類の特定期間用表示演出データが記憶されている。特定期間用表示演出データとは、表示制御CPU23aが、演出図柄表示装置60に対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ表示演出(即ち、キャラクタC1が走り続ける演出)の実行を指示するための情報である。
また、表示ROMには、特定期間t1中の大当り遊技2(図7参照)において用いられる1種類の特定期間用オープニング表示演出データ、15種類の特定期間用ラウンド表示演出データ、及び、1種類の特定期間用エンディング表示演出データが記憶されている。特定期間用オープニング表示演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各特定期間用ラウンド表示演出データは、第1〜第15ラウンドごとに対応付けて記憶されている。特定期間用エンディング表示演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。特定期間用オープニング表示演出データ、特定期間用ラウンド表示演出データ及び特定期間用エンディング表示演出データとは、図4に示される表示制御CPU23aが、演出図柄表示装置60に対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ表示演出(即ち、キャラクタC1(図9参照)が走り続ける演出)の実行を指示するための情報である。
そして、統括制御CPU22aから変動時間指定コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、変動時間指定コマンドにて指定された変動時間を表示RAMに記憶する。また、表示制御CPU23aは、統括制御CPU22aから演出図柄左指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄左を表示RAMに記憶する。同様に、表示制御CPU23aは、統括制御CPU22aから演出図柄右指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄右を表示RAMに記憶し、演出図柄中指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄中を表示RAMに記憶する。
その後、図4に示される統括制御CPU22aから図柄停止コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、変動開始時に入力されて表示RAMに記憶された演出図柄左、右、中に基づいて、演出図柄表示装置60に演出図柄E1の停止を指示する。これにより、指定された演出図柄E1が停止して、演出図柄表示装置60に表示される。
また、変動時間指定コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された複数種類の表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、変動時間指定コマンド及び表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されている表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(演出図柄変動ゲーム)を行うことができるようになる。
さらに、オープニング指定コマンドが入力されると、図4に示される表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶されたオープニング表示演出データを設定(生成)して、設定したオープニング表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、オープニング指定コマンドやオープニング表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されているオープニング表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1(図8参照)が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
ラウンド指定コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された15種類のラウンド表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したラウンド表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、ラウンド指定コマンドやラウンド表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されているラウンド表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
エンディング指定コマンドが入力されると、図4に示される表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶されたエンディング表示演出データを設定(生成)して、設定したエンディング表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、エンディング指定コマンドやエンディング表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されているエンディング表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
また、変動時間指定コマンドが入力されるとともに演出継続指示コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された特定期間用表示演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、変動時間指定コマンド、演出継続指示コマンド及び特定期間用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されている特定期間用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1(図9参照)が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
また、特定期間用オープニング指定コマンドが入力されると、図4に示される表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された特定期間用オープニング表示演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用オープニング表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、特定期間用オープニング指定コマンドや特定期間用オープニング表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されている特定期間用オープニング表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
特定期間用ラウンド指定コマンドが入力されると、表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された15種類の特定期間用ラウンド表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した特定期間用ラウンド表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、特定期間用ラウンド指定コマンドや特定期間用ラウンド表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されている特定期間用ラウンド表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
特定期間用エンディング指定コマンドが入力されると、図4に示される表示制御CPU23aは、表示ROMに記憶された特定期間用エンディング表示演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用エンディング表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU23aは、特定期間用エンディング指定コマンドや特定期間用エンディング表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU23aは、表示RAMに記憶されている特定期間用エンディング表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置60に出力する。その結果、演出図柄表示装置60は、図柄信号に基づき所定の表示(キャラクタC1が走り続ける演出)を行うことができるようになる。
(3−4)音声・ランプ制御基板24の電気的構成
図4に示されるように、音声・ランプ制御基板24は音声・ランプ制御CPU24aを備えており、音声・ランプ制御CPU24aには音声・ランプROM(図示略)及び音声・ランプRAM(図示略)が接続されている。音声・ランプRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、音声・ランプROMには、演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる複数種類の発光演出データ及び複数種類の音声演出データが記憶されている。発光演出データとは、音声・ランプ制御CPU24aが、枠ランプ16a〜16cの発光出力態様を制御するための情報である。また、音声演出データとは、音声・ランプ制御CPU24aが、スピーカ17(図4参照)の音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。なお、スピーカ17は、各種音声を出力して音声演出を行うためのものである。
さらに、音声・ランプROMには、演出図柄変動ゲーム後の大当り遊技1(図7参照)において用いられる1種類のオープニング演出データ、15種類のラウンド演出データ、及び、1種類のエンディング演出データが記憶されている。オープニング演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各ラウンド演出データは、第1〜第15ラウンドに対応付けて記憶されている。エンディング演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング演出データ、ラウンド演出データ及びエンディング演出データとは、図4に示される音声・ランプ制御CPU24aが、枠ランプ16a〜16cに発光演出の実行を指示するとともに、スピーカ17に音声演出(本実施形態では、BGMを流し続ける演出)の実行を指示するための情報である。
また、音声・ランプROMには、特定期間t1中の演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる1種類の特定期間用演出データが記憶されている。特定期間用演出データとは、表示制御CPU23aが、枠ランプ16a〜16cに対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ発光演出の実行を指示するとともに、スピーカ17に対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ音声演出(即ち、BGMを流し続ける演出)の実行を指示するための情報である。
また、音声・ランプROMには、特定期間t1中の大当り遊技2(図7参照)において用いられる1種類の特定期間用オープニング演出データ、15種類の特定期間用ラウンド演出データ、及び、1種類の特定期間用エンディング演出データが記憶されている。特定期間用オープニング演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各特定期間用ラウンド演出データは、第1〜第15ラウンドごとに対応付けて記憶されている。特定期間用エンディング演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。特定期間用オープニング演出データ、特定期間用ラウンド演出データ及び特定期間用エンディング演出データとは、図4に示される表示制御CPU23aが、枠ランプ16a〜16cに対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ発光演出の実行を指示するとともに、スピーカ17に対して、特定期間t1前の大当り遊技1と同じ音声演出(即ち、BGMを流し続ける演出)の実行を指示するための情報である。
そして、統括制御CPU22aから変動時間指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、変動時間指定コマンドにて指定された変動時間を音声・ランプRAMに記憶する。その後、統括制御CPU22aから図柄停止コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、枠ランプ16a〜16cの発光停止を指示するとともに、スピーカ17の音声出力停止を指示するようになっている。
また、変動時間指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の発光演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した発光演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、変動時間指定コマンド及び発光演出データに基づいて発光制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている発光演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光動作(点灯、点滅など)を行うことができるようになる。
また、変動時間指定コマンドが入力されると、図4に示される音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の音声演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した音声演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、変動時間指定コマンド及び音声演出データに基づいて音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている音声演出データを音声信号に変換し、スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の出力動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
さらに、オープニング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶されたオープニング演出データを設定(生成)して、設定したオープニング演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、オープニング指定コマンドやオープニング演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。ラウンド指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された15種類のラウンド演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したラウンド演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、ラウンド指定コマンドやラウンド演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。エンディング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶されたエンディング演出データを設定(生成)して、設定したエンディング演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、エンディング指定コマンドやエンディング演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されているオープニング演出データ、ラウンド演出データ及びエンディング演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光を行うことができるようになる。また、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されているオープニング演出データ、ラウンド演出データ及びエンディング演出データを音声信号に変換し、スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の音声出力(BGMを流し続ける演出)を行うことができるようになる。
また、変動時間指定コマンドが入力されるとともに演出継続指示コマンドが入力されると、図4に示される音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された特定期間用演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、変動時間指定コマンド、演出継続指示コマンド及び特定期間用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている特定期間用演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光を行うことができるようになる。また、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている特定期間用演出データを音声信号に変換し、スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の音声出力(BGMを流し続ける演出)を行うことができるようになる。
また、特定期間用オープニング指定コマンドが入力されると、図4に示される音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された特定期間用オープニング演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用オープニング演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、特定期間用オープニング指定コマンドや特定期間用オープニング演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。特定期間用ラウンド指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された15種類の特定期間用ラウンド演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した特定期間用ラウンド演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、特定期間用ラウンド指定コマンドや特定期間用ラウンド演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。特定期間用エンディング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプROMに記憶された特定期間用エンディング演出データを設定(生成)して、設定した特定期間用エンディング演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU24aは、特定期間用エンディング指定コマンドや特定期間用エンディング演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている特定期間用オープニング演出データ、特定期間用ラウンド演出データ及び特定期間用エンディング演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光を行うことができるようになる。また、音声・ランプ制御CPU24aは、音声・ランプRAMに記憶されている特定期間用オープニング演出データ、特定期間用ラウンド演出データ及び特定期間用エンディング演出データを音声信号に変換し、スピーカ17に出力する。その結果、スピーカ17は、音声信号に基づき所定の音声出力(BGMを流し続ける演出)を行うことができるようになる。
次に、遊技の手順を説明する。
(A)まず、遊技者は、第1始動入賞装置51を狙って遊技球を発射(いわゆる左打ち)する。そして、遊技球が第1始動入賞装置51に入賞すると、特別図柄を変動させる特別図柄変動ゲームが開始されるとともに、演出図柄E1を変動させる演出図柄変動ゲームが開始される。なお、これらの変動ゲームは、遊技球が第1始動入賞装置51に入賞する度に繰り返し行われる。
(B)ところで、所定の変動ゲームにおいて、大当り判定の判定結果が例えば大当りになる場合がある。この場合、大入賞装置53の大入賞口扉53aが開放状態となる大当り遊技1(図7参照)が付与され、1回のオープニング演出と、15回のラウンドと、1回のエンディング演出とが実行される。なお、大当り遊技1では、キャラクタC1(図8参照)が走り続ける演出が演出図柄表示装置60に表示されるとともに、BGMがスピーカ17から流れるようになる。また、遊技者は、遊技領域内に導かれた遊技球を大入賞装置53に入賞させる第2入賞経路R2(図2参照)に沿って遊技球を発射(いわゆる右打ち)する。そして、大入賞装置53内に進入した遊技球がカウントスイッチSE3を通過すると、賞球の払い出しが行われるようになる。
(C)また、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方を特典として付与するか否かを判定する。具体的に言うと、メインCPU21aは、メインRAMの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて、特別図柄が、確率変動状態を開始させる契機となる確変図柄であるか、確率変動状態を開始させる契機とはならない非確変図柄であるかを判定する。そして、特別図柄が非確変図柄であると判定された場合、メインCPU21aは、確率変動状態も特別図柄変動時間短縮状態も付与しないと判定する。一方、特別図柄が確変図柄であると判定された場合、メインCPU21aは、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方を付与すると判定する。この場合、大当り遊技1後の特定期間t1(図7参照)において、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態が付与されるようになる。即ち、本実施形態の特定期間t1は、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の両方が付与される期間であるが、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態のうち、特別図柄変動時間短縮状態のみが付与される期間を特定期間t1としてもよいし、確率変動状態のみが付与される期間を特定期間t1としてもよい。
(D)さらに、大当り遊技1中であって特別図柄変動時間短縮状態が付与されていないときに、ゲート54(図2,図3参照)を通過した遊技球がゲートスイッチSE4によって検知されると、メインCPU21aは、メインRAMから読み出した普通当り判定用乱数の値とメインROMに記憶されている普通当り判定値とを比較して普通図柄変動ゲームにおける普通当り判定を行う。なお、本実施形態では、普通当り判定用乱数のとりうる数値を0〜240(全241通りの整数)としている。そして、メインCPU21aは、普通当り判定用乱数のとりうる数値の中からあらかじめ定めた50個の普通当り判定値を用いて、当りの抽選確率を241分の50として普通当り判定を行う。また、メインCPU21aは、大当り遊技1後に特別図柄変動時間短縮状態が付与されたときにも、ゲート54を通過した遊技球がゲートスイッチSE4によって検知されたことを契機として普通当り判定を行う。この場合、メインCPU21aは、普通当り判定用乱数のとりうる数値の中から240個の普通当り判定値を用いて、当りの抽選確率を241分の240として普通当り判定を行う。即ち、特別図柄変動時間短縮状態中の当りの抽選確率は、特別図柄変動時間短縮状態前の当りの抽選確率よりも大きくなる。
そして、普通当り判定の判定結果が否定(普通当り判定用乱数の値と普通当り判定値とが不一致)の場合、第2始動入賞装置52が備える一対の開閉羽根52bは閉状態を維持する。この場合、遊技者は、大当り遊技1が終了した時点で、左打ちに切り替えて遊技(A)を行う。一方、普通当り判定の判定結果が肯定(普通当り判定用乱数の値と普通当り判定値とが一致)の場合、メインCPU21aは、普通電動役物ソレノイドSOL1を駆動させる制御を行う。この場合、第2始動入賞装置52が備える一対の開閉羽根52bが開状態に切り替えられ、遊技領域内に導かれた遊技球を入賞させる第1入賞経路R1(図2参照)が形成されるため、遊技者は、第2始動入賞装置52を狙って遊技球を発射(右打ち)する。
(E)なお、大当り遊技1後に特定期間t1(図7参照)が開始されると、大当り遊技1中に走っていたキャラクタC1がそのまま走り続ける演出(演出図柄表示装置60に大当り遊技1中と同じ画面が表示される演出)が途切れることなく行われるとともに(図8参照)、大当り遊技1中に流れていたBGMがそのまま流れ続ける演出(スピーカ17から大当り遊技1中と同じBGMが流れる演出)が途切れることなく行われる。そして、特定期間t1中に遊技球が第2始動入賞装置52に入賞すると、特別図柄を変動させる特別図柄変動ゲームが開始されるとともに、演出図柄E1(図9参照)を変動させる演出図柄変動ゲームが開始される。また、特定期間t1中の変動ゲームでは、特定期間t1の変動ゲーム前に走っていたキャラクタC1がそのまま走り続ける演出が途切れることなく行われ、演出図柄E1が演出図柄表示装置60の表示画面の右下部において変動し続けるようになる(図9参照)。それとともに、特定期間t1の変動ゲーム前に流れていたBGMがそのまま流れ続ける演出(スピーカ17から特定期間t1の変動ゲーム前と同じBGMが流れる演出)が途切れることなく行われる。さらに、上記した変動ゲームの終了後に次の変動ゲームが連続して行われる場合においても、前回の変動ゲーム中に走っていたキャラクタC1がそのまま走り続ける演出が途切れることなく行われるとともに、前回の変動ゲーム中に流れていたBGMがそのまま流れ続ける演出(スピーカ17から前回の変動ゲームと同じBGMが流れる演出)が途切れることなく行われる。よって、本実施形態では、遊技者がキャラクタC1を見たりBGMを聞いたりしただけでは、大当り遊技1中であるのか、特定期間t1中の変動ゲーム中であるのか、変動ゲームが行われていない通常の背景であるのかを判別できないようになっている。
また、メインCPU21aは、特定期間t1(図7参照)中に変動ゲームが実行される度に大当り判定を行う。そして、大当り判定においてハズレが決定された場合には、演出図柄表示装置60の表示画面の右下部において変動していた演出図柄左、中、右(演出図柄E1)が、異なる種類の図柄で停止する。この場合においても、キャラクタC1が走り続ける演出が途切れることなく行われるとともに、BGMが流れ続ける演出が途切れることなく行われる。一方、大当り判定において大当りが決定された場合には、演出図柄表示装置60の表示画面の右下部において変動していた演出図柄左、中、右(演出図柄E1)が、全て同一種類の図柄で停止する(図9参照)。そして、大入賞装置53の大入賞口扉53aが開放状態となる大当り遊技2(図7参照)が付与され、1回のオープニング演出と、15回のラウンドと、1回のエンディング演出とが実行される。なお、大当り遊技2では、特定期間t1中の変動ゲームにおいて走っていたキャラクタC1がそのまま走り続ける演出が途切れることなく行われ、演出図柄E1の表示が終了する(図8参照)。それとともに、特定期間t1中の変動ゲームにおいて流れていたBGMがそのまま流れ続ける演出(スピーカ17から特定期間t1中の変動ゲームと同じBGMが流れる演出)が途切れることなく行われる。よって、本実施形態では、遊技者がキャラクタC1を見たりBGMを聞いたりしただけでは、大当り遊技2中であるのか(即ち、変動ゲームの結果が大当りとなったのかハズレとなったのか)、特定期間t1中の変動ゲーム中であるのか、変動ゲームが行われていない通常の背景であるのかを判別できないようになっている。
(F)その後、遊技者は、特別図柄変動時間短縮状態が終了し、特定期間t1が終了したことを契機として、左打ちに切り替えて遊技(A)を行う。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のパチンコ機10では、確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態が付与される大当り遊技1後の特定期間t1において、大当り遊技1中に実行されていた音声演出(BGMが流れる演出)が継続して実行されるのに加えて、大当り遊技1中に実行されていた表示演出(キャラクタC1が走り続ける演出)も継続して実行されるようになる。その結果、遊技者は、大当り遊技1と特定期間t1中に実行される変動ゲームとが一連の演出であると確実に認識するようになるため、大当り遊技1が特定期間t1中においても継続しているかのような印象を遊技者に与えることができる。しかも、特別図柄変動時間短縮状態が付与されている期間(特定期間t1)における変動ゲームの変動時間として、特別図柄変動時間短縮状態が付与されていない期間における変動ゲームの変動時間M1〜M8よりも短い変動時間M9〜M13が選択される。この場合、特定期間t1中の変動ゲームが短時間で終了するようになるため、特定期間t1中での変動ゲームの消化スピードが向上する。特に、特定期間t1中にハズレとなる変動ゲームが実行される場合には、記憶されている始動保留球の数が大きい程、選択される変動時間が短くなる。この場合、特定期間t1中のハズレとなる変動ゲームがより短時間で終了するようになるため、特定期間t1中でのハズレとなる変動ゲームの消化スピードがよりいっそう向上する。そして、特定期間t1中に大当りとなる変動ゲームが実行される場合には、大当り遊技2のラウンドにおいて大量の賞球が払い出されるため、大当り遊技1が特定期間t1中においても継続しているかのような印象を遊技者に与えることができる。なお、特定期間t1中にハズレとなる変動ゲームしか実行されないとしても、第2始動入賞装置52への遊技球の入賞を契機とする変動ゲームが開始される度に賞球が払い出されるため、この場合も、大当り遊技1が特定期間t1中において継続しているかの印象を遊技者に与えることができる。以上のことから、遊技者は、大当り遊技1と特定期間t1中の変動ゲームとが一連の演出であるといっそう認識しやすくなり、遊技者に与える印象がよりいっそう強くなる。よって、興趣の向上を図ることが可能となる。
(2)本実施形態では、大当り遊技1において、エンディング演出のエンディング時間が、エンディング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さ(40ms)に設定されるため、遊技者は、大当り遊技1と、大当り遊技1の直後に実行される変動ゲームとが一連の演出であると確実に認識するようになる。また、大当り遊技2において、オープニング演出のオープニング時間が、オープニング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さ(40ms)に設定されるため、遊技者は、大当り遊技2の直前に実行される変動ゲームと大当り遊技2とが一連の演出であると確実に認識するようになる。さらに、大当り遊技2において、エンディング演出のエンディング時間が、エンディング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さ(40ms)に設定されるため、遊技者は、大当り遊技2と、大当り遊技2の直後に実行される変動ゲームとが一連の演出であると確実に認識するようになる。以上の結果、大当り遊技1→変動ゲーム→…→変動ゲーム→大当り遊技2→変動ゲーム→…と続く遊技を一連の演出であるかのように見せることができることから、遊技者によりいっそう強く印象付けることができるため、さらなる興趣の向上を図ることができる。また、遊技者は、複数の大当り遊技1,2と複数の変動ゲームとが、1つの大きい大当り遊技であると認識するようになるため、遊技者は、「凄い大当りになった!」と喜ぶようになる。
(3)本実施形態の大当り遊技1では、エンディング演出のエンディング時間を単に省略する(0msにする)のではなく、遊技者が認識できない程度の長さ(40ms)に短縮している。同様に、大当り遊技2では、オープニング演出のオープニング時間及びエンディング演出のエンディング時間を単に省略する(0msにする)のではなく、遊技者が認識できない程度の長さ(いずれも40ms)に短縮している。この場合、メインROMに記憶されているプログラムをさほど変更しなくても、遊技者が認識できないオープニング演出やエンディング演出を実現することができる。即ち、プログラムの開発期間が従来と変わらないため、パチンコ機10を低コストで実現することができる。
(4)本実施形態では、確率変動状態時の大当りの抽選確率(600分の20)が、確率変動状態前の大当りの抽選確率(600分の2)の10倍となっている。この場合、大当り遊技が付与されやすくなり、今回の大当り遊技と次回の大当り遊技との間隔(時間)が短縮されるため、遊技者は、複数の大当り遊技が一連の演出であると認識しやすくなる。従って、さらなる興趣の向上を図ることができる。
(5)本実施形態において、遊技者は、発射経路33の終端部から第2始動入賞装置52に到達するまでの第1入賞経路R1(図2参照)や、発射経路33の終端部から大入賞装置53に到達するまでの第2入賞経路R2(図2参照)に沿って遊技球を発射(いわゆる右打ち)する。この場合、遊技者は、操作ハンドル19を大きく右に回すことによって遊技球を高速で打ち出すため、遊技球の発射速度が大変速く、威力が強い。しかも、入賞経路R1,R2は、遊技領域の左側よりも障害物(遊技釘35など)が少ない遊技領域の右側に配設されるため、打球発射装置によって発射されて遊技領域に進入した遊技球は、最も強い勢いを維持したままの状態、即ち、障害物との衝突による遊技球の勢いの低下がないままの状態で、入賞経路R1,R2の下流側に誘導される。その結果、一対の開閉羽根52bが開状態に切り替えられている場合には、第2始動入賞装置52に遊技球が早く到達して変動ゲームが素早く開始されるようになるため、変動ゲームが短時間で終了する特別図柄変動時間短縮状態中において、変動ゲームの消化スピードを向上させることができる。しかも、大入賞装置53に遊技球が早く到達するようになるため、大当り遊技の消化スピードを向上させることができる。ゆえに、遊技者は、大当り遊技1,2と特定期間t1中の変動ゲームとが一連の演出であるとよりいっそう認識しやすくなるため、遊技者により強く印象付けることができる。従って、さらなる興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技1から特定期間t1に移行する場合や、特定期間t1中の変動ゲームが次回の変動ゲームに移行する場合や、特定期間t1中の変動ゲームから大当り遊技2に移行する場合などにおいて、音声演出(BGMが流れる演出)及び表示演出(キャラクタC1が走り続ける演出)が継続して実行されるようになっていた。即ち、上記実施形態では、大当り遊技と変動ゲームとを跨ぐときや、変動ゲームと変動ゲームとを跨ぐときであっても、音声演出や表示演出の内容が変化しないようになっていた。しかし、演出内容の変化を示すものでなければ、音声演出の内容が変化(例えば、BGMが別の曲に変更)したり、表示演出の内容が変化(キャラクタC1が急に止まるなど)したりしてもよい。
・上記実施形態では、特別図柄変動ゲームにおいて確率変動状態が付与された場合、即ち、特別図柄が確変図柄(「1」,「3」,「5」,「7」,「9」のいずれか)であると判定された場合に、特典(確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態)が付与されるようになっていたが、別の条件に基づいて特典を付与するようにしてもよい。例えば、特別図柄変動ゲームにおいて確率変動状態が付与されない場合、即ち、特別図柄が非確変図柄(「0」,「2」,「4」,「6」,「8」のいずれか)であると判定された場合に、特典(特別図柄変動時間短縮状態)を付与するようにしてもよい。さらに、特別図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、即ち、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)となる場合に、必ず特典(確率変動状態及び特別図柄変動時間短縮状態の少なくとも一方)を付与するようにしてもよい。
・上記実施形態の大当り遊技1は、エンディング演出のエンディング時間が、エンディング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さ(40ms)に設定されていた。それに加えて、大当り遊技1は、オープニング演出のオープニング時間が、オープニング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さ(例えば40ms)に設定されていてもよい。
・上記実施形態では、メインCPU21aが『演出継続手段』としての機能を有していたが、『演出継続手段』の機能を、統括制御CPU22a、表示制御CPU23a及び音声・ランプ制御CPU24aなどに持たせてもよい。
・上記実施形態では、第1始動入賞装置51に遊技球が入賞した場合であっても、第2始動入賞装置52に遊技球が入賞した場合であっても、同じ特別図柄変動ゲームが実行されるようになっていた。しかし、第1始動入賞装置51に遊技球が入賞した場合と第2始動入賞装置52に遊技球が入賞した場合とで、別々の特別図柄変動ゲームを実行させるようにしてもよい。また、上記実施形態では、遊技盤13の遊技領域に、1つの大入賞装置53のみが配設されていたが、2つの大入賞装置を配設するようにしてもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1乃至4のいずれか1つにおいて、遊技球を受け入れない閉状態、及び、遊技球を受け入れやすい開状態に切替可能な開閉手段からなる普通電動役物を備え、前記普通電動役物及び前記入賞手段は、前記遊技領域の左側よりも障害物が少ない前記遊技領域の右側に配設され、前記開閉手段が開状態に切り替えられた際に、前記遊技領域内に導かれた遊技球を入賞させる第1入賞経路が形成可能であり、前記入賞手段の作動時に、前記遊技領域内に導かれた遊技球を前記入賞手段に入賞させる第2入賞経路が形成可能であることを特徴とする遊技機。
(2)上記手段1乃至4のいずれか1つにおいて、前記特定期間前に付与される前記当り遊技において、前記オープニング演出のオープニング時間を、前記オープニング演出の存在を遊技者が認識できない程度の長さに設定することを特徴とする遊技機。
(3)打球発射装置によって発射された遊技球が導かれる遊技領域を有する遊技盤と、図柄を変動させる図柄変動ゲームを表示する図柄表示手段と、前記図柄変動ゲームの結果が当りとなるか否かを判定する当り判定手段と、前記当り判定手段による判定結果が当りとなる場合に、当り遊技を付与する当り遊技付与手段と、前記遊技領域に配設され、前記当り遊技が付与されたことを契機として作動することにより、前記遊技領域内に導かれた遊技球が入賞可能となる入賞手段とを備える遊技機であって、前記当り判定手段による判定結果が当りとなる場合に、特典を付与するか否かを判定する特典付与判定手段と、前記特典付与判定手段によって前記特典を付与すると判定された場合に、前記当り遊技の終了後に前記特典を付与する特典付与手段と、前記特典付与手段によって前記特典が付与される場合に、前記当り遊技中に実行されていた音声演出及び表示演出を、前記特典が付与される前記当り遊技後の特定期間内において継続して実行させる演出継続手段とを備え、前記特典が付与されている期間において当りとなる前記図柄変動ゲームの変動時間を定める変動パターンとして、前記特典が付与されていない期間において当りとなる前記図柄変動ゲームの変動時間を定める変動パターンよりも変動時間が短い変動パターンが選択可能であり、前記特典が付与されている期間においてハズレとなる前記図柄変動ゲームの変動時間を定める変動パターンとして、前記特典が付与されていない期間においてハズレとなる前記図柄変動ゲームの変動時間を定める変動パターンよりも変動時間が短い変動パターンが選択可能であることを特徴とする遊技機。