以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
[実施形態1]
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、所定条件が成立すると遊技者が利益を獲得することができる遊技台であって、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、本実施形態では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図2参照)の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136に内蔵され、そのチャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射し、発射手段の一例に相当する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200はいわゆる右打ち機の遊技盤である。この遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。一般的に知られる右打ち機の遊技盤においては、遊技者の操作によって、遊技球を打ち出す強さを変化させることで、遊技球を入賞させる始動口後述する第1特図始動口230と第2特図始動口232とに分けることができる。具体的には、遊技領域124に対し、遊技釘238等の配設により、第一特図始動口230が備えられた第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は第2特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成され、その逆に第2特図始動口232が備えられた第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口230への入球が困難又は不可能に構成されている。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、報知手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
なお、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214(報知手段)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(図柄表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、この実施形態では、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。すなわち、遊技球の進入のしやすさが変化しない始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられている。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能になる。一対の羽根部材2321が閉じた状態(第一の状態)では遊技球の進入困難状態であり、一対の羽根部材2321が開いた開状態(第二の状態)では遊技球の進入容易状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、1個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、所定の第1の状態(ここでは閉状態)およびその第1の状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に状態変化可能な可変入賞手段であり、特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、可変入賞口234における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技級の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部と前腕部とからなり、肩の位置に上腕部を回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部を回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、演出可動体224、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は図柄表示手段の一例に相当する。
なお、図3に示す遊技盤200では、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられているが、遊技盤200の中央(例えば、第1特図始動口230の下方)に設けてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300(主制御手段)と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段(副制御手段)ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232や可変入賞口234等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、制御状態を表す情報等)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路422と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、演出可動体センサ424やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特図表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの変動表示を特図の変動表示と称することがある。この特図の変動表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)は、特図1の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。この図5(a)には、「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は7R特別大当り図柄であり、「特図E」は2R大当り図柄(突然確変)である。これらの図柄(特図A,C,E)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄(15R通常大当り)であり、「特図D」は7R大当り図柄(7R通常大当り)である。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図F」は2R大当り図柄(隠れ確変)である。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、特図E、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図Bおよび特図Dに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、15Rの大当り遊技終了後、7Rの大当り遊技終了後、および突然確変による大当り遊技終了後はいずれも電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、その時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/100であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/100に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.5秒の電チュー開放期間が電サポ状態では2秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では2回開く(2秒開放して1秒閉鎖してまた2秒開放)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。
これは、特に15R大当りで賞球数の少ない電チューに遊技球が拾われてしまい、可変入賞口234(アタッカ)への遊技球の入賞が減ってしまうと遊技者に不利益が生じる場合があるからである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図A、特図C、あるいは特図Eが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図B、あるいは特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、非電サポ状態では小サイズに維持されるが、電サポ状態では大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態あるいは第一の制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態あるいは第二の制御状態の一例に相当する。
また、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。小当り遊技では、可変入賞口234の扉部材2341が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。図5(a)に示す、特図Gは小当り図柄1であり、特図Hは小当り図柄2である。いずれの小当り図柄も、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる停止図柄態様である。
さらに、本実施形態では、ハズレ図柄として2種類の停止図柄が用意されている。特図Iはハズレ図柄1であり、特図Jはハズレ図柄2である。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の大当り制御状態と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度の非大当り制御状態とが用意され、パチンコ機100は大当り制御状態(第2の制御状態)と非大当り制御状態(第1の制御状態)のうちのいずれか一方の制御状態をとる。これらの制御状態の移行も主制御部300が行い、主制御部300は、制御状態移行手段の一例にも相当する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R通常大当りの15R大当り図柄や、7R特別大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
図5(b)は、特図2の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。この図5(b)には、「特図A」「特図B」「特図E」「特図G」〜「特図J」の7種類の特図が示されている。すなわち、特図2では、3種類の大当り図柄(「特図A」「特図B」「特図E」)が用意されており、特図1で用意されていた、7Rの大当り図柄である「特図C」および「特図D」、ならびに隠れ確変である「特図F」は用意されていない。特図2における3種類の大当り図柄はいずれも、確変付き且つ電サポ付きの大当り図柄である。なお、「特図C」、特図D」、および「特図F」を図柄としては用意しておき、「特図C」については「特図A」と同じ特典(15R確変付き且つ電サポ付き)を与えるようにし、「特図D」については「特図B」と同じ特典(7R電サポ付き)を与えるようにし、「特図F」については「特図E」と同じ特典(2R確変付き且つ電サポ付き)を与えるようにしてもよい。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。
15R特別大当り(「特図A」)や7R特別大当り(「特図C」)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾3−装飾3−装飾3」等)を停止表示する。これらの装飾図柄の組合せは、確変付き大当り確定の装飾図柄の組合せである。また、これらの装飾図柄の組合せのうち、3または7の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(「装飾7−装飾7−装飾7」か「装飾3−装飾3−装飾3」)は、「特図A」である15R特別大当りの場合に限って停止表示される15R特別大当り確定の装飾図柄の組合せである。さらに、7R特別大当り(「特図C」)や、15R通常大当り(「特図B」)や、7R通常大当り(「特図D」)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。これら同一偶数の装飾図柄の組合せが停止表示されると、15R特別大当りの可能性がないことになる。また、2Rの大当りである、突然確変(「特図E」)や隠れ確変(「特図F」)、あるいは小当り(「特図G」、「特図H」)を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せか、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せを停止表示する。「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せや、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せは、チャンス目と称することがある。また、「特図I」や「特図J」のハズレ図柄を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、これまで説明した装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。なお、詳しくは後述するが、一部の遊技状態では、2Rの大当りである、突然確変(「特図E」)や隠れ確変(「特図F」)、あるいは小当り図柄(「特図G」、「特図H」)を報知する場合には、ハズレ図柄を報知する場合の装飾図柄の組合せと同じ組合せが停止表示されることがある。
以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの表示を装飾図柄の変動表示と称することがある。装飾図柄の変動表示は、第1副制御部400が制御することによって行われる。
以上説明した、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a),(b)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(c)参照)は、装飾図柄(同図(c)参照)の方が大きい。
図5(d)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とはずれ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの表示を普図の変動表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例に相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図変動時間第1判定乱数値、および特図変動時間第2判定乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタも設けられている。さらに、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。また、特図2の保留記憶部には、特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源管理部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、特図決定用乱数カウンタの初期値を生成するための初期値生成用乱数カウンタと、特図変動時間決定用乱数値、および普図変動期間決定用乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、基本乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(ここでは約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(ここでは32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(ここでは、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。図1に示すパチンコ機100では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(ここでは、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、普図始動口228、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234への入球または通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口228、230、232への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(ここでは、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、特図決定用乱数カウンタ、特図変動時間決定用乱数カウンタ、および普図変動期間決定用乱数カウンタを更新する。例えば、ある乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けたその乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、その乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、その乱数カウンタにセットすると共に、その乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放期間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口228、230、232に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では2)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた普図の保留記憶部に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、または可変入賞口234の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(RAM308に用意された普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の停止表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、停止表示された図柄が所定期間確定表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に普図当否判定を行う。主制御部300のROM306には、普図当否判定用テーブルが記憶されている。
図8(a)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(b)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
普図当り判定においては、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。主制御部300のRAM308に用意された時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図8(a)に示す低確率テーブルを用いて普図の当否判定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図8(b)に示す高確率テーブルを用いて普図の当否判定を行う。普図当否判定は、RAM308における普図の保留記憶部から取り出した普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。普図のアタリ確率は、図8(a)に示す低確率テーブルでは1/100.7であり、図8(b)に示す高確率テーブルでは1/1.00003であり、かなりの高確率である。ここで、「当り」または「ハズレ」を導出することが普図当否判定(抽選)に相当し、普図当否判定を実行する主制御部30のCPU304が、第一当否判定手段の一例に相当する。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
普図当否判定で当りとする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。はずれの場合には、当りフラグにオフを設定する。次に、普図変動表示時間を、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
図8(c)は、普図変動時間を示す表である。
主制御部300のRAM308には、普図表示図柄更新タイマが用意されている。主制御部300のCPU304は、時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、普図当否判定の結果に関わらず、その普図表示図柄更新タイマに5秒の変動時間を設定する。一方、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、普図当否判定の結果に関わらず、その普図表示図柄更新タイマに1秒の変動時間を設定する。なお、図8(c)には、普図当否判定結果の報知後における第2特図始動口232の羽根部材2321(電チュー)の開閉パターンも示されている。普図当否判定の結果がはずれの場合には、羽根部材2321は開放せず閉じたままである。一方、普図当否判定の結果が当りの場合には、羽根部材2321は、非電サポ状態では0.3秒間、1回だけ開放し、電サポ状態では1.8秒間の開放を3回繰り返す。この場合の、開放と開放の時間間隔(閉鎖時間)は0.5秒である。すなわち、電サポ状態中の電チュー作動時間は、1.8秒+0.5秒+1.8秒+0.5秒+1.8秒+0.5秒=6.4秒になる。
本実施形態のパチンコ機100は、図3を用いて説明したように右打ち機であり、電サポ状態では右打ちが行われ、非電サポ状態(通常状態)では左打ちが行われるべきものである。上述のごとく、非電サポ状態では、普図当否判定における当り確率では1/100.7であり、かつ電チュー開放時間は0.3秒であるため、仮に、非電サポ状態(通常状態)で右打ちが行われたとしても、第2特図始動口232への入球はほとんど不可能であり、非電サポ時の左打ちといった不正行為が行われることを抑制可能である。
なお、上述のごとく、本実施形態では、第2特図始動口232への入球に対する賞球数は1球である。
普図関連抽選処理に続いて特図先読み処理(ステップS224)を実行する。この先読み処理では、まず、前回実行した先読み処理から保留数が増加しているか否かを判定する。すなわち、主制御部300のRAM308には、これまでの保留数(前回のタイマ割込処理終了時点での保留数であり、旧保留数と呼ぶものとする)も記憶されており、CPU304は、入賞受付処理(ステップS217)を経た今回の先読み処理を実行する時点の保留数と、旧保留数とを比較し、保留数が増加しているか否かを判定する。保留数が増加していなければ、始動情報を先読みせずにこの先読み処理は終了する。一方、保留数が増加していれば、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の特図1当選乱数値の増加分を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の特図2当選乱数値の増加分を先読みする。ここでの先読みは、増加分だけを先読みしたが総てを先読みしてもよい。なお、ここでの先読みとは始動情報を当否判定(本抽選)の前に先に読むことを意味するが、以降の先読み処理では、先読みという言葉を、先(当否判定(本抽選)の結果)を読むという意味で使用することがある。
本実施形態のパチンコ機100では、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態と、相対的に高い特図高確率状態のいずれか一方の制御状態にある。特図高確率状態であることは確率変動中と呼ばれる。主制御部300のRAM308には、確変フラグが用意されている。この確率変動グラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、確率変動グラグがオフに設定されていると、特図低確率状態である。
主制御部300のROM306には、先読み処理で用いられる当否事前判定用テーブルが記憶されている。この当否事前判定用テーブルには、特図高確率状態と特図低確率状態とに分けて乱数範囲が規定されている。特図1当選乱数値あるいは特図2当選乱数値の先読みが終了すると、今度は、先読みした特図1当選乱数値あるいは特図2当選乱数値が、当否事前判定用テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかについて判定する。すなわち、RAM308に用意された確変フラグを参照し、特図低確率状態の場合には、先読みした特図1当選乱数値あるいは特図2当選乱数値が、所定の数値範囲であるときには、当否事前判定結果は「大当り」と事前判定し、それ以外であるときには、当否事前判定結果は「ハズレ」と事前判定する。なお、後述する特図1関連抽選処理や特図2関連抽選処理でも、当否事前判定用テーブルの内容と同じ内容の当否判定用テーブルを用いて特図変動遊技の当否判定を改めて行い、ここでの判定結果は、あくまで事前判定の結果である。
当否事前判定結果が、「大当り」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の大当り用特図1乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の大当り用特図2乱数値を先読みする。当否事前判定結果が、「小当り」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内の小当り用特図1乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内の小当り用特図2乱数値を先読みする。当否事前判定結果が、「ハズレ」の場合には、RAM308に設けられた特図1の保留記憶部内のハズレ用特図1乱数値を先読みするか、あるいは特図2の保留記憶部内のハズレ用特図2乱数値を先読みする。主制御部300のROM306には、先読み処理で用いられる、特図1事前判定用テーブルおよび特図2事前判定用テーブルも記憶されている。特図1事前判定用テーブルには、図5(a)に示す10種類の停止図柄態様(「特図A」〜「特図J」)それぞれに対応した乱数範囲が規定されており、特図2事前判定用テーブルには、図5(b)に示す7種類の停止図柄態様それぞれに対応した乱数範囲が規定されている。ここでは、先読みした各種の特図1乱数値あるいは特図2乱数値が、いずれの乱数範囲に属するかによって特図事前判定結果(図5(a)または(b)に示すいずれの停止図柄態様が停止表示されるのか)を得る。なお、ここでの特図の判定結果も、あくまで事前判定の結果であり、特図の停止図柄態様の判定も、後述する特図1関連抽選処理や特図2関連抽選処理において改めて行われる。
以上説明した始動情報の先読みや、先読みした始動情報を用いての事前判定は、後述する特図1関連抽選処理や特図2関連抽選処理における当否判定(本抽選)が行われる前に実行されるものである。すなわち、当該始動情報に基づく図柄変動表示が開始される前に実行されるものである。特図1当選乱数値および各種の特図1乱数値を先読みする主制御部300が、第1始動情報先読み手段の一例に相当し、特図2当選乱数値および各種の特図2乱数値を先読みする主制御部300が、第2始動情報先読み手段の一例に相当する。また、特図1当選乱数値と、各種の特図1乱数値に基づく事前判定を行う主制御部300が、第1事前判定手段の一例に相当し、特図2当選乱数値と、各種の特図2乱数値に基づく事前判定を行う主制御部300が、第2事前判定手段の一例に相当する。
主制御部300のRAM308には、保留ごとの領域に区分けされた特図1用の先読み情報一時記憶部と、同じく保留ごとの領域に区分けされた特図2用の先読み情報一時記憶部が設けられている。特図事前判定結果を表す情報(特図を表す情報でもあり以下、先読み情報と称する)は、それらの先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域に格納される。
なお、保留数が増加していなければ、先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域には「保留なし」という先読情報が記憶される。また、本実施形態の先読み処理では、大当り遊技中であった場合、および現在の制御状態が電サポ状態(時短フラグがオン状態)であった場合には、特図1の始動情報の先読みや事前判定は行わず、これらの場合には、先読みした特図1の始動情報に基づく停止図柄の事前判定が行われていないことを表す「未判定」情報を、先読み情報一時記憶部の、対応する保留の領域に記憶する。すなわち、一対の羽根部材2321が設けられていない始動口(状態が固定的な始動領域である第1特図始動口230)へ入球したことに基づいて、大当り遊技中および電サポ中に取得した始動情報に基づく事前判定は行われず、その事前判定結果の報知も行われない。こうすることによって、遊技者の公平性が担保される。なお、本実施形態では、始動情報自体の先読みも行わないが、先読みは行って事前判定およびその結果報知は行わない態様であってもよい。また、先読みおよび事前判定は行うが、事前判定結果の報知は行わない態様であってもよい。さらには、事前判定結果の報知を行うか否かの実行判定を行わない態様や、その実行判定で必ず「実行しない」に決定される態様であってもよい。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、以下に説明する処理を行う。
例えば、特図2変動表示の途中(RAM308に用意された特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、7R大当たりフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置214は、図5(b)に示す特図2の停止図柄態様のうちのいずれか一つの停止図柄態様の停止表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、停止表示された特図2が所定期間確定表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材2341の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
なお、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示するようにしてもよい。終了演出を行う場合には、その期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、可変入賞口234の扉部材2341の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。
主制御部300のROM306には、可変入賞口234の扉部材2341の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
図9は、主制御部300のROM306に記憶されている可変入賞口開閉パターンテーブルを示す図である。
15Rの大当り(特図A、特図B)では、可変入賞口234の扉部材2341は、15回開放する。7Rの大当り(特図C、特図D)では、可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、7回開放する。15Rの大当りにしても7Rの大当りにしても、1回の最大開放時間は29秒であり、開放と開放の時間間隔(閉鎖時間)は1.5秒である。
2Rの大当り(特図E、特図F)や小当り(特図G、特図H)では、可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、2回開放する。1回の最大開放時間は0.3秒であり、開放と開放の時間間隔(閉鎖時間)は0.5秒である。すなわち、開放時間は、閉鎖時間よりも短く、発射装置110による遊技球の発射間隔よりも短い。
また、大当り遊技では、1ラウンドの間に所定球数(例えば10球)入球すると、最大開放時間が経過する前にであっても扉部材2341は閉鎖する。一方、小当り遊技では、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)入球してしまうと、2回目の開放は行われない。
したがって、2Rの大当りや小当りのときのアタッカ作動時間は最大でも、0.3秒+0.5秒+0.3秒=1.1秒である。図8(c)を用いて説明したように、電サポ状態中の電チュー作動時間は、6、4秒であり、アタッカ作動時間よりも大幅に長い。また、電サポ状態中の電チューの一回の開放時間(1.8秒)は、アタッカの一回の開放時間(0.3秒)よりも大幅に長い。
さらに、特図2状態更新処理(ステップS225)では、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」や「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図F」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が第二当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第一の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第一の図柄表示手段と、第二の図柄変動表示を少なくとも実行可能な第二の図柄表示手段と、前記第一の図柄表示手段を少なくとも制御可能な制御手段と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、前記第二の図柄表示手段を少なくとも制御可能なものであり、前記制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第二の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていないことを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第一の図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含む要件である。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。すなわち、大当り判定および図柄抽選の双方を少なくとも実行可能なCPU304が、当否判定手段の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得する処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図10(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が図10(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が図10(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定に相当する。
本実施形態では、大当り確率は、特図低確率状態では1/300であるのに対して、特図高確率状態では1/40である。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図10(c)は、特図2決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(b)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図2決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」または「特図B」または「特図E」を決定する。また、特図2当否判定結果が小当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの小当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図2決定用テーブル中の、当否判定結果が小当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図G」または「特図H」を決定する。さらに、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図2決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図I」または「特図J」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定する。ここでの変動時間の決定には、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図2変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が用いられる。
図11は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル5〜12で構成されている。これらの各テーブルは、変動時間と、特図2変動時間決定用乱数値の乱数選択範囲との対応関係が規定されている。また、この図11に示す各テーブルには、各変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を表す変動パターンの名称も参考までに示されている。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。主制御部300が、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。本実施形態における変動パターンには、リーチ演出を伴う変動パターンと、リーチ演出を伴わない変動パターンとがある。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、およびスーパーリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(例えば、「装飾4−装飾4−装飾4」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示することとなる状態のことである。
スーパーリーチA(以下、単に“リーチA”と称する場合がある)やスーパーリーチB(以下、単に“リーチB”と称する場合がある)は、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種である。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
テーブル5〜7は、特図2決定結果が15Rの大当り図柄である特図A,B(第二の特定の当否判定結果)であったときに用いられるテーブルである。テーブル5は、普図低確率状態(非電サポ状態)の際に用いられ、テーブル6は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル7は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留数が0の際に用いられる。普図高確率状態(電サポ状態)であって特図2の保留がある場合には、1秒の高速変動時間が選択されることがあり、この場合、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの突発当りの変動パターンが実行される。
テーブル8および9は、特図2決定結果が、突然確変の2R大当り図柄である特図Eか小当り図柄である特図G,Hであったときに用いられるテーブルである。テーブル8は、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル9は、テーブル8が用いられる以外で用いられる。すなわち、テーブル9は、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が0の際に用いられる。また、確変状態および特図2の保留数に関係なく普図低確率状態(非電サポ状態)の際にも用いられる。さらに、特図2の保留数に関係なく、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図低確率状態(非確変状態)の際にも用いられる。
テーブル8では、1秒の高速変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの超短縮変動の変動パターンが実行される。テーブル8が用いられる状態は確変状態であり、特図2決定結果が突然確変の特図Eであれば、大当り遊技終了後も確変状態になり、特図2決定結果が小当りの特図G,Hであれば、大当り遊技前後で制御状態の変更がないため、大当り遊技終了後も確変状態になる。このため、遊技者を煽る必要が少なく本実施形態では短い変動時間にしている。したがって、テーブル8が用いられた場合には、特図変動時間は1秒であり、大当り遊技時間は、図9を用いて説明したように1.1秒であるから、合計で2.1秒になる。一方、電サポ状態中の電チュー作動時間は、6、4秒であり、2.1秒に比べて十分に長く、電チューの作動が、大当り遊技や小当り遊技をまたぎやすい。すなわち、電チュー開放中に入球したときの特図2の図柄変動表示とパカパカ遊技を、電チュー作動中の間に実行可能である。この結果、非電サポ状態となる大当り遊技中や小当り遊技中に普図当否判定が行われにくいことになる。
また、テーブル9では、12秒の変動時間が必ず選択され、装飾図柄表示装置208では、リーチなしの変動後に停止表示された、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組合せ、あるいは「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組合せを一旦消灯させる、いわゆるチャンス目変動が行われる。テーブル9が用いられる状態は非確変状態である場合もあることから、ある程度長い変動時間(ここでは12秒)によって、遊技者を煽っている。すなわち、普図低確率状態(非電サポ状態)であれば、第2特図始動口232への入賞は非常に稀な入賞であることになり、確変付き大当りを期待させる煽りの意味で、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。また、特図2の保留数に関係なく、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図低確率状態(非確変状態)であった場合にも、確変付き大当りを期待させる煽りの意味で、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。なお、普図高確率状態(電サポ状態)かつ特図高確率状態(確変状態)であって特図2の保留数が0の際には、特図2を1秒で消化(高速変動)してしまうと、特図2優先変動機であっても特図1の変動を行ってしまう可能性があるため、ある程度長い変動時間が必ず選択されるようになっている。
テーブル10〜12は、特図2決定結果が、はずれ図柄である特図I,Jであったときに用いられるテーブルである。テーブル10は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図1の保留数が1〜3の際に用いられ、テーブル11は、普図高確率状態(電サポ状態)であって特図1の保留数が0の際に用いられる。一方、テーブル12は、特図1の保留数に関係なく普図低確率状態(非電サポ状態)の際に用いられる。
以上説明した特図2変動時間決定用テーブルでは、普図高確率状態(電サポ状態)中は、保留の消化効率の向上として、60秒以上の長い変動時間は選択されないようになっている。また、普図高確率状態(電サポ状態)中に、ノーマルリーチに発展すると、大当り確定になる。
特図2変動時間の決定処理について詳しくは後述するが、ここで特図2変動時間を決定し、特図2関連抽選処理(ステップS229)は終了する。
続いて、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である。すなわち、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取得し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。当否判定の実行では、図10(a)および同図(b)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(d)に示す特図1決定用テーブルが用いられる。
15R特別大当りに当選する確率は、特図2では、図10(c)に示すように60%であるの対して、特図1では、同図(d)に示すように25%である。また、15R大当りに当選する確率は、特図2では30%であるの対して、特図1では10%である。さらに、2R大当りに当選する確率は、特図2では5%であるの対して、特図1では10%である。なお、特図1では、7R特別大当りに当選する確率が最も高く30%である。このように、本実施形態のパチンコ機100では、第1特図始動口230へ入賞するよりも第2特図始動口232へ入賞した方が、遊技者にとっては出球を多く獲得するチャンスが多くなり有利である。
また、特図1の変動時間の決定には、図12に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図12は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜4で構成されており、テーブル1は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)か7Rの大当り図柄(特図C,D)であったときに電サポ状態か否かに関係なく用いられるテーブルであり、図11に示すテーブル5の内容と同じ内容である。テーブル2は、特図1決定結果が2Rの大当り図柄(特図E,F)や小当り図柄(特図G,H)であったときに電サポ状態か否かに関係なく用いられるテーブルであり、図11に示すテーブル9の内容と同じ内容である。
テーブル3および4は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル4を使用する。このテーブル4は、図11に示すテーブル12の内容と同じ内容である。
ここで、特図1変動時間および特図2変動時間の決定処理について詳述する。
図13は、図7に示す特図2関連抽選処理(ステップS229)および特図1関連抽選処理(ステップS231)それぞれにおいて行われる変動時間決定処理のうち、主として特図1のテーブル選択を行う部分の流れを示すフローチャートであり、図14は、特図2のテーブル選択を行う部分の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、特図1決定結果が導出されているか、特図2決定結果が導出されているかに基づいて、特図1の変動時間を決定するか否かを判定する。特図2決定結果が導出されている場合には、図14に示すステップS510に進む。特図1決定結果が導出されている場合には、その特図1決定結果がはずれ以外の図柄(大当り図柄か小当り図柄)であるか否かを判定し(ステップS502)、大当り図柄か小当り図柄であった場合には、特図1決定結果が特図Aか特図B(15Rの大当り図柄)か否かを判定する(ステップS503)。15Rの大当り図柄であれば、図12に示すテーブル1を選択し(ステップS504)、ステップS505に進む。一方、特図1決定結果が特図Aか特図B以外であれば、図12に示すテーブル2を選択し(ステップS506)、ステップS505に進む。
また、ステップS502における判定で、特図1決定結果がはずれ図柄(特図I又はJ)であった場合には、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かを判定し(ステップS507)、電サポ状態であれば、図12に示すテーブル4を選択し(ステップS508)、ステップS505に進む。反対に、非電サポ状態であれば、現在の特図1の保留数に応じてテーブル3又は4を選択し(ステップS509)、ステップS505に進む。
ステップS505では、選択したテーブルに基づき変動時間の抽選を行い、特図変動時間を決定し、変動時間決定処理は終了となる。この抽選では、上述の如く、特図変動時間決定用乱数値を用いて抽選が行われる。また、ここで決定した特図変動時間を表す値は、RAM308に用意された特図表示図柄更新タイマにセットされる。
図14に示すステップS510では、特図2決定結果がはずれ以外の図柄(大当り図柄か小当り図柄)であるか否かを判定し、大当り図柄か小当り図柄であった場合には、特図2決定結果が特図Aか特図B(15Rの大当り図柄)か否かを判定する(ステップS511)。15Rの大当り図柄でなければ、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かを判定し(ステップS512)、電サポ状態であれば、今度は、現在の制御状態が確変状態であるか否かを判定し(ステップS513)、確変状態であれば、現在の特図2の保留数に応じて図11に示すテーブル8又は9を選択し(ステップS514)、ステップS505に進む。
一方、ステップS512における判定で非電サポ状態であったり、あるいはステップS513における判定で非確変状態であれば、テーブル9を選択し(ステップS515)、ステップS505に進む。
また、ステップS511における判定で、特図2決定結果が特図Aか特図Bであれば、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かを判定し(ステップS516)、電サポ状態であれば、現在の特図2の保留数に応じてテーブル6又は7を選択し(ステップS517)、ステップS505に進む。この結果、電サポ状態であって、特図2の保留数があるときのみ、突発の15R大当り(テーブル6における変動時間1秒の大当り)が発生する。反対に、非電サポ状態であればテーブル5を選択し(ステップS518)、ステップS505に進む。
さらに、ステップS510における判定で、特図2決定結果がはずれ図柄(特図I又はJ)であれば、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かを判定し(ステップS519)、電サポ状態であれば、現在の特図2の保留数に応じてテーブル10又は11を選択し(ステップS520)、ステップS505に進む。反対に、非電サポ状態であればテーブル12を選択し(ステップS521)、ステップS505に進む。
図7に示すステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。
また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含む。図柄変動開始コマンドに含まれる制御状態を表す情報は、時短フラグおよび確変フラグの設定状態に基づく情報である。
また、コマンド種別が図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば0.5秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば0.5秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理は、先の入賞受付処理(ステップS217)で始動情報を取得した場合に、始動情報を取得した入賞受付処理のタイマ割込処理と同じタイマ割込処理におけるステップS215で実行される。一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報、事前判定した特図1あるいは特図2の情報を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、15Rや7Rの大当り遊技では、可変入賞口234が長めに開放し(図9参照)、大当り遊技期間が長くなる。一方、2Rの大当りや小当りでは、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放せず(図9参照)、大当り遊技期間や小当り遊技期間はあっという間に終了する。以下、可変入賞口234が長めに開放する大当り遊技をパッカー遊技と称し、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない大当り遊技や小当り遊技をパカパカ遊技と称することがある。
電サポ状態中の電チュー作動時間は6.4秒になる(図8(c)参照)。一方、電サポ状態かつ確変状態であって特図2の保留が残っている場合に、特図E,G,Hが停止表示される特図2の図柄変動表示開始からパカパカ遊技終了までの時間は、1000ms(特図2変動時間)+300ms(アタッカ1回目開放時間:図9参照)+500ms(アタッカ閉鎖時間)+300ms(アタッカ2回目開放時間)=2.1秒になる。この結果、本実施形態のパチンコ機100では、パカパカ遊技中(非電サポ状態)に電チューが作動を終えにくくしている。すなわち、パカパカ遊技中(非電サポ状態)に普図の当否判定が行われにくく設計されている。
また、仮に、電サポ状態からパカパカ遊技に移行したことにより非電サポ状態になってしまった僅かな間に、タイミングが悪く普図変動表示が開始してしまったり、あるいは、電サポ付きのパッカー遊技の終了間近に普図変動表示が開始してしまった場合は、大当り遊技や小当り遊技が終了して電サポ状態に移行した直後に、非電サポ状態における普図変動遊技が行われていることがある。しかしながら、本実施形態では、非電サポ状態では、普図変動時間は5秒である(図8(c)参照)。また、特図2の変動表示時間は、保留がなければ7秒の短縮変動であることが多い(図11に示すテーブル11参照)。すなわち、特図2の保留が一つ残っていて、大当り遊技が終了しその保留を消化した場合に、7秒の特図短縮変動が行われる。この7秒の間に、5秒間の普図変動は終了し、大当り遊技が終了して電サポ状態に移行した状態では、普図当否判定ではほとんど当りとなって電チューが開放し、特図2の変動遊技が開始され、特図1の変動遊技は開始されにくい。
なお、1秒の高速変動となる、突発当り(図11に示すテーブル6参照)や超短縮変動(図11に示すテーブル6参照)は、特図2の保留が0の場合には選択されず、電サポ状態であれば、大当り遊技開始前に特図2の保留がほぼ貯まっているため、大当り遊技が終了して電サポ状態に移行した状態では、特図1の変動遊技は開始されにくい。
<第1副制御部400の処理>
図15を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。この演出制御処理についてはさらに詳しく後述する。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に演出可動体224の駆動回路422への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS319では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図15(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図15(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図15(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図15(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図15(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS319で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
次に、ステップS309の演出制御処理において実行される、装飾図柄決定処理について説明する。
図16は、装飾図柄決定テーブルを示す図である。このテーブルは、第1副制御部400のROM406に記憶されている。図16(a)は、特図決定結果が特図A〜特図D(図5参照)であった場合に使用されるテーブルであり、同図(b)は、電サポ状態かつ確変状態であり、特図2の保留が残っている(特図2の保留数が1〜3)の場合(図11に示すテーブル8を用いる場合)以外で特図決定結果が特図E〜特図H(図5参照)であった場合に使用されるテーブルである。すなわち、同図(a)は、パッカー遊技が行われることになる場合に使用されるテーブルであり、同図(b)は、パカパカ遊技が行われることになる場合に使用されるテーブルである。なお、特図2決定結果が特図E〜Hであって、電サポ状態かつ確変状態であり、特図2の保留が残っている(特図2の保留数が1〜3)の場合は、制御状態が遊技者にとって既に有利な状態であるため、チャンス目を表示させて煽る必要がないため、はずれ時の組合せに決定する。
装飾図柄決定処理では、第1副制御部400に送信されてきた図柄変動開始コマンドに含まれている特図決定結果に基づいて、装飾図柄の停止図柄態様を決定する。第1副制御部400のCPU404は、演出用乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)を取得し、図16に示すテーブルに基づいて装飾図柄の停止図柄態様の抽選を行う。特図決定結果が特図Aであれば、図16(a)に示すテーブルTAに基づいて抽選を行う。この図16(a)に示すように、パッカー遊技が行われることになる場合には、同じ数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せしか選択されない。なお、図5(c)を用いて説明したように、15R特別大当り(特図A)のときに限って、「装飾3−装飾3−装飾3」あるいは「装飾7−装飾7−装飾7」が選択される。
一方、電サポ状態かつ確変状態であり、特図2の保留が残っている(特図2の保留数が1〜3)の場合(図11に示すテーブル8を用いる場合)以外で特図決定結果が特図E〜特図H(図5参照)であった場合には、同図(b)に示すように、「装飾1−装飾2−装飾3」や「装飾1−装飾3−装飾5」といったチャンス目の他、「装飾3−装飾4−装飾5」といった、連続した数の装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(はずれの装飾図柄の組合せ)も選択されることがある。例えば、特図1決定結果が、突然確変の特図Eであれば、同図(b)に示すテーブルTEが用いられ、隠れ確変の特図Fであれば、同図(b)に示すテーブルTFが用いられ、いずれの場合も、「装飾1−装飾2−装飾3」が選択される確率は15%であり、「装飾1−装飾3−装飾5」が選択される確率は20%である。また、特図1決定結果が小当り図柄の特図G又はHであれば、同図(b)に示すテーブルTGが用いられ、このテーブルTGと上述の隠れ確変のテーブルTFでは、「装飾2−装飾3−装飾4」や「装飾4−装飾3−装飾5」等がいずれも選択され得る。なお、小当り図柄の特図G又はHでは、「装飾1−装飾2−装飾3」が選択されることはあっても、「装飾1−装飾3−装飾5」は選択されることはない。
また、特図決定結果がハズレの特図I又はJであれば、第1副制御部400に送信されてきた図柄変動開始コマンドに含まれている特図変動時間を表す情報に基づいて、装飾図柄の停止図柄態様を決定する。すなわち、特図変動時間が所定時間以上であれば、リーチ演出に発展させた後、左右同一の数で、中央が異なる数となる装飾図柄の組合せに決定し、特図変動時間が所定時間未満であれば、バラケ目の装飾図柄の組合せに決定する。
なお、特図決定結果が、特図A〜Fの大当り図柄である場合、あるいは特図A〜Dの15R又は7Rの大当り図柄である場合(パッカー遊技が行われることになる場合)には、特図変動時間に基づいて装飾図柄の組合せを決定してもよい。また、特図変動時間や制御状態や保留数には基づいて装飾図柄の組合せを決定してもよい。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
続いて、本実施形態におけるパチンコ機100による遊技の具体例について説明する。
図17は、電サポ状態かつ確変状態において普図当否判定が行われるとともに特図当否判定も行われ、その後、2Rの大当り遊技が行われた例のタイミングチャートであり、図18は、図17に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図18(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図17に示す1の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。
なお、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの左側には、特図1についての保留数を表す保留アイコン(保留表示)h1が表示され、右側には、特図2についての保留数を表す保留アイコン(保留表示)h2が表示されている。一の保留アイコンは、一の保留に対応するものである。一の保留とは、1回の図柄変動表示の開始、あるいは図柄変動表示手段(第1特図表示装置211,第2特図表示装置214)の作動が保留されている意味である。上述のごとく、主制御部300のRAM308には、始動情報が記憶されており、始動情報を保留として記憶していると見ることができる。そうすると、保留数が0である状態で始動口に入賞した場合であっても、RAM308に始動情報が一旦は記憶されるため、保留されたと見ることもできる。また、当否判定を行うことを保留するとも見ることができ、一の保留とは、1回の当否判定の実行が保留されている意味になる。また、1回の図柄変動表示の開始を図柄表示手段の作動とみることもでき、その場合には、1回の図柄表示手段の作動が保留されたとみることもできる。更に、図柄変動表示は、その終了時に抽選結果に基づく図柄、装飾図柄の変動表示の場合には抽選結果に基づく装飾図柄の組み合わせが表示されるため、該抽選結果に基づく図柄若しくは装飾図柄の組み合わせの表示が保留されているとみることもできる。
保留条件は、始動口に入賞があり、且つ、保留数が所定数未満である場合(いわゆる保留満タンではない場合)に成立する条件であり、保留条件が成立すると、保留数が1増加する。一方、保留消化条件は、特図の場合であれば、特図表示装置が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれの表示中でもない場合には、大当りフラグがオンにされることで設定される特図作動中(すなわち、大当り遊技中)であるか否かを判定し、特図非作動中に設定されていれば、保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が1以上であれば、保留消化条件が成立し、当否判定が行われ、特図の図柄変動表示が開始される。すなわち、保留消化条件は、保留がある場合(保留数が1以上である場合)には、図柄変動開始条件に一致する。
また、保留表示条件は、保留表示である保留アイコンを増加させる条件であるが、本実施形態においては、保留数が増加すると成立する条件である。すなわち、特図の場合であれば、特図始動口230,232に入球があったタイミングで上記保留条件が成立すると同時に成立する条件である。言い換えれば、特図の図柄変動表示の開始が保留されると成立する条件である。ただし、この保留表示条件は、例えば、特図変動表示中であれば、特図の図柄変動表示の開始が保留され、かつ次の特図変動表示が開始されることによって成立する条件であってもよい。
保留表示条件は、保留条件と同じものであっても良いし、保留表示条件の成立には、保留条件の成立に加え更に他の条件の成立が必要であっても良い。
各保留アイコンは、その表示態様によって当該保留の当否についての先読み予告が可能である。保留アイコンに関連するアニメーションとしては、例えば、保留が増加して新たな保留アイコンが表示される場合に実行されるアニメーション(以下、「保留アイコンの増加アニメーション」という場合がある)、先の保留が消化されたことによって当該保留の順位が変動し、保留アイコンが別の表示位置(例えば左隣の位置)に移動する場合に実行されるアニメーション(以下、「保留アイコンの移動アニメーション」という場合がある)、先読み結果等に基づいて保留アイコンの表示態様が変化する場合に実行されるアニメーション(以下、「保留アイコンの変化アニメーション」という場合がある)、変動が開始された場合に、該変動と対応する保留アイコンが消去される場合に実行されるアニメーション(以下、「保留アイコンの消去アニメーション」という場合がある)、優先変動機において優先側の特図の保留が増加したときに非優先側の特図の保留アイコンを退避させる場合に実行されるアニメーション(以下、「保留アイコンの退避アニメーション」という場合がある)等がある。保留アイコンの移動アニメーションには、例えば、第一の表示位置から第二の表示位置に表示位置が変化するアニメーションが一例として相当する。保留アイコンの変化アニメーションには、例えば、第一の表示態様から第二の表示態様に表示態様が変化するアニメーションが一例として相当する。第一の表示態様としてはデフォルトの表示態様があげられ、図18に示す例では、特図1の保留アイコンh1のデフォルトの表示態様は、無模様かつ一色の四角形であり、特図2の保留アイコンh2のデフォルトの表示態様は、無模様かつ一色の丸形である。第二の表示態様としては先読み予告の表示態様があげられ、具体的には、キャラクタの顔を表す表示態様があげられる。また、上記のアニメーション以外に、上記アニメーションの実行中以外の期間(例えば、保留の増減や保留アイコンの変化がない期間)に単独で実行されるとともに、上記アニメーションと重複して実行可能なアニメーション(以下、「保留アイコンの待機アニメーション」という場合がある)がある。保留アイコンの待機アニメーションには、例えば、第一の表示態様から第二の表示態様に表示態様が変化した後に第一の表示態様に再び戻り、これらを繰り返す、いわゆるループアニメーションが一例として相当する。保留アイコンの増加、移動、変化、消去、退避、待機の各アニメーションは、複数重複して実行される場合がある。
なお、本実施形態では、保留が消化されて特図変動遊技が開始された後に、当該特図変動遊技に対応する1つの変動アイコンが表示される場合がある。変動アイコンは、例えば保留アイコンの表示態様と関連した表示態様からなり、保留アイコンと同様にアニメーションとして表示される。変動アイコンは、その表示態様によって当該変動の当否についての予告(当該変動予告)が可能であり、基本的には当該変動の当否結果が報知されたタイミングで消去される。したがって、変動アイコンは、特図変動遊技の当否結果の報知を保留しているという意味では保留アイコンの一種と考えることもできる。変動アイコンと保留アイコンは同一の態様を有する場合がある。また、特図変動遊技が開始された場合に、該特図変動遊技に対応する保留に基づいて表示される保留アイコンの消去アニメーションが該特図変動遊技に対応する保留に基づいて表示される変動アイコンの表示を示す場合がある。つまり、保留アイコンから変動アイコンへと役割が切り替わることを示すアニメーションのことを保留アイコンの消去アニメーションとする場合がある。この場合、保留アイコンと変動アイコンの表示態様が同一の場合ある。つまり、該消去アニメーションは、保留アイコンとしての機能が失われたことを特に示すもので、且つ保留アイコンが変動アイコンへと切り替わったことを示すアニメーションである。
保留アイコンおよび変動アイコンの双方に関連する態様のアニメーションとしては、保留アイコンの表示領域に表示されている最先の保留アイコンを、当該保留が消化されたときに保留アイコンの表示領域とは別の領域に変動アイコンとして移動させるアニメーション(以下、「保留・変動アイコン間の移動アニメーション」という場合がある)と、保留アイコンの表示態様から変動アイコンの表示態様に変化させるアニメーション(以下、「保留・変動アイコン間の変化アニメーション」という場合がある)とがある。これらのアニメーションは、組み合わせて同時期に実行される場合がある。また、保留・変動アイコン間の移動アニメーションや変化アニメーションとは独立して行われる場合もある。保留アイコンの表示態様と変動アイコンの表示態様が同一である場合には、保留・変動アイコン間の変化アニメーションの実行を省略することもできる。
変動アイコンに関連するアニメーションとしては、当該特図変動遊技の実行中に実行されるアニメーション(以下、「変動アイコンの待機アニメーション」という場合がある)や、当該特図変動遊技が終了して変動アイコンが消去されるときに実行されるアニメーション(以下、「変動アイコンの消去アニメーション」という場合がある)、変動アイコンの表示態様を途中で変更する場合に実行されるアニメーション(以下、「変動アイコンの変化アニメーション」という場合がある)等がある。これらのアニメーションは、互いに組み合わせて同時期に実行される場合がある。また、変動アイコンの待機アニメーションは、保留・変動アイコン間の移動アニメーションや変化アニメーションと組み合わせて同時期に実行される場合がある。また、保留・変動アイコン間の移動アニメーションや変化アニメーションとは独立して行われる場合もある。
図17および図18に示す例に戻って説明を続ける。図18(a)に示す制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)である。図18(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄の変動表示が行われている最中に、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)が開放する。電サポ状態であるため、ここでの電チューの開放は、普図当否判定の1回の当選に対する3回開放(図8(c)参照)のうちの最後の開放に相当し、図17に示すAの開放に対応したものである。電サポ状態であれば電チューが3回開放する間、非電サポ状態であれば電チューが1回開放する間が、入賞容易状態に相当する。図18(a)に示す第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球しようとしている。
図17に示す1の特図2変動表示の変動時間は1秒と短く、図18(b)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。なお、図17に示すAの開放に対応した電チューの開放は継続している。
やがて、図18(c)に示す装飾図柄表示装置208では、図17に示す2の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始される。図18(c)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。また、図17に示すAの開放に対応した電チューの開放は終了し、電チューは、入賞困難状態に移行する。電チューの入賞困難状態への移行に伴い、普図の図柄変動表示が開始される(図17に示すアの普図変動表示)。ここでの普図の変動時間は、電サポ状態であることから1秒の変動であり(図14(c)参照)、普図当りに当選する。
図17に示す2の特図2変動表示の変動時間も1秒と短いが、ここでは突然確変(特図E)に当選しており、すぐに装飾図柄の組合せが停止表示される。ただし、特図2決定結果が特図Eあって、電サポ状態かつ確変状態であり、特図2の保留が3つ残っており、制御状態が遊技者にとって既に有利な状態であるため、チャンス目を表示させて煽る必要がなく、ここでの装飾図柄の組合せの停止表示では、特図Eに当選したことを報知する装飾図柄の組合せ(チャンス目)ではなく、はずれを報知する装飾図柄の組合せである「装飾3−装飾4−装飾5」が停止表示される。その後、2ラウンドの大当り遊技が開始される。図18(d)では、装飾図柄表示装置208に、はずれを報知する装飾図柄の組合せである「装飾3−装飾4−装飾5」が表示されたまま、大当り遊技が開始されている。ここでの大当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図18(d)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、一回目となる、0.3秒間の開放動作を行っている。また、普図当りに当選したことにより、電チューは、入賞容易状態へ移行し、図18(d)では、3回開放のうちの最初の開放(図17に示すBの開放)を行っており、第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球し、同図(d)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が3つから4つに増加している。
図18(e)に示すアタッカは、二回目となる、0.3秒間の開放動作を行っている。また、電サポ状態における電チューの一回の開放時間は1.8秒であり、同図(e)では、電チューの最初の開放(図17に示すBの開放)が継続している。この大当り遊技におけるアタッカの開閉はあっという間に行われ、電チューが開放していることからなおのこと、遊技者の注意は電チューに引きつけられ、遊技者は、アタッカの開閉動作に気付きにくい。
こうして、アタッカが短時間(1.1秒)のうちに2回開閉する大当り遊技はさりげなく終了し、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図18(f)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字が再び表示されている。また、この装飾図柄表示装置208では、図17に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始され、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。また、同図(f)でも、電チューの最初の開放(図17に示すBの開放)が継続している。この同図(f)に示す第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球しようとしている。
図18(g)に示す装飾図柄表示装置208では、図17に示す4の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。また、電チューは3回開放を終え、入賞容易状態から入賞困難状態に移行し、普図の図柄変動表示が開始される(図17に示すイの普図変動表示)。ここでの普図の変動時間も、電サポ状態であることから1秒の変動であり、普図当りに当選する。すなわち、大当り遊技中に非電サポ状態(普図低確率状態)になるが、電チュー開放中にパカパカ遊技(大当り遊技)が終了し、電サポ状態(普図高確率状態)に戻るため1秒の変動時間になる。また、普図当否判定の当選確率は高確率状態なのでパカパカ遊技(大当り遊技)終了直後であっても、3回開放の開閉パターンを選択する。
図18(h)に示す装飾図柄表示装置208では、図17に示す5の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始される。この特図2変動表示の変動時間も1秒と短い。なお、図18(c)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。また、普図当りに当選したことにより、電チューは、入賞容易状態へ移行し、図18(h)では、3回開放のうちの最初の開放(図17に示すCの開放)を行っており、第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球しようとしている。パカパカ遊技(図18(d)〜(e))を挟んでも、特図2の保留を切らさずに、特図の高速消化が可能である。
図17に示す5の特図2変動表示の変動時間も1秒と短く、図18(i)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。なお、図17に示すCの開放に対応した電チューの開放は継続している。
図19は、電サポ状態かつ非確変状態において普図当否判定が行われるとともに特図当否判定も行われ、その後、2Rの大当り遊技が行われた例のタイミングチャートであり、図20は、図19に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図20(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図19に示す1の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。
図20(a)に示す制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)である。図20(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「時短モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄の変動表示が行われている最中に、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)が開放する(図19に示すAの開放)。図20(a)に示す第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球しようとしている。
図19に示す1の特図2変動表示の変動時間は1秒と短く、図20(b)に示す装飾図柄表示装置208では、装飾図柄の変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。なお、図19に示すAの開放に対応した電チューの開放は継続している。
図20(c)には、図19に示す2の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始された後の装飾図柄表示装置208が示されている。この装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。ここでは特図Eに当選しており、非確変状態であることから、この特図2変動表示の変動時間は12秒になる(図11に示すテーブル9参照)。また、図19に示すAの開放に対応した電チューの開放は終了し、図19に示すアの普図変動表示が開始される。この普図変動表示では、電サポ状態であることから、普図当りに当選しており、変動時間は1秒になる。この普図当りによって、電チューが入賞容易状態に移行し、図20(c)に示す電チューでは、3回開放のうちの最初の開放(図19に示すBの開放)が行われている。
図20(d)に示す装飾図柄表示装置208では、12秒の特図2変動表示が継続しており、女の子のキャラクタから「チャンス」の吹き出しが表示され、予告演出が行われている。また、この図20(d)に示す電チューでは、3回開放のうちの2回目の開放(図19に示すCの開放)が行われており、第2特図始動口232には、遊技球Bが1球入球し、同図(e)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が3つから4つに増加している。なお、電チューにおける、1回目の開放と2回目の開放のインターバル(閉鎖期間)は図示省略している(以降も、特に断りがなければ同様。)。
やがて、電チューは入賞容易状態か入賞困難状態に移行し、図19に示すイの普図変動表示が開始される。この普図変動表示でも、電サポ状態であることから、普図当りに当選しており、変動時間は1秒になる。
また、装飾図柄表示装置208には、特図Eに当選したことを報知する装飾図柄の組合せ(チャンス目)である「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示され、確変突入の期待を煽る。
その後、2ラウンドの大当り遊技が開始される。図20(e)では、装飾図柄表示装置208に、「装飾1−装飾2−装飾3」が表示されたまま、大当り遊技が開始されている。ここでの大当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図20(e)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、0.3秒間の開放動作を行っている。また、図19に示すイの普図変動表示で普図当りの図柄が停止表示されたことにより、電チューは、入賞容易状態へ移行し、図20(e)では、3回開放のうちの2回目の開放(図19に示すDの開放)を行っている。
図20(f)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出として、女の子のキャラクタから「確変昇格」の吹き出しが表示され、続いて、同図(g)に示すように、チャンス目である「装飾1−装飾2−装飾3」の装飾図柄の組合せを表示して大当り遊技が終了になる。図20(f)〜(g)の間、電チューは、2回目の開放(図19に示すDの開放)を継続している。
こうして、アタッカが短時間(1.1秒)のうちに2回開閉する大当り遊技はさりげなく終了し、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図20(f)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄表示装置208では、図19に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始され、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。また、同図(f)では、電チューは、3回目の開放(図19に示すEの開放)を行っており、大当り遊技終了後も、電チューがすぐに開放する。
なお、この3回目の電チューの開放(図19に示すEの開放)が終了すると、図19に示すウの普図変動表示が開始される。この普図変動表示でも、電サポ状態であることから、普図当りに当選しており、変動時間は1秒になる。すなわち、大当り遊技中に非電サポ状態(普図低確率状態)になるが、電チュー開放中にパカパカ遊技(大当り遊技)が終了し、電サポ状態(普図高確率状態)に戻るため1秒の変動時間になる。また、普図当否判定の当選確率は高確率状態なのでパカパカ遊技(大当り遊技)終了後も、3回開放の開閉パターンを選択する(図19に示すF〜Hの開放)。
図21は、2Rの大当り遊技の途中で普図当否判定が行われた例のタイミングチャートであり、図22は、図21に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図22(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図21に示す1の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。また、この装飾図柄表示装置208には、特図1の保留アイコンh1が4つ表示され、特図2の保留アイコンh2は1つしか表示されていない。すなわち、特図2の保留数は1である。
図22(a)に示す制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)である。図22(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄の変動表示が行われている最中に、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)が、3回開放のうちの最後の開放(図21に示すAの開放)を行う。図21に示す1の特図2変動表示の変動時間は1秒と短く、ここでは突然確変(特図E)に当選しており、すぐに装飾図柄の組合せが停止表示される。図18に示す例では、チャンス目を表示させて煽る必要がないことから、はずれの装飾図柄の組合せが停止表示されたが、ここでは変形例として、チャンス目である「装飾1−装飾2−装飾3」が停止表示される。
続いて、2ラウンドの大当り遊技が開始される。図22(b)では、装飾図柄表示装置208に、「装飾1−装飾2−装飾3」が表示されたまま、大当り遊技が開始されている。ここでの大当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図22(b)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、一回目の0.3秒間の開放動作を行っている。アタッカの一回目の開放が終了するタイミングで、ここではたまたま電チューの開放も終了する。すなわち、この短い大当り遊技中に、電チューの開放が終了し、図21に示すアの普図変動表示が開始される。この普図変動表示では、大当り遊技中ということで非電サポ状態であることから、変動時間は大当り遊技期間よりも長い時間(ここでは5秒)となる。また、普図当否判定の当選確率は低確率状態なので普図はずれとなる。
図22(c)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、二回目の0.3秒間の開放動作を行っている。
大当り遊技が終了すると、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図22(d)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字が再び表示されている。また、この装飾図柄表示装置208では、図21に示す2の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始され、特図2の保留アイコンh2の数が1つから0に減少している。すなわち、特図2の保留数は0になる。ここでは特図Eに当選しており、特図2の保留数が0であることから、この特図2変動表示の変動時間は12秒になり(図11に示すテーブル9参照)、この特図2変動表示は図22(g)まで継続する。12秒もの特図2変動表示が行われている間に、5秒の普図変動表示(図21に示すアの普図変動表示)は終了し、電サポ状態のもとで普図当否判定が行われ、普図当りに当選し、図21に示すイの普図変動表示が開始される。この普図変動表示の変動時間は、電サポ状態であることから1秒になる。
図22(e)では、電チューは閉鎖状態(入賞困難状態)のままであるが、図22(f)では、電チューが、3回開放のうちの最初の開放(図21に示すBの開放)を開始する。すなわち、普図低確率抽選に一回外れた後で普図高確率抽選に当選して電チューが開放し、この図22(f)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が3つに増加している。そして、図22(g)では、電チューが、3回開放のうちの2回目の開放(図21に示すCの開放)を開始し、特図2の保留アイコンh2の数が4つ(満タン)になっている。なお、この図22(g)に示す装飾図柄表示装置208では、12秒の特図2変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。
続いて、図22(h)では、図21に示す3の特図2変動表示が開始され、電チューは、3回開放のうちの最後の開放(図21に示すDの開放)を開始する。
以上説明したように、この例では、特図2の保留0の変動時間が長い(12秒)ため、この間に、普図の低確率抽選はずれから始まって、普図高確率抽選当りを経て、電チュー開放による遊技球の入賞までが行われ、特図2の保留が補充されるため、特図1の図柄変動表示は開始されない。
図23は、非電サポ状態かつ非確変状態において普図当否判定が行われるとともに特図当否判定も行われ、その後、2Rの大当り遊技が行われた例のタイミングチャートであり、図24は、図23に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図24(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図23に示す1の特図1変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。また、図23に示すアの普図変動表示も行われている。なお、図24(a)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の保留アイコンh1が2つ表示され、特図2の保留アイコンh2は表示されていない。すなわち、特図2の保留数は0である。
図24(a)に示す制御状態は、非確変状態(特図低確率状態=通常状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)である。図24(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「通常モード」という文字表示がなされている。また、図24に示す第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)は閉鎖しており、入球困難状態である。
図24(b)に示す装飾図柄表示装置208では、図23に示す1の特図1変動表示が継続しており、女の子のキャラクタから「チャンス」の吹き出しが表示され、予告演出が行われている。ここでは突然確変(特図E)に当選しており、装飾図柄表示装置208には、特図Eに当選したことを報知する装飾図柄の組合せ(チャンス目)である「装飾1−装飾3−装飾5」が停止表示され、確変突入の期待を煽る。
その後、2ラウンドの大当り遊技が開始される。図24(c)では、装飾図柄表示装置208に、「装飾1−装飾3−装飾5」が表示されたまま、大当り遊技が開始されている。ここでの大当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図24(c)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、一回目の0.3秒間の開放動作を行っている。アタッカの一回目の開放が終了するタイミングで、ここではたまたま図23に示すアの普図変動表示も終了し、図23に示すイの普図変動表示が開始される。この普図変動表示では、大当り遊技中ということで非電サポ状態であることから、変動時間は5秒となる。また、普図当否判定の当選確率は低確率状態なので普図はずれとなる。
図24(d)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、二回目の0.3秒間の開放動作を行っている。
図24(e)に示す装飾図柄表示装置208には、大当り遊技の終了演出として、女の子のキャラクタから「確変突入」の吹き出しが表示され、大当り遊技が終了になる。図20(f)〜(g)の間、電チューは、2回目の開放(図19に示すDの開放)を継続している。
こうして、アタッカが短時間(1.1秒)のうちに2回開閉する大当り遊技はさりげなく終了し、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図24(f)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄表示装置208では、図23に示す2の特図1変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始され、特図1の保留アイコンh1の数が2つから1つに減少している。ここでの特図1変動表示は、図24(i)の直前まで継続する。
図24(f)で開始された特図1変動表示中に、大当り遊技中に開始された、図23に示すイの普図変動表示が終了し、電サポ状態のもとで普図当否判定が行われ、普図当りに当選し、図23に示すウの普図変動表示が開始される。このウの普図変動表示の変動時間は、電サポ状態であることから1秒になる。
図24(h)の直前でウの普図変動表示が終了し、図24(h)では、電チューが、3回開放のうちの最初の開放(図23に示すAの開放)を開始する。すなわち、大当り遊技中に普図低確率抽選にはずれ、大当り遊技終了後の特図1の変動表示中に普図高確率抽選に普図当りに当選して電チューが開放し、この図24(h)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が0から3つに増加している。そして、図24(i)では、電チューが、3回開放のうちの2回目の開放(図23に示すBの開放)を開始し、特図2の保留アイコンh2の数が4つ(満タン)になっている。なお、この図24(i)に示す装飾図柄表示装置208では、特図1変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。
続いて、図24(j)では、図23に示す3の特図2変動表示が開始され、電チューは、3回開放のうちの最後の開放(図23に示すCの開放)を開始する。なお、この図24(j)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。
以上説明したように、この例では、大当り遊技終了後に、特図1の図柄変動表示は1回行われただけで、その1回の特図1の図柄変動表示の間に、特図2の保留が貯まり、以降は特図2の図柄変動表示が連続する。
図25は、15Rの大当り遊技の途中で普図当否判定が行われた例のタイミングチャートであり、図26は、図25に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図26(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図25に示す1の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。この特図2変動表示では、15秒の変動表示後に、15R特別大当りの特図Aが停止表示される。なお、図26(a)に示す装飾図柄表示装置208には、特図1の保留アイコンh1が4つ表示され、特図2の保留アイコンh2は1つ表示されている。すなわち、特図2の保留数は1である。
図26(a)に示す制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)である。図26(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、図26に示す第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)は、3回開放のうちの最初の開放(図25に示すAの開放)を開始し、遊技球Bが第2特図始動口232に入球しようとしている。
図26(b)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2が1つから3つに増加している。また、この装飾図柄表示装置208では、図25に示す1の特図2変動表示が継続しており、リーチ演出に発展している。さらに、図26(b)に示す電チューは、3回開放のうちの2回目の開放(図25に示すBの開放)を開始し、遊技球Bが第2特図始動口232に入球しようとしている。
図26(c)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2が4つになり満タン状態である。このように、電サポ状態における15Rの大当り図柄が停止表示される特図変動表示中には、特図2の保留が貯まりやすい。また、図25に示す1の特図2変動表示は、図26(c)の直前まで継続しており、図26(c)に示す装飾図柄表示装置208には、15R特別大当りの特図Aに対応した「装飾7−装飾7−装飾7」が停止表示している。さらに、図26(c)に示す電チューは、3回開放のうちの最後の開放(図25に示すCの開放)を開始している。
その後、15ラウンドの大当り遊技が開始されるが、図26では大当り遊技の様子を図示省略している。ここでの大当り遊技は、可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)が一回の開放で2.9秒開放するパッカー遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。この大当り遊技中にも、普図の当否判定が低確率のもと行われ、最終ラウンドである15ラウンド目のアタッカの開放中にも、普図の当否判定が低確率のもと行われ、図25に示すアの普図変動表示が開始されている。低確率における普図の当否判定では普図はずれになり、普図の変動時間は5秒になる。
やがて、装飾図柄表示装置208では、大当り遊技の終了演出が行われ、図26(d)に示す装飾図柄表示装置208には、先に停止表示した「装飾7−装飾7−装飾7」の装飾図柄の組合せが表示され、大当り遊技が終了になる。
大当り遊技が終了すると、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図26(e)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字表示がなされている。また、この装飾図柄表示装置208では、図25に示す2の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始され、特図2の保留アイコンh2の数が4つから3つに減少している。すなわち、特図2の保留数は3である。ここでの特図2変動表示は、変動時間が1秒の超短縮変動になる。
図26(f)に示す装飾図柄表示装置208では、図25に示す2の特図2変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。15ラウンド目のアタッカの開放中に開始された、図25に示すアの普図変動表示は継続している。以降、図26では図示省略するが、特図2の保留が連続して高速消化され、特図2の保留数は残り1になる。この間、図25に示すアの普図変動表示は依然として継続しており、電チューは入賞困難状態のままである。
図26(g)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の残り1つになった保留が消化され特図2の保留数は0になり、図25に示す3の特図2変動表示が開始されている。この特図2変動表示の開始とほぼ同時タイミングで、図25に示すアの普図変動表示は終了する。この特図2変動表示の変動時間は40秒と長く、この特図2変動表示中に、普図の当否判定が高確率のもと行われ、図25に示すイの普図変動表示が開始されている。高確率における普図の当否判定では普図当りになり、普図の変動時間は1秒になる。
図26(h)に示す装飾図柄表示装置208では、図25に示す3の特図2変動表示が継続しており、電チューでは、3回開放のうちの最初の開放(図25に示すDの開放)が開始され、特図2の保留アイコンh2の数が2つに増加している。このように、電サポ状態における特図2の保留数が0になった特図変動表示中には、電チューが開放可能である。
続いて、本発明の遊技台の第2実施形態について説明する。以下の説明では、これまで説明したきた第1実施形態のパチンコ機100との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
第2実施形態のパチンコ機では、電サポ状態であっても非電サポ状態であっても、普図の当否判定ではほとんどが当りに当選する。この第2実施形態のパチンコ機における特図の停止図柄態様は、図5(a)および(b)に示す停止図柄態様と同じであるが、普図の停止図柄態様は、図5(d)に示す停止図柄態様とは異なる。
<普図の種類>
図27(a)は第2実施形態におけるパチンコ機の普図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第2実施形態におけるパチンコ機の普図の当り停止図柄態様は、普図C〜Eの3種類が用意されている。また、普図のはずれ停止図柄態様は、普図Fの1種類になる。
図27(b)は、第2実施形態におけるパチンコ機の普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(c)は第2実施形態におけるパチンコ機の普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。これらの普図当否判定用テーブルも主制御部300のROM306に記憶されている。
第2実施形態におけるパチンコ機でも、普図当り判定において、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。主制御部300のRAM308に用意された時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図27(b)に示す低確率テーブルを用いて普図の当否判定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図27(c)に示す高確率テーブルを用いて普図の当否判定を行う。普図当否判定は、RAM308における普図の保留記憶部から取り出した普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。普図のアタリ確率は、図27(b)に示す低確率テーブルよりも図27(b)に示す高確率テーブルの方が高いが、いずれのテーブルでも99%以上の当り確率である。なお、高確率テーブルでは100%の当り確率にしてもよいし、高確率テーブル、低確率テーブルともに100%の当り確率にしてもよい。
ただし、非電サポ状態では、普図当りに当選しても実質的には出球を獲得することはほとんど不可能である。図27(d)は、第2実施形態におけるパチンコ機における第2特図始動口232の羽根部材2321(電チュー)の開閉パターンを示す図である。
まず、第2実施形態におけるパチンコ機では、第1実施形態のパチンコ機と同様に、普図当否判定の結果に関わらず、普図の変動時間は、非電サポ状態であれば5秒になり、電サポ状態であれば1秒になる。そして、普図の変動表示後に、電サポ状態であるか否かに関係なく、羽根部材2321は、普図当否判定の結果が普図Cの当り図柄であれば0.1秒間の開放を2回繰り返し、普図Dの当り図柄であれば0.5秒間の開放を2回繰り返す。第2実施形態におけるパチンコ機でも発射装置110による遊技球の発射間隔は0.6秒であり、普図Cの当り図柄の場合であっても、普図Dの当り図柄の場合であっても、羽根部材2321の一回の開放時間は、遊技球の発射間隔よりも短く、これらの普図当りに当選しても実質的には出球を獲得することはほとんど不可能である。なお、開放と開放の時間間隔(閉鎖時間)は、普図Cの当り図柄であれば1.5秒であり、普図Dの当り図柄であれば0.7秒であり、開放時間よりも長い。以下、普図C又はDに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューショート開放と称することがある。
一方、普図当否判定の結果が普図Eの当り図柄であれば、電サポ状態であるか否かに関係なく、羽根部材2321は、最初、0.3秒間の開放を行った後に、1秒の閉鎖時間を経て、5.5秒の開放を行う。以下、普図Eに当選して一対の羽根部材232aが開放することを電チューロング開放と称することがある。この電チューロング開放では、出球を獲得することが大いに期待できる。なお、電チューロング開放では、羽根部材2321が、少なくとも発射間隔よりも長く開放する、あるいは電サポ状態または非電サポ状態状態における普図変動時間よりも長く開放すればよく、1回目の0.3秒間の開放を省略して2回目の長い開放のみを行うようにしてもよい。この電チューロング開放が行われることになる普図Eには、電サポ状態では、99%以上の確率で当選するが、非電サポ状態では2.3%の確率でしか当選しない。
図28は、非電サポ状態で電チューロング開放が行われ、その電チューロング開放中に小当り遊技が行われた例のタイミングチャートであり、図29は、図28に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。
図29(a)に示す制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)である。図29(a)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「通常モード」という文字表示がなされている。また、図29(a)に示す装飾図柄表示装置208では、図28に示す1の特図1変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われている。この装飾図柄表示装置208には、特図1の保留アイコンh1が2つ表示され、特図2の保留アイコンh2は1つも表示されていない。図28に示すように、ここでの特図1変動表示の開始前後で、電チューショート開放が行われているが、第2特図始動口232への入球はなく、図29(a)のタイミングでは特図2の保留数は0である。
また、図28に示すアの普図変動表示も行われている。ここでは、非電サポ状態でありながら普図Eに当選しており、普図変動表示が終了すると、電チューロング開放が行われる。図29(b)に示す装飾図柄表示装置208では、図28に示す1の特図1変動表示が継続しており、その装飾図柄表示装置208には、電チューロング開放を予告する、キャラクタと「電チュー開放」という吹き出しとが表示されている。この特図1変動表示中に、電チューロング開放は開始され、0.3秒間の電チュー開放(図28に示すAの開放)の後、5.5秒間の電チュー開放(図28に示すBの開放)が行われる。
やがて、図28に示す1の特図1変動表示が終了し、図29(c)に示す装飾図柄表示装置208では、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。また、図29(c)に示す第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)は、5.5秒間の開放(図28に示すBの開放)を開始しており、第2特図始動口232に3球の入球があり、装飾図柄表示装置208には、特図2の保留アイコンh2が3つ表示されている。
続いて、第2実施形態におけるパチンコ機も特図2優先変動機であることから、特図2変動表示(図28に示す2の特図2変動表示)が開始される。ここでは、小当りに当選し、特図2の変動時間は1秒である。図29(d)に示す装飾図柄表示装置208では、その特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が行われており、電チューロング開放の5.5秒間の開放は継続している。図29(d)に示す第2特図始動口232には、遊技球Bが入球しようとしている。
図29(d)に示す装飾図柄表示装置208では、図28に示す2の特図2変動表示が開始し、ここでの装飾図柄の組合せの停止表示では、はずれを報知する装飾図柄の組合せである「装飾3−装飾4−装飾5」が停止表示される。すなわち、本来、小当りであるが、このときだけ目立たないように、はずれ図柄の組み合わせを停止表示し、超短縮変動で小当り遊技を高速消化する。図29(e)では、装飾図柄表示装置208に、「装飾3−装飾4−装飾5」が表示されたまま、小当り遊技が開始されている。ここでの小当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。小当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図29(e)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、0.3秒間の開放動作を行っている。また、アタッカが開放している最中も、電チューロング開放の5.5秒間の開放は継続している。
小当り遊技が終了すると、制御状態は、小当り遊技前の制御状態に戻るが、この例では、小当り遊技開始前から、小当り遊技中を経て小当り遊技終了後まで、一貫して、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)である。図29(f)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「通常モード」という文字が再び表示されている。また、図29(f)に示す装飾図柄表示装置208では、図28に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始されている。この装飾図柄表示装置208には、特図2の保留アイコンh2が2つ表示されている。また、小当り遊技が終了しても、電チューロング開放の5.5秒間の開放は継続している。すなわち、電チューロング開放による5.5秒間の開放は、小当り遊技を跨いで行われており、電チュー開放に目を向けている遊技者は、小当り遊技が行われたことに気付かない。図29(f)に示す第2特図始動口232には、遊技球Bが入球しようとしており、同図(g)に示す装飾図柄表示装置208では、特図2の保留アイコンh2が1つ増えて3つ表示されている。また、この装飾図柄表示装置208では、図28に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が継続している。なお、これまで行われていた電チューロング開放は終了し、電チューは閉じた状態に戻っている。
図30は、非電サポ状態で電チューロング開放が行われ、その電チューロング開放中に2R大当り遊技が行われた例のタイミングチャートであり、図31は、図30に示す例における、装飾図柄表示装置、電チュー、およびアタッカの各様子を段階的に示した図である。以下、図29に示す例との相違点を中心に説明する。
図31(d)に示す装飾図柄表示装置208では、図30に示す2の特図2変動表示が開始し、ここでの装飾図柄の組合せの停止表示では、2Rの大当り(図5(b)に示す特図E)を報知する装飾図柄の組合せである「装飾1−装飾3−装飾5」が停止表示され、大当り遊技終了後に確変状態に移行することを煽っている。図31(e)では、装飾図柄表示装置208に、「装飾1−装飾3−装飾5」が表示されたまま、2Rの大当り遊技が開始されている。また、その装飾図柄表示装置208では、キャラクタと「確変突入」という吹き出しとが表示されている。ここでの大当り遊技は1.1秒で終了するパカパカ遊技である。大当り遊技中には、制御状態は、非確変状態(特図低確率状態)かつ非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。図31(e)に示す可変入賞口234の扉部材2341(アタッカ)は、0.3秒間の開放動作を2回行う。また、アタッカが開放している最中も、電チューロング開放の5.5秒間の開放は継続している。
2Rの大当り遊技が終了すると、制御状態は、確変状態(特図高確率状態)かつ電サポ状態(普図高確率状態)に移行する。図31(f)に示す装飾図柄表示装置208の表示画面の上方には「確変モード」という文字が表示されている。また、図31(f)に示す装飾図柄表示装置208では、図30に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始されている。第2実施形態のパチンコ機でも特図1よりも特図2の方が有利な大当りであり、この例のように、特図1の図柄変動を行わずに、確変状態に移行できる場合がある。また、大当り遊技が終了しても、電チューロング開放の5.5秒間の開放は継続している。すなわち、電チューロング開放による5.5秒間の開放は、2Rの大当り遊技を跨いで行われている。
図31(g)では、図30に示す3の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が継続している。なお、これまで行われていた電チューロング開放は終了し、電チューは閉じた状態に戻っている。しかしながら、電サポ状態であるため、普図当否判定では普図Eの当りに当選し、図30に示すイの普図変動表示が行われた後、電チューロング開放が再び開始される。すなわち、図30に示す3の特図2変動表示中に、電チューロング開放が再び開始される。
図31(h)に示す装飾図柄表示装置208では、図30に示す3の特図2変動表示が終了し、はずれの装飾図柄の組合せの停止表示がなされている。また、図31(h)に示す第2特図始動口232の一対の羽根部材2321(電チュー)は、5.5秒間の開放(図30に示すCの開放)を開始しており、第2特図始動口232に2球の入球があり、装飾図柄表示装置208には、特図2の保留アイコンh2が4つ表示されている。
図31(i)に示す装飾図柄表示装置208では、図30に示す4の特図2変動表示に対応した装飾図柄の変動表示が開始されている。また、電チューロング開放の5.5秒間の電チュー開放は継続している。
以上説明したように、この例では、大当り遊技後は電サポ状態に移行し、電チューロング開放が繰り返される確率が高く、特図2の図柄変動表示が途切れにくい。
第1実施形態のパチンコ機にしても第2実施形態のパチンコ機にしても、電チューが開放動作している期間中に、小当り遊技を含むパカパカ遊技(第一の特別遊技)を実行可能とすることで、パカパカ遊技の前後における制御状態(電サポ状態)を変化しにくくすることができる。また、パカパカ遊技の発生を目立たせなくすることができる場合があり、遊技の興趣が向上する。すなわち、電サポ状態中は、遊技者は出球を獲得することができる特別遊技状態(第二の特別遊技)、ここではパッカー遊技の発生を期待しており、出球をほとんど獲得することができないパカパカ遊技(第一の特別遊技)の発生を目立たせなくすることで、遊技を落胆させずにすむ場合がある。また、電サポ状態中に、パカパカ遊技(第一の特別遊技)を実行して終了することで、次の普図抽選を高確率(電サポ状態)として行うことができる場合がある。加えて、第1実施形態のパチンコ機にしても第2実施形態のパチンコ機にしても、可変入賞口234(アタッカ)が唯一開く特別遊技状態(大当り遊技状態や小当り遊技状態)では、賞球数の少ない電チューに遊技球が拾われてしまい、アタッカへの遊技球の入賞が減ってしまうと遊技者に不利益が生じる場合があることから、大当り遊技中や小当り遊技中は電サポが付かない普図低確率状態とするように構成している。そして、さらに遊技の興趣を高めるために、特別遊技状態には、パッカー遊技が行われる状態と、パカパカ遊技が行われる状態とを用意している。ここで、遊技初心者は、パカパカ遊技であってもアタッカが開くことで興趣が向上するが、遊技上級者になればなるほど、パカパカ遊技ではアタッカへの入賞が困難であることからパカパカ遊技が開始されると落胆するようになってくる傾向にある。そこで、パカパカ遊技については、電チューに遊技球を拾わせることでアタッカの開放を目立たせなくしている。また、パカパカ遊技(非電サポ状態中)を、出球が獲得可能な電チュー開放中に終了させることで、次の普図変動を電サポ状態で抽選することができる場合があり、遊技意欲を持続させることができる場合がある。
さらに、特図2優先変動機の場合には、特図2は特図1に比べて有利な大当りとなるゲーム性を有していることがあり、特図2で有利ではない当りを目立たせなくすることができる場合がある。また、パカパカ遊技のタイミングによっては、パカパカ遊技前は電サポ状態にあったのに、パカパカ遊技中に普通図柄の低確抽選が行われてしまう可能性がある。特図2優先変動機において電サポ状態中は特図2の変動を維持することが好ましい。第1実施形態のパチンコ機にしても第2実施形態のパチンコ機にしても、普通図柄の変動時間が早いため、特図2の保留0における特図2変動表示終了前に普図高確率の抽選により電チューが開放する可能性が高く、特図2の図柄変動表示を途切れなくすることができる場合がある。
また、本発明は、封入式のパチンコ機にも適用することができる。
図32は、本発明を適用可能な封入式のパチンコ機の正面図である。
図32に示す封入式のパチンコ機900では、所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を遊技台内部で循環させる。すなわち、発射手段901から遊技領域902に発射された遊技媒体が、遊技領域902から排出されて再び発射手段901へ供給可能としている。また、遊技媒体の数(賞球、貸球、総持玉数等)の情報や、その他の情報を表示する表示手段903が遊技台前面の遊技領域902の下方に配設されており、図1に示す上皿126や下皿128は設けられていない。
以上の記載では、『遊技球が少なくとも進入可能な始動領域(例えば、第2特図始動口232(電チュー))と、
当否判定(例えば、普図の当否判定)を少なくとも実行可能な当否判定手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
図柄の変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、
前記図柄表示手段に第一の図柄態様(例えば、特図E〜H)が停止表示された後で、第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を少なくとも開始可能な制御手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
を備えた遊技台であって、
前記始動領域は、前記当否判定(例えば、普図の当否判定)の結果に応じて、第一の状態(例えば、非作動状態あるいは閉鎖状態)から第二の状態(例えば、作動状態あるいは開放状態)に少なくとも状態変更可能なものであり、
前記始動領域は、前記第一の状態中よりも前記第二の状態中の方が、遊技球が少なくとも進入しやすいものであり、
前記制御手段は、前記図柄表示手段に第二の図柄態様(例えば、特図A又はB)が停止表示された後で、第二の大当り遊技(例えば、パッカー遊技)を少なくとも開始可能なものであり、
前記第一の大当り遊技は、前記第二の大当り遊技よりも、遊技者にとって少なくとも不利な大当り遊技であり、
前記制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態(例えば、作動状態あるいは開放状態)である期間中に、前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を少なくとも開始させることが可能なものであり、
前記制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態(例えば、作動状態あるいは開放状態)である期間中に、前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を少なくとも終了させることが可能なものである(例えば、図17や図19に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態である期間中に開始された前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を、該第二の状態から該第一の状態へ状態変更され、その後、第二の状態へ再び状態変更された後の第二の状態である期間中に少なくとも終了させることが可能なものであってもよい。
また、『前記制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態(例えば、作動状態あるいは開放状態)である期間中に開始された前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を、該第二の状態である期間中に少なくとも終了させることが可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記第二の状態を複数種類備え、
前記複数種類の第二の状態のうちの少なくとも一つは、第三の状態(例えば、電チューショート開放)であり、
前記複数種類の第二の状態のうちの少なくとも一つは、第四の状態(例えば、電チューロング開放)であり、
前記第三の状態よりも前記第四の状態の方が、遊技者にとって少なくとも有利な状態であり、
前記制御手段は、前記始動領域が前記第四の状態である期間中に、前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を少なくとも開始させることが可能なものであり、
前記制御手段は、前記始動領域が前記第四の状態である期間中に、前記第一の大当り遊技を少なくとも終了させることが可能なものである、
ことを特徴とする遊技台(例えば、第2実施形態の遊技台)。』についても説明した。
また、『前記制御手段は、前記始動領域が前記第四の状態(例えば、電チューロング開放)である期間中に開始された前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)を、該第四の状態である期間中に少なくとも終了させることが可能なものである(例えば、図28や図30に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『前記当否判定手段は、非電サポ状態よりも電サポ状態の方が、特定の当否判定の結果(例えば、普図当り)を少なくとも導出しやすいものであり、
前記非電サポ状態で前記特定の図柄態様が停止表示されて前記第一の大当り遊技(例えば、パカパカ遊技)が行われた場合に、該第一の大当り遊技終了後に少なくとも前記非電サポ状態で遊技を実行可能であり(例えば、図28に示す例)、
前記電サポ状態で前記特定の図柄態様が停止表示されて前記第一の大当り遊技が行われた場合に、該第一の大当り遊技終了後に少なくとも前記電サポ状態で遊技を実行可能である(例えば、図19に示す例)、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記第一の大当り遊技中は、前記非電サポ状態であり、前記第二の大当り遊技中は、前記非電サポ状態である、ことを特徴とする遊技台。についても説明した。
また、『前記始動領域とは別の別始動領域(例えば、第1特図始動口230)と、
前記図柄表示手段のうちの一つの図柄表示手段として、第一の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、
前記図柄表示手段のうちの一つの図柄表示手段として、第二の図柄表示手段(第1特図表示装置214)と、
前記第一の図柄表示手段を少なくとも制御可能な図柄表示制御手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、
を備え、
前記別始動領域は、遊技球の進入のしやすさが変化しないものであり、
前記図柄表示制御手段は、前記第二の図柄表示手段を少なくとも制御可能なものであり、
前記図柄表示制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段の作動を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記図柄表示制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段の作動を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第一の保留条件は、遊技球が前記別始動領域に進入した場合に少なくとも成立可能なものであり、
前記第二の保留条件は、遊技球が前記始動領域に進入した場合に少なくとも成立可能なものであり、
前記図柄表示制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段の作動を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記図柄表示制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段の作動を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の保留消化条件は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されている場合に少なくとも成立可能なものであり、
前記第一の保留消化条件は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されていない場合に少なくとも成立可能なものであり、
前記第一の保留消化条件は、前記第一の図柄表示手段の作動が保留されている場合に少なくとも成立可能なものである、
ことを特徴とする遊技台(例えば、特図2優先変動機)。』についても説明した。
また、『普図変動表示を少なくとも実行可能な普図表示手段(例えば、普図表示装置210)を備え、
前記普図表示手段は、前記当否判定(例えば、普図の当否判定)の結果に対応する図柄態様を普図の変動表示を行った後に少なくとも停止表示可能なものであり、
前記普図表示手段は、前記普図の変動表示を第一の時間に亘って実行することが少なくとも可能なものであり、
前記第二の図柄表示手段は、前記図柄の変動表示を第二の時間に亘って実行することが少なくとも可能なものであり、
前記第一の時間は、前記非電サポ状態において少なくとも実行可能な前記普図の変動表示の時間(例えば、5秒)であり、
前記第二の時間は、前記電サポ状態において少なくとも実行可能な前記図柄の変動表示の時間(例えば、図11に示すテーブル9による12秒)であり、
前記第二の時間は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されている数が残り一つの状態で少なくとも開始可能な前記図柄の変動表示の時間(いわゆる特図2の保留0の変動時間)であり、
前記第一の時間は、前記第二の時間よりも短い時間である、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
また、『装飾図柄の変動表示を少なくとも実行可能な装飾図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、
前記装飾図柄表示手段は、前記第一の図柄表示手段において停止表示する図柄態様に応じた装飾図柄態様を停止表示することを少なくとも実行可能なものであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄表示手段において停止表示する図柄態様に応じた装飾図柄態様を停止表示することも少なくとも実行可能なものであり、
前記遊技制御手段は、前記装飾図柄表示手段が第一の装飾図柄の組み合わせを停止表示した後で、前記第二の大当り遊技を少なくとも開始可能なものであり、
前記遊技制御手段は、前記装飾図柄表示手段が第二の装飾図柄の組み合わせを停止表示した後で、前記第一の大当り遊技を少なくとも開始可能なものであり、
前記第一の装飾図柄の組み合わせは、同一の装飾図柄の組み合わせ(例えば、「装飾7−装飾7−装飾7」)であり、
前記第二の装飾図柄の組み合わせは、前記第一の装飾図柄の組み合わせとは少なくとも異なる組み合わせ(例えば、チャンス目やバラケ目)であり、
前記第二の装飾図柄の組み合わせのうちの少なくとも一つの組み合わせは、第一の組み合わせであり、
前記第二の装飾図柄の組み合わせのうちの少なくとも一つの組み合わせは、第二の組み合わせであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記第一の図柄表示手段が図柄態様を停止表示するタイミングで前記第一の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄表示手段が図柄態様を停止表示するタイミングで前記第二の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、「遊技球が進入可能な始動領域(例えば、第2特図始動口232(電チュー))と、図柄の変動表示を少なくとも実行可能な図柄表示手段(例えば、第2特図表示装置214)と、前記図柄表示手段が、特定の図柄態様(例えば、特図A〜特図H)を停止表示した後で、特別遊技を開始可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300のCPU304)と、を備えた遊技台であって、前記特別遊技のうちの一つの特別遊技は、第一の特別遊技(例えば、パカパカ遊技)であり、前記特別遊技のうちの一つの特別遊技は、第二の特別遊技(例えば、パッカー遊技)であり、前記第一の特別遊技は、前記第二の特別遊技よりも遊技者とって不利な遊技であり、前記第一の特別遊技は、特定の進入容易条件成立状態(例えば、非電サポ状態)で行われる遊技であり、前記第二の特別遊技も、前記特定の進入容易条件成立状態で行われる遊技であり、前記特定の進入容易条件成立状態は、複数の進入容易条件成立状態のうちの一つの状態であり、前記複数の進入容易条件成立状態は、進入容易条件の成立のしやすさが異なる状態であり、前記始動領域は、前記進入容易条件の成立があった場合に、進入容易状態(例えば、作動状態あるいは開放状態)へ少なくとも移行可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記始動領域が前記進入容易状態にある期間中に、前記第一の特別遊技を開始させることが可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記始動領域が前記進入容易状態にある期間中に、前記第一の特別遊技を終了させることが可能なものである、ことを特徴とする遊技台。」についても説明した。
なお、上記特別遊技として、上記第一の特別遊技および上記第二の特別遊技とは異なる特別遊技が用意されていてもよい。
また、「前記第一の特別遊技が終了した後の進入容易条件成立状態が、第一の確率で、該第一の特別遊技開始前の進入容易条件成立状態と同じ進入容易条件成立状態になるように構成され、前記第一の特別遊技が終了した後の進入容易条件成立状態が、第二の確率で、該第一の特別遊技開始前の進入容易条件成立状態とは異なる進入容易条件成立状態になるように構成され、前記第一の確率は、第二の確率よりも高い確率である、ことを特徴とする遊技台。」についても説明した。
すなわち、前記第一の特別遊技が終了した後の進入容易条件成立状態が、該第一の特別遊技開始前の進入容易条件成立状態と同じ進入容易条件成立状態になる場合がある、いいかえれば、なりやすい構成であることを特徴とする遊技台。について説明した。
具体的には、パカパカ遊技開始前の制御状態が電サポ状態であった場合には、図10(c)に示すように、特図2においいては、パカパカ遊技終了後の制御状態は、100%の確率で電サポ状態になる。なお、特図2の停止図柄態様として、特図Eに代えて特図Fを用意してもよい。
また、「前記複数の進入容易条件成立状態の中からいずれか一つの進入容易条件成立状態を少なくとも設定可能な状態設定手段(例えば、主制御部300のCPU304)を備え、前記状態設定手段は、前記第一の特別遊技が終了した後の進入容易条件成立状態を、該該第一の特別遊技開始前の進入容易条件成立状態と同じ進入容易条件成立状態に設定することが少なくとも可能なものである、ことを特徴とする遊技台。」についても説明した。
また、「前記進入容易状態のうちの一つの進入容易状態は、第一の状態(例えば、電チューショート開放)であり、前記進入容易状態のうちの一つの進入容易状態は、第二の状態(例えば、電チューロング開放)であり、前記第二の状態は、前記第一の状態よりも遊技者にとって有利な状態であり、前記遊技制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態にある期間中に、前記第一の特別遊技を開始させることが可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記始動領域が前記第二の状態にある期間中に、前記第一の特別遊技を終了させることが可能なものである、ことを特徴とする遊技台(例えば、第2実施形態の遊技台)。」についても説明した。
また、「前記複数の進入容易条件成立状態のうちの一つの進入容易条件成立状態は、前記特定の進入容易条件成立状態とは異なる電サポ状態であって、前記特定の進入容易条件成立状態は、非電サポ状態であって、前記始動領域は、前記非電サポ状態よりも前記電サポ状態の方が、進入容易状態へ移行しやすいものである、ことを特徴とする遊技台。」についても説明した。
また、「前記始動領域とは別の別始動領域(例えば、第1特図始動口230)と、前記図柄表示手段のうちの一つの図柄表示手段として、第一の図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212)と、前記図柄表示手段のうちの一つの図柄表示手段として、第二の図柄表示手段(第1特図表示装置214)と、前記第一の図柄表示手段を少なくとも制御可能な図柄表示制御手段(例えば、主制御部300のCPU304)とを備え、前記別始動領域は、遊技球の進入のしやすさが変化しないものであり、前記図柄表示制御手段は、前記第二の図柄表示手段を少なくとも制御可能なものであり、前記図柄表示制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段の作動を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記図柄表示制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段の作動を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第一の保留条件の成立要件は、遊技球が前記別始動領域に進入したことを少なくとも含む要件であり、前記第二の保留条件の成立要件は、遊技球が前記始動領域に進入したことを少なくとも含む要件であり、前記図柄表示制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段の作動を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記図柄表示制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段の作動を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、前記第二の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されていることを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されていないことを少なくとも含む要件であり、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第一の図柄表示手段の作動が保留されていることを少なくとも含む要件である、ことを特徴とする遊技台(例えば、特図2優先変動機)。」についても説明した。
すなわち、前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されておらず、かつ前記第一の図柄表示手段の作動が保留されていることを少なくとも含む要件になる。
また、前記第一の図柄表示手段は、第一の図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、前記第二の図柄表示手段は、第二の図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであってもよい。
また、「普図の変動表示を少なくとも実行可能な普図表示手段(例えば、普図表示装置210)を備え、前記普図変動表示は、普図当否判定の結果に対応する図柄態様を普図の変動表示を行った後に停止表示するものであり、前記進入容易条件の成立要件は、前記普図変動表示で特定の図柄態様が停止表示されることを少なくとも含む要件であり、前記普図表示手段は、前記普図の変動表示を第一の時間にわたって実行することが少なくとも可能なものであり、前記第二の図柄表示手段は、図柄の変動表示を第二の時間にわたって実行することが少なくとも可能なものであり、前記第一の時間は、前記非電サポ状態における前記普図の変動表示の時間(例えば、5秒)であり、前記第二の時間は、前記電サポ状態における図柄の変動表示の時間(例えば、図11に示すテーブル9による12秒)であり、前記第二の時間は、前記第二の図柄表示手段の作動が保留されている数が残り一つの状態で開始された図柄の変動表示の時間(いわゆる特図2の保留0の変動時間)であり、前記第一の時間は、前記第二の時間よりも短い時間である、ことを特徴とする遊技台。』についても説明した。
なお、前記普図表示手段は、前記普図の変動表示を第三の時間にわたって実行することが少なくとも可能なものであり、前記第三の時間は、前記電サポ状態における前記普図の変動表示の時間(例えば、1秒)であり、前記第一の時間と前記第三の時間を合算した時間は、前記第二の時間よりも短い時間であってもよい。
あるいは、前記第一の図柄表示手段は、図柄の変動表示を第四の時間(例えば、図12に示すテーブル2による12秒)にわたって実行することが少なくとも可能なものであり、前記第一の時間と前記第三の時間を合算した時間は、前記第四の時間よりも短い時間であってもよい。
こうすることで、上記第四の時間(特図1の図柄変動表示時間)との比較では、初当り時で電サポ状態に移行する際に、特図1の図柄変動表示を最小限にすることができる。
また、「装飾図柄の変動表示を少なくとも実行可能な装飾図柄表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)を備え、前記装飾図柄表示手段は、前記第一の図柄表示手段において停止表示する図柄態様に対応した装飾図柄態様を停止表示することを少なくとも実行可能なものであり、前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄表示手段において停止表示する図柄態様に対応した装飾図柄態様を停止表示することも少なくとも実行可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記装飾図柄表示手段が第一の装飾図柄の組み合わせを停止表示した後で、前記第二の特別遊技を少なくとも開始可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記装飾図柄表示手段が第二の装飾図柄の組み合わせを停止表示した後で、前記第一の特別遊技を少なくとも開始可能なものであり、前記第一の装飾図柄の組み合わせは、同一の装飾図柄の組み合わせ(例えば、「装飾7−装飾7−装飾7」)であり、前記第二の装飾図柄の組み合わせは、前記第一の装飾図柄の組み合わせとは異なる組み合わせ(例えば、チャンス目やバラケ目)であり、前記第二の装飾図柄の組み合わせのうちの一つの組み合わせは、第一の組み合わせであり、前記第二の装飾図柄の組み合わせのうちの一つの組み合わせは、第二の組み合わせであり、前記装飾図柄表示手段は、前記第一の図柄表示手段が図柄態様を停止表示するタイミングで前記第一の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものであり、前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄表示手段が図柄態様を停止表示するタイミングで前記第二の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものである、ことを特徴とする遊技台。」についても説明した。
こうすることによって、例えば、装飾図柄の組み合わせもはずれを認識させることで、前記第一の特別遊技(パカパカ遊技)をさらに目立たせないようにすることが可能な場合がある。
なお、特図2優先変動機では非電サポ状態は前記第一の図柄表示手段(特図1)、電サポ状態は前記第二の図柄表示手段(特図2)が主に変動する構成である。パカパカ遊技は確変を期待させる当りを含んで構成されるものであり、電サポ中(特に電サポ確変中)にはそれほど遊技者にメリットがないため目立たせない装飾図柄を表示し、非電サポでは確変への期待を持たせる装飾図柄を表示して、興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記第一の組み合わせは、相対的に遊技者の期待を高める組み合わせであり、前記第二の組み合わせは、相対的に遊技者の期待を高めない組み合わせであり、前記装飾図柄表示手段は、前記非電サポ状態では、前記第一の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものであり、前記装飾図柄表示手段は、前記電サポ状態では、前記第二の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものであってもよい。
ここにいう第一の組み合わせは、例えば、チャンス目であってもよく、第二の組み合わせは、例えば、バラケ目(どはずれ)であってもよい。
また、前記装飾図柄表示手段は、前記電サポ状態であろうと前記非電サポ状態であろうと、非確変状態では、前記第一の組み合わせを少なくとも停止表示可能なものであり、前記非確変状態は、前記第二の特別遊技が確変状態よりも実行されやすい状態である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
また、遊技球が進入可能な始動領域と、図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段と、を備えた遊技台であって、前記始動領域は、第一の状態(例えば、閉状態)に少なくとも変化可能なものであり、前記始動領域は、第二の状態(例えば、開状態)に少なくとも変化可能なものであり、前記第二の状態は、前記第一の状態よりも前記始動領域に遊技球が進入し易い状態であり、前記始動領域は、第一の条件の成立があった場合に、前記第二の状態に変化可能なものであり、前記第一の条件の成立要件は、前記図柄表示手段が特定の図柄態様を停止表示したことを少なくとも含む要件である、ことを特徴とする遊技台であってもよい。
なお、前記始動領域は、第一の時間を限度として前記第二の状態を維持可能なものであり、前記電サポ状態は、前記非電サポ状態よりも前記第一の時間が長い状態であってもよい。
続いて、本発明に関することを補足する。
実施形態における説明では、電チュー開放中に大当り遊技が終了する当り遊技の高速消化であったが、パカパカ遊技の開始タイミング、あるいは、図柄変動表示の開始や停止のタイミングと、電チューの開放開始タイミングとの関係においては、パカパカ遊技が電チューの開放中に終了せずに普図の抽選が低確率になってしまう場合がある。これに対処するために、第1実施形態では、電サポ中は、普図高確状態となり、当りの当選確率をほぼ100%にし、普図低確率中の普図の変動表示時間(例えば、5秒)よりも、特図2の保留4つ分のハズレの図柄変動時間の合計(例えば、1秒+1秒+1秒+7秒=10秒)の方が長い時間になるようにしてもよい。特に、特図2優先変動機において、普図抽選が低確率になった場合であっても、特図1の図柄変動表示が行われることが防止可能になる。また、上記5秒と上記7秒との関係のように、低確率普図変動時間よりも特図2保留0のハズレ変動時間の方が長くなることが好ましい。さらに、5秒+1秒と、7秒との関係のように、普図低確率抽選はずれ後の普図高確率抽選の変動時間も加味しておけば、より好ましい。また、非電サポ中の普図当否判定の当り確率を1%程度とし、低確率時の電チュー開放時間は、0.3秒×1回としてもよい。こうすることで、非電サポ中に右打ちをしても特図2の始動領域への入球はほぼないので不正にも役立つ。
また、第2実施形態では、電チューの設定を変更し、非電サポ中であっても、普図当りの一部で電チューがロング開放して特図2の始動領域への入球の可能性が高くなるゲーム性としている。非電サポ中の普図当否判定の当り確率も、ほぼ100%にしているが、そのうちの98%はほとんど入球が見込めない電チューショート開放のパターンとしている。そして、残り2%程度が電チューロング開放のパターンとし、このパターン中に特図2の始動領域に入球し、その特図2の図柄変動後にアタッカ開放遊技が行われる場合には、高速消化するようにしている。
また、特図2の保留0の状態における特図2のはずれ変動時間は、特図低確率状態の最長の変動時間よりも長くてもよい。
また、電チュー作動中とは、1回の入球が容易な状態中のことをいう。ここで言う1回とは、一回のロング開放も含むし、3回開きの場合は開いている期間およびインターバル期間も含む。
また、特図2の方が特図1よりも有利な大当りになりやすい構成であってもよい。
また、遊技球の流下経路上で、アタッカよりも電チューが上に設けられており、電チュー開放中はアタッカへの入賞が困難である盤面構成であってもよい。
また、チャンス目の表示は、特図2の一部の場合にのみ行うようにしても良い。例えば電サポ状態中であれば、チャンス目表示が行われた場合にのみ確変昇格への期待を持たせることができる場合がある。チャンス目の表示は、確変や電サポの有無、演出の出現率等により適宜変更可能である。
また、普通図柄や特図はずれの変動時間を複数用意しておき、特図2の保留が途切れない時間設定とすればよい。例えば、非電サポの普通図柄の変動時間の最長時間よりも、特図2の保留0における図柄変動時間の最短はずれ変動時間の方を長くするようにしてもよい。
また、少なくとも小当り遊技の消化を、電サポ中に消化できればよい場合には、パカパカ遊技が行われることになる特図の図柄変動時間は、長くてもよい。例えば、はずれリーチの演出を行った後におまけ的な演出としてパカパカ当りである演出を行うようにしてもよい。
また、実施形態ではラウンドが異なるが、15R固定で実質出玉を変える構成であってもよい。例えば、15Rの総てのラウンドにわたってパッカー遊技を行うものと、15R中、7Rまでパカパカ遊技を行い、8R以降はパッカー遊技を行うものとを用意してもよい。すなわち、パカパカ遊技(第一の特別遊技)およびパッカー遊技(第二の特別遊技)とは異なる特別遊技が用意されていてもよい。
また、小当りの開放回数は1回や3回以上であっても良い。好ましくは、遊技者に確変の期待を持たせることが可能な回数、例えば8Rパカパカ確変があるなら同じような開放パターンの小当りを設けるなどしてもよい。あるいは、明らかに異なる開放パターンにしてアタッカの開放パターン自体で遊技者の期待感を煽るようにしてもよい。
さらに、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、特図2優先変動と電チューロング開放を組み合わせてもよい。
また、特図2優先変動に限らず、入賞順変動や、共通の特図始動領域に進入した球を振り分けることで特図1と特図2の図柄変動が交互に行われる構成のものや、非電サポ状態では特図1と特図2の図柄変動が交互に行われ、電サポ状態では特図2のみ入賞する電チューを採用したものにも適用可能である。
また、特図2の変動は1000msでかなり早いものであるため、装飾図柄表示手段208や保留表示手段、音声、ランプ等で実行可能な先読み予告は単純な構成であることが好ましい。例えば、背景変化、色変化、所定の音声、発光などやこれらの組み合わせ程度であることが好ましい。複雑な先読み予告を行うほどの時間の確保が難しいため、遊技者にわかりやすい先読み予告を行うことが可能となる場合がある。また、先読み予告は連続予告として同じ態様の予告を連続させるものであっても良い。
また、アタッカの数を複数設け、一又は複数のアタッカをパカパカ遊技用にし、残りのアタッカをパッカー遊技用にしてもよい。あるいは、一部のアタッカをパカパカ遊技とパッカー遊技で共通にしてもよい。さらには、特図停止図柄に対応してパカパカ遊技でも異なるアタッカが開放するようにしてもよい。こうすることでも、アタッカの開放を目立たせないようにすることができる場合がある。
反対に、パカパカ遊技が遊技者に目立つような構成であってもよい。演出上は、目立たないように、かつ高速消化を行いつつも、パカパカ遊技を目立たせて、演出では煽らずに、パカパカ遊技のみで遊技者に期待させるような構成であってもよい。
さらに、可変入賞口234に遊技球を進入させて出球を稼ぐのではなく、普図電動役物に遊技球を進入させて出球を稼ぐ遊技台にも適用可能である。以下、このような遊技台の一例を、これまで説明した構成要素と同じ名前の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明する。
例えば、通常状態(特図低確率普図低確率状態)では、まず、遊技盤の中央下部に設けられた普図始動入賞口を狙い、この普図始動入賞口に遊技球が進入すると、普図の当否判定(第一の当否判定)が行われ、普図表示装置210が変動表示を開始する。また、普図表示装置210の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の変動表示が行われる。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、普図表示装置210に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。普図の当否判定で当りに当選した場合には、普図表示装置210が、当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、当りに対応した装飾図柄の組み合わせを停止表示する。また、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され、遊技領域124の右側領域に配置された普図電動役物が所定時間(例えば5.8秒間)開放する。すなわち、この普図電動役物は、開閉自在な可動部材(例えば、扉部材)を備えており、いわゆる電チューに相当する。なお、ここでの普図電動役物は、一対の羽根部材ではなく、扉部材を備えた、いわゆるアタッカー形式の電チューであってもよい。以下、普図電動役物は、扉部材を備えたものとして説明を続ける。扉部材が開放した状態の普図電動役物に遊技球が進入すると、特図始動口へ必ず入球する。扉部材の一回の開放で遊技球が特図始動口へ複数入球していても、最初に入球した1球についてのみ特図の当否判定(抽選)が行われる。すなわち、この遊技台では、特図の保留記憶がない。
普図電動役物の扉部材は、所定時間(例えば、5.8秒間)開放するが、その所定時間の間に所定球数(例えば、10球)が普図電動役物に進入した場合には、所定球数目が進入した時点で所定時間の経過を待たずに扉部材は閉鎖する。普図電動役物に遊技球が進入すると、特図の当否判定(抽選)が行われ、特図表示装置が変動表示を開始する。また、特図表示装置の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では演出表示が行われる。このように普図電動役物の一回の開放は、一回の特図の当否判定の権利の獲得と、一又は複数球の入賞による賞球の増加を目的としたものである。
特図の当否判定の結果が大当りに当選した場合には、特図表示装置が、特図の図柄変動表示後に、大当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、大当りに対応した演出を表示し、可変始動口(アタッカ)234が極短時間(例えば0.1秒)、所定回数(例えば、15回や2回)開放する。この可変入賞口234は、遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設されている。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数の球を賞球として上皿126に排出する。しかしながら、上述のごとく、可変入賞口234における開状態は極短時間(例えば0.1秒)であるため、可変入賞口234への入球による払い出しはほとんど期待することができない。なお、特図の図柄変動時間は、扉部材の開放時間よりも短く、例えば1秒である。
また、通常状態(特図低確率普図低確率状態)において特図の当否判定で大当りに当選した場合には、電サポ状態(普図高確率状態)へ必ず移行する。電サポ状態では、まず、普図始動ゲートを狙う。この普図始動ゲートの真下に普図電動役物は設けられている。普図始動ゲートを通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出されることはない。球が普図始動ゲートを通過したことを所定の球検出センサが検出すると普図の当否判定が行われ、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
パチンコ機100が電サポ状態であれば、普図の当否判定で当りやすい。普図の当否判定で当たれば、再び、普図電動役物の扉部材が開放し、普図電動役物に遊技球が進入すると、特図の当否判定が行われる。この遊技台では、確変状態(特図高確率状態)と非確変状態(特図低確率状態)では、特図の当否判定で大当りに当選する確率は変わるものの、いずれの状態でもかなりの高確率で大当りに当選するように構成されている。特図の当否判定で大当りに当選しなければ(ハズレであれば)、可変入賞口234は開放しない。しかしながら、電サポ状態であるため、遊技球が普図始動ゲートを通過すれば、かなりの確率で普図電動役物の扉部材が開放する。こうして、電サポ状態の間に、特図の大当りに何回か当選しやすい。この遊技台では、この電サポ状態の間が、特別遊技状態に相当し、ボーナスゲームの演出が行われる。
一般的に、出球が減らない状態の間に、繰り返し特図の大当りに当選することを連荘と称する。したがって、非電サポ状態であっても確変状態である間に、特図の大当りに繰り返し当選することを連荘と称する場合もある。しかしながら、この遊技台には、特図始動口が1つしかなく、その1つの特図始動口には、普図電動役物の扉部材が開放しないと入賞しない。そこで、ここでは、電サポ状態の間に、電サポ付きの大当りに繰り返し当選して普図電動役物の扉部材が繰り返し開放することを連荘と称する。例えば、電サポ状態の間に、特図のハズレを一又は複数回はさんで特図の電サポ付きの大当りに当選した場合にも連荘が成立する。特図の大当りには、確変付き大当りと非確変大当りが用意されている。確変付き大当りと非確変大当りとでは、確変付き大当りに当選しやすいが、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数には制限が設けられている。以下、この確変がらみの制限をリミッタと称し、上記回数を規定回数と称する。ここでは、規定回数は11回である。規定回数に達すると、電サポ状態から非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態へ移行する。すなわち、通常状態である特図低確率普図低確率状態になる。
一方、規定回数に達する前に、特図が非確変大当りに当選すると、リミッタがリセットされ、確変付き大当りを獲得した回数は0になる。
以上説明した構成の遊技台では、普図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち普図表示装置210の変動時間として複数種類の時間が用意されており、特図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち特図表示装置の変動時間も、複数種類の時間が用意されている。電サポ状態では普図の変動時間は短く、遊技球が普図始動ゲートを通過すると、すぐに当否判定結果が報知される。特図の変動時間は、特図が大当りの場合には、普図電動役物における扉部材の一回の開放期間(例えば5.8秒)以下であるが、一回の開放期間よりも所定確率で長くなる場合がある。
また、以上の記載では、
『遊技球が進入可能な複数の始動領域[例えば、第1特図始動口230,第2特図始動口232]と、
第一の図柄変動表示を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、第1特図表示装置212]と、
第二の図柄変動表示を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、第2特図表示装置214]と、
複数種類の大当り遊技を実行可能な制御手段[例えば、主制御部300におけるCPU304]と、
装飾図柄の変動表示を実行可能な装飾図柄表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の始動領域のうちの一つは、第一の始動領域[例えば、第1特図始動口230]であり、
前記複数の始動領域のうちの一つは、第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232]であり、
前記第二の始動領域は、前記第一の始動領域とは別の始動領域であり、
前記第二の始動領域は、当否判定[例えば、普図の当否判定]の結果に応じて第一の状態[例えば、非作動状態あるいは閉鎖状態]から第二の状態[例えば、作動状態あるいは開放状態]に変更可能な始動領域であり、
前記第二の始動領域は、前記第一の状態よりも前記第二の状態の方が、遊技球が進入しやすい始動領域であり、
前記第一の図柄変動表示は、遊技球が前記第一の始動領域に進入した場合に実行される図柄変動表示であり、
前記第二の図柄変動表示は、遊技球が前記第二の始動領域に進入した場合に実行される図柄変動表示であり、
前記複数種類の大当り遊技のうちの一つは、第一の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない2Rの大当り遊技(パカパカ遊技)]であり、
前記複数種類の大当り遊技のうちの一つは、第二の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が長めに開放する15Rや7Rの大当り遊技(パッカー遊技)]であり、
前記第二の大当り遊技は、前記第一の大当り遊技よりも有利な大当り遊技であり、
前記制御手段は、非電サポ状態[例えば、普図低確率状態]と電サポ状態[例えば、普図高確率状態]のいずれか一方の状態に制御可能な手段であり、
前記非電サポ状態は、前記第二の図柄変動表示よりも前記第一の図柄変動表示の方が開始されやすい状態であり、
前記電サポ状態は、前記第一の図柄変動表示よりも前記第二の図柄変動表示の方が開始されやすい状態であり、
前記第二の図柄変動表示は、前記第一の図柄変動表示よりも優先して実行される図柄変動表示であり[例えば、特図2優先変動]、
前記装飾図柄表示手段は、前記非電サポ状態における前記第一の図柄変動表示の結果が前記第一の大当り遊技が開始される結果[例えば、第1特図表示装置212に特図Eや特図Fが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を第一の組み合わせ[例えば、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組み合わせや、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組み合わせ(チャンス目)]で表示する手段であり、
前記装飾図柄表示手段は、前記非電サポ状態における前記第一の図柄変動表示の結果がはずれの結果[例えば、第1特図表示装置212に特図Iや特図Jが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を第二の組み合わせ[例えば、ばらけ目]で表示する手段であり、
前記装飾図柄表示手段は、前記電サポ状態における前記第二の図柄変動表示の結果が前記第一の大当り遊技が開始される結果[例えば、第2特図表示装置214に特図Eが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を前記第二の組み合わせで表示する手段であり、
前記装飾図柄表示手段は、前記電サポ状態における前記第二の図柄変動表示の結果が前記はずれの結果[例えば、第2特図表示装置214に特図Iや特図Jが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を前記第二の組み合わせで表示する手段であり、
前記第二の組み合わせは、前記第一の組み合わせとは異なる組み合わせであり、
前記制御手段は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間に、前記第一の大当り遊技を開始させることが可能な手段であり、
前記制御手段は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間に、前記第一の大当り遊技を終了させることが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
昨今の遊技台では、さらなる興趣の向上が望まれているが、この遊技台によれば、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、『前記制御手段[例えば、主制御部300におけるCPU304]は、前記第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232]が前記第二の状態[例えば、作動状態あるいは開放状態]である期間に開始された前記第一の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない2Rの大当り遊技(パカパカ遊技)]を、該第二の状態である期間に終了させることが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記装飾図柄表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記第一の図柄変動表示の結果が前記第二の大当り遊技が開始される結果[例えば、第1特図表示装置212に特図Aや特図Bや特図Cや特図Dが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を第三の組み合わせ[例えば、「装飾7−装飾7−装飾7」といった装飾図柄の組み合わせ]で表示する手段であり、
前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄変動表示の結果が前記第二の大当り遊技が開始される結果[例えば、第2特図表示装置214に特図Aや特図Bが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を前記第三の組み合わせで表示する手段であり、
前記第三の組み合わせは、同一の前記装飾図柄の組み合わせであり、
前記第三の組み合わせは、前記第一の組み合わせ[例えば、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組み合わせや、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組み合わせ(チャンス目)]とは異なる組み合わせであり、
前記第三の組み合わせは、前記第二の組み合わせ[例えば、ばらけ目]とは異なる組み合わせである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記第二の組み合わせは、リーチを構成しない前記装飾図柄の組み合わせである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記制御手段は、小当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない小当り遊技(パカパカ遊技)]を実行可能な手段であり、
前記小当り遊技の開始から終了までの期間の長さは、前記第一の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない2Rの大当り遊技(パカパカ遊技)]の開始から終了までの期間の長さと同じである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記装飾図柄表示手段[例えば、装飾図柄表示装置208]は、前記非電サポ状態例えば、普図低確率状態]における前記第一の図柄変動表示の結果が前記小当り遊技が開始される結果[例えば、第1特図表示装置212に特図Gや特図Hが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を前記第一の組み合わせ[例えば、「装飾1−装飾2−装飾3」といった装飾図柄の組み合わせや、「装飾1−装飾3−装飾5」といった装飾図柄の組み合わせ(チャンス目)]で表示する手段であり、
前記装飾図柄表示手段は、前記電サポ状態[例えば、普図高確率状態]における前記第二の図柄変動表示の結果が前記小当り遊技が開始される結果[例えば、第2特図表示装置214に特図Gや特図Hが停止表示される態様]となる場合には、前記装飾図柄を前記第二の組み合わせ[例えば、ばらけ目]で表示する手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記制御手段[例えば、主制御部300におけるCPU304]は、前記第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232]が前記第二の状態[例えば、作動状態あるいは開放状態]である期間に、前記小当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない小当り遊技(パカパカ遊技)]を開始させることが可能な手段であり、
前記制御手段は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間に、前記小当り遊技を終了させることが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『第一の条件、第二の条件、第三の条件の全てを満たした場合に、前記第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232]が前記第二の状態[例えば、作動状態あるいは開放状態]である期間に、前記第一の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない2Rの大当り遊技(パカパカ遊技)]が開始し、該第二の始動領域が該第二の状態である期間に、該第一の大当り遊技が終了することがあるように構成されており、
前記第一の条件は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間の長さ[例えば、電サポ状態中の電チュー作動時間は6.4秒]が、前記第一の大当り遊技の開始から終了までの期間の長さ[例えば、2Rの大当り遊技の時間は1.1秒]よりも長い条件であり、
前記第二の条件は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間が開始された後で、前記第一の大当り遊技が開始される条件であり[例えば、図19に示すように、電チューの作動が開始された後で、2Rの大当り遊技が開始されている]、
前記第三の条件は、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間が終了する前に、前記第一の大当り遊技が終了する条件である[例えば、図19に示すように、電チューの作動が終了する前に、2Rの大当り遊技が終了している]、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、『前記制御手段[例えば、主制御部300におけるCPU304]は、前記電サポ状態[例えば、普図高確率状態]において、前記第二の始動領域[例えば、第2特図始動口232]が前記第二の状態[例えば、作動状態あるいは開放状態]である期間に、前記第一の大当り遊技[例えば、可変入賞口234が非常に短い時間しか開放しない2Rの大当り遊技(パカパカ遊技)]を開始させることが可能な手段であり、
前記制御手段は、前記電サポ状態において、前記第二の始動領域が前記第二の状態である期間に、前記第一の大当り遊技を終了させることが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
始動領域への入球を少なくとも一つの条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示する図柄変動表示が可能な図柄表示手段と、
前記図柄変動表示の制御を少なくとも実行可能な制御手段と、
前記当否判定の結果のうち、特定の当否判定結果に対応する図柄態様を停止表示した後で、特別遊技状態を開始可能な遊技制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記特別遊技状態は、第一の特別遊技状態と該第一の特別遊技状態よりも有利となる第二の特別遊技状態を少なくとも含むものであり、
前記始動領域のうちの所定の始動領域は、入球容易条件の成立があった場合に、該所定の始動領域への入球が容易な状態に制御可能とされるものであり、
前記入球容易条件の成立のしやすさが異なる複数の入球容易条件成立状態を備え、
前記所定の始動領域への入球が容易な状態に制御されている期間中に、前記第一の特別遊技状態を実行可能とすることで、該第一の特別遊技状態の前後における前記入球容易条件成立状態を変化しにくく構成した、
ことを特徴とする遊技台。
ここにいう入球容易条件の成立とは、例えば、普図の抽選に当選すること等があげられる。また、複数の入球容易条件成立状態とは、例えば、非電サポ状態や電サポ状態のことで入球容易条件の成立のしやすさが異なるというのは、普図確変、普図の変動時間短縮、電チューの開放時間および開放回数の差などが該当する。
ここにいう所定の始動領域への入球が容易な状態に制御されている期間中とは、電チューが開放して期間中あるいは電チューが作動している期間中のことであって、次の普通図柄抽選が行われる前になる。
また、第一の特別遊技状態は小当り遊技状態も含む。なお、小当り遊技状態の前後では、遊技状態(確変、電サポ)は変更されない。
また、入球が容易な状態には、3回開きの電チューの場合は開放インターバル期間を含んでもよい。
なお、前記遊技制御手段は、前記当否判定の結果が、前記特定の当否判定結果のうちの第一の特定の当否判定結果となる場合は、前記第一の特別遊技状態を開始可能なものであり、前記遊技制御手段は、前記当否判定の結果が、前記特定の当否判定結果のうちの第二の特定の当否判定結果となる場合は、前記第二の特別遊技状態を開始可能なものであってもよい。
ただし、第一の特定の当否判定結果の場合であっても、タイミングによっては、電チュー開放期間を超える場合があってもよい。
また、ここにいう第二の特定の当否判定結果(例えば15Rの大当り)の場合は、電チュー開放期間を超えて特別遊技状態を実行可能としてもよい。また、第二の特定の当否判定結果(例えば15Rの大当り)の場合で、第一の変動時間を選択した場合は、電チュー開放期間中に少なくとも図柄変動表示を終了可能としてもよい。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記所定の始動領域への入球が容易な状態は、第一の状態と第二の状態を少なくとも含むものであり、
前記第二の状態は、前記第一の状態よりも有利なものであり、
前記第二の状態中に前記第一の特別遊技状態を実行可能とすることで、該第一の特別遊技状態の前後における前記入球容易条件成立状態を変化しにくく構成した、
ことを特徴とする遊技台。
ここにう第一の状態は、例えば、普図低確率状態で当選した場合の電チューショート開放であり、第二の状態は、普図高確状態で当選した場合の電チューロング開放または普図低確率状態で当選した場合の一部で行われる電チューロング開放が該当する。
また、普図低確率状態で、第一の状態および第二の状態を実行可能であり、第二の状態中に第一の特別遊技状態を実行可能であってもよい。
(付記3)
付記2に記載の遊技台であって、
前記入球容易条件成立状態は、相対的に有利となる電サポ状態および相対的に不利となる非電サポ状態を少なくとも含むものであり、
前記電サポ状態では、前記所定の始動領域は前記第二の状態に制御可能とされるものである
ことを特徴とする遊技台。
なお、前記第一の状態は非電サポ状態の入球容易条件の成立で実行可能であり、前記第二の状態は電サポ状態の入球容易条件の成立で実行可能であってもよい。
(付記4)
付記1乃至3に記載の遊技台であって、
前記始動領域は、第一の始動領域及び第二の始動領域を少なくとも含み、
前記図柄表手段のうちの第一の図柄表示手段は、前記第一の始動領域への入球を少なくとも含む第一の図柄変動条件の成立があった場合に、前記図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記図柄表示手段のうちの第二の図柄表示手段は、前記第二の始動領域への入球少なくとも含む第二の図柄変動条件の成立があった場合に、前記図柄変動表示を少なくとも実行可能なものであり、
前記制御手段は、前記第一の図柄変動条件の成立があり、かつ第一の保留条件が満たされている場合に、該成立があったことによる前記図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記制御手段は、前記第二の図柄変動条件の成立があり、かつ第二の保留条件が満たされている場合に、該成立があったことによる前記図柄変動表示の開始を保留する制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段による図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示を開始させる制御を少なくとも実行可能なものであり、
前記第二の保留消化条件は、前記第二の図柄表示手段について前記図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含むものであり、
前記第一の保留消化条件は、前記第二の図柄表示手段について前記図柄変動表示の開始が保留されておらず、かつ前記第一の図柄表示手段について前記図柄変動表示の開始が保留されていることを少なくとも含むものであり、
前記所定の始動領域は、前記第二の始動領域である
ことを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記4に記載の遊技台であって、
普通図柄始動領域への入球を少なくとも1つの条件とする普通図柄当否判定の結果に対応する普通図柄態様を普通図柄の変動表示を行った後に停止表示する普通図柄変動表示が可能な普通図柄表示手段を備え、
前記入球容易条件は、前記普通図柄当否判定の結果のうち特定の普通図柄当否判定結果に対応する普通図柄態様が停止表示されることで少なくとも成立するものであり、
前記非電サポ状態における前記普通図柄変動表示の変動時間は、前記電サポ状態において保留されている前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示のうち、最後となる図柄変動表示の変動時間よりも短いものである
ことを特徴とする遊技台。
ここにいう前記電サポ状態において保留されている前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示のうち、最後となる図柄変動表示とは、例えば、電サポ状態中の特図2の保留0における特図2変動表示が該当する。
なお、前記図柄変動表示の変動時間を少なくとも決定可能な変動時間決定手段と、
前記普通図柄変動表示の変動時間を少なくとも決定可能な普通図柄変動時間決定手段と、
を備えた態様であってもよい。
(付記6)
付記1乃至5に記載の遊技台であって、
前記図柄態様に対応する装飾図柄態様を装飾図柄の変動表示を行った後に停止表示する装飾図柄変動表示が可能な装飾図柄表示手段を備え、
前記装飾図柄表示手段は、前記装飾図柄態様として前記第二の特別遊技状態が行われる場合に同一の装飾図柄の組み合わせを停止表示可能なものであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記装飾図柄態様として前記第一の特別遊技状態が行われる場合に前記同一の装飾図柄の組み合わせとは異なるはずれの装飾図柄組み合わせを停止表示可能なものであり、
前記はずれの装飾図柄組み合わせは、所定のはずれ組み合わせとなる第一のはずれ組み合わせと、該第一のはずれ組み合わせとは異なる第二のはずれ組み合わせとで構成されるものであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記第一の図柄表示手段で前記第一の特別遊技状態の実行に関わる図柄変動表示が実行される場合に、前記第一のはずれ組み合わせを停止表示可能なものであり、
前記前記装飾図柄表示手段は、前記第二の図柄表示手段で前記第一の特別遊技状態の実行に関わる図柄変動表示が実行される場合に、前記第二のはずれ組み合わせを停止表示可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
なお、装飾図柄表示手段は、状態に関係なく第一のはずれ組み合わせ(例えば、チャンス目)を停止表示可能なものであってもよい。
また、装飾図柄表示手段は、第二のはずれ組み合わせを当否判定がはずれの場合に表示可能なものであってもよい。
(付記7)
付記1乃至6に記載の遊技台であって、
前記特別遊技状態中は前記非電サポ状態である
ことを特徴とする遊技台。
なお、以上説明した実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や付記に適用してもよい。