JP2013048741A - 遊技台 - Google Patents

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健 斉藤
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Abstract

【課題】弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関し、遊技台の稼働状況を外部で正確に把握することができる遊技台を提供する。
【解決手段】図柄の変動表示を行い該図柄の変動表示を終えると前記抽選の結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段212,214と、この遊技台における遊技情報を表す複数種類の外部端子板信号1〜10を外部に出力する遊技情報出力手段190と、を備え、前記遊技情報出力手段190は、図柄表示手段212,214における図柄変動表示が開始されたことに基づいて、複数種類の外部端子板信号1〜10のうちの一種類の信号として図柄変動表示中であることを表す外部端子板信号10を外部690に出力する。
【選択図】図15

Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が進入可能な入賞領域、始動領域や、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が進入すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている。
また、こういった遊技台では、図柄を変動表示可能な図柄表示装置を備え、始動領域に遊技球が進入すると、図柄表示装置の図柄を所定時間変動して、変動後の図柄が予め定めた特定図柄の組み合わせである特定態様になった場合に、可変入賞口を所定時間開放させる等、遊技者に有利な遊技状態を発生させるようにしている(例えば、特許文献1、2等参照)。
遊技台では、この遊技者に有利な遊技状態の発生の有無を制御することにより、遊技者が上述の特典を得る機会を増減させることで遊技の興趣を向上させるようにしている。
ところで、複数台の遊技台が設置された遊技店舗等では、遊技台ごとに稼働状況を管理する必要が生じる。このため、遊技台における遊技情報を、遊技の進行に応じて外部に出力することが行われている。
特開2008−200302号公報 特許第4368929号公報
しかしながら、遊技台の稼働状況を正確に把握することができないといった問題が生じている。
本発明は上記事情に鑑み、遊技台の稼働状況を外部で正確に把握することができる遊技台を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の遊技台は、所定の始動条件の成立に基づいて遊技者に付与する利益量の抽選を行う遊技台において、
図柄の変動表示を行い該図柄の変動表示を終えると前記抽選の結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段と、
この遊技台における遊技情報を表す複数種類の所定の信号を外部に出力する遊技情報出力手段と、を備え、
前記遊技情報出力手段は、所定の条件が成立したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として前記図柄変動表示中であることを表す信号を外部に出力するものであることを特徴とする。
本発明によれば、遊技台の稼働状況を外部で正確に把握することができる遊技台を提供することができる。
パチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 パチンコ機100を裏側から見た外観斜視図である。 遊技盤200を正面側(遊技者側)から見た略示正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものであり、(b)は装飾図柄の一例を示したものであり、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図であり、(c)は、特図決定用テーブルを示す図である。 (a)は特図2変動時間決定用テーブルを示す図であり、(b)は特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。 (a)は第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 図2に示す外部出力端子板190を拡大した図である。 外部出力端子板190のチャンネル1〜5それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。 外部出力端子板190のチャンネル6〜8それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。 外部出力端子板190のチャンネル9から出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。 (a)は、外部出力端子板190のチャンネル10から出力される外部端子板信号10のタイムチャートを示した図であり、(b)は、外部出力端子板190のチャンネル6から出力される外部端子板信号6の変形例のタイムチャートを示した図である。 第2実施形態の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。 (a)は特図の停止図柄態様(第一の図柄態様)の一例を示したものであり、(b)は同図(a)に示す特図の特性をまとめた表である。 (a)は普図の停止図柄態様(第二の図柄態様)の一例を示したものであり、(b)は普図装飾図柄の一例を示したものである。 第2実施形態における主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 (a)は、普図電動役物252の動作態様をまとめた表を示す図であり、(b)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(c)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。 (a)は、普図変動期間決定用低確率当りテーブルを示す図であり、(b)は、普図変動期間決定用低確率ハズレテーブルを示す図であり、(c)は、普図変動期間決定用高確率当りテーブルを示す図であり、(d)は、普図変動期間決定用高確率ハズレテーブルを示す図である。 (a)は、特図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、(b)は、特図当否判定用高確率テーブルを示す図であり、(c)は、大当り用特図決定用テーブルを示す図である。 (a)は、普図高確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、(b)は、普図低確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、(c)は、普図高確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図であり、(d)は、普図低確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図である。 第2実施形態のパチンコ機100におけるゲームの流れの一部を示すフローチャートであり、 図24に示すゲームの流れにおける装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。 図24に示すゲームの流れの続きを示すフローチャートであり、 初当りが確変無しの大当りであった場合の装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。 図27(c)に示す上乗せチャンスの変形例を示す図である。 第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル3〜5それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。 第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル6およびチャンネル8それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。 第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル10から出力される外部端子板信号10のタイムチャートを示した図である。 デモ演出表示を説明するための図である。
以下、図面を用いて、本発明に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明を適用可能なパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面(遊技者側)に備える。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、外枠102の内部に備えられ、施錠機能付きで且つ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる扉部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。このパチンコ機100を設置した店舗(遊技店)の店員は、この本体104を開閉操作することが可能であり、本体104が開いたことを検出する本体開放センサ1041が設けられている。
前面枠扉106は、施錠機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。遊技店の店員は、この前面枠扉106も開閉操作することが可能であり、前面枠扉106が開いたことを検出する前面枠扉センサ1061も設けられている。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124が設けられる空間を区画形成する。なお、ここでの説明では、光源をLEDとするものもランプと称する。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、施錠機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。この球貯留皿付扉108は、前面枠扉106を開放した状態で操作可能となる開放レバー1081を押すことによって開く。また、球貯留皿付扉108が開いたことを検出する球貯留皿付扉センサ1082も設けられている。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206(図3参照)の演出態様に変化を与える演出ボタン136と、演出ボタン136に内蔵され、その演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、図1に示すパチンコ機100には、下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサ(不図示)が設けられている。さらに、十字キー141も備えている。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。この発射装置110は、遊技者に球発射ハンドル134が継続的に発射操作されている間は、所定の発射期間(例えば0.6秒)の経過ごとに遊技球を遊技盤の遊技領域124へ向けて発射する。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。なお、図1では遊技領域124の具体的構成は図示省略してあり、その具体的構成は図3に示す。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。この払出装置152は、着脱自在なものであり、所定位置に装着されると、タンクレール154の下流端に接続する。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。すなわち、払出装置152は、遊技球に駆動力を与えてその遊技球を搬送する球送り装置の一種である。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の前面側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、所定の付与条件が成立したことに基づいて遊技者にその付与条件に応じた量の遊技価値(遊技球)をこの構成により付与する(払い出す)。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300(図4参照)を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400(図4参照)を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500(図4参照)を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630(図4参照)を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源管理部660(図4参照)を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
また、払出装置152の図中上側、すなわちパチンコ機100の背面右上部には、このパチンコ機100が設置される遊技店舗のコンピュータに、このパチンコ機100における遊技情報を出力する外部出力端子板190が設けられている。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図3に示す遊技盤200はいわゆる右打ち機の遊技盤である。この遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。一般的に知られる右打ち機の遊技盤においては、遊技者の操作によって、遊技球を打ち出す強さを変化させることで、後述する普図始動口228および第2特図始動口232と、第1特図始動口230とに分けることができる。具体的には、遊技領域124に対し、遊技釘238等の配設により、第一特図始動口230が備えられた第1の領域(遊技領域における左側)を転動する遊技球は第2特図始動口232への入球が困難又は不可能に構成され、その逆に第2特図始動口232が備えられた第2の領域(遊技領域における右側)を転動する遊技球は第1特図始動口230への入球が困難又は不可能に構成されている。なお、本発明は、右打ち機の遊技盤を備えたパチンコ機100に限って適用されるものではなく、広く一般の遊技盤を備えたパチンコ機に適用することができる。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄、第1特別図柄、第2特別図柄のうちの一つまたは複数を「特図」と称する場合がある。
演出装置206の詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、図柄表示手段の一例に相当する。なお、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
なお、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214(図柄表示手段)の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(演出表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、この実施形態では、普図表示装置210、第1特図表示装置212、および第2特図表示装置214は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第1の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している所定の第2の変動遊技(詳細は後述する特図変動遊技)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ、第1特図用と第2特図用を合わせると8つ)まで保留することを可能としている。ここにいう保留とは、後述する始動情報に基づく各種判定処理(抽選処理等)の開始を保留することを意味する。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、中央可変入賞口234と、右側可変入賞口235を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として図1に示す上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。このため、普図始動口228は、右打ちすることによって遊技球の進入が期待される。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230は、遊技球が進入する入り口の大きさが変化しない第一の始動領域である。第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、図2に示す払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。この第1特図始動口230は、始動領域の一つであり、自身の大きさが変化しない固定始動領域の一例に相当する。
第2特図始動口232は、本実施形態では普図始動口228の下側に1つだけ配設している。すなわち、第2特図始動口232は、遊技盤200の右側に設けられており、右打ちすることによって入球が期待される。この第2特図始動口232の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材2321が設けられており、一対の羽根部材2321と第2特図始動口232を併せたものが、可変始動手段に相当し、一般には、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる。一対の羽根部材2321は、第2特図始動口232への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材2321が閉じたままでは第2特図始動口232への入球は不可能であり、一対の羽根部材2321が閉じた態様は入賞困難な開閉態様である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に一対の羽根部材2321が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、第2特図始動口232への球の入球が可能(入賞容易状態)になり、一対の羽根部材2321が開いた開状態は入賞容易な状態である。すなわち、第2特図始動口232は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域であって、第二の始動領域の一例に相当する。この大サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも大きい。一対の羽根部材2321が開いた状態では、遊技領域124に進入した遊技球のうち、固定始動領域である第1特図始動口230に進入する遊技球よりも、可変始動領域である第2特図始動口232に進入する遊技球の方が多い。一方、小サイズの大きさは、第1特図始動口230の入り口の大きさよりも小さいか、あるいは第1特図始動口230の入り口の大きさ以下である。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
本実施形態のパチンコ機100には、可変入賞口が2つ設けられている。遊技盤200の中央に設けられた中央可変入賞口234(第1の可変入賞口に相当)は、第1特図始動口230の下に配置されている。また、遊技盤200の右側に設けられた右側可変入賞口235(第2の可変入賞口に相当)は、第2特図始動口232の下に配置されており、右打ちすることによって入球が期待される。いずれの可変入賞口234,235も、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341,2351とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234,235はアタッカと呼ばれることがある。中央可変入賞口234は、非電サポ状態で大当りした場合の大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、その大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。右側可変入賞口235は、電サポ状態で大当りした場合の大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、その大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、いずれの可変入賞口234,235も、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段であり、非電サポ状態で特図変動遊技に当選して第1特図表示装置212が大当り図柄を停止表示した場合には、中央可変入賞口234の扉部材2341が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。一方、電サポ状態で特図変動遊技に当選して第2特図表示装置214が大当り図柄を停止表示した場合には、右側可変入賞口235の扉部材2351が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。なお、いずれの可変入賞口234,235においても、閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。中央可変入賞口234あるいは右側可変入賞口235への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、中央可変入賞口234に入球した球も、右側可変入賞口235に入球した球も、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明した、普図始動口228、第1特図始動口230、第2特図始動口232、中央可変入賞口234、および右側可変入賞口235の配置によれば、電サポ状態では、右打ちが遊技者にとって有利になる打ち方であり、非電サポ状態では、左打ちが遊技者にとって有利になる打ち方である。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
図1に示すスピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図3に示す装飾図柄表示装置208、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は演出表示手段の一例に相当する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部660と、によって構成している。本実施形態では、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500はそれぞれ別の回路基板からなるものであるが、これら3つの制御部(300,400,500)は、共通の一つの回路基板からなるものであってもよいし、第1副制御部400と第2副制御部500が、主制御部300の回路基板とは別の共通の一つの回路基板からなるものであってもよい。したがって、主制御部300、第1副制御部400および第2副制御部500それぞれを所定の制御手段ととらえることもできるし、これら3つの制御部(300,400,500)を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできるし、第1副制御部400および第2副制御部500を併せた一つのものを所定の制御手段ととらえることもできる。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよい。また、ROM306には所定情報等を表す各種のデータがアドレスごとに格納されており、以降の説明でテーブルというときには、ROM306内のいずれのアドレスを指定するかを決定するための条件を表形式にまとめたものをさす場合がある。これらの点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には3つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、本体開放センサ1041、前面枠扉センサ1061、球貯留皿付扉センサ1082、および図1に示す下皿128が遊技球によって満タンになったことを検知する下皿満タン検知センサや、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、第2特図始動口232、中央可変入賞口234、および右側可変入賞口235等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
主制御部300は、遊技制御を行う遊技制御手段である。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを、各種センサ320のうちの球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。さらに、乱数値生成回路318は、普図始動口228に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、普図始動口228に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、普図始動口228に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
また、この明細書にいう球検出センサとしては、具体的には、一般入賞口226、第1特図始動口230、第2特図始動口232、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235など所定の入賞口に入賞した球を検出するセンサや、普図始動口228を通過する球を検出するセンサがあげられる。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336が接続されている。この情報出力回路336からは、主制御部300における制御に関する情報(例えば、制御状態の情報等)を表す信号が外部出力端子板190に出力される。なお、外部出力端子板190には払出装置152からも遊技球の払出情報を表す信号が出力される。外部出力端子板190からは、パチンコ機100における遊技情報を表す信号が、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350に出力される。外部出力端子板190から出力される情報については詳しくは後述する。
また、主制御部300には、電源管理部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。低電圧信号は、主制御部300のCPU304を動作させるための電気系統に異常があることを表す電気系統異常信号であり、電圧監視回路338は電気系統異常信号出力手段の一例に相当する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。主制御部300のCPU304は、遊技制御手段の一例に相当する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、基本回路402には、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406が接続されている。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418の制御を行うための駆動回路420と、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、チャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、を接続している。
さらに、第1副制御部400には、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)208および遮蔽装置246の制御を行うための第2副制御部500が接続されている。
第1副制御部400と第2副制御部500を併せた副制御手段は、遊技制御手段である主制御部300からの指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、装飾図柄表示装置208等の演出手段を制御する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源管理部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて図2に示す払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、図1に示す発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源管理部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給する。主制御部300、第1副制御部400、および発射制御部630は、払出制御部600から所定電圧の供給を受ける。また、電源管理部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源管理部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第1副制御部400と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図5(a)は特図の停止図柄態様(第1の図柄態様)の一例を示したものである。第1特図始動口230に球が入球したことを球検出センサである第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを球検出センサである第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」(特図変動遊技)を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、図柄変動表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」の10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態では、特図の停止図柄態様として、6種類の大当り図柄(「特図A」から「特図F」)が用意されている。「特図A」は15ラウンド(R)特別大当り図柄であり、「特図C」は2R特別大当り図柄であって、突然確変と称される。これらの図柄(特図A,C)が停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図高確率状態になる。「特図B」は15R大当り図柄であり、「特図D」は2R大当り図柄であって、突然時短と称される。特図Bまたは特図Dが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図高確率状態になる。「特図E」は、隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄である。特図Eが停止表示されるとその後、制御状態は特図高確率普図低確率状態になる。特図Fが停止表示されるとその後、制御状態は特図低確率普図低確率状態になる。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。本実施形態では、図3に示す中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、中央可変入賞口234や右側可変入賞口235は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと、特別大当りあるいは時短大当りとの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当りあるいは時短大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。本実施形態では、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、特図A、特図C、および特図Eに当選した場合には、大当り遊技終了後、次に大当りするまで特図高確率状態が維持される。一方、特図B、特図D、および特図Fに当選した場合には、大当り遊技終了後も特図低確率状態のままである。特図低確率状態は第1の確率制御状態の一例に相当する。また、大当り遊技終了後に特図高確率状態になることを特図確変と称することもあり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)は、遊技者の有利度が高くなる制御状態であって第2の確率制御状態の一例に相当する。この特図高確率状態を確変状態と称することがある。なお、本明細書では制御状態という遊技台(パチンコ機100)の内部における状態をさす文言を用いて説明するが、この制御状態という文言にはいわゆる遊技状態の概念が含まれる。この確率制御状態の移行は主制御部300が行い、主制御部300は、確率制御状態移行手段の一例に相当する。
また、特図A〜Dに当選すると、いずれも大当り遊技終了後、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くする等して、遊技者の有利度が非電サポ状態より高い所定状態のことをいう。この電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。すなわち、電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグも用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/101であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では99/101に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.2秒に短縮される。また、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321の1回の開放における開放時間が長くなりやすい(電チュー開放期間延長)。例えば、非電サポ状態では0.3秒の電チュー開放期間が電サポ状態では1.7秒に延長される。さらに、電サポ状態では非電サポ状態に比べて、一対の羽根部材2321は多く開きやすい(電チュー開放回数増加)。例えば、普図始動口228への1回の入賞につき非電サポ状態では1回しか開かない一対の羽根部材2321が、電サポ状態では3回開く(例えば、1.7秒開放することを3回繰り返し、開放と開放の間の閉鎖時間は1.6秒)。電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加により、第2特図始動口232に入球する確率が高まる。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。これは、大当り遊技中に電サポ状態であると、大当り遊技中に中央可変入賞口234や右側可変入賞口235に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。なお、本実施形態では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、普図変短、電チュー開放期間延長、および電チュー開放回数増加の総てが行われるが、これらのうちの少なくともいずれか一つが行われれば、遊技者の有利度が高い状態になり、電サポ状態(時短状態)としてもよい。あるいは、第2特図始動口232に入球する確率が高まる、電チュー開放期間延長または電チュー開放回数増加のうちのいずか一方が行われれば、電サポ状態(時短状態)としてもよい。非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が第2特図始動口232に進入し難い。上述のごとく、第2特図始動口232は、遊技球が進入する入り口の大きさが小サイズと大サイズのうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化するものである。この第2特図始動口232は、入り口が、電サポ状態では非電サポ状態よりも長期間にわたって大サイズである。本実施形態では、特図Aおよび特図Cが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、次に大当り遊技が開始されるまで電サポ状態(普図高確率状態)が維持され、特図Bおよび特図Dが停止表示されると、その後に行われる大当り遊技終了後、特図変動遊技が100回行われる間、電サポ状態が維持され、101回目には非電サポ状態(普図低確率状態)に移行する。一方、電サポ無しの大当り(特図E,特図F)に当選した場合には、大当たり遊技終了後に電サポ状態に移行しない。非電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が小サイズに維持される。一方、上述のごとく、電サポ状態では、第2特図始動口232は、入り口が大サイズになり、遊技球の進入率が高められる。すなわち、非電サポ状態では、遊技球が可変始動領域である第2特図始動口232に第1の進入率で進入するのに対して、電サポ状態では、遊技球が第2特図始動口232に上記第1の進入率よりも進入率が高い第2の進入率で進入する。したがって、非電サポ状態が第一の進入率制御状態の一例に相当し、電サポ状態が第二の進入率制御状態の一例に相当する。この進入率制御状態の移行も主制御部300が行い、主制御部300は、進入率制御状態移行手段の一例にも相当する。
さらに、本実施形態では、大当り図柄の他に小当り図柄として2種類の停止図柄が用意されている。図5(a)に示す、特図Gは第1小当り図柄であり、特図Hは第2小当り図柄である。小当り遊技では、中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の扉部材2341,2351が所定回(例えば15回)作動し、その扉部材2341,2351は、1回の作動につき開状態を最大で1.5秒間しか維持しない。小当りにおける扉部材2341,2351の開放では、例えば、1回目の開放で、遊技球が所定球数(例えば10球)進入してしまうと、あるいは所定量の遊技価値(所定球数)を獲得してしまうと、2回目以降の開放は行われない。小当り遊技中には、特図低確率普図低確率状態へ移行する。小当りは、小当り遊技前後で制御状態が変化しない役であり、小当り遊技終了後には小当り遊技開始前の制御状態に復帰する。
大当り遊技および小当り遊技では、中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の扉部材2341,2351が1または複数回の開閉動作を行い、遊技者の有利度が相対的に高い状態になる。
また、本実施形態では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図5(a)に示す、特図Iは第1ハズレ図柄であり、特図Jは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の扉部材2341,2351は開閉動作を行わず、遊技者の有利度が相対的に低い状態になる。なお、「特図I」と「特図J」以外のハズレ図柄(例えば、第3のハズレ図柄等)をさらに用意しておいてもよく、本実施形態ではハズレ図柄は複数種類の図柄を含むものである。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機100では、遊技者の有利度が高い第2の有利度の当り制御状態(大当り制御状態および小当り制御状態)と、第2の有利度よりは有利度が低い第1の有利度のハズレ制御状態(通常制御状態の一例に相当)とが用意され、パチンコ機100は当り制御状態とハズレ制御状態のうちのいずれか一方の制御状態をとる。ハズレ制御状態は第一の制御状態の一例に相当し、大当り制御状態は第二の制御状態の一例に相当する。また、これらの制御状態の移行も主制御部300のCPU304が行い、主制御部300のCPU304は、制御状態移行手段の一例にも相当する。
また、大当りには、遊技者に相対的に有利な大当りと相対的に不利な大当りがある。ラウンド数で見れば、15R特別大当り(特図A)および15R大当り(特図B)が有利な大当りに相当し、2R系の大当り(特図C〜特図F)が不利な大当りに相当する。また、確変付きか否かで見れば、15R特別大当り(特図A)、突然確変(特図C)、隠れ確変(特図E)が有利な大当りに相当し、15R大当り(特図B)、突然時短(特図D)、突然通常(特図F)が不利な大当りに相当する。これらの遊技者に相対的に有利な大当りの当否判定結果は、特定の抽選結果の一例に相当し、遊技者に相対的に有利な大当りの図柄態様を停止表示した後に、通常制御状態から遊技者に相対的に有利な大当り制御状態に制御状態が移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、大当り図柄1として「特図A」以外の図柄も用意されており、大当り図柄2等の他の図柄についても同様である。
第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、当否判定結果(抽選結果)を報知する報知手段であって、図柄変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様(特図A〜と特図J)を停止表示するまでの図柄変動表示を行う。
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、第1特別図柄表示装置212および第2特別図柄表示装置214とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様(第2の図柄態様)を停止表示する。15R特別大当りである「特図A」や2R特別大当りである「特図C」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ2”(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾5−装飾5−装飾5」等)を停止表示する。15R大当りである「特図B」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ“装飾図柄の組合せ1”(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾4−装飾4−装飾4」等)を停止表示する。また、隠れ確変である「特図E」や、突然通常である「特図F」や、小当りである「特図G」,「特図H」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾2−装飾3」といった“装飾図柄の組合せ3”を停止表示し、突然確変である「特図C」や、突然時短である「特図D」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、「装飾1−装飾3−装飾5」といった“装飾図柄の組合せ4”を停止表示する。また、ハズレである「特図I」,「特図J」を報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、“装飾図柄の組合せ1”〜“装飾図柄の組合せ4”以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様(例えば、“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、特図1や特図2の停止図柄態様(図5(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
図5(c)は普図の停止図柄態様(第2の図柄態様)の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は補助図柄報知手段の一例にも相当する。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、図4に示す主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300のRAM308には、大当り用特図1乱数カウンタ、小当り用特図1乱数カウンタ、ハズレ用特図1乱数カウンタ、およびこれらのカウンタの特図2用のカウンタが設けられている。また、そのRAM308には、特図1の保留数、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1当否判定結果、特図1決定結果、特図1変動時間、およびこれらの、保留数や乱数値や結果の特図2用のものがそれぞれが記憶される。またRAM308には、当否判定(抽選)の開始を保留することができる最大数(この例では4つ)の領域に区分けされた保留記憶部が特図1と特図2で別々に用意されている。特図1の保留記憶部には、後述するように、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値の5つの乱数値を1セットにしてこれら5つの乱数値が入賞順(保留順)に1セットずつ1領域ごとに格納される。
上述したように、図4に示す主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660が第2副制御部500を介して主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、図2に示す電源基板182に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、大当り用特図乱数値カウンタ、小当り用特図乱数値カウンタ、およびハズレ用特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための4つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値をそれぞれ生成するための3つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、このステップS115の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約4msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種の球検出センサを含む図4に示す各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口234、235、230やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、普図タイマ乱数、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、特図1変動時間決定用乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値それぞれを生成するための乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1に関する乱数値を取得するためのカウンタと特図2に関する乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口234、235、230や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230に入賞があり、且つ、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、保留数が所定数未満であれば、特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得した特図1当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。一方、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタから導出されたソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。図4に示す乱数値生成回路318、RAM308に設けられたソフトウェア乱数カウンタ、および乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報を生成して導出するものであり、始動情報導出手段(第1の始動情報導出手段,第2の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された各種乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた特図1の保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この特図1の保留記憶部は、第1特図始動口230(第1の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第1上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第1の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図1の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよいし、特図1の保留記憶部および一時領域を第1の始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている特図1の保留数の値に1を加算し、特図1の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。また、特図2についても、特図1と同様に始動情報である各乱数値を取得し、取得した乱数値をRAM308に設けた特図2の保留記憶部に、1セットの始動情報として同様に記憶され、さらに、RAM308に記憶されている特図2の保留数の値に1を加算する。特図2の保留記憶部は、第2特図始動口232(第2の始動領域)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の第2上限個数(ここでは4個)まで記憶可能な第2の始動情報記憶手段に相当する。このとき各種乱数値(始動情報)をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を特図2の保留記憶部に記憶してもよく、この場合一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよいし、特図2の保留記憶部および一時領域を第2の始動情報記憶手段としてもよい。
また、普図始動口228を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施形態では4)未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を始動情報である普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。また、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、中央可変入賞口234、右側可変入賞口235の入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228、中央可変入賞口234、および右側可変入賞口235の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
なお、特図の始動情報にしても普図の始動情報にしても、保留数がそれぞれの所定数以上であれば始動情報を取得せずに、ステップS219に進む。
ステップS219では、払出要求数送信処理を行う。図4に示す払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびハズレ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。このようにして一対の羽根部材2321の開放制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動領域制御を行う可変始動領域制御手段の一例に相当する。一方、非電サポ状態であれば、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定するとともに、第2特図始動口232の羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)には、何ら信号を出力しない。こうすることで、羽根部材2321は閉じた状態のままになる。なお、羽根部材2321を閉じた状態に維持するための信号を必ず出力するようにしてもよい。
また、電サポ状態であった場合には、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、所定の閉鎖期間(例えば0.1秒間)、羽根部材2321の開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材2321を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、電サポ状態であった場合には、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理において、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、後述するように、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
続いて、ステップS223では普図関連抽選処理を実行する。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次に、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行い(ステップS225)、次いで、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1ハズレフラグ、第2ハズレフラグ、確変フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、後述する特図関連抽選処理における特図決定結果(特図の停止図柄態様)に基づいて第2特図表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、2R特別大当たり図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1ハズレ図柄(特図I)、および第2ハズレ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に値がセットされている場合には、その値が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中や小当り遊技中にも、時短フラグをオフする。すなわち、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中および小当り遊技状態中(第二の制御状態中)である場合に、非電サポ状態(第一の進入率制御状態)に移行させる。
また、後述するコマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または中央可変入賞口234あるいは右側可変入賞口235に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)中央可変入賞口234の扉部材2341あるいは右側可変入賞口235の扉部材2351の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341,2351を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)中央可変入賞口234の扉部材2341あるいは右側可変入賞口235の扉部材2351の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2341,2351を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
以上説明したように、主制御部300のCPU304は、大当り遊技状態中に、中央可変入賞口234の扉部材2341あるいは右側可変入賞口235の扉部材2351の開閉状態の変化制御を行う可変入賞制御手段の一例に相当する。なお、主制御部300のROM306には、扉部材2341,2351の開閉パターンが記憶されており、主制御部300のCPU304は、そのROM306から、特図変動遊技の当否判定に応じた開閉パターンを取得する。
また、主制御部300のCPU304は、特図決定結果が表す停止図柄態様に基づいて、大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた確変フラグや時短フラグをオンに設定する。すなわち、主制御部300のCPU304は、後述する特図抽選処理で特図決定結果が「特図A」や「特図C」である場合には確変フラグと時短フラグの双方をオンに設定する。また、特図決定結果が「特図E」である場合には確変フラグと時短フラグのうち確変フラグのみをオンに設定する。さらに、特図決定結果が「特図B」や「特図D」である場合には確変フラグと時短フラグのうち時短フラグのみをオンに設定するとともにRAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数100回をセットする。確変フラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、大当り遊技終了後に大当りに当選する確率が高くなっている状態(特図高確率状態)である。一方、確変フラグがオンに設定されていない(オフに設定されている)と、特図低確率状態である。したがって、確変フラグの設定状態は、当否判定(特図の抽選)の結果に影響を与える。また、時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態であり、電チューが開きやすい(例えば当りやすい)、一回の当りに基づく開放時間が長い、一回の当りに基づく開放回数が多いなど可変始動領域制御が遊技者に有利になるように行われる。反対に、時短フラグがオフに設定されていると非電サポ状態であり、可変始動領域制御が遊技者に不利になるように行われる。したがって、時短フラグの設定状態は、可変始動領域制御にも影響を与える。よって、確変フラグおよび/または時短フラグの設定状態を表す情報は、遊技制御情報の一例に相当し、主制御部300のCPU304は遊技制御情報決定手段の一例に相当する。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がハズレであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次の処理に移行するようにしている。
特図2状態更新処理が終了すると、特図1状態更新処理を行う。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が当否判定手段の一例に相当する。主制御部300は、最初に特図2についての処理(特図2関連抽選処理)を行い、その後、特図1についての処理(特図1関連抽選処理)を行う。このように、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、同じタイミングで、第1特図始動口230に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得し、かつ第2特図始動口232に遊技球が進入したことに基づいて始動情報を取得した場合や、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合や、特図2変動遊技の開始条件と特図1変動遊技の開始条件の両方が成立している場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。すなわち、本実施形態のパチンコ機100は、特図2優先変動を行うものであり、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選(特図2の当否判定)を、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選(特図1の当否判定)よりも優先して行う。言い換えれば、本実施形態のパチンコ機100では、第1の特別始動領域に遊技球が進入した場合に第1の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納し、第2の特別始動領域に遊技球が入賞した場合に第2の乱数値記憶領域に乱数値を最大保留数まで格納する入賞記憶部と、前記第1の乱数値記憶領域および前記第2の乱数値記憶領域の両方に乱数値が記憶されている場合に、前記第1の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期および前記第2の乱数値記憶領域に前記乱数値が記憶された時期とは無関係に該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行うとともに、前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第2の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行い、前記第2の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されておらず、かつ前記第1の乱数値記憶領域に乱数値が記憶されている場合には、該第1の乱数値記憶領域に記憶されている乱数値に基づいて当否判定を行う当否判定手段を備えている。また、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214による特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、主制御部300で行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく当否判定の結果報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく当否判定の結果報知よりも優先して行われ、当否判定が行われていない始動情報として、特図1の始動情報と特図2の始動情報のうちの特図1の始動情報のみが残っている状態で、特図2の始動情報が新たに記憶された場合には、新たに記憶された特図2の始動情報に基づく当否判定の結果の報知が、既に記憶されていた特図1の始動情報に基づく当否判定の結果の報知よりも先に行われる。また、始動情報を取得する始動情報取得手段は、第1の始動情報記憶手段および第2の始動情報記憶手段のうちの両方に始動情報が記憶されている場合には、該第2の始動情報記憶手段から始動情報を取得し、該第1の始動情報記憶手段および該第2の始動情報記憶手段のうちの一方に始動情報が記憶されている場合には、始動情報が記憶されている始動情報記憶手段から始動情報を取得するものである。なお、ステップS225の特図2状態更新処理に続いて先に特図2関連抽選処理を行い、それから、ステップS227の特図1状態更新処理を行い、その後、特図1関連抽選処理を行うようにしてもよい。
特図2関連抽選処理では、特図2についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が抽選手段(当否判定手段)の一例に相当する。特図2関連抽選処理では、最初に、所定条件を充足したか否かを判定する。ここでの判定では、まず、所定の当否判定禁止条件が不成立であるか否かの判定を行う。すなわち、第2特図表示装置214が特図変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には主制御部タイマ割込処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図作動中に設定されているか特図非作動中に設定されているかを判定し、特図作動中に設定されていれば主制御部タイマ割込処理に戻り、特図非作動中に設定されていれば、当否判定禁止条件が不成立であったことになり、今度は、所定の当否判定条件が成立しているか否かの判定を行う。当否判定条件についての判定は、RAM308に設けた特図2の保留記憶部を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する。保留数が0であれば、主制御部タイマ割込処理に戻る。反対に、保留数が1以上であれば、所定の当否判定条件が成立していることになり、RAM308に設けられた特図2の保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を特図2の保留記憶部から取り出し、さらに特図2の保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を特図2の保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している保留数を1減算する。RAM308の特図2の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図2当選乱数値、大当り用特図2乱数値、小当り用特図2乱数値、ハズレ用特図2乱数値、および特図2変動時間決定用乱数値)を取得する処理を行う主制御部300のCPU304が、第2の始動情報取得手段の一例に相当する。
図8(a)は当否判定用高確率テーブルを示す図であり、同図(b)は当否判定用低確率テーブルを示す図である。これらのテーブルは、主制御部300のROM306に記憶されている。
主制御部300のCPU304は、RAM308の保留記憶部から始動情報を取り出すと、確変フラグを参照し、確変フラグがオンであれば特図高確率状態であるため、特図2当選乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が同図(a)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。一方、確変フラグがオフであれば特図低確率状態であるため、特図2当選乱数値が同図(b)に示す当否判定用高確率テーブル内のいずれの乱数範囲に属するかに基づいて、特図2当否判定結果として「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出する。「大当り」、「小当り」または「ハズレ」を導出することが当否判定に相当する。
次いで、特図2当否判定結果に基づいて特図2の図柄を決定する。
図8(c)は、特図決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図決定用テーブルは、当否判定結果ごとに特図の停止図柄態様(図5(a)参照)に対応した乱数範囲が規定されている。
主制御部300のCPU304は、特図2当否判定結果が大当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの大当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が大当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図A」〜「特図F」を決定する。また、特図2当否判定結果が小当りの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの小当り用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果が小当りのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図G」または「特図H」を決定する。さらに、特図2当否判定結果がハズレの場合であれば、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちのハズレ用特図2乱数値(取り得る数値範囲は0〜99)が、同図(c)に示す特図決定用テーブル中の、当否判定結果がハズレのうちのいずれの乱数範囲に属するかを判定し、特図2決定結果として「特図I」または「特図J」を決定する。ここで決定した特図2決定結果は、第2特図表示装置214によって停止表示されることになる特図2の図柄態様を表す情報である。
続いて、特図2決定結果に基づいて特図2の図柄変動表示における図柄変動時間(特図2変動時間)を決定する。ここでの変動時間の決定には、RAM308の保留記憶部から先に取得した1セット分の乱数値のうちの特図2変動時間決定用乱数値(取り得る数値範囲は0〜65535)が用いられる。
図9(a)は、特図2変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図2変動時間決定用テーブルは、テーブル1〜5で構成されており、テーブル1は特図2決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、テーブル2は特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、テーブル3〜5は特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。
テーブル1〜5の各テーブルは、変動時間と、特図2変動時間決定用乱数値の乱数選択範囲との対応関係が規定されている。また、この図9(a)に示す各テーブルには、各変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を表す変動パターンの名称も参考までに示されている。本実施形態では、特図の変動時間と装飾図柄表示装置208の演出態様は、1対1に対応付けられている。主制御部300が、特図の変動時間に対応した装飾図柄表示装置208の演出態様まで決定してもよいが、本実施形態では、ここで決定された変動時間を表す情報を、第1副制御部400に送信し、第1副制御部400が、変動時間に対応した装飾図柄表示装置208における演出態様を決定する。本実施形態では、10種類の変動パターンが用意されている。これらの変動パターンには、リーチ演出を伴う変動パターンと、リーチ演出を伴わない変動パターンとがある。本実施形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、およびスーパーリーチBが用意されている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図3に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態(リーチ状態)のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図5(b)に示す“装飾図柄の組合せ1”や“装飾図柄の組合せ2”)を停止表示することとなる状態のことである。
スーパーリーチA(以下、単に“リーチA”と称する場合がある)やスーパーリーチB(以下、単に“リーチB”と称する場合がある)は、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたリーチの一種である。
なお、スーパーリーチとしては、ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等が知られており、さらには、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等のスペシャルリーチも知られている。本明細書で単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチとスペシャルリーチを含んだ装飾図柄の変動態様を意味する。このリーチは、特図の当否判定(抽選)の結果が当りの判定結果になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に予告する演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。リーチなしは、特図の変動時間が相対的に短く、スーパーリーチは特図の変動時間が相対的に長く、ノーマルリーチは特図の変動時間がリーチなしとスーパーリーチの間の時間になる。
特図2決定結果が特図Aあるいは特図Bであった場合(テーブル1参照)には、ともに電サポ付きの15Rの大当り図柄であり、テーブル1に示すように、65秒の最長変動時間が最も選ばれやすく、15秒の変動時間が最も選ばれにくい。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチ演出が行われ、装飾図柄表示装置208で、スーパーリーチBに発展すると15R大当りの可能性が高くなり、スーパーリーチAに発展しても15R大当りの可能性があることになる。すなわち、スーパーリーチBやスーパーリーチAは15R大当りの信頼度が他のリーチ態様よりも高いリーチ態様である。
特図2決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や、小当り図柄(特図G,H)であった場合(テーブル2参照)には、一律に12秒の変動時間が選ばれる。なお、この場合には、装飾図柄表示装置208ではリーチなしの変動後に停止表示された装飾図柄の組合せ(装飾図柄の組合せ3,装飾図柄の組合せ4)を一旦消灯させる、いわゆるチャンス目全消灯が行われる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合には、電サポ状態であるか否かと、特図2の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。主制御部300のCPU304は、時短フラグと、RAM308に記憶されている特図2の保留数を参照して、使用するテーブルを決定する。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が1〜3である場合には、テーブル3を使用する。この場合には、電サポ状態であり、特図2の消化を早めるため、1.5秒の最短変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、超短縮変動が行われることになる。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、電サポ状態かつ特図2の保留数が0である場合には、テーブル4を使用する。この場合には、特図2の保留を貯めるため、ある程度長めの8秒の変動時間が一律に選ばれ、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われない。
特図2決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態である場合には、特図2の保留数に関わらず、テーブル5を使用する。非電サポ状態で第2特図始動口232への入賞があった場合は、普図低確率状態のもと普図変動遊技に当選したという稀なケースであり、特図2優先変動機では、特図1変動遊技が連続して行われている状態で特図2変動遊技が割り込んで優先消化されるケースになる。この場合には、特図2の変動時間を短縮したり超短縮することなく、テーブル5に示すように、8秒の変動時間(リーチなしのハズレ)が高確率で選択され、低確率ではあるが、10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択されることがある。10秒、40秒、あるいは60秒の変動時間が選択された場合には、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われる。
以上説明したようにして、特図2変動時間を決定し、特図2関連抽選処理(ステップS229)は終了する。
続いて、特図1関連抽選処理(ステップS231)を行う。この特図1関連抽選処理で行う各処理は、上述の特図2関連抽選処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一である。すなわち、特図1関連抽選処理では、RAM308の特図1の保留記憶部から1セット分の乱数値(特図1当選乱数値、大当り用特図1乱数値、小当り用特図1乱数値、ハズレ用特図1乱数値、および特図1変動時間決定用乱数値)を取得し、1セット分の乱数値(始動情報)に基づいて、特図1についての、当否判定(抽選)の実行、停止表示する特図の決定、ならびに変動時間の決定を行う。当否判定の実行では、図8(a)および同図(b)に示す当否判定用テーブルが用いられ、特図の決定には、同図(c)に示す特図決定用テーブルが用いられる。変動時間の決定には、図9(b)に示す変動時間決定用テーブルが用いられる。
図9(b)は、特図1変動時間決定用テーブルを示す図である。このテーブルも、主制御部300のROM306に記憶されている。この特図1変動時間決定用テーブルは、テーブル6〜9で構成されており、テーブル6は、特図1決定結果が15Rの大当り図柄(特図A,B)であったときに用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル1の内容と同じ内容である。テーブル7は、特図1決定結果が2R大当り図柄(特図C〜特図F)や小当り図柄(特図G,H)であった場合に用いられるテーブルであり、図9(a)に示すテーブル2の内容と同じ内容である。
テーブル8および9は、特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であったときに用いられるテーブルである。特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であった場合にも、電サポ状態であるか否かと、特図1の保留数とに応じて使用されるテーブルが異なる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が3である場合には、テーブル8を使用する。この場合には、特図1の消化を早めるため、3秒の短い変動時間が選択される確率が高く、3秒の変動時間が選択されると、装飾図柄表示装置208では、リーチ演出が行われず、短縮変動が行われることになる。
特図1決定結果がハズレ図柄(特図I,J)であって、非電サポ状態かつ特図1の保留数が0〜2である場合あるいは電サポ状態である場合(保留数は無関係)には、テーブル9を使用する。このテーブル9は、図9(a)に示すテーブル5の内容と同じ内容である。
ステップS231の特図1関連抽選処理に続いて行われるステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンド、特図保留増加コマンド、普図保留増加コマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、特図停止図柄を表す情報、制御状態を表す情報(時短フラグおよび確変フラグの設定状態を表す情報)、特図変動時間を表す情報などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを含み、入賞演出開始コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、制御状態を表す情報などを含み、当りラウンド数指定コマンドの場合であれば制御状態を表す情報、当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、中央可変入賞口234への入賞の有無、右側可変入賞口235への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報、特図変動時間を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、特図停止図柄を表す情報(特図決定結果)、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。
上述の一般コマンド入賞演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。入演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その入演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に入賞演出制御コマンドを送信する。入賞演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する画像を所定のオープニング演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が開始する。
上述の一般コマンド終了演出開始設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。終了演出開始コマンドを受信した第1副制御部400は、その終了演出開始コマンドに基づいて第2副制御部500に終了演出制御コマンドを送信する。終了演出制御コマンドを受信した第2副制御部500は、装飾図柄表示装置208に大当りを終了することを遊技者に報知する画像を所定の終了演出期間(例えば3秒間)表示させ、大当り遊技が終了する。
上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している当りラウンド数、現在のラウンド数、制御状態を表す情報などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している現在のラウンド数、制御状態を表す情報、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップS215では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理は、先の入賞受付処理(ステップS217)で始動情報を取得した場合に、始動情報を取得した入賞受付処理のタイマ割込処理と同じタイマ割込処理におけるステップS215で実行される。一般コマンド特図保留増加処理では、特図保留増加コマンドのコマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、制御状態を表す情報等を設定する。
さらに、このステップS215では一般コマンド普図保留増加処理も行われる。この一般コマンド普図保留増加処理では、普図保留増加コマンドのコマンドデータに、制御状態を表す情報等を設定する。また、主制御部300から第1副制御部400には、普図絡みのコマンドとして、普図の変動表示が開始した(する)ことを表す普図変動開始コマンドも送信される。なお、主制御部300から第1副制御部400には、普図の変動表示が停止した(する)ことを表す普図変動停止コマンドや、一対の羽根部材2321が開放を開始した(する)ことを表す電チュー開放開始コマンドや、一対の羽根部材2321が閉鎖した(する)ことを表す電チュー閉鎖コマンドを送信するようにしてもよい。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。また、第1副制御部400では、コマンドに含まれている当りラウンド数と現在のラウンド数に基づき、当り全ラウンドが終了するまでの残りラウンド数を取得する。
また、このコマンド設定送信処理では、図4に示す払出制御部600にもコマンドを送信する。払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
次に、図7に示す主制御部タイマ割込処理では、外部出力信号設定処理(ステップS235)を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している、主制御部300における制御に関する情報を表す信号を、情報出力回路336に出力する。
ステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、上述のステップ205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、図4に示す各種ソレノイド332を駆動して、第2特図始動口232や中央可変入賞口234や右側可変入賞口235の開閉を制御したり、駆動回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報をI/O310の出力ポートを介して第1副制御部400に出力する。
ステップS239では、電源の遮断(電断)を検出したか否かを判定するために、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進み、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進む。
ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断時処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、ステップS301の初期設定が実行される。この初期設定では、図4に示すI/Oポート410の初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。このコマンド処理では、復電時サブ側フラグ設定処理等が行われるが、詳細については後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、S307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS311では、図1に示すチャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
ステップS313では、S309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップS315では、S309で読み出した演出データの中に各種ランプ418の駆動回路420への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップS317では、S309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S303へ戻る。
次に、図10(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。図10(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS331では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶し、このコマンド受信割込処理が終了する。
次に、図10(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。図10(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS341では、図10(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS343では、ステップS317で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行い、このタイマ割込処理が終了する。
<第2副制御部500の処理>
第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、装飾図柄表示装置208の制御を実行する。第2副制御部500には、装飾図柄表示装置208に画像を表示する画像制御部が接続されている。この画像制御部は、VRAM(ビデオRAM)およびGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)を有する。GPUは、第2副制御部500のROMに記憶された絵柄情報等を第2副制御部500のCPUからの信号に基づいて読み出してVRAMの表示領域(ワークエリア)を使用して表示画像を生成し装飾図柄表示装置208に画像を表示する。
より具体的に説明すると、第2副制御部500のCPUは、最初に、画像データの転送指示を行う。ここでは、まず、VRAMの表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPUは、GPUのアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROMの転送元アドレス)、VRAM座標(VRAMの転送先アドレス)などを設定した後、ROMからVRAMへの画像データの転送開始を指示する命令を設定する。GPUは、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROMからVRAMに転送する。その後、GPUは、転送終了割込信号をCPUに対して出力する。
次いで、GPUからの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合は、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPUは、VRAMに転送した画像データに基づいてVRAMの表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAMの座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をGPUに指示する。GPUはアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。一方、GPUからの転送終了割込信号が未入力の場合は、転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
続いて、描画指示を行う。この描画指示では、CPUは、GPUに画像の描画開始を指示する。GPUは、CPUの指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
描画指示が行われると、画像の描画終了に基づくGPUからの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が未入力の場合には、生成終了割込み信号が入力されるのを待ち、生成終了割込み信号が入力された場合には、RAMの所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタを、インクリメント(+1)して処理を終了する。
また、第2副制御部500では、第1副制御部400から送信されてきた制御コマンドに基づいて、遮蔽装置246の制御も実行する。
続いて、図2に外部出力端子板190について説明する。
図11は、図2に示す外部出力端子板190を拡大した図である。
この外部出力端子板190には、チャンネル(CN)1〜11が設けられている。チャンネル11のコネクタ191には、図4に示す情報出力回路336からのコネクタが挿入される。上述の図7に示す外部出力信号設定処理(ステップS235)において、制御に関する情報を表す信号が、主制御部300の基本回路302から情報出力回路336を介して外部出力端子板190のチャンネル11に入力される。なお、外部出力端子板190には、払出装置152からも遊技球の払出情報を表す信号が入力される。チャンネル1〜10は、外部のホールコンピュータ等が備える情報入力回路350に接続される。外部出力端子板190は、チャンネル11に入力された信号や、払出装置152から入力された遊技球の払出情報を表す信号に基づいて、このパチンコ機100における遊技情報を表す所定の信号である外部端子板信号を、チャンネル1〜10の各チャンネルから外部に出力する。外部出力端子板190は、遊技情報出力手段の一例に相当する。
図12は、外部出力端子板190のチャンネル1〜5それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。
図12(a)は、外部出力端子板190のチャンネル1から出力される外部端子板信号1のタイムチャートを示した図である。このタイムチャートでは図の左から右に向かって時間が経過していく。これは、以降のタイムチャートにおいても同じであるが、各タイムチャート間で、時間に対する尺度は統一されていない。
外部端子板信号1は、賞球払出動作中に払出装置152に設けられた払出個数センサが所定個数(例えば10個)検出するごとに所定時間(例えば128ms)外部に出力する信号である。払出装置152の払出動作状態は、賞球を払出している賞球状態と、球貸し可能な貸出状態との間で切り替わる。なお、図12(a)に示す例では、13個の賞球払出しを行った後、貸し球の払出しに切り替わっている。
図12(b)は、外部出力端子板190のチャンネル2から出力される外部端子板信号2のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号2は、図1に示す前面枠扉センサ1061が前面枠扉(ガラス枠)106の開放状態を検出している間、あるいは図1に示す本体開放センサ1041が本体(内枠)104の開放状態を検出している間、外部に出力される信号である。
図12(c)は、外部出力端子板190のチャンネル3から出力される外部端子板信号3のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号3は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示が停止してから所定時間(例えば600ms)、外部に出力される信号である。すなわち、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214が図柄態様を停止表示したことを表す信号であって、本発明にいう第3信号の一例に相当する。なお、ここでの所定時間(例えば600ms)は、図柄の確定表示期間であってもよい。
図12(d)は、外部出力端子板190のチャンネル4から出力される外部端子板信号4のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号4は、第1特図始動口230に遊技球が入賞したことを第1始動口センサが検出してから所定時間(例えば100ms)、外部に出力される信号である。ただし、信号が連続しないように、外部端子板信号4は、上記所定時間と同じ時間間隔をあけて出力される。
図12(e)は、外部出力端子板190のチャンネル5から出力される外部端子板信号5のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号5は、第2特図始動口232に遊技球が入賞したことを第2始動口センサが検出してから所定時間(例えば100ms)、外部に出力される信号である。ただし、上記外部端子板信号4と同様に、信号が連続しないように、外部端子板信号5も、上記所定時間と同じ時間間隔をあけて出力される。
外部端子板信号4および外部端子板信号5は、本発明にいう第2信号の一例に相当する。
図13は、外部出力端子板190のチャンネル6〜8それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。
図13(a)は、外部出力端子板190のチャンネル6から出力される外部端子板信号6のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号6は、小当り遊技中および大当り遊技中に、外部に出力される信号である。すなわち、小当り遊技状態であること、あるいは大当り遊技状態であることを表す信号である。なお、時短状態(電サポ状態)時の小当り遊技中は外部端子板信号6を出力しないようにしてもよい。
図13(b)は、外部出力端子板190のチャンネル7から出力される外部端子板信号7のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号7は、時短(電サポ)中および大当り遊技中に、外部に出力される信号である。すなわち、時短状態(電サポ状態)であること、あるいは大当り遊技状態であることを表す信号である。
図13(c)は、外部出力端子板190のチャンネル8から出力される外部端子板信号8のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号8は、大当り遊技中に外部に出力される信号である。すなわち、大当り遊技状態であることを表す信号である。
なお、外部端子板信号6〜8はいずれも、大当り遊技状態であることを表す信号であるが、これら3種類の信号では少しずつ出力条件が異なっている。ホールコンピュータには複数の仕様があり、状況に合わせてホールコンピュータ側で、これら3種類のうちの1種類の信号を用いてもらったり、適宜信号を組み合わせて用いてもらえるように、すなわち選択肢を設けるために、本実施形態のパチンコ機100では、これら3種類の信号を出力している。外部端子板信号6〜8は本発明にいう第4信号の一例に相当する。これらの外部端子板信号6〜8は、制御状態が大当り制御状態に移行したことに基づいて出力される信号であってもよいし、当否判定の結果が大当り判定結果であることに基づいて出力されるものであってもよい。
図14は、外部出力端子板190のチャンネル9から出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。
図14(a)は、外部出力端子板190のチャンネル9から電源投入時に出力される外部端子板信号9のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号9は、電源投入時に、周辺基板に搭載されているCPUの起動ウエイト時間経過後から所定時間(例えば30s)外部に出力される信号である。
図14(b)は、外部出力端子板190のチャンネル9から、入賞異常、センサレベル異常、あるいは磁界異常の検出時に出力される外部端子板信号9のタイムチャートを示した図である。
ここにいう入賞異常としては、例えば、中央可変入賞口234の扉部材2341を開放させていない(閉鎖している)にも関わらす中央可変入賞口234に入賞があった場合や、右側可変入賞口235の扉部材2351を開放させていない(閉鎖している)にも関わらす右側可変入賞口235に入賞があった場合や、第2特図始動口232の一対の羽根部材2321を開放させていない(閉鎖している)にも関わらす第2特図始動口232に入賞があった場合や、一般入賞口226に所定時間(例えば3s)以内に所定数(例えば2個)を超える入賞があった場合等があげられる。外部端子板信号9は、所定の異常を検出してから所定時間(例えば30s)、外部に出力される信号でもある。ただし、外部端子板信号9を出力中に新たな異常を検出した場合には、新たな異常検出時点からさらに所定時間(例えば30s)外部に信号を出力する。すなわち、所定時間の延長出力が行われる。
図14(c)は、外部出力端子板190のチャンネル9から、磁気異常の検出時に出力される外部端子板信号9のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号9は、磁気異常を検出してから電源が遮断(電源断)されるまで外部に出力される信号でもある。
図15(a)は、外部出力端子板190のチャンネル10から出力される外部端子板信号10のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号10は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示中に外部に出力される信号である。すなわち、外部端子板信号10は、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始されたことに基づいて出力される信号であって、第1特図表示装置212による図柄変動表示中であること、あるいは第2特図表示装置214による図柄変動表示中であることを表す信号である。したがって、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始されたことが本発明にいう所定条件が成立したことの一例に相当し、外部端子板信号10が、本発明にいう、図柄変動表示中であることを表す信号の一例に相当する。この外部端子板信号10は、確変状態であるか否かに関わらず、また時短状態(電サポ状態)であるか否かに関わらず出力される。また、大当り制御状態中、および小当り制御状態中は、特図の図柄変動表示が行われないため、出力されない。
遊技店のホールコンピュータは、遊技台の稼働状況(遊技者が実際に遊技している時間)を外部端子板信号10の出力時間の合計(図柄の総変動表示時間)によって容易に把握することができる。言い換えれば、この外部端子板信号10を集計することで、パチンコ機100が稼働中であるか、デモ表示演出中(非稼働中)であるかを把握することができる。すなわち、図柄が変動している時間を合計することで遊技者が遊技していた遊技台の稼働時間を算出でき、遊技台の稼動状況を遊技店側が容易に把握することができる。また、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214、あるいは装飾図柄表示装置208の使用状況を詳細に把握することで、これらの装置の交換時期や再利用時の寿命などを把握することができ、メンテナンス性やリサイクル性を高めることができる。
また、ホールコンピュータ側で始動口入賞と特図図柄の停止を対応付ける処理が必要であるが、外部端子板信号3〜5によって変動時間を算出することができるため、外部端子板信号10と合わせて変動時間の二重チェックを行うことができる。言い換えれば、外部端子板信号10で図柄変動時間を把握することに加えて、外部端子板信号4および外部端子板信号5と外部端子板信号3との対応関係によっても図柄変動時間を把握することができるため、遊技店側は二重チェックを行うことができ、遊技台の稼働状況を遊技店側が確実に把握することができる。
さらに、外部端子板信号6、7、あるいは8の出力時間の合計(総当り時間)も加えることによってより詳細に把握することができる。言い換えれば、図柄変動時間の把握に加え、外部端子板信号6、7、あるいは8によって大当り遊技時間も把握できるため、遊技台の稼働状況を遊技店側がより確実に把握することができる。
図15(b)は、外部出力端子板190のチャンネル6から出力される外部端子板信号6の変形例のタイムチャートを示した図である。
図13(a)に示す外部端子板信号6は、小当り制御状態中および大当り制御状態中に出力される信号であったが、この変形例の外部端子板信号6は、それらに加えて、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示中にも出力される。したがって、変形例の外部端子板信号6は、小当り制御状態中、大当り制御状態中、および第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示中に外部に出力される共通信号である。すなわち、変形例の外部端子板信号6は、図13(a)に示す外部端子板信号6と図15(a)に示す外部端子板信号10を一つにまとめた一種類の信号、さらに言い換えれば、外部端子板信号6と図15(a)に示す外部端子板信号10を含む信号であると言え、本発明にいう第4信号の一例に相当する。
ホールコンピュータは、この変形例の外部端子板信号6を集計することでも、図柄の総変動表示時間と総当り時間を把握することができるため、ホールコンピュータ側で複雑な処理を必要とせず容易に遊技台の稼動状況を把握することができる。すなわち、図柄変動表示中と大当り遊技中とで共通の所定の信号出力時間を把握することで、遊技台の稼動時間をより簡単に算出でき、遊技台の状況を遊技店側がより容易に把握することができる。また、第1特図表示装置212や第2特図表示装置214、あるいは装飾図柄表示装置208の使用状況をより詳細に把握でき、メンテナンス性やリサイクル性を高めることができる。
続いて、本発明の第2実施形態のパチンコ機について説明する。以下の説明では、これまでに説明した事項と重複する事項についても、改めてもう一度説明する。また、これまでに説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまでに用いた符号と同じ符号を付して説明する。
図16は、第2実施形態の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
図16に示す遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、特別図柄表示装置212と、普通図柄保留ランプ216と、高確中ランプ222を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」と称する場合があり、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための画像表示装置であり、第2実施形態のパチンコ機100でも液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。また、第2実施形態のパチンコ機100では、後述するように、演出表示領域208dの左隅には普図の第4図柄と特図の第4図柄が表示される。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、第2実施形態のパチンコ機100でも7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置212は、特図の表示を行うための表示装置であり、第2実施形態のパチンコ機100でも7セグメントLEDによって構成する。これらの普図表示装置210および特図表示装置212は、図柄表示手段の一例にも相当し、報知手段の一例にも相当する。
なお、普図表示装置210および特図表示装置212の表示領域(ここでは7ゼグメントの大きさが相当)と装飾図柄表示装置208(演出表示手段)の表示領域(ここでは表示画面の大きさが相当)とでは、装飾図柄表示装置208の表示領域の方が大きい。また、第2実施形態のパチンコ機100でも、普図表示装置210および特図表示装置212は、動画の表示が不可能であるのに対して、装飾図柄表示装置208は動画の表示が可能である。
普図保留ランプ216は、保留している所定の第二の変動遊技(詳細は後述する普図変動遊技)の数を示すためのランプであり、第2実施形態のパチンコ機100では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。
高確中ランプ222は、現在の図柄制御状態を示す報知を行なうためのランプ(報知手段)である。この高確中ランプ222は、電源が投入されてから大当り遊技の開始まで、現在の図柄制御状態を示す報知を行ない、それ以降は、現在の図柄制御状態を示す報知をしないように構成している。また図柄制御状態では、電源が再投入された場合には、電源が遮断される直前の図柄制御状態に復帰する。
また、この演出装置206の周囲には、一般入賞口226と、普図始動入賞口251と、普図始動ゲート253と、普図電動役物252と、特図始動口230と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、第2実施形態のパチンコ機100でも遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。ここでも、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
ここで、図16に示す遊技盤200を備えたパチンコ機100のゲーム性について簡単に説明する。このパチンコ機100は、可変入賞口234に遊技球を進入させて出球を稼ぐのではなく、普図電動役物252に遊技球を進入させて出球を稼ぐ遊技機である。通常状態(後述する特図低確率普図低確率状態)では、まず、遊技盤の中央下部に設けられた普図始動入賞口251を狙い、この普図始動入賞口251に遊技球が進入すると、普図の当否判定(第二の当否判定)が行われ、普図表示装置210が変動表示を開始する。また、普図表示装置210の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の変動表示が行われる。すなわち、装飾図柄表示装置208に表示される装飾図柄は、普図表示装置210に表示される図柄を、演出を高めた形で表す図柄である。
普図の当否判定で当りに当選した場合には、普図表示装置210が、当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄(図5(c)参照)を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、当りに対応した装飾図柄の組み合わせを停止表示する。また、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され、遊技領域124の右側領域に配置された普図電動役物252が所定時間(例えば5.8秒間)開放する。すなわち、この普図電動役物252は、開閉自在な可動部材(ここでは扉部材2521)を備えており、扉部材2521が開放すると、特図始動口230への入賞が可能になる。扉部材2521は、特図始動口230への入賞の難易度を変更する部材である。扉部材2521が閉じたままでは特図始動口230への入球は不可能であり、扉部材2521が閉じた閉状態は入賞困難な開閉状態である。一方、扉部材2521が開いた状態は入賞容易な開閉状態である。したがって、特図始動口230は、入り口(遊技球の進入口)の大きさが小サイズ(第1の大きさに相当)と大サイズ(第2の大きさに相当)のうちのいずれか一方のサイズからいずれか他方のサイズに変化する、遊技球の進入のしやすさが可変の可変始動領域である。この大サイズの大きさは、普図始動入賞口251や普図始動ゲート253の入り口の大きさよりも大きい。一方、小サイズの大きさは、普図始動入賞口251や普図始動ゲート253の入り口の大きさよりも小さいか、あるいはそれら(251,253)の入り口の大きさ以下である。なお、普図電動役物252の扉部材2521における閉状態は必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。普図電動役物252の扉部材2521における閉状態は第一状態の一例に相当し、開状態は第二状態の一例に相当する。特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、7個)の球を賞球として上皿126に排出する。特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。なお、図16に示す普図電動役物252は、可変始動手段であって、アタッカー形式の電動チューリップ(電チュー)であるといえる。
扉部材2521が開放した状態の普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図始動口230へ必ず入球する。扉部材2521の一回の開放で遊技球が特図始動口230へ複数入球しいても、最初に入球した1球についてのみ特図の当否判定(抽選)が行われる。すなわち、このパチンコ機100では、特図の保留記憶がない。したがって、遊技盤200には特図保留ランプが設けられていない。また、普図電動役物252の近傍(この例では右横)には入賞ランプ254が設けられている。この入賞ランプ254は、特図始動口230へ入賞があると発光(点滅)する。また、扉部材2521が閉塞した時にも発光(点滅)する。入賞ランプ254は発光部の一例に相当する。
普図電動役物252の扉部材2521は、所定時間(ここでは5.8秒間)開放するが、その所定時間の間に所定球数(ここでは10球)が普図電動役物252に進入した場合には、所定球数目が進入した時点で所定時間の経過を待たずに扉部材2521は閉鎖する。普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図の当否判定(抽選)が行われ、特図表示装置212が変動表示を開始する。また、特図表示装置212の変動表示に併せて、装飾図柄表示装置208では演出表示が行われる。このように第2実施形態のパチンコ機100では、普図電動役物252の一回の開放は、一回の特図の当否判定の権利の獲得と、一又は複数球の入賞による賞球の増加を目的としたものである。
特図の当否判定で大当りに当選した場合には、特図表示装置212が、大当りに対応した所定の図柄態様の停止図柄を表示するとともに、装飾図柄表示装置208も、大当りに対応した演出を表示し、可変始動口234が極短時間(例えば0.1秒)、所定回数(例えば、15回や2回)開放する。この可変入賞口234は、図16に示す遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、入賞開口と、ソレノイドによってその入賞開口を開閉自在な扉部材2341とを備えている。入賞開口は大入賞口と呼ばれることがあり、可変入賞口234はアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口234は、後述する大当り遊技が開始されるまでは閉状態を維持し、大当り遊技が開始されると、開状態と閉状態との間で状態変更を繰り返す。すなわち、可変入賞口234は、所定の第1の開閉状態(ここでは閉状態)およびその第1の開閉状態よりも遊技球の入賞が容易な第2の開閉状態(ここでは開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段である。なお、可変入賞口234における閉状態も必ずしも完全に閉塞した状態である必要はなく、少し開いていても、遊技球の入球が不可能あるいは困難な状態であればよい。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数の球を賞球として上皿126に排出する。しかしながら、上述のごとく第2実施形態のパチンコ機100では、可変入賞口234における開状態は極短時間(例えば0.1秒)であるため、可変入賞口234への入球による払い出しはほとんど期待することができない。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
また、通常状態(特図低確率普図低確率状態)において特図の当否判定で大当りに当選した場合には、電サポ状態(時短状態とも言い、普図高確率状態)へ必ず移行する。電サポ状態では、まず、普図始動ゲート253を狙う。この普図始動ゲート253の真下に普図電動役物252は設けられている。普図始動ゲート253を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出されることはない。球が普図始動ゲート253を通過したことを所定の球検出センサが検出すると普図の当否判定が行われ、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
パチンコ機100が電サポ状態であれば、普図の当否判定で当りやすい。普図の当否判定で当たれば、再び、普図電動役物252の扉部材2521が開放し、普図電動役物252に遊技球が進入すると、特図の当否判定が行われる。第2実施形態のパチンコ機100では、確変状態(特図高確率状態)と非確変状態(特図低確率状態)では、特図の当否判定で大当りに当選する確率は変わるものの、いずれの状態でも高確率で大当りに当選するように構成されている。特図の当否判定で大当りに当選しなければ(ハズレであれば)、可変入賞口234は開放しない。しかしながら、電サポ状態であるため、遊技球が普図始動ゲート253を通過すれば、かなりの確率で普図電動役物252の扉部材2521が開放する。こうして、電サポ状態の間に、特図の大当りに何回か当選しやすい。第2実施形態のパチンコ機100では、この電サポ状態の間が、特別遊技状態に相当し、ボーナスゲームの演出が行われる。
一般的に、出球が減らない状態の間に、繰り返し特図の大当りに当選することを連荘と称する。したがって、非電サポ状態であっても確変状態である間に、特図の大当りに繰り返し当選することを連荘と称する場合もある。しかしながら、図16に示す遊技盤200では、特図始動口が1つしかなく、その1つの特図始動口230には、普図電動役物252の扉部材2521が開放しないと入賞しない。そこで、ここでは、電サポ状態の間に、電サポ付きの大当りに繰り返し当選して普図電動役物252の扉部材2521が繰り返し開放することを連荘と称する。例えば、電サポ状態の間に、特図のハズレを一又は複数回はさんで特図の電サポ付きの大当りに当選した場合にも連荘が成立する。特図の大当りには、確変付き大当りと非確変大当りが用意されている。確変付き大当りと非確変大当りとでは、確変付き大当りに当選しやすいが、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数には制限が設けられている。以下、この確変がらみの制限をリミッタと称し、上記回数を規定回数と称する。ここでは、規定回数は11回である。規定回数に達すると、電サポ状態から非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態へ移行する。すなわち、通常状態である特図低確率普図低確率状態になる。
一方、規定回数に達する前に、特図が非確変大当りに当選すると、リミッタがリセットされ、確変付き大当りを獲得した回数は0になる。
以上説明した構成のパチンコ機100では、普図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち普図表示装置210の変動時間として複数種類の時間が用意されており、特図の当否判定結果を導出するまでの時間、すなわち特図表示装置212の変動時間も、複数種類の時間が用意されている。電サポ状態では普図の変動時間は短く、遊技球が普図始動ゲート253を通過すると、すぐに当否判定結果が報知される。特図の変動時間は、特図が大当りの場合には、普図電動役物252における扉部材2521の一回の開放期間(ここでは5.8秒)以下であるが、一回の開放期間よりも所定確率で長くなる場合がある。
さらに、図16に示すように、入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
上皿126に収容されている球は発射レールの発射位置に供給される。このパチンコ機100では、遊技者の球発射ハンドル134の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(普図始動入賞口251、普図始動ゲート253、特図始動口230)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動ゲート253を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246は、ワープ装置242、およびステージ244の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技釘238などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が普図始動入賞口251へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
スピーカ120や枠ランプ122等の装飾ランプ、図16に示す装飾図柄表示装置208、および遮蔽装置246は、演出手段に相当し、これらの中でも装飾図柄表示装置208は演出表示手段の一例に相当する。
なお、第2実施形態におけるパチンコ機100の制御部の回路構成については、第1実施形態のパチンコ機の制御部の回路構成と基本的には同じであるため、説明は省略する。
<図柄の種類>
次に、図17(a)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置212が停止表示する特図の種類について説明する。
図17(a)は特図の停止図柄態様(第一の図柄態様)の一例を示したものである。普図電動役物252の扉部材2521は開いて特図始動口230に球が入球したことを球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技が開始される。特図変動遊技が開始されると、特図表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」(特図変動遊技)を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間(第一変動時間)が経過すると、特図表示装置212は特図の停止図柄態様を停止表示する。以下、この「特図の変動表示」を開始してから特図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を特図の変動停止表示と称することがある。この特図の変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図17(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図W」の22種類の特図が示されている。図17(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
第2実施形態のパチンコ機100では、特図の停止図柄態様として、20種類の大当り図柄(「特図A」から「特図T」)が用意されている。いずれの大当り図柄も所定ラウンド(例えば、15ラウンドや2ラウンド)の大当り図柄である。
ここにいうラウンドとは、所定量の遊技価値(所定球数)を獲得することができるチャンスの回数をいう。第2実施形態のパチンコ機100では、図16に示す可変入賞口234の作動回数を表すものであり、15ラウンドとは、可変入賞口234の1または複数回の開閉動作を1回(1回の作動)として、この作動が15回続くことを意味する。すなわち、1回の作動が、開閉状態が第1の開閉状態(ここでは閉状態)から第2の開閉状態(ここでは開状態)に変化する特定変化の一例に相当し、可変入賞口234は、大当り遊技中に、この特定変化を複数の定数回(15ラウンドの場合であれば15回)行うものである。各ラウンドは所定のラウンド終了条件(例えば所定球数(一例として10球)の遊技球の進入、所定量の遊技価値(所定球数)の獲得、ラウンド開始から所定時間の経過などのうちのうちの1または複数)が成立することにより終了する。所定ラウンドの間が大当り遊技中になる。
図17(b)は、同図(a)に示す特図の特性をまとめた表である。
通常遊技状態(特図低確率普図低確率)で特図が大当りした場合、すなわち非電サポ状態で特図が大当りした状態では、普図電動役物252の扉部材2521が繰り返し開閉動作を行っている確率は極めて低く、図17(b)では普図電動役物解放時(初期)と記してある。これは、特図の当否判定が行われることになった普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放を意味している。普図電動役物解放時(初期)では、特図A〜特図Pが確変付き大当りになる。確変付きであると、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い状態へ移行する。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。第2実施形態のパチンコ機100でも、大当り遊技中には特図低確率状態へ移行し、確変付き大当りに当選すると、大当り遊技終了後に特図高確率状態へ移行する。一方、特図Q〜特図Tが確変無し大当りになる。
また、普図電動役物解放時(初期)では、特図が大当りの場合は時短が付与される。すなわち、特図A〜特図Pが次回大当りまで時短付き大当りになり、特図Q〜特図Tが特図の図柄変動停止表示が100回行われる間、時短が付与される。特図A〜特図Tまでのいずれの大当り遊技終了後にも、電チューサポート(電サポ)有りの状態(以下、電サポ状態と称する)に移行する。電サポ状態は、このパチンコ機100に用意された制御状態の一つであり、時短状態と称されることもある。電サポ状態(時短状態)は、大当り遊技の終了を条件に開始される。なお、厳密にいえば、「電サポ状態」はあくまでも普図がらみの状態であり、「時短状態」は特図がらみの状態または普図および特図がらみの状態である。主制御部300のRAM308には時短フラグが用意されており、時短フラグがオンに設定されていると、電サポ状態であり、普図高確率状態である。なお、時短フラグは、大当り遊技中にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、非電サポ状態が維持される。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に当選しやすくなる(普図確変)。例えば、普図変動遊技の当選確率が、普図低確率状態(非電サポ状態)では1/60であるのに対し、普図高確率状態(電サポ状態)では1/1.00003に上昇する。また、電サポ状態の方が、非電サポ状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。例えば、非電サポ状態では10秒の普図変動遊技の変動時間が電サポ状態では1.5秒に短縮される。普図確変や普図変短により、特図始動口230に入球する確率が高まる。なお、第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態(時短状態)では、普図確変、および普図変短が行われるが、電チュー開放期間延長や電チュー開放回数増加を行ってもよい。以上のことから、非電サポ状態では、電サポ状態よりも遊技球が特図始動口230に進入し難い。すなわち、非電サポ状態では、普図電動役物252の扉部材2521が閉じた状態になりやすく、特図始動口230への遊技球の進入率は低い。一方、電サポ状態では、普図電動役物252の扉部材2521が開きやすく、特図始動口230への遊技球の進入率が高められる。したがって、非電サポ状態が非特定状態(通常遊技状態にも相当)の一例に相当し、電サポ状態が特定状態(特別遊技状態にも相当)の一例に相当する。また、主制御部300のCPU304は、通常遊技状態と特別遊技状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行手段の一例に相当する。
また、上述のごとく第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数には制限(リミッタ)が設けられている。主制御部300のRAM308には、確変付き大当りを獲得することができる回数をカウントする確変カウンタが設けられており、非電サポ状態から電サポ状態へ移行すると、この確変カウンタに規定回数がセットされ、確変付き大当りを獲得するたびに確変カウンタは1減算される。この確変カウンタは、規定回数カウンタの一例に相当する。リミッタが設定され規定回数に未到達時(リミッタ未到達時)、すなわち電サポ状態に移行してからの確変付き大当りの獲得回数が規定回数に達するまでは、連荘中であり、連荘中では、特図A〜特図Pが確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りになる。また、特図A〜特図Pでは、確変カウンタのリセットは行われない。一方、リミッタ未到達時では、特図Q〜特図Tは、確変無しの大当りであって、かつ確変カウンタの規定回数へのリセットが行われるとともに時短が特図の図柄変動停止表示が100回行われる間付与される。
さらに、確変カウンタが規定回数に到達(ここではカウンタ値が0になる)、すなわちリミッタ到達時には、特図A〜特図Hおよび特図Q,Rが、確変無しの大当りであって、時短が特図の図柄変動停止表示が100回行われる間付与され、確変カウンタのリセットが行われる。一方、リミッタ到達時では、特図I〜特図Pおよび特図S,Tは、確変無しかつ時短無しの大当りであり、リミッタ設定が終了になり通常遊技状態へ移行する。
以上をまとめると、初当り(普図電動役物解放時(初期))からリミッタ未到達時(連荘中)間では、特図A〜特図Pが特図高確率普図高確率状態であり、特図Q〜特図Sが特図低確率普図高確率状態である。そして、リミッタに到達すると、特図A〜特図Hおよび特図Q,Rが特図低確率普図高確率状態であり、特図I〜特図Pおよび特図S,Tが特図低確率普図低確率状態である。このように、第2実施形態のパチンコ機100では、特図の停止図柄態様に基づいて遊技者に付与される利益が、遊技状態(普図電動役物解放時(初期)、リミッタ未到達時(連荘中)、リミッタ到達時の別)で相違するが、異なる遊技状態で特図の停止図柄態様を共通にしている。
また、第2実施形態のパチンコ機100では、ハズレ図柄も2種類用意されている。図17(a)に示す、特図Vは第1ハズレ図柄であり、特図Wは第2ハズレ図柄である。ハズレ図柄が停止表示されると、可変入賞口234の扉部材2341は開閉動作を行わない。
なお、大当り図柄およびハズレ図柄の他に、小当り遊技前後で制御状態(遊技状態)が変化しない小当り図柄を用意してもよい。
特図表示装置212は、特図の当否決定結果(第一の当否判定結果)を報知する第一図柄表示手段の一例に相当する。
図18(a)は普図の停止図柄態様(第二の図柄態様)の一例を示したものである。第2実施形態のパチンコ機100の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、ハズレ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動領域(普図始動入賞口251,普図始動ゲート253)に球が進入したことを球検出センサであるゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」(普図変動遊技)を行う。そして、変動時間が経過した後に、当り図柄である「普図A」とハズレ図柄である「普図B」の内のいずれか一方の図柄を停止表示する。この図18(a)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
以下、この「普図の変動表示」を開始してから普図の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を普図の変動停止表示と称することがある。普図表示装置210は普図の当否決定結果(第二の当否判定結果)を報知する第二図柄表示手段の一例に相当する。
図18(b)は普図装飾図柄の一例を示したものである。第2実施形態のパチンコ機100の普図装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。普図始動領域(普図始動入賞口251,普図始動ゲート253)に球が進入したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。すなわち、装飾図柄表示装置208は、普図表示装置210とは別に、装飾図柄を変動表示するものである。そして、装飾図柄の組合せである停止図柄態様を停止表示する。普図の当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。装飾図柄表示装置208に同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが表示されると、普図電動役物252の扉部材2521が所定時間(ここでは5.8秒)開放する。一方、普図のハズレを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示する。以下、装飾図柄表示装置208において、この「装飾図柄の変動表示」を開始してから装飾図柄の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を装飾図柄の変動停止表示と称することがある。
なお、普図の停止図柄態様(図18(a)参照)と、装飾図柄表示装置208の左中右の各図柄表示領域208a〜cに表示される一つの装飾図柄の停止図柄態様(同図(b)参照)は、装飾図柄(同図(b)参照)の方が大きい。
<主制御部制御処理>
次に、第2実施形態における主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理については、第1実施形態における主制御部300のCPU304が実行する図8に示す主制御部メイン処理と基本的には同じであるため、説明は省略する。
続いて、第2実施形態における主制御部タイマ割込処理について部分的に説明する。図19は、第2実施形態における主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図19に示すステップS1217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、普図始動領域(普図始動入賞口251あるいは普図始動ゲート253)に入賞があり、且つ、保留している普図変動遊技の数が所定数(ここでは4)未満である場合には、所定の始動情報を取得する。すなわち、普図の保留数が所定数未満であれば、普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値を取得する。ここで取得する普図当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)であり、普図変動期間決定用乱数値は、ソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。乱数値生成回路318の、普図始動領域に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた普図変動期間決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報導出手段(第二の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された乱数値(始動情報)は、RAM308に設けた普図保留記憶部の、入賞順(保留順)に応じた空いている領域に、1セットの始動情報として記憶される。この普図保留記憶部は、普図始動領域(普図始動入賞口251,普図始動ゲート253)に遊技球が進入した場合に取得した始動情報を所定の上限個数(ここでは4個)まで記憶可能なの始動情報記憶手段に相当する。このとき始動情報をRAM308に設けた一時領域に一旦記憶し、その一時領域に記憶された値を普図の保留記憶部に記憶してもよく、この場合、一時領域を始動情報記憶手段としてもよいし、普図の保留記憶部および一時領域を始動情報記憶手段としてもよい。また、主制御部300のCPU304は、RAM308に記憶されている普図の保留数の値に1を加算し、普図の保留数が1増加する。したがって、主制御部300のCPU304が保留手段の一例に相当する。
また、第2実施形態のパチンコ機100では特図の保留記憶がない。主制御部300のRAM308には特図入賞フラグが用意されている。特図入賞フラグは、普図電動役物252の扉部材2521が閉鎖するとオフ状態になる。したがって、普図電動役物252の扉部材2521が開放した直後には特図入賞フラグはオフ状態である。主制御部300のCPU304は、特図始動口230に入賞があり、且つ、特図入賞フラグがオフ状態であれば、所定の始動情報を取得する。すなわち、所定の始動情報として、特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値を取得する。ここで取得する特図当選乱数値は、ハードウェア乱数を加工した値(ハードウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)であり、特図決定用乱数値および特図変動時間決定用乱数値は、ソフトウェア乱数を加工した値(ソフトウェア乱数の値+Rレジスタの値+1)である。乱数値生成回路318の、特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタ、RAM308に設けられた特図変動時間決定用乱数カウンタ、ならびに乱数加工を施す主制御部300を併せたものが、始動情報導出手段(第一の始動情報導出手段)の一例に相当する。ここで取得された、特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値は、RAM308に設けた特図始動情報記憶領域に、1セットの始動情報として記憶される。
さらに、この入賞受付処理では、所定の球検出センサにより、普図始動入賞口251、普図始動ゲート253、特図始動口230、または可変入賞口234への入賞(入球)を検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、普図始動入賞口251、普図始動ゲート253、特図始動口230、および可変入賞口234の入賞(入球)の有無を示す入賞受付情報を設定する。
加えて、特図始動口230に入賞があった場合には、主制御部300のCPU304は、図16に示す入賞ランプ254を発光させる。
ステップS1221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、ハズレ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図18(a)に示す普図A)およびハズレ図柄(図18(b)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。
図20(a)は、普図電動役物252の動作態様をまとめた表を示す図である。
普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、RAM308に設けた扉部材開放期間管理用タイマの記憶領域に所定の開放期間を示す情報を設定する。第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態(普図高確率状態)であっても非電サポ状態(普図低確率状態)であっても、扉部材開放期間管理用タイマの記憶領域には5.8秒の開放期間を示す情報を設定する。したがって、電サポ状態における普図電動役物252の動作と、非電サポ状態における普図電動役物252の動作は同じになり、遊技者は、普図電動役物252の動作態様を見て電サポ状態か否かを判断することはできない。主制御部300のCPU304は、ここで設定した5.8秒間、あるいは特図始動口230に所定球数(ここでは10球)の遊技球の入賞を検出するまで、扉部材2521の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2521を開放状態に保持する信号を出力する。第2実施形態のパチンコ機100では、1回の作動期間の間に可変始動手段(普図電動役物252)は1回しか開状態(第二状態)にならないため、この5.8秒が第二期間の一例に相当する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1233)で一般コマンド普図電動役物開放設定処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。加えて、コマンド設定送信処理(ステップS1233)で一般コマンド普図作動中処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉部材開放期間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、RAM308の設定領域に設定されている普図作動中を維持するとともに、RAM308に設けた扉部材閉鎖期間管理用タイマの記憶領域に所定の開放期間を示す情報を設定する。第2実施形態のパチンコ機100では、扉部材閉鎖期間管理用タイマの記憶領域に、電サポ状態(普図高確率状態)では0.5秒の閉鎖期間を示す情報を設定し、非電サポ状態(普図低確率状態)では60秒の閉鎖期間を示す情報を設定する。すなわち、第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態(普図高確率状態)では0.5秒が第一期間の一例に相当し、非電サポ状態(普図低確率状態)では60秒が第一期間の一例に相当する。したがって、第一期間は、非電サポ状態の方が電サポ状態よりも長い。なお、上述のごとく、ここにいう電サポ状態は特定状態の一例であり、非電サポ状態は非特定状態の一例である。特定状態(電サポ状態)、は非特定状態(非電サポ状態)に比べて、可変始動手段(普図電動役物252)が第二状態(開状態)になりやすく、可変始動手段(特図始動口230)への遊技球の進入率は高い。主制御部300のCPU304は、ここで設定した閉鎖期間が経過するまで、扉部材2521の開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材2521を閉鎖状態に保持する信号を出力する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1233)で一般コマンド普図電動役物閉鎖設定処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
そして、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(扉部材閉鎖期間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS1233)で一般コマンド普図非作動中処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に所定の値を送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
第2実施形態のパチンコ機100では、普図作動中期間は、電サポ状態(普図高確率状態)では第一の作動時間(ここでは6.3秒)であり、非電サポ状態(普図低確率状態)では、第一の作動期間よりも長い第二の作動期間(ここでは65.8秒)になる。RAM308に、これらの作動期間(普図作動中期間)の経過を計時する作動期間タイマを設けておいて、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、その作動期間タイマの記憶領域に所定期間を示す情報を設定するようにしてもよい。第2実施形態のパチンコ機100では、第一の所定条件の一例に相当する普図の当りに当選したという条件が成立したことに基づいて、作動期間が開始される。また、第2実施形態のパチンコ機100では、1回の作動期間の間に可変始動手段(普図電動役物252)は1回しか第二状態(開状態)にならないが、第二状態(開状態)に複数回なる態様であってもよい。例えば、作動期間開始と同時に開状態を1秒間維持して、閉状態に所定期間(例えば、0.5秒)なり、次いで、開状態を1.8秒間維持して、閉状態に所定期間(例えば、0.5秒)なり、最後に開状態を2秒間維持して、閉状態を、電サポ状態では0.5秒間、非電サポ状態では60秒間維持する態様であってもよい。この場合、最後の第二状態(開状態)を維持する2秒間が第二期間の一例に相当する。また、非電サポ状態でおける、一回の作動期間の最後の閉状態を維持する60秒間は、それまでの閉状態を維持する期間(この例では0.5秒)よりも長い最長の期間である。
このようにして扉部材2521の開閉制御を行う主制御部300のCPU304が、可変始動手段である普図電動役物252の制御を行う可変始動制御手段の一例に相当する。
さらに、普図変動遊技の結果がハズレであれば、普図ハズレフラグがオンされる。この普図ハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS1223に移行するようにしている。
続いて、ステップS1223では普図関連抽選処理を実行する。主制御部300のCPU304は、まず、普図変動遊技が行われているか、あるいは普図電動役物252の開閉制御が行われているか(普図の状態が作動中)を判定し、いずれか一方でも行われている場合には、普図関連抽選処理は終了になる。反対に、いずれも行われていない場合には、保留している普図変動遊技の数が1以上であるか否かを判定し、0であれば普図関連抽選処理は終了になり、1以上であれば、RAM308に設けられた普図保留記憶部から、最も過去に格納した始動情報である1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出し、その保留記憶部にまだ格納されている始動情報(乱数値のセット)を、今記憶されている領域から隣の領域に移し替える。すなわち、最も過去に格納した始動情報を普図保留記憶部から取り出し、さらに普図保留記憶部に始動情報が格納されていれば、N番目に古い始動情報を普図保留記憶部におけるN−1番目に古い始動情報として設定したことになる。また、RAM308に記憶している普図の保留数を1減算する。RAM308の普図保留記憶部から1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出す処理を行う主制御部300が、始動情報取得手段(第二の始動情報取得手段)の一例に相当する。
次いで、普図当否判定処理を行う。主制御部300のROM306には、普図当否判定用テーブルが記憶されている
図20(b)は普図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(c)は普図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
普図当否判定処理においては、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図20(b)に示す低確率テーブルを用いて普図の当否判定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図20(c)に示す高確率テーブルを用いて普図の当否判定を行う。普図当否判定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。普図のアタリ確率は、図20(b)に示す低確率テーブルでは1/60であり、図20(c)に示す高確率テーブルでは1/1.00003であり、かなりの高確率である。普図入賞は、非電サポ状態であると普図始動入賞口251がメインになり、電サポ状態であると右打ちを促し普図電動役物252の扉部材2521が開放しやすい関係から普図始動ゲート253がメインになる。したがって、図20(b)に示す低確率テーブルは普図始動入賞口251入賞時に用いられるテーブルであり、同図(c)に示す高確率テーブルは普図始動ゲート253入賞時に用いられるテーブルであるといえる。ここで、「当り」または「ハズレ」を導出することが普図当否判定(抽選)に相当し、ここで普図当否判定処理を実行する主制御部30のCPU304が、第二当否判定手段の一例に相当する。また、「当り」の当否判定結果は、特定の第二の当否判定結果の一例に相当する。
普図当否判定処理の実行が完了すると、普図の変動停止表示における普図変動期間を決定する。主制御部300のROM306には、普図変動期間決定用テーブルも記憶されている。
図21(a)は普図変動期間決定用低確率当りテーブルを示す図であり、同図(b)は普図変動期間決定用低確率ハズレテーブルを示す図である。また、図21(c)は普図変動期間決定用高確率当りテーブルを示す図であり、同図(d)は普図変動期間決定用高確率ハズレテーブルを示す図である。
普図変動期間の決定でも、時短フラグを参照し、現在の制御状態が電サポ状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。時短フラグがオフされていれば(非電サポ状態であれば)、図21(a)および同図(b)に示す低確率時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行い、時短フラグがオンされていれば(電サポ状態であれば)、図21(c)および同図(d)に示す高確率時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行う。また、先の普図当否判定結果に基づいて、ハズレであれば図21(b)および同図(d)に示すハズレ時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行い、当りであれば図21(a)および同図(c)に示す当り時のテーブルを用いて普図変動期間の決定を行う。さらに、普図変動期間の決定は、RAM308の普図保留記憶部から取り出した始動情報のうちの普図変動期間決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。なお、普図変動期間決定用乱数値の取得タイミングは、始動情報を取得するタイミングであるが、普図変動開始直前のタイミングであってもよい。加えて、非電サポ状態において普図当否判定結果がハズレであった場合には、その時の保留数にも基づいて普図変動期間が決定される。なお、上述のごとく、第2実施形態のパチンコ機100では、RAM308に設けられた普図保留記憶部から1セット分の乱数値(普図当選乱数値および普図変動期間決定用乱数値)を取り出したタイミングで保留数を1減算する関係から、ここでの普図の保留球数の最小値は0、最大値は3になる。図21(b)に示すように、普図変動期間決定用乱数値が0〜59000の範囲に属する場合、普図の保留数が3つであると3秒の普図変動期間になり、0〜2であると10秒の変動期間になる。普図変動期間決定用乱数値が59001以上である場合には、普図の保留数によらず共通の普図変動期間になる。また、電サポ状態では、普図当否判定結果がハズレであっても、普図の保留数によらず共通の普図変動期間になる。
また、図21(c)および同図(d)に示すように、電サポ状態であると、普図当否判定結果が当りであってもハズレであっても、普図変動期間は1.5秒の超短縮された変動期間になる。この電サポ状態である場合の普図変動期間は、後述する普図電動役物252の扉部材2521の開放期間よりも短い。また、電サポ状態である場合の普図変動期間は、非電サポ状態である場合の普図変動期間よりも短い。
さらに、図21(a)〜(d)の各テーブルには、普図変動期間の長さに応じて定められた、装飾図柄表示装置208における普図装飾図柄の演出態様が示されている。ここで決定された普図変動時間を表す情報は、後述するように、主制御部300から第1副制御部400へ送信される普図変動開始コマンドに含められ、そのコマンドを受信した第1副制御部400は、普図変動時間を表す情報に基づいて、ここで示されている普図装飾図柄の演出態様を具体的に決定する。普図装飾図柄の演出態様には、ノーマルリーチやスーパーリーチが含まれている。ノーマルリーチとは、一般に2つの図柄表示領域(例えば、図16に示す左右図柄表示領域208a、208c)が等しい装飾図柄を停止表示し、残りの1つの図柄表示領域(例えば中図柄表示領域208b)が変動表示している状態のこと、すなわち、変動表示している図柄表示領域が特定の図柄(停止表示している図柄表示領域と等しい図柄)を停止表示すれば所定の大当り図柄の組合せ(図18(b)に示す装飾図柄の組合せ)を停止表示することとなる状態のことである。スーパーリーチは、ノーマルリーチにさらに特殊な変動表示等を加味して演出効果を向上させたもの(ロングリーチ、ノーマル逆転リーチ、ダブルラインリーチ等)である。なお、装飾図柄の演出態様には、特殊変動と呼ばれる態様もある。特殊変動には、特別マルチラインリーチ、全回転リーチ、特別全回転リーチ等が含まれ、単にリーチというときには、ノーマルリーチとスーパーリーチと特殊変動を含んだ装飾図柄の変動パターンを意味する。このリーチは、普図関連処理における普図当否判定の結果が特定の第二の当否判定結果(遊技者の有利度が高い所定の結果)になることを、その当否判定を行った後であってその当否判定の結果を報知する前に遊技者に事前に報知する予告演出であり、リーチを行うか否かは、その当否判定を行った後に決定される。
普図変動期間の決定が終了すると、普図関連抽選処理(ステップS1223)は終了になる。
第2実施形態におけるパチンコ機100は、特図が1種類である。第2実施形態における主制御部タイマ割込処理では、特図状態更新処理(ステップS1225)を行い、次いで特図状態更新処理(ステップS1229)を実行する。
特図関連抽選処理(ステップS1229)では、抽選(第一当否判定)の実行、停止表示する特図の決定、および特図の図柄変動停止表示における変動期間(第一変動期間)の決定を行う。この特図関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304が第一当否判定手段の一例に相当する。
特図関連抽選処理(ステップS1229)では、所定の当否判定条件が成立していれば、RAM308の特図始動情報記憶領域に記憶されている始動情報(特図当選乱数値、特図決定用乱数値、および特図変動時間決定用乱数値)を取得し、特図当否判定(第一当否判定)処理を行う。主制御部300のROM306には、特図の当否判定用テーブルが記憶されている。
図22(a)は特図当否判定用低確率テーブルを示す図であり、同図(b)は特図当否判定用高確率テーブルを示す図である。
この特図当否判定処理では、RAM308に用意された確変フラグを参照し、現在の制御状態が特図確変状態であるか否かに基づいて当否判定を行う。確変フラグがオフされていれば(特図低確率状態であれば)図22(a)に示す低確率のテーブルを用いて特図の当否判定を行い、確変フラグがオン状態(特図高確率状態)であれば図22(b)に示す高確率テーブルを用いて特図の当否判定を行う。特図当否判定は、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図当選乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。また、第2実施形態のパチンコ機100では、規定回数に達すると(リミッタ時)、非確変状態(特図低確率状態)へ移行する。この際の、特図当否判定では、図22(a)に示すように、12.5%の確率で時短無し大当りに当選し、12.5%の確率で次回の特図の図柄変動停止表示から特図の図柄変動停止表示が100回行われるまで時短付きになる大当りに当選する。なお、第2実施形態のパチンコ機100では特図当否判定結果は、非確変状態では、図22(a)の特図当否判定用テーブルに示すように25%の確立で大当りの結果になり、確変状態では、図22(b)の特図当否判定用テーブルに示すようにほとんど大当りの結果になる。この「大当り」の特図当否判定結果は、特定の第一の当否判定結果の一例に相当する。
特図当否判定処理の実行が完了すると、特図の停止図柄態様を決定する特図決定処理を行う。主制御部300のROM306には、特図決定用テーブルも記憶されている。
図22(c)は大当り用特図決定用テーブルを示す図である。この図22(c)に示す大当り用特図決定用テーブルには、リミッタ到達までの回数が併せて示されている。
この特図決定処理では、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。また、特図当否判定結果を得る際に用いた始動情報を取得した時の遊技状態に基づいて特図停止図柄態様を決定する。すなわち、特図当否判定結果が、普図電動役物解放時(初期普図当り時)の大当りであれば、特図決定用乱数値に基づいて、96%の確率で特図A〜特図P(確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図Q〜特図T(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。なお、リミッタ到達までの回数は、特図A〜特図Pのうちのいずれかの特図に決定した場合には、確変付き大当りを1回獲得したことになり、確変付き大当りの最大獲得回数(11回)−1回=10回になる。一方、特図Q〜特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合には確変付き大当りの最大獲得回数である11回になる。特図当否判定結果が、リミッタ未到達時(連荘中)の大当りである場合にも、特図決定用乱数値に基づいて、96%の確率で特図A〜特図P(確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図Q〜特図T(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。ただし、リミッタ到達までの回数は、特図A〜特図Pのうちのいずれかの特図に決定した場合には、確変付き大当りを1回獲得したことになり、1回減算になり、特図Q〜特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合にはリセットされ、規定回数の11回が再度セットされる。特図当否判定結果が、リミッタ到達時の大当りである場合には、特図決定用乱数値に基づいて、53.3%の確率で特図A〜特図H,特図Q,特図R(確変無しかつ100回の時短付きの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定し、4%の確率で特図I〜特図P,特図S,特図T(確変無しかつ時短なしの大当り図柄)のうちのいずれかの特図に決定する。この場合のリミッタ到達までの回数は、特図A〜特図H,特図Q,特図Rのうちのいずれかの特図に決定した場合にはリセットされ、規定回数の11回が再度セットされる。特図I〜特図P,特図S,特図Tのうちのいずれかの特図に決定した場合には0回になる。
すなわち、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数は11回であり、非確変状態(特図低確率状態)に非確変大当りを引くと、11回のリミッタ回数がセットされ、確変大当りを引くと10回のリミッタ回数になる。また、連荘中に非確変大当りを引くとリミッタ回数がリセットされ、規定回数の11回が再度セットされるとともに、100回の時短が付与される。つまり、非確変大当り後の時短で特図1回の変動が許容されることになるので、このときに当ることでリミッタ回数のリセットに連荘が付加されることになる。さらに、リミッタ到達時は確変図柄が表示されても非確変大当り扱いになるが、このときに時短が付与されれば、詳しくは後述するように、実質連荘が上乗せされていくことになる。
特図決定処理の実行が完了すると、特図の図柄変動停止表示における特図変動期間を決定する。主制御部300のROM306には、特図変動期間決定用テーブルも記憶されている。
図23(a)は普図高確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、同図(b)は普図低確率時特図変動期間決定用大当りテーブルを示す図であり、同図(c)は普図高確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図であり、同図(d)は普図低確率時特図変動期間決定用ハズレテーブルを示す図である。
特図変動期間の決定では、先の特図当否判定結果、および電サポ状態(普図高確率状態)か非電サポ状態(普図低確率状態)に基づいて、図23に示すテーブルを用いて特図変動期間の決定を行う。さらに、特図変動期間の決定は、RAM308の特図始動情報記憶領域から取得した始動情報のうちの特図変動期間決定用乱数値(取り得る範囲は0〜65535)に基づいて行う。なお、特図変動期間決定用乱数値の取得タイミングは、始動情報を取得するタイミングであるが、特図変動開始直前のタイミングであってもよい。図23(a)のテーブルに示すように、第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合には、かなりの高確率で特図変動期間は所定の短期間(ここでは1秒)の変動期間になる。この所定の短期間は、普図電動役物252の扉部材2521の開放期間(5.8秒)よりも短く、普図電動役物252の扉部材2521が1回開放している間に、その間に特図始動口230に入賞したことに基づく特図当否判定の結果は報知されることが電サポ状態では多くなる。また、電サポ状態では、120秒の変動期間と、360秒の変動期間も用意されている。所定の短期間になる確率は、120秒や360秒といった長期間になる確率よりも高い。
一方、図23(b)のテーブルに示すように、非電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合には、特図変動期間は一律に所定期間(ここでは60秒)の変動期間になる。
また、図23(c)のテーブルに示すように、電サポ状態で特図当否判定結果がハズレである場合には、特図の変動期間は一律に10秒になり、同図(d)のテーブルに示すように、非電サポ状態で特図当否判定結果がハズレである場合には、特図の変動期間は一律に60秒になる。
このように、第2実施形態のパチンコ機100では、非電サポ状態では、特図の変動時間は一律に60秒になる。また、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りである場合に限って、その特図当否判定結果を報知する特図の図柄変動停止表示の期間を異ならせており、ボーナスゲームの演出が行われる特別遊技状態中に異なる間隔で特図当否判定が行われる。
特図の変動期間を表す情報は、主制御部300から第1副制御部400へ送信される特図の図柄変動開始コマンドに含められ、そのコマンドを受信した第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208に、120秒の変動期間である場合にはその変動期間中にプレミアAの大当り演出を表示させ、360秒の変動期間である場合にはその変動期間中にプレミアBの大当り演出を表示させる。
特図変動期間の決定が終了すると、特図関連抽選処理(ステップS1229)は終了になる。
<副制御部側制御処理>
次に、第2実施形態における第1副制御部400のCPU404が実行する第1副制御部メイン処理等については、第1実施形態における第1副制御部400のCPU404が実行する図13に示す第1副制御部の各処理と基本的には同じであるため説明は省略する。また、第2副制御部500における処理も、第1実施形態と基本的には同じであるため説明は省略する。
続いて、第2実施形態のパチンコ機100におけるゲームの流れについて詳細に説明する。
図24は、第2実施形態のパチンコ機100におけるゲームの流れの一部を示すフローチャートであり、図25は、図24に示すゲームの流れにおける装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。図25では(a)から(f)のアルファベット順に時間が経過していき、以降の図においても同様である。また、図25に示す装飾図柄表示装置208の、演出表示領域208dの左隅には、普図の第4図柄217と特図の第4図柄218が表示されている。これらの第4図柄217,218では、白丸が変動中表示を表し、黒丸が停止中表示を表し、以降の図においても同様である。
遊技が開始された状態では、通常遊技状態(特図低確率普図低確率状態)である。遊技者は、普図始動入賞口251を狙い、左打ちを行う。やがて、普図始動入賞口251に入賞し(ステップS501)、普図表示装置210が図柄変動停止表示を開始する。これと同時に、図25(a)に示すように、液晶表示パネルである装飾図柄表示装置208では、普図の装飾図柄の図柄変動が開始される(ステップS502)。加えて、装飾図柄表示装置208では、特図の第4図柄218は停止表示中であるが、普図の第4図柄217が変動表示中になる。装飾図柄表示装置208において、普図の装飾図柄を用いたリーチ演出が行われること(ステップS503)もあるが、リーチ演出が行われず、普図表示装置210がハズレ図柄(図18(a)参照)を停止表示するとともに、装飾図柄表示装置208には、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せ以外の装飾図柄の組合せ(例えば、ばらけ目)を停止表示し、ステップS501に戻る(ステップS504)。
図25(b)および同図(d)に示すようなリーチ演出(ステップS503)が行われても、普図表示装置210に当り図柄(図18(a)参照)が必ず停止表示されるとともに、装飾図柄表示装置208に、同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが必ず停止表示されるとは限らず、ステップS504に進む場合もある。一方、普図当否判定結果が当りであれば、普図表示装置210に当り図柄(図18(a)参照)が停止表示されるとともに、図25(d)に示すように、装飾図柄表示装置208に同じ装飾図柄が3つ並んだ装飾図柄の組合せが停止表示され(ステップS505)、普図変動遊技の当選が報知される。また、図25(d)に示すように、普図表示装置210が停止表示すると同時に、装飾図柄表示装置208の普図の第4図柄217も停止中表示になる。普図変動遊技の当選とともに、装飾図柄表示装置208には、右打ちを行うことを指示する画面が表示され(ステップS506)、遊技領域124の右側領域に配置された普図電動役物252の扉部材2521が所定時間(ここでは5.8秒間)開放する(ステップS507)。
普図電動役物252の扉部材2521が開放することで、特図始動口230への入賞が可能になるが、入賞がなければ、ステップS501に戻り(ステップS508)、入賞があれば、最初に入賞した1球についての特図当否判定(特図抽選)が行われる(ステップS509)。特図当否判定が行われると、図25(e)および同図(f)に示すように、装飾図柄表示装置208ではボーリングのチャンスゲームが開始される(ステップS510)。加えて、装飾図柄表示装置208では、普図の第4図柄217は停止表示中であるが、特図の第4図柄218が変動表示中になる。特図当否判定結果がハズレであれば、特図表示装置212にハズレ図柄(図17(a)参照)が停止表示されるとともに、図25(h)に示すように、装飾図柄表示装置208にはストライクが取れなかった場面の画像が表示される(ステップS511)。ここでの特図当否判定がハズレになる確率は、2/65536である(図22(a)参照)。一方、特図当否判定結果が大当りであれば、特図表示装置212に大当り図柄である特図A〜特図Pのいずれかの停止図柄(図17(a)参照)が停止表示されるとともに、図25(g)に示すように、装飾図柄表示装置208にはストライクがとれてボーナスゲームが開始されることを報知する画像が表示される(ステップS512)。ここでの特図当否判定が大当りに当選する確率は、65534/65536であり、かなりの高確率である(図22(a)参照)。特図の大当りに当選すると、必ず、非電サポ状態(普図低確率状態)から電サポ状態(普図高確率状態)へ移行する。なお、図25(g)および(h)に示すように、特図表示装置212が停止表示すると同時に、装飾図柄表示装置208の特図の第4図柄218も停止中表示になる。
図26は、図24に示すゲームの流れの続きを示すフローチャートであり、図27は、初当りが確変無しの大当りであった場合の装飾図柄表示装置の画面を段階的に示す図である。
ここでの特図変動遊技において確変付きの大当りに当選する確率は96%であり、確変無しの大当りに当選する確率は4%である(図22(c)参照)。確変無しの大当りに当選すると、主制御部300のRAM308に用意された確変カウンタには11の値がセットされ、図27(a)に示すように、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208には、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数として「残り11回」が表示される(ステップS513)。また、このときの装飾図柄表示装置208には、普図電動役物252の扉部材2521が先に1回開放したこと(図24に示すステップS507)から「1連荘中」という表示もなされる。一方、確変付きの大当りに当選すると、確変カウンタには10の値がセットされる(ステップS514)。
制御状態は、電サポ状態へ移行したことから、普図の当否判定は当りに当選しやすく、普図電動役物252の扉部材2521は開きやすい。このため、特図の当否判定も行われやすく、第2実施形態のパチンコ機100では、特図の当否判定は、非確変状態であると25%の確率で大当りに当選し、確変状態であればかなりの高確率で大当りに当選する。非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が2回以上の状態では、確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りに当選する確率は96%であり、確変無しかつ100回の時短付きの大当りに当選する確率は4%である(図22(c)参照)。例えば、残り回数が11回の状態で確変付きかつ次回大当りまで時短付きの大当りに当選すると、確変カウンタには、それまでセットされていた11の値から1減算した10の値がセットされ、図27(b)に示すように、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208には、「残り10回」が表示される。また、このときの装飾図柄表示装置208には、「2連荘中」という表示もなされる。
一方、確変無しかつ100回の時短付きの大当りに当選すると、主制御部300のRAM308に用意された確変カウンタがリセットされ、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が増加する。この確変カウンタのリセットは、遊技者とって有利なことであるが、上述のごとく4%の確率でしか行われない。
図27(c)には、残り回数が2回の状態になったときの大当り遊技中の装飾図柄表示装置208が示されている。図27(c)に示す装飾図柄表示装置208には、「残り2回」と「10連荘中」の表示がなされるとともに、「上乗せチャンス ストライクをとればボーナス追加」といった表示もなされている。そして、残り回数が1回の状態になると、大当り遊技中の装飾図柄表示装置208では、ボーリングのチャンスゲームが開始される。ここでの大当り遊技を行うことになった特図変動遊技の結果は、確変無しの大当りであるが、53.3%の確率で100回時短付きの大当りであり、46.7%の確率で時短なしの大当りである。特図変動遊技の結果が時短なしの大当りであった場合には、ボーナスは終了になり(ステップS519)、非電サポ状態へ移行するとともに、非確変状態にも移行し、通常遊技状態になる。図27(g)に示す装飾図柄表示装置208には、ストライクが取れなかった場面の画像が表示されている。一方、特図変動遊技の結果が100回時短付きの大当りであった場合には、非確変状態に移行するが、特図の図柄変動停止表示が100回行われるまで電サポ状態は延長される。
第2実施形態のパチンコ機100では、電サポ状態で特図当否判定結果が大当りであった場合には、図23(a)に示すように、確変状態であっっても非確変状態であっても、特図の変動期間は、多くの場合は、1秒の短期間である。しかしながら、500/65536の確率で120秒になり、35/65536の確率で360秒になる。したがって、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合にも、特図の変動期間は、長期間になる120秒や360秒が選択される可能性がある。なお、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に限って、特図の変動期間が長期間になる場合があるようにしてもよい。非確変状態であっても時短が付いているため、普図電動役物252の扉部材2521は開きやすく、特図の当否判定も行われやすい。特図の変動期間が短期間(ここでは1秒)であると、すぐに特図の当否判定結果が報知されてしまい、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放に対し、特図変動遊技は1回しか行われないことが多くなる。すなわち、確変のリミッタ回数に普図電動役物252の扉部材2521開放回数が同期していることになる。ところが、特図の変動期間が長期間(ここでは120秒や360秒)であると、特図変動遊技が1回行われる間に、普図電動役物252の扉部材2521は複数回開放し、特図始動口230への入賞に基づく払い出し(ここでは7球/1入賞)で出球が稼げる。
図26に示すように、特図の変動期間が短期間の場合には、ステップS513に戻り、図27(f)に示すように、装飾図柄表示装置208には「残り11回」が表示される。一方、特図の変動期間が長期間の場合には、主制御部300から送られてきた特図図柄変動開始コマンドに含まれている特図の変動期間を表す情報(ここでは長期間の情報)に基づいて、第1副制御部400は、電サポ状態に移行してから非電サポ状態へ移行するまでの間に普図電動役物252の扉部材2521が何回開放することができるかの予測計算を行う。ここでの予測計算は、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放期間が5.8秒と一律であることに基づいて行われる。なお、特図の変動期間が第一の長期間(ここでは120秒)である場合には、一律に上記規定回数よりも多い所定回とする。例えば、普図電動役物252の扉部材2521は、120秒の間に5回開放すると予測し、規定回数である11回にこの予測回数である5回を加えた16回を残り回数(特定情報の一例に相当)として表示する。また、特図の変動期間が第一の長期間よりも長い第二の長期間(ここでは360秒)である場合には、一律に所定の記号等による表示(例えば???回)を行うようにしてもよい。
ここで予測計算された回数は、非電サポ状態へ移行するまでの間に普図電動役物252の扉部材2521が何回開放することができるかの回数であるが、上述のごとく、特図の変動期間は多くの場合は短期間であり、普図電動役物252の扉部材2521の1回の開放に対し、特図変動遊技は1回しか行われないことが多いことから、その予測計算された回数を、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる回数と見なして、第1副制御部400は、装飾図柄表示装置208に残り回数として表示させる(ステップS520)。なお、このことからもわかるように、第2実施形態のパチンコ機100では、上乗せチャンスを考慮しなければ、1回の特図変動遊技と、1回の普図電動役物252の開放はリンクしている。
図28は、図27(c)に示す上乗せチャンスの変形例を示す図である。
図28(a)には、非電サポ状態へ移行するまでの間に確変付き大当りを獲得することができる残り回数が5回の状態における大当り遊技中の装飾図柄表示装置208が示されている。図28(a)に示す装飾図柄表示装置208には「大ボーナスチャンス カップインしたら大ボーナス追加」といった表示がなされている。
図28(c)は、「大ボーナスチャンス」が偽の表示であった場合に表示される画面であり、「残念」という表示がなされている。すなわち、同図(a)に示す「大ボーナスチャンス」は、本来であれば、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に表示される画面であり、残り回数はリセットされるばずであるが、同図(c)では、残り回数に変化がなく、依然として「残り5回」が表示されている。
一方、図28(b)は、「大ボーナスチャンス」が真の表示であった場合に表示される画面であり、「おめでとう」という表示がなされている。
図28(d)は、特図の変動期間が第二の長期間(例えば360秒)であった場合に表示される画面であり、残り回数は???回になっている。
図28(e)は、特図の変動期間が第一の長期間(例えば120秒)であった場合に表示される画面であり、残り回数は、規定回数である11回に、120秒の予測回数である5回を加えた16回になっている。
以上説明したように、特別遊技状態中であるボーナス中に、長い演出期間(特図の変動期間)となった場合には通常とは異なる演出を行う。また、電サポ状態で特図の大当り図柄を停止表示する際、普図電動役物252の扉部材2521の開放は、多くの場合は、特図変動遊技1回に対して1回であるが、図23(a)に示す、プレミアAの演出では12回、プレミアBの演出では36回になる。また、以上説明したパチンコ機100では、可変入賞口234(アタッカ)は開放するが、普図電動役物252の扉部材2521の開放で遊技球増加を図るものである。なお、賞球数としては、普図始動入賞口251や普図始動ゲート253に入賞時には3球、可変入賞口234(アタッカ)に入賞時には4球、普図電動役物252(特図始動口)に入賞時には7球、一般入賞口226に入賞時には10球としてもよい。さらに、賞球が多い普図電動役物252(特図始動口)よりも下流に賞球が少ない可変入賞口234(アタッカ)を配設している。普図電動役物252と可変入賞口234の位置関係を逆にすることも考えられるが、そうすると賞球が少ない可変入賞口234に先に入賞してしまう。第2実施形態では、特別遊技状態中であるボーナス中に、普図電動役物252への入球に漏れた遊技球が可変入賞口234(アタッカ)に入賞可能となっており賞球増加に寄与する。
第2実施形態のパチンコ機100によれば、電サポ状態では、特図確変付き大当り(特定の第一当否判定結果)を導出する間隔(1秒、120秒、360秒それぞれに基づく間隔)が異なることになり、遊技の興趣が向上する。また、第2実施形態のゲーム性は、いわゆるリミッタ機(確変連荘数に上限がある)であることと、普図電動役物252(電チュー)で遊技球を増加させるものである。つまり、特図の大当り間の時間が異なることでその間の電チューの開放回数に違いが生じるため、増加する遊技球の量に変化をもたらすことができる。このゲーム性は、遊技者がはまるほど有利なゲーム性である。また、高確率かつ短時間で普通図柄の当りを導出することで、電チューの開放を頻繁に行うことができ、電チューが遊技球増加のゲーム性に寄与する。また、電サポ状態では、特図の変動時間に変化(1秒、120秒、360秒)を与えることで、電チューの開放頻度に差を設けることが可能になる。さらに、リミッタ到達までの特図大当りの導出確率を高確率にしたことで、ほぼ特図の変動時間により電チューの開放頻度、およびその開放頻度に基づく獲得可能な遊技球に変化を与えることができる。また、リミッタのリセットがなされることで、普図電動役物252(電チュー)で遊技球の増加を図るゲーム性においても特図の結果に興味を持たせることが可能になる。また、特図の変動時間が長いこと自体が、特別遊技状態中の遊技者にとって有利となるものであるが、リミッタリセット時に長い変動時間を決定可能にすることで、当該変動終了後も特図の規定回数分の当り導出まで特別遊技状態を継続することが可能になる。すなわち、リミッタリセットと長時間変動という遊技者に有利な状態を2つ同時に付与することが可能である。さらに、現在の連荘数や、リミッタまでの残り回数を報知することで、特別遊技状態中における遊技の興趣が向上する場合がある。また、電チューの開放回数に基づく報知を行うと出玉とリンクして、より興趣が向上する場合がある。さらに、特図の長時間変動は、リミッタに対して特図1回分の消化であり短時間変動と同等であるが、電チューの開放回数に関連付けて報知する情報を変化させることで遊技の興趣が増大する場合がある。第2実施形態におけるゲーム性は、リミッタ機であるためいずれのタイミングにおいても、リミッタ回数以上の特別遊技状態の付与は確約されていないが、長時間変動で得られる遊技球は通常の特図消化1回分(リミッタの減算)よりも多いことを利用して、あたかもリミッタ回数以上の特別遊技状態が付与されているように遊技者に報知することが可能である。すなわち、出玉と報知をリンクさせることができる。さらに、報知内容をリミッタまでの残回数とすることで、規定回数を超える報知を行ったとしても出玉をリンクさせることできるため、遊技の興趣が向上する場合がある。
なお、ボーナス中に確変なしの大当りに当選した場合に限って、特図の変動期間は、長期間になるようにしてもよい。あるいは、ハズレの場合にも、長期間の特図の変動期間を用いてもよく、この場合は、規定回数の消化がなく(リミッタの減算がなく)なく、多数の遊技球を獲得することが可能である。
また、遊技盤200盤面構成は、第2実施形態では、右打ちを行った際(特別遊技状態中)に普図電動役物252および可変入賞口234のいずれにも遊技球が誘導されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、可変入賞口234(アタッカ)は特別遊技状態中の発射強度では入賞困難となる場所に配設してもよい。この場合、特図の長い変動期間(大ボーナス)中にアタッカが開かない点を目立たせないことが可能となる。
さらに、第2実施形態では、特図低確率時の大当り確率が1/4であり、上乗せ後(非確変大当り後)に付与される時短回数が100回であることにより、次の大当りを実現できるとともに、3/4の特図のハズレによりこの間の普図電動役物252の開放により遊技球を増加させることが可能である。
また、特図の長期間の変動期間の決定は、特図の停止図柄と完全に1:1に対応させておいてもよい。
さらに、特図確変付き大当り(特定の第一当否判定結果)を導出する間隔は、特図の変動時間(演出時間)によるものの他、大当り遊技中の期間によっても異ならせることができる。例えば、大当り遊技の開始演出や終了演出やラウンド間のインターバルの演出の時間を変えることでも上記間隔を異ならせることができる。また、特図の停止表示期間を変えることでも、上記間隔を異ならせることができる。
第2実施形態のパチンコ機100の背面右上部にも、このパチンコ機100が設置される遊技店舗のコンピュータに、このパチンコ機100における遊技情報を出力する外部出力端子板190が設けられている。第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル1〜10も、外部のホールコンピュータ等に接続され、これらの各チャンネルからは外部端子板信号が出力される。以下、第1実施形態における外部端子板信号と同じ信号(外部端子板信号1,2,7,9)については説明を省略し、異なる信号について説明する。
図29は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル3〜5それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。
図29(a)は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル3から出力される外部端子板信号3のタイムチャートを示した図である。
第2実施形態における外部端子板信号3は、普図表示装置210における図柄変動表示が停止してから所定時間(例えば600ms)、外部に出力される信号である。すなわち、普図表示装置210が図柄態様を停止表示したことを表す信号であって、本発明にいう第3信号の一例に相当する。なお、ここでの所定時間(例えば600ms)も、図柄の確定表示期間であってもよい。
図29(b)は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル4から出力される外部端子板信号4のタイムチャートを示した図である。
第2実施形態における外部端子板信号4は、普図始動入賞口251に遊技球が入賞したことを普図始動入賞口センサが検出してから所定時間(例えば100ms)、外部に出力される信号である。ただし、第2実施形態でも、信号が連続しないように、外部端子板信号4は、上記所定時間と同じ時間間隔をあけて出力される。
図29(c)は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル5から出力される外部端子板信号5のタイムチャートを示した図である。
第2実施形態における外部端子板信号5は、普図始動ゲート253に遊技球が入賞したことを普図始動ゲートセンサが検出してから所定時間(例えば100ms)、外部に出力される信号である。ただし、上記外部端子板信号4と同様に、信号が連続しないように、外部端子板信号5も、上記所定時間と同じ時間間隔をあけて出力される。
第2実施形態における、外部端子板信号4および外部端子板信号5も、本発明にいう第2信号の一例に相当する。
図30は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル6およびチャンネル8それぞれから出力される外部端子板信号のタイムチャートを示した図である。
図30(a)は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル6から出力される外部端子板信号6のタイムチャートを示した図である。
第2実施形態における外部端子板信号6は、時短状態(電サポ状態)中における普図当り遊技中(普図電動役物252の扉部材2521の開閉動作中)に、外部に出力される信号である。すなわち、第2実施形態における外部端子板信号6は、時短状態(電サポ状態)かつ普図当り遊技状態であることを表す信号である。図30(a)に示す例では、特図の時短付き大当りに当選し、大当り遊技終了後に非時短状態から時短状態に移行し、時短状態に移行してから開始された普図当り遊技に同期して外部端子板信号6が出力され(一番左の点線参照)、普図当り遊技が終了する前に非時短状態に移行すると、非時短状態に移行した時点で外部端子板信号6の出力は中止される(左から二番目の点線参照)。また、非時短状態で普図当り遊技状態に移行しても外部端子板信号6は出力されず、普図当り遊技状態中に時短状態に移行した時点で外部端子板信号6は出力され(右から二番目の点線参照)、時短状態であっても普図当り遊技状態が終了すれば外部端子板信号6の出力は中止される(一番右の点線参照)。なお、図30(a)に示す例では、2回目の特図の図柄変動表示と3回目の特図の図柄変動表示は、第2特図始動口232への入賞に基づくものになる。
第2実施形態では、出球が得られる時短状態中の普図当り遊技状態で出球をかせぐ構成であるため、ホールコンピュータは、この外部端子板信号6を用いて、普図電動役物252の扉部材2521の開放回数を把握することができる。
図30(b)は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル8から出力される外部端子板信号8のタイムチャートを示した図である。
外部端子板信号8は、特図の大当り遊技中に外部に出力される信号である。すなわち、特図の大当り遊技状態であることを表す信号である。図30(b)に示す例では、左側に示す点線のタイミングが特図の初当りのタイミングであり、右側に示す点線のタイミングがリミッタ回数がリセットされる特図大当り(リセット当り)のタイミングである。ホールコンピュータは、この外部端子板信号8を用いて、特図の大当りの回数を把握することができる。
図31は、第2実施形態における外部出力端子板190のチャンネル10から出力される外部端子板信号10のタイムチャートを示した図である。
第2実施形態における外部端子板信号10は、所定時間以上の特図の図柄変動表示中に、外部に出力される信号であって、所定時間未満の特図の図柄変動表示中には出力されない。すなわち、120秒以上の特図の変動時間が選択されたことを条件成立にして出力される、特図の図柄変動表示中であることを表す信号である。より具体的には、装飾図柄表示装置208でプレミアAの変動あるいはプレミアBの変動が行われる長変動時間が選択されたことを条件成立にして出力される。図31に示す例では、右側に示す点線のタイミングが、所定時間以上の特図の図柄変動表示が開始されたタイミングである。所定時間以上の特図の変動時間が選択されたことが本発明にいう所定条件が成立したことの一例に相当し、第2実施形態における外部端子板信号10が、本発明にいう、図柄変動表示中であることを表す信号の一例に相当する。
加えて、この外部端子板信号10は、特図の初当りに基づく大当り遊技状態中、および上記リセット当りに基づく大当り遊技状態中にも出力される。図31に示す例では、左側に示す点線のタイミングが特図の初当りのタイミングであり、真ん中に示す点線のタイミングが上記リセット当りのタイミングである。
以上説明した、第2実施形態における外部端子板信号10は、普図電動役物252の扉部材2521が開放する契機の回数をカウントするための信号であり、ホールコンピュータは、この外部端子板信号10を集計することで、パチンコ機100が稼働中であるか、デモ表示演出中(非稼働中)であるかを把握することができる。
また、第2実施形態におけるパチンコ機100では、外部端子板信号10の出力回数の合計によって、賞球の塊となる契機(例えば、11回リミットの初当りの回数、リセット当りの回数、複数回の普図当りによる利益を得られる長変動時間が選択された回数)を把握することができる。なお、これらの回数は、島設備の情報表示器で表示してもよい。
図32は、デモ演出表示を説明するための図である。
装飾図柄表示装置208である液晶表示装置は、バックライトとしての光源を有する。図32(a)に示すように、この装飾図柄表示装置208は、普図の図柄変動表示中に行われる装飾図柄の変動表示(所定の表示演出の一例に相当)では、光源を所定の輝度で発光し、遊技者に表示画面が鮮明に見える状態で表示演出を行う。
また、図32(b)に示すように、装飾図柄表示装置208は、特図の大当り遊技中の表示演出でも、光源を所定の輝度で発光し、遊技者に表示画面が鮮明に見える状態で表示演出を行う。
第2実施形態のパチンコ機100では、普図の図柄変動表示が終了してから所定時間(例えば30秒間)経過しても次の普図の図柄変動表示が開始されないことに基づいて、デモ表示演出が開始される。このデモ表示演出は、パチンコ機100が稼働していないときに装飾図柄表示装置208に行われる演出として用意されているものである。装飾図柄表示装置208は、光源を上記所定の輝度、すなわちパチンコ機100の稼働中の輝度よりも低い輝度に落としてデモ表示演出を実行する。言い換えれば、装飾図柄表示装置208(表示演出手段)の輝度は、大当り遊技中(第二の制御状態中)を除く図柄の非変動表示中より変動表示中のほうが高い。また、装飾図柄表示装置208(表示演出手段)の輝度は、図柄の変動表示中を除く、非大当り遊技中(第一の制御状態中)より大当り遊技中(第二の制御状態中)のほうが高い。
なお、デモ表示演出の開始条件は、普図の図柄変動表示が終了してから所定時間経過しても次の図柄変動表示が開始されないことを唯一の条件にしてもよいし、発射装置110が特定時間(例えば30秒間)操作されなかったことを条件として付加したものであってもよい。あるいは、装飾図柄表示装置208で装飾図柄の変動表示が終了してから所定時間経過しても次の装飾図柄の変動表示が開始されないことを条件として付加したものであってもよい。また、デモ演出表示の開始は、主制御部300、あるいは副制御部側で行ってもよい。
以上説明したデモ表示演出は、第1実施形態のパチンコ機100においても装飾図柄表示装置208で行われ、第1実施形態のパチンコ機100では、普図の図柄変動表示の代わりに特図の図柄変動表示を開始基準の少なくとも一つとして用いる。
第1実施形態のパチンコ機100にしても第2実施形態のパチンコ機100にしても、デモ演出表示を行っている期間、すなわち低輝度での表示期間よりも、装飾図柄の変動表示や大当り遊技を行っている期間、すなわち高輝度での表示期間の方が、バックライトである光源は消費しやすい。ホールコンピュータは、外部端子板信号10を集計することで、パチンコ機100が稼働中であるか、デモ表示演出中(非稼働中)であるかを把握することができ、装飾図柄表示装置208のバックライトの使用状況を詳細に把握でき、メンテナンス性やリサイクル性を高めることができる。
ところで、従来の外部出力端子板からは、特図の図柄変動表示が停止したことを表す図柄停止信号と、特図始動口に遊技球が入賞したことを表す入賞信号が出力され、ホールコンピュータでは、これら2つの信号から遊技台が稼働中であるか否かを把握している。しかしながら、図柄の変動時間が長い場合には、図柄停止信号がなかなか出力されない。そのため、実際には遊技台が稼働していても、ホールコンピュータでは非稼働(例えば、デモ表示演出が行われている)と認識してしまうことがある。そこで、ホールコンピュータが、従来の外部出力端子板から出力される、入賞信号や図柄停止信号以外の信号を利用して遊技台が稼働中であるか否かを把握しようとすると、多くの種類の信号を分析する必要が生じ、ホールコンピュータにおける処理が複雑化し、処理負荷が上がってしまう。
一方、第1実施形態のパチンコ機100にしても第2実施形態のパチンコ機100にしても、図柄変動表示中であることを表す信号である外部端子板信号10の一種類で、かなり正確に遊技台が稼働中であるか否かを把握することができる。
また、大当り遊技中は特図の図柄変動表示が行われないことから、図柄変動表示中であることを表す信号は出力されないが、その他、1〜数種類の信号(例えば、外部端子板信号8等)を併用することで、遊技台が稼働中であるか否かの判定精度が向上する。
さらに、入賞信号は、保留数に関係なく出力されるため、保留が満タンでも出力されてしまう。そのため、入賞信号と図柄停止信号を対応付けて管理することが必要になるが、図柄の変動時間は様々であり、ホールコンピュータからすれば、図柄停止信号の入力タイミングがまちまちになって、対応付けが複雑になりやすい。
一方、第1実施形態のパチンコ機100にしても第2実施形態のパチンコ機100にしても、図柄変動表示中であることを表す信号である外部端子板信号10は、図柄の変動表示の開始に基づいてホールコンピュータに入力されるため、上記対応付けが容易になりやすい。
ホールコンピュータで、遊技台が稼働中であるか否かを正確に判定することができれば、その遊技台の稼働率を算出することができ、遊技店としての経営に資することになる。また、液晶表示装置等のメンテナンス性やリサイクル性を高めることができる場合がある。
なお、以上説明では、図柄変動表示中であることを表す信号として、図柄変動表示中に継続して出力される信号を例にあげて説明したが、所定の時間間隔をおいて出力される信号であってもよいし、図柄変動開始信号と図柄変動停止信号の組であってもよい。
またここでは、本発明をパチンコ機に適用した例を説明したが、本発明は、回動遊技機(スロットマシン)にも適用することが可能である。
以上の説明では『所定の始動条件の成立に基づいて遊技者に付与する利益量の抽選(例えば、当否判定)を行う遊技台において、図柄の変動表示を行い該図柄の変動表示を終えると前記抽選の結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212,第2特図表示装置214)と、この遊技台における遊技情報を表す複数種類の所定の信号(例えば、外部端子板信号1〜10)を外部に出力する遊技情報出力手段(例えば、外部出力端子板190)と、を備え、前記遊技情報出力手段(例えば、外部出力端子板190)は、所定の条件が成立したこと(例えば、第1特図表示装置212あるいは第2特図表示装置214における図柄変動表示が開始されたこと)に基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として前記図柄変動表示中であることを表す信号(例えば、外部端子板信号10)を外部(例えば、ホールコンピュータ(690))に出力するものであることを特徴とする遊技台。』について説明した。
ここにいう図柄変動表示中であることを表す信号とは、図柄変動表示中に継続して出力される信号の他、間欠的に出力される信号であってもよいし、図柄変動の開始と終了がわかる信号(例えば、図柄変動開始信号と図柄変動停止信号)であってもよい。
また、これまでの説明においては『遊技球が所定の始動領域(例えば、第1特図始動口230あるいは第2特図始動口232)に入賞したことを前記所定の始動条件の成立にして前記抽選を行う抽選手段(例えば、主制御部300のCPU304)を備え、前記遊技情報出力手段(例えば、外部出力端子板190)は、前記所定の始動領域に遊技球が入賞したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として該所定の始動領域に遊技球が入賞したことを表す第2信号(例えば、外部端子板信号4,5)を外部に出力し、前記図柄表示手段が前記図柄の変動表示を終えて前記図柄態様を停止表示したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として該図柄表示手段が該図柄態様を停止表示したことを表す第3信号(例えば、外部端子板信号3)を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
また、これまでの説明においては『前記抽選の結果が特定の抽選結果であることに基づいて、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態(例えば、ハズレ制御状態)から該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態(例えば、大当り制御状態)に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、主制御部300のCPU304)を備え、前記遊技情報出力手段(例えば、外部出力端子板190)は、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として前記制御状態が前記第二の制御状態であることを表す第4信号(例えば、外部端子板信号6〜8)を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
なお、前記遊技情報出力手段は、前記第4信号を、前記制御状態が前記第二の制御状態に移行したことに基づいて外部に出力するものであってもよいし、前記抽選の結果が特定の抽選結果であることに基づいて外部に出力するものであってもよい。
また、これまでの説明においては『前記遊技情報出力手段(例えば、外部出力端子板190)は、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として、前記第4信号と前記図柄変動表示中であることを表す信号を含む信号(例えば、変形例の外部端子板信号6)を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。』についても説明がなされている。
すなわち、前記遊技情報出力手段は、前記遊技情報出力手段は、前記第4信号を、前記図柄変動表示中であることを表す信号を含んだ態様で外部に出力するものであってもよい。言い換えれば、前記遊技情報出力手段は、前記第4信号と、前記図柄変動表示中であることを表す信号を一つにまとめて一種類の信号として出力するものであってもよい。
また、光源を有し該光源から発せられた光を利用して演出の表示を行う表示演出手段を備え、前記表示演出手段は、前記図柄変動表示に対応する所定の表示演出と、前記図柄変動表示が終了してから所定時間経過しても次の図柄変動表示が開始されないことを条件の少なくとも一つにして行われるデモ表示演出を行うものであって、該所定の表示演出を該デモ表示演出よりも明るく表示するものであってもよい。
なお、前記デモ表示演出は、前記図柄変動表示が終了してから所定時間経過しても次の図柄変動表示が開始されないことを唯一の条件にして行われる演出であってもよいし、前記図柄変動表示が終了してから所定時間経過しても次の図柄変動表示が開始されないことの他に他の条件も満足しないと行われない演出であってもよい。ここにいう他の条件として、例えば、前記始動領域が設けられた遊技領域に操作されることで遊技媒体を発射する発射装置を備えた態様であれば、該発射装置が特定時間操作されなかったことで成立する条件等があげられる。さらに、前記デモ表示演出は、前記所定の表示演出が終了してから所定時間経過しても次の所定の表示演出が開始されないことを条件の少なくとも一つにして行われる演出であってもよい。
また、所定数の遊技球を封入球として封入し、前記封入球を遊技領域へ発射して遊技を行い、所定の進入領域に前記封入球が入賞したことに基づいて遊技者に所定の遊技価値を付与し、前記所定の進入領域に入賞した前記封入球または入賞しなかった前記封入球を再び前記遊技領域へ発射して循環使用可能な封入球式遊技機であってもよい。また、前記遊技価値は、前記遊技領域へ発射可能な所定数の遊技球数データであってもよい。
以下、これまで説明したことも含めて付記する。
(付記1)
所定の始動条件が成立したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、
図柄を変動表示した後に前記抽選手段による抽選結果を表す図柄を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段と、
遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段の制御に関する遊技情報を所定の信号として外部に出力する遊技情報出力手段と、を備え、
前記遊技情報出力手段は、前記図柄表示手段が前記図柄変動表示を開始したことに基づいて該図柄変動中に前記所定の信号を出力する
ことを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、
前記抽選手段は、遊技球が所定の始動領域に入賞したことに基づいて前記抽選を行い、
前記遊技情報出力手段は、前記所定の始動領域に遊技球が入賞したことに基づいて所定の第二の信号を外部に出力し、前記図柄表示手段が前記図柄を停止表示したことに基づいて所定の第三の信号を外部に出力する
ことを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1または2記載の遊技台において、
前記抽選手段による前記抽選の結果が特定の抽選結果であることに基づいて、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度と有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、を備え、
前記遊技情報出力手段は、前記第二の制御状態であるときに所定の第四の信号を外部に出力する
ことを特徴とする遊技台。
(付記4)
付記3記載の遊技台において、
前記所定の第四の信号は前記所定の信号であることを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記1から4のうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記図柄表示手段の図柄変動表示に対応する所定の表示演出を行う表示演出手段と、を備え、
前記表示演出手段は、前記抽選結果に応じた前記所定の表示演出が終了してから次の所定の表示演出が開始せず且つ予め定められた所定の時間が経過する所定条件が成立したことに基づいてデモ表示演出を行い、
前記所定の表示演出は前記デモ表示演出よりも明るいことを特徴とする遊技台。
(付記6)
前記遊技情報出力手段は、前記図柄表示手段が特定変動時間(例えば、120000msまたは360000ms)に基づく前記図柄変動表示を開始したことに基づいて、該特定変動時間に基づく図柄変動表示中に所定の信号を出力する態様であってもよい。
ここで、前記特定変動時間は、他の変動時間よりも長い時間であってもよい。
(付記7)
所定の第二の始動条件が成立したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う補助抽選手段(例えば、普図の当否判定を行う主制御部300)と、を備え、
前記制御状態移行手段は、前記補助抽選手段の抽選結果が第二の特定の抽選結果(例えば、当り)であることに基づいて、前記所定の始動領域(例えば、普図電動役物252)を第一の状態(例えば、扉部材2521閉鎖)から該第一の状態よりも遊技球が入賞し易い第二の状態(例えば、扉部材2521開放)に変化させ、
前記特定変動時間に基づく図柄変動表示中は、前記他の変動時間に基づく図柄変動表示中よりも前記所定の始動領域が前記第二の状態に変化し易い態様であってもよい。
この場合、遊技者の利益状況を詳細に把握することができる場合がある。
なお、以上説明した実施形態や付記の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の、実施形態や付記に適用してもよい。
100 パチンコ機
136 チャンスボタン
190 外部出力端子板
208 装飾図柄表示装置
208a 左図柄表示領域
208b 中図柄表示領域
208c 右図柄表示領域
208d 演出表示領域
212 第1特図表示装置
214 第2特図表示装置
230 第1特図始動口
232 第2特図始動口
2321 羽根部材
234 可変入賞口
2341 扉部材
300 主制御部
304 CPU
306 ROM
308 RAM
400 第1副制御部
404 CPU
406 ROM
408 RAM
500 第2副制御部
600 払出制御部
690 情報入力回路

Claims (4)

  1. 所定の始動条件の成立に基づいて遊技者に付与する利益量の抽選を行う遊技台において、
    図柄の変動表示を行い該図柄の変動表示を終えると前記抽選の結果を表す図柄態様を停止表示する図柄変動表示を行う図柄表示手段と、
    この遊技台における遊技情報を表す複数種類の所定の信号を外部に出力する遊技情報出力手段と、を備え、
    前記遊技情報出力手段は、所定の条件が成立したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として前記図柄変動表示中であることを表す信号を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1記載の遊技台であって、
    遊技球が所定の始動領域に入賞したことを前記所定の始動条件の成立にして前記抽選を行う抽選手段を備え、
    前記遊技情報出力手段は、前記所定の始動領域に遊技球が入賞したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として該所定の始動領域に遊技球が入賞したことを表す第2信号を外部に出力し、前記図柄表示手段が前記図柄の変動表示を終えて前記図柄態様を停止表示したことに基づいて、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として該図柄表示手段が該図柄態様を停止表示したことを表す第3信号を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は2記載の遊技台であって、
    前記抽選の結果が特定の抽選結果であることに基づいて、遊技者に対する有利度が第一の有利度である第一の制御状態から該第一の有利度とは有利度が異なる第二の有利度である第二の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段を備え、
    前記遊技情報出力手段は、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として前記制御状態が前記第二の制御状態であることを表す第4信号を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。
  4. 請求項3項記載の遊技台であって、
    前記遊技情報出力手段は、前記複数種類の所定の信号のうちの一種類の信号として、前記第4信号と前記図柄変動表示中であることを表す信号を含む信号を外部に出力するものであることを特徴とする遊技台。
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