JP2013142681A - タイヤ試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下リム20および上リム40を互いに対向させて保持し、下リムおよび上リムとの間に試験対象であるタイヤTを取り付けてタイヤの試験を行うタイヤ試験装置1であって、下リムには下貫通孔23が形成されるとともに、下貫通孔における下方の端部の内周面には下方に向かうにしたがって拡径するリム側傾斜面23aが形成され、下貫通孔に挿通可能な貫通部67と、貫通部の下端部に設けられ、下方に向かうにしたがって貫通部の外周面から拡径して貫通部の軸線C4とは反対側に露出し、リム側傾斜面に当接可能な装置側傾斜面68aと、を備える。
【選択図】図17
Description
本発明のタイヤ試験装置は、下リムおよび上リムを互いに対向させて保持し、前記下リムおよび前記上リムとの間に試験対象であるタイヤを取り付けて前記タイヤの試験を行うタイヤ試験装置であって、前記下リムには下貫通孔が形成されるとともに、前記下貫通孔における下方の端部の内周面には下方に向かうにしたがって拡径するリム側傾斜面が形成され、前記下貫通孔に挿通可能な貫通部と、前記貫通部の下端部に設けられ、下方に向かうにしたがって前記貫通部の外周面から拡径して前記貫通部の軸線とは反対側に露出し、前記リム側傾斜面に当接可能な装置側傾斜面と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、それぞれのリムの間にタイヤが取り付けられているときに気体供給部により両リムの間に気体を供給すると、気体の圧力によりそれぞれのリムを互いに離間させるような力が作用して装置側傾斜面にリム側傾斜面が押し付けられる。このため、装置側傾斜面とリム側傾斜面との間の摩擦力が高められ、装置側傾斜面上に下リムを確実に支持することができる。
この発明によれば、下貫通孔に貫通部を挿通し孔部の開口に下貫通孔の内周面を対向させた状態で、気体供給部により気体を孔部に供給して開口から気体を吐出させる。吐出した気体は貫通部と下貫通孔の内周面との間を流れるため、貫通部の外周面に付着した埃などを気体で吹き飛ばして取り除くことができる。
この発明によれば、弾性部材を開口よりも前記リム側傾斜面から離間した位置に配することで、開口から吐出される気体が装置側傾斜面側に流れる。したがって、貫通部の外周面に付着した埃などを効果的に取り除くとともに、タイヤの計測中にこの隙間への異物の進入を防ぐことができる。
この発明によれば、装置側傾斜面に対して下リムが傾くのを精度良く抑制することができる。
この発明によれば、貫通部により上リムを直接位置決めすることができ、両リムが位置ずれするのをそれぞれ防止することができる。また、装置側傾斜面に対して上リムが傾くのを精度良く抑制することができる。
この発明によれば、連結部は相対中心を保つように規制部により係合されるため、芯出しされる。さらに、位置決め部により連結部が軸線方向に付勢されることで、連結部を軸線方向に直交する方向により確実に位置決めすることができる。
この発明によれば、支持部に対して装置側傾斜面が停止している状態のときに、固定機構により下リムを装置側傾斜面上で固定し、上リムを下リムから離間するように移動させることで、タイヤを取り外すときに下リムが移動するのを防止することができる。
また、固定機構は支持部に設けられているため、固定機構を装置側傾斜面に接続して設けて回転させる場合に比べて固定機構を回転させる必要がなくなり、固定機構を簡単に構成することができる。
図1に示すように、本実施形態の測定装置1は、試験対象であるタイヤが取り付けられるリム組立体10と、リム組立体10が着脱可能とされ、装着されたリム組立体10をその軸線周りに回転させ測定を行う本体ユニット60と、本体ユニット60に装着されたリム組立体10を交換するためのリム交換ユニット130とを備えている。
図2は、本体ユニット60の後述する下部スピンドル62に取り付けられたリム組立体10の状態を示す断面図である。なお、説明の便宜上、下部スピンドル62は示していない。リム組立体10は、下リム20および上リム40を有している。両リム20、40は、下リム20に設定される第一の基準面S1と上リム40に設定される第二の基準面S2とを対向させた状態で互いに係合させたり、この係合を解除させたりすることができる。
本体21には、第一の基準面S1に直交するように延びる下貫通孔23が形成されている。下貫通孔23における端部21bの内周面には、端部21aから離間するにしたがって拡径するリム側傾斜面23aが形成されている。リム側傾斜面23aは、円錐台の側面の形状に形成されている。
本体21の端部21bの外周面には、第二の鍔部24が設けられている。第二の鍔部24における鍔部22から離間した側の主面24aには、位置決め孔部24bが形成されている。
ピン27は、図3および図5に示すように、略円柱状に形成され、ピン27における立設方向の先端側(上側)には、外周面の全周にわたり溝部29が形成されている。溝部29の先端側の側面29aおよび基端側の側面29bは、それぞれ主面22aに平行となるように形成されている。ピン27における溝部29より先端側は、先端に向かうにしたがって縮径するテーパー状の突起部30となっている。
スタンド28は、図4および図5に示すように円柱状に形成されている。スタンド28の先端面28aには、先端面28aから突出する略半球状の突部28bが設けられている。
試験対象であるタイヤTは、鍔部22の主面22aにおけるピン27やスタンド28が設けられた部分より縁部側に取り付けられるようになっている。
本体41には、第二の基準面S2に直交するように延びる上貫通孔43が形成されている。
図8に示す平面視において、スライド用開口部49は挿入用開口部48に対して左回りとなる側に配置されている。
それぞれの壁部50は上リム40の周方向に沿って延び、壁部50の間隔はピン27の突起部30の外径よりも広い。主面42aから突出部51までの距離は、突起部30の長さより長い。突出部51の厚さ寸法は溝部29の側面29a、29b間の距離よりも短くなるように設定され、溝部29内に突出部51を配置したときに、突出部51がいずれの側面29a、29bからも離間できるように構成されている。
突出部51の主面42aから離間した側の表面には、ピン27の突起部30を収容可能な凹状に形成された凹状溝51aが形成されている。
図8に示すように、軸線C1、C2が重なるようにそれぞれのリム20、40を平面視したときに、スタンド28の突部28b、凹部54、および案内凹部55は、軸線C1、C2を中心とする基準円の円周上にそれぞれ配置される。凹部54は、突部28bよりわずかに大きな形状に窪んだ形状となっている。案内凹部55は、凹部54が軸線C2周りに延びた形状となる。図8に示す平面視のように、凹部54は案内凹部55に対して左回りとなる側に、軸線C2周りに互いに離間するように並べて配置されている。
試験対象であるタイヤTは、鍔部42の主面42aにおけるピン受け部46やスタンド受け部47が設けられた部分より縁部側に取り付けられるようになっている。
リム組立体10が本体ユニット60から取り外されてリム交換ユニット130上に配置されているときなどには、床などの上に下リム20が配置されるとともに、この下リム20の上に下リム20に係合した上リム40が配置される。下リム20と上リム40とを係合させるためには、以下に説明するように前述のピン27とピン受け部46とを係合させるが、このとき、スタンド28とスタンド受け部47とは、ピン27とピン受け部46との係合状態により互いに当接したり離間したりする。
この状態から、上リム40に対して下リム20を軸線C1回りに回動させると、図10および図11に示すように、スタンド受け部47にスタンド28が当接しながら、まず、下リム20の溝部29内に上リム40の突出部51が配置され、続いて突部28bが案内凹部55に係合した状態から凹部54に係合した状態になる(図12参照。)。突部28bが案内凹部55を乗り越えて凹部54に移動するときに、下リム20に対して上リム40が上方に一時的に移動する。スタンド受け部47にスタンド28が当接しているときには、突出部51は溝部29の両側面29a、29bから離間している(図13参照。)。
前述のように、スタンド受け部47は円弧状に形成されているため、挿入用開口部48内にピン27が挿入された状態、および、溝部29内に突出部51が配置された状態のいずれにおいてもスタンド受け部47およびスタンド28が軸線C1方向に重なり、スタンド受け部47にスタンド28を当接させることができる。
筒部67の外径は、下リム20の下貫通孔23、および上リム40の上貫通孔43に挿通可能となるように設定されている。ここで、図2に示すように、いくつかの寸法を規定する。筒部67からタイヤTの嵌合面までの長さ(ビード径)をD、下貫通孔23のリム側傾斜面23aを除いた軸線C1方向の長さをM、下貫通孔23の内周面と筒部67との距離を△d、下リム20の傾きを△aとする。傾き△a、長さD、長さM、および距離△dの関係は、擬似的に(1)式で表される。
△a=(△d×D)/M ・・(1)
このとき、傾き△aを所定の値以下に抑えるために、距離△dは、例えば、0.005mm以上0.01mm以下に設定することが好ましい。
なお、この孔部72は、下部スピンドル62にリム組立体10が取り付けられていなときに、下部スピンドル62の外部から大径部67b内に潤滑油を供給するために用いることができる。
後述するように、装置側傾斜面68aにリム側傾斜面23aを当接させたときに、開口72aは下リム20の内周面に対向する位置に設けられている。
拡径部69には、大径部67bに連通する通気孔69aが形成されている。通気孔69aはエアー供給源(気体供給部)73に接続されていて、通気孔69aを通して大径部67b内に圧縮された空気(気体)を供給することができる。大径部67b内に供給された空気は、タイヤ用孔部を通して外部に吐出される。拡径部69の上方の面には、前述の位置決め孔部24bに係合する位置決め凸部69bが形成されている。
このとき、筒部67の外周面67aと下貫通孔23の内周面との間には微小隙間E1が形成され、拡径部69から第二の鍔部24が離間した状態となる。すなわち、下リム20は主に装置側傾斜面68aに支持され、筒部67により傾くのが防止される。
なお、この下部スピンドル62にさらに上リム40の上貫通孔43を挿通させると、筒部67の外周面67aと上貫通孔43の内周面との間に微小隙間が形成される。
テーパースリーブ77は、図16に示すように、略円錐台状に形成された本体79と、本体79の下端の外周面に設けられたフランジ部80とを有している。本体79には軸線方向に透孔79aが形成されている。本体79の側壁79bには、側壁79bを厚さ方向に貫通するとともに本体79の軸線に沿って延びる複数のスリット79cが形成されている。このように構成されたテーパースリーブ77は、径方向に圧縮される力を受けることでスリット79cの幅が狭まり、透孔79aの内径を小さくすることができる。
軸状部材84の下端側には、不図示のシリンダなどが接続されていてフック操作ロッド78を上下に移動させることができる。
円筒部83内には、一対のフック87が軸線C4を挟んで対向するように配置されている。フック87の支点となるピン88の両端は、円筒部83の長孔83bを通して下部スピンドル62に固定されている。それぞれのフック87の下端部にはバネ89が接続されていて、フック87の下端部が互いに近づくように付勢している。
フック87の上端部の軸線C4側には、係合爪87aが突設されている。
一方で、フック操作ロッド78が上方に移動した図17に示す係合状態では、テーパースリーブ77が上方に移動して小径部67cに押し込まれることで径方向に圧縮され、透孔79aの内径を小さくなる。
フック87に対してフック操作ロッド78が上方に移動することで、フック87の上端部が欠き83cから押し出されて係合爪87a間の距離が短くなる。このとき、ピン88は長孔83b内を移動するため、ピン88がフック操作ロッド78の移動を拘束することは無い。
リムエレベータ95は、図18に示すように、位置決め部96およびチャック部(規制部)97を有している。
位置決め部96は、支持板100に形成された透孔100aに挿通されたロッド101の下端に略円板状の位置決め部材102、上端に支持部材103がそれぞれ固定されて構成されている。位置決め部材102の下面には、下方に向かうにしたがって拡径する第二の装置側傾斜面102aが形成されている。この例では、第二の装置側傾斜面102aは、円錐台の側面の形状に形成され、位置決め部材102の軸線C6側に露出している。言い換えれば、第二の装置側傾斜面102aは軸線C6側に向いている。
ロッド101により挿通されたバネ104は、支持板100の下面および位置決め部材102の上面にそれぞれ係止され、支持板100と位置決め部材102との距離によらず支持板100および位置決め部材102を互いに離間させようとする力を発生させている。支持部材103の外径は透孔100aの外径より大きく設定されていて、支持板100の上面に支持部材103が係止される。
接続アダプタ110は、不図示のボルトなどで上リム40に着脱可能に取り付けられるアダプタ本体(連結部)111と、アダプタ本体111の下部に固定された上リムシャフト112とを有している。アダプタ本体111および上リムシャフト112は、一体に形成されてもよいし、別々に形成された後で接合されてもよい。
アダプタ本体111の上部には、第二のリム側傾斜面111aが形成されている。第二のリム側傾斜面111aは、円錐台の側面の形状に形成され、接続アダプタ110の軸線C7とは反対側に露出している。言い換えれば、第二のリム側傾斜面111aは軸線C7側とは反対側に向いている。この例では、前述の軸線C6と第二の装置側傾斜面102aとのなす角度θ4は、軸線C7と第二のリム側傾斜面111aとのなす角度θ5に等しく設定されている。アダプタ本体111の外周面には、把持部材107が係合する係合溝111bが形成されている。
上リムシャフト112の下端部の外周面には、前述の係合爪87aに係合する係合凹部112aが形成されている。
図17に示すように、位置決め部材102内にアダプタ本体111を挿入し、第二の装置側傾斜面102aに第二のリム側傾斜面111aを当接させる。接続アダプタ110をバネ104の付勢力に抗して支持板100側に移動させた状態で、アダプタ本体111の係合溝111bに把持部材107を係合させる。接続アダプタ110は、相対中心を保つように位置決め調整された把持部材107により係合されるため、接続アダプタ110の軸線C7方向及び水平面に平行な方向に芯出しされている。さらに、第二のリム側傾斜面111aが第二の装置側傾斜面102aにより下方に付勢されることで、接続アダプタ110が軸線C7に直交する水平面に平行な方向により確実に位置決めされる。
固定機構64は、ベース61に取り付けられた軸部材115周りに回動可能に支持されたフック116と、ベース61に取り付けられた軸部材117周りに基端が回動可能に支持されたピストン部118とを有している。ピストン部118は、軸部材117に接続されたシリンダ119に対してピストンロッド120を進退させることができる。ピストンロッド120の先端は、フック116の基端に回動可能に接続されている。
固定機構64は、ピストンロッド120がシリンダ119から押し出されることで、下部スピンドル62に取り付けられた下リム20をフック116が装置側傾斜面68a上で固定する固定状態となる(図19中では二点鎖線で示している。)。一方で、ピストンロッド120がシリンダ119側に引き戻されることで、この固定を解除した解除状態となる。このように、固定機構64は、固定状態と解除状態とを切り替えることができる。
リム交換ユニット130では、旋回台131がレール132上を走行して、下部スピンドル62に接近したり下部スピンドル62から離間したりすることができる。旋回台131の上部には、旋回軸133が設けられる。旋回軸133には、複数のストッカーフレーム134が接続されており、旋回軸133は、旋回軸133の軸線周りにストッカーフレーム134を回転させる。これにより、旋回軸133は、ストッカーフレーム134のリム台座135上に配置されたリム組立体10を下部スピンドル62に接近させたり、下部スピンドル62から離間させたりすることができる。
なお、それぞれのストッカーフレーム134上には位置決め凸部69b(図22参照。)が形成されていて、ストッカーフレーム134上に配置されるリム組立体10の軸線C1周りの位相が位置決めされる。
まず、リム組立体10を交換する場合について、図1に示すように、それぞれのリム20、40が分離されていて、下リム20が下部スピンドル62に取り付けられ、上リム40に固定された接続アダプタ110がリムエレベータ95に取り付けられて上方に移動している状態から説明する。このとき、下部スピンドル62内の係合機構76は待機状態、固定機構64は解除状態であり、ロードホイール124および旋回台131は下部スピンドル62から離間した状態になっている。
次に、図20の矢印Y2に示すように、サーボモータ90により下部スピンドル62とともに下リム20を軸線C1回りに左回りに回転させる。このときの両リム20、40の位相関係は、図10および図11に示すとおりである。すなわち、下リム20の回転によって、スタンド受け部47にスタンド28が当接しながら、ピン27の溝部29内に上リム40の突出部51が配置されてピン受け部46とピン27とが係合し、下リム20と上リム40とが一体化する。突部28bが凹部54に係合する。
図21の矢印Y4に示すように、リム交換ユニット130を下部スピンドル62に接近させる。このとき、リム組立体10が配置されていないストッカーフレーム134を、リムエレベータ95によって支持されているリム組立体10の下方に配置する。
その結果、スタンド28にスタンド受け部47が当接して、下リム20が上リム40を支持する。このとき、ピン27とピン受け部46とは互いに干渉せず、ピン27が上リム40の荷重を支持することはなく、ピン27の損傷を防止できる。
図25の矢印Y11に示すように、リム組立体10に係合させたリムエレベータ95を上昇させる。矢印Y12に示すように、リム交換ユニット130を下部スピンドル62から離間させて、リム交換ユニット130のストッカーフレーム134を下部スピンドル62の上方から退避させる。
また、リム組立体10を取り外した後などに下部スピンドル62の外周面67aや装置側傾斜面68aに埃などが付着することがある。この場合には、開口72aに下貫通孔23の内周面を対向させた状態でエアー供給源73により空気を供給して孔部72から吐出させることで、矢印Z1に示すように空気を下方や上方に流してこの埃を吹き飛ばす。
矢印Y14に示すように、下部スピンドル62を平面視において軸線C4周りに右回りに回転させて、上リム40に対して下リム20を回転させる。このとき、上リム40と下リム20の位相関係は、図8および図9に示すとおりである。すなわち、下リム20の右回りの回転によって、ピン27の突起部30が挿入用開口部48に到達する。これにより、ピン受け部46とピン27との係合を解除することができる。すなわち、リムエレベータ95を上昇させることによって、ピン受け部46からピン27を離間させ、図1に示すようにリム組立体10を下リム20と上リム40とに分離することができる。
測定装置1が図1に示すようになっている状態から、図17に示すように下リム20の鍔部22上にタイヤTを配置する。リムエレベータ95を所定のタイヤ計測用のリム幅まで下降させる。このとき、係合機構76のテーパースリーブ77の透孔79a内、および一対のフック87の間に上リムシャフト112が挿入される。
フック操作ロッド78を上方に移動させると、テーパースリーブ77の透孔79aの内径が小さくなり上リムシャフト112の上部がテーパースリーブ77を介して下部スピンドル62に固定されるとともに、上リムシャフト112の係合凹部112aにフック87の係合爪87aが係合する。このように、係合機構76を待機状態から係合状態にすることで、下部スピンドル62に対して上リムシャフト112が固定される。これにより、下部スピンドル62、リム組立体10、および接続アダプタ110が一体となる。
サーボモータ90により下部スピンドル62を回転させると、リム組立体10および接続アダプタ110とともにタイヤTが軸線C4回りに回転する。ロードホイール124を下部スピンドル62に接近させてタイヤTに接触させ、タイヤTに作用する荷重の分布を測定する。
リムエレベータ95とともに上リム40を上昇させると、固定機構64により下リム20が固定されているため、タイヤTを取り外すときに下リム20が移動することがない。
また、筒部67は、装置側傾斜面68aにおける外径の小さい上側に連なるように設けられているため、筒部67の外径を小さく抑え、タイヤ試験装置1を小型化することができる。
下部スピンドル62には孔部72が形成されていて、この孔部72の開口72aは、下部スピンドル62に下リム20を取り付けたときに下リム20の内周面に対向する位置に設けられている。下貫通孔23に下部スピンドル62を挿通し孔部72の開口72aに下リム20の内周面を対向させた状態で、エアー供給源73により空気を孔部72に供給して開口72aから空気を吐出させる。吐出した空気は下部スピンドル62と下貫通孔23の内周面との間を流れるため、下部スピンドル62の外周面に付着した埃などを空気で吹き飛ばして取り除くことができる。
下部スピンドル62はリム組立体10の下貫通孔23だけでなく上貫通孔43にも挿通可能である。このため、下部スピンドル62により下リム20だけでなく上リム40を直接位置決めすることができ、両リム20、40が位置ずれするのをそれぞれ防止することができる。
また、下部スピンドル62と上貫通孔43との間に微小隙間が形成されることで、装置側傾斜面68aに対して上リム40が傾くのを精度良く抑制することができる。
測定装置1はベース61、およびベース61に設けられた固定機構64を備えている。タイヤTの測定が終わったときなど、ベース61に対して下部スピンドル62が停止している状態のときに、固定機構64により下リム20を装置側傾斜面68a上で固定し、上リム40を下リム20から離間するように移動させることで、タイヤTを取り外すときに下リム20が移動するのを防止することができる。
また、固定機構64はベース61に設けられているため、固定機構64を下部スピンドル62に設けて回転させる場合に比べて固定機構64を回転させる必要がなくなり、固定機構64を簡単に構成することができる。
たとえば、前記実施形態では、図29に示すように、下リム20の下貫通孔23の内周面に下部スピンドル62の外周面に摺接するOリングなどの弾性部材141を設けてもよい。
弾性部材141は、装置側傾斜面68aにリム側傾斜面23aが当接して下部スピンドル62に下リム20が取り付けられたときに、開口72よりもリム側傾斜面23aから離間した位置、すなわち、開口72よりも上方に設けられている。
このように構成することで、開口72から吐出される空気が装置側傾斜面68a側に流れる。したがって、下部スピンドル62の外周面に付着した埃などを効果的に取り除くことができる。
本実施形態では、孔部72に空気を供給するために、エアー供給源73とは異なる専用の供給部を備えてもよい。
また、上記実施形態では、タイヤ試験装置はタイヤユニフォーミティ測定装置であるとしたが、これに限ることなくタイヤバランス測定装置などでもよい。
20 下リム
23 下貫通孔
23a リム側傾斜面
40 上リム
43 上貫通孔
61 ベース(支持部)
64 固定機構
67 筒部(貫通部)
68a 装置側傾斜面
72 孔部
72a 開口
73 エアー供給源(気体供給部)
96 位置決め部
97 チャック部(規制部)
111 アダプタ本体(連結部)
141 弾性部材
C4 軸線
E1 微小隙間
T タイヤ
Claims (8)
- 下リムおよび上リムを互いに対向させて保持し、前記下リムおよび前記上リムとの間に試験対象であるタイヤを取り付けて前記タイヤの試験を行うタイヤ試験装置であって、
前記下リムには下貫通孔が形成されるとともに、前記下貫通孔における下方の端部の内周面には下方に向かうにしたがって拡径するリム側傾斜面が形成され、
前記下貫通孔に挿通可能な貫通部と、
前記貫通部の下端部に設けられ、下方に向かうにしたがって前記貫通部の外周面から拡径して前記貫通部の軸線とは反対側に露出し、前記リム側傾斜面に当接可能な装置側傾斜面と、
を備えることを特徴とするタイヤ試験装置。 - 前記装置側傾斜面に前記リム側傾斜面が当接したときに、前記下リムと前記上リムとの間に気体を供給する気体供給部を備えることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験装置。
- 前記貫通部の外周面に開口を有し、前記気体供給部が供給する前記気体を吐出可能な孔部が形成され、
前記開口は、前記装置側傾斜面に前記リム側傾斜面が当接したときの前記下貫通孔の内周面に対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ試験装置。 - 前記下貫通孔の内周面には、前記装置側傾斜面に前記リム側傾斜面が当接したときに前記開口よりも前記リム側傾斜面から離間した位置に、前記貫通部の外周面に摺接する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ試験装置。
- 前記装置側傾斜面に前記リム側傾斜面が当接したときの前記貫通部と前記下貫通孔との間には、微小隙間が形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤ試験装置。
- 前記貫通部は、前記上リムに形成され、前記下リムおよび前記上リムを互いに対向させたときに前記下貫通孔に連通する上貫通孔に挿通可能であり、
前記装置側傾斜面に前記リム側傾斜面が当接したときの前記貫通部と前記上貫通孔との間には、微小隙間が形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のタイヤ試験装置。 - 前記上リムに着脱可能に取り付けられる連結部と、
前記連結部が前記連結部の軸線方向に移動するのを規制する規制部と、
前記規制部により移動が規制された前記連結部を、前記軸線に直交する方向に位置決めする位置決め部と、
を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のタイヤ試験装置。 - 前記装置側傾斜面を前記貫通部の軸線回りに回転可能に支持する支持部と、
前記支持部に設けられ、前記リム側傾斜面が前記装置側傾斜面に当接した前記下リムを前記装置側傾斜面上で固定する固定状態と、この固定を解除した解除状態とを切り替え可能な固定機構と、
を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のタイヤ試験装置。
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