JP2012122078A - ポリカーボネート樹脂およびこれを用いた電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体としては、最近、感光層として少なくとも露光により電荷を発生する電荷発生層(CGL)と電荷を輸送する電荷輸送層(CTL)の二層を有する積層型の有機電子写真感光体(OPC)や、感光層が、電荷発生物質および電荷輸送物質をバインダー樹脂に分散させた単一層からなる、あるいは電荷発生物質のみをバインダー樹脂に分散させた単一層からなる単層型の有機電子写真感光体が提案され、使用されている。さらに、電子写真感光体の耐久性向上や高画質化のために、感光層にポリテトラフルオロエチレン微粒子を分散させたり、あるいは感光層の最上層にオーバーコート層を設けたOPCも実用化されている(例えば、非特許文献1参照)。
この有機電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じて、所定の感度や電気特性、光学特性を備えていることが要求される。この電子写真感光体は、その感光層の表面に、コロナ帯電あるいはロールやブラシを用いた接触帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニング処理などの操作が繰り返し行われるため、これら操作を行う度に電気的、機械的外力が加えられる。したがって、長期間に亘って電子写真の画質を維持するためには、電子写真感光体の表面に設けた感光層に、これら外力に対する耐久性が要求される。具体的には、摩擦による表面の摩耗や傷の発生、コロナ帯電や接触帯電、転写でのオゾンなどの活性ガスや放電による表面の劣化に対する耐久性が要求される。
このような要求に応えるため、有機電子写真感光体のバインダー樹脂としては、感光層に用いる電荷輸送物質との相溶性が良く、光学特性も良好なポリカーボネート樹脂が使用されてきた。すなわち、このポリカーボネート樹脂として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕や1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン〔ビスフェノールZ〕などを原料とするものが使用されてきた。しかしながら、このビスフェノールAやビスフェノールZを原料とするポリカーボネート樹脂をもってしても上記要求を満足させるには不十分である。
上記問題を解決する手法として、シロキサンを共重合したポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体が検討されている(例えば、特許文献1、2および3参照)。しかしながら、これらに開示された共重合体は、化学的に不安定なSi−O−C結合を介して結合しているために、分子鎖切断による機械特性の劣化や、分子末端にシラノール基が残存することによる帯電特性の劣化が問題になるものであった。これを解決するため、化学的に安定なSi−C結合で接合された共重合ポリカーボネート樹脂が提案されている(例えば、特許文献4および5参照)。しかしながら、これらポリカーボネート樹脂を用いた感光体は、低い表面エネルギーを有することから、クリーニング特性が向上するものの、耐摩耗性の改善効果は十分とは言えなかった。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
[1] 下記一般式(1)
[2] ポリカーボネート樹脂が、さらに下記一般式(2)
[3] 一般式(2)におけるArが、下記一般式(3)で表される基の少なくとも一種を含む上記[2]に記載のポリカーボネート樹脂。
[4] 一般式(3)におけるXが−CR3R4−、単結合、置換または無置換の炭素数5〜11シクロアルキリデン基および置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基から選ばれる基である上記[3]に記載のポリカーボネート樹脂。
[5] 一般式(3)におけるXが−CR3R4−であり、かつポリカーボネート樹脂全体に占める一般式(1)で表される繰り返し単位の割合が0.01〜3.9質量%である上記[3]に記載のポリカーボネート樹脂。
[6] 一般式(3)で表される基が、(a)Xが単結合である基と、Xが単結合以外である基の組み合わせ、(b)Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基である基と、Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(c)Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基である基と、Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基以外である基の組み合わせ、(d)Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基である基と、Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(e)Xが−SO−である基と、Xが−SO−以外である基の組み合わせ、(f)Xが−O−である基と、Xが−O−以外である基の組み合わせまたは(g)Xが−CO−である基と、Xが−CO−以外である基の組み合わせである上記[3]に記載のポリカーボネート樹脂。
[7] 導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体において、該感光層が、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を含むことを特徴とする電子写真感光体。
[8] 感光層に含まれるポリカーボネート樹脂が、さらに上記一般式(2)で表される繰り返し単位を含む上記[7]に記載の電子写真感光体。
[9] 一般式(2)におけるArが、上記一般式(3)で表される基の少なくとも一種を含む上記[8]に記載の電子写真感光体。
[10] 一般式(3)におけるXが−CR3R4−、単結合、置換または無置換の炭素数5〜11シクロアルキリデン基および置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基から選ばれる基である上記[9]に記載の電子写真感光体。
[11] 一般式(3)におけるXが−CR3R4−であり、かつポリカーボネート樹脂全体に占める一般式(1)で表される繰り返し単位の割合が0.01〜3.9質量%である上記[9]に記載の電子写真感光体。
[12] 一般式(3)で表される基が、(a)Xが単結合である基と、Xが単結合以外である基の組み合わせ、(b)Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基である基と、Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(c)Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基である基と、Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基以外である基の組み合わせ、(d)Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基である基と、Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(e)Xが−SO−である基と、Xが−SO−以外である基の組み合わせ、(f)Xが−O−である基と、Xが−O−以外である基の組み合わせまたは(g)Xが−CO−である基と、Xが−CO−以外である基の組み合わせである上記[9]記載の電子写真感光体。
本発明において、ポリカーボネート樹脂は、上記一般式(1)で表される繰り返し単位に加えて、さらに下記一般式(2)
上記一般式(3)において、Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CR3R4−(ただし、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、および置換または無置換の炭素数6〜12、好ましくは炭素数6〜10のアリール基から選ばれる基を示す。)、置換または無置換の炭素数5〜11、好ましくは炭素数5〜9のシクロアルキリデン基、置換または無置換の炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜6のα,ω−アルキレン基、置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基、置換または無置換の炭素数6〜12、好ましくは炭素数6〜10のアリーレン基、下記一般式
上記Xのうちの−CR3R4−におけるR3およびR4の置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または無置換の炭素数6〜12アリール基としては、上記一般式(3)におけるR1およびR2と同様のものが挙げられる。
Xのうちの置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基としては、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基などが挙げられる。置換または無置換の炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基としては、α,ω−エチレン基、α,ω−プロピレン基、α,ω−ブチレン基などが挙げられる。置換または無置換の炭素数6〜12のアリーレン基としては、フェニレン基、アルキル置換フェニレン基、ナフチレン基、アルキル置換ナフチレン基などが挙げられる。
(a)繰り返し単位と(b)繰り返し単位を有する共重合ポリカーボネート樹脂において、(a)繰り返し単位と(b)繰り返し単位の含有割合については特に制限はないが、バインダー樹脂としての物性、およびクリーニング性、滑り性、耐摩耗性のバランスなどの面から、(a)/[(a)+(b)](質量比)は、好ましくは0.0001〜0.30、より好ましくは0.001〜0.10、さらに好ましくは0.005〜0.039である。
なお、本発明の電子写真感光体のバインダー樹脂に用いられるポリカーボネート樹脂は、本発明の目的に支障のない範囲で、(a)繰り返し単位、(b)繰り返し単位以外の他の繰り返し単位を有していてもよい。また、本発明の電子写真感光体は、感光層に、本発明に係るポリカーボネート樹脂の他に他のポリマーや添加剤が適宜配合されていてもよい。
上記[A]成分のビスフェノール化合物の具体例としては、4−[4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル]エチル(ポリジメチルシロキシ)ジメチルシリルエチル]−2−メトキシフェノール、4−[4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル]プロピル(ポリジメチルシロキシ)ジメチルシリルプロピル]−2−メトキシフェノール、4−[4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル]ブチル(ポリジメチルシロキシ)ジメチルシリルブチル]−2−メトキシフェノールを挙げることができる。
さらに好ましくは、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、4,4’−ビフェノール、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ジフェノール、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンである。
さらに、末端停止剤としては例えば、p−tert−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノールなどのハイドロフルオロアルコールやパーフルオロオクチルフェノールなどが挙げられる。
例えば、カーボネート前駆体として、ホスゲン等のジハロゲン化カルボニルまたはクロロホーメート等のハロホーメート類を用いる場合、この反応は、適当な溶媒中で、酸受容体(例えば、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩等の塩基性アルカリ金属化合物、あるいはピリジン等の有機塩基等)の存在下で行うことができる。
アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩としては、各種のものが使用可能であるが、経済的な面から、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が好適に利用される。これらは、通常は水溶液として好適に使用される。
上記酸受容体の使用割合も、同様に反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜定めればよい。具体的には、使用するビスフェノール化合物の合計モル数(通常、1モルは当量に相当)に対して2当量もしくはこれより若干過剰量の酸受容体を用いることが好ましい。
上記溶媒としては、公知のポリカーボネート製造の際に使用されるものなど各種の溶媒の一種を単独であるいは二種以上の混合溶媒として使用すればよい。代表的な例としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素溶媒、塩化メチレン、クロロベンゼンをはじめとするハロゲン化炭化水素溶媒などが好適に使用することができる。
また、重縮合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミンまたは第四級アンモニウム塩などの触媒を、さらにはフロログリシン、ピロガロール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4−ビス[2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]フェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス[4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノキシ]メタン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸などの分岐剤を添加して反応を行うことができる。
また、所望に応じ、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイト等の酸化防止剤を少量添加してもよい。
得られた反応生成物(粗生成物)は公知の分離・精製法などの各種の後処理を施して、所望の純度(精製度)のポリカーボネート樹脂として回収することができる。
本発明の電子写真感光体において、上記ポリカーボネート樹脂をバインダー樹脂として用いる場合、このポリカーボネート樹脂を一種のみまたは二種以上を組み合わせて用いてもよいし、また、所望に応じて本発明の目的達成を阻害しない範囲で、他のポリカーボネート樹脂などの樹脂成分と併用してもよい。
積層型電子写真感光体の電荷発生層は、少なくとも電荷発生物質を含むものであり、この電荷発生層はその下地となる基体上に、真空蒸着法や化学蒸着法、スパッタリング法などによって、電荷発生物質の層を形成するか、またはその下地となる層上に電荷発生物質をバインダー樹脂を用いて結着してなる層を形成せしめることによって得ることができる。バインダー樹脂を用いる電荷発生層の形成方法としては公知の方法等各種の方法を使用することができるが、通常、例えば、電荷発生物質をバインダー樹脂と共に適当な溶媒に分散または溶解した塗工液を、所定の下地となる層上に塗布し、乾燥せしめる方法などが好適に用いられる。このようにして得られる電荷発生層の厚さは、通常、0.01〜2.0μm、好ましくは0.1〜0.8μmである。電荷発生層の厚さが0.01μm未満であると均一な厚さに層を形成することが困難となるおそれがある。また、2.0μmを超えると電子写真特性の低下を招くおそれがある。
これら電荷発生物質の中でも、好適なものとしては、特開平11−172003号公報に具体的に記載のものが挙げられる。
この電荷輸送層の形成方法としては、公知の方法等の各種の方式を使用することができるが、通常、電荷輸送物質と本発明に係るポリカーボネート樹脂、または本発明の目的を阻害しない範囲で、他のバインダー樹脂とともに適当な溶媒に分散もしくは溶解した塗工液を、所定の下地となる基板上に塗布し、乾燥する方式などが使用される。本発明における電荷輸送層形成に用いられる電荷輸送物質とポリカーボネート樹脂との配合割合は、好ましくは質量比で20:80〜80:20、さらに好ましくは30:70〜70:30である。
この電荷輸送層において、上記ポリカーボネート樹脂は、一種を単独で用いることもできるし、また、二種以上を混合して用いることもできる。また、本発明の目的達成を阻害しない範囲で上記電荷発生層に用いられるバインダー樹脂として挙げたような樹脂を、上記ポリカーボネート樹脂と併用することもできる。
上記本発明に係るポリカーボネート樹脂と共に使用できる電荷輸送物質としては、公知の各種の化合物を使用することができる。このような化合物としては、カルバゾール化合物、インドール化合物、イミダゾール化合物、オキサゾール化合物、ピラゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ピラゾリン化合物、チアジアゾール化合物、アニリン化合物、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、脂肪族アミン化合物、スチルベン化合物、フルオレノン化合物、ブタジエン化合物、キノン化合物、キノジメタン化合物、チアゾール化合物、トリアゾール化合物、イミダゾロン化合物、イミダゾリジン化合物、ビスイミダゾリジン化合物、オキサゾロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンズイミダゾール化合物、キナゾリン化合物、ベンゾフラン化合物、アクリジン化合物、フェナジン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール樹脂、あるいはこれらの構造を主鎖や側鎖に有する重合体などが好適に用いられる。これら化合物は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
これら電荷輸送物質の中でも、特開平11−172003公報において具体的に例示されている化合物が特に好適に用いられる。
この下引き層の厚さは、通常、0.01〜10μm程度、好ましくは0.01〜1μmである。この厚さが0.01μm未満であると、下引き層を均一に形成することが困難となるおそれがある。また10μmを超えると電子写真特性の低下を招くおそれがある。
さらに、本発明の電子写真感光体には、感光層の上に、保護層を積層してもよい。この保護層には、上記のバインダー樹脂と同種の樹脂を用いることができる。また、本発明に係るポリカーボネート樹脂を用いることもできる。この保護層の厚さは、通常0.01〜20μm程度、好ましくは0.01〜10μmである。そして、この保護層には、上記電荷発生物質、電荷輸送物質、添加剤、金属やその酸化物、窒化物、塩、合金、カーボンブラック、有機導電性化合物などの導電性材料を含有していてもよい。
上記結合剤としては、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリクロロプレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ホルマール樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂などが挙げられる。また、熱および/または光硬化性樹脂も使用できる。いずれにしても、電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成し得る樹脂であれば特に制限はない。
この結合剤は本発明に係るポリカーボネート樹脂に対して、1〜200質量%の配合割合で添加することが好ましく、5〜100質量%がより好ましい。この結合剤の配合割合が1質量%未満であると感光層の皮膜が不均一となるおそれがあり、200質量%を超えると感度が低下するおそれがある。
上記硬化触媒の具体例としては、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などが挙げられ、流動性付与剤としては、モダフロー、アクロナール4Fなどが挙げられ、ピンホール制御剤としては、ベンゾイン、ジメチルフタレートが挙げられる。
これら可塑剤や硬化触媒、流動性付与剤、ピンホール制御剤は、上記電荷輸送物質に対して、5質量%以下で用いることが好ましい。
また、分光感度増感剤としては、増感染料を用いる場合には、例えばメチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルーなどのトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシンなどのアクリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーンなどのチアジン染料、カプリブルー、メルドラブルーなどのオキサジン染料、シアニン染料、メロシアニン染料、スチリル染料、ピリリウム塩染料、チオピリリウム塩染料などが適している。
上記酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、有機りん系酸化防止剤などが好ましい。これら酸化防止剤の配合割合は、上記電荷輸送物質に対して、通常0.01〜10質量%程度、好ましくは、0.1〜5質量%である。
ヒンダードフェノール系の酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、有機りん系酸化防止剤の具体的な例としては、特開平11−172003号公報に記載されているものがある。
上記電荷発生層、電荷輸送層の形成に使用する溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、アニソール等の芳香族系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、エチルセルソルブ等のエステル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン等のハロゲン系炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これらの溶媒は、一種を単独で使用しても、二種以上を混合溶媒として用いてもよい。
上記電荷輸送層を形成する方法としては、上記電荷輸送物質、添加剤、バインダー樹脂として用いるポリカーボネート樹脂を溶媒に分散または溶解させてなる塗工液を調製し、これを所定の下地となる例えば上記電荷発生層の上に塗工し、上記ポリカーボネート樹脂がバインダー樹脂として電荷輸送物質と共存する形態の電荷輸送層を形成する。
また、単層型電子写真感光体の感光層は、上記のポリカーボネート樹脂、電荷発生物質、添加剤、所望により電荷輸送物質や他のバインダー樹脂などを用いて形成される。この場合の塗工液の調製やその塗工法、添加剤の処方などに関しては、積層型電子写真感光体の感光層の形成の場合と同様である。さらに、この単層型電子写真感光体においても、上記と同様に下引き層、ブロッキング層、表面保護層を設けてもよい。これら層を形成する場合にも、本発明に係るポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
この単層型電子写真感光体の製造に用いられる電荷発生物質:ポリカーボネート樹脂(バインダー)の比率は、質量比で、通常1:99〜30:70程度、好ましくは3:97〜15:85である。また、電荷輸送物質を添加する場合は、電荷輸送物質:ポリカーボネート樹脂の比率は、質量比で、通常5:95〜80:20程度、好ましくは、10:90〜60:40である。
また、本発明の電子写真感光体を使用するにあたっては、帯電には、コロナ放電(コロトロン、スコロトロン)、接触帯電(帯電ロール、帯電ブラシ)、注入帯電などが用いられる。また、露光には、ハロゲンランプや蛍光ランプ、レーザー(半導体、He−Ne)、LED、感光体内部露光方式のいずれを採用してもよい。現像には、カスケード現像、二成分磁気ブラシ現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像などの乾式現像方式や液体トナーなどを用いた湿式現像方式が用いられる。転写には、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法や、圧力転写法、粘着転写法が用いられる。定着には、熱ローラ定着、ラジアントフラッシュ定着、オープン定着、圧力定着などが用いられる。さらに、クリーニング・除電にはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナー等が用いられる。
[実施例1]
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA;ビスA)74質量部を6質量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液585質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスAオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
上記ビスAオリゴマーの塩化メチレン溶液200mlに下記式
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.85dl/gであった。還元粘度の測定は、離合社製、自動粘度測定装置VMR−042を用い、自動粘度用ウッベローデ改良型粘度計(RM型)で測定した。得られた共重合ポリカーボネート(PC−1)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスA由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.98質量%であった。
導電性基体としてアルミニウム金属を蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用い、その表面に、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層して積層型感光層を形成した電子写真感光体を製造した。
電荷発生物質としてオキソチタニウムフタロシアニン0.5質量部を用い、バインダー樹脂としてブチラール樹脂0.5質量部を用いた。これらを溶媒の塩化メチレン19質量部に加え、ボールミルにて分散し、この分散液をバーコーターにより、上記導電性基体フィルム表面に塗工し、乾燥させることにより、膜厚約0.5μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送物質として、下記化合物(CTM−1)
次いで、電子写真特性は静電気帯電試験装置EPA−8100(川口電機製作所社製)を用いて測定した。−6kVのコロナ放電を行い、初期表面電位(V0),光照射(10Lux) 5秒後の残留電位(VR),半減露光量(E1/2)を測定した。さらに、この電荷輸送層の耐摩耗性をスガ摩耗試験機NUS−ISO−3型(スガ試験機社製)を用いて評価した。試験条件は4.9Nの荷重をかけた摩耗紙(粒径3μmのアルミナ粒子を含有)を感光層表面と接触させて2,000回往復運動を行い、質量減少量を測定した。さらに、耐摩耗性を評価したのと同様の試料を用いて動摩擦係数を測定した。測定には、表面性試験機(ヘイドン社製)を用い、荷重は4.9N、摩擦体としては、ステンレス鋼製の球を用いた。これらの測定結果を第1表に示す。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ;ビスZ)87質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスZオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスZオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−2)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.94dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート(PC−2)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、80:0.1:20であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.88質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールC;ビスC)83質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスCオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスCオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン19.4gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−3)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.80dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−3)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスC由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン由来の繰り返し単位のモル比は、80:0.1:20であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.80質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールCHZ;ビスCHZ)140質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスCHZオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスCHZオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりにビスフェノールCHZ 28.9gを用いたた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−4)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.82dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−4)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスCHZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位のモル比は、100:0.1であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.60質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン(2,2−アダマンタンビスフェノール;ビス22Ad)104質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビス22Adオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビス22Adオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりに9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン25.3gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−5)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.97dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−5)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビス22Ad由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.64質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールCZ;ビスCZ)96質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスCZオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスCZオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−6)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.86dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−6)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスCZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、78:0.1:22であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.82質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
特開平9−68817号公報に記載の合成例1の方法で合成した下記式
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスTPPオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりに、上記と同様のテルペンビスフェノール21.7gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−7)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.90dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−7)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスTPP由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位のモル比は、100:0.1であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.80質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(トリメチルシクロヘキシルビスフェノール;ビスI)101質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスIオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスIオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりにビスフェノールA15.3gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−8)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.94dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−8)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスI由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、ビスA由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.74質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール(BisPP)112質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノールポリカーボネートオリゴマー(以下、BisPPオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにBisPPオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−9)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.79dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−9)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
BisPP由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、80:0.1:20であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.72質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン(TBS)177質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基であるビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンポリカーボネートオリゴマー(以下、TBSオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにTBSオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン23.6gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−10)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.88dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−10)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
TBS由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.42質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例2で用いたものと同様の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスZ)54質量部、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(FLC)47質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンポリカーボネートオリゴマー(以下、Z−FLCオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにZ−FLCオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりにFLC25.3gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−11)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.81dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−11)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、FLC由来の繰り返し単位のモル比は、50:0.1:50であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.66質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例2で用いたものと同様の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスZ)54質量部、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル(DHE)25質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルポリカーボネートオリゴマー(以下、Z−DHEオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにZ−DHEオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−12)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.93dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−12)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、DHE由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、50:35:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.81質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例2で用いたものと同様の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスZ)54質量部、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン(DHK)27質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンポリカーボネートオリゴマー(以下、Z−DHKオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにZ−DHKオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりにDHK14.3gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−13)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.88dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−13)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、DHK由来の繰り返し単位のモル比は、50:0.1:50であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.89質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE;ビスE)69質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスEオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスEオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−14)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.94dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−14)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスE由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は1.07質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB;ビスB)79質量部を9.4質量%濃度の水酸化カリウム水溶液607質量部に溶解した溶液と、塩化メチレン334質量部とを混合して攪拌しながら、冷却下、この溶液中にホスゲンガスを4.2質量部/分の割合で15分間吹き込んだ。次いで、この反応液を静置して有機層を分離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメート基である2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンポリカーボネートオリゴマー(以下、ビスBオリゴマーと記載する。)の塩化メチレン溶液を得た。
次に、実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりにビスBオリゴマーを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−15)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.86dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−15)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスB由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、80:0.1:20であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.97質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりに、実施例2で用いたものと同様のビスZオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりビスフェノールZ18.0gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−16)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.88dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−16)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位のモル比は、100:0.1であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.96質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例1において、ビスAオリゴマーの代わりに、実施例2で用いたものと同様のビスZオリゴマーを用い、4,4’−ビフェノール12.5gの代わりに3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル14.3gを用いた以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−17)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/C]が0.82dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−17)の構造および共重合組成は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位と、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。また、シロキサンモノマー(1)由来の繰り返し単位の含有量は0.84質量%であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例1において、シロキサンモノマー(1)を下記式
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.84dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−A)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスA由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(2)由来の繰り返し単位と、4,4’−ビフェノール由来の繰り返し単位のモル比は、85:0.1:15であった。
得られたポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例16において、シロキサンモノマー(1)をシロキサンモノマー(2)に変更した以外は同様の方法で共重合ポリカーボネート樹脂(PC−B)を得た。
このようにして得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.88dl/gであった。得られた共重合ポリカーボネート樹脂(PC−B)の構造は1H−NMRスペクトルにより決定した。
ビスZ由来の繰り返し単位と、シロキサンモノマー(2)由来の繰り返し単位のモル比は、100:0.1であった。
得られた共重合ポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例16において、シロキサンモノマー(1)を使用しなかった以外は同様の方法でビスフェノールZのポリカーボネート樹脂(PC−C)を得た。
このようにして得られたポリカーボネート樹脂は、の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における還元粘度[ηsp/c]が0.89dl/gであった。得られたポリカーボネート樹脂(PC−C)の構造は1H−NMRスペクトルにより確認した。
得られたポリカーボネート樹脂を用い、実施例1と同様の評価を行った。その結果を第1表に示す。
Claims (6)
- 一般式(2)におけるArが、下記一般式(3)で表される基の少なくとも一種を含む請求項2に記載のポリカーボネート樹脂。
[式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基,ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基および炭素数6〜12のアリールオキシ基から選ばれる基を示す。Xは、単結合、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CR3R4−(ただし、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、トリフルオロメチル基、置換または無置換の炭素数1〜10のアルキル基、および置換または無置換の炭素数6〜12のアリール基から選ばれる基を示す。)、置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基、置換または無置換の炭素数2〜12のα,ω−アルキレン基、置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基、置換または無置換の炭素数6〜12のアリーレン基、下記一般式
(式中、R5〜R7は、R1およびR2と同様の基を示す。)
で表される天然テルペン類から誘導される二価の基、ならびに下記一般式
(式中、R8〜R11は、R1およびR2と同様の基を示す。)
で表される炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基から選ばれる基を示す。] - 一般式(3)におけるXが−CR3R4−、単結合、置換または無置換の炭素数5〜11シクロアルキリデン基および置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基から選ばれる基である請求項3に記載のポリカーボネート樹脂。
- 一般式(3)におけるXが−CR3R4−である請求項3に記載のポリカーボネート樹脂。
- 一般式(3)で表される基が、(a)Xが単結合である基と、Xが単結合以外である基の組み合わせ、(b)Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基である基と、Xが置換または無置換の炭素数5〜11のシクロアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(c)Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基である基と、Xが置換または無置換の9,9−フルオレニリデン基以外である基の組み合わせ、(d)Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基である基と、Xが炭素数8〜16のアルキリデンアリーレンアルキリデン基以外である基の組み合わせ、(e)Xが−SO−である基と、Xが−SO−以外である基の組み合わせ、(f)Xが−O−である基と、Xが−O−以外である基の組み合わせまたは(g)Xが−CO−である基と、Xが−CO−以外である基の組み合わせである請求項3に記載のポリカーボネート樹脂。
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