JP4388661B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面層が耐摩耗性や耐刷性に優れていることから電子写真特性が長期間維持されると共に、安全衛生上の問題なく製造することのできる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体として、セレンやα−シリコンなどの無機光導電性材料を用いたものが使用されていたが、近年、有機光導電性材料を用いた有機電子写真感光体の性能の著しい向上により、その使用割合が拡大している。この有機電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じて、所定の感度や電気特性、光学特性を備えていることが要求される。そして、この電子写真感光体は、その感光層の表面に、コロナ帯電あるいは接触帯電、トナー現像、紙への転写、クリーニング処理などの操作が繰返し行われる。このため、これら操作を行う度に、感光層の表面には摩擦による摩耗や傷が発生することがあり、またコロナ帯電あるいは接触帯電、転写に際しては、オゾンなどの活性ガスや放電による表面劣化が進行することがある。したがって、長期間にわたって電子写真の画質を維持するためには、電子写真感光体の表面に設けた感光層には、これら摩耗や傷の発生や、活性ガスや放電による表面劣化を抑止することのできる高い耐久性が要求される。
【0003】
このような要請に応えるため、有機電子写真感光体の表面に設ける感光層の形成材料の一つであるバインダー樹脂には、感光層に用いる電荷輸送物質との相溶性がよく、かつ光学特性の良好なポリカーボネート樹脂が使用されてきた。そして、このポリカーボネート樹脂として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンや、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを原料とするポリカーボネート樹脂が用いられてきたが、これらポリカーボネート樹脂をバインダー樹脂とする感光層においては、光学特性や電子写真特性については充分に満足し得るが、耐摩耗性や耐傷性および活性ガスや放電による表面劣化の抑止については、充分に満足できるには至っていない。
【0004】
また、この有機電子写真感光体の製造工程においては、その感光層の形成時に、バインダー樹脂であるポリカーボネート樹脂を塩化メチレンなどのハロゲン系溶剤に溶解させて塗工液を調整し、この塗工液を塗布した後、ハロゲン系溶剤を揮発させて固化することによって感光層を形成する方法が採用されている。ところで、この塩化メチレンなどのハロゲン系溶剤は人体に対する安全衛生上の問題があることから、非ハロゲン系溶剤、例えばトルエンやテトラヒドロフランなどへの切替えが進められているが、従来の上記ポリカーボネート樹脂はこれら非ハロゲン系溶剤への溶解性が低い。また溶解させた場合にも、その塗工液が時間の経過とともに結晶化したり、塗工した後に感光層が白化して透明性が低下するという問題がある。
【0005】
このような状況から、有機電子写真感光体の表面層となる感光層の形成材料として、耐摩耗性や耐傷性に優れていて長期間の使用においても電子写真特性の低下をきたすことがなく、かつ人体に対する安全衛生上の問題のない製法により得ることのできる有機電子写真感光体の開発が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表面層が耐摩耗性や耐傷性に優れ、長期間にわたって電子写真特性を維持できると共に、安全衛生上の問題のない製法により得ることのできる電子写真感光体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン類またはビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン類とこの他のビスフェノール類を、炭酸エステル形成性化合物を用いて共重合体させて得られる特定の化学構造のポリカーボネート樹脂を感光層に含有させた電子写真感光体によれば、上記目的を達成することができることを見出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、下記のとおりである。
(1)導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に、下記一般式〔1〕、
【0009】
【化4】
Figure 0004388661
【0010】
〔式〔1〕中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 は各々独立にハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、アリール基置換アルケニル基および縮合多環式炭化水素基の群から選択される一価の基を示す。mは各々独立に0〜4の整数である〕で表される繰返し単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を含有させてなる電子写真感光体。
(2)導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に、上記一般式〔1〕および下記一般式〔2〕、
【0011】
【化5】
Figure 0004388661
【0012】
〔式〔2〕中、Arは下記一般式〔2a〕〜〔2e〕、
【0013】
【化6】
Figure 0004388661
【0014】
(式〔2a〕〜〔2e〕中、R3 は各々独立にハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、アリール基置換アルケニル基および縮合多環式炭化水素基の群から選択される一価の基を示し、Xは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2 −、−CR4 5 −(ただし、R4 、R5 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、トリフルオロメチル基、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12の置換もしくは無置換のα,ω−アルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置換もしくは無置換のピラジリデン基または炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリーレン基を示す)を示し、Y1 は各々独立に炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示し、Y2 は各々独立に酸素原子、炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示す。また、mは各々独立に0〜4の整数であり、nは各々独立に0〜200の整数であり、pは各々独立に0〜6の整数であり、n1〜n4は各々独立に0または1以上の整数であり、かつn1〜n4の合計が0〜450の整数である)から選択される1種または2種以上の基を示す。〕で表される繰返し単位(2)を有するポリカーボネート樹脂を含有させてなる電子写真感光体。
(3)ポリカーボネート樹脂の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/デシリットルの溶液の20℃で測定した還元粘度〔ηSP/c〕が、0.1デシリットル/g以上である前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に、前記一般式〔1〕で表される繰返し単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を含有する電子写真感光体である。また、本発明における電子写真感光体の感光層に含有させるポリカーボネート樹脂として、前記一般式〔1〕で表される繰返し単位(1)と、前記一般式〔2〕で表される繰返し単位(2)を任意の割合で含有するポリカーボネート樹脂を使用したものであってもよい。さらに、このポリカーボネート樹脂は、上記繰返し単位(1)および/または繰返し単位(2)で表される基本的な構成単位のほかに、前記一般式〔1〕や〔2〕で規定した以外の化学構造を有するポリカーボネート構造単位や、ポリエステル構造単位、ポリウレタン構造単位、ポリエーテル構造単位、ポリシロキサン構造単位を、本発明の目的を阻害しない範囲において含有しているものであってもよい。
【0016】
そして、このポリカーボネート樹脂における前記一般式〔1〕において、R2 が表わすハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原子が挙げられ、また、置換もしくは無置換のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、置換もしくは無置換のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、などが挙げられる。さらに、置換もしくは無置換のアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基などが挙げられる。
【0017】
また、前記一般式〔2a〕〜〔2e〕において、R3 、R4 およびR5 が表わすアルキル基やアルコキシ基、アリール基については、それらの具体例は、上述の一般式〔1〕における各具体例と同様な基が挙げられる。さらに、前記一般式〔2e〕において、Y1 およびY2 が表わすアルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基などが挙げられ、またアルキレンオキシアルキレン基としては、エチレンオキシエチレン基やトリメチレンオキシトリメチレン基などが挙げられる。
【0018】
そして、このポリカーボネート系樹脂は、上記の繰返し単位(1)あるいはこの繰返し単位(1)と繰返し単位(2)を含有するとともに、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/デシリットルの溶液の20℃で測定した還元粘度〔ηSP/c〕が、0.1デシリットル/g以上、好ましくは0.2〜5.0デシリットル/g、さらに好ましくは0.3〜4.0デシリットル/gであるものが好適に用いられる。このポリカーボネート系樹脂の上記還元粘度が、0.1デシリットル/g未満であると、そのポリカーボネート系樹脂の機械的強度が充分でなく、感光層の耐摩耗性や耐傷性が充分に得られないことがある。
【0019】
つぎに、このポリカーボネート樹脂の製造法については、下記一般式〔A〕、
【0020】
【化7】
Figure 0004388661
【0021】
〔式〔A〕中のR1 、R2 、mは、前記一般式〔1〕におけるR1 、R2 、mと同じ意味を有する〕で表されるビスフェノール類を単独で原料に用いるか、あるいはこのビスフェノール類と、下記一般式〔B〕、
【0022】
【化8】
Figure 0004388661
【0023】
〔式〔B〕中のArは、前記一般式〔2〕におけるArと同じ意味を有する〕で表されるビスフェノール類との混合物を原料として、重合溶媒や酸受容体、末端停止剤、触媒の存在下に、これらを炭酸エステル形成性化合物と反応させて重合する方法によることができる。
【0024】
ここで、上記一般式〔A〕で表されるビスフェノール類としては、例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンなどが挙げられる。これら化合物の中でも、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンは、特に好ましい化合物である。
【0025】
また、上記一般式〔B〕で表されるビスフェノール類としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジシクロヘキシル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニルなどの4,4’−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−ノニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−4メチルフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−1−フェニルエタン、2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−4−sec−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ペンチルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(2−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテルなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン類;4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類;4,4”−ジヒドロキシ−p−ターフェニルなどのジヒドロキシ−p−ターフェニル類;4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフェニルなどのジヒドロキシ−p−クォーターフェニル類;2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ピラジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,6−ジメチルピラジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,6−ジエチルピラジンなどのビス(ヒドロキシフェニル)ピラジン類;1,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メンタン、2,8−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メンタン、1,8−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メンタン、1,8−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メンタンなどのビス(ヒドロキシフェニル)メンタン類;1,4−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼンなどのビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン類;1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレンなどのジヒドロキシナフタレン類;α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピル〕ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類;1,1,8,8−テトラヒドロ−1,8−ジヒドロキシパーフルオロオクタン、1,1,6,6−テトラヒドロ−1,6−ジヒドロキシパーフルオロヘキサンなどのジヒドロパーフルオロアルカン類などが挙げられる。
【0026】
これら化合物の中でも、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)1,1−ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,7−ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフェル)スルホン、4,4’−(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ジフェノール、4,4’−〔1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、α,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフェニル)プロピル〕ポリジメチルシロキサンなどの化合物が、特に好適に用いられる。
【0027】
また、この反応において用いる溶媒としては、通常のポリカーボネート樹脂の製造に際して使用されているものを用いることができる。例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1.1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、アセトフェノンなどが好適なものとして挙げられる。これら溶媒は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、互いに混ざり合わない2種の溶媒を用いて界面重縮合反応を行ってもよい。
【0028】
また、酸受容体としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ピリジンなどの有機塩基、あるいはこれらの混合物を用いることができる。これら酸受容体の使用割合は、反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜調整すればよい。具体的には、原料の二価フェノールの水酸基1モル当たり、1当量もしくはそれより若干過剰量、好ましくは1〜5当量の酸結合剤を使用すればよい。
【0029】
さらに、末端停止剤としては、一価のカルボン酸とその誘導体や、一価のフェノールを用いることができる。例えば、p−tert−ブチル−フェノール、p−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−パーフルオロノニルフェノール、p−(パーフルオロノニルフェニル)フェノール、p−(パーフルオロキシルフェニル)フェノール、p−tert−パーフルオロブチルフェノール、1−(P−ヒドロキシベンジル)パーフルオロデカン、p−〔2−(1H,1H−パーフルオロトリドデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル〕フェノール、3,5−ビス(パーフルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、p−(1H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸、1,1,1,3,3,3−テトラフロロ−2−プロパノールなどが好適に用いられる。
【0030】
そして、触媒としては、トリエチルアミンなどの第三級アミン類や第四級アンモニウム塩が好適に用いられる。
さらに、上記炭酸エステル形成性化合物としては、ホスゲンなどの各種ジハロゲン化カルボニルや、クロロホーメートなどのハロホーメート、炭酸エステル化合物などを用いることができる。ホスゲンなどのガス状の炭酸エステル形成性化合物を使用する場合、これを反応系に吹き込む方法が好適に採用できる。この炭酸エステル形成性化合物の使用割合は、反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜調整すればよい。
【0031】
また、分岐型ポリカーボネート樹脂を製造する場合には、様々な分岐剤を用いることができる。このような分岐剤の具体例としては、フロログリシン、ピロガロール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテン、2,4−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス〔4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル〕プロパン、2,4−ビス〔2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕フェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス〔4−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノキシ〕メタン、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール、5−クロロイサチン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロモイサチンなどが好適なものとして挙げられる。
さらに、所望により、この反応系に亜硫酸ナトリウムやハイドロサルファイドなどの酸化防止剤を少量添加してもよい。
【0032】
つぎに、前記重縮合反応を行う際の反応条件については、反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは5〜40℃であり、反応圧力は減圧、常圧、加圧のいずれでもよいが、通常は常圧もしくは反応系の自圧程度の加圧下に行うことができる。反応時間については、反応温度により左右されるが、0.5分間〜10時間、好ましくは1分間〜2時間程度である。また、この反応は、連続法、半連続法、回分法のいずれの反応方式で実施してもよい。
【0033】
このポリカーボネート系樹脂の分子量を前記還元粘度の数値範囲内に調節をするには、例えば反応条件の選択、末端停止剤や分岐剤の使用量の増減などにより行うことができる。また、場合により、得られたポリカーボネート系樹脂に、物理式処理(混合、分画等)や化学的処理(ポリマー反応、架橋処理、部分分解処理等)を施して所望の還元粘度のポリカーボネート系樹脂としてもよい。さらに、この反応により得られたポリカーボネート系樹脂は、公知の分離、精製法により、高純度のポリカーボネート系樹脂を得ることができる。
【0034】
つぎに、本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、その感光層に上記のポリカーボネート系樹脂を含有させた表面層を有するものである。そして、この電子写真感光体の構造は、特に制限はなく、単層型、積層型などの公知の種々の形態に形成することができる。たとえば、感光層が1層の電荷発生層と、表面層を形成する1層の電荷輸送層を有する積層型の電子写真感光体が好ましい。そして、この電荷輸送層中に、上記のポリカーボネート系樹脂がバインダー樹脂として、あるいはさらに表面保護層として用いられているものが好ましい。
【0035】
本発明の電子写真感光体において、上記ポリカーボネート系樹脂をバインダー樹脂として用いる場合、このポリカーボネート系樹脂を1種または2種以上を組合せて用いてもよいし、また、所望に応じて、本発明の目的達成を阻害しない範囲で、他のポリカーボネート樹脂などの樹脂成分を併用してもよい。
【0036】
本発明の電子写真感光体に用いられる導電性基体としては、公知の各種のものを使用することができる。具体的には、アルミニウムやニッケル、クロム、パラジウム、チタン、モリブデン、インジウム、金、白金、銀、銅、亜鉛、真鍮、ステンレス、酸化鉛、酸化錫、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム錫亜鉛酸化物もしくはグラファイトからなる板やドラム、シートが挙げられる。また、蒸着法やスパッタリング法、塗布法などによりコーティングして導電処理したガラス、布、紙、プラスチックフィルム、シート、シームレスベルトなどを用いてもよく、さらに、電極酸化などにより金属酸化処理した金属ドラムなどを使用することができる。
【0037】
積層型電子写真感光体の電荷発生層は、少なくとも電荷発生物質を含む層であり、この電荷発生層は、その下地となる基体上に、真空蒸着法や化学蒸着法、スパッタリング法によって電荷発生物質の層を形成するか、またはその下地となる層上に電荷発生物質をバインダー樹脂を用いて結着してなる層を形成させることによって得ることができる。バインダー樹脂を用いる電荷発生層の形成方法は、公知の方法によることができる。たとえば、電荷発生物質をバインダー樹脂と共に適当な溶媒により分散もしくは溶解した塗工液を、下地となる層上に塗布し、乾燥する方法が好適に用いられる。このようにして形成する電荷発生層の厚さは、0.01〜2.0μm、好ましくは0.1〜0.8μmである。電荷発生層の厚さが0.01μm未満であると、均一な厚さに層を形成することが困難であり、また、この厚さが2.0μmを超えると電子写真特性の低下を招くことがあるからである。
【0038】
ここで用いる電荷発生物質としては、たとえば特開平8−225639号公報や特開平11−172003号公報等で公知の各種化合物を使用することができる。具体的な化合物としては、非晶性セレンや三方晶セレンなどのセレン単体、テルル単体、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金などのセレン合金、As2 Se3 などのセレン化合物もしくはセレン含有組成物、酸化亜鉛、硫化カドミウム、硫化アンチモン、硫化亜鉛、CdS−Seなどの合金、第12族および第16族元素からなる無機材料、酸化チタンなどの酸化物系半導体、アモルファスシリコンなどのシリコン系材料、τ型無金属フタロシアニン、χ型無金属フタロシアニンなどの無金属フタロシアニン顔料、α型銅フタロシアニン、β型銅フタロシアニン、γ型銅フタロシアニン、ε型銅フタロシアニン、X型銅フタロシアニン、A型チタニルフタロシアニン、B型チタニルフタロシアニン、C型チタニルフタロシアニン、D型チタニルフタロシアニン、E型チタニルフタロシアニン、F型チタニルフタロシアニン、G型チタニルフタロシアニン、H型チタニルフタロシアニン、K型チタニルフタロシアニン、L型チタニルフタロシアニン、M型チタニルフタロシアニン、N型チタニルフタロシアニン、Y型チタニルフタロシアニン、オキソチタニルフタロシアニン、X線回折図におけるブラッグ角2θが27.3±0.2度に強い回折ピークを示すチタニルフタロシアニンなどの金属フタロシアニン顔料、シアニン染料、アントラセン顔料、ビスアゾ顔料、ピレン顔料、多環キノン顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、ピリリウム染料、スクェアリウム顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料、アゾ顔料、チオインジゴ顔料、キノリン顔料、レーキ顔料、オキサジン顔料、ジオキサジン顔料、トリフェニルメタン顔料、アズレニウム染料、トリアリールメタン染料、キサンチン染料、チアジン染料、チアピリリウム染料、ポリビニルカルバゾール、ビスベンゾイミダゾール顔料などが挙げられる。これら化合物は、1種単独で、あるいは2種以上のものを混合して、電荷発生物質として用いることができる。
【0039】
また、電荷発生層に用いるバインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知の各種のものを使用することができる。例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリケトン、ポリアクリルアミド、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、メタクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ビニルトルエン−スチレン共重合体、大豆油変性アルキッド樹脂、ニトロ化ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリイソプレン、ポリチオカーボネート、ポリアリレート、ポリハロアリレート、ポリアリルエーテル、ポリビニルアクリレート、ポリエステルアクリレートなどが挙げられる。上記電荷発生層におけるバインダー樹脂として、上記のポリカーボネート系樹脂を使用することもできる。
【0040】
つぎに、本発明の電子写真感光体の電荷輸送層については、その下地となる層、例えば電荷発生層の上に、上記のポリカーボネート系樹脂と電荷輸送物質を含有する層を形成することにより得ることができる。この電荷輸送層の形成方法としては、種々の方式によることができるが、電荷輸送物質と、上記のポリカーボネート系樹脂、あるいはさらに適量の上記電荷発生層で用いるバインダー樹脂を、溶媒に分散もしくは溶解した塗工液を、所定の下地となる層上に塗布し、乾燥させる方式によるのが好ましい。この場合の電荷輸送物質とポリカーボネート樹脂との配合割合は、質量比において、20:80〜80:20、好ましくは30;70〜70:30である。また、この電荷輸送層の厚みは、5〜100μm、好ましくは10〜30μmである。この厚さを5μm未満にすると、初期電位の低下を招くようになり、また100μmを超えると、電子写真特性が低下することがある。
【0041】
この電荷輸送物質としては、公知の各種の化合物を用いることができる。例えば、カルバゾール化合物、インドール化合物、イミダゾール化合物、オキサゾール化合物、ピラゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ピラゾリン化合物、チアジアゾール化合物、アニリン化合物、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、脂肪族アミン化合物、スチルベン化合物、フルオレノン化合物、ブタジエン化合物、キノン化合物、キノジメタン化合物、チアゾール化合物、トリアゾール化合物、イミダゾロン化合物、イミダゾリジン化合物、ビスイミダゾリジン化合物、オキサゾロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンズイミダゾール化合物、キナゾリン化合物、ベンゾフラン化合物、アクリジン化合物、フェナジン化合物、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール樹脂、あるいはこれら構造を主鎖や側鎖に有する重合体などが好適に用いられる。これら化合物のなかでも、特開平11−172003号公報において具体的に例示されている化合物がことに好適に用いられる。そして、これら化合物は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0042】
本発明の電子写真感光体においては、導電性基体と感光層との間に下引き層を設けることができる。この下引き層としては、酸化チタンや酸化アルミニウム、ジルコニア、チタン酸、ジルコン酸、ランタン鉛、チタンブラック、シリカ、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化珪素などの微粒子、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、カゼイン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール樹脂などを用いて形成することができる。また、この下引き層用の樹脂として、上記電荷発生層で用いるバインダー樹脂を用いてもよいし、本発明のポリカーボネート系樹脂を用いてもよい。これら微粒子や樹脂は、単独でも種々混合して用いてもよい。これらを混合物として用いる場合には、無機質微粒子と樹脂を併用すると、平滑性のよい皮膜が形成されることから好適である。そして、この下引き層の厚みは、0.01〜10μm、好ましくは0.01〜1μmである。この厚みが0.01μm未満であると、下引き層を均一に形成することが困難であり、また10μmを超えると電子写真特性が低下することがある。
【0043】
また、前記導電性基体と感光層との間に、ブロッキング層を設けてもよい。このブロッキング層としては、前記のバインダー樹脂と同種の樹脂を用いることができる。また本発明のポリカーボネート系樹脂を用いてもよい。このブロッキング層の厚みは、0.01〜20μm、好ましくは0.1〜10μmである。この厚みが0.01μm未満であると、ブロッキング層を均一に形成することが困難であり、また20μmを超えると電子写真特性が低下することがある。
【0044】
さらに、本発明の電子写真感光体には、感光層の上に、保護層を積層してもよい。この保護層には、前記のバインダー樹脂と同種の樹脂を用いることができる。また、本発明のポリカーボネート系樹脂を用いることが特に好ましい。この保護層の厚みは、0.01〜20μm、好ましくは0.1〜10μmである。そして、この保護層には、前記電荷発生物質や電荷輸送物質、添加剤、金属やその酸化物、窒化物、塩、合金、カーボンブラック、有機導電性化合物などの導電性材料を含有していてもよい。
【0045】
さらに、この電子写真感光体の性能向上のために、前記電荷発生層および電荷輸送層には、結合剤、可塑剤、硬化触媒、流動性付与剤、ピンホール制御剤、分光感度増感剤(増感染料)を添加してもよい。また、繰返し使用に対しての残留電位の増加、帯電電位の低下、感度の低下を防止する目的で種々の化学物質、酸化防止剤、界面活性剤、カール防止剤、レベリング剤などの添加剤を添加することができる。
【0046】
前記結合剤としては、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイソブレン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリクロロプレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ホルマール樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂などが挙げられる。また、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂も使用できる。この結合剤は、電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成し得る樹脂であればよい。これら結合剤の配合割合は、上記ポリカーボネート樹脂に対して、1〜200質量%とするのが好ましく、10〜100質量%がより好ましい。この結合剤の配合割合が1質量%未満では感光層の皮膜が不均一になりやすく、画質が劣る傾向があり、200質量%を超えると感度が低下し、残留電位が高くなることがある。
【0047】
前記可塑剤の具体例としては、ビフェニル、塩化ビフェニル、o−ターフェニル、ハロゲン化パラフィン、ジメチルナフタレン、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジイソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ラウリル酸ブチル、メチルフタリールエチルグリコレート、ジメチルグリコールフタレート、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、ポリプロピレン、ポリスチレン、フルオロ炭化水素などが挙げられる。
【0048】
前記硬化触媒の具体例としては、メタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などが挙げられ、流動性付与剤としては、モダフロー、アクロナール4Fなどが挙げられ、ピンホール制御剤としては、ベンゾイン、ジメチルフタレートが挙げられる。これら可塑剤や硬化触媒、流動付与剤、ピンホール制御剤は、前記電荷輸送物質に対して、いずれも5質量%以下で用いることが好ましい。
【0049】
また、分光感度増感剤としては、増感染料を用いる場合には,例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、ナイトブルー、ビクトリアブルーなどのトリフェニルメタン系染料、エリスロシン、ローダミンB、ローダミン3R、アクリジンオレンジ、フラペオシンなどのアクリジン染料、メチレンブルー、メチレングリーンなどのチアジン染料、カプリブルー、メルドラブルーなどのオキサジン染料、シアニン染料、メロシアニン染料、スチリル染料、ピリリュウム塩染料、チオピリリュウム塩染料などが適している。
【0050】
感光層には、感度の向上、残留電位の減少、反復使用時の疲労低減などの目的で、電子受容性物質を添加することができる。その具体例としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベンゼン、p−ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、2,3−ジクロロベンゾキノン、ジクロロジシアノパラベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4’−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)アクリル酸エチル、9−アントラセニルメチルマロンジニトリル、1−シアノ−(p−ニトロフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレノン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデン−(ジシアノメチレンマロノニトリル)、ポリニトロ−9−フルオレニリデン−(ジシアノメチレンマロノジニトリル)、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸などの電子親和力の大きい化合物が好ましい。これら化合物は電荷発生層、電荷輸送層のいずれに加えてもよく、その配合割合は、電荷発生物質または電荷輸送物質に対して0.01〜200質量%、好ましくは0.1〜50質量%である。
【0051】
また、表面性の改良のため、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂およびそれらの共重合体、フッ素系グラフトポリマーを用いてもよい。これら表面改質剤の配合割合は、前記バインダー樹脂に対して、0.1〜60質量%、好ましくは5〜40質量%である。この配合割合が0.1質量%より少ないと、表面耐久性、表面エネルギー低下などの表面改質が充分でなく、60質量%より多いと、電子写真特性の低下を招くことがある。
【0052】
前記酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、スルフィド系酸化防止剤、有機リン酸系酸化防止剤などが好ましい。これら酸化防止剤のなかでも、前記特開平11−172003号公報に具体的に例示されている化合物がとくに好適に用いることができる。これら酸化防止剤の配合割合は、前記電荷輸送物質に対して、通常、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。そして、これら酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。さらに、これらは前記感光層のほか、表面保護層や下引き層、ブロッキング層に添加して用いてもよい。
【0053】
前記電荷発生層、電荷輸送層の形成の際に用いる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、アニソールなどの芳香族系溶媒や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、酢酸エチル、エチルセロソルブなどのエステル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミドなどが挙げられる。これら溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0054】
つぎに、前記電荷輸送層を形成する方法としては、前記電荷輸送物質、添加剤、バインダー樹脂として用いるポリカーボネート樹脂を溶媒に分散または溶解させてなる塗工液を調製し、これを所定の下地となる例えば前記電荷発生層の上に塗工し、前記ポリカーボネート樹脂がバインダー樹脂として電荷輸送物質と共存する形態の電荷輸送層を形成する。
【0055】
前記塗工液を調製する方法としては、前記の調合原料をボールミル、超音波、ペイントシェーカー、レッドデビル、サンドミル、ミキサー、アトライターなどを用いて、分散あるいは溶解させることができる。このようにして得られた塗工液を用いて塗工する方法については、浸漬塗工法、静電塗工法、粉体塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、アプリケーター塗工法、スプレーコーター塗工法、バーコーター塗工法、ロールコーター塗工法、ディップコーター塗工法、ドクターブレード塗工法、ワイヤーバー塗工法、ナイフコーター塗工法、アトライター塗工法、スピナー塗工法、ビード塗工法、ブレード塗工法、カーテン塗工法などが採用できる。
【0056】
また、単層型の電子写真感光体の感光層については、前記のポリカーボネート系樹脂、電荷発生物質、添加剤、電荷輸送物質や他のバインダー樹脂を用いて形成される。この場合の塗工液を調製やその塗工法、添加剤の処方などに関しては、積層型電子写真感光体における感光層の形成の場合と同様である。さらに、この単層型電子写真感光体においても、上記と同様に下引き層、ブロッキング層、表面保護層を設けてもよい。これらの層を形成する場合にも、前記のポリカーボネート系樹脂を用いることが好ましい。
【0057】
単層型電子写真感光体における感光層の厚さは、5〜100μm、好ましくは8〜50μmであり、これが5μm未満であると初期電位が低くなりやすく、100μmを超えると電子写真特性が低下することがある。
【0058】
この単層型電子写真感光体の製造に用いられる電荷発生物質:バインダー樹脂の比率は、質量比で1:99〜30:70、好ましくは3:97〜15:85である。また、電荷輸送物質:ポリカーボネート系樹脂の比率は、質量比で20:80〜80:20、好ましくは30:70〜70:30である。
【0059】
このようにして得られる本発明の電子写真感光体は、優れた耐摩耗性を有し、長期間にわたって優れた耐刷性および電子写真特性を維持する感光体であり、複写機(モノクロ、マルチカラー、フルカラー;アナログ、デジタル)、プリンター(レーザー、発光ダイオード、液晶シャッター)、ファクシミリ、製版機などの各種の電子写真分野に好適に用いられる。
【0060】
また、本発明の電子写真感光体を使用するにあたっては、帯電には、コロナ放電(コロトロン、スコロトロン)、接触帯電(帯電ロール、帯電ブラシ)などが用いられる。また、露光には、ハロゲンランプや蛍光ランプ、レーザー(半導体、He−Ne)、発光ダイオード、感光体内部露光方式のいずれを採用してもよい。また、現像には、カスケード現像、二成分磁気ブラシ現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像などの乾式現像方式や液体トナーなどを用いた湿式現像方式が用いられる。さらに、転写には、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法や、圧力転写法、粘着転写法が用いられる。定着には、熱ローラ定着、ラジアントフラッシュ定着、オープン定着、圧力定着などが用いられる。さらに、クリーニング・除電には、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなどが用いられる。
【0061】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〕
(1)ポリカーボネート系樹脂の製造
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン92gを、2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミリリットルに溶解した溶液に、塩化メチレン350ミリリットルを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホスゲンガスを950ミリリットル/分の割合で30分間吹き込んだ。ついで、この反応液を静置分離して、有機相に重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
【0062】
このポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液に、さらに塩化メチレンを加えて全量を600ミリリットルとした後、これに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン27gを2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液200ミリリットルに溶解した溶液を加え、さらに、分子量調節剤としてp−tertーブチルフェノール1.2gを加えた。つぎに、この混合液を激しく攪拌しながら、触媒として7質量%濃度のトリエチルアミン水溶液を2ミリリットル加え、25℃において、攪拌下に1.5時間反応を行った。
【0063】
反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール中に投入し、再沈精製して、ポリカーボネート系樹脂を得た。
【0064】
このようにして得られたポリカーボネート系樹脂につき、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/デシリットルの溶液の20℃で測定(以下の実施例も同一条件において測定)した還元粘度〔ηsp/c〕は、1.2デシリットル/gであった。この還元粘度の測定には、離合社製の自動粘度測定装置VMR−042を用い、自動粘度用ウッベローデ改良型粘度計(RM型)により測定した。また、このポリカーボネート系樹脂について測定した1 H−NMRスペクトル分析の結果より、ここで得られたポリカーボネート系樹脂の化学構造は、下記のとおりであると認められた。
【0065】
【化9】
Figure 0004388661
【0066】
(2)電子写真感光体の製造
導電性基体としてアルミニウム金属を蒸着したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用い、その表面に、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層して積層型感光層を形成した電子写真感光体を製造した。
【0067】
電荷発生物質としてオキソチタニウムフタロシアニン0.5質量部を用い、バインダー樹脂としてはブチラール樹脂0.5質量部を用いた。これらを溶媒の塩化メチレン19質量部に加え、ボールミルにて分散し、この分散液をバーコーターにより、前記導電性基体フィルム表面に塗工し、乾燥させることにより、膜厚約0.5μm の電荷発生層を形成した。
【0068】
つぎに、電荷輸送層の形成材料として、電荷輸送物質として下記、
【0069】
【化10】
Figure 0004388661
【0070】
で表される化学構造を有する化合物0.5gと、上記(1)で得られたポリカーボネート系樹脂0.5gを用い、これらをテトラヒドロフラン10ミリリットルに溶解させて塗工液を調製した。
ついで、この塗工液をアプリケーターにより、上記電荷発生層の上に塗布し、乾燥させて、膜厚約20μm の電荷輸送層を形成することにより、電子写真感光体を製造した。
【0071】
(3)電子写真感光体の評価
このようにして得られた電子写真感光体の電子写真特性については、静電気帯電試験装置〔川口電機製作所社製:EPA−8100〕を用いて測定した。ここでの測定条件は、−6kvでコロナ放電を行い、その際の初期表面電位(V0 )と、10ルックスでの光照射から5秒後の残留電位(VR )および半減露光量(E1/2 )を測定した。
【0072】
また、この電子写真感光体の電荷輸送層の耐摩耗性を、摩耗試験機〔スガ試験機社製:NUS−ISO−3型〕を用いて評価した。摩耗試験の条件としては、500gの荷重をかけた摩耗紙(粒径3μm のアルミナ粒子を含有)を感光層表面と接触させて2000回の往復運動を行い、質量の減少量の測定をした。
これらの測定結果を第1表に示す。
【0073】
〔実施例2〕
(1)ポリカーボネート系樹脂の製造
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン92gを、2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミリリットルに溶解した溶液に、塩化メチレン350ミリリットルを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホスゲンガスを950ミリリットル/分の割合で30分間吹き込んだ。ついで、この反応液を静置分離して、有機相に重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
【0074】
このポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液に、さらに塩化メチレンを加えて全量を600ミリリットルとした後、これに、4,4’−ビフェノール21gを2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液200ミリリットルに溶解した溶液を加え、さらに、分子量調節剤としてp−tertーブチルフェノール1.2gを加えた。つぎに、この混合液を激しく攪拌しながら、触媒として7質量%濃度のトリエチルアミン水溶液を2ミリリットル加え、25℃において、攪拌下に1.5時間反応を行った。
【0075】
反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール中に投入し、再沈精製して、ポリカーボネート系樹脂を得た。
【0076】
このようにして得られたポリカーボネート系樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、1.1デシリットル/gであった。また、このポリカーボネート系樹脂について測定した1 H−NMRスペクトル分析の結果より、ここで得られたポリカーボネート系樹脂の化学構造は、下記のとおりであると認められた。
【0077】
【化11】
Figure 0004388661
【0078】
(2)電子写真感光体の製造
電荷輸送層の形成材料として上記(1)で得られたポリカーボネート系樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして電子写真感光体を製造した。
(3)電子写真感光体の評価
上記(2)で得られた電子写真感光体について、実施例1の(3)と同様にして評価をした。
ここでの評価結果を第1表に示す。
【0079】
〔実施例3〕
(1)ポリカーボネート系樹脂の製造
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン92gを、2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミリリットルに溶解した溶液に、塩化メチレン350ミリリットルを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホスゲンガスを950ミリリットル/分の割合で30分間吹き込んだ。ついで、この反応液を静置分離して、有機相に重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
【0080】
このポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液に、さらに塩化メチレンを加えて全量を600ミリリットルとした後、これに、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−メチルフェニル)フルオレン42gを2規定濃度の水酸化カリウム水溶液200ミリリットルに溶解した溶液を加え、さらに、分子量調節剤としてp−tertーブチルフェノール1.0gを加えた。つぎに、この混合液を激しく攪拌しながら、触媒として7質量%濃度のトリエチルアミン水溶液を2ミリリットル加え、25℃において、攪拌下に1.5時間反応を行った。
【0081】
反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール中に投入し、再沈精製して、ポリカーボネート系樹脂を得た。
【0082】
このようにして得られたポリカーボネート系樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、1.2デシリットル/gであった。また、このポリカーボネート系樹脂について測定した1 H−NMRスペクトル分析の結果より、ここで得られたポリカーボネート系樹脂の化学構造は、下記のとおりであると認められた。
【0083】
【化12】
Figure 0004388661
【0084】
(2)電子写真感光体の製造
電荷輸送層の形成材料として上記(1)で得られたポリカーボネート系樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして、電子写真感光体を製造した。
(3)電子写真感光体の評価
上記(2)で得られた電子写真感光体について、実施例1の(3)と同様にして評価をした。
ここでの評価結果を第1表に示す。
【0085】
〔実施例4〕
(1)ポリカーボネート系樹脂の製造
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン87gを、2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミリリットルに溶解した溶液に、塩化メチレン350ミリリットルを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホスゲンガスを950ミリリットル/分の割合で30分間吹き込んだ。ついで、この反応液を静置分離して、有機相に重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
【0086】
このポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液に、さらに塩化メチレンを加えて全量を600ミリリットルとした後、これに、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン25gおよび下記構造式、
【0087】
【化13】
Figure 0004388661
【0088】
で表されるフェノール含有ポリジメチルシロキサン1.2gを2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液200ミリリットルに溶解した溶液を加えた。また分子量調節剤としてp−tertーブチルフェノール1.0gを加えた。
【0089】
つぎに、これらの混合液を激しく攪拌しながら、触媒として7質量%濃度のトリエチルアミン水溶液2ミリリットルを加え、25℃において、攪拌下に1.5時間反応を行った。
【0090】
反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール中に投入し、再沈精製して、ポリカーボネート系樹脂を得た。
【0091】
このようにして得られたポリカーボネート系樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、1.2デシリットル/gであった。また、このポリカーボネート系樹脂について測定した1 H−NMRスペクトル分析の結果より、ここで得られたポリカーボネート系樹脂の化学構造は、下記のとおりであると認められた。
【0092】
【化14】
Figure 0004388661
【0093】
(2)電子写真感光体の製造
電荷輸送層の形成材料として上記(1)で得られたポリカーボネート系樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして電子写真感光体を製造した。
(3)電子写真感光体の評価
上記(2)で得られた電子写真感光体について、実施例1の(3)と同様にして評価をした。
ここでの評価結果を第1表に示す。
【0094】
〔実施例5〕
(1)ポリカーボネート系樹脂の製造
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン87gを、2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミリリットルに溶解した溶液に、塩化メチレン350ミリリットルを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホスゲンガスを950ミリリットル/分の割合で30分間吹き込んだ。ついで、この反応液を静置分離して、有機相に重合度が2〜4であり、分子末端にクロロホーメート基を有するポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液を得た。
【0095】
このポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液に、さらに塩化メチレンを加えて全量を600ミリリットルとした後、これに、2,7−ジヒドロキシナフタレン18gおよび実施例3と同一のフェノール含有ポリジメチルシロキサン1gを2規定濃度の水酸化ナトリウム水溶液200ミリリットルに溶解した溶液を加え、さらに、分子量調節剤としてp−tertーブチルフェノール1.1gを加えた。つぎに、この混合液を激しく攪拌しながら、触媒として7質量%濃度のトリエチルアミン水溶液を2ミリリットル加え、25℃において、攪拌下に1.5時間反応を行った。
【0096】
反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール中に投入し、再沈精製して、ポリカーボネート系樹脂を得た。
【0097】
このようにして得られたポリカーボネート系樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、1.1デシリットル/gであった。また、このポリカーボネート系樹脂について測定した1 H−NMRスペクトル分析の結果より、ここで得られたポリカーボネート系樹脂の化学構造は、下記のとおりであると認められた。
【0098】
【化15】
Figure 0004388661
【0099】
(2)電子写真感光体の製造
電荷輸送層の形成材料として上記(1)で得られたポリカーボネート系樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして電子写真感光体を製造した。
(3)電子写真感光体の評価
上記(2)で得られた電子写真感光体について、実施例1の(3)と同様にして評価をした。
ここでの評価結果を第1表に示す。
【0100】
〔比較例1〕
電荷輸送層の形成材料として、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンを原料とするポリカーボネート樹脂(還元粘度;1.0デシリットル/g)0.5gと、実施例1で用いた電荷輸送物質0.5gを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、その評価をした。
これら評価結果を第1表に示す。
【0101】
〔比較例2〕
電荷輸送層の形成材料として、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを原料とするポリカーボネート樹脂(還元粘度;1.1デシリットル/g)0.5gと、実施例1で用いた電荷輸送物質0.5gを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、その評価をした。
【0102】
これら評価結果を第1表に示す。
【0103】
【表1】
Figure 0004388661
【0104】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体は、その表面層が耐摩耗性と耐傷性に優れることから、長期間にわたって電子写真特性を維持することができると共に、その感光層を非ハロゲン系溶剤を用いた塗工液により形成するので、安全衛生上の問題のない製造法によって電子写真感光体を得ることができる。

Claims (5)

  1. 導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に、下記一般式〔1〕、
    Figure 0004388661
    〔式〔1〕中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 は各々独立にハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、アリール基置換アルケニル基および縮合多環式炭化水素基の群から選択される一価の基を示す。mは各々独立に0〜4の整数である〕で表される繰返し単位(1)のみからなるポリカーボネート樹脂を含有させてなる電子写真感光体。
  2. 導電性基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層に、下記化学式〔1−a〕および下記化学式〔1−b〕から選択される少なくとも1種の基で表される繰返し単位(1)、ならびに下記一般式〔2〕から選択される1種または2種以上の基で表される繰返し単位(2)を有するポリカーボネート樹脂を含有させてなる電子写真感光体。
    Figure 0004388661
    Figure 0004388661
    Figure 0004388661
    〔式〔2〕中、Arは、下記一般式〔2a〕〜〔2e〕、
    Figure 0004388661
    (式〔2a〕〜〔2e〕中、R3 は各々独立にハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、アリール基置換アルケニル基および縮合多環式炭化水素基の群から選択される一価の基を示し、Xは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2 −、−CR4 5 −(ただし、R4 、R5 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、トリフルオロメチル基、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12の置換もしくは無置換のα,ω−アルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置換もしくは無置換のピラジリデン基または炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリーレン基を示す)を示し、Y1 は各々独立に炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示し、Y2 は各々独立に酸素原子、炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示す。また、mは各々独立に0〜4の整数であり、nは各々独立に0〜200の整数であり、pは各々独立に0〜6の整数であり、n1〜n4は各々独立に0または1以上の整数であり、かつn1〜n4の合計が0〜450の整数である)
  3. 前記一般式〔1〕が、下記化学式〔1−a〕および下記化学式〔1−b〕から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の電子写真感光体。
    Figure 0004388661
    Figure 0004388661
  4. 前記一般式〔2〕中のArが、下記一般式〔2a〕、〔2b〕、〔2d〕および〔2e〕
    Figure 0004388661
    (式〔2a〕、〔2b〕、〔2d〕および〔2e〕中、R 3 は各々独立にハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、アリール基置換アルケニル基および縮合多環式炭化水素基の群から選択される一価の基を示し、Xは単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO 2 −、−CR 4 5 −(ただし、R 4 、R 5 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、トリフルオロメチル基、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12の置換もしくは無置換のα,ω−アルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,8−メンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、置換もしくは無置換のピラジリデン基または炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリーレン基を示す)を示し、Y 1 は各々独立に炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示し、Y 2 は各々独立に酸素原子、炭素数2以上のアルキレン基または炭素数2以上のアルキレンオキシアルキレン基を示す。また、mは各々独立に0〜4の整数であり、nは各々独立に0〜200の整数であり、pは各々独立に0〜6の整数であり、n1〜n4は各々独立に0または1以上の整数であり、かつn1〜n4の合計が0〜450の整数である)から選択される1種または2種以上の基を示す請求項2に記載の電子写真感光体。
  5. ポリカーボネート樹脂の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/デシリットルの溶液の20℃で測定した還元粘度〔ηSP/c〕が、0.1デシリットル/g以上である請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
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