JP2012073637A - 防眩性光学積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】防眩性を持ちつつ、優れたギラツキ防止性と黒色再現性(低輝度での黒色の階調表現)を実現できる防眩性積層体を開示する。
【解決手段】光透過性基材と、該光透過性基材上に形成された防眩層とを備えてなる光学積層体であって、前記光透過性基材を用意し、前記光透過性基材上に凹凸形状を有してなる前記防眩層を形成することを含んでなり、前記防眩層の凹凸形状が、前記防眩層の凹凸の平均間隔をSmとし、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸の平均粗さをRzとした場合に、Smが100μm以上600μm以下であり、θaが0.1度以上1.2度以下であり、Rzが0.2μm超過1μm以下とされてなる。
【選択図】図1

Description

発明の背景
関連出願
本願は、日本国特許出願2005−44231号及び同特許出願2005−95919号を基礎とするパリ条約の優先権を伴うものである。従って、本願はこれら特許出願の出願内容の全てを包含するものである。
本発明は、CRT、液晶パネル等のディスプレイに用いられる防眩性光学積層体に関する。
陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、または液晶ディスプレイ(LCD)のような画像表示装置において、外光の反射または像の写り込みによるコントラストの低下、視認性の低下を防止することが要求される。このため、光の散乱原理または光学干渉の原理を用いて像の写り込みまたは反射率を低減する目的で画像表示装置の最表面に、反射防止積層体が設けられることが一般的である。
従来、画像表示装置、例えば、液晶ディスプレイにあっては、光学特性を調整し優れた画像表示を実現するために、反射防止積層体の一つとして防眩性積層体を使用することが知られている。防眩性積層体は、画像表示装置内における外光の反射または像の写り込みによる視認性の低下を防止することを目的として利用されるものである。防眩性積層体は、一般に基材の上に、凹凸形状を有した防眩層を形成することにより実現される。従来、画像表示装置、例えば、液晶ディスプレイにあっては、光学特性を調整し優れた画像表示を実現するために、反射防止積層体の一つとして防眩性積層体を使用することが知られている。防眩性積層体は、画像表示装置内における外光の反射または像の写り込みによる視認性の低下を防止することを目的として利用されるものである。防眩性積層体は、様々な粒子を添加した組成物を硬化して凹凸形状としたもの、または、エンボス賦型処理を施すことにより凹凸形状としたもの、として調整される(特許公開2004−341070)。
近年、パネル解像度の高精細化の要求に伴い、防眩層の凹凸形状は微細なものとなってきている。従って、このような構成を採用する防眩性積層体は、ブロードで大きいカーブを描く凹凸形状のものは高精細化に不向きとされ採用されることはなかった。他方、パネル解像度の高精細化に伴い形成される凹凸形状の微細化は、パネル解像度の高精細化の要求に対応することができるものの、ディスプレイ表面への外光の反射光に対し、画像表示面が白くみえたり(白化)、コントラストが低下する等の指摘がしばしばなされていた。また、このような防眩性積層体が、ノートパソコン等の画像表示表面に使用された場合、ある程度十分な光学特性を発揮することが可能となるが、ディスプレイ内部におけるバックライト背面からの透過光が、パネル最表面に形成された防眩性積層体の凹凸形状面を透過するとき、その凹凸形状が微細なレンズの役割をして、表示される画素等を乱してしまう状態「ギラツキ」が生じ易く、防眩性積層体自体の効果を発揮し難くなっていることがあった。特に、パネル解像度の高精細化に伴い、この「ギラツキ」が生じ易く、これを有効に防止することが必要とされている。
この「ギラツキ」を解消する方法として、鮮明度を高める目的で表面凹凸を緻密にし、かつ、防眩層を形成する樹脂と屈折率差のある散乱粒子を添加することにより防眩性積層体に内部散乱効果を付与する等の手法が用いられていた。しかしながら、いずれの手段も「ギラツキ」に対して良好な解決がなされたものの、全体の画像視認性が低下することがあった。防眩層積層体において、高精細化パネルのギラツキを防止する手法は、表面の白化または内部散乱効果による白濁等のコントラストを低下させる主要因であるとされ、「ギラツキ防止」と「コントラスト向上」とはトレードオフの関係にあり、両者を満足させることは困難であるとされていた。例えば、画面表示における艶黒感(濡れたような艶のある黒色)を含む黒色再現性、コントラスト等において劣ることがあった。つまり、明室における黒色の階調表現、特に低階調において、黒色のグラデーションの差が認識し難く、感度が低いことがあった。具体的には、黒と灰色の色認識に於いて、色ぼけ、および同一の色調の黒としか認識できないことがあった。とりわけ、ギラツキ防止の性能を有する防眩性積層体ほど、これらの視認性は著しく低下していたといえる。
従って、現在、画像表面のギラツキを有効に防止することができ、かつ、黒色再現性、とりわけ艶黒感を達成しうる光学積層体の開発が望まれており、特に、液晶ディスプレイ(LCD)のみならず、陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイの他用途においても使用できる光学積層体が切望されている。
本発明者等は、本発明時において、防眩性を付与しつつ、かつ、ギラツキ防止性とコントラスト改善性、とりわけ黒色再現性を向上させていわゆる艶黒感を達成することができる光学積層体を得られるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
従って、本発明は防眩性機能と優れたギラツキ防止性を持ち、視認性の高い画像表示を同時に実現することができる光学積層体の提供を目的とする。
よって、本発明による光学積層体は、
光透過性基材と、該光透過性基材上に防眩層を備えてなるものであって、
前記防眩層の最表面が凹凸形状を有してなり、
前記防眩層が樹脂と微粒子とを含んでなる組成物により形成されてなり、前記樹脂と前記微粒子との屈折率との差nが0.05以上0.2以下であり、
前記防眩層の凹凸の平均間隔をSmとし、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸の平均粗さをRzとした場合に、
Smが100μm以上600μm以下であり、
θaが0.1度以上1.2度以下であり、
Rzが0.2μm超過1μm以下であるものである。
本発明による光学積層体によれば、優れた防眩性と、艶黒感のある黒色再現性を実現することができ、かつ、高い鮮明度と、優れたギラツキ防止性、コントラスト、文字ボケ防止が実現することができ、かつ、様々なディスプレイにおいて使用可能な光学積層体を提供することが可能となる。とりわけ、本発明による光学積層体によれば、従来の防眩性積層体では実現することが困難であった黒の階調表現(光沢性のある黒色再現性)を顕著に改善した光学積層体を提供することができる。具体的には、動画表示を行った際における画像が従来の凹凸形状のないクリアーハードコート層、さらにその上に反射防止層を有する積層体を配置したディスプレイとほぼ同様の階調を表現することが可能となり、かつ、文字の輪郭のシャープ感、面ギラを防止した画像が得られることを実現することが光学積層体を提供することが可能となる。また、本発明の好ましい態様によれば、防眩層の上に、表面調整層又は低屈折率層等の任意の層を付与する場合、防眩層を形成する凹凸形状の表面を目止めすることとなり、大きく滑らかな所望の凹凸形状を達成することが可能となり、かつ、帯電防止、屈折率の調整、汚染防止等の様々な機能を光学積層体に付与することが可能となる。防眩層の上に表面調整層又は低屈折率層等の任意の層が付与される場合、表面調整層又は低屈折率層等の任意の層の表面凹凸形状が、本発明における防眩層の表面凹凸形状の光学特性値とに一致するものである。つまり、本発明における光学積層体は、その最表面の凹凸形状が、本発明において規定した防眩層の表面凹凸形状の光学特性値と一致するものである。
図1は光学積層体の反射Y値と表面ヘイズ値の関係を表すグラフである。 図2は光学積層体のθaとSmとの関係を表すグラフである。 図3は本発明による光学積層体の概略断面図を表すものである。 図4は、本発明の光学積層体と従来の防眩性光学積層体との表面形状を光学顕微鏡写真である。 図5は、本発明の光学積層体をAFMにより三次元測定し撮影した写真である。 図6は、従来の光学積層体をAFMにより三次元測定し撮影した写真である。
定義
本明細書(実施例等)において使用する用語は下記の通り定義される。
1)10点平均粗さ(Rz)
平均粗さの測定方法は、表面形状を二次元または三次元のプロファイルとして測定する。実際には、走査型プローブ顕微鏡または原子間力顕微鏡を用いて測定する。曲線そのものを客観的に比較するのは一般には困難なため、そのプロファイル曲線データから色々な粗さ指数を計算する。従って、本発明にあっては、上記測定結果を用いて、10点平均粗さ(Rz)を算出する。よって、10点平均粗さ(Rz)とは、平均値からもとめた偏差値のうち、最大のものから上位5つの偏差値の平均と、最小のものから下位5つの偏差値の絶対値の平均値の和として表される。
2)凹凸の平均間隔をSm(μm)および平均傾斜角をθa
本発明による光学積層体を構成する防眩層は凹凸形状を有する。Sm(μm)とは、この防眩層の凹凸の平均間隔を表し、θa(度)は凹凸部の平均傾斜角を表す。これらは、表面粗さ測定器(型番:SE−3400/(株)小坂研究所製)の取り扱い説明書(1995,07,20改訂)に記載されたものとして定義することができる。θa(度)は角度単位であり、傾斜を縦横比率で表したものがΔaである場合、θa(度)=1/tanΔa=1/(各凹凸の極小部と極大部の差(各凸部の高さに相当)の総和/基準長さ)で求められる。ここで、「基準長さ」とは、下記の測定条件1と同じである。
本発明による光学積層体の表面粗さを表すパラメーター(Sm、θa、Rz)を測定する場合、例えば、上記表面粗さ測定器を用いて、下記の測定条件により測定を行うことができ、この測定は本発明にあっては好ましいものである。
測定条件
1)表面粗さ検出部の触針:
型番/SE2555N(2μ標準)(株)小坂研究所製
(先端曲率半径2μm/頂角:90度/材質:ダイヤモンド)
2)表面粗さ測定器の測定条件:
基準長さ(粗さ曲線のカットオフ値λc):2.5mm
評価長さ(基準長さ(カットオフ値λc)×5):12.5mm
触針の送り速さ:0.5mm/s
ψ≡Rz/Sm
凹凸の平均粗さRzと凹凸の平均間隔Smとの比率ψは、ψ≡Rz/Smで定義し、凹凸の平均粗さRzと凹凸の平均間隔Smの比を取ることで、凹凸の傾斜の傾きを示す指標として用いることができる。凹凸の平均粗さRzと凹凸の平均間隔Smとの比率ψは、ψ≡Rz/Smで定義し、凹凸の平均粗さRzと凹凸の平均間隔Smの比を取ることで、凹凸の傾斜の傾き角を示す指標として用いることができる。
3)反射Y値
反射Y値は、島津製作所製 MPC3100分光光度計にて、5°正反射率を380〜780nmまでの波長範囲で測定し、その後、人間が目で感じる明度として換算するソフト(MPC3100内蔵)で算出される、視感反射率を示す値である。なお、5°正反射率を測定する場合には、光学積層体であるフィルムの裏面反射を防止するため、測定膜面とは逆側に、黒テープ(寺岡製)を貼って測定する。
4)ヘイズ値、全光線透過率、60度グロスおよびと透過鮮明度
ヘイズ値は、JIS K−7136に従って測定することができる。測定に使用する機器としては、反射・透過率計HR−100(村上色彩技術研究所)が挙げられる。防眩性積層体の全光線透過率は、JIS K−7361に従って、ヘイズ値と同じ測定器で測定できる。なお、ヘイズ、全光線透過率は、塗工面を光源に向けて測定する。60度グロスは、JIS Z8741により、精密光沢計((株)村上色彩研究所製 GM−26D)を用いて測定可能である。測定は、サンプルの裏面反射の影響を除去するため、サンプルの裏面と測定器の黒蓋を両面テープ(寺岡製作所製)で貼り付けた状態で行う。透過鮮明度は、写像性測定器(スガ試験機(株)、品番;「ICM−1DP」)を用いて、JIS K7105に準拠し、4種類の光学櫛(0.125mm、0.5mm、1mm、および2mm)で測定した数値の合計をもって表す。
5)表面ヘイズの定義
本発明で使用している「表面ヘイズ」は、以下のように求められる。防眩層の凹凸上にペンタエリスリトールトリアクリレートなどの樹脂(モノマー又はオリゴマー等の樹脂成分を包含する)をトルエンなどで希釈し、固形分60%としたものをワイヤーバーで乾燥膜厚が8μmとなるように塗布する。これによって、防眩層の表面凹凸がつぶれ、平坦な層となる。ただし、この防眩層を形成する組成物中にレベリング剤などが入っていることで、リコート剤がはじきやすく濡れにくいような場合は、あらかじめ防眩フィルムをケン化処理(2mol/l のNaOH(又はKOH)溶液 55度 3分浸したのち、水洗し、キムワイプで水滴を完全に除去した後、50度オーブンで1分乾燥)により、親水処理を施すとよい。この表面を平坦にしたフィルムは、表面凹凸によるヘイズをもたない、内部ヘイズだけを持つ状態となっている。このヘイズを、内部ヘイズとして求めることができる。そして、内部ヘイズを、元のフィルムのヘイズ(全体ヘイズ)から差し引いた値が、表面凹凸だけに起因するヘイズ(表面ヘイズ)として求められる。
6)防眩層の層厚
防眩層の層厚は、基材の表示面側界面から空気と接する防眩性凹凸最表面までをいう。基材界面から最表面までには、防眩層が一層である場合と、表面調整層、その他光学機能層などが積層され、多層になっている場合がある。
層厚の測定方法
共焦点レーザー顕微鏡(LeicaTCS-NT:ライカ社製:倍率「100〜300倍」)にて、光学積層体の断面を透過観察し、界面の有無を判断し下記の評価基準で判断した。具体的には、ハレーションのない鮮明な画像を得るため、共焦点レーザー顕微鏡に、湿式の対物レンズを使用し、かつ、光学積層体の上に屈折率1.518のオイルを約2ml乗せて観察し判断した。オイルの使用は、対物レンズと光学積層体との間の空気層を消失させるために用いた。
測定手順
1:レーザー顕微鏡観察により平均層厚を測定した。
2:測定条件は、上記の通りであった。
3:1画面につき 凹凸の最大凸部、最小凹部の基材からの膜厚を1点ずつ計2点測定し、それを5画面分、計10点測定し、平均値を算出した。
光学積層体
本発明による光学積層体は、防眩性特性と優れた黒色再現性、コントラストとを兼ね備えたものである。本発明では、この光学積層体をハーフグレア光学積層体(HG)と称する。HGは、従来の優れた防眩性を有するアンチグレア光学積層体(AG)と優れた黒色再現性、コントラストを有するクリアーハードコート(グレア)層に低反射率層を備えた光学積層体(AR)の両特性を兼ね備えたものということができる。具体的には、ハーフグレア光学積層体(HG)の形成方法の一つとして考えられる表面調整層をアンチグレア光学積層体(AG)上に形成させることにより、防眩層の凹凸形状は滑らかになり、更に、アンチグレア(AG)と同等の表面粗さパラメーターを持たせることで、充分な防眩性を付与しつつ、極めて艶黒感の高い防眩性積層体を作製することが可能となる。そこで、本発明による光学積層体(HG)の内容について、従来のARとAGとの対比において説明する。
図1は、光学積層体における表面ヘイズ値(%)と反射Y値(%)との関係を表す図である。図1によれば、従来のARは、その表面ヘイズ値が0.3%程度未満の領域、具体的には、符号1の罫線より左側領域に属するものである。また、従来のAGはその表面ヘイズ値が4.0%〜25.0%程度(一般的には10.0%以上)であり、反射Y値が1.0〜4.5程度の領域に属するものであり、具体的には符号5で囲まれた領域(一般的には、符号5で囲まれた右側領域)のものが利用されている。他方、本発明による光学積層体(HG)は、その表面ヘイズ値が0.2%以上3.5%以下(好ましくは3.0以下)程度であり、反射Y値が0.5以上4.5以下程度の領域に属するものであり、具体的には符号3で囲まれた領域のものをいう。
本発明による光学積層体の光学物性について図2を用いて説明する。図2は、光学積層体における防眩層の凹凸部の平均傾斜角θa(deg.「度」)と、この凹凸の平均間隔Sm(μm)との関係を表す図である。図2によれば、従来のAGは、具体的には、θa値が1.5度以上2.5度以下であり、Sm値が30μm超過300μm以下程度(符号9の領域)となっており、符号11の領域に含まれるものが好ましいものとして利用されていた。他方、本発明による光学積層体(HG)は、そのθa値が0.1度超過1.2度以下であり、好ましくは下限値が0.3度以上であり、上限値が0.6度以下であり、Sm値が100μm以上600μm以下程度であり、好ましくは下限値が120μm以上であり、上限値が400μm以下であり、具体的には符号7の領域に属するものが利用される。また、本発明による光学積層体のRzの値は、0.2μm超過(好ましくは0.35μm以上)であり、下限値が1.2μm以上(好ましくは1μm以下、より好ましくは0.9μm以下)である。
層構成
本発明による光学積層体(HG)について図3を用いて説明する。図3は本発明による光学積層体の断面図を示す。光透過性基材2の上面に防眩層4が形成されてなり、この防眩層4は樹脂と微粒子とを含んでなるものである。本発明の好ましい態様によれば、防眩層4の上部には表面調整層6が形成されてなるものが好ましい。本発明のより好ましい態様によれば、表面調整層6の表面に、防眩層4または表面調整層6の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層8が形成されてなる光学積層体が好ましい。
1.防眩層
本発明にあっては、光透過性基材の上に、防眩層を形成する。本発明にあっては、光学積層体の表面に、樹脂に微粒子を添加した防眩性用組成物を用いて凹凸形状を有した防眩層を形成する。防眩層の層厚Hμmは、0.5μm以上27μm以下(16μm以下が好ましい)であり、好ましくは下限が2μm以上であり上限が23μm以下(12μm以下が好ましい)である。
屈折率の差n/内部ヘイズ
本発明においては、樹脂と微粒子との屈折率との差nが0.05以上0.20以下であり、好ましくは下限が0.07以上であり、より好ましくは0.09以上であり、好ましくは上限が0.18以下であり、より好ましくは0.12以下であることが好ましい。樹脂と微粒子との屈折率との差nが上記範囲内にあることにより、光学積層体の内部ヘイズを付与することができ、LCD等の画像ムラ、及び、バックライト等背面からの透過光が光学積層体を通過するときに生じるメンギラ(目には、キラキラするちらつきとして見える)を有効に防止することができる。光学積層体として、このような特性を実現することを目的とする場合、樹脂と微粒子との屈折率との差nが上記範囲内にすることが好ましいこととなる。
本発明にあっては、内部ヘイズ値は、0.1以上55以下であり、好ましくは下限が5.0以上であり、上限が40以下である。
他方、本発明の別の好ましい態様によれば、樹脂と微粒子との屈折率との差nが0以上0.05以下であり、好ましくは下限が0.001以上であり、より好ましくは0.005以上であり、好ましくは上限が0.03以下であり、より好ましくは、0.01以下であることが好ましい。樹脂と微粒子との屈折率との差nが上記範囲内にあることにより、高いコントラストと低いヘイズ値を実現することができる。光学積層体として、このような特性を実現することを目的とする場合、樹脂と微粒子との屈折率との差nが上記範囲内にすることが好ましいこととなる。
本発明にあって、樹脂と微粒子との屈折率との差nが上記二種類に分けて数値範囲を定めるものであるが、このことは技術的に矛盾するものではない。光学積層体としてそれぞれ所望の光学特性、特に、本発明の光学積層体が実装される液晶、PDP、CRT等の各パネルのモードに最適な光学特性、を発揮するために必要となるからである。
微粒子
微粒子は球状、例えば真球状、楕円状等のものであってよく、好ましくは真球状のものが挙げられる。また、微粒子は凝集型微粒子であってよい。本発明にあっては、微粒子の平均粒子径R(μm)が1.0μm以上20μm以下であり、好ましくは上限が15.0μm以下であり、より好ましくは13.5μm以下であり、好ましくは下限が、3.0μm以上であり、より好ましくは3.5μm以上(さらに好ましくは4.0μm以上)であるものが好ましい。微粒子の平均粒子径Rが上記の範囲内にあることにより、適切な凹凸形状を形成することができ、また、防眩層の層厚が好ましい範囲となるので好ましい。
本発明では、前記微粒子の全体の80%以上(好ましくは90%以上)が、前記微粒子の粒径平均分布がR±1.0μm、好ましくはR±0.5μm、さらに好ましくはR±0.3μmの範囲内にあるものが好ましい。微粒子の粒径平均分布が上記の範囲とされてなることにより、防眩性積層体の凹凸形状の均一性を良好なものとし、かつ、メンギラ等を有効に防止することが可能となる。また、微粒子とその平均粒径が異なる第二微粒子、第三微粒子、複数微粒子をさらに含んでなるものを有するものであってもよく、例えば、微粒子の平均粒子径R(μm)が下限の3.5μm程度の小粒子径については、単分散微粒子ではなく、平均粒子径が3.5μmの粒度分布をもつ微粒子で効率良く凹凸層を形成させることが可能となる。
H−R
本発明の好ましい態様によれば、防眩層の層厚Hμmから前記微粒子の平均粒子径Rμmを引いた値「H−R」が、0.3μm以上20μm以下(8.0μm以下が好ましく)であり、好ましくは下限が0.5μm以上であり、より好ましくは1.0μm以上であり、好ましくは上限が18μm以下(6.0μm以下が好ましく)であり、より好ましくは6.0μm以下(4.5μm以下が好ましく)であることが好ましい。ここで、複数の微粒子を用いた場合、最大平均粒径を有するものを「R」とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記微粒子の単位面積当たりの総重量m、前記樹脂の単位面積当たりの総重量Mとした場合に、前記微粒子と前記樹脂との単位面積当たりの総重量比(m/M)が、0.01以上1.2以下であり、好ましくは下限が0.012以上であり、より好ましくは0.015以上であり、好ましくは上限が1.0以下であり、より好ましくは0.3以下であることが好ましい。
凝集型微粒子
本発明の好ましい態様によれば、微粒子の中でも凝集型微粒子を用いることが好ましい。凝集型微粒子は、同一の微粒子であっても、または平均粒径が異なる複数の微粒子で構成されてよい。本発明の好ましい態様によれば、凝集型微粒子は、第一微粒子とその平均粒径が異なる第二微粒子を含んでなるものが好ましくは挙げられる。また、本発明のより好ましい態様によれば、第二微粒子の単体自体またはその凝集部自体のみでは、防眩層において防眩性を発揮しないものが好ましい。
本発明にあっては、微粒子の平均粒子径をR(μm)とし、第二微粒子の平均粒子径をr(μm)とした場合に、下記式:
0.25R(好ましくは0.50)≦r≦1.0R(好ましくは0.70)
を満たすものが好ましい。
rが0.25R以上であることにより、組成物の分散が容易となり、粒子が凝集することがない。また、塗布後の乾燥工程においてフローティング時の風の影響を受けることなく、均一な凹凸形状を形成することができる。また、rが0.85R以下であることにより、微粒子と第一粒子との役割を明確に区別することが可能となるので好ましい。
また、本発明の別の態様によれば、樹脂と、微粒子と、第二微粒子との単位面積当りの総重量比が、微粒子の単位面積当りの総重量をM、第二微粒子の単位面積当りの総重量をM、樹脂の単位面積当りの総重量をMとした場合に、下記の式:
0.08≦(M+M)/M≦0.36
0≦M≦4.0M
を満たすものが好ましい。
また、本発明の別の好ましい態様によれば、微粒子と、第二微粒子と、および樹脂の屈折率をそれぞれ、n、n、nとした場合に、下記の式(IV):
Δn=|n1−n3|<0.15および/またはΔn=|n2−n3|<0.18
を満たすものが好ましい。
微粒子(第二の微粒子)は無機系、有機系のものが挙げられるが、好ましくは有機系材料により形成されてなるものが好ましい。微粒子は、防眩性を発揮するものであり、好ましくは、透明性のものがよい。微粒子の具体例としては、プラスチックビーズが挙げられ、より好ましくは透明性を有するものが挙げられる。プラスチックビーズの具体例としては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等が挙げられる。本発明の好ましい態様によればその表面に疎水性基を有したプラスチックビーズが好ましくは使用され、例えばスチレンビーズが好ましくは挙げられる。
導電剤(帯電防止剤)
本発明の好ましい態様によれば、防眩層に、導電剤(帯電防止剤)含んでなることが好ましい。導電剤の添加により、光学積層体の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。導電剤(帯電防止剤)の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
また、導電性微粒子が挙げられる。導電性微粒子の具体例としては、金属酸化物からなるのものを挙げることができる。そのような金属酸化物としては、ZnO(屈折率1.90、以下、カッコ内の数値は屈折率を表す。)、CeO(1.95)、Sb(1.71)、SnO(1.997)、ITOと略して呼ばれることの多い酸化インジウム錫(1.95)、In(2.00)、Al(1.63)、アンチモンドープ酸化錫(略称;ATO、2.0)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(略称;AZO、2.0)等を挙げることができる。微粒子とは、1ミクロン以下の、いわゆるサブミクロンの大きさのものを指し、好ましくは、平均粒径が0.1nm〜0.1μmのものである。
また、帯電防止剤として、導電性ポリマーが挙げられ、その具体例としては、脂肪族共役系のポリアセチレン、芳香族共役系のポリ(パラフェニレン)、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)が挙げられ、これら以外に、分子中に複数の共役鎖を持つ共役系である複鎖型共役系、前述の共役高分子鎖を飽和高分子にグラフトまたはブロック共重した高分子である導電性複合体等を挙げられる。
樹脂
本発明による防眩層は(硬化型)樹脂により形成することができる。本発明において、「樹脂」は、モノマー、オリゴマー等の樹脂成分を包含する概念である。硬化型樹脂としては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線または電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、または熱硬化型樹脂の三種類が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。また、本発明の好ましい態様によれば、電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂とを少なくとも含んでなる樹脂を用いることができる。
電離放射線硬化型樹脂の具体例としては、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤が挙げられ、これらの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチュウラムモノサルファイド、チオキサントン類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は一般的に例示されるものが利用される。溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。好ましい熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂、及びゴム又はエラストマー等が挙げられる。樹脂としては、通常、非結晶性であり、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶な樹脂が使用される。特に、成形性又は製膜性、透明性や耐候性の高い樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、光透過性基材の材料がトリアセチルセルロース「TAC」等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えばニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。セルロース系樹脂を用いことにより、光透過性基材と帯電防止層(必要に応じて)との密着性と透明性とを向上させることができる。さらに、上記したアセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体の他に、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタアクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
レベリング剤
本発明の好ましい態様によれば、防眩層用組成物に、フッ素系またはシリコーン系等のレベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤を添加した防眩層用組成物は、塗布または乾燥時に塗膜表面に対して酸素による硬化阻害を有効に防止し、かつ、耐擦傷性の効果とを付与することを可能とする。レベリング剤は、耐熱性が要求されるフィルム状光透過性基材(例えばトリアセチルセルロース)に好ましくは利用される。
防眩層の形成法
防眩層は、微粒子または凝集型微粒子(好ましくは第一微粒子と第二微粒子)と樹脂とを、適切な溶剤、例えば、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物に混合して得た防眩層用組成物を光透過性基材に塗布することにより形成されてよい。
防眩層用組成物を光透過性基材に塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の塗布方法が挙げられる。防眩層用組成物の塗布後に、乾燥と紫外線硬化を行う。紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が挙げられる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、または直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。樹脂が硬化し、樹脂中の微粒子が固定されて、防眩層の最表面に所望の凹凸形状が形成される。
2.表面調整層
本発明にあっては、防眩層の凹凸表面を調整するために、表面調整層を形成してもよい
。この場合、表面調整層は防眩層と一体となって防眩性機能を発揮するものである。従って、表面調整層を形成する場合、表面の凹凸形状の値であるSm、θa、Rz等の光学特性値は本願発明の範囲内にある。付言すれば、防眩層の上に表面調整層が付与される場合、表面調整層の表面凹凸形状が、本発明における防眩層の表面凹凸形状の光学特性値と当然に一致する。以上のことは、表面調整層の下記内容及び実施例からも理解される。
表面調整層は、防眩層の凹凸形状を形成している表面粗さにおいて凹凸スケール(凹凸の山高さと山間隔)の1/10以下のスケールで凹凸形状に沿って存在している微細な凹凸を目止めして、スムージングを掛けて滑らかな凹凸を形成させること、または、凹凸の山間隔や山高さ、山の頻度(個数)の調整することが可能となる。また、表面調整層は、帯電防止、屈折率調整、高硬度化、防汚染性、等を付与することを目的として形成されるものである。表面調整層の膜厚(硬化時)は0.5μm以上20μm以下(12μm以下が好ましい)であり、好ましくは下限が3μm以上であり上限が8μm以下である。
H’−R
本発明にあっては、防眩層の上に表面調整層を形成する場合、防眩層+表面調整層の層厚H’μmは、4μm以上27μm以下であり、好ましくは下限が7μm以上であり上限が23μm以下である。また、本発明の好ましい態様によれば、防眩層+表面調整層の層厚H’の層厚H’μmから前記微粒子の平均粒子径Rμmを引いた値「H’−R」が、0.3μm以上20μm以下であり、好ましくは下限が0.5μm以上であり、より好ましくは1.0μm以上であり、好ましくは上限が18μm以下であり、より好ましくは6μm以下であることが好ましい。
表面調整剤
表面調整剤としては、帯電防止剤、屈折率調整剤、防汚染剤、撥水剤、撥油剤、指紋付着防止剤、高硬化剤および硬度調整剤(緩衝性付与剤)からなる群から選択される一種または二種以上の混合物が挙げられる。
帯電防止剤(導電剤)
表面調整層中に、帯電防止剤を含んでなることにより、光学積層体の表面における塵埃付着を有効に防止することができる。帯電防止剤の具体例としては、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜第3アミノ基等のカチオン性基を有する各種のカチオン性化合物、スルホン酸塩基、硫酸エステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等のアニオン性基を有するアニオン性化合物、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性化合物、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性化合物、スズおよびチタンのアルコキシドのような有機金属化合物およびそれらのアセチルアセトナート塩のような金属キレート化合物等が挙げられ、さらに上記に列記した化合物を高分子量化した化合物が挙げられる。また、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、または金属キレート部を有し、かつ、電離放射線により重合可能なモノマーまたはオリゴマー、或いは官能基を有するカップリング剤のような有機金属化合物等の重合性化合物もまた帯電防止剤として使用できる。
また、導電性超微粒子が挙げられる。導電性微粒子の具体例としては、金属酸化物からなるのものを挙げることができる。そのような金属酸化物としては、ZnO(屈折率1.90、以下、カッコ内の数値は屈折率を表す。)、CeO(1.95)、Sb(1.71)、SnO(1.997)、ITOと略して呼ばれることの多い酸化インジウム錫(1.95)、In(2.00)、Al(1.63)、アンチモンドープ酸化錫(略称;ATO、2.0)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(略称;AZO、2.0)等を挙げることができる。微粒子とは、1ミクロン以下の、いわゆるサブミクロンの大きさのものを指し、好ましくは、平均粒径が0.1nm〜0.1μmのものである。
また、帯電防止剤として、導電性ポリマーが挙げられ、その具体例としては、脂肪族共役系のポリアセチレン、芳香族共役系のポリ(パラフェニレン)、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)が挙げられ、これら以外に、分子中に複数の共役鎖を持つ共役系である複鎖型共役系、前述の共役高分子鎖を飽和高分子にグラフトまたはブロック共重した高分子である導電性複合体等を挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、表面調整層に含まれる樹脂と帯電防止剤との添加比が5以上25以下であり、好ましくは上限が20以下であり下限が5以上である。
屈折率調整剤
表面調整層に、屈折率調整剤を添加し、光学積層体の光学特性を調整することが可能となる。屈折率調整剤には、低屈折率剤、中屈折率剤、高屈折率剤等が挙げられる。
1)低屈折率剤
低屈折率剤は、その屈折率が防眩層より低いものである。本発明の好ましい態様によれば、防眩層の屈折率が1.5以上であり、低屈折率剤の屈折率が1.5未満であり、好ましくは1.45以下で構成されてなるものが好ましい。
低屈折率剤の具体例としては、シリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体が挙げられ、その例としてはフッ化ビニリデン30〜90重量%及びヘキサフルオロプロピレン5〜50重量%を含有するモノマー組成物が共重合されてなるフッ素含有割合が60〜70重量%であるフッ素含有共重合体100重量部と、エチレン性不飽和基を有する重合性化合物80〜150重量部とからなる組成物が挙げられる。
このフッ素含有共重合体は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとを含有するモノマー組成物を共重合することによって得られる共重合体が挙げられる。このモノマー組成物における各成分の割合は、フッ化ビニリデンが30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%、特に好ましくは40〜70重量%であり、またはヘキサフルオロプロピレンが5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜45重量%である。このモノマー組成物は、更にテトラフルオロエチレンを0〜40重量%、好ましくは0〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%含有するものであってもよい。
このフッ素含有共重合体を得るためのモノマー組成物は、必要に応じて、他の共重合体成分が、例えば、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲で含有されたものであってもよい。この共重合体の具体例としては、フルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、2−ブロモー3,3,3−トリフルオロエチレン、3−ブロモー3,3−ジフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、α−トリフルオロメタクリル酸等のフッ素原子を有する重合性モノマーを挙げることができる。
このようなモノマー組成物から得られるフッ素含有共重合体のフッ素含有割合は60〜70重量%であることが好ましく、より好ましくは62〜70重量%、特に好ましくは64〜68重量%である。添加割合がこのような範囲であることにより、後述の溶剤に対して良好な溶解性を有する。または、フッ素含有共重合体を成分として含有することにより、優れた密着性と、高い透明性と、低い屈折率とを有し、優れた機械的強度を有する光学積層体を形成することが可能となる。
フッ素含有共重合体は、その分子量がポリスチレン換算数平均分子量で5000〜200000、特に10000〜100000であることが好ましい。このような大きさの分子量を有するフッ素含有共重合体を用いることにより、得られるフッ素系樹脂組成物の粘度が好適な大きさとなり、従って、確実に好適な塗布性を有するフッ素系樹脂組成物とすることができる。
フッ素含有共重合体自体の屈折率は1.45以下、好ましくは1.42以下、より好ましくは1.40以下であるものが好ましい。屈折率がこの範囲にあることにより、形成される光学積層体の反射防止効果が好ましいものとなる。
樹脂の添加量は、フッ素含有共重合体100重量部に対して30〜150重量部、好ましくは35〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部である。また、フッ素含有共重合体と樹脂とを含む重合体形成成分の合計量におけるフッ素含有割合が30〜55重量%、好ましくは35〜50重量%であることが好ましい。
添加量またはフッ素含有割合が、上記した範囲内にあることにより、表面調整層の基材に対する密着性が良好となり、また、屈折率が低く良好な反射防止効果を得ることが可能となる。
本発明の好ましい態様によれば、低屈折率剤として、「空隙を有する微粒子」を利用することが好ましい。「空隙を有する微粒子」は表面調整層の層強度を保持しつつ、その屈折率を下げることを可能とする。本発明において、「空隙を有する微粒子」とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造体を形成し、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率に反比例して屈折率が低下する微粒子を意味する。また、本発明にあっては、微粒子の形態、構造、凝集状態、塗膜内部での微粒子の分散状態により、内部、及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子も含まれる。
空隙を有する無機系の微粒子の具体例としては、特開2001−233611号公報で開示されている技術を用いて調製したシリカ微粒子が好ましくは挙げられる。空隙を有するシリカ微粒子は製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、バインダーと混合して表面調整層表面調整層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.45程度の範囲内に調製することを可能とする。特に、空隙を有する有機系の微粒子の具体例としては、特開2002−80503号公報で開示されている技術を用いて調製した中空ポリマー微粒子が好ましく挙げられる。
塗膜の内部及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子としては先のシリカ微粒子に加え、比表面積を大きくすることを目的として製造され、充填用のカラムおよび表面の多孔質部に各種化学物質を吸着させる除放材、触媒固定用に使用される多孔質微粒子、または断熱材や低誘電材に組み込むことを目的とする中空微粒子の分散体や凝集体を挙げることができる。そのような具体的としては、市販品として日本シリカ工業株式会社製の商品名NipsilやNipgelの中から多孔質シリカ微粒子の集合体、日産化学工業(株)製のシリカ微粒子が鎖状に繋がった構造を有するコロイダルシリカUPシリーズ(商品名)から、本発明の好ましい粒子径の範囲内のものを利用することが可能である。
「空隙を有する微粒子」の平均粒子径は、5nm以上300nm以下であり、好ましくは下限が8nm以上であり上限が100nm以下であり、より好ましくは下限が10nm以上であり上限が80nm以下である。微粒子の平均粒子径がこの範囲内にあることにより、表面調整層に優れた透明性を付与することが可能となる。
2)高屈折率剤/中屈折率剤
高屈折率剤、中屈折率剤は、反射防止性をさらに向上させるために表面調整層に添加されてよい。高屈折率剤、中屈折率剤の屈折率は1.46〜2.00の範囲内で設定されてよく、中屈折率剤は、その屈折率が1.46〜1.80の範囲内のものを意味し、高屈折率剤は、その屈折率が1.65〜2.00の範囲内のものを意味する。
これら屈折率剤は、微粒子が挙げられ、その具体例(かっこ内は屈折率を示す)としては、酸化亜鉛(1.90)、チタニア(2.3〜2.7)、セリア(1.95)、スズドープ酸化インジウム(1.95)、アンチモンドープ酸化スズ(1.80)、イットリア(1.87)、ジルコニア(2.0)が挙げられる。
レベリング剤
表面調整層は、レベリング剤を添加することができる。レベリング剤の好ましいものとしては、フッ素系またはシリコーン系等が挙げられる。レベリング剤を添加した表面調整層は、塗工面を良好にし、塗布または乾燥時に塗膜表面に対して酸素による硬化阻害を有効に防止し、かつ、耐擦傷性の効果とを付与することを可能とする。
防汚染剤
表面調整層は防汚染剤を添加することができる。防汚染剤は、光学積層体の最表面の汚れ防止を主目的とし、さらに光学積層体の耐擦傷性を付与することが可能となる。防汚染剤の具体例としては、撥水性、撥油性、指紋拭き取り性を発現するような添加剤が有効である。より具体例としては、フッ素系化合物、ケイ素系化合物、またはこれらの混合化合物が挙げられる。より具体的には、2−パーフロロオクチルエチルトリアミノシラン等のフロロアルキル基を有するシランカップリング剤等が挙げられ、特に、アミノ基を有するものが好ましくは使用することができる。
樹脂
表面調整層は、表面調整剤と、樹脂(モノマー、オリゴマー等の樹脂成分を包含する)とにより少なくとも調整されてよい。表面調整剤を含まない場合には、この樹脂が高効果剤として、または防眩層の凹凸を滑面とする役割を担う。樹脂としては、透明性のものが好ましく、その具体例としては、紫外線または電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂との混合物、または熱硬化型樹脂の三種類が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂の具体例としては、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー、反応性希釈剤が挙げられ、これらの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、チオキサントン類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
また、電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤または光重合促進剤を添加することができる。光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いる。光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性組成物100重量部に対し、0.1〜10重量部である。
電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は一般的に例示されるものが利用される。好ましい熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂、及びゴム又はエラストマー等が挙げられる。樹脂としては、通常、非結晶性であり、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶な樹脂が使用される。特に、成形性又は製膜性、透明性や耐候性の高い樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。本発明の好ましい態様によれば、光透過性基材の材料がTAC等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えばニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等をさらに添加して使用することができる。
重合開始剤
表面調整層を形成する際に、光重合開始剤を用いることができ、その具体例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンが挙げられる。この化合物は市場入手可能であり、例えば商品名イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が挙げられる。
溶剤
表面調整層を形成するには、上記成分を溶剤ともに混合した表面調整層用組成物を利用する。溶剤の具体例としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくは、ケトン類、エステル類が挙げられる。
表面調整層の形成法
表面調整層は、表面調整層用組成物を防眩層に付与することにより形成されてよい。表面調整層用組成物を塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の塗布方法が挙げられる。表面調整層用組成物の塗布後に、乾燥と紫外線硬化を行う。紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が挙げられる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、または直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
4.任意の層
本発明による光学積層体は、光透過性基材と、防眩層と、必要に応じて表面調整層とにより構成されてなるが、さらに任意の層として帯電防止層、低屈折率層、防汚染層等を備えてなるものであってよい。任意の層は、それが形成された本発明による光学積層体の最表面の凹凸形状が、本発明における防眩層の表面凹凸形状の光学特性値と当然に一致することは先に述べた通りである。低屈折率層は、防眩層または表面調整層の屈折率よりも低い屈折率を有するものが好ましい。帯電防止層、低屈折率層、防汚染層は表面調整層において説明した、帯電防止剤、低屈折率剤、防汚染剤等に、樹脂等を添加した組成物を調整し、それぞれの層を形成してよい。従って、帯電防止剤、低屈折率剤、防汚染剤、樹脂等も同様であってよい。
.光透過性基材
光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度とに優れたものが好ましい。光透過性基材を形成する材料の具体例としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、またはポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくはポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテートが挙げられる。
その他に、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo-Olefin-Polymer:COP)フィルムもあり、これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂などが用いられる基材で、例えば、日本ゼオン(株)製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト(株)製 スミライトFS-1700、JSR(株)製 アートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学(株)製 アペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製の Topas(環状オレフィン共重合体)、日立化成(株)製 オプトレッツOZ-1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)などが挙げられる。また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ(株)製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
本発明にあっては、これらの熱可塑性樹脂を薄膜の柔軟性に富んだフィルム状体として使用することが好ましいが、硬化性が要求される使用態様に応じて、これら熱可塑性樹脂の板またはガラス板の板状体のものも使用することも可能である。
光透過性基材の厚さは、20μm以上300μm以下、好ましくは上限が200μm以下であり、下限が30μm以上である。光透過性基材が板状体の場合にはこれらの厚さを越える厚さであってもい。基材は、その上に防眩層を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行なってもよい。
光学積層体の利用
本発明による製造方法によって製造される光学積層体は下記の用途を有する。
偏光板
本発明の別の態様によれば、偏光素子と、本発明による光学積層体とを備えてなる偏光板を提供することができる。具体的には、偏光素子の表面に、本発明による光学積層体を該光学積層体における防眩層が存在する面と反対の面に備えてなる、偏光板を提供することができる。
偏光素子は、例えば、よう素又は染料により染色し、延伸してなるポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等を用いることができる。ラミネート処理にあたって、接着性の増加のため、または電防止のために、光透過性基材(好ましくは、トリアセチルセルロースフィルム)にケン化処理を行うことが好ましい。
画像表示装置
本発明のさらに別の態様によれば、画像表示装置を提供することができ、この画像表示装置は、透過性表示体と、前記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなり、この透過性表示体の表面に、本発明による光学積層体または本発明による偏光板が形成されてなるものである。本発明による画像表示装置は、基本的には光源装置(バックライト)と表示素子と本発明による光学積層体とにより構成されてよい。画像表示装置は、透過型表示装置に利用され、特に、テレビジョン、コンピュータ、ワードプロセッサ等のディスプレイ表示に使用される。とりわけ、CRT、液晶パネル等の高精細画像用ディスプレイの表面に用いられる。
本発明による画像表示装置が液晶表示装置の場合、光源装置の光源は本発明による光学積層体の下側から照射される。なお、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光板との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
本発明の内容を下記の実施態様により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
光学積層体を構成する各層の組成物を下記の組成に従って調製した。組成の概要は表1に記載した通りであった。
防眩層用組成物の調製
防眩層用組成物の調製において、配合される単分散微粒子の粒度分布は、全て平均粒子径±0.3〜±1μmのものを使用している。但し、粒子径が3.5μm以下のものの場合は、この粒度分布の限りではない。
防眩層用組成物
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.28質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.62質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.03質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.86質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.31質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを6.39質量部((株)日本触媒製、粒径5.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.013質量部、トルエンを47.60質量部、及び、シクロヘキサノンを11.90質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物1を調製した。
防眩層用組成物2
透光性微粒子として粒子径が9.5μmの単分散アクリルビーズ((株)日本触媒製、屈折率1.53)に変えた以外は、防眩層用組成物1と同じくして防眩層用組成物2とした。
防眩層用組成物3
透光性微粒子として粒子径が13.5μmの単分散アクリルビーズ((株)日本触媒製、屈折率1.53)に変えた以外は、防眩層用組成物1と同じくして防眩層用組成物3とした。
防眩層用組成物4
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.08質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを10.33質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.24質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.02質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.34質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを3.47質量部((株)日本触媒製、粒径13.5μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.014質量部、トルエンを47.60質量部、及び、シクロヘキサノンを11.90質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物4を調製した。
防眩層用組成物5
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.88質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを12.03質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.46質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.19質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.37質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを6.39質量部((株)日本触媒製、粒径9.5μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.015質量部、トルエンを47.60質量部、及び、シクロヘキサノンを11.90質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物5を調製した。
防眩層用組成物6
防眩層用組成物1に対し、透光性微粒子として粒子径が5.0μmの粒度径を持つアクリルビーズ(((株)日本触媒製、屈折率1.535)に変えた以外は、防眩層用組成物1と同じくして防眩層用組成物6とした。
防眩層用組成物7
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.28質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.62質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.03質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.86質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.31質量部(チバガイギー(株)製)、第1透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを4.80質量部((株)日本触媒製、粒径9.5μm、屈折率1.535)第2透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを1.59質量部((株)日本触媒製、粒径9.5μm、屈折率1.53)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.013質量部、トルエンを47.60質量部、及び、シクロヘキサノンを11.90質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物7を調製した。
防眩層用組成物8
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレートを21.61質量部(「PETA」;日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを9.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを2.61質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、スチレン・アクリルポリマーを0.65質量部(ザ・インクテック社製、分子量65,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.02質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.34質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを5.47質量部(日本触媒社製、粒径1.9μm、屈折率1.535)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.014質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物8を調製した。
防眩層用組成物9
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.82質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを7.72質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を3.06質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.86質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.31質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを8.21質量部(日本触媒社製、粒径4.6μm、屈折率1.535)、透光性第二微粒子は、未添加とした。シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物9を調製した。
防眩層用組成物10
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.63質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.18質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.96質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.33質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを4.96質量部(日本触媒社製、粒径4.6μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを1.65質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物10を調製した。
防眩層用組成物11
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を21.28質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.63質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.02質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、スチレン・アクリルポリマーを0.16質量部(ザ・インクテック社製、分子量65,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.96質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.33質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのアクリルビーズを5.62質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.535)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを0.99質量部(社日本触媒製、粒径3.5μm、屈折率1.52)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物11を調製した。
防眩層用組成物12
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を20.96質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.02質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマーを3.10質量部(三菱レイヨン製、分子量75,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.89質量部(チバガイギー社製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.32質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのスチレンビーズを4.81質量部(綜研化学社製、粒径5.0μm、屈折率1.53)、透光性第二微粒子としてのメラミンビーズを2.89質量部(日本触媒社製、粒径1.8μm、屈折率1.68)、シリコン系レベリング剤10−28を0.013質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを46.40質量部、及び、シクロヘキサノンを11.60質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物12を調製した。
防眩層用組成物13
ジルコニア含有塗料組成物(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」、屈折率:1.69の樹脂マトリックス)を用い、樹脂マトリックスの屈折率が、1.63となるように、下記の組成の防眩層用組成物13を作製した。
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を17.76質量部(日本化薬社製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂に含有させて樹脂マトリックスを発現させるためのジルコニア19.62質量部(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア、平均粒子径40〜60nm、屈折率2.0)、ジルコニア分散剤1.40質量部(同じくJSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア分散安定剤)、アクリル系ポリマーを0.94質量部(三菱レイヨン製、分子量40,000)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.21質量部(チバガイギー社製)、同じく光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.20質量部(チバガイギー社製)、透光性第一微粒子としてのスチレンビーズを1.81質量部(綜研化学社製、粒径3.5μm、屈折率1.60)、透光性第二微粒子としてのアクリルビーズを2.02質量部(綜研化学社製、粒径1.5μm、屈折率1.49)、シリコン系レベリング剤10−28を0.030質量部(ザ・インクテック社製)、トルエンを41.76質量部、及び、シクロヘキサノンを10.44質量部、MEKを2.80質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物13を調製した。
防眩層用組成物14
防眩層用組成物10において、導電材料(通電粒子)のブライトGNR4.6−EH(金‐ニッケルコート樹脂ビーズ:日本化学工業製)を防眩層の全体量の0.1%添加したものを用いて、防眩層用組成物14とした。
防眩層用組成物15
防眩層用組成物4において、不定形シリカマット剤分散インキ:EXG40−77(Z−15M)(平均粒子径2.5μmの不定形シリカの樹脂(PETE)分散液:大日精化製)を用いて、全固形量における樹脂の総量を100質量部とした時に、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズ((株)日本触媒製、粒径13.5μm、屈折率1.535)が10質量部であり、不定形シリカが、7.5質量部となるように調製して、防眩層用組成物15とした。
防眩層用組成物16
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を15.24質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを8.64質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を2.34質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.55質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.26質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを12.90質量部((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.10質量部、トルエンを47.17質量部、及び、シクロヘキサノンを11.81質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物16を調製した。
防眩層用組成物17
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を13.15質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを7.45質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を2.02質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.33質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.22質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを13.15質量部((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.08質量部、トルエンを47.23質量部、及び、シクロヘキサノンを11.83質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物17を調製した。
防眩層用組成物18
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を11.56質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを6.55質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を1.78質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.17質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.20質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを6.39質量部((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.07質量部、トルエンを47.27質量部、及び、シクロヘキサノンを11.83質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物18を調製した。
防眩層用組成物19
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を10.78質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを6.11質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を1.66質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.09質量部(チバガイギー(株)製)、光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.18質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを20.98質量部((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.07質量部、トルエンを47.29質量部、及び、シクロヘキサノンを11.84質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物19を調製した。
防眩層用組成物20
不定形シリカ含有塗料組成物(大日精化(株)製、商品名;「EXG40−77(Z−15M)」(不定形シリカの平均粒子径:2.5μm))を3.3g、紫外線硬化樹脂組成物(大日精化(株)製、商品名;「EXG40−77(S−2)」)を1.5g、シリコン系レベリング剤10−28を0.03g(ザ・インクテック社製)、トルエンを3.3g、及び、MIBKを1.1gを十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径80μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物20を調製した。
防眩層用組成物21
不定形シリカ含有塗料組成物(大日精化(株)製、商品名;「EXG40−77(D−30M)」(不定形シリカの平均粒子径:1.5μm))を3.5g、紫外線硬化樹脂組成物(大日精化(株)製、商品名;「EXG40−77(S−2)」)を1.6g、シリコン系レベリング剤10−28を0.03g(ザ・インクテック社製)、トルエンを3.3g、及び、MIBKを1.2gを十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径80μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物21を調製した。
防眩層用組成物22
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を18.63質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを10.11質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を2.67質量部、光重合開始剤であるイルガキュア184を2.06質量部(チバガイギー(株)製)、光重合開始剤であるイルガキュア907を0.296質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを4.71質量部((株)日本触媒製、粒径9.0μm、屈折率1.535)、単分散スチレンビーズを2.01質量部(綜研化学(株)製SX350H、粒径3.5μm、屈折率1.60)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.013質量部、トルエンを46.80質量部、及び、シクロヘキサノンを12.58質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物22を調製した。
防眩層用組成物23
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を18.51質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを9.18質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を2.38質量部、光重合開始剤であるイルガキュア184を2.24質量部(チバガイギー(株)製)、光重合開始剤であるイルガキュア907を0.258質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを3.01質量部((株)日本触媒製、粒径9.0μm、屈折率1.535)、単分散スチレンビーズを4.91質量部(綜研化学(株)製SX350H、粒径3.5μm、屈折率1.60)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.012質量部、トルエンを48.66質量部、及び、シクロヘキサノンを10.74質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物23を調製した。
防眩層用組成物24
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を18.08質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを7.49質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を1.95質量部、光重合開始剤であるイルガキュア184を2.36質量部(チバガイギー(株)製)、光重合開始剤であるイルガキュア907を0.213質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを2.77質量部((株)日本触媒製、粒径9.0μm、屈折率1.535)、単分散スチレンビーズを7.63質量部(綜研化学(株)製SX350H、粒径3.5μm、屈折率1.60)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.097質量部、トルエンを50.49質量部、及び、シクロヘキサノンを8.927質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物24を調製した。
防眩層用組成物25
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を16.96質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂であるDPHAを
1.05質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量75,000)を1.94質量部、光重合開始剤であるイルガキュア184を1.59質量部(チバガイギー(株)製)、光重合開始剤であるイルガキュア907を0.264質量部(チバガイギー(株)製)、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズを13.69質量部((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.096質量部、トルエンを45.94質量部、及び、シクロヘキサノンを13.47質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用組成物25を調製した。
防眩層用組成物26
防眩層用組成物23において、不定形シリカマット剤分散インキ:EXG40−77(Z−15M)(平均粒子径2.5μmの不定形シリカの樹脂(PETE)分散液:大日精化製)を用いて、全固形量における樹脂の総量を100質量部とした時に、透光性微粒子としての単分散アクリルビーズ((株)日本触媒製、粒径7.0μm、屈折率1.535)が15質量部であり、単分散スチレンビーズを16.5質量部(綜研化学(株)製SX350H、粒径3.5μm、屈折率1.60)、不定形シリカが、3.5質量部となるように調製して、防眩層用組成物26とした。
表面調整層用組成物の調製
表面調整層用組成物1
紫外線硬化型樹脂であるDPHAを39.30質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量40,000)を3.13質量部、、光硬化開始剤であるイルガキュア184を2.12質量部(チバガイギー(株)製)、同じく光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.43質量部(チバガイギー(株)製)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.19質量部、トルエンを49.35質量部、及び、シクロヘキサノンを5.48質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調製層用組成物1を調製した。
表面調整層用組成物2
帯電防止層の材料であるC-4456 S-7(ATO含有導電インキ、ATOの平均粒径300〜400nm、固形分濃度45% 日本ペルノックス(株)製)21.6g、および紫外線硬化型樹脂であるDPHAを28.69g(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.56g(チバガイギー(株)製)、MIBK(メチルイソブチルケトン)を33.7g及び、シクロヘキサノンを14.4gを十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調整層用組成物2を調製した。
表面調整層用組成物3
ジルコニア含有塗料組成物(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」、屈折率:1.69の樹脂マトリックス、固形分50%)を用い、樹脂マトリックスの屈折率が、1.60となるように、下記の組成の表面調整層用組成物3を作製した。
紫外線硬化型樹脂であるペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)を18.59質量部(日本化薬(株)製、屈折率1.51)、紫外線硬化型樹脂に含有させて樹脂マトリックスを発現させるためのジルコニア17.18質量部(JSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア、平均粒子径40〜60nm、屈折率2.0)、ジルコニア分散剤1.22質量部(同じくJSR(株)製、商品名;「KZ7973」に含有されているジルコニア分散安定剤)、アクリル系ポリマー(三菱レイヨン製、分子量40,000)を0.94質量部、光硬化開始剤であるイルガキュア184を1.56質量部(チバガイギー(株)製)、同じく光硬化開始剤であるイルガキュア907を0.26質量部(チバガイギー(株)製)、シリコン系レベリング剤10−28(ザ・インクテック(株)製)を0.039質量部、トルエンを14.34質量部、及び、シクロヘキサノンを15.76質量部、MEKを2.80質量部を十分混合して組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して表面調整層用組成物3を調製した。
低屈折率層用組成物の調製
低屈折率層用組成物1
フッ素系樹脂組成物34.14g(JSR(株)製、商品名;「TM086」)に対し、光重合開始剤(JSR(株)製、商品名;「JUA701」)0.85g、MIBK65gを添加、攪拌の後、孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用組成物1を調製した。
低屈折率層要組成物2
下記組成表の成分を攪拌した後、孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用組成物2を調製した。
表面処理シリカゾル(空隙を有する微粒子) 14.3重量部
(20%メチルイソブチルケトン溶液使用)
ペンタエリスリトールトリアクリレート
(PETA 日本化薬(株)製、屈折率1.51) 1.95重量部
イルガキュア907(チバスペシャリティケミカルズ社製) 0.1重量部
ポリエーテル変性シリコーンオイル TSF4460 0.15重量部
(商品名、GE東芝シリコーン社製)
メチルイソブチルケトン 83.5重量部
帯電防止層用組成物の調製
帯電防止層の材料はC-4456 S-7(ATO含有導電インキ、ATOの平均粒径300〜400nm、固形分濃度45% 日本ペルノックス(株)製)2.0g、およびメチルイソブチルケトン2.84g、シクロヘキサノン1.22gを添加、攪拌の後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し、帯電防止層用組成物を調製した。
光学積層体の調製
各光学積層体を下記の通りにして調製した。
実施例1
防眩層の形成
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明基材として用い、防眩層用組成物1を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が30mJになるようハーフキュアでの照射をして塗膜を硬化させ、膜厚が5μmの防眩性ハードコート層を形成した。尚、透光性微粒子は、粒子径が、5.0μmの単分散アクリルビーズを使用した。
表面調整層の形成
作製した防眩層を透明基材として用い、表面調整層用組成物1を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が3μmの表面調整層を形成し、光学積層体(HG1)を得た。
実施例2
防眩層用組成物2を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体(HG2)を得た。防眩層用組成物2中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、表面調整層の膜厚は、4.0μmとなるようにした。
実施例3
防眩層用組成物3を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体(HG3)を得た。防眩層用組成物3中の透光性微粒子には、13.5μmの単分散アクリルビーズを使用した。
実施例4
防眩層用組成物4を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物4中の透光性微粒子には、13.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、実施例3の1/2となるようにした。
実施例5
防眩層用組成物5を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物5中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、実施例2の75/1000となるようにした。
実施例6
防眩層用組成物6を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物6中の透光性微粒子には、5.0±2.0μmの粒度分布を持つアクリルビーズを使用した。
実施例7
防眩層用組成物7を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物7中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、第2透光性微粒子には、5.0μmの単分散アクリルビーズを使用した。
実施例8
防眩層用組成物4、表面調整層用組成物2を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。表面調整層用組成物2には、導電性を持つ表面調整層を形成する為に、ATO含有した組成物を使用した。
実施例9
帯電防止層の形成
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明基材として用い、帯電防止用組成物を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、50℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が30mJになるようハーフキュアでの照射をして塗膜を硬化させ、膜厚が1μmの帯電防止層を形成した。
防眩層の形成
帯電防止層の上に、防眩層用組成物4を、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が30mJになるようハーフキュアで照射して塗膜を硬化させ、膜厚が3μmの防眩層を形成した。
表面調整層調整層の作製
防眩層の上に、表面調整層用組成物1を、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が3μmの表面調整層を形成して、光学積層体を得た。
実施例10
防眩層用組成物4を用い、表面調整層の形成において、紫外線の照射線量を30mJになるようハーフキュアで照射して塗膜を硬化させた以外は、実施例1と同様形成した。
低屈折率層の形成
防眩層の上に、低屈折率層用組成物2を、コーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、50℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が150mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が98nmの低屈折率層を形成して、光学積層体を得た。
実施例11
表面調整層用組成物3、低屈折率層用組成物1を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。表面調整層用組成物3は、ジルコニア含有の樹脂マトリックスを用い、表面調整層の屈折率が1.60となるように調製した。
実施例12
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明基材として用い、防眩層用組成物8を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、膜厚が6μmの防眩層を形成し、更に、表面調整層用組成物1を塗布して、光学積層体を得た。尚、透光性第一微粒子は、粒子径の小さいアクリルビーズであり、且つ、粒子の表面は親水性であるため、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、疎水性のスチレンアクリルポリマー(分子量:65,000)を添加した。
実施例13
防眩層用組成物9を用いた以外は、実施例12と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物9は、透光性第一微粒子において、表面状態が疎水性(トルエンに分散性を示し、メタノールで凝集を示す)粒子径が4.6μmのアクリルビーズを使用した。
実施例14
防眩層用組成物10を用いた以外は、実施例12と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物10は、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子と透光性第二微粒子との粒子径が異なるものを使用し、混合粒子系となるようにした。
実施例15
防眩層用組成物11を用いた以外は、実施例12と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物11は、実施例14と同様に、透光性第一微粒子と透光性第二微粒子の混合粒子系となるようにした。透光性第一微粒子と透光性第二微粒子は、粒子径の同じ3.5μmの粒子を使用した。但し、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子は、実施例2に示したものと同一の疎水性のアクリルビーズを使用し、透光性第二微粒子は、親水性(トルエンに凝集、メタノールに分散傾向を示す)のアクリルビーズを使用した。
実施例16
防眩層用組成物12を用いた以外は、実施例12と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物12は、アクリルビーズ以外の材質の粒子において所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、透光性第一微粒子として、スチレンビーズを使用し、透光性第二微粒子として、メラミンビーズを使用した。
実施例17
防眩層用組成物13を用いた以外は、実施例12と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物13は、樹脂マトリックスの中で、所望の三次元立体構造の凝集部を形成させるために、ジルコニア含有の樹脂マトリックス(屈折率:1.63)の中に、透光性第一微粒子として、スチレンビーズを使用し、透光性第二微粒子として、アクリルビーズを使用した。透光性第一微粒子と透光性第二微粒子とは、粒子径の異なる混合粒子系となるようにした。
実施例18
実施例18は、透明基材上に、帯電防止層(AS層)を形成した以外は、実施例14と同様にして光学積層体を得た。
帯電防止層付き防眩性積層体の形成
帯電防止層用組成物をトリアセチルセルロース上に膜厚1.2μmとなるようにコーティングし、70℃で1分間乾燥後、窒素パージ下でUV(紫外)光54mjを照射してハーフキュアする。次に、帯電防止層の上に防眩層用組成物7を膜厚6μmとなるようにコーティングし、70℃で1分乾燥後、窒素パージ下でUV光100mjを照射して硬化させた。
実施例19
防眩層用組成物15を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物15中の透光性微粒子には、実施例4と同様に、13.5μmの単分散アクリルビーズを同じ比率で添加し、更に、平均粒子径2.5μmの不定形シリカを単分散アクリルビーズの全重量の0.75倍添加した。
実施例20
防眩層用組成物16を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物16中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、50/100となるようにした。
実施例21
防眩層用組成物17を用いた以外は、実施例1と同様にして、光学積層体を得た。防眩層用組成物17中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、75/100となるようにした。
実施例22
防眩層用組成物18を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物18中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、100/100となるようにした。
実施例23
防眩層用組成物19を用いた以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。防眩層用組成物19中の透光性微粒子には、9.5μmの単分散アクリルビーズを使用し、固形分の総重量における透光性微粒子の比率が、115/100となるようにした。
実施例24
防眩層用組成物22を用い、表面調整層の膜厚を6μmとした以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。バインダー樹脂との屈折率差が0.09である微粒子を使用することで、内部拡散効果を出し、メンギラをより効果的に防止できるようにした。
実施例25
防眩層用組成物23を用い、表面調整層の膜厚を6μmとした以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。バインダー樹脂との屈折率差が0.09である微粒子を使用することで、内部拡散効果を出し、メンギラをより効果的に防止できるようにした。
実施例26
防眩層用組成物24を用い、表面調整層の膜厚を6μmとした以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。バインダー樹脂との屈折率差が0.09である微粒子を使用することで、内部拡散効果を出し、メンギラをより効果的に防止できるようにした。
実施例27
防眩層用組成物25を用い、表面調整層の膜厚を9μmとした以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。バインダー樹脂との屈折率差が0.09である微粒子を使用することで、内部拡散効果を出し、メンギラをより効果的に防止できるようにした。
実施例28
防眩層用組成物26を用い、表面調整層の膜厚を5μmとした以外は、実施例1と同様にして光学積層体を得た。バインダー樹脂との屈折率差が0.09である微粒子を使用することで、内部拡散効果を出し、メンギラをより効果的に防止できるようにした。
比較例1
従来の防眩性光学積層体(AG)を下記の通りにして調製し光学積層体(AG1)とした。80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)を透明基材として用い、防眩層用組成物16を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(メイヤーズバー)を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるように照射をして塗膜を硬化させ、膜厚が3μmの防眩性ハードコート層を形成し、AG1の光学積層体を得た。透光性微粒子として平均粒子径が、2.5μmの不定形シリカを用いた防眩性光学積層体(AG)である。
比較例2
従来の防眩性光学積層体(AG)を下記の通りにして調製し、光学積層体とした。防眩層用組成物17を用いて、平均粒子径が1.5μmの不定形シリカを使用した以外は、比較例2と同様にして作製した。比較例2も不定形シリカを用いた防眩性光学積層体(AG)である。
比較例3
防眩層用組成物1の単分散アクリルビーズを3.5μmにしたものを用い、実施例1のように防眩層を形成し、表面調整層は形成せず、層厚3.7μmの光学積層体を得た。できあがった積層体は、Smが小さく、メンギラを防止できなかった。
比較例4
防眩層用組成物1の単分散アクリルビーズを5μmにしたものを用い、実施例1のように防眩層を形成し、21μmの表面調整層を形成し光学積層体を得た。できあがった積層体は、Smが大きく、防眩性が悪化した。
比較例5
防眩層用組成物6の単分散アクリルビーズの粒度分布を5±3.0μmにしたものを用い、あとは実施例1のように防眩層、表面調整層を形成し光学積層体を得た。できあがった積層体は、平均粒径分布が大きいため、巨大粒子の影響で凹凸形状の均一性がなく、メンギラが悪化した。
評価試験
下記評価試験を行い、その結果を図4乃至図6、表2(評価3乃至6の結果)に示した。
評価1:平面形状評価試験
実施例と比較例の光学積層体を画像表示装置のパネルに実装し、その表面形状を光学顕微鏡(商品名OLYMPUS製BX60−F3;200倍)にて写真撮影した。その結果は図4に表された通りであった。図4によれば、本発明の光学積層体であるHG1〜HG3のものは、凹凸形状のうねりが滑らかであり、また凹凸形状が鋭利ではなく、表面全体に亘り、非常に緩やかな複数の丘状形状を有していることが理解される。他方、従来の防眩性光学積層体であるAG1は、その表面が人間の皮膚を拡大した写真のように粗さが存在し、凹凸形状鋭利であることが理解される。
評価2:凹凸形状の三次元評価試験
実施例と比較例の光学積層体を画像表示装置のパネルに実装し、その表面形状をAFM(商品名:走査型プローブ顕微鏡)にて写真撮影した。その結果は図5と図6に記載した通りであった。図5によれば、本発明の光学積層体であるHG1〜HG3のものは、凹凸形状のうねりが非常に滑らかであり、また凹凸形状が鋭利ではなく、表面全体に亘り、非常に緩やかな複数の丘状形状を有していることが理解される。他方、図6によれば、従来の防眩性光学積層体であるAG1は、その表面が多数の鋭利な凹凸形状で形成されていることが理解される。
評価3:光学特性試験
実施例と比較例の光学積層体について、本明細書に定義に従って、ヘイズ値(%)、60度グロス、Sm、θa、Rz、反射Y値(5度反射)、表面抵抗、層厚差(H−R又はH’−R)を測定した。
評価4:艶黒感試験
実施例と比較例の光学積層体のフィルム面と反対側にクロスニコルの偏光板に張り合わせた後、三波長蛍光下で官能評価を行って、艶黒感(艶のある黒色の再現性)を下記基準によって詳細に評価した。
評価基準
評価○:艶のある黒色を再現することができた。
評価△:艶のある黒色を若干再現できたが、製品としては十分ではなかった。
評価×:艶のある黒色を再現することができなかった。
評価5:ギラツキ試験
HAKUBA製ビュアー(ライトビュアー7000PRO)上に、0.7mm厚みのガラスに形成されたブラックマトリクスパターン板(105ppi、140ppi)を、パターン面を下にして置き、その上に得られた光学積層体フィルムを凹凸面を空気側にして載せて、フィルムが浮かないようにフィルムの縁を指で軽く押さえながら、暗室にてギラツキを目視観察し、評価した。
評価基準
評価◎:140ppiでギラツキがなく良好であった。
評価○:105ppiでギラツキがなく良好であった。
評価×:105ppiでギラツキがみえ不良であった。
評価6:防眩性評価試験
得られた光学積層体の裏面に、黒のアクリル板を、光学性粘着剤ではり、水平な机にサンプルをおいて、机より2.5m上方にある白色蛍光灯管(32ワット×2本)のエッジ部分の映りこみを目視観察し、評価した。
評価基準
評価○:エッジが映り込まず、良好な防眩性を有した。
評価×:エッジが映り込み、防眩性に劣った。

Claims (18)

  1. 光透過性基材と、該光透過性基材上に防眩層を備えてなる光学積層体であって、
    前記防眩層の最表面が凹凸形状を有してなり、
    前記防眩層が樹脂と微粒子とを含んでなる防眩層用組成物により形成されてなり、前記樹脂と前記微粒子との屈折率との差nが0.05以上0.2以下であり、
    前記防眩層の凹凸の平均間隔をSmとし、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸の平均粗さをRzとした場合に、
    Smが100μm以上600μm以下であり、
    θaが0.1度以上1.2度以下であり、
    Rzが0.2μm超過1μm以下である、光学積層体。
  2. 前記樹脂と前記微粒子との屈折率との差nが0以上0.05以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記微粒子が無機微粒子または有機微粒子である、請求項1に記載の光学積層体。
  4. 前記微粒子が凝集型微粒子である、請求項1に記載の光学積層体。
  5. 前記微粒子の平均粒子径Rが1.0μm以上20μm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  6. 前記防眩層の層厚Hμmから前記微粒子の平均粒子径Rμmを引いた値「H−R」が、0.3μm以上20μm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  7. 前記微粒子の総数の80%において、前記微粒子の平均粒径分布が前記微粒子の平均粒子径Rにおいて、R±1.0μmの範囲内にある、請求項1に記載の光学積層体。
  8. 前記微粒子の単位面積当たりの総重量m、前記樹脂の単位面積当たりの総重量Mとした場合に、前記微粒子と前記樹脂との単位面積当たりの総重量比(m/M)が、0.01以上1.2以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  9. 前記樹脂が電離放射線硬化型樹脂と、熱硬化性樹脂とを含んでなるものである、請求項1に記載の光学積層体。
  10. 前記防眩層が導電剤をさらに含んでなる、請求項1に記載のの光学積層体。
  11. 前記導電剤が導電性微粒子または導電性ポリマーである、請求項10に記載のの光学積層体。
  12. 前記防眩層の凹凸形状の表面に表面調整層を形成してなる、請求項1に記載の光学積層体。
  13. 前記防眩層の表面または前記表面調整層の表面に、前記防眩層または前記表面調整層の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層をさらに備えてなる、請求項12に記載の光学積層体。
  14. 前記低屈折率層が、中空シリカを含んでなるものである、請求項13に記載の光学積層体。
  15. Rzが0.2μm超過1.2μm以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  16. 内部ヘイズ値が、0.1以上55以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  17. 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
    前記偏光素子の表面に、請求項1〜16のいずれか一項に記載の光学積層体を該光学積層体における防眩層が存在する面と反対の面に備えてなる、偏光板。
  18. 透過性表示体と、前記透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなる画像表示装置であって、
    前記透過性表示体の表面に、請求項1〜16のいずれか一項に記載の光学積層体、または請求項17に記載の偏光板を備えてなる、画像表示装置。
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