JP2002275391A - 防眩膜形成用塗料及び防眩膜付透明基材並びに表示装置 - Google Patents

防眩膜形成用塗料及び防眩膜付透明基材並びに表示装置

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JP2002275391A
JP2002275391A JP2001079581A JP2001079581A JP2002275391A JP 2002275391 A JP2002275391 A JP 2002275391A JP 2001079581 A JP2001079581 A JP 2001079581A JP 2001079581 A JP2001079581 A JP 2001079581A JP 2002275391 A JP2002275391 A JP 2002275391A
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transparent substrate
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Kenji Takahashi
賢次 高橋
Shin Yamamura
伸 山村
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の凹凸サイズおよび頻度での表面の凹凸
形状の制御が可能であり、均一性に優れた光拡散性を有
し、透明性に優れ、さらに、帯電防止性、電磁波遮蔽性
等の機能を合わせ持つことが可能な防眩膜形成用塗料及
び防眩膜付透明基材並びに表示装置を提供する。 【解決手段】 本発明の防眩膜形成用塗料は、活性化エ
ネルギー線を照射することで重合可能な化合物またはそ
のオリゴマーと、熱可塑性樹脂と、一次粒子径が0.0
01μm以上かつ1μm未満の無機微粒子とを含有した
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防眩膜形成用塗料及
び防眩膜付透明基材並びに表示装置に関し、特に、コン
ピュータ、ワードプロセッサ、テレビジョン等の画像表
示に用いるCRT、液晶パネル、プラズマディスプレイ
パネル(PDP)等の高精細画像用ディスプレイの表面
並びに内部に好適に用いられ、光拡散効果の向上を可能
とした防眩膜形成用塗料並びに防眩膜及びこれを表示面
および/または内部に形成した透明基材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータ、ワードプロセ
ッサ、テレビジョン等の画像表示部には、CRT、液晶
パネル(LCP)、プラズマディスプレイパネル(PD
P)等の高精細画像用ディスプレイが用いられている。
これらのディスプレイの表面には、外部の光の映り込み
を防止し画像を見やすくするために、外光を拡散反射す
ることにより防眩効果を発揮する光拡散機能を持った防
眩膜が形成されている。また、内部から出射する光がデ
ィスプレイの表面で直進すると、このディスプレイの表
面を目視した場合、眩しく画面が見難くなるため、この
ディスプレイの表面に内部から出射する光をある程度拡
散させることにより防眩効果をもたせた防眩フィルムま
たは防眩板を設けている。
【0003】また、液晶パネルでは、バックライト等の
内部の光がそのまま出射してくると、輝度が一定せず表
示面上でムラとなってしまうため、内部に光拡散効果を
有する膜を形成した透明フィルムあるいは透明板を設
け、これを通して光を出射し、内部からの光を拡散する
ことにより表示面上の輝度を均一にしムラを解消するこ
とがなされている。本発明で防眩膜とは、これら光拡散
機能を有する膜のことを指すものとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の防眩フィルムや防眩板では、光拡散効果を上げるた
めには複合物中の光拡散剤の比率を高めればよいのであ
るが、この比率を高めると透明性ならびに輝度が低下す
るという問題点があった。また、防眩膜の表面に凹凸を
形成する方法としては、透明樹脂フィルム等の透明基材
の表面に二酸化珪素(シリカ)等のフィラーを含む樹脂
を塗布し、凝集性シリカ等の粒子の凝集によって防眩膜
の表面に凹凸を形成する方法、塗膜の膜厚以上の粒径を
有する有機フィラーを樹脂中に分散させることで、防眩
膜の表面に凹凸を形成する方法、粒径の大きなビーズと
粒径の小さなビーズの混合物を樹脂中に分散させて、防
眩膜の表面に凹凸を形成する方法等がある。
【0005】しかしながら、いずれの方法においても、
フィラーやビーズ等の粒子を膜中に均一に分散させて均
一な凹凸形状を有する膜を形成することは難しく、しか
も、表面の凹凸は、位置、サイズ、形、大きさ、頻度等
がランダムとなるために、製造された膜の光散乱性が均
一ではないという問題点があった。また、製造工程にお
いては、表面の凹凸の制御が緻密でなく、かつ安定性に
かけるために、表面の凹凸形状の位置、サイズ、形、頻
度等を制御することが難しく、求める特性の光拡散膜ま
たは防眩膜を再現性よく得ることができないという問題
点があった。
【0006】また、層表面に凹凸をもったフィルムをラ
ミネートして凹凸形状を転写する方法もあるが、製造工
程に転写工程を加える必要があるために、工程が増加す
ると同時に生産設備も必要となり、生産性に劣るという
問題点があった。さらに、近年、各種ディスプレイの表
面には、帯電防止性、電磁波遮蔽性等の各種の機能を付
加することが必要とされているが、従来の光拡散性また
は防眩性を有するディスプレイにこれらの機能を付与す
るには、光拡散膜または防眩膜とは別に、これらの機能
を有する膜を形成しなければならず、製造工程が複雑に
なり、製造コストがアップするという問題点があった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、所望の凹凸サイズおよび頻度での
表面の凹凸形状の制御が可能であり、均一性に優れた光
拡散性を有し、透明性に優れ、さらに、帯電防止性、電
磁波遮蔽性等の機能を合わせ持つことが可能な防眩膜形
成用塗料及び防眩膜付透明基材並びにこれらが表示面あ
るいは内部に設けられた表示装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な防眩膜形成用塗料及び防眩膜付透
明基材並びに表示装置を採用した。すなわち、本発明の
防眩膜形成用塗料は、活性化エネルギー線を照射するこ
とで重合可能な化合物またはそのオリゴマーと、熱可塑
性樹脂と、一次粒子径が0.001μm以上かつ1μm
未満の無機微粒子とを含有してなることを特徴とする。
【0009】この防眩膜形成用塗料では、一次粒子径が
0.001μm以上かつ1μm未満の無機微粒子を用い
るため、膜中における無機微粒子の分散性が優れたもの
となる。この防眩膜形成用塗料では、活性化エネルギー
線を照射すると、液状の熱可塑性樹脂が塗料中に分散し
た無機微粒子を包み、更にその熱可塑性樹脂を活性化エ
ネルギー線を照射することで重合可能な化合物またはそ
のオリゴマーが薄膜状に被った形で相分離し、膜表面の
凹凸が形成される。これにより、表面における所望の形
状、大きさ、面密度の凹凸形状を制御することが可能に
なり、均一性に優れた光散乱性を呈するものとなる。
【0010】前記一次粒子径の範囲は、好ましくは0.
01μm以上かつ0.3μm以下である。前記無機微粒
子は、酸化珪素、酸化アルミニウム、アンチモンドープ
酸化スズ、酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、酸化
亜鉛、酸化ジルコニウムから選択された1種であること
が好ましい。
【0011】前記無機微粒子は、導電性の微粒子であっ
てもよい。前記導電性の微粒子は、アンチモンドープ酸
化スズ、スズドープ酸化インジウム、アルミニウムドー
プ酸化亜鉛から選択された1種であることが好ましい。
ここで、無機微粒子を導電性の微粒子とすれば、膜の帯
電が防止される。前記熱可塑性樹脂は、セルロース系樹
脂であることが好ましい。
【0012】本発明の防眩膜付透明基材は、透明基材の
一方の面または両面に本発明の防眩膜形成用塗料を塗布
し、硬化して膜としたことを特徴とする。この防眩膜付
透明基材では、透明基材の表面の凹凸形状が所望の形
状、大きさ、面密度に制御され、均一性に優れた光散乱
性を有する透明基材となる。
【0013】前記透明基材は、無機透明基板または透明
樹脂フィルムであることが好ましい。前記透明樹脂フィ
ルムは、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム
のいずれか1種であることが好ましい。
【0014】本発明の表示装置は、本発明の防眩膜付透
明基材が表示面に設けられていることを特徴とする。前
記表示面は、陰極線管のフェイスパネルの表示面である
のが好ましい。この表示装置では、本発明の防眩膜付透
明基材を表示面に設けたことで、表示面の凹凸形状が所
望の形状、大きさ、面密度に制御され、均一性に優れた
光拡散性を有する表示面となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の防眩膜形成用塗料及び防
眩膜付透明基材並びに表示装置の一実施の形態について
説明する。なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良
く理解させるために具体的に説明するものであり、特に
指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0016】本実施形態の防眩膜は、透明樹脂フィルム
等の透明基材の表面に、活性化エネルギー線を照射する
ことで重合可能な化合物またはそのオリゴマーと、熱可
塑性樹脂と、一次粒子径が0.001μm以上かつ1μ
m未満の無機微粒子とを含有する防眩膜形成用塗料を塗
布し、活性化エネルギー線を照射して硬化し、光拡散性
を有する膜としたものである。ここで、活性化エネルギ
ー線としては、電子線、紫外線、放射線等が好適に用い
られる。また、活性化エネルギー線を照射することで重
合可能な化合物としては、例えば、多官能アクリレート
化合物、単官能アクリレート化合物等が好適に用いられ
る。
【0017】また、多官能アクリレート化合物として
は、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基および/
またはメタクロイルオキシ基(以下、これらをまとめて
(メタ)アクリロイルオキシ基と称する)を有する化合
物が好適に用いられる。この(メタ)アクリロイルオキ
シ基の例としては、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサメタクリレート等がある。
【0018】その他、ホスファゼン環に(メタ)アクリ
ロイルオキシ基が導入されたホスファゼン系(メタ)ア
クリレート化合物、分子中に2個以上のイソシアネート
基を有するポリイソシアネート化合物と1個以上の(メ
タ)アクリロイルオキシ基および1個以上の水酸基を有
するポリオール化合物とを反応させて得られるウレタン
(メタ)アクリレート化合物、分子中に2個以上のカル
ボニル基を有するカルボン酸ハロゲン化物と1個以上の
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するポリオール化合
物とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリ
レート化合物等が好適に用いられる。これらの化合物
は、それぞれ単独または2種以上を混合して用いられ
る。
【0019】無機微粒子は特に限定されないが、例え
ば、二酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、アン
チモンドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、酸
化アルミニウム、酸化亜鉛等を用いることができる。こ
の無機微粒子の一次粒子径については、0.001〜1
μm未満が好ましく、特に0.01〜0.3μmが好ま
しい。ここで一次粒子径を上記のように限定した理由
は、0.001μmより小さいと凝集力が強いために、
分散させることが難しく、また、1μm以上では、粒子
が大きく粒子が沈降し易く、そのため分散性を安定化す
ることが難しいからである。
【0020】また、光拡散性以外の機能として、帯電防
止効果やその他の機能を付与させる場合には、機能性の
無機微粒子を適宜選択して使用すればよい。このように
機能性無機微粒子を適宜選択使用することで、所望の機
能を有する防眩膜を得ることができる。
【0021】無機微粒子として導電性の無機微粒子を用
いると、帯電防止効果を有する防眩膜を形成することが
できる。導電性の無機微粒子としては、特に限定される
ものではないが、金属微粒子、金属酸化物微粒子等が好
適に用いられる。例えば、アンチモンドープ酸化スズ、
スズドープ酸化インジウム、アルミニウムドープ酸化亜
鉛が挙げられるが、なかでも、アンチモンドープ酸化ス
ズ、スズドープ酸化インジウムが好ましい。これらを無
機微粒子として使用すると帯電防止性防眩膜を形成する
ことができる。
【0022】熱可塑性樹脂は、特に限定されるものでは
なく、広範囲にわたって使用することが可能であり、例
えば、アクリル系、塩化ビニル系、ポリビニルアルコー
ル系、ブチラール系、セルロース系等が挙げられるが、
特に、溶剤への溶解性、他種の樹脂との相溶性、並びに
増粘効果に優れているセルロース系の樹脂が好ましい。
【0023】溶剤は、塗布方法に応じて適宜選択される
が、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、ジアセトン等のアルコール類、2−ブトキシエ
タノール、1−メトキシ−2−ブトキシエタノール、1
−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プ
ロパノール等のグリコールエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、等が好適に用いられる。
【0024】本実施形態の防眩膜形成用塗料は、活性化
エネルギー線を照射することで重合可能な化合物または
そのオリゴマーと、熱可塑性樹脂と、一次粒子径が0.
001μm以上かつ1μm未満の無機微粒子をサンドミ
ル等を用いて溶剤中に混合、分散させて得られる。
【0025】配合の割合は、活性化エネルギー線硬化化
合物またはそのオリゴマーを70〜96.5重量部、熱
可塑性化合物を3〜20重量部、無機微粒子を0.5〜
10重量部とするのが好ましい。膜の濁り度を小さく、
光散乱効果を発現させる点を考慮すると、特に、活性化
エネルギー線硬化化合物またはそのオリゴマーを80〜
90重量部、熱可塑性化合物を4〜15重量部、無機微
粒子を1〜5重量部とするのが好ましい。その他の特
性、例えば帯電防止効果に関しても、上記範囲であれ
ば、帯電防止効果を発現することができる。
【0026】こうして得られた防眩膜形成用塗料を透明
樹脂フィルム等の透明基材に塗布、乾燥し、活性化エネ
ルギー線を照射することにより、本実施形態の防眩膜が
形成される。塗布方法としては、ワイヤーバー法、グラ
ビア印刷法、等の印刷方法や、スプレーコート法、スピ
ンコート法、ディッピング法等の通常用いられる塗布方
法が適用できる。また、乾燥温度は使用する透明基材、
塗料中の樹脂、溶剤の種類によって適宜選択することが
できるが、通常、60℃〜70℃程度である。
【0027】形成された防眩膜の膜厚は、特に限定され
るものではないが、0.1〜10μmが好ましく、特に
0.5〜5μmが好ましい。ここで膜厚を上記のように
限定した理由は、膜厚が0.1μm未満では、活性化エ
ネルギー線を照射しても硬化性が悪く、所望の膜強度が
得られず、また、10μmを越えると、膜形成後の膜の
応力収縮によりフィルムのカーリングがし易いからであ
る。
【0028】本実施形態の防眩膜では、無機微粒子とし
て一次粒子径が0.001〜1μm未満、好ましくは
0.01〜0.3μmのものを使用するため、無機微粒
子の膜中での分散性が優れている。また、活性化エネル
ギー線を照射すると、重合可能な化合物またはそのオリ
ゴマーが硬化する際に、均一に分散した無機微粒子を中
心としてその周辺に熱可塑性樹脂が液滴状となって無機
微粒子を包み、更にその熱可塑性樹脂を活性化エネルギ
ー線重合化合物またはそのオリゴマーが薄膜状に被った
形で相分離することにより、膜表面の凹凸が形成され
る。
【0029】このように、本実施形態では、従来のよう
に粒子を機械的に分散、凝集させて凹凸を形成するので
はなく、化学反応的に凹凸を形成するので、防眩膜形成
用塗料中の配合の割合を変えることにより膜の制御が可
能であり、均一で透明性にも優れた防眩膜が再現性よく
形成することができる。
【0030】透明基材としては、種々のガラス板または
透明樹脂フィルムを用いることができる。樹脂フィルム
としては、例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチ
ルセルロース、アセテートブチレート、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリエー
テルサルホン、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリ
エステル、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテル
ケトン、ポリメチルペンテン、(メタ)アクリルニトリ
ル等のフィルムを用いることができる。樹脂フィルムの
耐久性、価格の点を考慮すると、ポリエチレンテレフタ
レートフィルムが好ましい。また、フィルムの厚さは2
5〜250μmが好ましい。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。 [実施例1] 1.塗料組成物(A)の作製 一次粒子径10nmの超微粒子アンチモンドープ酸化ス
ズ(住友大阪セメント(株)製)0.9重量部、アクリ
ルウレタン系紫外線硬化樹脂(広栄化学(株)製、T−
102、不揮発分80%)34.56重量部、エチルセ
ルロース(キシダ化学(株)製)1.46重量部に、メ
チルエチルケトン33.08重量部、ジアセトンアルコ
ール30重量部を加え、サンドミルにて分散し、塗料組
成物(A)を得た。
【0032】2.膜の形成 透明PETフィルム(東洋紡(株)製、A−4300、
膜厚75μm)上に、上記の塗料組成物(A)をワイヤ
ーバー#9にて塗布し、60℃で1分間乾燥した後、紫
外線を照射して硬化させることで、防眩膜を形成した。
【0033】3.特性評価 得られた防眩膜について、以下の項目につきその特性を
測定した。 光拡散性:塗膜表面に蛍光灯を反射させる方法により目
視で観察した。 ◎:蛍光灯が見えず、反射光が認められる。 ○:蛍光灯の輪郭が見えない。 ×:蛍光灯が明瞭に見える。 光沢度 :東京電色社製 グロスメーター(TC−10
80)を用いてグロス(Gross)値を測定した。 膜の濁り度(透明性):東京電色社製ヘーズメーター
(MDH 2000)を用いてヘーズ(Haze)値を
測定した。 表面抵抗:油化電子製 ハイレスター(MCP−HT2
60)を用いて表面抵抗値を測定した。
【0034】[実施例2] 1.塗料組成物(B)の作製 一次粒子径10nmのシリカゾル(日産化学(株)製、
IPA−ST、不揮発成分30%)3重量部、アクリル
ウレタン系紫外線硬化樹脂(広栄化学(株)製、T−1
02、不揮発成分80%)34.56重量部、エチルセ
ルロース(キシダ化学(株)製)1.45重量部に、メ
チルエチルケトン30.99重量部とジアセトンアルコ
ール30重量部を加え、サンドミルにて分散し、塗料組
成物(B)を得た。
【0035】2.膜の形成 透明トリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィル
ム(株)製、フジタック、膜厚80μm)上に、上記の
塗料組成物(B)をワイヤーバー#9にて塗布し、60
℃で1分間乾燥した後、紫外線を照射して硬化させるこ
とで、防眩膜を形成した。 3.特性評価 得られた防眩膜について、実施例1と同様の特性項目各
々について実施例1と同様の方法により測定した。
【0036】[比較例1] 1.塗料組成物(C)の作製 一次粒子径10nmの超微粒子アンチモンドープ酸化ス
ズ(住友大阪セメント(株)製)0.9重量部、アクリ
ルウレタン系紫外線硬化樹脂(広栄化学(株)製、T−
102、不揮発成分80%)36.37重量部に、メチ
ルエチルケトン32.73重量部とジアセトンアルコー
ル30重量部を加え、サンドミルにて分散し、塗料組成
物(C)を得た。
【0037】2.膜の形成 透明PETフィルム(東洋紡(株)製、A−4300、
膜厚75μm)上に、上記の塗料組成物(C)をワイヤ
ーバー#9にて塗布し、60℃で1分間乾燥した後、紫
外線を照射して硬化させることで、防眩膜を形成した。 3.特性評価 得られた防眩膜について、実施例1と同様の特性項目各
々について実施例1と同様の方法により測定した。
【0038】[比較例2] 1.塗料組成物(D)の作製 シリカビーズ(富士デヴィソン社製、サイロイド(粒径
分布:1〜2μm))0.9重量部、アクリルウレタン
系紫外線硬化樹脂(広栄化学(株)製、T−102、不
揮発成分80%)36.38重量部に、メチルエチルケ
トン32.72重量部とジアセトンアルコール30重量
部を加え、サンドミルにて分散し、塗料組成物(D)を
得た。
【0039】2.膜の形成 透明トリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィル
ム(株)製、フジタック、膜厚80μm)上に、上記の
塗料組成物(D)をワイヤーバー#9にて塗布し、60
℃で1分間乾燥した後、紫外線を照射して硬化させるこ
とで、防眩膜を形成した。 3.特性評価 得られた防眩膜について、実施例1と同様の特性項目各
々について実施例1と同様の方法により測定した。
【0040】評価試験の結果を表1に示す。
【表1】
【0041】表1の結果によれば、実施例1、2では、
光拡散性、光沢度(Gross値)、膜の濁り度(Ha
ze値)共に良好であり、防眩効果に優れ、透明性にも
優れていることが分かった。さらに、実施例1では、優
れた導電性を有し、帯電防止効果をも合わせ持つことが
分かった。
【0042】一方、比較例1では、膜の濁り度が低く
(1%)、表面抵抗も実施例1、2と遜色無いものの、
表面に凹凸が認められず、光拡散性に劣っていることが
分かった。また、光沢度もGross値で100と高い
ことから、防眩効果が得られないことも分かった。ま
た、比較例2では、光拡散性、光沢度共に良好であった
が、膜の濁り度が40%で、実施例1、2及び比較例1
と比較して非常に高く、防眩効果は得られるものの透明
性に劣っていることが分かった。また、表面抵抗も実施
例1、2及び比較例1と比較して2桁以上大きく、帯電
防止効果は得られない。
【0043】
【発明の効果】本発明の防眩膜形成用塗料は、活性化エ
ネルギー線を照射することで重合可能な化合物またはそ
のオリゴマーと、熱可塑性樹脂と、一次粒子径が0.0
01μm以上かつ1μm未満の無機微粒子とを含有した
ので、活性化エネルギー線を照射することにより、無機
微粒子の表面を、液状の熱可塑性樹脂及び活性化エネル
ギー線を照射することで重合可能な化合物またはそのオ
リゴマーで薄膜状に覆うことができる。したがって、膜
表面に所望の凹凸サイズおよび頻度での凹凸形状を形成
することができ、光拡散性についても均一性に優れたも
のとすることができる。
【0044】本発明の防眩膜付透明基材によれば、透明
基材の一方の面または両面に本発明の防眩膜形成用塗料
を塗布し、硬化して膜としたので、透明基材の表面の凹
凸形状を所望の形状、大きさ、面密度に制御することが
でき、均一性に優れた光拡散性を有する透明基材とする
ことができる。
【0045】本発明の表示装置によれば、本発明の防眩
膜付透明基材が表示面に設けられているので、表示面の
凹凸形状を所望の形状、大きさ、面密度に制御すること
ができ、均一性に優れた光拡散性を有する表示面とする
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/24 C09D 5/24 7/12 7/12 101/00 101/00 201/00 201/00 G02B 1/11 G02B 5/02 B 5/02 1/10 A Fターム(参考) 2H042 BA02 BA15 BA20 2K009 AA12 BB01 BB24 BB28 CC03 CC09 CC38 DD02 EE00 4F100 AA01B AA01C AA19B AA19C AA20B AA20C AA25B AA25C AA27B AA27C AA28B AA28C AA29B AA29C AA33B AA33C AJ04A AK01B AK01C AK42A AK45A AT00A BA02 BA03 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10C EH46 GB41 JB14B JB14C JB16B JB16C JD08 JG03 JN30 YY00B YY00C 4J038 BA021 BA022 CD012 CE022 CE072 CG002 FA111 FA161 FA211 FA261 FA281 HA186 HA216 HA446 KA06 NA19 NA20 PA17 PB03 PB08 PC03 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性化エネルギー線を照射することで重
    合可能な化合物またはそのオリゴマーと、熱可塑性樹脂
    と、一次粒子径が0.001μm以上かつ1μm未満の
    無機微粒子とを含有してなることを特徴とする防眩膜形
    成用塗料。
  2. 【請求項2】 前記無機微粒子は、酸化珪素、酸化アル
    ミニウム、アンチモンドープ酸化スズ、酸化スズ、スズ
    ドープ酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムか
    ら選択された1種であることを特徴とする請求項1記載
    の防眩膜形成用塗料。
  3. 【請求項3】 前記無機微粒子は、導電性の微粒子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の防眩膜形成用塗料。
  4. 【請求項4】 前記導電性の微粒子は、アンチモンドー
    プ酸化スズ、スズドープ酸化インジウム、アルミニウム
    ドープ酸化亜鉛から選択された1種であることを特徴と
    する請求項3記載の防眩膜形成用塗料。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂は、セルロース系樹脂
    であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    項記載の防眩膜形成用塗料。
  6. 【請求項6】 透明基材の一方の面または両面に、請求
    項1ないし5のいずれか1項記載の防眩膜形成用塗料を
    塗布し硬化して膜としたことを特徴とする防眩膜付透明
    基材。
  7. 【請求項7】 前記透明基材は、無機透明基板または透
    明樹脂フィルムであることを特徴とする請求項6記載の
    防眩膜付透明基材。
  8. 【請求項8】 前記透明樹脂フィルムは、トリアセチル
    セルロースフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィ
    ルム、ポリカーボネートフィルムのいずれか1種である
    ことを特徴とする請求項7記載の防眩膜付透明基材。
  9. 【請求項9】 請求項6、7または8記載の防眩膜付透
    明基材が表示面および/または内部に設けられているこ
    とを特徴とする表示装置。
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