JP2011104994A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録媒体に対しレーザ光を所定間隔で並列して照射して加熱することにより、複数のレーザ光描画線E7,E8,E9で形成される画像を記録する画像記録工程を含む画像処理方法であって、前記画像記録工程において、複数のレーザ光描画線E7,E8,E9が、最初に描画した描画線E7と、レーザ光描画線E7と一部が重複するように重ね書きした重ね書き描画線E8,E9とを含み、描画線E7の照射エネルギーよりも、重ね書き描画線E8,E9の照射エネルギーが小さい画像処理方法。
【選択図】図2
Description
このような接触式の記録方法は、熱可逆記録媒体がフィルム、紙等のフレキシブルなものである場合には、プラテンなどによって熱可逆記録媒体を加熱源に均一に押し当てることにより、均一な画像形成及び画像消去を行うことができ、かつ従来の感熱紙用のプリンタの部品を転用することによって画像形成装置及び画像消去装置を安価に製造することができるという利点があった。しかし、熱可逆記録媒体が、特許文献1及び2に記載されているようなRF−IDタグなどを内蔵している場合には、熱可逆記録媒体の厚みが厚くなりフレキシブル性が低下して加熱源を均一に押し当てるためには高い圧力が必要となる。また、接触式であるために、印字と消去を繰り返すと熱可逆記録媒体表面が削れて凹凸が生じ、サーマルヘッドやホットスタンプ等の加熱源に接触しない部分が出てきて均一に加熱されないため濃度低下や消去不良がおこるという問題がある(特許文献3及び4参照)。
このようなレーザによる記録方法としては、高出力のレーザ光を熱可逆記録媒体に照射して、その位置をコントロール可能なレーザ記録装置(レーザマーカー)が提供されている。このレーザマーカーを用いて、レーザ光を熱可逆記録媒体に照射して、熱可逆記録媒体中の光熱変換材料が光を吸収して熱に変換し、その熱で記録及び消去を行うことが可能である。これまでレーザによる画像形成及び消去を行う方法として、ロイコ染料と可逆性顕色剤、種々の光熱変換材料を組み合わせて、近赤外レーザ光により記録する方法が提案されている(特許文献6参照)
<1> 記録媒体に対しレーザ光を所定間隔で並列して照射して加熱することにより、複数のレーザ光描画線で形成される画像を記録する画像記録工程を含む画像処理方法であって、
前記画像記録工程において、前記複数のレーザ光描画線が、最初に描画した描画線と、前記レーザ光描画線と一部が重複するように重ね書きした重ね書き描画線とを含み、前記描画線の照射エネルギーよりも、前記重ね書き描画線の照射エネルギーが小さいことを特徴とする画像処理方法である。
<2> 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xと、前記重ね書き描画線の照射エネルギーに対する前記最初に描画した描画線の照射エネルギーの比(描画線の照射エネルギー/重ね書き描画線の照射エネルギー)Yとが、下記式(1)を満たす前記<1>に記載の画像処理方法である。
0.6≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(1)
<3> 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(2)を満たす前記<2>に記載の画像処理方法である。
0.7≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(2)
<4> 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(3)を満たす前記<2>に記載の画像処理方法である。
0.4≦X<1・・・式(3)
<5> 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(4)を満たす前記<2>に記載の画像処理方法である。
0.6)≦X<1・・・式(4)
<6> レーザ光描画線の照射エネルギーをレーザ光の照射パワーにより調整する前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<7> レーザ光描画線の照射エネルギーをレーザ光の走査速度により調整する前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<8> 画像記録工程において照射されるレーザ光における、該レーザ光の進行方向に対して略直交方向の断面における光強度分布において、中心部の光照射強度が周辺部の光照射強度と同等いかである前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<9> 記録媒体が熱可逆記録媒体であり、該熱可逆記録媒体が、支持体と、該支持体上に、少なくとも、第1の熱可逆記録層と、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料を含む光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有してなり、前記第1及び第2の熱可逆記録層が、いずれも温度に依存して色調が可逆的に変化する前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<10> 記録媒体が熱可逆記録媒体であり、該熱可逆記録媒体が、支持体と、該支持体上に、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料と、ロイコ染料と、可逆性顕色剤とを含む熱可逆記録層を少なくとも有してなり、該熱可逆記録層が、温度に依存して色調が可逆的に変化する前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<11> 第1の熱可逆記録層及び第2の熱可逆記録層のそれぞれが、ロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する前記<9>に記載の画像処理方法である。
<12> 光熱変換材料が、近赤外領域に吸収ピークを有する材料である前記<9>から<11>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<13> 光熱変換材料が、金属ホウ化物又は金属酸化物である前記<9>から<12>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<14> 光熱変換材料が、フタロシアニン系化合物である前記<9>から<12>のいずれかに記載の画像処理方法である。
<15> 前記<1>から<14>のいずれかに記載の画像処理方法に用いられ、レーザ光出射手段と、該レーザ光出射手段におけるレーザ光出射面に配置される光走査手段と、レーザ光の光照射強度分布を変化させる光照射強度分布調整手段と、レーザ光を集光させるfθレンズと、を少なくとも有することを特徴とする画像処理装置である。
<16> 光照射強度調整手段が、レンズ、フィルタ、マスク、ミラー及びファイバーカップリングの少なくともいずれかである前記<15>に記載の画像処理装置である。
本発明の画像処理方法は、画像記録工程を少なくとも含み、画像消去工程、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含んでなる。
また、本発明において、重複部とは、複数のレーザ光描画線同士の重複部を意味する。例えば、所定の線幅の線を記録する場合、図8に示されるように、レーザ光描画線とそれに隣接するレーザ光描画線が互いに重なる必要がある。前記重複部がないと、図9に示すような印字抜けが発生してしまうことがある。
前記複数のレーザ光描画線同士を重ねて形成することにより、任意の線幅の画像を形成することができる。また、前記レーザ光描画線の本数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、何本であってもよい。
この場合、前記画像処理方法としては、本発明の前記画像処理方法を画像記録工程とし、更に、前記画像記録工程により形成された画像を消去する画像消去工程を含む。以下では、本発明の画像処理方法を画像記録工程と称することがある。
本発明の前記画像処理方法における前記画像記録工程は、レーザ光を照射して加熱することにより、画像を記録する工程である。
前記レーザ光の走査としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図8に示されるレーザ走査などが挙げられる。
前記レーザ光の走査は、走査方向が同一方向でも、相反する方向でもよく、また、不連続な照射を走査の一部に含んでいてもよい。
例えば、図1Aに示すように、第1のレーザ光描画線E2と第2のレーザ光描画線E3とが一部重なるように、2本のレーザ光描画線E2、E3を所定のピッチ幅で、レーザ光描画線E2、E3の順に、レーザ光を図中矢印方向に順次走査させて、所定の線幅の画像の記録を行う。
レーザ光描画線E2、E3のうち、レーザ光描画線E2が描画線であり、レーザ光描画線E3が重ね書き描画線である。
また、例えば、図1Bに示すように、第1のレーザ光描画線E4と第2のレーザ光描画線E5とが一部重なり、第2のレーザ光描画線E5と第3のレーザ光描画線E6とが一部重なるように、3本のレーザ光描画線E4、E5、E6を所定のピッチ幅で、レーザ光描画線E4、E5、E6の順に、レーザ光を図中矢印方向に順次走査させて、所定の線幅の画像の記録を行う。
レーザ光描画線E4、E5、E6のうち、レーザ光描画線E4が描画線であり、レーザ光描画線E5、E6が重ね書き描画線である。
また、例えば、図1Cに示すように、第1のレーザ光描画線E7と第2のレーザ光描画線E8とが一部重なり、第2のレーザ光描画線E8と第3のレーザ光描画線E9とが一部重なるように、3本のレーザ光描画線E7、E8、E9を所定のピッチ幅で、レーザ光描画線E7、E8、E9の順に、レーザ光を図中矢印方向に順次走査させて、所定の線幅の画像の記録を行う。
レーザ光描画線E7、E8、E9のうち、レーザ光描画線E7が描画線であり、レーザ光描画線E8、E9が重ね書き描画線である。
一方、前記重ね書き描画線の描画部分は、蓄熱や、他の描画部分との重複部分が多いので、繰返し耐久性を向上させるためには、前記重ね書き描画線の照射エネルギーを前記最初に描画した描画線の照射エネルギーよりも低減する必要がある。
0.6≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(1)
0.7≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(2)
ここで、−0.8X+Y<0.6であると、即ち、重ね書き描画線E8、E9の照射エネルギーが描画線E7の照射エネルギーに対して十分に減少していないと、レーザ光描画線同士の重複部に過剰なエネルギーを付与してしまうこととなり、媒体がダメージを受けて耐久性が低下してしまうことがあり、一方、−0.8X+Y>1.0であると、即ち、重ね書き描画線E8、E9の照射エネルギーが十分でないと、画質が低下してしまうことがある。
なお、図2において、Pはピッチ幅を示し、該ピッチ幅Pは、線幅Aと重複幅Bとの差、で表される。
0.4≦X<1・・・式(3)
0.6≦X<1・・・式(4)
前記Xが、0.4未満であると、最初に描画した描画線の照射エネルギーに対して、重ね書き描画線の照射エネルギーを減少させたとしても、画像の抜けやカスレが起こったり、繰返し耐久性が向上しないことがある。一方、前記Xが、前記より好ましい範囲内であると、繰返し耐久性をより向上できる点で有利である。
また、前記レーザ光の出力の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200W以下が好ましく、150W以下がより好ましく、100W以下が特に好ましい。前記レーザ光の出力が、200Wを超えると、レーザ装置の大型化を招くことがある。
また、前記レーザ光の走査速度の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15,000mm/s以下が好ましく、10,000mm/s以下がより好ましく、8,000mm/s以下が特に好ましい。前記レーザ光の走査速度の上限が、15,000mm/sを超えると、均一な画像が形成し難くなる。
また、前記レーザ光のスポット径の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が特に好ましい。前記レーザ光のスポット径の上限が、3.0mmを超えると、画像の線幅が太くなり、隣接する線が重なり、小さいサイズの画像記録が不可能となる。
前記画像消去工程は、前記画像処理方法により画像が記録された記録媒体に対して、前記記録媒体を加熱することにより該記録媒体に形成された前記画像を消去する工程である。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可逆記録媒体、非可逆の記録媒体などが挙げられる。これらの中でも、熱可逆記録媒体が特に好ましい。
前記熱可逆記録媒体を加熱する方法としては、特に制限はないが、従来既知の加熱方法(レーザ光照射、熱風、温水、赤外線ヒータ等の非接触加熱方法、サーマルヘッド、ホットスタンプ、ヒートブロック、ヒートローラー等の接触加熱方法)が挙げられるが、物流ラインを想定した場合、熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して加熱する方法が非接触の状態で画像の消去を行うことができるため好ましい。
また、前記レーザ光の出力の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200W以下が好ましく、150W以下がより好ましく、100W以下が特に好ましい。200Wを超えると、レーザ装置の大型化を招くおそれがある。
また、前記レーザ光の走査速度の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20,000mm/s以下が好ましく、15,000mm/s以下がより好ましく、10,000mm/s以下が特に好ましい。前記走査速度の上限が、20,000mm/sを超えると、均一な画像消去がし難くなることがある。
また、前記レーザ光のスポット径の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、14.0mm以下が好ましく、10.0mm以下がより好ましく、7.0mm以下が更に好ましい。前記レーザ光のスポット径の上限が、14.0mmを超えると、出力が不足して画像の消去不良が発生することがある。
従来、レーザを用いて何らかのパターンを形成する場合には、レーザ光の進行方向直交断面の光分強度布はガウス分布となっており、光照射の中心部は周辺部に比して光照射強度が極端に強いものであった。このガウス分布のレーザ光を前記熱可逆記録媒体に照射すると、前記中心部では温度が上がりすぎて画像の記録と消去とを繰り返すとその部分が劣化し、繰返し回数が低下することとなり、また中心部の温度を劣化する温度まで上げないようにレーザ照射エネルギーを低下させると、画像のサイズが小さくなり、画像コントラストの低下や画像記録に時間がかかってしまうという問題があった。
そこで、前記画像記録工程及び前記画像消去工程において照射されるレーザ光の進行方向直交断面の光分強度布において、前記中心部の光照射強度が前記周辺部の光照射強度と同等以下となるようにすることにより、画像の記録及び消去の繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑制しながら画像のサイズを小さくすることなく、画像コントラストを維持したまま繰返し耐久性の向上を実現することができる。
前記レーザ光における該レーザ光の進行方向に対して略直交方向の断面の光強度分布における「中心部」は、該光強度分布を表す曲線を2回微分した微分曲線において、下に凸の2つの最大ピークのピーク頂部に挟まれた領域に対応する部位を意味し、「周辺部」は、前記「中心部」を除く領域に対応する部位を意味する。
「中心部の光照射強度」は、前記中心部における光強度分布が曲線で表される場合には、そのピーク頂部であって、かつ光強度分布曲線の形状が上に凸であるときにはピークトップにおける光照射強度を、前記光強度分布曲線の形状が下に凸であるときにはピークボトムにおける光照射強度を、それぞれ意味する。また、前記光強度分布曲線が、上に凸及び下に凸の両方の形状を有する場合には、中心部内のより中央に近い部位に位置するピーク頂部の光照射強度を意味する。
また、前記中心部における光強度分布が直線で表される場合には、該直線の最高部における光照射強度を意味するが、この場合、前記中心部において、前記光照射強度は一定である(前記中心部における光強度分布が水平線で表される)のが好ましい。
一方、「周辺部の光照射強度」は、前記周辺部における光強度分布が、曲線及び直線のいずれで表される場合にも、その最高部における光照射強度を意味する。
図3A〜図3Dは、本発明の前記画像処理方法に用いられるレーザ光の光強度分布を示しており、前記中心部の光照射強度が前記周辺部の光照射強度と同等以下となっている。
一方、図3Eは、通常のレーザ光の光強度分布を示しており、該光強度分布は、ガウス分布しており、前記中心部の光照射強度が、前記周辺部の光照射強度に比して、極端に強くなっている。
前記中心部の光照射強度が、前記周辺部の光照射強度の1.05倍以下であると、前記中心部での温度上昇による前記熱可逆記録媒体の劣化を抑制することができる。
一方、前記中心部の光照射強度の下限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記周辺部の光照射強度に対して0.1倍以上が好ましく、0.3倍以上がより好ましい。
前記中心部の光照射強度が、前記周辺部の光照射強度の0.1倍未満であると、前記レーザ光の照射スポットにおける前記熱可逆記録媒体の温度が充分に上がらず、前記周辺部に比して前記中心部の画像濃度が低下したり、充分に消去できなくなったりすることがある。
前記光照射強度調整手段としては、例えば、レンズ、フィルタ、マスク、ミラーなどが好適に挙げられる。具体的には、カライドスコープ、インテグレータ、ビームホモジナイザー、非球面ビームシェイパー(強度変換レンズと位相補正レンズとの組合せ)などが好ましい。また、フィルタ、マスクなどを用いる場合、前記レーザ光の中心部を物理的にカットすることにより光照射強度を調整することができる。また、ミラーを用いる場合、コンピュータと連動して機械的に形状が変えられるディフォーマブルミラー、反射率あるいは表面凹凸が部分的に異なるミラーなどを用いることにより光照射強度を調整することができる。
また、前記熱可逆記録媒体と前記レンズとの間の距離を、焦点距離からずらすことにより光照射強度を調整することも可能であり、更に、半導体レーザ、YAGレーザ等をファイバーカップリングすると、光照射強度の調整を容易に行うことができる。
なお、前記光照射強度調整手段による、光照射強度の調整方法については、後述する本発明の画像処理装置の説明において詳述する。
前記熱可逆記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体と、該支持体上に、第1の熱可逆記録層と、光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有することが好ましく、更に必要に応じて適宜選択した、第1の酸素バリア層、第2の酸素バリア層、紫外線吸収層、バック層、保護層、中間層、アンダーコート層、接着層、粘着層、着色層、空気層、光反射層等のその他の層を有することが好ましい。
これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。ただし、前記光熱変換層の上に設ける層においては、照射する特定波長のレーザ光のエネルギーロスを少なくするために該特定波長において吸収の少ない材料を用いて層を構成させることが好ましい。
また、図10Bに示すように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層105、第1の熱可逆記録層102と、光熱変換層103と、第2の熱可逆記録層104と、第2の酸素バリア層106とをこの順に有する態様が挙げられる。
また、図10Cに示すように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層105、第1の熱可逆記録層102と、光熱変換層103と、第2の熱可逆記録層104と、紫外線吸収層107と、第2の酸素バリア層106とをこの順に有してなり、支持体101の熱可逆記録層等を有していない側の面にバック層108を有する態様が挙げられる。
また、図10Dに示すように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層105、光熱変換材料を含有する熱可逆記録層110と、紫外線吸収層107と、第2の酸素バリア層106とをこの順に有してなり、支持体101の熱可逆記録層等を有していない側の面にバック層108を有する態様が挙げられる。
なお、図示を省略しているが、図10Aの第2の熱可逆記録層104上、図10Bの第
2の酸素バリア層106上、図10Cの第2の酸素バリア層106上、図10Dの第2の酸素バリア層106上の最表層に保護層を形成してもよい。
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記熱可逆記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記無機材料としては、特に制限はなく、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO2、金属などが挙げられる。
前記有機材料としては、特に制限はなく、例えば、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のフィルムなどが挙げられる。
前記無機材料及び前記有機材料としては、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、有機材料が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
また、前記支持体に、酸化チタン等の白色顔料などを添加することにより、白色にするのが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜1,000μmがより好ましい。
前記第1の熱可逆記録層及び前記第2の熱可逆記録層は、熱により色調が可逆的に変化する。
前記第1及び第2の熱可逆記録層(以下、「熱可逆記録層」と称することがある)のそれぞれは、電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、電子受容性化合物である顕色剤とを含み、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記ロイコ染料は、それ自体無色又は淡色の染料前駆体である。該ロイコ染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が好適に挙げられる。これらの中でも、発消色特性、色彩、保存性等に優れる点で、フルオラン系又はフタリド系のロイコ染料が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、異なる色調に発色する層を積層することにより、マルチカラー、フルカラーに対応させることもできる。
前記可逆性顕色剤としては、熱を因子として発消色を可逆的に行うことができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)前記ロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等)、及び、(2)分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)、から選択される構造を分子内に1つ以上有する化合物が好適に挙げられる。なお、連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また、長鎖炭化水素基中にも、同様の連結基及び芳香族基の少なくともいずれかが含まれていてもよい。
前記(1)ロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造としては、フェノールが特に好ましい。
前記(2)分子間の凝集力を制御する構造としては、炭素数8以上の長鎖炭化水素基が好ましく、該炭素数は11以上がより好ましく、また炭素数の上限としては、40以下が好ましく、30以下がより好ましい。
前記炭素数の和が、8未満であると、発色の安定性や消色性が低下することがある。
前記一般式(1)及び(2)におけるnは、0〜1の整数を示す。
前記消色促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記バインダー樹脂としては、支持体上に熱可逆記録層を結着することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、従来から公知の樹脂の中から1種又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化性樹脂が好適である。該熱硬化性樹脂としては、例えば、水酸基やカルボキシル基等の架橋剤と反応する基を持つ樹脂、又は水酸基やカルボキシル基等を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられる。このような熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、等が挙げられる。これらの中でも、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂が特に好ましい。
前記架橋剤のバインダー樹脂に対する添加量としては、バインダー樹脂中に含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比は0.01〜2が好ましい。これ以下では熱強度が不足してしまい、また、これ以上添加すると発色及び消色特性に悪影響を及ぼす。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。
前記熱可逆記録層用塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、塗工方法、乾燥・硬化方法等は公知の方法を用いることができる。
なお、熱可逆記録層用塗布液は前記分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散してもよいし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせてもよい。更に加熱溶解して急冷又は徐冷によって析出させてもよい。
なお、前記可逆性顕色剤は、前記熱可逆記録層中では粒子状に分散して存在している。
前記熱可逆記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1μm〜20μmが好ましく、3μm〜15μmがより好ましい。前記熱可逆記録層の厚みが薄すぎると発色濃度が低くなるため画像のコントラストが低くなることがあり、一方、厚すぎると層内での熱分布が大きくなり、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、目的とする発色濃度を得ることができなくなることがある。
前記光熱変換層は、前記レーザ光を高効率で吸収し発熱する役割を有する光熱変換材料を少なくとも含有してなる。前記光熱変換材料は前記熱可逆記録層又は前記熱可逆記録層の近接層の少なくとも一方の層に含有させることが特に好ましく、前記熱可逆記録層中に光熱変換材料を含有させる場合、前記熱可逆記録層は前記光熱変換層を兼ねることとなる。また熱可逆記録層と光熱変換層の間に両層が相互作用を抑制する目的でバリア層を形成することがあり、材料として熱伝導性のよい層が好ましい。前記熱可逆記録層と光熱変換層の間に挟む層は、目的に応じて適宜選択することができ、これらに限定されるものではない。
前記無機系材料としては、特に制限はなく、例えば、カーボンブラックやGe、Bi、In、Te、Se、Cr等の金属又は半金属及びそれを含む合金や金属ホウ化物粒子、金属酸化物粒子が挙げられる。
前記金属ホウ化物及び金属酸化物としては、例えば6ホウ化物、酸化タングステン化合物、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、及びアンチモン酸亜鉛が好適である。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、吸収すべき光波長に応じて各種の染料を適宜用いることができるが、光源として半導体レーザを用いる場合には、700nm〜1,500nmの波長範囲内に吸収ピークを有する近赤外吸収色素が用いられる。具体的には、シアニン色素、キノン系色素、インドナフトールのキノリン誘導体、フェニレンジアミン系ニッケル錯体、フタロシアニン系化合物などが挙げられる。繰返し画像処理を行うためには、耐熱性に優れた光熱変換材料を選択するのが好ましく、この点からフタロシアニン系化合物が特に好ましい。
前記近赤外吸収色素は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該光熱変換層に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、前記無機系材料及び有機系材料を保持できるものであれば、公知のものの中から適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが好ましく、前記記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱架橋樹脂が好ましい。前記バインダー樹脂において、その水酸基価は50mgKOH/g〜400mgKOH/gであることが好ましい。
前記光熱変換層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜20μmであることが好ましい。
第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層(以下、酸素バリア層ということがある)は、熱可逆記録層に酸素が進入することを防ぐことにより、前記第1及び第2の熱可逆記録層中のロイコ染料の光劣化を防止する目的で、第1及び第2の熱可逆記録層の上下に酸素バリア層を設けることが好ましい。即ち支持体と第1の熱可逆記録層との間に第1の酸素バリア層を設け、第2の熱可逆記録層上に第2の酸素バリア層を設けることが好ましい。
該酸素バリア層としては、その用途、酸素透過性、透明性、塗工のしやすさ、接着性等によって選択される。
前記酸素バリア層の具体例としては、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリロニトリル、ポリアルキルビニルエステル、ポリアルキルビニルエーテル、ポリフッ素化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、アセトニトリル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン−6及びポリアセタール等の樹脂、又はポリエチレンテレフタレートやナイロン等の高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したシリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、シリカ/アルミナ蒸着フィルムなどが挙げられる。これらの中でも高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したフィルムが好ましい。
前記酸素透過度は、例えばJIS K7126 B法に準じた測定法により測定することができる。
前記第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層のそれぞれ厚みとしては、特に制限はなく、樹脂又は高分子フィルムの酸素透過性によって異なるが、0.1μm〜100μmが好ましい。前記厚みが、0.1μm未満であると、酸素バリアが不完全となることがあり、100μmを超えると、透明性が低下することがある。
前記接着層の形成方法としては、特に制限なく、公知のコーティング法、ラミネート法等を挙げることができる。
前記接着層の厚みとしては、特に制限ないが、0.1μm〜5μmが好ましい。前記接着層は、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記熱可逆記録層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
前記熱可逆記録媒体には、前記熱可逆記録層を保護する目的で該熱可逆記録層上に保護層を設けることが好ましい。
該保護層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層以上に形成してもよく、露出している最表面に設けることが好ましい。
前記保護層のバインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が好ましく、これらの中でも、紫外線(UV)硬化性樹脂、熱硬化性樹脂が特に好ましい。
前記UV硬化性樹脂は、硬化後非常に硬い膜を形成することができ、表面の物理的な接触によるダメージやレーザ加熱による媒体変形を抑止することができるため繰り返し耐久性に優れた熱可逆記録媒体が得られる。
また、前記熱硬化性樹脂は、前記UV硬化性樹脂にはやや劣るが同様に表面を硬くすることができ、繰り返し耐久性に優れる。
また、前記モノマー又はオリゴマーを、紫外線を用いて硬化させるためには、光重合開始剤、光重合促進剤を用いる必要がある。
前記光重合開始剤又は光重合促進剤の添加量は、前記保護層の樹脂成分の全質量に対し0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましい。
前記光源としては、例えば水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどが挙げられる。該光源の波長は、前記熱可逆記録媒体用組成物に添加されている光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に応じて適宜選択することができる。
前記無機顔料の添加量としては、特に制限はなく、前記耐熱性樹脂1質量部に対し、0.001質量部〜2質量部が好ましく、0.005質量部〜1質量部がより好ましい。
また、前記熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、目的応じて適宜選択することができ、例えば、前記熱可逆記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。
前記熱可逆記録層中のロイコ染料の紫外線による着色及び光劣化による消え残りを防止する目的で、支持体と反対側に位置する熱可逆記録層の支持体とは反対側に紫外線吸収層を設けることが好ましく、これによって前記熱可逆記録媒体の耐光性が改善できる。紫外線吸収層は390nm以下の紫外線を吸収するように、紫外線吸収層の厚みを適宜選択することが好ましい。
前記紫外線吸収層は、少なくともバインダー樹脂と紫外線吸収剤を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば有機系及び無機系化合物のいずれでも用いることができる。
ここで、前記紫外線吸収構造を持つポリマーとは、紫外線吸収構造(例えば、紫外線吸収性基)を分子中に有するポリマーを意味する。該紫外線吸収構造としては、例えば、サリシレート構造、シアノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造などが挙げられ、これらの中でも、ロイコ染料の光劣化の原因である340〜400nmの紫外線を吸収することからベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造が特に好ましい。
前記熱可逆記録層と前記保護層の接着性向上、保護層の塗布による熱可逆記録層の変質防止、保護層中の添加剤の熱可逆記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。
前記中間層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
また、紫外線吸収ポリマーを用いてもよく、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記保護層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
印加した熱を有効に利用し高感度化するため、又は支持体と熱可逆記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的として、前記熱可逆記録層と前記支持体の間にアンダー層を設けてもよい。
前記アンダー層は、少なくとも中空粒子を含有してなり、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記中空粒子の前記アンダー層における添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば10質量%〜80質量%が好ましい。
前記アンダー層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の無機フィラー及び各種有機フィラーの少なくともいずれかを含有させることができる。
なお、前記アンダー層には、その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
前記熱可逆記録媒体のカールや帯電防止、搬送性の向上のために支持体の熱可逆記録層を設ける面と反対側にバック層を設けてもよい。
前記バック層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、導電性フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記紫外線硬化樹脂、前記熱硬化性樹脂、前記フィラー、前記導電性フィラー、及び前記滑剤については、前記熱可逆記録層、又は前記保護層で用いられたものと同様なものを好適に用いることができる。
前記支持体の記録層形成面の反対面に接着剤層又は粘着剤層を設けて熱可逆記録ラベルとすることができる。前記接着剤層又は粘着剤層の材料は一般的に使われているものが使用可能である。
前記熱可逆記録部材は、前記可逆表示可能な記録層と情報記憶部とを、同一のカードやタグに設け(一体化させ)、該情報記憶部の記憶情報の一部を記録層に表示することにより、特別な装置がなくてもカードやタグを見るだけで情報を確認することができ、利便性に優れる。また、情報記憶部の内容を書き換えた時には熱可逆記録部の表示を書き換えることで、熱可逆記録媒体を繰り返し何度も使用することができる。
ここで、図7は、RF−IDタグ85の概略図の一例を示す。このRF−IDタグ85はICチップ81と、該ICチップに接続したアンテナ82とから構成されている。前記ICチップ81は記憶部、電源調整部、送信部、受信部の4つに区分されており、それぞれが働きを分担して通信を行っている。通信はRF−IDタグとリーダライタのアンテナが電波により通信してデータのやり取りを行う。具体的には、RF−IDのアンテナがリーダライタからの電波を受信し共振作用により電磁誘導により起電力が発生する電磁誘導方式と放射電磁界により起動する電波方式の2種類がある。共に外部からの電磁界によりRF−IDタグ内のICチップが起動し、チップ内の情報を信号化し、その後、RF−IDタグから信号を発信する。この情報をリーダライタ側のアンテナで受信してデータ処理装置で認識し、ソフト側でデータ処理を行う。
また、熱可逆記録媒体とRF−IDをラミネート加工等で一体化してカード状やタグ状に加工してもよい。
前記画像記録及び画像消去メカニズムは、熱により色調が可逆的に変化する態様である。前記態様はロイコ染料及び可逆性顕色剤(以下、「顕色剤」と称することがある)からなり、色調が透明状態と発色状態とに熱により可逆的に変化する。
なお、図6Aに示す、溶融状態から徐冷による消色、及び発色状態からの昇温による消色はいずれもT2で凝集構造が変化し、相分離や前記顕色剤の結晶化が生じている。
画像処理装置は、レーザ光を所定間隔で並列して照射して加熱することにより、複数のレーザ光描画線で形成される画像を記録する画像処理装置であって、前記複数のレーザ光描画線が、最初に描画した描画線と、前記レーザ光描画線と一部が重複するように重ね書きした重ね書き描画線とを含み、前記描画線の照射エネルギーよりも、前記重ね書き描画線の照射エネルギーを小さくする画像記録手段を有し、必要に応じて、画像記録に必要なその他の手段を有する。
このような前記画像処理装置としては、レーザ光出射手段と、該レーザ光出射手段におけるレーザ光出射面に配置される光走査手段と、レーザ光の光照射強度分布を変化させる光照射強度分布調整手段と、レーザ光を集光させるfθレンズと、を少なくとも有することが好ましい。
前記レーザ光出射手段としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば半導体レーザ、固体レーザ、ファイバーレーザ、CO2レーザなどが挙げられる。これらの中でも波長選択性が広いこと、レーザ装置としてはレーザ光源自体が小さく、装置の小型化、更には低価格化が可能であるという点から、半導体レーザ光が特に好ましい。
前記レーザ光の波長を700nmより短い波長にすると、可視光領域では熱可逆記録媒体の画像記録時のコントラストが低下したり、熱可逆記録媒体が着色してしまうという問題がある。更に短い波長の紫外光領域では、熱可逆記録媒体の劣化が起こりやすくなるという問題がある。また熱可逆記録媒体に添加する光熱変換材料には、繰返し画像処理に対する耐久性を確保するために高い分解温度を必要とし、光熱変換材料に有機色素を用いる場合、分解温度が高く吸収波長が長い光熱変換材料を得るのは難しい。これよりレーザ光の波長としては1,500nm以下が好ましい。
発振器ユニットは、レーザ発振器1、ビームエキスパンダ2、スキャンニングユニット5、fθレンズ6などで構成されている。前記光走査手段としては、図5に示すスキャニングユニット5等が挙げられる。
レーザ発振器1は、光強度が強く、指向性の高いレーザ光を得るために必要なものであり、例えば、レーザ媒質の両側にミラーを配置し、該レーザ媒質をポンピング(エネルギー供給)し、励起状態の原子数を増やし反転分布を形成させて誘導放出を起こさせる。そして、光軸方向の光のみが選択的に増幅されることにより、光の指向性が高まり出力ミラーからレーザ光が放出される。
前記電源制御ユニットは、レーザ媒質を励起する光源の駆動電源、ガルバノメータの駆動電源、ペルチェ素子などの冷却用電源、画像処理装置全体の制御を司る制御部等などで構成されている。
前記プログラムユニットは、タッチパネル入力やキーボード入力により、画像の記録又は消去のために、レーザ光の強さ、レーザ走査の速度等の条件入力や、記録する文字等の作製及び編集を行うユニットである。
なお、前記レーザ照射ユニット、即ち、画像記録/消去用ヘッド部分は、画像処理装置に搭載されているが、該画像処理装置には、このほか、前記熱可逆記録媒体の搬送部及びその制御部、モニタ部(タッチパネル)等を有している。
前記画像処理装置におけるその他の事項については、特に制限はなく、本発明の画像処理方法において説明した事項、及び公知の事項を適用することができる。
前記光照射強度調整手段は、前記レーザ光の光照射強度を変化させる機能を有する。
前記光照射強度調整手段の配置態様としては、前記レーザ光照射手段における前記レーザ光出射面に配置される限り特に制限はなく、前記レーザ光照射手段との距離等については、目的に応じて適宜選択することができる。
更に、前記熱可逆記録媒体とfθレンズとの間の距離を調整することにより、前記中心部の光照射強度を、前記周辺部の光照射強度と同等以下となるように変化させることもできる。即ち、前記熱可逆記録媒体と前記fθレンズとの間の距離を、焦点距離からずらしていくと、前記レーザ光の進行方向に対して略直交方向の断面における光強度分布が、前記ガウス分布から、前記中心部の光照射強度が低下した分布に変化させることができる。
更にレーザ光源として、半導体レーザ、YAGレーザ等をファイバーカップリングすると、光照射強度の調整を容易に行うことができる。
例えば、強度変換レンズと位相補正レンズとの組合せを用いる場合には、図4Aに示すように、前記レーザ光出射手段から出射されるレーザ光の光路上に、2枚の非球面レンズを配設する。そして、1枚目の非球面レンズL1により、目的とする位置(距離l)にて、前記光強度分布における前記中心部の光照射強度が前記周辺部の光照射強度と同等以下(図4Aでは、フラットトップ形状)となるように、強度変換する。その後、強度変換されたビーム(レーザ光)を平行伝搬させるために、2枚目の非球面レンズL2で位相の補正を行う。その結果、前記ガウス分布した光強度分布を変化させることができる。
また、図4Bに示すように、前記レーザ光出射手段から出射されるレーザ光の光路上に、強度変換レンズLのみを配設してもよい。この場合、ガウス分布した入射ビーム(レーザ光)について、強度の強い部分(内部)は、X1に示すように、ビームを拡散させ、逆に強度の弱い部分(外部)は、X2に示すように、ビームを収束させることにより、前記光強度分布における前記中心部の光照射強度が前記周辺部の光照射強度と同等以下(図4Bでは、フラットトップ形状)となるように変換することができる。
ファイバーカップリングした半導体レーザでは、レーザ光がファイバー中を反射を繰返しながら伝搬していくため、ファイバー端より出射するレーザ光の光強度分布は、前記ガウス分布とは異なり、前記ガウス分布と前記フラットトップ形状との中間に相当するような光強度分布となる。このような光強度分布を、前記フラットトップ形状となるように、ファイバー端に集光光学系として複数枚の凸レンズ及び/又は凹レンズを組み合わせたものを取り付ける。
<熱可逆記録媒体の製造>
熱により色調が可逆的に変化する熱可逆記録媒体を、以下のようにして作製した。
支持体として、厚み125μmの白濁ポリエステルフィルム(帝人デュポン株式会社製、テトロンフィルムU2L98W)を用いた。
ウレタン系接着剤(東洋モートン株式会社製、TM−567)5質量部、イソシアネート(東洋モートン株式会社製、CAT−RT−37)0.5質量部、及び酢酸エチル5質量部を加え、よく攪拌して酸素バリア層用塗布液を調製した。
次に、シリカ蒸着PETフィルム(三菱樹脂株式会社製、テックバリアHX、酸素透過度:0.5ml/m2/day/MPa)上に、前記酸素バリア層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、80℃にて1分間加熱及び乾燥した。この酸素バリア層付きシリカ蒸着PETフィルムを前記支持体上に貼合せ、50℃で24時間加熱し、厚み12μmの第1の酸素バリア層を形成した。
下記構造式(1)で表される可逆性顕色剤5質量部、下記構造式(2)及び(3)で表される2種類の消色促進剤をそれぞれ0.5質量部ずつ、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=200mgKOH/g)10質量部、及びメチルエチルケトン80質量部を、ボールミルを用いて平均粒径が約1μmになるまで粉砕分散した。
得られた熱可逆記録層用塗布液を、前記第1の酸素バリア層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み6μmの第1の熱可逆記録層を形成した。
フタロシアニン系光熱変換材料(株式会社日本触媒製、IR−14、吸収ピーク波長:824nm)1質量%溶液を4質量部、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=200mgKOH/g)10質量部、及びメチルエチルケトン20質量部、架橋剤としてイソシアネート(商品名コロネートHL、日本ポリウレタン株式会社製)5質量部をよく攪拌し、光熱変換層塗布液を調製した。得られた光熱変換層用塗布液を、前記第1の熱可逆記録層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、90℃にて1分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み4μmの光熱変換層を形成した。
前記第1の熱可逆記録層と同じ熱可逆記録層用組成物を、前記光熱変換層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み6μmの第2の熱可逆記録層を形成した。
紫外線吸収ポリマーの40質量%溶液(株式会社日本触媒製、UV−G300)10質量部、イソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製、コロネートHL)1.5質量部、及びメチルエチルケトン12質量部を加え、よく攪拌して紫外線吸収層用塗布液を調製した。
次に、前記第2の熱可逆記録層上に、前記紫外線吸収層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、90℃にて1分間加熱及び乾燥した後、60℃にて24時間加熱し、厚み4μmの紫外線吸収層を形成した。
前記第1の酸素バリア層と同じ酸素バリア層付きシリカ蒸着PETフィルムを、前記紫外線吸収層上に貼合せ、50℃で24時間加熱し、厚み12μmの第2の酸素バリア層を形成した。
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、KAYARAD DPHA)7.5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業株式会社製、アートレジンUN−3320HA)2.5質量部、針状導電性酸化チタン(石原産業株式会社製、FT−3000、長軸=5.15μm、短軸=0.27μm、構成:アンチモンドープ酸化スズ被覆の酸化チタン)2.5質量部、光重合開始剤(日本チバガイギー株式会社製、イルガキュア184)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール13質量部を加え、ボールミルにてよく攪拌してバック層用塗布液を調製した。
次に、前記支持体の前記第1の熱可逆記録層等が形成されていない側の面上に、前記バック層用塗布液をワイヤーバーにて塗布し、90℃にて1分間加熱及び乾燥した後、80W/cmの紫外線ランプで架橋させて、厚み4μmのバック層を形成した。以上により、製造例1における熱可逆記録媒体を製造した。
<熱可逆記録媒体の作製>
製造例1において、第1の熱可逆記録層と光熱変換層と第2の熱可逆記録層を以下のようにして作製した以外は、製造例1と同様にして、製造例2の熱可逆記録媒体を作製した。
前記構造式(1)で表される可逆性顕色剤5質量部、前記構造式(2)及び前記構造式(3)で表される2種類の消色促進剤をそれぞれ0.5質量部ずつ、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=200mgKOH/g)8質量部、及びメチルエチルケトン80質量部を、ボールミルを用いて平均粒径が約1μmになるまで粉砕分散した。
次に、前記可逆性顕色剤を粉砕分散させた分散液に、前記ロイコ染料としての2−アニリノ−3−メチル−6ジブチルアミノフルオラン1質量部、及びイソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製、コロネートHL)5質量部、及び光熱変換材料としてLaB6の1.85質量%分散溶液(住友金属鉱山株式会社製、KHF−7A)1.2質量、及びメチルエチルケトン12質量部を加え、よく撹拌して、熱可逆記録層用塗布液を調製した。
得られた熱可逆記録層用塗布液を、第1の酸素バリア層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み12μmの光熱変換材料を含有した熱可逆記録層を形成した。
得られた製造例1における熱可逆記録媒体に対して、QPC Laser社製半導体レーザES−6200−A(中心波長:808nm)により、レーザ出力27.3W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー21mJ/mm2、線幅0.42mmとなるように調整したレーザ光を1本走査して、最初に描画した描画線としての第1のレーザ光描画線(図2におけるE7)を形成した。
次に、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.22mm(ピッチ0.20mm)となるように調整したレーザ光を1本走査して、重ね書き描画線としての第2のレーザ光描画線(図2におけるE8)を形成した。
更に、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、第2のレーザ光描画線との重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を1本走査して、重ね書き描画線としての第3のレーザ光描画線(図2におけるE9)を形成した。
以上により、線幅0.86mmの太線を描画した。
なお、実施例1では、X=0.22/0.42=0.52であり、Y=21/17.1=1.23であり、−0.8X+Y=0.814であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
次に、レーザ出力29.2W、照射距離180mm、スポット径約3mm、走査速度1,000mm/sとなるように調整し、ピッチが結果として0.6mmとなるようにレーザ光を20本走査して照射したところ、画像は完全に消去可能であった。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表1に示す。
画像線幅の測定は、グレースケール(Kodak社製)をスキャナー(キャノン社製、Canoscan4400)で取り込み、得られたデジタル階調値と反射濃度計(マクベス社製、RD−914)で測定した濃度値との間で相関を取り、前記で記録した画像を前記スキャナーで取り込んで得られたデジタル階調値を濃度値に変換して濃度値が0.7以上となるときの幅を線幅として前記デジタル階調値の設定画素数(1,200dpi)から算出した。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力18.8W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー14.5mJ/mm2、重複幅0.27mm(ピッチ幅0.15mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、実施例2では、太線の線幅が0.67mmであり、X=0.27/0.42=0.64であり、Y=21/14.5=1.45であり、−0.8X+Y=0.938であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表1に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力18.8W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー14.5mJ/mm2、重複幅0.32mm(ピッチ幅0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、実施例3では、太線の線幅が0.62mmであり、X=0.32/0.42=0.76であり、Y=21/14.5=1.45であり、−0.8X+Y=0.842であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表1に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力25.6W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー19.7mJ/mm2、重複幅0.17mm(ピッチ幅0.25mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、実施例4では、太線の線幅が1.02mmであり、X=0.17/0.42=0.40であり、Y=21/19.7=1.07であり、−0.8X+Y=0.750であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を1,500回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表1に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力27.3W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー21mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例1では、太線の線幅が0.90mmであり、X=0.22/0.42=0.52であり、Y=21/21=1.00であり、−0.8X+Y=0.581であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、500回まで均一な画像の記録と消去が可能であったが、1,000回後には画像の消去跡が目立ち、均一な消去ができなくなった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表2に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力27.3W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー21mJ/mm2、重複幅0.10mm(ピッチ幅0.32mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例2では、太線の線幅が1.18mmであり、X=0.10/0.42=0.24であり、Y=21/21=1.00であり、−0.8X+Y=0.810であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、2,000回まで均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表2に示す。
比較例2では、図9に示すような印字抜けが発生した。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力27.3W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー21mJ/mm2、重複幅0.27mm(ピッチ幅0.15mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例3では、太線の線幅が0.75mmであり、X=0.27/0.42=0.64であり、Y=21/21=1.00であり、−0.8X+Y=0.486であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、100回まで均一な画像の記録と消去が可能であったが、500回後には画像の消去跡が目立ち、均一な消去ができなくなった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表2に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力17W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー13.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、参考例4では、太線の線幅が0.82mmであり、X=0.22/0.42=0.52であり、Y=21/13.1=1.60であり、−0.8X+Y=1.184であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、2,000回まで均一な画像の記録と消去が可能であった。参考例4では、印字カスレが発生した。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表2に示す。
実施例1において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力22.2W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー17.1mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.20mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力27.3W、照射距離141mm、スポット径約0.65mm、走査速度2000mm/s、照射エネルギー21mJ/mm2、重複幅0.32mm(ピッチ幅0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例1と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例5では、太線の線幅が0.66mmであり、X=0.32/0.42=0.76であり、Y=21/21=1.00であり、−0.8X+Y=0.390であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、10回まで均一な画像の記録と消去が可能であったが、100回後には画像の消去跡が目立ち、均一な消去ができなくなった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表2に示す。
製造例2における熱可逆記録媒体に対して、Oclaro社製半導体レーザBMU25−975−01−R(中心波長:976nm)により、レーザ出力14,4W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー15mJ/mm2、線幅0.28mmとなるように調整したレーザ光を1本走査して、最初に描画した描画線としての第1のレーザ光描画線(図2におけるE7)を形成した。
次に、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を1本走査して、重ね書き描画線としての第2のレーザ光描画線(図2におけるE8)を形成した。
更に、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を1本走査して、重ね書き描画線としての第3のレーザ光描画線(図2におけるE9)を形成した。
以上により、線幅0.43mmの太線を描画した。
なお、実施例5では、X=0.18/0.28=0.64であり、Y=15/12.9=1.16であり、−0.8X+Y=0.648であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
次に、レーザ出力20W、照射距離130mm、スポット径約3mm、走査速度650mm/sとなるように調整し、ピッチが結果として0.6mmとなるようにレーザ光を20本走査して照射したところ、画像は完全に消去可能であった。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12,3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力11,3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー11.7mJ/mm2、重複幅0.23mm(ピッチ幅0.05mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、実施例6では、太線の線幅が0.32mmであり、X=0.23/0.28=0.82であり、Y=15/11.7=1.28であり、−0.8X+Y=0.624であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表3に示す。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12,3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力13.0W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー13.9mJ/mm2、重複幅0.13mm(ピッチ幅0.15mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、実施例7では、太線の線幅が0.58mmであり、X=0.13/0.28=0.46であり、Y=15/13.9=1.08であり、−0.8X+Y=0.712であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を2,000回繰返したところ、均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表3に示す。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力14,4W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー15mJ/mm2、重複幅0.22mm(ピッチ幅0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例6では、太線の線幅が0.48mmであり、X=0.18/0.28=0.643であり、Y=15/15=1.00であり、−0.8X+Y=0.488であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、500回まで均一な画像の記録と消去が可能であったが、1,000回後には画像の消去跡が目立ち、均一な消去ができなくなった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表4に示す。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力14.4W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー15mJ/mm2、重複幅0.03mm(ピッチ幅0.25mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例7では、太線の線幅が0.78mmであり、X=0.03/0.28=0.107であり、Y=15/15=1.00であり、−0.8X+Y=0.914であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、2,000回まで均一な画像の記録と消去が可能であった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表4に示す。
比較例7では、図9に示すような印字抜けが発生した。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力14.4W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー15mJ/mm2、重複幅0.23mm(ピッチ幅0.05mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、比較例8では、太線の線幅が0.38mmであり、X=0.23/0.28=0.821であり、Y=15/15=1.00であり、−0.8X+Y=0.343であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、100回まで均一な画像の記録と消去が可能であったが、500回後には画像の消去跡が目立ち、均一な消去ができなくなった。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表4に示す。
実施例5において、重ね書き描画線としての第2及び第3のレーザ光描画線の形成を、レーザ出力12.3W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー12.9mJ/mm2、第1のレーザ光描画線との重複幅0.18mm(ピッチ0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行ったことに代えて、レーザ出力9W、照射距離175mm、スポット径約0.48mm、走査速度2,000mm/s、照射エネルギー9.4mJ/mm2、重複幅0.18mm(ピッチ幅0.10mm)となるように調整したレーザ光を走査して行った以外は、実施例5と同様にして、画像記録と画像消去を行ったところ、画像は完全に消去可能であった。
なお、参考例9では、太線の線幅が0.48mmであり、X=0.18/0.28=0.643であり、Y=15/9,4=1.60であり、−0.8X+Y=1.086であった。
また、描画した太線が高精細であるか否かの画像評価を行った。
更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、更に、前記条件で画像記録と画像消去を繰返したところ、2,000回まで均一な画像の記録と消去が可能であった。参考例9では、印字カスレが発生した。
画像評価、消去時間、及び繰返し試験の結果を表4に示す。
〔画像評価〕
〇:形成した画像が均一な濃度で形成されており、画像抜けがない。
×:形成した画像に画像抜け、又は画像カスレがある。
◎:画像記録と画像消去を2,000回繰返しても均一な画像の記録と消去が可能
〇:画像記録と画像消去を1,001〜1,999回の範囲で繰返しても均一な画像の記録と消去が可能
△:画像記録と画像消去を501〜1,000回の範囲で繰返しても均一な画像の記録と消去が可能
×:画像記録と画像消去の繰返しが500回以下で均一な画像の記録又は消去が困難
2 ビームエキスパンダ
4 ガルバノメータ
4A ミラー
5 スキャニングユニット
6 fθレンズ
7 熱可逆記録媒体
81 ICチップ
82 アンテナ
85 RF−IDタグ
Claims (16)
- 記録媒体に対しレーザ光を所定間隔で並列して照射して加熱することにより、複数のレーザ光描画線で形成される画像を記録する画像記録工程を含む画像処理方法であって、
前記画像記録工程において、前記複数のレーザ光描画線が、最初に描画した描画線と、前記レーザ光描画線と一部が重複するように重ね書きした重ね書き描画線とを含み、前記描画線の照射エネルギーよりも、前記重ね書き描画線の照射エネルギーが小さいことを特徴とする画像処理方法。 - 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xと、前記重ね書き描画線の照射エネルギーに対する前記最初に描画した描画線の照射エネルギーの比(描画線の照射エネルギー/重ね書き描画線の照射エネルギー)Yとが、下記式(1)を満たす請求項1に記載の画像処理方法。
0.6≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(1) - 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(2)を満たす請求項2に記載の画像処理方法。
0.7≦−0.8X+Y≦1.0・・・式(2) - 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(3)を満たす請求項2に記載の画像処理方法。
0.4≦X<1・・・式(3) - 最初に描画した描画線の線幅に対する重ね書き描画線の重複幅の比(重複幅/線幅)Xが、下記式(4)を満たす請求項2に記載の画像処理方法。
0.6)≦X<1・・・式(4) - レーザ光描画線の照射エネルギーをレーザ光の照射パワーにより調整する請求項1から5のいずれかに記載の画像処理方法。
- レーザ光描画線の照射エネルギーをレーザ光の走査速度により調整する請求項1から6のいずれかに記載の画像処理方法。
- 画像記録工程において照射されるレーザ光における、該レーザ光の進行方向に対して略直交方向の断面における光強度分布において、中心部の光照射強度が周辺部の光照射強度と同等以下である請求項1から7のいずれかに記載の画像処理方法。
- 記録媒体が熱可逆記録媒体であり、該熱可逆記録媒体が、支持体と、該支持体上に、少なくとも、第1の熱可逆記録層と、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料を含む光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有してなり、前記第1及び第2の熱可逆記録層が、いずれも温度に依存して色調が可逆的に変化する請求項1から8のいずれかに記載の画像処理方法。
- 記録媒体が熱可逆記録媒体であり、該熱可逆記録媒体が、支持体と、該支持体上に、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料と、ロイコ染料と、可逆性顕色剤とを含む熱可逆記録層を少なくとも有してなり、該熱可逆記録層が、温度に依存して色調が可逆的に変化する請求項1から8のいずれかに記載の画像処理方法。
- 第1の熱可逆記録層及び第2の熱可逆記録層のそれぞれが、ロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する請求項9に記載の画像処理方法。
- 光熱変換材料が、近赤外領域に吸収ピークを有する材料である請求項9から11のいずれかに記載の画像処理方法。
- 光熱変換材料が、金属ホウ化物又は金属酸化物である請求項9から12のいずれかに記載の画像処理方法。
- 光熱変換材料が、フタロシアニン系化合物である請求項9から12のいずれかに記載の画像処理方法。
- 請求項1から14のいずれかに記載の画像処理方法に用いられ、レーザ光出射手段と、該レーザ光出射手段におけるレーザ光出射面に配置される光走査手段と、レーザ光の光照射強度分布を変化させる光照射強度分布調整手段と、レーザ光を集光させるfθレンズと、を少なくとも有することを特徴とする画像処理装置。
- 光照射強度調整手段が、レンズ、フィルタ、マスク、ミラー及びファイバーカップリングの少なくともいずれかである請求項15に記載の画像処理装置。
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