JP2011056910A - 画像形成方法及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セル内にレーザ光を照射することにより描画される描画セルを含む2次元コードを形成する画像形成方法において、前記描画セルが密集する領域における前記セルを連続して描画する際に、少なくとも1つの前記セルに照射する前記レーザ光のエネルギー密度をE1とし、描画セルが密集しない領域における前記セルに照射するレーザ光のエネルギー密度をE2としたとき、前記E1を前記E2よりも低くすることを特徴とする。
【選択図】図2a
Description
しかし、熱可逆記録媒体が、特許文献1及び特許文献2に記載されているようなRF−IDタグなどを内蔵している場合には、熱可逆記録媒体の厚みが厚くなりフレキシブル性が低下して加熱源を均一に押し当てるためには高い圧力が必要となる(特許文献1及び2参照)。
また、接触式であるために、印字と消去を繰り返すと記録媒体表面が削れて凹凸が生じ、サーマルヘッドやホットスタンプ等の加熱源に接触しない部分が出てきて均一に加熱されないため濃度低下や消去不良がおこるという問題がある(特許文献3及び4参照)。
そこで例えば熱可逆記録媒体の表面に凹凸が生じた場合や離れたところから均一に画像形成及び画像消去する方法として、レーザを用いる方法が提案されている(特許文献5参照)。この方法は、物流ラインに用いる搬送用容器に熱可逆記録媒体を使用して非接触記録を行うものであり、書き込みはレーザで実施し、消去は熱風、温水、又は赤外線ヒータで行うと記載されている。
しかしながらこのようなレーザ記録方法においては、描画セルが密集する2次元コードのような画像を形成しようとすると、蓄熱の影響で過加熱されるために、要求した描画セルの大きさよりも大きくなってしまうという問題がある。また、この問題は、熱可逆記録媒体のみならず、レーザ加工においても生じる。
しかしながら、セルの終端から隣接しない位置に存在する次のセルの始端までレーザ光を毎回移動させなければならないので、画像形成に時間がかかってしまうという問題がある。
また、セルの外周から中心に向けてレーザ光のビームスポットを渦巻き状にスキャニングして単位照射領域を形成し、所定の順番で1セルずつ渦巻き状のスキャニングを行うことで、画像形成時間の短縮するレーザマーキング方法が提案されている(特許文献9参照)。
しかしながら、この方法においては、隣接したセルを連続して画像形成する際に過加熱を十分防止することができず、特に渦の中心に熱が集中するという問題がある。
上記のことから、印字品質よく効率的に描画することができる画像形成方法が求められている。
レーザ光によりセルが密集する2次元コードのような画像を形成しようとすると、複数のセルを連続して描画する際に、描画セルが密集すると蓄熱の影響で過加熱されるために、要求した描画セルの大きさよりも大きくなってしまう。特にサイズの小さな2次元コードを形成しようとすると、蓄熱の影響は顕著になる。描画セルが大きくなると、本来描画しないセルにも画像が一部描画されることになってしまい、モジュレーションの低下を招く(モジュレーションの定義は、ISO15415に準ずる)。モジュレーションが低下すると画像品質が低下してしまうため、2次元コードリーダーによる画像の読み取りにおいて、読み取り性能が低下してしまうという問題がある。また蓄熱の影響を少なくするために照射するレーザ光のエネルギー密度を全体的に下げると、セルの画像濃度が低下して、全体的にモジュレーションが低下してしまい読み取り性能が低下してしまうことがある。ここで描画セルとは、図1aに示すベタ画像を示す。図1bは、ベタ画像を形成するためのレーザ光の動きを示している。なお、図1bにおいて、矢印は、レーザ光の進む方向を示し、実線は、描画を行う描画線を示し、破線は、描画は行わずレーザ光の移動のみを示している。
しかしながら、この場合、描画セルが密集している領域に照射するレーザ光のエネルギー密度を、描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光のエネルギー密度よりも低くして画像形成を行うと、描画セルが密集している領域における過加熱を抑制することができ、印字品質よく効率的に画像を形成することができることが分かった。
<1> セル内にレーザ光を照射することにより描画される描画セルを含む2次元コードを形成する画像形成方法において、前記描画セルが密集する領域における前記セルを連続して描画する際に、少なくとも1つの前記セル内に照射する前記レーザ光のエネルギー密度をE1とし、前記描画セルが密集しない領域における前記セル内に照射するレーザ光のエネルギー密度をE2としたとき、前記E1を前記E2よりも低くすることを特徴とする画像形成方法である。
<2> E1とE2とが、次式、70%≦(E1/E2)×100≦98%の関係を満たす前記<1>に記載の画像処理方法である。
<3> 描画セルが密集する領域に照射するレーザ光のパワーをP1とし、描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光のパワーをP2としたとき、前記P1を前記P2よりも低いパワーとする前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<4> P1とP2とが、次式、70%≦(P1/P2)×100≦98%の関係を満たす前記<3>に記載の画像処理方法である。
<5> 描画セルが密集する領域に照射するレーザ光の走査線速度をV1とし、描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光の走査線速度をV2としたとき、前記V1を前記V2よりも大きい走査線速度とする前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<6> V1とV2とが、次式、102%≦(V1/V2)×100≦140%の関係を満たす前記<5>に記載の画像形成方法である。
<7> レーザー光を照射するレーザ光源が、半導体レーザ光、固体レーザ光、及びファイバーレーザ光の少なくともいずれかである前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<8> レーザ光の波長が700nm以上1,500nm以下である前記<7>に記載の画像形成方法である。
<9> レーザ光を照射するレーザ光源が、CO2レーザ光である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<10> 2次元コードを形成する媒体が、支持体と、該支持体上に、少なくとも、第1の熱可逆記録層と、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料を含む光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有してなり、前記第1の熱可逆記録層及び前記第2の熱可逆記録層が、いずれも温度に依存して色調が可逆的に変化する熱可逆記録媒体である前記<1>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<11> 第1の熱可逆記録層及び第2の熱可逆記録層のそれぞれが、ロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する前記<10>に記載の画像形成方法である。
<12> 光熱変換材料が、近赤外領域に吸収ピークを有する材料である前記<10>から<11>のいずれか記載の画像形成方法である。
<13> 光熱変換材料が、フタロシアニン系化合物である前記<10>から<12>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<14> 前記<10>から前記<13>のいずれかに記載の画像形成方法により2次元コードを形成する媒体に対して前記2次元コードを形成する画像形成工程と、前記媒体を加熱することにより該媒体に形成された前記2次元コードを消去する画像消去工程を含むことを特徴とする画像処理方法である。
<15> 描画セルが密集する領域が、1つのセルを中心セルとして、該中心セルを同心状に取り囲む8個のセルのうち、少なくとも4個以上のセルを描画する領域である前記<1>から<13>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<16> 描画セルが密集する領域におけるセルを連続して描画する際に、前記描画セルが密集する領域における全てのセル内に照射するレーザ光のエネルギー密度をE1とする前記<1>から<13>に記載の画像形成方法である。
<17> 描画セルが密集する領域における描画セルが、中心セルに並置される位置に存在する4つのセルを含む前記<1>から<13>に記載の画像形成方法である。
<18> 前記<1>から<17>のいずれかに記載の画像形成方法に用いられ、レーザ光出射手段と、該レーザ光出射手段におけるレーザ光出射面に配置される光走査手段と、レーザ光の光照射強度分布を変化させる光照射強度分布調整手段と、レーザ光を集光させるfθレンズと、を少なくとも有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の画像形成方法は、セル内にレーザ光を照射することにより描画される描画セルを含む2次元コードを形成する画像形成方法において、前記描画セルが密集する領域における前記セルを連続して描画する際に、少なくとも1つの前記セルに照射する前記レーザ光のエネルギー密度をE1とし、描画セルが密集しない領域におけるセルに照射するレーザ光のエネルギー密度をE2としたとき、前記E1を前記E2よりも低くすることを含む。
本発明の前記画像形成方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非可逆の記録媒体に対する画像形成方法として用いることもできるが、可逆性を有する熱可逆記録媒体に対して画像の形成及び消去を行う画像処理方法における画像形成方法として用いることが好ましい。
この場合、前記画像処理方法としては、本発明の前記画像記録方法を画像形成工程とし、更に、前記画像形成工程により形成された画像を消去する画像消去工程を含む。以下では、本発明の前記画像形成方法を画像形成工程と称することがある。
前記(E1/E2)×100(%)の下限としては、描画する環境温度、並びに前記対象セルの周囲に描画するセルの個数、セルの配置、セルの書き順、及びセルの大きさにより適宜選択することができるが、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、82%以上が特に好ましい。70%未満であると、描画セルそのもののモジュレーションが低下してしまうことや読み取りに十分な濃度の画像を形成できなくなることで、読み取りができなくなることがある。
前記レーザ光を重複させて画像形成する場合、前記エネルギー密度は、前記レーザ光の出力をP、前記レーザ光の走査線速度をV、前記レーザ光の副走査方向の間隔をIとしたとき、P/(V*I)で表される。
他方、前記レーザ光を重複させずに画像形成する場合、前記エネルギー密度は、前記レーザ光の出力をP、前記レーザ光の走査線速度をV、前記レーザ光の照射方向に対して垂直方向に配される媒体上に照らされるスポット径をrとしたとき、P/(V*r)で表される。
また、これらエネルギー密度変更の方法は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いることもできる。中でも、照射するレーザ光のエネルギー密度を変更する方法としては、P及びVのいずれかを変更する方法が好ましい。
また、前記描画セルが密集する領域は、1つのセルを中心セルとして、該中心セルを同心状に取り囲む8個のセルのうち、少なくとも4個以上のセルを描画する領域であり、5個以上のセルを描画する領域であることが好ましく、6個以上のセルを描画する領域であることがより好ましく、7個以上のセルを描画する領域であることがさらにより好ましく、8個以上のセルを描画する領域であることが特に好ましい。
ここで、前記中心セルは、描画を行わない対象セルとし、蓄熱の影響を受けやすいことからモジュレーション値を測定する対象とする。
前記描画セルが密集する領域において、前記エネルギー密度E1で描画される描画セルとしては、描画される全セルのうち、少なくとも1つであれば特に制限はないが、特に印字品質に優れた画像形成を行う観点からは、描画セルされる全セルが前記エネルギー密度E1で描画されることが好ましい。
この図2aで示した前記セルの密集する領域の例においては、対象セル50を含む9個のセルで構成される全セル領域の4隅に位置するセル70に描画して描画セル60としたものを含んでいる。
一方、図2bは、対象セル50を中心として同心状に取り囲む8個のセルのうち、対象セル50に並置される4つのセル70を描画セル60とした例を示している。
これらの例において、図2aのように全セル領域の4隅に位置するセル70を描画する場合よりも、図2bのように対象セル50に並置される位置に存在する4つのセル70の全てを描画する場合に、前記エネルギー密度E1を前記エネルギー密度E2よりも低くすると、対象セル50のモジュレーションを特に改善できる。なお、ここで並置とは、セル70が対象セル50と一辺を共有することをいう。
前記図示した例は、前記描画セルの密集する領域の一例を挙げたものであり、対象セルの周囲に描画する描画セルの個数、配置は、適宜選択することができる。
より具体的には、2つの隣接するセルを連続して描画する場合、先に描画するセルにおけるエネルギー密度よりも低いエネルギー密度で後に描画するセルを描画することが好ましい。
また、隣接する関係にある3つのセルを連続して描画する場合、その描き順、及びエネルギー密度に制限はないが、以下の描き順、及びエネルギー密度で描画することが好ましい。
前記描画する3つのセルが横、及び縦のいずれかの方向に直線的に配される場合、一端側のセルを描画した後、中間のセルを描画し、その後、他端側のセルを描画することとし、前記中間のセルと前記他端側のセルとを前記一端側の描画セルよりも低いエネルギー密度で描画することが好ましい。この場合、前記一端側のセルから前記他端側のセルまで、隣接する順に描画を行っていくため、レーザ光の移動距離が短く、効率のより画像形成を行うことができる。
前記画像形成方法においては、複数のセルを連続して描画する際に、前記描画セルが密集する領域に照射するレーザ光のエネルギー密度E1を描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光のエネルギー密度E2よりも低くすることで、画像を印字品質よく効率的に描画することが可能となる。また、前記画像形成方法により、熱可逆記録媒体に画像形成を行った場合、過加熱による前記熱可逆記録媒体の劣化を抑制することができるので、繰り返し耐久性を向上させることができる。
このようなエネルギー密度の異なる描画方法としては、特に制限はないが、(1)前記描画セルが密集する領域に照射するレーザ光のパワーP1を、前記描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光のパワーP2よりも低くする、(2)前記描画セルが密集する領域に照射するレーザ光の走査線速度V1を、前記描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光の走査線速度V2よりも大きくすることが好ましい。
前記(P1/P2)×100(%)の下限としては、描画する環境温度、並びに前記対象セルの周囲に描画するセルの個数、セルの配置、セルの書き順、及びセルの大きさにより適宜選択することができるが、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、82%以上が特に好ましい。(P1/P2)×100(%)が、70%未満であると、描画セルそのもののモジュレーションが低下してしまうことや読み取りに十分な濃度の画像を形成できなくなることで、読み取りができなくなることがある。
前記(V1/V2)×100(%)の下限としては、描画する環境温度、並びに前記対象セルの周囲に描画するセルの個数、セルの配置、セルの書き順、及びセルの大きさにより適宜選択することができるが、102%以上が好ましく、110%以上がより好ましく、105%以上が特に好ましい。前記(V1/V2)×100(%)が、102%未満であると蓄熱が解消されず、要求したセルの大きさよりも画像形成後の描画セルが大きくなってモジュレーションが低下することがある。
また、前記レーザ光の出力の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200W以下が好ましく、150W以下がより好ましく、100W以下が特に好ましい。200Wを超えると、レーザ装置の大型化を招くことがある。
また、前記レーザ光の走査速度の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15,000mm/s以下が好ましく、10,000mm/s以下がより好ましく、8,000mm/s以下が特に好ましい。15,000mm/sを超えると、均一な画像が形成し難くなる。
また、前記レーザ光のスポット径の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が特に好ましい。3.0mmを超えると、画像の線幅が太くなり、隣接する線が重なり、小さいサイズの画像形成が不可能となる。
前記画像消去工程は、前記画像形成方法により2次元コードが形成された媒体に対して、前記媒体を加熱することにより該媒体に形成された前記2次元コードを消去する工程である。
前記媒体としては、特に制限はないが、熱可逆記録媒体が挙げられる。
また、前記レーザ光の出力の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200W以下が好ましく、150W以下がより好ましく、100W以下が特に好ましい。200Wを超えると、レーザ装置の大型化を招くおそれがある。
また、前記レーザ光の走査速度の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20,000mm/s以下が好ましく、15,000mm/s以下がより好ましく、10,000mm/s以下が特に好ましい。前記走査速度が、20,000mm/sを超えると、均一な画像消去がし難くなることがある。
また、前記レーザ光のスポット径の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、14.0mm以下が好ましく、10.0mm以下がより好ましく、7.0mm以下が更に好ましい。14.0mmを超えると、出力が不足して画像の消去不良が発生することがある。
前記熱可逆記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体と、該支持体上に、第1の熱可逆記録層と、光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有することが好ましく、更に必要に応じて適宜選択した、第1の酸素バリア層、第2の酸素バリア層、紫外線吸収層、バック層、保護層、中間層、アンダーコート層、接着層、粘着層、着色層、空気層、光反射層等のその他の層を有することが好ましい。
これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。ただし、前記光熱変換層の上に設ける層においては、照射する特定波長のレーザ光のエネルギーロスを少なくするために該特定波長において吸収の少ない材料を用いて層を構成させることが好ましい
また、図3bに示すように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層105、第1の熱可逆記録層102と、光熱変換層103と、第2の熱可逆記録層104と、第2の酸素バリア層106とをこの順に有する態様が挙げられる。
また、図3cに示すように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層105、第1の熱可逆記録層102と、光熱変換層103と、第2の熱可逆記録層104と、紫外線吸収層107と、第2の酸素バリア層106とをこの順に有してなり、支持体101の熱可逆記録層等を有していない側の面にバック層108を有する態様が挙げられる。
なお、図示を省略しているが、図3aの第2の熱可逆記録層104上、図3bの第2の酸素バリア層106上、図3cの第2の酸素バリア層106上の最表層に保護層を形成してもよい。
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記熱可逆記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記無機材料としては、特に制限はなく、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO2、金属などが挙げられる。
前記有機材料としては、特に制限はなく、例えば、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のフィルムなどが挙げられる。
前記無機材料及び前記有機材料としては、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、有機材料が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
また、前記支持体に、酸化チタン等の白色顔料などを添加することにより、白色にするのが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜1,000μmがより好ましい。
前記第1の熱可逆記録層及び前記第2の熱可逆記録層は、熱により色調が可逆的に変化する。
前記第1及び第2の熱可逆記録層(以下、「熱可逆記録層」と称することがある)のそれぞれは、電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、電子受容性化合物である顕色剤とを含み、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記ロイコ染料は、それ自体無色又は淡色の染料前駆体である。該ロイコ染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が好適に挙げられる。これらの中でも、発消色特性、色彩、保存性等に優れる点で、フルオラン系又はフタリド系のロイコ染料が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、異なる色調に発色する層を積層することにより、マルチカラー、フルカラーに対応させることもできる。
前記可逆性顕色剤としては、熱を因子として発消色を可逆的に行うことができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)前記ロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等)、及び、(2)分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)、から選択される構造を分子内に1つ以上有する化合物が好適に挙げられる。なお、連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また、長鎖炭化水素基中にも、同様の連結基及び芳香族基の少なくともいずれかが含まれていてもよい。
前記炭素数の和が、8未満であると、発色の安定性や消色性が低下することがある。
前記一般式(1)及び(2)におけるnは、0〜1の整数を示す。
前記消色促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記バインダー樹脂としては、支持体上に熱可逆記録層を結着することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、従来から公知の樹脂の中から1種又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化性樹脂が好適である。該熱硬化性樹脂としては、例えば、水酸基やカルボキシル基等の架橋剤と反応する基を持つ樹脂、又は水酸基やカルボキシル基等を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられる。このような熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、等が挙げられる。これらの中でも、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂が特に好ましい。
前記架橋剤のバインダー樹脂に対する添加量としては、バインダー樹脂中に含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比は0.01〜2が好ましい。これ以下では熱強度が不足してしまい、また、これ以上添加すると発色及び消色特性に悪影響を及ぼす。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。
前記熱可逆記録層用塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、塗工方法、乾燥・硬化方法等は公知の方法を用いることができる。
なお、熱可逆記録層用塗布液は前記分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散してもよいし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせてもよい。更に加熱溶解して急冷又は徐冷によって析出させてもよい。
なお、前記可逆性顕色剤は、前記熱可逆記録層中では粒子状に分散して存在している。
前記熱可逆記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1μm〜20μmが好ましく、3μm〜15μmがより好ましい。前記熱可逆記録層の厚みが薄すぎると発色濃度が低くなるため画像のコントラストが低くなることがあり、一方、厚すぎると層内での熱分布が大きくなり、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、目的とする発色濃度を得ることができなくなることがある。
前記光熱変換層は、前記レーザ光を高効率で吸収し発熱する役割を有する光熱変換材料を少なくとも含有してなる。また熱可逆記録層と光熱変換層の間に両層が相互作用を抑制する目的でバリア層を形成することがあり、材料として熱伝導性のよい層が好ましい。前記熱可逆記録層と光熱変換層の間に挟む層は、目的に応じて適宜選択することができ、これらに限定されるものではない。
前記無機系材料としては、特に制限はなく、例えば、カーボンブラックやGe、Bi、In、Te、Se、Cr等の金属又は半金属及びそれを含む合金が挙げられ、これらは、真空蒸着法や粒子状の材料を樹脂等で接着して層状に形成される。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、吸収すべき光波長に応じて各種の染料を適宜用いることができるが、光源として半導体レーザを用いる場合には、700nm〜1,500nmの波長範囲内に吸収ピークを有する近赤外吸収色素が用いられる。具体的には、シアニン色素、キノン系色素、インドナフトールのキノリン誘導体、フェニレンジアミン系ニッケル錯体、フタロシアニン系化合物などが挙げられる。繰返し画像処理を行うためには、耐熱性に優れた光熱変換材料を選択するのが好ましく、この点からフタロシアニン系化合物が特に好ましい。
前記近赤外吸収色素は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
該光熱変換層に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、前記無機系材料及び有機系材料を保持できるものであれば、公知のものの中から適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが好ましく、前記記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱架橋樹脂が好ましい。前記バインダー樹脂において、その水酸基価は50mgKOH/g〜400mgKOH/gであることが好ましい。
前記光熱変換層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜20μmであることが好ましい。
第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層(以下、酸素バリア層ということがある)は、熱可逆記録層に酸素が進入することを防ぐことにより、前記第1及び第2の熱可逆記録層中のロイコ染料の光劣化を防止する目的で、第1及び第2の熱可逆記録層の上下に酸素バリア層を設けることが好ましい。即ち支持体と第1の熱可逆記録層との間に第1の酸素バリア層を設け、第2の熱可逆記録層上に第2の酸素バリア層を設けることが好ましい。
該酸素バリア層としては、その用途、酸素透過性、透明性、塗工のしやすさ、接着性等によって選択される。
前記酸素バリア層の具体例としては、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリロニトリル、ポリアルキルビニルエステル、ポリアルキルビニルエーテル、ポリフッ素化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、アセトニトリル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン−6及びポリアセタール等の樹脂、又はポリエチレンテレフタレートやナイロン等の高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したシリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、シリカ/アルミナ蒸着フィルムなどが挙げられる。これらの中でも高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したフィルムが好ましい。
前記酸素透過度は、例えばJIS K7126 B法に準じた測定法により測定することができる。
前記第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層のそれぞれ厚みとしては、特に制限はなく、樹脂又は高分子フィルムの酸素透過性によって異なるが、0.1μm〜100μmが好ましい。0.1μmより薄いと酸素バリアが不完全であり、100μm厚いと透明性が低下するので好ましくない。
前記接着層の形成方法としては、特に制限なく、公知のコーティング法、ラミネート法等を挙げることができる。
前記接着層の厚みとしては、特に制限ないが、0.1μm〜5μmが好ましい。前記接着層は、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記熱可逆記録層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
前記熱可逆記録媒体には、前記熱可逆記録層を保護する目的で該熱可逆記録層上に保護層を設けることが好ましい。
該保護層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層以上に形成してもよく、露出している最表面に設けることが好ましい。
前記保護層のバインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が好ましく、これらの中でも、紫外線(UV)硬化性樹脂、熱硬化性樹脂が特に好ましい。
前記UV硬化性樹脂は、硬化後非常に硬い膜を形成することができ、表面の物理的な接触によるダメージやレーザ加熱による媒体変形を抑止することができるため繰り返し耐久性に優れた熱可逆記録媒体が得られる。
また、前記熱硬化性樹脂は、前記UV硬化性樹脂にはやや劣るが同様に表面を硬くすることができ、繰り返し耐久性に優れる。
また、前記モノマー又はオリゴマーを、紫外線を用いて硬化させるためには、光重合開始剤、光重合促進剤を用いる必要がある。
前記光重合開始剤又は光重合促進剤の添加量は、前記保護層の樹脂成分の全質量に対し0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましい。
前記光源としては、例えば水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどが挙げられる。該光源の波長は、前記熱可逆記録媒体用組成物に添加されている光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に応じて適宜選択することができる。
前記無機顔料の添加量としては、特に制限はなく、前記耐熱性樹脂1質量部に対し、0.001質量部〜2質量部が好ましく、0.005質量部〜1質量部がより好ましい。
また、前記熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、例えば、前記熱可逆記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。
前記熱可逆記録層中のロイコ染料の紫外線による着色及び光劣化による消え残りを防止する目的で、支持体と反対側に位置する熱可逆記録層の支持体とは反対側に紫外線吸収層を設けることが好ましく、これによって前記記録媒体の耐光性が改善できる。紫外線吸収層は390nm以下の紫外線を吸収するように、紫外線吸収層の厚みを適宜選択することが好ましい。
前記紫外線吸収層は、少なくともバインダー樹脂と紫外線吸収剤を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、有機系及び無機系化合物のいずれでも用いることができる。
ここで、前記紫外線吸収構造を持つポリマーとは、紫外線吸収構造(例えば、紫外線吸収性基)を分子中に有するポリマーを意味する。該紫外線吸収構造としては、例えば、サリシレート構造、シアノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造などが挙げられ、これらの中でも、ロイコ染料の光劣化の原因である340〜400nmの紫外線を吸収することからベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造が特に好ましい。
前記熱可逆記録層と前記保護層の接着性向上、保護層の塗布による熱可逆記録層の変質防止、保護層中の添加剤の熱可逆記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。
前記中間層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
また、紫外線吸収ポリマーを用いてもよく、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記保護層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
印加した熱を有効に利用し高感度化するため、又は支持体と熱可逆記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的として、前記熱可逆記録層と前記支持体の間にアンダー層を設けてもよい。
前記アンダー層は、少なくとも中空粒子を含有してなり、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記中空粒子の前記アンダー層における添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば10質量%〜80質量%が好ましい。
前記アンダー層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の無機フィラー及び各種有機フィラーの少なくともいずれかを含有させることができる。
なお、前記アンダー層には、その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
前記熱可逆記録媒体のカールや帯電防止、搬送性の向上のために支持体の熱可逆記録層を設ける面と反対側にバック層を設けてもよい。
前記バック層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、導電性フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記紫外線硬化樹脂、前記熱硬化性樹脂、前記フィラー、前記導電性フィラー、及び前記滑剤については、前記熱可逆記録層、又は前記保護層で用いられたものと同様なものを好適に用いることができる。
前記支持体の記録層形成面の反対面に接着剤層又は粘着剤層を設けて熱可逆記録ラベルとすることができる。前記接着剤層又は粘着剤層の材料は一般的に使われているものが使用可能である。
前記熱可逆記録部材は、前記可逆表示可能な記録層と情報記憶部とを、同一のカードやタグに設け(一体化させ)、該情報記憶部の記憶情報の一部を記録層に表示することにより、特別な装置がなくてもカードやタグを見るだけで情報を確認することができ、利便性に優れる。また、情報記憶部の内容を書き換えた時には熱可逆記録部の表示を書き換えることで、熱可逆記録媒体を繰り返し何度も使用することができる。
ここで、図4は、RF−IDタグ85の概略図の一例を示す。このRF−IDタグ85はICチップ81と、該ICチップに接続したアンテナ82とから構成されている。前記ICチップ81は記憶部、電源調整部、送信部、受信部の4つに区分されており、それぞれが働きを分担して通信を行っている。通信はRF−IDタグとリーダライタのアンテナが電波により通信してデータのやり取りを行う。具体的には、RF−IDのアンテナがリーダライタからの電波を受信し共振作用により電磁誘導により起電力が発生する電磁誘導方式と放射電磁界により起動する電波方式の2種類がある。共に外部からの電磁界によりRF−IDタグ内のICチップが起動し、チップ内の情報を信号化し、その後、RF−IDタグから信号を発信する。この情報をリーダライタ側のアンテナで受信してデータ処理装置で認識し、ソフト側でデータ処理を行う。
また、熱可逆記録媒体とRF−IDをラミネート加工等で一体化してカード状やタグ状に加工してもよい。
前記画像形成及び画像消去メカニズムは、熱により色調が可逆的に変化する態様である。前記態様はロイコ染料及び可逆性顕色剤(以下、「顕色剤」と称することがある)からなり、色調が透明状態と発色状態とに熱により可逆的に変化する。
なお、図5Aに示す、溶融状態から徐冷による消色、及び発色状態からの昇温による消色はいずれもT2で凝集構造が変化し、相分離や前記顕色剤の結晶化が生じている。
画像形成装置は、セル内にレーザ光を照射することにより描画される描画セルを含む2次元コードを形成する画像形成装置であって、前記描画セルが密集する領域における前記セルを連続して描画する際に、少なくとも1つの前記セル内に照射する前記レーザ光のエネルギー密度をE1とし、前記描画セルが密集しない領域における前記セル内に照射するレーザ光のエネルギー密度をE2としたとき、前記E1より前記E2よりも低くする画像形成手段を有し、必要に応じて、画像形成に必要なその他の手段を有する。
このような前記画像形成装置としては、レーザ光出射手段と、該レーザ光出射手段におけるレーザ光出射面に配置される光走査手段と、レーザ光の光照射強度分布を変化させる光照射強度分布調整手段と、レーザ光を集光させるfθレンズと、を少なくとも有することが好ましい。
前記レーザ光出射手段としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば半導体レーザ、固体レーザ、ファイバーレーザ、及びCO2レーザが挙げられる。これらの中でも波長選択性が広いこと、レーザ装置としてはレーザ光源自体が小さく、装置の小型化、更には低価格化が可能であるという点から、半導体レーザ光が特に好ましい。
前記レーザ光の波長を700nmより短い波長にすると、可視光領域では媒体の画像形成時のコントラストが低下したり、媒体が着色してしまうという問題がある。更に短い波長の紫外光領域では、媒体の劣化が起こりやすくなるという問題がある。また熱可逆記録媒体に添加する光熱変換材料には、繰返し画像処理に対する耐久性を確保するために高い分解温度を必要とし、光熱変換材料に有機色素を用いる場合、分解温度が高く吸収波長が長い光熱変換材料を得るのは難しい。これよりレーザ光の波長としては1,500nm以下が好ましい。
発振器ユニットは、レーザ発振器1、ビームエキスパンダ2、スキャンニングユニット5、fθレンズ6などで構成されている。前記光走査手段としては、図6に示すスキャニングユニット5等が挙げられる。
レーザ発振器1は、光強度が強く、指向性の高いレーザ光を得るために必要なものであり、例えば、レーザ媒質の両側にミラーを配置し、該レーザ媒質をポンピング(エネルギー供給)し、励起状態の原子数を増やし反転分布を形成させて誘導放出を起こさせる。そして、光軸方向の光のみが選択的に増幅されることにより、光の指向性が高まり出力ミラーからレーザ光が放出される。
前記電源制御ユニットは、レーザ媒質を励起する光源の駆動電源、ガルバノメータの駆動電源、ペルチェ素子などの冷却用電源、画像処理装置全体の制御を司る制御部等などで構成されている。
前記プログラムユニットは、タッチパネル入力やキーボード入力により、画像の記録又は消去のために、レーザ光の強さ、レーザ走査の速度等の条件入力や、記録する文字等の作製及び編集を行うユニットである。
なお、前記レーザ照射ユニット、即ち、画像形成/消去用ヘッド部分は、画像処理装置に搭載されているが、該画像処理装置には、このほか、前記熱可逆記録媒体の搬送部及びその制御部、モニタ部(タッチパネル)等を有している。
前記画像形成装置におけるその他の事項については、特に制限はなく、本発明の画像形成方法において説明した事項、及び公知の事項を適用することができる。
<熱可逆記録媒体の作製>
熱により色調が可逆的に変化する熱可逆記録媒体を、以下のようにして作製した。
支持体として、厚み125μmの白濁ポリエステルフィルム(帝人デュポン株式会社製、テトロンフィルムU2L98W)を用いた。
下記構造式(1)で表される可逆性顕色剤5質量部、下記構造式(2)及び(3)で表される2種類の消色促進剤をそれぞれ0.5質量部ずつ、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=200mgKOH/g)10質量部、及びメチルエチルケトン80質量部を、ボールミルを用いて平均粒径が約1μmになるまで粉砕分散した。
フタロシアニン系光熱変換材料(株式会社日本触媒製、IR−14、吸収ピーク波長:824nm)1質量%溶液を4質量部、アクリルポリオール50質量%溶液(水酸基価=200mgKOH/g)10質量部、及びメチルエチルケトン20質量部、架橋剤としてイソシアネート(商品名コロネートHL、日本ポリウレタン株式会社製)5質量部をよく攪拌し、光熱変換層塗布液を作製した。得られた光熱変換層用塗布液を、前記第1の熱可逆記録層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、90℃にて1分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚さ4μmの光熱変換層を形成した。
前記第1の熱可逆記録層と同じ熱可逆記録層用組成物を、前記光熱変換層上に、ワイヤーバーを用いて塗布し、100℃にて2分間乾燥した後、60℃にて24時間キュアーを行って、厚み6μmの第2の熱可逆記録層を形成した。
紫外線吸収ポリマーの40質量%溶液(株式会社日本触媒製、UV−G300)10質量部、イソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製、コロネートHL)1.5質量部、及びメチルエチルケトン12質量部を加え、よく攪拌して紫外線吸収層用塗布液を調製した。
次に、前記紫外線吸収層上、及び前記第1の熱可逆記録層と支持体との間に、下記の第1及び第2の酸素バリア層を設けた。
ウレタン系接着剤(東洋モートン株式会社製、TM−567)5質量部、イソシアネート(東洋モートン株式会社製、CAT−RT−37)0.5質量部、及び酢酸エチル5質量部を加え、よく攪拌して酸素バリア層用塗布液を調製した。
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、KAYARAD DPHA)7.5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業株式会社製、アートレジンUN−3320HA)2.5質量部、針状導電性酸化チタン(石原産業株式会社製、FT−3000、長軸=5.15μm、短軸=0.27μm、構成:アンチモンドープ酸化スズ被覆の酸化チタン)2.5質量部、光重合開始剤(日本チバガイギー株式会社製、イルガキュア184)0.5質量部、及びイソプロピルアルコール13質量部を加え、ボールミルにてよく攪拌してバック層用塗布液を調製した。
<熱可逆記録媒体の作製>
製造例1において、光熱変換材料としてフタロシアニン系光熱変換材料の代わりにシアニン系光熱変換材料(株式会社山本化成製、YKR−2900、吸収ピーク波長:830nm)を添加し、よく撹拌させて調製した光熱変換層用塗布液を用いたこと以外は、製造例1と同様にして、製造例2における熱可逆記録媒体を作製した。なお、シアニン系光熱変換材料(株式会社山本化成製、YKR−2900)は製造例1と同様な感度になる添加量とした。
製造例1において、光熱変換材料と、第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層とを形成しないこと以外は、製造例1と同様にして製造例3における熱可逆記録媒体を作製した。
前記製造例1〜3における熱可逆記録媒体に対して、下記実施例1〜18、比較例1〜7、及び参考例1〜6のように画像を形成し、画像の印字品質の評価を行った。画像の印字品質の評価は、2次元コード読取装置(WEBSCAN TruCheck 401−RL ムナゾウ株式会社)により描画画像を読み取り、図8a〜dにおける対象セル10のモジュレーション値を測定することにより評価した。なお、モジュレーション値のグレードは、50より大きいときはA、40以上のときにB、30以上のときにC、20以上のときにD、20より小さいときにFと定義され、Aを大変よい、Bをよい、Cを普通、Dを悪い、Fを極めて悪いと評価する。
なお、前記モジュレーションの定義は、ISO15415に準ずる。
<画像形成>
得られた製造例1における熱可逆記録媒体に対して、QPC Laser社製半導体レーザES-6200-A(中心波長:808nm)により、照射距離145mm、線速2,000mm/sとなるように調整して、1つのセルに対して間隔0.10mmの2本のレーザ光を長さ0.20mmで直線状に走査して描画セルを形成した。
この1つのセルに対する描画セル(ベタ画像、図1a参照)の描画方法は、図1bに示す、一行ずつ折返して描画する方法とし、図7bの矢印の向きにセルを1行ずつ描画し、矢印に示した数字の順番に1行ずつ描画して行った。
この描画方法により複数のセルに連続してベタ画像を形成し、図7aに示す2次元コードを記録した。
この際、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1(8セル分)に着目し、該描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)とし、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の出力を13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)として、実施例1における画像形成を行った。
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.5W(エネルギー密度:67.5mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2における画像形成を行った。
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から10.0W(エネルギー密度:50mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3における画像形成を行った。
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1における画像形成を行った。
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から9.3W(エネルギー密度:47mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、参考例1における画像形成を行った。
なお、本明細書における実施条件においては、50mJ/mm2が2次元コード読取装置で画像を認識することが可能な最低エネルギー密度であり、50mJ/mm2未満の実施条件のものについては、参考例とした。
<画像形成>
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1(8セル分)に代えて、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2(4セル分)に着目して画像形成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4における画像形成を行った。なお、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2(4セル分)に照射するレーザ光の出力は、実施例1と同様に、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)であり、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の出力を13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)である。
実施例4において、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.5W(エネルギー密度:67.5mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例5における画像形成を行った。
実施例4において、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から10.0W(エネルギー密度:50mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例4と同様にして、実施例6における画像形成を行った。
実施例4において、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例2における画像形成を行った。
実施例4において、図8bの斜線部で示した描画セルが密集する領域A2に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から9.3W(エネルギー密度:47mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例4と同様にして、参考例2における画像形成を行った。
<画像形成>
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1(8セル分)に代えて、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3(5セル分)に着目して画像形成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例7における画像形成を行った。なお、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3(5セル分)に照射するレーザ光の出力は、実施例1と同様に、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)であり、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の出力を13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)である。
実施例7において、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.5W(エネルギー密度:67.5mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例7と同様にして、実施例8における画像形成を行った。
実施例7において、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から10.0W(エネルギー密度:50mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例7と同様にして、実施例9における画像形成を行った。
実施例7において、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例7と同様にして、比較例3における画像形成を行った。
実施例7において、図8cの斜線部で示した描画セルが密集する領域A3に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から9.3W(エネルギー密度:47mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例7と同様にして、参考例3における画像形成を行った。
<画像形成>
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1(8セル分)に代えて、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4(6セル分)に着目して画像形成を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例10における画像形成を行った。なお、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4(6セル分)に照射するレーザ光の出力は、実施例1と同様に、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)であり、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の出力を13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)である。
実施例10において、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.5W(エネルギー密度:67.5mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例10と同様にして、実施例11における画像形成を行った。
実施例10において、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から10.0W(エネルギー密度:50mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例10と同様にして、実施例12における画像形成を行った。
実施例10において、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から13.8W(エネルギー密度:69mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例10と同様にして、比較例4における画像形成を行った。
実施例10において、図8dの斜線部で示した描画セルが密集する領域A4に照射するレーザ光の出力を、11.4W(エネルギー密度:57mJ/mm2)から9.3W(エネルギー密度:47mJ/mm2)に変えたこと以外は、実施例10と同様にして、参考例4における画像形成を行った。
<画像形成>
実施例1において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の線速を2,000mm/sから2,400mm/sに変え、かつ、該レーザ光の出力を11.4Wから13.8Wに変えることにより、エネルギー密度を69mJ/mm2から57.5mJ/mm2に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例13における画像形成を行った。なお、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の線速は、2,000mm/sであり、該レーザ光の出力は、13.8Wである(エネルギー密度:69mJ/mm2)。
実施例13において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の線速を2,400mm/sから2,040mm/sに変え、エネルギー密度を69mJ/mm2から67.5mJ/mm2に変えたこと以外は、実施例13と同様にして、実施例14における画像形成を行った。
実施例13において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の線速を2,400mm/sから2,750mm/sに変え、エネルギー密度を69mJ/mm2から50mJ/mm2に変えたこと以外は、実施例13と同様にして、実施例15における画像形成を行った。
実施例13において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の線速を2,350mm/sから2,900mm/sに変え、エネルギー密度を69mJ/mm2から47.5mJ/mm2に変えたこと以外は、実施例13と同様にして、参考例5における画像形成を行った。
<繰り返し画像処理>
実施例1における画像形成と、下記の条件による画像消去とによる画像処理を1回として、これを2,000回繰り返して行った。その後、実施例1における画像形成と同様の画像形成を1回行って、実施例16における画像形成を行った。
得られた製造例1における熱可逆記録媒体に対して、QPC Laser社製半導体レーザES−6200−A(中心波長:808nm)により出力18W、線速500mm/s、照射距離195mmとなるように調整し、ベタ画像にレーザ光を直線状に走査しつつ、これを複数回折り返して行い(図1b参照)、画像を消去した。折返しの消去間隔は、0.5mmとした。
実施例16において、画像処理を実施例1における画像形成に代えて実施例4における画像形成により行い、画像処理後、実施例1における画像形成を1回行うことに代えて、実施例4における画像形成を1回行ったと以外は、実施例16と同様にして、実施例17における画像形成を行った。
実施例16において、画像処理を、実施例1における画像形成に代えて比較例1における画像形成により行い、画像処理後、実施例1における画像形成を1回行うことに代えて、比較例1における画像形成を1回行ったこと以外は、実施例16と同様にして、比較例5における画像形成を行った。
実施例16において、製造例1における熱可逆記録媒体を製造例2における熱可逆記録媒体に代えたこと以外は、実施例16と同様にして、参考例6における画像形成を行った。
参考例6において、画像処理を、実施例1における画像形成に代えて比較例1における画像形成により行い、画像処理後、実施例1における画像形成を1回行うことに代えて、比較例1における画像形成を1回行ったこと以外は、参考例6と同様にして、比較例6における画像形成を行った。
<画像形成>
得られた製造例3における熱可逆記録媒体に対して、サンクス株式会社製CO2レーザ LP−440により、照射距離246mm、線速2,000mm/sとなるように調整して、1つのセルに対して間隔0.10mmの2本のレーザ光を長さ0.20mmで直線状に走査して描画セルを形成した。
この1つのセルに対する描画セル(ベタ画像、図1a参照)の描画方法は、図1bに示す、一行ずつ折返して描画する方法とし、図7bの矢印の向きにセルを1行ずつ描画し、矢印に示した数字の順番に1行ずつ描画して行った。
この描画方法により複数のセルに連続してベタ画像を形成し、図7aに示す2次元コードを記録した。
この際、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1(8セル分)に着目し、該描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を14.6W(エネルギー密度:73mJ/mm2)とし、描画セルが密集しない領域Bを含む斜線部以外のセルに照射するレーザ光の出力を17.7W(エネルギー密度:89mJ/mm2)として、実施例18における画像形成を行った。
実施例18において、図8aの斜線部で示した描画セルが密集する領域A1に照射するレーザ光の出力を14.6Wから17.7Wに変えたこと以外は、実施例18と同様にして、比較例7における画像形成を行った。
2 ビームエキスパンダ
3 マスクまたは非球面レンズ
4 ガルバノメータ
4A ガルバノミラー
5 スキャニングユニット
6 fθレンズ
7 熱可逆記録媒体
10、50 対象セル
60 描画セル
70 セル
81 ICチップ
82 アンテナ
85 RF−IDタグ
100 熱可逆記録媒体
101 支持体
102 第1の熱可逆記録層
103 光熱変換層
104 第2の熱可逆記録層
105 第1の酸素バリア層
106 第2の酸素バリア層
107 紫外線吸収層
108 バック層
Claims (14)
- セル内にレーザ光を照射することにより描画される描画セルを含む2次元コードを形成する画像形成方法において、前記描画セルが密集する領域における前記セルを連続して描画する際に、少なくとも1つの前記セル内に照射する前記レーザ光のエネルギー密度をE1とし、前記描画セルが密集しない領域における前記セル内に照射するレーザ光のエネルギー密度をE2としたとき、前記E1を前記E2よりも低くすることを特徴とする画像形成方法。
- E1とE2とが、次式、70%≦(E1/E2)×100≦98%の関係を満たす請求項1に記載の画像処理方法。
- 描画セルが密集する領域に照射するレーザ光のパワーをP1とし、描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光のパワーをP2としたとき、前記P1を前記P2よりも低いパワーとする請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
- P1とP2とが、次式、70%≦(P1/P2)×100≦98%の関係を満たす請求項3に記載の画像処理方法。
- 描画セルが密集する領域に照射するレーザ光の走査線速度をV1とし、描画セルが密集しない領域に照射するレーザ光の走査線速度をV2としたとき、前記V1を前記V2よりも大きい走査線速度とする請求項1から2のいずれかに記載の画像形成方法。
- V1とV2とが、次式、102%≦(V1/V2)×100≦140%の関係を満たす請求項5に記載の画像形成方法。
- レーザ光を照射するレーザ光源が、半導体レーザ光、固体レーザ光、及びファイバーレーザ光の少なくともいずれかである請求項1から6のいずれかに記載の画像形成方法。
- レーザ光の波長が700nm以上1,500nm以下である請求項7に記載の画像形成方法。
- レーザ光を照射するレーザ光源が、CO2レーザ光である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成方法。
- 2次元コードを形成する媒体が、支持体と、該支持体上に、少なくとも、第1の熱可逆記録層と、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料を含む光熱変換層と、第2の熱可逆記録層とをこの順に有してなり、前記第1の熱可逆記録層及び前記第2の熱可逆記録層が、いずれも温度に依存して色調が可逆的に変化する熱可逆記録媒体である請求項1から9のいずれかに記載の画像形成方法。
- 第1の熱可逆記録層及び第2の熱可逆記録層のそれぞれが、ロイコ染料と可逆性顕色剤とを含有する請求項10に記載の画像形成方法。
- 光熱変換材料が、近赤外領域に吸収ピークを有する材料である請求項10から11のいずれか記載の画像形成方法。
- 光熱変換材料が、フタロシアニン系化合物である請求項10から12のいずれかに記載の画像形成方法。
- 請求項10から請求項13のいずれかに記載の画像形成方法により2次元コードを形成する媒体に対して前記2次元コードを形成する画像形成工程と、前記媒体を加熱することにより該媒体に形成された前記2次元コードを消去する画像消去工程を含むことを特徴とする画像処理方法。
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