JP6025012B2 - レーザ書き換え装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ書き換え装置に係り、更に詳しくは、熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して画像の書き換えを行うレーザ書き換え装置に関する。
従来、熱可逆記録媒体が貼付されている搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送路の一側又は他側に配置され、熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して画像の書き換えを行うレーザ書き換え装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このレーザ書き換え装置は、画像が記録された熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して画像を消去する画像消去装置と、該画像消去装置の搬送方向下流側に配置され、画像消去装置により画像が消去された熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して新たな画像を記録する画像記録装置とを備えている。
しかしながら、画像消去装置と画像記録装置との間隔が大きいと、画像の書き換えに要する時間が長くなってスループットが低下し、画像消去装置と画像記録装置との間隔が小さいと、例えば熱可逆記録媒体が貼付されている搬送物の大きさによっては、一の搬送物の熱可逆記録媒体に対する画像消去装置による消去動作、及び他の搬送物の熱可逆記録媒体に対する画像記録装置による記録動作を並行して行うことができないおそれがあった。
本発明の課題は、搬送路の一側及び他側のいずれに配置されても、装置性能を充分に発揮できるレーザ書き換え装置を提供することである。
本発明は、熱可逆記録媒体が貼付されている搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送路の一側又は他側に配置され、前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して画像の書き換えを行うレーザ書き換え装置であって、前記画像が記録された前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して前記画像を消去する、レーザ光源と該レーザ光源からのレーザ光を導光する平面視U字状に配置された光学系とを有する画像消去装置と、前記画像消去装置の前記搬送方向下流側に配置され、前記画像消去装置により前記画像が消去された前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して新たな画像を記録する、レーザ光源と該レーザ光源からのレーザ光を導光する平面視L字状の光学系とを有する画像記録装置とを備え、前記画像消去装置及び前記画像記録装置は、前記光学系を介したレーザ光を射出する射出口を前記搬送方向に関する同じ側の端部に有し、前記搬送方向の長さが互いに異なるレーザ書き換え装置である。
本発明によれば、搬送路の一側及び他側のいずれに配置されても、装置性能を充分に発揮できるレーザ書き換え装置を提供できる。
図1(A)及び図1(B)は、本発明の第1の実施形態に係るレーザ書き換え装置(第1レイアウト)を説明するための図(その1及びその2)である。 図2(A)及び図2(B)は、本発明の第1の実施形態に係るレーザ書き換え装置(第2レイアウト)を説明するための図(その1及びその2)である。 図3(A)は、レーザ書き換え装置が備える画像消去装置の概略構成を示す図であり、図3(B)は、画像消去装置の制御の構成を示すブロック図である。 図4(A)は、レーザ書き換え装置が備える画像記録装置の概略構成を示す図であり、図4(B)は、画像記録装置の制御の構成を示す図である。 図5(A)及び図5(B)は、比較例に係るレーザ書き換え装置を説明するための図(その1及びその2)である。 図6(A)及び図6(B)は、本発明の第2の実施形態に係るレーザ書き換え装置を説明するための図(その1及びその2)である。 本発明の第3の実施形態に係るレーザ書き換え装置を説明するための図である。 比較例に係るレーザ書き換え装置を説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係るレーザ書き換え装置を説明するための図である。 図10(A)は、本発明のレーザ書き換え装置による画像書き換えの対称物である熱可逆記録媒体の発色−消色特性を示すグラフであり、図10(B)は、熱可逆記録媒体の発色−消色変化のメカニズムを表す図である。 図11(A)〜図11(D)は、熱可逆記録媒体の層構成の具体例(その1〜その4)を示す概略断面図である。
以下、本発明の第1の実施形態を図1(A)〜図4(B)に基づいて説明する。図1(A)〜図2(B)には、第1の実施形態に係るレーザ書き換え装置100の概略構成が示されている。
レーザ書き換え装置100は、以下に詳述するように、搬送物の一例としてのコンテナCに貼付されたリライタブルラベルRLにレーザ光を照射して、画像の書き換えを行う。なお、「画像」とは、コンテナCに収容される荷物の内容、輸送先の情報、リライタブルラベルRLの使用回数などの視認可能な情報を意味する。
ここで、コンテナCは、一例として、輸送用の箱形容器である。リライタブルラベルRLは、加熱、冷却のプロセスの違いにより発色又は消色する熱可逆記録媒体であり、レーザ光を吸収し発熱する光熱変換材を含有している。リライタブルラベルRLは、コンテナCの例えば一側面に貼付されている。なお、熱可逆記録媒体については、後に詳述する。
レーザ書き換え装置100は、図1(A)及び図2(A)に示されるように、画像消去装置14及び画像記録装置16を備えている。
画像消去装置14及び画像記録装置16は、コンテナCを搬送するコンベア装置10の−Y側に配置され(図1(A)参照)、又は+Y側に配置される(図2(A)参照)。
ここで、コンベア装置10について簡単に説明する。コンベア装置10は、一例として、ローラコンベアRC(搬送路)、支持架台12、駆動装置(不図示)などを有している。
ローラコンベアRCは、X軸方向に並ぶ複数のローラ群を含む。各ローラ群は、X軸方向に所定間隔で並べて配置されたY軸方向を軸線方向とする複数(例えば4つ)のローラ11から成る。各ローラ群の複数のローラ11は、Y軸周りに同期回転可能な状態で支持架台12に支持されている。複数のローラ群は、主制御装置(不図示)により上記駆動装置を介して独立に(個別に)駆動制御されるようになっている。
以上より、ローラコンベアRCは、各ローラ群上において少なくとも1つのコンテナCを+X方向に搬送又は停止させることができ、隣り合う2つのローラ群間でコンテナCの受け渡しを行うこともできる。以下、ローラコンベアRCによるコンテナCの搬送方向(+X方向)を、単に搬送方向と称する。
なお、コンベア装置10は、ローラコンベアRCに代えて、例えばベルトコンベアなどの他の搬送路を有していても良い。
以下では、画像消去装置14及び画像記録装置16が、コンベア装置10の−Y側に配置されている場合(以下、第1レイアウトとも称する)について説明する。なお、以下に説明する画像消去装置14及び画像記録装置16は、半導体レーザを用いた画像消去装置及び画像記録装置の一例であり、これらに限定されるものではない。
画像消去装置14は、図3(A)及び図3(B)に示されるように、1次元レーザアレイLA1、光学系OC1、端子台7、操作盤19、制御部33、冷却装置35及び例えば直方体形状の筐体15(図1参照)を含む。1次元レーザアレイLA1、光学系OC1、端子台7、制御部33及び冷却装置35は、筐体15内に収容されており、操作盤19は、筐体15の例えば側面又は上面に設けられている。
1次元レーザアレイLA1は、一例として、Z軸方向に並べて配置(1次元配列)された図示しない複数(例えば17個)のレーザダイオード(半導体レーザ)を有する。ここでは、最も+Z側のレーザダイオードと最も−Z側のレーザダイオードとのZ軸方向に関する距離は、例えば10mmに設定されている。1次元レーザアレイLA1は、一例として、断面がライン状のレーザ光を(以下、ライン状ビームと称する)−X方向に射出する。冷却装置35は、一例として、1次元レーザアレイLA1に近接して配置されたヒートシンク、該ヒートシンクに送風するファン等を含む。
光学系OC1は、一例として、第1のシリンドリカルレンズ20、第1の球面レンズ22、マイクロレンズアレイ24、第1の反射ミラー25、第2の反射ミラー27、第2の球面レンズ26、第2のシリンドリカルレンズ28、及びガルバノミラー装置30を有する。以下、便宜上、第1のシリンドリカルレンズ20、第1の球面レンズ22、マイクロレンズアレイ24、第2の球面レンズ26及び第2のシリンドリカルレンズ28を合わせて、レンズ群と称する。
第1のシリンドリカルレンズ20は、一例として、1次元レーザアレイLA1から射出されたライン状ビームの光路上(1次元レーザアレイLA1の−X側)に配置されており、該ビームを幅方向(複数のレーザダイオードの配列方向に直交する方向に平行な方向)に僅かに収束させる。ここでは、第1のシリンドリカルレンズ20として小型のものが、1次元レーザアレイLA1の射出面に近接して配置されている。
第1の球面レンズ22は、一例として、第1のシリンドリカルレンズ20を介したライン状ビームの光路上(第1のシリンドリカルレンズ20の−X側)に配置されており、該ビームをマイクロレンズアレイ24に集光させる。
マイクロレンズアレイ24は、一例として、第1の球面レンズ22を介したライン状ビームの光路上(第1の球面レンズ22の−X側)に配置されており、該ビームを長さ方向(複数のレーザダイオードの配列方向に平行な方向)に均一に拡散させて光分布を均一化する。
第1の反射ミラー25は、一例として、マイクロレンズアレイ24を介したライン状ビームの光路上(マイクロレンズアレイ24の−X側)に配置されており、該ビームを+Y方向に反射する。
第2の反射ミラー27は、一例として、第1の反射ミラー25で反射されたライン状ビームの光路上(第1の反射ミラー25の+Y側)に配置されており、該ビームを+X方向に反射する。
第2の球面レンズ26は、一例として、第2の反射ミラー27で反射されたライン状ビームの光路上(第2の反射ミラー27の+X側)に配置されており、該ビームを、長さ方向及び幅方向に均一に拡大する。
第2のシリンドリカルレンズ28は、一例として、第2の球面レンズ26を介したライン状ビームの光路上(第2の球面レンズ26の+X側)に配置されており、該ビームを幅方向に僅かに収束させる。
ガルバノミラー装置30は、ガルバノメータに、レーザ光を反射する往復揺動可能な揺動ミラー30aが装着されたものである。ここでは、揺動ミラー30aは、一例として、Z軸周りに揺動可能となっている。ガルバノミラー装置30は、揺動ミラー30aの回転角度を検出する角度センサ(不図示)を有している。
揺動ミラー30aは、一例として、第2のシリンドリカルレンズ28を介したライン状ビームの光路上(第2のシリンドリカルレンズ28の+X側)に配置されており、該ビームを、Z軸周りに揺動しながら反射して(反射方向を変えて)、概ね+Y側に偏向する。
ここで、筐体15の+Y側の側壁の+X側の端部には、ガルバノミラー装置30により偏向されたライン状ビームを射出(通過)させる射出口15aが形成されている。射出口15aは、透明又は半透明の部材で閉塞されている。なお、これに代えて、遮光部材を、射出口15aを閉鎖する閉鎖位置と該閉鎖位置から退避する退避位置との間で移動可能に筐体15に設け、レーザ光を射出しないときに遮光部材を閉鎖位置に位置させ、レーザ光を射出するときに遮光部材を退避位置に位置させることとしても良い。ガルバノミラー装置30により偏向されたライン状ビームは、射出口15aを介してローラコンベアRCの例えば数cm〜数十cm上空を横切るように射出される。
以上より、1次元レーザアレイLA1から射出されたライン状ビームは、レンズ群によりエネルギー密度が均質化され、かつ長さ方向(Z軸方向)に拡大され、ガルバノミラー装置30により偏向され、ローラコンベアRC上における射出口15aに対向する位置に位置する物体に照射される。この結果、その物体上でライン状ビームがX軸方向に走査される。
そして、画像消去装置14では、一例として、図3(A)に示されるように、比較的長い経路(光路)を必要とする光学系OC1が平面視U字状に配置され、射出口15aが光学系OC1の射出端付近、すなわち筐体15の+Y側の側壁の+X側の端部に形成されることで、筐体15の小型化が図られている。
このように、射出口15aは、筐体15の1つの側壁(+Y側の側壁)に形成されているため、例えば筐体15の隣り合う2つの側壁に亘って形成される場合に比べて、筐体15の強度低下を抑制できる。
端子台7は、主制御装置(不図示)から出力される消去開始信号、インターロック信号、環境温度信号、エンコーダ信号などを入力するための信号入力端子と、消去準備完了信号、消去中信号、異常発生信号などを主制御装置に出力するための信号出力端子とを有している。
ここで、消去開始信号は、画像消去装置14が消去動作を開始するための信号である。インターロック信号は、消去動作を緊急停止させるための信号である。環境温度信号は、環境温度でレーザパワー(出力)及びレーザ走査速度を補正するための信号である。エンコーダ信号は、リライタブルラベルRL(ワーク)の移動速度を検出するための信号である。消去準備完了信号は、消去開始信号を受付可能になったことを示す信号である。消去中信号は、消去を実行していることを示す信号である。異常発生信号は、例えば1次元レーザアレイLA1の発光異常、ガルバノミラー装置30の動作異常などをコントローラ21が検出したことを示す信号である。
操作盤19は、簡易な表示器及び操作スイッチを含むユーザインターフェースであり、メニュー選択と数値入力が可能となっている。ここでは、操作盤19では、一例として、レーザ光の走査長、レーザ光の走査速度、レーザ光の走査方向、レーザパワー、消去開始ディレイ時間、ワーク速度などの消去条件などを指定可能となっている。
制御部33は、図3(B)に示されるように、コントローラ21、ガルバノドライバ42及びレーザドライバ40を含む。
コントローラ21は、消去条件設定部32、消去動作制御部34、レーザ制御部36、及びガルバノ制御部38を有する。
消去条件設定部32は、操作盤19にてユーザが指定したレーザ光の走査長、レーザ光の走査速度、レーザ光の走査方向、レーザパワー、消去開始ディレイ時間、ワーク速度などの消去条件を設定する。
消去動作制御部34は、端子台7からの入力信号を処理し、レーザ制御部36及びガルバノ制御部38へ指示を出すとともに、端子台7への出力信号を生成する。
レーザ制御部36は、消去動作制御部34が指示したレーザの出力値をアナログ電圧に変換してレーザドライバ40へ出力するとともに、レーザを点灯又は消灯させるためのタイミング信号を生成する。
レーザドライバ40は、1次元レーザアレイLA1の駆動電流を生成する回路であり、レーザ制御部36からの指示値に従ってレーザパワーを制御する。
ガルバノ制御部38は、消去動作制御部34が指示した走査開始位置から走査終了位置まで指定速度でガルバノミラー装置30の揺動ミラー30aを揺動させるためのアナログ信号を生成してガルバノドライバ42に出力する。
ガルバノドライバ42は、ガルバノ制御部38からの指示値に従ってガルバノミラー装置30の揺動ミラー30aの揺動角度を制御する回路であり、ガルバノミラー装置30が有する角度センサからの信号とガルバノ制御部38からの指示値を比較し、その誤差が最小になるようにガルバノミラー装置30へ駆動信号を出力する。
画像記録装置16は、図1(A)から分かるように、画像消去装置14の+X側(搬送方向下流側)に配置されている。
ここで、画像消去装置14と画像記録装置16とのX軸方向の間隔Mは、レーザ書き換え装置100全体の小型化の観点からは、極力狭いことが好ましい。すなわち、画像記録装置16と画像消去装置14は、互いに近接して配置されていることが好ましい。なお、「近接」とは、間隔Mが、例えば40cm以下、好ましくは25cm以下、より好ましくは15cm以下であることを意味する。
画像記録装置16は、図4(A)に示されるように、一例として、ファイバ結合LD41、光学系OC2、冷却装置59、制御部53、例えば直方体形状の第1筐体17及び第2筐体18を含む。
ここでは、一例として、第1筐体17は、第2筐体18の+Y側に配置されている。そして、光学系OC2は、第1筐体17に収容され、冷却装置59及び制御部53は、第2筐体18に収容されている。なお、図1(A)〜図2(B)では、第2筐体18等の図示が省略されている。
ファイバ結合LD41は、レーザ光源LSと、該レーザ光源LSからのレーザ光を光ファイバOFに導くための変換光学系(不図示)とを含む。レーザ光源LSとしては、例えば単一のレーザ、複数のレーザを含むレーザアレイ、シングルエミッタなどが用いられる。
ファイバ結合LD41では、一例として、レーザ光源LS及び変換光学系は第2筐体18に収容され、光ファイバOFは第2筐体18から第1筐体17に向けて延び、光学系OC2の入射端に接続されている。冷却装置59は、一例として、レーザ光源LSに近接して配置されたヒートシンク(不図示)、該ヒートシンクに送風するファン(不図示)等を含む。
このように、ファイバ結合LD41が用いられることで、集光させ易い、断面が円形のレーザ光(以下、円形ビームと称する)を容易に得ることができる。また、ローラコンベアRCの近傍に第一筐体17を設置し、ローラコンベアRCから離れた位置に第2筐体18を設置させることができ、搬送路周辺の設置スペースが狭い場合においても、設置が容易になる。
光学系OC2は、一例として、コリメータレンズユニット43、焦点位置補正ユニット44、集光レンズ45(例えば球面レンズ)、反射ミラー49及びガルバノミラーシステム51を有する。
コリメータレンズユニット43は、一例として、光軸方向に離間して配置された複数のコリメータレンズを含み、その入射端(光学系OC2の入射端)が光ファイバOFに接続されている。コリメータレンズユニット43は、ファイバ結合LD41からの円形ビームを平行化して+Y方向に射出する。
焦点位置補正ユニット44は、一例として、コリメータレンズユニット43を介した円形ビームの光路上(コリメータレンズユニット43の+Y側)に配置されており、焦点位置補正レンズ(不図示)と、該焦点位置補正レンズを光軸方向に移動させる移動機構(不図示)とを含む。焦点位置補正ユニット44は、上記移動機構により上記焦点位置補正レンズを光軸方向に移動させることで円形ビームの焦点距離を光学的に制御して、射出する。なお、画像記録装置16の射出口17aとリライタブルラベルRLとの距離を検出する距離センサを設け、該距離センサの検出結果に基づいて、上記移動機構を制御することが好ましい。
集光レンズ45は、一例として、焦点位置補正ユニット44を介した円形ビームの光路上(焦点位置補正ユニット44の+Y側)に配置されており、該円形ビームを収束光に変換して射出する。
反射ミラー49は、一例として、集光レンズ45を介した円形ビームの光路上(集光レンズ45の+Y側)に配置されており、該円形ビームを+X方向に反射する。
ガルバノミラーシステム51は、図4(B)に示されるように、X軸ガルバノミラー装置48及びZ軸ガルバノミラー装置50を有している。
X軸ガルバノミラー装置48は、その揺動ミラー(不図示)がY軸周りに揺動する点を除いて、前述したガルバノミラー装置30と同様の構成を有している。X軸ガルバノミラー装置48は、一例として、その揺動ミラーが反射鏡49で反射された円形ビームの光路上(反射鏡49の+X側)に配置されており、該ビームを概ね−Z側(又は+Z側)に偏向する。
Z軸ガルバノミラー装置50は、その揺動ミラー(不図示)がX軸周りに揺動する点を除いて、前述したガルバノミラー装置30と同様の構成を有している。Z軸ガルバノミラー装置50は、その揺動ミラーが、一例として、X軸ガルバノミラー装置48により偏向された円形ビームの光路上(X軸ガルバノミラー装置48の揺動ミラーの−Z側(又は+Z側))に配置されており、該ビームを概ね+Y側に偏向する。
ここで、第1筐体17の+Y側の側壁には、Z軸ガルバノミラー装置50により偏向されたレーザ光を通過させる射出口17aが形成されている。射出口17aは、一例として、透明又は半透明の部材で閉塞されている。射出口17aを通過した円形ビームは、ローラコンベアRCの例えば数cm〜数十cm上空を横切るように射出される。
以上より、ファイバ結合LD41から射出された円形ビームは、コリメータレンズユニット43、焦点位置補正ユニット44、集光レンズ45、反射ミラー49を介してガルバノミラーシステム51に導かれ、X軸及びZ軸ガルバノミラー装置48、50により順次偏向され、ローラコンベアRC上における射出口17aに対向する位置に位置する物体に照射される。この結果、その物体上で光スポットがX軸及びZ軸の2次元方向に走査される。
ところで、細い記録線幅でリライタブルラベルRLに画像を記録するためには、ガルバノミラーシステム51に入射させる円形ビームのビーム径を極力小さくする必要がある。なお、ビーム径が大きい場合には、ガルバノミラー装置の揺動ミラーを大きくしなければならず、この場合、ミラーの動作が精度良く行えず、記録精度が低下してしまう。
ガルバノミラーシステム51に入射させる円形ビームのビーム径を極力小さくするためには、光学系OC2における焦点位置補正ユニット44からガルバノミラーシステム51までの光路長を極力長くする必要がある。
そこで、画像記録装置16では、一例として、光学系OC2が平面視L字状に配置され、射出口17aが光学系OC2の射出端付近、すなわち第1筐体17の+Y側の側壁の+X側の端部に形成されることで、第1筐体17の小型化を図りつつ上記光路長を極力長くしている。
このように、射出口17aは、第1筐体17の1つの側壁(+Y側の側壁)に形成されているため、例えば第1筐体17の隣り合う2つの側壁に亘って形成される場合に比べて、第1筐体17の強度低下を抑制できる。
制御部53は、図4(B)に示されるように、コントローラ46、ホストコンピュータ47、X軸サーボドライバ52及びZ軸サーボドライバ54を有している。
コントローラ46は、ホストコンピュータ47から出力された画像情報に基づいて、線分で形成される描画データを生成し、X軸及びZ軸ガルバノミラー装置48、50における揺動ミラーの揺動位置、レーザ光の発光タイミング、発光パワーを制御し、記録対象物に画像を記録(形成)する。ここでは、一例として、約0.25mmの記録線幅で、文字、数字、図形、バーコードなどの画像が記録される。
コントローラ46は、X軸サーボドライバ52を介してX軸ガルバノミラー装置48を制御するとともに、Z軸サーボドライバ54を介してZ軸ガルバノミラー装置50を制御する。
X軸サーボドライバ52は、コントローラ46からの指示値に従ってX軸ガルバノミラー装置48の揺動ミラーの揺動位置を制御する回路であり、X軸ガルバノミラー装置48の角度センサの信号とコントローラ46からの指示値とを比較し、その誤差が最小になるようにX軸ガルバノミラー装置48に駆動信号を出力する。
同様に、Z軸サーボドライバ54は、コントローラ46からの指示値に従ってZ軸ガルバノミラー装置50の揺動ミラーの揺動位置を制御する回路であり、Z軸ガルバノミラー装置50の角度センサの信号とコントローラ46からの指示値とを比較し、その誤差が最小になるようにZ軸ガルバノミラー装置50に駆動信号を出力する。
ここで、画像消去装置及び画像記録装置には、例えば固体レーザ、ファイバーレーザ、CO2レーザ等の半導体レーザ以外のレーザを、目的に応じて、適宜選択することもできる。画像消去装置及び画像記録装置に半導体レーザ以外のレーザを用いる場合には、画像消去装置14及び画像記録装置16の光学系とは異なる光学系を設けても良い。その場合、筐体の小型化を図りつつ光路長を極力長くするために、画像消去装置14及び画像記録装置16と同様に光学系は平面視L字状及び平面視U字状に配置されることが好ましい。
本実施形態では、波長選択性が広いこと、レーザ自体が小さく、装置の小型化、更には低コスト化が可能であるという観点から、前述したように、画像消去装置14及び画像記録装置16に半導体レーザが用いられている。
画像消去装置14及び画像記録装置16のレーザから射出されるレーザ光の波長としては、700nm以上が好ましく、720nm以上がより好ましく、750nm以上がより一層好ましい。このレーザ光の波長の上限としては、目的に応じて適宜選択することができるが、1、500nm以下が好ましく、1、300mm以下がより好ましく、1,200nm以下がより一層好ましい。
レーザ光の波長を700nmより短い波長にすると、可視光領域では熱可逆記録媒体の画像記録時のコントラストが低下する問題や、熱可逆記録媒体(リライタブルラベルRL)が着色してしまう問題がある。更に短い波長の紫外光領域では、熱可逆記録媒体の劣化が起こりやすくなる問題がある。
熱可逆記録媒体に添加する光熱変換材料には、繰返し画像処理に対する耐久性を確保するために高い分解温度を必要とし、光熱変換材料に有機色素を用いる場合、分解温度が高く、かつ吸収波長が長い光熱変換材料を得るのは難しい。このため、レーザ光の波長としては1,500nm以下が好ましい。
また、COレーザから射出されるレーザ光の波長は、遠赤外領域の10.6μmであり、レーザ光を吸収して発熱させるための添加物を添加しなくとも媒体表面でレーザ光を吸収する。また、その添加物は、近赤外領域の波長を有するレーザ光を用いても、若干ではあるが、可視光をも吸収することがあるため、その添加物が不要となるCOレーザを用いると、画像コントラストの低下を防止できる。
以上、画像消去装置14及び画像記録装置16がコンベア装置10の−Y側に配置されている場合(第1のレイアウト)について説明したが、コンベア装置10の+Y側に配置されている場合(以下、第2のレイアウトとも称する)も、レーザ光の射出方向が逆になる点を除いて、概ね同じである(図2(A)参照)。
レーザ書き換え装置100は、画像が記録されたリライタブルラベルRLが貼付されているコンテナCがローラコンベアRCにより画像消去装置14の+Y側(又は−Y側)に搬送されたときに該画像消去装置14による消去動作を行い、そのコンテナCがローラコンベアRCにより画像記録装置16の+Y側(−Y側)に搬送されたときに該画像記録装置16による記録動作を行うことで、該リライタブルラベルRLに対する画像の書き換えを行う。
詳述すると、画像消去装置14は、コンテナCに貼付されているリライタブルラベルRLがその+Y側(又は−Y側)の所定の位置、すなわちその射出口15aに正対する位置(以下、消去位置と称する)に位置したときに、レーザ光を照射して、そのリライタブルラベルRLに記録された画像を消去する。なお、一例として、画像消去装置14は、消去位置に位置したコンテナCを検出する図示しないセンサを有しており、主制御装置は、このセンサからの検出信号を受信したときに該コンテナCを減速させた後に停止させる。なお、コンテナCを正確かつ迅速に消去位置に停止させるとともにコンベア装置10の振動の影響がコンテナCに及び難くするためのストッパーを、コンベア装置10に設けてもよい。この場合、停止される際のコンテナCの動きを制限できるので、リライタブルラベルRLに対する消去動作を精度良く行うことができる。
また、画像記録装置16は、コンテナCに貼付されたリライタブルラベルRLがその+Y側(−Y側)の所定の位置、すなわちその射出口17aに正対する位置(以下、記録位置と称する)に位置したときに、レーザ光を照射して、そのリライタブルラベルRLに新たな画像を記録する。なお、一例として、画像記録装置16は、記録位置に位置したコンテナCを検出する図示しないセンサを有しており、主制御装置は、このセンサからの検出信号を受信したときに該コンテナCを減速させた後に停止させる。画像記録装置16に対しても画像消去装置14と同様に、コンテナCの動きが記録動作に影響しないように、ストッパーを、コンベア装置10に設けても良い。
ここで、前述したように、第1レイアウトでは、画像消去装置14の射出口15aは、筐体15の+Y側の側壁の+X側の端部に形成されており、画像記録装置16の射出口17aは、第1筐体17の+Y側の側壁の+X側の端部に形成されている(図1(A)参照)。また、第2レイアウトでは、画像消去装置14の射出口15aは、筐体15の−Y側の側壁の−X側の端部に形成されており、画像記録装置16の射出口17aは、第1筐体17の−Y側の側壁の−X側の端部に形成されている(図2(A)参照)。このように、射出口が筐体のX軸方向の端部に形成されることで、仮に射出口が筐体のX軸方向中央部に形成される場合(射出口の中心が筐体のX軸方向中央に位置する場合)に比べて、筐体内における光学系の経路を容易に長くすることができる。
すなわち、第1及び第2レイアウトでは、2つの射出口15a、17aは、搬送方向(X軸方向)に関して、画像消去装置14及び画像記録装置16の同じ側の端部に位置している。なお、「同じ側の端部に位置している」とは、2つの射出口15a、17aの中心のX位置(X軸方向に関する位置)が、対応する筐体の中心のX位置(X軸方向に関する位置)の+X側にあること、又は対応する筐体の中心のX位置の−X側にあること意味する。
この場合、第1レイアウトでの2つの射出口15a、17a間のX軸方向に関する距離Xa(図1(A)参照)、及び第2レイアウトでの2つの射出口15a、17aの中心間のX軸方向に関する距離Xb(図2(A)参照)は、筐体15の中心と第1筐体17の中心とのX軸方向に関する距離T(以下、筐体中心間距離Tと称する)と概ね同等である。すなわち、|Xa−T|及び|Xb−T|が小さい。以下、便宜上、2つの射出口15a、17aの中心間のX軸方向(搬送方向)に関する距離を、射出口中心間距離と称する。
これに対して、仮に2つの射出口15a、17aが、搬送方向(X軸方向)に関して、画像消去装置14及び画像記録装置16の反対側の端部に位置している場合には、第1レイアウトでの射出口中心間距離Xcは、筐体中心間距離Tよりも著しく長くなり(図5(A)参照)、第2レイアウトでの射出口中心間距離Xdは、筐体中心間距離Tよりも著しく短くなる(図5(B)参照)。なお、「反対側の端部に位置している」とは、2つの射出口15a、17aの一方の中心のX位置が、対応する筐体の中心のX位置の+X側にあり、かつ他方の中心のX位置が、対応する筐体の中心のX位置の−X側にあることを意味する。
次に、レーザ書き換え装置100の動作の一例を説明する。なお、以下に説明する動作は、主制御装置により統括的に制御される。主制御装置に内蔵された図示しないメモリには、リライタブルラベルRLに記録すべき画像の情報、すなわち現にコンテナCに収容された荷物の内容、輸送先の情報、リライタブルラベルRLの使用回数などの情報が格納されている。
そして、ローラコンベアRC上における消去位置の下流側には、荷物が収容され、リライタブルラベルRLが一側面に貼付された例えば複数のコンテナCが、X軸方向に並べて載置されている。なお、では、図示の制約上、ローラコンベアRCのX軸方向に関する中央部のみが図示されている。
以下、便宜上、ローラコンベアRC上に載置された複数のコンテナCを、+X側から−X側への並び順に、それぞれ第1コンテナC1〜第NコンテナCNとも称する。
ここで、コンテナCは、リライタブルラベルRLが貼付されている側面が、画像消去装置14及び画像記録装置16それぞれの射出口に対向し得るようにローラコンベアRC上に載置されている。
そこで、先ず、作業者は、主制御装置の操作パネル(不図示)を操作して、主制御装置に搬送開始信号を送信する。
搬送開始信号を受信した主制御装置は、ローラコンベアRCの複数のローラ群を個別に駆動して、N個のコンテナCを、ローラコンベアRCにより+X方向に間隔を詰めた状態で搬送する。
そして、第1コンテナC1が消去位置で停止され、第1コンテナC1のリライタブルラベルRLに対して画像消去装置14による消去動作が行われる(図1(A)及び図2(A)参照)。
この消去動作が終了すると、第1コンテナC1は、記録位置に搬送されて停止され、第2コンテナC2は、消去位置に搬送されて停止される。そして、第1コンテナC1のリライタブルラベルRLに対する記録動作、及び第2コンテナC2のリライタブルラベルRLに対する消去動作が並行して行われる(図1(B)及び図2(B)参照)。
記録動作が終了すると、第1コンテナC1は、次の工程(例えば輸送準備工程)に搬送される。消去動作が終了すると、第2コンテナC2は、記録位置に搬送されて停止され、第3コンテナ(不図示)は、消去位置に搬送されて停止される。そして、第2コンテナC2のリライタブルラベルRLに対する記録動作、及び第3コンテナC3のリライタブルラベルRLに対する消去動作が並行して行われる。
以上のようにして、各コンテナCのリライタブルラベルRLに対して、消去動作及び記録動作が順次行われて、画像の書き換えが行われる。
ここで、各リライタブルラベルRLに対する画像の書き換えを迅速に行ってスループットを向上させる観点からは、コンテナCを消去位置から記録位置に搬送するのに要する時間(以下、コンテナCの搬送時間と称する)を極力短くすること、すなわち射出口中心間距離を極力短くすることが望ましいが、射出口中心間距離が短すぎると、消去動作及び記録動作を並行して行うことができない場合がある。なお、「消去動作及び記録動作を並行して行うことができない場合」の具体例としては、例えばコンテナCの大きさによって記録位置に一のコンテナCを位置させるとともに消去位置に他のコンテナCを位置させることができない場合、画像記録装置16及び画像消去装置14それぞれから射出されるレーザ光が干渉する場合などが挙げられる。
そこで、消去動作及び記録動作を並行して行い、かつスループットの低下を抑制するためには、射出口中心間距離が、適度な長さ(例えば、筐体中心間距離T程度)に設定されることが望ましい。
以上説明した第1の実施形態のレーザ書き換え装置100は、リライタブルラベルRLが貼付されているコンテナCを+X方向に搬送するコンベア装置10の+Y側又は−Y側に配置されている。
そして、レーザ書き換え装置100は、リライタブルラベルRLに記録された画像を消去する画像消去装置14と、該画像消去装置14の+X側(搬送方向下流側)に配置され、該画像消去装置14により画像が消去されたリライタブルラベルRLにレーザ光を照射して新たな画像を記録する画像記録装置16とを備え、画像消去装置14及び画像記録装置16は、レーザ光を射出する射出口15a、17aを、搬送方向(X軸方向)に関する同じ側の端部に有している。
この場合、レーザ書き換え装置100は、コンベア装置10の+Y側及び−Y側のいずれに配置されても(第1及び第2レイアウトのいずれが採用されても)、射出口中心間距離が筐体中心間距離Tと概ね同等なため、スループットの低下を防止でき、かつ消去動作及び記録動作を並行して行うことができる。
この結果、レーザ書き換え装置100は、コンベア装置10の+Y側及び−Y側のいずれに配置されても、装置性能を充分に発揮できる。
これに対し、仮に画像消去装置及び画像記録装置が射出口を搬送方向に関する異なる側の端部に有している場合には、第1及び第2レイアウトの一方が採用された場合に、射出口中心間距離が筐体中心間距離Tよりも著しく長くなって(コンテナCの搬送時間が長くなって)スループットが低下し、他方が採用された場合に、射出口中心間距離が著しく短くなって、消去動作及び記録動作を並行して行うことができなくなるおそれがある。すなわち、第1及び第2レイアウトのいずれが採用されても、装置性能を充分に発揮できないおそれがある。
また、レーザ書き換え装置100では、第1及び第2のレイアウトのいずれが採用されても、射出口中心間距離が筐体中心間距離Tと概ね同等なため、画像消去装置14と画像記録装置16との間隔Mを狭くしても、消去動作及び記録動作を並行して行うことができる可能性が高い。すなわち、レーザ書き換え装置100は、第1及び第2のレイアウトのいずれを採用しても、装置全体の小型化を図りつつ装置性能を充分に発揮できる。
以上より、レーザ書き換え装置100では、第1及び第2のレイアウトのいずれが採用されても装置性能が担保されるため、装置の設置環境(例えば装置の設置スペースの有無、設置し易さ、メンテナンスのし易さなど)に応じて、コンベア装置10の+Y側及び−Y側のいずれに配置するかを適宜選択できる。
次に、本発明の第2の実施形態を、図6(A)及び図6(B)に基づいて説明する。第2の実施形態では、上記第1の実施形態と同様の構成を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1の実施形態と異なる点を主に説明する。
第2の実施形態のレーザ書き換え装置200では、図6(A)及び図6(B)に示されるように、上記第1の実施形態と同様に、画像消去装置14の射出口15aと画像記録装置16の射出口17aが、搬送方向に関して同じ側(+X側又は−X側)の端部に形成されている。
これに加えて、第2の実施形態では、画像消去装置14の中心と画像消去装置14の射出口15aの中心とのX軸方向(搬送方向)に関する距離と、画像記録装置16の中心と画像記録装置16の射出口17aの中心とのX軸方向(搬送方向)に関する距離とが等しい距離Dに設定されている。この場合、第1のレイアウトでの射出口中心間距離Xe(図6(A)参照)と第2のレイアウトでの射出口中心間距離Xf(図6(B)参照)とが筐体中心間距離Tに等しくなる。
第2の実施形態によれば、第1及び第2レイアウトでの射出口中心間距離が等しく、コンテナCの搬送時間が等しくなるため、第1及び第2のレイアウトのいずれでも、全く同様のスループットを達成できる。
次に、本発明の第3の実施形態を、図7に基づいて説明する。第3の実施形態では、上記第1及び第2の各実施形態と同様の構成を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1及び第2の各実施形態と異なる点を主に説明する。
第3の実施形態では、図7に示されるように、上記第1又は第2の実施形態に加えて、画像消去装置14の筐体15の−X側の側面(搬送方向上流側の側面)と画像記録装置16の第1筐体17の+X側の側面(搬送方向下流側の側面)とのX軸方向に関する距離L(以下、側面間距離Lと称する)が、コンテナCのX軸方向の長さKの2倍よりも短く設定されている。
この場合、ローラコンベアRCにより同サイズの複数のコンテナCが連続搬送される際には、ローラコンベアRC上における筐体15の−X側の側面のX位置と第1筐体17の+X側の側面のX位置との間の位置(以下、ローラコンベアRC上における側面間位置と称する)に位置するコンテナCの数は、1個又は2個である。なお、異なるサイズの複数のコンテナCが混在して連続搬送される場合には、X軸方向に関する長さが最大のコンテナCが、長さKの基準とされる。
このとき、消去位置及び記録位置それぞれに位置するコンテナCの数は、0個又は1個である。この場合、上記第1及び第2の実施形態と同様に、コンテナCのリライタブルラベルRLに対する消去動作が終了後、そのコンテナCが消去位置から記録位置まで搬送され、記録動作が行われる。
一方、仮に側面間距離LがコンテナCのX軸方向の長さKの2倍以上の場合、ローラコンベアRCにより同サイズの複数のコンテナCが連続搬送される際には、ローラコンベアRC上における側面間位置に位置するコンテナCの数は、2個以上である。この場合、コンテナCのX軸方向の長さKに対する側面間距離Lの長さの比率を大きくすると、図8に示されるように、消去位置と記録位置との間に、コンテナCを少なくとも1つ位置させることができる。この結果、消去位置と記録位置との間に位置するコンテナCを記録位置まで搬送する距離は、消去位置から記録位置までの距離よりも短く、スループット向上の観点からは、好ましい。しかしながら、コンテナCのX軸方向の長さKに対する側面間距離Lの長さの比率を大きくするために、側面間距離Lを長くすると、装置が大型化し、コンテナCのX軸方向の長さKを短くすると、コンテナCの容量が不足してしまう。
そこで、第3の実施形態では、上述の如く、側面間距離LがコンテナCのX軸方向の長さKの2倍よりも短く設定されている。この結果、コンテナCの容量を十分に確保しつつ装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第4の実施形態を、図9に基づいて説明する。第4の実施形態では、上記第1〜第3の各実施形態と同様の構成を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略し、上記第1〜第3の各実施形態と異なる点を主に説明する。
第4の実施形態では、図9に示されるように、上記第1、第2又は第3の実施形態に加えて、画像消去装置14の射出口15aの−X側の端(搬送方向上流側の端)と画像記録装置16の射出口17aの+X側の端(搬送方向下流側の端)との距離N(以下、射出口間最長距離と称する)が、コンテナCのX軸方向の長さKよりも長く設定されている。
ところで、ローラコンベアRCにより搬送される搬送容器(コンテナ)としては、種々のものが用いられる。具体的には、ダンボール、PP(ポリプロピレン)、ステンレスなど材質の異なる搬送容器、社名等が印字された搬送容器、マジックで印が付けられた搬送容器、顔料や染料の付着した搬送容器、色分けするために容器材質に顔料や染料が練り込まれた搬送容器などが挙げられる。
このような搬送容器にレーザ光が照射されると、搬送容器の材質や顔料染料によっては、レーザ光を吸収し、熱が発生する。このような搬送容器に繰り返しレーザ光が照射されると、搬送容器が変形、損傷し、搬送容器を繰り返し使用できる期間(搬送容器の寿命)が短くなってしまうことがある。
仮に射出口間最長距離NがコンテナCのX軸方向の長さK以下の場合、該コンテナCは、2つの射出口15a、17aに対向し得る。このため、画像消去装置14によるリライタブルラベルRLに対する消去動作中に、該リライタブルラベルRLが貼付されているコンテナCに画像記録装置16からレーザ光が誤照射されるおそれや、画像記録装置16によるリライタブルラベルRLに対する記録動作中に、該リライタブルラベルRLが貼付されているコンテナCに画像消去装置14からレーザ光が誤照射されるおそれがある。また、誤照射を防止するために、消去動作と記録動作を並行して行わず、別々に行うとスループットが低下してしまう。
以下、上記第1〜第4の各実施形態で用いられたリライタブルラベルRL、すなわち熱可逆記録媒体について説明する。
熱可逆記録媒体における画像消去及び画像形成のメカニズムは、熱により色調が可逆的に変化する態様である。この態様はロイコ染料及び可逆性顕色剤(以下、「顕色剤」と称することがある)からなり、色調が透明状態と発色状態とに熱により可逆的に変化する。
図10(A)に、前記樹脂中に前記ロイコ染料及び前記顕色剤を含んでなる熱可逆記録層を有する熱可逆記録媒体について、その温度−発色濃度変化曲線の一例を示し、図10(B)に、消色状態と発色状態とが熱により可逆的に変化する前記熱可逆記録媒体の発消色メカニズムを示す。
まず、当初消色状態(A)にある前記記録層を昇温していくと、溶融温度Tにて、前記ロイコ染料と前記顕色剤とが溶融混合し、発色が生じ溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると、発色状態のまま室温に下げることができ、発色状態が安定化されて固定された発色状態(C)となる。この発色状態が得られたかどうかは、溶融状態からの降温速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が生じ、初期と同じ消色状態(A)、あるいは急冷による発色状態(C)よりも相対的に濃度の低い状態となる。
一方、発色状態(C)から再び昇温していくと、発色温度よりも低い温度Tにて消色が生じ(DからE)、この状態から降温すると、初期と同じ消色状態(A)に戻る。
溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は、前記ロイコ染料と前記顕色剤とが分子同士で接触反応し得る状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態では、前記ロイコ染料と前記顕色剤との溶融混合物(前記発色混合物)が結晶化して発色を保持した状態であり、この構造の形成により発色が安定化していると考えられる。一方、消色状態は、両者が相分離した状態である。この状態は、少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり、結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより前記ロイコ染料と前記顕色剤とが分離して安定化した状態であると考えられる。多くの場合、このように、両者が相分離して前記顕色剤が結晶化することにより、より完全な消色が生じる。
なお、図10(A)に示される、溶融状態から徐冷による消色、及び発色状態からの昇温による消色はいずれもTで凝集構造が変化し、相分離や前記顕色剤の結晶化が生じている。
更に、図10(A)において、前記記録層を溶融温度T以上の温度Tに繰返し昇温すると消去温度に加熱しても消去できない消去不良が発生したりする場合がある。これは、前記顕色剤が熱分解を起こし、凝集あるいは結晶化しにくくなってロイコ染料と分離しにくくなるためと思われる。繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑えるためには、前記熱可逆記録媒体を加熱する際に、図10(A)の前記溶融温度Tと前記温度Tの差を小さくすることにより、繰返しによる前記熱可逆記録媒体の劣化を抑えられる。
熱可逆記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体と、該支持体上に設けられた、光熱変換材料を含有する熱可逆記録層とを有することが好ましく、更に必要に応じて適宜選択した、光熱変換層、第1の酸素バリア層、第2の酸素バリア層、紫外線吸収層、バック層、保護層、中間層、アンダーコート層、接着層、粘着層、着色層、空気層、光反射層等のその他の層を有することが好ましい。
これら各層は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。ただし、前記光熱変換層の上に設ける層においては、照射する特定波長のレーザ光のエネルギーロスを少なくするために該特定波長において吸収の少ない材料を用いて層を構成させることが好ましい。
ここで、前記熱可逆記録媒体の層構成としては、特に制限はなく、例えば、図11(A)に示されるように、支持体101と、該支持体上に、光熱変換材料を含有する熱可逆記録層102を有する態様が挙げられる。
また、図11(B)に示されるように、支持体101と、該支持体上に、第1の熱可逆記録層103と、光熱変換層104と、第2の熱可逆記録層105とをこの順に有する態様が挙げられる。
また、図11(C)に示されるように、支持体101と、該支持体上に、第1の酸素バリア層106と、光熱変換材料を含有する熱可逆記録層102と、第2の酸素バリア層107と、紫外線吸収層108とをこの順に有する態様が挙げられる。
また、図11(D)に示されるように、支持体101と、該支持体上に、光熱変換材料を含有する熱可逆記録層102と、第2の酸素バリア層107と、紫外線吸収層108とをこの順に有してなり、支持体101の熱可逆記録層等を有していない側の面に第1の酸素バリア層106を有する態様が挙げられる。
なお、図示を省略しているが、図11(A)の熱可逆記録層102、図11(B)の第2の熱可逆記録層105、図11(C)の紫外線吸収層108、図11(D)の紫外線吸収層108の最表層に保護層を形成してもよい。
−支持体−
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記熱可逆記録媒体の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。
前記無機材料としては、特に制限はなく、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属などが挙げられる。
前記有機材料としては、特に制限はなく、例えば、紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、合成紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のフィルムなどが挙げられる。
前記無機材料及び前記有機材料としては、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、有機材料が好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
前記支持体には、塗布層の接着性を向上させることを目的として、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理、などを行うことにより表面改質するのが好ましい。
また、前記支持体に、酸化チタン等の白色顔料などを添加することにより、白色にするのが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜1,000μmがより好ましい。
−熱可逆記録層−
前記の熱可逆記録層は、熱により色調が可逆的に変化する。
前記の熱可逆記録層(以下、「熱可逆記録層」と称することがある)は、電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、電子受容性化合物である顕色剤とを含み、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記熱により色調が可逆的に変化する電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料、電子受容性化合物である可逆性顕色剤は、温度変化により目に見える変化を可逆的に生じる現象を発現可能な材料であり、加熱温度及び加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態とに変化可能である。
−ロイコ染料−
前記ロイコ染料は、それ自体無色又は淡色の染料前駆体である。該ロイコ染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、チオフェルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が好適に挙げられる。これらの中でも、発消色特性、色彩、保存性等に優れる点で、フルオラン系又はフタリド系のロイコ染料が特に好ましい。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、異なる色調に発色する層を積層することにより、マルチカラー、フルカラーに対応させることもできる。
−可逆性顕色剤−
前記可逆性顕色剤としては、熱を因子として発消色を可逆的に行うことができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(1)前記ロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造(例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等)、及び、(2)分子間の凝集力を制御する構造(例えば、長鎖炭化水素基が連結した構造)、から選択される構造を分子内に1つ以上有する化合物が好適に挙げられる。なお、連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また、長鎖炭化水素基中にも、同様の連結基及び芳香族基の少なくともいずれかが含まれていてもよい。
前記(1)ロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造としては、フェノールが特に好ましい。
前記(2)分子間の凝集力を制御する構造としては、炭素数8以上の長鎖炭化水素基が好ましく、該炭素数は11以上がより好ましく、また炭素数の上限としては、40以下が好ましく、30以下がより好ましい。
前記可逆性顕色剤の中でも、下記一般式(1)で表されるフェノール化合物が好ましく、下記一般式(2)で表されるフェノール化合物がより好ましい。
Figure 0006025012
Figure 0006025012
ただし、前記一般式(1)及び(2)中、Rは、単結合又は炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基を表す。Rは、置換基を有していてもよい炭素数2以上の脂肪族炭化水素基を表し、該炭素数としては、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。Rは、炭素数1〜35の脂肪族炭化水素基を表し、該炭素数としては、6〜35が好ましく、8〜35がより好ましい。これらの脂肪族炭化水素基は、1種単独で有していてもよいし、2種以上を併用して有していてもよい。
前記R、前記R、及び前記Rの炭素数の和としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下限としては、8以上が好ましく、11以上がより好ましく、上限としては、40以下が好ましく、35以下がより好ましい。
前記炭素数の和が、8未満であると、発色の安定性や消色性が低下することがある。
前記脂肪族炭化水素基は、直鎖であってもよいし、分枝鎖であってもよく、不飽和結合を有していてもよいが、直鎖であるのが好ましい。また、前記炭化水素基に結合する置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
前記一般式(1)及び(2)における、前記X及び前記Yは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよく、N原子又はO原子を含む2価の基を表し、具体例としては、酸素原子、アミド基、尿素基、ジアシルヒドラジン基、シュウ酸ジアミド基、アシル尿素基等が挙げられる。これらの中でも、アミド基、尿素基が好ましい。
前記一般式(1)及び(2)におけるnは、0〜1の整数を示す。
前記電子受容性化合物(顕色剤)としては、特に制限はないが、消色促進剤として、分子中に−NHCO−基、−OCONH−基を少なくとも一つ以上有する化合物を併用することが好ましい。このような態様であると、消色状態を形成する過程において消色促進剤と顕色剤の間に分子間相互作用が誘起され、発消色特性が向上する。
前記消色促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記熱可逆記録層には、バインダー樹脂、更に必要に応じて熱可逆記録層の塗布特性や発色消色特性を改善、制御するための各種添加剤を用いることができる。これらの添加剤としては、例えば、界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、光安定化剤、発色安定化剤、消色促進剤などが挙げられる。
−バインダー樹脂−
前記バインダー樹脂としては、支持体上に熱可逆記録層を結着することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、従来から公知の樹脂の中から1種又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱硬化性樹脂が好適である。該熱硬化性樹脂としては、例えば、水酸基やカルボキシル基等の架橋剤と反応する基を持つ樹脂、又は水酸基やカルボキシル基等を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられる。このような熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、等が挙げられる。これらの中でも、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂が特に好ましい。
前記熱可逆記録層中における前記発色剤とバインダー樹脂との混合割合(質量比)としては、発色剤1に対して0.1〜10が好ましい。バインダー樹脂が少なすぎると、前記熱可逆記録層の熱強度が不足することがあり、一方、バインダー樹脂が多すぎると、発色濃度が低下して問題となることがある。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソシアネート類、アミノ樹脂、フェノール樹脂、アミン類、エポキシ化合物、等が挙げられる。これらの中でも、イソシアネート類が好ましく、特に好ましくはイソシアネート基を複数持つポリイソシアネート化合物である。
前記架橋剤のバインダー樹脂に対する添加量としては、バインダー樹脂中に含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比は0.01〜2が好ましい。これ以下では熱強度が不足してしまい、また、これ以上添加すると発色及び消色特性に悪影響を及ぼす。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。
前記熱架橋した場合の熱硬化性樹脂のゲル分率としては、特に制限はないが、30%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上が更に好ましい。前記ゲル分率が30%未満であると、架橋状態が十分でなく耐久性に劣ることがある。
前記バインダー樹脂が架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法としては、例えば、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することができる。即ち、非架橋状態にあるバインダー樹脂は、溶媒中に該樹脂が溶けだし溶質中には残らなくなる。
前記熱可逆記録層におけるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、画像の記録を容易にする観点から、界面活性剤、可塑剤などが挙げられる。
前記熱可逆記録層用塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、塗工方法、乾燥・硬化方法等は公知の方法を用いることができる。
なお、熱可逆記録層用塗布液は前記分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散してもよいし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせてもよい。更に加熱溶解して急冷又は徐冷によって析出させてもよい。
前記熱可逆記録層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)前記樹脂、及び前記ロイコ染料及び可逆性顕色剤を溶媒中に溶解乃至分散させた熱可逆記録層用塗布液を支持体上に塗布し、該溶媒を蒸発させてシート状等にするのと同時に又はその後に架橋する方法、(2)前記樹脂のみを溶解した溶媒に前記ロイコ染料及び可逆性顕色剤を分散させた熱可逆記録層用塗布液を支持体上に塗布し、該溶媒を蒸発させてシート状等にすると同時に又はその後に架橋する方法、(3)溶媒を用いず、前記樹脂と前記ロイコ染料及び可逆性顕色剤とを加熱溶融して互いに混合し、この溶融混合物をシート状等に成形して冷却した後に架橋する方法、などが好適に挙げられる。なお、これらにおいて、前記支持体を用いることなく、シート状の熱可逆記録媒体として成形することもできる。
前記(1)又は(2)において用いる溶剤としては、前記樹脂及び前記ロイコ染料及び可逆性顕色剤の種類等によって異なり一概には規定することはできないが、例えば、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼンなどが挙げられる。
なお、前記可逆性顕色剤は、前記熱可逆記録層中では粒子状に分散して存在している。
前記熱可逆記録層用塗布液には、コーティング材料用としての高度な性能を発現させる目的で、各種顔料、消泡剤、顔料、分散剤、スリップ剤、防腐剤、架橋剤、可塑剤等を添加してもよい。
前記熱可逆記録層の塗工方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ロール状で連続して、又はシート状に裁断した支持体を搬送し、該支持体上に、例えば、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法で塗布する。
前記熱可逆記録層用塗布液の乾燥条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、室温〜140℃の温度で、10秒間〜10分間程度、などが挙げられる。
前記熱可逆記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1μm〜20μmが好ましく、3μm〜15μmがより好ましい。前記熱可逆記録層の厚みが薄すぎると発色濃度が低くなるため画像のコントラストが低くなることがあり、一方、厚すぎると層内での熱分布が大きくなり、発色温度に達せず発色しない部分が発生し、目的とする発色濃度を得ることができなくなることがある。
−光熱変換層−
前記光熱変換層は、前記レーザ光を高効率で吸収し発熱する役割を有する光熱変換材料を少なくとも含有してなる。前記光熱変換材料は前記熱可逆記録層又は前記熱可逆記録層の近接層の少なくとも一方の層に含有させても良く、前記熱可逆記録層中に光熱変換材料を含有させる場合には前記熱可逆記録層は前記光熱変換層を兼ねることとなる。また熱可逆記録層と光熱変換層の間に両層が相互作用を抑制する目的でバリア層を形成することがあり、材料として熱伝導性のよい層が好ましい。前記熱可逆記録層と光熱変換層の間に挟む層は、目的に応じて適宜選択することができ、これらに限定されるものではない。
前記光熱変換材料としては、無機系材料と有機系材料とに大別できる。前記無機系材料としては、特に制限はなく、例えば、カーボンブラックやGe、Bi、In、Te、Se、Cr等の金属又は半金属及びそれを含む合金や金属ホウ化物粒子、金属酸化物粒子が挙げられる。
前記金属ホウ化物及び金属酸化物としては、例えば6ホウ化物、酸化タングステン化合物、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、及びアンチモン酸亜鉛が好適である。
前記有機系材料としては、特に制限はなく、吸収すべき光波長に応じて各種の染料を適宜用いることができるが、光源として半導体レーザを用いる場合には、700nm〜1,500nmの波長範囲内に吸収ピークを有する近赤外吸収色素が用いられる。具体的には、シアニン色素、キノン系色素、インドナフトールのキノリン誘導体、フェニレンジアミン系ニッケル錯体、フタロシアニン系化合物などが挙げられる。繰返し画像処理を行うためには、耐熱性に優れた光熱変換材料を選択するのが好ましく、この点からフタロシアニン系化合物が特に好ましい。
前記近赤外吸収色素は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光熱変換層を設ける場合には、通常、前記光熱変換材料は、樹脂と併用して用いられる。
該光熱変換層に用いられる樹脂としては、特に制限はなく、前記無機系材料及び有機系材料を保持できるものであれば、公知のものの中から適宜選択することができるが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが好ましく、前記記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。これらの中でも、繰り返し時の耐久性を向上させるため、熱、紫外線、電子線などによって硬化可能な樹脂が好ましく用いられ、特にイソシアネート系化合物などを架橋剤として用いた熱架橋樹脂が好ましい。前記バインダー樹脂において、その水酸基価は50mgKOH/g〜400mgKOH/gであることが好ましい。
前記光熱変換層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜20μmであることが好ましい。
−第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層−
第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層(以下、酸素バリア層ということがある)は、熱可逆記録層に酸素が進入することを防ぐことにより、前記第1及び第2の熱可逆記録層中のロイコ染料の光劣化を防止する目的で、第1及び第2の熱可逆記録層の上下に酸素バリア層を設けることが好ましい。即ち支持体と第1の熱可逆記録層との間に第1の酸素バリア層を設け、第2の熱可逆記録層上に第2の酸素バリア層を設けることが好ましい。
前記酸素バリア層には、可視部の透過率が大きく、酸素透過度が低い樹脂又は高分子フィルム等が挙げられる。該酸素バリア層としては、その用途、酸素透過性、透明性、塗工のしやすさ、接着性等によって選択される。
前記酸素バリア層の具体例としては、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリメタクリロニトリル、ポリアルキルビニルエステル、ポリアルキルビニルエーテル、ポリフッ素化ビニル、ポリスチレン、酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、アセトニトリル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン−6及びポリアセタール等の樹脂、又はポリエチレンテレフタレートやナイロン等の高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したシリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、シリカ/アルミナ蒸着フィルムなどが挙げられる。これらの中でも高分子フィルム上に無機酸化物を蒸着したフィルムが好ましい。
前記酸素バリア層の酸素透過度としては、20ml/m/day/MPa以下が好ましく、5ml/m/day/MPa以下がより好ましく、1ml/m/day/MPa以下が更に好ましい。前記酸素透過度が、20ml/m/day/MPaを超えると、前記第1及び第2の熱可逆記録層中のロイコ染料の光劣化を抑制できないことがある。
前記酸素透過度は、例えばJIS K7126 B法に準じた測定法により測定することができる。
前記酸素バリア層は、前記第1の酸素バリア層と前記第2の酸素バリア層とで前記熱可逆記録層を挟み込むように設けることもできる。これにより、前記熱可逆記録層への酸素侵入をより効果的に防ぐことができ、ロイコ染料の光劣化をより少なくすることができる。
前記酸素バリア層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、溶融押出し法、コーティング法、ラミネート法、などが挙げられる。
前記第1の酸素バリア層及び第2の酸素バリア層のそれぞれ厚みとしては、特に制限はなく、樹脂又は高分子フィルムの酸素透過性によって異なるが、0.1マイクロm〜100μmが好ましい。0.1μmより薄いと酸素バリアが不完全であり、100μm厚いと透明性が低下するので好ましくない。
前記酸素バリア層と下層の間には、接着層を設けてもよい。
前記接着層の形成方法としては、特に制限なく、公知のコーティング法、ラミネート法等を挙げることができる。
前記接着層の厚みとしては、特に制限ないが、0.1μm〜5μmが好ましい。前記接着層は、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記熱可逆記録層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
−保護層−
前記熱可逆記録媒体には、前記熱可逆記録層を保護する目的で該熱可逆記録層上に保護層を設けることが好ましい。
該保護層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層以上に形成してもよく、露出している最表面に設けることが好ましい。
前記保護層としては、バインダー樹脂、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記保護層のバインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等が好ましく、これらの中でも、紫外線(UV)硬化性樹脂、熱硬化性樹脂が特に好ましい。
前記UV硬化性樹脂は、硬化後非常に硬い膜を形成することができ、表面の物理的な接触によるダメージやレーザ加熱による媒体変形を抑止することができるため繰り返し耐久性に優れた熱可逆記録媒体が得られる。
また、前記熱硬化性樹脂は、前記UV硬化性樹脂にはやや劣るが同様に表面を硬くすることができ、繰り返し耐久性に優れる。
前記UV硬化性樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポリエステル系のオリゴマーや各種単官能、多官能のアクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、エチレン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。これらの中でも、4官能以上の多官能性のモノマー又はオリゴマーが特に好ましい。これらのモノマー又はオリゴマーを2種類以上混合することで樹脂膜の硬さ、収縮度、柔軟性、塗膜強度等を適宜調節することができる。
また、前記モノマー又はオリゴマーを、紫外線を用いて硬化させるためには、光重合開始剤、光重合促進剤を用いる必要がある。
前記光重合開始剤又は光重合促進剤の添加量は、前記保護層の樹脂成分の全質量に対し0.1質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましい。
前記紫外線硬化樹脂を硬化させるための紫外線照射としては、特に制限はなく、公知の紫外線照射装置を用いて行うことができ、該装置としては、例えば、光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置等を備えたものが挙げられる。
前記光源としては、例えば水銀ランプ、メタルハライドランプ、カリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどが挙げられる。該光源の波長は、前記熱可逆記録媒体用組成物に添加されている光重合開始剤及び光重合促進剤の紫外線吸収波長に応じて適宜選択することができる。
前記紫外線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記樹脂を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度等を決めればよい。
また、搬送性を良好にするため、重合性基を持つシリコン、シリコーングラフトをした高分子;ワックス、ステアリン酸亜鉛等の離型剤;シリコーンオイル等の滑剤を添加することができる。これらの添加量としては、前記保護層の樹脂成分全質量に対して0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.1質量%〜40質量%がより好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、静電気対策として導電性フィラーを用いることが好ましく、更に針状導電性フィラーを用いることが好ましい。
前記無機顔料の粒径としては、特に制限はなく、例えば、0.01μm〜10.0μmが好ましく、0.05μm〜8.0μmがより好ましい。
前記無機顔料の添加量としては、特に制限はなく、前記耐熱性樹脂1質量部に対し、0.001質量部〜2質量部が好ましく、0.005質量部〜1質量部がより好ましい。
なお、前記保護層には、添加剤として従来公知の界面活性剤、レベリング剤、帯電防止剤等を含有していてもよい。また、前記熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、例えば、前記熱可逆記録層で用いられたバインダー樹脂と同様なものを好適に用いることができる。
前記熱硬化性樹脂は、架橋されていることが好ましい。従って熱硬化性樹脂としては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基等のような、硬化剤と反応する基を有しているものを用いることが好ましく、特に水酸基を有しているポリマーが好ましい。該紫外線吸収構造を持つポリマー含有層の強度を向上させるためには該ポリマーの水酸基価が10mgKOH/g以上のポリマーを用いると十分な塗膜強度が得られ、より好ましくは30mgKOH/g以上であり、更に好ましくは40mgKOH/g以上である。十分な塗膜強度を持たせることで繰り返し画像記録・消去を行っても熱可逆記録媒体の劣化が抑えることができる。
前記硬化剤としては、特に制限はなく、例えば、前記熱可逆記録層で用いられた硬化剤と同様なものを好適に用いることができる。
前記保護層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、保護層の塗工方法、乾燥方法等は前記記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。紫外線硬化樹脂を用いた場合には塗布して乾燥を行った紫外線照射による硬化工程が必要となるが、紫外線照射装置、光源、照射条件については前記の通りである。
前記保護層の厚みとしては、特に制限はなく、0.1μm〜20μmが好ましく、0.5μm〜10μmがより好ましく、1.5μm〜6μmが特に好ましい。0.1μm未満であると、熱可逆記録媒体の保護層としての機能を十分に果たすことができず、熱による繰り返し履歴によりすぐに劣化し、繰り返し使用することができなくなってしまうことがあり、20μmを超えると、保護層の下層にある感熱に十分な熱を伝えることができなくなり、熱による画像記録と消去が十分にできなくなってしまうことがある。
−紫外線吸収層−
前記熱可逆記録層中のロイコ染料の紫外線による着色及び光劣化による消え残りを防止する目的で、支持体と反対側に位置する熱可逆記録層の支持体とは反対側に紫外線吸収層を設けることが好ましく、これによって前記熱可逆記録媒体の耐光性が改善できる。紫外線吸収層は390nm以下の紫外線を吸収するように、紫外線吸収層の厚みを適宜選択することが好ましい。
前記紫外線吸収層は、少なくともバインダー樹脂と紫外線吸収剤を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記熱可逆記録層のバインダー樹脂や熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂成分を用いることができる。該樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、特に制限はなく、有機系及び無機系化合物のいずれでも用いることができる。
また、紫外線吸収構造を持つポリマー(以下、「紫外線吸収ポリマー」と称することもある)を用いることが好ましい。
ここで、前記紫外線吸収構造を持つポリマーとは、紫外線吸収構造(例えば、紫外線吸収性基)を分子中に有するポリマーを意味する。該紫外線吸収構造としては、例えば、サリシレート構造、シアノアクリレート構造、ベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造などが挙げられ、これらの中でも、ロイコ染料の光劣化の原因である340〜400nmの紫外線を吸収することからベンゾトリアゾール構造、ベンゾフェノン構造が特に好ましい。
前記紫外線吸収ポリマーとしては、特に制限はないが、架橋されていることが好ましい。従って紫外線吸収ポリマーとしては、例えば水酸基、アミノ基、カルボキシル基等のような、硬化剤と反応する基を有しているものを用いることが好ましく、特に水酸基を有しているポリマーが好ましい。該紫外線吸収構造を持つポリマー含有層の強度を向上させるためには該ポリマーの水酸基価が10mgKOH/g以上のポリマーを用いると十分な塗膜強度が得られ、より好ましくは30mgKOH/g以上であり、更に好ましくは40mgKOH/g以上である。十分な塗膜強度を持たせることで繰り返し消去印字を行っても記録媒体の劣化が抑えることができる。
前記紫外線吸収層の厚みとしては、特に制限はないが、0.1μm〜30μmが好ましく、0.5μm〜20μmがより好ましい。前記紫外線吸収層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、紫外線吸収層の塗工方法、紫外線吸収層の乾燥・硬化方法等は、前記熱可逆記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
−中間層−
前記熱可逆記録層と前記保護層の接着性向上、保護層の塗布による熱可逆記録層の変質防止、保護層中の添加剤の熱可逆記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることが好ましく、これによって発色画像の保存性が改善できる。
前記中間層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記熱可逆記録層のバインダー樹脂や熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の樹脂成分を用いることができる。該樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミドなどが挙げられる。
また、前記中間層には、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。該紫外線吸収剤としては、有機系及び無機系化合物のいずれでも用いることができる。
また、紫外線吸収ポリマーを用いてもよく、架橋剤により硬化してもよい。これらは前記保護層で用いられたものと同様のものを好適に用いることができる。
前記中間層の厚みとしては、特に制限はないが、0.1μm〜20μmが好ましく、0.5μm〜5μmがより好ましい。前記中間層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、中間層の塗工方法、中間層の乾燥・硬化方法等は、前記熱可逆記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
−アンダー層−
印加した熱を有効に利用し高感度化するため、又は支持体と熱可逆記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的として、前記熱可逆記録層と前記支持体の間にアンダー層を設けてもよい。
前記アンダー層は、少なくとも中空粒子を含有してなり、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記中空粒子としては、特に制限はなく、中空部が粒子内に一つ存在する単一中空粒子、中空部が粒子内に多数存在する多中空粒子、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記中空粒子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、熱可塑性樹脂などが好適に挙げられる。前記中空粒子は、適宜製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。該市販品としては、例えば、マイクロスフェアーR−300(松本油脂株式会社製);ローペイクHP1055、ローペイクHP433J(いずれも、日本ゼオン株式会社製);SX866(JSR株式会社製)などが挙げられる。
前記中空粒子の前記アンダー層における添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば10質量%〜80質量%が好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、前記熱可逆記録層、又は前記紫外線吸収構造を持つポリマーを含有する層と同様の樹脂を用いることができる。
前記アンダー層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の無機フィラー及び各種有機フィラーの少なくともいずれかを含有させることができる。
なお、前記アンダー層には、その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
前記アンダー層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜50μmが好ましく、2μm〜30μmがより好ましく、12μm〜24μmが更に好ましい。
−バック層−
前記熱可逆記録媒体のカールや帯電防止、搬送性の向上のために支持体の熱可逆記録層を設ける面と反対側にバック層を設けてもよい。
前記バック層は、少なくともバインダー樹脂を含有し、更に必要に応じて、フィラー、導電性フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、等が挙げられ、これらの中でも、紫外線(UV)硬化性樹脂、熱硬化性樹脂が特に好ましい。
前記紫外線硬化樹脂、前記熱硬化性樹脂、前記フィラー、前記導電性フィラー、及び前記滑剤については、前記熱可逆記録層、又は前記保護層で用いられたものと同様なものを好適に用いることができる。
−接着層又は粘着層−
前記支持体の記録層形成面の反対面に接着剤層又は粘着剤層を設けて熱可逆記録ラベルとすることができる。前記接着剤層又は粘着剤層の材料は一般的に使われているものが使用可能である。
前記接着剤層又は粘着剤層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂などが挙げられる。
前記接着剤層又は粘着剤層の材料としては、特に制限はなく、ホットメルトタイプでもよい。剥離紙を用いてもよいし、無剥離紙タイプでもよい。このように接着剤層又は粘着剤層を設けることにより、記録層の塗布が困難な磁気ストライプ付塩ビカードなどの厚手の基板の全面若しくは一部に貼ることができる。これにより磁気に記憶された情報の一部を表示することができる等、この媒体の利便性が向上する。このような接着剤層又は粘着剤層を設けた熱可逆記録ラベルは、ICカードや光カード等の厚手カードにも適用できる。
前記熱可逆記録媒体には、前記支持体と前記記録層との間に視認性を向上させる目的で、着色層を設けてもよい。前記着色層は、着色剤及び樹脂バインダーを含有する溶液、又は分散液を対象面に塗布し、乾燥するか、あるいは単に着色シートを貼り合せることにより形成することができる。
前記熱可逆記録媒体には、カラー印刷層を設けることもできる。前記カラー印刷層における着色剤としては、従来のフルカラー印刷に使用されるカラーインク中に含まれる各種の染料及び顔料等が挙げられ、前記樹脂バインダーとしては各種の熱可塑性、熱硬化性、紫外線硬化性又は電子線硬化性樹脂等が挙げられる。該カラー印刷層の厚みとしては、印刷色濃度に対して適宜変更されるため、所望の印刷色濃度に合わせて選択することができる。
前記熱可逆記録媒体としては、特に制限はなく、非可逆性記録層を併用しても構わない。この場合、それぞれの記録層の発色色調は同じでも異なってもよい。また、本発明の熱可逆記録媒体の記録層と同一面の一部もしくは全面、又は/もしくは反対面の一部分に、オフセット印刷、グラビア印刷などの印刷、又はインクジェットプリンタ、熱転写プリンタ、昇華型プリンタなどによって任意の絵柄などを施した着色層を設けてもよく、更に着色層上の一部分もしくは全面に硬化性樹脂を主成分とするOPニス層を設けてもよい。前記任意の絵柄としては、文字、模様、図柄、写真、赤外線で検知する情報などが挙げられる。また、単純に構成する各層のいずれかに染料や顔料を添加して着色することもできる。
前記熱可逆記録媒体には、セキュリティのためにホログラムを設けることもできる。また、意匠性付与のためにレリーフ状、インタリヨ状に凹凸を付けて人物像や社章、シンボルマーク等のデザインを設けることもできる。
前記熱可逆記録媒体としては、その用途に応じて所望の形状に加工することができ、例えば、カード状、タグ状、ラベル状、シート状、ロール状などに加工される。また、カード状に加工されたものについてはプリペイドカードやポイントカード、更にはクレジットカードなどへの応用が挙げられる。カードサイズよりも小さなタグ状のサイズでは値札等に利用できる。また、カードサイズよりも大きなタグ状のサイズでは工程管理や出荷指示書、チケット等に使用できる。ラベル状のものは貼り付けることができるために、様々な大きさに加工され、繰り返し使用する台車や容器、箱、コンテナ等に貼り付けて工程管理、物品管理等に使用することができる。また、カードサイズよりも大きなシートサイズでは画像記録する範囲が広くなるため一般文書や工程管理用の指示書等に使用することができる。
−熱可逆記録部材とRF−IDとの組み合わせ例−
前記熱可逆記録部材は、前記可逆表示可能な記録層と情報記憶部とを、同一のカードやタグに設け(一体化させ)、該情報記憶部の記憶情報の一部を記録層に表示することにより、特別な装置がなくてもカードやタグを見るだけで情報を確認することができ、利便性に優れる。また、情報記憶部の内容を書き換えた時には熱可逆記録部の表示を書き換えることで、熱可逆記録媒体を繰り返し何度も使用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に特に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上記第1〜第4の各実施形態では、画像消去装置14による消去動作及び画像記録装置16による記録動作は、コンテナCを停止させた状態で行われているが、消去動作及び記録動作の少なくとも一方を、コンテナCを搬送しながら行っても良い。但し、画像記録装置16による記録動作は、ローラコンベアRCに発生する振動の記録動作への影響を考慮して、コンテナCを停止させた状態で行うことが好ましい。この結果、記録画像の品質低下を防止できる。
上記第1〜第4の各実施形態では、画像消去装置14による消去動作及び画像記録装置16による記録動作が、並行して行われているが、相前後して(別々に)行われても良い。
上記第1〜第4の各実施形態では、リライタブルラベルRLに高品質高耐久な画像を記録するために、リライタブルラベルRLの温度又はその周辺温度を検出する温度センサ、並びに各射出口とリライタブルラベルRLとの間の距離を検出する距離センサの少なくとも一方を設けて、これらの検出結果に基づいてレーザ光の出力、走査速度、ビーム径の少なくとも1つを制御して、リライタブルラベルRLにレーザ光を照射してもよい。
上記第1〜第4の各実施形態において、画像消去装置14及び画像記録装置16の光学系OC1、OC2は、一例であって、これに限定されるものではない。例えば、光学系を構成する複数の光学素子の配置は、上述したものに限られない。また、偏向手段としてガルバノミラー装置が用いられているが、これに代えて、例えば、ポリゴンミラー装置、ステッピングモータミラー装置などを用いても良い。
上記第1〜第4の各実施形態では、画像消去装置14及び画像記録装置16それぞれの射出口は、対応する筐体の隣り合う2つの側壁の一方(+Y側又は−Y側の側壁)に設けられているが、これに限らず、例えば、画像消去装置14及び画像記録装置16の少なくとも一方の射出口は、対応する筐体の隣り合う2つの側壁(例えば+Y側又は−Y側の側壁と+X側又は−X側の側壁)に亘って、すなわち対応する筐体の角部に設けられても良い。
上記第1〜第4の各実施形態では、搬送方向が+X方向とされていたが、例えば搬送方向を+X方向と−X方向との間で切り替える場合にも、本発明のレーザ書き換え装置は、上記第1〜第4の各実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、例えば、本発明のレーザ書き換え装置がコンベア装置10の−Y側に配置された状態で、搬送方向を−X方向とすると、第2レイアウトと同様の状態となる。また、本発明のレーザ書き換え装置がコンベア装置10の+Y側に配置された状態で、搬送方向を−X方向とすると、第1レイアウトと同様の状態となる。
14…画像消去装置、15…画像消去装置の筐体、16…画像記録装置、17…画像記録装置の筐体、15a…画像消去装置の射出口、17a…画像記録装置の射出口、100…レーザ書き換え装置、C…コンテナ(搬送物)、RL…リライタブルラベル(熱可逆記録媒体)、RC…ローラコンベア(搬送路)、LA1…画像消去装置の1次元レーザアレイ(光源)、LS…画像記録装置のレーザ光源、OC1…画像消去装置の光学系、OC2…画像記録装置の光学系。
特開2008−194905号公報

Claims (9)

  1. 熱可逆記録媒体が貼付されている搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送路の一側又は他側に配置され、前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して画像の書き換えを行うレーザ書き換え装置であって、
    前記画像が記録された前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して前記画像を消去する、レーザ光源と該レーザ光源からのレーザ光を導光する平面視U字状に配置された光学系とを有する画像消去装置と、
    前記画像消去装置の前記搬送方向下流側に配置され、前記画像消去装置により前記画像が消去された前記熱可逆記録媒体にレーザ光を照射して新たな画像を記録する、レーザ光源と該レーザ光源からのレーザ光を導光する平面視L字状に配置された光学系とを有する画像記録装置とを備え、
    前記画像消去装置及び前記画像記録装置は、前記光学系を介したレーザ光を射出する射出口を前記搬送方向に関する同じ側の端部に有し、前記搬送方向の長さが互いに異なるレーザ書き換え装置。
  2. 前記画像消去装置と前記画像記録装置の間隔は、40cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ書き換え装置。
  3. 前記画像記録装置の中心と前記画像記録装置の前記射出口の中心との前記搬送方向に関する距離と、前記画像消去装置の中心と前記画像消去装置の前記射出口の中心との前記搬送方向に関する距離とが等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ書き換え装置。
  4. 前記画像消去装置の前記搬送方向の最も上流側の端と前記画像記録装置の前記搬送方向の最も下流側の端との前記搬送方向に関する距離は、前記搬送物の前記搬送方向の長さの2倍よりも短いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ書き換え装置。
  5. 前記画像消去装置の前記射出口の前記搬送方向の最も上流側の端と、前記画像記録装置の前記射出口の前記搬送方向の最も下流側の端との前記搬送方向に関する距離は、前記搬送物の前記搬送方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ書き換え装置。
  6. 前記画像消去装置及び前記画像記録装置それぞれは、レーザ光を射出する光源と、該光源から射出されたレーザ光を前記射出口に導く光学系とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ書き換え装置。
  7. 前記画像消去装置及び前記画像記録装置それぞれは、対応する前記光学系を収容し、隣り合う2つの側壁を有する筐体を有し、
    前記画像消去装置及び前記画像記録装置の少なくとも一方の前記射出口は、前記隣り合う2つの側壁の一方に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のレーザ書き換え装置。
  8. 前記画像消去装置及び前記画像記録装置の少なくとも一方の前記光源は、半導体レーザを含むことを特徴とする請求項6又は7に記載のレーザ書き換え装置。
  9. 前記熱可逆記録媒体は、
    支持体と、
    前記支持体上に設けられ、特定波長の光を吸収して熱に変換する光熱変換材料とロイコ染料と可逆性顕色剤とを含み、温度に依存して色調が可逆的に変化する熱可逆記録層とを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のレーザ書き換え装置。

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