JP2002019297A - 高耐光性可逆感熱紙 - Google Patents

高耐光性可逆感熱紙

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JP2002019297A
JP2002019297A JP2000210819A JP2000210819A JP2002019297A JP 2002019297 A JP2002019297 A JP 2002019297A JP 2000210819 A JP2000210819 A JP 2000210819A JP 2000210819 A JP2000210819 A JP 2000210819A JP 2002019297 A JP2002019297 A JP 2002019297A
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reversible thermosensitive
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JP2000210819A
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Munehiro Date
宗宏 伊達
Yoshiko Uematsu
淑子 植松
Mitsuru Kaimai
満 開米
Kiminari Sekikawa
公成 関川
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KUROMIKKU KK
Rion Co Ltd
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KUROMIKKU KK
Rion Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可逆感熱紙の耐光性を大幅に高め、長期間明
るい場所に放置しても変色又は劣化のおそれのない高耐
光性可逆感熱紙を提供する。 【解決手段】 金属光沢を示さない薄さの金属薄膜を光
熱変換層2として用いる。この光熱変換層2は、金属薄
膜2aと可逆感熱記録層1aとの間に、透明度の高い分
離層2bを有する。金属薄膜2aは、例えば膜厚が約6
0Å以上、約100Å以下の銅薄膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間明るい場所
に放置しても変色又は劣化のおそれのない高耐光性可逆
感熱紙に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録紙は一般に支持体(例えば紙)
上に感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペ
ン、レーザー光等で加熱することにより、感熱記録層に
画像、バーコード等の情報を書き込むものである。かか
る感熱記録紙は、一旦情報を書き込むとその情報を消去
できないため、再使用ができない不具合があった。
【0003】この問題を解決するため可逆性を有する感
熱記録材料が創案され出願されている(例えば、特開平
7−179043号)。特開平7−179043号の可
逆性感熱記録材料は、通常無色ないし淡色の電子供与性
染料前駆体と、この染料前駆体に加熱により可逆的な色
調変化を生じせしめる特定の電子受容性化合物とを含有
するものであり、コントラストの高い画像の形成・消去
ができ、安定な画像を保持でき、消去温度幅が広い、等
の特徴を有している。
【0004】かかる可逆性感熱記録材料を用いた可逆感
熱紙として、例えば、電子供与性染料前駆体を用いたロ
イコ系リライタブル感熱紙が開発されている。電子供与
性染料前駆体は、図5に示すように、酸性雰囲気下で分
子内のラクトン環が開環することにより発色し、酸性雰
囲気を取り除くとラクトン環が閉環し無色の状態に戻る
ものである。ロイコ系リライタブル感熱紙はこの電子供
与性染料前駆体と可逆顕色剤を組み合わせたものであ
り、可逆顕色剤とは電子供与性染料前駆体と反応して発
色・消色の可逆性を発現するものである。可逆顕色剤に
は、例えば長鎖アルキル基をもつフェノール系化合物等
が用いられる。
【0005】図6は発色・消色のモデル図である。この
図に示すように、消色状態(左下)の電子供与性染料前
駆体と可逆顕色剤を加熱すると両者は溶融して発色状態
(上)となり、これを急冷すると溶融状態に近い状態で
固化し固体発色状態(右下)が保持される。逆に溶融状
態から徐冷すると電子供与性染料前駆体と可逆顕色剤が
消色状態に戻る。従って、溶融後の急冷又は徐冷によ
り、発色又は消色を可逆的に行うことができる。また、
固体発色状態のものを溶融温度よりもやや低い温度領域
で一定時間保持することによた、元の消色状態に遷移さ
せることもできる。
【0006】図7は、従来より光により発色・消色を行
うために用いられていた可逆感熱紙4の模式的断面図で
ある。この図において、1は支持媒体、2は光熱変換
層、3は保護膜である。感熱紙1の表面には、電子供与
性染料前駆体と可逆顕色剤からなる可逆感熱記録層1a
が塗布等で形成されている。光熱変換層2は特定の波長
の光を熱に変換する物質であり、感熱紙1の表面に通常
塗布されるが、可逆感熱記録層内に分散される場合もあ
る。光熱変換層2には特定の波長を選択的に吸収する有
機色素が通常用いられる。保護膜3は、感熱紙1の表面
と光熱変換層2を保護する透明な膜であり、例えば透明
なプラスチックコーティングが用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の可逆感
熱紙4(ロイコ系リライタブル感熱紙)には、以下のよ
うな問題点があった。光熱変換層2として用いる光熱変
換物質の寿命が短く、そのため明るい場所に数日(例え
ば2〜3日)放置すると、光熱変換物質が分解し、可逆
感熱紙の寿命を短くしている。すなわち、レーザー光や
フラッシュランプの光を効率よく熱に変換するために、
従来は光熱変換層2に有機色素を用いているが、この有
機色素が不安定であり劣化しやすく耐光性に欠けてい
た。
【0008】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、可
逆感熱紙の耐光性を大幅に高め、長期間明るい場所に放
置しても変色又は劣化のおそれのない高耐光性可逆感熱
紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、金属光
沢を示さない薄さの金属薄膜を光熱変換層として用いる
ことを特徴とする高耐光性可逆感熱紙が提供される。ま
た、本発明によれば、電子供与性染料前駆体と該電子供
与性染料前駆体を発色・消色せしめる可逆顕色剤からな
る可逆感熱記録層(1a)と、該可逆感熱記録層に密着
した光熱変換層(2)とを備え、該光熱変換層は、所定
の光を吸収して可逆感熱記録層を発色させるに十分な発
熱をしかつ発色した可逆感熱記録層を識別可能な透明度
を有する厚さの金属薄膜(2a)を有することを特徴と
する高耐光性可逆感熱紙が提供される。
【0010】上記本発明の構成によれば、金属薄膜(2
a)の厚さが、所定の光を吸収して可逆感熱記録層を発
色させるに十分な発熱をする最小厚さと、発色した可逆
感熱記録層を識別可能な透明度を有する最大厚さの間の
最適な厚さ、すなわち金属光沢を示さない薄さに設定さ
れるので、この発熱により光熱変換層(2)に密着した
可逆感熱記録層(1a)を発色させることができ、か
つ、発色した可逆感熱記録層を光熱変換層を透して識別
することができる。また、金属薄膜(2a)は、酸化を
防止する限り、長期間明るい場所に放置しても変色又は
劣化のおそれのないので、その可逆感熱紙の耐光性を大
幅に高めることができる。
【0011】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
光熱変換層(2)は、金属薄膜(2a)と可逆感熱記録
層(1a)との間に、透明度の高い分離層(2b)を有
する。かかる分離層(2b)を設けることにより、金属
薄膜(2a)と可逆感熱記録層(1a)との直接接触を
防止し、可逆感熱記録層による金属薄膜の酸化又は変色
を防止することができる。
【0012】本発明の好ましい第1実施形態によれば、
支持媒体(1)の表面に前記可逆感熱記録層(1a)を
形成し、可逆感熱記録層の上面に順に分離層(2b)、
金属薄膜(2a)及び保護層(3)を設ける。この構成
により、保護層(3)を透過した光により金属薄膜(2
a)を直接発熱させることができ、この発熱により表面
側から可逆感熱記録層を着色させ、これを金属薄膜(2
a)を透して識別することができる。
【0013】また本発明の好ましい第2実施形態によれ
ば、支持媒体(1)の表面に金属薄膜(2a)を形成
し、その表面に順に分離層(2b)、可逆感熱記録層
(1a)及び保護層(3)を設ける。この構成により、
透過光と支持媒体(1)での反射光の両方で金属薄膜
(2a)を発熱させ、この発熱により裏面側から可逆感
熱記録層を着色させ、これを保護層(3)を透して直接
識別することができる。
【0014】前記金属薄膜(2a)の厚さは、該金属薄
膜又はこれを透過して支持媒体(1)による反射強度が
弱く吸収熱量が大きい範囲に設定される。金属薄膜は、
薄すぎると支持媒体(1)による反射強度が強く吸収熱
量が小さすぎて発熱が不十分になる。また、厚すぎて
も、金属光沢がでて金属薄膜自体の反射強度が強くなっ
て吸収熱量が小くなって発熱が不十分になる。従って、
その中間の最適厚さ範囲に設定することにより、金属薄
膜の発熱により光熱変換層(2)に密着した可逆感熱記
録層(1a)を発色させることができる。
【0015】前記金属薄膜(2a)は、前記金属薄膜
(2a)は、金、銀、銅、アルミニウム、チタン、クロ
ム、コバルト等、及びこれらの合金、又はこれらの金属
の酸化物をはじめとする金属化合物であることが好まし
い。これらの金属は、所定の光を吸収して可逆感熱記録
層を発色させるに十分な発熱をする最小厚さと、発色し
た可逆感熱記録層を識別可能な透明度を有する最大厚さ
とを有するので、薄膜の厚さを最適化することにより、
発熱により光熱変換層(2)に密着した可逆感熱記録層
(1a)を発色させることができ、かつ、発色した可逆
感熱記録層を光熱変換層を透して識別することができ
る。
【0016】前記金属薄膜(2a)は、膜厚が約60Å
以上、約100Å以下の銅薄膜である。かかる厚さ範囲
の銅薄膜は、光の反射強度が低く、発熱により光熱変換
層(2)に密着した可逆感熱記録層(1a)を発色させ
ることができ、かつ、発色した可逆感熱記録層を光熱変
換層を透して識別することができることが試験により確
認されている。また特に銅の吸収波長は広く、可視光か
ら近赤外線までの光を積分した形で光熱変換することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。
【0018】図1は、本発明に使用する可逆感熱紙の特
性説明図である。この図において、横軸は温度、縦軸は
発色濃度を示している。この図に矢印で示すように、消
色状態(A)の可逆感熱記録層(例えば電子供与性染料
前駆体と可逆顕色剤からなる)を加熱すると両者は溶融
して発色状態(B)となり、これを急冷すると溶融状態
に近い状態で固化し固体発色状態(C)が保持される。
逆に溶融状態(B)から徐冷すると電子供与性染料前駆
体と可逆顕色剤が相分離して元の消色状態(A)に戻
る。また、固体発色状態(C)において、溶融状態より
もやや低い温度領域で一定時間保持すると、元の消色状
態(A)に遷移する性質がある。この温度領域(溶融温
度よりもやや低い温度領域)を「消色温度領域」と呼
ぶ。
【0019】なお、本発明に用いられる可逆感熱記録材
料は、電子供与性染料前駆体と該電子供与性染料前駆体
を発色せしめる可逆顕色剤を主成分として含有する。電
子供与性染料前駆体としては一般に感圧記録紙や感熱記
録紙等に用いられる公知の化合物を使用することがで
き、特に制限されるものではない。また、可逆顕色剤と
しては電子受容性化合物が好ましく、例えば、特開平5
−124360号公報記載の有機ホスホン酸化合物、α
−ヒドロキシ脂肪酸カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸及
び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフェ
ノール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバモ
イルフェノール、没食子酸アルキルエステル等を挙げる
ことができるが、可逆的な色調変化を生じせしめる顕色
剤であれば特に限定されるものではない。さらに、発色
濃度や消色性の点で特開平6−210954号公報、特
願平5−160547号、特願平5−256825号、
特願平5−317555号、特願平5−328101号
及び特願平6−10310号の化合物が特に好ましく用
いられる。
【0020】図2は、本発明において光熱変換層として
用いる金属薄膜の反射強度の膜厚依存性を示す図であ
る。この図は、銅(Cu)の蒸着膜の1μmの波長に対
する反射強度を計測した試験結果であり、横軸は金属薄
膜の膜厚、縦軸はその反射強度を示している。なお、こ
の蒸着膜は、支持媒体1として用いる白色紙の表面に形
成されている。
【0021】この図に示すように、金属薄膜の光吸収率
(反射率の逆数)は、はじめ膜厚の増加とともに増加
し、その後電気伝導性が急激に増加し金属光沢を示す厚
さになるとまた金属反射のために吸収率が減少する。す
なわち、金属薄膜は、薄すぎると支持媒体1による反射
強度が強く吸収熱量が小さすぎて発熱が不十分になる。
また、厚すぎても、金属光沢がでて金属薄膜自体の反射
強度が強くなって吸収熱量が小くなって発熱が不十分に
なる。従って、その中間の最適厚さ範囲に設定すること
により、1μmの波長(例えばYAGレーザー)により
金属薄膜を効果的に発熱させて、光熱変換層として用い
ることができる。
【0022】図2の銅薄膜の場合、約60Å未満の膜厚
では、反射強度が強く吸収熱量が小さすぎて発熱が不十
分になる。また、約100Åを超える膜厚では、金属光
沢がでて金属薄膜自体の反射強度が強くなって吸収熱量
が小くなって発熱が不十分になる。従って、近赤外線
(約1μmの波長、例えばYAGレーザー)を利用し
て、銅薄膜を光熱変換層として用いる場合には、膜厚は
約60Å以上、約100Å以下であるのがよい。
【0023】なお、この特性は銅薄膜に限定されず、
金、銀、アルミニウム、チタン、クロム、コバルト等の
薄膜、又はこれらの合金であっても、同様の特性を呈す
る。また、これらの金属薄膜を用いる場合、図2に示し
た吸収率のピークは約50〜100Åの膜厚に存在する
金属が多い。従って、一般的には、金属薄膜の厚さを、
この金属薄膜又はこれを透過して支持媒体1による反射
強度が弱く吸収熱量が大きい範囲に設定する。また金属
薄膜は、上記金属の酸化物をはじめとする金属化合物で
あってもよい。なお、実際に金属を白地に蒸着させる
と、金属特有の色に着色し、例えば金では、淡い紫色、
銅では淡い褐色を示す。この場合、これらの濃度は、可
逆感熱記録層の発色・消色を目視又は光学センサー等で
識別できる程度に設定する。
【0024】図3は、本発明の第1実施形態を示す図で
ある。この図に示すように、本発明の高耐光性可逆感熱
紙10は、金属光沢を示さない薄さの金属薄膜2aを光
熱変換層2として用いる。すなわち、本発明の高耐光性
可逆感熱紙10は、電子供与性染料前駆体と該電子供与
性染料前駆体を発色・消色せしめる可逆顕色剤からなる
可逆感熱記録層1aと、該可逆感熱記録層に密着した光
熱変換層2とを備える。また、この光熱変換層2は、所
定の光を吸収して可逆感熱記録層1aを発色させるに十
分な発熱をし、かつ発色した可逆感熱記録層1aを識別
可能な透明度を有する厚さの金属薄膜2aを有する。
【0025】更に、図3に示すように、光熱変換層2
は、金属薄膜2aと可逆感熱記録層1aとの間に、透明
度の高い分離層2bを有するのがよい。この分離層2b
は、金属薄膜2aと可逆感熱記録層1aの接触を防止
し、可逆感熱記録層に含まれる酸素原子による金属薄膜
の酸化又は化学反応による変色を防止することができる
限りで薄くする。例えば、分離層2bを後述する保護膜
と同一の透明なプラスチック、例えばアクリル系プラス
チックでコーティングする。なお、この分離層2bは、
かならずしも不可欠ではない。例えば、金属薄膜とし
て、酸化又は変色のおそれの少ない金や金合金を用いる
場合には、これを省略することができる。
【0026】なお、図3の実施形態では、支持媒体1の
表面に前記可逆感熱記録層1aを形成し、この可逆感熱
記録層の上面に順に分離層2b、金属薄膜2a及び保護
層3を設けている。この構成により、保護層3を透過し
た光により金属薄膜2aを直接発熱させることができ、
この発熱により表面側から可逆感熱記録層を着色させ、
これを金属薄膜2aを透して識別することができる。
【0027】図4は、本発明の第2実施形態を示す図で
ある。この実施形態では、図3と相違し、支持媒体1の
表面に金属薄膜2aを形成し、その表面に順に分離層2
b、可逆感熱記録層1a及び保護層3を設けている。そ
の他の構成は、図3の第1実施形態と同様である。この
構成により、透過光と支持媒体(1)での反射光の両方
で金属薄膜(2a)を発熱させ、この発熱により裏面側
から可逆感熱記録層を着色させ、これを保護層(3)を
透して直接識別することができる。
【0028】図3及び図4に示した高耐光性可逆感熱紙
10を用い、情報の書き込みに用いる熱源としては、例
えば、固体発色状態の可逆感熱記録層1aが吸収しやす
い波長(吸収波長と呼ぶ)を発する光源、例えば吸収波
長を発するレーザー光(例えばYAGレーザー)を用い
る。なお、レーザー光の強度等は、使用する可逆感熱紙
の特性に合わせて適宜調節するのがよい。またレーザー
光(例えばYAGレーザー)の波長(例えば1064n
m)にあわせて可視光の吸収が少なく、近赤外線の吸収
率の高い膜厚を用いるのがよい。
【0029】また、全面同時書込み法(二次元書き込
み)に用いる光源には、フラッシュランプ等のパルス光
源を用いるのがよい。すなわち、図示しない露光マスク
を強力な光源(フラッシュランプ等)で照射し、適当な
光学系を用い露光マスクの像を記録用紙の上に結像させ
ることにより、希望する部分を加熱することができる。
また、この方法(全面同時書込み法)によれば、瞬時に
二次元情報を同時書込みすることができ、二次元情報の
書き込み時間を大幅に短縮することができる。なおフラ
ッシュランプを用いる場合には、可視光から近赤外線ま
での光を積分した形で光熱変換することができる銅を金
属薄膜に用いるのがよい。
【0030】また、一次元書き込みの場合に、レーザー
光を記録紙上に走査するラスタースキャンの他、レーザ
ー光を二次元的に制御して記録紙上に書き込むベクトル
スキャンを行ってもよい。
【0031】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変更できることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】上述したように、本発明の構成によれ
ば、金属薄膜2aの厚さが、所定の光を吸収して可逆感
熱記録層を発色させるに十分な発熱をする最小厚さと、
発色した可逆感熱記録層を識別可能な透明度を有する最
大厚さの間の最適な厚さ、すなわち金属光沢を示さない
薄さに設定されるので、この発熱により光熱変換層2に
密着した可逆感熱記録層1aを発色させることができ、
かつ、発色した可逆感熱記録層を光熱変換層を透して識
別することができる。また、金属薄膜2aは、酸化を防
止する限り、長期間明るい場所に放置しても変色又は劣
化のおそれのないので、その可逆感熱紙の耐光性を大幅
に高めることができる。更に分離層2bを設けることに
より、金属薄膜2aと可逆感熱記録層1aとの直接接触
を防止し、可逆感熱記録層による金属薄膜の酸化又は変
色を防止することができる。
【0033】従って、本発明の高耐光性可逆感熱紙は、
可逆感熱紙の耐光性を大幅に高め、長期間明るい場所に
放置しても変色又は劣化のおそれが全くない等の優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する可逆感熱紙の特性説明図であ
る。
【図2】金属薄膜の反射強度の膜厚依存性を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図5】可逆性感熱記録材料の発色・消色説明図であ
る。
【図6】可逆性感熱記録材料の発色・消色のモデル図で
ある。
【図7】従来の可逆感熱紙の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 感熱紙(支持媒体)、1a 可逆感熱記録層、2
光熱変換層、2a 金属薄膜、2b 分離層、3 保護
膜、4 光熱変換層のある可逆感熱紙 10 高耐光性可逆感熱紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/18 101E 101A (71)出願人 500329238 植松 淑子 神奈川県厚木市森の里5−10−10 (72)発明者 伊達 宗宏 東京都港区白金台2−12−24 (72)発明者 植松 淑子 神奈川県厚木市森の里5−10−10 (72)発明者 開米 満 東京都千代田区神田須田町1−26 株式会 社クロミック内 (72)発明者 関川 公成 東京都国分寺市東元町3−20−41 リオン 株式会社内 Fターム(参考) 2C061 AS15 GG03 GG17 2H026 AA07 AA09 AA24 AA25 BB02 BB21 FF11 FF15 FF22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属光沢を示さない薄さの金属薄膜を光
    熱変換層として用いることを特徴とする高耐光性可逆感
    熱紙。
  2. 【請求項2】 電子供与性染料前駆体と該電子供与性染
    料前駆体を発色・消色せしめる可逆顕色剤からなる可逆
    感熱記録層(1a)と、該可逆感熱記録層に密着した光
    熱変換層(2)とを備え、該光熱変換層は、所定の光を
    吸収して可逆感熱記録層を発色させるに十分な発熱をし
    かつ発色した可逆感熱記録層を識別可能な透明度を有す
    る厚さの金属薄膜(2a)を有することを特徴とする高
    耐光性可逆感熱紙。
  3. 【請求項3】 前記光熱変換層(2)は、金属薄膜(2
    a)と可逆感熱記録層(1a)との間に、透明度の高い
    分離層(2b)を有することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の高耐光性可逆感熱紙。
  4. 【請求項4】 支持媒体(1)の表面に前記可逆感熱記
    録層(1a)を形成し、可逆感熱記録層の上面に順に分
    離層(2b)、金属薄膜(2a)及び保護層(3)を設
    けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の高耐光性
    可逆感熱紙。
  5. 【請求項5】 支持媒体(1)の表面に金属薄膜(2
    a)を形成し、その表面に順に分離層(2b)、可逆感
    熱記録層(1a)及び保護層(3)を設けたことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の高耐光性可逆感熱紙。
  6. 【請求項6】 前記金属薄膜(2a)の厚さは、該金属
    薄膜又はこれを透過して支持媒体(1)による反射強度
    が弱く吸収熱量が大きい範囲に設定されることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかに記載の高耐光性可逆感
    熱紙。
  7. 【請求項7】 前記金属薄膜(2a)は、金、銀、銅、
    アルミニウム、チタン、クロム、コバルト等、及びこれ
    らの合金、又はこれらの金属の酸化物をはじめとする金
    属化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の高耐光性可逆感熱紙。
  8. 【請求項8】 前記金属薄膜(2a)は、膜厚が約60
    Å以上、約100Å以下の銅薄膜である、ことを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の高耐光性可逆感
    熱紙。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005199494A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Sony Corp 感熱記録媒体、及びこれを用いた記録方法
JP2011104994A (ja) * 2009-10-19 2011-06-02 Ricoh Co Ltd 画像処理方法及び画像処理装置
JP2013132835A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Pilot Corporation 熱変色像の変色方法
JP2020023138A (ja) * 2018-08-08 2020-02-13 ローランドディー.ジー.株式会社 箔押し装置の出力の確認方法、箔押し装置の出力の調整方法、および箔押し装置

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