JP2010037455A - ゴム変性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ゴム変性スチレン系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】曲げ弾性率及び衝撃強度などの機械的特性に優れ、かつ耐油性、耐薬品性に優れ、主に油に直接接する食品容器や包装材料に好適に使用することができるゴム変性スチレン系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリブタジエンの存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、ゴム状分散粒子の体積中位粒子径が4〜10μmであり、ゲル分が22〜35質量%、グラフト率が1.00〜2.00、膨潤度が12〜20であるゴム変性スチレン系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物に関し、より詳しくは、油やミルクと直接接する食品容器に好適に用いることができるゴム変性スチレン系樹脂組成物に関する。
耐衝撃性ポリスチレン〔ハイインパクトポリスチレン(HIPS)〕に代表されるゴム変性ポリスチレンは、耐衝撃性、成形性、寸法安定性に優れた樹脂であることから、電化製品、家庭製品、食品容器等の成形材料、包装材料として幅広く使用されている。
しかしながら、周知の如く、通常のゴム変性ポリスチレン系樹脂は、脂肪や油、及び有機溶媒との接触により短期間のうちに環境応力割れを生じるという問題がある。
耐油性を改良するために例えばポリオレフィン系樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂をゴム変性ポリスチレン基材樹脂に添加する方法や、ゴム変性ポリスチレン基材樹脂をポリオレフィン系樹脂等の保護材で被覆し多層構造とする方法があるが、いずれも加工コストが大幅に増加する。
また、その他の方法として、特許文献1〜3には、ゴムの分散粒子径を大粒子径化する方法が開示されているが、粒子径を大きくすることにより材料の剛性が著しく低下する。
食品容器向けシート分野では食用油やミルク等と接触する機会が多いため長時間の耐油性が必要とされることが多くあるが、特に飲料容器蓋材等には、それ以外にも嵌合性を最適とするための適度なコシが求められる。コシを上げるためには容器の厚みを増す方法があるが、コスト高となるため望ましくない。また近年、容器包装リサイクル法の施行により、容器の薄肉軽量化の動きがあり、軽量化後も剛性と強度を保つ材料の開発が望まれている。
特開平4−227914号公報 特表平8−504450号公報 特開2002−275210号公報
そこで、本発明は、曲げ弾性率及び衝撃強度などの機械的特性に優れ、かつ耐油性、耐薬品性に優れ、主に油に直接接する食品容器や包装材料に好適に使用することができるゴム変性スチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するため、鋭意研究を進めたところ、ゴム変性スチレン系樹脂中におけるゴム状分散粒子の体積中位粒子径、ゲル分、グラフト率、膨潤比を特定の範囲とすることによって上記課題が達成できることを見出した。
即ち、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、ポリブタジエンの存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、ゴム状分散粒子の体積中位粒子径が4〜10μmであり、ゲル分が22〜35質量%、グラフト率が1.00〜2.00、膨潤度が12〜20であることを特徴とする。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、耐油性、耐薬品性が向上し、しかも衝撃強度と剛性に優れるため、食品向け嵌合容器に好適に使用することができ、さらにシートの薄肉軽量化が可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、ポリブタジエンの存在下、スチレン系単量体をグラフト重合して得られるものである。重合方法としては公知の方法、例えば、塊状重合法、塊状・懸濁二段重合法、溶液重合法等により製造することができる。
スチレン系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の単独または混合物をいい、特に好ましくはスチレンである。また、これらのスチレン系単量体に共重合可能な単量体、例えばアクリロニトリル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等の単量体も本発明の効果を損なわない程度であれば共重合することができる。
また、ポリブタジエンとしては、1,4−シス構造が90モル%以上のハイシスポリブタジエンと、1,4−シス構造が15〜40モル%のローシスポリブタジエンのいずれを用いてもよく、また混合物であっても良いが、特に好ましいのはハイシスポリブタジエンである。ハイシスポリブタジエンを用いた場合、剛性と耐衝撃性の面で優れた物性のものが得られる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム状分散粒子の体積中位粒子径は4〜10μmであり、好ましくは4〜8μmである。体積中位粒子径が4μm未満では樹脂組成物の耐油性が低下し、10μmを超えると樹脂組成物の剛性が著しく低下する。粒子径を調整する方法としては、重合工程においてゴム粒子の相転域での攪拌速度を調整する方法や、原料液中の連鎖移動開始剤の量を調整する方法などが挙げられる。なお、本発明において、ゴム状分散粒子の体積中位粒子径は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物をジメチルホルムアミドに溶解させ、レーザー回折方式粒度分布測定装置(コールター社製レーザー回折方式粒子アナライザーLS−230型:アパチャーチューブのオリフィス径30μm)により測定して求めた体積基準の粒径分布曲線の50体積%粒子径をいう。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物のゲル分は22〜35質量%であり、好ましくは22〜28質量%である。ゲル分が22質量%未満では樹脂組成物の耐油性が低下し、35質量%を超えると樹脂組成物の剛性が低下する。ゲル分を調整する方法としては、重合工程においてゴム含有量を調整する方法、開始剤量を調整する方法の他、重合後にブレンドにより調整する方法などが挙げられる。ゲル分は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゴム状分散粒子の割合であり、質量Wのゴム変性スチレン系樹脂組成物をメチルエチルケトンに5%の割合で溶解し、その溶液を遠心分離して不溶分を沈降せしめ、デカンテーションにより上澄み液を除去して不溶分を得、70℃で15時間程度真空乾燥し、20分間デシケーター中で冷却した後、乾燥した不溶分の質量Gを測定して次のように求めることができる。
ゲル分(ゴム状分散粒子量)(質量%)=(G/W)×100
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物のグラフト率は1.00〜2.00であり、好ましくは1.20〜1.55である。グラフト率が1.00未満であると樹脂組成物の耐油性を保つために多くのゴム分が必要となり、グラフト率が2.00を超えると樹脂組成物の剛性が低下する。グラフト率を調整する方法としては、重合工程において開始剤の量を下げる方法があるが、反応器の形式や用いるゴム種によっても変わる。グラフト率は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゲル分(質量%)とゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゴム分(質量%)から次のように求めることができる。
グラフト率=(ゲル分−ゴム分)/ゴム分
なお、ゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゴム分は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物をクロロホルムに溶解させ、一定量の一塩化ヨウ素/四塩化炭素溶液を加え暗所に約1時間放置後、ヨウ化カリウム溶液を加え、過剰の一塩化ヨウ素を0.1Nチオ硫酸ナトリウム/エタノール水溶液で滴定し、付加した一塩化ヨウ素量から求めることができる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の膨潤度SIは12〜20であり、好ましくは13〜17である。膨潤度SIが12未満であると樹脂組成物の強度が低下し、膨潤度SIが20を超えると樹脂組成物の強度と剛性が低下する。膨潤度SIを調整する方法としては、脱揮工程における温度条件を調整する方法がある。なお、膨潤度SIは、樹脂組成物をトルエンに溶解し、その溶液を遠心分離して不溶分を沈降せしめ、デカンテーションにより上澄み液を除去してトルエンで膨潤した不溶分の質量Sを測定し、続いてトルエンで膨潤した不溶分を70℃で15時間真空乾燥し、20分間デシケーター中で冷却した後、不溶分の乾燥質量Dを測定して次のように求めることができる。
膨潤度SI=S/D
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、流動パラフィンを1〜3質量%含むことが好ましく、1〜2質量%含むことがより好ましい。流動パラフィンが1質量%未満では樹脂組成物の耐油性、成形流動性が低下する場合があり、流動パラフィンが3質量%以上では、耐油性、耐熱性が低下すると同時に成形性が悪化する恐れがある。なお、流動パラフィンは、沸点的には潤滑油留分に属する、きわめて純度の高い液状飽和炭化水素の混合物であると定義される公知のもの(ホワイトオイルと称される)であれば差し支えない。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の曲げ弾性率は好ましくは1600Mpa以上であり、さらに好ましくは1800Mpa以上である。曲げ弾性率が1600Mpa未満であるとシートや容器、蓋類等を成形した際のコシが不十分となることが多い。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、その物性を損なわない範囲で1種類以上のゴム変性スチレン系樹脂、あるいはゴム変性していないスチレン系樹脂をブレンドすることができる。また、そのブレンド方法には特に制限はなく、ゴム変性スチレン系樹脂とゴム変性していないスチレン系樹脂を混合し、押出機により再造粒する方法、あるいは、ゴム変性スチレン系樹脂とゴム変性していないスチレン系樹脂を混合したものを、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー、及びVブレンダー等でドライブレンドする方法がある。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸塩、難燃剤、着色剤、顔料等の添加剤を添加することができる。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物は、押出成形、射出成形、射出中空成形等の公知の成形法によって各種成形品を成形することができ、各種発泡成形技術と組み合わせて、発泡成形体を成型することもできる。更にTダイシート押出機、二軸延伸加工装置、インフレーション加工装置を用いて、シートやフィルムに成形することができる。成形品がシートの場合、単層であっても良いし、多層シートの最外層のうち油等と接触する恐れのある少なくとも一方の面に用いても良い。シートの厚みに特に制限はないが成形品のコシを上げるために0.2mm以上とするのが好ましい。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物よりなるシートは、加熱され、種々の形状に二次成形され、各種食品容器、食品包装に用いることができる。食品容器、食品包装の具体的な例としては、コップ、デザート容器、アイスクリーム容器、冷菓容器、ヨーグルト容器、乳飲料容器、乳酸菌飲料容器、一般飲料容器、ミルクポーション、惣菜容器、弁当箱、豆腐容器、それらの蓋類、卵容器、青果用容器、ミートトレーなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
尚、実施例で使用したポリブタジエンは以下の通りである。
(1)ハイシスポリブタジエン
宇部興産社製「BR−15HB」1,4−シス構造:97モル%
(2)ローシスポリブタジエン
旭化成社製「ジエン55AE」1,4−シス構造:35モル%
また、実施例で使用したゴム変性スチレン系樹脂組成物は以下のように製造した。
(1)HIPS−1の製造
下記第1〜第4反応器を直列に接続して重合工程を構成した。
第1反応器:容積25Lの攪拌翼付完全混合型反応器
第2反応器:容積25Lの攪拌翼付プラグフロー型反応器
第3反応器:容積50Lの攪拌翼付プラグフロー型反応器
第4反応器:容積50Lのスタティックミキサー式プラグフロー反応器
各反応器での条件は以下の通りとした。
第1反応器:[攪拌数]100rpm、[反応温度]125℃
第2反応器:[攪拌数]60rpm、[反応温度]反応液の流れ方向に128〜130℃の温度勾配がつくように調整
第3反応器:[攪拌数]30rpm、[反応温度]反応液の流れ方向に128〜130℃の温度勾配がつくように調整
第4反応器:[反応温度]流れ方向に140〜165℃の温度勾配がつくように調整
また、原料液としては、以下のものを用いた。
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.025質量%添加した原料液
まず、原料液を23L/hrの供給速度で第1反応器に連続的に供給し重合した後、第2反応器に連続的に装入して重合した。第1反応器の出口では、いまだポリブタジエンが分散粒子化(相反転)していない状態で、第2反応器の出口では分散粒子化が終了した状態となり、このときの重合転化率は28%であった。次いで、第2反応器の出口からの重合液を第3反応器に連続的に装入し、このときの重合転化率は42%であった。さらに第4反応器にて重合転化率が70%になるまで重合を進行させた。
得られた重合液を直列に2段より構成される予熱器付き真空脱揮槽に導入し、未反応スチレン及びエチルベンゼンを分離した後、ストランド状に押し出しして冷却した後、切断してペレットとした。なお、1段目の脱揮槽内の樹脂温度は200℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は53.3kPa(400torr)とし、2段目の脱揮槽内の樹脂温度は245℃に設定し、真空脱揮槽の圧力は2.7Pa(20torr)とした。
得られたゴム変性スチレン系樹脂組成物HIPS−1の特性を表1に示す。
(2)HIPS−2の製造
以下の原料液を用いた以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.035質量%添加した原料液
(3)HIPS−3の製造
以下の原料液を用いた以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体77.6質量%、エチルベンゼン13.7質量%、ハイシスポリブタジエン8.7質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.025質量%添加した原料液
(4)HIPS−4の製造
以下の原料液を用いた以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体77.6質量%、エチルベンゼン13.7質量%、ハイシスポリブタジエン8.7質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.035質量%添加した原料液
(5)HIPS−5の製造
以下の原料液を用い、第2反応器の出口からの重合液に対し、t−ブチルクミルパーオキサイドを0.030質量%添加し、第3,第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更し、2段目の脱気槽内の樹脂温度を260℃とした以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.030質量%添加した原料液
<条件>
第3反応器:[反応温度]128℃
第4反応器:[反応温度]流れ方向に137〜165℃の温度勾配がつくように調整
(6)HIPS−6の製造
以下の原料液を用い、第2反応器の出口からの重合液に対し、t−ブチルクミルパーオキサイドを0.030質量%添加し、第3,第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更した以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.045質量%添加した原料液
<条件>
第3反応器:[反応温度]128℃
第4反応器:[反応温度]流れ方向に137〜165℃の温度勾配がつくように調整
(7)HIPS−7の製造
以下の原料液を用い、第2〜第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更した以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.4質量%、エチルベンゼン13.8質量%、ローシスポリブタジエン7.8質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.030質量%添加した原料液
<条件>
第2反応器:[攪拌数]70rpm、[反応温度]反応液の流れ方向に128〜129℃の温度勾配がつくように調整
第3反応器:[反応温度]反応液の流れ方向に130〜135℃の温度勾配がつくように調整
第4反応器:[反応温度]流れ方向に139〜165℃の温度勾配がつくように調整
(8)HIPS−8の製造
以下の原料液を用いた以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.015質量%添加した原料液
(9)HIPS−9の製造
以下の原料液を用い、第2反応器の出口からの重合液に対し、t−ブチルクミルパーオキサイドを0.030質量%添加し、第2〜第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更し、2段目の脱気槽内の樹脂温度を260℃とした以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.6質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ハイシスポリブタジエン7.5質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.005質量%添加した原料液
<条件>
第2反応器:[攪拌数]80rpm
第3反応器:反応温度]128℃
第4反応器:[反応温度]流れ方向に137〜165℃の温度勾配がつくように調整
(10)HIPS−10の製造
以下の原料液を用い、第2反応器の出口からの重合液に対し、t−ブチルクミルパーオキサイドを0.020質量%添加し、第2、第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更し、2段目の脱気槽内の樹脂温度を260℃とした以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.4質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ローシスポリブタジエン7.8質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.015質量%添加した原料液
<条件>
第2反応器:[攪拌数]110rpm、[反応温度]反応液の流れ方向に128〜129℃の温度勾配がつくように調整
第4反応器:[反応温度]流れ方向に134〜165℃の温度勾配がつくように調整
(11)HIPS−11の製造
以下の原料液を用い、第2〜第4反応器の条件(攪拌数及び/又は反応温度)を以下のように変更し、2段目の脱気槽内の樹脂温度を260℃とした以外は、HIPS−1の製造と同様にしてゴム変性スチレン系樹脂組成物を製造した。その特性を表1に示す。
<原料液>
スチレン単量体78.4質量%、エチルベンゼン13.9質量%、ローシスポリブタジエン7.8質量%を溶解させた溶液に対してt−ドデシルメルカプタン0.030質量%添加した原料液
<条件>
第2反応器:[攪拌数]70rpm、[反応温度]反応液の流れ方向に128〜129℃の温度勾配がつくように調整
第3反応器:[反応温度]反応液の流れ方向に130〜135℃の温度勾配がつくように調整
第4反応器:[反応温度]流れ方向に139〜165℃の温度勾配がつくように調整
Figure 2010037455
<実施例1〜9、比較例1〜4>
ゴム変性スチレン系樹脂組成物に対して流動パラフィンを表2の割合で加え、二軸押出機を用いてブレンドしペレット化した。得られたペレットについて、下記条件にて物性測定を行った。その結果を表2に示す。
(1)メルトマスフローレート
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7210に基づき200℃、49N荷重の条件により求めた。
(2)ビカット軟化温度
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7206に基づき49N荷重の条件により求めた。
(3)曲げ弾性率(剛性)
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7171により求めた。
(4)シャルピー衝撃強度(耐衝撃性)
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7111により求めた。
(5)耐油性
単軸シート押出機を用いてシート成形し、厚み0.4mmのシートを作成した。得られたシートからTD方向に長さ180mm、幅15mmの短冊を切り出し、定歪み冶具に150mm幅まで弓状に曲げて取り付けた後、試験片の中央部に1cmの幅でガーゼを置き、下記油(a)〜(c)を0.5mL塗布した。
(a)日清オイリオグループ社製、日清サラダ油(商品名)
(b)タカナシ乳業社製、特選北海道産 純生クリーム47(商品名)
(c)東京めいらく社製、生クリーム入りスジャータ(商品名)
24時間後の外観を観察し、クラックが発生しないものを○、クラックの発生するものを△、破断するものを×として評価した。
Figure 2010037455

Claims (5)

  1. ポリブタジエンの存在下、スチレン系単量体をグラフト重合してなるゴム変性スチレン系樹脂であって、ゴム状分散粒子の体積中位粒子径が4〜10μmであり、ゲル分が22〜35質量%、グラフト率が1.00〜2.00、膨潤度が12〜20であることを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  2. 前記ポリブタジエンの1,4−シス構造割合が90モル%以上であることを特徴とする請求項1記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  3. 流動パラフィンを1〜3質量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のゴム変性スチレン系樹脂組成物よりなることを特徴とするシート。
  5. 請求項4に記載のシートを成形してなることを特徴とする容器。
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