JP2018203837A - スチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、強度、製膜性、成形性、耐熱性および耐油性に優れたスチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品を提供する。【解決手段】スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)、アクリル系樹脂(B)およびメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)を含有し、(A)のスチレン単位とメタクリル酸単位の質量比が84/16〜94/6、(A)の重量平均分子量が12万〜25万、(B)のメタクリル酸メチル単位とアクリル酸ブチル単位の質量比が60/40〜85/15、(B)の重量平均分子量が100万〜1000万、(C)のメタクリル酸メチル単位とスチレン単位の質量比が50/50〜95/5、(C)の重量平均分子量が5万〜35万、(A)/(B)が90/10〜97/3、(A)と(B)に対して(C)が0.1〜50質量%、ビカット軟化温度が106〜132℃であるスチレン系樹脂組成物とそれを用いた延伸シートと成形品である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子レンジで加熱する食品の包装容器の用途に好適に用いることができるスチレン系樹脂組成物およびそれを用いた延伸シートと成形品に関するものである。
ポリスチレンの延伸シート、特に二軸延伸シートは、透明性、剛性に優れることから、型成形されて主に軽量容器等の成形品に大量に使用されている。しかしながら、これらの容器は、耐熱性に劣ることから、沸騰水に直接接触する用途や、電子レンジで加熱する用途へはあまり使用されていない。そこで、原料であるポリスチレンに耐熱性を付与する試みがなされてきた。耐熱性を向上させたポリスチレンとしては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体またはスチレン−メタクリル酸共重合体(特許文献1、特許文献2)、スチレン−無水マレイン酸共重合体(特許文献3、特許文献4)が挙げられる。これらは一般的にスチレン系耐熱性樹脂として知られており、透明性、剛性を損なわずに耐熱性を向上させている。
しかし、上記スチレン系耐熱性樹脂は通常のポリスチレンよりも溶融押出時の流動性が低く、樹脂の生産能力やシートの生産能力を上げることが難しい。上記スチレン系耐熱性樹脂の流動性を上げるためには、(i)押出温度を高くする方法、(ii)樹脂の分子量を下げる方法が考えられる。押出温度を高くすると、上記スチレン系耐熱性樹脂中のカルボン酸基が反応し、ゲル状の異物となってシートの品質低下を招く。また、樹脂の分子量を下げると、シート押出時のドローダウンが発生しやすくなり製膜が難しくなる。
押出温度を高くしつつ、ゲル発生を抑える方法としては、例えば押出時にゲル化防止剤を添加する方法が提案されている(特許文献5)。しかし、特許文献5に記載のゲル化防止剤は可塑剤としても働くため、得られるスチレン系樹脂シートの耐熱性、耐油性が低下する。そのため、これらの性能を低下させにくい添加剤を選定する必要がある。
また、スチレン系樹脂の分子量を下げつつ、製膜性を維持する方法としては、高分子量のポリスチレンを少量添加することにより、歪み硬化性を与える方法(特許文献6)が知られている。しかし、特許文献6に記載の高分子量のポリスチレンは前記スチレン系耐熱性樹脂との相溶性が低く、期待する歪み硬化性が出にくいほか、得られるシートの透明性が低下する欠点を持つ。そのため、互いに相溶性を有するスチレン系耐熱性樹脂と高分子量ポリマーの組み合わせを選定する必要がある。
また、前記スチレン系耐熱性樹脂はシート強度、特に耐折性、耐衝撃性が低く、樹脂の分子量を下げることによって更に低下する。前記スチレン系耐熱性樹脂は、耐折性、耐衝撃性が低いことにより、特に成形工程において通紙が難しい、型抜きが困難である、切り粉が出やすいなどの不具合が発生しやすく、成形容器の生産性が低下する。
耐折性、耐衝撃性などの機械的強度を向上させる方法として、例えばスチレン系耐熱性樹脂にメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルを主成分とする高分子量アクリル系樹脂を添加する方法が提案されている(特許文献7)。しかし、機械的強度が向上する反面、両樹脂の相溶性の問題からシートの透明性がやや低下し、成形後の容器の外観を損なう恐れがある。
これらの理由から、透明性、強度の両方を有しつつ、製膜性、成形性が良好で、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂およびそれを用いた延伸シートが求められている。
米国特許第3035033号明細書 特開2003−12734号公報 特公昭59−15133号公報 特開昭55−71530号公報 特開昭56−161409号公報 特開2011−225866号公報 特開2014−101403号公報
本発明の課題は、透明性、強度、製膜性および成形性が良好で、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、スチレン系樹脂組成物と、それを用いた延伸シートについて鋭意検討を重ねた結果、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂をベースとし、高分子量アクリル系樹脂とメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂を所定量添加したスチレン系樹脂組成物を用いることよって、その目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成を有している。
(1)スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)、アクリル系樹脂(B)およびメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)を含有するスチレン系樹脂組成物であって、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有し、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万であり、前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を60/40〜85/15の質量比で含有し、前記アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万〜1000万であり、前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)が、メタクリル酸メチル単量体単位とスチレン単量体単位を50/50〜95/5の質量比で含有し、前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の重量平均分子量が5万〜35万であり、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の質量比(A)/(B)が90/10〜97/3であり、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の合計質量に対する前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の質量が0.1〜50%であり、ビカット軟化温度が106〜132℃の範囲であるスチレン系樹脂組成物である。
(2)前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)および前記アクリル系樹脂(B)の合計質量に対して3%以下の比率で、ゴム成分を含有する耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を更に含有する前記(1)に記載のスチレン系樹脂組成物である。
(3)前記(1)または前記(2)に記載のスチレン系樹脂組成物からなる延伸シートである。
(4)耐衝撃性スチレン系樹脂(D)に由来するゴム成分の含有量が0.05〜0.3質量%であり、前記ゴム成分の平均ゴム粒子径が1.2〜12μmである前記(2)に記載のスチレン系樹脂組成物からなる延伸シートである。
(5)ゲル含有量が1質量%以下である前記(3)または前記(4)に記載の延伸シートである。
(6)スチレン単量体の含有量が1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量が150ppm以下である前記(3)〜(5)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(7)スチレン単量体、メタクリル酸単量体およびオリゴマーの含有量の合計が10000ppm以下である前記(3)〜(6)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(8)厚みが0.01〜0.7mmであり、縦方向と横方向の延伸倍率がいずれも1.5〜3.5倍であり、縦方向と横方向の配向緩和応力がいずれも0.3〜1.2MPaである前記(3)〜(7)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(9)前記(3)〜(8)のいずれか1項に記載の延伸シートを二次成形してなる成形品である。
(10)圧縮強度が0.5N以上である前記(9)に記載の成形品である。
(11)電子レンジ加熱用食品包装容器である前記(9)または前記(10)に記載の成形品である。
本発明のスチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品は、透明性、強度、製膜性および成形性が良好で、耐熱性、耐油性に優れている。また、本発明の成形品は、電子レンジで加熱する食品の包装容器に好適に用いることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)とメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)を所定の質量比で混合してなる。
本発明の延伸シートは、前記スチレン系樹脂組成物を押出成形し、得られた未延伸シートを延伸することによって得ることができる。以下、スチレン系樹脂組成物の各成分について説明する。
(スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A))
本発明におけるスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、スチレンとメタクリル酸との共重合体である。スチレンとメタクリル酸の共重合比率は、所望する耐熱性と機械的強度等に応じて種々設定可能である。耐熱性、機械的強度、シートの透明性に優れた樹脂が得られることから、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位の合計質量を100としたときに、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有することが必要である。スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、メタクリル酸単量体単位が6質量%未満であると、耐熱性が不足し、また電子レンジ加熱時に穴あき、変形が起こりやすくなる。メタクリル酸単量体単位は、好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上である。一方、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、メタクリル酸単量体単位が16質量%を超えると、製膜時の流動性の低下、二次成形時の賦型性の低下などの加工性の低下に加え、ゲル発生による外観低下が起こり易くなる。メタクリル酸単量体単位は、好ましくは14質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下である。また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、必要に応じて、発明の効果を損なわない限りにおいて、スチレンとメタクリル酸以外の他の単量体を適宜、共重合させてもよい。他の単量体単位の含有量は10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5%質量以下、さらに好ましくは3質量%以下である。10質量%を超えると、スチレンまたはメタクリル酸の比率が低下し、十分な透明性、機械的強度及び耐熱性が得られない場合がある。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、12万〜25万であり、好ましくは14万〜22万、より好ましくは15万〜20万である。重量平均分子量が12万未満であると、流動性が過剰であるほか、製膜性が低下して、シートのドローダウンやネックインが発生し易くなる。また、重量平均分子量が25万を超えると、流動性が不足するほか、製膜時の厚みムラやダイラインなどが発生し易くなり、シート外観が低下する。
また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは、2.0〜3.0であることが好ましく、より好ましくは2.2〜2.8である。Mw/Mnが3.0を超えると、容器成形時の熱板接触による表面荒れが発生し易くなる。一方、Mw/Mnが2.0未満であると、流動性低下による製膜時の厚みムラや容器成形時の賦型不良が発生し易くなる。また、Z平均分子量(Mz)とMwとの比Mz/Mwは、1.5〜2.0であることが好ましく、より好ましくは1.6〜1.9である。Mz/Mwが1.5未満であると、製膜性が低下してシートのドローダウンやネックインが発生し易くなり、延伸配向の不足も発生し易くなる。一方、Mz/Mwが2.0を超えると、流動性低下による製膜時の厚みムラやダイラインなどが発生し易くなり、シート外観が低下する。
なお、上述の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)は、GPC測定にて、以下の方法にて単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合方法としては、ポリスチレン等で工業化されている塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等の公知の重合方法が挙げられる。品質面や生産性の面では、塊状重合法、溶液重合法が好ましく、連続重合であることが好ましい。溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレン等のアルキルベンゼン類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が使用できる。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合時に、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤としては、有機過酸化物を使用することができる。有機過酸化物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ポリエーテルテトラキス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。連鎖移動剤の具体例としては、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマーおよびテルピノーレン等が挙げられる。
(アクリル系樹脂(B))
本発明におけるアクリル系樹脂(B)は、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとの共重合体である。アクリル系樹脂(B)は、必要に応じて、発明の効果を損なわない限りにおいて、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチル以外の他の単量体を適宜、共重合させてもよい。
アクリル酸ブチル以外の他のアクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。メタクリル酸メチル以外の他のメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
アクリル系樹脂(B)におけるメタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位の質量比は、60/40〜85/15であり、70/30〜80/20が好ましく、72/28〜78/22がより好ましい。メタクリル酸メチル単量体単位が60質量%未満であると、前記スチレン-メタクリル酸共重合体(A)と混合した組成物のシートの透明性が低下する。一方、メタクリル酸メチル単量体単位が85質量%を超えると、アクリル系樹脂(B)の流動性が低下、アクリル系樹脂(B)の不溶化物が発生し易くなる。
アクリル系樹脂(B)のガラス転移点は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃である。アクリル系樹脂(B)のガラス転移点が低過ぎると前記スチレン−メタクリル酸共重合体(A)と混合した組成物の耐熱性が低下する恐れがある。また、アクリル系樹脂(B)のガラス転移点が高過ぎると前記スチレン−メタクリル酸共重合体(A)と混合するときにアクリル系樹脂(B)が溶融しにくくなり、均一に混合しにくくなる恐れがある。
アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、100万〜1000万であり、好ましくは120万〜600万、更に好ましくは150万〜500万である。アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万未満では電子レンジ加熱に対する耐久性を十分発揮できない。一方、アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が1000万を超えるとアクリル系樹脂(B)の不溶化物がゲルとして発生し、二軸延伸シートの外観を損ねる。アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量の測定は、前記のスチレン−メタクリル酸共重合体(A)の重量平均分子量の測定方法に準じて行うことができる。
アクリル系樹脂(B)の重合方法としては、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、微細懸濁重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重合方法が挙げられる。これらの重合方法の中でも、高分子量体の生成が容易であることから、乳化重合が好ましい。
アクリル系樹脂(B)を乳化重合によって製造するときの乳化剤としては、公知の乳化剤を用いることができる。例えば、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、高分子乳化剤、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する反応性乳化剤が挙げられる。
(メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C))
本発明におけるメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体である。メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は、必要に応じて、発明の効果を損なわない限りにおいて、メタクリル酸メチルとスチレン以外の他の単量体を適宜、共重合させてもよい。
メタクリル酸メチル以外の他のメタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。また、他のアクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は、メタクリル酸メチル単量体単位とスチレン単量体単位を50/50〜95/5の質量比で含有する。メタクリル酸メチル単量体単位とスチレン単量体単位の質量比は、好ましくは、65/35〜93/7であり、より好ましくは、75/25〜90/10である。
メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)のメタクリル酸メチル単量体単位が95質量%を越えると成形加工性に劣り、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物の成形加工性も低下する。また、メタクリル酸メチル単量体単位が50質量%未満であると表面硬さ、耐傷付き性が劣り、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物の表面硬さ、耐傷付き性も低下する。
メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は、重量平均分子量(Mw)が5万〜35万であることが好ましい。また、Mz/Mwが1.3〜2.8であることが好ましい。Mwが5万より小さい場合、メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は脆く、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物も脆くなる。また、Mwが35万より大きい場合、溶融粘度が大きくなり、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物の溶融粘度も大きくなり、シート成形や二次成形加工性が低下する。更にメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)のMz/Mwが1.3〜2.8の範囲外にある場合、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物のシート成形性や二次成形加工性が低下する。さらに好ましくは、Mwが6万〜30万であり、Mz/Mwが1.4〜2.5であり、特に好ましくは、Mwが7万〜25万であり、Mz/Mwが1.5〜2.5である。
(スチレン系樹脂組成物)
本発明に係るスチレン系樹脂組成物は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)、アクリル系樹脂(B)およびメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)を含有している。スチレン系樹脂組成物におけるスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)との質量比(A)/(B)は、90/10〜97/3である。質量比(A)/(B)は、好ましくは91/9〜96/4であり、より好ましくは93/7〜95/5である。アクリル系樹脂(B)が3質量%未満では、電子レンジ加熱に対する耐久性を十分発揮できない。一方、アクリル系樹脂(B)が10質量%を超えると、アクリル系樹脂の不溶化物がゲルとして発生し、二軸延伸シートの透明性を大きく損ねるだけでなく、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物の溶融粘度も高くなり、シート成形性や二次成形加工性が低下する。
また、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の合計質量に対するメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の質量は、0.1%以上50%以下である。好ましくは0.1%以上10%未満であり、より好ましくは0.1%以上5%未満である。メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の相溶化剤としても働くため、シートの透明性向上に高い効果が得られる。メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)が0.1質量%未満であると、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の相溶性の問題から、シートの透明性が十分に担保できなくなったり、シート成形性や二次成形加工性も悪くなる恐れがある。一方、メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)が50質量%を超えると、それを成分として含有するスチレン系樹脂組成物の中のアクリル系樹脂(B)の成分比率が少なくなり、電子レンジ加熱に対する耐久性を十分発揮できなくなる。
スチレン系樹脂組成物には、ゴム成分を含有する耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を外観および透明性を損ねない程度の量添加してもよい。耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を添加することにより、シートの脆性、容器のブロッキング性を改善することができる。耐衝撃性スチレン系樹脂(D)としては、ゴム成分が含まれるスチレン系樹脂であれば良く、スチレンの単独重合体中にゴム成分が含まれているもの、スチレン−メタクリル酸共重合体中にゴム成分が含まれているもの、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)等、いずれも好適に用いることができる。ゴム成分は、マトリックス樹脂となるポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体中に、独立して粒子状になって分散していてもよいし、ゴム成分にポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体がグラフト重合して粒子状に分散しているものであってもよい。
ゴム成分としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体などが挙げられる。特に、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体として含まれていることが好ましい。
耐衝撃性スチレン系樹脂(D)の含有量は、シートの外観および透明性を維持するため、スチレン−メタクリル酸共重合体(A)とアクリル系樹脂(B)の合計質量に対して3%以下であることが好ましい。また、シートの脆性、容器のブロッキング性の改善効果を十分に与えるためには、スチレン−メタクリル酸共重合体(A)とアクリル系樹脂(B)の合計質量に対して0.5%以上であることが好ましい。
スチレン系樹脂組成物は、ビカット軟化温度が106〜132℃の範囲である。ビカット軟化温度が106℃未満であると、シートの耐熱性が不足し、電子レンジ加熱時に変形が起こり易くなる。ビカット軟化温度は、好ましくは108℃以上、さらに好ましくは110℃以上である。一方、ビカット軟化温度が132℃を超えると、製膜時および容器成形時の加工性が低下するおそれがある。ビカット軟化温度は、好ましくは128℃以下、さらに好ましくは126℃以下である。なお、ビカット軟化温度は、JIS K7206に準拠し、昇温速度50℃/hr、試験荷重50Nの条件で測定した。
さらに、スチレン系樹脂組成物には、用途に応じて各種添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、鉱油等の添加剤、ガラス繊維、カーボン繊維およびアラミド繊維等の補強繊維、タルク、シリカ、マイカ、炭酸カルシウムなどの充填剤が挙げられる。また、上記スチレン系樹脂組成物をシート化したときの外観の観点から、酸化防止剤およびゲル化防止剤を単独または2種類以上を併用して配合することが好ましい。これらの添加剤は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)、アクリル系樹脂(B)およびメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の重合工程、脱揮工程または造粒工程にて添加しても良いし、スチレン系樹脂組成物を製造するときに添加しても良い。しかし、例えば、可塑剤などを多量に添加するとビカット軟化温度などのベース樹脂の物性を低下させてしまう恐れがある。また、マイカや炭酸カルシウムなどの充填材を多量に添加するとシートの透明性を損なう恐れがある。そのため、上記添加剤の添加量の数値に具体的な制限はないが、本発明のスチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度等の樹脂物性や、シートの透明性を損なわない範囲内で添加することが好ましい。
ゲル化防止剤は、メタクリル酸の脱水反応によるゲル化反応を抑制する効果を有する。ゲル化防止剤としては、例えば、脂肪族アルコール等が有効である。一般的な脂肪族アルコールとして、7−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(1−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、2−ヘキシル−1−デカノール、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−1−オクタノール、8−メチル−2−(4−メチルヘキシル)−1−デカノール、2−ヘプチル−1−ウンデカノール、2−ヘプチル−4メチル−1−デカノール、2−(1,5−ジメチルヘキシル)−(5,9−ジメチル)−1−デカノールなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジオクチル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルージートリデシル)ホスファイト、(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジノニルフェニルオクチルホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)1,4−フェニレンージーホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイト、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン等の燐系酸化防止剤が挙げられる。
(延伸シート)
本発明の延伸シートは、前記のスチレン系樹脂組成物を延伸加工して得られるものである。延伸加工は、一軸延伸であっても、二軸延伸であってもよい。二軸延伸は、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれであってもよい。以下、二軸延伸シートの場合を中心にして説明するが、一軸延伸シートの場合も同様に考えることができる。
二軸延伸シートは、例えば、次のような方法で製造することができる。まず、前記スチレン系樹脂組成物を押出機により溶融混練して、ダイ(特にTダイ)から押し出して未延伸シートを製造する。次に、未延伸シートを縦方向(シート流れ方向、MD;Machine Direction)および横方向(シート流れ方向に垂直な方向、TD;Transverse Direction)の二軸方向に逐次又は同時で延伸することによって、二軸延伸シートが製造される。
二軸延伸シートの厚みは、シートおよび容器の強度、特に剛性を確保するために、0.01mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.10mm以上、さらに好ましくは0.2mm以上である。一方、賦型性および経済性の観点から、二軸延伸シートの厚みは、0.7mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
二軸延伸シートの縦方向および横方向の延伸倍率はいずれも、1.5〜3.5倍の範囲にあることが好ましい。延伸倍率が1.5倍未満では、シートの耐折性が低下し易い。一方、延伸倍率が3.5倍を超えると、熱成形時の収縮率が大き過ぎることにより賦形性が損なわれる。
なお、延伸倍率の測定方法は、以下のとおりである。二軸延伸シートの試験片に対して、縦方向(MD)および横方向(TD)に100mm長の直線Yを引く。JIS K7206に準拠して測定したシートのビカット軟化温度より30℃高い温度のオーブンに、上記試験片を60分間静置し収縮させた後の、上記直線の長さZ[mm]を測定する。縦方向および横方向の延伸倍率(倍)は、それぞれ次式によって算出した数値である。
延伸倍率(倍)=100/Z
二軸延伸シートの縦方向および横方向の配向緩和応力はいずれも、0.3〜1.2MPaの範囲にあることが好ましい。配向緩和応力が0.3MPa未満ではシートの耐折性が低下するおそれがある。一方、配向緩和応力が1.2MPaを超えると熱成形時の収縮応力が大きすぎることにより賦形性が損なわれるおそれがある。また、シートの耐折性および賦形性のバランスの観点から、縦方向および横方向の配向緩和応力の差は0.2MPa以下であると好ましい。
なお、二軸延伸シートの配向緩和応力は、ASTM D1504に準じて、シートを構成する樹脂組成物のビカット軟化温度より30℃高い温度のシリコーンオイル中でのピーク応力値として測定した値である。
スチレン系樹脂組成物に耐衝撃性スチレン系樹脂(D)が添加されている場合、耐衝撃性スチレン系樹脂(D)に由来するゴム成分の含有量は、延伸シート中のゴム成分の含有量として0.05〜0.3質量%であることが好ましい。ゴム成分の含有量が0.05質量%未満ではシート脆性の改善効果が十分発揮できないおそれがある。一方、ゴム成分の含有量が0.3質量%を超えるとシートの透明性が低下するおそれがある。また、延伸シート中のゴム成分の平均ゴム粒子径は、1.2〜12μmであることが好ましい。平均ゴム粒子径が1.2μm未満ではシート脆性の改善効果が十分発揮できないおそれがある。一方、平均ゴム粒子径が12μmを超えるとシートの透明性が低下するおそれがある。
延伸シート中のゴム成分の含有量は、延伸シートをクロロホルムに溶解し、一塩化ヨウ素を加えてゴム成分中の二重結合を反応させた後、ヨウ化カリウムを加え、残存する一塩化ヨウ素をヨウ素に変え、チオ硫酸ナトリウムで逆滴定する一塩化ヨウ素法によって測定される。
延伸シート中のゴム成分の平均ゴム粒子径は、超薄切片法にて観察面がシート平面と平行方向となるよう切削し、四酸化オスミウム(OsO)にてゴム成分を染色した後、透過型顕微鏡にて粒子100個の粒子径を測定し、以下の式により算出した値である。
平均ゴム粒子径=Σni(Di)/Σni(Di)
ここで、niは測定個数、Diは測定した粒子径を示す。
延伸シート中のゲル含有量は、二次成形時の加工性、外観の観点から、少ないことが好ましい。延伸シート中のゲル含有量は、延伸シートをMEK溶剤に溶かし、遠心分離を行い、溶剤不溶分を沈降させ、上澄みを除去した後に乾燥させ秤量することで求めることができる。延伸シート中のゲル含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。
延伸シート中のスチレン単量体の含有量は1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量は150ppm以下であることが好ましい。これらの単量体の含有量が規定量よりも多いと、シートを成形加工する際に成形加工機の金型等に付着し、成形品の外観を損ねたり、金型汚れを引き起こして、その後の成形容器の外観を損なう懸念がある。
スチレン単量体およびメタクリル酸単量体の定量は、下記のガスクロマトグラフィーを用い、内部標準法にて測定した。
装置名:GC−12A(島津製作所社製)
カラム:ガラスカラム φ3[mm]×3[m]
定量法:内部標準法(シクロペンタノール)
延伸シート中のスチレン単量体、メタクリル酸単量体およびオリゴマーの含有量の合計は、加工性、外観、耐熱性の観点から、10000ppm以下であることが好ましく、5000ppm以下であることがより好ましい。なおオリゴマーとは、スチレン単量体のダイマーやトリマーのことを指し、それらの構造異性体も含まれる。
オリゴマーの定量は、共重合体200mgを2mLの1,2−ジクロロメタン(内部標準物質含有)に溶解させた後、メタノールを2mL添加して共重合体を析出させ、静置後の上澄み液を用いてガスクロマトグラフにて以下の条件で測定した。
ガスクロマトグラフ:HP−5890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:DB−1(ht) 0.25mm×30m 膜厚0.1μm
インジェクション温度:250℃
カラム温度:100−300℃
検出器温度:300℃
スプリット比:50/1
内部標準物質:n−エイコサン
キャリアーガス:窒素
延伸シートには、必要に応じて、公知の離型剤・剥離剤(例えばシリコーンオイル)、防曇剤(例えばショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、二酸化珪素等)、帯電防止剤(例えば各種ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等)の内の1種または2種以上を混合して、シートの片面または両面に塗布してもよい。
これら塗工剤を二軸延伸シートに塗工する方法は特に限定されることはなく、簡便にはロールコーター、ナイフコーター、グラビアロールコーター等を用い塗工する方法が挙げられる。また、噴霧法、浸漬法等を採用することもできる。
延伸シートから成形品を得る方法としては、特に制限はなく、従来の延伸シートの二次成形方法において慣用されている方法を用いることができる。例えば、真空成形法や圧空成形法等の熱成形方法によって二次成形を行うことができる。これらの方法は例えば高分子学会編「プラスチック加工技術ハンドブック」日刊工業新聞社(1995)に記載されている。延伸シートの成形品の用途としては、電子レンジ加熱用食品包装容器等が本発明の特徴が十分に発揮されるため、特に好ましい。
延伸シートを二次成形して得た成形品の圧縮強度は、容器の形状にもよって変わるが、0.5N以上であることが好ましい。より好ましくは2.0N以上であり、さらに好ましくは2.5N以上である。圧縮強度が0.5N未満の場合、割れ易く、取扱い上実用的でなくなる恐れがある。ここで、圧縮強度とは、成形品を2段に重ね、断面が20mm径の円柱錘で上部より荷重をかけていき、成形品が3mm圧縮された際の圧縮強度ピーク値のことである。
二軸延伸シートを二次成形して得た成形品においては、成形品の平坦面から切り出し、前記方法で測定して、縦方向および横方向の延伸倍率がいずれも、1.5〜3.5倍の範囲にあり、かつ縦方向および横方向の配向緩和応力がいずれも、0.3〜1.2MPaの範囲となる場合、耐折性などの強度の面で二次成形していないシートと同様の性能が得られる。
以下に実施例を用いて、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
[スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の製造]
内容量200Lのジャケット、攪拌機付きオートクレーブに純水100kg、ポリビニルアルコール100gを加え、130rpmで攪拌した。続いてスチレン72.0kg、メタクリル酸4.0kgおよびt−ブチルパーオキサイド20gを仕込み、オートクレーブを密閉して、110℃に昇温して5時間重合を行った(ステップ1)。また、4.0kgのメタクリル酸を、重合温度が110℃に達した時点から2時間かけて、均等に追加添加した(ステップ2)。さらに140℃で3時間保持し、重合を完結させた(ステップ3)。得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出し、表1に記載のペレット状のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂A1を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、スチレン単量体/メタクリル酸単量体の質量比(%)は、82/18であった。また、GPC測定により求めた数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)はそれぞれ、8.0万、20万、36万であった。
実験例1の各種原料仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表1に記載の各種スチレン−メタクリル酸共重合樹脂A2〜A8を得た。
(実験例2)
[アクリル系樹脂(B)の製造]
温度計、窒素導入管、冷却管および攪拌装置を備えたセパラブルフラスコ(容量5リットル)に、分散媒としてイオン交換水300質量部(3000グラム)、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.1質量部、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン0.01質量部、単量体としてメタクリル酸メチル75質量部、アクリル酸ブチル25質量部を投入した。このセパラブルフラスコに窒素気流を通じることにより、フラスコ内雰囲気の窒素置換を行なった。次いで、内温を60℃まで昇温させ、過硫酸カリウム0.15質量部、脱イオン水5質量部を加えた。その後、加熱攪拌を2時間継続して重合を終了し、アクリル系樹脂ラテックスを得た。
得られたアクリル系樹脂ラテックスを25℃まで冷却後、酢酸カルシウム5質量部を含む70℃の温水500質量部中に滴下した後、90℃まで昇温させて凝析させた。得られた凝析物を分離洗浄後、60℃で12時間乾燥させて、アクリル系樹脂B1を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、メタクリル酸メチル単量体/アクリル酸ブチル単量体の質量比(%)は、55/45であった。アクリル系樹脂B1のガラス転移点を、JIS K 7121:2012プラスチックの転移温度測定方法に準じた示差走査熱量測定(DSC)により測定したところ、40℃であった。
実験例2の各種単量体、連鎖移動剤の仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表2に記載の各種アクリル系樹脂B2〜B8を得た。
(実験例3)
〔メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の製造〕
内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgとポリビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にスチレン20Kg、メチルメタクリレート80Kg、及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート80g、t−ブチルパーオキシアセテート40g、t−ドデシルメルカプタン500gを仕込み、温度90℃に昇温して6時間重合を行なった。更に温度132℃で6時間保持し、重合を完結させた。重合して得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出機を用いてペレット形状のメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂C1を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、メタクリル酸メチル単量体/スチレン単量体の質量比(%)は、45/55であった。また、GPC測定により求めた重量平均分子量(Mw)は25万であった。
実験例3の各種原料仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表3に記載の各種メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂C2〜C10を得た。
(実験例4)
[耐衝撃性スチレン系樹脂(D)の製造]
ゴム状重合体として3.4質量%のローシスポリブタジエンゴム(旭化成製、商品名ジエン55AS)を使用し、91.6質量%のスチレンと、溶剤として5.0質量%のエチルベンゼンに溶解して重合原料とした。また、ゴムの酸化防止剤(チバガイギー製、商品名イルガノックス1076)0.1質量部を添加した。この重合原料を翼径0.285mの錨型撹拌翼を備えた14リットルのジャケット付き反応器(R−01)に12.5kg/hrで供給した。反応温度は140℃、回転数は2.17sec−1で反応させた。得られた樹脂液を直列に配置した2基の内容積21リットルのジャケット付きプラグフロー型反応器に導入した。1基目のプラグフロー型反応器(R−02)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に120〜140℃、2基目のプラグフロー型反応器(R−03)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に130〜160℃の勾配を持つようにジャケット温度を調整した。得られた樹脂液は230℃に加熱後、真空度667Paの脱揮槽に送られ、未反応単量体、溶剤を分離・回収した。その後、脱揮槽からギヤポンプで抜き出し、ダイプレートを通してストランドとした後、水槽を通してペレット化し、製品として回収した。得られた樹脂D1の樹脂率は70%であった。ここで、樹脂率とは、下記式によって算出される。
樹脂率(%)=100×(生成したポリマー量)/{(仕込んだモノマー量)+(溶剤量)}
また、得られた樹脂D1中のゴム成分含有量は10.0質量%、平均ゴム粒子径は1.1μmであった。
実験例4の各種原料仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表4に記載の各種耐衝撃性スチレン系樹脂D2〜D4を得た。
Figure 2018203837
Figure 2018203837
Figure 2018203837
Figure 2018203837
(実施例1〜14、比較例1〜20)
下記に、二軸延伸シートの作成例を記す。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A2)95.0質量%、アクリル系樹脂(B2)5.0質量%に対し、メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C3)0.1質量%をハンドブレンドし、ペレット押出機(真空ベント付き二軸同方向押出機 TEM35B (東芝機械製))を用い、押出温度230℃、回転数250rpm、ベント脱揮圧力−760mmHgにてダイプレートを通してストランドとした。その後、水槽にて冷却したのち、ペレタイザーを通してペレット化し、樹脂組成物を得た。なお、ベント脱揮圧力は、常圧に対する差圧値として示した。得られた樹脂組成物中のスチレン単量体の含有量は500ppm、メタクリル酸単量体の含有量は50ppmであった。また、ビカット軟化温度は130℃、JIS K7210のH条件(200℃、5kg)におけるメルトフローインデックス(MFI)は1.0g/10minであった。上記樹脂組成物をシート押出機(Tダイ幅500mm、リップ開度1.5mm、φ40mmのエキストルーダー(田辺プラスチック機械社製))を用い、押出温度230℃、吐出量20kg/hにて未延伸シートを得た。このシートをバッチ式二軸延伸機(東洋精機社製)を用いて、(ビカット軟化温度+30)℃に予熱し、歪み速度0.1/secで、MD2.4倍、TD2.4倍(面倍率5.8倍)に延伸し、二軸延伸シートを得た。得られたシートの厚みは0.3mm、延伸倍率(MD/TD)は2.4/2.4倍、配向緩和応力(MD/TD)は0.6/0.6MPaであった。
上記作成例にある樹脂の配合量および樹脂組成物の押出条件を調整し、表5、6の実施例1〜12及び比較例1〜16に記載の二軸延伸シートを得た。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の合計質量(100)に対してメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)及び耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を所定量加え、前記と同様に押出機にてペレット化し、スチレン系樹脂組成物を得た後、製膜、延伸を実施し、表7に記載の実施例13、14及び比較例17〜20の二軸延伸シートを得た。
得られたシートについて、以下に記載した方法にて各種性能を測定し、評価を行った。◎、○、△、×の相対評価においては、◎、○または△のときを合格と判定した。結果は表5〜表7に記載した。
(1)製膜性
未延伸シートにMD方向およびTD方向に20mm間隔で直線を5本ずつ格子状に引いた時の交点25点についてマイクロゲージを用いて厚みを測定し、その標準偏差σを下記基準で評価した。
○:σが0.03mm未満
△:σが0.03mm以上、0.07mm未満
×:σが0.07mm以上
(2)流動性(メルトフローレート)
JIS K7210のH条件(200℃、5kg)に従って測定した。
○:1.0g/10分以上かつ3.0g/10分未満
△:0.5g/10分以上かつ1.0g/10分未満、または、
3.0g/10分以上かつ5.0g/10分未満
×:0.5g/10分未満または5.0g/10分以上
(3)シート外観
二軸延伸シート350mm×350mmの範囲について、1)面積100mm以上のロール付着跡、2)面積10mm以上の気泡、3)透明および不透明異物、4)付着欠陥、5)幅3mm以上のダイライン(製膜時にTダイ出口で発生するシート流れ方向に走る欠陥)を欠点とし、欠点の個数を下記基準で評価した。
○:0個
△:1〜2個
×:3個以上
(4)延伸性
二軸延伸シートにMD方向およびTD方向に50mm間隔で直線を5本ずつ格子状に引いた時の交点25点についてマイクロゲージを用いて厚みを測定し、その標準偏差σを下記基準で評価した。
○:σが0.05mm未満
△:σが0.05mm以上、0.10mm未満
×:σが0.10mm以上
(5)透明性
JIS K−7361−1に準じ、ヘーズメーターNDH5000(日本電色社)を用いて、二軸延伸シートのヘーズを測定した。
◎:ヘーズ1.5%未満
○:ヘーズ1.5%以上、3.0未満
△:ヘーズ3.0%以上、5.0%未満
×:ヘーズ5.0%以上
(6)剛性
後記されるフードパックの本体に500gの錘を入れ、蓋をした弁当容器を5段重ね、24時間静置後の蓋材の変形状態を確認した。
○: 形状変化なし。
△: 変形有り。
×: 割れ有り。
(7)耐折性
ASTM D2176に準じて、シート押出方向(縦方向)とそれに垂直な方向(横方向)の耐折曲げ強さを測定し、最小値を求め、以下のように評価した。
◎:8回以上
○:5回以上、8回未満
△:2回以上、5回未満
×:2回未満
(8)賦型性
熱板成形機HPT?400A(脇坂エンジニアリング社製)にて、熱板温度150℃、加熱時間2.0秒の条件で、フードパック(寸法 蓋:縦150×横130×高さ30mm、本体:縦150×横130×高さ20mm)を成形し、賦型性を下記基準にて評価した。
○:良好
△:コーナー部に僅かな形状不良
×:寸法と異なる形状またはコーナー部に著しい形状不良
(9)金型汚れ性
上記フードパックの成形時、金型等の汚れの転写を下記基準にて評価した。
○:転写なし(透明、白濁なし)
△:一部に転写あり(不透明、表面が白濁)
×:全体に転写あり(不透明、表面が白濁)
(10)耐熱性
上記成形条件で得られたフードパックを110℃に設定した熱風乾燥機に60分間入れた後、容器の変形を目視で観察した。
○:変形なし
△:軽微な変形、外寸変化5%未満
×:大変形、外寸変化5%以上
(11)耐油性
上記フードパックのヒンジ部にサラダ油(日清製油社製)、マヨネーズ(味の素社製)、ココナードML(登録商標、花王社製)の試験液をしみ込ませたガーゼ10×10mmを貼り付け、60℃オーブンにて24時間静置し、付着部の表面観察を行った。
○:変化無し
△:わずかに白化あり
×:著しい白化、割れあり
(12)電子レンジ加熱耐性
上記フードパックの蓋中央に5mm×5mmの範囲でマヨネーズを9点付着させ、容器本体に水300gを入れ、蓋容器をかぶせて1500Wの電子レンジで90秒間加熱した後、マヨネーズ付着部分の様子を目視で評価した。
○:変化なし
△:白化あり、容器がわずかに変形
×:穴あきあり、容器が著しく変形
Figure 2018203837
Figure 2018203837
Figure 2018203837
表5〜表7の結果から、実施例1〜14で得られた本発明の規定を満たす二軸延伸シートは、いずれも製膜性(製膜性、流動性、シート外観、延伸性)、透明性、シート強度(剛性、耐折性)、成形性(賦型性、金型汚れ性)、耐熱性、耐油性、電子レンジ加熱耐性のいずれの性能においても、優れた性能を有するものであった。実施例13、14については、本発明の規定を満たす耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を規定の範囲内で含有することで、耐折性がさらに向上した。
一方、比較例1〜16で得られた本発明の規定を満たさない二軸延伸シートについては、いずれも製膜性(製膜性、流動性、シート外観、延伸性)、透明性、シート強度(剛性、耐折性)、成形性(賦型性、金型汚れ性)、耐熱性、耐油性、電子レンジ加熱耐性のいずれかの性能において望ましくない結果であった。また、比較例17〜20については、耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を本発明の規定を満たさない条件で含有しているため、耐折性の向上が見られなかったり、いずれかの性能において望ましくない結果であった。

Claims (11)

  1. スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)、アクリル系樹脂(B)およびメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)を含有するスチレン系樹脂組成物であって、
    前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有し、
    前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万であり、
    前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を60/40〜85/15の質量比で含有し、
    前記アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万〜1000万であり、
    前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)が、メタクリル酸メチル単量体単位とスチレン単量体単位を50/50〜95/5の質量比で含有し、
    前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の重量平均分子量が5万〜35万であり、
    前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の質量比(A)/(B)が90/10〜97/3であり、
    前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の合計質量に対する前記メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(C)の質量が0.1〜50%であり、
    ビカット軟化温度が106〜132℃の範囲であるスチレン系樹脂組成物。
  2. 前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)および前記アクリル系樹脂(B)の合計質量に対して3%以下の比率で、ゴム成分を含有する耐衝撃性スチレン系樹脂(D)を更に含有する請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスチレン系樹脂組成物からなる延伸シート。
  4. 耐衝撃性スチレン系樹脂(D)に由来するゴム成分の含有量が0.05〜0.3質量%であり、前記ゴム成分の平均ゴム粒子径が1.2〜12μmである請求項2に記載のスチレン系樹脂組成物からなる延伸シート。
  5. ゲル含有量が1質量%以下である請求項3または請求項4に記載の延伸シート。
  6. スチレン単量体の含有量が1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量が150ppm以下である請求項3〜5のいずれか1項に記載の延伸シート。
  7. スチレン単量体、メタクリル酸単量体およびオリゴマーの含有量の合計が10000ppm以下である請求項3〜6のいずれか1項に記載の延伸シート。
  8. 厚みが0.01〜0.7mmであり、縦方向と横方向の延伸倍率がいずれも1.5〜3.5倍であり、縦方向と横方向の配向緩和応力がいずれも0.3〜1.2MPaである請求項3〜7のいずれか1項に記載の延伸シート。
  9. 請求項3〜8のいずれか1項に記載の延伸シートを二次成形してなる成形品。
  10. 圧縮強度が0.5N以上である請求項9に記載の成形品。
  11. 電子レンジ加熱用食品包装容器である請求項9または請求項10に記載の成形品。
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