JP7019353B2 - 延伸シ-ト及び包装容器、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、延伸シ-ト及び包装容器、並びにそれらの製造方法に関する。
従来、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、デパ-ト、弁当店等の店舗において、食料品や加工食品等を販売する際に使用される容器として、合成樹脂シ-トからなる包装容器が用いられている。
二軸延伸ポリスチレンシートは、透明性に優れ、剛性が高いため、食品包装容器分野で幅広く使用されているが、耐油性が低いという欠点がある。そこで、スチレンにアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物を共重合することで耐油性を向上させたスチレン系延伸シートが報告されている(特許文献1,2)。
特許文献1,2記載のスチレン-アクリロニトリル共重合体からなる延伸シートは、剛性が高く、それから得られる包装容器は荷重に対する形状安定性が高いという特徴をもつ。その反面、容器同士を積層した場合には汎用のポリスチレンからなるシートと同様にスタッキングを起こす懸念があり、更にスタッキングした容器を引き剥がす力はポリスチレンからなるシートよりも大きくなることから、結果として容器を引き剥がす際に複数枚めくれてしまうなどの不具合が生じやすい。
また、スチレンとシアン化ビニル化合物との共重合体からなる延伸シートは、上記の剥離のしにくさに加え、シアン化ビニル化合物の存在によりガラス転移点以上での金属との密着性が高く、金型を用いて熱成形する際に金型からの離型不良や離型した際の傷、へこみなどの外観不良につながる懸念が大きい。
上記問題に鑑み、金型離型性、容器のスタッキング防止性を付与した延伸シートの設計が必要となる。ポリスチレン系延伸シートにこれらの性能を付与する方法として、ハイインパクトポリスチレンを添加したポリスチレンを用いる方法(特許文献3)、延伸シートの表層に離型剤を塗布する方法(特許文献4)などが知られている。これらの手法は、汎用のスチレン系延伸シートについては有効であるものの、シアン化ビニル化合物との共重合からなる延伸シートについては十分な剥離性を付与することは難しい。
特開平10-7817号公報 特開2001-105489号公報 特開昭50-74649号公報 特開昭53-115781号公報
本発明は、これらの現状に鑑み、成形性、耐熱性及び耐油性に加え、金型離型性及び容器同士のスタッキング防止性にも優れた延伸シート、及びそれを成形することにより得られる包装容器、並びにそれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す延伸シート及び包装容器、並びにそれらの製造方法を提供する。
(1) 芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物をモノマー単位として含む共重合体(A)と、ゴム成分に芳香族ビニル化合物をグラフト重合させたグラフト共重合体(B)と、を含有する樹脂組成物を延伸してなる樹脂層を備える延伸シートであって、共重合体(A)のビカット軟化点をTa(℃)、グラフト共重合体(B)のビカット軟化点をTb(℃)、グラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径をDb(μm)、延伸シート中のゴム状分散粒子の体積平均粒子径をDs(μm)としたとき、下記式(a)~(d)を満たす延伸シート。
102≦Ta≦112 …(a)
10≦Ta-Tb≦30 …(b)
1≦Db≦4 …(c)
1.5≦Ds/Db≦3 …(d)
(2) 延伸シートの少なくとも一方の面の算術平均粗さSaが0.005~0.25μm、二乗平均平方根粗さSqが0.01~0.5μmである、(1)に記載の延伸シート。
(3) 延伸シートの収縮開始温度がTbより10~30℃高い、(1)又は(2)に記載の延伸シート。
(4) 延伸シートの熱収縮率から求められる延伸倍率が1.8~3.2倍である、(1)~(3)の何れかに記載の延伸シート。
(5) 樹脂層の少なくとも一方の面上に、ポリジメチルシロキサンを含有する離型剤層を更に備える、(1)~(4)の何れかに記載の延伸シート。
(6) 延伸シート中の総揮発分量が3000ppm以下、オリゴマー量が3000ppm以下、シアン化ビニル化合物モノマーの含有量が50ppm以下である、(1)~(5)の何れかに記載の延伸シート。
(7) 延伸シートの全光線透過率が80~99%、HAZEが0.3~3%である、(1)~(6)の何れかに記載の延伸シート。
(8) 延伸シートの色座標b*値が0~8である、(1)~(7)の何れかに記載の延伸シート。
(9) 延伸シート中の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)が10万~25万である、(1)~(8)の何れかに記載の延伸シート。
(10) 延伸シート中のゲル分が0.05~1.5質量%である、(1)~(9)の何れかに記載の延伸シート。
(11) (1)~(10)の何れかに記載の延伸シートの製造方法であって、共重合体(A)とグラフト共重合体(B)とを含有する樹脂組成物を二軸延伸する工程を備える、延伸シートの製造方法。
(12) (1)~(10)の何れかに記載の延伸シートで形成された包装容器。
(13) 収縮開始温度が100~112℃である、(12)に記載の包装容器。
(14) (12)又は(13)に記載の包装容器の製造方法であって、(1)~(10)の何れかに記載の延伸シートを成形する工程を備える、包装容器の製造方法。
(15) 成形が熱板成形である、(14)に記載の包装容器の製造方法。
本発明によれば、成形性、耐熱性及び耐油性に加え、金型離型性及び容器同士のスタッキング防止性にも優れた延伸シート、及びそれを成形することにより得られる包装容器、並びにそれらの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の延伸シートは、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物をモノマー単位として含む共重合体(A)と、ゴム成分に芳香族ビニル化合物をグラフト重合させたグラフト共重合体(B)と、を含有する樹脂組成物を延伸してなる樹脂層を備えている。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができるが、好ましくはアクリロニトリルである。これらのシアン化ビニル化合物は、単独でもよく2種以上であってもよい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、エチルスチレン、p-t-ブチルスチレン等を挙げることができるが、好ましくはスチレンである。これらの芳香族ビニル化合物は、単独でもよく2種以上であってもよい。
芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物をモノマー単位として含む共重合体(A)としては、上記モノマー単位のいずれの組み合わせからなる共重合体であってよいが、芳香族ビニル化合物がスチレンであり、シアン化ビニル化合物がアクリロニトリルであるアクリロニトリル-スチレン共重合体であることが最も好ましい。
本実施形態において、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物をモノマー単位として含む共重合体(A)を含有する樹脂組成物を用いることにより耐熱性、耐油性の優れた延伸シートを得ることができる。
共重合体(A)において、シアン化ビニル化合物モノマー単位の含有量は、モノマー単位全量基準で、好ましくは9~39質量%であり、より好ましくは12~36質量%、更に好ましくは18~30質量%である。
共重合体(A)において、芳香族ビニル化合物モノマー単位の含有量は、モノマー単位全量基準で、好ましくは61~91質量%であり、より好ましくは64~88質量%であり、更に好ましくは70~82質量%である。
共重合体(A)のビカット軟化点(Ta)は、102℃以上112℃以下であることが必須であり、好ましくは103℃以上111℃以下、より好ましくは104℃以上110℃以下である。ビカット軟化点が102℃以上であると、延伸シート及びその成形容器の耐熱性及び耐油性に優れる。ビカット軟化点が112℃以下であると、延伸シートを成形したときに賦型不良や金型からの離型不良を抑制し、目的の包装容器を得やすくなる。
なお、ビカット軟化点を調整する方法としては、重合時に芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の選定、配合量の調整や第三成分の添加などの方法が挙げられる。ビカット軟化点は、JIS K7206(1999)に従い、試験片として厚さ3.2mmの射出成形品を用い、荷重9.8N、昇温速度2℃/minで測定する。
共重合体(A)の含有量は、樹脂組成物全量基準で、97~99.9質量%が好ましく、より好ましくは98~99.7質量%、更に好ましくは98.5~99.5質量%である。含有量が上記の下限値以上であると、透明性の点でより優れる。含有量が上記の上限値以下であると、金型離型性及びスタッキング防止性の点でより優れる。
共重合体(A)は、必要に応じて芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物と共重合可能なその他のビニル系モノマー単位を含んでいてもよい。その他のビニル系モノマー単位としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、2-メチルヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート等のアクリル酸エステルなどの単位が挙げられる。その他のビニル系モノマー単位の含有量は、特に限定されるものではないが、上記シアン化ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物のモノマー単位の含有量が上記範囲から外れない範囲であることが好ましい。
共重合体(A)は、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物を重合させることにより得られる。重合方法は特に限定しないが、塊状連続重合又は溶液連続重合が好ましい。
塊状連続重合又は溶液連続重合法としては公知の例が採用できるが、エチルベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン等の溶剤を芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物の合計100質量部に対して10~40質量部添加して重合させるとより好ましい。
重合時には、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-シクロヘキサン、2,2-ビス(4,4-ジ-ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル-3,3-ジ-(t-ブチルパーオキシ)ブチレート等の公知の有機過酸化物を添加しても差し支えなく、また、4-メチル-2,4-ジフェニルペンテン-1、t-ドデシルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン等の公知の分子量調整剤を添加しても差し支えない。
重合温度は、好ましくは80~170℃、さらに好ましくは100~160℃であるとよい。
共重合体(A)の重量平均分子量は、SEC法で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。重量平均分子量は10万~25万であることが好ましく、12~20万であることがさらに好ましい。重量平均分子量が25万以上であると、延伸シートを包装容器に熱板成形する際にレインドロップとよばれる外観不良が生じにくくなる。重量平均分子量が10万未満では、ブリッジとよばれる外観不良が生じにくくなる。
また、共重合体(A)の数平均分子量は5万~10万、Z平均分子量は20万~45万であることが好ましい。数平均分子量が5万以上又はZ平均分子量が20万以上であると、レインドロップがより発生しにくくなり、数平均分子量が10万以下又はZ平均分子量が45万以下であるとブリッジがより発生しにくくなる。
ここで、レインドロップとは、熱板とシートの間に空気を巻き込んで発生する未加熱部分が水滴のようにみえる現象を指す。また、ブリッジとは、熱板成形時において加熱されたシートが熱板から剥がれる際に局所的に変形し、金型上でシートが重なった状態で成形された部分が跡として残る現象を指す。
なお、SEC測定は、以下のような条件で実施する。
装置:昭和電工社製Shodex「SYSTEM-21」
カラム:PLgel MIXED-B
温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/分
検出:RI
濃度:0.2質量%
注入量:100μl
検量線:標準ポリスチレン(Polymer Laboratories製)を用い、溶離時間と溶出量との関係を分子量と変換して各種平均分子量を求める。
共重合体(A)の200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)は1~5g/10分であることが好ましく、更に好ましくは2~4g/10分である。
本実施形態のグラフト共重合体(B)は、ゴム成分に芳香族ビニル化合物をグラフト重合させたグラフト共重合体である。芳香族ビニル化合物としてスチレンを用いた場合、グラフト共重合体(B)は、ゴム変性スチレン系樹脂とも呼ばれる。グラフト共重合体(B)は、例えばゴム状重合体の存在下、芳香族ビニル化合物をグラフト重合することにより得られる。重合方法は、公知の方法、例えば、塊状重合法、塊状・懸濁二段重合法、溶液重合法等であってよい。
本実施形態において、グラフト共重合体(B)を含有する樹脂組成物を用いることで、シート表面にゴム状分散粒子が凹凸を形成することにより、成形時にスタッキング防止性、金型離型性の優れた延伸シートを得ることができる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、アルキルスチレン(例えば、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン及び第三級ブチルスチレンなどのo-、m-、p-の各異性体)、アルファアルキルスチレン(例えばアルファメチルスチレン、アルファエチルスチレンなど)、モノハロゲン化スチレン(例えば、クロロスチレン、ブロモスチレン及びフルオロスチレンなどのo-、m-、及びp-の各異性体)、ジハロゲン化スチレン(例えば、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、ジフルオロスチレン及びクロロブロモスチレンなどの各異性体)、トリハロゲン化スチレン(例えば、トリクロロスチレン、トリブロモスチレン、トリフルオロスチレン、ジクロロブロモスチレン、ジブロモクロロスチレン及びジフルオロクロロスチレンなどの各核置換異性体)、テトラハロゲン化スチレン(例えば、テトラクロロスチレン、テトラブロモスチレン、テトラフルオロスチレン及びジクロロジブロモスチレンなどの各核置換異性体)、ペンタハロゲン化スチレン(例えば、ペンタクロロスチレン、ペンタブロモスチレン、トリクロロジブロモスチレン及びトリフルオロジクロロスチレンなどの各核置換異性体)、アルファー及びベーターハロゲン置換スチレン(例えば、アルファクロロスチレン、アルファブロモスチレン、ベータークロロスチレン及びベーターブロモスチレンなど)などが挙げることができるが、好ましくはスチレンである。これらの単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ゴム成分としては、例えば1種又は2種以上の共役1,3-ジエン(例えばブタジエン、イソプレン、2-クロロ-1,3ブタジエン、1-クロロ-1,3ブタジエン、ピペリレンなど)の(共)重合体、ブタジエン-スチレン共重合体、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ブタジエン-スチレン-アクリロニトリル共重合体、イソブチレン-アクリル酸エステル共重合体、ブチルゴム及びエチレン-プロピレン-ターポリマー(EPDM)などが挙げられるが、好ましくはブタジエンの重合体(ポリブタジエン)である。これらのゴム成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリブタジエンとして、ハイシスポリブタジエン、ローシスポリブタジエンのいずれを用いてもよく、両者の混合物であってもよい。
グラフト共重合体(B)のビカット軟化点(Tb)は、共重合体(A)のビカット軟化点よりも低いことが必須である。シートの延伸時にグラフト共重合体(B)のゴム状分散粒子が共に延伸されるが、グラフト共重合体(B)のビカット軟化点が共重合体(A)よりも低いことにより、シートの冷却過程においてゴム状分散粒子の再収縮が発生し、シート表面に微細な凹凸が多数形成されることで、優れたスタッキング防止性と金型離型性を発現する。
共重合体(A)のビカット軟化点(Ta)とグラフト共重合体(B)のビカット軟化点(Tb)の差(Ta-Tb)は、10℃以上30℃以下であることが必須であり、13℃以上27℃以下が好ましく、15℃以上25℃以下がより好ましい。この差が10℃以上であると、ゴム状分散粒子の再収縮が発生しやすく、シート表面に十分な凹凸を得やすいため、成形容器の金型への密着を抑制し、金型からの離型性が向上する。また、スタッキング防止性も向上する。また、この差が30℃以下であると、延伸シートの成形時にゴム状分散粒子が再び延伸され凹凸が消失することを抑制し、成形容器が金型に密着することを抑制できるため、金型からの離型性が向上する。また、スタッキング防止性も向上する。
なお、ビカット軟化点を調整する方法としては、軟化点の異なるゴム粒子を用いる方法やゴム粒子の配合量を変える方法、ホワイトオイルなどの可塑剤を添加する方法が挙げられる。ビカット軟化点は、JIS K7206に従い、試験片として厚さ3.2mmの射出成形品を用い、荷重9.8N、昇温速度2℃/minにて測定する。
本実施形態で用いるグラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径(Db)は、1μm以上4μm以下であり、好ましくは2μm以上3μm以下である。体積中位粒子径が1μm以上では得られる延伸シートを成形したときの金型からの離型性が更に良好となり、また成形容器を積層したときにスタッキングが生じにくい。また、4μm以下の場合は、得られる延伸シートにフィッシュアイとよばれる、樹脂中に完全に混和しないためにできる小さな球状欠陥が生じることを抑制し、耐油性の低下を抑制できる。
なお、粒子径を調整する方法としては、重合工程においてゴム粒子の相転域での攪拌速度を調整する方法や、原料液中の連鎖移動開始剤の量を調整する方法などが挙げられる。グラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径は、グラフト共重合体(B)を電解液(3%テトラ-n-ブチルアンモニウム/97%ジメチルホルムアミド溶液)に溶解させ、コールターマルチサイザー法(コールター社製マルチサイザーII:アパチャーチューブのオリフィス径30μm)により測定して求めた体積基準の粒径分布曲線の50体積%粒子径とする。
本実施形態で用いるグラフト共重合体(B)のゲル分は、例えば15~55質量%であり、好ましくは20~45質量%である。ゲル分を調整する方法としては、重合工程においてゴム含有量を調整する方法、開始剤量を調整する方法の他、重合後にスチレンのホモポリマーとのブレンドにより調整する方法などが挙げられる。ゲル分はグラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の割合であり、質量1.00gのグラフト共重合体(B)を精秤し(W)、メチルエチルケトン35ミリリットルを加え溶解し、その溶液を遠心分離機(コクサン社製H-2000B(ローター:H))にて、10000rpmで30分間遠心分離して不溶分を沈降せしめ、デカンテーションにより上澄み液を除去して不溶分を得、セーフティーオーブンにて90℃で2時間予備乾燥し、更に真空乾燥機にて120℃で1時間減圧乾燥し、20分間デシケーター中で冷却した後、乾燥した不溶分の質量Gを測定して次のように求めることができる。
ゲル分(質量%)=(G/W)×100
本実施形態で用いるグラフト共重合体(B)のゴム状分散粒子のグラフト率は、1~5であることが好ましい。グラフト率を調整する方法としては、重合工程において開始剤の量を下げる方法があるが、反応器の形式や用いるゴム種によっても変わる。グラフト共重合体(B)のゴム状分散粒子のグラフト率は、グラフト共重合体(B)中のゲル分(質量%)とグラフト共重合体(B)中のゴム分R(質量%)から次のように求めることができる。
グラフト率={(G/W)×100-R)/R
なお、グラフト共重合体(B)中のゴム分はグラフト共重合体(B)をクロロホルムに溶解させ、一定量の一塩化ヨウ素/四塩化炭素溶液を加え暗所に約1時間放置後、ヨウ化カリウム溶液を加え、過剰の一塩化ヨウ素を0.1Nチオ硫酸ナトリウム/エタノール水溶液で滴定し、付加した一塩化ヨウ素量から求めることができる。
本実施形態で用いるグラフト共重合体(B)のゴム状分散粒子の膨潤度SIは10~30であることが好ましい。なお、グラフト共重合体(B)のゴム状分散粒子の膨潤度SIは、グラフト共重合体(B)1.00gを精秤し、トルエン30ミリリットルを加えて溶解し、その溶液を遠心分離機(コクサン社製H-2000B(ローター:H))にて、10000rpmで30分間遠心分離して不溶分を沈降せしめ、デカンテーションにより上澄み液を除去して、トルエンで膨潤した不溶分の質量Sを測定し、続いてトルエンで膨潤した不溶分をセーフティーオーブンにて90℃で2時間予備乾燥し、更に真空乾燥機にて120℃で1時間減圧乾燥し、20分間デシケーター中で乾燥した後、不溶分の乾燥質量Dを測定して次のように求めることができる。
膨潤度SI=S/D
本実施形態のグラフト共重合体(B)のメタノール可溶分は1~6質量%であることが好ましい。ここでいうメタノール可溶分とは、グラフト共重合体(B)中のメタノールに可溶な成分を指し、例えばグラフト共重合体(B)の重合工程や脱揮工程で副生成する芳香族ビニル化合物のオリゴマー(例えば、スチレンダイマー、スチレントリマー)の他に、流動パラフィンやシリコーンオイル等の各種添加剤や残存スチレンモノマー、及び重合溶媒等の低分子量成分が含まれる。メタノール可溶分を調整する方法としては、開始剤の種類や量によって重合工程で副生成するオリゴマー(ダイマー、トリマー)の発生量を調整する方法や、流動パラフィン、シリコーンオイルの添加量によって調整する方法等が挙げられる。なお、メタノール可溶分はグラフト共重合体(B)1.00gを精秤し(P)、メチルエチルケトン40ミリリットルを加えて溶解し、メタノール400ミリリットルを急激に加えて、メタノール不溶分(樹脂成分)を析出、沈殿させる。約10分間静置した後、ガラスフィルターで徐々にろ過してメタノール可溶分を分離し、真空乾燥機にて120℃で2時間減圧乾燥した後、デシケーター内で25分間放冷し、乾燥したメタノール不溶分の質量Nを測定して、次のように求めることができる。
メタノール可溶分(質量%)=(P-N)/P×100
本実施形態のグラフト共重合体(B)の200℃、49N荷重で測定したメルトマスフローレイト(MFR)は1~5g/10分であることが好ましく、更に好ましくは2~4g/10分である。
本実施形態の樹脂層には、用途に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤及び鉱油等の添加剤、ガラス繊維、カーボン繊維及びアラミド繊維等の補強繊維、タルク、シリカ、マイカ及び炭酸カルシウム等の充填剤などを、延伸シートの性能を損なわない範囲で更に含有していてもよい。
本実施形態の延伸シート中のゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)は、グラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径(Db)とは異なる。延伸シート中の体積平均粒子径(Ds)とは、超薄切片法にて観察面が延伸シートの主面と並行方向となるよう切削し、四酸化オスミウム(OsO)にてゴム成分を染色した後、透過型顕微鏡にて粒子100個の粒子径を測定し、下記式により算出する。
Figure 0007019353000001
本実施形態の延伸シート中のゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)とグラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径(Db)との比(Ds/Db)は、1.5以上3以下であることが必須であり、好ましくは1.7以上3以下であり、更に好ましくは2以上3以下である。この比が1.5以上であると、ゴム状分散粒子が再収縮しやすく、シート表面に十分な凹凸が得られやすいため、金型離型性及びスタッキング防止性が優れる。また、この比が3以下であると、延伸シート中のゴム状分散粒子と外側の樹脂組成物との界面でミクロクラックが発生しにくくなり、このクラックが原因で成形時や金型離型時に割れが発生したり、耐油性が低下するのを抑制できる。
本実施形態における延伸シートの溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)は、10万~25万であることが好ましく、12~20万であることがさらに好ましい。重量平均分子量が25万以下であると、延伸シートを熱板成形して包装容器を得る際にレインドロップとよばれる外観不良が生じにくくなる。重量平均分子量が10万以上では、ブリッジとよばれる外観不良が生じにくくなる。なお、延伸シート中の溶剤可溶分の重量平均分子量は、試料10mgを精秤し、5gのテトラヒドロフランを加えて溶解した後、0.45μmメンブランフィルターにてろ過したものを測定溶液とし、SECにて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。SEC測定は以下の条件にて実施する。
装置:昭和電工社製Shodex「SYSTEM-21」
カラム:PLgel MIXED-B
温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1.0ml/分
検出:RI
注入量:100μl
本実施形態における延伸シートの、MD(Machine Direction;シート流れ方向)の延伸倍率、TD(Transverse Direction;シート流れ方向に垂直な方向)の延伸倍率は、それぞれ、好ましくは1.8~3.2倍、より好ましくは2~3倍、更に好ましくは2.2~2.8倍である。
本実施形態において延伸倍率とは、延伸シートの試験片が加熱前後で変化する割合であり、具体的には、次式すなわち、延伸倍率=Y/Z、単位[倍]によって算出される値を意味する。この式において、Yは、加熱前に延伸シート表面に、MD及びTDに描いた直線の長さ[mm]を示し、Zは、温度150℃のオーブンに上記試験片を60分間静置し収縮させた後の上記直線の長さ[mm]を示す。
また、延伸シートのMD及びTDの熱収縮応力は0.35~1.2MPaであることが好ましい。なお、熱収縮応力は、ASTMD-1504に準じて150℃のシリコーンオイル中で測定することにより得られる応力のピーク値を採用する。
また、延伸シートの収縮開始温度は、グラフト共重合体(B)のビカット軟化点Tbよりも、好ましくは10~30℃高く、より好ましくは15~25℃高く、更に好ましくは17~23℃高い。Tbとの差が10℃未満であると、シート表面に十分な凹凸を得るための延伸温度設定幅が狭くなるおそれがある。また、この差が30℃を超えると、延伸シートの成形時に成形容器が表面に十分な凹凸を得るための成形温度設定幅が狭くなるおそれがある。なお、収縮開始温度は、熱収縮率測定装置(テスター産業社)にて、昇温速度2℃/分にて加熱されるシリコーンオイル中に延伸シートの試験片を静置し、加熱前の寸法からMD又はTDが5%収縮するときの温度を採用する。
延伸シートの粗さパラメータである算術平均粗さのSaは、好ましくは0.005~0.25μm、より好ましくは0.025~0.2μm、更に好ましくは0.05~0.15μmである。延伸シートの二乗平均平方根粗さSqは、好ましくは0.01~0.5μm、より好ましくは0.05~0.4μm、更に好ましくは0.1~0.3μmである。上記の下限値以上であるとスタッキング防止性が更に優れ、上記の上限値以下であると透明性が更に優れる。延伸シートの少なくとも一方の面において、粗さパラメータSa及びSqが上記の範囲内となればよい。延伸シートが離型剤層等のその他の層を更に備える場合、その他の層が設けられている面において、粗さパラメータSa及びSqが上記の範囲内となることが好ましい。
なお、粗さパラメータSa及びSqはISO 25178に規定された方法に基づき、以下の条件で撮影したシート表面の3D画像を用いて測定する。
装置:3D測定レーザー顕微鏡 LEXT OLS4000(オリンパス社)
対物レンズ:MPLAPONLEXT50
画像サイズ:260μm×250μm
画素数:1024×1024
カットオフ周期 λc:0.80mm λs:なし λf:なし
フィルタ:ガウシアンフィルタ
延伸シート中の総揮発分量は、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは2000ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下である。延伸シート中のオリゴマー量は、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは2000ppm以下、更に好ましくは1000ppm以下である。延伸シート中のシアン化ビニル化合物モノマー含有量は、好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppm以下、更に好ましくは20ppm以下である。これらの値が上記の上限値以下であると、成形時にレインドロップが発生しにくくなる。
ここで、総揮発分量とは、芳香族ビニルモノマー、エチルベンゼン、トルエン、n-プロピルベンゼン、i-プロピルベンゼンの揮発分量の合計値をさす。また、オリゴマー量とは、芳香族ビニルダイマー、芳香族ビニル直鎖状トリマー、芳香族ビニル環状トリマーの合計値を指す。なお、測定方法はガスクロマトグラフィー法を用い、以下のような条件にて測定を実施する。
装置名:GC-12A(島津製作所社)
カラム:ガラスカラム φ3[mm]×3[m]
定量法:内部標準法(シクロペンタノール)
延伸シートの全光線透過率は、好ましくは80~99%、より好ましくは85~98%、更に好ましくは90~97%である。延伸シートのHAZEは、好ましくは0.3~3%、より好ましくは0.4~2.5%、更に好ましくは0.5~2%である。全光線低下率が80%以上、又はHAZEが3%以下であると成形品の透明性が更に向上する。なお、全光線透過率及びHAZEは、JISK-7361-1に準じて、以下のような条件にて測定する。
サンプル:延伸シート
装置:ヘーズメーターNDH5000(日本電色社)
延伸シートの色座標b*値は、好ましくは0~8、より好ましくは1~7、更に好ましくは2~6である。であることが好ましい。b*値が8を超えると成形品を包装容器として用いた場合に内容物が黄色味を帯びて見えるため、内容物の外観を損ねる。b*値が0未満であると内容物が青味を帯びて見えるため、内容物の外観を損ねる。なお、b*値とは、CIEに規定されるL*a*b*色空間の色座標b*のことである。b*値は、分光測色計を用い、以下のような条件にて測定する。
サンプル:延伸シートの積層 総厚み4.5mm
装置:分光測色計CM-2500d(コニカミノルタ)
測定方法:SCI法(正反射光込み)
本実施形態の延伸シート中のゲル分は、0.05~1.5質量%であることが好ましい。ゲル分が1.5質量%以下であると、シート製膜時にフィッシュアイとよばれる、樹脂中に完全に混和しないためにできる小さな球状欠陥が生じにくくなる。また、ゲル分が0.05質量%以上であると、グラフト共重合体(B)による表面の凹凸が生じやすくなり、金型離型性及びスタッキング防止性が更に向上する。延伸シート中のゲル分は、スタッキング防止性に特に優れる観点から、好ましくは、0.2質量%以上、0.21質量%以上、0.22質量%以上、0.23質量%以上、0.24質量%以上、0.25質量%以上、0.26質量%以上、0.27質量%以上、0.28質量%以上、0.29質量%以上、又は0.3質量%以上であり、また、好ましくは、1.0質量%以下、又は0.6質量%以下である。延伸シート中のゲル分は、スタッキング防止性に特に優れる観点から、より好ましくは0.2~1.0質量%、更に好ましくは0.3~0.6質量%である。
ゲル分を調整する方法としては、グラフト共重合体(B)の種類や添加量を調整する方法や、溶媒に不溶な第三成分を添加する方法、シート製膜時の押出条件を変更することにより溶媒に不溶な成分を生成する方法などが挙げられる。ゲル分は、延伸シート1.00gを精秤し(W)、メチルエチルケトン35ミリリットルを加え溶解し、その溶液を遠心分離機(コクサン社製H-2000B(ローター:H))にて、10000rpmで30分間遠心分離して不溶分を沈降せしめ、デカンテーションにより上澄み液を除去して不溶分を得、セーフティーオーブンにて90℃で2時間予備乾燥し、更に真空乾燥機にて120℃で1時間減圧乾燥し、20分間デシケーター中で冷却した後、乾燥した不溶分の質量Gを測定して次のように求めることができる。
ゲル分(質量%)=(G/W)×100
本実施形態の延伸シートのゴム分(R)は、0.05~0.36質量%であることが好ましい。ゴム分は、シートをクロロホルムに溶解させ、一定量の一塩化ヨウ素/四塩化炭素溶液を加え暗所に約1時間放置後、ヨウ化カリウム溶液を加え、過剰の一塩化ヨウ素を0.1Nチオ硫酸ナトリウム/エタノール水溶液で滴定し、付加した一塩化ヨウ素量から求めることができる。
本実施形態の延伸シートのメタノール可溶分は1質量%以下であることが好ましい。ここでいうメタノール可溶分とは、延伸シートのメタノールに可溶な成分を指し、例えばグラフト共重合体(B)の重合工程や脱揮工程で副生成するスチレンオリゴマー(スチレンダイマー、スチレントリマー)の他に、流動パラフィンやシリコーンオイル等の各種添加剤や残存スチレンモノマー、及び重合溶媒等の低分子量成分が含まれる。なお、メタノール可溶分は延伸シート1.00gを精秤し(P)、メチルエチルケトン40ミリリットルを加えて溶解し、メタノール400ミリリットルを急激に加えて、メタノール不溶分(樹脂成分)を析出、沈殿させる。約10分間静置した後、ガラスフィルターで徐々にろ過してメタノール可溶分を分離し、真空乾燥機にて120℃で2時間減圧乾燥した後、デシケーター内で25分間放冷し、乾燥したメタノール不溶分の質量(N)を測定して、次のように求めることができる。
メタノール可溶分(質量%)=(P-N)/P×100
本実施形態の延伸シートは、樹脂層の表面にその他の層を更に備えていてもよい。その他の層は、例えば、シリコーンオイル、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどを含有する離型剤層、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどを含有する界面活性剤層であってよい。延伸シートは、スタッキング防止性と金型離型性を向上させ、かつ食品安全性の観点で優れることから、ポリジメチルシロキサンを含有する離型剤層を樹脂層の少なくとも一方の面に更に備えることが好ましい。
延伸シートの厚みは、特に限定されないが、通常0.01mm以上1mm未満、好ましくは0.1mm以上0.5mm未満である。
以上説明した延伸シートは、例えば、共重合体(A)とグラフト共重合体(B)とを含有する樹脂組成物を二軸延伸する工程を備える製造方法により得られる。より具体的には、この製造方法では、樹脂組成物を押出機により溶融混練してダイ(特にTダイ)から押し出し、次いで、二軸方向に逐次又は同時で延伸することにより、二軸延伸シートを得る。
延伸シートが樹脂層に加えて上記のその他の層を更に備える場合、延伸シートの製造方法は、例えば、上記の樹脂組成物を二軸延伸する工程で得られた樹脂層上に、汎用の塗布方法を用いてその他の層を形成する工程を更に備えている。塗布方法としては、例えば、正回転ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアロールコーター、スプレーコーター、キスロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、コンマロールコーター、ダイコーターなどが挙げられるが、好適な表面粗さを有する塗布層を効率的に設けることで金型離型性、耐ブロッキング性に優れたシートを得られることから、グラビアロールコーター、スプレーコーターが好ましく、スプレーコーターが特に好ましい。
本実施形態に係る延伸シートは、成形加工により包装容器等の成形品に利用可能である。成形品としては、食品包装容器(すなわち食品を内容物とする包装容器)や食品包装容器の蓋材が好適であり、特に当該食品が油脂を含む食品である場合に好適である。また、食品包装容器、食品包装容器の蓋材は、電子レンジ加熱用、冷蔵用とすることができる。延伸シートは食品包装容器の蓋材に用いられる場合、延伸シートに使用される原材料については、食品添加物公定書やポリオレフィン衛生協議会のポジティブリストに登録されているなどの公に衛生性、安定性が認められている材料を用いることが好ましい。
本実施形態の包装容器の収縮開始温度は、100~112℃であることが好ましい。なお、包装容器の収縮開始温度は、2℃/分の速度で加熱されるオーブン中に包装容器の試験片を静置するときに、加熱前の包装容器の寸法から長辺、短辺、高さのいずれかが5%収縮するときの温度を採用する。
延伸シートから成形品を得る成形方法としては、市販の一般的な熱板圧空成形機を使用する熱板成形が挙げられる。使用する成形機は、熱板にシートが圧接している時間や圧空による成形する時間、シート圧接から圧空成形に切り替わるタイムラグ、成形サイクル等が設定できるタイプのものが望ましい。これらの方法は例えば、高分子学会編「プラスチック加工技術ハンドブック」日刊工業新聞社(1995)に記載されている。
共重合体(A)として使用したアクリロニトリル-スチレン共重合体、グラフト共重合体(B)として使用したグラフト共重合体(B)の製造例(実験例)を以下に示す。
{実験例1:アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS-1)の製造}
容積約20Lの完全混合型攪拌槽である第一反応器と容積約40Lの攪拌機付塔式プラグフロー型反応器である第二反応器を直列に接続し、さらに予熱器を付した脱揮槽を2基直列に接続して構成した。表1に記載のとおり、モノマー全量基準で、アクリロニトリル12質量%、スチレン88質量%を含有する単量体溶液85質量部に対し、エチルベンゼン15質量部、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.01質量部、n-ドデシルメルカプタン0.25質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時6.0kgで125℃に制御した第一反応器に導入した。第一反応器より連続的に反応液を抜き出し、この反応液を流れの方向に向かって125℃から160℃の勾配がつくように調整した第二反応器に導入した。次に予熱器で160℃に加温した後67kPaに減圧した第一脱揮槽に導入し、さらに予熱器で230℃に加温した後1.3kPaに減圧した第二脱揮槽に導入し残存単量体と溶剤を除去した。これをストランド状に押出し切断することによりペレット形状のアクリロニトリル-スチレン共重合体(AS-1)を得た。得られたAS-1の樹脂組成とビカット軟化点、重量平均分子量(Mw)を表1に示した。
{実験例2~9:アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS-2~9)の製造}
アクリロニトリル及びスチレンの仕込み量を表1のとおりに変更した以外は、実験例1と同様にしてアクリロニトリル-スチレン樹脂(AS-2~9)を得た。得られたAS-2~9の樹脂組成とビカット軟化点、重量平均分子量(Mw)を表1に示した。
Figure 0007019353000002
{実験例10:グラフト共重合体(B)(HI-1)の製造}
ゴム状重合体として3.4質量%のローシスポリブタジエンゴム(旭化成製、商品名ジエン55AE)と、91.6質量%のスチレンとを、5.0質量%のエチルベンゼンに溶解させた。また、ゴムの酸化防止剤(チバガイギー製、商品名イルガノックス1076)0.1質量部を添加した。この重合原料を翼径d=0.285[m]の錨型撹拌翼を備えた14リットルのジャケット付き反応器(R-01)に12.5[kg/hr]で供給した。反応温度は140℃、N3d2は0.83[m/s]で、樹脂率は25%であった。得られた樹脂液を直列に配置した2基の内容積21リットルのジャケット付きプラグフロー型反応器に導入した。1基目のプラグフロー型反応器(R-02)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に120℃~140℃、2基目のプラグフロー型反応器(R-03)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に130℃~160℃の勾配を持つようにジャケット温度を調整した。R-02出口での樹脂率は50%、R-03出口での樹脂率は70%であった。得られた樹脂液は230℃に加熱後、真空度5[torr]の脱揮槽に送られ、未反応単量体、溶剤を分離・回収した後、脱揮槽からギヤポンプで抜き出し、ダイプレートを通して、これをストランド状に押出し切断することによりペレットとした。次に、重合で得られた樹脂に、ホワイトオイルを0.3質量%添加し、二軸押出機を用いて均一にブレンドし、これをストランド状に押出し切断することによりペレット形状のグラフト共重合体(B)(HI-1)を得た。得られたグラフト共重合体(B)(HI-1)の共重合体100質量%中のモノマー含有量はスチレン89.9質量%、ブタジエン10.1質量%、樹脂組成物100質量%中のホワイトオイル量は0.3質量%であった。また、ゲル分は30質量%、ビカット軟化点は87℃、ゴム状分散粒子の体積中位子径(Db)は2.7μmであった。これらの値を表2に示した。
{実験例11~18:グラフト共重合体(B)(HI-2~9)の製造}
実験例10の各種原料仕込み量及び攪拌条件を調整し、表2に記載のグラフト共重合体(B)HI-2~9を得た。得られたグラフト共重合体(B)HI-2~9のモノマー含有量、ホワイトオイル量、ゲル分、ビカット軟化点、体積中位粒子径(Db)を表2に示した。
Figure 0007019353000003
<実施例1>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-2を99.0質量%とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-2 1.0質量%をヘンシェルミキサーで予備ブレンドし、シート押出機(Tダイ幅500mm、φ40mmのエキストルーダー(田辺プラスチック機械社製))を用い、押出温度230℃、回転数50rpmで混練押出して、厚さ1.2mmのシートを得た。このシートをバッチ式二軸延伸機(東洋精機社製)にて、延伸温度137℃、歪み速度0.1/secでMD2.5倍、TD2.5倍に延伸し、さらにバーコーターを用いてポリジメチルシロキサンエマルジョン(東レダウコーニング社製SM7025EX)を一方の面に塗布し、105℃の乾燥機にて乾燥させ、乾燥後塗布量20mg/mの離型剤層を形成することにより、厚さ0.20mmの延伸シートを得た。
得られた延伸シートの透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、ゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)は4.8μmであった。また、シートの算出平均粗さ(Sa)は0.111μm、二乗平均平方根高さ(Sq)は0.211μm、全光線透過率は90.0%、HAZEは1.0%、b*値は4.0であった。また、シートの収縮開始温度は106℃、熱収縮率は59.3%、熱収縮率から求められる延伸倍率は2.5倍であった。更に、ガスクロマトグラフィから求めたオリゴマー量は1390ppm、総揮発分量は1160ppm、アクリロニトリル量は20ppm、樹脂組成物の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)は14.8万、ゲル分は0.30質量%であった。
<実施例2~17>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-1,2,3,6,7,8,9とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-1,2,3,4,5,8,9を用いて、表3,4に示す配合量とした以外は実施例1と同様な方法で延伸シートを得た。得られた延伸シートの厚み、ゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)、シート表面の算出平均粗さ(Sa)、二乗平均平方根高さ(Sq)、全光線透過率、HAZE、b*値、シートの収縮開始温度、熱収縮率及び延伸倍率、ガスクロマトグラフィから求めたオリゴマー量、総揮発分量及びアクリロニトリル量、延伸樹脂組成物の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)、ゲル分の各測定値を表3,4に示した。
Figure 0007019353000004
Figure 0007019353000005
<比較例1~6>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-1,2,3,4,5とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-1,2,3,4,6,7を用いて、表5に示す配合量とした以外は実施例1と同様な方法で延伸シートを得た。得られた延伸シートの厚み、ゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)、シート表面の算出平均粗さ(Sa)、二乗平均平方根高さ(Sq)、全光線透過率、HAZE、b*値、シートの収縮開始温度、熱収縮率及び延伸倍率、ガスクロマトグラフィから求めたオリゴマー量、総揮発分量及びアクリロニトリル量、延伸樹脂組成物の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)、ゲル分の各測定値を表5に示した。
Figure 0007019353000006
<実施例18~21>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-2とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-2を用いて、表6に示す配合量、押出温度、回転数にした以外は実施例1と同様な方法で延伸シートを得た。得られた延伸シートの厚み、ゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)、シート表面の算出平均粗さ(Sa)、二乗平均平方根高さ(Sq)、全光線透過率、HAZE、b*値、シートの収縮開始温度、熱収縮率及び延伸倍率、ガスクロマトグラフィから求めたオリゴマー量、総揮発分量及びアクリロニトリル量、延伸樹脂組成物の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)、ゲル分の各測定値を表6に示した。
<実施例22~25、比較例7,8>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-2とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-2を用いて、表6に示す配合量、押出温度、回転数にした以外は実施例1と同様な方法で延伸シートを得た。得られた延伸シートの厚み、ゴム状分散粒子の体積平均粒子径(Ds)、シート表面の算出平均粗さ(Sa)、二乗平均平方根高さ(Sq)、全光線透過率、HAZE、b*値、シートの収縮開始温度、熱収縮率及び延伸倍率、ガスクロマトグラフィから求めたオリゴマー量、総揮発分量及びアクリロニトリル量、延伸樹脂組成物の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)、ゲル分の各測定値を表6に示した。
Figure 0007019353000007
<実施例26~31>
共重合体(A)として実験例で得られたAS-2とグラフト共重合体(B)として実験例で得られたHI-2を用いて、表7に示す配合量とし、離型剤層としてポリジメチルシロキサンA(粘度10000mm/s SM7025EX 東レダウコーニング社製)、ポリジメチルシロキサンB(粘度1000mm2/s KM-9737A 信越シリコーン社製)、モノグリセリン脂肪酸(DM-100 理研ビタミン社製)を表7記載の塗布量にて塗布し、105℃の乾燥機にて乾燥させ、延伸シートを得た。
Figure 0007019353000008
実施例で得られた延伸シートを熱板成形機HPT-400A(脇坂エンジニアリング製)にて、熱板温度137℃、金型温度95℃、予熱時間2.0秒、成形時間3.0秒の条件で、包装容器(ヒンジ付フードパック 縦241mm×横193mm×蓋高さ10mm/本体深さ28mm)を成形し、得られた包装容器について、以下の方法にて物性測定、評価を行った。結果を表3~7に示す。
[成形性]
包装容器の成形時、型が出ており外観不良がみられないものをAとし、ドロップ(液滴状の外観不良)、ブリッジ(スジ状の外観不良)、フィッシュアイ(魚の目状)などが一部見られたが問題はないものをBと、型不良や割れにより成形困難であるものをCとした。A又はBであれば、成形性に優れているといえる。
[金型離型性]
包装容器の成形後、金型から剥離する際にキズ、割れ、白化が生じないものをA、キズが生じるものをB、割れ又は白化が生じるものをCとした。A又はBであれば、金型離型性に優れているといえる。
[透明性]
成形した包装容器を100枚重ね、5mm×5mm四方のマス目が書かれた紙の上に乗せ、容器の上からマス目を見たときにマス目の視認性を以下の通りに評価した。A、B又はCであれば、透明性に優れているといえる。
A:全体が容易に視認できる
B:一部が欠陥や曇りで覆われるが、ほぼ容易に視認できる
C:欠陥や曇りで全体が覆われるが、視認はできる
D:視認できない
[スタッキング防止性]
成形した包装容器を100枚重ね、1kgfの荷重を60分間かけたのち、上から順にめくった際にはがれる枚数を計測した。100枚全てをはがしたときに、全て1枚ずつはがれた場合は1、2枚以上が重なって剥れるものがあった場合はその最大枚数を記載した。最大枚数が5枚以下であれば、スタッキング防止性に優れているといえる。
[耐熱性]
包装容器を所定温度のオーブン内に15分静置した後、容器高さの変化を測定した。この測定を、所定温度を2℃刻みで上昇させていきながら各温度で行った。容器高さが加熱前の容器高さから5%以上減少する最低温度により耐熱性を評価した。最低温度が102℃以上であれば、耐熱性に優れているといえる。
[耐油性]
包装容器のヒンジ部分を曲率半径R=1.0にて折り曲げた状態で、脂肪酸トリグリセライド(ココナードML 花王社製)とハッカ油(大洋製薬社製)の体積比3:1の混合液2mlをしみ込ませたガーゼ10×10mmを貼り付け、室温で静置し、容器を観察した。ガーゼを貼り付けてから白化又は割れがみられるまでの時間を計測した。計測は、ガーゼを貼り付けてから1、3、6、12、24、48、72時間が経過した後にそれぞれ行った。当該時間が12時間以上であれば、耐油性に優れているといえる。

Claims (14)

  1. 芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物をモノマー単位として含む共重合体(A)と、ゴム成分に芳香族ビニル化合物をグラフト重合させたグラフト共重合体(B)と、を含有する樹脂組成物を延伸してなる樹脂層を備える延伸シートであって、
    前記共重合体(A)のビカット軟化点をTa(℃)、前記グラフト共重合体(B)のビカット軟化点をTb(℃)、前記グラフト共重合体(B)中のゴム状分散粒子の体積中位粒子径をDb(μm)、前記延伸シート中のゴム状分散粒子の体積平均粒子径をDs(μm)としたとき、下記式(a)~(d)を満たし、
    前記延伸シートの少なくとも一方の面の算術平均粗さSaが0.05~0.25μm、二乗平均平方根粗さSqが0.1~0.5μmである、延伸シート。
    102≦Ta≦110 …(a)
    16≦Ta-Tb≦25 …(b)
    ≦Db≦4 …(c)
    1.5≦Ds/Db≦3 …(d)
  2. 前記延伸シートの収縮開始温度が前記Tbより10~30℃高い、請求項に記載の延伸シート。
  3. 前記延伸シートの熱収縮率から求められる延伸倍率が1.8~3.2倍である、請求項1又は2に記載の延伸シート。
  4. 前記樹脂層の少なくとも一方の面上に、ポリジメチルシロキサンを含有する離型剤層を更に備える、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  5. 前記延伸シート中の総揮発分量が3000ppm以下、オリゴマー量が3000ppm以下、シアン化ビニル化合物モノマーの含有量が50ppm以下である、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  6. 前記延伸シートの全光線透過率が80~99%、HAZEが0.3~3%である、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  7. 前記延伸シートの色座標b*値が0~8である、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  8. 前記延伸シート中の溶剤可溶分の重量平均分子量(Mw)が10万~25万である、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  9. 前記延伸シート中のゲル分が0.05~1.5質量%である、請求項1~の何れか1項に記載の延伸シート。
  10. 請求項1~の何れか1項に記載の延伸シートの製造方法であって、
    前記共重合体(A)と前記グラフト共重合体(B)とを含有する樹脂組成物を二軸延伸する工程を備える、延伸シートの製造方法。
  11. 請求項1~の何れか1項に記載の延伸シートで形成された包装容器。
  12. 収縮開始温度が100~112℃である、請求項11に記載の包装容器。
  13. 請求項11又は12に記載の包装容器の製造方法であって、
    請求項1~の何れか1項に記載の延伸シートを成形する工程を備える、包装容器の製造方法。
  14. 前記成形が熱板成形である、請求項13に記載の包装容器の製造方法。
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