JP2019196415A - 二軸延伸シートおよびその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、製膜性および成形性が良好で、耐熱性および耐油性に優れたスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートおよびその成形品を提供する。【解決手段】スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)90〜97質量部と、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)3〜10質量部と、ポリブタジエンゴム成分を含むゴム変性スチレン系樹脂(C)0〜3質量部とを含有するスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートであって、前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のZ平均分子量が30万〜300万であり、前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のMw/Mnが2〜5.5であることを特徴とする二軸延伸シートとその成形品である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子レンジで加熱する食品の包装容器の用途に好適に用いることができるスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートおよびその成形品に関するものである。
ポリスチレンの二軸延伸シートは、透明性、剛性に優れることから、型成形されて主に軽量容器等の成形品に大量に使用されている。しかしながら、これらの容器は、耐熱性に劣ることから、沸騰水に直接接触する用途や、電子レンジで加熱する用途へはあまり使用されていない。そこで、原料であるポリスチレンに耐熱性を付与する試みがなされてきた。耐熱性を向上させたポリスチレンとしては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体またはスチレン−メタクリル酸共重合体(特許文献1、特許文献2)、スチレン−無水マレイン酸共重合体(特許文献3、特許文献4)が挙げられる。これらは一般的にスチレン系耐熱性樹脂として知られており、透明性、剛性を損なわずに耐熱性を向上させている。
しかし、上記スチレン系耐熱性樹脂は通常のポリスチレンよりも溶融押出時の流動性が低く、樹脂の生産能力やシートの生産能力を上げることが難しい。上記スチレン系耐熱性樹脂の流動性を上げるためには、(i)押出温度を高くする方法、(ii)樹脂の分子量を下げる方法が考えられる。押出温度を高くすると、上記スチレン系耐熱性樹脂中のカルボン酸基が反応し、ゲル状の異物となってシートの品質低下を招く。また、樹脂の分子量を下げると、シート押出時のドローダウンが発生しやすくなり製膜が難しくなる。
押出温度を高くしつつ、ゲル発生を抑える方法としては、例えば押出時にゲル化防止剤を添加する方法が提案されている(特許文献5)。しかし、特許文献5に記載のゲル化防止剤は可塑剤としても働くため、得られるスチレン系樹脂シートの耐熱性、耐油性が低下する。そのため、これらの性能を低下させにくい添加剤を選定する必要がある。
また、スチレン系樹脂の分子量を下げつつ、製膜性を維持する方法としては、高分子量のポリスチレンを少量添加することにより、歪み硬化性を与える方法(特許文献6)が知られている。しかし、特許文献6に記載の高分子量のポリスチレンは前記スチレン系耐熱性樹脂とは相溶性が低く、期待する歪み硬化性が出にくいほか、得られるシートの透明性が低下する欠点を持つ。そこで、互いに相溶性を有するスチレン系耐熱性樹脂と高分子量ポリマーの組み合わせを新たに選定する必要がある。
米国特許第3035033号明細書 特開2003−12734号公報 特公昭59−15133号公報 特開昭55−71530号公報 特開昭56−161409号公報 特開2011−225866号公報
また、前記スチレン系耐熱性樹脂はシート強度、特に耐折性、耐衝撃性が低く、樹脂の分子量を下げることによって更に低下する。前記スチレン系耐熱性樹脂は、耐折性、耐衝撃性が低いことにより、特に成形工程において通紙が難しい、型抜きが困難である、切り粉が出やすいなどの不具合が発生しやすく、成形容器の生産性が低下する。
これらの理由から、透明性を有しつつ、製膜性、成形性が良好で、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂からなる延伸シートが求められている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、透明性、製膜性および成形性が良好で、耐熱性および耐油性に優れたスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートおよびその成形品を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべくスチレン系樹脂シートの成分や組成について鋭意検討を重ねた。その結果、スチレン−メタクリル酸共重合体をベースとし、高分子量(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂を所定量添加した樹脂を用い、特定のZ平均分子量と分子量分布Mw/Mnとを有するスチレン系樹脂組成物であれば、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)90〜97質量部と、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)3〜10質量部と、ポリブタジエンゴム成分を含むゴム変性スチレン系樹脂(C)0〜3質量部とを含有するスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートであって、前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のZ平均分子量が30万〜300万であり、前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のMw/Mnが2〜5.5であることを特徴とする二軸延伸シート。
(2)前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量が100万〜1000万であり、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のMw/Mnが1.5〜7であることを特徴とする前記(1)に記載の二軸延伸シート。
(3)前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を65/35〜95/5の質量比で含有することを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の二軸延伸シート。
(4)前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
(5)前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
(6)前記ポリブタジエンゴム成分の含有量が0.05〜0.3質量%であり、前記ポリブタジエンゴム成分の平均ゴム粒子径が1.2〜12μmであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
(7)前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の二軸延伸シートからなる成形品。
(8)食品包装容器である前記(7)に記載の成形品。
(9)電子レンジ加熱用食品包装容器である前記(8)に記載の成形品。
本発明の二軸延伸シートおよびその成形品は、透明性、製膜性および成形性が良好であり、耐熱性および耐油性に優れている。本発明の二軸延伸シートの成形品は、電子レンジで加熱する食品の包装容器に好適に用いることができる。
本発明の実施形態について以下説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の二軸延伸シートは、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)と、ポリブタジエンゴム成分を含むゴム変性スチレン系樹脂(C)とを所定の質量比で混合したスチレン系樹脂組成物からなる。本発明の二軸延伸シートは、前記スチレン系樹脂組成物を押出成形し、得られた未延伸シートを二軸延伸することによって得ることができる。以下、スチレン系樹脂組成物の各成分について説明する。
(スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A))
本発明におけるスチレン系樹脂組成物は、スチレンとメタクリル酸とを共重合させてなるスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)を含有する。スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)において、スチレンとメタクリル酸の共重合比率は、所望とする耐熱性と機械的強度等によって種々設定可能である。耐熱性、機械的強度およびシートにしたときの透明性のバランスに優れた樹脂が容易に得られる点から、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位の合計量を100質量%としたときに、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有することが好ましい。メタクリル酸単量体単位の含有量が6質量%未満であると、耐熱性が不足して、電子レンジ加熱時に穴あき、変形が起こりやすくなる。メタクリル酸単量体単位の含有量は、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上である。一方、メタクリル酸単量体単位の含有量が16質量%を超えると、二次成形時の賦型性の低下などの加工性の低下に加え、ゲル発生による外観低下が起こりやすくなる。メタクリル酸単量体単位の含有量は、より好ましくは14質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下である。また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、必要に応じて、発明の効果を損なわない限りにおいて、スチレンとメタクリル酸以外の他の単量体を適宜、共重合させてもよい。他の単量体の含有率は10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5%質量以下、さらに好ましくは3質量%以下である。これ以上ではスチレンまたはメタクリル酸の比率が低下し、十分な透明性、機械的強度及び耐熱性が得られない場合がある。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、12万〜25万が好ましく、より好ましくは14万〜22万、さらに好ましくは15万〜20万である。重量平均分子量が12万未満であると、流動性が過剰であり、シートのドローダウン、ネックインが発生するなどの製膜性の低下が発生しやすくなり、また容器成形時の賦形性が低下する。また、重量平均分子量が25万を超えると、流動性が不足し、製膜時の厚みムラ、ダイラインなどのシート外観低下が発生しやすくなる。
また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは、2.0〜3.0であることが好ましく、より好ましくは2.2〜2.8である。Mw/Mnが3.0を超えると、容器成形時の熱板接触による表面荒れが発生し易くなる。一方、Mw/Mnが2.0未満であると、流動性低下による製膜時の厚みムラや容器成形時の賦型不良が発生し易くなる。また、Z平均分子量(Mz)とMwとの比Mz/Mwは、1.5〜2.0であることが好ましく、より好ましくは1.6〜1.9である。Mz/Mwが1.5未満であると、シートのドローダウン、ネックインが発生するなどの製膜性の低下、延伸配向の不足が発生し易くなる。一方、Mz/Mwが2.0を超えると、流動性低下による製膜時の厚みムラやダイラインなどのシート外観低下が発生し易くなる。
なお、上述の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)は、GPC測定にて、以下の方法にて単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−A
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合方法としては、ポリスチレン等で工業化されている塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等の公知の重合方法が挙げられる。品質面や生産性の面では、塊状重合法、溶液重合法が好ましく、連続重合であることが好ましい。溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレン等のアルキルベンゼン類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が使用できる。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合時に、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤としては、有機過酸化物を使用することができる。有機過酸化物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ポリエーテルテトラキス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。連鎖移動剤の具体例としては、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマーおよびテルピノーレン等が挙げられる。
((メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B))
本発明における(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)は、アクリル酸およびそのエステルや、メタクリル酸およびそのエステルからなる、超高分子量の単独重合体または共重合体である。
上記アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。上記メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルが好ましく、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルが特に好ましい。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)は、上記のアクリル酸およびそのエステルや、メタクリル酸およびそのエステルの中のいずれかの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
メタクリル酸エステルとしてメタクリル酸メチルを用いた(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の場合、メタクリル酸メチルの含有量は、65〜95質量%が好ましく、より好ましくは70〜85質量%、さらに好ましくは72〜80質量%である。メタクリル酸メチルの含有量が65質量%未満であると、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時にシートの透明性が低下する。一方、メタクリル酸メチルの含有量が95質量%を超えると、後述のアクリル酸ブチルの含有量が低下し、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の不溶化物が発生しやすくなり、シート外観が低下する。
また、アクリル酸エステルとしてアクリル酸ブチルを用いた(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の場合、アクリル酸ブチルの含有量は、5〜35質量%が好ましく、より好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは15〜28質量%である。アクリル酸ブチルの含有量が5質量%未満であると、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の流動性が低下することにより、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の不溶化物が発生しやすくなる。一方、アクリル酸ブチルの含有量が35質量%を超えると、上記メタクリル酸メチルの含有量が低下し、シートの透明性が低下する。
従って、単量体としてメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルを用いた(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の場合、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を65/35〜95/5の質量比で含有することが好ましい。
また、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のガラス転移点は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃である。ガラス転移点が低すぎると前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時に耐熱性が低下する可能性がある。また、高すぎると前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時にアクリル樹脂が溶融しにくくなり、均一に混合しにくくなる可能性がある。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、100万〜1000万であることが好ましく、より好ましくは120万〜700万であり、さらに好ましくは150万〜500万である。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重量平均分子量が100万未満では電子レンジ加熱耐性を十分に発揮できない。一方、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重量平均分子量が1000万を超えると(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の不溶化物がゲルとして発生し、二軸延伸シートの外観を損ねる。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重量平均分子量の測定は、前記のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量の測定方法に従って行うことができる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量は、上述したGPC測定から得られる微分分子量分布曲線において最大のピークを示す分子量である。すなわち、本発明では、ポリマーの性質に最も影響を与える指標であるピーク分子量を用いて、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)を規定している。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量は100万〜1000万であることが好ましく、より好ましくは110万〜700万であり、さらに好ましくは120万〜500万である。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量が100万未満では電子レンジ加熱耐性を十分に発揮できない可能性がある。一方、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量が1000万を超えると(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の不溶化物がゲルとして発生し、二軸延伸シートの外観を損ねる可能性がある。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量は、以下に記載する方法に従って測定される。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の分子量分布は、JIS K 7252−1〜4(プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方−第1部〜第4部)に従って、従来公知のサイズ排除クロマトグラフィー(SEC、以下単に「SEC」と記載することもある。)を利用して決定することができる。今回は上述の通り、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を利用した。具体的には、以下のとおりである。
まず、市販されている単分散の分子量標準物質(数平均分子量、質量平均分子量などの分子量が既知であり、分子量分布の狭いポリスチレン等の標準物質)を用いて、予め校正曲線(溶出時間(t)と、分子量(M)の対数(logM)との相関を示す)を作成しておく。
次に、測定対象となる(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂を含む試料を適切な溶媒に溶解して希薄溶液を調製する。この溶液を移動相(溶離液)に注入して、SECカラムに導入する。なお、このSECカラムには、均一の大きさの細孔又は種々の大きさの細孔を有する非吸着性の微粒子が充填されている。試料は、かかるSECカラムを通過するにつれて分子量(流体力学的体積)の相違によって相互に分離され得る。このSECにおいて、分子量の大きな(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂は細孔の中に浸透できないのでより早く溶出する。一方、分子量の小さなメタクリル樹脂は細孔の中に浸透することができるのでその溶出が遅くなる。そして、溶出液中の(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の濃度を連続的に濃度検出器で検出してSECクロマトグラムを得る。
ここで、予め単分散の分子量標準物質を用いて作成した校正曲線によって、SECクロマトグラムにおける任意の溶出時間(t)に対応する(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量(M)を求める。
なお、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の平均分子量および分子量分布は、各溶出時間に対応する(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量および濃度のデータから計算によって求めることができる。
さらに、上記で得られたデータに基づいて、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量(M)に対して、dW/d(logM)をプロットすることによって、「微分分子量分布曲線」を作成する。ここで、Wは、濃度分率である。
より具体的には、微分分子量分布曲線は、各溶出時間(ti)における(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量(Mi)およびそのシグナル強度(Hi)から、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量(Mi)に対して、以下の式に従って計算したdWi/d(logMi)をプロットすることによって作成することができる。
Figure 2019196415

式中、Iは、データ収集間隔(分)を示す。
すなわち、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量は、上記のプロットから得られた微分分子量分布曲線において最大の微分分子量dW/d(logM)を持つ(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の分子量Mのことである。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のMw/Mnは1.5〜7であることが好ましく、より好ましくは1.6〜5であり、さらに好ましくは1.65〜6である。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のMw/Mnが1.5未満ではスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の粘度差が顕著となり均一に混合しにくくなり、シート外観が低下する可能性がある。一方、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のMw/Mnが7を超えると低分子量成分が過剰となり電子レンジ加熱耐性を十分に発揮できなくなる可能性がある。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重合方法としては、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、微細懸濁重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重合方法が挙げられる。これらの重合方法の中でも、高分子量体の生成が容易であることから、乳化重合が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)を乳化重合によって製造するときの乳化剤としては、公知の乳化剤を用いることができる。例えば、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、高分子乳化剤、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する反応性乳化剤が挙げられる。
(スチレン系樹脂組成物)
本発明におけるスチレン系樹脂組成物は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が90〜97質量部および(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)が3〜10質量部含有している。好ましくはスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が91〜96質量部および(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)が4〜9質量部であり、さらに好ましくはスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が93〜95質量部および(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)が5〜7質量部である。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の含有量が3質量%未満では電子レンジ加熱耐性および耐油性を十分発揮できない。一方、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の含有量が10質量%を超えると、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の不溶化物がゲルとして発生し、流動性が低下する他、二軸延伸シートの外観を損ねる。また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の含有量が低下するため耐熱性が低下する。
スチレン系樹脂組成物には、外観および透明性を損ねない程度の量のポリブタジエンゴム成分を含むゴム変性スチレン系樹脂(C)を添加することができる。ゴム変性スチレン系樹脂(C)を添加することにより、シートの滑性、容器のブロッキング性を改善することができる。ゴム変性スチレン系樹脂(C)としては、ポリブタジエンゴム成分が含まれるスチレン系樹脂であれば良く、スチレンの単独重合体中にゴム成分が含まれているもの、スチレン−メタクリル酸共重合体中にゴム成分が含まれているもの等、いずれも好適に用いることができる。ゴム成分は、マトリックス樹脂となるポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体中に、独立して粒子状になって分散していてもよいし、ゴム成分にポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体がグラフト重合して粒子状に分散しているものであってもよい。
ゴム成分としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体などが挙げられる。特に、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体として含まれていることが好ましい。
ゴム変性スチレン系樹脂(C)の含有量は、シートの外観および透明性を維持するため、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)90〜97質量部と(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)3〜10質量部との合計100質量部に対して、0〜3質量部である。また、シートの滑性、容器のブロッキング性の改善効果を十分に与えるため、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)および(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の合計量に対して0.5質量部以上であることが好ましい。
二軸延伸シート中のポリブタジエンゴム成分の含有量は、0.05〜0.3質量%であることが好ましく、0.07〜0.2質量%であることがより好ましい。ポリブタジエンゴム成分の含有量が0.05質量%未満ではシート滑性の改善効果が十分発揮できない可能性がある。一方、ポリブタジエンゴム成分の含有量が0.3質量%を超えるとシートの透明性が低下する可能性がある。また、二軸延伸シート中のポリブタジエンゴム成分の平均ゴム粒子径は、1.2〜12μmであることが好ましい。平均ゴム粒子径が1.2μm未満ではシート滑性の改善効果が十分発揮できない可能性がある。一方、平均ゴム粒子径が12μmを超えるとシートの透明性が低下する可能性がある。
二軸延伸シート中のゴム成分の含有量は、以下の一塩化ヨウ素法によって定量することができる。二軸延伸シートをクロロホルムに溶解し、一塩化ヨウ素を加えてゴム成分中の二重結合を反応させた後、ヨウ化カリウムを加え、残存する一塩化ヨウ素をヨウ素に変え、チオ硫酸ナトリウムで逆滴定する。
二軸延伸シート中のゴム成分の平均ゴム粒子径は、超薄切片法にて観察面がシート平面と平行方向となるよう切削し、四酸化オスミウム(OsO)にてゴム成分を染色した後、透過型顕微鏡にて粒子100個の粒子径を測定し、以下の式により算出した値である。
平均ゴム粒子径=Σni(Di)/Σni(Di)
ここで、niは測定個数、Diは測定した粒子径を示す。
二軸延伸シート中の未反応スチレン単量体の含有量は1000ppm以下であり、未反応メタクリル酸単量体の含有量は150ppm以下であることが好ましい。これらの未反応単量体の含有量が規定量よりも多いと、二軸延伸シートを成形加工する際に成形加工機の金型等に、未反応単量体が付着し、成形品の外観を損ねたり、金型汚れを引き起こしたりして成形容器の外観を損なう懸念がある。なお、未反応スチレン単量体および未反応メタクリル酸単量体の定量は、下記記載のガスクロマトグラフィーを用い、内部標準法にて測定できる。
装置名:GC−12A(島津製作所社製)
カラム:ガラスカラム φ3[mm]×3[m]
定量法:内部標準法(シクロペンタノール)
スチレン系樹脂組成物は、ビカット軟化温度が106〜132℃の範囲であることが好ましい。ビカット軟化温度が106℃未満であると、シートの耐熱性が不足し、電子レンジ加熱時に変形が起こりやすくなる。ビカット軟化温度は、より好ましくは108℃以上、さらに好ましくは110℃以上である。一方、ビカット軟化温度が132℃を超えると、製膜時および容器成形時の加工性が低下するおそれがある。ビカット軟化温度は、より好ましくは128℃以下、さらに好ましくは126℃以下である。なお、ビカット軟化温度は、JIS K7206に従って、昇温速度50℃/時、試験荷重50Nの条件で測定した。
さらに、本発明におけるスチレン系樹脂組成物には、用途に応じて各種添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、鉱油等の添加剤、ガラス繊維、カーボン繊維およびアラミド繊維等の補強繊維、タルク、シリカ、マイカ、炭酸カルシウムなどの充填剤が挙げられる。また、上記スチレン系樹脂組成物をシート化したときの外観の観点から、酸化防止剤およびゲル化防止剤を単独または2種類以上を併用して配合することが好ましい。これらの添加剤は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)および(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)の重合工程または脱揮工程、造粒工程にて添加しても良いし、スチレン系樹脂組成物を製造するときに添加しても良い。
上記添加剤の添加量に制限はないが、スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度および透明性の範囲から外れないように添加することが好ましい。
ゲル化防止剤は、メタクリル酸の脱水反応によるゲル化反応を抑制する効果を有する。ゲル化防止剤としては、例えば、脂肪族アルコール等が有効である。一般的な脂肪族アルコールとして、7−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(1−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、2−ヘキシル−1−デカノール、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−1−オクタノール、8−メチル−2−(4−メチルヘキシル)−1−デカノール、2−ヘプチル−1−ウンデカノール、2−ヘプチル−4メチル−1−デカノール、2−(1,5−ジメチルヘキシル)−(5,9−ジメチル)−1−デカノールなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジオクチル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルージートリデシル)ホスファイト、(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジノニルフェニルオクチルホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)1,4−フェニレンージーホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイト、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン等の燐系酸化防止剤が挙げられる。
スチレン系樹脂組成物のTHF(テトラヒドロフラン)可溶分のZ平均分子量は30万〜300万であり、好ましくは50万〜200万であり、より好ましくは60万〜150万である。Z平均分子量が30万未満では電子レンジ加熱耐性を十分に発揮できない。一方、Z平均分子量が300万を超えると、製膜時の流動性の低下や二次成形時の賦型性の低下などの加工性の低下に加え、ゲル発生によってシート外観が低下する懸念がある。Z平均分子量は、一般に用いられる平均分子量の指標の中で最も高分子量体の添加による影響を受けるものである。そのため、Z平均分子量を用いることによって、高分子量体の添加によるスチレン系樹脂組成物の分子量としての変化をより顕著に表現することができる。
スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のMw/Mnは2〜5.5であり、好ましくは2.2〜5であり、より好ましくは2.5〜4である。Mw/Mnが2未満では電子レンジ加熱耐性を十分に発揮できないことに加え、成形時の賦形性が低下する懸念がある。一方、Mw/Mnが5.5を超えると、シートの透明性が低下する懸念がある。高分子量の(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)を添加すると、スチレン系樹脂組成物のZ平均分子量が増加する。しかし、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)がブロードな分子量分布を持っていると、低分子量成分が増加して、シートの透明性が低下してしまう恐れがある。そのため、低分子量成分が必要以上に存在しないことを担保するために、Mw/Mnの規定を設けている。
スチレン系樹脂組成物の重量平均分子量の測定は、スチレン系樹脂組成物をTHFに溶解させた後、THF可溶分について、前記のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量の測定方法に従って行うことができる。
(二軸延伸シート)
本発明の二軸延伸シートは、次のような方法で製造することができる。まず、前記スチレン系樹脂組成物を押出機により溶融混練して、ダイ(特にTダイ)から押し出す。次に、縦方向(シート流れ方向、MD;Machine Direction)および横方向(シート流れ方向に垂直な方向、TD;Transverse Direction)の二軸方向に逐次又は同時で延伸することによって、二軸延伸シートが製造される。
二軸延伸シートの厚みは、シートおよび容器の強度、特に剛性を確保するために、0.1mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.15mm以上、さらに好ましくは0.2mm以上である。一方、賦型性および経済性の観点から、二軸延伸シートの厚みは、0.7mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
二軸延伸シートの縦方向および横方向の延伸倍率はそれぞれ、1.8〜3.2倍の範囲にあることが好ましい。延伸倍率が1.8倍未満では、シートの耐折性が低下し易い。一方、延伸倍率が3.2倍を超えると、熱成形時の収縮率が大きすぎることにより賦形性が損なわれる。なお、本発明の延伸倍率の測定方法は、以下のとおりである。二軸延伸シートの試験片に対して、縦方向(MD)および横方向(TD)に100mm長の直線Yを引く。JIS K7206に従って測定したシートのビカット軟化温度より30℃高い温度のオーブンに、上記試験片を60分間静置し収縮させた後の、上記直線の長さZ[mm]を測定する。縦方向および横方向の延伸倍率(倍)は、それぞれ次式によって算出した数値である。
延伸倍率(倍)=100/Z
二軸延伸シートの縦方向および横方向の配向緩和応力はそれぞれ、0.3〜1.2MPaの範囲にあることが好ましい。配向緩和応力が0.3MPa未満ではシートの耐折性が低下するおそれがある。一方、配向緩和応力が1.2MPaを超えると熱成形時の収縮応力が大きすぎることにより賦形性が損なわれるおそれがある。なお、本発明の二軸延伸シートの配向緩和応力は、ASTM D1504に従って、シートを構成するスチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度より30℃高い温度のシリコーンオイル中でのピーク応力値として測定した値である。
二軸延伸シート中のゲル含有量は、二次成形時の加工性、外観の観点から、少ないことが好ましい。具体的には、二軸延伸シート中に1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。また、二軸延伸シート中のモノマーおよびオリゴマーの合計の含有量は、加工性、外観、耐熱性の観点から、20000ppm以下であることが好ましく、10000ppmがより好ましく、5000ppm以下がさらに好ましい。
(成形品)
本発明の二軸延伸シートから成形品を得る方法としては、特に制限はなく、従来の二軸延伸シートの二次成形方法において慣用されている方法を用いることができる。例えば、真空成形法や圧空成形法等の熱成形方法によって二次成形を行うことができる。これらの方法は例えば高分子学会編「プラスチック加工技術ハンドブック」日刊工業新聞社(1995)に記載されている。
本発明の二軸延伸シートの成形品の用途としては、各種の容器があり、各種物品の包装容器等に広く用いることができる。包装容器の中でも、食品包装容器や食品包装容器の蓋材が好適であり、特に当該食品が油脂を含む食品である場合に好適である。さらに、包装容器の中でも、電子レンジ加熱用食品包装容器が本発明の特徴が十分に発揮されるため、特に好ましい。
以下に実施例と比較例を用いて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実験例1)[スチレン−メタクリル酸共重合体(A−1)の製造]
内容量200Lのジャケット、攪拌機付きオートクレーブに純水100kg、ポリビニルアルコール100gを加え、130rpmで攪拌した。続いてスチレン72.0kg、メタクリル酸4.0kgおよびt−ブチルパーオキサイド20gを仕込み、オートクレーブを密閉して、110℃に昇温して5時間重合を行った(ステップ1)。また、4.0kgのメタクリル酸を、重合温度が110℃に達した時点から2時間かけて、均等に追加添加した(ステップ2)。さらに140℃で3時間保持し、重合を完結させた(ステップ3)。得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出し、表1、2に記載のペレット状のスチレン−メタクリル酸共重合体(A−1)を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーで分析した結果、スチレン単量体単位/メタクリル酸単量体の質量組成比は、90/10であった。また、GPC測定により求めた重量平均分子量(Mw)は18万であった。
(実験例2〜5)[スチレン−メタクリル酸共重合体(A−2〜5)の製造]
実験例1の各種原料仕込み量、重合時間を調整し、表2に記載の各種スチレン−メタクリル酸共重合体(A−2〜5)を得た。
(実験例6)[(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B−1)の製造]
温度計、窒素導入管、冷却管および攪拌装置を備えたセパラブルフラスコ(容量5リットル)に、分散媒としてイオン交換水300質量部(3000グラム)、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.1質量部、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン0.01質量部、単量体としてメタクリル酸メチル75質量部、アクリル酸ブチル25質量部を投入した。このセパラブルフラスコに窒素気流を通じることにより、フラスコ内雰囲気の窒素置換を行なった。次いで、内温を60℃まで昇温させ、過硫酸カリウム0.15質量部、脱イオン水5質量部を加えた。その後、加熱攪拌を2時間継続して重合を終了し、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂ラテックスを得た。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂ラテックスを25℃まで冷却後、酢酸カルシウム5質量部を含む70℃の温水500質量部中に滴下した後、90℃まで昇温させて凝析させた。得られた凝析物を分離洗浄後、60℃で12時間乾燥させて、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B−1)を得た。(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B−1)のガラス転移温度を、JIS K 7121:2012プラスチックの転移温度測定方法に従った示差走査熱量測定(DSC)により測定したところ、60℃であった。また、GPC測定により求めたピーク分子量は300万であり、Mw/Mnは4.3であった。
(実験例7〜14)[(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B−2〜9)の製造]
実験例6の各種単量体、連鎖移動剤の仕込み量を調整し、表1、2に記載の各種アクリル樹脂(B−2〜9)を得た。
(実験例15)[ゴム変性スチレン系樹脂(C−1)の製造]
ゴム状重合体として3.4質量%のローシスポリブタジエンゴム(旭化成社製、商品名ジエン55AS)を使用し、91.6質量%のスチレンと、溶剤として5.0質量%のエチルベンゼンに溶解して重合原料とした。また、ゴムの酸化防止剤(チバガイギー社製、商品名イルガノックス1076)0.1質量部を添加した。この重合原料を翼径0.285mの錨型撹拌翼を備えた14リットルのジャケット付き反応器(R−01)に12.5kg/時で供給した。反応温度は140℃、回転数は2.17sec−1で反応させた。得られた樹脂液は樹脂率は25%であった。得られた樹脂液を直列に配置した2基の内容積21リットルのジャケット付きプラグフロー型反応器に導入した。1基目のプラグフロー型反応器(R−02)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に120〜140℃、2基目のプラグフロー型反応器(R−03)では、反応温度が樹脂液の流れ方向に130〜160℃の勾配を持つようにジャケット温度を調整した。R−02出口での樹脂率は50%、R−03出口での樹脂率は70%であった。ここで、樹脂率とは、下記式によって算出される。
樹脂率(%)=100×(生成したポリマー量)/{(仕込んだモノマー量)+(溶剤量)}
得られた樹脂液は230℃に加熱後、真空度5Torrの脱揮槽に送られ、未反応単量体、溶剤を分離・回収した。その後、脱揮槽からギヤポンプで抜き出し、ダイプレートを通してストランドとした後、水槽を通してペレット化し、製品として回収した。得られた樹脂(C−1)のゴム成分含有量は10質量%、平均ゴム粒子径は2μmであった。
(実験例16〜18)[ゴム変性スチレン系樹脂(C−2〜4)の製造]
実験例15の各種原料仕込み量を調整し、表3に記載の各種ゴム変性スチレン系樹脂(C−2〜4)を得た。
Figure 2019196415
Figure 2019196415
Figure 2019196415
<実施例1>
スチレン−メタクリル酸共重合体(A−1)95質量部に、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B−1)5質量部、ゴム変性スチレン系樹脂(C−1)1質量部をブレンドした。ペレット押出機(真空ベント付き二軸同方向押出機TEM35B(東芝機械社製))を用い、押出温度230℃、回転数250rpm、ベント脱揮圧力−760mmHgにてダイプレートを通してストランドとした後、水槽にて冷却したのち、ペレタイザーを通してペレット化し、スチレン系樹脂組成物を得た。なお、ベント脱揮圧力は、常圧に対する差圧値として示した。得られたスチレン系樹脂組成物中の未反応スチレン単量体の含有量は500ppm、未反応メタクリル酸単量体の含有量は50ppmであった。また、ビカット軟化温度は116℃、JIS K7210のH条件(200℃、5kg)におけるメルトフローインデックス(MFI)は1.0g/10minであった。上記樹脂組成物をシート押出機(Tダイ幅500mm、リップ開度1.5mm、φ40mmのエキストルーダー(田辺プラスチック機械社製))を用い、押出温度230℃、吐出量20kg/hにて未延伸シートを得た。バッチ式二軸延伸機(東洋精機社製)を用いて、このシートを(ビカット軟化温度+30)℃に予熱し、歪み速度0.1/secで、MD2.4倍、TD2.4倍(面倍率5.8倍)に延伸し、表1に記載の二軸延伸シートを得た。得られたシートの厚みは0.3mm、延伸倍率(MD/TD)は2.4/2.4倍、配向緩和応力(MD/TD)は0.6/0.6MPaであった。
<実施例2〜20、比較例1〜5>
実施例1の樹脂の種類、配合量、樹脂組成物の押出条件を適宜変更して、実施例1と同様にして、表1〜3に記載の二軸延伸シートを得た。
得られた二軸延伸シートについて、以下に記載した方法にて各種性能を測定し、評価を行った。○、△、×の相対評価においては、○または△のときを合格と判定した。結果は表1〜3に記載した。
(1)流動性(メルトフローレート)
JIS K7210のH条件(200℃、5kg)に従って測定した。
○:1.0g/10分以上かつ3.0g/10分未満
△:0.5g/10分以上かつ1.0g/10分未満、または、
3.0g/10分以上かつ5.0g/10分未満
×:0.5g/10分未満または5.0g/10分以上
(2)透明性(ヘーズ)
JIS K−7361−1に従って、ヘーズメーターNDH5000(日本電色社製)を用いて、二軸延伸シートのヘーズを測定した。
○:ヘーズ1.5%未満
△:ヘーズ1.5〜3.0%
×:ヘーズ3.0%以上
(3)シート外観
二軸延伸シート350mm×350mmの範囲について、1)面積100mm以上のロール付着跡、2)面積10mm以上の気泡、3)透明および不透明異物、4)付着欠陥、5)幅3mm以上のダイライン(製膜時にTダイ出口で発生するシート流れ方向に走る欠陥)を欠点とし、欠点の個数を下記基準で評価した。
○:0個
△:1〜2個
×:3個以上
(4)賦型性
熱板成形機HPT‐400A(脇坂エンジニアリング社製)にて、熱板温度150℃、加熱時間2.0秒の条件で、フードパック(寸法 蓋:縦150×横130×高さ30mm、本体:縦150×横130×高さ20mm)を成形し、賦型性を下記基準にて評価した。
○:良好
△:コーナー部に僅かな形状不良
×:寸法と異なる形状またはコーナー部に著しい形状不良
(5)耐熱性
上記成形条件で得られたフードパックを110℃に設定した熱風乾燥機に60分間入れた後、容器の変形を目視で観察した。
○:変形なし
△:軽微な変形、外寸変化5%未満
×:大変形、外寸変化5%以上
(6)耐油性
上記フードパックのヒンジ部にサラダ油(日清製油社製)、マヨネーズ(味の素社製)、ココナードML(登録商標、花王社製)の試験液をしみ込ませたガーゼ10×10mmを貼り付け、60℃オーブンにて24時間静置し、付着部の表面観察を行った。
○:変化無し
△:わずかに白化あり
×:著しい白化、割れあり
(7)滑性
容器天面から切り出したシートの食品接触面と食品非接触面を重ねた状態にて、JIS P 8147の紙及び板紙−静及び動摩擦係数の測定方法に従った方法にて摩擦角(滑り始める角度)を測定した。
○:15°未満
△:15°以上30°未満
×:30°以上
(8)電子レンジ加熱耐性
上記フードパックの蓋中央に5mm×5mmの範囲でマヨネーズを9点付着させ、容器本体に水300gを入れ、蓋容器をかぶせて1500Wの電子レンジで90秒間加熱した後、マヨネーズ付着部分の様子を目視で評価した。
○:変化なし
△:白化あり、容器がわずかに変形
×:穴あきあり、容器が著しく変形
表1〜3の結果から、実施例1〜20はいずれも、本発明の規定を満足するものであり、製膜性(流動性、シート外観)、透明性、成形性(賦型性)、耐熱性、耐油性、滑性、電子レンジ加熱耐性のいずれの性能においても、優れた性能を有するものであった。
一方、比較例1〜5は、本発明の規定を満足していないものであり、流動性、透明性、シート外観、賦型性、耐熱性、耐油性、滑性、電子レンジ加熱耐性のうちのいずれかの性能において劣るものであった。
上記のように、本発明の二軸延伸シートおよびその成形品は、透明性、製膜性および成形性が良好であり、耐熱性および耐油性に優れている。本発明の二軸延伸シートおよびその成形品は、成膜性および成形性に優れていることから生産性にも優れている。本発明の二軸延伸シートおよびその成形品は、外観に優れ、電子レンジで加熱する食品の包装容器に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)90〜97質量部と、(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)3〜10質量部と、ポリブタジエンゴム成分を含むゴム変性スチレン系樹脂(C)0〜3質量部とを含有するスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シートであって、
    前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のZ平均分子量が30万〜300万であり、
    前記スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分のMw/Mnが2〜5.5であることを特徴とする二軸延伸シート。
  2. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のピーク分子量が100万〜1000万であり、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)のMw/Mnが1.5〜7であることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸シート。
  3. 前記(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を65/35〜95/5の質量比で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二軸延伸シート。
  4. 前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
  5. 前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
  6. 前記ポリブタジエンゴム成分の含有量が0.05〜0.3質量%であり、前記ポリブタジエンゴム成分の平均ゴム粒子径が1.2〜12μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の二軸延伸シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の二軸延伸シートからなる成形品。
  8. 食品包装容器である請求項7に記載の成形品。
  9. 電子レンジ加熱用食品包装容器である請求項8に記載の成形品。
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