JP2019001095A - 延伸シート及びその成形品 - Google Patents

延伸シート及びその成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP2019001095A
JP2019001095A JP2017118763A JP2017118763A JP2019001095A JP 2019001095 A JP2019001095 A JP 2019001095A JP 2017118763 A JP2017118763 A JP 2017118763A JP 2017118763 A JP2017118763 A JP 2017118763A JP 2019001095 A JP2019001095 A JP 2019001095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
stretched sheet
methacrylic acid
sheet
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017118763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6941487B2 (ja
Inventor
裕卓 小林
Hirotaku Kobayashi
裕卓 小林
英二 和泉
Eiji Izumi
英二 和泉
大輔 吉村
Daisuke Yoshimura
大輔 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denka Co Ltd filed Critical Denka Co Ltd
Priority to JP2017118763A priority Critical patent/JP6941487B2/ja
Publication of JP2019001095A publication Critical patent/JP2019001095A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6941487B2 publication Critical patent/JP6941487B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

【課題】製膜性、成形性、耐ブロッキング性が良好であり、生産性に優れ、かつ透明性、シート強度、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂からなる延伸シート、およびその成形品を提供する。【解決手段】スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)を含有するスチレン系樹脂組成物からなり、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の質量比が90/10〜97/3であり、前記スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度が106〜132℃であり、前記スチレン系樹脂組成物の220℃、せん断速度100sec−1における溶融粘度が1000〜2000Pa・sであり、少なくとも片面の表面粗さRaが0.04〜0.20μmである延伸シートである。また当該延伸シートを二次成形してなる成形品である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子レンジで加熱する食品の包装容器の用途に好適に用いることができるスチレン系樹脂組成物からなる延伸シートとその成形品に関するものである。
ポリスチレンの延伸シート、特に二軸延伸シートは、その透明性、剛性に優れることから、型成形されて主に軽量容器等の成形品に大量に使用されている。しかしながら、これらの容器は、耐熱性に劣ることから、沸騰水に直接接触する用途や、電子レンジで加熱する用途へはあまり使用されていない。そこで、原料であるポリスチレンに耐熱性を付与する試みがなされてきた。耐熱性を向上させたポリスチレンとしては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体またはスチレン−メタクリル酸共重合体(特許文献1、特許文献2)、スチレン−無水マレイン酸共重合体(特許文献3、特許文献4)が挙げられる。これらは一般的にスチレン系耐熱性樹脂として知られており、透明性、剛性を損なわずに耐熱性を向上させている。
しかし、前記スチレン系耐熱性樹脂は通常のポリスチレンよりも溶融押出時の流動性が低く、樹脂の生産能力やシートの生産能力を上げることが難しい。上記スチレン系耐熱性樹脂の流動性を上げるためには、(i)押出温度を高くする方法、(ii)樹脂の分子量を下げる方法が考えられる。押出温度を高くすると、上記スチレン系耐熱性樹脂中のカルボン酸基が反応し、ゲル状の異物となってシートの品質低下を招く。また、樹脂の分子量を下げると、シート押出時のドローダウンが発生しやすくなり製膜が難しくなる。
押出温度を高くしつつ、ゲル発生を抑える方法としては、例えば押出時にゲル化防止剤を添加する方法が提案されている(特許文献5)。しかし、特許文献5に記載のゲル化防止剤は可塑剤としても働くため、得られるスチレン系樹脂シートの耐熱性、耐油性が低下する。そのため、これらの性能を低下させにくい添加剤を選定する必要がある。
また、スチレン系樹脂の分子量を下げつつ、製膜性を維持する方法としては、高分子量のポリスチレンを少量添加することにより、歪み硬化性を与える方法(特許文献6)が知られている。しかし、特許文献6に記載の高分子量のポリスチレンは前記スチレン系耐熱性樹脂とは相溶性が低く、期待する歪み硬化性が出にくいほか、得られるシートの透明性が低下する欠点を持つ。そこで、互いに相溶性を有するスチレン系耐熱性樹脂と高分子量ポリマーの組み合わせを選定する必要がある。
また、前記スチレン系耐熱性樹脂はシート強度、特に耐折性、耐衝撃性が低く、樹脂の分子量を下げることによって更に低下する。前記スチレン系耐熱性樹脂は、耐折性、耐衝撃性が低いことにより、特に成形工程において通紙が難しい、型抜きが困難である、切り粉が出やすいなどの不具合が発生しやすく、成形容器の生産性が低下する。
また、前記スチレン系耐熱性樹脂のシートは、何れもブロッキングし易いという欠点がある。例えば、製膜した原反を気温の高い環境下で長期間保管した後、スリットや容器成形等の工程でシート巻出しを行う際、シート表面に塗工された防曇剤や帯電防止剤などが剥離してしまい、最終的に成形容器の品質を損ない生産性が低下する恐れがある。
耐ブロッキング性を向上させる手法として、基材樹脂にゴム成分を添加する方法が提案されている(特許文献7)。しかし、耐ブロッキング性が向上する反面、基材樹脂との相溶性の問題から、シートの透明性が悪くなり、成型後の容器の外観を損なう恐れがある。
これらの理由から、製膜性、成形性、耐ブロッキング性が良好で、生産性に優れ、かつ透明性、シート強度、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂からなる延伸シートが求められている。
米国特許第3035033号明細書 特開2003−12734号公報 特公昭59−15133号公報 特開昭55−71530号公報 特開昭56−161409号公報 特開2011−225866号公報 特開昭50−74649号公報
本発明の課題は、製膜性、成形性、耐ブロッキング性が良好であり、生産性に優れ、かつ透明性、シート強度、耐熱性、耐油性に優れたスチレン系樹脂からなる延伸シート、およびその成形品を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、種々の組成のスチレン系樹脂組成物を用いた延伸シートについて鋭意検討を重ねた結果、特定の組成のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂とアクリル系樹脂とをベースとし、特定のビカット軟化温度と特定の溶融挙動を有したスチレン系樹脂組成物を用いることよって、その目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)を含有するスチレン系樹脂組成物からなり、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の質量比が90/10〜97/3であり、前記スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度が106〜132℃であり、前記スチレン系樹脂組成物の220℃、せん断速度100sec−1における溶融粘度が1000〜2000Pa・sであり、少なくとも片面の表面粗さRaが0.04〜0.20μmである延伸シートである。
(2)前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有する前記(1)に記載の延伸シートである。
(3)前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万である前記(1)または前記(2)に記載の延伸シートである。
(4)前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を含有する前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(5)前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を60/40〜85/15の質量比で含有する前記(4)に記載の延伸シートである。
(6)前記アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万〜1000万である前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(7)4−t−ブチルカテコールを1〜6ppm含有する前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(8)ゲル含有量が1質量%以下である前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(9)スチレン単量体の含有量が1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量が150ppm以下である前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(10)厚みが0.01〜0.7mmであり、縦方向と横方向の延伸倍率がいずれも1.5〜3.5倍であり、縦方向と横方向の配向緩和応力がいずれも0.3〜1.2MPaである前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の延伸シートである。
(11)前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の延伸シートを二次成形してなる成形品である。
(12)圧縮強度が0.5N以上である前記(11)に記載の成形品である。
(13)電子レンジ加熱用食品包装容器である前記(11)または前記(12)に記載の成形品である。
本発明の延伸シートおよびその成形品は、製膜性、成形性、耐ブロッキング性が良好であり、生産性に優れ、かつ透明性、シート強度、耐熱性、耐油性に優れている。そのため、電子レンジで加熱する食品の包装容器に好適に用いることができる。
本発明の実施形態について以下に説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の延伸シートは、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)を所定の質量比で含有するスチレン系樹脂組成物からなる。
本発明の延伸シートは、前記スチレン系樹脂組成物を押出成形し、得られた未延伸のシートを延伸し、シートの表面粗さRaを所定の数値範囲に制御することによって得ることができる。以下、スチレン系樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
(スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A))
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、スチレンとメタクリル酸の共重合体である。スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)におけるスチレンとメタクリル酸の共重合比率は、所望とする耐熱性と機械的強度等によって設定される。耐熱性、機械的強度、シートにしたときの透明性のバランスに優れた樹脂が容易に得られる点から、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位の合計量を100質量%としたときに、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有することが好ましい。メタクリル酸単量体単位の含有量が6質量%未満であると、耐熱性が不足し、また電子レンジ加熱時に穴あき、変形が起こり易くなる。メタクリル酸単量体単位の含有量は、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上である。一方、メタクリル酸単量体単位の含有量が16質量%を超えると、製膜時のシート外観不良、二次成形時の賦型性の低下などの加工性の低下に加え、ゲル発生による外観低下が起こり易くなる。メタクリル酸単量体単位の含有量は、より好ましくは14質量%以下、さらに好ましくは13質量%以下である。また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)は、必要に応じて、発明の効果を損なわない限りにおいて、スチレンとメタクリル酸以外の他の単量体を適宜、共重合させてもよい。他の単量体の含有率は10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5%質量以下、さらに好ましくは3質量%以下である。他の単量体の含有率が10質量%を超えると、スチレンまたはメタクリル酸の比率が低下し、十分な透明性、機械的強度及び耐熱性が得られない場合がある。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、12万〜25万であることが好ましく、より好ましくは14万〜22万、さらに好ましくは15万〜20万である。重量平均分子量が12万未満であると、製膜時にシートのドローダウンやネックインなどが発生して製膜性が低下する傾向にある。また、重量平均分子量が25万を超えると、製膜時の厚みムラ、ダイラインなどが発生し易くなり、シート外観が低下する。
また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnは、2.0〜3.0であることが好ましく、より好ましくは2.2〜2.8である。Mw/Mnが3.0を超えると、容器成形時の熱板接触による表面荒れが発生し易くなる。一方、Mw/Mnが2.0未満であると、流動性低下による製膜時の厚みムラや容器成形時の賦型不良が発生し易くなる。また、Z平均分子量(Mz)とMwとの比Mz/Mwは、1.5〜2.0であることが好ましく、より好ましくは1.6〜1.9である。Mz/Mwが1.5未満であると、シートのドローダウン、ネックインが発生するなどの製膜性の低下、延伸配向の不足が発生し易くなる。一方、Mz/Mwが2.0を超えると、流動性低下による製膜時の厚みムラやダイラインなどが発生し易くなり、シート外観が低下する。
なお、上述の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)は、GPC測定にて、以下の方法にて単分散ポリスチレンの溶出曲線より各溶出時間における分子量を算出し、ポリスチレン換算の分子量として算出したものである。
機種:昭和電工株式会社製Shodex GPC−101
カラム:ポリマーラボラトリーズ社製 PLgel 10μm MIXED−B
移動相:テトラヒドロフラン
試料濃度:0.2質量%
温度:オーブン40℃、注入口35℃、検出器35℃
検出器:示差屈折計
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合方法としては、ポリスチレン等で工業化されている塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等の公知の重合方法が挙げられる。品質面や生産性の面では、塊状重合法、溶液重合法が好ましく、連続重合であることが好ましい。溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレン等のアルキルベンゼン類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が使用できる。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重合時には、必要に応じて重合開始剤、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤としては、有機過酸化物を使用することができる。有機過酸化物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシベンゾネート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ポリエーテルテトラキス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等が挙げられる。連鎖移動剤の具体例としては、脂肪族メルカプタン、芳香族メルカプタン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマーおよびテルピノーレン等が挙げられる。
(アクリル系樹脂(B))
アクリル系樹脂(B)は、アクリル酸およびそのエステルや、メタクリル酸およびそのエステルを重合してなる超高分子量の単独重合体または共重合体である。
上記アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。上記メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらのうち、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルが好ましく、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチルが特に好ましい。アクリル系樹脂(B)は、上記のアクリル酸およびそのエステルや、メタクリル酸およびそのエステルの中のいずれかの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
メタクリル酸エステルとしてメタクリル酸メチルを用いたアクリル系樹脂(B)の場合、メタクリル酸メチルの含有量は、60〜85質量%が好ましく、より好ましくは70〜80質量%、さらに好ましくは72〜78質量%である。メタクリル酸メチルの含有量が60質量%未満であると、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時にシートの透明性が低下する。一方、メタクリル酸メチルの含有量が85質量%を超えると、後述のアクリル酸ブチルの含有量が低下し、アクリル系樹脂の不溶化物が発生しやすくなる。
また、アクリル酸エステルとしてアクリル酸ブチルを用いたアクリル系樹脂(B)の場合、アクリル酸ブチルの含有量は、15〜40質量%が好ましく、より好ましくは20〜30質量%、さらに好ましくは22〜28質量%である。アクリル酸ブチルの含有量が15質量%未満であると、アクリル系樹脂(B)の流動性が低下することにより、アクリル系樹脂の不溶化物が発生しやすくなる。一方、アクリル酸ブチルの含有量が40質量%を超えると、上記メタクリル酸メチルの含有量が低下し、シートの透明性が低下する。
従って、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルを用いたアクリル系樹脂(B)の場合、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を60/40〜85/15の質量比で含有するアクリル系樹脂(B)が好ましい。
また、アクリル系樹脂(B)のガラス転移点は、40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは60〜80℃である。ガラス転移点が低過ぎると、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時に耐熱性が低下する可能性がある。また、ガラス転移点が高過ぎると、前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)との混合時にアクリル樹脂が溶融しにくくなり、均一に混合しにくくなる可能性がある。
アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、100万〜1000万であることが好ましく、より好ましくは120万〜600万、更に好ましくは150万〜500万である。アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万未満では電子レンジ加熱に対する耐久性を十分に発揮できない。一方、アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が1000万を超えるとアクリル系樹脂(B)の不溶化物がゲルとして発生し、延伸シートの外観を損ねる。アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量の測定は、前記のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量の測定方法に準じて行うことができる。
アクリル系樹脂(B)の重合方法としては、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、微細懸濁重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重合方法が挙げられる。これらの重合方法の中でも、高分子量体の生成が容易であることから、乳化重合が好ましい。
アクリル系樹脂(B)を乳化重合によって製造するときの乳化剤としては、公知の乳化剤を用いることができる。例えば、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、高分子乳化剤、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する反応性乳化剤が挙げられる。
(スチレン系樹脂組成物)
本発明に係るスチレン系樹脂組成物は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)およびアクリル系樹脂(B)を含有している。スチレン系樹脂組成物におけるスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)との質量比(A)/(B)は、90/10〜97/3である。質量比(A)/(B)は、好ましくは91/9〜96/4であり、より好ましくは93/7〜95/5である。アクリル系樹脂(B)の含有量が3質量%未満では電子レンジ加熱に対する耐久性を十分発揮できない。一方、アクリル系樹脂(B)の含有量が10質量%を超えると、アクリル系樹脂の不溶化物がゲルとして発生し、延伸シートの透明性を大きく損ねる。
本発明に係るスチレン系樹脂組成物の溶融粘度は、温度220℃、せん断速度100sec−1下で1000Pa・s〜2000Pa・sである。溶融粘度がこの範囲にあると、シート押出時の条件調整によって表面粗さRaが0.04μm以上のシートに加工し易く、耐ブロッキング性が向上する。更に、溶融粘度は1000Pa・s〜1600Pa・sであるとより好ましい。溶融粘度が1000Pa・s未満であると、製膜時の流動性が上がり、平滑性が増すことで、表面粗さRaが0.04μmに満たず、耐ブロッキング性が得られない恐れがある。また、溶融粘度が2000Pa・sを超えると、製膜時に流動性が低下し、シートの表面粗さRaは0.20μmを超えて、厚みムラやダイラインなどの外観不良を起こす恐れがある。
また、スチレン系樹脂組成物の溶融粘度は、温度220℃、せん断速度1000sec−1下で200Pa・s〜400Pa・sであるとより好ましく、温度220℃、せん断速度1000sec−1下で300Pa・s〜400Pa・sであると更に好ましい。これは、スチレン系樹脂組成物の溶融粘度が本範囲内にあると、製膜時の条件調整が容易となり、上記の一定の範囲の表面粗さRaを保ち、かつ外観良好なシートが得られるからである。
また、スチレン系樹脂組成物中のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)のメタクリル酸単量体単位の含有量が16質量%以下であることが好ましい。メタクリル酸単量体単位の含有量が16質量%を超えると、溶融粘度が高くなり製膜時の流動低下を起こし、表面粗さRaが0.20μmを超え、シート外観不良が起こりやすくなる。
また、スチレン系樹脂組成物中のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、12万以上であることが好ましい。重量平均分子量が12万未満となると、溶融粘度が低くなり流動性が高くなりすぎ、表面粗さRaが0.04μm未満となり、耐ブロッキング性が得られなくなる恐れがある。
また、スチレン系樹脂組成物中のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、25万以下であることが好ましい。重量平均分子量が25万を超えると、溶融粘度が高くなり製膜時の厚みムラが起こりやすくなり、表面粗さRaが0.20μmを超え、シート外観不良が起こりやすくなる。
また、スチレン系樹脂組成物のアクリル系樹脂(B)の含有量が10質量%以下であることが好ましい。アクリル系樹脂(B)の含有量が10質量%を超えると、溶融粘度が高くなり製膜時の流動低下を起こし、表面粗さRaが0.20μmを超え、シート外観不良が起こりやすくなる。
スチレン系樹脂組成物の溶融粘度は、JIS K7199:1999に準拠して、キャピラリーレオメーターを用いて測定することができる。
また、表面粗さRaは、JIS B0601:2013に準拠し、レーザー顕微鏡を用いてシートのMD方向とTD方向それぞれの算術平均粗さRaを測定し、その平均値を取ったものである。なお、表面粗さRaの耐ブロッキング性への影響については、後記する。
本発明に係るスチレン系樹脂組成物には、ゴム成分を含有する耐衝撃性スチレン系樹脂(C)を、外観および透明性を損ねない程度の量添加してもよい。耐衝撃性スチレン系樹脂(C)を添加することにより、シートの脆性、容器のブロッキング性を改善することができる。
耐衝撃性スチレン系樹脂(C)としては、ゴム成分が含まれるスチレン系樹脂であれば良く、スチレンの単独重合体中にゴム成分が含まれているもの、スチレン−メタクリル酸共重合体中にゴム成分が含まれているもの、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)等、いずれも好適に用いることができる。ゴム成分は、マトリックス樹脂となるポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体中に、独立して粒子状になって分散していてもよいし、ゴム成分にポリスチレンやスチレン−メタクリル酸共重合体がグラフト重合して粒子状に分散しているものであってもよい。
ゴム成分としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体などが挙げられる。特に、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体として含まれていることが好ましい。
耐衝撃性スチレン系樹脂(C)の含有量は、シートの外観および透明性を維持するため、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の合計に対して3質量%以下であることが好ましい。また、シートの脆性、容器のブロッキング性の改善効果を十分に与えるため、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の合計に対して0.5質量%以上であることが好ましい。
本発明に係るスチレン系樹脂組成物は、ビカット軟化温度が106〜132℃の範囲である。ビカット軟化温度が106℃未満であると、シートの耐熱性が不足し、電子レンジ加熱時に変形が起こりやすくなる。ビカット軟化温度は、好ましくは108℃以上、さらに好ましくは110℃以上である。一方、ビカット軟化温度が132℃を超えると、製膜時および容器成形時の加工性が低下するおそれがある。ビカット軟化温度は、好ましくは128℃以下、さらに好ましくは126℃以下である。なお、ビカット軟化温度は、JIS K7206:2016に準拠し、昇温速度50℃/hr、試験荷重50Nの条件で測定される。
さらに、スチレン系樹脂組成物には、用途に応じて各種添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、鉱油等の添加剤、ガラス繊維、カーボン繊維およびアラミド繊維等の補強繊維、タルク、シリカ、マイカ、炭酸カルシウムなどの充填剤が挙げられる。また、上記スチレン系樹脂組成物をシート化したときの外観の観点から、酸化防止剤およびゲル化防止剤を単独または2種類以上を併用して配合することが好ましい。これらの添加剤は、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)およびアクリル系樹脂(B)の重合工程または脱揮工程、造粒工程にて添加しても良いし、スチレン系樹脂組成物を製造するときに添加しても良い。
上記添加剤の添加量に制限はないが、スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度およびシートの透明性を損なわない範囲で添加することが好ましい。
ゲル化防止剤は、メタクリル酸の脱水反応によるゲル化反応を抑制する効果を有する。ゲル化防止剤としては、例えば、脂肪族アルコール等が有効である。一般的な脂肪族アルコールとして、7−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(1−メチルブチル)−1−オクタノール、5−メチル−2−(3−メチルブチル)−1−オクタノール、2−ヘキシル−1−デカノール、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−1−オクタノール、8−メチル−2−(4−メチルヘキシル)−1−デカノール、2−ヘプチル−1−ウンデカノール、2−ヘプチル−4メチル−1−デカノール、2−(1,5−ジメチルヘキシル)−(5,9−ジメチル)−1−デカノールなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)および1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジオクチル−3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルージートリデシル)ホスファイト、(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(オクタデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジノニルフェニルオクチルホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)1,4−フェニレンージーホスフォナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイト、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン等の燐系酸化防止剤が挙げられる。
(延伸シート)
本発明の延伸シートは、前記のスチレン系樹脂組成物を延伸加工して得られるものである。延伸加工は、一軸延伸であっても、二軸延伸であってもよい。二軸延伸は、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれであってもよい。以下、二軸延伸シートの場合を中心にして説明するが、一軸延伸シートの場合も同様に考えることができる。
二軸延伸シートは、例えば、次のような方法で製造することができる。まず、前記スチレン系樹脂組成物を押出機により溶融混練して、ダイ(特にTダイ)から押し出して未延伸シートを製造する。次に、未延伸シートを縦方向(シート流れ方向、MD;Machine Direction)および横方向(シート流れ方向に垂直な方向、TD;Transverse Direction)の二軸方向に逐次又は同時に延伸することによって、二軸延伸シートが製造される。
二軸延伸シートの厚みは、シートおよび容器の強度、特に剛性を確保するために、0.01mm以上であることが好ましく、より好ましくは0.10mm以上、さらに好ましくは0.2mm以上である。一方、賦型性および経済性の観点から、二軸延伸シートの厚みは、0.7mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。
二軸延伸シートの縦方向および横方向の延伸倍率はいずれも、1.5〜3.5倍の範囲にあることが好ましい。延伸倍率が1.5倍未満では、シートの耐折性が低下し易い。一方、延伸倍率が3.5倍を超えると、熱成形時の収縮率が大き過ぎることにより賦形性が損なわれる。
なお、延伸倍率の測定方法は、以下のとおりである。二軸延伸シートの試験片に対して、縦方向(MD)および横方向(TD)に100mm長の直線Yを引く。JIS K7206:2016に準拠して測定したシートのビカット軟化温度より30℃高い温度のオーブンに、上記試験片を60分間静置し収縮させた後の、上記直線の長さZ[mm]を測定する。縦方向および横方向の延伸倍率(倍)は、それぞれ次式によって算出した数値である。
延伸倍率(倍)=100/Z
二軸延伸シートの縦方向および横方向の配向緩和応力はいずれも、0.3〜1.2MPaの範囲にあることが好ましい。配向緩和応力が0.3MPa未満ではシートの耐折性が低下するおそれがある。一方、配向緩和応力が1.2MPaを超えると熱成形時の収縮応力が大き過ぎることにより賦形性が損なわれるおそれがある。また、シートの耐折性および賦形性のバランスの観点から、縦方向および横方向の配向緩和応力の差は0.2MPa以下であると好ましい。
なお、本発明の二軸延伸シートの配向緩和応力は、ASTM D1504に準じて、シートを構成する樹脂組成物のビカット軟化温度より30℃高い温度のシリコーンオイル中でのピーク応力値として測定した値である。
延伸シートは、少なくとも片面の表面粗さRaが0.04〜0.20μmの範囲であり、より好ましくは0.07〜0.20μmである。シート両面とも表面粗さRaが0.04μm未満であると、耐ブロッキング性に劣り、原反を気温の高い環境下で長期間保管した後、スリットや容器成形等の工程でシート巻出しを行う際、シート表面に塗工された防曇剤や帯電防止剤などが剥離してしまい、最終的に成形容器の品質を損なう恐れがある。また、片面の表面粗さRaが0.20μmを超えると、シートの透明性や外観を損ない、成形容器の外観を損なう恐れがある。
なお、表面粗さRaは、前記の通りJIS B0601:2013に準拠し、レーザー顕微鏡を用いてシートのMD方向とTD方向それぞれの算術平均粗さRaを測定し、その平均値を取ったものである。
スチレン系樹脂組成物に耐衝撃性スチレン系樹脂(C)が添加されている場合、耐衝撃性スチレン系樹脂(C)に由来するゴム成分の含有量は、延伸シート中のゴム成分の含有量として0.05〜0.3質量%であることが好ましい。ゴム成分の含有量が0.05質量%未満であると、シート脆性の改善効果が十分発揮できないおそれがある。一方、ゴム成分の含有量が0.3質量%を超えると、シートの透明性が低下するおそれがある。
また、延伸シート中のゴム成分の平均ゴム粒子径は、1.2〜12μmであることが好ましい。平均ゴム粒子径が1.2μm未満ではシート脆性の改善効果が十分発揮できないおそれがある。一方、平均ゴム粒子径が12μmを超えるとシートの透明性が低下するおそれがある。
延伸シート中のゴム成分の含有量は、延伸シートをクロロホルムに溶解し、一塩化ヨウ素を加えてゴム成分中の二重結合を反応させた後、ヨウ化カリウムを加え、残存する一塩化ヨウ素をヨウ素に変え、チオ硫酸ナトリウムで逆滴定する一塩化ヨウ素法によって測定される。
延伸シート中のゴム成分の平均ゴム粒子径は、超薄切片法にて観察面がシート平面と平行方向となるよう切削し、四酸化オスミウム(OsO)にてゴム成分を染色した後、透過型顕微鏡にて粒子100個の粒子径を測定し、以下の式により算出した値である。
平均ゴム粒子径=Σni(Di)/Σni(Di)
ここで、niは測定個数、Diは測定した粒子径を示す。
延伸シート中のゲル含有量は、二次成形時の加工性、外観の観点から、少ないことが好ましい。延伸シート中のゲル含有量は、延伸シートをMEK(2−ブタノン)溶剤に溶かし、遠心分離を行い、溶剤不溶分を沈降させ、上澄みを除去した後に乾燥させ秤量することで求めることができる。延伸シート中のゲル含有量は、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。
本発明の延伸シートは、スチレン単量体の含有量が1000ppm以下であることが好ましく、メタクリル酸単量体の含有量が150ppm以下であることが好ましい。これらの単量体の含有量が規定量よりも多いと、シートを成形加工する際に成形加工機の金型等に付着し、成形品の外観を損ねたり、金型汚れを引き起こしてその後の成形容器の外観を損なう懸念がある。
なお、スチレン単量体およびメタクリル酸単量体の定量は、下記記載のガスクロマトグラフィーを用い、内部標準法にて測定した。
装置名:GC−12A(島津製作所社製)
カラム:ガラスカラム φ3[mm]×3[m]
定量法:内部標準法(シクロペンタノール)
本発明の延伸シート中の単量体およびオリゴマーの合計の含有量は、加工性、外観、耐熱性の観点から、10000ppm以下であることが好ましく、5000ppm以下であることがより好ましい。なおオリゴマーとは、スチレン単量体のダイマーやトリマーのことを指し、それらの構造異性体も含まれる。
本発明の延伸シートは、透明性を向上させる酸化防止剤として、4−t−ブチルカテコール(以下、TBCと記載することがある。)を含有していることが好ましい。延伸シート中のTBCの含有量は、1〜6ppmの範囲が好ましい。TBCの含有量が1ppm以上であると、延伸シートとしたときの透明性を向上させることができ、一方、6ppm以下であると、TBC自体の着色による透明性の低下を防止できる。また、TBCの含有量は、1〜5ppmであることがより好ましく、1.2〜3ppmであることが更に好ましい。TBCの含有量は、ガスクロマトグラフ質量分析によって測定することができる。
延伸シートにTBCを所定量含有させるには、スチレン系樹脂組成物の製造時にTBCを添加する方法がある。また、スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)またはアクリル系樹脂(B)を製造する際に重合禁止剤としての役割も兼ねてTBCを添加し、脱気工程にて比較的低い樹脂温度と低い減圧度で運転することにより、スチレン系樹脂組成物中にTBCを一定量含有させる方法もある。
TBCと同様の効果を発揮する添加剤としては、他に、t−ブチルヒドロキノン、1,4−ベンゾキノン、ジブチルヒドロキシトルエン、1,1−ジフェニル―2―ピクリルヒドラジル フリーラジカル、ヒドロキノン、メキノール、フェノチアジン等が挙げられる。TBCに代えて、これらの化合物を用いることもできる。
本発明の延伸シートには、必要に応じて、公知の離型剤・剥離剤(例えばシリコーンオイル)、防曇剤(例えばショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、二酸化珪素等)、帯電防止剤(例えば各種ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等)の内の1種または2種以上を混合して、延伸シートの片面または両面に塗布してもよい。
上記の化合物を延伸シートの表面に塗工する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。具体的には、ロールコーター、ナイフコーター、グラビアロールコーター等を用いて塗工する方法が挙げられる。また、噴霧、浸漬等の方法を採用することもできる。
本発明の延伸シートから成形品を得る方法としては、特に制限はなく、従来の延伸シートの二次成形方法において慣用されている方法を用いることができる。例えば、真空成形法や圧空成形法等の熱成形方法によって二次成形を行うことができる。これらの方法は例えば高分子学会編「プラスチック加工技術ハンドブック」日刊工業新聞社(1995)に記載されている。本発明の延伸シートの成形品の用途としては、電子レンジ加熱用食品包装容器等が本発明の特徴が十分に発揮されるため、特に好ましい。
本発明の延伸シートを二次成形して得た成形品においては、成形品の平坦面から切り出したサンプルが、前記の方法で測定して、縦方向および横方向の延伸倍率がいずれも、1.5〜3.5倍の範囲にあり、かつ縦方向および横方向の配向緩和応力がいずれも、0.3〜1.2MPaの範囲となる場合、耐折性などの強度の面で二次成形していない延伸シートと同様の効果が得られる。
本発明の延伸シートを二次成形して得た成形品の圧縮強度は、容器の形状にもよって変わるが、0.5N以上であることが好ましい。より好ましくは2.0N以上であり、さらに好ましくは2.5N以上である。圧縮強度が0.5N未満の場合、割れ易くなるため、取扱い上実用的でなくなる恐れがある。
ここで、圧縮強度とは、成形品を2段に重ね、断面が20mm径の円柱錘で上部より荷重をかけていき、成形品が3mm圧縮された際の圧縮強度ピーク値のことである。
以下に実施例を用いて、本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるわけではない。
(実験例1)
[スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の製造]
内容量200Lのジャケット、攪拌機付きオートクレーブに純水100kg、ポリビニルアルコール100gを加え、130rpmで攪拌した。続いてスチレン72.0kg、メタクリル酸4.0kgおよびt−ブチルパーオキサイド20gを仕込み、オートクレーブを密閉して、110℃に昇温して5時間重合を行った(ステップ1)。また、4.0kgのメタクリル酸を、重合温度が110℃に達した時点から2時間かけて、均等に追加添加した(ステップ2)。さらに140℃で3時間保持し、重合を完結させた(ステップ3)。得られたビーズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出し、表1に記載のペレット状のスチレン−メタクリル酸共重合樹脂A1を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、スチレン単量体/メタクリル酸単量体の質量%比は、82/18であった。また、GPC測定により求めた数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)はそれぞれ、8.0万、20万、36万であった。
実験例1の各種原料仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表1に記載の各種スチレン−メタクリル酸共重合樹脂A2〜A8を得た。
TBC濃度の測定方法としては、ペレットをクロロホルムに溶解した(50mg/mlに調整)後、BSTFA(N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド)を用いて、トリメチルシリル誘導体化処理を実施し、遠心分離によって分離した上澄み液をガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)にて測定した。濃度の決定には、予め作成した検量線を用いた。
GC/MSの測定条件としては、以下のとおりである。
GC装置:Agilent 6890。
カラム:DB−1(0.25mm i.d.×30m)、液相厚は0.25mm。
カラム温度:40℃(5min保持)→(20℃/min昇温)→320℃(6min保持)計25min。
注入口温度:320℃。注入法はスプリット法(スプリット比1:5)。
試料量:2μl。
MS装置:Agilent MSD5973。
イオン源温度は230℃。インターフェイス温度は320℃。イオン化は電子イオン化(EI)法で行い、測定はSCAN法(スキャンレンジm/z 10〜800)で実施した。
(実験例2)
[アクリル系樹脂(B)の製造]
温度計、窒素導入管、冷却管および攪拌装置を備えたセパラブルフラスコ(容量5リットル)に、分散媒としてイオン交換水300質量部(3000グラム)、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.1質量部、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン0.01質量部、単量体としてメタクリル酸メチル75質量部、アクリル酸ブチル25質量部を投入した。このセパラブルフラスコに窒素気流を通じることにより、フラスコ内雰囲気の窒素置換を行なった。次いで、内温を60℃まで昇温させ、過硫酸カリウム0.15質量部、脱イオン水5質量部を加えた。その後、加熱攪拌を2時間継続して重合を終了し、アクリル系樹脂ラテックスを得た。
得られたアクリル系樹脂ラテックスを25℃まで冷却後、酢酸カルシウム5質量部を含む70℃の温水500質量部中に滴下した後、90℃まで昇温させて凝析させた。得られた凝析物を分離洗浄後、60℃で12時間乾燥させて、アクリル系樹脂B1を得た。これを熱分解ガスクロマトグラフィーを用いて分析した結果、メタクリル酸メチル単量体/アクリル酸ブチル単量体の質量比(%)は、55/45であった。アクリル系樹脂B1のガラス転移点を、JIS K 7121:2012プラスチックの転移温度測定方法に準じた示差走査熱量測定(DSC)により測定したところ、60℃であった。
実験例2の各種単量体の仕込み量を調整し、上記と同様の製造条件で、表2に記載の各種アクリル樹脂B2〜B8を得た。
Figure 2019001095
Figure 2019001095
(実施例1)
下記に、実施例1の二軸延伸シートの作製例を記す。
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)95.0質量%、アクリル系樹脂(B)5.0質量%をハンドブレンドし、ペレット押出機(真空ベント付き二軸同方向押出機 TEM35B (東芝機械製))を用い、押出温度230℃、回転数250rpm、ベント脱揮圧力−760mmHgにてダイプレートを通してストランドとした。その後、水槽にて冷却したのち、ペレタイザーを通してペレット化し、樹脂組成物を得た。なお、ベント脱揮圧力は、常圧に対する差圧値として示した。得られた樹脂組成物中のスチレン単量体の含有量は500ppm、メタクリル酸単量体の含有量は50ppmであった。また、ビカット軟化温度は130℃であった。また、JIS K7199:1999に準拠し、キャピラリーレオメーターを用いて溶融粘度を測定した結果、温度220℃、せん断速度100sec−1下で1400Pa・sであった。上記樹脂組成物をシート押出機(Tダイ幅500mm、リップ開度1.5mm、φ40mmのエキストルーダー(田辺プラスチック機械社製))を用い、押出温度230℃、吐出量20kg/hにて未延伸シートを得た。このシートをバッチ式二軸延伸機(東洋精機社製)を用いて、(ビカット軟化温度+30)℃に予熱し、歪み速度0.1/secで、MD2.4倍、TD2.4倍(面倍率5.8倍)に延伸し、二軸延伸シートを得た。得られたシートの厚みは0.3mm、延伸倍率(MD/TD)は2.4/2.4倍、配向緩和応力(MD/TD)は0.6/0.6MPaであった。
(実施例2〜13、比較例1〜10)
上記実施例1のスチレン系樹脂組成物の配合組成および樹脂組成物の押出条件を、表3または表4に記載の条件に変更した以外は実施例1と同様にして、表3の実施例2〜13、及び表4の比較例1〜10の二軸延伸シートを得た。尚、いずれの実施例および比較例もスチレン単量体の含有量は1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量は150ppm以下であった。
得られたシートについて、以下に記載した方法にて各種性能を測定し、評価を行った。○、△、×の相対評価においては、○または△のときを合格と判定した。結果は表3、表4に記載した。
(1)表面粗さ
JIS B0601:2013に準拠し、レーザー顕微鏡を用いてシートのMD方向とTD方向それぞれのRaを測定し、その平均値を算出した。
(2)製膜性
未延伸シートにMD方向およびTD方向に20mm間隔で直線を5本ずつ格子状に引いた時の交点25点についてマイクロゲージを用いて厚みを測定し、その標準偏差σを下記基準で評価した。
○:σが0.03mm未満
△:σが0.03mm以上、0.07mm未満
×:σが0.07mm以上
(3)シート外観
二軸延伸シート350mm×350mmの範囲について、1)面積100mm以上のロール付着跡、2)面積10mm以上の気泡、3)透明および不透明異物、4)付着欠陥、5)幅3mm以上のダイライン(製膜時にTダイ出口で発生するシート流れ方向に走る欠陥)を欠点とし、欠点の個数を下記基準で評価した。
○:0個
△:1〜2個
×:3個以上
(4)延伸性
二軸延伸シートにMD方向およびTD方向に50mm間隔で直線を5本ずつ格子状に引いた時の交点25点についてマイクロゲージを用いて厚みを測定し、その標準偏差σを下記基準で評価した。
○:σが0.05mm未満
△:σが0.05mm以上、0.10mm未満
×:σが0.10mm以上
(5)耐ブロッキング性
二軸延伸シートを350mm×350mmサイズで100枚重ね、最上部に同サイズで10kgのSUS板を乗せ、30℃の環境下で一カ月間保管した。その後、重ねられたシートの貼り付き度合を3段階で評価した。
〇:ほとんど貼り付き無し
△:やや貼り付き
×:大きく貼り付き
(6)透明性
JIS K−7361−1:1997に準じ、ヘーズメーターNDH5000(日本電色社)を用いて、二軸延伸シートのヘーズを測定した。
◎:ヘーズ1.5%未満
○:ヘーズ1.5%以上、3.0%未満
△:ヘーズ3.0%以上、5.0%未満
×:ヘーズ5.0%以上
(7)剛性
後記されるフードパックの本体に500gの錘を入れ、蓋をした弁当容器を5段重ね、24時間静置後の蓋材の変形状態を確認した。
○: 形状変化なし。
△: 変形有り。
×: 割れ有り。
(8)耐折性
ASTM D2176に準じて、シート押出方向(縦方向)とそれに垂直な方向(横方向)の耐折曲げ強さを測定し、最小値を求め、以下のように評価した。
◎:8回以上
○:5回以上、8回未満
△:2回以上、5回未満
×:2回未満
(9)賦型性
熱板成形機HPT?400A(脇坂エンジニアリング社製)にて、熱板温度150℃、加熱時間2.0秒の条件で、フードパック(寸法 蓋:縦150×横130×高さ30mm、本体:縦150×横130×高さ20mm)を成形し、賦型性を下記基準にて評価した。
○:良好
△:コーナー部に僅かな形状不良
×:寸法と異なる形状またはコーナー部に著しい形状不良
(10)金型汚れ性
上記フードパックの成形時、金型等の汚れの転写を下記基準にて評価した。
○:転写なし(透明、白濁なし)
△:一部に転写あり(不透明、表面が白濁)
×:全体に転写あり(不透明、表面が白濁)
(11)耐熱性
上記成形条件で得られたフードパックを110℃に設定した熱風乾燥機に60分間入れた後、容器の変形を目視で観察した。
○:変形なし
△:軽微な変形、外寸変化5%未満
×:大変形、外寸変化5%以上
(12)耐油性
上記フードパックのヒンジ部にサラダ油(日清製油社製)、マヨネーズ(味の素社製)、ココナードML(登録商標、花王社製)の試験液をしみ込ませたガーゼ10×10mmを貼り付け、60℃オーブンにて24時間静置し、付着部の表面観察を行った。
○:変化無し
△:わずかに白化あり
×:著しい白化、割れあり
(13)電子レンジ加熱耐性
上記フードパックの蓋中央に5mm×5mmの範囲でマヨネーズを9点付着させ、容器本体に水300gを入れ、蓋容器をかぶせて1500Wの電子レンジで90秒間加熱した後、マヨネーズ付着部分の様子を目視で評価した。
○:変化なし
△:白化あり、容器がわずかに変形
×:穴あきあり、容器が著しく変形
Figure 2019001095
Figure 2019001095
表3の結果より、実施例1〜13で得られた本発明の規定を満たす二軸延伸シートはいずれも、製膜性(製膜性、シート外観、延伸性)、耐ブロッキング性、成形性(賦型性、金型汚れ性)が良好であり、生産性に優れ、透明性、シート強度(剛性、耐折性)、耐熱性、耐油性、電子レンジ加熱耐性の何れにおいても優れた性能を有するものであった。
一方、比較例1〜10で得られた本発明の規定を満たさない二軸延伸シートはいずれも、製膜性(製膜性、シート外観、延伸性)、耐ブロッキング性、成形性(賦型性、金型汚れ性)、透明性、シート強度(剛性、耐折性)、耐熱性、耐油性、電子レンジ加熱耐性の何れか1つ以上の性能において望ましくない結果であった。

Claims (13)

  1. スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)を含有するスチレン系樹脂組成物からなり、
    前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)と前記アクリル系樹脂(B)の質量比が90/10〜97/3であり、
    前記スチレン系樹脂組成物のビカット軟化温度が106〜132℃であり、
    前記スチレン系樹脂組成物の220℃、せん断速度100sec−1における溶融粘度が1000〜2000Pa・sであり、
    少なくとも片面の表面粗さRaが0.04〜0.20μmである延伸シート。
  2. 前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)が、スチレン単量体単位とメタクリル酸単量体単位を84/16〜94/6の質量比で含有する請求項1に記載の延伸シート。
  3. 前記スチレン−メタクリル酸共重合樹脂(A)の重量平均分子量が12万〜25万である請求項1または請求項2に記載の延伸シート。
  4. 前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の延伸シート。
  5. 前記アクリル系樹脂(B)が、メタクリル酸メチル単量体単位とアクリル酸ブチル単量体単位を60/40〜85/15の質量比で含有する請求項4に記載の延伸シート。
  6. 前記アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万〜1000万である請求項1〜5のいずれか1項に記載の延伸シート。
  7. 4−t−ブチルカテコールを1〜6ppm含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の延伸シート。
  8. ゲル含有量が1質量%以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の延伸シート。
  9. スチレン単量体の含有量が1000ppm以下であり、メタクリル酸単量体の含有量が150ppm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の延伸シート。
  10. 厚みが0.01〜0.7mmであり、縦方向と横方向の延伸倍率がいずれも1.5〜3.5倍であり、縦方向と横方向の配向緩和応力がいずれも0.3〜1.2MPaである請求項1〜9のいずれか1項に記載の延伸シート。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の延伸シートを二次成形してなる成形品。
  12. 圧縮強度が0.5N以上である請求項11に記載の成形品。
  13. 電子レンジ加熱用食品包装容器である請求項11または請求項12に記載の成形品。
JP2017118763A 2017-06-16 2017-06-16 延伸シート及びその成形品 Active JP6941487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118763A JP6941487B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 延伸シート及びその成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118763A JP6941487B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 延伸シート及びその成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019001095A true JP2019001095A (ja) 2019-01-10
JP6941487B2 JP6941487B2 (ja) 2021-09-29

Family

ID=65005254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017118763A Active JP6941487B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 延伸シート及びその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6941487B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021143282A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 三菱ケミカル株式会社 ポリスチレン系二軸延伸シート、非発泡シート、及びこれらを用いた成形品
JP2022180568A (ja) * 2020-02-21 2022-12-06 Psジャパン株式会社 スチレン系樹脂組成物、難燃性スチレン系樹脂組成物及び成形体、並びにパッチアンテナ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06279546A (ja) * 1993-03-30 1994-10-04 Asahi Chem Ind Co Ltd スチレン系樹脂延伸シート
JP2001105471A (ja) * 1999-10-14 2001-04-17 Jsp Corp ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP2003012734A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Denki Kagaku Kogyo Kk スチレン系共重合体並びにその二軸延伸シート及び容器
JP2005330299A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 San Dic Kk スチレン系樹脂二軸延伸シート及び熱成形品
JP2017105954A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 Psジャパン株式会社 スチレン系樹脂組成物及びその成形品

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06279546A (ja) * 1993-03-30 1994-10-04 Asahi Chem Ind Co Ltd スチレン系樹脂延伸シート
JP2001105471A (ja) * 1999-10-14 2001-04-17 Jsp Corp ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP2003012734A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Denki Kagaku Kogyo Kk スチレン系共重合体並びにその二軸延伸シート及び容器
JP2005330299A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 San Dic Kk スチレン系樹脂二軸延伸シート及び熱成形品
JP2017105954A (ja) * 2015-12-11 2017-06-15 Psジャパン株式会社 スチレン系樹脂組成物及びその成形品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022180568A (ja) * 2020-02-21 2022-12-06 Psジャパン株式会社 スチレン系樹脂組成物、難燃性スチレン系樹脂組成物及び成形体、並びにパッチアンテナ
JP7503608B2 (ja) 2020-02-21 2024-06-20 Psジャパン株式会社 スチレン系樹脂組成物、難燃性スチレン系樹脂組成物及び成形体、並びにパッチアンテナ
JP2021143282A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 三菱ケミカル株式会社 ポリスチレン系二軸延伸シート、非発泡シート、及びこれらを用いた成形品
JP7367571B2 (ja) 2020-03-12 2023-10-24 三菱ケミカル株式会社 ポリスチレン系二軸延伸シート、非発泡シート、及びこれらを用いた成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP6941487B2 (ja) 2021-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6389574B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
RU2397992C2 (ru) Улучшенные модифицированные каучуком моновинилиденароматические полимеры и изготовленные из них изделия
JP6444539B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP7019353B2 (ja) 延伸シ-ト及び包装容器、並びにそれらの製造方法
JP2018203837A (ja) スチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品
JP6854819B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP6941487B2 (ja) 延伸シート及びその成形品
JP5564336B2 (ja) 塗装代替用フィルム及びこれを具備する積層成形品
JP7008436B2 (ja) 延伸シート及びその成形品
JP2018203838A (ja) スチレン系樹脂組成物、延伸シートおよび成形品
JP7025998B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP4582765B2 (ja) ポリスチレン系2軸延伸シート及びその製造方法
JP2019196415A (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP7002264B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP6978355B2 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP7085933B2 (ja) スチレン系樹脂シートおよび成形品
JP7470565B2 (ja) フィルム用スチレン-メタクリル酸系共重合体樹脂組成物、フィルム、及び成形品
JP2023110916A (ja) スチレン系樹脂組成物、押出シート、射出成形体、及び容器
JP2022003122A (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
WO2021260971A1 (ja) 二軸延伸シートおよびその成形品
JP2018048319A (ja) 延伸シ−ト及び包装容器、並びにそれらの製造方法
JP2020117563A (ja) 樹脂組成物の製造方法
JP2020079348A (ja) 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂シート、及びその成形品
JP2010116519A (ja) ポリスチレン系樹脂高光沢フィルム、積層シート及び積層シート成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200408

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6941487

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150