JP2017105954A - スチレン系樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
かかる状況下、本発明が解決しようとする課題は、耐熱性、耐衝撃性、外観、及び透明性に優れ、かつシートに形成した際に耐折り曲げ性にも優れたスチレン系樹脂の組成物、並びに該脂組成物の成形品を提供することである。
分散粒子としてゴム状弾性体を含有する樹脂(b);並びに
シリコーンオイル(c);
を含むスチレン系樹脂組成物であって、該(b)成分中の該ゴム状弾性体の含有量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量を100質量部としたとき0.05質量部〜0.3質量部であり、かつ、該(c)成分中のSi元素量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量に対して0.2ppm〜500ppmである、前記スチレン系樹脂組成物。
[2]前記スチレン系樹脂組成物を2mm厚成形品に成形したときの曇り度が35%以下である、前記[1]に記載のスチレン系樹脂組成物。
[3]前記(b)成分が、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)である、前記[1]又は[2]に記載のスチレン系樹脂組成物。
[4]前記(b)成分中の分散粒子の平均粒子径が0.2〜5.0μmである、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物からなるシート。
[6]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シート。
[7]前記[5]に記載のシート又は前記[6]に記載の二軸延伸シートの成形品。
[8]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物を押出し、二軸延伸する工程を含む、前記[6]に記載の二軸延伸シートの製造方法。
[スチレン系樹脂組成物]
前記したように、本実施形態のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸系単量体単位、及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、該スチレン系単量体単位の含有量が69〜96質量%であり、該(メタ)アクリル酸系単量体単位の含有量が4〜16質量%であり、かつ、該(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含有量が0〜15質量%であるスチレン−メタクリル酸系共重合樹脂(a);
分散粒子としてゴム状弾性体を含有する樹脂(b);並びに
シリコーンオイル(c);
を含むスチレン系樹脂組成物であって、該(b)成分中の該ゴム状弾性体の含有量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量を100質量部としたとき0.05質量部〜0.3質量部であり、かつ、該(c)成分中のSi元素量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量に対して0.2ppm〜500ppmである、前記スチレン系樹脂組成物である。
本実施形態において、スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合樹脂(a)は、スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸系単量体単位、及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位からなる共重合体である。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等が挙げられる。これらは単独で又は混合して使用できるが、工業的に安価で使用できることからスチレンが好ましい。
(メタ)アクリル酸系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。耐熱性低下に対する影響が小さいことから(メタ)アクリル酸が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらは単独で又は混合して使用できるが、耐熱性低下に対する影響が小さいことから(メタ)アクリル酸メチルが好ましい。
スチレン−(メタ)アクリル酸系共重合樹脂(a)中のスチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸系単量体単位、及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含有量は、それぞれ、前記共重合樹脂を核磁気共鳴(13C−NMR)測定装置で測定したときのスペクトルの積分比から求めることができる。
以下、本実施形態の共重合樹脂(a)の重合方法について説明する。
分散粒子としてゴム状弾性体を含有する樹脂(b)は、ゴム状弾性体の存在下で、スチレン系単量体、又はスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体とを重合させることにより得られる。樹脂(b)は、共重合樹脂(a)とブレンドして用いることができる。樹脂(b)のブレンド量は、(a)+(b)の合計含有量を100重量部としとき(b)成分中のゴム状弾性体の含有量が0.05〜0.3質量部、好ましくは0.1〜0.2質量部となる量である。である。樹脂(b)のブレンド量が上記範囲より低いと十分な補強効果が得られず、他方、高いと透明性が不十分となる。
樹脂(b)中の分散粒子としてのゴム状弾性体としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体などが使用できるが、工業的観点から、ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共重合体が好ましい。ポリブタジエンには、シス含有率の高いハイシスポリブタジエン及びシス含有率の低いローシスポリブタジエンの双方を用いることができる。また、スチレン−ブタジエン共重合体の構造としては、ランダム構造及びブロック構造の双方を用いることができる。これらのゴム状重合体は一種又は二種以上使用することができる。また、ブタジエン系ゴムを水素添加した飽和ゴムを使用することもできる。
平均粒子径=Σ(ni×Di4)/Σ(ni×Di3)
{式中、niは粒子径Diを有するゴム粒子の個数であり、Diは粒子の長径と短径の平均値である。}により計算される値である。
他の実施形態は、上述したスチレン系樹脂組成物を用いて製造したシートである。シートは非発泡及び発泡のいずれでもよい。シートの製造方法としては、通常知られている方法を用いることができる。非発泡シートの製造方法としては、Tダイを取り付けた単軸又は二軸押出成形機で押出し、その後一軸延伸機又は二軸延伸機でシートを引き取る装置を用いる方法等を用いることができ、発泡シートの製造方法としては、Tダイ又はサーキュラーダイを備え付けた押出発泡成形機を用いる方法等を用いることができる。
(1)ビカット軟化温度の測定
ISO306に準拠して測定した。荷重は49N、昇温速度は50℃/hとした。
試料調製 :テトラヒドロフランに樹脂約0.05質量%を溶解
測定条件
機器 :TOSOH HLC−8220GPC
(ゲルパーミエイション・クロマトグラフィー)
カラム :super HZM−H
温度 :40℃
キャリア :THF 0.35ml/min
検出器 :RI 、UV:254nm
検量線 :TOSOH製の標準PS使用
核磁気共鳴(13C−NMR)装置で測定したスペクトルの積分比から樹脂組成を定量した。
試料調製:樹脂75mgをd6−DMSO 0.75mlに60℃で4〜6時間加熱溶解した。
測定機器:日本電子 JNM ECA−500
測定条件:測定温度 60℃、観測核 13C、積算回数 2万回、繰返し時間 45秒
スチレン−(メタ)アクリル酸系樹脂の質量を100質量%としたとき、スチレン単量体、(メタ)アクリル酸単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体、及び溶媒の残存量の合計を総揮発成分量として、ガスクロマトグラフィーにて測定した。
試料調製 :樹脂1.0gを標準物質入りジメチルホルムアミド25mlに溶解した。
測定条件
機器 :島津製製作所製ガスクロマトグラフィー GC−14Bpf
カラム :SUS 3mmφ×3m(パックドカラム)
充填剤 :液相→PEG−20M 25%
担体→Chromosorb W(AW) 60〜80メッシュ
カラム温度 :110℃
注入口温度 :220℃
検出器温度 :220℃
キャリアガス :窒素
定量は、スチレンの2量体と3量体の標準物質で行った。
試料調整 :樹脂をメチルエチルケトンに溶解した。
測定条件
検出方法 :FID
機器 :島津製作所 GC17Apf
カラム :DB−1(100%ジメチルポリシロキサン)
30m、膜厚0.1μm、0.25mmφ
カラム温度 :100℃−2分→5℃/分→260℃−5分
注入口温度 :200℃
検出器温度 :200℃
キャリアガス :窒素
定量は熱分解GCにて分析をおこなった。
試料調整 :樹脂をクロロホルムに5wt%で溶解し、20μlをパイロホイルに塗布し、80℃で1day真空乾燥した。
測定条件
Py-GC
機器 :日本分析工業社製 キュリーポイントインジェクター
パイロホイル温度 :590℃
高周波照射時間 :10秒
GC
機器 :アジレント・テクノロジー社製 HP−GC−6890
カラム : HP-5MS
30m、膜厚0.25mm、0.25mmφ
カラム温度 :50℃−5分→10℃/分→100℃→70℃/分→
300℃−10分
注入口温度 :300℃
検出器温度 :300℃
スプリット比 :1/20
キャリアガス :ヘリウム
検出方法 :MSD
プラズマ発光分光法(ICP法)にて定量した。
ISO14728に準拠して、射出成型した2mm厚みのプレートを用いて曇り度(HAZE)を測定した。
創研社製の25mmφ単軸シート押出機で厚さ0.3mmのシートを作製し、シートから8cm×20cmの大きさのシートを3枚切り出し、シート3枚の表面において(長径+短径)/2の平均径が1mm以上の異物であるゲル物の個数を数え、以下の評価基準で外観を判定した:
◎:ゲル物の個数が2点以下
○:ゲル物の個数が3〜5点
×:ゲル物の個数が6点以上
上記25mmφ単軸シート押出機にて、スチレン系樹脂組成物から厚み1.15〜1.35mmのシートを作製した。作製したシートから10cm×10cmの大きさのシートを切出した。切出したシートを東洋精機製二軸延伸装置(EX6−S1)にて下記条件で同時二軸延伸を行い、厚み0.19mm〜0.21mmの延伸シートを作製した。
延伸温度:Vicat軟化温度+20℃、
延伸速度:170%
延伸倍率:2.5倍
東洋精機社製のフィルムインパクトテスター(A121807502)を用いて、上記(10)に記載の方法で作製したシートのインパクト強度を測定した。
JIS P8115に準拠し、上記(10)に記載の方法で作製したシートのMIT耐折強度を測定した。
ISO 1133に準拠して測定した(200℃、荷重49N)。
沈殿管にゴム変性スチレン系樹脂1gを精秤し(W1)、トルエン20ミリリットルを加え23℃で2時間振とう後、遠心分離機((株)日立製作所製himac、CR−20(ローター:R20A2))にて10℃以下、20000rpmで60分間遠心分離する。沈殿管を約45度にゆっくり傾け、上澄み液をデカンテーションして取り除いた。トルエンを含んだ不溶分の質量を精秤し(W2)、引き続き、160℃、3kPa以下の条件で1時間真空乾燥し、デシケータ内で室温まで冷却後、トルエン不溶分の質量を精秤した(W3)。
下記式により、トルエン不溶分の膨潤指数、及びトルエン不溶分を求めた。
トルエン不溶分(%)=((W3)/(W1))×100
トルエン不溶分の膨潤指数=(W2/W3)
[樹脂A]
スチレン70質量部、メタクリル酸8.5質量部、メタクリル酸メチル6.5質量部、エチルベンゼン15.0質量部、及び1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン0.025質量部からなる重合原料組成液を、0.8リットル/時の速度で、容量が3.6リットルの完全混合型反応器に、更には未反応モノマー、重合溶媒等の揮発分を除去する単軸押出機を連結した脱揮装置に連続的に順次供給した。完全混合反応器の重合温度は124℃とした。単軸押出機の温度を200〜250℃に設定し、10torrの減圧下で未反応モノマーを脱揮した。脱揮された未反応ガスは−5℃の冷媒を通した凝縮器で凝縮し、未反応液として回収し、ポリマー分は樹脂ペレットとして回収した。反応器出の重合液中のポリマー分は、重合液を215℃、3kPaの減圧下で30分間乾燥後、(乾燥後の試料質量/乾燥前の試料質量×100%)により測定したところ、54.7質量%であった。上述の分析法によって得られた物性を以下の表1に示す。
重合原料組成液をスチレン71.3質量部、メタクリル酸5.7質量部、エチルベンゼン19.0質量部、及びシクロヘキサン0.023質量部とした以外は、樹脂Aと同様の製造条件で、表1に示す性状の樹脂Bを製造した。
GPPS樹脂としてPSジャパン製680を使用した。
[樹脂D]
スチレン系単量体としてスチレン77質量部、ゴム状重合体としてポリブタジエンゴム(宇部興産社製BR15HB)9質量部、溶剤としてエチルベンゼン14質量部、重合開始剤として1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン0.004質量部、及び連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー0.2質量部を混合溶解した重合液を、攪拌機を備え、温度コントロール可能な6.2リットルの層流型反応器−1に、3.2リットル/Hrで連続的に仕込み、温度を110〜130℃に調整した。攪拌機の回転数は毎分40回転とした。
続いて層流型反応器−1と直列に接続された、攪拌機を備え、温度コントロール可能な6.2リットルの層流型反応器−2に反応液を送った。攪拌機の回転数は毎分15回転とし、温度は130〜150℃に設定した。続いて攪拌機を備え、温度コントロール可能な6.2リットルの層流型反応器−3に反応液を送った。攪拌機の回転数は毎分10回転とし、温度は140〜170℃に設定した。重合反応器(層流型反応器−3)から連続して排出される重合体溶液を真空ベントつき押出機で、10torrの減圧下、脱揮後ペレタイズした。押出機の温度は200〜250℃に設定した。上述の試験法で得られた物性を以下の表2に示す。
ゴム状(弾性)重合体としてポリブタジエンゴム(旭化成ケミカルズ製ジエン35)を使用し、混合溶解した重合液の組成を、スチレン79質量部、ゴム状重合体7質量部、エチルベンゼン15質量部、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン0.06質量部、及びα−メチルスチレンダイマー0.05質量部とし、さらに層流型反応器−1の回転数を毎分80回転とした以外は、樹脂Dと同様の条件で樹脂Eを製造した。
ゴム状(弾性)重合体としてスチレン-ブタジエン共重合体(旭化成ケミカルズ社製 アサプレン670A)を使用し、混合溶解した重合液の組成を、スチレン76質量部、ゴム状重合体9質量部、エチルベンゼン15質量部、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン0.04質量部、及びn−ドデシルメルカプタン0.03質量部とし、さらに層流型反応器−1の回転数を毎分150回転とした以外は、樹脂Dと同様の条件で樹脂Fを製造した。
樹脂Gの作製では、単量体としてさらにメタクリル酸メチルを加え、また、ゴム状(弾性)重合体としてスチレン-ブタジエン共重合体(旭化成ケミカルズ社製 アサプレン625A)を使用した。混合溶解した重合液の組成を、スチレン40質量部、メタクリル酸メチル38質量部、ゴム状重合体9質量部、エチルベンゼン13質量部、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン0.02質量部、及びα−メチルスチレンダイマー0.1質量部とし、また層流型反応器−1の回転数を毎分120回転とした以外は、樹脂Dと条件で樹脂Gを製造した。
樹脂D〜Gの組成および性状を以下の表2に示す。
[オイルA]
シリコーンオイルとして信越化学工業社製 KF−96−100csを使用した。
[オイルB]
シリコーンオイルとして信越化学工業社製 KF−96−50csを使用した。
[オイルC]
シリコーンオイルとして信越化学工業社製 KF−96−200csを使用した。
得られた共重合樹脂[樹脂A]を99部とゴム変性スチレン系樹脂[樹脂D]を1部にシリコーンオイル(c)をSi量換算で1.5ppm加え、30mmの2軸押出機を用いて、220℃、80rpmで混練後、ペレタイズし、スチレン系樹脂組成物を得た。スチレン系樹脂組成物について、透明性、耐熱性、延伸フィルム強度(インパクト強度、MIT耐折強度)を評価した。評価結果を以下の表3に示す。
以下の表3に示す割合で共重合樹脂(a)、樹脂(b)、シリコーンオイル(c)を加え、30mmφの2軸押出機を用いて、220℃、80rpmで混練後、ペレタイズし、スチレン系樹脂組成物を得た。実施例1と同様に得られたスチレン系樹脂組成物を評価した。評価結果を表3に示す。
シリコーンオイルを加えない以外は実施例1と同様に実施し、得られたスチレン系樹脂を評価した。評価結果を以下の表3に示す。シリコーンオイルを加えない場合は実施例1と比較し、樹脂組成物の強度が著しくMIT耐折強度が低下した。
シリコーンオイルを加えない以外は実施例9と同様に実施し、得られたスチレン系樹脂を評価した。評価結果を以下の表3に示す。シリコーンオイルを加えない場合は実施例10と比較し、著しくMIT耐折強度が低下した。
シリコーンオイルとしてオイルAを600ppm添加した以外は実施例1と同様に実施し、得られたスチレン系樹脂組成物を評価した。評価結果を以下の表3に示す。実施例1と比較し、樹脂組成物の透明性が大幅に悪化し、耐熱性も低下した。
樹脂(b)を[樹脂D]から[樹脂E]とし、添加量を5部とした以外は実施例3と同様に実施し、得られたスチレン系樹脂組成物を評価した。評価結果を以下の表3に示す。実施例3と比較し、樹脂組成物の透明性が大幅に悪化し、耐熱性も低下した。
樹脂(b)を添加しない以外は実施例2と同様に実施し、得られたスチレン系樹脂組成物を評価した。評価結果を以下の表3に示す。実施例2と比較し、樹脂組成物の強度が著しく低下し、インパクト強度、MIT耐折強度がともに低下した。
共重合樹脂(a)の添加をGPPS[樹脂C]に変更した以外は実施例1と同様に実施し、得られた樹脂組成物を評価した。評価結果を以下の表3に示す。実施例1と比較し、樹脂組成物の耐熱性が大幅に低下した。
シリコーンオイルを加えない以外は比較例6と同様に実施し、得られた樹脂組成物を評価した。評価結果を以下の表3に示す。実施例1と比較例1との関係に比べ、比較例6では、比較例7に比較して、シリコーンオイル添加によるMIT耐折強度への改善幅はみられない。
Claims (8)
- スチレン系単量体単位、(メタ)アクリル酸系単量体単位、及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の合計含有量を100質量%としたとき、該スチレン系単量体単位の含有量が69〜96質量%であり、該(メタ)アクリル酸系単量体単位の含有量が4〜16質量%であり、かつ、該(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位の含有量が0〜15質量%であるスチレン−メタクリル酸系共重合樹脂(a);
分散粒子としてゴム状弾性体を含有する樹脂(b);並びに
シリコーンオイル(c);
を含むスチレン系樹脂組成物であって、該(b)成分中の該ゴム状弾性体の含有量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量を100質量部としたとき0.05質量部〜0.3質量部であり、かつ、該(c)成分中のSi元素量が、該(a)成分と該(b)成分の合計量に対して0.2ppm〜500ppmである、前記スチレン系樹脂組成物。 - 前記スチレン系樹脂組成物を2mm厚成形品に成形したときの曇り度が35%以下である、請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
- 前記(b)成分が、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)である、請求項1又は2に記載のスチレン系樹脂組成物。
- 前記(b)成分中の分散粒子の平均粒子径が0.2〜5.0μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物からなるシート。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物からなる二軸延伸シート。
- 請求項5に記載のシート又は請求項6に記載の二軸延伸シートの成形品。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物を押出し、二軸延伸する工程を含む、請求項6に記載の二軸延伸シートの製造方法。
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