JP2009520893A5 - - Google Patents

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車両用の車体部品の閉動作を制御するための方法及び装置 発明の詳細な説明
本願は、2005年12月21日出願のドイツ特許出願番号10 2005 061 610.0 (発明の名称「車両用の車体部品の閉鎖動作を制御するための方法及び装置」)を基礎とする優先権出願であり、基礎出願の内容は全て包含される。
〔本発明の技術分野〕
本発明は、車両用の車体部品であって、手動で閉めることが可能な車体部品の閉動作を制御するための方法及び装置に関し、特に自動車用の車体部品であって、例えば、ヒンジドア、スライドドア、ヒンジスライドドア、ボンネット、ヒンジカバー、サンルーフ(スライディングルーフ)等の閉動作を制御するための方法及び装置に関する。
〔背景技術〕
上述のようなタイプの車体部品は、今日、手動で閉じるものが多い。急加速によって車体部品が閉じる際、閉プロセスにおいてスラミングや強打によって過剰な力が加わるため、車体部品や当該車体部品内部に支持された機能部品、あるいは、サスペンション構造に大きなストレスがかかる。一方、これは、車体部品を連続で使用した場合においてもガタガタ音の発生を回避するための高い基準を導く。これに対して、機能部品及びそれらの軸受構造は、信頼性のある連続操作における大きなストレスに耐え得るように設計される必要がある。近年、自動車のドアは、30g〜50gの加速の力が約100000回以上かけられても問題ないように設計されているが、そのために複雑な設計や、機能部品を支持(ベアリング)するための複雑な構造が必要となり、余計なコスト上昇を招いている。従って、上述のようなタイプの車体部品を勢いよく閉鎖したり、強打させて閉めたりすることを避けて操作することを操作者に対して求められている。
ドア等を、電気的ドライブを用いて自動的に閉鎖する従来技術において、いくつかの基準が知られている。通常操作では、ドアは、ドライブや手動で動いたりすることはできないので、上述のような問題を回避できている。この種の自動ドアは、比較的高価であり、システムの欠陥に対して適応される複雑な安全基準が設けられている。
ドイツ特許出願DE 41 40 197 C2には、電動式部品を調整するための方法が開示されており、或るコマンドの後に可能な動作が閉動作だけである場合に、電気的に切り替えることによって、操作中または閉動作中のドアをブレーキングすることができる技術が開示されている。ドアの施錠、あるいは閉動作の完了は、手動でのみもたらすことができる。手動で閉じることが可能なドアに比べて、この場合の操作者は、たいてい必要の無い新たなシステムを学ばなくてはならない。
自動閉の自動車用の自動閉の補助器に関する技術が、ドイツ特許出願DE 101 55 307 A1 や DE 103 27 448 A1に開示されている。ところが、この種のドア閉システムには、前係止位置(pre catch)と称される、ドア閉が必要となる。ところが、上述した問題は、ドアを前係止位置まで手動閉する場合にもある。
以下の従来技術を付言する。ドイツ特許出願DE 38 16 175 C2と、関連する米国特許4,945,677は、自動車のヒンジスライドドアについて開示している。
ドイツ特許出願DE 103 23 001 A1と、関連する米国特許US 2004/0020126 A1 は、ドライブ及び閉システムを有した自動車について開示しており、このドライブ及び閉システムには、ドア閉の要求に基づいて、ドライブ及び閉システムの作動を制御するための制御機構と、閉部材が、ラッチに咬合することができる範囲で配置されているかどうかを検知するための検知装置とが設けられている。また、上記制御機構には、検知装置が、一旦、閉部材がラッチに咬合することができる範囲で配置されていることを検知すると、ドライブシステムの出力を低減させるためのドライブ力低減機構も設けられている。
ドイツ特許出願DE 102 45 192 A1と、関連する米国特許US 2006/0151231 A1 は、自動車のドアを閉じるための装置について開示している。第1のロック部は、切り替え素子と連結している。施錠位置にロック部を移動させる閉動作補助器の動作は、切り替え素子の切り替え状態に応じて行われる。
ドイツ特許出願DE 1 580 047 Aと、関連する米国特許US Patent 3,398,484 は、自動車のドアを動かすための装置について開示している。
米国特許US Patent 6,359,762 B1には、電動スライドドアを制御する方法が開示されている。この方法によれば、スライドドアの運転モーターの駆動後に所定の間隔があくと、センサによってスライド速度が測定されるというものである。測定されたスライド速度は、自動車のバッテリー電圧値に基づく最低速度と比較され、最低速度よりも遅いと、ドアの動作が止まったり、逆行する。これは、このシステムへの電力供給が不十分なことによる誤作動を防ぐためであると考えられる。特に、この動作には、信頼性のあるピンチ保護も関わっていると考えられる。
米国特許US Patent 5,076,016 には、スライドドアの開閉のためのケーブルを動かすための電磁クラッチを有した、電動の自動車スライドドアが開示されている。
上述したようなタイプの閉鎖される車体部品が、閉鎖プロセス中に、挟みこみ、または何らかの構成あるいは車体部品によって異常が起きた場合には、また別の問題に遭遇することになる。
〔本発明の構成〕
本発明の第一の目的は、上述した問題を少なくとも部分的に低減させることである。本発明の特徴によれば、比較的小さな、具体的には所定の残留運動エネルギーを用いた信頼ある手法によって車体部品を完全に閉状態とすることができる設計となっている。また、本発明によれば、複雑な設計や機能的な部品のベアリング構造などの車体部品を減らすことができ、シンプルな構造を実現することができる。また本発明によれば、信頼あるピンチ保護が確実におこなえる。
本発明によれば、上述した事項を実現することができる。他の特徴は、これらを引用する請求項に記載の構成によって実現される。
本発明は、車両(特に自動車)の、手動で閉鎖することが可能な車体部品(例えば、ヒンジドア、スライドドア、ヒンジ及びスライドドア、ボンネット、ヒンジカバー、またはスライドルーフなど)の閉動作を制御するための方法に関するものである。閉動作中の上記方法は、車体部品が、開放位置から始まって、閉鎖するまでに、制御手段による動作が全く無い第1の動作範囲を通過し、続いて、第2の動作範囲の最後の時点で当該車体部品の残留運動エネルギーが所定の限界値を超えないように、制御手段が、車体部品を制御するように働いて車体部品が調節される第2の動作範囲を通過する。
車体部品が第1の動作範囲において制限されること無く閉まる間に、第1の動作範囲において予め定めた速度や運動エネルギーにかかわりなく動作状態を変化させることによって、比較的低速で比較的小さな運動エネルギーで車体部品を閉状態とすることを保証する。車体部品の機能因子やそれらのベアリング構造は、より一層簡素でしっかりしていない手法で設計することができ、コストに関して有利なものを提供することができる。いずれにせよ、本発明によれば、信頼性の高い車体部品の連続動作を実現することができる。
また、第2の動作範囲の最終段階で残留する運動エネルギーは、車体部品が自動で閉まるほど充分なものではなく、ドアロックの前係止位置または主係止位置へ移行するには充分なものはない。開始時点で、もしくは閉プロセス中の過剰な加速は、車体部品およびその機能素子、ならびにこれらのベアリング構造がダメージを引き起こすため、信頼性の高い手法で回避せねばならない。
また、第2の動作範囲においては、車体部品は、ドライブがドアロックの前係止位置または主係止位置へと車体部品を駆動する第3の動作範囲を通過する。この第3の動作範囲では、車体部品は予め定められた条件に制御され、閉まるまでの間に、過剰な速度によってもたらされる車体本体や機能素子やそれらのベアリング構造へのダメージを回避することができる。
本発明に係る閉プロセスは、ユーザーにとって極めて親切なものである。操作者は、閉プロセスの開始時に、単に、車体部品を手荒く閉めれば良いだけである。すると、制御ユニットが、車体部品を充分にブレーキングすることができる。車体本体は、これにより、電動閉もしくは自動閉される。この操作中に慣れ効果がもたらされるので、操作者は、充分な速度で車体部品を荒く閉めることを学び、且つ、残る閉プロセスが安全で信頼ある手法によって実行されることに頼る。
また、ドライブはエネルギー蓄積装置を消耗させることによって駆動される。このエネルギー蓄積装置は、ブレーキングまたはダンピングによる手動での閉及び/または閉の間に満たされる。手動の閉及び/または閉がおこなわれる場合に導入されるエネルギーの幾らかを変換することによって、第3の動作範囲において電動閉補助器を駆動するためにエネルギー節減されるだけでなく、車体部品が非常にシンプルな構造にすることもできる。特に、ドライブ用及び電動閉補助器用にそれぞれ別々のエネルギー供給体を設ける必要はない。
また本発明によれば、エネルギー蓄積装置は、車体部品の開閉以外の所の(例えばウィンドウリフターモーター、ロックドライブ、中央施錠モーター、または電気肘掛サーボモーター)の移動機能を担うサーボモーターが操作されることによって再び充填される。異なる機能に対して同一のドライブモーターを使用することによって、コスト及び重量を抑えることが可能となる。
また、車体部品は、第3の動作範囲において、電気的ドライブによって、ドアロックの前係止位置または主係止位置へ駆動される。よって、閉動作は、挟み込みやピンチの場合に、ピンチ保護機能を実現するように、ドライブが乗り越えたりモーターが逆行することができる。第3の動作範囲において閉動作が低速であるため、本発明は、挟み込みやピンチがそれほどダメージとならない。
また、本発明によれば、車体部品の閉動作が、当該車体部品の残留運動エネルギーが所定の値に達するまで接続可能なブレーキング装置によってブレーキングされる。このためにクラッチ装置が用いられる。または、車体部品の幾何学模様、対応する車体の開口部、及びブレーキング装置の構造が、ブレーキング装置が単に、第2の動作範囲が達成されたときに車体部品の閉動作に連動するだけで補償され、クラッチ装置を追加して使用することはない。
また、ブレーキング装置のブレーキング率は、車体部品の閉速度が早くなるにつれて高くなり、好ましくは非線形増加する。その結果、第2の動作範囲から第3の動作範囲へ、穏やかで滑らかで連続した移行が実現でき、操作の容易さと問題のない動作を可能にしている。
また、ブレーキング装置のブレーキング率は、閉動作の所定の速度及び/または所定の加速度に応じて、または閉動作の所定経路に応じて、変化する。電気的制御装置(具体的にはマイクロプロセッサ)が好適に用いられ、車体部品のモーメントの連続したモニタリング、及び制御のために干渉して、第2の動作範囲の最後の時点での動作の設定点を確実なものにしている。
また、ブレーキング装置のブレーキング率は、車体部品のモデルやメーカー、車体における位置、ユーザー、及び/または論理ユニット(特にファジー論理ユニットまたはニューラルネットワーク)からの出力信号、に応じて変化する。ファジー論理ユニットまたはニューラルネットワークは、識別された操作者の閉プロセスの典型を電気的制御ユニットに記憶させることを可能にして、閉プロセスの典型の知識に沿って適切な制御手法に基づいて閉プロセスに介入することを可能にする。
本発明の方法において、各動作範囲の限界は一定である。
また、本発明の他の一形態は、電気制御プログラムに関する。該プログラムは、このプログラムが制御ICもしくはマイクロプロセッサのようなプロセッサ手段によって実施される場合に、上述のタイプの車体部品の閉動作を制御する上述の方法を確実に実施する。
本発明は、また、上述した車体部品の閉動作を制御するための装置も含んでいる。
〔図面の説明〕
本発明の他の特徴および利点については、本発明の一実施形態に関する以下の説明において明らかとなる。添付図面は以下の通りである。
図1は、本発明の方法によってヒンジドアを閉鎖する工程を示したものであり、併せて、当該ドアを開放する工程も示している。
図2は、各初期速度での開放角度によるヒンジドアの速度の関係を曲線を用いて示したものである。
図3aは、本発明によるメカトロニックドア閉システムについて示した概略図である。
図3bは、本発明による機械的ドア閉システムについて示した図である。
図3cは、本発明によるメカトロニックドア閉システムについて示しており、内部に設けられた電動モーターが、機械的エネルギーを蓄える作動機能を有している場合を示している。
図4は、図3aに示したドア閉システムの概略側面図である。
図5a−図5dは、図3aに示したメカトロニックドア閉システムを、状態の違いに基づいて例示したものである。
図6は、図3bに示した機械的ドア閉システムを有した自動車ドアの側面図である。
図7は、本発明の機械的ドア閉システムを例示した分解図である。
図8(a)及び図8(b)は、ドアが完全に閉まった状態の、図7に示した機械的ドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図9は、ドアが一部開放している状態の、図7に示した機械的ドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図10は、ドアが僅かに過剰開放している状態の図7に示した機械的ドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図11は、ドアが完全に開いている状態の図7に示した機械的ドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図12は、ドアが部分的に閉まっている状態の図7に示した機械的ドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図13は、ドアロックがロックされる直前にドアが完全に閉鎖された状態の図7に示したドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
図14は、ドアロックがロックされている状態で、ドアが完全に閉鎖された状態の図7に示したドア閉システムを、前後からそれぞれ見た図である。
尚、全ての図面に関して、同じまたは実質的の同じ部材には、同じ部材番号を付すこととする。
〔本発明を実施するための最良の形態〕
本発明における自動車ヒンジドアの閉動作を制御する方法を、図1に基づいて説明する。ドア開放角度の一例を図面左側に列挙しているが、これらはあくまでも一例であり、他の角度であっても良い。図1には、ドアのブレーキングまたはダンピングのためのブレーキングまたはダンピング装置と、ドア閉動作を行うドライブとを有したヒンジドアも示している。クラッチは、ドアと車体との間の電力潮流中に、ブレーキングまたはダンピング装置をつなぐ役割を担っている。このクラッチは、ドライブと同じように、電子制御が可能であるが、開閉を機械的に行うことも可能である。以下で詳述するように、このドライブは、自動車のドアの開閉中にチャージされるエネルギー蓄積装置によって、もしくは、以下に説明する別の移動のために用いられる付加的な電気モーターによって供給される電気的、または単なる機械的なドライブとなり得る。
図1の右側に示すように、閉プロセスは、第1の動作範囲(ドアの開放角度が75°から20°までか、もしくは別の開放角度)において手動で閉動作を行うことで開始する。このとき、ドライブはオフになって、クラッチは開になっている。これにより、ドアは第1の動作範囲において制限なくドアを閉じることができる。これは、ドアを手動、または荒っぽく閉めることによって行われる。ドアを手動で閉めるかもしくは荒っぽく閉めるかによって、第1の動作範囲におけるドアのスピードは、時にユーザーによって大きく異なることがある。
上記第1の動作範囲に続く第2の動作範囲内においては、ドアの閉動作が、補助器を用いて、例えば11°といった所定角度での所定の最大速度または最大運動エネルギーレベルを超えないようにブレーキングされている。尚、11°は一例であり、本発明はこの角度に限定されるものではない。この最大速度または最大運動エネルギーレベルは、本発明によればこのように予め定められており、ドアは、(ドライブの付加がなければ)自動では閉じることができず、よって、第2の動作範囲の最後には運動エネルギーの剰余が生じる。ドライブはまた、第2の動作範囲のブレーキング中、オフになっている。第2の動作範囲におけるドア閉の制御されたブレーキングは、第2の動作範囲の最後にドア速度、トルク、運動エネルギー等に関する所定の設定条件を満たすまで、クラッチの適切な開閉によって実現される。以下に詳述するように、ドアの運動エネルギーのいくらかは、クラッチを閉じてブレーキング装置をつなぐことによってエネルギー蓄積装置に一時的に蓄積される。そして、これが、第2の動作範囲に続く第3の動作範囲内でのドア閉の動力としてドライブで用いられる。この種のエネルギー蓄積装置としては、機械的、空気圧式、油圧式、電気式、磁気式、あるいは、原則、化学的な手法に基づいたものを用いることができる。
開放角度約11°である第2の動作範囲の最終時点での上述した各条件は、特に、安全面を考慮して選択することができる。これは、ドアの前もしくは後の領域(特に、車両のBカラム)での最大の挟み込みやピンチ力を監視する(例えば、法的必要条件の順守)ことができ、最大の閉鎖速度を監視することができる。これにより、ドアがシール部分に入って、且つドアロックが対応する施錠部材(具体的には、締め付けボルト)に入れば、最大の負の加速度が超過することなく、よって、本発明によれば、ドア素子、及びそれらのサスペンション構造もしくは軸受(ベアリング)構造に対する過剰な安定設計を全く必要としない。また、ドアを過度に荒く閉めることは、信頼ある作法によって防ぐことができる。
図1の右側によれば、第2の動作範囲に続く第3の動作範囲では、ドアが自動的に閉まる。結果として、ドライブはオンになり、ドライブにつながるクラッチは閉じられる。自動でのドア閉動作は、一定速度であっても可変速度(特に減速)であっても成立する。車両ドアは第3の動作範囲の最後の時点で、一例として0.3°と示すように略完全に閉じているか、もしくは完全に閉じた状態である。また、ドアシステムの場合、特に、密閉弾性力を起源とする密閉力をドライブの減速に関連する補助器を用いて克服しなくとも、第3の動作範囲の最後の時点でドアを完全に閉じることもできる。
図1によれば、第3の動作範囲に続く第4の動作範囲では、ドアロックがかかる。結果的に、ドライブはオンになり、クラッチは電力潮流を止めるために閉となる。高い密閉力を克服すべきシステム内では、第4の動作範囲においてドライブの速度を減速させることが必要となる。従来技術として知られているように、例えば、電動の閉装置を、自動での電動ドア閉に用いることができる。従来技術としては、ドイツ特許出願DE 101 55 307 A1 あるいはドイツ特許出願DE 102 31 825 A1がある。具体的には、電動ドライブによって動作するレバー式素子を、ドイツ特許出願DE 103 27 448 A1にあるように、大きな密閉力を克服するために用いることができる。上述の文献に記載の内容は、参照文献として本発明に含まれる。
ドア閉が維持されると、ドライブはオフになり、クラッチが開になる。機械的な閉補助器の場合、当該補助器は、初期の状態に戻ることができる。図1の左側によれば、ドライブは、開プロセスの間を通してオフのままであり、クラッチが開き、ドアを制限無く開放させることができる。
ドアの開放及び閉動作の間を通して、複数のセンサがドアの動作やドアの周囲をモニターすることができる。これらのセンサからの出力信号は、後述するように、ドアの動きを制御する電子制御ユニットに出力することができる。これらセンサは、時に、後述するような単なる機械操作フィーラに代えることができる。ヒンジドアの開放角度や、それに由来する角速度及び角加速度を検知するためのセンサの一例には、ヒンジドアの上またはヒンジドアに取り付けられた電位差計がある。この種のセンサは、言うまでも無く、抵抗性、容量性、磁気的、光電子的な手法などによっても作製することができる。電子制御装置と同じく挟み込みもしくはピンチの状態を検知するためのセンサは、ドアのトリガ破壊またはトリガ反転をするためにもまた同様の手法で作製することができる。
この種のセンサの他の例としては、図1から明らかであろう。すなわち、車両ドアの外面をモニターするストップセンサ(例えば光学センサ)や、特に赤外線センサ、あるいは、障害物との衝突を避けるために車両ドアの外面周辺をモニターする超音波センサがある。図1によれば、ブレーキング装置への電力潮流が無くなることにより、且つドアの手動開放及びこれに続く静止状態の間にドアを適切にブレーキングするために、クラッチが閉じる。これにより、障害物への衝突を防ぐことができる。一方、通常の開放プロセスの間、クラッチは、ドアの開放角度が最大になったとき、すなわち一例として75°となったときにのみ閉じる。これは、ドアを停止させる(止めダンピング)ためである。本発明の実施形態によれば、ドアの閉動作中及び開放動作中のブレーキングのために同じブレーキング装置が用いられる。図1によれば、クラッチを閉じることによって、このブレーキング装置は、また、所定の開放角度のドアを静止状態にするためにも用いることができる。
互いに異なる初速度でドアが手荒く閉められる時の、本発明におけるドア閉の方法を、次に図2に基づいて説明する。図2は、ヒンジドアとともに、破線で、5gの消極的な限定加速度を示したものである。図中の実線は、本実施形態において許容される最大速度0.1m/sを示している。図2によれば、ドアの速度は、摩擦力を受けてから、ドアをブレーキングするためにクラッチが閉じてブレーキング装置が最終的につながるまで、線形に減少する。電子制御装置を有したドアの場合には、このつながりは電気信号をきっかけとすることができる。図2によれば、ドアは、連続して監視されて、速度に関する実際の偏差によって異なる範囲になるように、上述した第2の範囲の最後の時点で結果的に許容できる最大速度に至るまでブレーキングされる。図2において網掛けで示した箇所は、以下に説明するが、上述した第2の範囲と第3の範囲との間の境界を示している。図2によれば、第3の動作範囲において、一定の速度で、ドアは電動閉する。図2に挿入した図は、ドアがシール部に挿入されドア速度が減少して最終的にゼロになる様子を示している。
本発明によれば、ドアの進歩的(積極的)なブレーキングは、電子制御装置を用いることによっても達成することができる。例えば、ドアの比較的速い初速度を検知するか、もしくはドアがダイナミックな加速で手荒く扱われたことを検知すると、クラッチが比較的早い段階で閉じるか、比較的早い段階でブレーキング装置につながって、ドアが手荒く閉められるのに比べて優しく閉じるようにする。さらに、電子制御装置の場合、クラッチ閉を、ユーザーが必要だと認めた場合に行うこともできる。また、追加のファジー論理ユニット(各ユーザーのドア閉の行為の標準を‘記憶する’)を用いてもよい。各ユーザーは、例えば、ユーザーによって携帯されるチップカードやRFタグを用いて識別され、ドア閉プロセスそれぞれの算出されたデータ記録を、平均化したり、‘記憶する’ことによって、各操作者にとっての標準ドア閉プロセスの標準データ記録が定められる。もし、概して非常に重いドアが手荒く閉められるようなことがある場合には、本発明によれば、ファジー論理ユニットが制御装置に対して信号が送られると、制御装置が、たとえドアの初速度が速かったり、非常に手荒く閉められそうになったとしても、ドアが優しく閉じるように、早い段階でクラッチをブレーキング装置につなげる。結果的に、本発明によれば、電子制御装置の動作に影響を与える別のパラメータは、車両の位置にある。もし、車両が坂道に駐車されていてドアを閉める時に加速することが予測されるような場合には、電子制御装置が、車両が水平に配置されている場合よりも早い段階で積極的に介入することができる。
本発明のドア閉システムの態様を、次に、図3a〜図3cを用いて説明する。図3aは、中央電子制御装置を備えたメカトロニックドア閉システムを示している。図3aにおいて、ドア1は、角度センサ2と、距離センサ3とを有している。角度センサ2は、ドア1の開放角度と、これに由来した角速度と角加速度を検知することができる。また、距離センサ3は、開放端部(すなわち車両のBカラム)からドアの前端部及び/または後端部までの距離を検知すること、及び/または障害物からドア1の外面までの距離を検知することができる。角度センサ2及び距離センサ3からの出力信号は、更なる評価のために電子制御装置7に送られる。図3aによれば、ドア1は更に、ブレーキング部15と、電気駆動部12と、連結手段11と、電動閉装置9と、ドアロック8とを備えている。ブレーキング部15は、クラッチ(不図示)を用いて連結(つなぎ)・連結解除を行うことができる。電気駆動部12も、上記と同じクラッチか、もしくは別のクラッチ(不図示)を用いて連結・連結解除を行うことができる。連結手段11は、ドアの電気駆動部12を車両本体に接続するためのものである。図中の破線で示した箇所は、必要に応じてクラッチ(不図示)を用いることによって連結・連結解除が可能なブレーキング及びドライブユニット10を形成するブレーキング部15と電気駆動部12との総合体を示す。図3aによれば、電気駆動部12は、電動閉装置9と合わさって、電動によるドア閉を行う。また、電気駆動部12は、ドアロック8を施錠することも可能である。クラッチ、ブレーキング部15、電気駆動部12、電動閉装置9及びドアロック8の施錠は、電子制御装置7から出力される制御信号を用いて制御される。図中の破線で示すように、エネルギー蓄積装置13がさらに設けられていてもよい。エネルギー蓄積装置13は、ブレーキング中のドアの運動エネルギーを変換することによってチャージでき、エネルギーを独占的にまたは付加的に、電気駆動部12及び/または電動閉装置9に供給することができる。また、本発明においては、ドア1における電気駆動部12は、電動閉装置9の駆動部として用いられることが好ましく、簡易な構成で設けられることが好ましい。しかしながら、本発明によれば、駆動部は、本体に配置されていてもよい。
図3bに示すように、本発明におけるドア閉システムは、機械構成部品とともに独占的に操作される。図3bに示す角度センサは、機械的角度フィーラ2によって代替され、また、図3aに示した距離センサ3は、機械的距離フィーラ3によって代替される。図3bによれば、機械的角度フィーラは、ダンパーとブレーキング部15とに接続されて、ダンパーとブレーキング部15と適切な手法によって駆動する。ブレーキング中に放出される運動エネルギーは、後述するように、一時的にエネルギー蓄積装置13(具体的にはバイアスばねシステム)に蓄積される。エネルギー蓄積装置13は、蓄積したエネルギーを放出するために、機械的距離フィーラ3から出力された信号に誘引されて駆動される。これにより、機械的駆動部14を駆動する。機械的駆動部14は、電動によるドア閉及びドアロック8の施錠を行うために、電動閉装置9及びドアロック8と連結している。ドアを電動閉するために、機械的駆動部14は、車両本体にドアを連結するために連結手段11と連結している。破線で示すように、ダンパーまたはブレーキング部15、エネルギー蓄積装置13及び機械的駆動部14は、一体となってブレーキング及びドライブユニット10を構成している。このシステムでは、ドアの閉動作中に、エネルギー蓄積装置13は上述した第2の動作範囲においてチャージされる。あるいは、エネルギー蓄積装置13は、ドア開放動作中にチャージされる。結果として、もし、ドア1が本体開口部の端部からの所定距離にあることを機械的距離フィーラ3が示すと、電動閉装置9がドアの電動閉のために駆動し、ドアロック8の施錠が誘引される。
図3cは、本発明におけるドア閉システムに関して、ドアの調整または動作以外の目的で、ドア1内に設けられた追加的な電気モーター16によって追加でチャージされるエネルギー蓄積装置13内に中央電子制御装置を有するドア閉システムについて示している。例えば、ウィンドウリフトモーター、ロック駆動部、中央施錠モーター、または電気的な肘掛サーボモーターである。エネルギー蓄積装置13は、付加された電気モーター16と追加的に接続することができ(図3a)、電気モーター16は、電子制御装置7からの制御信号によって誘引される。
図4は、図3aに基づいたメカトロニックドア閉システムの形態を示している。操作方法については、後の図5a〜図5dに基づいて説明する。図4によれば、ドア1には、連結棒またはそれに類似するものを用いて、固定基準点に連結されたブレーキング及びドライブユニット10が設けられており、独自の電気駆動部12を有している。ドア1はピボット軸4を中心に旋回することができ、角度センサ(特に、電位差計)が連続してドア1の開放状態を検知し、それに由来した角速度および角加速度を検知する。更に、本体開口部の端部からドア1の後端部までの距離を連続して検知する距離センサ3が設けられている。これらセンサからの信号は、電子制御装置7に出力され、ブレーキング及びドライブユニット10とドアロック8とが適切に制御される。ブレーキング及びドライブユニット10は、上述した第3の動作範囲に入ったときにドア1の電動閉をおこなうだけでなく、ドアロック8の施錠を駆動することも行う。その結果、ブレーキング及びドライブユニット10は、Bowdenケーブル18のケーブルを動かす。Bowdenケーブル18は、周知の手法でドアロック8の施錠を行うためにドアロック8とブレーキング及びドライブユニット10とを連結させる。ブレーキング及びドライブユニット10の操作方法及び設計については、メカトロニックドア閉システムを一実施形態として、図5a〜図5dに基づいて説明する。
図5aは、メカトロニックブレーキング及びドライブユニット30を示しており、ドアロック(不図示)が解除された状態を示している。図5aに示すように、メカトロニックブレーキング及びドライブユニット30の筐体31内において、スピンドル41が軸受40、42に支持されている。スピンドル41の外周面には、スピンドルナット43の内周面の突起部にかみ合うらせん内側溝が形成されている。スピンドルナット43を受けるスピンドルナットケージ44が、スピンドル41における、更に滑らかな外周面に摺動自在にぴったりと位置している。ピボット軸58を中心に旋回可能な、回転レバー59のフック60は、これに対応する、図5aに示す開口内のスピンドルナット43の凹部にはめ込まれている。これにより、スピンドルナットケージ44及び運転キャリッジ45に、スピンドルナット43を連結している。運転キャリッジ45に搭載されたリフティング磁石55のリフター56が支持している停止面57は、回転レバー59の他方の端部において、旋回できるように構成されている。リフティング磁石55及びリフター56を調整することによって、回転レバー59は、ピボット軸58を中心に旋回することができ、フック60は、後述するように、スピンドルナット43の上記凹部にかみ合うことができる。運転キャリッジ45の下端部は、末端部47を用いて、連結棒11に連結している。連結棒11は、メカトロニックブレーキング及びドライブユニット30と、固定基準または連結領域6とを連結している。連結棒11は、図の紙面に対して垂直に配置されているピボット軸46を中心に旋回できるように搭載されている。
図5aによれば、スピンドル41の左端部には強固にギア39が接続されている。ギア39は、2つのギア台37、36の回転軸に強固に接続されたギア38とかみ合っている。ギア35は、電動機12の駆動軸に取り付けられたネジ34にかみ合っており、この回転軸の他方の端部に配置されている。電子制御装置(不図示)によって作動する電磁ブレーキング部32は、電動機12と、ギア台36との間に位置し、適切な手法(実際には、クラッチディスク同士が互いに擦られることによる接触圧力を用いた周知の手法)によってスピンドル41の回転移動をブレーキングすることができる。
図5aによれば、ドライブ素子50には、スピンドルナット43の上端部にある凹部にはめ込まれたタブが設けられている。ドライブ素子50には、ドアロックを作動させるためのBowdenケーブル18のケーブル180が固定されている。滑りガイド51は、互いに間隔を空けて平行に並ぶ2つのウェブから構成されており、ドライブ素子50に設けられていて、ドライブ素子50が筐体31の縦リブ52上を、スピンドル41の軸方向に沿って平行に滑ることができるように設けられている。図5aの位置によれば、スピンドルナットケージ44の左端部にスピンドルナット43が位置しており、Bowdenケーブル18のケーブル180は緩んでいる。後述するように、半円型のケーブル撓み部品181によって撓まされているケーブル180は、スピンドルナット43によって駆動されたドライブ素子50の移動によって作動する。
図5aに示す状態において、ドアは、いわゆるドアロックの前係止位置に近づく。この状態から、ドアロックを主係止位置に移すための切り替えプロセスが行われる。これについては図5a及び図5dを用いて後述する。結果的に、図5aの状態では、電動機12がまず反転してクラッチ32が閉まり、電動機12が、スピンドル41の回転によって、スピンドルナットケージ44内のスピンドルナット43を、十分に左側に動かす。これにより、最適な手法によって、はめ込まれた回転レバー59のフック60を解除することができる。リフティング磁石55は、その後、ピボット軸58を中心に回転レバー59が時計回りに旋回するように作動する。これは、停止面57に対してリフター56を押すことによって可能となる。これにより、回転レバー59のフック60を、スピンドルナット43内の凹部49とのかみ合いから外すことができる(図5b参照)。
電動機12は、次に反転して、スピンドル41を回転することによって、図5bに示すように、スピンドルナットケージ44内のスピンドルナット43を、スピンドルナット43がスピンドルナットケージ44内の右端に達するまで、右側へ移動させる。滑りガイド51に滑走可能に支持されたドライブ素子50は、スピンドルナット43のドライブ素子50のタブにかみ合うように、スピンドルナット43によって運ばれる。Bowdenケーブル18のケーブル180にかかる張力は、ドアロックを前係止位置から主係止位置に切り替えるプロセスをもたらす。スピンドルナット43の施錠範囲は、矢印で示している。
ドアロックの主係止は、ドアロックに配置されたセンサによって検知され、その出力信号は、電子制御装置によって評価される。電子制御装置は、次に、再び電動機12を反転させて、スピンドル41の回転によって、スピンドルナットケージ44内のスピンドルナット43を左側に戻す。スピンドルナット43に繋がっているドライブ素子50は、続いてケーブル180を緩める。この状態で、ドアロックが主係止位置に残っていれば、閉まったままになる。そして、リフティング磁石55はリフター56を戻して、バネ仕掛けの回転レバー59がピボット軸58を中心に反時計周りに後退して、はめ込まれた回転レバー59のフック60を、スピンドルナット43の凹部49に再びかみ合わせる。この状態では、ドアは主係止位置内で閉まったままである。この状態において、スピンドルナットケージ44はスピンドル41の右端に位置し、スピンドルナット43はスピンドルナットケージ44の左端に位置している。
ドアロックは、ドアハンドルを動かすことによって周知の手法で開錠される。これにより、ドアは手動で開放する。ドアが手動で旋回して開放動作がおこなわれる間、連結棒11は、運転キャリッジ45をスピンドル41に沿って左側に引いて図5cに示すように中間位置に配置する。回転レバー59のスナップインフック60がスピンドルナット43はの凹部にかみ合うため、スピンドルナットケージ44を有するスピンドルナット43は、受動的に運ばれる。よって、ドライブ素子50は、図5cに示すように、移動方向の左端領域に残っており、ドライブ素子50のタブ53は、スピンドルナット43の外周に設けられた、当該タブに対応する凹部との咬合がなくなる。
旋回によるドア開放により、更に、運転キャリッジ45は、結果的に、最大の開放角度までドアが旋回開放した状態に対応する最終位置まで移動する。スピンドルナットケージ44もしくは運転キャリッジ45の左縁に配置されたストップは、筐体31の停止面を支えることになる。図5a〜図5dには示していないRubbery弾性ダンピング素子(Rubbery-elastic damping elements)を、停止ダンピングのために、この領域に設けることができる。
クラッチ32が図5a〜図5dに示すように全ての状態において開かれていることにより、スピンドル41の回転は、それぞれを押すクラッチ32の摩擦ライニングによってブレーキングされることはない。ただ、ドアが図5dに示す最大角度まで旋回開放したときには、スピンドル41の回転をブレーキングするとともに確実な停止ダンピングを行うために、クラッチ32が、電子制御装置によって作動されて閉まる。
上述したように、他の実施形態によれば、距離センサによって、常時、ドアの外面が障害物に衝突しないように監視させることができる。もし、電子制御装置が、車両ドアと障害物との間に衝突の危険を検知した場合には、この形態によれば、ドアの手動の旋回開放動作の間のいかなる時点であっても、クラッチ32は、スピンドル41の回転をブレーキングしてブロックしてドアの旋回をブレーキングするため、且つ、ドアを障害物に衝突させないようにするために、閉まる。クラッチの停止作用は、手動によるドアの内側への旋回によって終わる。もし、これがドアセンサによって検知されるならば、車両ドアが旋回閉鎖できるように、電子制御装置がクラッチ32を再び開放させる。あるいは、一旦、所定の間隔をあけて、電子制御装置は、クラッチ32を緩めることによってドアの拘束を中止する。
図5dに示す状態とは別に、ドアは、手動で旋回して閉じられるか、または手荒く閉じられる。手動での旋回閉動作の間、連結棒11は、運転キャリッジ45と、その内部で固定されているスピンドルナット43とを、再度、右側に押す。手動での旋回閉動作の間、モーター12はオフされたままであり、クラッチ32が開いている。
最終的に、ドアセンサ及び電子制御装置によって検知されることによって、上述した第2の角度範囲または動作範囲が達成される。スピンドル41の回転は、クラッチ32の適切な閉によってドアの動きの設定点が、ドアの最大角速度または運動エネルギーは所定の最大値は超えない範囲において、第2の角度範囲の最後に至るまでブレーキングされる。
スピンドル41の回転をブレーキングするためには、クラッチ32を、電子制御装置によって定められた力によって閉じることができる。これは、電子制御装置によって定められた特性曲線に沿った制御方法による回転動作のブレーキングのためである。代わりに、スピンドル41の回転動作は、電子制御装置によって定められた特性曲線に沿った制御に基づいたクラッチ32の開閉によってブレーキングされてもよい。
最終的に、電子制御装置によって定められたドア開放角度において、電動機12がオン、クラッチ32がになって、上述したドアの第3の開放範囲に達することにより、モーター12が、運転キャリッジ45と、それに連結したスピンドルナット43とを、スピンドル41の回転による電子制御装置によって定められた速度で、図5aに示す閉鎖位置に向かって、右に移動させる。ドアの自動による更なる閉鎖のために、運転キャリッジ45は、連結棒11を更に右へ引く。この状態で、ドアは、もはや、旋回閉鎖したりもしくは手荒く閉めることは出来ない。それどころか、モーター12による駆動によって、ドアが自動で更に閉鎖する。この状態で操作者が不注意にもドアを手荒く閉めたなら、ドアセンサ及び電子制御装置がこれを察知して、この影響を、電動機12及び/またはクラッチ32の駆動によって弱める、具体的には、電子制御装置によって予め定められた最大の閉鎖速度もしくは運動エネルギーを超えることを防ぐこと、ができる。
ドアが自動で閉まると、ドライブ素子50のタブ53が、再びスピンドルナット43の外周に設けられた、当該タブに対応する凹部との咬合するまで、スピンドルナット43を連結した運転キャリッジ45が、右側に調節される。ブレーキング及びドライブユニット30は、よって、最終的に図5aに示す状態に移り、ドアロックを前係止位置に配置する。
上述したように、ブレーキング及びドライブユニットは、連続的で滑らかなドアブレーキングを可能にして、電子制御装置によって設定された所望の動作状態にすることができる。ドアが旋回開放されるときには、障害物に衝突する危険があればいつでもドアの開放を停止することができる。操作者がドアを手荒く閉めても、ドアは上述のようにブレーキングされ、ドアの残余運動エネルギーが、上述した第2の範囲の最後の時点では、自動での閉鎖及び/またはドアの施錠に支障のない程度になる。一方、上述した第3の範囲に達したときは、自動閉装置が自動的に駆動され、少なくとも前係止位置に至るまで、ドアを自動で閉める。よって、ドアロックのモーター駆動施錠が、効果的である。操作者はこの一連の動作を直ぐに習得して慣れるので、操作者はほとんど力を入れなくとも、その力が、過剰な動作を行わなくとも十分にドアに伝わり、ドア閉のために自動閉装置が自動的に動作して、ブレーキング装置によって、上述した第3の範囲へ入る。従って、ドアを過度に閉じる動作は、操作者の慣習作用影響の結果、防ぐことができる。ドアの上述した機能要素は、比較的シンプルな設計で、それらの支持またはベアリング構造は、本発明においてコスト削減を可能にする。
上述した機能は、また、電子制御装置を用いないで操作するドライブ及びブレーキングユニットにおいても達成でき、また、これを図6〜図14(b)に基づいて説明する。図6は、本発明に係る純粋なドア閉システムを有する自動車の車両ドア1の構成を示している。ドア1は、複数のドアヒンジ5からぶら下がっている。ブレーキング及びドライブユニット70は、ドア1の内部に配置されており、旋回可能に支持された、ラック740を有する連結棒11を用いてヒンジ連結されている。ラック740を有する連結棒11は、車両本体上の固定リファレンスまたは連結領域6に配置されている。ダンピングまたはブレーキング装置は、後述する旋回閉動作中のドアをブレーキングするために設けられている。ブレーキング及びドライブユニット70は、Bowdenケーブル18を用いて、ドアロック8を施錠するために、ドアロック8に連結されている。ブレーキング及びドライブユニット70に連結されたBowdenケーブル18を駆動する機械的距離フィーラ3は、もう少しで完全に閉まるドア(特に、ドアロックの前係止が実現された場合に、測定される。もし機械的距離フィーラ3が誘引されると、Bowdenケーブル18によって、ロック機構が作動して、且つ誘引されて、ドアロック8が主係止位置に移されるか、ドアロック8はBowdenケーブル18を用いて施錠される。
図7は、機械的なブレーキング及びドライブユニット70の構成を分解して示した図である。Bowdenケーブル18を受けるBowdenケーブルベアリング部品183と、機械的なエネルギー蓄積及びドライブユニット76とが、筐体71の内部に固定されている。ドア距離フィーラ3(図6)をブレーキング及びドライブユニット70に連結させるための連結ユニット75は、筐体71の縁部に搭載されており、これにより、2つの回転レバー752、755によって形成されたラッチ機構が、後述するガイドリンクとして作用するエネルギー蓄積及びドライブユニット76の中央回転盤81の円周突起部と協調することができる。筐体71の上方の縁には、更に、ドア拘束ユニット73が設けられている。従って、油圧ダンパー746を有したブレーキングまたはダンピングユニット74には、ラック740を有した連結棒11が搭載されていて、筐体71の背面に搭載されている。アングルブラケット72は、筐体71の前端面に固定されている。
より正確に説明すれば、エネルギー蓄積及びドライブユニット76は、互いに離間して配置されていて、回転可能な3つの盤80、81、82が設けられている。盤80〜82は、筐体71の、左側筐体板710の旋回ベアリング領域714内、及び、右側筐体板711の対向側ベアリング領域内に支持される中心軸83の周りを回転できるように搭載されている。盤80と盤82とは、当該軸を用いたねじり耐性法にて連結されている。中央回転盤81は、盤80及び82によって形成されたユニットに対して回転可能である。左側回転盤80は、放射方向に伸びるガイドスロット90が設けられた半円形を有している。ガイドスロット90には、バネサスペンションボルト86がスライド自在に設けられていて、且つ、引張バネ84の上端がぶら下がっている。また、左側回転盤80は、約45°の角度範囲で弓形を有するガイドスロット91も有しており、ガイドスロット91は、ガイドボルト92をスライド自在に支持している。中央回転盤81には、放射状に延びたガイドスロット95にスライド自在に支持されているバネサスペンションボルト89が設けられている。1つ、好ましくは図7に示すような2つの引張バネ87の下端がバネサスペンションボルト89につるされている。中央回転盤81及び右側回転盤82は、調整のために、ガイドスロット96にネジ込まれているガイドボルト97を用いて互いに連結されている。離間して配置されている押付手段100と、2つの側方フック型ドライブ素子101とは、後述するように、ガイドボルト97に配置されていて、筐体71の内側に搭載されたBowdenケーブル18のキノコ型ケーブルニップル182に、押し下げられるか、もしくはキノコ型ケーブルニップル182に沿って持ち上げられている。
エネルギー蓄積及びドライブユニット76は筐体71に搭載されていて、左側及び中央回転盤80、81は当該筐体の内側に搭載されている。一方、右側回転盤82は、筐体71の外側背面に搭載されている。これにより、ボルト97は、右側筐体板711に設けられた鎌状凹部716を貫通している。筐体板710、711は、互いの間にスペーサースリーブ713を配置して複数のネジボルト712を用いてしっかりと連結されている。図7に示すように、上側のスペーサースリーブ713には、引張バネ87の上端部が配置される2つの円形の凹部が形成されている。引張バネ84の下端部は、筐体71の背面の下端に配置されたスペーサースリーブにぶら下がっている。後述するように、引張バネ87は、Bowdenケーブル18を作動することによってドアロックを施錠させることをおこなう。一方、引張バネ84は、上述した第3の動作範囲においてドアの自動的に閉鎖させることをおこなう。引張バネ84、87は、互いに独立して緩ませることができ、中央回転盤81は、左側及び右側回転盤80、82に対して回転することができるように搭載されている。
ドア拘束ユニット73は、右側の筐体板711に対して固定されていて、軸732は、右側の筐体板711の上縁部に設けられた凹部717と、右側回転盤82の外歯とぴったり合うギア733とに貫通している。右側回転盤82は、従って、ブレーキング及びドライブユニット70のドライブとして機能する。高いブレイクアウェイトルク、具体的には規定のブレイクアウェイトルクを有したブレーキングシステムは、ドア拘束ユニット73として機能し、断続的トルクが小さくなると、一旦高いブレイクアウェイトルクがオーバーカムされ(ドアの保持力をオーバーカムする)、ドアは、再び、更にスムーズに調節される。この種のブレーキングシステムは、ラップスプリング等を用いた周知の方法で製造することができる。
図7に示すベアリングプレート726は、半円形の軸頚受け部727を有し1つの筐体板710、711を互いに連結するためのものであり、筐体71の前端部に固定されている。アングルブラケット72の搭載基材721に搭載された、軸頚ベアリング構造体728を有した留め板725とともに、筐体71は、この領域内に搭載されていて、車両ドアのフレームにしっかりと固定されているアングルブラケット72に対して、不図示のこれらの軸頚の周囲を回転する。これにより、ドアを旋回させるときに、角度補償を得ることができる。
ダンピングユニット74は、上に2つの支持ブラケット743、744を有した基板741を有しており、図8dに示すように、油圧ダンパーのシリンダー746を内部に受けているベアリングスリーブ749が、間に形成されていて、ダンピングユニット74は、ネジ7490、7491を用いてベアリングスリーブ749に固定されている。基板741は、例えばネジのような固定手段を用いて固定されており、搭載穴742と、対応する搭載穴719とを通って、右側の筐体板711まで貫通しており、これにより、筐体71外側の背面に搭載された右側回転盤82の外歯105は、連結棒11に設けられたラック740とかみ合っている。図6に示すように、連結棒の前端部は、旋回可能なかたちで、車両本体上の固定リファレンスもしくは連結領域6に対して、ヒンジされている。図8(b)に示す角動作素子745は、連結棒11の前端部に設けられており、ドアが所定の角度範囲にあると、後述するように、シリンダー746内に搭載されたピストン棒の動作端748を支えるようになる。ドアの開放位置は、機械的に、傾斜動作素子745と、シリンダー746のピストン棒の動作端748とが協調して検出することができる。そして、ドア閉鎖動作は、構成の幾何学的特性によって予め定められた所定の角度範囲になっている。油圧式もしくは空気圧式のダンピングシリンダー746は、ドアの閉鎖速度が早くなるにつれてダンピングまたはブレーキングレートが高くなるように設計されていることが好ましい。好ましくは、非線形的に大きくなるようなものが良い。もしもドアがゆっくりと閉まったならば、ブレーキングまたはダンピング効果は無視できるが、ドアが強く、手荒く閉められた場合には、ブレーキングまたはダンピング効果は重要である。
図8(a)に示す円周突起部110は、中央回転盤81の外周面に形成されており、互いに反対側に旋回できる2つの回転レバー752及び755によって形成されたラッチメカニズムと協同し、後述するBowdenケーブル18のを用いたドアロックの施錠を誘引するために中央回転盤81の回転動作を制御している。
図7に示す機械的なブレーキング及びドライブユニットの操作方法について、図8(a)〜図14(b)に基づいて説明する。ここでは、車両ドアの開閉とドアロックの施錠とについて説明する。これに関して、図番にaが付されているものは、機械的なブレーキング及びドライブユニットの正面図であり、bが付されているものは、当該正面図に対応する背面図を示している。
車両ドアが完全に閉鎖したままの状態の場合を、初期状態として、図8(a)及び図8(b)に示す。この位置において、連結棒11は、角動作素子745と、シリンダー746のピストン棒の動作端748との協同によって減衰か拘束された最終位置に移動する。この位置において、バネ84、87は、緩んでおり、上側回転レバー755のラッチは、円周突起部110や、中央回転盤81の回転動作を妨げることなく、円周突起部110の外周を支えている。
図9(a)及び図9(b)は、ドアが約19°まで旋回開放した状態のブレーキング及びドライブユニット70である。ラック740を有した連結棒が、図8(a)及び図8(b)に比べて僅かに移動しており、これにより、外歯105を用いてラック740とかみ合っている右側回転盤82が回転して、回転エンドストップに位置する回転盤80、81も保持されている。バネ84、87は、よって、プリテンションされている。バネ84のバネサスペンションボルト86が既にガイドスロット90を完全に通りすぎているけれども、対応するバネ87のバネサスペンションボルト89は、概して、ガイドスロット95の中央に位置している。図9(a)によれば、下側の回転レバー752は、中央回転盤81が逆方向に回転することを防ぐために、時計回りに跳ね返って、円周突起部110の下端部を支持する。図9(b)に示すように、この位置において、ダンピングシリンダー746のピストン棒747は、ほぼ完全に伸びているけれども、ピストン棒747の動作端748は、更に連結棒11の角動作素子745を支持している。
図10(a)及び図10(b)は、ドアが約21°手動で旋回開放した後のブレーキング及びドライブユニット70を示すものである。バネ84、87は、この状態において、更にプレテンションされている。プレテンションされた下側の回転レバー752に加えて、プレテンションされた上側の回転レバー755もまた、反時計方向に逆回転し、これにより、回転レバー752、755によって共同形成されたラッチ機構が、円周突起部110と協同して、中央回転盤81が逆回転することを防ぐ。換言すれば、ラッチ機構は、ドアロックを施錠させるための引張バネ87が緩むのを防ぐことができる。図10(a)に示すように、2つのドライブ素子101は、Bowdenケーブル18のキノコ型ケーブルニップル182をパスして移動し、よって、キノコ型ケーブルニップル182の背後においてかみ合うことによって、且つ反対方向に中央回転盤81が回転することによって、Bowdenケーブル18の駆動の準備を整える。図10(b)に示すように、この状態において、連結棒11のドライブ素子745もまた、シリンダー746のピストン棒747の動作端748を支持している。
また別の手動によるドアの旋回開放では、結果的に図11(a)及び図11(b)のような状態になる。ここでは、バネ84、87は完全に引っ張られており、ラック740の傾斜端部品7400上に設けられた弾力性のあるダンピングストップ7401、及び/または、ドア拘束ユニット730のスライド部品支持領域734内に設けられた対応するダンピング素子が、弓形のガイドスロット107と協同して、ドアの動きを止めるための減衰エンドストップを補償する。図11(b)に示す状態においては、ピストン棒747が完全にダンピングシリンダー746から伸びているけれども、ドアが旋回閉鎖されるときにダンピングシリンダー746のダンピング効果の始まりを制御するために、連結棒11のドライブ素子745と、動作端748との間にギャップが存在する。
ドアの旋回閉鎖によって、最終的には図12(a)及び図12(b)に示す状態となる。ここでは、バネ84、87は完全に緩んでいるが、回転レバー752、755によって形成されているラッチ機構は、円周突起部110と協同して、中央回転盤81が逆回転することを防ぎ、且つドアロックを施錠させるための引張バネ87が緩むのを防ぐことができる。図12(b)に示す状態においては、連結棒11のドライブ素子745が、再び、ピストン棒747の動作端748を支持して、ドアが、ダンピングシリンダー746の特性曲線によって規定されているように、ドアのスラミングを防ぐことができる。しかしながら、図12(a)に示す状態においては、ドアを自動で閉鎖する機能をもつ引張バネ87は、更に、左側回転盤80と、これに連結している右側回転盤82とにも作用し、これらがドアの閉鎖位置を最終的に届かせる。引張バネ84によって与えられる力は、比較的小さいが、ダンピングシリンダー746から与えられる減衰する力またはブレーキングする力に対して、信頼性ある手法でドアを自動的に閉鎖するためには十分な力である。
ブレーキングまたはダンピングのレートがドアの速い閉鎖速度用に高く、遅い閉鎖速度用に低いダンピングシリンダーが、この目的を達成するために好適に用いられる。引張バネ84によって与えられる小さい張力は、よって、ダンピングシリンダー746によって与えられるダンピング力またはブレーキング力に対して、信頼性をもって自動的にドアを閉めるのにとって既に十分なものである。
自動ドア閉鎖は、結果的に、図13(a)及び図13(b)に示す状態となる。ドアは、ほとんど完全閉鎖しているが、ドアロックは未だ施錠されていない。この状態において、引張バネ84は、更に引っ張られてドアに作用することによって、ドアのシールによって与えられるカウンターフォースに打ち勝つことができる。図13(a)に示すように、円周突起部110もまた、2つの回転レバー752、755によって形成されるラッチ機構と協同して、中央回転盤81が逆回転するのを防ぎ、更には引張バネ87が緩むのを防いでいる。
引張バネ84の作用によって、自動閉鎖ドアは更に、図14(a)及び図14(b)に示す状態になる。この状態においては、ドアは完全に閉鎖しており、ブレーキング及びドライブユニット70が後述するようにドアロックの施錠を行う。図14(a)及び図14(b)に示すように、ドアは前係止位置に届いている。ドアの後端は、車両のBカラムから近い距離に位置しているので、距離フィーラ3(図6)は最終的にBowdenケーブル19のケーブルに非常に強く引っ張られ、2つの回転レバー752、755によって形成されるラッチ機構が、円周突起部110を開放するために誘発され、引張バネ87が緩むことができ、よって、蓄積された引張エネルギーが非常に短い時間で放出することができる。図13(a)によれば、ドアがほどんと閉鎖しているとき、ドライブ素子101は、Bowdenケーブル18のキノコ型ケーブルニップル182の近傍に配置されて、後方の後ろ側とかみ合う。もし、円周突起部110が、このあと、図14(a)に示すようにラッチ機構から開放されたら、中央回転盤81が、引張バネ87の緩みによって駆動されて、図14(a)に示す反時計方向に急速に回転する。これに関して、キノコ型ケーブルニップル182の後ろ側とかみ合うドライブ素子101は、キノコ型ケーブルニップル182を反時計周りに運び、Bowdenケーブル18のケーブル180が作動し、ケーブル180に連結しているドアロックのラッチが、ロックされる。車両ドアは、これにより、主係止位置に移される。最終的に、2つのドライブ素子101は、キノコ型ケーブルニップル182を超えてスライドし、キノコ型ケーブルニップル182を有するケーブル180は、Bowdenケーブル18内へ移り、ブレーキング及びドライブユニット70が再び図8(a)及び図8(b)に示す状態になる。この状態において、ドアは主係止位置内で閉鎖状態を維持している。
後述するように、ドアはまた、ドアが自動では閉まらなかったり施錠できなかったりする、第2の動作範囲の終盤に、ブレーキング及びダンピング装置の特性曲線によって予め定められた動作の状態が至るまで、制御された手法によって、図7に示した機械的なブレーキング及びドライブユニットによる第2の動作範囲内においてブレーキングされる。第3の動作範囲によれば、前係止位置に最終的に至るまで、バネ作動されたパワー閉鎖機構の結果として、ドアは自動でパワー閉鎖される。ドア施錠機構を駆動するために設けられているバネ機構は、よって、誘発され、ドアロックが施錠されて、よって、主係止位置に移される。このドア閉システムでは、再び、或る種の慣れ効果ができて、操作者が第2の動作範囲においてドアがブレーキングされることを求め、これにより、ドアを過剰な力で手荒く閉めることが無意味になる。どのような場合であっても、第3の動作範囲に達すると、ドアは自動的にパワー閉鎖されて、施錠される。
当業者であれば明細書の説明からわかるように、エネルギー蓄積装置として機能する図7に示すエネルギー蓄積及び駆動装置76のバネ機構は、他のエネルギー蓄積装置であってもよく、空気圧式または油圧式のシリンダーやピストンやダンピングユニットであってもよく、磁気エネルギーもしくは電気エネルギーを蓄積する装置、もしくはエネルギーを位置エネルギーの形態で蓄積できるものであってもよい。図3cを用いて上述したように、この種の機械的なエネルギー蓄積装置は、また、ドア内部もしくは車両内部に設けられるサーボモーターの補助とともにチャージすることができ、且つ、別の動作のために機能することができる。例えば、ウィンドウリフトモーター、施錠駆動、中央施錠モーターまたは電動アームレストサーボモーターである。このサーボモーターを機械的なエネルギー蓄積装置に連結するための追加的なクラッチやギア機構を最終的に設けることも、当業者であれば理解できるだろう。この追加的なサーボモーター、及び他のクラッチ及びギアの制御は、機械的なフィーラ、及び/または電子制御装置によってもたらされる。
図7に示す油圧式もしくは空気圧式のダンピング及び駆動シリンダー746の代わりに、他の所望のダンピング及び駆動装置であっても、図7に示す機械的ブレーキング及びドライブユニット70に設けることができる。具体的には、電気的または磁気的なブレーキング及びダンピング機構がある。これらについても、当業者であれば理解できるだろう。この種の電気的ブレーキング及びダンピング機構は、ドアの動きに伴って運動エネルギーを電気エネルギーに変換することも可能である。例えば、周知の渦電流ブレーキを挙げることができる。この電気エネルギーは、自動車の搭載電源(オンボードパワーサプライ)に供給することができる。
上述したように、ドアロックの施錠のための、及び、ドアが前係止位置から主係止位置に移るための駆動装置の速度は、かなりの範囲で低減される。これにより、車両本体の開口部の縁のシールの結果として抵抗力が比較的大きかったとしても、簡易な手法で打ち勝つことができる。
本発明に係るドア閉システムは、上述したように自動車のヒンジドア(開き戸)を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、自動車における手動で閉鎖することができるあらゆる構成に適用することができる。例えば、スライドドア、ヒンジ/スライドドア、ボンネット、ヒンジカバー、スライド式ルーフ等である。けれども、本発明に係るドア閉システムは、また、あらゆるトラックまたはレールに乗った車両、具体的には客車のドアであったり、郊外の電車や路面電車のドアにも適用することができる。
本発明に係るドア閉システムによれば、閉鎖部材の連続した挟み込みのない閉鎖を実現することができる。また、上述した第3の動作範囲における閉鎖素子の、比較的ゆっくりした速度、または比較的低い残余運動エネルギーレベルの結果、本発明によれば、挟み込みまたはピンチのような危険な状態はなくなる。人の手や身体のような障害物が、閉鎖素子を第3の動作範囲に容易に押し出すことができる。一旦、第3の動作範囲を通り過ぎると、すなわち、閉鎖素子が前係止位置に入ったならば、閉鎖素子によってモーターらされるのは単に大きな力や圧力だけであり、そして、障害物または身体の挟み込みやピンチは、信頼性のある手法にて防ぐことができる。続く第4の動作範囲内だけが、ドアロックの施錠によって閉鎖素子がロックされるとともに、よって、完全なパワー閉鎖がなされる。
本発明における閉鎖素子のかなり小さなスラミングエネルギーの結果として、ドアを手荒く閉めることによる、閉鎖素子の機能素子や支持構造に対して与えられる圧力は著しく低減される。これは、本発明における相当な潜在的救済が可能である。
本発明の方法によってヒンジドアを閉鎖する工程を示したものであり、併せて、当該ドアを開放する工程も示している。 各初期速度での開放角度によるヒンジドアの速度の関係を曲線を用いて示したものである。 本発明によるメカトロニックドア閉システムについて示した概略図である。 本発明による機械的ドア閉システムについて示した図である。 本発明によるメカトロニックドア閉システムについて示しており、或る動作機能を提供するための電動モーターであって、当該機能とは別の機械的エネルギーを蓄えるための装置として機能する電動モーターを内部に備えているドア閉システムについて示している。 図3aに示したドア閉システムの概略側面図である。 図3aに示したメカトロニックドア閉システムを、状態の違いに基づいて例示したものである。 図3aに示したメカトロニックドア閉システムを、状態の違いに基づいて例示したものである。 図3aに示したメカトロニックドア閉システムを、状態の違いに基づいて例示したものである。 図3aに示したメカトロニックドア閉システムを、状態の違いに基づいて例示したものである。 図3bに示した機械的ドア閉システムを有した自動車ドアの側面図である。 本発明の機械的ドア閉システムを例示した分解図である。 図中の(a)は、ドアが完全に閉まった状態の、図7に示した機械的ドア閉システムを、前から見た図であり、(b)は当該機械的ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアが部分的に開いている状態の、図7に示した機械的ドア閉システムを、後から見た図であり、(b)は当該機械的ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアが僅かに過剰開放している状態の図7に示した機械的ドア閉システムを前から見た図であり、(b)は当該機械的ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアが完全に開いている状態の図7に示した機械的ドア閉システムを前から見た図であり、(b)は当該機械的ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアが部分的に閉まっている状態の図7に示した機械的ドア閉システムを前から見た図であり、(b)は当該機械的ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアロックがロックされる直前にドアが完全に閉じた状態の図7に示したドア閉システムを前から見た図であり、(b)は当該ドア閉システムを後方から見た図である。 図中の(a)は、ドアロックがロックされている状態で、ドアが完全に閉じた状態の図7に示したドア閉システムを前から見た図であり、(b)は当該ドア閉システムを後方から見た図である。
1 ドア
2 角度センサまたは角度フィーラ
3 距離センサまたは距離フィーラ
4 ピボット軸
5 ドアヒンジ
6 連結領域
7 制御装置
8 ドアロック
9 電動閉装置
10 ブレーキング及びドライブユニット
11 連結手段/連結棒
12 電気駆動部
13 エネルギー蓄積装置
14 機械的駆動部
15 ブレーキング/ダンパー部
16 電気モーター
18 電動閉装置のBowdenケーブル
180 電動閉装置のケーブル
181 ケーブル撓み部品
182 ケーブルニップル
183 Bowdenケーブルベアリング部品
19 ケーブル
190 ケーブル
30 メカトロニックドライブユニット
31 筐体
32 電磁ブレーキング部
33 駆動シャフト
34 ネジ
35 ギア
36 ギア台
37 ギア台
38 ギア
39 ギア
40 軸受
41 スピンドル
42 軸受
43 スピンドルナット
44 スピンドルナットケージ
45 運転またはスライドキャリッジ
46 ピボット軸
47 末端部
49 スピンドルナット43の凹部
50 ドライブ素子
51 滑りガイド
52 筐体31の縦リブ
53 ドライブ素子50のタブ
55 リフティング磁石
56 リフター
57 停止面
58 ピボット軸
59 回転レバー
60 回転レバー59のフック/スナップイン突起部
70 機械的なブレーキング及びドライブユニット
71 筐体
72 アングルブラケット
73 ドア拘束ユニット
74 ダンピングユニット
75 距離フィーラ3の連結ユニット
76 エネルギー蓄積及びドライブユニット
80 左側回転盤
81 中央回転盤
82 右側回転盤
83 中心軸
84 引張バネ
85 固定搭載領域
86 スライド可能なバネサスペンションボルト
87 引張バネ
88 固定搭載領域
89 スライド可能なバネサスペンションボルト
90 ガイドスロット
91 弓形のガイドスロット
92 ガイドボルト
95 ガイドスロット
96 ガイドスロット
97 ガイドボルト
100 押付手段
101 ドライブ素子
105 外歯
106 歯溝部
107 ガイドスロット
110 円周突起部
710 左側筐体板
711 右側筐体板
712 ネジボルト
713 スペーサースリーブ
714 旋回ベアリング領域
715 偏心ガイド
716 凹部
717 凹部
718 連結領域
719 搭載穴
720 固定脚
721 搭載基材
725 軸頸留め板
726 ベアリングプレート
727 軸頸受け部
728 軸頚ベアリング構造体
730 筐体
731 固定セクション
732 軸
733 ギア
734 スライド部品支持領域
740 ラック
7400 傾斜端部品
7401 弾力性のあるダンピングストップ
741 基板
742 搭載穴
743 支持ブラケット
744 支持ブラケット
745 ドライブ素子
746 油圧ダンパーのシリンダー
747 油圧ダンパーのピストン棒
748 ピストン棒747の動作端
749 ベアリングスリーブ
7490 ナット
7491 ナット
750 機材
751 ウェブ
752 下側回転レバー
753 下側のピボット軸
755 上側回転レバー
756 下側のピボット軸

Claims (34)

  1. 手動で閉めることが可能な車両用の車体部品(1)の閉動作にブレーキをかけるブレーキング手段(15、746)と、車体部品(1)を駆動して閉動作させる駆動手段(12,14,30,70)と、上記ブレーキング手段および上記駆動手段に対して選択的に連結または連結解除するクラッチとを用いて行う、車両用の車体部品(1)の閉動作を制御するための方法であって、
    上記ブレーキング手段は、車体部品(1)の閉動作の間、閉動作する車体部品(1)に連結したり連結解除したりできる構成となっており、
    車体部品(1)を開放位置から閉鎖位置に向けて第1の動作範囲を通過させている間は、上記駆動手段をオフにして且つ上記クラッチを開にすることによって車体部品(1)を上記ブレーキング手段および駆動手段から連結解除して、車体部品を、制約なく且つ上記ブレーキング手段の作用を受けずに移動させ、
    上記第1の動作範囲に続く第2の動作範囲を車体部品(1)が通過する間は、上記駆動手段がオフのままである一方で上記クラッチを開閉して、ブレーキング手段によって車体部品(1)の閉動作がブレーキをかけられ、これにより、所定の開放角度まで達して第2の動作範囲を通過し終える車体部品(1)に残存する運動エネルギーが、車体部品(1)が自動で閉じるほど十分な大きさではないか、もしくは、ドアロック(8)の前係止位置または主係止位置まで移行するほど十分な大きさではない所定の限界値以下の運動エネルギーとなり、
    上記第2の動作範囲に続く第3の動作範囲を車体部品(1)が通過する間は、駆動手段がオンになり且つクラッチが閉にすることによって、駆動手段(12,14,30,70)の駆動力を車体部品(1)につないで、車体部品(1)をドアロック(8)の前係止位置または主係止位置まで駆動することを特徴とする方法。
  2. 上記駆動手段は、エネルギー蓄積手段(13,76)のエネルギーを使うことによって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、手動での開放動作によりエネルギーが再補充される、及び/または、閉動作のブレーキングによりエネルギーが再補充されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、車体部品(1)の開及び/または閉以外の動作機能のために用いられるサーボモーター(16)の操作によって再補充されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、ウィンドウリフターモーター、ロックドライブ、中央施錠モーター、または電動肘掛けサーボモーターによって再補充されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 車体部品(1)は、電動機(12)によって、ドアロック(8)の前係止位置または主係止位置まで駆動されることを特徴とする請求項1から5までの何れか1項に記載の方法。
  7. 上記ブレーキング手段(746)のブレーキング率は、車体部品(1)の閉速度が速まるにつれて、好ましくは非線形に、増加することを特徴とする請求項1から6までの何れか1項に記載の方法。
  8. 上記ブレーキング手段のブレーキング率は、車体部品(1)の閉動作の予め定められた速度及び/または加速度に応じて、または、車体部品(1)の閉動作の経路の途中での要求に応じて、変化することを特徴とする請求項1から6までの何れか1項に記載の方法。
  9. 上記ブレーキング手段のブレーキング率は、更に、上記車体部品のモデルまたはメーカー、車両のボジション、車両のユーザー識別、及び/または、ファジー理論ユニットやニューラルネットワークのようなロジックユニットからの出力信号、に応じて変化することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 各動作範囲の境界は一定であることを特徴とする請求項1から9までの何れか1項に記載の方法。
  11. 各動作範囲の境界は、予め定められた速度及び/または加速度に応じて、または、車体部品(1)による予め定められた閉鎖までの経路に応じて、変化することを特徴とする請求項1から9までの何れか1項に記載の制御方法。
  12. 各動作範囲の境界は、更に、上記車体部品のモデルまたはメーカー、車両での配置位置、車両のユーザー識別、及び/または、ファジー理論ユニットやニューラルネットワークのようなロジックユニットからの出力信号、に応じて変化することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. ドアロック(8)の施錠は、挟み込みを防ぐために、車体部品(1)が或る位置に在るときだけ起こることを特徴とする請求項1から12までの何れか1項に記載の方法。
  14. ドアロック(8)の施錠は、機械的な隙間ゲージ(3)、もしくは電気的または電子的な距離センサ(3)によって引き起こされることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 上記車体部品(1)を開くことによって上記車体部品(1)の外面が障害物に衝突するかどうか監視するセンサが、当該衝突を検知すると、電子制御装置(7)が上記車体部品(1)の拘束を起こすことを特徴とする請求項1から14までの何れか1項に記載の方法。
  16. 閉動作が制御される自動車の車体部品が、ヒンジドア、スライドドア、ヒンジ及びスライドドア、ボンネット、ヒンジカバー、またはスライドルーフからなる群から選択されるものであることを特徴とする請求項1から15までの何れか1項に記載の方法。
  17. 手動で閉めることが可能な車両用の車体部品(1)の閉動作にブレーキをかけるブレーキング手段(15、746)と、車体部品(1)を駆動して閉動作させる駆動手段(12,14,30,70)と、上記ブレーキング手段および上記駆動手段に対して選択的に連結または連結解除するクラッチとを備えた、車両用の車体部品(1)の閉動作を制御するための装置であって、
    上記ブレーキング手段は、車体部品(1)の閉動作の間、閉動作する車体部品(1)に連結したり連結解除したりできる構成となっており、
    車体部品(1)を開放位置から閉鎖位置に向けて第1の動作範囲を通過させている間は、上記駆動手段をオフにして且つ上記クラッチを開にすることによって車体部品(1)を上記ブレーキング手段および駆動手段から連結解除して、車体部品を、制約を受けず且つ上記ブレーキング手段の作用を受けずに移動させ、
    上記第1の動作範囲に続く第2の動作範囲を車体部品(1)が通過する間は、上記駆動手段がオフのままである一方で上記クラッチを開閉して、ブレーキング手段(32,746)によって車体部品(1)の閉動作がブレーキをかけられ、これにより、所定の開放角度まで達して第2の動作範囲を通過し終える車体部品(1)に残存する運動エネルギーが、車体部品(1)が自動で閉じるほど十分な大きさではないか、もしくは、ドアロック(8)の前係止位置または主係止位置まで移行するほど十分な大きさではない所定の限界値以下の運動エネルギーとなり、
    上記第2の動作範囲に続く第3の動作範囲を車体部品(1)が通過する間は、駆動手段がオンになり且つクラッチが閉にすることによって、駆動手段(12,14,30,70)の駆動力を車体部品(1)につないで、車体部品(1)をドアロック(8)の前係止位置または主係止位置まで駆動する構成となっている、ことを特徴とする装置。
  18. ネルギー蓄積手段(13,76)を更に備えており、
    上記駆動手段(12,14,30,70)は、上記エネルギー蓄積手段(13,76)のエネルギーを使うことによって駆動されることを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 上記エネルギー蓄積手段は、車体部品(1)の開閉動作と連動しており、
    上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、手動での開放動作によりエネルギーが再補充される、及び/または、閉動作のブレーキングによりエネルギーが再補充されることを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、車体部品(1)の開及び/または閉以外の動作機能のために用いられるサーボモーター(16)と連結しているか、連結することができるように構成されており、
    上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、上記サーボモーター(16)の操作によって再補充されることを特徴とする請求項18に記載の装置。
  21. 上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、ウィンドウリフターモーター、ロックドライブ、中央施錠モーター、または電動肘掛けサーボモーターに連結しているか、連結することができるように構成されており、
    上記エネルギー蓄積手段(13,76)は、上記サーボモーター(16)の操作によって再補充されることを特徴とする請求項20に記載の装置。
  22. 上記駆動手段(70)は、電動機(12)であることを特徴とする請求項17から21までの何れか1項に記載の装置。
  23. 上記ブレーキング手段(746)は、上記ブレーキング手段(746)のブレーキング率が、車体部品(1)の閉速度が速まるにつれて、好ましくは非線形に、増加するように構成されていることを特徴とする請求項17から22までの何れか1項に記載の装置。
  24. 上記クラッチ(32)は、更に、車体部品(1)の閉動作をブレーキングするためのブレーキング手段としても構成されていることを特徴とする請求項17から23までの何れか1項に記載の装置。
  25. 車体部品(1)の閉動作の必要に応じて、上記クラッチ(32)及び/または上記駆動手段(12)と連結するように構成された電子制御装置(7)を、更に備えていることを特徴とする請求項17から24までの何れか1項に記載の装置。
  26. 上記電子制御装置(7)は、上記クラッチ(32)が、車体部品(1)の閉動作の予め定められた速度及び/または加速度に応じて、または、車体部品(1)の閉動作の経路の途中での要求に応じて連結する構成となっていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
  27. 上記電子制御装置(7)は更に、上記クラッチ(32)が、上記車体部品のモデルまたはメーカー、車両のボジション、車両のユーザー識別、及び/または、ファジー理論ユニットやニューラルネットワークのようなロジックユニットからの出力信号、に応じて連結することができるように、構成されていることを特徴とする請求項26に記載の装置。
  28. 電子制御装置(7)は更に、各動作範囲の境界が、予め定められた速度及び/または加速度に応じて、または、車体部品(1)による予め定められた閉鎖までの経路に応じて、変化するように、構成されていることを特徴とする請求項26または27に記載の装置。
  29. 電子制御装置(7)は更に、各動作範囲の境界が、上記車体部品のモデルまたはメーカー、車両のボジション、車両のユーザー識別、及び/または、ファジー理論ユニットやニューラルネットワークのようなロジックユニットからの出力信号、に応じて変化するように、構成されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
  30. 上記駆動手段は、ンチ保護機能が保証されるように車体部品(1)の動作を調節して、
    電動閉装置(9)が、車体部品(1)のドアロック(8)と連合して、前係止位置から外れて当該ドアロックを施錠させる、ことを特徴とする請求項17から29までの何れか1項に記載の装置。
  31. 上記電動閉装置は、上記駆動手段(30,70)に連結していることを特徴とする請求項30に記載の装置。
  32. 上記第3の動作範囲の最後に自動的にドアロック(8)の施錠を起こさせるために、機械的な隙間ゲージ(3)、もしくは電気的または電子的な距離センサ(3)を更に備えていることを特徴とする請求項30または31に記載の装置。
  33. 更に、車体部品が障害物と衝突しないかどうか車体部品(1)の外面を監視するためのセンサを備えていて、
    衝突が検知されると、電子制御装置(7)が、ブレーキング手段(15,32)またはドア拘束手段(730)を用いて、車体部品の拘束を起こすように構成されていることを特徴とする請求項25から29までの何れか1項に記載の装置。
  34. 自動車の車体部品は、ヒンジドア、スライドドア、ヒンジ及びスライドドア、ボンネット、ヒンジカバー、またはスライドルーフからなる群から選択されることを特徴とする請求項17から33までの何れか1項に記載の装置。
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