JP2009288805A - トナー組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、電子写真、静電印刷等において静電荷像を現像するために用いられる電子写真用トナー組成物およびその製造方法に関する。本発明により、粉砕性、ワックス分散性、機械的耐久性に優れ、耐ブロッキング性、耐オフセット性に優れ、現像後の定着性と現像耐久性のバランスに優れた電子写真用トナー組成物を提供することができる。
【解決手段】本発明のトナー組成物は、結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(成分(B))とを含み、前記結着樹脂成分(成分(A))は、特定の架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と、特定の線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))を含んでなり、成分(a−1)と成分(a−2)の組成比が、両者の合計重量を基準として、成分(a−1)が5〜80重量%、成分(a−2)が20〜95重量%であることを特徴とするトナー組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真、静電印刷等において静電荷像を現像するために用いられる電子写真用トナー組成物に関する。
オフィスオートメーションの発展に伴い、電子写真法を利用した複写機やレーザープリンターの需要は急速に増加しており、それらの性能に対する要求も高度化している。
一般に、電子写真法を用いて可視画像を得るには、セレン、アモルファスシリコン、有機半導体などの感光体を帯電した後、露光し、トナーを含有する現像剤を用いて現像を行い、感光体上に形成されたトナー像を転写紙に転写した後、熱ロールなどを用いて定着する方法が採られている。
このとき、現像された画像にカブリがなく、十分な画像濃度を有する鮮明な画像が形成される必要があることは勿論であるが、近年特に、高速化、省エネルギー化、あるいは安全性の向上の見地から、メンテナンスフリー化、高い現像耐久性とすることが強く要請されており、また、トナーも低温定着性の優れたものが求められている。トナーの定着性を改善するためには、一般に溶融時のトナーの粘度を低下させて定着基材との接着面積を大きくする必要があり、そのため従来使用する結着樹脂のガラス転移点(Tg)を低下させる、あるいは分子量を小さくすることが行われてきた。
しかしながら、ガラス転移点の低い樹脂は一般に耐ブロッキング性がよくないため、トナーの使用時あるいは貯蔵時に粉体として安定して存在させることが難しいし、また分子量が小さく高流動性の樹脂は、トナー画像を熱ロール定着方式により定着する際には定着時に熱ロールと溶融状態のトナーとが直接接触する。
このとき熱ロール上に移行したトナーが次に送られてくる転写紙等を汚す、いわゆるオフセット現象が生じやすいという問題点があった。
この問題点を解決するために、分子量分布を広げることが一般的に行われており、樹脂が溶けたときの高流動性と高温時の高粘性を同時に満足させて、低温定着性と高温時の耐オフセット性を同時に発現させている。
しかしながら、低分子量側の組成比を高くしたり、低分子量側のポリマーの分子量を小さくした場合、高流動性は確保され低温定着性はよくなるが、耐オフセット性は悪化し、また、分子量の低下により、樹脂自体の強度が低下し、長時間運転によるトナーの劣化が起こり、画質が悪化するという問題が生じた。
一方、低分子側の量を少なくしたり全体の分子量を大きくすると、耐オフセット性は改善されるが、高流動性が阻害されるため低温定着性は悪化する。
このように、従来の技術によったのでは、二律背反的性能である低温定着性と耐オフセット性の両者を、優れた性能で同時発現させることは困難であるのが実状である。
一般に、ポリエステル樹脂も、定着性および耐オフセット性を満足するために分子量分布を広くする必要があり、そのために3官能のモノマーを使用している。
しかしながら、一般的に、多価アルコールと多価カルボン酸を脱水重縮合してポリエステルを製造する過程において、重合反応器に3官能モノマーを装入して脱水重縮合反応と架橋反応を同時に進行させる場合、架橋反応が進み過ぎるとワイゼンベルグ効果で樹脂が撹拌棒に巻き付き撹拌不能になるので、このようなトラブルが発生する前に重縮合反応を終了し、二軸押出機等の別の反応装置で反応を進める必要があった。
本発明者らは、既に、特公平7−101319号公報等において、特定のウレタン架橋結合により、ポリエステル樹脂の分子量を高分子化すると共に、分子量分布を広くする技術を開示した。この技術は、架橋用ポリエステル樹脂と線状低分子量ポリエステル樹脂とを別個に製造し、両者を混合したものと、多価イソシアネートとを二軸押出機等で混練させながら架橋反応させる方法である。この技術は、当時の時代的要請に応えることができた点で極めて有意義な技術であるが、その後、複写機や印刷機の高速化、デジタル化やカラー化の技術が大幅に進展し、この技術をもってしても、低温定着性を発現すべく、低分子量の組成比を高くして流動性を高くすると、耐オフセット性が悪化し、逆に、耐オフセット性を発現すべく、高分子量の組成比を高くして高粘性にすると、定着性が不良となる場合があった。
また、特公平08−5947号公報には、改質化されたポリエステル樹脂を含むトナ−に関する技術が開示されている。すなわち、ポリエステル等、各々特定の、ヒドロキシカルボン酸等、ジオ−ル、ジカルボン酸および交叉結合剤の所定割合を反応させて、物理・化学的特性に優れた、建設用材料等に有用な標記樹脂を製造する。より具体的には、(A)ポリエステルまたはポリエステル混合物1〜99(重量)%を、(B)C2〜C21のヒドロキシカルボン酸またはその誘導体0〜60%、(C)C2〜C25のジオ−ル40〜60モル%、(D)C3〜C22のカルボン酸40〜60モル%の混合物またはその誘導体1〜99%、並びに(E)無水トリメリツト酸等の交叉結合剤0〜10%と、130〜350℃の温度およびエステル転移触媒の存在下で反応させて、目的の樹脂を製造する。ここで、成分(A)〜成分(E)は加えて100%であり、成分(C)、(D)は加えて100モル%であることが好ましい。
しかしながら、特公平08−5947号公報に開示されている技術のみにによったのでは、
1) 優れた耐ブロッキング性、
2) 優れた耐オフセット性、
3) 優れた粉砕性、
4) 優れた機械的耐久性、
5) 優れたワックス分散性、
6) 現像後の定着性と現像耐久性の優れたバランス
を同時発現することは困難であった。
近年、電子写真方式での画像形成方式として、コンピューターやファクシミリからの情報を出力できるデジタル方式が脚光を浴びている。このデジタル方式の露光においては、露光手段としてレーザーが用いられているため、従来のアナログ方式に比べ微細な線画を出力でき、より繊細な画像を得るべく粒径(平均粒子直径)の小さいトナーが要求されている。
しかしながら、トナーの粒径を小さくした場合、樹脂強度、即ち、機械的耐久性が低いと、トナーの製造工程において、好ましくない微粉の発生量がおびただしくなり、生産収率が大幅に落ちてコストアップの大きな原因となるという問題点があった。
また、トナーの粒径を小さくした場合、コピー機内でキャリアとの撹拌中に微粉が発生しやすく、キャリアが汚染され、帯電量を不安定にしたり、カブリの発生を誘発する場合があり、メンテナンスフリーを要求される現状に応えにくいという問題点があった。
すなわち、トナーの取り扱いを含め複写機においてはメンテナンスフリーとすることが要求されており、キャリア汚染が少なく、長期間安定した現像画像を得ることのできる現像耐久性のあるトナーが強く要望されている。
バインダー樹脂のみで定着性と耐オフセット性の両立を図るだけでなく、ワックスと呼ばれる離型性を付与する添加剤を用いることも広く知られている。
ワックスを使用した場合、コピー機内でキャリアとの撹拌中に、トナー組成物中のワックスがトナー表面から抜け落ち帯電量を不安定にしたり、感光体上でフィルミングをおこしたりするという問題点があった。
このような問題点を発生させないためには、ワックスがトナー中に細かく均一に分散していることが望ましいが、ワックスは一般的に低分子量のポリプロピレンやポリエチレンが用いられるため、一般的に、ポリエステルなどとの相溶性は悪いものが多く、このためワックスの分散粒径は大きくなりがちである。
近年、人口の増加に伴いエネルギーの使用が拡大し資源の枯渇化に伴って、省資源・省エネルギー・資源のリサイクル等が叫ばれてきている。
PETボトルについても、各自治体がリサイクルを行ない始めて、各種衣料や容器に利用され始めており、リサイクルPETの再利用の要望も高い。
特公平7−101319号公報 特公平8−5947号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来の技術によったのでは困難であった、
1) 優れた耐ブロッキング性、
2) 優れた耐オフセット性、
3) 優れた粉砕性、
4) 優れた機械的耐久性、
5) 優れたワックス分散性、
6) 現像後の定着性と現像耐久性の優れたバランス
を同時発現することができる優れた電子写真用トナー組成物を提供することである。
本発明は、以下の[1]〜[13]に記載した事項により特定される。
[1] 結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(成分(B))とを含んでなるトナー組成物であって、
前記結着樹脂成分(成分(A))は、
架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と、
線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))とを含んでなり、
前記架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))は、
化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9〜65モ
ル%、
化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1〜20モル%、
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%、
化学式(6)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
化学式(1)で表される繰り返し単位が、
化学式(6)で表される架橋基によって架橋されるものである
架橋芳香族ポリエステル樹脂であり、
前記線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))は、
化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40〜85モル%、
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%
である
線状芳香族ポリエステル樹脂であり、
成分(a−1)と成分(a−2)の組成比が、
両者の合計重量を基準として、
成分(a−1)が5〜80重量%、
成分(a−2)が20〜95重量%
であることを特徴とするトナー組成物
(化学式(1)において、
Qは、多価アルコール由来原子団であり、
化学式(2)において、
R1は、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含す
る、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(3)において、
R2は、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含する
、炭素原子数3〜10個の原子団を示す。
化学式(4)において、
R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であっ
てもよく、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチ
レン基を包含する、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(4)において、
mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であって
もよく、1〜10の整数である。
化学式(6)において、
R6は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、CおよびH以外
の原子として、N、O、Sを包含してもよい、
炭素原子数1〜20個の原子団を示す。)。
Figure 2009288805
[2] 結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(成分(B))とを含んでなるトナー組成物であって、
前記結着樹脂成分(成分(A))は、
架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と、
線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))とを含んでなり、
前記架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))は、
化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9〜65モ
ル%、
化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1〜20モル%、
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%、
化学式(5)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
化学式(1)で表される繰り返し単位が、
化学式(5)で表される架橋基によって架橋されるものである
架橋芳香族ポリエステル樹脂であり、
前記線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))は、
化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40〜85モル%、
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%
である
線状芳香族ポリエステル樹脂であり、
成分(a−1)と成分(a−2)の組成比が、
両者の合計重量を基準として、
成分(a−1)が5〜80重量%、
成分(a−2)が20〜95重量%
であることを特徴とするトナー組成物
(化学式(1)において、
Qは、多価アルコール由来原子団であり、
化学式(2)において、
R1は、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含す
る、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(3)において、
R2は、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含する、
炭素原子数3〜10個の原子団を示す。
化学式(4)において、
R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であっ
てもよく、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含
する、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(4)において、
mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよく、
1〜10の整数である。
化学式(5)において、
R5は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、フェニレン基
を包含する、炭素原子数6〜20個の原子団を示す。)。
Figure 2009288805
[3] 結着樹脂成分(成分(A))の粘弾性が、
温度を横軸に、G’(貯蔵弾性率)の対数を縦軸にプロットして得られた曲線において、
温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、
温度範囲80〜200℃において発現するものであることを特徴とする[1]または[2]に記載したトナー組成物。
[4] 化学式(2)が、化学式(2’)であり、
化学式(3)が、化学式(3’)であり、
化学式(4)が、化学式(4’)および/または化学式(4’’)であり、
化学式(5)が、化学式(5’)であることを特徴とする、
[2]または[3]記載したトナー組成物。
Figure 2009288805
[5] 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)可溶分についてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で評価したときに、
6〜100の分子量分布(Mw/Mn)であることを特徴とする、
[1]ないし[4]の何れかに記載したトナー組成物。
[6] 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)可溶分についてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で評価したときに、
ピーク分子量が1000〜8000であることを特徴とする、
[1]ないし[5]の何れかに記載したトナー組成物。
[7] 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)不溶分が、
結着樹脂成分(成分(A))中、0.1〜40重量%であることを特徴とする、
[1]ないし[6]の何れかに記載したトナー組成物。
[8] 結着樹脂成分(A)のガラス転移温度(Tg)が、40〜70℃であることを特徴とする、[1]ないし[7]の何れかに記載したトナー組成物。
[9] 結着樹脂成分(成分(A))の密度が、
1.22〜1.27g/cm3であることを特徴とする、
[1]ないし[8]の何れかに記載したトナー組成物。
[10] 結着樹脂成分(成分(A))のOH価が、
0〜100KOHmg/gであることを特徴とする、
[1]ないし[9]の何れかに記載したトナー組成物。
[11] 第1工程として、
化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルを、
化学式(VI)で表される2価アルコールと化学式(VII)で表される3価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応した後に、または、
化学式(VI)で表される2価アルコールと化学式(VII)で表される3価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応と同時に、
化学式(VIII)で表される架橋剤を添加して架橋反応を行なうことにより、
化学式(II)で表される繰り返し単位、化学式(III)で表される繰り返し単位、化学式(IV)で表される繰り返し単位、化学式(V)で表される架橋基を有する架橋芳香族ポリエステルであって、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(II)で表される繰り返し単位が、39.9〜65モル%、
化学式(III)で表される繰り返し単位が、0.1〜20モル%、
化学式(IV)で表される繰り返し単位が、15〜60モル%、
化学式(V)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
化学式(II)、(III)、(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選択された少なくとも一つの繰り返し単位が、
化学式(V)で表される架橋基によって架橋されるものである
架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))を製造する工程、
第2工程として、
化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルを、
化学式(VI)で表される2価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応することにより、
化学式(II)で表される繰り返し単位と化学式(IV)で表される繰り返し単位を有する線状芳香族ポリエステルであって、
分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
化学式(II)で表される繰り返し単位が、40〜85モル%、
化学式(IV)で表される繰り返し単位が、15〜60モル%である
線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))を製造する工程、
工程3として、
工程1で製造した成分(a−1)と工程2で製造した成分(a−2)とを
両者の合計重量を基準として、
成分(a−1)が5〜80重量%、
成分(a−2)が20〜95重量%
となるように溶融混練することにより結着樹脂成分(成分(A))を製造する工程、
工程4として
工程3で製造した結着樹脂成分(成分(A))と
着色剤成分(成分(B))とを溶融混練することによりトナー組成物を製造する工程
とを含んで構成されることを特徴とする、
トナー組成物の製造方法
(化学式(II)において、
R1は、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含す
る、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(III)および化学式(VII)において、
R2は、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含する、炭素原子
数3〜10個の原子団を示す。
化学式(IV)および化学式(VI)において、
R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよ
く、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含する、
炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
化学式(IV)および化学式(VI)において、
mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよく、
1〜10の整数である。
化学式(V)および化学式(VIII)において、
R5は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、フェニレン基を包含す
る、炭素原子数6〜20個の原子団を示す。)。
Figure 2009288805
[12] 化学式(II)が、化学式(II’)であり、
化学式(III)が、化学式(III’)および/または化学式(III’’)であり、
化学式(IV)が、化学式(IV’)および/または化学式(IV’’)であり、
化学式(V)が、化学式(V’)であり、
化学式(VI)が、化学式(VI’)および/または化学式(VI’’)であり、
化学式(VII)が、化学式(VII’)であることを特徴とする、
[11]に記載したトナー組成物の製造方法。
Figure 2009288805
[13] 化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルが、リサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)および/またはリサイクルPBT(ポリブチレンテレフタレート)であることを特徴とする、[11]に記載したトナー組成物の製造方法。
本発明の実施例1および2のトナー組成物ならびに比較例3のトナー組成物の貯蔵弾性率と温度との関係を示す図である。
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))に含有される架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))の多価アルコール由来原子団が、分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9〜65モル%、化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1〜20モル%、化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%、化学式(6)で表される架橋基が、0.1〜20モル%である必要がある。
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9モル%未満であると密度が低くなり、機械的耐久性が悪化し好ましくない。65モル%を超えると密度が高くなり、粉砕性が悪化し生産性の面で好ましくない。
化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1モル%未満であると化学式(6)で表される架橋基による架橋がしずらく、高分子量体成分が少なくなり、耐オフセット性や機械的耐久性が悪化し好ましくない。20モル%を超えると、ポリエステル重縮合等により高分子化させる際、急激なゲル化反応によって反応制御が難しく好ましくない。
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15モル%未満であると密度が高くなり、粉砕性が悪化し生産性の面で好ましくない。
60モル%を超えると密度が低くなり、機械的耐久性が悪化し好ましくない。
化学式(6)で表される架橋基が、0.1モル%未満であると架橋反応がしずらく、高分子量体成分が少なくなり、耐オフセット性や機械的耐久性が悪化し好ましくない。20モル%を超えると、架橋反応時の反応制御が難しくなり好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))に含有される線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))の多価アルコール由来原子団が、分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40〜85モル%、化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%である必要がある。
化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40モル%未満であると密度が低くなり、機械的耐久性が悪化し好ましくない。85モル%を超えると密度が高くなり、粉砕性が悪化し生産性の面で好ましくない。
化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15モル%未満であると密度が高くなり、粉砕性が悪化し生産性の面で好ましくない。
60モル%を超えると密度が低くなり、機械的耐久性が悪化し好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))に含有される架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))の比率は、成分(a−1)が5〜80重量%、成分(a−2)が20〜95重量%であることが必要であり、成分(a−1)が10〜70重量%、成分(a−2)が30〜90重量%であることが好ましく、成分(a−1)が20〜60重量%、成分(a−2)が40〜80重量%であることが更に好ましい。
成分(a−1)が5重量%未満であると高分子量体成分が不足して、耐オフセット性が悪化し好ましくない。成分(a−2)が20重量%未満であると、低分子量体成分が不足し、定着性が悪化し好ましくなく、更に温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、温度範囲80〜200℃において発現しにくくなり好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))の粘弾性は、温度を横軸に、G’(貯蔵弾性率)の対数を縦軸にプロットして得られた曲線において、温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、温度範囲80〜200℃において発現する必要がある。
これにより、結着樹脂成分とワックスや着色剤成分等の部材を溶融混練する際の粘度が、温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが発現しないものよりも高くなり、ワックスや着色剤等の部材の分散が非常に良好となる。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分A)は分子量分布を広げたもの、即ち、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー、標準物質;ポリスチレン)で評価したときのMw/Mn(分子量分布)が、6〜100である必要があり、好ましくは12〜100である必要がある。6未満では耐オフセット性が不足し好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))はGPCで評価したときのピーク分子量は1000〜8000である必要がある。1000未満では耐オフセット性や機械的耐久性が悪化し好ましくなく、8000を超えると定着性や、温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、温度範囲80〜200℃において発現しにくくなり好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)不溶分(25℃)が、樹脂成分(A)中、0.1〜40重量%である必要がある。0.1重量%未満では耐オフセット性が悪化し好ましくなく、40重量%を超える場合では定着性が悪化し好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))のTg(ガラス転移温度)は、通常、40〜70℃である必要である。40℃未満ではトナーがブロッキングと呼ばれるとトナー粒子の凝集を起こし好ましくなく、70℃を超えると定着性が悪化して好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))の密度は、1.22〜1.27g/cm3であり、より好ましい態様では、1.23〜1.27g/cm3である。
1.22g/cm3未満では機械的耐久性が悪化し好ましくなく、1.27g/cm3を超えると粉砕性が悪化し生産性の面で好ましくない。
本発明に用いられている結着樹脂成分(成分(A))のOH価は0〜100(KOHmg/g)である必要があり、好ましくは0〜70(KOHmg/g)であり、更に好ましくは0〜50(KOHmg/g)である。100(KOHmg/g)を超えると吸湿性が高くなり、高温高湿化の帯電安定性が悪化し好ましくない。
なお、本発明において、OH価は、樹脂1g中のOH基をエステル化するのに必要な酸無水物を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数を指す。
本発明に用いられる原料の1つであるリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)およびリサイクルPBT(ポリブチレンテレフタレート)は、リサイクル品をフレーク状に加工したものであり、重量平均分子量で30000〜90000程度のものであるが、リサイクルPETおよびリサイクルPBTの分子量分布、組成、製造方法、使用する際の形態等に制限されることはない。また、本発明に用いられるPETまたはPBTはリサイクル品に制限されることはない。
本発明における架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))および線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))を解重合および/または重縮合する際には、必要に応じて一般に知られるエステル化触媒、エステル交換触媒、重合触媒を加えても良い。例えば、ジブチルスズオキシド、三酸化アンチモン、酢酸スズ、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン、二酸化ゲルマニウム等が挙げられる。
また、本発明における架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))および線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))は、200℃〜270℃で解重合および/または重縮合して製造することが好ましく、更には220℃〜260℃であることが好ましい。
一般的には、反応温度が200℃よりも低い場合、解重合する際のPETやPBT等の芳香族ポリエステルの溶解性が悪化し反応時間が延びるし、テレフタル酸等酸成分の多価アルコールに対する溶解性も悪化するので好ましくない。
一般的には反応温度が270℃を超える場合、原料の分解が起こるため好ましくない。
本発明において、広い分子量分布を有するポリエステル樹脂の製造方法は、まず、線状芳香族ポリエステルと架橋用芳香族ポリエステルとを作り、混合後多価イソシアネートでウレタン化反応を行う方法について述べるが、必ずしもこの方法に限らず、他の方法、例えば架橋用芳香族ポリエステルと多価イソシアネートの反応を線状芳香族ポリエステルとの混合前に行ってもよいし、グリシジル基による酸末端ポリエステルの鎖伸長反応や、単に3官能モノマーによる高分子化等いずれを用いてもよい。
本発明における架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))および線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))に使用される酸成分としては、化学式(1)で示されているテレフタル酸を必ず含んでおり、この他には、従来ポリエステル樹脂を製造する際に用いられているものを何れも用いることができる。テレフタル酸以外で好ましいものとしては、例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸などのベンゼンジカルボン酸類、これらジカルボン酸の無水物または低級アルキルエステルなどを挙げることができる。
また、分子量を調整する目的で一価カルボン酸および三価以上の多価カルボン酸を用いることもできる。モノカルボン酸で好ましいものとしては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪族一価カルボン酸が挙げられ、分岐や不飽和基を有していてもよく、また、これら脂肪族モノカルボン酸は、ガラス転移点を下げる性質があるため、ガラス転移点調節のため、安息香酸やナフタレンカルボン酸などの芳香族モノカルボン酸を用いてもよい。三価以上のポリカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの酸無水物などが挙げられる。
本発明における架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))および線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))に使用されるアルコール成分は、化学式(2)で示されている原子団を構成し得るモノマーとしては、例えば、PET中に含まれている化学式(2’)で示されている原子団を構成し得るモノマーであるエチレングリコールや、PBT中に含まれている1,4−ブタンジオールが好ましいが、他の脂肪族二価アルコール、例えば1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等が挙げられる。
化学式(3)で示されている原子団を構成し得るモノマーとしては、例えば、化学式(3’)で示されている原子団を構成し得るモノマーであるトリメチロールプロパンの他に、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールエタン等が挙げられる。
化学式(4)で示されている原子団を構成し得るモノマーとしては、化学式(4’)や(4’’)で示されている原子団を構成し得るモノマーであるビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物(ビスフェノールAの両末端に一つずつプロピレンオキサイドが付加した化合物)や、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物(ビスフェノールAの一方の末端に一つのプロピレンオキサイドが、他方の末端に二つのプロピレンオキサイドが付加した化合物)の他に、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド多モル付加物やビスフェノールA−エチレンオキサイド多モル付加物等が挙げられる。
この場合のアルキレンオキサイド付加物はアルキレンオキサイド単位中の炭素数が2〜10であり、付加数(化学式(4)に示したnとmの和)が2〜20の整数である必要がある。
これら脂肪族二価アルコール、脂肪族三価アルコール、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加物等以外には、シクロヘキサンジメタノールや水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオールや、ビスフェノールF、ビスフェノールS誘導体、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどを付加したビスフェノールF、ビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物や、ビスヒドロキシエチルテレフタル酸、ビスヒドロキシプロピルテレフタル酸、ビスヒドロキシブチルテレフタル酸などの芳香族ジオールや、ペントール(ペンタエリスリトール)、ソルビット、ソルビタン等の4価以上の多価アルコール等従来ポリエステル樹脂を製造する際に用いられている多価アルコールを何れも用いることができる。また、分子量を調整する目的で一価アルコールを用いることもできる。
一価アルコールの好ましいものとしては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族モノアルコールなどが挙げられ、分岐や不飽和基を有していてもよい。
化学式(5)で示されている原子団を構成し得るモノマーとしては、化学式(5’)で示されている原子団を構成し得るモノマーであるトリレンジイソシアネートの他に、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネートなどのジイソシアネートなどが挙げられる。また、その他三価以上の多価イソシアネートを用いることも可能である。
さらに、重縮合時に全アルコール成分もしくは全カルボン酸成分を基準にして、2〜20モル%の量の少なくとも1種の長鎖脂肪族モノアルコールもしくは長鎖脂肪族モノカルボン酸を存在させることがより好ましい。長鎖脂肪族モノアルコールもしくは長鎖脂肪族モノカルボン酸の使用量は、全原料モノマーを基準にして2〜20モル%の量が好ましく、2モル%未満では巻き付き防止性やワックス分散の効果は少なく、20モル%を超えるとモノ官能基化合物が重合を阻害し、高分子化しにくくなるため好ましくない。
本発明における架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))および線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))を得る際の解重合反応および/または重縮合反応は、窒素ガス等の不活性ガス中での、例えば、無溶剤下高温重縮合、溶液重縮合等の公知の方法により行うことができる。反応に際しての酸モノマーとアルコールモノマーの使用割合は、前者のカルボキシル基に対する後者の水酸基のモル比で0.7〜1.4であることが一般的である。
本発明のトナー組成物を含むトナーにおいて、上記結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(B)の他に、必要に応じ該樹脂以外の公知の他のバインダー樹脂、荷電調整剤、ワックス、磁性体、表面処理剤等トナーを製造する際に通常用いられる材料を含有せしめることができる。
前記結着樹脂成分(成分(A))とともに用いることのできる他の樹脂としては、従来トナーのバインダー樹脂として公知のものであればいずれでもよく、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニール、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、上記樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、架橋されたスチレン系共重合体などの樹脂が挙げられる。但し、本発明の前記トナー組成物の性能を発現させる範囲内での使用量であることはいうまでもない
本発明のトナー組成物を製造する際の荷電制御剤としては、公知の荷電制御剤を単独でまたは併用して用いることができる。荷電制御剤は、トナーを所望する荷電量とするに必要な量であればよく、例えば結着樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部程度とするのが好ましい。正荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などが挙げられる。また、負荷電制御剤としては、Cr、Co、Al、Feなどの金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物などが挙げられる。
本発明のトナー組成物を製造する際には、着色剤(成分(B))として従来トナーの製造において用いられることが知られた着色剤が何れも使用可能であり、これら着色剤の例としては、脂肪酸金属塩、種々のカーボンブラック、フタロシアニン系、ローダミン系、キナクリドン系、トリアリルメタン系、アントラキノン系、アゾ系、ジアゾ系などの染料や顔料が挙げられる。着色剤は、単独で或いは2種以上を同時に使用することができる。
本発明のトナー組成物を製造する際に用いることができる磁性体としては、従来磁性トナーの製造において使用されている強磁性の元素を含む合金、化合物等何れのものであってもよい。これら磁性体の例としては、マグネタイト、マグヘタイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金属またはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの磁性体は、平均粒径が0.1〜2μm、更には0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。また、磁性体のトナー中の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、通常約20〜200重量部、好ましくは40〜150重量部である。
また、トナーの飽和磁化としては、15〜35emu/g(測定磁場 1キロエルステッド)が好ましい。
本発明のトナー組成物を製造する際に用いることのできるワックスとしては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワックス等のワックス状物質が挙げられ、これらは通常結着樹脂100重量部に対し0.5〜20重量部程度の量でトナー中に加えられる。
本発明のトナー組成物を製造する際に、表面処理剤を用いてもよい。トナーに対して表面処理剤を添加することは、トナーとキャリア、あるいはトナー相互の間に該表面処理剤が存在することになり、現像剤の粉体流動性が向上され、かつ、さらに現像剤の寿命をも向上させることができる。具体的な例示としては、コロイダルシリカ、アルミナ、酸化チタン、ポリテトラフロロエチレン、ポリビニリデンクロライド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン超微粒子、シリコーンといった微粉末を挙げることができ、商品名としては、AEROSIL 130、200、200V、200CF、200FAD、300、300CF、380、R972、R972V、R972CF、R974、R976、RX200、R200,R202、R805、R812、R812S、TT600、MOX80、MOX170、COK84、酸価チタンT805、酸価チタンP25(以上日本アエロジル社製、およびテグザ社製)、CAB−O−SIL L90、LM130、LM150、M5、PTG、MS55、H5、HS5、LM150D、M7D、MS75D、TS720、TS610、TS530(以上、CABOT社製)等であり、特に該表面処理剤の表面積としては、BET法による窒素吸着によった比表面積が30m2/g以上、特に50〜400m2/gの範囲のものがよい。かかる該表面処理剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部で使用することが好適である。
本発明のトナー組成物を製造する方法としては、本発明のトナー組成物、および必要であればその他の添加剤を粉体混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、二軸押出機といった混練機を用いて装置設定温度100℃〜200℃で、好ましくは120〜180℃、更に好ましくは130℃〜170℃で溶融、混練して各構成成分を十分に混合する。これを冷却後、粉砕、分級し、通常、粒径5〜20μmの範囲の粒子を集め、粉体混合機により表面処理剤をまぶしてトナーを得る。
本発明のトナー組成物を用いることにより得られるトナーは、種々の現像プロセス、例えば、カスケード現像法、磁気ブラシ法、パウダー・クラウド法、タッチダウン現像法、キャリアとしては粉砕法によって製造された磁性トナーを用いる所謂マイクロトーニング法、磁性トナー同士の摩擦帯電によって必要なトナー電荷を得るいわゆるバイポーラー・マグネチックトナー法等を用いることができるが、これに限定されるものではない。
本発明のトナー組成物を用いることにより得られるトナーは、種々の定着方法、例えば、いわゆるオイルレスおよびオイル塗布ヒートロール法、フラッシュ法、オーブン法、圧力定着法等に用いることができる。
更に本発明のトナー組成物を用いることにより得られるトナーは、種々のクリーニング方法、例えば、いわゆるファーブラシ法、ブレード法等に用いることができる。
次に、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。しかし、以下の実施例は単に本発明を説明するためのものであり、本発明がこれら実施例に記載されたものに限定されるわけではない。各表中の樹脂物性分析法およびトナー特性評価法は以下の通りである。
結着樹脂成分(成分(A))のガラス転移点(Tg)は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から100℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブのベースラインと吸熱ピークの傾線の交点よりTgを求める。この昇温測定の前に、一旦樹脂を200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、即座に常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。
結着樹脂成分(成分(A))の酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムのmg数をいい、また、OH価は、樹脂1g中のOH基をエステル化するのに必要な酸無水物を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数を指す。
酸価の測定方法は、例えば、日本工業規格に準拠した中和滴定により行われるが、樹脂の溶解性に優れた溶剤を使用する必要性はいうまでもなく、キシレン/ジメチルホルムアミド=1/1(重量比)の混合溶剤が特に好ましい。終点判断は、指示薬による方法でもよいし、電位差滴定による方法でもよい。
OH価の測定方法は、例えば、日本工業規格に準拠した酸無水物による逆滴定により行われるが、特に酸無水物に無水フタル酸、触媒にイミダゾールを使用する方法が望ましく、これら酸無水物、触媒を溶かす溶剤にはピリジンを用いて反応試薬とする。反応試薬と樹脂を反応させた後にこれらを希釈する溶剤に、ピリジンまたはテトラヒドロフラン(THF)等、樹脂の溶解性に優れた溶剤を使用する必要性はいうまでもない。
結着樹脂成分(成分(A))の分子量および分子量分布はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて求めた。
GPC測定条件は以下の通りである。
測定装置 :SHODEX GPC SYSTEM−21
検出器 :示差屈折率検出器、SHODEX RI−71S
溶媒 :テトラヒドロフラン
カラム :SHODEX KF−G+KF−807L×3+KF800D
カラム温度:40℃
流速 :1.0ml/分
試料 :0.2重量%テトラヒドロフラン溶液
得られたGPCデータにおいて相対強度の一番大きい分子量をピーク(Peak)分子量とし、測定データより重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)は求められる。
なお、測定の信憑性は上記測定条件で行ったNBS706ポリスチレン試料(Mw=288000、Mn=137000、Mw/Mn=2.11)が、Mw/Mn=2.11±0.10となることより確認し得る。
結着樹脂成分(成分(A))のTHF不溶分は次の測定法によって求めた。5重量%テトラヒドロフラン溶液を作成し、十分撹拌して樹脂可溶分を25℃で溶媒に完全に溶かした後、静置する。
不溶分と上澄み液が完全に分離していることを確認した後、上澄み液を分析し可溶分を算出することによって不溶分を求めた。
結着樹脂成分(成分(A))の密度測定は、日本工業規格 K−6268・A法に準拠した。
樹脂は、常温常湿(温度22℃、相対湿度55%)で48時間以上調湿し、120℃で気泡が発生しないように加圧して、厚さ3mmのシートを作成した。
0.1g程度に試験片を切り出し測定した。
結着樹脂成分(成分(A))およびトナーの粘弾性測定にはストレステック回転式レオメータ(レオロジカ社)を用いた。パラレルプレートを用い、ギャップは1mm、角周波数は1Hz、応力歪みは1%、50℃より200℃まで2℃/分で昇温測定を行った。この測定結果から、温度を横軸に、G’(貯蔵弾性率)の対数を縦軸にプロットして得られる曲線において、温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、温度範囲80〜200℃において発現を確認できる場合を○、発現を確認できない場合を×とした。
トナーの粉砕性評価は、粒径をメッシュによって0.60から1.00mmに揃えた粗粉砕トナー片を一定条件下でジェット粉砕した試料の体積平均粒径を測定し、以下の基準に従って行った。なお、体積平均粒径はコールターカウンターによって求めた。
○ ; 11μm ≧ 体積平均粒径 ≧ 7μm
△ ; 7μm > 体積平均粒径 ≧ 5μm
13μm ≧ 体積平均粒径 > 11μm
× ; 5μm > 体積平均粒径
体積平均粒径 > 13μm。
トナーの定着性評価方法は、市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した後、この未定着画像を市販の複写機の定着部を改造した熱ローラー定着装置を用いて定着させた。熱ロールの定着速度は210mm/秒とし、熱ローラーの温度を5℃ずつ変化させてトナーの定着を行った。得られた定着画像を砂消しゴム(トンボ鉛筆社製)により、0.5kgの荷重をかけ、10回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。各温度での画像濃度の変化率が70%以上となった最低の定着温度をもって最低定着温度とした。なお、ここに用いた熱ローラー定着装置はシリコーンオイル供給装置を有しないものである。また、環境条件は常温常湿(温度22℃、相対湿度55%)とした。
○ ; 最低定着温度 ≦ 150℃
△ ; 190℃ ≧ 最低定着温度 > 150℃
× ; 最低定着温度 > 190℃。
トナーの耐オフセット性評価方法は、上記最低定着温度の測定に準ずるが、上記複写機にて未定着画像を作成した後、トナー像を転写して上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラー定着装置に送って転写紙上にトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもってオフセット発生温度とした。
また、環境条件は常温常湿(温度22℃、相対湿度55%)とした。
○ ; オフセット発生温度 ≧ 240℃
△ ; 240℃ > オフセット発生温度 ≧ 220℃
× ; 220℃ > オフセット発生温度。
トナーの耐ブロッキング性評価方法は、温度50℃、相対湿度60%の環境条件下に48時間放置後、150メッシュのふるいに5gのせ、パウダーテスター(細川粉体工学研究所)の可変抵抗器の目盛りを3にして、1分間振動を加える。振動後の150メッシュのふるいの上に残った重量を測定し、残存重量比を求めた。
○ ; 20% > 残存重量比
△ ; 35% ≧ 残存重量比 ≧ 20%
× ; 残存重量比 > 35%。
トナーの機械的耐久性評価方法は、ラボ粉砕機(アイカ社製)に粒径をメッシュによって0.60から1.00mmに揃えた粗粉砕トナー片を10g投入し、30秒間撹拌し、その粉砕品の106μm以下の割合から優劣を判断した。以下にその評価基準を示す。
○ ; 20重量%以下
△ ; 20重量%超 30重量%以下
× ; 30重量%超。
トナーのワックス分散性評価方法は、試験トナー片の透過型電子顕微鏡による観察を行い、ワックスの分散粒径から判断した。以下にその評価基準を示す。
○ ; 2μm ≧ ワックスの分散粒径
△ ; 5μm ≧ ワックスの分散粒径 > 2μm
× ; ワックスの分散粒径 > 5μm。
トナーの現像耐久性評価方法は、市販の電子写真複写機に当該トナーを充填し、各々連続複写を行って画質の悪化、即ち地汚れの発生し始める枚数を目視によって判断した。以下にその評価基準を示す。
○ ; 画質悪化開始枚数 ≧ 100000枚
△ ; 100000枚 > 画質悪化開始枚数 ≧ 10000枚
× ; 10000枚 > 画質悪化開始枚数。
架橋型芳香族ポリエステル(a−1)の化学式(6)で架橋される前の樹脂および線状芳香族ポリエステル樹脂(a−2)の製造は以下の方法で行った。樹脂A−1について具体的に例示する。A−2からA−6およびB−1からB−6は、樹脂ユニットおよびモノマー組成、反応温度、樹脂分析結果を、A−1と併せて表1、表2に示す。
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計および撹拌装置を取り付け、フレーク状のリサイクルPET(重量平均分子量:75000)をPET中のエチレングリコールユニット単位で53.0mol%、アクトコールKB300(三井武田ケミカル社製)23.0mol%、トリエチレングリコール20.0mol%、トリメチロールプロパン4.0mol%、テレフタル酸32.0mol%を仕込み、ジブチルスズオキシドを全仕込みモノマーの合計重量100重量部に対して、0.3重量部投入して、フラスコ内に窒素を導入しながら240℃で解重合および/または脱水重縮合を行った。反応生成物の酸価が所定値に達したところでフラスコより抜き出し冷却、粉砕して樹脂A−1を得た。得られた樹脂のTgは32.0℃、酸価は1KOHmg/g、OH価は48KOHmg/g、密度は1.24g/cm3であった。
Figure 2009288805
Figure 2009288805
以下に実施態様について実施例1を代表例として具体的に記述する。樹脂2〜11について、即ち実施例2〜5および比較例1〜6についても実施例1と同様な操作を行って樹脂およびトナーを得て評価を行った。これらについて、樹脂a−1と樹脂a−2の配合比やトリレンジイソシアネート添加比、樹脂分析結果、トナー特性評価を実施例1と併せて表3、表4に示す。但し、樹脂10については樹脂a−2を含んでいないためトリレンジイソシアネートは添加していないし、樹脂11については樹脂a−1を含んでいない。
樹脂1の製造
樹脂A−1を40重量部、樹脂B−1を60重量部およびトリレンジイソシアネートを樹脂A−1の多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として8.2モル%とを二軸押出機で混練反応し樹脂1を得た。得られた樹脂のTgは58.0℃であり、GPCのMw/Mnは29.1、ピーク分子量は5000であった。また、THF不溶分は10重量%、密度は1.24g/cm3であった。また、粘弾性をレオメータで測定し、G’(貯蔵弾性率)と温度の関係をグラフにして温度範囲100〜180℃において微分曲線、即ちΔG’の極大値を有するショルダーまたはピークが、温度範囲80〜200℃において発現していることを確認した。
実施例1
樹脂1を100重量部に対してカーボンブラック・MA−100(三菱化学社製)6重量部およびポリプロピレンワックス・ビスコール660P(三洋化成工業社製)3重量部をヘンシェルミキサーにて分散混合した後、二軸押出機・PCM−30(池貝鉄工社製)にて150℃にて溶融混練して塊状のトナー組成物を得た。この試験片の透過型電子顕微鏡写真からワックス分散性を確認した。溶融混練後の樹脂をハンマーミルにて粗粉砕した。ここで得られた粗粉砕トナー片によって機械的耐久性を確認した。粗粉砕した樹脂をジェット粉砕機(日本ニューマチック社製IDS2型)にて微粉砕し、ついで気流分級して平均粒径10μm(5μm以下3重量%、20μm以上2重量%)のトナー微粉末を得た。トナーの粉砕性は、ジェット粉砕機への粗粉供給速度を一定にした条件での粉砕後の体積平均粒径を測定して判断した。このトナー微粉末と疎水性シリカ(エアロジルR972・日本エアロジル社製)0.1%とを粉体ブレンダーにて混合しトナー粒子を得た。このトナー粒子を用いて、粘弾性測定、耐ブロッキング性、定着性、耐オフセット性、現像耐久性を調べた。
Figure 2009288805
Figure 2009288805
本発明の範囲内である実施例1〜5は、粉砕性、耐オフセット性、耐ブロッキング性を維持しつつ、定着性、機械的耐久性、ワックス分散性、現像耐久性に優れていることがわかる。
比較例1はピーク分子量が大きい、即ち線状芳香族ポリエステルのピーク分子量が大きいため、ΔG’における極大値が明瞭に確認されなかった。従って、ワックス分散性に劣り、定着性、現像耐久性が悪化してしまった。
比較例2、3は化学式(2)に由来する多価アルコール由来原子団を有していないため、ΔG’における極大値が明瞭に確認されず、かつ密度も小さくなっている。従って、ワックス分散性や機械的耐久性に劣り、定着性、現像耐久性が悪化してしまった。
比較例4は化学式(2)に由来する多価アルコール由来原子団の比率が本発明の範囲外であるため、ΔG’における極大値が明瞭に確認されず、かつ密度も小さくなっている。従って、ワックス分散性や機械的耐久性に劣り、定着性、現像耐久性が悪化してしまった。
比較例5はΔG’における極大値が明瞭に確認されており、ワックス分散性は良好であったし、密度も高くなっている。しかし、Mw/Mnが小さいため、耐オフセット性や機械的耐久性が大幅に悪化してしまっているし、凝集力不足により定着性も悪化してしまった。これに伴い現像耐久性も悪化してしまった。
比較例6は線状芳香族ポリエステルを有しておらず、かつピーク分子量も大きいため、ΔG’における極大値が明瞭に確認されなかった。従って、ワックス分散性に劣り、定着性、現像耐久性が悪化してしまった。
本発明により、従来の技術によったのでは困難であった、
1) 優れた耐ブロッキング性、
2) 優れた耐オフセット性、
3) 優れた粉砕性、
4) 優れた機械的耐久性、
5) 優れたワックス分散性、
6) 現像後の定着性と現像耐久性の優れたバランス
を同時発現することができる優れた電子写真用トナー組成物を提供することができる。

Claims (13)

  1. 結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(成分(B))とを含んでなるトナー組成物であって、
    前記結着樹脂成分(成分(A))は、
    架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と、
    線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))とを含んでなり、
    前記架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))は、
    化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
    前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9〜65モル%、
    化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1〜20モル%、
    化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%、
    化学式(6)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
    化学式(1)で表される繰り返し単位が、
    化学式(6)で表される架橋基によって架橋されるものである
    架橋芳香族ポリエステル樹脂であり、
    前記線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))は、
    化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
    前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40〜85モル%、
    化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%である
    線状芳香族ポリエステル樹脂であり、
    成分(a−1)と成分(a−2)の組成比が、
    両者の合計重量を基準として、
    成分(a−1)が5〜80重量%、
    成分(a−2)が20〜95重量%
    であることを特徴とするトナー組成物
    (化学式(1)において、
    Qは、多価アルコール由来原子団であり、
    化学式(2)において、
    R1は、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(3)において、
    R2は、炭素原子数3〜10個の原子団を示す。
    化学式(4)において、
    R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であっ
    てもよく、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(4)において、
    mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であって
    もよく、1〜10の整数である。
    化学式(6)において、
    R6は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、CおよびH以外
    の原子として、N、O、Sを包含してもよい、
    炭素原子数1〜20個の原子団を示す。)。
    Figure 2009288805
  2. 結着樹脂成分(成分(A))と着色剤成分(成分(B))とを含んでなるトナー組成物であって、
    前記結着樹脂成分(成分(A))は、
    架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))と、
    線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))とを含んでなり、
    前記架橋芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−1))は、
    化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
    前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、39.9〜65モ
    ル%、
    化学式(3)で表される多価アルコール由来原子団が、0.1〜20モル%、
    化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%、
    化学式(5)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
    化学式(1)で表される繰り返し単位が、
    化学式(5)で表される架橋基によって架橋されるものである
    架橋芳香族ポリエステル樹脂であり、
    前記線状芳香族ポリエステル樹脂成分(成分(a−2))は、
    化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、
    前記化学式(1)中の多価アルコール由来原子団Qが、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(2)で表される多価アルコール由来原子団が、40〜85モル%、
    化学式(4)で表される多価アルコール由来原子団が、15〜60モル%
    である
    線状芳香族ポリエステル樹脂であり、
    成分(a−1)と成分(a−2)の組成比が、
    両者の合計重量を基準として、
    成分(a−1)が5〜80重量%、
    成分(a−2)が20〜95重量%
    であることを特徴とするトナー組成物
    (化学式(1)において、
    Qは、多価アルコール由来原子団であり、
    化学式(2)において、
    R1は、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(3)において、
    R2は、炭素原子数3〜10個の原子団を示す。
    化学式(4)において、
    R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよ
    く、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(4)において、
    mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよく、
    1〜10の整数である。
    化学式(5)において、
    R5は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、フェニレン基を包含す
    る、炭素原子数6〜20個の原子団を示す。)。
    Figure 2009288805
  3. 結着樹脂成分(成分(A))の粘弾性が、
    温度を横軸に、G’(貯蔵弾性率)の対数を縦軸にプロットして得られた曲線において、
    温度範囲100〜180℃において微分曲線の極大値を有するショルダーまたはピークが、
    温度範囲80〜200℃において発現するものであることを特徴とする請求項1または2に記載したトナー組成物。
  4. 化学式(2)が、化学式(2’)であり、
    化学式(3)が、化学式(3’)であり、
    化学式(4)が、化学式(4’)および/または化学式(4’’)であり、
    化学式(5)が、化学式(5’)であることを特徴とする、
    請求項2または3記載したトナー組成物。
    Figure 2009288805
  5. 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)可溶分についてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で評価したときに、
    6〜100の分子量分布(Mw/Mn)であることを特徴とする、
    請求項1ないし4の何れかに記載したトナー組成物。
  6. 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)可溶分についてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で評価したときに、
    ピーク分子量が1000〜8000であることを特徴とする、
    請求項1ないし5の何れかに記載したトナー組成物。
  7. 結着樹脂成分(成分(A))に含まれるテトラヒドロフラン(THF)不溶分が、
    結着樹脂成分(成分(A))中、0.1〜40重量%であることを特徴とする、
    請求項1ないし6の何れかに記載したトナー組成物。
  8. 結着樹脂成分(A)のガラス転移温度(Tg)が、40〜70℃であることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載したトナー組成物。
  9. 結着樹脂成分(成分(A))の密度が、
    1.22〜1.27g/cm3であることを特徴とする、
    請求項1ないし8の何れかに記載したトナー組成物。
  10. 結着樹脂成分(成分(A))のOH価が、
    0〜100KOHmg/gであることを特徴とする、
    請求項1ないし9の何れかに記載したトナー組成物。
  11. 第1工程として、
    化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルを、
    化学式(VI)で表される2価アルコールと化学式(VII)で表される3価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応した後に、または、
    化学式(VI)で表される2価アルコールと化学式(VII)で表される3価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応と同時に、
    化学式(VIII)で表される架橋剤を添加して架橋反応を行なうことにより、
    化学式(II)で表される繰り返し単位、化学式(III)で表される繰り返し単位、化学式(IV)で表される繰り返し単位、化学式(V)で表される架橋基を有する架橋芳香族ポリエステルであって、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(II)で表される繰り返し単位が、39.9〜65モル%、
    化学式(III)で表される繰り返し単位が、0.1〜20モル%、
    化学式(IV)で表される繰り返し単位が、15〜60モル%、
    化学式(V)で表される架橋基が、0.1〜20モル%であって、
    化学式(II)、(III)、(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選択された少なくとも一つの繰り返し単位が、
    化学式(V)で表される架橋基によって架橋されるものである
    架橋芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−1))を製造する工程、
    第2工程として、
    化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルを、
    化学式(VI)で表される2価アルコールを含んでなる多価アルコールで解重合反応することにより、
    化学式(II)で表される繰り返し単位と化学式(IV)で表される繰り返し単位を有する線状芳香族ポリエステルであって、
    分子内に存在する多価アルコール由来原子団の合計モル数を基準として、
    化学式(II)で表される繰り返し単位が、40〜85モル%、
    化学式(IV)で表される繰り返し単位が、15〜60モル%である
    線状芳香族ポリエステル樹脂(成分(a−2))を製造する工程、
    工程3として、
    工程1で製造した成分(a−1)と工程2で製造した成分(a−2)とを
    両者の合計重量を基準として、
    成分(a−1)が5〜80重量%、
    成分(a−2)が20〜95重量%
    となるように溶融混練することにより結着樹脂成分(成分(A))を製造する工程、
    工程4として
    工程3で製造した結着樹脂成分(成分(A))と
    着色剤成分(成分(B))とを溶融混練することによりトナー組成物を製造する工程
    とを含んで構成されることを特徴とする、
    トナー組成物の製造方法
    (化学式(II)において、
    R1は、炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(III)および化学式(VII)において、
    R2は、炭素原子数3〜10個の原子団を示す 。
    化学式(IV)および化学式(VI)において、
    R3およびR4は、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよ
    く、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基、ブチレン基を包含する、
    炭素原子数2〜10個の原子団を示す。
    化学式(IV)および化学式(VI)において、
    mおよびnは、それぞれ、独立して、同一であっても別個であってもよく、
    1〜10の整数である。
    化学式(V)および化学式(VIII)において、
    R5は、脂肪族であっても、芳香族であってもよく、フェニレン基
    を包含する、炭素原子数6〜20個の原子団を示す。)。
    Figure 2009288805
  12. 化学式(II)が、化学式(II’)であり、
    化学式(III)が、化学式(III’)および/または化学式(III’’)であり、
    化学式(IV)が、化学式(IV’)および/または化学式(IV’’)であり、
    化学式(V)が、化学式(V’)であり、
    化学式(VI)が、化学式(VI’)および/または化学式(VI’’)であり、
    化学式(VII)が、化学式(VII’)であることを特徴とする、
    請求項11に記載したトナー組成物の製造方法。
    Figure 2009288805
  13. 化学式(II)で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリエステルが、リサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)および/またはリサイクルPBT(ポリブチレンテレフタレート)であることを特徴とする、請求項11に記載したトナー組成物の製造方法。
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