JP4431082B2 - トナー組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の構造を有する低分子量エチレン系重合体を含有するトナー組成物に関する。
従来、トナー用バインダー樹脂として用いられているポリエステル樹脂は、樹脂骨格中のエステル基に由来する極性により吸水性が高く、高温高湿下における帯電不良が起こりがちであり、環境安定性が不十分であった。その影響の一つとして、ポリエステル系樹脂を用いたトナーにおいては、複写機やプリンターでの連続での印字テスト(ランニング性評価)を実施した際に画像濃度の低下やかぶり等の不具合が出ることがあった。また、トナーを定着させる工程において、オイルレス化、省エネルギー化に伴い低温で定着するトナー用バインダー樹脂が要求されている。
これを解決する方法として、ポリエステル樹脂にワックス分散性の良好なビニル系樹脂を複合化する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。この方法では、ポリエステル樹脂の官能基は樹脂の末端部分にしか存在しないため、これらと反応可能なビニル系樹脂をポリエステル樹脂中に均一に分散させることは困難である。従って、この方法で得られた樹脂にワックスを添加する場合、ワックスは細かく分散せず、ワックスを添加したことによる効果が少ないと考えられる。このとき、ワックスの使用量を多くすると現像剤の劣化が早いことも確認されている。従って、更にワックス分散性の良好なバインダー樹脂が求められている。ポリスチレン系樹脂では、良好なワックス分散性を有している。しかし、より低温定着させる場合には、ポリエステル樹脂の方が分子量を下げても定着強度を維持することが出来る点でポリスチレン系に比べて良好である。
また、キャリアに対して要求される特性としては、適当な帯電性、印加電界に対する耐圧性、耐衝撃性、耐スペント性、現像性、生産性等が挙げられる。現像剤を長期間使用した場合においては、キャリア表面にトナーが融着するトナースペントが起こり、その結果、現像剤の劣化とそれによって安定した帯電量を維持できなくなることで、画質低下を引き起こしてしまう。
このような現象が発生しやすいキャリアは、定期的なメンテナンスを必要とし、現像剤のロスや廃棄物の増加につながり環境への負荷が大きくなるため、現像剤の寿命を延ばすことが必要である。このようなキャリア劣化を抑制する手段として、従来キャリア芯材表面を種々の樹脂により被覆する方法が提案されているが、十分満足のいくものは得られていない。
従って、二成分系現像剤用のキャリアに要求される帯電特性を満足させつつ、トナースペントが少なくや耐久性に優れ、高画質で長期に渡って安定なキャリアが要求されている。
特開2000−29247号公報 特許第3214779号
本発明の課題は、ワックス分散性の良好なトナーバインダー樹脂、トナースペントが少なく耐久性に優れ、高画質で長期に渡って安定なキャリアを提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、
[1]ポリエステル系樹脂と、
以下の要件(1)〜(6)をすべて満たす低分子量エチレン系重合体(A)の重合体の誘導体(B)を
重縮合したトナー用バインダー樹脂であって、
前記低分子量エチレン系重合体(A)の誘導体(B)が、以下の要件(1)〜(6)に記載の低分子量エチレン系重合体(A)の重合体鎖の片側末端に、エポキシ基が結合されたものであるトナー用バインダー樹脂。
(1)重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含む。
(2)エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンとからなる。
(3)エチレン単位が81〜100モル%、α-オレフィン単位が0〜19モル%の範囲にある。
(4)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.7dl/gである。
(5)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が、3以下である。
(6)赤外吸収法で測定した1000炭素当たりのビニル基数Mおよびビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たす。
M+N≧14000/Mw (I)
また、本発明は、
[2]少なくとも、上記[1]に記載のトナー用バインダー樹脂とワックスとを含有するトナー用樹脂組成物であって、
前記ワックスが、ポリオレフィンワックスであるトナー用樹脂組成物、である。
本発明によって、ワックス分散性の良好なトナーバインダー樹脂、トナースペントが少なく耐久性に優れ、高画質で長期に渡って安定なキャリアを提供することが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては重合と言う語に、共重合の意味が含まれることがあり、重合体と言う語に、共重合体の意味が含まれることがある。
(低分子量エチレン系重合体)
本発明のトナー組成物で用いる低分子量エチレン系重合体及びその誘導体は、以下の要件(1)〜(6)をすべて満たす。
(1)重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含む。
(2)エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンとからなる。
(3)エチレン単位が81〜100モル%、α-オレフィン単位が0〜19モル%の範囲にある。
(4)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.7dl/gである。
(5)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が、3以下である。
(6)赤外吸収法で測定した1000炭素当たりのビニル基数Mおよびビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たす。
M+N≧14000/Mw (I)
本発明で用いる低分子量エチレン系重合体の誘導体は、そのの重合体鎖の片側の末端(すなわちビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含む末端)に、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、ハロゲン含有基またはスズ含有基が結合(変性)で置換されたものである。
本発明で用いる低分子量エチレン系重合体は、(A)下記一般式(II)で表される遷移金属化合物と、(B)(B-1) 有機金属化合物、(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および(B-3) 遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とからなることを特徴とするオレフィン重合用触媒により、エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンを重合することによって製造される。
Figure 0004431082
(式中、Mは周期表第3〜11族の遷移金属原子を示し、mは、1〜6の整数を示し、R1〜R6は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ヘテロ環式化合物残基、酸素含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、イオウ含有基、リン含有基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、これらのうちの2個以上が互いに連結して環を形成していてもよく、また、mが2以上の場合にはR1〜R6で示される基のうち2個の基が連結されていてもよく、nは、Mの価数を満たす数であり、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基、リン含有基、ハロゲン含有基、ヘテロ環式化合物残基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、またはスズ含有基を示し、nが2以上の場合は、Xで示される複数の基は互いに同一でも異なっていてもよく、またXで示される複数の基は互いに結合して環を形成してもよい。)
(トナーバインダー)
本発明のトナーバインダーとしては、下記のトナーバインダーの使用が可能である。
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニール、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、上記樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、架橋されたスチレン系共重合体などの樹脂が挙げられる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
本発明における必須成分である低分子量エチレン重合体が例えば、ポリエステル樹脂中に導入された場合、そのトナーバインダーは、構造上低分子オレフィンが共重合されたような分岐成分を保有するために、その樹脂は表面平滑性を有し、トナー製造時には、ワックス、帯電制御剤、顔料といった部材の分散性を阻害することがないことからバインダー樹脂だけでなく、トナーにも優れた表面平滑性が付与される。従って、低温定着性を発現させるために、多量の低融点ワックスを使用しても、本発明の低分子量エチレン重合体がワックスの分散性を向上させることができる。
なお、本発明のトナーバインダーが、低分子量エチレン重合体を有していることは、例えばH−NMRによって確認することができる。
本発明のトナーバインダーは、以下の方法で得ることができる。
例えば、ポリエステル樹脂の場合、一般に、少なくとも一種のジオールと少なくとも一種のジカルボン酸とを主成分として、重縮合反応を行うことによって得られる樹脂である。更に、分子量分布やガラス転移温度(Tg)などの調節などを目的として、数種類のポリエステル樹脂を組み合わせて使用することも出来る。上記の重縮合反応を行う際の温度は、一般に、150〜300℃、好ましくは180℃〜270℃、更に好ましくは180℃〜250℃である。反応温度が150℃未満の場合は反応時間が延び、300℃を超える場合はモノマー、樹脂の分解が起こる場合がある。
ポリエステル樹脂の原料として使用されるジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。これらの中でもビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールが好ましく、更にはビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、トリエチレングリコール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコールが好ましく用いられる。
ポリエステル樹脂の原料として使用されるジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族飽和ジカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;前記の各種ジカルボン酸の無水物(例えば無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸など)や炭素数1〜6の低級アルキルエステル(例えばコハク酸ジメチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フタル酸ジヘキシルエステルなど)などが挙げられる。これらの中でもアジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましく、更にはテレフタル酸、イソフタル酸が好ましく用いられる。
更に、ポリエステル樹脂の原料として、必要によりグリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ソルビット、ソルビタンなどの3価以上の多価アルコール;オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪族モノカルボン酸;分岐や不飽和基を有する脂肪族モノカルボン酸;オクタノール、デカノール、ドデカノール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコールなどの脂肪族モノアルコール;安息香酸、ナフタレンカルボン酸などの芳香族モノカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸ならびにその酸無水物などを使用することができる。これらの化合物を用いることにより、ポリエステル樹脂の分子量やTgの調節や、分岐構造の付与などを行うことが出来る。これらの中でもグリセリン、トリメチロールプロパン、ステアリン酸、トリメリット酸、安息香酸が好ましく、更にはトリメチロールプロパン、ステアリン酸、安息香酸が好ましく用いられる。
例えば、スチレン系樹脂の場合、本発明においてスチレン系樹脂は、通常スチレンと少なくとも1種以上の重合性化合物を用いて共重合により得られる樹脂である。
スチレン系樹脂は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合など公知の方法で製造することが出来る。その中でも、有機溶媒を用いた溶液重合法がその簡便さから好適に用いられる。上記溶液重合では、溶媒の種類に特に制限はないが、原料および得られる樹脂の溶解性や経済性の面からベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、キュメン等の芳香族炭化水素を使用することが好ましい。これらの溶媒は単独もしくは組み合わせて使用することが出来、また、他の溶剤も併用することができる。
上記の重合反応では、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤として特に制限はないが、通常、ラジカル重合開始剤が用いられる。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、などのアゾ系開始剤;メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、などのケトンパーオキサイド類;1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、などのパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、などのハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、などのジアルキルパーオキサイド類;イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、などのジアシルパーオキサイド類;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、などのパーオキシジカーボネート類;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイドなどのスルホニルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、などのパーオキシエステル類等を例示することができる。これらは単独で用いることも出来るし、2種以上を併用することもできる。その種類、量は反応温度、単量体濃度等により適宜選択して使用でき、使用量は通常、仕込単量体100質量部当たり0.01〜10質量部である。また、反応温度等を適宜選択することによって、重合開始剤を用いなくても、重合を行うことが出来る。
スチレン系重合体の製造に用いられる重合性化合物とは、スチレン(スチレンモノマー)以外の重合性二重結合を有する化合物であり、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フルフリル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸エトキシル、アクリル酸ブトキシル、アクリル酸ジメチルアミノメチルエステル、アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸−β−メチルグリシジル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−β−メチルグリシジル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートメタクリル酸ジメチルアミノメチルエステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等のメタクリル酸エステル類;ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等の芳香族ビニル化合物;マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル等の不飽和二塩基酸ジアルキルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−置換アクリルアミド、N−置換メタクリルアミド等の含窒素重合性化合物;ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジアクリレート、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート等の2官能重合性化合物;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等の共役ジエン化合物であり、これらのビニル単量体の少なくとも1種または2種以上を用いることが出来る。これらの中で特に好ましい重合性化合物としては、芳香族ビニル単量体類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、フマル酸ジアルキルエステル類、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等である。
(低分子量エチレン系重合体を含んだバインダー樹脂の製造方法)
本発明において、低分子量エチレン系重合体は以下のような方法でトナーバインダー中に導入することができる。
例えば、ポリエステル樹脂の場合は、一般に、少なくとも一種のジオールと少なくとも一種のジカルボン酸とを主成分として、これに低分子量エチレン系重合体の重合体鎖の片側の末端(すなわちビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含む末端)に、例えばエポキシやジオール(変性)で置換されたものと一緒に重縮合反応を行うことによって得ることができる。
またスチレン系樹脂の場合は、通常スチレンと少なくとも1種以上の重合性化合物と上記低分子量エチレン系重合体との共重合によって得ることができる。
低分子量エチレン系重合体を含んだスチレン系樹脂は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合など公知の方法で製造することが出来る。その中でも、有機溶媒を用いた溶液重合法がその簡便さから好適に用いられる。上記溶液重合では、溶媒の種類に特に制限はないが、原料および得られる樹脂の溶解性や経済性の面からベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、キュメン等の芳香族炭化水素を使用することが好ましい。これらの溶媒は単独もしくは組み合わせて使用することが出来、また、他の溶剤も併用することができる。
上記の重合反応では、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤として特に制限はないが、通常、ラジカル重合開始剤が用いられる。
本発明に用いられているトナーバインダーのTgは通常40〜70℃である。40℃未満ではトナーがブロッキングと呼ばれるとトナー粒子の凝集を起こし好ましくなく、70℃より高いと定着性が悪化して好ましくないようである。
本発明に用いられているトナーバインダーは、そのテトラヒドロフラン(THF)可溶部をGPCで評価したときのMw/Mnが、3〜100であることが好ましく、3.5〜60であると、より好ましいようである。3未満では十分な耐オフセット性が得られない場合がある。100より大きくなると、定着性が悪化しする場合がある。
本発明に用いられているトナーバインダーは、THF可溶部をGPCで評価したときのピーク分子量が1000〜30000であることが好ましいが、1000〜20000がより好ましく、更に好ましくは2000〜15000である傾向にある。1000未満では耐オフセット性や機械的耐久性が悪化し好ましくなく、30000より大きいと、定着性が悪化し、好ましくない。
本発明に用いられているトナーバインダーに含まれるTHF不溶分が、樹脂組成物中、0〜40重量%であることが好ましいようである。40重量%より大きいと、定着性が悪化し、好ましくない。
本発明のトナーバインダーの低温定着特性、耐オフセット性を更に改善する必要がある場合には、以下のようなワックスを併用してもよい。ワックスとしてポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックスを使用しても良い。上記ポリオレフィンワックスに相当するものの具体的商品名としては、三井化学社製ハイワックス800P、400P、200P、100P、720P、420P、320P、405MP、320MP、4051E、2203A、1140H、NL800、NP055、NP105、NP505、NP805等を例示することができる。また、セラミックワックス、ライスワックス、シュガーワックス、ウルシロウ、蜜鑞、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワックスを含有しても良い。上記ワックスの添加量は、トナー用樹脂組成物中に0〜20重量%の範囲であることが好ましい。
ワックスを併用する方法としては、トナーバインダーの製造時、又は製造後、さらには後述する静電荷現像用電子写真トナーを製造する時点等、いかなる段階でも用いることができる。
(トナー用キャリア)
本発明のトナー用キャリアは、上記のような末端が変性されていてもよい低分子量エチレン系重合体を含んでなるものである。このキャリアは、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性粉体やガラスビーズの表面に末端が変性されていてもよい低分子量エチレン系重合体を含有する樹脂によって被覆されていることで、キャリアに要求される帯電特性を満足させつつ、トナースペントが少なくや耐久性に優れ、高画質で長期に渡って安定であることに寄与する。本発明のキャリアは低分子量エチレン系重合体を含有するスチレン系共重合体に被覆されていることが好ましい。
(トナー組成物)
本発明のトナー組成物は、上記のトナーバインダー樹脂と荷電制御剤、着色剤、磁性体などとからなる。
本発明のトナー組成物に用いる事が出来る荷電制御剤としては、公知の荷電制御剤を単独でまたは併用して用いることができる。荷電制御剤は、トナーを所望する荷電量とするに必要な量であればよく、例えば樹脂100質量部に対して0.05〜10質量部程度とするのが好ましい。
正荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などが挙げられる。また、負荷電制御剤としては、Cr、Co、Al、Feなどの金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物などが挙げられる。
本発明のトナー組成物において用いることができる着色剤としては、従来トナーの製造において用いられることが知られた着色剤がいずれも使用可能であり、これら着色剤の例としては、脂肪酸金属塩、種々のカーボンブラック、フタロシアニン系、ローダミン系、キナクリドン系、トリアリルメタン系、アントラキノン系、アゾ系、ジアゾ系などの染顔料があげられる。着色剤は、単独で或いは2種以上を同時に使用することができる。着色剤の使用量としては、たとえば樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真トナーにおいて用いることができる磁性体としては、従来磁性トナーの製造において使用されている強磁性の元素を含む合金、化合物等何れのものであってもよい。これら磁性体の例としては、マグネタイト、マグヘタイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金、及びこれらの混合物があげられる。これらの磁性体は、平均粒径が0.1〜2μm、更には0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。
また、磁性体のトナー中の含有量は、結着材樹脂100質量部に対して、通常約20〜200質量部、好ましくは40〜150質量部である。また、トナーの飽和磁化としては、15〜35emu/g(測定磁場 1キロエルステッド)が好ましい。
本発明のトナーは、さらに必要に応じて滑剤、流動性改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤等のトナーの製造に当たり使用されている公知の添加剤を内添、あるいは外添することができる。これら添加剤の例としては、滑剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などが、流動性改良剤としては、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタンなどが、研磨剤としては酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム、タングステンカーバイド、炭酸カルシウムなどが、導電性付与剤としてはカーボンブラック、酸化スズなどが挙げられる。また、ポリビニリデンフルオライドなどのフッ素含有重合体の微粉末は、流動性、研磨性、帯電安定性などの点から好ましいものである。
本発明にかかる電子写真トナーは、従来から公知の方法を用いて製造することができる。例えば、前述したようなトナーバインダーなどのトナー構成材料を、ボールミル、ヘンシェルミキサーなどの混合機により充分混合した後、熱ロールニーダー、一軸あるいは二軸のエクストルーダーなどの熱混練機を用いてよく混練し、冷却固化後、ハンマーミルなどの粉砕機などを用いて機械的に粗粉砕し、次いでジェットミルなどにより微粉砕した後、分級する方法により製造することができる。
分散剤中に樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液と、分散剤中に着色剤粒子を分散させた着色剤分散液と、分散剤中に離型剤粒子を分散させてなる離型剤粒子分散液とを混合する混合工程と、トナー粒径に相当する凝集粒子を形成する凝集工程と、該凝集粒子を加熱することによって融合する融合工程とを含む方法により製造することもできる。
重合性単量体、着色剤、離型剤、荷電制御剤等からなる組成物を重合させる工程を含む方法により製造することもできる。
本発明の電子写真トナーは、キャリアと混合して二成分または一.五成分現像剤としても用いることができるし、トナー中に磁性粉を含有させた磁性一成分現像剤、もしくはキャリアや磁性粉を使用しない非磁性一成分現像剤、あるいはマイクロトーニング現像剤として用いることができる。本発明のトナーが二成分または一.五成分現像剤として用いられる場合、キャリアとしては、従来公知のキャリアがいずれも使用できる。使用することができるキャリアとしては、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性粉体やガラスビーズ等、あるいはこれらの表面を樹脂などで処理したものが挙げられる。キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、フッ素含有樹脂、シリコーン含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など、あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの中では、スペントトナーの形成が少ないため、フッ素含有樹脂、シリコーン含有樹脂が特に好ましい。
本発明の電子写真トナーの重量平均粒子径は、10μm以下であるが、3〜10μmであることが現像特性の面で好ましく、さらには5〜10μmであることが現像特性の面で好ましい。トナーの重量平均粒子径は、10μmを越える場合、微細な画像を発現させることが難しくなる等、現像特性の面で好ましくない。なお、トナーの粒度分布測定は、例えばコールターカウンターを用いて測定することができる。
次に実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。実施例、比較例の記載において「部」は特に断わらない限り質量部を意味する。また、各表中のデータの測定法及び判定法は次の通りである。
(ガラス転移温度、融点)
ガラス転移温度(Tg)は示差走査型熱量測定法(DSC)により、DSC Q1000(TA Instruments社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から200℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブのベースラインと吸熱ピークの傾線の交点よりTgを求めた。樹脂は、測定の前に一旦200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、即座に常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。また、ワックスの融点も同様にワックス吸熱ピークから求めた。
(水酸基価)
水酸基価の測定方法は、例えば酸無水物による逆滴定により行われる。特に酸無水物として無水フタル酸、触媒としてイミダゾールを使用する方法が好ましく、これら酸無水物、触媒をピリジンに溶解して、反応試薬とした。反応試薬と樹脂を反応させた後にこれらを希釈する溶剤としては、ピリジン、テトラヒドロフラン(THF)等、樹脂の溶解性に優れた溶剤を使用する。
(酸価)
酸価の測定方法は中和滴定により行われるが、溶剤としては樹脂の溶解性に優れた溶剤を用いる。キシレン/ジメチルホルムアミド=1/1(重量比)の混合溶剤が特に好ましい。
(分子量)
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて求めた。測定は、市販の単分散標準ポリスチレンを標準とし、以下の条件で行った。
検出器 ;SHODEX RI−71S
溶剤 ;テトラヒドロフラン(THF)
カラム ;KF−G×1本 + KF−807L×3本+KF800D×1本
流速 ;1.0ml/分
試料 ;0.25%THF溶液
なお、測定の信憑性は上記の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン試料(Mw=288000、Mn=137000、Mw/Mn=2.11)のMw/Mnが、2.11±0.10となることにより確認し得る。
(定着性)
定着性は市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した後、この未定着画像を市販の複写機の定着部を改造した熱ローラー定着装置を用いて定着させた。熱ロールの定着速度は190mm/secとし、熱ローラーの温度を5℃ずつ変化させてトナーの定着を行った。得られた定着画像を綿布により、1.0kgの荷重をかけ、3回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。150℃での画像濃度の変化率で評価を行った。なお、ここに用いた熱ローラ定着装置はシリコーンオイル供給機構を有しないものである。また常温常圧(温度25℃,相対湿度55%)、画像濃度は、1.2〜1.25にて行った。
◎ ; 90% ≦ 画像濃度の変化率
○ ; 80% ≦ 画像濃度の変化率 < 90%
× ; 画像濃度の変化率 < 80%
(耐オフセット性)
耐オフセット性の評価は、上記複写機にて未定着画像を作成した後、トナー像を転写して上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラー定着装置に送って転写紙上にトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもってオフセット発生温度とした。また、これと同時にローラーへの巻き付きについても「巻き付きあり、なし」で評価を行った。環境条件は、常温常圧(温度25℃,相対湿度55%)とした。
耐ホットオフセット性
○ ; 200℃ ≦ ホットオフセット発生温度
△ ; 180℃ ≦ ホットオフセット発生温度 < 200℃
× ; ホットオフセット発生温度 < 180℃
耐コールドオフセット性
○ ; コールドオフセット発生温度 ≦ 130℃
△ ; 130℃ < コールドオフセット発生温度 ≦ 140℃
× ; 140℃ < コールドオフセット発生温度
(環境安定性)
環境安定性は25℃、相対湿度55%に48時間放置したトナー1gとパウダーテック社製キャリア鉄粉(F95−100)49gをターブラーシェイカーミキサーで30分混合攪拌させた後、東芝ケミカル社製ブローオフ帯電測定装置により測定した摩擦帯電量Q1と、35℃、相対湿度85%に48時間放置したトナー1gとパウダーテック社製キャリア鉄粉(F95−100)49gをターブラーシェイカーミキサーで30分混合攪拌させた後、東芝ケミカル社製ブローオフ帯電測定装置により測定した摩擦帯電量Q2の比(Q2/Q1)から評価を行った。
○ ; 0.9 < Q2/Q1
△ ; 0.7 < Q2/Q1 ≦ 0.9
× ; Q2/Q1 ≦ 0.7
(保存性)
保存性は温度60℃、相対湿度60%の環境条件下に24時間放置後、150メッシュのふるいにトナーを5gのせ、パウダーテスター(細川粉体工学研究所)の加減抵抗機の目盛りを3にして、1分間振動を加える。振動後,150メッシュ上に残った質量を測定し、残存質量比を求めた。
○ ; 10%より小さい
△ ; 10%以上35%以下
× ; 35%より大きい
(ランニング性)
ランニング性は,市販の複写機を改造して(50枚/分のコピースピード)連続複写し、かぶりが発生した時点の枚数で評価した。
○ ; 10000枚以上
△ ; 5000枚以上10000枚未満
× ; 5000枚未満
(キャリア評価)
キャリア評価は、市販の複写機を改造して(50枚/分のコピースピード)初期、空回転30分後の、画像むらとキャリア付着を評価した。
○ ; 良好
△ ; 可
× ; 不可
(製造例)
(低分子量エチレン系重合体の製造例)
二重結合含有重合体a100g(Mn 850として、ビニル基108mmol)、トルエン300g、Na2WO4 0.85g(2.6mmol)、CH3(nC8H17)3NHSO4 0.60g(1.3mmol)、りん酸 0.11g(1.3 mmol)を仕込み、撹拌しながら30分間加熱還流し、重合物を完全に溶解させた。内温を90℃にした後、30%過酸化水素水 37g(326mmol)を3時間かけて滴下した後、内温90〜92℃で3時間撹拌した。その後、90℃に保ったまま25%チオ硫酸ナトリウム水溶液34.4g(54.4mmol)を添加し、30分撹拌した。過酸化物試験紙で反応系内の過酸化物が完全に分解されたことを確認した。内温90℃でジオキサン200gを加え、生成物を晶析させ、固体をろ取しジオキサンで洗浄した。得られた固体を室温で、50%メタノール水溶液中で撹拌した後、固体をろ取しメタノールで洗浄した。更に当該該固体をメタノール400g中で撹拌して、ろ取しメタノールで洗浄した。室温、1〜2hPaの減圧下乾燥させることにより、末端エポキシ基含有エチレン重合体の白色固体96.3gを得た(収率99%、オレフィン転化率100%)。物性は以下の通りである。
1H-NMR d(C2D2Cl4) 0.88(t,3H, J = 6.9 Hz), 1.18 - 1.66 (m), 2.38 (dd, 1H, J = 2.6, 5.2 Hz), 2.66 (dd, 1H, J = 4.3, 5.3 Hz), 2.80 - 2.87 (m, 1H)
融点(Tm)121℃
Mw=2058、Mw/Mn=1.84(GPC)
硬度(針入度) 0mm
溶融粘度 189cp(140℃)
軟化点 130℃
5%減量温度 344℃(Thermogravimetric Analysis(TGA)TGA)
末端エポキシ基含有率=90%(1H−NMRから計算)
(ポリエステル系樹脂の製造例)
樹脂(B1)
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を取り付け、ネオペンチルグリコール(NPG)25.8mol、トリメチロールプロパン(TMP)4.0mol、エチレングリコール(EG)60.2mol、トリエチレングリコール(TEG)10.0mol、テレフタル酸(TPA)29.0molを仕込みフラスコ内に窒素を導入しながら180〜240℃で脱水縮重合し樹脂(B1)を得た。反応生成物のTgは42.3℃であり、酸価は5.7mgKOH/g、水酸基価は51.6mgKOH/gであり、数平均分子量は2300であった。
樹脂(B2)
ネオペンチルグリコール(NPG)30.0mol、トリメチロールプロパン(TMP)4.0mol、エチレングリコール(EG)70.0mol、トリエチレングリコール(TEG)10.0mol、テレフタル酸(TPA)33.1mol、上記の低分子量エチレン系重合体のエポキシ変性体0.5molとした以外は樹脂(B1)と同様の方法で樹脂(B2)を得た。反応生成物のTgは36.4℃、酸価は1.0mgKOH/g、水酸基価は50.7mgKOH/gであり、数平均分子量は2400であった。
また、得られた樹脂の1H−NMRを測定したところ、コモノマーである、末端エポキシポリオレフィン(または末端ジオールポリオレフィン)におけるエポキシ基の付け根にあるプロトン由来のピーク(またはジオール基の付け根プロトン由来のピーク)が認められないことから、ポリエステル中に、ポリオレフィン成分が共重合していることを確認した。
樹脂(L1)
ネオペンチルグリコール(NPG)30.0mol、エチレングリコール(EG)70.0mol、イソフタル酸(TPA)25.8mol、安息香酸(BenzA)4.0molとした以外は樹脂(B1)と同様の方法で樹脂(L1)を得た。反応生成物のTgは60.3℃、酸価は6.2mgKOH/g、水酸基価は7.4mgKOH/gであり、数平均分子量は3029であった。
樹脂(L2)
ネオペンチルグリコール(NPG)30.0mol、エチレングリコール(EG)70.0mol、イソフタル酸(TPA)25.8mol、安息香酸(BenzA)4.0mol、上記の低分子量エチレン系重合体のエポキシ変性体0.5molとした以外は樹脂(B1)と同様の方法で樹脂(L2)を得た。反応生成物のTgは58.6℃、酸価は9.7mgKOH/g、水酸基価は15.0mgKOH/gであり、数平均分子量は3084であった。
また、得られた樹脂の1H−NMRを測定したところ、コモノマーである、末端エポキシポリオレフィン(または末端ジオールポリオレフィン)におけるエポキシ基の付け根にあるプロトン由来のピーク(またはジオール基の付け根プロトン由来のピーク)が認められないことから、ポリエステル中に、ポリオレフィン成分が共重合していることを確認した。
樹脂(R1)
樹脂(B1);40質量部、樹脂(L1);60質量部の混合物を10kg/hrの流量で二軸混練機に供給し、175℃で混練し、更に混練搬送中の樹脂混合物にトリレンジイソシアネート(TDI)1.28質量部を供給して更に混練して樹脂(R1)を得た。得られた樹脂のTgは58.6℃であり、Mw/Mn>3であった。
樹脂(R2)
樹脂(B2);40質量部、樹脂(L1);60質量部の混合物を10kg/hrの流量で二軸混練機に供給し、175℃で混練し、更に混練搬送中の樹脂混合物にトリレンジイソシアネート(TDI)1.50質量部を供給して更に混練して樹脂(R2)を得た。得られた樹脂のTgは59.1℃であり、Mw/Mn>3であった。
樹脂(R3)
樹脂(B2);40質量部、樹脂(L2);60質量部の混合物を10kg/hrの流量で二軸混練機に供給し、175℃で混練し、更に混練搬送中の樹脂混合物にトリレンジイソシアネート(TDI)1.81質量部を供給して更に混練して樹脂(R3)を得た。得られた樹脂のTgは59.2℃であり、Mw/Mn>3であった。
(スチレン系樹脂の製造例)
樹脂(B3)
ビニル単量体として、スチレン74.0部、アクリル酸n-ブチル23.5部、メタアクリル酸2.5部を窒素置換したフラスコに仕込み、内温125℃に昇温後同温度に保ち、バルク重合を4時間行った。この時の重合率は51%であった。ついで、キシレン50部を加え、予め混合溶解しておいたジブチルパーオキサイドの0.1部キシレン 50部を130℃に保ちながら8時間かけて連続添加した。更に1,1−ビス(t- ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2重量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t- ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5重量%加えて2時間保持を行うことにより、反応を完結し、高分子量重合液(B3)を得た。
樹脂(B4)
ビニル単量体として、スチレン 74.0部、アクリル酸n-ブチル 23.5部、メタアクリル酸 2.5部を窒素置換したフラスコに仕込み、内温125℃に昇温後同温度に保ち、バルク重合を4時間行った。この時の重合率は51%であった。ついで、キシレン50部と上記の低分子量エチレン系重合体4部を加え、予め混合溶解しておいたジブチルパーオキサイドの0.1部キシレン 50部を130℃に保ちながら8時間かけて連続添加した。更に1,1−ビス(t- ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2重量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t- ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5重量%加えて2時間保持を行うことにより、反応を完結し、高分子量重合液(B4)を得た。
樹脂(L3)
スチレン82部、アクリル酸n-ブチル17部、メタアクリル酸1.0 部とキシレン溶媒75部からなる溶液にスチレン100 部当たり3 部のジ-t- ブチルパーオキサイドを均一に溶解したものを、内温190℃内圧 6kg/cm2に保持した5L の反応器に750ml/時間で連続的に供給して重合し低分子量重合液(L3)を得た。
樹脂(R4)
上記高分子量重合液(B3)133部と低分子量重合液(L3)105部とを混合した後、これを190℃、10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等を留去し、スチレン系樹脂(R4)を得た。
樹脂(R5)
上記高分子量重合液(B4)133部と低分子量重合液(L3)105部を混合した後、これを190℃、10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等を留去しスチレン系樹脂(R5)を得た。
(実施例1)
樹脂(R2)を100部に対してカーボンブラックREGAL 330R(CABOT社製)6部及びポリプロピレンワックス NP−105(三井化学株式会社製)3部,帯電調整剤(BONTRON E-84;オリエント化学工業社製)1.5部をヘンシェルミキサーにて分散混合した後、二軸混練機 PCM―30(池貝鉄工株式会社製)にて150℃で溶融混練して塊状のトナー組成物を得た。この組成物をハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機(日本ニューマチック社製 IDS2型)にて微粉砕し、次いで気流分級して平均粒径8.5μm(5μm以下3質量%、20μm以上2質量%)のトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(エアロジルR972、日本エアロジル社製)0.5部を乾式混合し、トナーとした。
このトナーを用いて定着性、耐オフセット性、環境安定性、保存性、ランニング性について検討したところ、表2に示すがごとく、130℃〜200℃までの広い温度範囲でオフセットは発生せず、150℃における定着性も良好で、ローラーへの巻き付きも発生しなかった。また、保存性、環境安定性、ランニング性についても良好であった。結果を以下の実施例、比較例と合わせて表1に示す。
(実施例2)
樹脂(R3)を100部用いること以外は、全て実施例1と同様にトナーを作成し、評価を行った。
(参考例)
樹脂(R5)を100部用いること以外は、全て実施例1と同様にトナーを作成し、評価を行ったところ、樹脂(R2)、(R3)のポリエステル樹脂系に比べると150℃での定着性は、やや劣るものの、保存性、環境安定性、ランニング性については良好であった。
(比較例1)
樹脂(R1)を100部用いること以外は、全て実施例1と同様にトナーを作成し、評価を行った。150℃での定着性が悪く、ワックス分散性が悪いことによる影響としてランニング性が低いことが分かった。
(比較例2)
樹脂(R4)を100部用いること以外は、全て実施例1と同様にトナーを作成し、評価を行った。150℃での定着性が 実施例3に比べ悪化した。
Figure 0004431082
(キャリア製造例)
キャリア(C1)
被覆用樹脂として、スチレン/アクリル酸n−ブチル/低分子量エチレン系重合体=79/17/4であり、Mw/Mn=6.4、Mw=47000の樹脂を製造した。得られた被覆用樹脂を用いて、パウダーテック社製キャリア鉄粉(F95−100)の表面を被覆し、キャリア(C1)を得た。
キャリア(C2)
被覆用樹脂として、スチレン/アクリル酸n−ブチル=79/21であり、Mw/Mn=6.2、Mw=45500の樹脂を製造した。得られた被覆用樹脂を用いて、パウダーテック社製キャリア鉄粉(F95−100)の表面を被覆し、キャリア(C2)を得た。
実施例3
上記樹脂(R4)を100部に対してカーボンブラックREGAL 330R(CABOT社製)6部及びポリプロピレンワックス NP−105(三井化学株式会社製)3部,帯電調整剤(BONTRON E-84;オリエント化学工業社製)1.5部をヘンシェルミキサーにて分散混合した後、二軸混練機 PCM―30(池貝鉄工株式会社製)にて150℃で溶融混練して塊状のトナー組成物を得た。この組成物をハンマーミルにて粗粉砕した後、ジェット粉砕機(日本ニューマチック社製 IDS2型)にて微粉砕し、次いで気流分級して平均粒径8.5μm(5μm以下3質量%、20μm以上2質量%)のトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(エアロジルR972、日本エアロジル社製)0.5部を乾式混合し、トナーを得た。
上記キャリア(C1)と上記トナーとをトナー濃度5%となるように混合し、現像剤を得た。これを市販の電子写真複写機を改造した複写機を用いてキャリア評価を行った。 その結果、画像、キャリア付着いずれも良好であった。
(比較例3)
上記キャリア(C2)を用いる以外は、実施例3と同様の評価を行った。その結果、30分間の空回転後、画像むらおよびコート樹脂の剥離が観察され、キャリア付着が観察された。
Figure 0004431082

Claims (2)

  1. ポリエステル系樹脂と、
    以下の要件(1)〜(6)をすべて満たす低分子量エチレン系重合体(A)の誘導体(B)を
    重縮合したトナー用バインダー樹脂であって、
    前記低分子量エチレン系重合体(A)の誘導体(B)が、以下の要件(1)〜(6)に記載の低分子量エチレン系重合体(A)の重合体鎖の片側末端に、エポキシ基が結合されたものであるトナー用バインダー樹脂。
    (1)重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含む。
    (2)エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα-オレフィンとからなる。
    (3)エチレン単位が81〜100モル%、α-オレフィン単位が0〜19モル%の範囲にある。
    (4)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.7dl/gである。
    (5)GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が、3以下である。
    (6)赤外吸収法で測定した1000炭素当たりのビニル基数Mおよびビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たす。
    M+N≧14000/Mw (I)
  2. 少なくとも、請求項1に記載のトナー用バインダー樹脂とワックスとを含有するトナー用樹脂組成物であって、
    前記ワックスが、ポリオレフィンワックスであるトナー用樹脂組成物。
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