JP2009193888A - 固体電解質の製造方法及びリチウム電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より出力が大きく安全性の高いリチウム固体電池を作製できる、固体電解質の製造方法及びリチウム電池の製造方法を提供する。
【解決手段】この固体電解質の製造方法は、リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質の製造方法であって、熱処理後にリチウムイオン伝導性を呈する酸化物ガラス粉末、熱処理後にリチウムイオン伝導性を有する無機粉末、又はその両方(以下、これらを「リチウムイオン伝導性粉末」という)を含む固体電解質グリーンシートを作製するグリーンシート作製工程と、前記固体電解質グリーンシートを焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程は昇温工程を含み、前記昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体電解質の製造方法及びリチウム電池の製造方法に関する。
近年、リチウム電池は、携帯電話やノートPCといった携帯用情報機器の電源として汎用されている。これらの用途に使用される電池には、高い安全性とともに、高いエネルギー密度及び優れたサイクル特性が求められる。
これらの要請に応えるリチウム電池の電解質として、高分子に有機電解液が含浸されたゲルポリマー電解質が開発された。かかるゲルポリマー電解質は、ゲル状ゆえに漏液しにくいため、電池の安全性を向上できるためである。ただし、ゲルポリマー電解質は依然として可燃性の有機電解液を含んでいることから、安全性の更なる向上が望まれるし、環境への悪影響を無視できない。
そこで、環境への負荷が少なく且つ安全性に優れる材料として、固体電解質が着目されている。固体電解質は有機溶媒を含んでおらず、漏液及び発火するおそれがないため、固体電解質を用いた電池(固体電池)は、極めて優れた安全性を有する。
例えば特許文献1には、アルミナ、シリカ、アルミン酸リチウム等の無機酸化物を含有する固体電解質を用いた固体電池が開示されている。また、例えば特許文献2には、硫化物ガラス等の固体無機物質を加圧によってペレット化した全固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池が開示されている。
特開平6−140052号公報 特開2004−348972号公報
しかしながら、従来の固体電池では、固体電解質層のリチウムイオン伝導性が不充分であるために、出力が小さい問題点があった。特に、固体電解質に空孔が多く発生すると、固体電解質の中でのリチウムイオンの伝導が阻害されるため、電池から取り出される出力が小さくなりやすい問題点があった。
また、リチウム−空気電池のように、一方の電極で水を生成する電池では、固体電解質に空孔が多く発生すると、電極(空気極)で生成した水分が固体電解質を透過するおそれがあり、例えば金属リチウムからなる他方の電極に達することで、発火等の原因になる問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、より出力が大きく安全性の高いリチウム固体電池を作製できる、固体電解質の製造方法及びリチウム電池の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、固体電解質グリーンシートの焼成を行う前に、所定の勾配で昇温することによって、得られる固体電解質がより緻密な組織を有することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質の製造方法であって、熱処理後にリチウムイオン伝導性を呈する酸化物ガラス粉末、リチウムイオン伝導性を有する無機粉末、又はその両方(以下、これらを「リチウムイオン伝導性粉末」という)を含む固体電解質グリーンシートを作製するグリーンシート作製工程と、前記固体電解質グリーンシートを焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程は昇温工程を含み、前記昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有する固体電解質の製造方法。
(2) 前記急昇温工程は、350℃以上1100℃以下の温度から開始する(1)記載の固体電解質の製造方法。
(3) 前記固体電解質グリーンシートは、有機バインダを更に含むものであり、前記焼成工程の前に、前記固体電解質グリーンシートを350℃以上の温度に加熱する脱脂工程を更に有する(1)又は(2)記載の固体電解質の製造方法。
(4) 前記焼成工程における最高温度は、700℃以上1100℃以下である(1)から(3)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(5) 前記脱脂工程は、前記固体電解質グリーンシートを650℃以下の温度に加熱する(4)記載の固体電解質の製造方法。
(6) 前記焼成工程の後、0.15℃/sec以下の勾配で1min以上降温する降温工程を有する(1)から(5)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(7) 前記リチウムイオン伝導性粉末は、10μm以下の平均粒子径を有する(1)から(6)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(8) 前記リチウムイオン伝導性粉末の粒子径の最大値は、20μm以下である(1)から(7)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(9) 前記リチウムイオン伝導性粉末は、前記焼成工程と同条件での熱処理後、25℃において1×10−4Scm−1以上のイオン伝導度を有するものである(1)から(8)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(10) 前記酸化物ガラス粉末は、酸化物基準のmol%で、
LiO 10〜25%、及び
Al及び/又はGa 0.5〜15%、及び
TiO及び/又はGeO 25〜50%、及び
SiO 0〜15%、及び
26〜40%
の各成分を含有する(1)から(9)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(11) 前記無機粉末は、Li1+x+y(Ge1−yTi2ーxSi3−z12(式中、MはAl及びGaからなる群より選ばれる1種以上であり、0≦x≦0.8、0≦y≦1.0、0≦z≦0.6である)で示される結晶を含む(1)から(10)のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
(12) (1)から(11)のいずれか記載の方法により作製された固体電解質の少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層して積層体を作製し、前記積層体を焼成する工程を更に有するリチウム電池の製造方法。
(13) リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質を用いたリチウム電池の製造方法であって、リチウムイオン伝導性粉末を含む固体電解質グリーンシートの少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層してグリーンシート積層体を作製するグリーンシート積層体作製工程と、前記グリーンシート積層体を焼成する焼成工程を有し、前記焼成工程は昇温工程を有し、前記昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有するリチウム電池の製造方法。
本発明によれば、得られる固体電解質がより緻密な組織を有する。このため、固体電解質の中でのリチウムイオンの伝導がより円滑になり、固体電解質における水分の透過が大きく低減される。これにより、より出力が大きく安全性の高いリチウム固体電池を作製することができる。
本発明の固体電解質の製造方法は、リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質の製造方法であって、リチウムイオン伝導性粉末を含む固体電解質グリーンシートを作製するグリーンシート作製工程と、固体電解質グリーンシートを焼成する焼成工程を有し、この焼成工程は昇温工程を含み、この昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有する。
また、本発明のリチウム電池の製造方法は、固体電解質又は固体電解質グリーンシートの少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層して積層体を作製し、この積層体を焼成する工程を有する。
以下、本発明の固体電解質及びリチウム電池の製造方法の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[固体電解質の製造方法]
本発明の固体電解質の製造方法は、リチウムイオン伝導性粉末を含む固体電解質グリーンシートを作製するグリーンシート作製工程と、固体電解質グリーンシートを焼成する焼成工程を有する。
<グリーンシート作製工程>
本発明の固体電解質の製造方法で行うグリーンシート作製工程は、リチウムイオン伝導性粉末を含む固体電解質グリーンシートを作製する工程である。より具体的には、リチウムイオン伝導性粉末、有機バインダ、及び溶剤等を含む混合スラリーを、例えば薄板状の固体電解質グリーンシートに成形する工程であることが好ましい。なお、本明細書において、「グリーンシート」とは、薄板状に成形されたガラス粉末、結晶(セラミックス又はガラスセラミックス)粉末の未焼成体を指し、具体的には、リチウムイオン伝導性粉末と、有機バインダ、溶剤等との混合スラリーをドクターブレード法やカレンダ法等で薄板状に成形したものをいう。また、「グリーンシート」には、他のグリーンシート又は他のグリーンシートの焼成体に混合スラリーが塗布されたものも包含される。
(リチウムイオン伝導性粉末)
本工程で用いるリチウムイオン伝導性粉末には、焼成工程と同条件での熱処理後、25℃において好ましくは1×10−4Scm−1以上、より好ましくは2×10−4Scm−1以上、最も好ましくは3×10−4Scm−1以上のイオン伝導度を有する、酸化物ガラス粉末及び/又は無機粉末が用いられる。このような酸化物ガラス粉末及び/又は無機粉末を用いることにより、焼成工程を行った後の固体電解質においても上述のイオン伝導度が発現され易いため、高容量且つ高出力のリチウム電池を容易に作製することができる。なお、本明細書において「リチウムイオン伝導性」とは、リチウムイオン伝導度が25℃において1×10−8Scm−1以上の値を示す性質を指す。
このうち、酸化物ガラス粉末は、酸化物基準のmol%で、
LiO 10〜25%、及び
Al及び/又はGa 0.5〜15%、及び
TiO及び/又はGeO 25〜50%、及び
SiO 0〜15%、及び
26〜40%
の各成分を含有することが好ましい。これにより、グリーンシートに対して焼成工程を行ったときに結晶が形成され易く、ガラスセラミックスを形成し易いため、高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質を作製し易くすることができる。なお、「酸化物基準」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、炭酸塩、燐酸塩等が溶融時にすべて分解され酸化物へ変化すると仮定し、生成酸化物の総モル分率を100mol%とした場合に、ガラス中に含有される各成分の含有量を表記した組成である。
また、無機粉末は、リチウムイオン伝導性を有する無機物質の粉末であり、Li1+x+y(Ge1−yTi2ーxSi3−z12(式中、MはAl及びGaからなる群より選ばれる1種以上であり、0≦x≦0.8、0≦y≦1.0、0≦z≦0.6である)で示される結晶を含むことが好ましい。これにより、グリーンシートに対して急昇温工程を行ったときに、無機粉末同士の焼結が促進されるため、高いリチウムイオン伝導性を有するガラスセラミックスを形成することができる。無機粉末としては、例えばリチウムイオン伝導性を有するガラスセラミックスの粉末や、セラミックスの粉末を挙げることができる。
ここで、ガラスセラミックスとは、ガラスを熱処理して結晶相を析出させることで得られる材料であり、具体的には非晶質固体及び結晶からなる。かかるガラスセラミックスは、イオン伝導を妨げる空孔や結晶粒界をほとんど有しないため、イオン伝導性及び化学的安定性に優れる点で好ましい。なお、ガラスセラミックスには、全ガラス相が結晶相に相転移した材料、つまり、材料中の結晶量(結晶化度)が100質量%のものも包含される。
これらリチウムイオン伝導性粉末は、ボールミル、ジェットミル等を用いて粉砕することで粒子径を調整することができる。有機バインダと混合する際のリチウムイオン伝導性粉末の平均粒子径は、高い充填率が得られる点で、10μm以下であることが好ましく、より好ましくは5μm以下、最も好ましくは3μm以下である。また、リチウムイオン伝導性粉末の平均粒子径の下限値は、均一分散性を向上できる点で、0.01μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.05μm以上、最も好ましくは0.1μm以上である。ここで、「平均粒子径」とは、レーザー回折法によって測定したときのD50(累積50%径)値(体積基準)であり、例えば、粒度分布測定装置「LS100Q」(ベックマン・コールター社製)、又はサブミクロン粒子アナライザ「N5」(ベックマン・コールター社製)を用いて測定できる。これらの装置は、被測定物の粒子径に応じて適宜選択されてよく、具体的には最大粒子径が3μm未満の場合にはサブミクロン粒子アナライザ「N5」のみを用いて測定すればよい。
また、リチウムイオン伝導性粉末の最大粒子径(粒子径の最大値)の上限値は、高い充填率が得られる点で、20μm以下が好ましく、より好ましくは12μm以下、最も好ましくは9μm以下である。最大粒子径の下限値は、均一分散性を向上できる点で、0.001μm以上が好ましく、より好ましくは0.005μm以上、最も好ましくは0.01μm以上である。
有機バインダ等と混合して得られる混合スラリーにおける、リチウムイオン伝導性粉末の含有率の下限値は、焼成後の空隙を低減できる点で、混合スラリー全体に対して50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは55質量%以上、最も好ましくは60質量%以上である。また、乾燥後の固体電解質グリーンシートにおける、リチウムイオン伝導性粉末の含有率の下限値は、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは55質量%以上、最も好ましくは60質量%以上である。
また、混合スラリーにおけるリチウムイオン伝導性粉末の含有率の上限値は、固体電解質グリーンシートの形状保持性を向上できる点で、混合スラリー全体に対して97質量%以下であることが好ましく、より好ましくは94質量%以下、最も好ましくは90質量%以下である。また、乾燥後の固体電解質グリーンシートにおける、リチウムイオン伝導性粉末の含有率の上限値は、97質量%以下であることが好ましく、より好ましくは94質量%以下、最も好ましくは90質量%以下である。
(有機バインダ)
本工程で用いる有機バインダとしては、プレス成形やラバープレス、押出成形、射出成形用の成形助剤として汎用されている市販のバインダが使用できる。具体的には、アクリル樹脂、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ブチルメタアクリレート、ビニル系の共重合物等が挙げられる。
混合スラリーにおける、有機バインダの含有率の下限値は、シート形状の維持能を向上できる点で、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが最も好ましい。また、乾燥後のグリーンシートにおける、有機バインダの含有率の下限値は、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、7質量%以上であることが最も好ましい。
また、混合スラリーにおける、有機バインダの含有率の上限値は、脱脂後の空隙を充分に低減できる点で、混合スラリー全量に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが最も好ましい。また、乾燥後のグリーンシートにおける、有機バインダの含有率の上限値は、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが最も好ましい。
(溶剤)
本工程で作製される混合スラリーには、リチウムイオン伝導性粉末の分散性を向上するために、溶剤を用いてもよい。かかる溶剤としては、PVA、IPA、ブタノール等の公知の材料が使用でき、環境負荷を軽減できる点でアルコール又は水が好ましい。また、より均質で緻密な固体電解質を得るために、適量の分散剤を併用してもよく、乾燥する際の泡抜き効率を向上するために、適量の界面活性剤を併用してもよい。
(その他)
また、本工程で作製される混合スラリーには、ガラスセラミックス粒子同士を結合する焼結助剤として機能するLi含有無機化合物を更に含んでいてもよい。中でも、LiPO、LiPO、LiI、LiN、LiO、Li、LiFは、焼成時に軟化し溶融してリチウムイオン伝導性粉末の隙間が充填されるため、リチウムイオン伝導性粉末同士を強固に結合できる点で好ましい。
また、本工程で作製される混合スラリーには、固体電解質におけるリチウムイオンの拡散を促進してリチウムイオン伝導性を向上できる点で、誘電性が高い絶縁性の結晶又はガラスを少量含有することが好ましい。例えば、BaTiO、SrTiO、Nb、LaTiOが挙げられる。
(固体電解質グリーンシートの作製)
固体電解質グリーンシートは、通常、リチウムイオン伝導性粉末、有機バインダ、及び溶剤等の成分を混合して得られる混合スラリーを、離型処理が施されたPET等製の支持体上に薄板状に成形し、その後に薄フィルムを除去することで作製される。ただし、焼成後の固体電解質の厚みを調節するために、支持体として他の固体電解質グリーンシートを用いてシート同士を重畳してもよいし、支持体として後述の固体電解質を用いてもよい。固体電解質グリーンシートの成形は、ドクターブレード法やカレンダ法、スピンコートやディップコーティング等の塗布法、インクジェット、バブルジェット(登録商標)、及びオフセット等の印刷法、ダイコーター法、スプレー法等の公知の方法で行えばよい。このとき、固体電解質グリーンシートは、焼成において均一に加熱され、緻密な固体電解質を製造しやすい点で、均一な厚みを有するよう成形することが好ましい。具体的には、固体電解質グリーンシートの厚みの変動は、固体電解質グリーンシートの厚みの分布の平均値に対して+10%以上−10%以下であることが好ましい。
成形後のグリーンシートの厚みの上限値は、後述の乾燥工程におけるクラック発生を抑制できる点で、200μm以下であることが好ましく、より好ましくは150μm以下、最も好ましくは100μm以下である。また、下限値は、優れた操作性を確保できる点で、0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm以上、最も好ましくは1.0μm以上である。
このようにして得られる固体電解質グリーンシートは、必要に応じて、任意の形状に加工してもよいし、焼成後の固体電解質の緻密性を向上するために、固体電解質グリーンシートをロールプレス、一軸又は等方加圧等で加圧してもよい。ここで、固体電解質グリーンシートを加圧する圧力の下限は、安定な固体電解質グリーンシートの積層体が得られる点で、1MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3MPa以上、最も好ましくは5MPa以上である。また、この圧力の上限は、各固体電解質グリーンシートが破損しにくい点で、1000MPa以下であることが好ましく、より好ましくは800MPa以下、最も好ましくは600MPa以下である。
<脱脂工程>
本発明の固体電解質の製造方法では、固体電解質グリーンシートに有機バインダを含むときには、後述する焼成工程を行う前に、固体電解質グリーンシートを350℃以上の温度に加熱することが好ましい。これにより、固体電解質グリーンシートに含まれていた有機バインダ等が分解され、ガス化して排出されるため、固体電解質グリーンシートから有機物を除去することができる。加熱温度の下限は、有機物を充分に除去できる点で、350℃以上であることが好ましく、より好ましくは380℃以上、最も好ましくは400℃以上である。また、加熱温度の上限は、リチウムイオン伝導性粉末の溶融を起こりにくくする点で、650℃以下であることが好ましく、より好ましくは630度以下、最も好ましくは610度以下である。
<焼成工程>
本発明の固体電解質の製造方法で行う焼成工程は、必要に応じて脱脂工程を行った後の固体電解質グリーンシートを昇温して焼成する工程である。これにより、リチウムイオン伝導性粉末が焼結結合し、固体電解質が形成される。これらの工程は、ガス炉、マイクロ波炉、電気炉等の中で、空気交換しつつ行うことが好ましい。
(昇温工程及び急昇温工程)
このうち、固体電解質グリーンシートを昇温する昇温工程は、所定以上の勾配で所定時間以上にわたって昇温する急昇温工程を含む。固体電解質グリーンシートに対して急昇温工程を行うことにより、リチウムイオン伝導性粉末から新たな結晶が析出し、又はリチウムイオン伝導性粉末に含まれる結晶が成長する前に、リチウムイオン伝導性粉末に含まれるガラス成分の少なくとも一部がガラス転移温度付近で軟化し、リチウムイオン伝導性粉末の粒子間に生じていた間隙が埋められる。そのため、焼成工程を行った後の固体電解質を、より密な状態にすることができる。
ここで、急昇温工程を行う際の温度勾配は、リチウムイオン伝導性粉末に含まれるガラス成分が早く軟化し、軟化したガラス成分が早く固体電解質中に行き渡ることができる点で、好ましくは0.05℃/sec以上、より好ましくは0.07℃/sec以上、最も好ましくは0.09℃/sec以上である。また、急昇温工程を行う時間は、リチウムイオン伝導性粉末が結晶化するタイミングとガラス成分が軟化するタイミングとの間に、十分な時間差を与えることができる点で、好ましくは1min以上、より好ましくは3min以上、最も好ましくは5min以上である。
また、急昇温工程を行う際の開始温度は、固体電解質グリーンシートに含まれる有機成分を分解し除去することができる点で、好ましくは350℃、より好ましくは380℃、最も好ましくは400℃を下限とする。また、固体電解質の強度を得易くすることができる点で、好ましくは1100℃、より好ましくは1080℃、最も好ましくは1060℃を上限とする。
(固体電解質の形成)
この昇温工程を行った後の固体電解質グリーンシートに対して、所定の温度が最高温度になるように焼成して固体電解質を形成する。焼成を行う際の最高温度は、固体電解質を充分に緻密化できる点で、好ましくは750℃以上、より好ましくは800℃、最も好ましくは850℃を下限とする。また、固体電解質の強度低下を抑制できる点で、好ましくは1100℃、より好ましくは1080℃、最も好ましくは1060℃を上限とする。
<降温工程>
本発明の固体電解質の製造方法では、焼成工程を行った後の固体電解質に対して、所定以下の勾配で所定以上の時間にわたって降温することが好ましい。これにより、固体電解質において冷却中に発生する微細なクラックや歪みが低減されるため、固体電解質の強度を得易くすることができる。
ここで、降温工程を行う際の温度勾配は、固体電解質にかかる熱応力を低減することができる点で、好ましくは0.15℃/sec以下、より好ましくは0.10℃/sec以下、最も好ましくは0.05℃/sec以下である。また、降温工程を行う時間は、固体電解質中のガラス成分の流動性を小さくし、固体電解質の変形を低減することができる点で、好ましくは1min以上、より好ましくは2min以上、最も好ましくは5min以上である。
[固体電解質の物性]
上述の製造方法によって得られる固体電解質は、25℃において好ましくは1×10−4Scm−1以上、より好ましくは2×10−4Scm−1以上、最も好ましくは3×10−4Scm−1以上のイオン伝導度を有する。これにより、高容量且つ高出力のリチウム電池を容易に作製することができる。
また、上述の製造方法によって得られる固体電解質の気孔率は、好ましくは8.0%以下であり、より好ましくは7.5%以下であり、最も好ましくは7.0%以下である。これにより、固体電解質のリチウムイオン伝導性を高め、高出力のリチウム電池を容易に作製することができる。
また、上述の製造方法によって得られる固体電解質の水分透過量は、好ましくは1.5mg/cm・24h(60℃×90%RH)以下であり、より好ましくは1.3mg/cm・24h(60℃×90%RH)以下であり、最も好ましくは1.1mg/cm・24h(60℃×90%RH)以下である。これにより、作製されるリチウム電池の安全性をより高めることができる。
[リチウム電池の製造方法]
本発明のリチウム電池は、(i)固体電解質の少なくとも一面に、正極及び/又は負極を取り付けた後、必要に応じて集電体を取り付けることや、(ii)固体電解質又は固体電解質グリーンシートの少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層して積層体を作製し、この積層体を焼成し、必要に応じて集電体を取り付けることによって得ることが出来る。
前者の態様については、例えば正極及び/又は負極を取り付ける方法として、それぞれの電極活物質、イオン伝導助剤、及び/又は電子伝導助剤等が含まれた電極スラリーを固体電解質に塗布した後に、これらを乾燥又は焼結する方法や、イオン伝導性ポリマーで電極活物質等が結着された電極シートを固体電解質に貼り付ける方法や、合金や金属を固体電解質に貼り付ける方法等、公知の方法を用いることができる。後者の態様については、以下に説明する。
<電極グリーンシート>
本発明で用いられる電極グリーンシートは、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含有するとともに、固体電解質グリーンシートと同様に有機バインダや溶剤等を含有するスラリーを、例えば固体電解質グリーンシートと同様の工程により、薄板状に成形することにより作製される。電極グリーンシートには、正極グリーンシート及び負極グリーンシートが包含される。
このうち、正極グリーンシートに含まれる活物質としては、例えば、マンガン、コバルト、ニッケル、バナジウム、ニオブ、モリブデン、及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む遷移金属酸化物等が使用できる。正極グリーンシートにおける正極活物質の含有量の下限値は、過少だと焼成後の密度が低く、収縮が大きいため、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることが最も好ましい。また、正極活物質の含有量の上限値は、過剰だと可撓性が減少して取り扱いが困難になるため、97質量%であることが好ましく、94質量%であることがより好ましく、90質量%以下であることが最も好ましい。
一方、負極グリーンシートに含まれる活物質としては、金属リチウムやリチウム−アルミニウム合金、リチウム−インジウム合金等の合金、チタンやバナジウム等の遷移金属酸化物及び黒鉛等のカーボン系材料が好ましい。負極グリーンシートにおける負極活物質の含有量の下限値は、過少だと焼成後の密度が低く、収縮が大きいため、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることが最も好ましい。また、活物質の含有量の上限値は、過剰だと可撓性が減少して取り扱いが困難になるため、97質量%であることが好ましく、94質量%であることがより好ましく、90質量%以下であることが最も好ましい。
これらの電極グリーンシートは、固体電解質グリーンシートに含有されるものと同じリチウムイオン伝導性粉末を含有することが好ましい。これにより、電解質層及び電極層におけるイオンの移動機構が統一されるため、電解質層及び電極層の間のイオン移動が円滑になされ、電池の出力及び容量を向上できる。
混合スラリーにおけるリチウムイオン伝導性粉末の含有量の下限は、リチウムイオン伝導性を確実に付与できる点で、混合スラリー全量に対して1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが最も好ましい。また、乾燥後の電極グリーンシート中のリチウムイオン伝導性粉末の含有量の下限は、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが最も好ましい。
混合スラリーにおけるリチウムイオン伝導性粉末の含有量の上限は、過剰になると活物質の量が相対的に少なくなって電池容量が不足しやすくなるため、混合スラリー全量に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが最も好ましい。また、乾燥後の電極グリーンシート中のリチウムイオン伝導性粉末の含有量の上限は、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが最も好ましい。
<積層体の作製>
この工程では、固体電解質グリーンシート又は固体電解質の少なくとも一面に、電極グリーンシートが積層された積層体を作製する。この積層体には、集電体グリーンシートは含まれず、焼成後の焼結積層体に集電体を取り付けることが好ましい。これにより、積層体に対する焼成の条件(例えば、温度、雰囲気)の許容範囲が広がるため、工業的生産をより容易にすることができる。また、集電体の素材の選択肢が大幅に多くなるため、汎用性を向上することができる。
一態様における積層体では、固体電解質の少なくとも一面に電極グリーンシートが重畳されている。すなわち、固体電解質の一面には正極グリーンシートが重畳される。また、固体電解質の他の面には、必要に応じて負極グリーンシートが重畳される。
別の態様における積層体では、固体電解質グリーンシートの少なくとも一面に電極グリーンシートが重畳されている。すなわち、固体電解質グリーンシートの一面には正極グリーンシートが重畳される。一方、固体電解質グリーンシートの他の面には、必要に応じて負極グリーンシートが重畳される。
電極グリーンシートを重畳した後、所定の積層圧をかけて積層を行い、積層体を作製する。ここで、積層圧の下限は、安定な積層構造が得られる点で、1MPa以上であることが好ましく、より好ましくは3MPa以上、最も好ましくは5MPa以上である。また、積層圧の上限は、各グリーンシート又は層が破損しにくい点で、1000MPa以下であることが好ましく、より好ましくは800MPa以下、最も好ましくは600MPa以下である。
<焼成>
続いて、得られた積層体を焼成する。この工程は、固体電解質グリーンシートに電極グリーンシートを積層して積層体を作製したときは、上述の<焼成工程>と同様の手順に従って積層体を焼成する。ここで、固体電解質グリーンシート及び/又は電極グリーンシートに有機バインダが含まれる場合は、この<焼成工程>の前に上述の<脱脂工程>を行うことが好ましい。また、この<焼成工程>を行った後には、上述の<降温工程>を行うことが好ましい。一方、固体電解質に電極グリーンシートを積層して積層体を作製したときは、以下の通り行うことが好ましい。
[脱脂]
電極グリーンシートに有機バインダが含まれる場合は、積層体を焼成する前に、例えば比較的低温で加熱することが好ましい。これにより、電極グリーンシートに含まれていた有機バインダ等が分解され、ガス化して積層体から排出されるため、有機物を除去できる。加熱温度の下限は、有機物を充分に除去できる点で、好ましくは350℃、より好ましくは380℃、最も好ましくは400℃を下限とする。また、加熱温度の上限は、脱脂中における電極グリーンシートの活物質の焼結結合を低減できる点で、好ましくは700℃、より好ましくは680℃、最も好ましくは660℃を上限とする。
[焼成]
脱脂工程を行った後の積層体を、脱脂工程における温度よりも高い所定温度を最高温度にして焼成する。これにより、電極グリーンシートに含まれていた活物質が焼結結合される。この所定温度は、焼成後の電極層を充分に緻密化できる点で、好ましくは750℃、より好ましくは800℃、最も好ましくは850℃を下限とする。また、この所定温度は、材料の強度低下を小さくできる点で、好ましくは1100℃、より好ましくは1080℃、最も好ましくは1060℃を上限とする。
<集電体の取付け>
続いて、焼結積層体の電極層に集電体を取り付けることが好ましい。通常、集電体粉末、有機バインダ等を含む集電体スラリーを電極層に塗布し、塗布物を焼成する。集電体の粉末としては、電子伝導性を有する金属材料が使用される。具体的には、アルミニウム、銅、ニッケル、パラジウム、金及び白金からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
集電体スラリーは、熱融着性を有するガラスフリットを含んでいてもよい。ガラスフリットの軟化点は400〜700℃程度であればよく、ガラスフリットの含有量は、集電体粉末100質量部当たり0.5〜15質量部であればよい。その他の使用する材料や、焼成の工程は、上述と同様でよい。
その後、電気を外部へ出力するために、集電体にリードを設けることで、リチウム電池が作製される。リードの素材やリードの設置工程は、従来周知の通りである。
なお、負極層の形成、集電体の取付け、及びリードの接続の順序は、適宜変更してよく、上述又は以下の実施例の順序に限定されるものではない。
《実施例1》
[固体電解質グリーンシートの作製]
原料として、HPO、Al(PO、LiCO、SiO、及びTiOを用い、これらの原料を、酸化物換算のmol%で、P33.8%、Al7.3%、LiO14.4%、TiO41.7%、SiO2.8%の組成になるように秤量して均一に混合した。混合物を白金ポット内に入れ、電気炉中1450℃で3時間に亘り、攪拌を行いながら加熱溶解を行った。得られたガラス融液を流水中に滴下することで、フレーク状ガラスを得た。このフレーク状ガラスをジェットミルで粉砕することで、平均粒子径1.5μmの酸化物ガラス粒子を得た。この酸化物ガラス粒子をエタノールによる湿式ボールミルで微粉砕し、得たスラリーを噴霧乾燥することで、平均粒子径0.3μm、最大粒径1.8μmの酸化物ガラス粉末を得た。
この酸化物ガラス粉末に、水に分散したアクリル樹脂及び分散剤を添加し、これらを混合することで混合スラリーを調製した。この混合スラリーにおける酸化物ガラス粉末の含有量は79質量%であり、アクリル樹脂の含有量は19.5質量%であり、分散剤の含有量は1.5質量%であった。ここで得られたスラリーを、離型処理を施したPETフィルム上にドクターブレード法で塗布し、厚み48μmの固体電解質グリーンシートを得た。ここで得られた固体電解質グリーンシートを4枚重ね、温間等方圧プレス機(WIP、日機装(株)社製)を用いて圧媒温度75℃にて98.1MPaで10分間加圧し、固体電解質グリーンシートの積層体を得た。
[焼成工程]
ここで得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで600℃まで昇温し、600℃で2時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、600℃から350℃/h(0.09℃/sec)で1000℃まで昇温する急昇温工程を行い、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行い、固体電解質を作製した。ここで得られた固体電解質について、インピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で4.5×10−4Scm−1であった。また、この固体電解質の気孔率は2.8%であり、水分透過量は0.25mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
ここで気孔率とは、単位体積中に含まれる空孔の割合であり、次式により求めた。
気孔率(%)=(真密度−嵩密度)/真密度×100
ここで、真密度とは、アルキメデス法等の方法で測定することのできる、空孔を含まない固体電解質の密度である。これに対し、嵩密度は物体の重さを物体の見掛けの体積で割った密度であり、空孔も含まれている固体電解質の密度である。
また、水分透過量とは、一般的には、固体電解質の一方の側に湿度0%の乾燥空気を接触し、固体電解質の他方の側に湿度100%の湿潤空気を接触したときの、単位時間及び単位面積当たりの湿潤空気側から乾燥空気側に移動する水及び水蒸気の量をいい、単位はg/m・dayである。しかし、この定義に則った測定は労力とコストを要するため、本明細書では以下に述べる簡易な測定方法によって得た値を水分透過量とした。
すなわち、20cmのガラス製サンプル瓶の中に、乾燥させたLiTFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を吸湿剤として1000mg入れ、面積3.14cmの板状の固体電解質で蓋をし、隙間をエポキシ系の接着剤でシールして評価用サンプルセルとした。この評価用サンプルセルを秤量した後で、温度60℃及び湿度90%RHの恒温恒湿槽に入れて24時間保持した後、再度評価用サンプルセルを秤量した。この試験前後の評価用サンプルセルの質量差を求め、この値を固体電解質の面積で除した値を水分透過量とした。このときの水分透過量の単位はmg/cm・24H(60℃×90%RH)である。
《実施例2》
実施例1で得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から50℃/hで500℃まで昇温し、500℃で1時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、500℃から500℃/h(0.14℃/sec)で1000℃まで昇温する急昇温工程を行い、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行い、固体電解質を作製した。ここで得られた固体電解質について、インピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で5.1×10−4Scm−1であった。また、この固体電解質の気孔率は1.2%であり、水分透過量は0.09mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
《実施例3》
実施例1で得られたフレーク状ガラスについて、950℃で12時間に亘り保持することで、25℃で9.5×10−4Scm−1のイオン伝導度を有するフレーク状のガラスセラミックスを得た。ここで得られたフレーク状のガラスセラミックスをジェットミルで粉砕することで、平均粒子径1.0μmのガラスセラミックス粒子を得た。このガラスセラミックス粒子をエタノールによる湿式ボールミルで微粉砕し、得たスラリーを噴霧乾燥することで、平均粒子径0.3μm、最大粒径0.9μmの無機粉末を得た。
この無機粉末に、水に分散したアクリル樹脂及び分散剤を添加し、これらを混合することで混合スラリーを調製した。この混合スラリーにおける無機粉末の含有量は81.5質量%であり、アクリル樹脂の含有量は17質量%であり、分散剤の含有量は1.5質量%あった。ここで得られたスラリーを、離型処理を施したPETフィルム上にドクターブレード法で塗布し、厚み35μmの固体電解質グリーンシートを得た。ここで得られた固体電解質グリーンシートを4枚重ね、温間等方圧プレス機(WIP、日機装(株)社製)を用いて圧媒温度75℃にて98.1MPaで10min加圧し、固体電解質グリーンシートの積層体を得た。
ここで得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで600℃まで昇温し、600℃で2時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、450℃から350℃/h(0.09℃/sec)で1000℃まで昇温する急昇温工程を行い、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行い、固体電解質を作製した。ここで得られた固体電解質について、インピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で2.2×10−4Scm−1であった。また、この固体電解質の気孔率は6.8%であり、水分透過量は1.46mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
《実施例4》
[正極層及び正極集電体の形成]
実施例1で得られた固体電解質の一方の面に、LiTi12を活物質として含み、実施例3で得られた無機粉末をイオン伝導助剤として含んだ混合スラリーを固体電解質に塗布して積層体を形成し、この積層体を乾燥及び焼結して正極層を形成した。この正極層の厚みは18μmであった。この正極層の上には、アルミニウムをスパッタして、正極集電体を設けた。
[負極層及び負極集電体の形成]
固体電解質の他方の面には、ポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイドの共重合体、及びLiTFSIのリチウム塩をTHF(テトラヒドロフラン)溶液に溶解してスラリーを形成した。このスラリーを固体電解質に薄く塗布して乾燥し、この上に厚み0.1mmのリチウム金属箔を貼り付けて負極とした。このときのポリマー層の厚みは3μmとした。
[全固体リチウムイオン二次電池の作製]
そして、正極集電体及び負極にリード線を各々取り付けてリチウムイオン二次電池を作製した。ここで得られたリチウムイオン二次電池は、平均電圧1.5Vで放電することができた。
《実施例5》
[正極層の形成]
実施例1で得られた酸化物ガラス粉末と、活物質である市販の平均5μmのLiCoOを、質量比で酸化物ガラス粉末とLiCoOの比率が25:75となるようにボールミルで混合した。得られた混合物に、水に分散したアクリル樹脂と分散剤を加え、ボールミルを用いて48時間攪拌して混合スラリーを得た。この混合スラリーに含まれる混合物の含有率は63.4質量%であり、アクリル樹脂の含有率は12.3質量%であった。実施例1の固体電解質の一方の面に、ドクターブレード法を用いて混合スラリーを厚さ95μmに成形し、正極グリーンシートが積層された積層体を得た。この積層体を、80℃にて一次乾燥し、95℃で二次乾燥し、その後780℃で熱処理した。これにより、固体電解質上に正極層を形成した。
[負極層の形成]
活物質である市販の平均粒径7.5μmのLi4/3Ti5/3を、湿式ボールミルを用いて平均粒径1.4μmまで粉砕した。粉砕後のLi4/3Ti5/3と実施例1で得られた酸化物ガラス粉末とを、質量比で30:70となるようにボールミルで混合した。得られた混合物に、水に分散したアクリル樹脂と分散剤を加え、ボールミルにて48時間攪拌して混合スラリーを得た。この混合スラリーに含まれる混合物の含有率は60.8質量%であり、アクリル樹脂の含有率は14.5質量%であった。正極層を形成した固体電解質の他方の面に、ドクターブレード法を用いて混合スラリーを厚さ90μmにて成形し、正極グリーンシートが積層された積層体を得た。この積層体を、80℃にて一次乾燥し、95℃で二次乾燥し、その後680℃で熱処理した。これにより、固体電解質上に負極層を形成した。
[全固体リチウムイオン二次電池の作製]
このように形成した正極層には、アルミペーストを塗布した後、乾燥及び焼成を行って正極集電体を設けた。また、負極層には銅ペーストを塗布した後、乾燥及び焼成を行って負極集電体を設けた。さらに、正極集電体にはアルミニウム箔を正極リードとして設け、負極集電体には銅箔を負極リードとして設けた。これら積層体及び集電体を、内側を絶縁コートしたアルミ製のラミネートフィルムに封入し、リチウムイオン電池を作製した。作製したリチウムイオン電池は、平均電圧2.5Vで放電することができ、充放電することが可能な二次電池となった。
比較例
《比較例1》
実施例1で得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで600℃まで昇温し、600℃で2時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、600℃から25℃/h(0.007℃/sec)で1000℃まで昇温し、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行った。ここで得られた焼結体についてインピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で8.5×10−5Scm−1であった。また、この焼結体の気孔率は11.1%であり、水分透過量は6.40mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
《比較例2》
実施例1で得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで500℃まで昇温し、500℃で1時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、500℃から25℃/h(0.007℃/sec)で1000℃まで昇温し、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行った。ここで得られた焼結体についてインピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で9.7×10−5Scm−1であった。また、この焼結体の気孔率は8.8%であり、水分透過量は2.83mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
《比較例3》
実施例3で得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで500℃まで昇温し、500℃で1時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、500℃から25℃/h(0.007℃/sec)で1000℃まで昇温し、1000℃で5時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行った。ここで得られた焼結体についてインピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で5.5×10−5Scm−1であった。また、この焼結体の気孔率は14.3%であり、水分透過量は4.96mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。
《比較例4》
実施例3で得られた固体電解質グリーンシートの積層体について、室温から25℃/hで500℃まで昇温し、500℃で1時間に亘り保持して脱脂工程を行った。その後、500℃か25℃/h(0.007℃/sec)で950℃まで昇温し、950℃で12時間に亘り保持して焼成工程を行った。焼成工程の後、100℃/h(0.03℃/sec)で室温まで降温する降温工程を行った。ここで得られた焼結体についてインピーダンス測定を行って求めたイオン伝導度は、25℃で6.3×10−5Scm−1であった。また、この焼結体の気孔率は15.8%であり、水分透過量は6.37mg/cm・24h(60℃×90%RH)であった。

Claims (13)

  1. リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質の製造方法であって、
    熱処理後にリチウムイオン伝導性を呈する酸化物ガラス粉末、リチウムイオン伝導性を有する無機粉末、又はその両方(以下、これらを「リチウムイオン伝導性粉末」という)を含む固体電解質グリーンシートを作製するグリーンシート作製工程と、
    前記固体電解質グリーンシートを焼成する焼成工程を有し、
    前記焼成工程は昇温工程を含み、前記昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有する固体電解質の製造方法。
  2. 前記急昇温工程は、350℃以上1100℃以下の温度から開始する請求項1記載の固体電解質の製造方法。
  3. 前記固体電解質グリーンシートは、有機バインダを更に含むものであり、
    前記焼成工程の前に、前記固体電解質グリーンシートを350℃以上の温度に加熱する脱脂工程を更に有する請求項1又は2記載の固体電解質の製造方法。
  4. 前記焼成工程における最高温度は、700℃以上1100℃以下である請求項1から3のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  5. 前記脱脂工程は、前記固体電解質グリーンシートを650℃以下の温度に加熱する請求項4記載の固体電解質の製造方法。
  6. 前記焼成工程の後、0.15℃/sec以下の勾配で1min以上降温する降温工程を有する請求項1から5のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  7. 前記リチウムイオン伝導性粉末は、10μm以下の平均粒子径を有する請求項1から6のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  8. 前記リチウムイオン伝導性粉末の粒子径の最大値は、20μm以下である請求項1から7のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  9. 前記リチウムイオン伝導性粉末は、前記焼成工程と同条件での熱処理後、25℃において1×10−4Scm−1以上のイオン伝導度を有するものである請求項1から8のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  10. 前記酸化物ガラス粉末は、酸化物基準のmol%で、
    LiO 10〜25%、及び
    Al及び/又はGa 0.5〜15%、及び
    TiO及び/又はGeO 25〜50%、及び
    SiO 0〜15%、及び
    26〜40%
    の各成分を含有する請求項1から9のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  11. 前記無機粉末は、Li1+x+y(Ge1−yTi2ーxSi3−z12(式中、MはAl及びGaからなる群より選ばれる1種以上であり、0≦x≦0.8、0≦y≦1.0、0≦z≦0.6である)で示される結晶を含む請求項1から10のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  12. 請求項1から11のいずれか記載の方法により作製された固体電解質の少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層して積層体を作製し、前記積層体を焼成する工程を更に有するリチウム電池の製造方法。
  13. リチウムイオン伝導性の結晶を有する固体電解質を用いたリチウム電池の製造方法であって、
    リチウムイオン伝導性粉末を含む固体電解質グリーンシートの少なくとも一面に、リチウムイオンを吸蔵及び放出する活物質を含む電極グリーンシートを積層してグリーンシート積層体を作製するグリーンシート積層体作製工程と、
    前記グリーンシート積層体を焼成する焼成工程を有し、
    前記焼成工程は昇温工程を有し、前記昇温工程は0.05℃/sec以上の勾配で1min以上昇温する急昇温工程を有するリチウム電池の製造方法。
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