JP2009051369A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

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    • B60T2230/00Monitoring, detecting special vehicle behaviour; Counteracting thereof
    • B60T2230/03Overturn, rollover

Abstract

【課題】目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速制御を実行する車両の挙動制御装置であって、急旋回時の実旋回状態指標値の応答遅れに起因する車両の減速度の低下を抑制し、車両の安定性を向上するよう構成された装置を提供すること。
【解決手段】本発明の車両の挙動制御装置は、車両の操舵角に基づき決定される目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が低減するよう車両の減速度を制御する減速制御手段を含み、減速制御手段が車両のロール状態指標値が所定の判定基準値を超えるときには減速度の低減勾配を低減することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車等の車両の走行時の挙動を安定化する車両の挙動制御装置に係り、より詳細には、車両の操舵中に車両のロールが過大になることを回避し或いは車両の横転を防止するべく車両を減速する減速制御を実行する装置に係る。
走行中の車両の操舵時に於いて、車両(の重心)に対して比較的大きな遠心力が作用すると、車両のヨー方向挙動が通常の旋回時よりも不安定になり易く、また、過大なローリングが(車体の重心上部が旋回外方へ変位する方向に)発生して車両の横転の可能性が増大するなど、車両のロール挙動も不安定化する場合がある。そこで、従来より、車両の旋回中に車両を減速して車両に作用する遠心力を低減し、車両のヨー方向挙動の安定化と共に車両のローリングの抑制をする減速制御技術又は挙動制御技術が種々提案され、実用化されている。
例えば、車両の旋回時のローリングを直接的に抑制する技術として、特許文献1に於いては、車両の旋回中の状態から車両の横転を防止するための横加速度の制限値(横転限界横加速度)を推定し、かかる横転限界横加速度を考慮して、車両の目標減速度(及び目標ヨーモーメント)を決定することが提案されている。また、車両の旋回時のヨー/ロール挙動を安定化する技術として、特許文献2では、大舵角で急速な切り返し操舵が実行された後の車両の旋回挙動を安定化する制御中、目標ヨーレート(操舵角、車速等の状態量に基づいて決定されるヨーレート)に対応する目標横加速度の実現に必要な車輪横力が現在の走行路面の摩擦特性で実現できる限界値付近で変化した場合に車両のヨー/ロール変動が抑制できないこと(横力の目標値が実現可能なときと実現不可能なときと発生ヨーモーメントが変動する)に対処すべく、目標横加速度が現在の走行路面の摩擦特性で実現できるか否かに応じて、ヨーモーメントを発生するアクチュエータ(例えば、各輪の制動力制御装置)の制御量(旋回外輪の制動力)を変更することが提案されている。また、その他に、車両の緊急操舵時の車両の挙動安定化制御として、例えば、特許文献3では、ヨーレート制御の応答の遅れにより、運転者が過剰操舵することに起因して、車両の挙動が安定化しないことを防止するべく、緊急操舵時には、車両のヨー方向挙動が直進状態となるよう(ヨーモーメントを発生する)各輪制動力を制御することが提案されている。
特開2000−52963 特開2006−193038 特開2000−168524
上記の如き従来の車両の操舵時又は旋回時のヨー挙動の安定化及び過大なローリングの抑制のための車両の減速を行う挙動制御(又は減速制御)に於いては、典型的には、ヨーレート、横加速度といった実際の車両の旋回状態を表す指標値(以下、「実旋回状態指標値」とする。)と、かかる旋回状態指標値の目標値(この場合、操舵角、車速等の状態量に基づいて決定される運転者の操舵に対応する要求値に相当する。以下、「目標旋回状態指標値」とする。)とが比較され、目標旋回状態指標値の大きさが相対的に実旋回状態指標値の大きさよりも大きいとき、車両の減速度が増大するよう制御される。目標旋回状態指標値の大きさが実旋回状態指標値の大きさよりも大きいときには、現在の車両の車速に照らして、運転者による旋回要求による遠心力が過大であり、車両の重心より上部を旋回外方に偏倚するロールが大きくなっている可能性がある。そこで、上記の如く、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両を減速し、これにより、車速を低下させて、車両に作用する遠心力を低減し、ヨー挙動の安定化とローリングの抑制とが図られる。換言すれば、かかる減速制御では、運転者により要求される旋回状態が実際に達成可能な旋回状態に整合するように車速が制御され、車両挙動の安定化を図るものであるということができる。
しかしながら、実際の車両に於いて上記の如く目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速制御を実行する場合、運転者の操舵速度が比較的速いとき、操舵角が大きいとき或いはその方向転換が比較的速いときには(例えば、急旋回時、前方障害物等の回避のために緊急操舵して車線変更をするときなど)、運転者の操舵に対する車両の実舵角(又は実旋回状態指標値)の応答の遅れにより、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が一時的に小さくなり、これにより、車両に於いて十分な減速が実行されないことがあることが見出された。実際の車両に於いて、例えば、図5(A)に例示されている如き車両の車線変更を実行するべく運転者が舵角を操作し、目標旋回状態指標値が図5(B)の実線に示されている如く変化した場合、その変化が急であるときには、車両の実旋回状態指標値は、同図の点線に示されている如く、目標旋回状態指標値よりも遅れて変位する。従って、この場合、第一の操舵(図中、a0〜b0)の切り戻しが行われる際には、実旋回状態指標値の応答遅れのため、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差(目標旋回状態指標値−実旋回状態指標値)が低減し、これにより、かかる偏差に基づいて車両に付与されるべき減速度も低減することとなる。この状態で、第一の操舵に続いて、更に、第二の操舵が実行されて車両が逆向きに旋回を開始するとき(b0〜)、十分な車速の低減が為されていない場合には、車体の揺り返しとともに、車両に対して通常の操舵時に比して高い遠心力が作用し、車両のヨー挙動の不安定化及びロールの増大が生じ易くなる。
かくして、本発明の一つの課題は、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速制御を実行する車両の挙動制御装置であって、急旋回による、又は、操舵速度若しくは操舵角が比較的大きいことによる目標旋回状態指標値に対する実旋回状態指標値の応答遅れに起因する車両の減速度の低下が抑制され、これにより車両の安定性を向上するよう構成された装置を提供することである。
また、本発明のもう一つの課題は、上記の如き車両の挙動制御装置であって、車両に作用する遠心力、旋回中の車速又は車両のロール状態が過大であるときには、車両の減速度の低下が抑制され、これにより車両の安定性を向上するよう構成された装置を提供することである。
本発明によれば、端的に述べれば、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速制御を実行する車両の挙動制御装置に於いて、車両のロール状態指標値(車両のロール状態を表す任意の指標値)に基づいて、前記の減速制御を修正し、目標旋回状態指標値に対する実旋回状態指標値の応答遅れに起因する減速度の低下を抑制するよう構成された装置が提供される。
本発明の車両の挙動制御装置は、一つの態様に於いて、車両の操舵角に基づき決定される目標旋回状態指標値と車両の実旋回状態指標値との偏差が低減するよう車両の減速度を生成する減速制御手段を含み、車両のロール状態指標値が所定の判定基準値を超えるときには、減速制御手段が減速度の低減勾配をロール状態指標値が判定基準値を超えないときよりも低減することを特徴とする。かかる構成に於いて、「旋回状態指標値」とは、従来の技術の場合と同様に、車両の旋回状態を表す任意の量であってよく、車両のヨーレート、車輪舵角及び横加速度のうちのいずれか一つ又はそれらの組合せであってよい。本明細書に於いて、「目標旋回状態指標値」と言う場合には、車両の操舵角と、車速或いはその他の任意のパラメータに基づいて決定されてよい値であり、車両に対して操舵角を入力した場合に、現在の車両の状態に於いて発生されるべき旋回状態指標値である。また、「実旋回状態指標値」と言う場合には、実際に車両に於いて検出又は推定される(目標旋回状態指標値に対応する)旋回状態指標値である。従って、上記の本発明の制御装置の基本的な作動に於いては、「背景技術」の欄に記載されている如く、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との間に偏差が在る場合には、車両に減速度が付与され、車両に対する操舵入力に対して期待される旋回状態と車両に於いて実現される旋回状態とが整合した状態となるように、即ち、入力が車両に於いて無理のない状態となるよう車速の低減が実行されることとなる。
しかしながら、既に述べた如く、上記の目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に基づく減速制御では、目標旋回状態指標値の変化に対する実旋回状態指標値の応答遅れが考慮されておらず、車速の低減が不十分で遠心力が過大に作用し得る状態であっても、実旋回状態指標値の応答遅れに起因して減速度を低下させてしまう場合がある。そこで、上記の本発明の制御装置に於いては、車両のロール状態指標値が大きいとき、即ち、所定の任意に設定されてよい判定基準値を超える場合には、ロール状態指標値が判定基準値を超えないときよりも、減速度の大きさの低減勾配を低減し(即ち、減速度の大きさが低減されにくくなる。)、これにより、車両の減速が通常の場合(ロール状態指標値が判定基準値を超えないとき)よりも長く継続するよう減速制御が修正される。
上記の構成に於いて、ロール状態指標値は、要すれば、車両の重心に作用する遠心力の大きさを判定するために参照されることは理解されるべきである。或いは、換言すれば、車両の旋回時の横転の危険性を判定するべく参照される任意の値であってよい。従って、ロール状態指標値としては、車両に於いて実際に検出又は推定される車両の横加速度、車両の左右輪の接地荷重差又は接地荷重比、車両のロール角、ロールレート、(運転者による)操舵角、操舵角速度のうちの少なくとも一つの値又は目標旋回状態指標値、実旋回状態指標値或いはそれらの偏差から成る群から選択される値のいずれかであってよい。特に、操舵角、操舵角速度、目標旋回状態指標値は、車両に対する旋回要求量であり、運転者の操舵入力に基づいて、その操舵入力に対応して遠心力の応答が実際に発生する前に遠心力が過大になり得ることの推定を可能にする。
また、上記のロール状態指標値は、基本的には瞬時値であるので、過渡的に低減する可能性があり、その場合、車体に作用する遠心力が過大となる可能性を見逃すこととなり得る。そこで、遠心力の大きさを判定するために参照されるロール状態指標値は、上記のロール状態を表す種々の値から成る群から選択される少なくとも一つの値の大きさとともに増減するよう決定されるロール状態判定値であって、その選択値の変化量に対する変化率が、前記の群からの選択値の低減時に於いて、前記の群からの選択値の増大時よりも小さくなるよう調製される値、即ち、前記の群からの選択値と共に上昇しやすいが低減しにくくなるよう調製された値であってもよい。その場合、ロール状態判定値は、ロール状態を直接的に又は間接的に示す値が過渡的に低減しても、容易に低減しないので、車体に作用する遠心力が過大となる危険性を見逃す可能性が低減されることが期待される。(前記の群からの選択値が過渡的に増大する場合には、ロール状態判定値も増大し、その後、低減されにくくなり、従って、車両の減速度が過剰に維持される可能性があるが、車両の走行の安全性の観点からは支障はない。)
なお、上記のロール状態指標値又はロール状態判定値についての判定は、一つの目的としては、車両の横転の防止のために車両の減速度の低減を抑制か否かを判定するためのものであるので、ロール状態指標値又はロール状態判定値に対する判定基準値は、車両の静的横転限界横加速度を、上記に列記した種々のロール状態指標値のうちの選択された値の単位に換算した値に基づいて決定されるようになっていてよい。具体的には、判定基準値は、実際の横加速度が静的横転限界横加速度に到達することがないように、静的横転限界横加速度に相当する値よりも低い値に設定されることが好ましい。
実施の形態に於いて、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて行われる車両の減速は、典型的には、遠心力の要求が現在の車両の走行状態に照らして過大であるとき、即ち、目標旋回状態指標値の大きさが実旋回状態指標値の大きさよりも大きいときに、或いは、目標旋回状態指標値と前記実旋回状態指標値との偏差に基づいて車両がアンダーステア状態であると判定されるときに実行されるようになっていてよい。もっとも、車両がオーバーステアであるときにも、ヨー挙動を安全に安定化させるべく、車両の減速が実行されてもよいことは理解されるべきである。
また、更に、実施の形態に於いては、本発明の制御装置による車両の減速制御は、車両にヨーモーメントを発生して挙動を修正する挙動制御と共に実行されてよい。従って、本発明の制御装置の一つの態様に於いて、更に車両のヨー挙動を安定化させるよう決定される目標ヨーモーメントに基づいて車両のヨーモーメントを制御するヨーモーメント制御手段が設けられていてよい。この場合、減速制御手段は、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が低減するよう生成される減速度と、目標ヨーモーメントを実現させるための減速度(ヨーモーメント発生減速度)とのうちから大きさの大きい方、或いは、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が低減するよう生成される減速度と、ヨーモーメント発生減速度と、車両の運転者により要求される運転者要求減速度とのうち大きさの大きい減速度を、車両に発生させるべき減速度(最終目標減速度)として選択するようになっていてよい。理解されるべきことは、この場合にも、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が低減するよう生成される減速度の値は、ロール状態指標値が前記の判定基準値を超えるときには、低減しにくくなるよう調製され、しかる後に、ヨーモーメント発生減速度及び/又は運転者要求減速度と比較される。
総じて、本発明による挙動制御装置は、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速を実行するに際して、遠心力が過大に作用し得る状態であるときには、車両の減速度が低減しにくくなるよう制御し、これにより、特に、操舵方向の転換が速いときに、目標旋回状態指標値に対する実旋回状態指標値の応答遅れにより車速の低減が不十分となることに起因するヨー挙動の不安定化又は過大なローリングの発生を回避するものであるということができる。背景技術に例示されている如き従前の急操舵時の挙動制御技術では、旋回中に於ける横加速度が限界値を超えないようにする(特許文献1)、或いは、操舵方向の転換後のヨー挙動をヨーモーメントにより制御する(特許文献2、3)といったことが行われるものであるので、それらは、車両の挙動そのものを制御するものとなっているのに対し、本発明の制御では、遠心力が過大に作用し得る状態であるときには車速を十分に低減し、車両の旋回状態の要求をヨー及びロール挙動制御に於いて無理のない状態にもたらすことが制御目的となっており、本発明の制御思想が前記の文献の技術とは異なっていることは理解されるべきである。
ところで、そもそも、車両の加減速は、本来、運転者の要求に沿って実行されるべきところ、本発明の対象となっている減速制御は、車両の走行安全性を図るべく、運転者の加減速要求又は意思とは無関係に車両を減速する制御である。従って、かかる減速制御は、不必要に実行又は延長されるべきではないであろう。この点に関し、本発明の制御では、好適には、車両の減速度の低減は、遠心力が過大に作用し得る状態であると判定されるときに遅れるよう制御される一方、ロール状態指標値が判定基準値を超えないとき、即ち、遠心力が過大に作用し得る状態であると判定されないときには、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に応じて車両の減速度が低減可能とされることとなるので、車速の低減が不必要に延長されることが回避されるようになっているということができる。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明より明らかになるであろう。
装置の構成
図1(A)は、本発明の挙動制御装置の好ましい実施形態が組み込まれる自動車を模式的に示している。同図に於いて、左右前輪12FL、12FRと、左右後輪12RL、12RRを有する車両10には、通常の態様にて、運転者によるアクセルペダルの踏込みに応じて各輪(図示の例では、後輪駆動車であるから、後輪のみ)に制駆動力を発生する駆動系装置(一部のみ図示)と、前輪の舵角を制御するためのステアリング装置30(更に、後輪用の操舵装置が設けられていても良い。)と、各輪に制動力を発生する制動系装置40とが搭載される。駆動系装置は、通常の態様にて、エンジン及び/又は電動機(図示せず)から、変速機(図示せず)、差動歯車装置28等を介して、駆動トルク或いは回転力が後輪12RL、12RRへ伝達されるよう構成されている。また、ステアリング装置は、運転者によって作動されるステアリングホイール32の回転を、倍力装置34により回転力を倍力しながら、タイロッド36L、Rへ伝達し前輪12FL、10FRを転舵するパワーステアリング装置であってよい。
制動系装置40は、運転者によりブレーキペダル44の踏込みに応答して作動されるマスタシリンダ45に連通した油圧回路46によって、各輪に装備をされたホイールシリンダ42i(i=FL、FR、RL、RR 以下同様。)内のブレーキ圧、即ち、各輪に於ける制動力が調節される形式の電子制御式の油圧式制動装置である。油圧回路46には、通常の態様にて、各輪のホイールシリンダを選択的に、マスタシリンダ、オイルポンプ又はオイルリザーバ(図示せず)へ連通する種々の弁(マスタシリンダカット弁、油圧保持弁、減圧弁)が設けられており、通常の作動に於いては、ブレーキペダル44の踏込みに応答して、マスタシリンダ45の圧力がそれぞれのホイールシリンダ42iへ供給される。しかしながら、本発明による挙動制御又はその他の任意の制動力配分制御を実行するべく、各輪の制動力を個別に又は独立に調節する場合には、電子制御装置60の指令に基づいて、前記の種々の弁が作動され、各輪のホイールシリンダ内のブレーキ圧が、対応する圧力センサの検出値に基づいて、それぞれの目標圧に合致するよう制御される。なお、制動系装置40は、空気圧式又は電磁式に各輪に制動力を与える形式又はその他当業者にとって任意の形式のものであってよい。
本発明の挙動制御及び制動系装置40の作動制御は、既に触れたように、電子制御装置60により実行される。電子制御装置60は、通常の形式の、双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU、ROM、RAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を含んでいてよい。図に於いては、電子制御装置60には、車両の各部に設けられたセンサから、ブレーキペダル踏込量θb、操舵角δ、車輪速Vwi、各輪のホイールシリンダ内の圧力Pbi、横加速度Gy等の検出値が入力されるよう例示されているが、本実施形態の車両に於いて実行されるべき各種制御に必要な種々のパラメータ、例えば、前後Gセンサ値、ヨーレートセンサ値等の各種検出信号が入力されてよい。
制御作動の概略
本実施形態の挙動制御装置に於いては、既に述べた如く、旋回中の車両に作用する遠心力による車両のヨー挙動の不安定化と過大なローリング(車両の上部が旋回外方に変位する方向)の発生を抑制するべく、車両に対する操舵入力又は旋回要求に対応する旋回状態を表す指標値(旋回状態指標値)、例えば、ヨーレート、横加速度、車輪舵角等の目標値と実際に車両に於いて発生している対応する旋回状態指標値との偏差に基づいて、車両に減速力を付与し、これにより、車速を低減し、車両に対して要求される状態を実際の車両に於いて実現可能な状態に整合させることが図られる(当業者にとって理解される如く、或る舵角が与えられるとき、旋回状態指標値の目標値(要求値)が実際値よりも上回っていた場合、車速が低下することで遠心力が低下し、これにより、旋回状態指標値の目標値が低減し、実際値に合致することが期待される。)。なお、車両に対する操舵入力は、図1(A)に例示されている如き通常の自動車に於いては、運転者によるステアリングホイール32の操舵量(操舵角δ)であるが、車両に任意の自動操舵装置が装備されている場合には、かかる自動操舵装置による操舵指令入力であってよい。
しかしながら、上記の如き減速制御の場合、車両に対する操舵入力の変化が速く、特に、入力される操舵方向の転換が速い場合には、目標旋回状態指標値に対する実際旋回状態指標値の応答遅れによって、目標旋回状態指標値と実際旋回状態指標値との偏差の大きさがみかけ上小さくなり、これにより、車速の低減が十分に為されない状況が発生する。
例えば、「発明の開示」の欄に於いて触れた如く、車両が図5(A)に例示されている如き走行経路に沿って前方障害物を回避するように緊急操舵が実行される場合、運転者は、典型的には、一方に舵角を切った後(第一の操舵)、更に、逆方向に舵角を転換させる(第二の操舵)といった操舵を実行する。その場合、車両の操舵入力(運転者の操舵角)に対応するヨーレート、横加速度、車輪舵角等の旋回状態指標値の目標値は、図5(B)の実線にて示されている如く、時点a0から時点a1までに於いて増大し(第一の操舵に於ける舵角の切り増し)、その後、車両の旋回方向を逆向きにするべく、時点a1から時点b0までに於いて低減され(第一の操舵に於ける舵角の切り戻し)、更に、地点b0から第一の操舵とは逆向きに増大される。これに対し、ヨーレート、横加速度、車輪舵角等の実際値は、図中、一点鎖線にて例示されている如く、目標値に遅れて変化することとなる。
[実際に車両が図5(A)の経路を辿る際の車両の状態は、ヨーレート、横加速度、車輪舵角等の実際値(図5(B)の一点鎖線)に対応して変化するので、より厳密には、車両の操舵入力に於ける点a1の第一の操舵の切り戻し、点b0の第二の操舵の切り増しは、図5(A)の対応する地点の以前に実行される。即ち、例示の如き緊急回避操舵時の場合、操舵は、通常よりも大きな振幅にて実行され、車両ができるだけ速やかに旋回するよう制御される。]
かかる状況に於いて、旋回状態指標値の目標値と実際値の偏差に基づいて車両に減速力を付与する挙動制御装置は、車両の操舵入力に於ける第一の操舵の舵角の切り増しの期間中は、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差が増大するので、車両の減速が実行される。しかしながら、操舵が切り戻しに転換される時点a1以降から第二の操舵の入力が開始されるまでは、旋回状態指標値の目標値と実際値の偏差が低減され、実際値の大きさが目標値の大きさを上回る期間に於いては、減速力が実質的に0となる(実際値が目標値を上回る場合、本制御による減速は、通常、実行されない。)。従って、図示の如き、緊急回避操舵に於いては、第一の操舵中、現在の車両の走行状態に於いて遠心力が過大に作用し得る状況であるか否かによらず、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値の偏差の大きさは、実旋回状態指標値の応答遅れによりみかけ上低減し、目標減速度をかかる偏差のみにより決定する場合には、車両の減速が十分に実行されない状況が発生し得る。そして、時点b0以降に操舵角がそれまでと逆向きに切られる場合には、減速が不十分な状態の車速と舵角に対応した遠心力が車両重心に作用するとともに、第一の操舵中の旋回外方に偏倚していたロール量の揺り返しとが重なり、第二の操舵時の旋回外方へ大きなローリング(ロール方向の運動量)が発生し得ることとなる。即ち、緊急回避操舵時の如く、目標旋回状態指標値に対する実旋回状態指標値の応答遅れが有意に大きくなる場合には、それらの偏差は、もはや、遠心力が過大に作用し得る状況か否かの指標として用いることはできず、従って、かかる実旋回状態指標値の応答遅れにより、車両の過大なローリングの発生を抑制できず、或いは、挙動制御の効果代が低減されることとなる。
そこで、本実施形態の制御装置では、実旋回状態指標値の応答遅れがあっても車両に於いて発生し得る過大なローリングを抑制できるようにするために、車両のロール状態を表す指標値を参照して、遠心力が過大に作用する状態であるか否かを判定し、遠心力が過大に作用する状態であると判定される場合には、目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に基づいて決定される目標減速度の低減勾配の大きさを小さくして、車両の減速を延長し、車速が十分に低減されるよう減速制御の修正が行われる。
装置の作動
(a)制御構成
図1(B)は、本発明の制御装置の構成を制御機能ブロックの形式で表したものである。図示の制御構成は、図1(A)の電子制御装置60の内部に於いて予め記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、制御装置の作動は、車両の走行中、常に実行されてよい。
図1(B)を参照して、本発明の制御装置は、概して、以下の如き制御領域を含む。
(i)目標旋回状態指標値と実旋回状態指標値との偏差に対応する目標減速度(Δγ減速度:αD_Δγ)を決定する領域(60a〜60g)
(ii)運転者の減速要求(ブレーキペダルの踏込量θb)に対応する目標減速度(運転者要求減速度:αD_θb)を決定する領域(60i)
(iii)車両にヨーモーメントを発生して車両のヨー挙動を制御するための目標ヨーモーメントMtを決定する領域(60j)、
(iv)目標ヨーモーメントを実現する際の目標減速度(YM減速度:αD_YMを決定する領域(60k)
(v)上記の三つの目標減速度を比較して、最も大きさの大きい目標減速度を最終的な目標減速度として選択する目標減速度選択領域(60l)
(vi)目標減速度選択領域60lにより決定された最終目標減速度αDtと目標ヨーモーメント決定領域60jに於いて決定された目標ヨーモーメントに基づいて各輪の制動力の配分を決定する領域(60m)
即ち、図示の制御装置に於いては、Δγ減速度αD_Δγ、運転者要求減速度αD_θb、YM減速度αD_YMのうちから選択された最終目標減速度αDtと、目標ヨーモーメントMtに基づいて、公知の任意の態様により、各輪の制動力配分が決定される。そして、決定された各輪の制動力配分に従って、油圧回路46に制御指令が送出され、各輪制動装置が作動され、制動力が発生される。なお、図示していないが、制動力の一部は、車両の駆動系装置によるエンジンブレーキ又は回生制動等により与えられてもよく、そのような場合も本発明の範囲に属する。
上記の構成に於いて、目標ヨーモーメントMt、YM減速度αD_YM及び運転者要求減速度αD_θbは、当業者にとって任意の公知の方法にて決定されてよい。目標ヨーモーメントMtは、例えば、運転者の操舵角、ヨーレート偏差(後述のものと同様であってよい。)、ヨー加速度、車両のスリップ角、横加速度、車速、各輪車輪速及び車両の諸元に基づいて、既存の任意のVSC(Vehicle Stability Control)システム又はVDIM(Vehicle Dynamical Integrated Management)システムに於いて採用されている任意の演算処理に従って算定されてよい。YM減速度αD_YMは、かくして、算定された目標ヨーモーメントMtから、
αD_YM=Mt/(Tr/2) …(1)
により与えられる。なお、Trは、トレッド長である(図3(A)参照)。また、運転者要求減速度αD_θbは、ブレーキペダルの踏込量θbに公知の任意の形式にて設定されてよい換算係数kを乗じた値:αD_θb=k・θbであってよい。
(b)Δγ減速度の決定とその低減勾配の制限処理
Δγ減速度αD_Δγの決定に於いては、図示の例では、旋回状態指標値として、ヨーレートが採用される(なお、車輪舵角又は横加速度であってもよい。)。Δγ減速度αD_Δγの値は、具体的には、例えば、図2(A)に例示されている如きマップを用いて、ヨーレート偏差Δγにより与えられるようになっていてよい(60d)。ヨーレート偏差Δγは、ヨーレートの目標値γtと実際値γaから、下記の式により与えられる。
Δγ=sgn(γt)・(γt−γa) …(2)
ここで、sgn(γt)は、ヨーレート目標値γtの符号を表す関数(=±1)である。即ち、ヨーレート偏差Δγは、ヨーレート目標値γtの方向を正としたときの目標値から実際値を差し引いた値である。従って、Δγ>0のときは、ヨーレート目標値の大きさがその実際値の大きさを上回るので、装置は、車両がアンダーステア状態にあると判定する。
上記のΔγ減速度αD_Δγの決定に用いられるヨーレートの目標値γtは、典型的には、
γt=(Vx/l)δ …(3)
により与えられる(60a)。ここで、Vx、l、δは、それぞれ、車速、前後輪車軸間距離、運転者の操舵角を車輪舵角に換算した値である。車速Vxは、任意の方法で与えられてよく、例えば、車輪速センサ値Vwiから取得される各輪の車輪速から算定される全輪又は従動輪の車輪速の平均値であってよい(60b)。なお、ここでのヨーレート目標値γtは、運転者の操舵角と、車速により決定される運転者の旋回要求量を表している。
一方、ヨーレートの実際値γaは、
γa=Gy/Vx …(4)
にて与えられる(60c)。ここで、Gyは、横加速度センサから与えられる横加速度の実測値である。なお、車両にヨーレートセンサが設けられている場合には、かかるセンサによる実測値が用いられてよい。
かくして取得されたΔγ減速度αD_Δγによれば、図2(A)のマップの形状から理解される如く、ヨーレート偏差Δγが正のとき、即ち、ヨーレート目標値の大きさがヨーレート実際値の大きさより大きいときに、車両の減速が実行されることとなる。しかしながら、既に述べた如く、操舵方向の転換が速いときには、ヨーレート偏差Δγがみかけ上低減する場合がある。そこで、本発明の制御では、低減量ガード60gが設けられ、ヨーレート偏差Δγとは、別に、車両のロール状態を参照して、車両のロール状態が大きいときには、Δγ減速度αD_Δγの低減勾配(変化量)が低減されるよう、Δγ減速度αD_Δγの値が修正される。
図2(B)は、低減量ガード60gに於けるΔγ減速度αD_Δγの修正の処理をフローチャートの形式にて表したものである。かかる処理では、まず、ロール状態を表す指標値(ロール状態指標値)が所定の判定基準値を超えているか否かが判定される(ステップ10)。なお、図示の例では、ロール状態指標値として、横加速度Gyが参照される場合について説明されるが、その他の車両に作用する遠心力の値を見積もることができる量であれば、任意の量であってよい。例えば、車両にロールセンサが設けられている場合には、車両のロール角又はロールレートが参照されてよく、また、各輪に接地荷重センサが設けられているときには、左右輪の接地荷重差又は荷重比が参照されてよい。更に、操舵角、操舵角速度、ヨーレートが参照されてもよい。ヨーレートセンサが設けられている場合には、横加速度Gyは、Gy=γa・Vxにより与えられても良い。
ステップ10の横加速度Gyの判定に於いては、図1(B)に例示されている如く、比較器60fにて、横加速度Gyの絶対値と、所定の判定基準値Gthとの差分ΔGy(=|Gy|−Gth)が算定される。判定基準値Gthは、静的横転限界横加速度よりも車両の安全を考慮した任意の所定幅だけ低い値に設定されてよい。なお、静的横転限界横加速度は、図3(A)に例示されている如く、車両の重心に於いて、遠心力と重力との合力の方向が車両の側方を向き始める限界となる横加速度であり、(Tr/2)/h・gで与えられる(h、gは、それぞれ、重心高、重力加速度である。)。ロール状態指標値が横加速度以外の量であるときには、静的横転限界横加速度をロール状態指標値として採用される値に換算して、その換算された値に基づいて判定基準値が決定されてよい。
かくして、ΔGyが負のときは、横加速度(ロール状態指標値)が過大ではなく、横転の危険性も少ないと判断されるため、Δγ減速度αD_Δγの修正は、実行されず、Δγ減速度決定領域60dで算定された値が、そのまま、Δγ減速度αD_Δγとして後の処理に用いられる(ステップ20)。
一方、ΔGyが正のときは、横加速度が過大であり、そのままでは過大なローリングが発生する可能性があるため、Δγ減速度αD_Δγが低減する場合には、その低減勾配に制限がかけられ、低減勾配が小さく設定される。具体的には、例えば、まず、αD_Δγの所定時間δτ当たりの時間変化率δ(αD_Δγ)/δτが、所定値−Δαより小さいか否かが判定される(ステップ30)。ここで、Δαは、正の所定値である。従って、変化率δ(αD_Δγ)/δτが正の場合、即ち、Δγ減速度が増大する場合、或いは、δ(αD_Δγ)/δτ<0(Δγ減速度が低減している場合)であるが、その変化勾配が小さいときは、ステップ30では、ノー判定が為される。そして、その場合には、Δγ減速度αD_Δγの修正が実行されずに、そのまま、Δγ減速度決定領域60dで算定された値が、Δγ減速度αD_Δγとして後の処理に用いられる(ステップ20)。他方、δ(αD_Δγ)/δτ<−Δαが成立するときには、Δγ減速度の低減勾配がΔαに制限される。この場合、低減勾配の制限されたΔγ減速度の値は、
αD_Δγ←αD_Δγ−δ(αD_Δγ)−Δα・δτ …(5)
に修正される。なお、δ(αD_Δγ)は、最新のΔγ減速度決定領域60dで算定された値から時間δτ前の式(5)で与えられた値を差し引いた値である。通常、図2(B)の制御処理は、所定の周期にて実行されるので、δτは、その制御周期であってよい。Δγ減速度の低減時は、δ(αD_Δγ)は負になるので、式(5)は、結局、前回値からΔα・δτだけ低減したこととなる。なお、上記の如く、低減勾配を制限する態様ではなく、例えば、低減時のみΔγ減速度決定領域60dの出力値の一次遅れを加算する、或いは、なまし処理をするなどにより、低減勾配が小さくなるようにされてもよい。
ところで、上記の例に於けるΔGyの決定では、ロール状態指標値の瞬時値の絶対値がそのまま用いられている。しかしながら、横加速度等の瞬時値が過渡的に低減することもあり、或いは、判定基準値の付近で上下に変動することも起き得る。そのような場合には、ΔGyの判定に於いてチャタリングが生ずることがあり得る。そこで、かかる状況を回避するべく、ΔGyの算定に於いては、ロール状態指標値の瞬時値の絶対値に代えて、ロール状態指標値に低減量ガード処理(60h)を施したもの、即ち、図3(B)に例示されている如く、ロール状態指標値の増大時にはこれと共に増大するが、ロール状態指標値の低減時には低減しにくい値(ロール状態判定値)が用いられてよい。かかるロール状態判定値は、低減量ガード60gの処理と同様に低減勾配のみに制限を付けることにより、或いは、ロール状態指標値の一次遅れ値を加算する或いはなまし処理をするなどして与えられてよい。
(c)最終目標減速度の選択
既に触れたように、本実施形態の制御に於いては、目標減速度選択領域60lにて、上記のΔγ減速度αD_Δγ、運転者要求減速度αD_θb、YM減速度αD_YMのうち、最も大きい値が選択され、各輪制動力配分の決定に用いられる。目標減速度選択領域60lに於いては、最終目標減速度αDtは、
αDt←Max{αD_Δγ,αD_θb,αD_YM} …(6)
により与えられる。ここで、Maxは、括弧内の値のうち最も大きい値を選択する演算子である。
図4は、車両の挙動制御中の、αD_Δγ、αD_YM及び上記の式(6)により与えられる最終目標減速度の時間変化の例を示したものである。なお、図中、実細線は、低減量ガード60gの処理を受けていないαD_Δγの値であり、実太線は、低減量ガード60gの処理を受けたαD_Δγの値(図4では、αD_Δγと付されている。)を示している。また、図中の細線矢印は、最終目標減速度の推移の方向を示している。同図を参照して、通常の旋回時、即ち、ΔGy<0となる状況に於いては、図4(A)に示されている如く、αD_YMがαD_Δγを上回っている間(t0〜t1)は、αD_YMが選択され、しかる後、αD_Δγが増大すると(t1〜t2)、αD_Δγが選択される。そして、αD_Δγが低減すると、その低減に従って、最終目標減速度は低減する。
一方、ロール状態指標値又は判定値が基準値を超え(ΔGy>0)、遠心力又はロールが過大となり得る状況に於いては、図4(B)に例示されている如く、αD_Δγが増大してαD_Δγが選択された後(t1〜t2)、Δγ減速度決定領域60dの算定するαD_Δγが低減しても、低減量ガードにより低減勾配が小さくなり、実太線で例示されている如く、減速度の急激な低減が阻止され、減速が継続されることとなる。かくして、例えば、図5(B)の時点a1〜b0の区間に例示される如きヨーレート偏差Δγが低減する場合であっても、遠心力又はロールが過大となり得る状況であるときには、車両の減速が為され、時点b0以降に於いて、舵角がそれまでとは逆方向に転換された場合でも、ヨー挙動の不安定化及び過大なローリングの発生が抑制されることが期待される。そして、ロール状態指標値又は判定値が基準値を下回ったときには、即ち、ΔGy>0が成立しなくなったときには(t4)、減速度の低減勾配の制限が解除され、減速度は、速やかに(制御上の無理のない態様にて)低減される(t4〜t5)。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、上記の実施形態に於いては、旋回状態指標値の目標値が実際値を上回るときに、車両の減速が実行されるようになっているが、偏差があるときには常に減速が実行されてもよい。その場合、減速度は、旋回状態指標値の目標値と実際値との偏差の絶対値(例えば、式(2)に於いて、Δγ=|γt−γa|と定義する。)に応じて決定され、ロール状態指標値が判定基準値を超えるときには、偏差の絶対値が低減しても減速度が低減されにくくなるよう減速制御が修正される。また、ロール状態指標値の判定に基づく減速制御の修正は、第二の操舵時の過大なローリングの発生の抑制を有効に実行するものとして記載されているが、第一の操舵中の過大なローリングを抑制する効果も有していることは理解されるべきである。更に、ロール状態指標値の判定に基づく減速制御の修正は、目標ヨーモーメントを実現する際の目標減速度に適用されてもよいであろう。
図1(A)は、本発明の挙動制御装置の好ましい実施形態が搭載される車両の模式図であり、図1(B)は、本発明による挙動制御装置の好ましい実施形態を実現する電子制御装置の制御ブロック図である。低減量ガード60hの設置は、任意であってよい。 図2(A)は、本発明の実施形態に於ける挙動制御装置のヨーレート偏差をパラメータとする目標減速度(Δγ減速度)を決定するためのマップをグラフの形式にして表したものである。図2(B)は、Δγ減速度の低減勾配を小さくするための低減量ガード60gの内部の処理をフローチャートの形式にて表したものである。 図3(A)は、静的横転限界横加速度の算定について説明するための車両の前後方向から見た模式図である。合力が更に車両の側方に偏移すると、横転の危険性が生ずる。図3(B)は、ロール状態指標値と、ロール状態指標値の低減勾配を低減して(上昇しやすく低減しにくくする)得られるロール状態判定値の時間変化の例を示している。 図4は、本発明の実施形態に於ける挙動制御装置により与えられる目標減速度の時間変化の例を示す。図中、一点鎖線は、目標ヨーモーメントを実現するためのYM減速度であり、実細線は、ヨーレート偏差により決定されるΔγ減速度であって、低減勾配の制限をしないものであり、実太線は、ヨーレート偏差により決定されるΔγ減速度であって、低減勾配の制限が為されたものである。(A)は、ロール状態指標値が基準値を超えない通常旋回時の例であり、(B)は、ロール状態指標値が基準値を超え、過大なローリングが発生し得る状態の例である。最終目標減速度は、最大の減速度が選択される。 図5(A)は、本発明の実施形態に於ける挙動制御装置の制御が実行される際の車両の走行経路を示し、図5(B)は、図5(A)の走行を緊急操舵にて実行しようとする場合の旋回状態指標値の目標値(要求値)と実際値の変化の例を示している。
符号の説明
10…車両
28…差動装置
40…制動系装置
42FL〜42RR…制動装置(ホイールシリンダ)
46…油圧回路
44…ブレーキペダル
60…電子制御装置
62…横加速度センサ

Claims (9)

  1. 車両の挙動制御装置であって、前記車両の操舵角に基づき決定される目標旋回状態指標値と前記車両の実旋回状態指標値との偏差が低減するよう前記車両の減速度を生成する減速制御手段を含み、前記減速制御手段が前記車両のロール状態指標値が所定の判定基準値を超えるときには前記減速度の低減勾配を前記ロール状態指標値が前記判定基準値を超えないときよりも低減することを特徴とする装置。
  2. 請求項1の装置であって、前記目標旋回状態指標値が、前記車両の操舵角及び車速に基づき決定される前記車両のヨーレート、車輪舵角及び横加速度からなる群から選択された少なくとも一つの値の目標値であり、前記実旋回状態指標値が、前記目標旋回状態指標値に対応する前記車両に於いて実際に検出又は推定される実際値であることを特徴とする装置。
  3. 請求項1の装置であって、前記ロール状態指標値が、前記車両に於いて実際に検出又は推定される前記車両の横加速度、前記車両の左右輪の接地荷重差又は接地荷重比、前記車両のロール角、ロールレート、前記車両の操舵角、操舵角速度、前記目標旋回状態指標値及び前記実旋回状態指標値から成る群から選択される少なくとも一つの値であることを特徴とする装置。
  4. 請求項1の装置であって、前記ロール状態指標値が、前記車両に於いて実際に検出又は推定される前記車両の横加速度、前記車両の左右輪の接地荷重差又は接地荷重比、前記車両のロール角、ロールレート、前記車両の操舵角、操舵角速度、前記目標旋回状態指標値及び前記実旋回状態指標値から成る群から選択される少なくとも一つの値の大きさとともに増減するよう決定されるロール状態判定値であり、前記群からの選択値の低減時の前記選択値の変化量に対する前記ロール状態判定値の変化率が、前記選択値の増大時よりも小さいことを特徴とする装置。
  5. 請求項1の装置であって、前記判定基準値が前記車両の静的横転限界横加速度に基づいて決定されることを特徴とする装置。
  6. 請求項1の装置であって、前記減速制御手段が前記目標旋回状態指標値の大きさが前記実旋回状態指標値の大きさよりも大きいときに前記車両に於いて前記減速度を発生させることを特徴とする装置。
  7. 請求項1の装置であって、前記目標旋回状態指標値と前記実旋回状態指標値との偏差に基づいて前記車両がアンダーステア状態であると判定されるときに前記減速制御手段が前記車両に於いて前記減速度を発生させることを特徴とする装置。
  8. 請求項1の装置であって、更に前記車両のヨー挙動を安定化させるよう決定される目標ヨーモーメントに基づいて前記車両のヨーモーメントを制御するヨーモーメント制御手段を含み、前記減速制御手段が、前記目標旋回状態指標値と前記実旋回状態指標値との偏差が低減するよう生成される前記減速度と前記目標ヨーモーメントを発生させるためのヨーモーメント発生減速度とのうちから大きさの大きい方を前記車両に発生させるべき減速度として選択することを特徴とする装置。
  9. 請求項8の装置であって、前記減速制御手段が、前記目標旋回状態指標値と前記実旋回状態指標値との偏差が低減するよう生成される前記減速度と前記目標ヨーモーメントを発生させるためのヨーモーメント発生減速度と前記車両の運転者により要求される運転者要求減速度とのうちから大きさの大きい減速度を前記車両に発生させるべき減速度として選択することを特徴とする装置。
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