JP2004324627A - 車輌の挙動制御装置 - Google Patents

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JP2004324627A JP2003155130A JP2003155130A JP2004324627A JP 2004324627 A JP2004324627 A JP 2004324627A JP 2003155130 A JP2003155130 A JP 2003155130A JP 2003155130 A JP2003155130 A JP 2003155130A JP 2004324627 A JP2004324627 A JP 2004324627A
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Yoshitomo Watabe
良知 渡部
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Abstract

【課題】挙動制御によるエンジンの出力トルクの増減制御のハンチング及びこれに起因する車輌の加減速の繰り返しを防止する。
【解決手段】目標ヨーレートγtと実際のヨーレートγとの偏差Δγに基づきUS−OS傾向指標値Δγsが演算され(S20、30)、US−OS傾向指標値Δγsに基づき挙動制御が開始されるべきであると判定されると(S50)、US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aに基づき車速低下量αが演算され(S200)、挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づき車輌の走行抵抗Rが演算され(S210)、車輌の駆動力を車輌の走行抵抗Rに対抗する値にするためのエンジンの目標出力トルクTetが演算され(S220)、エンジンの出力トルクが目標出力トルクTetに低下される(S300)。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌の挙動制御装置に係り、更に詳細には制御開始条件が成立したときにはエンジンの出力トルクを調整することにより車輌の旋回挙動を制御する挙動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌の挙動制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、制御開始条件が成立したときには車輌の運転状況に基づき目標車体速度を演算し、実際の車体速度が目標車体速度になるよう目標車体速度と実際の車体速度との偏差に基づきエンジンの出力トルクを調整する挙動制御装置が従来より知られている。
【0003】
かかる挙動制御装置によれば、実際の車体速度が目標車体速度になるようエンジンの出力トルクが調整されるので、車体速度が過大になって車輌の挙動が悪化することを効果的に抑制することができる。
【特許文献1】
特開2001−82200号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の如き従来の挙動制御装置に於いては、実際の車体速度が目標車体速度になるようエンジンの出力トルクが低下されると、実際の車体速度が目標車体速度よりも低くなり、そのため実際の車体速度が目標車体速度になるようエンジンの出力トルクが増大されると、実際の車体速度が目標車体速度よりも高くなり、従って制御のハンチングが生じ易く、運転者が加減速操作を行わないにも拘らず車輌が加減速を繰り返し、車輌の乗員が異和感を覚えることがある。
【0005】
本発明は、実際の車体速度が目標車体速度になるよう目標車体速度と実際の車体速度との偏差に基づいてエンジンの出力トルクを調整する従来の挙動制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、制御開始条件が成立したときには車速を増大させないようエンジンの出力トルクを調整することにより、制御のハンチング及びこれに起因する加減速の繰り返しを防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち制御開始条件が成立したときにはエンジンの出力トルクを調整することにより車輌の旋回挙動を制御する車輌の挙動制御装置に於いて、車輌の旋回挙動を制御する際に車輌の走行抵抗を算出する走行抵抗算出手段と、車速が増大しないよう算出された走行抵抗に応じてエンジンの出力トルクを制御する制御手段とを有することを特徴とする車輌の挙動制御装置によって達成される。
【0007】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は算出された走行抵抗が大きい場合には走行抵抗が小さい場合よりも出力トルクを高い値に制御するよう構成される(請求項2の構成)。
【0008】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記走行抵抗算出手段は車速が高い場合には車速が低い場合に比して大きい値になるよう車速に基づいて走行抵抗を算出するよう構成される(請求項3の構成)。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段を備え、前記走行抵抗算出手段は操舵輪の舵角の大きさが大きい場合には操舵輪の舵角の大きさが小さい場合に比して大きい値になるよう操舵輪の舵角の大きさに基づいて走行抵抗を算出するよう構成される(請求項4の構成)。
【0010】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、前記制御手段は算出された走行抵抗に基づき車速が増大しないようエンジンの目標出力トルクを演算し、前記目標出力トルクに基づきエンジンの出力トルクを制御するよう構成され、挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには前記目標出力トルクを低減するよう構成される(請求項5の構成)。
【0011】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前記走行抵抗算出手段は実際の車速よりも所定値低い値に基づいて走行抵抗を算出するよう構成される(請求項6の構成)。
【0012】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項6の構成に於いて、前記走行抵抗算出手段は挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が高いほど前記所定値が大きくなるよう前記挙動悪化度合に応じて前記所定値を可変設定するよう構成される(請求項7の構成)。
【0013】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項6又は7の構成に於いて、前記走行抵抗算出手段は挙動制御の実行中に車輌の挙動悪化度合が低下するときには、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り前記所定値の低下を抑制するよう構成される(請求項8の構成)。
【0014】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3又は請求項5乃至7の構成に於いて、車速は挙動制御開始時の車速であるよう構成される(請求項9の構成)。
【0015】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項4の構成に於いて、操舵輪の舵角は挙動制御開始時の操舵輪の舵角であるよう構成される(請求項10の構成)。
【0016】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1の構成によれば、車輌の旋回挙動を制御する際に車輌の走行抵抗が算出され、車速が増大しないよう算出された走行抵抗に応じてエンジンの出力トルクが制御されるので、走行抵抗に起因して車速が過剰に低下し乗員が異和感を覚えることを確実に回避しつつ、車速の増大に起因する車輌の旋回挙動の悪化を確実に防止することができる。
【0017】
また上記請求項2の構成によれば、算出された走行抵抗が大きい場合には走行抵抗が小さい場合よりも出力トルクが高い値に制御されるので、走行抵抗に起因して車速が過剰に低下し乗員が異和感を覚えることを確実に回避することができる。
【0018】
また一般に、車輌の走行抵抗は車速が高いほど大きく、車輌の旋回度合が高いほど大きく、車輌の旋回度合は操舵輪の舵角に基づき判定可能であるので、走行抵抗は車速が高いほど大きい値に推定され、操舵輪の舵角の大きさが大きいほど大きい値に推定されることが好ましい。
【0019】
上記請求項3の構成によれば、車速が高い場合には車速が低い場合に比して大きい値になるよう車速に基づいて走行抵抗が算出され、また上記請求項4の構成によれば、操舵輪の舵角の大きさが大きい場合には操舵輪の舵角の大きさが小さい場合に比して大きい値になるよう操舵輪の舵角の大きさに基づいて走行抵抗が算出されるので、車輌の実際の走行抵抗に対応して走行抵抗を算出することができる。
【0020】
また上記請求項5の構成によれば、制御手段は算出された走行抵抗に基づき車速が増大しないようエンジンの目標出力トルクを演算し、目標出力トルクに基づきエンジンの出力トルクを制御するが、挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには目標出力トルクを低減するので、挙動制御の実行中に比較的高い操舵速度にてステアリングホイールの切り増し操舵が行われることにより車輌のドリフトアウト状態が悪化する場合にも、エンジンの出力トルクを確実に低減して車速を確実に低下させ、これにより車輌のドリフトアウト状態が悪化することを効果的に防止することができる。
【0021】
また上記請求項6の構成によれば、実際の車速よりも所定値低い値に基づいて走行抵抗が算出されることにより、走行抵抗は実際の走行抵抗よりも所定値に対応する量小さい値に算出されるので、エンジンの出力トルクも実際の走行抵抗に対応する車輌の駆動力を発生させる出力トルクよりも低くなり、従って車速を挙動制御開始時の車速よりも確実に低い値に制御して車輌の旋回挙動を確実に安定化させることができる。
【0022】
また上記請求項7の構成によれば、挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が高いほど所定値が大きくなるよう挙動悪化度合に応じて所定値が可変設定されるので、挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が高いほどエンジンの出力トルクの低下量を大きくして車速の低下量を大きくし、これにより所定値が一定である場合に比して実際の車輌の旋回挙動に応じてエンジンの出力トルクを適正に調整することができる。
【0023】
また上記請求項8の構成によれば、走行抵抗算出手段は挙動制御の実行中に車輌の挙動悪化度合が低下するときには、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り前記所定値の低下を抑制するので、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り算出される走行抵抗の増大を抑制し、これによりエンジンの出力トルクの増大を抑制して車輌の挙動悪化度合が低下し始めた状況に於ける車輌の旋回挙動悪化防止効果を向上させることができる。
【0024】
また上記請求項9の構成によれば、車速は挙動制御開始時の車速であるので、走行抵抗が挙動制御開始後の車速に基づいて算出される場合に比して走行抵抗を容易に算出することができると共に、車速を確実に挙動制御開始時の車速以下の値に制御することができる。
【0025】
また上記請求項10の構成によれば、操舵輪の舵角は挙動制御開始時の操舵輪の舵角であるので、走行抵抗が挙動制御開始後の操舵輪の舵角に基づいて算出される場合に比して走行抵抗を容易に算出することができる。
【0026】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至10の構成に於いて、制御手段は車輌の駆動トルクが車輌の実際の走行抵抗に対抗する値以下になるよう算出された出力トルク制御用の走行抵抗に応じてエンジンの出力トルクを制御するよう構成される(好ましい態様1)。
【0027】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至10の構成に於いて、旋回挙動の制御は車輌のドリフトアウトを抑制する挙動制御であるよう構成される(好ましい態様2)。
【0028】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至10の構成に於いて、走行抵抗算出手段は車速及び操舵輪の舵角の大きさに基づいて走行抵抗を算出するよう構成される(好ましい態様3)。
【0029】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至10の構成に於いて、挙動制御装置は制御開始条件が成立したときには制御終了条件が成立するまでエンジンの出力トルクを調整することにより車輌の旋回挙動を制御するよう構成される(好ましい態様4)。
【0030】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、挙動制御装置は車輌の運転状況に基づく車輌の目標ヨーレートと実際のヨーレートとの偏差に基づき制御開始条件及び制御終了条件の成立を判定するよう構成される(好ましい態様5)。
【0031】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5の構成に於いて、制御手段は挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少するまで又は挙動制御が終了するまで目標出力トルクを低減するよう構成される(好ましい態様6)。
【0032】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5の構成に於いて、制御手段は挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい低下率にて低下したときには目標出力トルクを増大させるよう構成される(好ましい態様7)。
【0033】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、制御手段は挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい低下率にて低下したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大するまで又は挙動制御が終了するまで目標出力トルクを増大させるよう構成される(好ましい態様8)。
【0034】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、目標出力トルクの増大量は目標出力トルクの低下量よりも大きいよう構成される(好ましい態様9)。
【0035】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、走行抵抗算出手段は挙動制御の実行中に車輌の挙動悪化度合が低下するときには、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り前記所定値を一定の値に維持することにより前記所定値の低下を抑制するよう構成される(好ましい態様10)。
【0036】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、走行抵抗算出手段は挙動制御の実行中に車輌の挙動悪化度合が低下するときには、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り前記所定値を漸減させることにより前記所定値の低下を抑制するよう構成される(好ましい態様11)。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0038】
第一の実施形態
図1は後輪駆動車に適用された本発明による挙動制御装置の第一の実施形態を示す概略構成図(A)及び制御系のブロック線図(B)である。
【0039】
図1に於いて、10はエンジンを示しており、エンジン10の駆動力はトルクコンバータ12及びトランスミッション14を含む自動変速機16を介してプロペラシャフト18へ伝達される。プロペラシャフト18の駆動力はディファレンシャル20により左後輪車軸22L及び右後輪車軸22Rへ伝達され、これにより駆動輪である左右の後輪24RL及び24RRが回転駆動される。
【0040】
一方左右の前輪24FL及び24FRは従動輪であると共に操舵輪であり、図1には示されていないが運転者によるステアリングホイールの転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵される。
【0041】
エンジン10の出力は吸気通路26に設けられたメインスロットルバルブ28及びサブスロットルバルブ30により制御され、メインスロットルバルブ28の開度は運転者により操作される図1には示されていないアクセルペダルの踏み込み量に応じて制御され、サブスロットルバルブ30の開度はエンジン制御コンピュータ32によりアクチュエータ34を介して制御される。
【0042】
エンジン制御コンピュータ32にはスロットルポジションセンサ36よりメインスロットルバルブ28の開度φを示す信号が入力され、また図には示されていない他のセンサより吸入空気量その他のエンジン制御情報を示す信号が入力される。またエンジン制御コンピュータ32には車輌運動制御コンピュータ40より必要に応じて目標出力トルクTtを示す信号が入力され、エンジン制御コンピュータ32は目標出力トルクTtを示す信号が入力されているときには目標出力トルクTtに基づきサブスロットルバルブ30の目標開度開度φstを演算し、サブスロットルバルブ30の開度を目標開度開度φstになるよう制御することによりエンジンの出力を増減制御する。
【0043】
左右の前輪24FL、24FR及び左右の後輪24RL、24RRの制動力は制動装置42の油圧回路44により対応するホイールシリンダ46FL、46FR、46RL、46RRの制動圧が制御されることによって制御される。図には示されていないが、油圧回路44はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル48の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ50により制御される。
【0044】
またフローチャートとしては示されていないが、車輌運動制御コンピュータ40は当技術分野に於いて公知の要領にて車輌のスピン状態の程度を示すスピン状態量SV及び車輌のドリフトアウト状態の程度を示すドリフトアウト状態量DVを演算し、スピン状態量SVが基準値を越えているときには例えば旋回外側前輪に制動力を付与して車輌にアンチスピンモーメントを付与すると共に車輌減速させる制動力の制御によるスピン制御を行い、ドリフトアウト状態量DVが基準値を越えているときには例えば旋回内側後輪の制動力が旋回外側後輪の制動力よりも高くなるよう左右後輪に制動力を付与して車輌を減速させると共に車輌に旋回補助方向のヨーモーメントを付与する制動力の制御によるドリフトアウト制御を行う。
【0045】
図1(B)に示されている如く、車輌運動制御コンピュータ40には、操舵角センサ54より操舵角θを示す信号、横加速度センサ56より車輌の横加速度Gyを示す信号、車速センサ58より車速Vを示す信号、ヨーレートセンサ60より車輌のヨーレートγを示す信号が入力される。
【0046】
尚エンジン制御コンピュータ32及び車輌運動制御コンピュータ40は、実際にはそれぞれCPU、ROM、RAM、入出力ポート装置等を含み、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された周知の構成のマイクロコンピュータであってよい。また操舵角センサ54、横加速度センサ56、ヨーレートセンサ60はそれぞれ車輌の左旋回時を正として操舵角θ、車輌の横加速度Gy、車輌のヨーレートγを検出する。
【0047】
特に図示の実施形態に於いては、車輌運動制御コンピュータ40は、車輌の目標旋回状態量としての目標ヨーレートγtを車速V及び操舵角θに基づいて演算し、目標ヨーレートγtと実際のヨーレートγとの偏差Δγに基づきUS−OS傾向(ドリフトアウト又はスピンの傾向)の程度を示すUS−OS傾向指標値Δγsを演算し、US−OS傾向指標値Δγsに基づき車輌がドリフトアウト状態になる虞れが高いか否かを判定する。
【0048】
そして車輌運動制御コンピュータ40は、車輌がドリフトアウト状態になる虞れが高いと判定したときには、当該判定が行われた時点のUS−OS傾向指標値Δγsiと現在のUS−OS傾向指標値Δγsとの偏差に基づき該偏差が大きいほど大きくなるよう車速低下量αを演算し、上記判定が行われた時点の操舵角θ及び当該時点の車速Viより車速低下量α小さい値Vi−αに基づいて車輌の走行抵抗Rを推定により演算し、車輌の駆動力を走行抵抗Rに対抗するに必要なエンジンの目標出力トルクTtを演算し、目標出力トルクTtを示す信号をエンジン制御コンピュータ32へ出力する。
【0049】
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施形態に於けるエンジンの出力トルクの制御による挙動制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0050】
まずステップ10に於いては操舵角θを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはNをステアリングギヤ比とし、Lを車輌のホイールベースとし、Khをスタビリティファクタとして下記の式1に従って車輌の目標ヨーレートγtが演算されると共に目標ヨーレートγtと実際のヨーレートγとの偏差としてヨーレート偏差Δγが演算される。
γt=Vθ/(NL)−KhVGy ……(1)
【0051】
ステップ30に於いてはsignγを実際のヨーレートγの符号として下記の式2に従ってUS−OS傾向指標値Δγsが演算される。尚US−OS傾向指標値Δγsは正の値でその大きさが大きいほどUS傾向(ドリフトアウト傾向)が高く、負の値でその大きさが大きいほどOS傾向(スピン傾向)が高いことを表す。
Δγs=Δγ・signγ ……(2)
【0052】
ステップ40に於いてはフラグFdが1であるか否かの判別、即ち挙動制御によるエンジン10の出力トルクの低減制御中であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ80へ進み、否定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
【0053】
ステップ50に於いてはUS−OS傾向指標値Δγsが制御開始基準値A(正の定数)よりも大きいか否かの判別、即ちドリフトアウト傾向が比較的高い状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ50に於いて車輌の走行抵抗Rを演算するための操舵角θi及び車速Viがそれぞれ現在の操舵角θ及び現在の車速Vに設定され、肯定判別が行われたときにはステップ70に於いてフラグFdが1にセットされると共に、制御開始時のUS−OS傾向指標値Δγsiが現在のUS−OS傾向指標値Δγsに設定された後ステップ200へ進む。
【0054】
ステップ80に於いてはUS−OS傾向指標値Δγsが制御終了基準値B(Aよりも小さい正の定数)よりも小さいか否かの判別、即ちドリフトアウト傾向が低下し挙動制御を終了してもよい状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ200へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ90に於いてフラグFdが0にリセットされると共に、図3を参照して後述するフラグF1及びF2がそれぞれ0にリセットされる。
【0055】
ステップ200に於いてはUS−OS傾向指標値Δγsの増大量、即ち現在のUS−OS傾向指標値Δγsと制御開始基準値Aとの偏差Δγs−Aが挙動の悪化度合を示す値として演算されると共に、US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aに基づき図4に示されたグラフに対応するマップより車速低下量αが演算される。尚図4より解る如く、車速低下量αはαo(正の定数)以上の値に演算される。
【0056】
ステップ210に於いては操舵角θ及び車速Vをパラメータとして車輌の走行抵抗を演算するための関数をf(θ,V)として、挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づきエンジン10の出力トルクを制御するための車輌の走行抵抗Rが演算される。尚関数f(θ,V)は例えば実験的に予め求められる。また車輌の走行抵抗Rは挙動制御開始時の操舵角θiの絶対値及び車速Vi−αに基づき図4に示されたグラフに対応するマップより演算されてもよい。
【0057】
ステップ220に於いては後述の図3に示されたフローチャートに従ってエンジン10の目標出力トルクTetが演算され、ステップ300に於いては目標出力トルクTetを示す信号が車輌運動制御コンピュータ40よりエンジン制御コンピュータ32へ送信される。
【0058】
次に図3に示されたフローチャートを参照して上述のステップ220に於ける目標出力トルクTet演算ルーチンについて説明する。
【0059】
ステップ225に於いては車輌の駆動力をエンジン10の出力トルクに変換するための係数をKtとして、エンジン10の目標出力トルクTetが車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積Kt・Rに演算され、ステップ230に於いては例えば操舵角θの絶対値の変化率θdが演算されると共に、変化率θdが基準値θd1(正の定数)よりも大きいか否かの判別、即ち比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ260へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ240へ進む。
【0060】
ステップ240に於いてはフラグF1が0であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ290へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ250に於いて出力トルク低減側の補正量をT1(正の定数)として、エンジン10の目標出力トルクTetがステップ225に於いて演算された値より補正量をT1を減算した値Tet−T1に設定されると共に、フラグF1が1にセットされ且つフラグF2が0にリセットされる。
【0061】
ステップ260に於いては操舵角θの絶対値の変化率θdが基準値θd2(負の定数)よりも小さいか否かの判別、即ち比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り戻し操作されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ300へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ270へ進む。
【0062】
ステップ270に於いてはフラグF1が0であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ290に於いてエンジン10の目標出力トルクTetがその前回値Tetfに設定され、肯定判別が行われたときにはステップ280に於いて出力トルク増大側の補正量をT2(T1よりも小さい正の定数)として、エンジン10の目標出力トルクTetがステップ225に於いて演算された値に補正量T2を加算した値Tet+T2に設定されると共に、フラグF1が0にリセットされ且つフラグF2が1にセットされる。
【0063】
かくして図示の第一の実施形態によれば、ステップ20に於いて操舵角θ等に基づき車輌の目標ヨーレートγtが演算されると共に、目標ヨーレートγtと実際のヨーレートγとの偏差としてヨーレート偏差Δγが演算され、ステップ30に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが演算され、挙動制御中でないときにはステップ40に於いて否定判別が行われ、ステップ50に於いてUS−OS傾向指標値Δγsに基づき挙動制御(ドリフトアウト制御)が開始されるべきか否かが判定される。
【0064】
ステップ50に於いて挙動制御が開始されるべきであると判定されると、ステップ200に於いてUS−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aに基づき車速低下量αが演算され、ステップ210に於いて挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づきエンジン10の出力トルク制御用の車輌の走行抵抗Rが演算され、ステップ220に於いて車輌の駆動力が車輌の走行抵抗Rに対抗する値にするためのエンジン10の目標出力トルクTetが演算され、ステップ300に於いて目標出力トルクTetを示す信号がエンジン制御コンピュータ32へ送信され、これによりステップ80に於いて挙動制御を終了すべき判定が行われるまで車速VがVi−αになるようエンジン10の出力トルクが低減される。
【0065】
従って図示の第一の実施形態によれば、車輌がドリフトアウト傾向になると、車輌の駆動力が車輌の走行抵抗Rに対抗する値になるようエンジン10の出力トルクが自動的に低減され、これにより車速Vが挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに低下されるので、走行抵抗に起因して車速が過剰に低下し乗員が異和感を覚えることを確実に回避しつつドリフトアウト傾向を低減し、車輌の旋回走行安定性を向上させることができる。
【0066】
この場合車輌の運転状況に基づき目標車速が演算され、実際の車速が目標車速になるよう目標車速と実際の車速との偏差に基づきエンジンの出力トルクが制御される訳ではないので、従来の挙動制御装置の場合の如く出力トルクの増減が繰り返される制御のハンチングは発生せず、従って制御のハンチングに起因して運転者が加減速操作を行わないにも拘らず車輌が加減速を繰り返し車輌の乗員が異和感を覚えることを確実に回避することができる。
【0067】
特に図示の第一の実施形態によれば、US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aが挙動の悪化度合を示す値として演算されると共に、US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aが正の値で大きいほど車速低下量αが大きくなるようUS−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aに基づいて車速低下量αが可変設定されるので、挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が高いほど車速低下量αを大きくして車速の低下を大きくすることができ、従って挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が考慮されることなく車速低下量αが一定の値に設定される場合に比して、車輌の挙動変化に応じてエンジン10の出力トルクの低下量を適切に制御し、車輌の旋回挙動を適切に安定化させることができる。
【0068】
例えば図6は第一の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、車速V、操舵角θ、フラグFdの変化の例を示している。図6に示されている如く、時点t1に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御開始基準値Aよりも大きくなり、時点t2に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御開始基準値Aよりも小さくなり、時点t3に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御終了基準値Bよりも小さくなったとすると、時点t1より時点t3までフラグFdが1になり、この期間に亘りUS傾向を低減する挙動制御中の状態になり、エンジン10の出力トルクが低下される。
【0069】
また時点t1より時点t2まで車速低下量αが標準値αoよりも大きい値に演算される。即ち挙動制御開始後にドリフトアウト傾向が増大しUS−OS傾向指標値Δγsが増大しても、それに応じて車速低下量αが増大され、車輌の走行抵抗Rが小さい値に演算されるので、エンジン10の出力トルクの低減量が増大され、これにより車速の低下が効果的に行われ、車輌のドリフトアウト傾向が効果的に低減される。
【0070】
また図示の第一の実施形態によれば、ステップ220、即ちステップ225〜290に於いて比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作されたときには、エンジン10の目標出力トルクTetが車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積より補正量T1を減算した値Kt・R−T1に設定され、比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り戻し操作されたときには、エンジン10の目標出力トルクTetが車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積に補正量T2を加算した値Kt・R+T2に設定され、比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作も切り戻し操作もされていないときには、エンジン10の目標出力トルクTetがその前回値Tetfに設定される。
【0071】
従って挙動制御開始後に比較的高い操舵速度にてステアリングホイールの切り増し操舵が行われることにより車輌のドリフトアウト状態が悪化する場合には、エンジンの出力トルクを確実に低減して車速を確実に低下させ、これにより車輌のドリフトアウト状態が悪化することを確実に防止することができ、逆に挙動制御開始後に比較的高い操舵速度にてステアリングホイールの切り戻し操舵が行われることにより車輌のドリフトアウト状態が低下する場合には、エンジンの出力トルクを確実に増大させ、これにより車輌のドリフトアウト状態が低下し車輌の挙動が安定化する状況に於いて車速を不必要に低下さされることを確実に防止することができる。
【0072】
例えば図7は第一の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、操舵角θ、目標出力トルクTetの増減量、車速V、フラグFdの変化の他の例を示している。特に図7に示された例は挙動制御中にステアリングホイールが比較的大きく操作され操舵角θが比較的大きく変化する場合であり、二点鎖線はステップ230〜290による操舵速度に応じた目標出力トルクTetの補正処理が行われない場合に於ける車速Vの変化を示している。
【0073】
図7に示されている如く、図6に示された例の場合と同様、時点t1に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御開始基準値Aよりも大きくなり、時点t2に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御開始基準値Aよりも小さくなり、時点t3に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが制御終了基準値Bよりも小さくなったとすると、時点t1より時点t3までフラグFdが1になり、この期間に亘りUS傾向を低減する挙動制御中の状態になり、エンジン10の出力トルクが低下される。
【0074】
また時点t1とt2との間の時点t11の前後に於いて比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作され、時点t2とt3との間の時点t21の前後に於いて比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り戻し操作されたとすると、エンジン10の目標出力トルクTetは時点t11より時点t21まで時点t11に於ける目標出力トルクTet(車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積Kt・R)が補正量T1にて低減された値に設定され、時点t21以降は目標出力トルクTetの前回値Tetfが補正量T2増大された値に設定される。
【0075】
また図示の第一の実施形態によれば、ステップ220に於ける目標出力トルクTetの演算に於いては、補正量T1は補正量T2よりも大きいので、挙動制御中に比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作及び切り戻し操作されても、補正量T1及びT2が同一又は実施形態とは逆の大小関係にある場合に比して、エンジン10の目標出力トルクTetを確実に低減することができ、これにより車輌の挙動を効果的に安定化させることができる。
【0076】
また図示の第一の実施形態によれば、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少するまで又はドリフトアウト制御が終了するまで、目標出力トルクTetがT1低減されるので、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには、例えば目標出力トルクTetがその時点より所定の時間に亘り低減される場合に比して、確実にエンジン10の出力トルクを低下させ、車輌のドリフトアウト状態を確実に低減することができる。
【0077】
また図示の第一の実施形態によれば、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大するまで又はドリフトアウト制御が終了するまで、目標出力トルクTetがT2増大されるので、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少したときには、例えば目標出力トルクTetがその時点より所定の時間に亘り増大される場合に比して、エンジン10の出力トルクが不必要に低下される虞れを確実に低減することができる。
【0078】
尚ステップ220による操舵速度に応じた目標出力トルクTetの補正処理、即ちステップ225〜290の処理は後述の第二の実施形態に於いても同様に行われるので、ステップ225〜290の処理による作用効果は第二の実施形態に於いても同様に得られる。
【0079】
第二の実施形態
図8は後輪駆動車に適用された本発明による挙動制御装置の第二の実施形態に於けるエンジンの出力トルクの制御による挙動制御ルーチンを示すフローチャート、図9は図8のステップ100に於いて実行されるピークホールド値Δγsp演算ルーチンを示すフローチャートである。尚図9に於いて図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。
【0080】
この第二の実施形態に於いては、ステップ70が完了した場合又はステップ80に於いて否定判別が行われた場合には、ステップ100に於いて図9に示されたルーチンに従って、US−OS傾向指標値Δγsのピークホールド値Δγspが演算され、ステップ190に於いてピークホールド値Δγspに基づき図10に示されたグラフに対応するマップより車速低下量αが演算される。尚図10より解る如く、この第二の実施形態に於いても車速低下量αはαo(正の定数)以上の値に演算される。
【0081】
図9に示されている如く、ピークホールド値Δγsp演算ルーチンのステップ110に於いては、US−OS傾向指標値Δγsが基準値C(0又は正の定数)よりも大きいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ120に於いてピークホールド値Δγspが0に設定された後ステップ190へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
【0082】
ステップ130に於いてはUS−OS傾向指標値Δγsがその前回値Δγsfよりも大きいか否かの判別、即ちUS−OS傾向指標値Δγsが増加しドリフトアウト状態の悪化が進行しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ140に於いてピークホールド値Δγspが現在のUS−OS傾向指標値Δγsに設定されると共に、カウンタのカウント値Ctが0にリセットされ、否定判別が行われたときにはステップ150に於いてピークホールド値ΔγspがUS−OS傾向指標値Δγsの前回値Δγsfに設定されると共に、カウンタのカウント値Ctが1インクリメントされる。
【0083】
ステップ160に於いてはカウンタのカウント値Ctが基準値Cto(正の一定の整数)以上であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ190へ進み、肯定判別が行われたときには、即ちUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始めた時点より基準値Ctoに対応する所定の時間Toが経過したときには、ステップ170に於いてピークホールド値Δγspが現在のUS−OS傾向指標値Δγsに設定されると共に、カウンタのカウント値CtがCtoに設定された後ステップ190へ進む。
【0084】
かくしてこの第二の実施形態によれば、車速低下量αはピークホールド値Δγspが高いほど大きくなるようピークホールド値Δγspに基づいて演算されるが、ピークホールド値ΔγspはUS−OS傾向指標値Δγsが低下していないときにはUS−OS傾向指標値Δγsに設定され、US−OS傾向指標値Δγsが低下しているときにはUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始めた時点より所定の時間Toが経過するまでUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始めた時点の値に維持される。
【0085】
従ってこの第二の実施形態によれば、車輌の挙動悪化度合としてのUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始めた時点より所定の時間Toに亘り車速低下量αの低下を抑制して走行抵抗Rの増大を抑制し、これによりエンジン10の目標出力トルクTetの増大によるエンジンの出力トルクの増大を確実に抑制することができるので、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた状況に於ける車輌の旋回挙動悪化防止効果を確実に向上させることができる。
【0086】
特に図示の第二の実施形態によれば、US−OS傾向指標値Δγsが低下し始めた時点より所定の時間Toに亘りピークホールド値Δγspが一定に維持されることにより車速低下量αが一定に維持されるので、ピークホールド値Δγsp及び車速低下量αが漸減される場合に比して確実にエンジンの出力トルクの増大を抑制することができる。
【0087】
例えば図11は第二の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、車速V、操舵角θ、フラグFdの変化の例を示す図6と同様の図である。尚図11に於いて、一点鎖線は上述の第一の実施形態の場合の車速低下量αの変化を示している。図11に示されている如く、時点t11に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始めたとすると、時点t11より所定の時間Toが経過する時点t12までの区間に於いてピークホールド値Δγspが一定に維持されることにより車速低下量αが一定に維持される。
【0088】
また図12は第二の実施形態に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが増減する場合のピークホールド値Δγspの変化の例を示している。図12に示されている如く、時点t11に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが低下し始め、時点t11より所定の時間Toが経過する前に時点t12に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが低下開始時の値以上に増大すると、ピークホールド値Δγspは時点t11より時点t12までの区間に於いて時点t11に於けるUS−OS傾向指標値Δγsの値に維持され、従ってこの区間に於いてエンジンの出力トルクが増大することを確実に抑制することができる。
【0089】
また図12に示されている如く、時点t13に於いてUS−OS傾向指標値Δγsが再度低下し始め、比較的大きく急激に低下したとすると、時点t13より所定の時間Toが経過する時点t14までの区間に於いてピークホールド値Δγspが時点t13に於けるUS−OS傾向指標値Δγsの値に維持され、これによりエンジンの出力トルクの増大を確実に抑制することができる。
【0090】
尚上述の第一及び第二の実施形態によれば、挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づき車輌の走行抵抗Rが演算され、これにより車速Vが挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに低下されるので、例えば挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viに基づき車輌の走行抵抗Rが演算され、これにより車速Vが挙動制御開始時の車速Viに維持される場合に比して確実に車輌のドリフトアウト傾向を低減することができる。
【0091】
また上述の第一及び第二の各実施形態によれば、車輌の走行抵抗Rは挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づき演算されるので、車輌の走行抵抗Rが挙動制御開始後の各瞬間の操舵角θ及び車速Vに基づいて演算される場合に比して、車輌の走行抵抗Rの演算を簡便に行うことができる。
【0092】
尚上述の第一及び第二の各実施形態の何れの場合にも、エンジン10の出力トルクの低減による挙動制御が行われてもドリフトアウト傾向が過大になった場合や車輌が過大なスピン状態になった場合には、前述の如く制動力の制御による挙動制御が実行され、これにより車輌の挙動の悪化が効果的に抑制される。
【0093】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0094】
例えば上述の第一の実施形態に於いては、ステップ200に於いてUS−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aが挙動の悪化度合を示す値として演算されると共に、US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aが正の値で大きいほど車速低下量αが大きくなるようUS−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aに基づいて車速低下量αが可変設定されるようになっているが、ステップ200が省略され、車速低下量αが正の一定の値に設定されてもよい。
【0095】
また図示の各実施形態に於いては、ステップ210に於いて車輌の走行抵抗Rは挙動制御開始時の操舵角θi及び挙動制御開始時の車速Viよりも車速低下量α小さい車速Vi−αに基づいて演算されるようになっているが、ステップ60が省略され、車輌の走行抵抗Rの演算に供される操舵角θ及び車速Vの少なくとも一方は挙動制御開始後の各瞬間の操舵角θ若しくは車速Vであるよう修正されてもよい。
【0096】
また図示の各実施形態に於いては、ステップ220に於いて比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り増し操作されたときには、エンジン10の目標出力トルクTetが車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積より補正量T1を減算した値Kt・R−T1に設定され、比較的高い操舵速度にてステアリングホイールが切り戻し操作されたときには、エンジン10の目標出力トルクTetが車輌の走行抵抗Rと係数Ktとの積に補正量T2を加算した値Kt・R+T2に設定されるようになっているが、何れかの実施形態に於いてステップ220に於ける目標出力トルクTetの補正が省略されてもよい。
【0097】
また図示の各実施形態に於いては、補正量T1及びT2は定数であるが、それぞれ例えばステアリングホイールの切り増しの操舵速度及びステアリングホイールの切り戻しの操舵速度が高いほど大きくなるよう操舵速度に応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
【0098】
また図示の各実施形態に於いては、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少するまで又はドリフトアウト制御が終了するまで、目標出力トルクTetがT1低減されるようになっているが、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには、目標出力トルクTetは例えばその時点より所定の時間に亘り低減されるよう修正されてもよい。
【0099】
同様に、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少したときには、操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大するまで又はドリフトアウト制御が終了するまで、目標出力トルクTetがT2増大されるようになっているが、ドリフトアウト制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい減少率にて減少したときには、目標出力トルクTetは例えばその時点より所定の時間に亘り増大されるよう修正されてもよい。
【0100】
また図示の各実施形態に於いては、車輌の旋回挙動がドリフトアウト傾向であるか否かを判定するための指標値は車輌の目標ヨーレートγtと実際のヨーレートγとの偏差Δγに基づいて演算されるUS−OS傾向指標値Δγsであるが、車輌の旋回挙動がドリフトアウト傾向であるか否かを判定するための指標値は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算される指標値であってよい。
【0101】
また図示の各実施形態に於いては、車輌は後輪駆動車であるが、本発明の挙動制御装置は前輪駆動車や四輪駆動車に適用されてもよい。
【0102】
また上述の第二の実施形態に於いては、ピークホールド値Δγspは所定の時間Toに亘りUS−OS傾向指標値Δγsの低下開始時の値に一定に維持されるようになっているが、ピークホールド値Δγspは所定の時間Toに亘り漸減されることにより車速低下量αの低下が抑制されるよう修正されてもよい。
【0103】
更に上述の第二の実施形態に於いては、ステップ160の判別に於けるカウンタのカウント値Ctの基準値Ctoは正の一定の整数であり、ピークホールド値ΔγspがUS−OS傾向指標値Δγsの低下開始時の値に維持される所定の時間Toは一定であるが、低下開始時のUS−OS傾向指標値Δγsの値が大きいほど所定の時間Toが長くなり、低下開始時のUS−OS傾向指標値Δγsの低下度合が大きいほど所定の時間Toが短くなるよう、基準値Ctoは低下開始時のUS−OS傾向指標値Δγsの値若しくは低下開始時のUS−OS傾向指標値Δγsの低下度合に応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】後輪駆動車に適用された本発明による挙動制御装置の第一の実施形態を示す概略構成図(A)及び制御系のブロック線図(B)である。
【図2】第一の実施形態に於けるエンジンの出力トルクの制御による挙動制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】図2のステップ220に於いて実行される目標出力トルクTt演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】US−OS傾向指標値Δγsの増大量Δγs−Aと車速低減量αとの間の関係を示すグラフである。
【図5】車速V及び操舵角θと車輌の走行抵抗Rとの間の関係を示すグラフである。
【図6】第一の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、車速V、操舵角θ、フラグFdの変化の例を示す図である。
【図7】第一の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、操舵角θ、目標出力トルクTetの増減量、車速V、フラグFdの変化の他の例を示す図である。
【図8】第二の実施形態に於けるエンジンの出力トルクの制御による挙動制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】図8のステップ100に於いて実行されるピークホールド値Δγsp演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】US−OS傾向指標値Δγsのピークホールド値Δγspと車速低減量αとの間の関係を示すグラフである。
【図11】第二の実施形態に於ける挙動制御の一例としてUS−OS傾向指標値Δγs、車速低下量α、車速V、操舵角θ、フラグFdの変化の例を示す図である。
【図12】第二の実施形態に於けるUS−OS傾向指標値Δγs及びそのピークホールド値Δγspの変化の例を示す図である。
【符号の説明】
10…エンジン
12…トルクコンバータ
16…自動変速機
20…ディファレンシャル
32…エンジン制御コンピュータ
40…車輌運動制御コンピュータ
42…制動装置
44…油圧回路
46FL〜46RR…ホイールシリンダ
50…マスタシリンダ
54…操舵角センサ
56…横加速度センサ
58…車速センサ
60…ヨーレートセンサ

Claims (10)

  1. 制御開始条件が成立したときにはエンジンの出力トルクを調整することにより車輌の旋回挙動を制御する車輌の挙動制御装置に於いて、車輌の旋回挙動を制御する際に車輌の走行抵抗を算出する走行抵抗算出手段と、車速が増大しないよう算出された走行抵抗に応じてエンジンの出力トルクを制御する制御手段とを有することを特徴とする車輌の挙動制御装置。
  2. 前記制御手段は算出された走行抵抗が大きい場合には走行抵抗が小さい場合よりも出力トルクを高い値に制御することを特徴とする請求項1に記載の車輌の挙動制御装置。
  3. 前記走行抵抗算出手段は車速が高い場合には車速が低い場合に比して大きい値になるよう車速に基づいて走行抵抗を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の挙動制御装置。
  4. 操舵輪の舵角を検出する舵角検出手段を備え、前記走行抵抗算出手段は操舵輪の舵角の大きさが大きい場合には操舵輪の舵角の大きさが小さい場合に比して大きい値になるよう操舵輪の舵角の大きさに基づいて走行抵抗を算出することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌の挙動制御装置。
  5. 前記制御手段は算出された走行抵抗に基づき車速が増大しないようエンジンの目標出力トルクを演算し、前記目標出力トルクに基づきエンジンの出力トルクを制御するよう構成され、挙動制御の実行中に操舵輪の舵角の大きさが基準値よりも大きい増大率にて増大したときには前記目標出力トルクを低減することを特徴とする請求項4に記載の車輌の挙動制御装置。
  6. 前記走行抵抗算出手段は実際の車速よりも所定値低い値に基づいて走行抵抗を算出することを特徴とする請求項3に記載の車輌の挙動制御装置。
  7. 前記走行抵抗算出手段は挙動制御開始後の車輌の挙動悪化度合が高いほど前記所定値が大きくなるよう前記挙動悪化度合に応じて前記所定値を可変設定することを特徴とする請求項6に記載の車輌の挙動制御装置。
  8. 前記走行抵抗算出手段は挙動制御の実行中に車輌の挙動悪化度合が低下するときには、車輌の挙動悪化度合が低下し始めた時点より所定の時間に亘り前記所定値の低下を抑制することを特徴とする請求項6又は7に記載の車輌の挙動制御装置。
  9. 車速は挙動制御開始時の車速であることを特徴とする請求項3又は請求項5乃至7に記載の車輌の挙動制御装置。
  10. 操舵輪の舵角は挙動制御開始時の操舵輪の舵角であることを特徴とする請求項4に記載の車輌の挙動制御装置。
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