JP3829409B2 - 車体挙動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば旋回時における車両挙動を安定することができる車体挙動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両の走行中の車体挙動を制御する技術として、例えば舵角制御、制動力制御、駆動力制御などが知られている。
このうち、舵角制御としては、例えば4WS制御が知られており、この舵角制御とは、例えば旋回時にスピンやドリフトの発生を防止して、できる限り希望する旋回方向の通りに車両を進ませるために、タイヤの向き等を制御する技術である。
【0003】
また、制動力制御としては、いわゆるアンチスキッド制御(ABS制御)が知られており、このアンチスキッド制御とは、制動時に、高い制動力が発揮できる所定のスリップ率の範囲に収まる様に、ホイールシリンダ圧を調節して車輪の回転速度を制御するものである。
【0004】
更に、駆動力制御としては、いわゆるトラクション制御が知られており、このトラクション制御とは、加速時に、高い駆動力が発揮できる所定のスリップ率の範囲に収まる様に、エンジンの出力を調節したりホイールシリンダ圧を調節して車輪の回転速度を制御するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記舵角制御では、その時の(制動力や駆動力で示される)前後力により変化するタイヤ余裕や、前後力のパラメータであるスリップ率により変化するタイヤ余裕を考慮していないので、即ちタイヤが十分な前後力を発揮できる限界までの余裕を考慮せずに制御しているので、必ずしも十分ではない。
【0006】
また、制動力制御や駆動力制御では、逆にタイヤの横力により変化するタイヤ限界や、横力を示すパラメータであるスリップ角(車両の進行方向とタイヤの向きとのなす角)により変化するタイヤ限界を考慮せずに制御しているので、この場合も、必ずしも十分ではない。
【0007】
つまり、旋回制動あるいは旋回加速等において、タイヤに横力や前後力が同時に加わる場合には、各々の力によるタイヤの余裕度の減少を考慮せずに互いの制御を行なうと、タイヤ限界を越え易くなる。
このタイヤ限界を越えた場合、それ以上の横力及び前後力を発生することはできないため、ブレーキ操作に対する制動力、舵角に対する旋回力を発生することができなくなり、制御及び操縦が困難となるという問題がある。
【0008】
本発明は前記課題に鑑みなされたものであり、旋回時等にタイヤの限界を越えることを防止して、好適に制駆動力や舵角の制御を行なうことができる車体挙動制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、車両の各輪のスリップ率及びスリップ角を演算し、このスリップ率及びスリップ角と、定数として与えられた最大スリップ率基準値及び最大スリップ角基準値とから、スリップ率とスリップ角とを長方形の隣合う辺として下記式[3]で定義されるタイヤ使用レベルを演算し、このタイヤ使用レベルを考慮して、前記各輪のタイヤ使用レベルがタイヤ限界を越えないように、前記各輪に横力及び前後力を配分する。
[式3]
タイヤ使用レベル={(スリップ率/最大スリップ率基準値) 2
+(スリップ角/最大スリップ角基準値) 2 1/2
また、請求項2の発明では、車両の各輪の制動力、駆動力、及びスリップ角の少なくとも1種を制御する。
更に、請求項3の発明では、車両の目標ヨーレイトと目標横Gとから、車両に加えるモーメント及び横力を算出し、そのモーメント及び横力を達成するように、各輪に横力及び前後力を配分する。
【0010】
ここで、スリップ率とは、制動時には下記[式1]により定義され、駆動時には下記[式2]により定義されるものである。尚、スリップ率を100倍することにより、%で示すことができる。
[式1]
(制動時)スリップ率=(車体速度−車輪速度)/車体速度
[式2]
(駆動時)スリップ率=(車体速度−車輪速度)/車輪速度
また、スリップ角とは、後述する図4に示す様に、タイヤの進行方向とタイヤの中心面とのなす角である。
【0011】
図1に示す様に、旋回時等の走行中には、タイヤの状態(タイヤに加わる力の状態;以下タイヤ使用レベルと称す)は、タイヤの摩擦円を用いて示すことができる。このタイヤの摩擦円とは、縦軸にスリップ率をとり、横軸にスリップ角をとったものであり、タイヤ使用レベルは、下記[式3]に示す様に、スリップ率とスリップ角とを長方形の隣合う辺として、3平方の定理を利用して、その対角線の長さから求めることができる。
[式3]
タイヤ使用レベル={(スリップ率/最大スリップ率基準値)2
+(スリップ角/最大スリップ角基準値)21/2
ここで、横力の発生可能な最大のスリップ角である最大スリップ角基準値(最大コーナリングフォース(CF)発生スリップ角)は、例えば±10degであり、前後力の発生可能な最大のスリップ率である最大スリップ率基準値(最大前後力発生スリップ率)は、例えば±20%である。
【0012】
尚、図1の白抜きで示すタイヤの摩擦円の範囲内が、横力、前後力の発生可能な範囲であり、この範囲、即ちタイヤ使用レベルの好適な範囲は、下記[式4]で示される範囲内である。
[式4]{(スリップ率/最大スリップ率基準値)2+(スリップ角/最大スリップ角基準値)21/2<1
つまり、本発明では、各輪のスリップ率及びスリップ角を演算し、このスリップ率及びスリップ角と、定数として与えられた最大スリップ率基準値及び最大スリップ角基準値とから、タイヤ使用レベルを演算し、このタイヤ使用レベルを考慮して、各輪のタイヤ使用レベルがタイヤ限界を越えないように、各輪に横力及び前後力を配分するように、例えば制動力、駆動力、及びスリップ角の少なくとも1種を制御するものである
【0017】
具体的には、タイヤ使用レベルを考慮して(従って各車輪のタイヤ余裕度を考慮して)、例えば、各車輪におけるタイヤ使用レベルがタイヤの摩擦円の範囲内に収まる様に、各車輪の例えばブレーキ制御アクチュエータ、駆動力制御アクチュエータ及び舵角制御アクチュエータを制御することにより、好適に車両の旋回制動状態や旋回駆動状態を制御することができる。
【0018】
そして、本発明では、スリップ率の2乗値とスリップ角の2乗値の和の平行根に基づいて、タイヤに加わる力の状態を推定する。つまり、タイヤに加わる力の状態(タイヤ使用レベル)を、前記[式3]によって求める。即ち、本発明では、この[式3]の最大スリップ率基準値、最大スリップ角基準値を定数と考える。
【0019】
よって、この三平方の定理により、タイヤ使用レベルを求めることができるのである。 以下、より具体的に説明する。
例えば制動時に、駆動力(この場合は減速スリップを低減する力)の制御を行なうことにより、タイヤ限界内にてタイヤにかかる横力や前後力とのバランスを調節することができるので、安定して且つ高い制動力を発揮しつつ制動を行なうことができる。
【0020】
また、例えば駆動時に、制動力(この場合は加速スリップを低減する力)の制御を行なうことにより、タイヤ限界内にてタイヤにかかる横力や前後力とのバランスを調節することができるので、安定して且つ高い駆動力を発揮しつつ加速を行なうことができる。
【0021】
更に、例えば旋回時に、舵角の制御を行なうことにより、タイヤ限界内にてタイヤにかかる横力や前後力とのバランスを調節することができるので、所望の旋回方向に、安定して旋回することができる。
【0022】
また、例えば旋回制動時に、駆動力(この場合は減速スリップを低減する力)及び舵角の制御を行なうことにより、タイヤ限界内にてタイヤにかかる横力や前後力とのバランスを調節することができるので、所望の旋回方向に、安定して且つ高い制動力を発揮しつつ旋回することができる。
【0023】
更に、例えば旋回駆動時に、制動力(この場合は加速スリップを低減する力)及び舵角の制御を行なうことにより、タイヤ限界内にてタイヤにかかる横力や前後力とのバランスを調節することができるので、所望の旋回方向に、安定して且つ高い駆動力を発揮しつつ旋回することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車体挙動制御装置の好適な実施の形態を、例(実施例)を挙げて図面に基づいて詳細に説明する。
本実施例は、FF車の旋回の際に、車両挙動が不安定になることを防止するために、舵角制御及びブレーキ制御を行なう車体挙動制御装置である。
【0025】
a)まず、本実施例の車体挙動制御装置のシステム構成を、図2に基づいて説明する。
図2に示す様に、車体挙動制御装置は、車体挙動を検出するセンサとして、4輪の各車輪1FR,1FL,1RR,1RL(1と総称する)の回転速度(車輪速度)を検出する車輪速度センサ2FR,2FL,2RR,2RL(2と総称する)、各車輪1の実際に曲げられた値である舵角ACT変位量を検出する舵角センサ3FR,3FL,3RR,3RL(3と総称する)、ステアリング8の操作量であるステアリング角(操舵角)を検出する操舵角センサ4、車体9の回転角速度(ヨーレート)を検出するヨーレートセンサ6、車体9の横加速度(横G)を検出する横Gセンサ7を備えている。
【0026】
また、車体挙動を制御するアクチュエータとして、例えば油圧機構で構成される舵角制御アクチュエータ10FR,10FL,10RR,10RL(10と総称する)、各輪1のホイールシリンダ8FR,8FL,8RR,8RL(8と総称する)の圧力を調節して制動力を制御するブレーキ制御アクチュエータ11、エンジン13の出力を制御するエンジン制御アクチュエータ12等を備えている。
【0027】
そして、電子制御装置(ECU)14では、前記センサ1〜7からの信号を入力して処理し、車体挙動の制御に必要な制御信号を、各アクチュエータ10〜12に出力して、車体挙動の制御を行なう。
b)次に、上述した構成を備えた車体挙動装置の制御処理について説明する。
【0028】
▲1▼まず、舵角制御について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
図3のステップ100にて(以下ステップをSと記す)、各センサ1〜7からの検出信号を入力し、各検出値を求める。
具体的には、各車輪速度センサ2からの信号に基づいて各車輪1の車輪速度を求め、各舵角センサ3からの信号に基づいて各車輪1の舵角ACT変位量を求め、操舵角センサ4からの信号に基づいて操舵角を求め、ヨーレートセンサ6からの信号に基づいて車体9のヨーレートを求め、横Gセンサ7からの信号に基づいて車体9の横Gを求める。
【0029】
続くS110では、車輪速度から車体速度(車速)を求める。例えば車輪速度の平均値を車速とする。
続くS120では、下記[式5]に基づいて、目標ヨーレートを算出する。この目標ヨーレートとは、車体9のヨーレートに関する制御目標値(この値に制御したい目標値)である。
[式5]
【0030】
【数1】
Figure 0003829409
【0031】
但し、操舵ギヤ比、ホイールベース、目標スタビリティファクタは定数
続くS130では、下記[式6]に基づいて、目標横Gを算出する。この目標横Gとは、車体9の横Gに関する制御目標値である。
[式6]
目標横G=目標ヨーレート×車速
続くS140では、下記[式7]に基づいて、追加車体横力を算出する。この追加車体横力とは、前記目標横Gとするために、車体に加えるべき横力である。
尚、車体横力とは、図4に示す様に、車体の前後方向(図では上下方向)と垂直な横方向に加わる力である。
[式7]
追加車体横力=(目標横G−横G)×車重
続くS150では、下記[式8]に基づいて、追加ヨーモーメントを算出する。この追加ヨーモメントとは、前記目標ヨーレイトとするために、車体に加えるヨーモーメントである。尚、ヨーGとはヨー角加速度のことである。
[式8]
追加ヨーモーメント=(目標ヨーG−ヨーG)×モーメント定数
続くS160では、下記[式9],[式10]に基づいて、前後追加横力を算出する。この前後追加横力とは、追加車体横力を、前輪と後輪とに分けたものであり、本実施例では、各追加横力は前輪及び後輪において、更に各々左右輪に等分される。これにより、各輪における追加横力、即ち各車輪に加えるべき横力が求まる。
[式9]
前輪追加横力=(追加車体横力×重心リヤタイヤ間距離+追加ヨーモーメント)/ホイールベース
[式10]
後輪追加横力=(追加車体横力×重心フロントタイヤ間距離−追加ヨーモーメント)/ホイールベース
但し、重心リヤタイヤ間距離及び重心フロントタイヤ間距離とは、左右のタイヤ間を結ぶ直線と重心との距離を示すものである。
【0032】
続くS170では、下記[式11]に基づいて、必要SF(サイドフォース;横力)追加量=必要CF(コーナリングフォース)追加量を算出する。この必要SF追加量とは、図4に示す様に、前記タイヤに加わる追加横力のうち、タイヤの前後方向と垂直に加えられる追加横力の成分である。これにより、各タイヤに対して垂直方向に加えるべき追加横力、即ち必要SF追加量が求まる。
[式11]
必要SF追加量=各輪における追加横力/cos(αi)
但し、αiは、各輪において横力(追加横力)とSF(必要SF追加量)
とのなす角であり、αi=操舵角+舵角ACT変位量である。
【0033】
尚、iは各輪の区別を示す。
続くS180では、下記[式12],[式13]に基づいて、各輪のスリップ角を算出する。このスリップ角とは、図4に示す様に、車両の進行方向とタイヤの前後方向のなす現時点におけるスリップ角(現状スリップ角)のことである。尚、ここでは、前輪及び後輪においては、左右輪の現状スリップ角は同じとする。
[式12]
前輪スリップ角=車体横滑り角度+操舵角/操舵ギヤ比+舵角ACT変位量/操舵ギヤ比−ヨーレート×重心フロントタイヤ間距離/車速
[式13]
後輪スリップ角=車体横滑り角度+舵角ACT変位量/操舵ギヤ比+ヨーレート×重心リヤタイヤ間距離/車速
但し、車体横滑り角度=−(横G/車速)+ヨーレート
続くS190では、各輪目標舵角量を算出する。この目標舵角量とは、現状スリップ角から目標とするスリップ角(目標スリップ角)までの舵角量であり、例えば図5に示す様なマップを用いて求める。
【0034】
つまり、縦軸に横力(SF)を取り、横軸にスリップ角をとったグラフに示す様に、現状スリップ角から現時点におけるSF(現状SF)を求め、この現状SFに前記S170で求めた必要SFを追加して目標SFを求め、この目標SFから逆に目標スリップ角を求め、この目標スリップ角と現状スリップ角との差から、目標舵角量を求めるものである。
【0035】
続くS200では、後に詳述するが、各輪舵角補正量を算出する。つまり、4輪の全てにおいて、タイヤ限界を考慮して、タイヤ限界を越えない様に、舵角量を補正するための補正値を求める。
続くS210では、下記[式14]に基づいて、各輪制御舵角量を算出する。この各輪制御舵角量とは、前記S190で算出した各輪目標舵角量に前記S200で算出した各輪舵角補正量を加味して補正した値である。
[式14]
各輪制御舵角量=各輪目標舵角量(1+各輪舵角補正量)
続くS220では、各タイヤの舵角を各輪制御舵角量だけ変位させるために、即ち車輪1の方向を曲げるために、舵角制御アクチュエータ10に対して制御信号を出力して、一旦本処理を終了する。
【0036】
これにより、舵角制御中に、タイヤ限界を越えない様に、車輪1の向きが制御される。
▲2▼次に、前記S200における各輪舵角補正量算出処理について、図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0037】
図6のS300にて、現時点における各輪のタイヤ使用レベルを、上述した[式1]〜[式3]を用いて算出する。
この各輪タイヤ使用レベルとは、既に詳述した様に、各輪において、現時点のおけるスリップ率(現状スリップ率)と、現状スリップ角とから、現在のタイヤの状態が、前記図1に示すタイヤの摩擦円のどの位置にあるか、即ちタイヤ限界内にあるかどうかを求めるものである。
【0038】
つまり、摩擦円の範囲内はタイヤ限界内を示しており、この摩擦円の範囲内であれば、タイヤを介して駆動力を路面に好適に伝達したり、制動力を効果的に発揮できる。
続くS310では、各輪のタイヤ使用レベルを用い、例えば図7に示す様なマップを用いて、各輪の操舵角補正量を求める。
【0039】
ここでは、前側又は後側の左右輪のタイヤ使用レベルを用いて、各々の側の左右輪の各々の車輪に対する操舵角補正量を求める。つまり、車両が旋回する場合の回転モーメントは、左右輪に均等の働くものとみなして、この回転モーメントのバランスを崩さない様に、即ち左右輪のタイヤ使用レベルを近づける様に、操舵角補正量を設定するものである。
【0040】
具体的には、図7(a)にFR輪の舵角補正量(係数)を求めるマップを示し、図7(b)にFL輪の舵角補正量を求めるマップを示し、図7(c)にRR輪の舵角補正量を求めるマップを示し、図7(d)にRL輪の舵角補正量を求めるマップを示すが、ここでは、図7(a)に示すFR輪を例に挙げて、舵角補正量の設定方法を説明する。
【0041】
図7(a)において、例えばFR輪のタイヤ使用レベルが100%で、FL輪のタイヤ使用レベルが0%であるとすると、各数値に対応する二つの平面と、図の湾曲した平面とは、1点(この場合はP1)で交わることになる。従って、この交点P1に該当する縦軸の値(例えば−0.3)が、この場合のFR輪の舵角補正量となる。同様に、例えばFR輪のタイヤ使用レベルが10%で、FL輪のタイヤ使用レベルが80%であるとすると、各数値の対応する二つの平面と、図の湾曲した平面とは、1点(この場合はP2)で交わることになる。従って、この交点P2に該当する縦軸の値(例えば+0.1)が、この場合のFR輪の舵角補正量となる。
【0042】
従って、このS310にて求めた各輪の舵角補正量を、前記[式14]に代入し、各輪の目標舵角量を補正することにより、制御すべき正確な舵角量(制御舵角量)を求めることができる。
▲3▼次に、ブレーキ制御について、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0043】
図8のステップ400にて、各センサ1〜7からの検出信号を入力し、各検出値を求める。具体的には、前記図3のS100と同様にして、各車輪1の車輪速度、舵角ACT変位量、操舵角、ヨーレート、横Gを求める。
続くS410では、車輪速度から車体速度(車速)を求める。例えば車輪速度の平均値を車速とする。
【0044】
続くS420では、前記図3のS180と同様にして、前記[式12],[式13]に基づいて、前輪と後輪に区別して、車体横滑り角度、操舵角、操舵ギヤ比、舵角ACT変位量、ヨーレート、重心フロント(又はリヤ)タイヤ間距離、車速から、各輪のスリップ角を算出する。このスリップ角とは現状スリップ角であり、前輪及び後輪においては、左右輪の現状スリップ角は同じである。
【0045】
続くS430では、前記[式2]を用いて、車輪速度及び車体速度から、各輪の(制動時の)スリップ率を算出する。
続くS440では、後に詳述する様が、目標スリップ率補正量を算出する。つまり、4輪の全てにおいて、タイヤ限界を考慮して、タイヤ限界を越えない様に、下記の目標スリップ率を設定するための補正値を求める。
【0046】
続くS450では、下記[式15]に基づいて、各輪目標スリップ率を算出する。この各輪目標スリップ率とは、目標とすべきスリップ率である。
[式15]
各輪目標スリップ率=基準スリップ率(1+各輪目標スリップ率補正量)
但し、基準スリップ率は定数である。
【0047】
続くS460では、各タイヤのスリップ率を目標スリップ率に制御するために、ブレーキ制御アクチュエータ(ブレーキ制御ACT)11に対して制御信号を出力して、一旦本処理を終了する。
例えば図9に示す様に、一般的なアンチスキッド制御において、本実施例で求めた目標スリップ率を用いる。つまり、図9の一点鎖線で示す目標スリップ率となる様に各輪の車輪速度を制御するために、各輪の車輪速度及び車輪加速度の変化に基づいて、ブレーキ制御ACTを駆動する制御信号を(ホイールシリンダ圧の)減圧・保持・増圧に切り換えて、ブレーキ油圧を調節するが、本実施例では、特に、目標スリップ率を各輪のタイヤ使用レベルに応じて変更するのである。
【0048】
これにより、ブレーキ制御中に、タイヤ限界を越えない様に、車輪1の制動力が制御される。
▲4▼次に、前記S440における各輪目標スリップ率算出処理について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
【0049】
図10のS500にて、前記図6のS300と同様にして、前記[式3]に基づいて、現時点における各輪のタイヤ使用レベルを算出する。
続くS510では、各輪のタイヤ使用レベルを用い、例えば図11に示す様なマップを用いて、各輪の目標スリップ率補正量を求める。
【0050】
ここでは、右側又は左側の前後輪のタイヤ使用レベルを用いて、各々の側の前後輪の各々の車輪に対する目標スリップ率補正量を求める。つまり、ブレーキをかける場合には、制動時の制動モーメントのバランスを崩さないよう、即ち、各々の側の前後輪のタイヤ使用レベルを近づける様に、目標スリップ率補正量を設定するものである。
【0051】
具体的には、図11(a)にFR輪の目標スリップ率補正量(係数)を求めるマップを示し、図11(b)にFL輪の目標スリップ率補正量を求めるマップを示し、図11(c)にRR輪の目標スリップ率補正量を求めるマップを示し、図11(d)にRL輪の目標スリップ率補正量を求めるマップを示すが、その目標スリップ率補正量の設定方法は、前記図7及び図6のS310にて説明した方法と同様であるので、ここではその説明は省略する。
【0052】
従って、このS510にて求めた各輪の目標スリップ率補正量を、前記[式14]に代入して、各輪の目標スリップ率を求めることができる。
この様に、本実施例では、舵角制御を行なう場合に、現状スリップ率と現状スリップ角とを用いてタイヤ使用レベルを求め、このタイヤ使用レベルを用いて舵角補正量を求め、この舵角補正量を用いて舵角制御を行なう際の制御量である制御舵角量を求めて、各輪の舵角を制御しているので、タイヤ限界内にて各輪の舵角制御を行なうことができる。
【0053】
つまり、旋回制動時において、タイヤに横力や前後力が同時に加わる場合に、各々の力によるタイヤの余裕度の減少を考慮して舵角制御を行なうので、舵角に対する十分な旋回力を常に確保することができ、よって、好適に制御及び操縦を行なうことができる。
【0054】
また、本実施例では、ブレーキ制御を行なう場合に、現状スリップ率と現状スリップ角とを用いてタイヤ使用レベルを求め、このタイヤ使用レベルを用いて目標スリップ率補正量を求め、この目標スリップ率補正量を用いてアンチスキッド制御を行なう際の制御量である目標スリップ率を求めて、各輪のホイールシリンダ圧(ひいては車輪速度)を制御しているので、タイヤ限界内にて好適に各輪のブレーキ制御を行なうことができる。
【0055】
つまり、旋回制動時において、タイヤに横力や前後力が同時に加わる場合に、各々の力によるタイヤの余裕度の減少を考慮してブレーキ制御を行なうので、十分な制動力を常に確保することができ、よって、好適に制御及び操縦を行なうことができる。
<実験例>
次に、実験例について説明する。
【0056】
この実験は、従来のタイヤ余裕度を考慮しない舵角制御及びブレーキ制御(ABS制御)を行なう車両と、前記実施例のタイヤ余裕度を考慮した舵角制御及びブレーキ制御を行なう車両とを用いて、実際に所定の基準円に沿って走行中に旋回制動を行ったものである。
【0057】
そして、その場合における制動前後加速度と、各制動前後加速度における制動開始から1秒後のヨーレート変化量を測定した。その結果を図12に示す。
この図12から明かな様に、旋回制動時に、通常、車両は低制動G領域では、オーバーステア(旋回内側に巻き込む)挙動を示し、高制動G領域では、アンダーステア(旋回外側に膨らむ)挙動を示す。
【0058】
そして、低制動G領域では、前輪への荷重移動により、オーバーステア挙動が出易く、その際後輪のスリップ角過大となり、スピン傾向に陥り易い。従って、従来の様に、タイヤ余裕度を考えずに、横力、制動力により旋回時の制御(モーメント制御)を行なうと、余裕のないタイヤに負荷を与えることとなり、オーバーステアを十分に抑制することができない。
【0059】
また、高制動G領域では、前輪制動力の増大により、前輪が限界に至り、横力を発生できなくなり、アンダーステア挙動となる。ここでも、従って、従来の様に、タイヤ余裕度を考えずに、横力、制動力によりモーメント制御を行なうと、余裕のないタイヤに負荷を与えることとなり、モーメントを十分に発生することができずに、アンダーステアが低減できない。
【0060】
それに対して、本実施例の場合は、各輪のタイヤ余裕度を考慮して、横力。前後力を配分することで、4輪のタイヤの力をバランスよく利用できることになり、車両挙動の制御限界を上げることができる。
尚、本発明は上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
【0061】
(1)例えば、前記実施例では、旋回制動時を例に挙げたが、旋回駆動時においても、本発明を適用できる。
この旋回駆動時においては、各輪のタイヤ限界の範囲内で、好ましい目標スリップ率となる様に、例えばトラクション制御を行なってブレーキ油圧を制御すればよい。
【0062】
(2)前記実施例では、舵角制御とブレーキ制御とをともに行ったが、どちらか一方の制御のもを行なっても、それに応じた効果はある。
(3)本実施例の舵角制御が適用可能な車両としては、例えば下記▲1▼、▲2▼の車両が挙げられる。
【0063】
▲1▼ステアリング角と実際の例えば前輪の舵角量との関係を変更できる車両(例えば電気信号でステアリングが操作される車両)
尚、通常のステアリング機構の様に、左右輪が機械的に連結しているものでも、機械的な連結の無いものでも可能である。
【0064】
▲2▼後輪を操舵する機構を持ち、ステアリング角と実際の後輪の舵角量との関係を変更できる車両(例えば4WS車)
尚、通常のステアリング機構の様に、左右輪が機械的に連結しているものでも、機械的な連結の無いものでも可能である。
【0065】
▲3▼前記▲1▼と▲2▼の両方を合わせ持つ車両
(4)また、本実施例のブレーキ制御が適用可能な車両としては、例えば下記の車両が挙げられる。
少なくとも1輪のホイールシリンダ圧を、マスタシリンダ圧から予め決まる圧より上下させることが可能な車両(例えばABS車)
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤの摩擦円を示すグラフである。
【図2】 実施例の車体挙動制御装置のシステム構成図である。
【図3】 実施例の舵角制御のメインのフローチャートである。
【図4】 実施例のタイヤに加わる力の関係を示す説明図である。
【図5】 実施例の目標舵角量を求めるための、スリップ横力とスリップ角との関係を示すグラフである。
【図6】 実施例の舵角補正量の算出処理を示すフローチャートである。
【図7】 実施例の各輪の舵角補正量を設定するためのマップを示す説明図である。
【図8】 実施例のブレーキ制御のメインのフローチャートである。
【図9】 実施例のブレーキ制御アクチュエータの動作を示す説明図である。
【図10】 実施例の目標スリップ率補正量の算出処理を示すフローチャートである。
【図11】 実施例の各輪の目標スリップ率補正量を設定するためのマップを示す説明図である。
【図12】 実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1FR,1FL,1RR,1RL,1…車輪
2FR,2FL,2RR,2RL,2…車輪速度センサ
3FR,3FL,3RR,3RL,3…舵角センサ
4…操舵角センサ
6…ヨーレートセンサ
7…横Gセンサ
8FR,8FL,8RR,8RL,8…ホイールシリンダ
10FR,10FL,10RR,10RL,10…舵角制御アクチュエータ
11…ブレーキ制御アクチュエータ(ブレーキ制御ACT)
12…エンジン制御アクチュエータ
14…電子制御装置(ECU)

Claims (3)

  1. 車両の各輪のスリップ率及びスリップ角を演算し、このスリップ率及びスリップ角と、定数として与えられた最大スリップ率基準値及び最大スリップ角基準値とから、スリップ率とスリップ角とを長方形の隣合う辺として下記[式3]で定義されるタイヤ使用レベルを演算し、このタイヤ使用レベルを考慮して、前記各輪のタイヤ使用レベルがタイヤ限界を越えないように、前記各輪に横力及び前後力を配分することを特徴とする車体挙動制御装置。
    [式3]
    タイヤ使用レベル={(スリップ率/最大スリップ率基準値) 2
    +(スリップ角/最大スリップ角基準値) 2 1/2
  2. 前記車両の各輪の制動力、駆動力、及びスリップ角の少なくとも1種を制御することを特徴とする前記請求項1に記載の車体挙動制御装置。
  3. 前記車両の目標ヨーレイトと目標横Gとから、前記車両に加えるモーメント及び横力を算出し、該モーメント及び横力を達成するように、前記各輪に横力及び前後力を配分することを特徴とする前記請求項1又は2に記載の車体挙動制御装置
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