JPH11255093A - 車体ロール抑制制御装置 - Google Patents

車体ロール抑制制御装置

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JPH11255093A
JPH11255093A JP7842498A JP7842498A JPH11255093A JP H11255093 A JPH11255093 A JP H11255093A JP 7842498 A JP7842498 A JP 7842498A JP 7842498 A JP7842498 A JP 7842498A JP H11255093 A JPH11255093 A JP H11255093A
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suppression control
vehicle
roll suppression
body roll
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Yoshiki Fukada
善樹 深田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体の過大なロールを適切に抑制する。 【解決手段】 車体のロールの程度及び方向を示す評価
値RVが演算され(S20)、評価値RVに基づき制動
制御量Bが演算され(S170)、制動制御量Bに応じ
て旋回外側前輪に制動力が与えられ、車輌が減速される
と共に旋回方向とは逆方向のヨーモーメントが車輌に与
えられることにより車体の過大なロールが抑制される
(S180)。車体の横加速度Gy に基づく指標値Gyc
及び車輌のヨーレートγに基づく指標値Gvcに基づき車
体ロール抑制制御の許可判定が行われ(S40〜12
0)、許可判定の場合に車体ロール抑制制御の実行が許
可される。指標値を演算するための状態量及びカウンタ
の設定により、一旦許可判定が行われると許可解除され
難い状態に維持される(S40〜60、S80〜10
0、S110〜150)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
ための車体ロール抑制制御装置に係り、更に詳細には車
輪に制動力を与えて車体の過大ロールを抑制する車体ロ
ール抑制制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌のロール制御装置の一つ
として、例えば特開昭63−116918号公報に記載
されている如く、ロール予測センサ及びロール感知セン
サよりの信号を処理し、車体のロール状況がロール限界
に達する前に車速を低減するよう構成されたロール制御
装置が従来より知られている。
【0003】かかるロール制御装置によれば、車輌の旋
回時に車体のロールが過大になっても、車体のロール状
況がロール限界に達する前に車速が自動的に低減される
ので、運転者によるロール状況の判断や減速操作を要す
ることなく車輌の旋回時の安全性を向上させることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の如き従来
のロール制御装置に於いては、車輌の状態量に基づきロ
ール評価値が演算され、ロール評価値が基準値を越えた
ときにただ単に全ての車輪に制動力を与えるようになっ
ているため、車体ロール抑制制御の信頼性及び実行性が
不十分であり、車体の過大なロールを必ずしも適切に抑
制することができないという問題がある。
【0005】本発明は、車体のロールが過大になると単
純に全ての車輪に制動力を与えるよう構成された従来の
ロール制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされ
たものであり、本発明の主要な課題は、車体のロールが
過大になったときに車輪に適切に制動力を与えることに
より、車体の過大なロールを適切に抑制することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち車体のロールが過
大であるときには車輪に制動力を与えて車体の過大ロー
ルを抑制する車体ロール抑制制御装置にして、旋回外輪
の制動力が旋回内輪に比して高くなるよう車輪に制動力
を与えて車体ロール抑制制御を行うことを特徴とする車
体ロール抑制制御装置によって達成される。
【0007】上記請求項1の構成によれば、車体のロー
ルが過大であるときには旋回外輪の制動力が旋回内輪に
比して高くなるよう車輪に制動力が与えられ、これによ
り車輌が減速され車輌の運動量が低減されることによっ
て車体に作用する遠心力が低減されるだけでなく、車輌
に旋回方向とは逆方向のヨーモーメントが与えられ旋回
半径が増大されることによっても車体に作用する遠心力
が低減されるので、ただ単に全ての車輪に制動力が与え
られる場合に比して車体の過大なロールが適切に抑制さ
れる。
【0008】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、互
いに異なる車輌状態量に基づく二つの車体ロール抑制制
御許可判定系を有し、前記二つの判定系の判定が何れも
許可判定であるときに前記車体ロール抑制制御が許可さ
れるよう構成される(請求項2の構成)。
【0009】請求項2の構成によれば、互いに異なる車
輌状態量に基づく二つの車体ロール抑制制御許可判定系
により車体ロール抑制制御の許可判定が行われ、二つの
判定系の判定が何れも許可判定であるときに車体ロール
抑制制御が許可されるので、車体ロール抑制制御の許可
判定が行われない場合や一つの車体ロール抑制制御許可
判定系によってのみ車体ロール抑制制御の許可判定が行
われる場合に比して、車体ロール抑制制御を許可すべき
か否かの判定が適切に行われる。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、一
旦車体ロール抑制制御が許可されると車体ロール抑制制
御の許可が解除され難いよう構成される(請求項3の構
成)。
【0011】請求項3の構成によれば、一旦車体ロール
抑制制御が許可されると車体ロール抑制制御の許可が解
除され難いので、車体のロールが繰返し断続的に過大に
なるような状況に於いても車体ロール抑制制御が遅れな
く開始されることにより、車体の過大なロールが適切に
抑制される。
【0012】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、車
体ロール抑制制御の許可判定に使用される車輌状態量の
大きさの減少率が制限されることにより車体ロール抑制
制御の許可が解除され難いよう構成される(請求項4の
構成)。
【0013】請求項4の構成によれば、車体ロール抑制
制御の許可判定に使用される車輌状態量の大きさの減少
率が制限されるので、一旦車体ロール抑制制御が許可さ
れると車体ロール抑制制御の許可が解除され難い状態が
確実に維持される。
【0014】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記二つの判定系の判定が何れも許可判定であるときに初
期値に設定され、前記二つの判定系の少なくとも一方の
判定が不許可の判定であるときにデクリメントされるカ
ウンタを有し、前記カウンタが基準値を越えているとき
に車体ロール抑制制御が許可され、前記カウンタが前記
基準値以下になると車体ロール抑制制御の許可が解除さ
れるよう構成される(請求項5の構成)。
【0015】請求項5の構成によれば、二つの判定系の
判定が何れも許可判定であるときに初期値に設定され、
二つの判定系の少なくとも一方の判定が不許可の判定で
あるときにデクリメントされるカウンタを有し、カウン
タが基準値を越えているときに車体ロール抑制制御が許
可され、カウンタが基準値以下になると車体ロール抑制
制御の許可が解除されるので、一旦車体ロール抑制制御
が許可されると車体ロール抑制制御の許可が確実に解除
され難い状態に維持される。
【0016】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、車
輪に制動力を与えるための制動力供給源と、車体ロール
抑制制御の開始を予測する手段と、車体ロール抑制制御
の開始が予測されると前記制動力供給源を起動する手段
とを有するよう構成される(請求項6の構成)。
【0017】請求項6の構成によれば、車体ロール抑制
制御の開始が予測され、車体ロール抑制制御の開始が予
測されると制動力供給源が起動されるので、応答遅れな
く確実に車輪に制動力が与えられる。
【0018】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制動入
力に応じた制動力を車輪に与える制動装置を含み、車体
のロールが過大であるときには旋回外輪に対する制動入
力が旋回内輪よりも高くなるよう車輪に制動力を与える
よう構成される(好ましい態様1)。
【0019】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、車体のロールが過大
であるときには旋回外側前輪に制動力を与えるよう構成
される(好ましい態様2)。
【0020】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、車体のロールが過大
であるときには旋回外側前後輪に制動力を与えるよう構
成される(好ましい態様3)。
【0021】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、旋回外側前輪
に対する制動力が旋回内側前輪よりも高くなるよう左右
の前輪に制動力を与えるよう構成される(好ましい態様
4)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、車体の横加速度に基
づく判定系と車輌のヨーレート若しくは前輪横力に基づ
く判定系とを有するよう構成される(好ましい態様
5)。
【0023】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項4の構成に於いて、二つの判定系に使用
される各車輌状態量の大きさの減少率を制限する手段
と、二つの判定系の判定が何れも許可判定であるときに
初期値に設定され、二つの判定系の少なくとも一方の判
定が不許可の判定であるときにデクリメントされるカウ
ンタとを有し、カウンタが基準値を越えているときに車
体ロール抑制制御が許可され、カウンタが基準値以下に
なると車体ロール抑制制御の許可が解除されるよう構成
される(好ましい態様6)。
【0024】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項6の構成に於いて、制動圧に応じた制動
力を発生する制動装置を含み、制動力供給源は制動装置
へ制動圧を供給するポンブを含み、制動力供給源を起動
する手段はポンプを起動するよう構成される(好ましい
態様7)。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0026】図1は本発明による車体ロール抑制制御装
置が適用された車輌の制動装置の油圧回路及び電気式制
御装置を示す概略構成図である。尚図1に於いては、電
磁的に駆動される各弁のソレノイドの図示は省略されて
いる。
【0027】図1に於て、10はハイドロブースタ式の
ブレーキ装置を示しており、ブレーキ装置10は運転者
によるブレーキペダル12の踏み込み操作に応答してブ
レーキフルードとしてのオイルを圧送するマスタシリン
ダ14と、マスタシリンダ内のオイル圧力に対応する圧
力(レギュレータ圧力)にブレーキオイルを増圧するハ
イドロブースタ16とを有している。マスタシリンダ1
4には前輪用のブレーキ油圧制御導管18の一端が接続
され、ブレーキ油圧制御導管18の他端には左前輪用の
ブレーキ油圧制御導管20FL及び右前輪用のブレーキ油
圧制御導管20FRが接続されている。導管20FL及び2
0FRの途中にはそれぞれ3ポート2位置切換え型の電磁
式の切換え弁22FL、22FRが設けられており、これら
の導管の他端にはそれぞれ左前輪及び右前輪の制動力を
制御するホイールシリンダ24FL及び24FRが接続され
ている。
【0028】ハイドロブースタ16には途中に制御弁2
6を有するレギュレータ圧力供給導管28の一端が接続
されており、導管28の他端には左後輪用のブレーキ油
圧制御導管30RL及び右後輪用のブレーキ油圧制御導管
30RRが接続されている。導管30RL及び30RRの他端
にはそれぞれ左後輪及び右後輪の制動力を制御するホイ
ールシリンダ24RL及び24RRが接続されている。制御
弁26近傍の導管28にはハイドロブースタ16より導
管30RL及び30RRへ向かうオイルの流れのみを許す逆
止バイパス導管32が接続されている。
【0029】レギュレータ圧力供給導管28には途中に
制御弁34を有する高圧導管36の一端が接続されてお
り、高圧導管36の他端は電動機38Aにより駆動され
るオイルポンプ38に接続されている。尚図示のブレー
キ装置に於いては、制御弁26は常開型の電磁開閉弁で
あり、制御弁34は常閉型の電磁開閉弁である。また制
御弁26が開弁され閉弁されるときには、実質的にこれ
と同時に制御弁34がそれぞれ閉弁され開弁される。
【0030】オイルポンプ38はリザーバ40に貯容さ
れたブレーキオイルを汲み上げ高圧のオイルとして高圧
導管36へ供給する。高圧導管36は導管42によりハ
イドロブースタ16に接続されており、また途中にリリ
ーフ弁44を有するリリーフ導管46によりリザーバ4
0に接続されている。従ってオイルポンプ38の駆動に
より高圧導管36及び導管42内の圧力が所定値以上に
なると、オイルがリリーフ弁44を経てリザーバ40へ
戻されることにより、高圧導管36及び導管42内の圧
力が過剰に高くなることが防止される。
【0031】導管20FL及び20FRの途中にはそれぞれ
常開型の電磁開閉弁(増圧弁)50FL及び50FRが設け
られている。リザーバ40に接続されたリターン導管5
2と導管20FL及び20FRとの間にはそれぞれ左前輪用
の接続導管54FL及び右前輪用の接続導管54FRが接続
されている。接続導管54FL及び54FRの途中にはそれ
ぞれ常閉型の電磁開閉弁(減圧弁)56FL及び56FRが
設けられている。電磁開閉弁50FL及び50FR近傍の導
管20FL及び20FRには、それぞれホイールシリンダ2
4FL及び24FRよりマスタシリンダ14の側へ向かうオ
イルの流れのみを許す逆止バイパス導管58FL及び58
FRが接続されている。
【0032】同様に導管30RL及び30RRの途中には常
開型の電磁開閉弁(増圧弁)50RL及び50RRが設けら
れている。リターン導管52と導管30RL及び30RRと
の間にはそれぞれ左後輪用の接続導管54RL及び右後輪
用の接続導管54RRが接続されている。接続導管54RL
及び54RRの途中にはそれぞれ常閉型の電磁開閉弁(減
圧弁)56RL及び56RRが設けられている。電磁開閉弁
50RL及び50RR近傍の導管30RL及び30RRには、そ
れぞれホイールシリンダ24RL及び24RRよりハイドロ
ブースタ16の側へ向かうオイルの流れのみを許す逆止
バイパス導管58RL及び58RRが接続されている。
【0033】図1に示されている如く、制御弁22FL及
び22FRはそれぞれブレーキ油圧制御導管20FL及び2
0FRの連通を許す第一の位置と、ブレーキ油圧制御導管
20FL及び20FRの連通を遮断すると共に導管36F 、
36FL、36FRを経てレギュレータ圧力供給導管28と
ホイールシリンダ24FL及び24FRとを連通接続する第
二の位置とに切り替わるようになっている。
【0034】特に図示のブレーキ装置に於いては、切換
え弁22FL及び22FRは対応するソレノイドに駆動電流
が通電されていないときには、換言すれば通常時には第
一の位置に設定され、これによりホイールシリンダ24
FL及び24FRにはマスタシリンダ圧力が供給される。同
様に制御弁26及び34も通常時には図1に示された第
一の位置にあり、ホイールシリンダ24RL及び24RRに
はレギュレータ圧力が供給される。従って通常時には各
輪のホイールシリンダ内の圧力、即ち制動力はブレーキ
ペダル12の踏力に応じて増減される。
【0035】また切換え弁22FL及び22FRが第二の位
置に切り換えられ、制御弁26及び34が第一の位置に
あり、各輪の開閉弁が図1に示された位置にあるときに
は、ホイールシリンダ24FL、24FR、24RL、24RR
にはレギュレータ圧力が供給される。従ってこの場合に
も各輪の制動力は実質的にブレーキペダルの踏力に応じ
て増減される。
【0036】これに対し切換え弁22FL、22FR及び制
御弁26、34が第二の位置に切り換えられ、各輪の開
閉弁が図1に示された位置にあるときには、ホイールシ
リンダ24FL、24FR、24RL、24RRにはポンプ供給
圧力が供給されるようになるので、各輪の制動力はブレ
ーキペダルの踏力に関係なく各輪の開閉弁の開閉により
増減される。
【0037】特にホイールシリンダ内の圧力は開閉弁5
0FL、50FR、50RL、50RR及び開閉弁56FL、56
FR、56RL、56RRが図1に示された第一の位置にある
ときには増圧され(増圧モード)、開閉弁50FL、50
FR、50RL、50RRが第二の位置に切り換えられ且つ開
閉弁56FL、56FR、56RL、56RRが図1に示された
第一の位置にあるときには保持され(保持モード)、開
閉弁50FL、50FR、50RL、50RR及び開閉弁56F
L、56FR、56RL、56RRが第二の位置に切り換えら
れると減圧される(減圧モード)。
【0038】かくして制御弁26及び34は互いに共働
して制御元油圧としての圧力源をレギュレータ圧力とポ
ンプ供給圧力との間に切り換える圧力源制御弁を構成し
ている。また開閉弁50FL〜50RR及び開弁56FL〜5
6RRはそれぞれ互いに共働して対応するホイールシリン
ダ内の圧力を増圧し保持し減圧する増減圧制御弁を構成
している。尚これらの開閉弁はそれぞれ上記増圧モー
ド、保持モード、減圧モードに対応する増圧位置、保持
位置、減圧位置を有する一つの切換え弁に置き換えられ
てもよい。
【0039】切換え弁22FL及び22FR、制御弁26及
び34、電動機38A、開閉弁50FL、50FR、50R
L、50RR及び開閉弁56FL、56FR、56RL、56RR
は、後に詳細に説明する如く電気式制御装置70により
制御される。電気式制御装置70はマイクロコンピュー
タ72と駆動回路74とよりなっており、マイクロコン
ピュータ72は図1には詳細に示されていないが例えば
中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリメモリ
(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、
入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモン
バスにより互いに接続された一般的な構成のものであっ
てよい。
【0040】マイクロコンピュータ72の入出力ポート
装置には横加速度センサ76より車体の横加速度Gy を
示す信号、ヨーレートセンサ78より車輌のヨーレート
γを示す信号、車速センサ80より車速Vを示す信号、
操舵角センサ82より操舵角θを示す信号がそれぞれ入
力されるようになっている。尚横加速度センサ76、ヨ
ーレートセンサ78、操舵角センサ82は車輌の左旋回
時を正としてそれぞれ車体の横加速度Gy 、車輌のヨー
レートγ、操舵角θを検出する。
【0041】マイクロコンピュータ72は図には示され
ていないイグニッションスイッチが閉成されると、後述
の如く車体の横加速度Gy に基づき車体のロールの程度
及び方向を示すロール評価値RVを演算し、評価値RV
の大きさが基準値以上であるときには評価値RVの大き
さに応じて旋回外側前輪に対する制動制御量Bを演算す
る。
【0042】またマイクロコンピュータ72は車体の横
加速度Gy に基づき車体ロール抑制制御許可判定の指標
値Gycを演算すると共に、車輌のヨーレートγに基づき
車体ロール抑制制御許可判定の指標値Gvcを演算し、こ
れらの指標値がそれぞれ対応する基準値Gyco (正の定
数)、Gvco (正の定数)以上であるか否かの判定によ
り、車体ロール抑制制御を許可すべきか否かの判定を行
う。
【0043】また電気式制御装置70はロール評価値R
Vの大きさが基準値以上であり、車体ロール抑制制御を
許可すべき旨の判定が行われているときには、旋回外側
前輪の制動圧、即ちホイールシリンダ24FL又は24FR
内の圧力を制動制御量Bに対応する値に制御し、これに
より旋回外側前輪に制動力を与えて車体のロールを抑制
する。
【0044】更に電気式制御装置70は車体の横加速度
Gy 等に基づき車体ロール抑制制御の開始を予測し、車
体ロール抑制制御の開始が予測されるときには電動機3
8Aを作動させてポンプ38を駆動し、これにより高圧
導管36及び導管42内の圧力を予め昇圧する。
【0045】尚電気式制御装置70は例えば各車輪の車
輪速度に基づき制動スリップ率を演算し、制動スリップ
率が過剰であるときには当該車輪の制動スリップ率が適
正値になるようその車輪の制動圧をレギュレータ圧力に
より制御するABS制御の如き他の制御をも行うように
なっていてもよい。
【0046】次に図2に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於ける車体ロール抑制制御につい
て説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制
御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉
成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0047】まずステップ10に於いては横加速度セン
サ76により検出された車体の横加速度Gy を示す信号
等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては図3に
示されたフローチャートに従って車体ロール抑制制御を
実行するために必要な準備が行われる。
【0048】尚図2に示されたフローチャートによる制
御の開始時には、ステップ10に先立ち車体ロール抑制
制御許可判定の指標値Gyc及びGvc、後述のカウンタの
カウント値Cc 及びCp 、ロール角速度推定値Rr 、ロ
ール角推定値R、ロール評価値RVは制御開始時の初期
値として0にリセットされる。
【0049】ステップ40に於いてはΔGy を比較的小
さい正の定数として車体の横加速度Gy の絶対値がGyc
−ΔGy よりも小さいか否かの判別が行われ、否定判別
が行われたときにはステップ50に於いて指標値Gycが
車体の横加速度Gy の絶対値に設定され、肯定判別が行
われたときにはステップ60に於いて指標値GycがGyc
−ΔGy に設定される。
【0050】ステップ70に於いては車輌のヨーレート
γに基づく推定横加速度の大きさGv が車輌のヨーレー
トγと車速Vとの積の絶対値に設定され、ステップ80
に於いてはΔGv を比較的小さい正の定数として推定横
加速度の大きさGv がGvc−ΔGv よりも小さいか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ
90に於いて指標値Gvcが推定横加速度の大きさGv に
設定され、肯定判別が行われたときにはステップ100
に於いて指標値GvcがGvc−ΔGv に設定される。
【0051】ステップ110に於いては指標値Gycが基
準値Gyco 以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別
が行われたときにはステップ120に於いて指標値Gvc
が基準値Gvco 以上であるか否かの判別が行われ、肯定
判別が行われたときにはステップ130に於いてカウン
タのカウント値Cc が制御の初期値Cco(正の定数)に
設定され、ステップ110又は120に於いて否定判別
が行われたときにはステップ140に於いてΔCc を比
較的小さい正の定数としてカウンタのカウント値Cc が
ΔCc デクリメントされる。
【0052】ステップ150に於いてはカウント値Cc
が正であるか否かの判別、即ち車体ロール抑制制御を許
可し得るか否かの判別が行われ、否定判別が行われたと
きにはステップ160に於いてカウント値Cc が0にリ
セットされた後ステップ10へ戻り、肯定判別が行われ
たときにはロール評価値RVの絶対値に基づき図4に示
されたグラフに対応するマップより制動制御量Bが演算
され、ステップ180に於いて車体の横加速度Gy 又は
車輌のヨーレートγの符号に基づき車輌の旋回方向が判
定されると共に、旋回外側前輪の制動圧が制動制御量B
に対応する値になるよう旋回外側前輪の制動力が制御さ
れ、しかる後ステップ10へ戻る。
【0053】またステップ20の制御準備ルーチン(図
3)のステップ21に於いてはKhをスタビリティファ
クタとし、Rg をステアリングギヤ比とし、Hをホイー
ルベースとして下記の数1に従って操舵角θに基づく車
輌の横加速度Gysが演算される。
【数1】 Gys=V2 ・θ/[(1+Kh ・V2 )Rg ・H]
【0054】ステップ22に於いてはRrfをロール角速
度推定値Rr の前回値とし、ωo を車体の固有振動数と
し、Gy を車体の横加速度とし、φo を単位重力加速度
当りの定常ロール角とし、ξをロール減衰係数とし、Δ
Tを図2に示されたフローチャートのサイクルタイムと
して、下記の数2に従ってロール角速度推定値Rr が演
算される。
【数2】Rr =Rrf+{(ωo 2 (Gy ・φo −R)−
2ωo ・ξ・Rrf}ΔT
【0055】ステップ23に於いてはRf をロール角推
定値Rの前回値として下記の数3に従ってロール角推定
値Rが演算される。
【数3】R=Rf +Rr ・ΔT
【0056】ステップ24に於いてはGylimを横加速度
の許容限界値とし、Rrlimをロール角速度の許容限界値
として下記の数4に従って車輌の横加速度Gy に基づき
ロール評価値RVが演算される。尚許容限界値Gylim及
びRrlimは正の定数であってよいが、例えば車速V等に
基づき可変設定されてもよい。
【数4】RV=Gy /Gylim+Rr /Rrlim
【0057】ステップ25に於いては操舵角に基づく車
体の横加速度Gysの絶対値が基準値Gyso (正の定数)
を越えているか否かの判別が行われ、否定判別が行われ
たときにはステップ26に於いて車体の横加速度Gy の
絶対値が基準値Gyo(正の定数)を越えているか否かの
判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ2
7に於いてヨーレートγと車速Vとの積の絶対値が基準
値Gvo(正の定数)を越えているか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ28へ進み、
ステップ25〜27の何れかに於いて肯定判別が行われ
たときにはステップ30へ進む。
【0058】ステップ28に於いてはロール評価値RV
の絶対値が基準値RVo (正の定数)を越えているか否
かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステッ
プ29に於いてΔCp を比較的小さい正の定数としてカ
ウンタのカウント値Cp がΔCp デクリメントされ、肯
定判別が行われたときにはステップ30に於いてカウン
ト値Cp がその制御の初期値Cpo (正の定数)に設定
される。
【0059】ステップ31に於いてはカウント値Cp が
基準値Cpe(正の定数)を越えているか否かの判別が行
われ、否定判別が行われたときにはステップ32に於い
て電動機38Aへの通電が停止されることによりポンプ
38が停止され又は停止状態に維持され、肯定判別が行
われたときにはステップ33に於いてポンプ38が駆動
される。
【0060】かくして図示の実施形態によれば、ステッ
プ22〜24に於いて車体のロールの程度及び方向を示
すロール評価値RVが演算され、ステップ170に於い
て評価値RVの絶対値に基づき制動制御量Bが演算さ
れ、ステップ180に於いて制動制御量Bに応じた制動
力が旋回外側前輪に与えられることによってロール抑制
制御が実行される。
【0061】従って車体のロールが過大であるときにき
は車体のロールの程度に応じて旋回外側前輪に制動力が
与えられるので、車輌を減速し車輌の運動量を低減する
ことによって車体に作用する遠心力を低減すると共に、
車輌に旋回方向とは逆方向のヨーモーメントを与えて旋
回半径を増大させることによっても車体に作用する遠心
力を低減することができるので、ただ単に全ての車輪に
制動力を与える場合に比して車体の過大なロールを適切
に抑制することができる。
【0062】また図示の実施形態によれば、ステップ4
0〜60に於いて車体の横加速度Gy に基づく車体ロー
ル抑制制御許可判定の指標値Gycが演算され、ステップ
70〜100に於いて車輌のヨーレートγに基づく車体
ロール抑制制御許可判定の指標値Gvcが演算され、ステ
ップ100〜140に於いて二つの指標値がそれぞれ対
応する基準値以上であるときにはカウンタのカウント値
Cc が制御の初期値Ccoに設定され、何れかの指標値が
基準値未満であるときにはカウント値がΔCcデクリメ
ントされ、カウント値Cc が正の値である場合にのみス
テップ170及び180によるロール抑制制御が実行さ
れる。
【0063】従って車体ロール抑制制御の許可判定が行
われない場合や例えばGycの如き一つの車体ロール抑制
制御許可判定の指標値によってのみ車体ロール抑制制御
の許可判定が行われる場合に比して、車輌が車体ロール
抑制制御を許可すべき状況にあるか否かの判定を適切に
行うことができ、これにより車体ロール抑制制御が不要
である状況に於いて該制御が実行されることを防止する
と共に車体ロール抑制制御が真に必要であるときには該
制御が確実に実行されることを確保して車体ロール抑制
制御を適切に行うことができる。
【0064】また図示の実施形態によれば、ステップ2
1〜28に於いて車体のロールが過大になる虞れがあ
り、従って車体ロール抑制制御が実行される可能性が高
いか否かの判別が行われ、車体ロール抑制制御が行われ
る可能性が高いときにはステップ32に於いてポンプが
起動されることにより高圧導管36及び導管42内の圧
力が予め昇圧されるので、車体ロール抑制制御が開始さ
れる際に於ける制御元油圧を十分に高い圧力にすること
ができ、これにより油圧回路にアキュムレータを設けな
くても旋回内側前輪に応答性よく必要な制動力を与える
ことができる。
【0065】特に図示の実施形態によれば、ロール評価
値RVは上記数4に従って車体ロールの定常成分Gy /
Gylimと車体ロールの過渡成分Rr /Rrlimとの和とし
て演算されるので、車体ロールの過渡成分が考慮されな
い場合に比して車体の過大なロールを適切に抑制するこ
とができる。
【0066】また図示の実施形態によれば、車体の横加
速度Gy に基づく車体ロール抑制制御許可判定の指標値
Gycはステップ40〜60に於いて、横加速度Gy の大
きさが減少する際には漸減され、また車輌のヨーレート
γに基づく車体ロール抑制制御許可判定の指標値Gvcも
ステップ80〜100に於いて車輌のヨーレートγに基
づく推定横加速度の大きさGv の減少時には漸減され、
更にカウンタのカウント値Cc は指標値Gyc又はGvcが
対応する基準値未満である場合にステップ140に於い
て漸減されるので、一旦車体ロール抑制制御許可判定が
行われると許可の解除がされ難い状態を確実に確保する
ことができ、これによりロール評価値の大きさが断続的
に繰返し基準値以上になる場合にも応答遅れなくロール
抑制制御を実行することができる。
【0067】例えば図5に示されている如く、車輌がス
ラローム走行し、時点t1 に於いて車輌のヨーレートに
基づく推定横加速度の大きさ、即ちヨーレートγと車速
Vとの積の絶対値が基準値Gvoを越え、時点t2 に於い
て車体の横加速度Gy の絶対値が基準値Gyoを越えたと
すると、時点t2 に於いてカウンタのカウント値Ccが
制御の基準値Ccoに設定されると共に、この時点に於い
て車体ロール抑制制御許可判定が許可の判定になる。
【0068】また推定横加速度γVの大きさ及び横加速
度Gy の大きさが減少する状況になっても、指標値Gvc
及びGycは漸次低減される。時点t4 に於いて指標値G
vcが基準値Gvco 未満になり、逆方向の操舵により時点
t5 に於いて指標値Gvcが基準値Gvco 以上になったと
すると、時点t4 より時点t5 までカウント値Cc が漸
次低減されるが負の値にはならず、これにより時点t4
より時点t5 までの間に於いても車体ロール抑制制御許
可判定は許可の判定に維持される。
【0069】また図5より解る如く、指標値Gvc、Gyc
の漸減及びカウント値Cc の漸減が行われない場合に
は、指標値Gvcが基準値Gvco 未満になる時点t3 より
二つの指標値Gvc及びGycが共にそれぞれ対応する基準
値以上になる時点t6 まで車体ロール抑制制御許可判定
が不許可の判定になり、時点t6 になって始めて車体ロ
ール抑制制御許可判定が再度許可の判定になるのに対
し、図示の実施形態によれば許可の判定が継続されるの
で、操舵方向が反転された直後に於ける車体の過大なロ
ールを応答遅れなく効果的に抑制することができる。
【0070】尚時点t7 に於いて指標値Gvcが基準値G
vco 未満になり、時点t8 に於いて指標値Gycが基準値
Gyco 未満になっても、カウント値Cc が0になる時点
t9まで車体ロール抑制制御許可判定は許可の判定に維
持される。
【0071】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0072】例えば上述の実施形態に於いては、車体ロ
ール抑制制御許可判定の指標値Gycが漸減されると共
に、カウンタのカウント値Cc も漸減されるようになっ
ているが、ステップ130〜150及びステップ60が
省略され、ステップ120に於いて肯定判別が行われた
ときには車体ロール抑制制御許可判定が許可の判定であ
るとしてステップ170へ進み、ステップ110又は1
20に於いて否定判別が行われたときにはステップ10
へ戻るよう修正されてもよい。また逆にステップ40、
60、80〜100が省略されることにより指標値Gyc
及びGvcの漸減処理が省略されてもよい。
【0073】また上述の実施形態に於いては、車体ロー
ル抑制制御許可判定は車体の横加速度Gy に基づく指標
値Gyc及び車輌のヨーレートγに基づく指標値Gv の両
者について行われるようになっているが、指標値Vvcは
例えば左右前輪の横力に基づく指標値に置き換えられて
もよく、また指標値Vyc又はVvcの一方が省略されても
よい。
【0074】また上述の実施形態に於いては、ロール評
価値RVは上記数4に従って車体ロールの定常成分と過
渡成分との和として演算されるようになっているが、ロ
ール評価値RVは車体のロールの程度及び方向を示す値
である限り、当技術分野に於いて公知の任意の要領にて
演算されてよい。
【0075】更に上述の実施形態に於いては、制動装置
の油圧回路にはアキュムレータが設けられておらず、ポ
ンプ38により制動油圧が供給されるようになっている
が、例えば導管36又は42にアキュムレータが設けら
れてよく、その場合にはステップ21、ステップ25〜
33が省略されてよい。また図示の実施形態に於ける制
動装置は油圧式の制動装置であるが、制動装置は例えば
電気式の制動装置の如く当技術分野に於いて公知の任意
の型式のものであってよい。
【0076】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、請求
項1の構成によれば、車体のロールが過大であるときに
は旋回外輪の制動力が旋回内輪に比して高くなるよう車
輪に制動力が与えられ、これにより車輌が減速され車輌
の運動量が低減されることによって車体に作用する遠心
力が低減されるだけでなく、車輌に旋回方向とは逆方向
のヨーモーメントが与えられ旋回半径が増大されること
によっても車体に作用する遠心力が低減されるので、た
だ単に全ての車輪に制動力が与えられる場合に比して車
体の過大なロールを適切に且つ効果的に抑制することが
できる。
【0077】また請求項2の構成によれば、互いに異な
る車輌状態量に基づく二つの車体ロール抑制制御許可判
定系により車体ロール抑制制御の許可判定が行われ、二
つの判定系の判定が何れも許可判定であるときに車体ロ
ール抑制制御が許可されるので、車体ロール抑制制御の
許可判定が行われない場合や一つの車体ロール抑制制御
許可判定系によってのみ車体ロール抑制制御の許可判定
が行われる場合に比して、車体ロール抑制制御を許可す
べきか否かの判定が適切に行うことができ、これにより
車体の過大なロールを適切に抑制すると共に車体ロール
抑制制御の信頼性を向上させることができる。
【0078】また請求項3の構成によれば、一旦車体ロ
ール抑制制御が許可されると車体ロール抑制制御の許可
が解除され難いので、車体のロールが繰返し断続的に過
大になるような状況に於いても車体ロール抑制制御を遅
れなく開始させ、これにより車体の過大なロールを適切
に且つ効果的に抑制することができる。
【0079】また請求項4及び5の構成によれば、一旦
車体ロール抑制制御が許可されると車体ロール抑制制御
の許可が解除され難い状態、即ち車体の過大なロールを
適切に且つ効果的に抑制することが可能な状態を確実に
維持することができる。
【0080】また請求項6の構成によれば、車体ロール
抑制制御の開始が予測され、車体ロール抑制制御の開始
が予測されると制動力供給源が起動されるので、応答遅
れなく確実に車輪に制動力を与ることができ、これによ
り車体の過大なロールを適切に且つ効果的に抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車体ロール抑制制御装置が適用さ
れた車輌の制動装置の油圧回路及び電気式制御装置を示
す概略構成図である。
【図2】実施形態の車体ロール抑制制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図3】図2示されたステップ20に於ける制御準備ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図4】車輌のスラローム走行時に於ける実施形態の作
動の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10…制動装置 14…マスタシリンダ 16…ハイドロブースタ 22FL、22FR、26、34…制御弁 24FL、24FR、24RL、24RR…ホイールシリンダ 38…オイルポンプ 48…アキュムレータ 70…電気式制御装置 76…横加速度センサ 78…ヨーレートセンサ 80…車速センサ 82…操舵角センサ
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車体ロール抑制制御装置が適用さ
れた車輌の制動装置の油圧回路及び電気式制御装置を示
す概略構成図である。
【図2】実施形態の車体ロール抑制制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図3】図2に示されたステップ20に於ける制御準備
ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】ロール評価値RVの絶対値と制動制御量Bとの
間の関係を示すグラフである。
【図5】車輌のスラローム走行時に於ける実施形態の作
動の一例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】 10…制動装置 14…マスタシリンダ 16…ハイドロブースタ 22FL、22FR、26、34…制御弁 24FL、24FR、24RL、24RR…ホイールシリンダ 38…オイルポンプ 48…アキュムレータ 70…電気式制御装置 76…横加速度センサ 78…ヨーレートセンサ 80…車速センサ 82…操舵角センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体のロールが過大であるときには車輪に
    制動力を与えて車体の過大ロールを抑制する車体ロール
    抑制制御装置にして、旋回外輪の制動力が旋回内輪に比
    して高くなるよう車輪に制動力を与えて車体ロール抑制
    制御を行うことを特徴とする車体ロール抑制制御装置。
  2. 【請求項2】互いに異なる車輌状態量に基づく二つの車
    体ロール抑制制御許可判定系を有し、前記二つの判定系
    の判定が何れも許可判定であるときに前記車体ロール抑
    制制御が許可されることを特徴とする請求項1に記載の
    車体ロール抑制制御装置。
  3. 【請求項3】一旦車体ロール抑制制御が許可されると車
    体ロール抑制制御の許可が解除され難いことを特徴とす
    る請求項2に記載の車体ロール抑制制御装置。
  4. 【請求項4】車体ロール抑制制御の許可判定に使用され
    る車輌状態量の大きさの減少率が制限されることにより
    車体ロール抑制制御の許可が解除され難いことを特徴と
    する請求項3に記載の車体ロール抑制制御装置。
  5. 【請求項5】前記二つの判定系の判定が何れも許可判定
    であるときに初期値に設定され、前記二つの判定系の少
    なくとも一方の判定が不許可の判定であるときにデクリ
    メントされるカウンタを有し、前記カウンタが基準値を
    越えているときに車体ロール抑制制御が許可され、前記
    カウンタが前記基準値以下になると車体ロール抑制制御
    の許可が解除されることを特徴とする請求項3に記載の
    車体ロール抑制制御装置。
  6. 【請求項6】車輪に制動力を与えるための制動力供給源
    と、車体ロール抑制制御の開始を予測する手段と、車体
    ロール抑制制御の開始が予測されると前記制動力供給源
    を起動する手段とを有することを特徴とする請求項1に
    記載の車体ロール抑制制御装置。
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