JP2008205117A - 半導体ウエーハ及び半導体素子及び製造方法 - Google Patents

半導体ウエーハ及び半導体素子及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 シリコン基板上に窒化物半導体領域を設けると、半導体ウエーハに反りが発生する。
【解決手段】 シリコン基板2の上に窒化物半導体から成るバッファ領域3を介して主半導体領域4を設ける。前記バッファ領域4を、複数の多層構造バッファ領域5,5′と、該複数の多層構造バッファ領域5,5′の相互間に配置された第2の単層構造バッファ領域8とで構成する。複数の多層構造バッファ領域5,5′のそれぞれを、交互に配置された複数の第1及び第2の層から成るサブ多層構造バッファ領域と第2の単層構造バッファ領域8よりも薄い第1の単層構造バッファ領域とで構成する。第1の層をアルミニウムを第1の割合で含む窒化物半導体で形成する。第2の層、第1の単層構造バッファ領域及び第2の単層構造バッファ領域8のアルミニウムの割合(ゼロを含む)を第1の割合よりも小さくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板上に化合物半導体をエピタキシャル成長させた半導体ウエーハ、及びこの半導体ウエーハで形成されたHEMT、MESFET、SBD(ショットキーバリアーダイオード)、LED(発光ダイオード)等の半導体素子に関する。
シリコンから成る基板(以下、シリコン基板と言う。)上に窒化物半導体をエピタキシャル成長させた半導体ウエーハは、特開2003-59948号公報(特許文献1)等に開示されている。シリコン基板はサファイア基板に比べて低コストであるという特長を有する。しかし、シリコン基板の線膨張係数は約4.70×10-6/K、窒化物半導体としてのGaNの線膨張係数は約5.59×10-6/Kであり、両者の間に比較的大きい線膨張係数の差がある。また、シリコンと窒化物半導体は格子定数が互いに相違する。なお、GaN以外の窒化物半導体も線膨張係数及び格子定数においてシリコン基板と相違する。このため、シリコン基板上に窒化物半導体を形成すると、窒化物半導体に応力が加わり、ここにクラックや転位が発生し易い。この問題を解決するために上記特許公開公報の技術では、シリコン基板上に多層構造バッファ領域が設けられ、このバッファ領域の上に半導体素子形成用の窒化物半導体領域がエピタキシャル成長されている。上記多層構造バッファ領域は良好な応力緩和効果を有するので、バッファ上の半導体素子形成用の窒化物半導体領域のクラックや転位が減少する。
しかし、シリコン基板の上に比較的厚いバッファ領域を介して窒化物半導体から成る素子用の主半導体領域を形成すると、半導体ウエーハに反りが生じる。この半導体ウエーハに反りは、窒化物半導体領域の厚みが増大するに従って増大する。また、半導体ウエーハの面積(直径)が増大するに従って反りも増大する。なお、窒化物半導体領域の厚みを増大させることは、半導体素子の耐圧を高めるために要求される。周知のように窒化物半導体領域の厚みが厚いほど窒化物半導体領域の一方の主面と他方の主面との間の耐圧が高くなる。半導体ウエーハの面積(直径)を増大させることは、半導体素子のコストを低減するために要求される。半導体ウエーハの面積(直径)が増大すると、一枚の半導体ウエーハから形成できる半導体素子の個数が多くなり、半導体素子のコストを低減することが可能になる。
半導体ウエーハの反りの問題は、シリコン基板の上に窒化物半導体を形成する場合に限らず、シリコン以外の基板の上に窒化物半導体又は窒化物半導体以外の化合物半導体を形成する場合においても生じる。
上記の問題を解決する方法として、AlN層(第1の層)とGaN層(第2の層)とから成る単位積層体の複数から成る多層構造バッファ領域を複数個設け、多層構造バッファ領域の相互間に多層構造バッファ領域のGaN層(第2の層)よりも厚いGaN層から成る単層構造バッファ領域を配置した構成のバッファ領域が特開2005-158846号公報(特許文献2)に開示されている。この方法によれば、単層構造バッファ領域の働きによる半導体ウエーハの反りが改善される。しかし、バッファ領域及びこの上の素子用の主半導体領域を厚く形成すると、基板とバッファ領域と主半導体領域との歪応力のバランスが崩れ、反りを良好に緩和することが困難であった。
シリコン基板の上に窒化物半導体を形成する別の方法として、AlGaN層とGaN層とを繰り返し積層した構成をそれぞれ有する第1及び第2の超格子層とこれ等の間に配置したGaN層とから成るバッファ領域をシリコン基板の上に設け、このバッファ領域の上に主半導体領域のためのGaN層を設ける方法が非特許文献1に開示されている。また、非特許文献2には特許文献3のAlGaN層とGaN層とから成る超格子層の代わりにAlN層とGaN層とから成る超格子層を設けることが開示されている。
非特許文献1及び2の方法を採用すると、主半導体領域のためのGaN層のクラック及び結晶性が改善される。しかし、特許文献2の方法と同様に半導体ウエーハを厚く形成すると反りの問題が発生する。
特開2003-59948号公報 特開2005-158846号公報 Applied Physics Letters, Volume 75,Number 14, October 4,1999, S.A.Nikishin, High quality GaN grown on Si(111) by gas source molecular beam epitaxy with ammonia Applied Physics Letters, Volume 79, Number 20, November 12, 2001, Eric Feltin, et.al.「Stree control in GaN grown on Si(111) by metalorganic vapor phase epitaxy」
従って、本発明が解決しようとする課題は、基板の上に化合物半導体領域を厚くエピタキシャル成長させた半導体ウエーハに反りが生じることであり、本発明の目的は反りを良好に低減することができる半導体ウエーハ及び半導体素子及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明を図面の参照符号を伴って説明する。なお、特許請求の範囲及びここでの参照符号は、本発明の理解を助けるためのものであって、本発明を限定するものではない。
本発明は、基板(2)と、前記基板(2)の一方の主面上に配置され且つ化合物半導体で形成されたバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)とを有する半導体ウエーハであって、
前記バッファ領域は、サブ多層構造バッファ領域(6)と第1の単層構造バッファ領域(7)との交互積層体からそれぞれ成る複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)と、該複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)の相互間に配置された第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)とから成り、
前記サブ多層構造バッファ領域(6)は第1及び第2の層(61、62)の交互積層体であり、
前記第1の層(61)は前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成り、
前記第2の層(62)は前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有し、
前記第1の単層構造バッファ領域(7)は前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有し、
前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有していることを特徴とする半導体ウエーハに係わるものである。
なお、請求項2に示すように、前記複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)は互いに異なる厚みを有し、前記複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)の内の前記主半導体領域(4)に最も近いものは、前記主半導体領域(4)から最も遠いものよりも薄く形成されていることが望ましい。ただし、前記複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)を互いに同一の厚みに形成することも勿論可能である。
また、請求項3に示すように、前記基板(2)はシリコン、シリコン化合物、及びサファイアから選択された1つからなることが望ましい。
また、請求項4に示すように、前記第1の層(61)はアルミニウムを第1の割合で含む窒化物半導体から成り、前記第2の層(62)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第2の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、前記第1の単層構造バッファ領域(7)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第3の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第4の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、前記主半導体領域(4)は少なくとも1つの窒化物半導体層から成り、前記主半導体領域(4)の平均値に見たアルミニウムの含有割合は前記第1の割合よりも小さい第5の割合(ゼロを含む)であることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記主半導体領域(4)は複数の化合物半導体層から成り、前記主半導体領域(4)の前記複数の化合物半導体層の内で最も厚い層の格子定数は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の値を有することが望ましい。
また、請求項6に示すように、前記主半導体領域(4)の前記複数の化合物半導体層の内で最も厚い層は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第5の割合(ゼロを含む)の窒化物半導体から成ることが望ましい。
また、請求項7に示すように、前記第1の単層構造バッファ領域と前記第2の単層構造バッファ領域とは、互いに同一の窒化物半導体で形成されていることが望ましい。
また、請求項8に示すように、前記第1の単層構造バッファ領域と前記第2の単層構造バッファ領域と前記第2の層とは互いに同一の窒化物半導体で形成されていることが望ましい。
また、請求項9に示すように、前記サブ多層構造バッファ領域は20〜400nmの厚さを有し、前記第1の単層構造バッファ領域は20〜400nmの厚さを有し、前記第2の単層構造バッファ領域は100〜2000nmの厚さを有していることが望ましい。
また、請求項10に示すように、更に、前記基板(2)と前記バッファ領域との間に前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体(例えばAlN)から成る付加半導体層を設けることができる。
また、請求項11に示すように、基板(2)と、前記基板(2)の一方の主面上に配置され且つ化合物半導体で形成されたバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)と、前記主半導体領域(4)上に配置された少なくとも第1及び第2の主電極と、前記主半導体領域(4)上に配置され且つ前記第1及び第2の主電極間の電流の流れを制御する機能を有している制御電極と、前記基板の他方の主面に形成され且つ前記第1又は第2の主電極に電気的にされている補助電極とを備えた半導体素子において、
前記バッファ領域は、サブ多層構造バッファ領域(6)と第1の単層構造バッファ領域(7)との交互積層体からそれぞれ成る複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)と、該複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)のそれぞれの相互間に配置された第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)とから成り、
前記サブ多層構造バッファ領域(6)は第1及び第2の層(61、62)の交互積層体であり、
前記第1の層(61)は前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成り、
前記第2の層(62)は前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有し、
前記第1の単層構造バッファ領域(7)は前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有し、
前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、前記第1の層(61)の格子定数よりも大きい格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有していることが望ましい。
また、請求項12に示すように、基板(2)の一方の主面上に、化合物半導体から成るバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)とを有する半導体ウエーハを製造する方法において、前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成る第1の層(61)と前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有している第2の層(62)との交互積層体から成るサブ多層構造バッファ領域(6)を前記基板(2)の一方の主面上に形成する第1の工程と、
前記サブ多層構造バッファ領域(6)の上に、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有している第1の単層構造バッファ領域(7)を形成する第2の工程と、
前記第1及び第2の工程と同一の方法で、前記サブ多層構造バッファ領域(6)及び前記第1の単層構造バッファ領域(7)と実質的に同一の構成を有する別のサブ多層構造バッファ領域及び別の単層構造バッファ領域を所望回数繰り返して形成して第1の多層構造バッファ領域(5)を得る第3の工程と、
前記第1の多層構造バッファ領域(5)の上に、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有している第2の単層構造バッファ領域(8)を形成する第4の工程と、
前記第2の単層構造バッファ領域(8)の上に、前記第1及び第2の工程と同一の方法で、前記サブ多層構造バッファ領域(6)及び前記第1の単層構造バッファ領域(7)と実質的に同一の構成を有する更に別のサブ多層構造バッファ領域及び更に別の単層構造バッファ領域を所望回数繰り返して形成して第2の多層構造バッファ領域(5′)を形成する第5の工程と
前記第2の多層構造バッファ領域(5′)の上に化合物半導体から成る主半導体領域(4)を形成する第6の工程と
を有していることが望ましい。
また、請求項13に示すように、前記第1の工程の前に、前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体(例えばAlN)から成る付加半導体層を形成する工程を設け、前記サブ多層構造バッファ領域(6)を前記付加半導体層の上に形成することができる。
本発明は次の効果を有する。
(1)第1の単層構造バッファ層(7)を設ける他に、第1の単層構造バッファ層7よりも厚い第2の単層構造バッファ層(8又は8、8´)を設けることにより、バッファ領域(3又は3a)及び主半導体領域(4又は4a)が比較的厚く且つ反りが無い又は小さい半導体ウエーハを提供することが可能になる。これにより、半導体ウエーハの厚み方向の耐圧を向上させることが可能になる。
(2)第2の単層構造バッファ層(8又は8、8´)を設けることにより、主半導体領域(4又は4a)に加わる圧縮応力を低減でき、主半導体領域(4又は4a)におけるクラックを低減できる。
(3)第2の単層構造バッファ層(8又は8、8´)を設けることにより、主半導体領域(4又は4a)の厚みの変化に対する反り変化を小さくすることができる。この結果、主半導体領域(4又は4a)の厚みが目標値からずれた場合であっても、反りの変化が小さい。従って、反りが小さい又は無い半導体ウエーハの製造が容易になる。
(4)多層構造バッファ層(5、5´又は5、5´、5´´)の中に第2の単層構造バッファ層(8又は8、8´)よりも薄い第1の単層構造バッファ層(7)を設けるので、多層構造バッファ領域(5、5´又は5、5´、5´´)における応力の調整を細かく行うことができる。
(5)複数のサブ多層構造バッファ領域(6)のそれぞれが比較的薄い第1及び第2の層(61,62)を交互に積層した構造であるので、ただ1つの層で構成されたバッファ領域に比べてクラックを抑制でき、且つバッファ領域を厚く形成することができる。
(6)多層構造バッファ領域(5、5´又は5、5´、5´´)におけるサブ多層構造バッファ領域(6)は、比較的格子定数の小さい第1の層(61)を有しているので巨視的に見て引張応力(伸張性歪力)を発生する。また、サブ多層構造バッファ領域(6)の相互間に配置された第1の単層構造バッファ領域(7)は、第1の層(61)よりも大きい格子定数を有しているので、圧縮応力(圧縮性歪力)を発生する。従って、サブ多層構造バッファ領域(6)の引張応力を第1の単層構造バッファ領域(7)の圧縮応力である程度打ち消すことができ、多層構造バッファ領域(5、5´又は5、5´、5´´)の引張応力を低減することができ、第1及び第2の多層構造バッファ領域(5、5´又は5、5´、5´´)を比較的厚く形成することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施例1に従う半導体素子としての高電子移動度トランジスタ即ちHEMT(High Electron Mobility Transistor )を形成するための半導体ウエーハ1は、図1に概略的に示すようにシリコンからなる基板2と、この基板2の一方の主面上に配置され且つ窒化物半導体で形成されたバッファ領域3と、バッファ領域3の上に配置され且つ窒化物半導体で形成された半導体素子形成用の主半導体領域4とを有する。この半導体ウエーハ1は複数個のHEMTを形成できる面積を有する。
基板2は例えば350〜1000μmの厚みを有し且つバッファ領域3及び主半導体領域4よりも大きい格子定数(例えば0.543nm)を有し且つバッファ領域3の線膨張係数(例えば5.60×10-6/K)及び主半導体領域4の線膨張係数(例えば5.59×10-6/K)よりも小さい線膨張係数(例えば4.70×10-6/K)を有する単結晶シリコンから成り、バッファ領域3及び主半導体領域4の成長基板としての機能と機械的支持基板としての機能とを有し、更に主半導体領域4に形成される半導体素子の動作を安定化させるための補助電極を支持する機能を有する。なお、この基板2に、必要に応じて導電型決定不純物を添加することができる。また、基板2をSiC等のシリコン化合物又はサファイア等で形成することもできる。
図1の半導体ウエーハ1をその厚み方向に拡大してバッファ領域3及び主半導体領域4を詳しく示した半導体ウエーハ1が図2に示され、図3に図2のバッファ領域3の一部を更に拡大したものが示されている。なお、図1及び図2における基板2及び各領域3,4の厚み、及び図3における多層構造バッファ領域の厚みは説明的に示されており、実際の厚みとは異なる。
バッファ領域3は、図2に示す第1及び第2の多層構造バッファ領域5,5′を有する。第1及び第2の多層構造バッファ領域5,5′のそれぞれは、図2において斜線を付して示すサブ(下位又は副)多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7との交互積層体から成る。図2では第1の多層構造バッファ領域5がサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアを4個積層されたものから成り、第2の多層構造バッファ領域5′がサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアを2個積層されたものから成る。しかし、第1の多層構造バッファ領域5におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数、及び第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数を任意に変えることができる。例えば、第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数を第1の多層構造バッファ領域5におけるそのペア数と同一にすることもできる。但し、後述する図6から明らかになるようにマイナス側の反りの最大値を小さくするために、第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数を第1の多層構造バッファ領域5におけるそのペア数よりも少なくすることが望ましい。第1の多層構造バッファ領域5におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアの好ましい数は4〜50であり、第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアの好ましい数は2〜30である。第1の多層構造バッファ領域5におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数が4よりも少ない場合、又は第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数が2よりも少ない場合、又は第1の多層構造バッファ領域5におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数が50よりも大きい場合、又は第2の多層構造バッファ領域5′におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数が30よりも大きい場合のいずれにおいても半導体ウエーハの反りの改善を良好に行うことができなくなる。
図2において、第1の多層構造バッファ領域5の厚みTaは第2の多層構造バッファ領域5′の厚みTa′よりも大きい。しかし、上記ペア数の変更に応じて厚みTa、Ta′を同一又は任意に調整することもできる。
図2のサブ多層構造バッファ領域6が図3に更に詳しく示されている。図3から明らかようにサブ多層構造バッファ領域6は、第1及び第2のサブレイヤーと呼ぶこともできる第1及び第2の層61、62の交互積層体から成る。なお、サブ多層構造バッファ領域6を超格子バッファとなるように形成することもできる。図3では図示の都合上1つのサブ多層構造バッファ領域6が第1の層61と第2の層62とのペアを5個積層することによって示されているが、実際にはこれよりも多い13ペアから成る。しかし、1つのサブ多層構造バッファ領域6における第1の層61と第2の層62とのペア数を任意に変えることができる。このペア数の好ましい値は5〜50、より好ましい値は10〜20である。このペア数が5よりも少ない場合、及び50よりも大きい場合には半導体ウエーハの反り及び主半導体領域4の結晶性の改善効果が低下する。
サブ多層構造バッファ領域6の厚みTdは20〜400nmであることが望ましい。
第1の層61はアルミニウムを第1の割合で含む窒化物半導体から成り、例えば、
化学式 AlxyGa1-x-y
ここで、前記Mは、In(インジウム)とB(ボロン)とから選択された少なくとも1種の元素、
前記x及びyは、 0<x≦1、
0≦y<1、
x+y≦1
を満足する数値、
で示される窒化半導体材料から成る。即ち、第1の層61は、例えばAlN(窒化アルミニウム)、AlInN(窒化インジウム アルミニウム)、AlGaN(窒化ガリウム アルミニウム)及びAlInGaN(窒化ガリウム インジウム アルミニウム)から選択された窒化半導体材料から成る。なお、第1の層61に必要に応じてn型又はp型の導電型決定不純物をドープすることができる。第1の層61の厚さTfは1〜20nmであることが望ましい。第1の層61の厚さTfが1nmよりの薄い場合、及び20nmよりの厚い場合には、半導体ウエーハの反り及び主半導体領域4の結晶性の改善効果が低下する。本実施例では第1の層61がAlNから成り、この厚さTfは5nmに設定されている。
図3では全部の第1の層61が同一の材料(AlN)で形成されているが、複数の第1の層61を互いに異なる材料で形成することができる。また、図3では全部の第1の層61が同一の厚みに形成されているが、複数の第1の層61を互いに異なる厚みに形成することもできる。第1の層61の結晶軸a及びcの格子定数はシリコンから成る基板2の格子定数よりも小さい値(例えばa軸で0.311nm、c軸で0.498nm)である。また、第1の層61の線膨張係数は基板2の線膨張係数よりも大きい値(例えば5.64×10-6/K)である。
第1の層61の上に配置された第2の層62は、アルミニウムの含有割合が第2の割合(ゼロを含む)の窒化物半導体からなり、例えば、
化学式 AlabGa1-a-b
ここで、前記MはIn(インジウム)とB(ボロン)とから選択された少なくとも1種の元素、
前記a及びbは、 0≦a≦1、
0≦b<1、
a+b≦1
a<x
を満足させる数値、
で示される窒化半導体材料から成る。即ち、第2の層62は、例えばGaN(窒化ガリウム)、InGaN(窒化ガリウム インジウム)、AlInN(窒化インジウム アルミニウム)、AlGaN(窒化ガリウム アルミニウム)及びAlInGaN(窒化ガリウム インジウム アルミニウム)から選択された窒化半導体材料から成る。なお、第2の層62に必要に応じてn型又はp型の導電型決定不純物をドープすることができる。第2の層62の厚みTgは1〜20nmであることが望ましい。第2の層62の厚みTgが1よりも薄い場合、及び20nmよりも厚い場合、半導体ウエーハの反り及び主半導体領域4の結晶性の改善効果が低下する。本実施例では第2の層62がGaNから成り、この厚さTgは3.5nmに設定されている。
なお、図3では全部の第2の層62が同一の材料(GaN)で形成されているが、複数の第2の層62を互いに異なる材料で形成することができる。また、図3では全部の第2の層62が同一の厚みに形成されているが、複数の第2の層62を互いに異なる厚みに形成することができる。第2の層62は、アルミニウムを必須成分としておらず、アルミニウムを含まなくとも良い。従って、第2の層62におけるアルミニウムの第2の割合はゼロを含む所定値である。第2の層62の結晶軸a及びcの格子定数は第1の層61の格子定数よりも大きく且つ基板2の格子定数よりも小さい値(例えばa軸で0.318nm、c軸で0.518nm)である。また、第2の層61の線膨張係数は基板2の線膨張係数よりも大きい値(例えば5.59×10-6/K)である。
サブ多層構造バッファ領域6の平均的(又は巨視的)に見たAlの含有割合は、AlNからなる第1の層61のAlの含有割合よりも少ない。また、サブ多層構造バッファ領域6の平均的(又は巨視的)に見た格子定数は、AlNからなる第1の層61の格子定数よりも大きい。ここで、サブ多層構造バッファ領域6の平均的に見たAlの含有割合とは、サブ多層構造バッファ領域6の全重量に対するサブ多層構造バッファ領域6に含まれるAlの全重量の割合である。また、サブ多層構造バッファ領域6の平均的(又は巨視的)に見た格子定数とは、サブ多層構造バッファ領域6に含まれているの第1の層61,第2の層62の各格子定数C1,C2に各層の厚みTf,Tgを乗算した値をそれぞれ求め、この乗算で得られた各値の合計値a(C1×Tf)+b(C2×Tg)を求め、この合計値を第1の多層構造バッファ領域5の全体の厚みTdで除算した値{a(C1×Tf)+b(C2×Tg)}/Tdに相当する。なお、aは第1の層61の数、bは第2の層62の数を示す。
第1の単層構造バッファ領域7はアルミニウムの割合が前記第1の割合よりも小さい第3の割合(ゼロを含む)の窒化物半導体から成る。第1の単層構造バッファ領域7は、アルミニウムを必須成分としておらず、アルミニウムを含まなくとも良い。従って、第1の単層構造バッファ領域7におけるアルミニウムの第3の割合は、ゼロ又は前記第1の割合よりも小さく且つサブ多層構造バッファ領域6の平均的(又は巨視的)に見たAlの含有割合よりも小さい所定値である。
この第1の単層構造バッファ領域7は、例えば、
化学式 AlabGa1-a-b
ここで、前記MはIn(インジウム)とB(ボロン)とから選択された少なくとも1種の元素、
前記a及びbは、 0≦a≦1、
0≦b<1、
a+b≦1
a<x
を満足させる数値、
で示される窒化半導体材料で形成される。なお、第1の単層構造バッファ領域7に必要に応じてn型又はp型の導電型決定不純物をドープすることができる。
製造工程を簡略化するために第1の単層構造バッファ領域7をサブ多層構造バッファ領域6の第2の層62と同一の半導体材料で形成することが望ましい。第1の単層構造バッファ領域7がサブ多層構造バッファ領域6の第2の層62と同一の半導体材料である場合には、第1の単層構造バッファ領域7がサブ多層構造バッファ領域6の最も上の第2の層62に連続的に形成される。このため、サブ多層構造バッファ領域6の最も上の第2の層62と第1の単層構造バッファ領域7との境界は実質的に存在しない。従って、サブ多層構造バッファ領域6の最も上の第2の層62を第1の単層構造バッファ領域7に含めて示すこともできる。このようにサブ多層構造バッファ領域6の最も上の第2の層62を第1の単層構造バッファ領域7に含めて示す場合には、サブ多層構造バッファ領域6に含まれる第1の層61の合計は第2の層62の合計よりも1つ多くなる。
第1の単層構造バッファ領域7は第2の層62の厚みTgよりも大きい厚みTeを有している。この第1の単層構造バッファ領域7の厚さは20〜400nmであることが望ましい。第1の単層構造バッファ領域7の厚さ20nmよりも薄い場合、及び400nmよりも厚い場合には、半導体ウエーハの反り及び主半導体領域4の結晶性の改善効果が低下する。本実施例では第1の単層構造バッファ領域7がGaNから成り、この厚さTeは200nmに設定されている。
なお、図2では全部の第1の単層構造バッファ領域7が同一の材料で形成されているが、複数の第1の単層構造バッファ領域7を互いに異なる材料で形成することができる。また、図2では全部の第1の単層構造バッファ領域7が同一の厚みに形成されているが、複数の第1の単層構造バッファ領域7を互いに異なる厚みに形成することができる。
第1の単層構造バッファ領域7の結晶軸a及びcの格子定数は、第1の層61の格子定数及びサブ多層構造バッファ領域6の平均的(又は巨視的)に見た 格子定数よりも大きく且つ基板2の格子定数よりも小さい値(例えばa軸で0.318nm、c軸で0.518nm)である。また、第1の単層構造バッファ領域7の線膨張係数は基板2の線膨張係数よりも大きい値(例えば5.59×10-6/K)である。
図2に示す第2の単層構造バッファ領域8はアルミニウムの割合が前記第1の割合よりも小さい第4の割合(ゼロを含む)の窒化物半導体から成る。この第2の単層構造バッファ領域8は、アルミニウムを必須成分としておらず、アルミニウムを含まなくとも良い。従って、第2の単層構造バッファ領域8におけるアルミニウムの第4の割合は、ゼロ又は前記第1の割合よりも小さい所定値であり、勿論前記第2又は第3の割合よりも小さくても良い。また、第2の単層構造バッファ領域8は、第1の単層構造バッファ領域7の厚みTeよりも大きい厚みTbを有している。この第2の単層構造バッファ領域8は、例えば、
化学式 AlabGa1-a-b
ここで、前記MはIn(インジウム)とB(ボロン)とから選択された少なくとも1種の元素、
前記a及びbは、 0≦a≦1、
0≦b<1、
a+b≦1
a<x
を満足させる数値、
で示される窒化半導体材料で形成される。なお、第2の単層構造バッファ領域8に必要に応じてn型又はp型の導電型決定不純物をドープすることができる。
製造工程を簡略化するために第2の単層構造バッファ領域8を第1の単層構造バッファ領域7と同一の半導体材料で形成することが望ましい。第2の単層構造バッファ領域8が第1の単層構造バッファ領域7と同一の半導体材料である場合には、第2の単層構造バッファ領域8が第1の多層構造バッファ領域5の最も上の第1の単層構造バッファ領域7に連続的に形成される。このため、第1の多層構造バッファ領域5の最も上の第1の単層構造バッファ領域7と第2の単層構造バッファ領域8との境界は実質的に存在しない。従って、第1の多層構造バッファ領域5の最も上の第1の単層構造バッファ領域7を第2の単層構造バッファ領域8に含めて示すこともできる。このように第1の多層構造バッファ領域5の最も上の第1の単層構造バッファ領域7を第2の単層構造バッファ領域8に含めて示す場合には、第1の多層構造バッファ領域5に含まれるサブ多層構造バッファ領域6の合計は第1の単層構造バッファ領域7の合計よりも1つ多くなる。
第2の単層構造バッファ領域8の結晶軸a及びcの格子定数は第1の層61の格子定数よりも大きく且つ基板2の格子定数よりも小さい値(例えばa軸で0.318nm、c軸で0.518nm)である。また、第2の単層構造バッファ領域8の線膨張係数は基板2の線膨張係数よりも大きい値(例えば5.59×10-6/K)である。
第2の単層構造バッファ領域8のAlの割合(ゼロを含む)は、第1の多層構造バッファ領域5の例えばAlNから成る第1の層61のAlの割合、及び第1の多層構造バッファ領域5の平均的(又は巨視的)に見たAlの割合よりも小さい。ここで、第1の多層構造バッファ領域5の平均的に見たAlの割合とは、第1の多層構造バッファ領域5の全重量に対する第1の多層構造バッファ領域5に含まれるAlの全重量の割合である。また、例えばGaNから成る第2の単層構造バッファ領域8の格子定数は、第1の多層構造バッファ領域5に含まれている例えばAlNから成る第1の層61の格子定数、及び第1の多層構造バッファ領域5の平均的に見た格子定数よりも大きい。ここで、第1の多層構造バッファ領域5の平均的に見た格子定数とは、第1の多層構造バッファ領域5に含まれているの第1の層61,第2の層62,第1の単層構造バッファ領域7の各格子定数に各層の厚みを乗算した値をそれぞれ求め、この乗算で得られた各値の合計値を求め、この合計値を第1の多層構造バッファ領域5の全体の厚みで除算した値に相当する。即ち、サブ多層構造バッファ領域6に含まれているの第1の層61,第2の層62の各格子定数C1,C2に各層の厚みTf,Tgを乗算した値C1×Tf、C2×Tgをそれぞれ求め、また第1の単層構造バッファ領域7の各格子定数C3にこの厚みTeを乗算した値C3×Teを求め、この乗算で得られた各値の合計値r(C1×Tf)+s(C2×Tg)+t(C3×Te)を求め、この合計値を第1の多層構造バッファ領域5の全体の厚みTaで除算した値{r(C1×Tf)+s(C2×Tg)+t(C3×Te)}/Taに相当する。なお、rは第1の多層構造バッファ領域5に含まれる第1の層61の数、sは第1の多層構造バッファ領域5に含まれる第2の層62の数、tは第1の多層構造バッファ領域5に含まれる第1の単層構造バッファ領域7の数を示す。
上記のように、第2の単層構造バッファ領域8の格子定数は、平均的に見て又は巨視的にみて、第1の多層構造バッファ領域5の格子定数よりも大きい。この結果、基板2がない場合即ち基板2を無視して、第2の単層構造バッファ領域8と第1の多層構造バッファ領域5との間の応力関係を調べると、第2の単層構造バッファ領域8には、基板2の主面に平行な方向において圧縮応力を生じる。第2の単層構造バッファ領域8の圧縮応力は第1の多層構造バッファ領域5、及び第2の多層構造バッファ領域5´の伸張応力を打ち消すように機能する。この機能を有効に得るために、第2の単層構造バッファ領域8の厚みTbは第1の単層構造バッファ領域7の厚みTeよりも大きい100〜2000nmであることが望ましい。なお、この第2の単層構造バッファ領域8の厚みTbを多層構造バッファ領域5,5´の厚みTa,Ta´に比例的に変えることが望ましい。本実施例では第1の単層構造バッファ領域7がGaNから成り、この厚みTbは900nmである。
第2の単層構造バッファ領域8の上に配置された第2の多層構造バッファ領域5´は第1の多層構造バッファ領域5と同様にサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアの2個の積層体から成る。第2の多層構造バッファ領域5´はサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数が第1の多層構造バッファ領域5と異なる点及びその厚みTa´が第1の多層構造バッファ領域5と異なる点を除いて、第1の多層構造バッファ領域5と同様に構成されている。なお、第2の多層構造バッファ領域5´の平均的に見たAlの含有割合が第2の単層構造バッファ領域8よりも大きい条件、及び第2の多層構造バッファ領域5´の平均的に見た格子定数が第2の単層構造バッファ領域8よりも小さい条件を満足する範囲で、第2の多層構造バッファ領域5´の中のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのいずれか一方又は両方を変形することができる。また、第2の多層構造バッファ領域5´はサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数を第1の多層構造バッファ領域5と同一にすることもできる。
図1の実施例1に従う主半導体領域4は、HEMTを形成するために不純物非ドープのGaNから成る電子走行層41と、不純物非ドープのAl0.2Ga0.8Nから成る電子供給層42とを有している。なお、電子供給層42にn型不純物をドープすることもできる。バッファ領域3の上に配置された電子走行層41はチャネル層とも呼ぶことができるものであり、例えば、1800nmの厚みを有する。電子走行層41の上に配置された電子供給層42は電子走行層41とのヘテロ接合に基づくピエゾ分極によって電子走行層41に周知の2次元電子ガス層をさせるものであって、例えば30nmの厚みを有する。
Alを含む電子供給層42はAlを含まない電子走行層41に比べて極めて薄い。従って、主半導体領域4における平均的に見たAlの割合は電子走行層41におけるAlの割合とほぼ同一になり、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´よりも小さい。主半導体領域4における平均的に見た格子定数は、電子走行層41における格子定数とほぼ同一になり、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´よりも大きく且つ基板2よりも小さい。
主半導体領域4の大部分を占める電子走行層41の結晶軸a及びcにおける格子定数は例えばa軸で0.318nm、c軸で0.518nmであり、第1の層61の格子定数よりも大きい。
主半導体領域4の中で最も厚い電子走行層41の線膨張係数、及び次に厚い電子供給層42の線膨張係数、及び主半導体領域4の巨視的に見た線膨張係数のいずれも、基板2の線膨張係数及び第1の層61の線膨張係数よりは大きい。従って、基板2を考慮しない場合即ち基板2を無視して、主半導体領域4の応力を観察すれば、巨視的に見て主半導体領域4に第2の単層構造バッファ領域8と同様に圧縮応力を生じる。
図4は、図1〜図3に示した半導体ウエーハ1を使用して製作したHEMTを示す。説明を簡略化するために図4において図1と実質的に同一の部分に同一の符号を付し、その説明を省略する。第1の電極としてのソース電極91及び第2の電極としてのドレイン電極92は電子供給層42にオーミック(低抵抗)接触し、制御電極としてのゲート電極93は電子供給層42にショットキー接触している。なお、ソース電極91及びドレイン電極92と電子供給層42との間にn型不純物濃度の高いコンタクト層を設けることができる。HEMTの動作の安定化を図るために基板2の下面に補助電極94が設けられ、これが導体95によってソース電極91に接続されている。従って、図4のHEMTにおいてドレイン電極92と基板2の下面に補助電極94との間の耐圧が重要になる。基板2はシリコン半導体であるので、ここに耐圧をさほど期待できない。そこで、この実施例では耐圧向上のためにバッファ領域3及び主半導体領域4が比較的厚く形成されている。
次に、図1の半導体ウエーハ1の製造方法の一例を説明する。
まず、ミラー指数で示す結晶の面方位において(111)面とされた主面を有し、シリコン基板2を用意する。
次に、基板2を周知のMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)即ち有機金属気相成長装置の反応室に投入し、基板2の表面の酸化膜を取り除いた後、反応室にTMA(トリメチルアルミニウム)、及びアンモニアを流して、シリコン基板2の上にAlN(窒化アルミニウム)から成る第1の層61をエピタキシャル成長させる。その後、TMAの供給を止め、アンモニアの供給は継続し、これと共にTMG(トリメチルガリウム)を流してGaNから成る第2の層62をエピタキシャル成長させる。第1及び第2の層61,62の形成工程を所望回数繰返して図3に示すサブ多層構造バッファ領域6を得る。
次に、反応室にアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)を第2の層62の形成時よりも長く流して第2の層62よりも厚いGaNから成る第1の単層構造バッファ領域7をエピタキシャル成長させる。
次に、第1の単層構造バッファ領域7の上にサブ多層構造バッファ領域6及び第1の単層構造バッファ領域7を所望回数繰り返して形成して第1の多層構造バッファ領域5を得る。
次に、反応室にアンモニアとTMG(トリメチルガリウム)を、第2の層62及び第1の単相構造バッファ領域7の形成時よりも長い時間流して第1の単相構造バッファ領域7よりも厚いGaNから成る第2の単層構造バッファ領域8をエピタキシャル成長させる。
次に、第1の多層構造バッファ領域5と同一の方法で第2の多層構造バッファ領域5´を形成し、バッファ領域3を完成させる。
しかる後、周知のエピタキシャル成長法で主半導体領域4を形成する。これによって半導体ウエーハが完成する。
図5は、基板2を考慮しない場合(基板2を無視した場合)における、半導体ウエーハ1の各領域5、8、5´、4に生じる応力(歪力)を概略的に示す。第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´は図2に示したように複数のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7を含むが、平均的に見てAlの割合が第2の単層構造バッファ領域8よりも大きく、平均的に見て格子定数が第2の単層構造バッファ領域8よりも小さいので、図5で外向きの矢印で示すように引張応力を生じる。これに対して、平均的に見て格子定数が第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´よりも大きい第2の単層構造バッファ領域8及び主半導体領域4には図5で内側に向いている矢印で示すように圧縮応力を生じる。各領域4、5、5´、8の応力を調整すれば引張応力と圧縮応力との相殺が生じ、半導体ウエーハ1の反りを低減することができる。なお、基板2を考慮する場合(基板2を無視しない場合)には、基板2がバッファ領域3及び主半導体領域4に及ぼす影響を考慮する必要があり、必ずしも図5のようにはならない。
図6の実線Aは本発明に従ってシリコン基板2の上に第1の多層構造バッファ領域5、第2の単層構造バッファ領域8、第2の多層構造バッファ領域5´及び主半導体領域4のGaNから成る電子走行層41を順次に形成した場合における各段階の半導体ウエーハの反りの変化を巨視的に示す。点線Bは従来例(比較例)における半導体ウエーハの反りの変化を巨視的に示す。なお、図6の横軸は、シリコン基板2の一方の主面を基準位置(ゼロ)とした半導体ウエーハの厚みを示し、縦軸の0よりも上は負の反り即ち凹状反りの大きさを示し、縦軸の0よりも下は正の反り即ち凸状反りの大きさを示す。
図6の実線Aにおける第1〜第8の点A1〜A8におけるシリコン基板2の上に成長させた窒化物半導体の膜厚Tと反りWとの関係は次の通りである。なお、シリコン基板2及び半導体ウエーハの直径は125mm(5インチ)であり、シリコン基板2の厚みは700μmである。また、図6の点A0及びB0は窒化物半導体の膜厚Tがゼロの時のシリコン基板2の反りWがゼロであることを示している。また、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´を構成するサブ多層構造バッファ領域6に含まれる第1の層61はAlNから成り、サブ多層構造バッファ領域6に含まれる第2の層62と第1の単層構造バッファ領域7と第2の単層構造バッファ領域8と電子走行層41はGaNから成る。
第1の点A1における膜厚Tは0.62μm、反りWは−50μmであり、
第2の点A2における膜厚Tは1.22μm、反りWは−60μmであり、
第3の点A3における膜厚Tは2.12μm、反りWは−20μmであり、
第4の点A4における膜厚Tは2.42μm、反りWは−30μmであり、
第5の点A5における膜厚Tは2.72μm、反りWは−45μmであり、
第6の点A6における膜厚Tは3.02μm、反りWは−35μmであり、
第7の点A7における膜厚Tは3.52μm、反りWは−20μmであり、
第8の点A8における膜厚Tは4.52μm、反りWは+5μmである。
図6において、第2、第3、第5及び第8の点A2、A3,A5,A8は図2の高さ位置P1,P2,P3,P4´に対応している。従って、第2の点A2は図2の第1の多層構造バッファ領域5のみを形成した状態の半導体ウエーハの反りを示し、第3の点A3は図2の第1の多層構造バッファ領域5及び第2の単層構造バッファ領域8のみを形成した状態の半導体ウエーハの反りを示し、第5の点A5は図2の第1の多層構造バッファ領域5、第2の単層構造バッファ領域8、及び第2の多層構造バッファ領域5´のみを形成した状態の半導体ウエーハの反りを示し、第8の点A8は図2の第1の多層構造バッファ領域5、第2の単層構造バッファ領域8、第2の多層構造バッファ領域5´及び主半導体領域4の電子走行層41の全部を形成した状態の半導体ウエーハの反りを示す。なお、図6の第8の点A8は主半導体領域4の電子供給層42を形成する前の半導体ウエーハの反りを示しているが、電子供給層42は電子走行層41よりも大幅に薄いので、電子供給層42の半導体ウエーハの反りへの影響は極めて小さく、電子供給層42を形成した後の半導体ウエーハの反りは図6の第8の点A8とほぼ同一である。
図6の点線Bは、本発明に従う図2の第2の単層構造バッファ領域8に相当するものを設けないで、図2のバッファ領域3の全体をサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアの繰り返しのみで構成したもの、即ちバッファ領域3の全体を図2の第1の多層構造バッファ領域5と同一に形成したもの、に相当する従来の半導体ウエーハの反りを示す。この点線Bにおける第1〜第8の点B1〜B8における窒化物半導体の膜厚Tと反りWとの関係は次の通りである。
第1の点B1における膜厚Tは0.62μm、反りWは−50μmであり、
第2の点B2における膜厚Tは1.22μm、反りWは−60μmであり、
第3の点B3における膜厚Tは1.82μm、反りWは−70μmであり、
第4の点B4における膜厚Tは2.12μm、反りWは−75μmであり、
第5の点B5における膜厚Tは2.42μm、反りWは−80μmであり、
第6の点B6における膜厚Tは2.72μm、反りWは−40μmであり、
第7の点B7における膜厚Tは3.22μm、反りWは+20μmであり、
第8の点B8における膜厚Tは4.22μm、反りWは+100μmである。
図6において、点線Bにおける第1及び第2の点B1,B2は実線Aにおける 第1及び第2の点A1、A2と同一の値を示している。また、点線Bにおける第1の点B1は図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものを2回繰り返して形成した半導体ウエーハの反りを示し、第2の点B2は図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものを4回繰り返して形成した半導体ウエーハの反りを示し、第3の点B3は図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものを6回繰り返して形成した半導体ウエーハの反りを示し、第4の点B4は図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものを7回繰り返して形成した半導体ウエーハの反りを示し、第5の点B5は図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものを8回繰り返して形成した半導体ウエーハの反りを示す。なお、前記第5の点B5はバッファ領域の全体を図2のサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアに相当するものの繰り返しで形成した直後の半導体ウエーハの反りを示している。点線Bにおける第6〜第8の点B6〜B8は図2の主半導体領域4の電子走行層41に相当するGaN層を形成した場合の反りを示している。
図6の点線Bで示すようにバッファ領域の全部を第1の多層構造バッファ領域5に相当するもののみで構成した場合には、シリコン基板2の影響を受けて図6の点線Bの第1の点B1から第5の点B5に示すようにバッファ領域厚みの増大に応じて負の反りが増大する。点線Bで示す従来のバッファ領域の場合にはバッファ領域の厚さを増大させても、反りは改善されない。図6の点線Bの第5の点B5から第8の点B8に示すように電子走行層のためのGaN層をバッファ領域の上に形成すると、負の反りが徐々に少なくなり、その後正の反りが徐々に大きくなる。もし従来方法でバッファ領域と主半導体領域との合計の厚みを点線Bの第8の点B8に示すように4.22μmにすれば比較的大きい正の反り100μmが生じる。
これに対して、本発明に従って図6の実線Aに示すようにバッファ領域3及び電子走行層41のためのGaN層を形成すると、実線Aの第8の点A8に示すようにバッファ領域3及び電子走行層41のためのGaN層との合計の厚みが比較的厚い4.52μmの場合の反りは極めて小さい5μmである。これを詳しく説明すると、実線Aの第2の点A2と第3の点A3との間に示すように第1の単層構造バッファ領域7よりの厚い第2の単層構造バッファ領域8を設けると、負の反りが小さくなる。即ち、第2の単層構造バッファ領域8には図5で既に説明したように圧縮応力が加わる。このため、第2の単層構造バッファ領域8の厚みを増大させるに従って第2の単層構造バッファ領域8に加わる圧縮応力に基づく第1の多層構造バッファ領域5の引張応力を打ち消す働きが大きくなり、半導体ウエーハの負の反りは小さくなる。その後、実線Aの第3の点A3と第5の点A5との間に示すように第2の多層構造バッファ領域5´を設けると、第2の多層構造バッファ領域5´の引張応力に基づいて、第2の多層構造バッファ領域5´の厚みの増大に応じて反りが増大する。しかし、実線Aの第5の点A5の厚み2.72μmにおける反りは-45μmであり、点線Bの第5の点B5の厚み2.42μmにおける反り(-80μm)よりも小さい。しかる後、主半導体領域4の電子走行層41のためのGaN層を設けると、主半導体領域4には既に説明したように圧縮応力が生じ、バッファ領域3の引張応力の打ち消しが生じ、実線Aの第5の点A5と第8の点A8との間に示すように点線Bの第5の点B5と第8の点B8との間よりも緩い傾きで負の反りが徐々に少なくなり、第8の点A8ではゼロに極めて近い+5μmになる。実線Aの第8の点A8の膜厚4.52μmにおける反り+5μmは、点線Bの第8の点B8の膜厚4.22μmにおける反り+100μmよりも大幅に小さい。
なお、図6の実線A及び点線Bの各点間が直線で結ばれているが、微視的に見ると、第1の多層構造バッファ領域5及び第2の多層構造バッファ領域5´の中に第1の単層構造バッファ領域7が間欠的に存在するので、各区間の反りは階段的に変化する。
反りをゼロ又はこれに近い値に抑制するということのみを目的とする場合には、図6で点線Bで示す従来例であっても第6の点B6と第7の点B7との間で反りをゼロにすることができる。しかし、点線Bで示す第6の点B6と第7の点B7との間では所望の厚みの半導体ウエーハを得ることができない。
上述から明らかなように実施例1は次の効果を有する。
(1)第1の単層構造バッファ層7を設ける他に、第1の単層構造バッファ層7よりも厚い第2の単層構造バッファ層8を設けることにより、半導体ウエーハ1の反りが改善されるのみでなく、バッファ領域3及び主半導体領域4を厚くすることができる。これにより、半導体ウエーハ1の厚み方向の耐圧を向上させることが可能になる。
(2)第2の単層構造バッファ層8を設けることにより、主半導体領域4に加わる圧縮応力を低減でき、主半導体領域4におけるクラックを低減できる。
(3)第2の単層構造バッファ層8を設けることにより、図6の実線Aの第5の点A5における負の反りが点線Bの第5の点B5に示す負の反りよりも小さくなり、バッファ領域3におけるクラックを低減でき、結果として、主半導体領域4におけるクラックを低減できる。
(4)図6の実線Aの第5の点A5〜第8の点A8に示すように第2の単層構造バッファ層8を設けることにより、主半導体領域4の厚みの変化に対する反り変化が小さくなる。これは、主半導体領域4の厚みにバラツキが生じても、反りがさほど変化しないことを意味し、反りの小さい又は反りの無い半導体ウエーハの製造が容易になる。
(5)第1及び第2の多層構造バッファ層5、5´の中に第2の単層構造バッファ層8よりも薄い第1の単層構造バッファ層7を設けるので、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´における応力の調整を細かく行うことができる。
(6)複数のサブ多層構造バッファ領域6のそれぞれが比較的薄い第1及び第2の層61,62を交互に積層した構造であるので、ただ1つの層で構成されたバッファ領域に比べてクラックを抑制でき、且つバッファ領域3を厚く形成することができる。
(7)第1及び第2の層61,62の界面でサブ多層構造バッファ領域6に含まれる転位の進行方向を横方向に変化させることができ、主半導体領域4における転位を低減することができる。即ち、バッファ領域3において縦方向に延びる転位を、第1及び第2の層61,62の界面で横方向に変化させ、主半導体領域4まで転位が延びることを抑制することができる。
(8)第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´におけるサブ多層構造バッファ領域6は、比較的格子定数の小さい第1の層61を有しているので巨視的に見て引張応力を発生する。また、サブ多層構造バッファ領域6の相互間に配置された第1の単層構造バッファ領域7は、第1の層61よりも大きい格子定数を有しているので、圧縮応力を発生する。従って、サブ多層構造バッファ領域6の引張応力を第1の単層構造バッファ領域7の圧縮応力である程度打ち消すことができ、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´の引張応力を低減することができ、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´を比較的厚く形成することができる。
次に、図7を参照して実施例2の半導体ウエーハ1aを説明する。但し、図7において図2と実質的に同一の部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図7の半導体ウエーハ1aは、図2の第2の多層構造バッファ領域5´と主半導体領域4との間に別の第2の単層構造バッファ領域8´と第3の多層構造バッファ領域5″を付加し、その他は図2と同一に構成したものである。図7の変形されたバッファ領域3aに含まれる追加された別の第2の単層構造バッファ領域8´は第2及び第3の多層構造バッファ領域5´、5″の相互間に配置され、第2の単層構造バッファ領域8と同一材料で形成され且つ第2の単層構造バッファ領域8の厚みTbと実質的に同一の厚みTb´を有する。しかし、2つの第2の単層構造バッファ領域8、8´の厚みに差を付けることができる。また、2つの第2の単層構造バッファ領域8、8´の材料に差を付けることができる。
図7の第2の多層構造バッファ領域5´におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数は図2よりも1つ多い3であり、第3の多層構造バッファ領域5″におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数は2である。従って、第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域5、5´、5″におけるサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペア数は基板2から離れるに従って少なくなっている。
第3の多層構造バッファ領域5″は、第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´と実質的に同一に形成され、且つ第1及び第2の多層構造バッファ領域5、5´よりも薄い厚みTa″を有する。しかし、第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域5、5´、5″の厚みを互いに同一にすることができる。また、第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域5、5´、5″を構成するサブ多層構造バッファ領域6と第1の単層構造バッファ領域7とのペアの数を同一にすることもできる。また、第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域5、5´、5″を構成する複数のサブ多層構造バッファ領域6を互いに同一の材料で形成しないで本発明の効果を得ることができる範囲内で異なる材料で形成することができる。また、第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域5、5´、5″を構成する複数の第1の単層構造バッファ領域7を互いに同一の材料又は厚みに形成しないで本発明の効果を得ることができる範囲内で異なる材料又は厚みとすることができる。
図7に示すように別の第2の単層構造バッファ領域8´と第3の多層構造バッファ領域5″とを設けると、図6の実線Aの第2の点A2と第5の点A5との間と同様な変化が生じる。これにより、バッファ領域3aを更に厚くすることができ、且つ半導体ウエーハ1aの反りを小さく保つことができる。
次に、図8を参照して実施例3の半導体ウエーハ1bを説明する。但し、図8において図2と実質的に同一の部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図8の半導体ウエーハ1bは、図2のシリコンから成る基板2と第1の多層構造バッファ領域5との間に第1の層61よりも厚い例えばAlNから成る付加半導体層70を配置し、且つ電子走行層41と電子供給層42との間に電子走行層41よりも薄い例えばAlNから成る補助半導体層71を配置した主半導体領域4bを設け、この他は図2と同一に構成したものである。この変形された半導体ウエーハ1bによっても実施例1と同様な効果を得ることができる。なお、付加半導体層70を設ける代わりに第1の多層構造バッファ領域5の最も下の第1の層61をこれよりも上の第1の層61よりも厚く形成することができる。また、付加半導体層70をAlN以外の材料で形成することができる。また、図8のバッファ領域3を図7のバッファ領域3aに置き換えることもできる。
本発明は上述の実施例1〜3に限定されるものでなく、例えば次変形が可能なものである。
(1)主半導体領域4,4aを、HEMT以外のMESFET,SBD,LED等の別の半導体素子を構成するための半導体領域に変形することができる。
(2)主半導体領域4,4aでHEMTを形成する場合に、電子供給層42に例えばn型不純物を添加することができる。また電子供給層42の上にキャップ層又はコンタクト層等の補助半導体層を形成することができる。
(3)製造を簡略化するために第1の単層構造バッファ領域7と第2の単層構造バッファ領域8とサブ多層構造バッファ領域6の第2の層62を同一の半導体材料で形成することが望ましいが、これ等を互いに別な半導体材料で形成することもできる。それぞれにAl(アルミニウム)を含める場合には、第2の単層構造バッファ領域8のAlの割合を第1の単層構造バッファ領域7及び第2の層62よりも小さくすることが望ましい。
(4) 図7の第3の多層構造バッファ領域5″の上に、更に、第2の単層構造バッファ領域8´と第3の多層構造バッファ領域5″と同様なものを一回又は複数回繰り返して設けることができる。
(5)バッファ領域3,3a、及び主半導体領域4,4aを窒化物半導体以外の化合物半導体で形成することができる。
(6)バッファ領域3,3aにおいて複数の層の格子定数に差をつけるために第1の層61にAlを含め、その他の層にはAlを含めないか、又はAlの割合を第1の層61よりも少なくしたが、格子定数に差をつけることができる別の半導体材料(例えば、B又はInを含む材料)でバッファ領域3,3aの各層を形成することができる。
本発明の実施例1に従う半導体ウエーハを概略的に示す断面図である。 図1の半導体ウエーハを詳しく示す断面図である。 図2の一部を更に詳しく示す断面図である。 図1の半導体ウエーハに基づいて形成したHEMTを概略的に示す断面図である。 各領域に発生する応力の関係を説明するための半導体ウエーハの断面図である。 反りを説明するための主半導体領域及びバッファ領域の厚みと反りとの関係を示す図である。 本発明の実施例2に従う半導体ウエーハを概略的に示す断面図である。 本発明の実施例3に従う半導体ウエーハを概略的に示す断面図である。
符号の説明
1,1a 半導体ウエーハ
2 シリコン基板
3、3a バッファ領域
4 主半導体領域
5,5´、5″ 第1、第2及び第3の多層構造バッファ領域
6 サブ多層構造バッファ領域
7 第1の単層構造バッファ領域
8,8´ 第2の単層構造バッファ領域
61,62 第1及び第2の層

Claims (13)

  1. 基板(2)と、前記基板(2)の一方の主面上に配置され且つ化合物半導体で形成されたバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)とを有する半導体ウエーハであって、
    前記バッファ領域は、サブ多層構造バッファ領域(6)と第1の単層構造バッファ領域(7)との交互積層体からそれぞれ成る複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)と、該複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)の相互間に配置された第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)とから成り、
    前記サブ多層構造バッファ領域(6)は第1及び第2の層(61、62)の交互積層体であり、
    前記第1の層(61)は前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成り、
    前記第2の層(62)は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有し、
    前記第1の単層構造バッファ領域(7)は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有し、
    前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有していることを特徴とする半導体ウエーハ。
  2. 前記複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)は互いに異なる厚みを有し、前記複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)の内の前記主半導体領域(4)に最も近いものは、前記主半導体領域(4)から最も遠いものよりも薄く形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体ウエーハ。
  3. 前記基板(2)はシリコン、シリコン化合物、及びサファイアから選択された1つからなることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体ウエーハ。
  4. 前記第1の層(61)はアルミニウムを第1の割合で含む窒化物半導体から成り、
    前記第2の層(62)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第2の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、
    前記第1の単層構造バッファ領域(7)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第3の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、
    前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第4の割合(ゼロを含む)である窒化物半導体から成り、
    前記主半導体領域(4)は少なくとも1つの窒化物半導体層から成り、
    前記主半導体領域(4)の平均値に見たアルミニウムの含有割合は前記第1の割合よりも小さい第5の割合(ゼロを含む)であることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の半導体ウエーハ。
  5. 前記主半導体領域(4)は複数の化合物半導体層から成り、
    前記主半導体領域(4)の前記複数の化合物半導体層の内で最も厚い層の格子定数は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の値を有することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4記載の半導体ウエーハ。
  6. 前記主半導体領域(4)の前記複数の化合物半導体層の内で最も厚い層は、アルミニウムの含有割合が前記第1の割合よりも小さい第5の割合(ゼロを含む)の窒化物半導体から成ることを特徴とする請求項5記載の半導体ウエーハ。
  7. 前記第1の単層構造バッファ領域と前記第2の単層構造バッファ領域とは、互いに同一の窒化物半導体で形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体ウエーハ。
  8. 前記第1の単層構造バッファ領域と前記第2の単層構造バッファ領域と前記第2の層とは互いに同一の窒化物半導体で形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体ウエーハ。
  9. 前記サブ多層構造バッファ領域は20〜400nmの厚さを有し、前記第1の単層構造バッファ領域は20〜400nmの厚さを有し、前記第2の単層構造バッファ領域は100〜2000nmの厚さを有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の半導体ウエーハ。
  10. 更に、前記基板(2)と前記バッファ領域との間に前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成る付加半導体層を有していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の半導体ウエーハ。
  11. 基板(2)と、前記基板(2)の一方の主面上に配置され且つ化合物半導体で形成されたバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)と、前記主半導体領域(4)上に配置された少なくとも第1及び第2の主電極と、前記主半導体領域(4)上に配置され且つ前記第1及び第2の主電極間の電流の流れを制御する機能を有している制御電極と、前記基板の他方の主面に形成され且つ前記第1又は第2の主電極に電気的にされている補助電極とを備えた半導体素子であって、
    前記バッファ領域は、サブ多層構造バッファ領域(6)と第1の単層構造バッファ領域(7)との交互積層体からそれぞれ成る複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)と、該複数の多層構造バッファ領域(5,5′、又は5,5′、5″)のそれぞれの相互間に配置された第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)とから成り、
    前記サブ多層構造バッファ領域(6)は第1及び第2の層(61、62)の交互積層体であり、
    前記第1の層(61)は前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成り、
    前記第2の層(62)は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有し、
    前記第1の単層構造バッファ領域(7)は前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有し、
    前記第2の単層構造バッファ領域(8、又は8、8′)は、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有していることを特徴とする半導体素子。
  12. 基板(2)の一方の主面上に、化合物半導体から成るバッファ領域(3又は3a)と、前記バッファ領域(3又は3a)の上に配置され且つ化合物半導体で形成された主半導体領域(4)とを有する半導体ウエーハを製造する方法において、
    前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成る第1の層(61)と前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ第1の厚みを有している第2の層(62)との交互積層体から成るサブ多層構造バッファ領域(6)を前記基板(2)の一方の主面上に形成する第1の工程と、
    前記サブ多層構造バッファ領域(6)の上に、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第2の層(62)の前記第1の厚みよりも大きい第2の厚みを有している第1の単層構造バッファ領域(7)を形成する第2の工程と、
    前記第1及び第2の工程と同一の方法で、前記サブ多層構造バッファ領域(6)及び前記第1の単層構造バッファ領域(7)と実質的に同一の構成を有する別のサブ多層構造バッファ領域及び別の単層構造バッファ領域を所望回数繰り返して形成して第1の多層構造バッファ領域(5)を得る第3の工程と、
    前記第1の多層構造バッファ領域(5)の上に、前記第1の層(61)の格子定数と前記基板(2)の格子定数との間の格子定数を有する化合物半導体から成り且つ前記第1の単層構造バッファ領域(7)の前記第2の厚みよりも大きい第3の厚みを有している第2の単層構造バッファ領域(8)を形成する第4の工程と、
    前記第2の単層構造バッファ領域(8)の上に、前記第1及び第2の工程と同一の方法で、前記サブ多層構造バッファ領域(6)及び前記第1の単層構造バッファ領域(7)と実質的に同一の構成を有する更に別のサブ多層構造バッファ領域及び更に別の単層構造バッファ領域を所望回数繰り返して形成して第2の多層構造バッファ領域(5′)を形成する第5の工程と
    前記第2の多層構造バッファ領域(5′)の上に化合物半導体から成る主半導体領域(4)を形成する第6の工程と
    を有していることを特徴とする半導体ウエーハの製造方法。
  13. 前記第1の工程の前に、前記基板(2)を構成する材料の格子定数よりも小さい格子定数を有する化合物半導体から成る付加半導体層を形成する工程を有し、前記サブ多層構造バッファ領域(6)を前記付加半導体層の上に形成することを特徴とする請求項12記載の半導体ウエーハの製造方法。
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