JP2007301299A - 多頭刺繍ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】多品種小ロット生産の要請に応えることのできる多頭刺繍ミシンの提供。部品の交換や修理に適した、あるいは縫い機能の切り換え容易なミシンの提供。
【解決手段】複数の各ヘッドH毎に、針棒14、天秤23、布押え37などの各機械要素をそれぞれ個別に駆動するための個別のモータ35,46,49を具備する。複数の各釜3は、共通のモータ6で駆動する。各ヘッド毎に独立した縫い調子の設定により、各ヘッド毎に被刺繍物の材質や上糸の性状を異なるものとしても、それぞれの材質や性状等に適した異なる風合いの刺繍を同時並行的に行うことができる。更に、各ヘッド毎にその針棒選択機構を個別のモータで駆動してもよい。ミシンヘッドH,HHをモジュール化した構成とし、交換自在にする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素をそれぞれ具備するミシンヘッドを、複数備えた多頭刺繍ミシンに関する。
多頭刺繍ミシンは、針棒、布押え、天秤等を含むミシンヘッドを複数具備し、各ミシンヘッドに対応して釜をそれぞれ設けている。従来知られた典型的な多頭刺繍ミシンにあっては、全ミシンヘッドに貫通させた一本の駆動軸(主軸)により、各ヘッド内の動力変換要素(カム、ギヤ等)を介して、針棒、布押え、天秤等を連動させて駆動する構成となっている。このような典型例においては、針棒、天秤、布押え相互間のモーション変更が不可能であった。そこで、針棒、天秤、布押えを各別の駆動源で駆動するようにすることで、これらの各別のモーション変更を可能にすることができるようにした技術が、下記特許文献1及び2に示されている。なお、特許文献2は特許文献1に対応する米国特許である。
特開平4−51991号公報 米国特許第5474001号
特許文献1に開示された多頭刺繍ミシンにおいては、針棒、天秤、布押えを格別に駆動するための駆動源(モータ)を全ミシンヘッドに共通にそれぞれ各1個設け、該各駆動源(モータ)によって駆動される駆動軸を全ミシンヘッドに共通に貫通させ、各ミシンヘッドにおいて該各駆動軸の回転をそれぞれに対応する針棒、天秤、布押えの各機構に伝達するようにしている。したがって、各モータの個別制御によって針棒、天秤、布押えの各機構相互間のモーション変更は可能であるが、ヘッド相互の間では針棒、天秤、布押えの各モーションはそれぞれ共通である。従って、各ミシンヘッドで共通の縫い調子の刺繍縫いを行うには適するが、各ミシンヘッドで異なる縫い調子の刺繍を仕上げるには適していない。しかし、元々の多頭刺繍ミシンの技術思想は、並設された複数のミシンヘッドで同一の刺繍柄を同じ縫い調子で縫い上げ、大量生産する、というものであるから、このような従前の技術思想に沿う限り、従来はさしたる不都合は感じられていなかった。
一方、下記特許文献3においては、多頭刺繍ミシンにおいて、針棒、天秤、布押えを格別に駆動するための各駆動源(モータ)を、各ミシンヘッド毎に個別にそれぞれ備え、さらに、釜の駆動源(モータ)も各ミシンヘッド毎に個別にそれぞれ備えるようにしたことが示されている。
特開平4−347192号公報
しかし、この特許文献3に示された発明にしても、上述した従前の多頭刺繍ミシンの技術思想に沿うものでしかなかったから、単に各ヘッド毎に独立の駆動源(モータ)を設けることが示されているにすぎず、その制御の形態は、上記特許文献1に示されたものとさして変わらず、針棒、天秤、布押えの各モータの個別制御によって、これら針棒、天秤、布押えの各機構相互間のモーション変更を可能とすることを意図しているだけであった。加えて、特許文献3に示された発明においては、釜の駆動源(モータ)も各ミシンヘッド毎に個別にそれぞれ備えることの有効性についての考察が不十分であった。すなわち、負荷の少ない釜にあっては、これらは、かえって、過剰な設備となるおそれがあることが考慮されていなかった。
ところで、上述した従前の多頭刺繍ミシンの技術思想の根幹には、各ヘッドに対応してセットする被刺繍物(生地、皮革等)の材質は全て同じ性状(厚さや、伸びの程度等)とし、また、縫いに使用する上糸もほぼ同じ性状(太さ、伸びの程度等)のものとして、全ヘッドにおいて同じ刺繍製品を完成させればよい、という考えが横たわっている。これに対して、最近では、刺繍製品製造業界においても多品種小ロット生産の要請が出てきており、その場合は、同一製品を大量生産するタイプの従来の多頭刺繍ミシンでは全く対応することができない。
また、上記特許文献1に示された多頭刺繍ミシンにおいては、全ヘッドに駆動軸を貫通させているが故に、特にヘッド数が多いほど駆動軸の長さが長くなり、回転駆動される駆動軸に捩れが生じ易くなることによる問題点が生じる。例えば、負荷の大きな針棒駆動機構のための駆動軸には比較的大きな捩れが生じ易く、そこに生じた捩れは、離れた位置にあるヘッド間での針棒上下動タイミングの比較的大きなずれをもたらすことになり、それは、離れた位置にあるヘッド間での針と釜とのタイミングのずれをもたらすことになり、ヘッド間での縫い調子の狂いにつながる。あるいは、ヘッド間で天秤のモーションの位相ずれが生じることで釜回転との同期が崩れ、これがヘッド間での縫い調子の狂いにつながる。これらの結果として、被縫製物の材質及び糸等を同じ条件にしたとしても全ヘッドにおいて同一品質の刺繍を得ることが難しいということになる。これはヘッド数が多くなるほど顕著に現れる現象であり、ヘッド数が多いほど同時に多数の刺繍製品を製作できるというメリットがある反面、全てのヘッドにおいて同一品質の刺繍製品が得られるわけではないというデメリットも併せ持つこととなる。さらに、全ヘッドに亘る長尺な駆動軸を回転駆動するという関係で、駆動軸自体の振動、騒音の発生が著しく、これはヘッド数が多くなるほど、また、回転速度が高くなるほど顕著となる。このために、従来は、防振対策に苦慮するとともに、刺繍機の高速化を阻む要因ともなっていた。
また、従来の多頭刺繍ミシンにおいては、あるヘッドで部品交換を伴うような修理作業が発生した場合、作業者が当該刺繍ミシンに張りついて必要な修理作業を行わねばならないため、時間的、作業的に極めて多大な労力が必要であり、また、その間、刺繍ミシンの稼働を全面的に停止しなければならならないため、刺繍ミシンのユーザーに多大な迷惑をかけることにもなる。例えば上記特許文献1に示されたタイプのものにあっては、例えば針棒や天秤を駆動するためのカムの交換を要するような修理を行なう場合には全ヘッドに貫通している駆動軸を抜き取る作業が必要であり、その作業のためには各ヘッド内のカム等の締結を全て緩める作業から始まり、その後駆動軸を一旦抜き取り、不良部品を取り除いた後、再度駆動軸を端から通し直しながら交換部品をセットし、その後、全てのヘッドにおけるカム等の締結作業をするという、極めて面倒な修理作業となる。
また、従来の刺繍ミシンにおいては、通常縫い用や特殊縫い(紐状素材縫い)用などの異なる縫いタイプに応じたミシンヘッドが固定的に搭載されている。従って、同じミシンにおいて、通常縫い(本縫い)用のヘッドと、ハンドル用ヘッド(本縫いハンドルヘッド)とを交換するなどの使い回しを行うことは思いもよらないことであった。
また、従来の多頭刺繍ミシンにおいては、針棒選択(色糸選択)を各ヘッドで共通に行っていたので、輪郭的デザインは同じであるが異なる色糸パターンからなる刺繍を同時並行的に作成することはできない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、多品種小ロット生産の要請に応えることのできる多頭刺繍ミシンを提供しようとするものである。また、ヘッド間での製品仕上がり品質のばらつきが出ないようにすることのできる多頭刺繍ミシンを提供しようとするものである。また、高速運転に適した構成の多頭刺繍ミシンを提供しようとするものである。また、部品の交換や修理に適した構成のミシンを提供しようとするものである。また、同じミシンにおいて、異なるタイプのヘッドを交換して使い回しを行うことのできる(縫い機能の切り換えの容易な)ミシンを提供しようとするものである。更に、各ヘッド毎に独立に針棒選択(色糸選択)を行うことができる多頭ミシンを提供しようとするものである。
本発明に係る多頭刺繍ミシンは、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素をそれぞれ具備するミシンヘッドを、複数備えた多頭刺繍ミシンであって、各ミシンヘッド毎にそれぞれ設けられた、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素をそれぞれ個別に駆動するための個別のモータと、前記各ミシンヘッドの下方にそれぞれ設けられた釜を駆動するための、複数の各釜に共通のモータと、前記共通のモータの回転を各ミシンヘッド毎の前記釜に伝達する伝達機構とを具備する。
本発明によれば、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素をそれぞれ個別に駆動するための個別のモータを各ミシンヘッド毎にそれぞれ設ける一方で、釜の駆動は各ヘッドで共通のモータを使用することを特徴としている。これにより、各ヘッド毎かつ各機械要素毎に独立のモータにより、縫い調子の設定/変更に重要な、針棒、天秤、布押えの各モーションを各ヘッド毎に独立に制御することができると共に、釜の駆動機構に関しては共通モータを用いることで過剰な設備とならないようにしている。従って、各ヘッド毎に異なる/又は独立した縫い調子の設定により、各ヘッド毎に被刺繍物(刺繍対象)の材質や上糸の性状(太さ、伸びの程度等)を異なるものとしても、それぞれの材質や性状等に適した異なる風合いの刺繍を同時並行的に行うことができるものとなり、1台の多頭刺繍ミシンにより多品種小ロットの刺繍製品を効率的に生産することができるようになる。
例えば刺繍に用いる刺繍柄データは同じでも、使用する上糸をヘッド毎に異ならせると、各ヘッド毎に風合いの異なる刺繍製品を同時に製作することができる。その場合、各ヘッド毎に適正な刺繍縫いを行うためには、各ヘッドの天秤の稼働モーションをそれぞれの上糸の性状に合せたものに設定/変更する必要がある。また、被刺繍物(刺繍対象)として、あるヘッドでは薄手の生地、他のヘッドでは厚手の生地、また、あるヘッドでは皮革(大きな挿針力、抜針力が必要であり、厚さも異なる)をセットしてミシンを稼動することで、同じデザインの刺繍をいろいろな材質の被刺繍物に同時に施すことも考えられる。そのためには布押えや針棒のモーションを被刺繍物の性状(厚さ、挿針/抜針抵抗)に合わせてヘッド毎に変更する必要がある。しかし、上記特許文献1の従来技術においてはそのような刺繍縫いは不可能であり、また、上記特許文献3の従来技術においてはそのような刺繍縫いは全く想定外のことであった。その点、本発明によれば、針棒、天秤、布押えの各モーションを各ヘッド毎に独立に制御することができるので、各ヘッド毎に使用する被刺繍物(刺繍対象)の材質や上糸の性状に適した稼働モーションでこれらの各機械要素を駆動させることができ、各ヘッド毎に風合いの異なる刺繍製品を同時に製作することができる。従って、多品種小ロットの刺繍製品の生産に適したものとなっている。
また、本発明によれば、駆動軸の捩れの問題も起こらないので、針釜タイミングがずれたり天秤モーションの同期ずれが生じることがなく、複数ヘッドで均質の刺繍製品を仕上げる場合でも、ヘッド間での製品仕上がり品質のばらつきが出ないようにすることができる。また、駆動軸の振動、騒音の問題も起こらないので、高速運転に適したものとすることができる。また、ヘッド内部の部品交換を伴うような修理作業が発生した場合でもヘッド単位での作業が可能であるため、ミシン全体を休止させることなく、修理作業を迅速かつ容易に実施することができる。
別の観点に従えば、本発明に係る多頭刺繍ミシンは、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素をそれぞれ具備するミシンヘッドを、複数備えた多頭刺繍ミシンであって、各ミシンヘッド毎に、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをそれぞれ個別に具備してなり、かつ、前記各モータを各ミシンヘッド毎に個別に制御する制御装置と、前記制御装置による前記各モータの制御内容を各ミシンヘッド毎に個別に設定する設定手段とを具備する。
このように各ヘッド毎かつ各機械要素毎に独立のモータを各ミシンヘッド毎に個別に制御することにより、各ヘッド毎に異なる/又は独立した縫い調子の設定により、各ヘッド毎に被刺繍物(刺繍対象)の材質や上糸の性状(太さ、伸びの程度等)を異なるものとしても、それぞれの材質や性状等に適した異なる風合いの刺繍を同時並行的に行うことができるものとなり、1台の多頭刺繍ミシンにより多品種小ロットの刺繍製品を効率的に生産することができるようになる。
更に別の観点に従えば、本発明に係るミシンは、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素を搭載した支持体をミシンフレームに対して設置し、前記支持体の下方には釜を設置したミシンにおいて、前記支持体は、上記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをさらにそれぞれ搭載して、モジュール化されてなるものであり、このモジュール化した支持体を、前記ミシンフレームに対して一体的に着脱可能に設置することを特徴とする。
このように、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素を搭載した支持体すなわちミシンヘッドは、上記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータを更に搭載してモジュール化した構成からなっているため、故障した場合にヘッドごと取り外して別のヘッドと交換することができる。従って、部品の交換や修理に適した構成となっており、修理時にユーザーに掛かる迷惑が短時間で済む。また、同じミシンにおいて、異なるタイプのヘッドに交換することができるので、例えば通常縫い(本縫い)用のヘッドとハンドル用ヘッド(本縫いハンドルヘッド)とを交換するなど、効率的にミシンを使用することができる。
更に別の観点に従えば、本発明に係る多頭ミシンは、針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素を具備すると共に複数の針棒を備えた針棒ケースをスライド可能に具備した支持体を、複数備えた多頭ミシンであって、各支持体毎に、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをそれぞれ個別に具備すると共に、前記針棒ケースのスライド操作のためのモータを具備し、各支持体毎に任意の針棒が選択可能であることを特徴とする。このように各支持体すなわちヘッド毎に個別のモータにより針棒選択(色糸選択)をヘッド毎に行うようにしたので、輪郭的デザインは同じであるが異なる色糸パターンからなる刺繍を同時並行的に作成することができる。
更に別の観点に従えば、本発明に係るミシンは、複数の針棒を備えた針棒ケースと、該針棒ケースをスライドさせて1つの針棒を選択位置に位置させる駆動機構と、選択位置に位置した針棒を上下動させて縫い動作を行う針棒駆動機構と、非選択位置にある針棒を所定の最上位置に規制するストッパー部材と、選択位置にある針棒の上死点を前記所定の最上位置よりも低い所定位置に規制する部材とを備え、選択位置にある針棒が上下動するとき前記ストッパー部材に当接しないようにしたことを特徴とする。このように選択位置にある針棒が上下動するときにストッパー部材に当接しないようにしたことにより、ストッパー部材に繰り返し当接することによる不都合(例えば針抱きがストッパー部材に当接することによる機械油の飛散)を防止することができる。特に、このミシンは、前記選択位置に対応して1つの布押えが設けられており、この布押えを個別に駆動するためのモータが設けられているような構成の場合に有利である。
更に別の観点に従えば、本発明に係るミシンの布押え駆動機構は、布押え体と、該布押え体を駆動するためのモータと、縫い動作時において該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の上死点と下死点の間で上下動させ、縫い動作を行わないとき該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の退避位置に退避させる運動変換機構とを含み、前記運動変換機構は前記布押え体を退避位置に退避させる際に該布押え体を回転させることにより、該布押え体の先端の針通し孔を針位置から逃すようにしたことを特徴とする。このような布押え駆動機構は、複数の針棒を備えた針棒ケースの各針棒から独立して1つの前記布押え体を設けるような場合に応用することができ、その場合に、針棒ケースのスライド移動時において移動する各針の先端に該布押え体の先端が干渉することのないようにできるので、有利である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明しよう。
図1には本発明の一実施例に従う多頭刺繍ミシンの正面図が示してあり、1はミシンテーブル、2はミシンの上フレームである。ミシンの上フレーム2には複数(図示では6個)の刺繍ヘッドHが配設してある。各刺繍ヘッドHの下方には釜3を支持した釜土台4が各刺繍ヘッドHに対応して、ミシンテーブル1と略同じ高さに設けてある。各釜土台4には1本の駆動シャフト5が貫通して設けてあり、駆動シャフト5の一端は釜駆動用の1つのモータ(複数の釜3に共通のモータ)6と連結してある。この共通のモータ6の駆動によって駆動シャフト5が回転すると、各ヘッドHに対応して設けられた個々の釜3が一緒に回転駆動されるようになっている。なお、釜3には大きな負荷がかからないこと、及び、釜3の細かな回転位置のずれは刺繍の縫い調子に大きな影響を及ぼさないことなどの理由で、釜毎の個別の駆動モータを設けることなく、共通のモータ6の駆動を1本の駆動シャフト5を介して複数の釜3に伝達する構成であっても問題なく、かえって、その方が有利である。すなわち、駆動シャフト5の捩れ等の問題は起こらず、また起こったとしても刺繍仕上がりに影響を及ぼさない。そのような観点で、この実施例のように、複数の釜3を共通のモータ6と1本の駆動シャフト(伝達機構)5を介して駆動する構成は、不必要に過剰な設備(例えば各ヘッド毎に対応して個別に釜モータを設けること)を排するので、有利である。
図2の制御系統ブロック図に示すように、駆動シャフト5には、釜3の回転角を検出するためのエンコーダ(回転位置検出器)3Eが設けてある。勿論、このエンコーダ(回転位置検出器)3Eは、モータ6の回転を直接検出するように設けてもよいし、あるいはいずれか1つの釜の回転を直接検出するように設けてもよい。
ミシンテーブル1の上面には被縫製物を展張保持する保持枠7が設けてあり、公知のように、保持枠7は刺繍枠駆動機構(例えば図2に示すX軸モータ7XとY軸モータ7Y)によって、刺繍縫いデータに応じて、ステッチ毎にX/Y方向に駆動される。
図3は1つの刺繍ヘッドHを拡大して示す左側断面図、図4はその正面図である。刺繍ヘッドHは、上フレーム2に固定されたアーム8と、該アーム8にスライド可能に支持された針棒ケース9とで構成される。アーム8とは、当該ヘッドHを構成する各機械要素等を搭載して支持する支持体である。アーム8の前面には、針棒ケース9が、リニアレール10を介して、アーム8に対して正面から見て左右方向(横方向)へスライド可能に設けてある。針棒ケース9の下端部背面には走行レール11が固定してあり、アーム8側の基針棒28の下部には、この走行レール11が当接する位置に、ガイドローラ12が回転可能に支持されている。針棒ケース9のスライド時にその下端背面側の走行レール11が、該ガイドローラ12に当接してガイドされるようになっている。なお、針棒ケース9の走行レール11は、アーム8の下端に設けたガイド部材13に係合されることによって、ガイドローラ12から離隔することがないようになっている。
図4に見られるように、針棒ケース9には複数(図では9本)の針棒14が上下動可能に支持してある。各針棒14の下端部には針抱き15によって縫い針16が固定してある。また、各針棒14の上端部には針棒抱き17が固定してあり(図6参照)、この針棒抱き17には係合ピン18が固定してある。針棒ケース9には各係合ピン18に対応した案内溝19aを有する案内体19が固定してあり、各係合ピン18はそれぞれ対応する案内溝19aに嵌合している。これにより、針棒14の軸心回りの回転が規制される。各針棒抱き17と針棒ケース9の横フレーム9aとの間には、針棒14を常に上昇させる方向に付勢する針棒保持バネ20が設けてある。この針棒保持バネ20の弾性力により、何も規制されない(選択されていない)針棒14は針抱き15がクッション21を介して針棒ケース9の下側横フレーム9b下面に押し付けられた位置(最上位置)に保持される。すなわち、下側横フレーム9bが、何も規制されない(選択されていない)針棒14の上死点(最上位置)を規定するストッパー部材となる。なお、後述するように、布押え体37は独立のモータによって駆動される構成であるため、各針棒14から独立して設けられている。従って、本実施例では、従来公知のもののように各針棒14毎に布押えが設けられる構成とはなっておらず、1つのヘッドHにつき1個だけ設けられている。
図3に見られるように、針棒ケース9に支持された天秤軸22には、各針棒14に対応して天秤23が回動可能にそれぞれ支持してある。各天秤23のボス部24には嵌合溝24a及び係合凹部24bが設けてある。天秤軸22の上方に設けた支持軸25には各ボス部24の係合凹部24bにそれぞれ係合可能な係合爪26aを備えたロックレバー26が回動自在に設けてある。各ロックレバー26はトーションバネ27によって図3の時計方向に付勢され、常にはロックレバー26の係合爪26aがボス部24の係合凹部24bに係合して天秤23を所定姿勢(上死点位置)に保持する(ロック状態)。
図5は、1つのヘッドHにおいて、前面の針棒ケース9を取り除いて示す、アーム8の正面図である。アーム8には、針棒14の上下駆動のための針棒駆動モータ35、布押え体37の上下駆動のための布押え駆動モータ46、天秤23の回動駆動のための天秤駆動モータ49、針棒ケース9のスライド駆動のためのスライドモータ57が設けてある。このように、1つのヘッドHにおける針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9という各機械要素をそれぞれ個別に駆動するための個別のモータ35、49、46、57が、各ヘッド毎にそれぞれ設けられている。
針棒駆動機構
図3、図5及び図6に示すように、アーム8の所定位置には1つの基針棒28が設けてあり、基針棒28の軸上には針棒駆動部材29が上下動自在に設けてある。針棒駆動部材29には、針棒14の針棒抱き17と係合可能な係合凹部29aが形成してあり、また、その下方部には連結部材30が固定してある。連結部材30は前後方向に延びた軸部31を有しており、軸部31には連結アーム32の一端が連結してある。軸部31の後端部にはコロ33が設けてあり、コロ33はアーム8に固定されたガイドレール34の縦溝部34aに嵌入してある。これによって、針棒駆動部材29の基針棒28の軸心回りの回転が規制されている。連結アーム32の他端は針棒駆動モータ35のモータ軸に固定された駆動レバー36の先端に枢支してある。これにより、針棒駆動モータ35の駆動によって駆動レバー36が回転すると、針棒駆動部材29が基針棒28に沿って上下動し、針棒抱き17が針棒駆動部材29の係合凹部29aに係合している針棒14(基針棒28の前方に位置している針棒14:つまり選択されている針棒14)が上下に駆動されることとなる。なお、図3は選択されている針棒14が上死点位置にある状態を、図6は下死点位置にある状態を示している。
布押え駆動機構
図7はアーム8に搭載された布押え駆動機構を示す概略右側面図、図8は図7の一部を切り欠いて示す側面断面図である。アーム8には、下端部に布押え体37が固定された昇降ロッド38が設けてある(図6も参照)。昇降ロッド38は、アーム8に固定された案内体39の上下端の両軸受部39a、39bに上下動可能且つ所定範囲で回転可能に支持してある。案内体39の略中間部には案内溝40が形成してある。案内溝40は真直ぐな上ストレート部40aと下ストレート部40c、及び、両ストレート部40a、40cを繋ぐ傾斜部40bを有している。昇降ロッド38の略中間部には、一対の位置決め部材41、42が固定してあるとともに、両位置決め部材41、42の間には連結部材43が設けてある。連結部材43は昇降ロッド38の軸心回りに回転自在で、その上下位置が一対の位置決め部材41、42により位置決めされている。上側の位置決め部材41にはコロ44が固定してあり、コロ44は案内体39の案内溝40に係合している。連結部材43には連結アーム45の一端が枢支してあり、その他端は、布押え駆動モータ46のモータ軸に固定された駆動レバー47の先端に枢支してある。これにより、布押え駆動モータ46の駆動によって駆動レバー47が揺動されると、昇降ロッド38とともに布押え体37が上下動されることとなる。
図7及び図8は布押え体37が退避位置に退避している状態を示しており、図9は布押え体37が上死点位置にある状態を示し、図10は布押え体37が下死点位置にある状態を示している。刺繍時においては、布押え駆動モータ46を、所定の回転角度範囲内で、縫い動作に同期して繰り返し往復(正逆)回転駆動制御することによって、布押え体37が図9に示す上死点位置と図10に示す下死点位置との間で上下に往復駆動される。このとき、上側の位置決め部材41のコロ44は案内溝40の下ストレート部40cの部分を上下に摺動しており、布押え体37下端の押え部37aに設けられた周知の針通し孔は、選択された針棒14の縫い針16の位置に整合している。
刺繍終了時や刺繍ヘッドHの稼働を休止するときには、布押え駆動モータ46を前記所定の回転角度範囲とは異なる所定の回転位置に駆動制御することによって、該布押え体37を所定の退避位置に退避させるようになっている(図3、図7)。すなわち、該所定の回転位置に向かう布押え駆動モータ46の回転駆動に従って、上側の規制部材41のコロ44が図9に示す上死点位置から更に上昇し、該コロ44は案内溝40の下ストレート部40cから傾斜部40bを経て上ストレート部40aへと移動し、上ストレート部40aの上端に位置する(図7、図8)。このとき、コロ44が傾斜部40bを移動する過程で昇降ロッド38(布押え体37)がその軸心回りに所定角度だけ回転され、布押え体37の押え部37a(針通し孔)が縫い針16の左後方(図3、図4参照)に退避し、図7及び図8に示すような状態となる。このように布押え体37が退避位置に退避した状態で、任意の針棒14を選択するための針棒ケース9のスライド移動がなされる。従って、任意の針棒14を選択するために針棒ケース9をスライド移動させるときに、布押え体37の押え部37a(針通し孔)が縫い針16の先端と干渉することがなく、安全が確保される。なお、布押え駆動モータ46の回転を、上記したようなコロ44を介した布押え体37の所望の動きに変換するために関与する機構(39,40,41,42,43,44,45,47等)が運動変換機構に相当する。
天秤駆動機構
図3、図5、図6に示すように、アーム8の上方部には、ブラケット48を介して天秤駆動モータ49が固定してある。天秤駆動モータ49のモータ軸には駆動レバー50が固定してある。駆動レバー50の先端には連結アーム51が枢支してある。連結アーム51の他端は、ブラケット48に揺動可能に支持された駆動アーム52の略中間部に枢支してある。駆動アーム52の先端部は、選択された針棒14に対応する天秤23の嵌合溝24aと嵌合するようになっている。ブラケット48にはローラ53が支持してあり、ローラ53は選択された針棒14に対応するロックレバー26の突起部26bと当接するようになっていて、ローラ53が当接することによってロックレバー26が反時計方向に回動し、ロックレバー26の係合爪26aがボス部24の係合凹部24bから外れて天秤23のロック状態が解除される。これにより、天秤駆動モータ49を駆動すれば選択された1つの針棒14に対応する1つの天秤23が揺動駆動されることとなる。
色替え(針棒選択移動)機構
図5に見られるように、アーム8の上方部には複数のスタッド54を介してプレート55が固定してある。プレート55にはブラケット56が固定してあり、ブラケット56には針棒ケース9をスライド駆動するためのモータ57(両軸モータ)が固定してある。図5においてモータ57の左側に突出したモータ軸には駆動カム58が固定してあるとともに、その先端部には回転位置検出器(例えばポテンショメータ)59が設けてある。図5においてモータ57の右側に突出したモータ軸には手動操作のためのノブ60が固定してある。駆動カム58にはカム溝58aが形成してあり、カム溝58aの端部はそれぞれ駆動カム58の両端部で開口している。図4及び図6に示すように、カム溝58aには針棒ケース9の上端部後方に固定されたコロ61が係合している。コロ61は各針棒14と対応して設けてあり、選択された針棒14と対応するコロ61がカム溝58aと係合している。モータ57を駆動して駆動カム58を回転させるとカム溝58aと係合しているコロ61が左右方向にスライドし、カム溝58aの端部の開口から外れる。そして、これと同時に隣接する次のコロ61が反対側の端部の開口からカム溝58aに係合する。これにより、モータ57の駆動によって隣接する次のコロ61が次々にカム溝58aに係合し、針棒ケース9のスライドが行われて任意の針棒14が選択されることとなる。このとき、回転位置検出器59からの検出信号に基づき、どの針棒14が選択されているかを検出することができる。すなわち、モータ57の回転量を制御することで所望の針棒14を選択することができる。
図5に示すように、アーム8の前面の上下略中央部にはガイドプレート62が固定してある。ガイドプレート62の下面には略中央に向かって下方に傾斜した傾斜面62aを有しており、傾斜面62aの略中央部には針棒駆動部材29との干渉を防ぐ凹部62bが形成してある。ガイドプレート62の傾斜面62aには針棒14の針棒抱き17が当接して、針棒抱き17(針棒14)の上下位置を規制するようになっている。前記したように、針棒14は何も規制されていない状態であれば(つまり、非選択位置にあれば)、針棒保持バネ20の弾性力により、その針抱き15がクッション21を介して針棒ケース9の下側横フレーム9b(ストッパー部材)の下面に押し付けられた位置(最上位置)に保持される。しかし、図3より明らかなように、選択されている針棒14の上死点は、クッション21と下側横フレーム9b下面とに隙間ができるように(つまり、ストッパー部材に当接しないように)、針棒駆動部材29の位置が設定してある。これにより、刺繍時の針棒14の上下動に伴ってクッション21が下側横フレーム9bと当接して、針棒14を伝って垂れてきた潤滑油が飛び散る不具合が防止される。図5には各針棒14の針棒抱き17が想像線にて示してある。この図より明らかなように、ガイドプレート62の傾斜面62aは、選択される針棒14の針棒抱き17の上限位置が針棒駆動部材29の係合凹部29aに整合するように案内するものである。このように、各ヘッドH毎に独立に針棒ケース9を駆動することができるので、後述するヘッドのモジュール化に適しているのみならず、各ヘッドHに異なる針棒(色糸)を選択することもできる。
刺繍ヘッドHのモジュール化
以上述べたように、各刺繍ヘッドHは、そのアーム8(支持体)に、針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9という各機械要素のみならず、それぞれ個別に駆動するための個別のモータ35、49、46、57をも搭載して支持している。従って、各刺繍ヘッドHは、ミシンの上フレーム2に対して、従来装置のような、複雑な機構的つながりを持っておらず、独立したモジュールとして取り扱うことができる。つまり、モジュール化された刺繍ヘッドHは、そこに搭載する機構及び装置類を分離することなく、ミシンの上フレーム2に対して、アーム8(支持体)ごと、一体的に着脱可能に設置することができる。これにより、或るヘッドHの部品が故障した場合、故障したヘッドごと取り外して別の正常なヘッドと交換することが容易に行えるようになる。従って、部品の交換や修理に適した構成となっており、故障修理時にミシンを停止しなければならない時間がヘッド交換に要する時間のみで足りることとなり、ユーザーにかかる迷惑(つまりミシン稼働停止時間)が短時間で済む。また、詳しくは後述するように、同じミシンにおいて、異なるタイプのヘッドに交換することが自由にできるので、例えば通常縫い(本縫い)用のヘッドとハンドル用ヘッド(本縫いハンドルヘッド)とを交換するなど、効率的にミシンを使用することができる。
モジュール化した刺繍ヘッドの取付位置決め構造例
図3及び図6においては、上記のようにモジュール化した刺繍ヘッドHを上フレーム2に対して容易に着脱でき、かつ正確に所定位置関係に位置決めできるようにした取付構造が断面にて示されている。図11は、この取付位置決め構造の部分を抜き出して示す斜視図である。これらの図に示されるように、刺繍ヘッドHのアーム8(支持体)の背面には略コ字状の固定具63が固定してあり、固定具63の下方部には斜状の案内凹部63aが形成してあると共に、その上端部には取付ネジ64が螺合可能である。ミシンの上フレーム2には、各刺繍ヘッドHの取付けるべき所定位置に対応してベース部材65がそれぞれ固定してある。このベース部材65の下端部には、アーム8側の固定具63の案内凹部63aと対応する係合突片65aが形成してある。図11より明らかなように、ベース部材65の右側面にはアーム8側の固定具63の側面と当接する位置決め片65bが形成してある。このアーム8の背面に固定された固定具63をベース部材65に取り付けることによって、刺繍ヘッドHがミシンの上フレーム2に固定される。固定具63は、その案内凹部63aをベース部材65の係合突片65aに下方から嵌挿し、その側面を位置決め片65bに当接させて取付ネジ64を締め付けることで、前後位置及び左右位置が所定通りに位置決めされた状態で固定される。これにより、刺繍ヘッドHを上フレーム2に取付固定するときの位置決めが容易に行える。勿論、モジュール化した刺繍ヘッドHを上フレーム2の所定位置に取り付けるための取付位置決め構造は、図示例のものに限らず、単純なボルト締め構造や、任意の治具等を利用した構造など、適宜の構造を採用してよい。
制御系統の説明
図2は、本実施例に係る多頭刺繍ミシンの制御系統の一例を略示するブロック図である。CPU(中央処理ユニット)200、プログラムメモリ(ROM及び/又はRAM)201、ワーキングRAM202、データRAM203を含んで構成されるマイクロコンピュータによって該刺繍ミシンの各種動作が制御される。本発明を実施する制御プログラム及びその各種の動作制御プログラムは、プログラムメモリ201に記憶されたものをCPU200が実行する。操作パネルボックス204は、該刺繍ミシンにおいて各種の設定・選択・指示等を行うための操作スイッチ205、タッチパネル206及びディスプレイ207等を含んで構成される。メモリドライブ208は、ハードディスク及び/又はフレキシブルディスク等の着脱式記憶媒体等の記憶装置の読み書きを制御するものである。本発明を実施する制御プログラム及びその各種の動作制御プログラムがメモリドライブ208の記憶装置に記憶されていてもよい。なお、各種の刺繍柄に対応する刺繍縫いデータなどは、フレキシブルディスク等の着脱式記憶媒体に記憶されていて、これをメモリドライブ208にセットして、CPU200の処理により読み出すようになっている。コンピュータバス209には、インターフェース(I/F)を介して、上記操作パネルボックス204、メモリドライブ208、及びそのミシンの各機構を駆動制御するためのドライバ及びコントローラ210〜215、並びにミシンの起動と停止を指示する起動/停止スイッチ216が接続される。図2においては、便宜上、一部のドライバ及びコントローラ210〜215のみが示されており、他は図示を省略してある。
刺繍枠ドライバ210は、被刺繍物を保持するための保持枠7をX−Y駆動するためのX軸モータ7XとY軸モータ7Yの駆動を制御する回路である。周知のように、刺繍柄の縫いパターンデータに応じた1針毎の縫いパターン(縫い幅及び方向)に従って、1針毎の縫い動作に同期して、X軸モータ7XとY軸モータ7Yの駆動を制御する。
釜ドライバ211は、釜駆動用のモータ6を回転駆動させる制御を行う回路である。前述のとおり、モータ6の駆動を各釜3に伝達する釜駆動シャフト5の回転が、エンコーダ3Eで検出される。エンコーダドライバ215は、このエンコーダ3Eの検出を制御する回路である。
ヘッド別コントローラ212,213,214は、各ヘッド毎に設けられた各種機械要素に対応する個別モータのためのドライバ及び制御回路を包括的に示すものである。すなわち、1つのコントローラ213は、それに対応する1つのミシンヘッドHに具備された各機械要素(針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9など)の個別駆動用のモータ(35、49、46、57など)の駆動をそれぞれ個別に制御する回路群を含み、更に、各モータに対応して設けられている回転位置検出器(図示せず)の検出を制御する回路群を含む。モータ制御で周知のように、これらのモータの駆動制御にあたっては、その回転位置検出器の検出信号が適宜利用される。このコントローラ212,213,214は、図示の都合上、3つだけ示したが、実際は、個々のヘッドHに対応して設けられる。CPU200の制御に従い、これらのヘッド別コントローラ212,213,214を介して、各ミシンヘッドHに具備された各機械要素(針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9など)の個別駆動用のモータ(35、49、46、57など)の駆動がそれぞれ個別に制御される。勿論、各ヘッドの各モータの駆動は、縫い動作に同期して制御されるようになっている。その場合、本発明に係るミシンにあっては、従来のミシンのような主軸がないため、従来のような主軸回転角度を基準にした縫い動作の同期制御が行えない。そこで、本実施例においては、釜3を駆動するための共通のモータ6(又は駆動シャフト5又は釜3)の回転角度(つまり釜回転角度)を基準にして、各ヘッドの各モータの縫い動作に同期した駆動制御を行うようにしている。
制御例
各ミシンヘッドHに具備された各機械要素(針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9など)の個別駆動用のモータ(35、49、46、57など)の駆動を、それぞれ望みの形態で、個別に制御するには、各モータの制御内容/動作内容/条件をそれぞれそのように設定してやる。そのためには、操作パネルボックス204の操作スイッチ205等を使用して各ヘッド毎の各モータ毎に所望の設定をそれぞれ直接行うようにしたり、別途の設定装置で刺繍縫いパターンデータを作成する際に、併せて、各モータの制御内容/動作内容/条件をそれぞれ所望のように設定し、その設定データを刺繍縫いパターンデータとセットにして記憶させておくようにしてもよい。後者の場合は、所望の刺繍柄を縫うときに、その刺繍縫いパターンデータと共に各ヘッドの各モータの制御内容/動作内容/条件の設定データを記憶媒体から読み出して、対応するコントローラ212,213,214に設定する。
針棒14、天秤23、布押え体37など、1ステッチ毎の縫い動作に直接関連する機械要素をそれぞれ駆動するためのモータ35、49、46の制御内容の設定の一例は、1ステッチの縫い動作における当該機械要素の運動の軌跡(時間対位置の軌跡)を、ユーザが所望する任意の軌跡に設定することである。例えば、天秤の動きを少し早めにする(その場合縫い出しミスを少なくすることができる)、あるいは、上下糸がからみあってから天秤の駆動を始める、など、様々な軌跡をユーザの所望により設定できるようにする。その場合、当該機械要素についての縫い動作時の軌跡を設定する情報を複数種記憶しておき、記憶された複数種の軌跡の中から、ユーザが所望する任意の軌跡を選択するようにすると、設定操作が容易に行える。この各機械要素の運動の軌跡の設定は、刺繍縫いの目的に応じて、各ヘッド毎に個別に行うようにすることもできるし、全ヘッドに共通に行うようにすることもできる。
以下、更に詳細な設定例について説明する。
(1)各ヘッドHで同一品質の刺繍縫いを行う場合
この場合は、従来公知の刺繍縫い制御と同様に、各種の機械要素(針棒14、天秤23、布押え体37、針棒ケース9など)のモータの駆動制御を、全ヘッドHに共通に設定する。従来のような駆動シャフトの捩れの問題や、針釜タイミングがずれたり、天秤モーションの同期ずれが生じることがないため、製品仕上がり品質が損なわれることなく、各ヘッドにおける各モータの設定内容に従って、同一品質の刺繍縫いを各ヘッドで同時に行うことができる。
(2)各ヘッドにセットする被刺繍物の材質を異ならせる場合
本発明に従えば、該ヘッドHに対応して保持枠7にセットする被刺繍物の材質を、全てのヘッドHにおいて互いに異ならせたり、少なくとも1つのヘッドで他とは異ならせたりすることができる。例えば、保持枠7にセットする被刺繍物として、或るヘッドHに対応して厚手の布地をセットし、別のヘッドHに対応して薄手の布地をセットし、更に別のヘッドHに対応して皮革をセットする、といったことが可能である。その場合、保持枠7は、共通の刺繍縫いパターンでX−Y駆動されるので、各ヘッドHにおいて、それぞれ異なる材質の被刺繍物に対して同じ柄パターン(輪郭)の刺繍縫いが同時に行われることとなる。勿論、その場合、それぞれ異なる材質からなる各被刺繍物は、図示しない小型の各ヘッド毎の刺繍枠にそれぞれセットされ、該各ヘッド毎の刺繍枠が大きな保持枠7にセットされて一体的にX−Y駆動されることになる。このような異なる材質からなる各被刺繍物に対する同時の刺繍縫いは、多品種小ロットの刺繍製品の生産を効率的に行うことができることを意味している。
各ヘッドHに対応して保持枠7にセットする被刺繍物の材質が異なるということは、その被刺繍物の材質に応じて、挿針/抜針抵抗等が異なることを意味するので、布押えや針棒の駆動モーションを当該被刺繍物の材質性状に合わせて個々に設定することが要求される。従って、本発明に従い、各ヘッド毎に、布押えや針棒の駆動モーションを、対応する被刺繍物の材質性状に合わせて個別に設定してやることができ、そうすると、各ヘッドHに対応して保持枠7にセットする被刺繍物の材質が異なっていても、全ヘッドにおいて適正な刺繍製品を得ることができる。
(3)各ヘッド毎に上糸の性状を異ならせる場合
本発明に従えば、各ヘッドH毎に、縫いに使用する上糸の性状(太さ、伸びの程度等)を異らせることができる(若しくは少なくとも1つのヘッドHにおいて他とは異ならせることができる)。この場合も、保持枠7は各ヘッドに共通の刺繍縫いパターンでX−Y駆動されるので、各ヘッドHにおいて同じ柄パターン(輪郭)の刺繍縫いが同時に行われることとなるが、使用する上糸の性状が相違することで、各ヘッド毎に風合いの異なる刺繍を同時に施すことが可能となる。このような上糸の性状を異ならせた同時の刺繍縫いは、多品種小ロットの刺繍製品の生産を効率的に行うことができることを意味している。縫いに使用する上糸の性状(太さ、伸びの程度等)が異なるということは、それぞれのヘッドで適正な刺繍を行うためには、各ヘッドの天秤の駆動モーションを使用する上糸の性状に合わせて個々に設定してやる必要がある。従って、本発明に従えば、各ヘッド毎に、天秤の駆動モーションを、使用する上糸の性状に合わせて個別に設定してやることができ、そうすると、各ヘッドHにおいて使用する上糸の性状が異なっていても、全ヘッドにおいて適正な刺繍製品を得ることができる。
(4)各ヘッド毎に針棒選択を異ならせる場合
針棒ケース9の駆動用のモータ57を各ヘッドH毎に個別に駆動制御できるので、各ヘッドH毎に異なる(あるいは少なくとも1ヘッドで他とは異なる)針棒選択つまり色糸選択を行うことができる。これにより、各ヘッドHにおいて同じ柄パターン(輪郭)の刺繍縫いを異なる色糸で同時に行うことが可能となる。この場合も、多品種小ロットの刺繍製品の生産を効率的に行うことができることを意味している。
(5)針棒駆動パターンの調整による縫い上がりの向上
各ヘッド毎の針棒駆動モータ35の駆動パターン(軌跡)をそれぞれ適切に設定することで、釜3の回転角度に対する針棒のストローク位置のタイミングをヘッド毎に変化させることが可能である。これにより、全ヘッド共通に、あるいは個別のヘッド毎に、所望の縫い上がり具合を実現できる。
(6)針棒ジャンプ制御
各ヘッド毎に針棒駆動モータ35の駆動パターン(軌跡)を設定できるので、所望のヘッドのみを休止させる、いわゆる「ジャンプ」制御を、従来のようなジャンプ機構を設けることなく、容易に行うことができる。また、これに関連して、従来、針棒ジャンプ制御によって行っていた、いわゆる「飛び縫い目」の形成も自在に行える。すなわち、各ヘッド毎の針棒駆動モータ35の駆動パターン(軌跡)の設定により、針棒(縫い針)が布面から上がっている時間を長く設定することで、1ステッチについての刺繍枠(支持枠7)駆動時間を長くすることができるので、ミシン回転数(釜3の回転数)を変えることなく、長い縫い目の形成を行うことができる。また、長い縫い目を形成することに限らず、1ステッチについての刺繍枠(支持枠7)駆動時間に余裕をもたせることができるので、被縫製物(布など)の材質・性状などを考慮して、枠移動速度を遅くすることもできる。
(7)針棒の昇降ストローク調整
図示の実施例においては、各ヘッド毎の針棒駆動モータ35として回転型モータを使用しているが、これに代えて、リニアモータを使用してもよい。その場合は、針棒14の昇降ストローク範囲を任意に調整することができる。例えば、針棒下端にボーリングメスを取り付けた場合、ボーリングメスが取付けられている針棒の昇降ストローク範囲を調整すれば、被縫製物(布地など)に対するボーリングメスの突き刺し深さを変更することができ、針棒の一回の昇降動によって被縫製物(布地など)に開けられる孔の大きさが調整される。また、針棒の昇降ストローク範囲を自由に変更できるため、高速で刺繍を行なう場合にストロークを小さくすることで、機械の振動、騒音を小さくすることが出来、従来装置では実現できなかったような高速回転での刺繍も可能となる。
(8)天秤のモーション調整
各ヘッド毎の天秤駆動モータ49の駆動パターン(軌跡)の設定により、縫い出し時の天秤のモーションを適切に変更することで糸抜けを防止することができる。従って、縫い出しミスを防ぐことができる。また、ヘッド別に天秤のモーションを適切に設定することにより、上糸が被縫製物(布地)の裏でループ状となる、いわゆるルーピングや糸締り不良への対応がヘッド別に可能となる。例えば、天秤の上死点への到達を早めるように、つまり早めに上糸の引き上げを完了させるようにすることが可能となり、糸締まりを確実にすることができる。従来、刺繍枠の駆動タイミングとしては、抜針から挿針までの時間的余裕が少ないために、前のステッチが完全に形成される前に、次のステッチの刺繍枠の移動を開始せざるを得ず、縫い上がりに悪影響を及ぼすことがある。しかし、本発明に従って、天秤の上死点への到達を早めるように、つまり早めに上糸の引き上げを完了させるようにすることで、糸締めタイミングを早めることができ、縫い上がりを良好にすることができる。また、刺繍データに基づき各ステッチのステッチ長(縫い幅)に応じて、各ステッチ毎の天秤ストロークを変える、すなわちステッチ長に比例して天秤ストロークを大きくするようにすれば、被縫製物の縮み上がりも回避できる。
(9)布押え駆動パターンの調整
各ヘッド毎の布押え駆動モータ46の駆動パターン(軌跡)の設定により、針16の動きに対して布押え体37の動きを先行させたり、又は遅らせたりすることができる。これにより、立体刺繍(被縫製物上に所望形状の立体物をのせて、その上から刺繍縫いを行う)等を行う場合に、縫い上がり具合を変化させることが可能となり、縫い上がりを向上させることができる。例えば、立体刺繍時のように、針棒の上昇時に縫い針16が被刺繍物(被縫製物)から抜け出るときの抵抗が大きい場合は、この縫い針16が被刺繍物から完全に抜け出るまで充分に被刺繍物を押え付けておくよう、布押え体37の上昇タイミングを遅らせるよう制御する。また、布押え体37のストロークを適宜変更する(例えば、縫い時のストロークを短くする)ことにより消音化を図ったり、スピードアップを図ることが可能となる。
色替え(針棒選択移動)機構の変更例
色替え(針棒選択移動)機構は、その他の機械要素とは異なり、ステッチ毎の縫い動作に同期して稼働されるものではないため、必ずしも上記実施例のように各ヘッド毎に個別の針棒ケーススライド駆動用のモータ57を具備していなかったとしても、刺繍製品の縫い上がりにさほど影響を与えない。しかし、これらの個別モータ57を具備することは、ヘッドHをモジュール化するためには有効であった。しかし、図12を参照して以下述べるような色替え(針棒選択移動)機構の変更例を採用すれば、各ヘッド毎に個別の針棒ケーススライド駆動用モータ57を具備することなく、刺繍ヘッドHをモジュール化することが可能となる。
図12に示す多頭刺繍ミシンにおいては、各ヘッドHにおいて、前述したような個別の針棒ケーススライド駆動用モータ57を具備しておらず、従来と同様に、1つの針棒ケーススライド駆動機構300の駆動によって、各ヘッドHの針棒ケース301を連動してスライドさせる。スライド駆動機構300それ自体の構成は公知のものを用いてよいため詳しくは図示していないが、スライド駆動機構300は、モータ302の回転軸に結合したカムと、カムフォロワーとを具備しており、モータ302の回転に応じたカムの回転をカムフォロワーの直線的スライド運動に変換する。例えば、カムは円筒の外周に螺旋溝を施したものからなり、この螺旋溝にカムフォロワーがスライド可能に係合している。カムフォロワーから延びたロッド303が、図で最右側(最もスライド駆動機構300寄り)のヘッドHの針棒ケース301につながる連結桿304に結合されている。また、各ヘッドHの間では、それぞれの針棒ケース301が連結桿305で互いに連結されている。この構成により、スライド駆動機構300のモータ302が所定回転(例えば1回転)すると、カムフォロワーが所定量スライド移動し、これに伴いロッド303がスライド移動して連結桿304、305を介して各ヘッドHの針棒ケース301を針棒配列の1ピッチだけ一体的にスライドさせる。従って、スライド駆動機構300のモータ302を、選択しようとする針棒の位置に応じた位置に回転させることで、針棒の選択が行われる。ここで、各連結桿304、305は、それぞれ取り外し自在となっており、ヘッドHのモジュールからは独立している。従って、ヘッドHを取り外す場合は、その針棒ケース301に連結された連結桿304又は305を取り外せばよい。こうして、取り外し可能な連結桿304、305を採用することにより、各ヘッド毎に個別の針棒ケーススライド駆動用モータ(57)を具備することなく、刺繍ヘッドHをモジュール化することが可能となる。
本縫いハンドルヘッドの実施例
上述した実施例に示したヘッドHのタイプは、通常縫いを行う「本縫いヘッド」であった。しかし、本発明は、本縫いヘッドに限らず、いかなるタイプのヘッドにおいても適用可能である。例えば、紐状素材等の飾り縫いを行なう「本縫いハンドルヘッド」にあっては、本縫い用の釜3をそのまま使用できるため、これを「本縫いヘッド」と同様にモジュール化することにより、モジュール化した異なるタイプのヘッド(「本縫いヘッド」と「本縫いハンドルヘッド」)を随時交換することで、通常縫いと飾り縫いのどちらにも対応することができるようになる。
以下では、図13〜図15を参照して、紐状素材の縫付けが可能な本縫いハンドルヘッドHHにおいて本発明を適用した実施例を説明する。図13は本発明の実施例に従う本縫いハンドルヘッドHHの正面図、図14はその左側面図、図15はその左側断面図である。本縫いハンドルヘッドHHのアーム100には各機械要素に対応して個別に駆動モータがそれぞれ設けられており、本縫いハンドルヘッドHHは、上フレーム2から独立したモジュールとなっている。詳しくは、本縫いハンドルヘッドHHのアーム100には、針棒101の上下駆動のための針棒駆動モータ108、布押え支持体113の上下駆動のための布押え駆動モータ121、回転筒126の方向制御のための方向制御モータ131、ガイドレバー138の揺動駆動のための千鳥振りモータ142、天秤145の回動駆動のための天秤駆動モータ144が、それぞれ搭載されている。
針棒駆動機構
図15に示すように、アーム100には針棒101が上下動可能に支持してある。針棒101の下端部には縫い針102が固定してあり、針棒101の略中間部には針棒抱き103が固定してある。針棒抱き103は前後方向に延びた軸部104を有しており、軸部104には連結アーム105の一端が連結してある。軸部104の後端部にはコロ106が設けてあり、コロ106はアーム100に固定されたガイドレール107の溝部107aに嵌入してある。これによって、針棒101のその軸心回りの回転が規制されている。連結アーム105の他端は針棒駆動モータ108のモータ軸に固定された駆動レバー109の先端に枢支してある。これにより、針棒駆動モータ108の駆動によって駆動レバー109が回転すると、針棒101が上下に駆動されることとなる。
布押え駆動機構
図14及び図15に示すように、針棒101の外周には支持筒110が嵌挿されており、該支持筒110は、アーム100の下部に固定された固定スリーブ111の内周面に案内されており、針棒101に対する相対的な昇降動作及びその軸線回りの回転が可能となっている。支持筒110の上端部にはリング112が固定してあり、下端部には布押え支持体113が固定してある。布押え支持体113は二股状に形成してあり、一方の外側面には上下に長いキー溝113aが形成され、他方の下方部には布押え体114が固定してある。
図13に示すように、前記支持筒110のリング112には、駆動アーム115の先端部(フォーク部)が上下方向の動力を伝達可能に係合してある。この駆動アーム115は、アーム100に対して上下向きに配置されたガイド軸116に対して昇降動作可能に支持された昇降部材117に対して位置調整可能に取付けてある。ガイド軸116の軸上には基昇降部材118が昇降動作可能に支持してある。昇降部材117は基昇降部材118にブロック119を介して受けられているとともに、これらの両者間においてガイド軸116の軸上に設けられたスプリング120の弾性によって昇降部材117がブロック119に押し付けられる方向(下方)に付勢されている。
図14に示すように、布押え駆動モータ121のモータ軸には駆動レバー122が固定してあり、駆動レバー122の先端部はアーム100に回動自在に支持された回動アーム123の一端部にリンク部材124を介して連結してある。回動アーム123の他端部は基昇降部材118にリンク部材125を介して連結してある。これにより、布押え駆動モータ121の駆動によって回動アーム123が往復回動すると基昇降部材118及び昇降部材117が昇降し、駆動アーム115を介して支持筒110が布押え支持体113(布押え体114)とともに昇降されることとなる。布押え体114は、縫製時においては小ストロークにて昇降駆動され、縫製終了時や本縫いハンドルヘッドHHの稼動を休止するときには上方の退避位置に退避させるようになっている。図13〜図15は布押え体114が下死点位置にある状態を示している。
なお、布押え体114は、縫い付ける紐状素材の種類などに依って下死点が上昇するときがある。このときは布押え体114が紐状素材に当たったところで昇降部材117の下降が停止し、基昇降部材118のみがスプリング120の弾性に抗して下降して下死点の上昇を許容できるようになっている。
回転筒方向制御機構
図15に示すように、固定スリーブ111の外周には、回転筒126がその軸線回りに回転のみ可能に設けてある。回転筒126の上端部外周にはプーリ127が形成してあるとともに、下端部には布押え支持体113のキー溝113aに係合するキー部材128が固定してある。回転筒126の外周にはボビンブラケット129が固定してあり、ボビンブラケット129には紐状素材を巻回したボビン130が回転自在に支持してある。図13及び図14に示すように、回転筒126の方向制御のための方向制御モータ131のモータ軸にはシャフト132が連結してあり、シャフト132の下方部はアーム100に固定したベース部材133に回転可能に支持してある。シャフト132の下端部には駆動プーリ134が固定してあり、この駆動プーリ134と回転筒126のプーリ127との間にはタイミングベルト135が掛け渡してある。これにより、方向制御モータ131の駆動によって回転筒126が回転駆動されると、ボビン130が針棒101周りに回転するとともに、キー部材128を介して布押え支持体113及び布押え体114も針棒101の周りに往復回転することとなる。
千鳥振り機構
回転筒126の外周には連動部材136が上下動可能かつ相対回転可能に設けてある。連動部材136には連結片137が固定してあり、連結片137の下方部は回転筒126の外周に形成された係合溝126aと係合してある。これにより、連動部材136は回転筒126とともに回転する。回転筒126にはガイドレバー138が揺動自在に設けてあり、ガイドレバー138の上部の腕部先端に設けたコロ149が連結片137の連携溝137aに嵌合している。ガイドレバー138の下端には、紐状素材を縫い針102の針元位置へ案内するパイプ形状のガイド139が固定してある。連動部材136の外周に周設された溝部には、昇降部材140のフォーク部140aが上下方向の動力伝達可能に係合している。この昇降部材140は、アーム100に対して上下向きに配置されたガイド軸141に上下動可能に支持してあり、図示しない駆動機構を介して千鳥振りモータ142の駆動によって上下動するようになっている。これにより、千鳥振りモータ142の駆動によって駆動アーム140を介して連動部材136及び連結片137が上下動すると、ガイドレバー138が揺動することとなる。ガイドレバー138は、ガイド139により針元位置へ案内されている紐状素材を針棒101の往復動に同期して針元位置で揺動し、紐状素材がいわゆる千鳥縫いによって順次布地に縫い付けられることとなる。また、方向制御モータ131による回転筒126の往復回転は、ガイドレバー138のガイド139が、被縫製物(布地)の移動に基づく本縫いハンドルヘッドHHの相対的な進行方向の前面に位置するように制御される。これにより、紐状素材が縫い針102の針元位置へ適正に案内される。
天秤駆動機構
図15から明らかなように、アーム100の上方部にはブラケット143を介して天秤駆動モータ144が固定してある。ブラケット143には天秤145が揺動可能に支持してある。天秤駆動モータ144のモータ軸には駆動レバー146が固定してある。駆動レバー146の先端は、連結アーム147を介して天秤145のボス部148と連結してある。これにより、天秤駆動モータ144の駆動によって駆動レバー146を往復駆動すると、天秤145が揺動駆動されることとなる。
ヘッドの交換あるいは組み合わせ
図14、図15に示すように、本縫いハンドルヘッドHHのアーム100の背面にも、通常の刺繍ヘッドHと同じ固定具63が固定してある。これにより、図1あるいは図12に示す多頭刺繍ミシンにおいて、所望のヘッド位置の刺繍ヘッドHに替えて本縫いハンドルヘッドHHをミシンの上フレーム2に固定することができる。この場合、1台の多頭ミシンにおいて、通常の刺繍ヘッドH(第1のタイプのヘッド又は支持体)と本縫いハンドルヘッドHH(第2のタイプのヘッド又は支持体)を適宜組み合わせて配置することもできる。
図16〜図18に、通常の刺繍ヘッドHと本縫いハンドルヘッドHHのいくつかの組み合わせ例を示す。図16には、奇数ヘッド(図において右側から数える)を本縫いハンドルヘッドHHとし、偶数ヘッドを刺繍ヘッドHとした多頭ミシンが示してある。このように、本縫いハンドルヘッドHHと刺繍ヘッドHをペアとして隣り合わせて配置することによって、通常の多色刺繍と紐状素材を縫い付ける飾り付け刺繍とを組合せたコンビネーション刺繍を行うことができるミシン構成を容易に採用することができる。この場合、刺繍ミシンのコントローラや操作パネルは両タイプのヘッドで共用しうる仕様とするものとする。なお、このコンビネーション刺繍を行うためには、奇数、偶数ヘッドの稼動を交互に行なうのであり、例えばまず本縫いを行なうときは奇数ヘッド(本縫いハンドルヘッドHH)を稼動停止状態にしておいて、偶数ヘッド(刺繍ヘッドH)のみを稼動状態にする。これにより、刺繍ヘッドHにより通常の多色刺繍が行われる。次にハンドル縫いを行なうときには、刺繍枠7を隣接ヘッドH,HHの針間距離L1だけ移動(針間移動)させ、今度は偶数ヘッド(刺繍ヘッドH)を稼動停止状態にし、奇数ヘッド(本縫いハンドルヘッドHH)のみを稼動状態にしてハンドル縫いを行なう。そうすると、ヘッドHで通常の多色刺繍を行っていた刺繍箇所が本縫いハンドルヘッドHHの位置まで移動され、そこで飾り付け縫いが行われる。この稼動/稼動停止の設定は操作パネルから行なうようになっており、稼動ヘッド変更時の針間移動は刺繍縫いデータに応じて自動的に行なわれるようになっている。
図17には、右側から1頭目を本縫いハンドルヘッドHH、続く2頭目及び3頭目を通常の刺繍ヘッドHとし、以後このスタイルで3頭ずつのグループとした多頭ミシンが示してある。こうすると、2つの刺繍ヘッドHによる多色刺繍(1つの刺繍ヘッドHが9色(針棒が9本)であれば18色による多色刺繍)と紐状素材を縫い付ける飾り付け刺繍とを組み合わせたコンビネーション刺繍が可能となる。ミシンの稼動方法は上記と同様であり、各グループの第1ヘッド(本縫いハンドルヘッドHH)、第2ヘッド(刺繍ヘッドH)、第3ヘッド(刺繍ヘッドH)をそれぞれの針間距離L2、L3の針間移動を伴って切替えて行なう。
図18は、最右端のヘッドのみを本縫いハンドルヘッドHHとし、他を通常の刺繍ヘッドHで構成した例が示されている。このように配置することで、ハンドルヘッドHHによって本縫いハンドル縫いによるテスト縫いを行なうという使い方ができる。
ボーリング装置付き本縫いヘッドの実施例
本縫いヘッドHの変形例として、ボーリング装置付の刺繍ヘッドを使用してもよい。図19は、そのようなボーリング装置付刺繍ヘッドHbの一実施例を示すもので、前面の針棒ケースを取り除いて示す、アーム(支持体)8bの正面図である。このアーム8bで構成される刺繍ヘッドHbは、図5等に示したアーム8で構成される本縫い刺繍ヘッドHに比べて、ボーリング装置Bを備えた点が異なるのみであり、他の構成は既に説明済のものと同様であってよい。図20は、ボーリング装置Bの一部断面側面図である。
図19及び図20に示すように、ボーリング装置Bは、ベース部材151を介してアーム8bに固定された駆動モータ150を有している。駆動モータ150のモータ軸には駆動レバー152が固定してある。駆動レバー152は、アーム8bの下部に支持されたメス棒154の上端部に固定されたブラケット155と連結レバー153を介して連結してある。メス棒154はアーム8bの下部に固定されたスリーブ156に上下動可能に支持してある。スリーブ156には規制ピン157が固定してあり、メス棒154には規制ピン157の先端部が係合する係合溝158がメス棒154の上下動範囲に対応する長さで形成してある。この規制ピン157と係合溝158との係合によって、メス棒154のその軸心回りの回転が規制されている。メス棒154の下端部にはメス体159が固定してある。メス体159はボーリングメス160とプレッサー161を備えた周知のものである。
これにより、駆動モータ150の駆動によって駆動レバー152が揺動すると、メス棒154とともにメス体159が上下動することとなる。図19、図20はメス体159が退避位置に退避している状態を示しており、駆動レバー152はベース部材151に固定されたストッパ162と当接している。ボーリング作業時においては、刺繍柄データに基づく駆動モータ150の駆動制御によってメス体159が図21に示す上死点位置と図22に示す下死点位置との間で往復駆動される。なお、ボーリング作業(孔開け)時においては、針棒(14)、布押え体37、天秤(23)の各駆動モータ35,46,49の駆動を停止させておき、縫いは行わない。
図23は針板163の部分平面図である。針板163は縫い針を下降させるための周知の針孔を備えている。針板163には、メス体159と対応する位置にボーリングメス160が貫通するためのメス孔164が形成してあり、メス孔164の上部にはプレッサー161を受けるクッション部材165が設けてある。メス体159が図22に示す下死点位置のときには、プレッサー161とクッション部材165との間で被縫製物(刺繍布)が押え付けられ、ボーリングメス160がメス孔164を貫通して被縫製物(刺繍布)が切開されることとなる。
図24には、所望のボーリング柄170が放射状に6個配置されたボーリング柄が示してある。この図24に示すボーリング柄を作成する場合について説明する。ボーリング作業を開始するとき、針落ち位置に対して、刺繍枠(支持枠7)が縫い針とメス体159のオフセット量L(図23参照)だけ移動され、孔を開けるべき位置がメス体159に対応づけて位置される。次に、駆動モータ150の駆動によってメス体159を往復駆動するとともに刺繍データに基づき刺繍枠(支持枠7)を駆動し、図25(a)に示すような各ポイントPにボーリングメス160を順次突き刺して刺繍布180を切開し、図25(b)に示すような孔171をあける。ボーリング作業を終了したら、メス体159の往復駆動を停止するとともに、刺繍枠(支持枠7)をオフセット量Lだけ元に戻す。次に針棒(14)、布押え体37、天秤(23)の各駆動モータ35,46,49を駆動させるとともに刺繍枠(支持枠7)を駆動させ、図25(b)に示すように孔171の周りのかがり縫いを行い、図25(c)に示すステッチ172を形成してボーリング柄170を作成する。なお、かがり縫いにおいては、図25(b)に示すように、孔171と作成しようとするボーリング柄170の外周線173とに交互に針を落として縫い糸172’を絡ませる。これにより、孔171に落とした糸172’のステッチは、外周線173の方に引き寄せられ、図25(c)に示すようなボーリング柄170が形成される。1つのボーリング柄170の形成が完了したら、再び、針棒、布押え、天秤の各モータ35,46,49の駆動を停止させて、次のボーリング柄170のためのボーリング作業を開始する。以降は上記の繰り返しによってボーリング柄170を6個作成することにより、図24に示すボーリング柄が完成する。
このように、個々のボーリング孔171に対応する各ボーリング柄170毎に、孔あけを行ってはかがり縫いを行うことを繰り返すので、1つ1つのボーリング柄170を正確に作成することができることとなり、ボーリング孔171とかがり縫いのステッチ172との位置ずれ(柄ずれ)が起こることを防止することができる。これに対して、従来見られたような複数のボーリング孔をまとめて開けてからかがり縫いを行うようなやり方では、布の引きつれにより、ボーリング孔171とかがり縫いのステッチ172との位置ずれ(柄ずれ)が起こり易い。よって、本実施例により、そのような欠点が改善される。
また、本実施例のように、針棒、布押え、天秤等の各機械要素毎に個別のモータ35,46,49でこれら機械要素の駆動を行う構成のミシンにあっては、これら機械要素の駆動停止と再開を各自独立にかつ高速で制御できるので、ボーリング装置Bによる孔あけと縫い針(16)によるかがり縫いの繰り返しを、ミシン運転速度を落とすことなく行うことができるので、ボーリング柄刺繍を高速で作成することができる。また、駆動モータ150の駆動量を変更することにより、刺繍布180に対するボーリングメス160の突き刺し深さを変えることができるので、ボーリングメス160の一往復動で形成できる孔の大きさを調整することができることとなり、そのようなボーリング孔の大きさの調整により、刺繍布180の性状やボーリング柄の形態(あける孔の大きさ)に柔軟に対応することができるようになる。なお、本実施例において、メス体159を図20に示すような退避位置に退避させるのは、ミシン停止時及び刺繍ヘッドの稼動休止時だけでもよいし、刺繍を行うときにも退避させるようにしてもよい。
図19に示すようなボーリング装置付刺繍ヘッドHbも、本明細書で説明した他のヘッドと同様に、モジュール化された構成からなっている。従って、部品交換時や故障時のヘッドごとの交換を容易に行うことができ、また、他のタイプのヘッド(H,HH)と交換することで、1台のミシンにおいて各ヘッドの縫い機能を自由に変更することができる。なお、ボーリング装置付刺繍ヘッドHbを取り付ける場合は、メス孔164のある針板163を必ず用いる。一方、メス孔164のある針板163はそのまま他のタイプのヘッド(本縫いヘッドH,ハンドルヘッドHH)において使用しても差し支えない。
なお、本発明に従いミシンヘッドをモジュール化した構成とすることは、多頭刺繍ミシンに限らず、1頭立ての刺繍ミシンにおいても適用可能である。1頭立ての刺繍ミシンにおいて適用した場合でも、該ミシンに取り付けるヘッドを異なるタイプのものに交換することで全く異なる刺繍(多色刺繍/ハンドル刺繍/ボーリング刺繍など)ができるため、ユーザーにとっては今までのように異なるタイプの刺繍ミシンを個別に購入する必要はなく、1台のミシンと交換用の所望のタイプのヘッドのみを購入しておけば済むことになり、経済的である。
本発明の一実施例に従う多頭刺繍ミシンの正面図。 同実施例の制御系統ブロック図。 同実施例における1つの刺繍ヘッドを拡大して示す左側断面図。 同実施例における1つの刺繍ヘッドの正面図。 1つの刺繍ヘッドにおいて、前面の針棒ケースを取り除いて示す、アーム(支持体)の正面図。 針棒が下死点位置にある状態を示す図3と同様の刺繍ヘッドの左側断面図。 アーム(支持体)に搭載された布押え駆動機構の一例を示す概略右側面図であって、布押え体が退避位置にある状態を示すもの。 図7の一部を切り欠いて示す側面断面図。 布押え体が上死点位置にある状態を示す布押え駆動機構の側断面図。 布押え体が下死点位置にある状態を示す布押え駆動機構の側断面図。 モジュール化した刺繍ヘッドをミシンフレームに着脱可能に取り付ける取付位置決め構造の部分を抜き出して示す斜視図。 色替え(針棒選択移動)機構の変更例を示す多頭刺繍ミシンの正面図。 本発明の一実施例に従う本縫いハンドルヘッドの正面図。 同本縫いハンドルヘッドの左側面図。 同本縫いハンドルヘッドの左側断面図。 本発明に従い、通常の刺繍ヘッドと本縫いハンドルヘッドとを組み合わせて具備してコンビネーション刺繍を行うことができるようにした多頭刺繍ミシンの一例を部分的に示す正面図。 コンビネーション刺繍を行うことができるようにした多頭刺繍ミシンにおける、本発明に従う通常の刺繍ヘッドと本縫いハンドルヘッドとの別の組み合わせ例を部分的に示す正面図。 本発明に従う多頭刺繍ミシンにおける通常の刺繍ヘッドと本縫いハンドルヘッドとの別の組み合わせ例を部分的に示す正面図。 本発明に適用可能なボーリング装置付刺繍ヘッドの一実施例を前面の針棒ケースを取り除いて示す正面図。 図19におけるボーリング装置の一部断面側面図。 ボーリング作業時において図19におけるボーリング装置が上死点位置にある状態を示す正面図。 ボーリング作業時において図19におけるボーリング装置が下死点位置にある状態を示す正面図。 ボーリング装置付刺繍ヘッドに対応して使用する針板の部分平面図。 ボーリング柄の一例を示す平面図。 ボーリング柄の作成手順を示す平面図。
符号の説明
H 刺繍ヘッド
HH 本縫いハンドルヘッド
Hb ボーリング装置付き刺繍ヘッド
1 ミシンテーブル
2 上フレーム
3 釜
4 釜土台
6 釜駆動用のモータ
7 保持枠(刺繍枠)
8,100,8b アーム(支持体)
9 針棒ケース
14,101 針棒
35,108 針棒駆動モータ
37 布押え体
113 布押え支持体
46,121 布押え駆動モータ
23,145 天秤
49,144 天秤駆動モータ
57 針棒ケーススライドモータ
126 回転筒
131 方向制御モータ
133 ガイドレバー
142 千鳥振りモータ
B ボーリング装置
150 ボーリングメス駆動モータ
160 ボーリングメス

Claims (30)

  1. 針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素をそれぞれ具備するミシンヘッドを、複数備えた多頭刺繍ミシンであって、
    各ミシンヘッド毎にそれぞれ設けられた、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素をそれぞれ個別に駆動するための個別のモータと、
    前記各ミシンヘッドの下方にそれぞれ設けられた釜を駆動するための、複数の各釜に共通のモータと、
    前記共通のモータの回転を各ミシンヘッド毎の前記釜に伝達する伝達機構と
    を具備する多頭刺繍ミシン。
  2. 前記ミシンヘッドは、複数の針棒を備えた針棒ケースをスライド可能に搭載してなり、個々のヘッドに個別に、複数の針棒のいずれかを、針棒用の前記機械要素によって駆動されうる位置に選択的に位置決めするための針棒ケース移動機構を更に設けてなるものである請求項1に記載の多頭刺繍ミシン。
  3. 前記針棒ケース移動機構の駆動源としてのモータを、個々のヘッドに個別に、具備することを特徴とする請求項2に記載の多頭刺繍ミシン
  4. 前記複数のミシンヘッドの少なくとも1つは、飾り縫いを行なうための機械要素を当該ヘッドに付属して具備する請求項1に記載の多頭刺繍ミシン。
  5. 前記飾り縫いを行なうための機械要素は、紐状素材の飾り縫いを行なうための機械要素である請求項4に記載の多頭刺繍ミシン。
  6. 紐状素材の飾り縫いを行なうための前記機械要素は、紐状素材を収容したボビンの向きを制御するための方向制御機構、紐状素材を針元に案内するための案内機構を含んでいる請求項5に記載のミシン。
  7. 前記ミシンヘッドには、通常の縫いを行う第1のタイプのミシンヘッドと、飾り縫いを行なうための機械要素を搭載した第2のタイプのミシンヘッドとがあり、ミシンフレームにおける所定のヘッド設置位置に対して前記第1及び第2のタイプのミシンヘッドのいずれもが取り替え可能に設置しうることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  8. 前記布押えの機械要素は、
    布押え体と、
    布押え体を駆動するための前記モータと、
    縫い動作時において該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の上死点と下死点の間で上下動させ、縫い動作を行わないとき該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の退避位置に退避させる運動変換機構と
    を含み、前記運動変換機構は前記布押え体を退避位置に退避させる際に該布押え体を回転させることにより、該布押え体の先端の針通し孔を針位置から逃すようにしたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のミシン。
  9. 針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素をそれぞれ具備するミシンヘッドを、複数備えた多頭刺繍ミシンであって、
    各ミシンヘッド毎に、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをそれぞれ個別に具備してなり、かつ、
    前記各モータを各ミシンヘッド毎に個別に制御する制御装置と、
    前記制御装置による前記各モータの制御内容を各ミシンヘッド毎に個別に設定する設定手段と
    を具備することを特徴とする多頭刺繍ミシン。
  10. 前記各ミシンヘッドの下方にそれぞれ設けられた釜を駆動するための、複数の各釜に共通のモータを具備し、
    前記制御装置は、前記共通のモータの回転位置を基準にして、各ミシンヘッド毎に個別の前記各モータを制御することを特徴とする請求項9に記載の多頭刺繍ミシン。
  11. 前記設定手段は、前記複数の機械要素の少なくともいずれか1つに関して、縫い動作時の軌跡を、各ヘッド毎に独立に設定するものである請求項9に記載の多頭刺繍ミシン。
  12. 前記設定手段は、前記複数の機械要素の少なくともいずれか1つに関して、縫い動作時の軌跡を設定する情報を複数種記憶する手段と、記憶された複数種の軌跡の中から、各ヘッド毎に任意の軌跡を選択する手段とを含む請求項11に記載の多頭刺繍ミシン。
  13. 針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素を搭載した支持体をミシンフレームに対して設置し、前記支持体の下方には釜を設置したミシンにおいて、
    前記支持体は、上記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをさらにそれぞれ搭載して、モジュール化されてなるものであり、
    このモジュール化した支持体を、前記ミシンフレームに対して一体的に着脱可能に設置することを特徴とするミシン。
  14. 前記ミシンフレームの所定位置に対して前記モジュール化した支持体を取り付けるための取付位置決め構造が、該ミシンフレームの所定位置及び前記モジュール化した支持体において設けられていることを特徴とする請求項13に記載のミシン。
  15. 前記取付位置決め構造は、前記ミシンフレームの所定位置に対して前記モジュール化した支持体の取り付け位置を上下及び左右方向に関して位置決めするものである請求項14に記載のミシン。
  16. 前記支持体は、複数の針棒を備えた針棒ケースをスライド可能に搭載したものである請求項13乃至15のいずれかに記載のミシン。
  17. 前記支持体は、前記針棒ケースのスライド操作のためのモータを更に搭載してなることを特徴とする請求項16に記載のミシン。
  18. 前記支持体は、飾り縫いを行なうための機械要素をさらに搭載したものである請求項13乃至15のいずれかに記載のミシン。
  19. 前記飾り縫いを行なうための機械要素は、紐状素材の飾り縫いを行なうための機械要素である請求項18に記載のミシン。
  20. 紐状素材の飾り縫いを行なうための前記機械要素は、紐状素材を収容したボビンの向きを制御するための方向制御機構、紐状素材を針元に案内するための案内機構を含んでいる請求項19に記載のミシン。
  21. 前記支持体には、複数の針棒を備えた針棒ケースをスライド可能に搭載した第1のタイプの支持体と、飾り縫いを行なうための機械要素を搭載した第2のタイプの支持体とがあり、前記ミシンフレームの所定位置に対して、前記第1及び第2のタイプの支持体のいずれもが取り替え可能に設置しうることを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載のミシン。
  22. 前記布押えの機械要素は、
    布押え体と、
    布押え体を駆動するための前記モータと、
    縫い動作時において該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の上死点と下死点の間で上下動させ、縫い動作を行わないとき該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の退避位置に退避させる運動変換機構と
    を含み、前記運動変換機構は前記布押え体を退避位置に退避させる際に該布押え体を回転させることにより、該布押え体の先端の針通し孔を針位置から逃すようにしたことを特徴とする請求項13乃至21のいずれかに記載のミシン。
  23. 複数の前記支持体と、各支持体に対応する前記釜を具備し、各支持体は前記ミシンフレームに対して個別に着脱可能であることを特徴とする請求項13乃至22のいずれかに記載のミシン。
  24. 針棒、天秤、布押えを含むミシン縫いのための複数の機械要素を具備すると共に複数の針棒を備えた針棒ケースをスライド可能に具備した支持体を、複数備えた多頭ミシンであって、
    各支持体毎に、前記針棒、天秤、布押えの各機械要素を個別に駆動するためのモータをそれぞれ個別に具備すると共に、前記針棒ケースのスライド操作のためのモータを具備し、各支持体毎に任意の針棒が選択可能であることを特徴とする多頭ミシン。
  25. 前記針棒ケースのスライド操作のための前記モータの回転を、該針棒ケースのスライド運動に変換する機構を具備し、該モータの回転量を制御することにより、所望の針棒を選択することを特徴とする請求項24に記載の多頭ミシン。
  26. 前記針棒ケースは、非選択位置にある針棒を所定の最上位置に規制するストッパー部材と、選択位置にある針棒の上死点を前記所定の最上位置よりも低い所定位置に規制する部材とを含み、選択位置にある針棒が上下動するとき前記ストッパー部材に当接しないようにしたことを特徴とする請求項24又は25に記載の多頭ミシン。
  27. 複数の針棒を備えた針棒ケースと、
    該針棒ケースをスライドさせて1つの針棒を選択位置に位置させる駆動機構と、
    選択位置に位置した針棒を上下動させて縫い動作を行う針棒駆動機構と、
    非選択位置にある針棒を所定の最上位置に規制するストッパー部材と、
    選択位置にある針棒の上死点を前記所定の最上位置よりも低い所定位置に規制する部材と
    を備え、選択位置にある針棒が上下動するとき前記ストッパー部材に当接しないようにしたことを特徴とするミシン。
  28. 前記選択位置に対応して1つの布押えが設けられており、この布押えを個別に駆動するためのモータが設けられている請求項27に記載のミシン。
  29. 布押え体と、
    該布押え体を駆動するためのモータと、
    縫い動作時において該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の上死点と下死点の間で上下動させ、縫い動作を行わないとき該モータの駆動に応じて該布押え体を所定の退避位置に退避させる運動変換機構と
    を含み、前記運動変換機構は前記布押え体を退避位置に退避させる際に該布押え体を回転させることにより、該布押え体の先端の針通し孔を針位置から逃すようにしたことを特徴とするミシンの布押え駆動機構。
  30. 請求項29に記載の布押え駆動機構と、
    複数の針棒を備えた針棒ケースと、
    該針棒ケースをスライドさせて1つの針棒を選択位置に位置させる駆動機構と、
    選択位置に位置した針棒を上下動させて縫い動作を行う針棒駆動機構と
    を備え、前記布押え体は前記選択位置に対応して設けられているミシン。

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