JP3579801B2 - 環縫いミシン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、環縫いミシンに関し、更に詳細には、上下に往復駆動される鉤針と、該鉤針と同期的に回転制御されるルーパーとの協動により環縫いを行なう環縫いミシンにおいて、複数のルーパーを任意に選択することにより糸替えをなし得るようにした機構の改良に関するものである。
【0002】
【従来技術】
複数個備えるルーパーを選択することにより、糸替えをなし得るようにした環縫いミシンとしては、例えば特公昭61−27075号公報、特公平1−53385号公報、特開平5−239757号公報、特開平6−248560号公報等に開示のミシンが存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの公報に開示される環縫いミシンは、何れもルーパーを回転制御するための駆動機構と、複数のルーパーの中から所望のルーパーを選択するための駆動機構とが夫々独立して個別に設けられている。このため部品点数が全体として大くなり、構造が複雑になると共にコスト高となる欠点があった。
【0004】
【発明の目的】
この発明は、環縫いミシンに内在している前記課題を好適に解決するべく提案されたものであって、簡単な構成でルーパーの選択および該ルーパーの回転制御を行なうことができ、部品点数を低減し得てコストの低下を図り得る環縫いミシンを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、上下に往復駆動される鉤針と、針板の下方に配設したルーパーとの協働により、加工布に対し所要の環縫いを行なうようにした環縫いミシンにおいて、
基体に設けられて回転駆動される大径の駆動ギヤと、
前記基体に横方向へのスライド可能に支持したルーパー支持体と、
前記ルーパー支持体にそのスライド方向に沿って所定ピッチで配設され、夫々が回転自在かつ上下動可能になっている2以上のルーパーと、
前記ルーパー支持体上に整列的に位置して前記夫々のルーパーに配設され、前記駆動ギヤと噛合可能な小径の従動ギヤと、
前記ルーパー支持体に近接配置され、前記夫々のルーパーが下方の定位置に位置しているときに、所要のタイミングで前記従動ギヤと係合して該ルーパーを回転不能にロックし得る位置決めピンとからなり、
前記位置決めピンが全てのルーパーを回転不能にロックした後に前記大径の駆動ギヤを回転させると、夫々の従動ギヤが該駆動ギヤに順次噛合していき、前記ルーパー支持体を前記基体に対し横方向へスライドさせることにより、任意のルーパーの選択が行なわれるよう構成したことを特徴とする。
【0006】
【作用】
全てのルーパー(従動ギヤ)をロック機構により回転不能にロックすると、各従動ギヤが全体でラックを構成した状態となることから、駆動ギヤを回転駆動すると各従動ギヤが駆動ギヤに次々と噛合し、これによってルーパー支持体がスライド操作されて、ルーパーの選択を行なうことができる。また、ルーパーの選択操作によって駆動ギヤに正対したルーパー(従動ギヤ)のロックを解除し、駆動ギヤを回転駆動することで、その選択されたルーパーを回転制御することができる。
【0007】
【実施例】
次に本発明につき、環縫い用のヘッドミシンを2つ備える2頭式環縫いミシンに関し好適な一実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。図6に示す環縫いミシンにおいて、上部フレーム1の前面には、環縫い用のミシンヘッド2,2が所定間隔で2基配設されている。夫々のミシンヘッド2には、ミシン主軸3、針位置制御軸4、方向制御軸5が水平に貫設され、該ミシン主軸3の回転により鉤針6が上下に往復駆動され、該針位置制御軸4の回転によって該鉤針6のストローク高さが制御され、また該方向制御軸5の回転によって該鉤針6の方向(鉤部の向き)の制御がなされるようになっている。なおミシン主軸3は、上部フレーム1の左端部後方に固定したサーボモータ7により駆動され、針位置制御軸4および方向制御軸5は、上部フレーム1の前面に夫々固定したパルスモータ8,9によって駆動される。
【0008】
図7に示す如く、各ミシンヘッド2の下方には、ルーパー土台11が対応的に配設されている。すなわちルーパー土台11は、ミシンテーブル10の下方に設けた下部フレーム12に固定され、該ルーパー土台11の前面側にルーパー支持体13が配設されている。各対応のルーパー支持体13は、図1に示す如く、その後面に水平に延在する案内レール15,16を備え、これらの案内レール15,16は前記ルーパー土台11の前面に水平に固定したリニアレール14を上下から挾持することにより、図6の左右方向にスライド自在となっている。また夫々のルーパー支持体13には、図2および図3に示すように、合計6個のルーパー17が該ルーパー支持体13のスライド方向に沿って所要間隔で配設されて、回転自在かつ所定長の上下動自在となっている。なお夫々のルーパー17は、その下端部に装着したコイルばね18によって、常には下方へ弾力的に付勢されている(図3)。
【0009】
図8から判明する如くルーパー17は、垂直に配設した中空軸部17aと、この中空軸部17aの上端部に取付けた平歯車である従動ギヤ19と、この従動ギヤ19の上面中心部に固定した中空パイプで、これをクランク状に折曲形成してなる糸導出体17bとを備えている。これら中空軸17aと糸導出体17bは、従動ギヤ19の中心孔を通じて相互に連通し、該糸導出体17bの上端開口部が糸導出口17cとなっている。そして従動ギヤ19は、図2および図3に示す如く、前記コイルばね18により常には下方へ弾力的に付勢されて、ルーパー支持体13の上面25(下位置)に当接している。またこの状態で従動ギヤ19の歯車溝は、ルーパー支持体13の前面板26に突設した位置決めピン27に係合し、前記ルーパー17を回転不能に位置決めすると共に、糸導出口17cを最も後方位置へ指向させている。
【0010】
夫々のルーパー土台11の前方側には、図1に示すように、パルスモータ20が固定され、その垂直なモータ軸21の上部に固定した平歯車からなる駆動ギヤ22が、前方に正対したルーパー17における前記従動ギヤ19に噛合するようになっている。なお駆動ギヤ22の直径は、従動ギヤ19の直径の略4倍になるよう設定されている。また夫々の従動ギヤ19は、図3に1点鎖線で示す上位置にあっても、同図に実線で示す下位置にあっても、対応の駆動ギヤ22と噛合可能になっている。そして全てのルーパー17が図3に実線で示す下位置にあって、各従動ギヤ19が前記位置決めピン27により回転不能にロックされているときは、これらの従動ギヤ19は横方向に整列したラック歯の如き歯車列を形成する。先に述べたように、各従動ギヤ19を支持しているルーパー支持体13は、ルーパー土台11に対し左右へスライド自在になっているので、この状態で前記駆動ギヤ22を回転させると、該駆動ギヤ22はピニオンとして機能し、ラック歯として機能する従動ギヤ列19に次々と噛合して、ルーパー支持体13を横方向へスライドさせることになる。従って全てのルーパー17を下位置にした状態では、パルスモータ20により駆動ギヤ22を回転させることで、所望のルーパー17を該駆動ギヤ22に正対させることができ、これによりルーパーの選択が達成されるものである。
【0011】
次に、図1および図4に示すように、各ルーパー支持体13の下部には糸調子基板30が配設され、この糸調子基板30は、ルーパーを選択的に操作する際に各対応のルーパー支持体13と共に移動する。夫々の糸調子基板30は、水平配置したリニアレール31に支持されて、下部フレーム12の前面に対し横方向への移動自在となっており、基板前面に第1糸調子32および第2糸調子33が各ルーパー毎に6個ずつ取付けられている。また糸調子基板30の前面中央部には、水平に延在する糸案内34が取付けられている。
【0012】
第1糸調子32は、図1に示す如く、その後端から調整ピン35を押込むことにより、縫い糸(図示せず)に対するテンション付与力が解除され、また該調整ピン35を引出すことにより、該縫い糸へのテンション付与が行なわれるようになっている。そして6個の第1糸調子32に対応する6個の調整ピン35を同時に押込むために、横長状の押圧板36が糸調子基板30の背面側に設けられている。すなわち調整ピン35は、図示しないスプリングの弾力により、突出方向へ常には付勢されている。また前記押圧板36は、糸調子基板30の背面に配設した支持部材39に、その下縁部を中心として回動可能に枢支され、該押圧板36の後方に設けた第1板カム37により押圧操作されるようになっている。
【0013】
この第1板カム37は、図1および図7に示す如く、各糸調子基板30の後方でかつ下部フレーム12に固定したブラケット38(複数)に支持した回転軸40に固定され、該回転軸40は一方のブラケット38に固定したパルスモータ41に連結されている。更にブラケット38には、図1に示す如く、揺動アーム43が軸44により揺動可能に支持され、この揺動アーム43は、長手中央部に枢支したカムフォロア45と、前記回転軸40に固定した第2板カム46との当接動作により揺動される。また揺動アーム43の自在端はフォーク43aとして形成され、ルーパー17を上動させる駆動レバー47の下端に係合されている。すなわち該駆動レバー47は、下部フレーム12の前面に上下動自在に支持されていて、その上端部にルーパー17の下端と接触する押上げ部47aが形成されると共に、その下端部に突設したピン48を前記揺動アーム43のフォーク43aに嵌合させている。なお揺動アーム43は、図1において反時計方向に付勢されており、従って駆動レバー47は下方へ付勢されると共に、カムフォロワ45は第2板カム46に常に押し付けられている。
【0014】
図1に示す如く、夫々のルーパー17を上動させる駆動レバー47は、側面においてクランク状に折曲形成され、その水平部47bに先端を垂直上方へ指向させたストッパピン49(図3)が突設されている。またルーパー支持体13の両下端部間に水平に差渡した渡し板50に、前記ストッパピン49が嵌合可能な嵌合孔51が、各ルーパー17の下方部に対応(合計6個)して所要間隔で形成されている。そしてルーパーの選択操作によって、前記駆動ギヤ22に正対したルーパー17が、前記駆動レバー47により上方位置へ持上げられると、そのルーパー17における従動ギヤ19が位置決めピン27から外れると共に、該駆動レバーのストッパピン49が該ルーパー17に対応する嵌合孔51に嵌合することになる。これによりルーパー支持体13は、スライド不能な状態にロックされると共に、選択されたルーパー17が駆動ギヤ22による回転可能な状態となるものである。
【0015】
また図1および図5に示す如く、夫々のルーパー土台11の上部に糸切断機構52が装着されている。この糸切断機構52は、前後方向への移動可能に支持された可動メス53を、ルーパー土台11の外側面に固定したパルスモータ54で駆動するようにしたものである。可動メス53の下面にはラック55が固定され、パルスモータ54のモータ軸に固定した駆動ギヤ56が該ラック55に噛合している。なお可動メス53の先端部には、糸誘導片53a、円弧形の刃部53b、糸補足部53c、該糸補足部53cと刃部53bとの間に設けた段落し部53dが形成され、図5に実線で示す待機位置にある状態では、該可動メス53の先端部がルーパー17から後方に離間した位置に後退している。更に図1に示すように、選択した(駆動ギヤ22の前方に正対した)ルーパー17の後方位置に固定メス58が設けられている。この固定メス58は、ルーパー土台11の上面に固定した支持体60の前方側下面に固定され、その先端部の下縁が刃部として形成されている。該固定メス58の下方には支持ブロック61が配設され、その上面と固定メス58との間に、前記可動メス53における先端部の通り抜けを許容する間隙が確保されている。
【0016】
固定メス58の後方部には、糸保持体62を受容する装置空間が構成されている。この糸保持体62は合計6個設けられ、その夫々が図4および図8に示すように、ルーパー支持体13の左右両端に固定したブラケット13a,13aの間に差し渡した上下で対をなす支持板64,64と、折曲形成した弾性板からなり両支持板64,64の間に配設した保持板65とから構成されている。そして各保持板65は、図8に示すように、その自在端が上側の支持板64の下面に弾力的に当接している。また糸保持体62は、各ルーパーの選択時にルーパー支持体13と共に移動し、選択したルーパー17に対応する保持板65が、前記固定メス58の後方部に対置し得るようになっている。
【0017】
図7に示すように、夫々の糸調子基板30の下方位置に糸立て板70が水平に配設され、この糸立て板70に各糸調子基板30へ縫い糸を供給する糸駒71が6本ずつ立設されている。各糸駒71から繰出した縫い糸aは、糸案内72を介して糸調子基板30の第1糸調子32、第2糸調子33、糸案内34、ルーパー支持体13の下端の糸案内73を通った後に各ルーパー17へ導かれる。なお図1に示すように、ルーパー土台11の上面およびルーパー支持体13の上方部は、カバー板74により閉塞され、また選択したルーパー17の直上に対応する箇所には針板75が取付けられている。針板75には、鉤針6が貫通可能な針落ち孔76およびその周囲に糸通し孔77が形成されている。
【0018】
【発明の作用】
次に、本発明の実施例に係る環縫いミシンの作用について説明する。先ずルーパー支持体13の各ルーパー17には、例えば色の異なる各色の縫い糸aが既にセットされており、図8に示すように、糸導出口17aから導出した縫い糸aが保持板65によって保持された状態になっているものとする。縫製を開始する際には、先ず縫い糸a(ルーパー17)の選択が行なわれる。このルーパー選択時には、操作パネルからの手動入力による指令、或いはプログラムに基づく自動指令により前記パルスモータ41が駆動され、その回転によって第1板カム37、第2板カム46が回転する。そして押圧板36が第1板カム37の最小径の位置に対応すると共に、揺動アーム43のカムフォロワ45が第2板カム46の最小経の位置に対応することで、夫々の第2糸調子32の調整ピン35が突出して第2糸調子32が全ての縫い糸aにテンションを付与する状態となる。また揺動アーム43の自在端が最も下位置となり、駆動レバー47が下位置となってその押上げ部47aがルーパー17の下端から離間した状態となると共に、ストッパピン49が嵌合孔51から抜けて、ルーパー支持体13がスライド可能な状態となる。更にルーパー支持体13のルーパー17は全て下位置にある状態となって、各ルーパー17は各従動ギヤ19と位置決めピン27との係合によって回転不能の状態となる。この状態となった後に、操作パネルからの手動入力による指令、或いはプログラムに基づく自動指令によりパルスモータ20が駆動され、前記駆動ギヤ22と各従動ギヤ19との噛合によりルーパー支持体13がスライド駆動されて、任意のルーパー17の選択が行なわれる。
【0019】
ルーパー選択動作が終了して、所望のルーパー17の従動ギヤ19が駆動ギヤ22に正対した時点で、パルスモータ41に接続する回転軸40が回転されて、揺動アーム43のカムフォロワ45が第2板カム46の最大径の位置に対応するに至る。これにより、揺動アーム43が時計方向に回動して駆動ロッド47が上位置に上動し、その押上げ部47aによって選択位置にあるルーパー17の下端が押上げられる。従って、ルーパー17の従動ギヤ19が位置決めピン27から外れると共に、図3に実線で示すように、駆動レバー47のストッパピン49が嵌合孔51に嵌合し、ルーパー支持体13がスライド不能の状態にロックされる。図4は、ルーパー支持体13の右から3番目のルーパー17が選択され、その従動ギヤ19が駆動ギヤ22に噛合した状態を示している。
【0020】
この後にスタートスイッチをオン作動させると、主軸モータ7の駆動によりミシン主軸3が回転し、鉤針6が上下駆動されると共に、これと同期して各パルスモータ20が駆動されてルーパー17の回転が制御され、所要の環縫いが行なわれる。そして、選択されている縫い糸a(ルーパー17)を使用した縫いが終了すると、先ずそのルーパー17が下位置に下げられる。すなわちパルスモータ41の駆動により回転軸40が回転し、駆動レバー47が下げられることによって、これまで押上げられていたルーパー17が下位置に下げられる。
【0021】
その後に、糸切断機構52のパルスモータ54が駆動され、図5に示す実線位置にあった可動メス53が左方に移動し、同図に2点鎖線で示す最突出位置まで移動した後、パルスモータ57が逆方向に駆動されて可動メス53が待機位置に復動し、その過程で縫い糸aの切断および糸端の保持動作が行なわれる。すなわち、針板75の針落ち孔76とルーパー17の糸導出口17cの間で張られた縫い糸aが、固定メス58と支持ブロック61との間隙を通抜けて前進する可動メス53の糸誘導片53aとの係合により一旦外方に押しやられ、可動メス53が最突出位置まで突出した時点で、縫い糸aが糸誘導片53aから可動作メス53の糸捕捉部53c内に入る。その後に可動メス53が待機位置に向かって後退するが、後退するにつれて縫い糸aが糸捕捉部53cにより固定メス58に向かって引っ張られ、刃部53dと固定メス58とにより縫い糸aが切断される。切断の際に、可動メス53が下方へ撓もうとする力を受けるが、支持ブロック61により撓むのが防止されるので確実な切断が達成される。可動メス53が、固定メス58との協働により縫い糸aの切断を終えて更に後退する過程で、ルーパー17側の縫い糸aの糸端は可動メス53の段落し部53dと固定メス58下端との間をすり抜け、可動メス53が待機位置へ復帰したときには、図8に示すように、ルーパー17側の縫い糸aが保持板65の弾力により保持板65と上側の支持板64との間で保持される。
【0022】
以後は、ルーパー支持体13のスライド操作によるルーパー17の選択から始まり、糸切断するまでの前記一連の動作の繰返しにより、各色の縫い糸a(各ルーパー17)による多色縫いを行なうことができる。なおルーパー17を選択した動作の後、回転軸40の回転によりルーパー17を、図1に示す如く上位置にした際に、該回転軸40を更に回転させると、第1板カム37の最大径の位置が押圧板36に対応してこれを回動させることで、第2糸調子33の調整ピン35が押込まれ、第2糸調子33の縫い糸aへのテンション付与力が解除される。従って、回転軸40の回転によりルーパー17を上位置にした後、回転軸を更に回転させるか、させないかによって、縫い糸aへのテンション付与力を選択することができ、ループ縫いとチェーン縫いの夫々に対して適切な糸調子を得ることができる。
【0023】
本実施例では、ミシンヘッドを2つ備えた所謂多頭式環縫いミシンを例に挙げたが、単頭式であっても同様の構成とすることができる。また、各ルーパー土台にパルスモータを備え、その出力軸で直接に駆動ギヤを駆動するようにしたが、ルーパー土台に駆動軸を貫通支持すると共にその軸端にモータ軸を連結し、ルーパー土台内の駆動軸に固定した中間ギヤを介して各駆動ギヤを回転駆動するようにしてもよい。更に、本実施例では各ルーパーを上下動可能に支持し、ルーパーが下位置にあるときに、その従動ギヤに嵌合して回転不能にロックするための位置決めピンを設けることでルーパーのロック機構を構成したが、ロック機構は他の構成を採ってもよい。例えば、ルーパーは上下動可能にせず、各ルーパーを個別にロックおよびその解除を行なうことができる機構を、各ルーパーに対応して備えるようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上に述べた如く、本発明に係る環縫いミシンによれば、各ルーパーのロック操作および該ロックの解除操作によって、従動ギヤの駆動のみでルーパー選択およびルーパーの回転制御を行なうことができ、駆動機構が簡略化されてコストの低減を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る環縫いミシンにおけるルーパー支持体および糸調子基板を、右側から観察した側断面図である。
【図2】各ルーパーと駆動ギヤとの位置関係を示す概略的に示す斜視図である。
【図3】ルーパー支持体の背面図である。
【図4】ルーパー支持体および糸調子基板の拡大正面図である。
【図5】ルーパー支持体と糸切断機構の関係を示す平面図である。
【図6】本発明に係る環縫いミシンの正面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】ルーパーと糸保持体との位置関係を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
6 鉤針
11 ルーパー土台(基体)
13 ルーパー支持体
17 ルーパー
19 従動ギヤ
22 駆動ギヤ
27 位置決めピン
75 針板
Claims (1)
- 上下に往復駆動される鉤針(6)と、針板(75)の下方に配設したルーパー(17)との協働により、加工布に対し所要の環縫いを行なうようにした環縫いミシンにおいて、
基体(11)に設けられて回転駆動される大径の駆動ギヤ(22)と、
前記基体(11)に横方向へのスライド可能に支持したルーパー支持体(13)と、
前記ルーパー支持体(13)にそのスライド方向に沿って所定ピッチで配設され、夫々が回転自在かつ上下動可能になっている2以上のルーパー(17)と、
前記ルーパー支持体 (13) 上に整列的に位置して前記夫々のルーパー(17)に配設され、前記駆動ギヤ(22)と噛合可能な小径の従動ギヤ(19)と、
前記ルーパー支持体 (13) に近接配置され、前記夫々のルーパー(17)が下方の定位置に位置しているときに、所要のタイミングで前記従動ギヤ (19) と係合して該ルーパー (17)を回転不能にロックし得る位置決めピン (27)とからなり、
前記位置決めピン (27) が全てのルーパー (17) を回転不能にロックした後に前記大径の駆動ギヤ (22) を回転させると、夫々の従動ギヤ (19) が該駆動ギヤ (22) に順次噛合していき、前記ルーパー支持体 (13) を前記基体 (11) に対し横方向へスライドさせることにより、任意のルーパー (17) の選択が行なわれる
よう構成したことを特徴とする環縫いミシン。
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