JPH1143858A - ミシン - Google Patents

ミシン

Info

Publication number
JPH1143858A
JPH1143858A JP19385297A JP19385297A JPH1143858A JP H1143858 A JPH1143858 A JP H1143858A JP 19385297 A JP19385297 A JP 19385297A JP 19385297 A JP19385297 A JP 19385297A JP H1143858 A JPH1143858 A JP H1143858A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle bar
needle
sewing machine
boring
bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19385297A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Tajima
郁夫 田島
Satoru Suzuki
悟 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd filed Critical Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority to JP19385297A priority Critical patent/JPH1143858A/ja
Publication of JPH1143858A publication Critical patent/JPH1143858A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボーリング孔とそのかがり縫いとの位置ずれ
を防止するとともに、一単位の各ボーリング柄を作成し
終えるまでミシン主軸を停止させる必要をなくし、その
作成時間の大幅な短縮を図る。 【解決手段】 ミシンヘッド10に対して縫い針18を
備えた針棒16が上下動可能に支持されており、この針
棒16を針棒駆動機構30及びその駆動源によって上下
に往復駆動させるとともに、この針棒16の往復駆動に
同期させて被加工物を移動制御することで縫いを行うミ
シンであって、前記ミシンヘッド10に対してボーリン
グメス体52を備えたメス棒50が上下動可能に支持さ
れ、このメス棒50を上下に往復駆動させるメス棒駆動
機構及びその駆動源が、針棒駆動機構30及びその駆動
源とは別に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布などの被加工物
にボーリングメスによって孔を形成し、その孔の周囲を
かがり縫いすることで一種の刺繍柄を作成する機能を備
えたミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】多針式ミシンにおいては、ミシンヘッド
に対してスライド操作可能に組み付けられた支持ケース
に複数本の針棒が上下動可能に支持されている。そして
これらの針棒のうちの一本にボーリングメスを装着して
ボーリング機能をもたせたタイプのミシンがある。
【0003】図9に従来の多針式ミシンにおける支持ケ
ース214が示されている。この支持ケース214には
6本の針棒216と、これらにそれぞれ対応する天秤2
17とが支持されている。そして支持ケース214のス
ライド操作によって選択された一本の針棒216とそれ
に対応する天秤217とが共に駆動されるようになって
いる。
【0004】図面において最右端に位置する針棒216
A(以後、第1針という)の下端には、他の針棒216
の縫い針218に代えてボーリングメス体252が装着
されている。したがって布などの被加工物にボーリング
(孔あけ)を行うときには、支持ケース214を最も左
にスライドさせることにより、前記の第1針216Aを
選択することになる。
【0005】ここで図10及び図11に基づいて従来の
ボーリング柄の作成手順について説明する。まず図10
で示すように単一のボーリング柄100は、ボーリング
によって刺繍布90にあけられた孔102の周りがステ
ッチ104でかがられて形成されている。図10では6
個のボーリング柄100が放射状に配置されて一つの単
位柄130が構成されている。なお、ステッチ用の縫い
糸は、前記の第1針216Aの左隣の針棒216B(以
後、第2針という)にセットされている。
【0006】ボーリング柄の作成にあたっては、単位柄
130の柄データを読み込ませてミシンを起動すると、
支持ケース214のスライドによって第2針216Bが
選択され、図11で示すように各孔102があけられる
べき箇所において個々の輪郭を描くようにランニングス
テッチ103が形成される。つづいて支持ケース214
が左方向にスライド操作されて第1針216Aが選択さ
れ、前記メス体252によって単位柄130のための各
孔102が連続してあけられる。この後、支持ケース2
14が右方向にスライド操作されて再び第2針216B
が選択され、各孔102の周りのステッチ104が個々
の孔102毎に順次形成される。
【0007】図12によって一つのボーリング柄100
の作成につき具体的に説明すると、前記第1針216A
のメス体252によるボーリングにあたっては、図12
(A)の各ポイントaにメス体252のボーリングメス
(図示外)を順次突き刺して刺繍布90を切開し、図1
2(B)で示すように孔102をあける。つぎに第2針
216Bによって孔102とその外周部との針落ち点
b,cに縫い針218を交互に落としてかがり縫い(サ
テンステッチ)を行う。この結果、図12(C)で示す
ように孔102の周りがステッチ104によってかがり
縫いされたボーリング柄100が作成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のように従来は、
単位柄130を作成するための全ての孔102をあけ終
えてからそれぞれの孔102の周りをステッチ104で
順次かがり縫いしているため、各孔102のかがり縫い
が進行するに連れて個々の孔102に対するかがり縫い
の位置がずれてくる。その理由は、孔102のかがり縫
いに伴って図12(B)(C)で明らかなように刺繍布
90に張りが生じ、刺繍布90が次第に変形(二次元的
に)してくるためである。この結果、予めあけた各孔1
02に対するかがり縫いの位置がずれてしまい、まとも
な柄にならない場合がある。このことは、特に単位柄1
30の作成に大きな孔を多数必要とするような場合に顕
著となる。
【0009】そこで前記の位置ずれを解消するために
は、各孔102のうちの一つをあけたら、その孔の周り
をすぐにかがり縫いすることが考えられるが、そうする
にはつぎに説明する作業工程をとることとなって縫製効
率が著しく低下する。 1.第2針216Bにより、単位柄130の各孔102
があけられるべき箇所において図11で示すランニング
ステッチ103を全て形成した後、ミシンの駆動を停止
する。 2.支持ケース214のスライドにより第1針216A
に切り換えて各孔102のうちの一つだけをあけた後、
ミシンの駆動を停止する。 3.支持ケース214のスライドにより第2針216B
に切り換えて一つの孔102の周りのかがり縫いを行っ
た後、ミシンの駆動を停止する。 4.上記の2,3を単位柄130の孔102の数だけ繰
り返す。
【0010】前記の第1針216Aと第2針216Bと
の切り換えは、支持ケース214のスライドによって行
うのであり、このスライド動作に時間がかかるばかり
か、そのたびにミシンの駆動(ミシン主軸の回転)を一
旦停止させなければならない。このようにミシン主軸を
回したり止めたりする回数、つまり支持ケース214の
スライドの回数が増えると、それだけ単位柄130の作
成時間が多くかかることになる。
【0011】また前記のかがり縫いを第2針216Bだ
けで行うのではなく、他の針棒216も使って例えば単
位柄130の各孔102毎にかがり縫いの糸の色を変え
ようとすると、さらに時間がかかる。なぜなら仮に図9
の最左端に位置する針棒216によってもかがり縫いを
行う場合は、この針棒216から第1針216Aに切り
換えるときの支持ケース214のスライドに最も時間が
かかることになるからである。
【0012】発明の一つの目的は、ボーリング孔とかが
り縫いとの位置ずれを防止するとともに、一単位の各ボ
ーリング柄を作成し終えるまでミシン主軸を止めないよ
うにし、その作成時間の大幅な短縮を図ることである。
【0013】本発明の他の一つの目的は、前記の目的に
加えてボーリングによる孔あけと、その孔の周りのかが
り縫いとの切り換えを素早く実行可能とすることであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ミシンヘッドに対して縫い針を備えた針棒が上下動可能
に支持されており、この針棒を針棒駆動機構及びその駆
動源によって上下に往復駆動させるとともに、この針棒
の往復駆動に同期させて被加工物を移動制御することで
縫いを行うミシンであって、前記ミシンヘッドに対して
ボーリングメス体を備えたメス棒が上下動可能に支持さ
れ、このメス棒を上下に往復駆動させるメス棒駆動機構
及びその駆動源が、針棒駆動機構及びその駆動源とは別
に設けられている。
【0015】この構成によれば、針棒駆動機構は駆動状
態にしたままでメス棒をメス棒駆動機構により往復駆動
させてボーリングによる孔あけを行うことができる。し
たがって複数個のボーリング柄を一単位として作成する
際に、各ボーリング柄を作成し終えるまでミシンの駆動
を停止させることなく、しかも各ボーリング柄について
ボーリングを行ってはかがり縫いを行うことができる。
この結果、ボーリング孔とかがり縫いとの位置ずれ(柄
ずれ)を防止できるとともに、ミシンの駆動を止める必
要がないことから、全てのボーリング柄を作成し終える
までの時間が大幅に短縮される。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンであって、ミシンヘッドはヘッド本体と、このヘッ
ド本体に対してスライド操作可能で、かつ針棒が上下動
可能に支持された支持ケースとを備え、ヘッド本体に対
してメス棒、メス棒駆動機構及びその駆動源がそれぞれ
設けられている。
【0017】前記支持ケースに対して複数本の針棒が支
持されている場合に、どの針棒でかがり縫いを実施する
にしても、ボーリング作業とかがり縫いとの切り換えに
要する時間は同じとなり、作業性時間がより短縮され
る。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1記載のミ
シンであって、針棒駆動機構から針棒への駆動力の伝達
あるいは遮断の制御が可能なジャンプ機構を備え、ボー
リングメス体によるボーリング作業に際し、針棒駆動機
構はその駆動源による駆動状態を維持したままで前記ジ
ャンプ機構の制御によって針棒の往復駆動を停止させ、
メス棒駆動機構によってメス棒を往復駆動させるように
設定されているとともに、この縫い作業とボーリング作
業との切り換え時に、被加工物の移動制御によってこの
被加工物に対する針棒とメス棒とのそれぞれの位置設定
が可能になっている。
【0019】このように被加工物の移動制御に基づいて
ボーリング作業とかがり縫いとの切り換えを行うことに
より、これまでの支持ケースのスライドによる切り換え
と比べてその時間が大幅に短縮される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1はミシンヘッド10の断面図である。このミ
シンヘッド10は、ミシンフレーム84の前面に固定さ
れたミシンアーム12(ヘッド本体)と、このミシンア
ーム12の前面部に対して横方向へスライド操作できる
ように支持された支持ケース14とを備えている。なお
多頭式ミシンにおいてはミシンフレーム84が横方向へ
水平に延びており、これに沿って前記ミシンヘッド10
が等間隔で複数個設けられた構成となる。
【0021】前記支持ケース14には針棒16が上下動
作可能に支持されており、この針棒16の下端部には縫
い針18が取付けられている。この針棒16には、その
上方部において針棒16を縫い針18と共に上死点に保
持するためのスプリング20が設けられている。また針
棒16の上下方向のほぼ中間部には、後方へ突出したピ
ン23を有する針棒抱き22が固定されている。そして
このような構成の針棒16は、支持ケース14のスライ
ド方向に沿って等間隔で複数本(6本)設けられてい
る。また支持ケース14には、針棒16と対応する数の
天秤17が天秤軸17aによって往復回動できるように
支持されている。
【0022】一方、前記ミシンアーム12には、各針棒
16のうちの一本を上下に往復駆動させるための針棒駆
動機構30が設けられている。この針棒駆動機構30
は、ミシン主軸24の軸上に固定された針棒駆動カムの
回転によって駆動されるリンク機構で構成されている。
このミシン主軸24は各ミシンヘッド10のミシンアー
ム12を貫通して支持されており、針棒駆動機構30の
駆動源であるモーター(図示外)などによって一方向に
回転駆動されるようになっている。
【0023】図2は支持ケース14を取り除いた状態で
のミシンヘッド10を表した正面図である。この図面の
左右方向のほぼ中央部において一本の基針棒31が前記
ミシンアーム12により垂直に支持されている。この基
針棒31の軸上に上下動自在に組付けられている駆動部
材32は、図1で示すように前記針棒駆動機構30と連
結されている。したがってこの駆動部材32は針棒駆動
機構30の駆動によって基針棒31の軸上を所定のスト
ロークで上下に往復駆動される。
【0024】前記駆動部材32は、つぎに説明するジャ
ンプ機構34の構成要素も兼ねる駆動子36を備えてい
る。この駆動子36の前面部に形成されている凹部37
に対しては、前記支持ケース14のスライド操作によっ
て選択された一本の針棒16における前記針棒抱き22
のピン23が横方向から係合可能である。この針棒抱き
22のピン23が駆動子36の凹部37に係合した針棒
16、つまり選択された針棒16のみが駆動部材32に
連動して上下に往復駆動されることとなる。なお前記駆
動子36は基針棒31の軸心回りに回転自在であるが、
常時は前記凹部37が前面に向いた図1,2の回転位置
に保持するためのスプリング力を受けている。
【0025】ジャンプ機構34は、針棒駆動機構30の
駆動部材32から選択された針棒16への駆動力を伝達
あるいは遮断するための機構で、図2の左側に示されて
いるモーター40の駆動制御によって前記駆動子36を
基針棒31の軸心回りに回転させる構成になっている。
具体的には前記モーター40の出力軸41(図1)に固
定されているレバー42が、このモーター40の駆動制
御によって図1の実線位置から仮想線位置へ回動するよ
うになっている。
【0026】また駆動子36の側部には上下方向に長い
係合棒38が形成されている。そこで駆動部材32が往
復駆動中であっても前記レバー42を図1の仮想線位置
へ回動させると、このレバー42の自由端(ローラ)が
係合棒38の上下方向のどこかに接触して駆動子36を
基針棒31の軸心回りに回転させることとなる。この結
果、駆動子36の凹部37が前記針棒抱き22のピン2
3から外れ、駆動部材32から針棒16への動力伝達が
遮断されて針棒16はジャンプ状態となる。なおレバー
42を図1の実線位置に戻せば、駆動子36は前記のス
プリング力によって元の回転位置に復帰し、針棒16の
ジャンプ状態は解除される。
【0027】なお図1,2で示すように、ミシンヘッド
10の下方に位置している針板80は、前記針棒16の
縫い針18が下降するための針孔81と、つぎに説明す
るボーリング用メス体52のボーリングメス53が下降
するためのメス孔82とをそれぞれ有する。
【0028】前記基針棒31の右方部位には、下端に前
記のメス体52を備えたメス棒50が配置されている。
このメス棒50は、図2で明らかなようにミシンアーム
12の右側面に取付けられている支持板44からミシン
アーム12の内側へ一体に張出した上下の支持部46に
よって上下動作可能に支持されている。
【0029】図3は図2の前記支持板44の箇所を拡大
して表した側面図である。この図面からも明らかなよう
に前記メス棒50の上下方向のほぼ中間部には、側方へ
突出したピン59を有するメス棒抱き58が固定されて
いる。このピン59の先端部は、前記支持板44にあけ
られた上下方向に長いスリット48を通じて支持板44
の外側に出てメス棒駆動機構60に連結されている。
【0030】前記メス棒駆動機構60の駆動源であるモ
ーター62は支持板44の外側面に対してブラケット6
4によって固定されている。そしてメス棒駆動機構60
は、モーター62の出力軸63に一端部が固定された駆
動レバー66と、基端部が支持板44に対し軸68(図
3)によって回動自在に支持された回動レバー67とを
備えている。この駆動レバー66の他端部と回動レバー
67のほぼ中間部とは図3で示すように連結レバー69
により連結され、また回動レバー67の先端部と前記メ
ス棒抱き58のピン59とは連結レバー70により連結
されている。
【0031】なお図3はメス棒50を退避位置に上昇さ
せた状態であり、このときのメス棒駆動機構60におけ
る前記駆動レバー66はモーター62のブラケット64
に固定されたストッパー71に当接した位置まで回動
(時計回り方向)させている。この状態での駆動レバー
66と連結レバー69とは一直線に重なっているため、
前記モーター62の保持電流が遮断されても退避位置に
あるメス棒50が自重などで下降することはない。
【0032】図4は前記メス棒50のメス体52を拡大
して表した断面図である。このメス体52は、ボーリン
グメス53とプレッサー55とを備えている。このボー
リングメス53はその軸部53aの上端部がメス棒50
の下端部に固定された結合具54の軸心孔に挿入されて
メス棒50と同心状に結合されている。
【0033】またプレッサー55はボーリングメス53
の軸部53aに対し、前記結合具54とボーリングメス
53の刃部との間で上下に移動できるようになってい
る。ただしプレッサー55と結合具54との間に設けら
れたスプリング57の付勢力により、プレッサー55は
ボーリングメス53の刃部上端面に当接した図4の状態
で刃部を覆っている。なおプレッサー55の下端面には
クッションリング56が設けられている。
【0034】図5はボーリング作業時の状態を図3と対
応させて表した側面図である。ボーリング作業時には前
記メス棒駆動機構60の駆動源であるモーター62の出
力軸63を往復回転させることにより、このメス棒駆動
機構60の前記駆動レバー66や回動レバー67が図5
の仮想線と実線とで示す範囲で往復駆動される。これに
連動して前記メス棒50がメス体52と共に仮想線で示
す上死点と実線で示す下死点との間を往復駆動される。
【0035】図6はボーリング作業時のメス体52を拡
大して表した断面図である。このボーリング作業時にお
いてメス体52が下降行程にあるとき、図6(A)で示
すように前記ボーリングメス53が被加工部材である刺
繍布90に突き刺さる直前において前記プレッサー55
の下端面のクッションリング56により刺繍布90が押
さえられる。なおこのときの刺繍布90は前記針板80
のメス孔82の周囲に設けられた合成ゴムなどの受け部
材83によって受けられている。
【0036】この後、図6(B)で示すようにボーリン
グメス53が刺繍布90を突き刺すこととなり、これに
よって刺繍布90が切開される。またメス体52の上昇
行程においては、ボーリングメス53が刺繍布90から
完全に抜けるまで、この刺繍布90はプレッサー55に
よって押さえられている。
【0037】つづいてボーリング柄の作成について説明
する。図7に連続ボーリング柄が作成された刺繍布90
が示されている。この図面においてはボーリング柄10
0が6個一組で単位柄130となっており、この単位柄
130の繰り返し縫いによって図面のような連続ボーリ
ング柄が作成される。基になる柄デー夕としては単位柄
130に対応するものをパンチング作業によって準備す
ればよく、繰り返しの編集設定によって図面で示すよう
な連続柄としてのデータを自動生成する。
【0038】図8はミシンヘッド10を平面で表した概
略図である。この図面において、かがり縫い用の糸は針
棒16aの縫い針18にセットされていて、この糸一色
で全てのかがり縫いを行うものとする。まず前記の柄デ
ー夕の入力及び繰り返し設定を行った後にミシンを起動
すると、 1.針棒16aにより、図11で示す6個の孔102が
あけられるべき箇所において個々の輪郭を描くようにラ
ンニングステッチ103が形成される。 2.つぎに針棒ジャンプ信号が出て前記ジャンプ機構3
4によって針棒16aがジャンプ状態となって停止す
る。これと並行して刺繍布90が張られている刺繍粋
(図示外)がオフセット量Lだけ移動し、ここで前記メ
ス棒駆動機構60ののモーター62の駆動により前記メ
ス棒50のボーリングメス53によって刺繍布90に最
初の孔102があけられる。この孔102をあけ終える
と、刺繍枠がオフセット量Lだけ戻され、かつ針棒16
aのジャンプ停止が解除されて、孔102の周りのかが
り縫いが行われる。
【0039】これによって最初のボーリング柄100が
作成され、前記2の繰り返しによって6個のボーリング
柄100を作成することにより、一つの単位柄130が
完了する。完了後はミシン主軸24の回転を一旦止め
て、以後は前記1,2を繰り返すことによって単位柄1
30を順次連続して作成する。
【0040】このように一つの単位柄130について
は、それを構成する各ボーリング柄100についてボー
リングによる孔あけを行ってはかがり縫いを行うので、
ボーリング孔102とかがり縫いとの位置ずれ(柄ず
れ)が防止される。しかも一つの単位柄130の作成を
終えるまではミシン主軸24の回転を止めないようにし
ているので、その作成が高速で実行されて作業時間が短
縮される。
【0041】なお単位柄130毎にかがり縫いの色糸を
換える場合は、一つの単位柄130を作成し終えてから
つぎの単位柄130に移行して前記1の開始前に支持ケ
ース14がスライドして使用する針棒16が交換され
る。また単位柄130における各ボーリング柄100毎
にかがり縫いの色糸を換える場合は、まず使用する針棒
16を選択してから一つ分の孔102があけられるべき
箇所において輪郭を描くようにランニングステッチ10
3を行う。これが終わったらその針棒16をジャンプに
より停止させ、刺繍粋をオフセット量Lだけ移動させた
後、ボーリングによる孔あけを行う。この孔あけが終わ
り次第、刺繍枠の移動及び前記針棒16に対するジャン
プ停止の解除が行われ、すでにあけられている孔102
の周りのかがり縫いが行われる。
【0042】こうして一つのボーリング柄100の作成
を終えたら、ミシン主軸24の回転を停止させて支持ケ
ース14をスライドさせる。これにより、つぎのボーリ
ング柄100をかがり縫いするための針棒16を選択
し、以後は前記と同様の作業を繰り返す。このように各
ボーリング柄100毎にかがり縫いの色糸を換える場合
でも、ボーリングによる孔あけを行うたびにミシン主軸
24の回転を停止して支持ケース14をスライドさせて
いた従来の技術と異なり、本実施の形態によれば作業時
間が短縮される。なお前記の各針棒16のうち、どの針
棒でかがり縫いを実施するにしても、ボーリング作業と
かがり縫いとの切り換えに必要な刺繍粋の移動量は常に
オフセット量Lであるから、この切り換えに要する時間
は一定である。
【0043】またボーリング作業については、前記メス
棒駆動機構60におけるモーター62の駆動量を変更す
ることにより、メス棒50の往復駆動ストロークを自由
に調整することが可能である。これによって刺繍布90
に対するボーリングメス53の突き刺し深さが変わり、
孔102の大きさが調整されて刺繍布90の性状やボー
リング柄100の形態に柔軟に対応することができる。
さらにボーリングメス53については、刺繍布90の生
地を構成している縦横の糸を切断してしまわないよう
に、その先端部やエッジに丸みをもたせたメスに交換す
る場合がある。この場合には、ボーリング時に生地の糸
を切断せずに押し広げて孔102を形成することがで
き、ニット生地などに対しても良好にボーリング柄を作
成できる。
【0044】その他の実施の形態 (1)前記ミシンアーム12の側にメス棒50を設ける
代わりに図8における最右端に位置する針棒16bに対
し、この針棒16bから前方に席定距離だけオフセット
した位置にボーリングメス体52を装着した構成とする
ことも可能である。なおこの針棒16bは支持ケース1
4に取り付けられた専用のモーターによって上下に駆動
可能とする。この場合において、かがり縫いを右から2
番目の針棒16(第2針)でのみ行うものとすれば、す
でに説明した構成のものと同様にボーリング柄の作成時
間を短縮できる。
【0045】(2)前記(1)の構成において、メス体
52のボーリングメスが通るメス孔82を各針棒16と
同ピッチで複数個(つまり縫い針を装着した針棒16の
数)形成しておくことにより、図7における単位柄13
0の各ボーリング柄100毎にかがり縫いの色糸を換え
る場合でも効率よく作業を行うことができる。ただしボ
ーリングメス体52が支持ケース14の側に設けられて
いることから、どの針棒が選択されているかによって、
針孔81とメス孔82とのオフセット量が針棒16のピ
ッチずつ異なる。したがって選択された針棒に応じて刺
繍粋の移動量も増減するが、支持ケース14のスライド
による場合と比べれば、短時間で処理可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシンヘッドの断面図。
【図2】針棒ケースを取り除いた状態のミシンヘッドを
表した正面図。
【図3】図2の支持板の箇所を拡大して表した側面図。
【図4】メス棒の一部を拡大して表した断面図。
【図5】ボーリング作業時の状態を図3と対応させて表
した側面図。
【図6】ボーリング作業時のメス部材を拡大して表した
断面図。
【図7】連続ボーリング柄が作成された刺繍布の平面
図。
【図8】ミシンヘッドを平面で表した概略図
【図9】従来のボーリング機能を備えた多針式ミシンの
支持ケースを表した正面図。
【図10】複数のボーリング柄からなる一つの単位柄を
表した平面図。
【図11】図10の柄作成の初期工程を表した平面図。
【図12】一つのボーリング柄の加工行程を表した説明
図。
【符号の説明】
10 ミシンヘッド 12 ミシンアーム 14 支持ケース 16 針棒 18 縫い針 30 針棒駆動機構 34 ジャンプ機構 50 メス棒 52 メス体 60 メス棒駆動機構 62 モーター(駆動源)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンヘッドに対して縫い針を備えた針
    棒が上下動可能に支持されており、この針棒を針棒駆動
    機構及びその駆動源によって上下に往復駆動させるとと
    もに、この針棒の往復駆動に同期させて被加工物を移動
    制御することで縫いを行うミシンであって、前記ミシン
    ヘッドに対してボーリングメス体を備えたメス棒が上下
    動可能に支持され、このメス棒を上下に往復駆動させる
    メス棒駆動機構及びその駆動源が、針棒駆動機構及びそ
    の駆動源とは別に設けられていることを特徴とするミシ
    ン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のミシンであって、ミシン
    ヘッドはヘッド本体と、このヘッド本体に対してスライ
    ド操作可能で、かつ針棒が上下動可能に支持された支持
    ケースとを備え、ヘッド本体に対してメス棒、メス棒駆
    動機構及びその駆動源がそれぞれ設けられていることを
    特徴とするミシン。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のミシンであって、針棒駆
    動機構から針棒への駆動力の伝達あるいは遮断の制御が
    可能なジャンプ機構を備え、ボーリングメス体によるボ
    ーリング作業に際し、針棒駆動機構はその駆動源による
    駆動状態を維持したままで前記ジャンプ機構の制御によ
    って針棒の往復駆動を停止させ、メス棒駆動機構によっ
    てメス棒を往復駆動させるように設定されているととも
    に、この縫い作業とボーリング作業との切り換え時に、
    被加工物の移動制御によってこの被加工物に対する針棒
    とメス棒とのそれぞれの位置設定が可能になっているこ
    とを特徴とするミシン。
JP19385297A 1997-07-18 1997-07-18 ミシン Pending JPH1143858A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19385297A JPH1143858A (ja) 1997-07-18 1997-07-18 ミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19385297A JPH1143858A (ja) 1997-07-18 1997-07-18 ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1143858A true JPH1143858A (ja) 1999-02-16

Family

ID=16314834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19385297A Pending JPH1143858A (ja) 1997-07-18 1997-07-18 ミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1143858A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7958832B2 (en) * 2008-08-29 2011-06-14 Nike, Inc. Awl for making an awl feature in material for apparel
US7966955B2 (en) * 2007-10-30 2011-06-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Boring device and multi-needle embroidery sewing machine equipped with the same
CN102234882A (zh) * 2010-04-23 2011-11-09 拉瑟股份公司 多针头刺绣机以及操作该多针头刺绣机的方法
CN105019163A (zh) * 2015-07-16 2015-11-04 浙江越隆缝制设备有限公司 独立雕孔的绣花机机头
CN105063915A (zh) * 2015-07-16 2015-11-18 浙江越隆缝制设备有限公司 基于绣花机机头的雕孔功能独立驱动方法
WO2020000558A1 (zh) * 2018-06-25 2020-01-02 佛山市启创科技发展有限公司 电脑绣花机自动打孔装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7966955B2 (en) * 2007-10-30 2011-06-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Boring device and multi-needle embroidery sewing machine equipped with the same
US7958832B2 (en) * 2008-08-29 2011-06-14 Nike, Inc. Awl for making an awl feature in material for apparel
CN102234882A (zh) * 2010-04-23 2011-11-09 拉瑟股份公司 多针头刺绣机以及操作该多针头刺绣机的方法
CN102234882B (zh) * 2010-04-23 2015-09-09 拉瑟股份公司 多针头刺绣机以及操作该多针头刺绣机的方法
CN105019163A (zh) * 2015-07-16 2015-11-04 浙江越隆缝制设备有限公司 独立雕孔的绣花机机头
CN105063915A (zh) * 2015-07-16 2015-11-18 浙江越隆缝制设备有限公司 基于绣花机机头的雕孔功能独立驱动方法
WO2020000558A1 (zh) * 2018-06-25 2020-01-02 佛山市启创科技发展有限公司 电脑绣花机自动打孔装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100860191B1 (ko) 다두 자수 미싱
KR100794871B1 (ko) 시퀸 바느질 가능한 미싱 및 그를 위해 시퀸 이송량을설정하는 방법
US4848253A (en) Embroidery machine for sewing spangles on fabrics
JPH0112709Y2 (ja)
US5040476A (en) Switching device for normal and embroidery stitching in a sewing machine
JPH05192464A (ja) ミシンの布押え駆動装置
JP2013248070A (ja) ミシン
JPH1143858A (ja) ミシン
JP2008295742A (ja) ボタン穴かがりミシン
US5092256A (en) Method for sewing on buttons and wrapping neck thread in a button sewing machine
KR20070058519A (ko) 체인 스티치 미싱
US4459925A (en) Cycle sewing machine
JP3145469B2 (ja) 刺繍ミシンの刺繍材案内装置
CN102560925B (zh) 刺绣系统的控制方法
JP2006263177A (ja) ミシン
JP2587588Y2 (ja) 鳩目穴切り込み装置
JP3667420B2 (ja) ミシン
JP2006020757A (ja) 刺繍縫製可能なミシン
JP2009100987A (ja) 玉縁縫いミシン
JPH11319356A (ja) 畳縫着装置
JPH07328261A (ja) 鳩目穴かがりミシンのカッター装置
US6553927B1 (en) Spreader driving device of a sewing machine
JPH1193058A (ja) ミシン
JP2011212151A (ja) ミシン
JP2009050634A (ja) ミシン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040630

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711