JP2007214166A5 - - Google Patents

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複合電子部品およびその製造方法
本発明は、ノイズフィルタや静電気対策部品としてデジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器に使用される複合電子部品およびその製造方法に関するものである。
従来のこの種の複合電子部品は、図9に示すように、第1〜第3の絶縁層1a〜1cと、第2の絶縁層1bの上面にその先端部2aが互いに対向するように設けられた導体2と、空間3を有し、かつ前記導体2の上面に設けられた第4の絶縁層1dとを備え、前記導体2の先端部2aを空間3の内部に配置するようにしていた。また、上記のように構成された積層体を焼成し、そしてその後、外部電極を形成するようにしていた。なお、前記導体2および空間3は静電気電圧が印加されたときにその静電気パルスを放電させる静電気保護機能を有しているものである。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−123936号公報
上記した従来の複合電子部品においては、空間3に電圧依存性抵抗材料を充填してさらに静電気保護機能を向上させようとしても、焼成時に電圧依存性抵抗材料が酸化したり分解したりして静電気保護機能が低下するという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、静電気保護機能を向上させることができる複合電子部品およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、複数の第1の絶縁層および前記複数の第1の絶縁層に設けられたコイル導体からなるインダクタ部と、前記インダクタ部の上方に設けられた第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層の上面に設けられたグランド電極と、前記第2の絶縁層の上面において前記グランド電極と一定の間隔をおいて設けられ、かつ前記コイル導体の両端部とそれぞれ接続される一対の内部電極とを備え、前記一対の内部電極の先端部と前記グランド電極の一部を少なくとも覆うように前記第2の絶縁層、グランド電極および内部電極の上面にアルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂からなる電圧依存性抵抗材料を設けるとともに、この電圧依存性抵抗材料を覆うように樹脂膜を設けたもので、この構成によれば、電圧依存性抵抗材料と樹脂膜を最上部に設けているため、焼成後に電圧依存性抵抗材料を設けることができ、これにより、焼成時に電圧依存性抵抗材料の酸化、分解などにより静電気保護機能が低下してしまうのを防止できるため、電圧依存性抵抗材料を静電気保護機能として使用することができ、その結果、静電気保護機能を向上させることができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、グランド電極および内部電極の上面に第3の絶縁層を設け、かつこの第3の絶縁層には、前記内部電極の先端部とグランド電極の一部とが露出するように貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に電圧依存性抵抗材料を充填したもので、この構成によれば、電圧依存性抵抗材料の形成位置を固定できるため、内部電極の先端部とグランド電極の一部とを電圧依存性抵抗材料で確実に覆うことができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、インダクタ部と第2の絶縁層との間に金属層を設けたもので、この構成によれば、金属層によってグランド電極とインダクタ部とで発生する浮遊容量を低減できるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、インダクタ部と第2の絶縁層との間に接着層を設けたもので、この構成によれば、インダクタ部を構成する第1の絶縁層と第2、第3の絶縁層とが異なる材料で形成されていても、インダクタ部と第2、第3の絶縁層とを一体化できるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、内部電極の先端部を細くしたもので、この構成によれば、静電気電圧の印加時における内部電極の先端部の電流密度を大きくできるため、内部電極の先端部で放電され易くなり、これにより、静電気電圧が印加されたときこの静電気パルスを確実に放電させることができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項に記載の発明は、特に、インダクタ部と第2の絶縁層との間にコイル導体を接続し、かつグランド電極と対向するようにコンデンサ電極を設けたもので、この構成によれば、インダクタと静電気保護機能だけでなくコンデンサもワンパッケージに収めることができるため、部品点数を低減できるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項に記載の発明は、特に、インダクタ部をコモンモードノイズフィルタとしたもので、この構成によれば、コモンモードノイズフィルタと静電気保護機能をワンパッケージに収めることができるため、部品点数を低減できるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項に記載の発明は、複数の第1の絶縁層および前記複数の第1の絶縁層に設けられたコイル導体からなるインダクタ部を形成する工程と、前記インダクタ部の上方に第2の絶縁層を形成する工程と、前記第2の絶縁層の上面にグランド電極および前記コイル導体と接続するように前記グランド電極と一定の間隔をおいて一対の内部電極を形成する工程と、前記グランド電極の上面に第3の絶縁層を形成する工程と、前記一対の内部電極の先端部とグランド電極の一部とが露出するように前記第3の絶縁層に貫通孔を設けて積層体を形成する工程と、前記積層体を焼成する工程と、前記貫通孔にアルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂からなる電圧依存性抵抗材料を充填する工程と、前記電圧依存性抵抗材料を覆うように樹脂膜を形成する工程とを備えたもので、この製造方法によれば、電圧依存性抵抗材料と樹脂膜を最上部に形成するようにしているため、焼成後に電圧依存性抵抗材料を設けることができ、これにより、焼成時に電圧依存性抵抗材料の酸化、分解などにより静電気保護機能が低下してしまうのを防止できるため、電圧依存性抵抗材料を静電気保護機能に使用することができ、その結果、静電気保護機能を向上させることができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項に記載の発明は、特に、貫通孔に焼損材料を充填した後面取りし、その後積層体を焼成するようにしたもので、この製造方法によれば、焼損材料によって面取りしても貫通孔の形状を変えることはないため、所望の静電気保護機能を得ることができるという作用効果が得られるものである。
以上のように本発明の複合電子部品は、複数の第1の絶縁層および前記複数の第1の絶縁層に設けられたコイル導体からなるインダクタ部と、前記インダクタ部の上方に設けられた第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層の上面に設けられたグランド電極と、前記第2の絶縁層の上面において前記グランド電極と一定の間隔をおいて設けられ、かつ前記コイル導体の両端部とそれぞれ接続される一対の内部電極とを備え、前記一対の内部電極の先端部と前記グランド電極の一部を少なくとも覆うように前記第2の絶縁層、グランド電極および内部電極の上面にアルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂からなる電圧依存性抵抗材料を設けるとともに、この電圧依存性抵抗材料を覆うように樹脂膜を設けているため、電圧依存性抵抗材料と樹脂膜は最上部に形成されることになり、これにより、焼成後に電圧依存性抵抗材料を設けることができるため、焼成時に電圧依存性抵抗材料の酸化、分解などにより静電気保護機能が低下してしまうということはなくなり、これにより、電圧依存性抵抗材料を静電気保護機能に使用することができるため、静電気保護機能を向上させることができるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜5,8,9に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1における複合電子部品の分解斜視図、図2(a)は同複合電子部品の斜視図、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。
本発明の実施の形態1における複合電子部品は、図1、図2(a)(b)に示すように、複数の第1の絶縁層11および前記複数の第1の絶縁層11に設けられたコイル導体12からなるインダクタ部13と、前記インダクタ部13の上面に設けられた第2の絶縁層14と、前記第2の絶縁層14の上面に設けられたグランド電極15と、前記第2の絶縁層14の上面において前記グランド電極15と一定の間隔をおいて設けられ、かつ前記コイル導体12の両端部とそれぞれ接続される一対の内部電極16と、前記グランド電極15および内部電極16の上面に設けられた第3の絶縁層17とを備えている。また、前記第3の絶縁層17には、前記一対の内部電極16の先端部16aとグランド電極15の一部とが露出するように貫通孔18を設け、かつこの貫通孔18には電圧依存性抵抗材料19を充填し、さらにこの電圧依存性抵抗材料19は樹脂膜20で覆うようにしているものである。
上記構成において、前記複数の第1の絶縁層11は、フェライト等の磁性材料によりシート状に構成されている。
前記コイル導体12は、渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成されるインダクタ要素で、複数の第1の絶縁層11のうち、2枚の第1の絶縁層11の上面に設けられている。さらに、このコイル導体12は2個設けられ、かつこの2個のコイル導体12は複数の第1の絶縁層11のうち1枚の第1の絶縁層11に形成されたバイアホール11aを介して接続することにより、1個の独立したコイルを形成している。またこの2個のコイル導体12の両端部は第1の絶縁層11の端面に露出している。なお、このコイル導体12の形状は、渦巻き状に限定されるものではなく、蛇行状、螺旋状等の他の形状であってもよい。また、コイル導体12が形成される第1の絶縁層11の数は2枚に限定されるものではない。さらに、コイル導体12の数も2個に限定されるものではない。
そして前記コイル導体12と複数の第1の絶縁層11とによりインダクタ部13が構成され、さらにこのインダクタ部13の上面に、フェライト等の磁性材料やガラスセラミック等からなる第2の絶縁層14が設けられている。
また、前記第2の絶縁層14の上面には、シート状に銀などの導電材料をめっきすることによりグランド電極15が、また直線状に導電材料をめっきすることにより2個の内部電極16がそれぞれ設けられている。そして前記グランド電極15の両端部は第2の絶縁層14の対向する端辺に露出し、かつ内部電極16の一部は第2の絶縁層14の端面に露出している。そしてまた、前記内部電極16の先端部16aは、一定の間隔をおいてグランド電極15の一部と対向している。また、グランド電極15、内部電極16の上面には、フェライト等の磁性材料やガラスセラミック等からなる第3の絶縁層17が設けられている。
なお、前記内部電極16の先端部16aを、図3に示すように細くすれば、静電気電圧の印加時における内部電極16の先端部16aの電流密度を大きくできるため、それぞれの先端部16aで放電され易くなり、これにより、静電気電圧が印加されたときこの静電気パルスを確実に放電させることができるものである。また、この内部電極16は1個のみ形成してもよいものである。そしてまた、前記第3の絶縁層17には、内部電極16の先端部16aとグランド電極15の一部とがその内部に露出するように貫通孔18が設けられている。
上記した構成部品により、図2(a)(b)に示すような積層体21が形成され、かつこの積層体21の両端部および両側部には外部電極22が設けられるものである。この場合、外部電極22は、コイル導体12の両端部、グランド電極15の両端部、内部電極16の一部と接続されるように銀を印刷することによって形成されている。また、外部電極22の表面には、ニッケルめっき層、すずめっき層が施されている。このとき、コイル導体12の両端部が内部電極16の一部と外部電極22を介して接続されるものである。
また、前記貫通孔18には、アルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂等からなる電圧依存性抵抗材料19が充填されるものであり、そして、前記貫通孔18の開口部の形状は円形となっている。そしてまた、この電圧依存性抵抗材料19を覆うようにエポキシ樹脂等からなる樹脂膜20が設けられている。また、前記貫通孔18に充填された電圧依存性抵抗材料19は静電気保護機能を有しているもので、静電気電圧が印加されたとき、内部電極16の先端部16aとグランド電極15との間においてその静電気パルスを放電させることができるものである。
なお、前記コイル導体12、グランド電極15、内部電極16は、めっきで形成するのではなく、その他の印刷や蒸着等の方法で形成してもよい。また、前記第1〜第3の絶縁層11,14,17の枚数は、図1に示された枚数に限定されるものではない。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における複合電子部品は、図4に示すような等価回路を有しているものである。通常はインダクタ部13を信号電流が流れているが、一定の電圧以上の静電気電圧が印加されたときは、電圧依存性抵抗材料19を介して内部電極16の先端部16aとグランド電極15との間でその静電気パルスを放電させ、さらに、当該静電気パルスをグランド電極15を介してグランドに放電させることにより、インダクタ部13の下流にある素子等を保護するものである。
次に、本発明の実施の形態1における複合電子部品の製造方法について説明する。
図1、図2(a)(b)において、まず、それぞれの原材料である絶縁材料の粉体および樹脂からなる混合物により、方形の第1〜第3の絶縁層11,14,17をそれぞれ所定枚数作製する。このとき、第3の絶縁層17の所定箇所に、レーザ、パンチングなどで貫通孔18を形成する。
次に、所定枚数の第1の絶縁層11の上面にめっきによりコイル導体12を形成し、その後、このコイル導体12の上面に第1の絶縁層11を形成する。
次に、この第1の絶縁層11の上面にめっきにより他のコイル導体12を形成する。このとき、コイル導体12同士の接続は、複数の第1の絶縁層11のうち、1枚の第1の絶縁層11に形成されたバイアホール11aによって接続する。
次に、他のコイル導体12の上面に所定枚数の第1の絶縁層11を積層し、その上面に第2の絶縁層14を形成する。
次に、第2の絶縁層14の上面に、めっきによりグランド電極15および内部電極16を形成する。このとき、内部電極16の先端部16aとグランド電極15とが一定の間隔をおいて対向するようにする。
なお、上記コイル導体12、グランド電極15、内部電極16の形成方法は、別途用意したベース板(図示せず)に所定パターン形状の導体をめっきによって形成し、その後、この導体を各絶縁体層に転写することにより形成する。
次に、グランド電極15および内部電極16の上面に貫通孔18を有する第3の絶縁層17を形成し、積層体21を構成する。このとき、前記貫通孔18の内部に、グランド電極15の一部および内部電極16の先端部16aが露出するようにする。
次に、面取りを行い、積層体21の角部を取り除き、その後、積層体21を850〜950℃の温度で所定時間焼成する。
なお、前記貫通孔18に焼損材料を充填した後、面取りし、その後、積層体21を焼成するようにすれば、焼損材料によって面取りしても貫通孔18の形状を変えることはないため、所望の静電気保護機能を得ることができる。
次に、積層体21の両端部および両側部に銀を印刷することにより、外部電極22を形成する。このとき、外部電極22は、コイル導体12の両端部、グランド電極15の両端部、内部電極16の一部と接続させ、さらに、コイル導体12の両端部と内部電極16の一部とを外部電極22を介して接続し、600〜800℃の温度で所定時間焼成する。
次に、金属粉等を主成分とし、これに樹脂成分、溶剤等を加えて電圧依存性抵抗ペーストを作製し、そしてこの電圧依存性抵抗ペーストを貫通孔18に充填し、50〜150℃で乾燥させることにより、貫通孔18に充填された電圧依存性抵抗材料19が得られる。このとき、電圧依存性抵抗材料19は積層体21の上に露出している。
次に、この電圧依存性抵抗材料19を覆うようにエポキシ樹脂等からなる樹脂膜20を形成する。なお、この場合、樹脂膜20を、電圧依存性抵抗材料19が酸化、分解などにより静電気保護機能を失わない程度の温度で乾燥させてもよい。
最後に、外部電極22の表面に、ニッケルめっき層、すずめっき層を形成する。
上記した本発明の実施の形態1においては、内部電極16の先端部16aとグランド電極15の一部とが露出するように第3の絶縁層17に貫通孔18を設け、かつこの貫通孔18には電圧依存性抵抗材料19を充填するとともに、この電圧依存性抵抗材料19を覆うように樹脂膜20を設けているため、電圧依存性抵抗材料19と樹脂膜20は最上部に形成されることになり、これにより、焼成後に電圧依存性抵抗材料19を設けることができるため、焼成時に電圧依存性抵抗材料19の酸化、分解などにより静電気保護機能が低下してしまうということはなくなり、これにより、電圧依存性抵抗材料19を静電気保護機能として使用することができるため、静電気保護機能を向上させることができるという効果が得られるものである。また、インダクタと静電気保護機能とを一体化できるという効果も得ることができるものである。
そしてまた、貫通孔18に電圧依存性抵抗材料19を充填したことにより、電圧依存性抵抗材料19の形成位置を固定できるため、内部電極16の先端部16aとグランド電極15の一部とを電圧依存性抵抗材料19で確実に覆うことができるものである。さらに、一定電圧以上の静電気電圧が印加されたときは、その静電気パルスをより効率的に抑制することができ、かつ静電気電圧が一定電圧以下の場合には、グランド電極15と内部電極16との間の絶縁性を確実に維持することができる。
さらにまた、電圧依存性抵抗材料19の充填前において内部電極16の先端部16aやグランド電極15の一部を貫通孔18に露出させているため、内部電極16やグランド電極15の出来栄え管理が容易になるものである。
また、図5に示すように、インダクタ部13と第2の絶縁層14との間に、他とは接続されていない金属層23を設けるようにすれば、この金属層23によってグランド電極15とインダクタ部13とで発生する浮遊容量を防止できる。
そしてまた、インダクタ部13と第2の絶縁層14との間に接着層(以下、図示せず)を設けるようにすれば、インダクタ部13を構成する第1の絶縁層11と第2、第3の絶縁層14,17とが異なる材料で形成されていても、インダクタ部13と第2、第3の絶縁層14,17とを一体化できるものである。例えば、第1の絶縁層11がフェライト、第2、第3の絶縁層14,17が絶縁性樹脂基板で構成されている場合は、一体焼成はできないが、第1の絶縁層11と第2の絶縁層14とを接着層を用いて接着すれば一体化することができる。
なお、図6に示すように、コイル導体12が形成された第1の絶縁層11にダミーパターン24を設けるとともに、第1の絶縁層11および第2の絶縁層14に、互いに接続されるビア電極25を設け、さらにこのビア電極25を前記ダミーパターン24およびグランド電極15と接続するようにすれば、ダミーパターン24とコイル導体12との間で、静電気電圧印加時の静電気パルスを放電させることができるため、放電された静電気パルスをグランド電極15から外部に出力させることができ、さらに、このグランド電極15は第2の絶縁層14の対向する端辺のみにその一部が露出するように形成されているため、実装時の方向性を無くすことができる。すなわち、実装方向が180°ずれた場合でも性能を発揮することができる。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項に記載の発明について説明する。
図7は本発明の実施の形態2における複合電子部品の分解斜視図である。なお、この本発明の実施の形態2においては、図1に示した本発明の実施の形態1における構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
本発明の実施の形態2が上記本発明の実施の形態1と相違する点は、インダクタ部13と第2の絶縁層14との間にコンデンサ電極26を設けた点である。
そして、このコンデンサ電極26は、外部電極22を介してコイル導体12と接続しているもので、このコンデンサ電極26の先端部26aとグランド電極15とを対向させることにより、これらの間にコンデンサ部が構成される。
上記した構成においては、インダクタと静電気保護機能だけでなくコンデンサもワンパッケージに収めることができるため、部品点数を低減できるという効果が得られるものである。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項に記載の発明について説明する。
図8は本発明の実施の形態3における複合電子部品の分解斜視図である。なお、この本発明の実施の形態3においては、図1に示した本発明の実施の形態1における構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
本発明の実施の形態3が上記本発明の実施の形態1と相違する点は、インダクタ部13をコモンモードノイズフィルタとした点である。
すなわち、本発明の実施の形態3は、コイル導体12で構成される独立したコイルを2個形成し、かつ上下に隣接するコイル同士を磁気結合させることにより、コモンモードノイズフィルタを設けている。また、本発明の実施の形態3は、さらに、コイル導体12を有する第1の絶縁層11にフェライトからなる磁性部27を設けているもので、このような構成とすることにより、コイルで発生した磁束が磁性部27を通過するため、磁気結合をより強くすることができ、これにより、コモンモードノイズをより多く除去することができる。
上記した構成においては、コモンモードノイズフィルタと静電気保護機能をワンパッケージに収めることができるため、部品点数を低減できるという効果が得られるものである。
本発明に係る複合電子部品およびその製造方法は、静電気保護機能を向上させることができるという効果を有し、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器等のノイズフィルタや静電気対策部品等として有用となるものである。
本発明の実施の形態1における複合電子部品の分解斜視図 (a)同複合電子部品の斜視図、(b)(a)のA−A線断面図 同複合電子部品の主要部を示す上面図 同複合電子部品の等価回路図 同複合電子部品の他の例の分解斜視図 同複合電子部品の他の例の分解斜視図 本発明の実施の形態2における複合電子部品の分解斜視図 本発明の実施の形態3における複合電子部品の分解斜視図 従来の複合電子部品の分解斜視図
符号の説明
11 第1の絶縁層
12 コイル導体
13 インダクタ部
14 第2の絶縁層
15 グランド電極
16 内部電極
16a 内部電極の先端部
17 第3の絶縁層
18 貫通孔
19 電圧依存性抵抗材料
20 樹脂膜
21 積層体
23 金属層
24 ダミーパターン
25 ビア電極
26 コンデンサ電極

Claims (9)

  1. 複数の第1の絶縁層および前記複数の第1の絶縁層に設けられたコイル導体からなるインダクタ部と、前記インダクタ部の上方に設けられた第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層の上面に設けられたグランド電極と、前記第2の絶縁層の上面において前記グランド電極と一定の間隔をおいて設けられ、かつ前記コイル導体の両端部とそれぞれ接続される一対の内部電極とを備え、前記一対の内部電極の先端部と前記グランド電極の一部を少なくとも覆うように前記第2の絶縁層、グランド電極および内部電極の上面にアルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂からなる電圧依存性抵抗材料を設けるとともに、この電圧依存性抵抗材料を覆うように樹脂膜を設けた複合電子部品。
  2. グランド電極および内部電極の上面に第3の絶縁層を設け、かつこの第3の絶縁層には、前記内部電極の先端部とグランド電極の一部とが露出するように貫通孔を形成するとともに、この貫通孔に電圧依存性抵抗材料を充填した請求項1記載の複合電子部品。
  3. インダクタ部と第2の絶縁層との間に金属層を設けた請求項1記載の複合電子部品。
  4. インダクタ部と第2の絶縁層との間に接着層を設けた請求項1記載の複合電子部品。
  5. 内部電極の先端部を細くした請求項1記載の複合電子部品。
  6. インダクタ部と第2の絶縁層との間にコイル導体を接続し、かつグランド電極と対向するようにコンデンサ電極を設けた請求項1記載の複合電子部品。
  7. インダクタ部をコモンモードノイズフィルタとした請求項1記載の複合電子部品。
  8. 複数の第1の絶縁層および前記複数の第1の絶縁層に設けられたコイル導体からなるインダクタ部を形成する工程と、前記インダクタ部の上方に第2の絶縁層を形成する工程と、前記第2の絶縁層の上面にグランド電極および前記コイル導体と接続するように前記グランド電極と一定の間隔をおいて一対の内部電極を形成する工程と、前記グランド電極の上面に第3の絶縁層を形成する工程と、前記一対の内部電極の先端部とグランド電極の一部とが露出するように前記第3の絶縁層に貫通孔を設けて積層体を形成する工程と、前記積層体を焼成する工程と、前記貫通孔にアルミニウム、ニッケル、銅のうち少なくとも1つを含む金属粉と、シリコン、エポキシ、フェノールのうち少なくとも1つを含む樹脂からなる電圧依存性抵抗材料を充填する工程と、前記電圧依存性抵抗材料を覆うように樹脂膜を形成する工程とを備えた複合電子部品の製造方法。
  9. 貫通孔に焼損材料を充填した後面取りし、その後積層体を焼成するようにした請求項記載の複合電子部品の製造方法。
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